加えて“私の姿”も見て取れる。あれの中身は佐々木まき絵なのだろうか?
彼女も今の状況に戸惑っているのだろうか?
考え事をしていたせいで、ゲームのルールが頭へと入ってきていない。
どうせだったら最後までネギ君の声と姿で説明してくれればいいのに、サービスが悪い。
まあ、ゲームなんか慣れで。実際にやっていれば大まかなルールくらい分かる。
文化祭でやったのと変わりは無いみたいだし。
そんなことより気になるのは私と体を共有、いや交換している存在だ。
本物の佐々木まき絵にコンタクトを取って状況を確認しないといけない。
説明者の話が終わった後、私は直ぐに自分の姿をした者の所へ向かうとする。
調子が良くないのか心臓を叩きながら不安そうな顔をする私がそこにいた。
立ち上がった自分に話しかけてみる。
「…………ええと、さくらこ?」
今更だけど、どう話せばいいんだろう?
内容とか何も考えていなかったよ。
別に隠しておくことでもないし、正直に話して意見を交換し合うのがいいと思う。
もしかしたら私の体を預かっているのが佐々木まき絵ではないことだってありえるのだから。
「あのさ……」
「!!」
ゲーム世界の椎名桜子は私の顔を一回見てから一目散に逃げ出してしまった。
今の私には失礼な奴だな〜、なんておどける余裕も無かったりする。
分からない、何故私から距離を置こうとするのだろう?
記憶の混乱? まだ状況を理解できていない? そんなの私の体の主に直接聞かないと分からないよ。
じゃあ、もっと詳細を知っていそうな人へと聞けばいいのではないか?
聞く相手はまき絵だけではない。もっともこの世界を知っている人、主催者に聞けば何か分かるのかもしれないではないか?
桜子、自分の姿をした者へと見切りをつけ、次は主催者へと質問してみることにする。
「あ、あの!」
「何でしょう、出席番号16番佐々木まき絵さん」
わざわざ出席番号まで言うあたりがプログラムらしさを露呈している気がする……なんてことはいいんだ。今は自分について知らなくては、
「私は佐々木まき絵ではなくて……椎名桜子なんです」
「どういうことですか?」
話を聞いてもらい、出た結論は「このまま続ける」だった。
どうせ現実に戻れば、体も戻るだろうし、ゲーム自体には支障は無い。
だったらこのままでも問題無いということだ。
私自身は美砂と一緒に行動したかったけど、修正するにも時間が掛かってしまうみたいだから我侭は心の中へと封印した。
仕方ない。佐々木まき絵として頑張るとしよう。
世界は止まり、私の脳も停止する。
殺し合う為のゲームだった? じゃあアキラちゃんは既に人を?
彼女は青い顔を誰にも見せないように下に向けて、何かに耐えている。
気を正常に保つので精一杯、何かを皮切りに壊れてしまうように見える。
じゃあ……、ワタシハ?
ふふっ、ふふふ! 笑っている、笑っているじゃないか!?
この世界では私は佐々木まき絵なんだ。椎名桜子ではない。
佐々木まき絵が殺人鬼になったところで、現実の椎名桜子には何の影響も無い。
一番合理的で、簡単で、倫理から外れた方法を小さな決意で選択できる。
命とちっぽけな正義とどちらが大切か? 理想論なんて挟む余地は無い。絶望しか先には見えないのだから。
ならその先の赤い道を誰の血で染める? 自分、他人?
後者に決まっているだろ?
死んで残るものなどない、生きてこそ生の感情を味わい自己の生命に浸かることができる。
ならば私は生を謳歌する、未来のために修羅と化す。
責任は“佐々木まき絵”が頼んでもいないのに半分は担いでくれるのだから!
ひゃは、ひゃはははははははははは!!
< 98. smile>
正直なところ、これから先に動くことの無いクラスメイトと一緒にいるのは私の体調を悪くする。
かといって今、教室の扉を開けて外へと出て行っていいものなのだろうか?
外にはこのゲームの関係者がいる可能性も否定しきれないし、口止めで即座に射殺されることだって現実味がある。
なんたって人の命のやり取りをゲームに変換していた奴らだ。私の殺害くらい軽くもみ消せると思う。
ならゆえちゃんと同じように窓から飛び降りる?
ここは三階である、普通にジャンプしたら最悪死ぬだろうし、足が折れる確率も高い。
新体操で使っていたリボンを使って二階経由で降りる、これが一番確実な方法だろう。
クラスメイトの埋葬すらできない現状には悔いが残るけど、他に方法が無いのだから、
「くぅ〜、痛たた……」
別に私が独り言を言ったわけではない。私の口は閉じたままである。
言葉を話すことができる、これを纏めると?
「体が重い……」
「アス……ナ?」
「おはよ、まきちゃ……って、うわ!」
私は思わず抱きついてしまった。相手のゲーム内での行動も知らないのに、だ。
いつになっても私は人との繋がり切れない存在なのだろう。
最初は私の突飛な行動に驚いていた明日菜も落ち着き、私の頭の上に手を置いてくれた。
「まきちゃんは帰ってこられた、ってことでいいんだよね?」
「うん……」
「他の……みんなは?」
「私が知っているのはゆえちゃんだけ……」
私が起きる前にあったと思われるゆえちゃんから聞いた出来事を明日菜へと話す。
桜子と私、黒幕、ゆえちゃんと魔法……。
話している私よりも明日菜のほうが落ち着いている、そんな気がした。
「とりあえず夕映ちゃんの話は置いておくよ」
「うん」
「みんなの状態、確かめてないんだよね?」
「うん。怖くて……」
「だったら私のようにまだ目が覚めていない人もいるかもしれない」
「でも……」
「私達が確かめても確かめなくても現実は変わらないよ」
「…………」
私は明日菜と二人で他の生存者の確認を行う。
クラスメイトの鼓動停止を確認する度に嫌な鳥肌が立った。
生存者の有無は二択、生ではないのなら死である。
残酷な現実を受け入れねばならない。自分達でそれを証明してしまったのだから。
私は逃げたかったけど、生きている者としてやらなくてはいけないことだったのかもしれない。
結局、私達の他に生きていると呼べる人はこの部屋にはいなかった。
「…………」
「…………」
「……でも、黒幕の正体、分かったわね」
「うん」
誰もいない席が三つあった。
夕映ちゃんは当然として、桜子は私の席付近にいる。
だから容疑者は一人しかいないのだ。
隠蔽工作すらしていないあたり、もしかしたらゲームを終えた後に生存者を殺す合算をしていた、と考えるほうが合点がいく。
プログラム試作の最終調整をクラスメイトで行った? それとも……。
考えても私の頭では分からないことだろう。
とにかく、私達は主催者側にとっては存在自体が煩わしいものと扱われている可能性が高い。
みんなには悪いけれど今は自分の命を優先する。こんなところで殺されてしまったらたまったものではない。
「学校がどうなっているか分からないから、ドアから出るのは良くないと思う」
「やっぱり窓から出るのが一番だろうね」
「まきちゃんは三階だけど、……大丈夫?」
「リボンがあるから平気だと思う」
明日菜は? と聞こうと思っていたけど、彼女の顔を見て聞くのが野暮だと思った。
人の心配よりも自分のことを考えたほうがいいだろう。
「超さん……言えなかったけど……さようなら……」
「えっ?」
「ううん、なんでもない。行こ」
< 99. 運がいいね>
自爆コードと強制脱出プログラム、超の組み立てたCPUは最後まで優秀だった。
「惜しいものを失ったわね。けれどそれ以上のものを得ることができた」
機械などただの捨て駒、また作り出せばいいだけだ。
そして自分の脳と部品さえ存在すれば復元などいくらでも可能である。
この世の中は物理により全て証明されなければならない。不可解とはあってはならない事象だ。
人魂だってただの燐の自然発火に過ぎないし、幽霊は白を見続けたことによる残像でしかない。
超と接触し、魔法が空想の産物でないと知った時、私の中に憎悪に等しい感情が芽生えた。
魔法というものを現代技術によって解明しなければならない。現世において必ず必要とされる技術であるのだ。
魔法と科学の融合、これこそが次世代を担う技術なり。
魔法の科学的解明については既に国家単位のプロジェクトとして行われている。
これは間違いなく軍事利用を前提にしているのだろう。
最初に解き明かせば科学的優位に立てることは言うまでもない。
何をするのにも一番であることが重要だ。技術において二番目以降では評価されない。
そして、科学と戦争は切り離せないものだ。
ノーベルはダイナマイトを開発しているし、アインシュタインだって原子力の軍事利用の可能性を示唆していたんだ。科学は多少行き過ぎたことをしてもそれ以上の業績を上げれば問題などない。
悪評などそれ以上の功労で全てが消え去るのだ。
私は選ばれた人間。
こんな場所で朽ちゆく一般人とは違う。
「私は上に立つ人間……」
「その台詞、大抵はどうしようもない屑が言う言葉だわ」
「なっ!」
「何でこの部屋の存在を知っていて、しかもここにいるのか、ですか? 別に理由なんかどうでもいいと思うけど?」
「綾瀬……夕映!」
夕映はその冷たい目線をクラスの裏切り者に送っていた。
「超のデータを改変して、殺人ゲームのプログラムを作り、植えつけた張本人。
動機は金持ちに対する娯楽の提供の見返りにパトロンにでもなってもらう…………そこまで腐っていたとは驚きだわ」
「腐っている? 貴方みたいな馬鹿には時代を、世界を変える技術革新の魅惑には一生気付けないでしょう」
「知りたくもない。自分の生活を破壊するような麻薬の楽しみなんてね」
「麻薬? 良いたとえ方、正しくそうよ! 魔法なんていう麻薬を見たら大抵の科学者は発狂するでしょうね。今までの物理根底が覆されたのだから!」
「…………」
「私はこれから先に魔法を解明し、先駆者となる! 先代の偉人に肩を並べる存在になる! そのためにはリスクを超えることも必要」
「あんた……小物だよ、典型的なね。勝手な夢を見るのは死んでからにしたら?」
「死ぬのはお前だ!」
懐に忍ばせておいた銃を取り出し構える。
そして躊躇無くクラスメイトの頭を撃った。
至近距離、外すわけがないのに夕映は笑っている。空中で止まっている銃弾を見て笑っている。
素手で銃弾を手にとって凍らせると、それは金属とは思えないくらいに脆く、砕け散った。
「ありえない……なんで……」
「氷盾(レフレクシオー)、あんたの大好きな魔法」
「何でそこまで使える……そんなデータは……」
「練習もしたし実践も誰かさんのおかげで積めたからね」
「……馬鹿な」
「人間を舐めすぎていたんじゃない?」
銃を乱射したところで魔法障壁の前には無力、魔力を持たない鉛は全て夕映の前で止まり、最後は物理に則り重力により地面へと落ちる。
「あんたは魔法では殺さない。人として殺す」
取り出したのは何の変哲の無い包丁である。家庭科室から持ってきたものだ。
「私は選ばれた……」
「運がいいね。二度も同じ人に殺されるなんて、“選ばれた人間”じゃなきゃできない体験ね」
「やめ……」
夕映の腕は凶器、狂句と共に振り下ろされる。
葉加瀬聡美は払われた包丁の光沢に驚き固まる自分の姿を見た。
刃から滴り落ちる鮮血。
ゲームとは違う、本物の殺人。これで二人目。
夕映は二度目とは思えないくらいに落ち着いていた。
さっきだってそうだった、椎名桜子を冷徹な目で捉えていた。
殺しの才能でも持っていたのだろうか? と夕映は自嘲気味に思う。
だとしたら、神様にクソッタレと言いたい。
真っ当な人間として生きるにはこの能力に気付かないほうが良かったのだから。
「さて……」
カタは着き、首謀者は消えた。残ったのはこの穢れた命だけ。
私の心に残っている感情などない、しいて言うならば虚無である。
「いや、私が人間でなくなったのなら……」
求めるものはある。追うべき人がいる。頼れる力も持ち合わせている。
彼と会って知った力、彼と同じ力。
足跡を追いかけるうちにこのゲームに関わった者、ゲームを楽しんで観戦していた者に会う可能性もある。
「ならば私は…………魔女になろう」
人間として目の前の者を殺した、もう人に固執する必要は無くなった。
だから、綾瀬夕映は……これにて人間を辞めることにした。
【葉加瀬聡美 死亡】
【綾瀬夕映 ??】
【生還者:佐々木まき絵、神楽坂明日菜】
明日後日談+なんかで終了
言いたいこととかは明日まで持ち越し
一ヶ月足らず、速かったなぁ、マジで
ハカセ乙
乙。
うーん・・・難しい展開だ。
ラスト待ってるよ。
< 100. 光のち影>
「あの教授、何を言っているんだかわかんないよ〜」
「もはや俺には催眠音波だね、あれは。……はどうよ」
「ごめん、僕は授業始まる前から寝てた」
「大物だなお前」
「さすが……くん。でさ、まき絵はどう思うのよ?」
「え?」
馬鹿な自分が大学にいけたのは奇跡的なことである。
そして今、一般の人と一緒に生活できるのも……。
世間的に私と明日菜、ゆえちゃんの三人とも死亡者扱いとなっている。
おそらく事情を知っているお偉いさんによる隠蔽が大規模に行われたのだろう。
扱いは「有毒ガスによりクラス全員死亡」とかなっていたかな。その中には超りんの名は当然含まれていなかった。
私と明日菜はどこにあるのかも分からない監視の目をすり抜けながら二人で生活することになる。
事態が落ち着くまでは普通の生活もできずに、結局私達は高校に通うこともできなかった。
勉学よりも仕事をしないと生活が成り立たないのだ。働くことが生きているということ。
私は本屋でアルバイトをしていたことから、本を読んだり、高校の勉強本を休憩時に見るのが習慣となった。
我ながら殊勲というか……ただ、高校というものに憧れていただけなのかもしれない。
そして、とある日に…………明日菜が忽然と姿を消した。
残っていたのは置手紙と封筒だけである。
内容は要約すると「夕映ちゃんがどうしても気になるから……私も追いかける。ごめんね」とのことだ。
封筒には今まで明日菜が稼いだお金、私の仕事量とは比較にならないほどの額が入っていた。
本当の孤独、誰もいない部屋、私は取り付かれたように勉強をした。
同じ年のいる環境を私は求めていたんだ。
中等部の時、あれだけ勉強が嫌いで苦手だったというのに大学を受けて、そして受かってしまったのだから驚きである。
「ごめん、聞いていなかった」
「ぼーっとしすぎでしょ」
「また深夜ドラマか? ちょいエロいやつ」
「見てないって!」
みんなが私をダシに笑う中、ビルのテレビにテロップが入る。
“大手株式会社名誉会長殺害事件、またYの仕業か?”
最近の新聞にはよくYの記事が載っている。
Yとは殺害された人物の部屋に必ず残されている文字から取られたものだ。本人が意図的に世間に示しているのだろう。
Yが狙うのは金持ちや重役ばかりだが、金品の被害は一度も出ていない。
マスコミや専門家が考察する人物の考察、動機、ガイシャの共通点など……そのどれもが的を射ていなかった。
それはそうだろう。アレを知っていない、知っていても公には公表できないのだからロクな記事が無いのも頷ける。
「また殺されたの? こっわー」
「我々一般人には関係無いけどな。殺された奴の間で賭博とかやっていたんじゃねえの?」
「報道規制とかもかかってそうだしね」
「今度、Yの討伐のためにマギカマーセナリーを作るみたいよ」
「やっとかよ。でもこれで、お茶の間を騒がせたYの事件も終りかぁ」
「……無理だよ」
「なんか根拠はあるの? まき絵」
Yを止められる人はきっと先生一人だけ、先生は生きている死んでいるのかもわからない。
ウェールズでまだ軟禁されているのか? それは無いと思う。Yは真っ先に先生のいると思われる場所を襲っただろうから。
ネギ君はいなかったんだ。なら、どこに消えた? 魔法を知らない私には検討を立てることも困難である。
そして明日菜も日常を捨てて先生とYを探す旅へと出てしまった。
私はこんな日常にいる。ゲームの中で人間であることに拘らなかったというのに、人の温もりを求めている。
いや、本心は……。
「…………まき絵?」
「うわっ! 何?」
「本格的に具合が悪いみたいだね。午後の授業は早退しなよ、出席はつけておくからさ」
「…………」
そう、きっと勉強という“新しい興味”を頭に刻むことで“自分の本心”を隠してしまっていたのだろう。
私も所詮は……3-A、楽しかった過去に囚われた存在だったんだ。
そして私は一つの決意をした。
自分のできることはきっとある。ゆーながそう言ってくれた。
私ができることは普通の生活をし、普通の幸せを築くことではない。
勿論、万人のそれを否定することはしない。ほとんどの人はそうで、私はただの例外だから。
生き残った私、現代を捨てた二人、魔法とネギ君。全ては繋がり切り離せないものだ。
自ら掴んだ普通の生活を捨ててまでして危険へと足を踏み入れること、暴虎馮河と誰かは笑うかもしれない。
それでいい、私は本来、誰かに笑われるくらい馬鹿なのだから。
私が訪ねた場所は傭兵の登録ギルドである。
魔法世界にも踏み込んだ依頼もされる、ここに入れば魔法のこと、もしかしたら三人のことも何か情報が入ってくるかもしれない。
しかし、ここに入れば命の危険に常時晒されることになる。なんたって魔法行使の賞金首を狙う仕事などが入ってきたりするのだから。
ギルドの扉に手をかける。入ればもう……大学へと行っていた人並の生活には戻れない。
求めて手に入れたものを手放す……いや、もう覚悟ならできている、裕奈が死んだ時から。
私は扉を開いた。
「けっけっけ、女だ。年頃の女」
「ここは嬢ちゃんが来るところじゃないぜ」
まるでゲームの世界、数世代昔の酒屋みたいなイメージが私の頭の中に浮かんだ。
甲冑を装備した屈強な男や、杖を持った女、ナイフの手入れをしている子供、どれも浮世離れしている。
アルコールにモンスターかなにかの血の匂い、これを私も纏うことになるのだろう。
奥へと進むと年老いたマスターのような人がいる。
「新規登録か?」
「はい」
「腰にあるのは……鞭か、珍しい武器だな」
「一番使い慣れているので」
「ずいぶん長いな」
「長いほうが色々便利なので」
「扱いは難しくなるだろ?」
「人間の手足よりは動かしやすいものですよ」
「ひっひっひ……、そいつは頼もしい言葉だ。書き終えたら出してくれ」
魔法の才能などない私が選択したこと、それは“魔法使いのパートナーになら私もなれる”ということだった。
私の命を守り、そしてこれからも守ってくれるであろう武器を手に佐々木まき絵という普通の学生に別れを告げる。
「おい姉ちゃん。おままごとで傭兵になれると思わないほうがいいぜ」
「…………」
「俺から見たら……水商売のほうが似合うと思うけどな!」
スキンヘッドの男が下品な言葉を漏らすと周りからも大きな笑い声が聞こえた。
誰もが私を半人前以下と認識しているようだ。
まあ、最初はそんなもんだと思う。
「はい、書きました」
「ひっひっひ、これであんたも裏世界に足を踏み入れちまった。もう戻れんよ」
「元よりそのつもり」
「じゃあ適当に働いてくれ。働かんと飯は食えんからな、ひっひっひ」
「おい……じいさん! いつもの新入りテストは!?」
「せんでも目を見れば分かる。そのドス黒い目をな、ひっひっひ……」
ギルドの経営者と思われるおじいさんは私の書いた紙を手に奥へと消えていった。
私の目がドス黒いと言い切ったおじいさん、過去を覗かれた気がする。
あの血塗られた過去は事実であり、記憶からも消えることは死ぬまで無いだろう。
「いけ好けねえな。テストも受けないで傭兵になれるだぁ? うちは猫も雇いたいくらいに手が開いてないのかよ?」
「テストって何? 私、新入りだからよく分からないから教えてほしいんだけど?」
「じゃあ、教えて……やるよ!」
なんとも分かりやすい試験である。
男の武器は両手につけているナックルのようだ。
その破壊力は紙を書いていた木のカウンターを粉砕するほどのものだった。
「あーあ、マスター怒るよ」
「私、知らなーい」
言葉とは裏腹に人はドンドン集まってくる。
見かけから弱そうと判断された私の真の実力がどれほどなのか知りたいのだろう。
全く……どいつもこいつも、血の気が多い連中なこと。
まあさ、私も……そうなんだけどね。
男は腕を振り回して周囲を破壊していく、なんとも品の無い戦い方で……もう見たくない。
「怖気づいたならさっさと風俗店にでも行って自慢の鞭を有効活用しな!」
「傭兵って言っても結局はこの程度の実力なんだ。これじゃ、Yを捕まえるなんて雲の上の話だね」
「口だけは大物だな! ルーキーよぉ!」
「しかも力が無いことに気が付いていない、哀れ」
「あんまり調子に乗ると脳かち割るぞ、女!」
男が間合いを詰めるために足を踏み出そうと……したのだろう。
でも、動くわけがない。私の鞭が両足を縛っているのだから、進めるわけがないのだ。
「なっ……に!」
「そうそう、あんたの言ったとおり……ある時からさ、私ドSになっちゃったんだ」
鞭を引っ張りあげて巨体が中に上がると、周りからの喧騒も止まった。
丁度良く窓があったので私はその巨体を勢いをつけて頭から外へと放り投げた。
ガラスの割れる音と外からズシンッ、という音。まあ頑丈なのが取り柄そうだし、これくらいで音を上げるようなら傭兵なんかやってられないだろう。
男を外へ投げ捨てから沈黙が続く、皆の目線は私に突き刺さったままである。
実力を見せるのがテスト……ではなかったとか?
「ひっひっひ、やっぱりこうなったか」
「あ、おじいさん」
「窓と破壊のツケはあいつにつけとくから心配せんでもええ」
「そうですね。私、貧乏なので助かります」
「ひっひ、平気で毒を吐く現代っ子も珍しいもんだ」
「向こうから仕掛けてきたので当然です。しかも新入りなので最初はオゴリが世間一般の常識でしょう」
「クカカカカ!! 愉快じゃ愉快! 佐々木まき絵よ、酒は飲めるか?」
「まだ未成年なのでジュースで」
「そうかそうか。では、新しい仲間、佐々木まき絵の誕生記念に一杯始めるとしよう。お前らもきっちり飲んでワシに金払えよ」
〜 Fin 〜
あとがきという名の小言
※ここから先は私事も入りますので読みたくない方は見ないでね。
なげえ、なげえよ……。
編集時間、5000分越え(ワードをひらきっぱの時間も含む)………… (;゚Д゚)。
こんなノロノロでも書けるんですから、作者になりたい方は行き詰っても諦めないでと言いたいですね。
今までと味の違うものを目指しすぎてバトルロワイアルの長所の一つの、“現実的”なところを完全に捨ててしまう作品になってしまいました。
世界観のぶっ壊しっぷりは相変わらず。
最近のネギまの動向無視? サーセンwww
反省点も多いです。
特に職業設定を生かせていないあたりは致命的、魔法を主軸に置いた話を書きたかったのですがどうもうまくいかなかった感じがします。
まき絵⇔桜子は中盤あたりで気付くように書いたつもりですが、ちょっと直接的過ぎたかも? 12部の朝倉といい匙加減が難しいものです。
加えて描写が薄い部分がいくらかあってそれを会話で補っている、だからキャラの違和感が助長……もっと頑張らなくては。
主要キャラ
椎名桜子(ゲーム内:佐々木まき絵)
佐々木まき絵として参戦して、あらゆる手段を尽くし、狂気を飲み込んで生き残る最大限の努力をするも結局報われない人。
それもそうだ、最初から行き止まりしかない選択肢を選んでしまったのだから。
螺子が狂っている発言は……温かい目で許してやって下さい。
佐々木まき絵(ゲーム内:椎名桜子)
主要キャラ(主役)の癖に影が薄い。桜子の姿をしていたからかな?
ヘタレ→覚醒は小説のお決まり。
最近はヘタレ→さらにヘタレも流行っているけど……。
所々にフラグが置いてあったから早々から交換に気付いた人も多い筈。
綾瀬夕映
良識殺人鬼。
悪であるのに憎めない存在。
自己の目的のために手段を選ばないあたりは魔女とでもいったところか。
キャラに特に違和感を感じていた人が多いと思われる。
世界観に引きずり込めなかった作者の負け。
近衛木乃香
精神崩壊を防ぐため、新しい人格を宿した。
本末転倒、他人から見れば彼女はすでに狂っている。
それを認めないから尚更タチが悪い。
血塗れた聖職者という立ち位置の方は性格ひん曲がっている奴ばっかですね。
超鈴音
善人では決して無い、けれど引き付ける何かがあるキャラである超鈴音の大人版に仕上げたつもりです。
なんせ超は天才だから、凡才の私には何を考えているのか分かりません。
ゆえに扱いにくいキャラ。
前回と同じような死に方。人間そんなもん。
明石裕奈
最強のガンナー。
正義感がやたら強かった今回。
最後に彼女は二人の秘密に気が付いたのでしょうか?
友達との繋がりがないとBRというお題は輝かないと思います。親友は偉大なり。
神楽坂明日菜
前作2つでは空気化していた主人公。
今回は優遇されていまし……た?
されていない気もする。
現実に戻った彼女は何を思って生きているのでしょう。
和泉亜子&長谷川千雨
前作に続いて出席上この二人がコンビに。偶然です。
漫才と癒しの一時専用キャラ。
でも最後は前作と同じく……。
犬上小太郎&釘宮円
正式参戦青一点小太郎君。
得意の戦闘シーンはほとんどなく、代わりに…………すんません。
これまた不快に思った人にはこの場にて心からお詫びを。
ということで、この作品は司書の提供でお送りしました。
次回作? 今のところ予定なしです。
正直なところ“ネギま離れ”が著しい作者、原作よりネギロワのほうが魅力的に感じていたり。
特に魔法世界に行ったあたりから顕著に。何でネギ君黒いん? 立ち読みはしてますけど単行本22巻で止まっているし、そのうち纏め買いします。
でも、気は変わるもの。他の作者さんの作品を読んでいたら書きたくなるかも知れないですし。私は前回に99%書かないとか言いつつ書いた大嘘付きですから(笑)。
ということで長い(短い?)間、最後までお付き合いいただきありがとうございました。
またどこかで会いましょう。
チラ裏話
・鞭:ウィップアーウィルってなんぞ?
完全にオリジナルです。
神話に元づく名前を持った鞭を結局知らず、クトゥルフから名前を拝借してきました。元は魂を食う鳥だとか。
没ネタとしては封○演技の“禁鞭”を出そうとしていました。
色々とアウトー。
・明日菜どこにいったん(´・ω・`)
実は何も考えていなかったり。
もし外伝のようなものを書くとしたらきっちり考えるとします。
どうも地味な扱いになってしまう主人公(笑)
・誤字多いよ。馬鹿なの? 死ぬの?
減らそうとはしているつもりなんですが……。
読み返す以外に何か良い方法があれば、是非とも取り入れたいですね。
司書氏乙でした。
個人的にはチーム戦のルールなのにチームバトルがほとんどなかったのは
不満だったけど、かなり楽しめました。
3作品目お疲れ様でした。
司書氏乙。今までで1番好きかも。最近『感動』とか全面的に出し過ぎた作品ばっかだったからつまんなかったけど、これはよかった。ぶっちゃけバトロワをアニメにしてほしいよW本編より好きだしWWW
GJでした。
確かに最近はパロロワではなくネギま感動SSスレになってたから、俺的には最高だった。
原作把握はちょっと残念だったかな、展開が良かっただけに。
358 :
別館まとめ:2008/11/16(日) 18:16:04 ID:mcYfe43k
まとめ氏も乙。
傾向氏はいつ来るかな?そして・・・本当にラカンがゲストなのか?
昨日24巻限定版にラカンのパクカード入ってて盛大に吹いたwww
えーと・・・・・
25部も終わったしそろそろ書き貯めていた短編でも投下したいなー
とか思っていたが、傾向氏はまだ来ないのか・・・
まあ週末まで待って傾向氏が来なかったら投下しにくるわ。でわ!
正直微妙だった
涙狙いの糞寒いストーリーや台詞よりは全然マシ
傾向氏、一度連絡プリーズ
>>364 連絡遅れてしまってすいません!了解いたしました。
というわけで以下諸連絡ゾーンなので見たくない人はスルーしてくださいませ
GJです!そしてお疲れ様です司書氏!
とりあえずファンとして始めて生投下を見れたのは嬉しい限りです。
変化球大好きな私としてはもう最高でした。執筆欲をそそられますね。
収録時間に余裕がない感じなので曖昧ですが週末辺りに収録→放送という事で。
さぁて、主要キャラの誰が司書氏のゲスト希望なのかなー…
……!!?
…………。
………orz
……ここでSっ気出すなんて流石っスよ司書氏…orz
……ラカンゲスト希望って、何?私死ぬの?ww
どうしよう…スレで見た感じだけだし単行本纏め買いして読まないと彼の設定が何もわからないという…
………ある程度の活躍、言い忘れたっけ、私…
え〜、ともかくどうしようか…と考えているんですね……
金銭的、時間的に余裕がなかったら(もうないけど)主要の誰かになるかもなので怒らないでねorz
そして別館氏ありがとうございます!私如きの短p…ゲフンゲフン、ネギロワらじおの再放送など涙が止まりません…。
保管されているのを見ると嬉しさもあればかなり恥ずかしかったり…w
風邪もそろそろ治ってきたみたいなのでとりあえず先にゲスト以外の部分(まなせつの語り)は本格的に収録に入らせていただきます。
傾向氏がまだ収録中ということで…
勢いだけでかいた短編をドゾ
緊迫した状態が続いている。
敵の気配を感じ取ってから約5分。敵もこちらに気付き木の陰から伺っているだろう。
動いた気配が無い。
その木までは約10mくらいか。
龍宮真名は愛銃のデザートイーグルの残弾を確認した。
「流石に…キツいな…」
残された弾は2つ、真名は苦笑する。
一発勝負、一発はフェイクに使い、もう一発は確実に相手に当てる。
失敗したら攻撃する手段がない。肉弾戦となると非常に不利だ。
相手の武器が何か判らない以上、真名は迂闊に手は出せずにいた。
(しかしなぁ、埒があかない。狙撃用の遠距離銃があれば一生でも付き合ってやるんだが)
真名はとりあえず木の陰にいる敵に話しかけてみることにした。
「おい、私は今ヤル気はないんだがそっちはどうだ?」
反応は無い。
(反応無しか…)
それならば仕方がない。先手必勝。真名は今、己のできる最も速い動きで木の陰にいる敵に接近する。
相手は動く気配がない。
真名は木の陰にまわり敵を視認する。
「なっっ……」
敵は…いた。確かにそこにいた
しかし…………
寝ていた。
「どんだけ〜」
真名はすやすや寝ている鳴滝史伽を愛銃のデザートイーグルで躊躇なく撃った。
「不意打ちすいまめ〜ん……」
史伽を撃ったあと、真名はなんともやりきれない気持ちになり逃げるようにその場を去った。
「やはり私にギャグは似合わんな…」
>>368 やる気はないって言ってて撃ち殺すんかいっ!
と突っ込んでおこう。
あと、ギャグオチにするならちゃんと落としてくれ。
えっ……?
何で動かないの…?いくらスペックが低くても前は動いてたじゃん…昨日までは元気にメモ帳ごっこが出来たじゃん……
………………
イカれた…だと…?w
……大変申し訳ありません!!ただでさえ遅れているというのに週末放送予定してた二十五部編は暫く時間がかかると思われます!
……具体的な理由は私相棒が粉砕した事です。現在療養中ですので生ぬるい目で見守るもとい、ああ脳内補完か、のようなイメージでよろしくお願いしますorz
復帰出来次第放送のメドなどの連絡を入れさせて頂きます。それでは失礼させて頂きます
傾向氏、PCご臨終ですか?ご愁傷様です。
つーかいくら司書氏の傾向分析だからって傾向氏のHDが逝って
しまわんでもいいんでないかい?
まあ、復活までマターリと楽しみにして待っていますよ。
>>370 ようするにちうっちの部屋が壊滅したわけか
ゆーな「もうすぐ卒業だね」
アキラ「長いようで短い1年間だったね」
亜子「ここらでみんなでなんかぱーっとやりたいなぁ」
まき絵「ふふふふふ諸君そう言うと思って
私が先に手を打たせてもらったよ」
一同「おお」(大丈夫か?)
まき絵「この”ばってれろやれ”ってやつに私たち4人が参加
するように応募しといたんだ」
一同「へーどれど・・・・。」
亜子「これみんなで殺し合いするやつやん」
ゆーな「まき絵のばかーこんなものに応募するなんて」
アキラ「これはバトルロワイヤルって読むんだよ」
かくして運動部の4人は無事に卒業できるのか
それともその前に殺されてしまうのか
374 :
別館まとめ:2008/11/23(日) 21:19:24 ID:v0qjKSzO
それでは短編行きます
長かったバトルロワイアルも幕を閉じた。
私は結局、何もすることなくただひとりの生還者となっていた。
私はただ臆病なだけだった。
最初に長谷川さん、茶々丸さんが首輪解除を試みた時も私はただ見てるだけ。
結果、首輪解除の計画がばれ、長谷川さんと茶々丸さんが目の前で首輪を爆発させられた。
その時に正気を保っていられたことが不思議でならない。
最初から正気を失い周りからの情報を受け入れなかったのか。
それともただ単に自分の精神面が強かったのか。
今ではもうわからない。考えたくもない。
その後しばらく辺りをさまよったがすぐに裕奈と会えた。
裕奈と一緒に行動したかったがすぐに敵が襲ってきた。
その時も敵は裕奈が引き付け、私は逃げるだけだった。
その次の放送で裕奈の死が伝えられた。
また私は一緒に行動する人を無くした。
しかしまたすぐに人と出会えた。
いいんちょは私の話を優しい表情で聞いてくれた。
私は自分の心が温かいもので満たされていく感覚を覚えた。
それ程にいいんちょは優しく、強く私を抱きしめてくれた。
しかし残り人数が少なくなるにつれ禁止エリアも狭くなり
敵と遭遇する機会も増えた。
いいんちょは私を守りつつ、数々の敵を倒していった。
今思えば、クラスの委員長であるいいんちょに人殺しは荷が重すぎた。
すべての敵を倒したあと、いいんちょは地面に倒れ込み私を呼んだ。
その場で述べられたクラスへの謝罪の言葉。
そして私に「強く生きてください」と言い残し、いいんちょは逝った。
安らかな死に顔とはかけ離れ、涙と苦痛に満たされた表情で死んでいったいいんちょ。
私はなにもしていない。
戦闘の場にいながらも護られることでやり過ごし
結果卑怯に他の人達が殺しあい、全滅するのを待っただけ。
私を護って死んでいった人達。
長谷川さん、茶々丸さん、裕奈、いいんちょ。
私は護られてよかったのかなぁ?
私は生き残ってよかったのかなぁ?
あのプログラムが終了した後、病院に搬送された私は大きな怪我はしていないのにも拘わらず
入院を余儀なくされた。
夢にはずっとバトルロワイアルが再現される。
いいんちょの最後の顔が頭から離れない。
ねぇいいんちょ?最後にいいんちょ、皆に謝ってたよね?
でもね、いいんちょ。あれは誰にもどうしようもないことだと思う。
だから、あんな悲しい顔しないでほしかった。
最期くらい笑っていてほしかったよ………。
「佐々木さん?そろそろ消灯ですよ?」
看護婦が話しかける。
「あっはい…すみません…」
またベッドに寝ている。いいんちょの夢、見るのかなぁ?
今日こそは優しい笑顔、見せてほしいよ…
ガチャッ
誰だろう?病室に誰か入ってきた。近付いてくる…
ドスッ
なんだろう…胸が苦しい…声も出ない。
何か刺されたみたい…痛い、痛いよ。
私も死んじゃうのかなぁ?
皆のところに行くのかなぁ?
いいんちょにまた会えたらいいなぁ。
はははっ無理か………………
――――優勝者、佐々木まき絵の殺害完了。
バトルロワイアルに関する情報のすべてを削除することに成功。
帰還します――――――
お粗末さまでした。
結構面白かった。長編も書いてほしい。
んー、誰も来ないでござるな・・・
短編のネタも今はないし…すまん
保守。
今日は別館更新あるかな?
まだ別館更新ないみたい…?
386 :
別館まとめ:2008/11/30(日) 21:56:16 ID:nX/UCfiW
ダメだ、間に合わない・・・・・・orz
今回の更新で以前やった第6回アンケートの結果発表をしようと
思いましたが、間に合いそうにないため次回の更新にまわします。
代わりといってはなんですが第7回アンケートを開催します。
お題は以前のスレで要望があった『この対戦が見たい』アンケートです。
☆ 別館更新情報 2008/11/30 ☆
『ネギロワDEアンケート』
ネギロワで対戦を見てみたい組み合わせは?のアンケートを設置。
期間は本日〜12/28の別館更新時点までです。
項目は以下の通り。
定番ものから個人的に見てみたいものまでを中心に20項目設定しました。
この他にもあると思うので、投票側でも選択肢を追加できるようにしています。
個人戦、チーム戦問わず。
結果は未来の作者さんのネタに反映されるかもしれません。
・明日菜VS刹那(定番)
・真名VS楓(定番)
・古VS真名(定番ではないかも?)
・刹那VS真名(定番)
・あやかVS明日菜(定番)
・エヴァVS明日菜(定番)
・風香VS史伽(双子はどちらが強い?)
・木乃香VS刹那(主従関係の枠を超えられるか?)
・裕奈VS真名(ガンマン対決)
・アキラVS刹那(ラブひなにおける神鳴流つなが(ry )
・のどかVS夕映(ネギとの妻妾同衾から修羅場へ)
・ネギVS明日菜(定番?)
・千雨VS明日菜(定番?)
・まき絵VS桜子(性格が似ているし・・・)
・夏美VS千鶴(夏美に勝って欲しいという願いから)
・ラカンVS千鶴(長ネギを持った彼女にラカンは勝てるのか?)
・でこピンロケットVS運動部4人組(あれ、亜子は?)
・武道四天王VS運動部4人組(個人プレイVSチームプレイの対決)
・図書館3人組VSチア3人組(個人的に見てみたい)
・聡美VS茶々丸&桜子&五月(コイツ等に勝てば同率最下位だ!ハカセ!)
今年最後のアンケートです。ガンガン投票してください。
結果発表時の千鶴と夏美のネタにしますw
http://yuyunegirowa.web.fc2.com/index.html
以前顔剥ぎロワを書いたものだけど、
あのネタの続きの展開は他の方が使っちゃったので書けないので。
ぬいぐるみの中は私はアキラということで
ちょっと違うルールで顔剥ぎロワの元ネタの違うパロディの短編書いてみたので好きな方だけお付き合い下さい。
ルール説明
以前あったタッグマッチルールはどちらか一人が死んだらもう一人も首輪を爆破されて死ぬルールだったがそれではお話的に面白くない。
よって三人一組のチーム編成でそれぞれ一人のキャプテンを決めてそのキャプテンが死ぬまでゲームを続けるというルールにしよう。
生存人数は三人、
よってチーム全員が無傷、
チームAはキャプテンとチームメンバー一人とチームBはキャプテン、
チームA,B,Cともにキャプテンという3パターンの生存という可能性が考えられるな。
キャプテンギブアップマッチか以前あった肉ネタであった試合形式ね。
メンバーがいかにキャプテンを守るかが勝利の鍵を握るという事ね。
各首輪の色だが青い光は3人全員が生きている証拠、黄色の光が2人、赤色がキャプテンのみの生存だ、
キャプテンが死んだあとすぐに残りのメンバーの首輪のランプが黄色の点滅か赤色の点滅に変わり爆破される。
今回のレギュレーションでは武器の不公平感をなくすために、全員の肉体の潜在能力を引き出す方式にしましたです、
武器は支給されず体のみでの戦いが基本です。
チーム編成はさっきのお話と一緒で数字1の位が同じ生徒でのチーム編成だよ。
勝手に決めた代わりにキャプテンは自由に決めて良いことにしたよ、
あと各チームには統一した目印を付けてもらうことになってて。これについては各チームのキャプテンのくじ引きによって決定だよ。
あとは各チームの行動制限だネ、チームのメンバー通しがどれくらい離れたら首輪を爆破するかは撤廃するヨ。だから距離感は考えなくていいネ。
というわけでお話を少しします。
会場になっている島にある崖のあたりで2チームの戦いが行われていた
顔にペイントをしているエヴァンジェリンは隣の同じく顔にペイントされた大河内アキラの首輪を見る、
首輪の光の色が黄色に変わった。これはチームメイトの佐々木まき絵が死んだ証拠だった。
それを見るとエヴァは正面に離れている2人の迷彩服の少女の首輪を見る、2人の少女の首輪の光も青から黄色に変わった。
迷彩服を着た少女は宮崎のどかと柿崎美砂だった。同じく椎名桜子が死んだ証拠になった。
エヴァとアキラの顔のペイントは6組の目印、のどかと美砂の迷彩服は7組の目印だった。
この崖で遭遇した2チームは闘っていた、6組のキャプテン、エヴァは二人を再び従者としてこのゲームに乗っていた、
一方、7組のキャプテン、のどかは何とか打開策を考えていた。そしてこの考え方の違う2チームが遭遇しバトルをしていたのだったが、
桜子はまき絵を道連れに崖から飛び降り消えていった。
これがいままでの状況である。
「宮崎……、!!」
美砂がのどかに声を掛けようとしたとき、前髪で隠れているのどかの目から大粒の涙がこぼれているのに気づいた。
「柿崎さん、これは汗です」
のどかは涙を拭いて答えた。
「ほう、まだへらず口が言える元気が残っているのだな、さっきと同じように痛めつけてやろう、
あの強運属性で邪魔をしまくった椎名桜子はもういないのだからな」
エヴァは余裕綽々の表情でのどかに言う。
「エヴァンジェリンさん、私は、貴方の真意がどこにあるのかを見るためにわざと貴方の攻撃を受けていたのです……、
ですが!! そんな考えを私が持った為に椎名さんを死なせてしまいました、もうそんな希望的な考えはしません、
貴方方6組は倒します、そして、貴方方相手には攻めて攻めて攻めまくる積極的な戦いをするしかないのです」
のどかは言い終わるとエヴァとアキラに向かって走っていく。