ラノベと漫画とアニメとゲームのキャラでバトロワ

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570創る名無しに見る名無し:2009/01/28(水) 09:27:00 ID:z53IZ6Us
投下乙です
ようやく村雨が復活したか……
正統派対主催として期待したいところ
ただ、気になる点が一つあります
「ザ・ワールド」は漫画ロワ内でDISC化されていないので、支給品にするには問題があると思うのですが……
571創る名無しに見る名無し:2009/01/28(水) 10:09:36 ID:aWM99I+1
ザ・ワールドはアカンて
572 ◆KX.Hw4puWg :2009/01/28(水) 10:56:21 ID:PJ2VZEAO
しまったああああ!!!うっかりしてた!漫画ロワ、読み直した後、樹海に行ってくる

DISCだったら何がいいですかね?
573創る名無しに見る名無し:2009/01/28(水) 11:08:16 ID:oW/5/ncN
投下乙です
とりあえずDISKという点だけ確定させておけば、スタンドは次以降の書き手さん任せでもいいと思いますよ
その方が展開も広がりますし
574 ◆KX.Hw4puWg :2009/01/28(水) 11:18:25 ID:PJ2VZEAO
じゃあいさじの支給品を、ザ・ワールドのDISCから、スタンドが不明のDISC@漫画ロワ
に変えます。ご指摘ありがとうございました。
したらばにも書いておきます。
575創る名無しに見る名無し:2009/01/28(水) 11:34:08 ID:v1C/KGyM
>>555
面識はないけどハルヒは阿部さんをキョンのことで相当憎んでたはずだぜ

そして便乗してなのは、フェイトを紹介
【名前】高町なのは
【所属】なのはロワ
【性別】 女
【外見】茶髪のサイドポニー 身長は160p前後
【詳細】
魔法少女リリカルなのはStrikerSの主人公。
時空管理局有数の魔導師であり、機動六課のスターズ分隊の隊長。

なのはロワでは見せしめにされたアリサの死に悲しみながらもみんなを守る決意をする。
そうして初めに出会ったのがエリオを殺して精神不安定になったかがみであった。
エリオを殺したということは信じずに落ち着かせようとするも世界の違いで話がかみ合わず、
かがみは感情が高ぶりミラーモンスターを召喚してしまう。
金居(ギラファアンデット)の介入でなのはは助かる。
しかしその後のかがみが暴走する過程を見ていることしかできず、
かがみ撤退後は気にかけながらもかがみを追うことをあきらめる。

【参加者との関係】
フェイト・T・ハラオウン…10年来の親友
シグナム…10年来の仲間
スバル・ナカジマ…大事な教え子で部下
柊かがみ…目の前で暴走していった 気がかり

【名前】フェイト・T・ハラオウン
【所属】なのはロワ
【性別】女
【外見】金髪のロングヘア
【詳細】
クロスSS「仮面ライダーカブト」から参戦のキャラ。
機動六課は存在せず、スバル、ティアナの存在も知らないので注意。

ロワ内ではアリサの死に悲しみつつ母プレシアを止める決意をする。
そして遊城十代がつかさを追う光景をみて十代が殺しに乗っていると勘違い。
十代もまたフェイトに対する先入観から誤解して撤退する。
その後不安定なつかさを落ち着かせ、安全と判断したデパートで待たせて仲間を探しに一人で出発する。
直後に流れた放送に悲しみつつ戦闘の気配がする病院へ到着。
負傷していると感じたヴァッシュに近寄ったところで融合直後の不安定なエンジェルアームの暴走に巻き込まれ死亡した。

【参加者との関係】
高町なのは…10年来の親友
シグナム…10年来の仲間
スバル・ナカジマ…不認知
柊つかさ…守るべき一般人
遊城十代…殺し合いに乗っていると誤解
576創る名無しに見る名無し:2009/01/28(水) 11:54:56 ID:EbUUuRTt
漫画ロワのDISCは、マジシャンズレッド、スティッキーフィンガーズ、キングクリムゾン、オー!ロンサムミー、承太郎の記憶DISC、クレイジーダイヤモンドあたりかな?
なかなかトンでもないのが揃ってるぞ。とくにキンクリw
577創る名無しに見る名無し:2009/01/28(水) 13:13:08 ID:YXqSSdXk
あとはハイエロファントグリーンとスパイスガールとか。結構種類あったよなDISC
578創る名無しに見る名無し:2009/01/28(水) 13:22:29 ID:eqOC7Aol
ザ・ワールドって、書き手に支給されてたような気するな
579創る名無しに見る名無し:2009/01/28(水) 13:35:27 ID:LioDpGcW
>>578
黒王号に乗ったDIO付きだぞ
580創る名無しに見る名無し:2009/01/28(水) 13:38:24 ID:eqOC7Aol
ああ、そうだ。ミキサーのヤツかw 思い出したw スマンスマン
581創る名無しに見る名無し:2009/01/28(水) 14:41:51 ID:P9w3ktFu
カオスで荒木がザ・ワールド装備してなかったっけ
582創る名無しに見る名無し:2009/01/28(水) 15:15:59 ID:ZJ5EJ3vz
カオスの荒木先生は「あらゆる吸血鬼の能力が使える」というキャラだから、ザ・ワールドはDISCの力じゃないよ
583創る名無しに見る名無し:2009/01/28(水) 17:02:59 ID:P9w3ktFu
装備品に混じってなかったっけ。6/氏のスタプラと同じ感じで。
確かにDiSCではなかったけど
584創る名無しに見る名無し:2009/01/28(水) 19:58:27 ID:vi+2pLdD
地図で見てみると右上が凄いことに
中盤戦に期待
585 ◆OGtDqHizUM :2009/01/28(水) 21:06:19 ID:VKqYrV+f
アカギ@カオスロワ アムンゼン@オールロワ

投下します
586隠し砦の三狂人 ◆OGtDqHizUM :2009/01/28(水) 21:07:21 ID:VKqYrV+f
サク、サク、サクという足音を響かせ、夜の草原を1人の少年が歩いている。
年不相応な白髪、瞳は底ないかというくらいの闇色。
そしてその少年から放たれている威圧感、その少年は普通じゃなかった。
彼の名は赤木しげる。後に裏世界で伝説になるであろうその少年は殺し合いに巻き込まれていた。

この殺し合いはアカギの本来の人生で起こりうるはずのない出来事だったのか…
それとも、後にアカギの伝説の一つとなる出来事だったのか…


それは誰にも分からない。




「ちっ…無駄足だったか……」

アカギは崖の上から月が映る夜の海を眺めながら呟いた。
彼は煙草を吸おうとデイバッグに手を伸ばすが、
煙草は没収されていたことを思い出すと舌打ちをする。

アカギは仲間や首輪解除などの情報を求め、孤島の片っ端から回ろうとしていた。
現在アカギがいるのはは孤島の北西の端A-1地点。
特に誰とも出会うこともなく、何かしらの主催を倒すための手かがりがあったわけでもない。
一つ変わったことといえば砦跡が何者かに壊されたかのか、廃墟と化していた。

(あの地点で何かあったのは間違いないだろう…しかも砦後がほぼ全壊するほどの戦闘があったのだろう。
 そして廃墟の周囲に残っている人間1人が収まるくらいのクレーターがいくつかあった…
 恐らく強力かつ広範囲な攻撃の持ち主がやったのだろう…まぁどうでもいいな…)

「さて、どうするか…」

戦闘の跡があったものの、手がかりもなく人もおらず。
次にアカギはその戦闘の跡、砦を破壊した張本人はどこに行ったのかを考えた。
ここから近い建物は温泉、刑務所、洋館…あたりだろうか?
その何れかに人が集まっているのだろうか?

アカギは自分の行動方針について考えている時、ふと何かを思い出した。
そして自分のデイバッグに手をつっこみ、先ほど出会った遊戯からもらった首飾りを取り出す。
アカギはそれを眺めるとその首飾りに向かって話しかけた。

「ククク…誰だか知らないが…いるんだろ…?出て来いよ…」

アカギは思い出した。この首飾りを手にした時聞こえた謎の声。
思えばその声は不思議な首飾り千年リングを手にした瞬間聞こえてきたのだった。
それを思い出しアカギはその謎の声の持ち主に話しかけていた。
だが、アカギに耳に謎の声が入ってくることはない。
587隠し砦の三狂人 ◆OGtDqHizUM :2009/01/28(水) 21:08:07 ID:VKqYrV+f

「クク…遊戯みたいに首にかけないと意味がないか…?」

そう言ってアカギは千年リングを自分の首へ通す。
このリングはあまりにも似ているのだ。遊戯の持っていた千年パズルに。
アカギはそれに期待して千年リングを、呪いのアイテムを身につけた。

『よぉ』
「……」

あの時と同じく何処からともなくアカギの耳に謎の声が響く。
その声はアカギにとって聞きなれた声ではない。

「さっさと出て来いよ。ククク…俺はお前を待っていたんだぜ…?」
『急かすんじゃねぇよ。今出てきてやるぜ。』

アカギはその声に動じることなく未だ姿を見せぬ声の持ち主へと話しかける。
すると、その声と共に1人の少年がアカギの目の前に姿を現す。
見た目は自分よりいくつか年上といった感じである。
アカギは目の前に現れた少年の異常さを感じ取っていた。

まるで自分が今身につけている千年リングのようにギラギラと野望に満ちたかのような瞳。
そして残忍さを感じさせる凶悪な笑み。
アカギは見抜く、こいつは「悪」であると。

「なるほどね……この首飾りにはアンタがいたって事か…」
『その通りだ。俺様の名はバクラ。
 お前はあの王様のことを知ってるんだ。
 お前になら説明しなくたって大体のことは察しがつくだろう?
 俺がもう1人のお前になってお前の心の中に住まわせてもらうことぐらいはな。』
「まぁね…ところで、いくつか聞いていいか?」
『何でも聞きな。』

「お前は俺の第2の人格になる…それだけか?
 何か力があるんだろ?『千年リング』っていうくらいなんだからな…
 俺の第2の頭脳になるだけってんじゃないよな…」

アカギが質問にバクラは凶悪な笑みを崩すことなく答える。

『いい事を聞いてくれるじゃねぇか。
 お前の想像通りさ。この千年リングはなぁ…
 人やものに、自分や他人の魂を封じ込めることができるのよ。
 ……と言いてえが、どうやら今はその力は使えねえみたいだな。』
「制限ってところか…ところでもう一つ質問があるんだが。」
『どんと来いよ。』
「お前は…何者だ?」

アカギが次にした質問。
それはアカギがバクラと出会ったとき感じた異質な気配からきたものである。
そう、『悪』の気配…プレッシャー…
588隠し砦の三狂人 ◆OGtDqHizUM :2009/01/28(水) 21:09:20 ID:VKqYrV+f
『改めて自己紹介するぜ。
 俺様は千年リングに宿る偉大な盗賊王の魂…バクラ様だぜ。』
「よくいうよ…それにしてもやっぱりね…
 アンタを見たときから感じていたよ、悪の気配を…
 奪いたいだけ奪ってもまだ足りぬ、全くもって度し難いろくでなしってね…」
『好き放題言ってくれるじゃねぇか。
 ちなみに宿主であるお前の記憶は俺様に筒抜けなわけだが、
 お前だって相当の『悪』だろう?』
「ククク…まぁ『いい人間』だなんて思っちゃいないさ…」

『それじゃあ俺様からも質問させてもらうぜ…
 宿主サマ、お前はこの殺し合いをどう思ってる?
 ちなみに俺様は最高のゲームだと思ってる。これ以上ねぇってくらいよ。』
「ククク…最高か。確かに分からないでもないな…
 人と人ととが殺しあう阿鼻叫喚が響き渡るデスゲーム・・・
 いつ殺されるかも分からない死線を越える快感に満ちたゲームだと俺も思うよ…」
『ということは宿主サマよぉ〜お前はこの殺し合いに乗るってことだよな?』
「いいや、正当防衛はすると思うが…自分から殺しにいくつもりはない…」

バクラが面食らったような表情をしている。アカギの言っていることが分からないという顔だ。
アカギはそんなバクラの様子を察してか「ククク…」と笑って口を開く。

「バクラ。こんな狂ったゲームを開催した奴らに興味はないか?」
『は?』
「ククク…俺は殺し合いを開催した奴ら…主催を倒すつもりだぜ…」
『解せねえな。何でルールを破ってまで奴らに逆らうんだ。
 大体奴らに立ち向かうには首輪を外さなきゃなんねぇ…
 行動しだいによっては首輪に電波を送られてドカンだ。そんな危険を知ってでか?』
「おいおいバクラ。だから面白いんだろ…?
 『破滅』が隣にあるからこそ、狂気の沙汰ほど…面白いっ…!
 この殺し合いを仕組んだ奴らとの『破滅』をかけたギャンブルっ…
 アンタの言葉で言う闇のゲーム…またはデスゲームっ…!
 どうだバクラ…面白くなってきたんじゃないか…?」

バクラはアカギの言葉を聞くと残念な笑みを浮かべて高笑いを始めた。

『ク……ク……ヒャーッハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ!!!
 お前みてえな奴が俺様の宿主になったのは生まれて初めてってもんだぜ。
 いいぜぇそのルール破り、俺様も乗ってやろうじゃねぇのよ。」
「ククク…そう来なくちゃな…」
589隠し砦の三狂人 ◆OGtDqHizUM :2009/01/28(水) 21:10:16 ID:VKqYrV+f



◇       ◇       ◇



『ところで宿主サマ…支給品は確認したほうがいいんじゃねぇのかい?』
「何言ってんだ…俺はとっくに確認したよ…」

そう言ってアカギは自分にかけられている千年リングを指差す。

「この千年リング…そしてロードローラー…モンスターボールだ…!
 俺に支給されている武器はこれで全部っ…!」
『おいおい宿主サマよぉ俺が言ってるのはそのモンスターボールの『中身』だぜ?
 紙に書いてあっただろう?『中に何かしらのポケモンが入ってる』ってよぉ。
 それの確認ぐらいはしたほうがいいんじゃねぇのか?』
「クク…そうだな。うっかりしてたよ…」
『やれやれだぜ。大体今はロクな武器がねーんだぞ?
 まさかロードローラーで襲い掛かってきた奴を轢き殺していくのか?』
「ハハ…まさか…」

アカギは苦笑した。
確かにロクな武器がない今、モンスターボールの中身に期待する他ない。
本当は他に参加者がいないとこで中身を確認しようと思ってたのだが、
北西へ向かっているうちにアカギはつい忘れてしまっていた。
「俺としたことが…」と呟きながらアカギはデイバッグからモンスターボールを取り出す。

「投げればいいのか…?」
『ご主人様…つまりてめえの言うことは聞くみたいだぜ…出しちまえよ。』
「そうだな…」

アカギはモンスターボールを投げる。
投げるというよりは放り捨てるようなかんじであろうか。
気の抜けるような軽快な音と共に中から出てきたのは…

「何だ…?これがポケモンなのか…?」

アカギは拍子抜けしたように中から出てきた『ポケモン』を見る。
そう、中から出てきたのは小さな少女だったのだ。
だが、少女のとは思えない禍々しい雰囲気。
そしてその少女の右手に握り締められているノコギリ…
ボールの中から出てきた少女は自分をボールから出した張本人、アカギを見つめていた。
死んだ魚のように…どこまでも虚ろな…
バクラのとはそのまた別の恐怖を抱かせるようなその瞳で。

対してアカギは少女から放たれるマイナスのオーラに動じることなくその少女を睨んだ
590隠し砦の三狂人 ◆OGtDqHizUM :2009/01/28(水) 21:11:00 ID:VKqYrV+f
そしてアカギは自分の足元に紙が落ちているのに気付く。
モンスターボールについての説明書と同じくらいの大きさだ。

「もしかして…この紙にこいつについての説明が書いてあるわけか…」

アカギはその説明書に目を通した。
その紙にはその少女…いやポケモンの名前、
そしてタイプ、使える技とその技についての簡単な説明が書いてあった。
アカギはそれらの説明文を目で読み終えると目の前の少女に話しかけた。

「スクイズポケモン『ことのは』…それがお前の名前なのか?」

『ことのは』と呼ばれた少女はコク…と頷く。

「なるほどね…ことのは、お前は俺の指示通りに動いてくれるんだな…?」

アカギが再び質問するとことのは再び無言で頷く。

「いいかことのは…俺の所持しているやつにお前以外に殺し合いに向いているものはない…
 だから戦闘となった場合はお前が戦うことになる…それでいいか?」
「………。」

ことのはははたまた無言で頷く。アカギはその様子に笑みを浮かべると

「だからその時まではこのボールの中で大人しくしてくれ…
 いざというときに出てきてもらうからな…」

アカギはモンスターボールを拾い上げてことのはにモンスターボールを向ける。
するとことのはは光となってボールへと吸い込まれていく。
それを確認すると、モンスターボールをデイバッグの中へしまう。

(さて…これからどうしたものか…)

アカギは自分の行動方針についてまた考え始める。
バクラが横からいろいろ言ってくるが、どうでもいい内容だったので無視しておいた。

(体育館のステージ上にいたあのピエロともう1人…あそこに集められた奴らの何人かが言っていたが…
「ピエモン」と「ジェネラルシャドウ」と言ったか…?
 やはり…参加者の中に主催組のことを知っている奴らがいるのは明らか…
 特にジェネラルシャドウと呼ばれた奴が口にしてた『村雨良』との接触は果たしたいところ…
 できればそいつらとコンタクトをとってみたいんだがな…
 とりあえず…島を隅々回りつつ近くの建物に寄ってみるしかないな…
 次は南下するか…)

アカギは南の方向へと進路を向ける。
そして東の空にうっすら光が見え始めていることに気付き時計を見る。
第1回目の提示放送の時間まで長くはないと気付き、早足で南へ向かって歩いていく。

(それにしても…
 
 千年リングに宿る残忍な盗賊王バクラ…
 少女にしては禍々しい雰囲気を放つスクイズポケモンことのは…
 やれやれ…

 少し面白くなりそうだな…)

思えば赤木しげる13歳。なんだかんだ言っても彼は中学生…1人の子供なのである。

あたかも玩具を与えられて無邪気に喜ぶ子供のように、1人の少年は笑みを浮かべていた。
591隠し砦の三狂人 ◆OGtDqHizUM :2009/01/28(水) 21:12:32 ID:VKqYrV+f
【A-1/一日目 早朝】
【赤木しげる@カオスロワ】
【状態】神域 強運
【装備】強靭な顎と鼻(たぶんコンクリより硬い)、千年リング@なのはロワ
【持物】支給品一式、ロードローラー@漫画ロワ、モンスターボール(ことのは)@ニコロワ
【方針/思考】
[基本方針:仲間を集め、主催者を倒す
1、南下する。
2、片端から島を回り、情報と仲間を集める。
3、共に戦った6/、アナゴ、朝倉涼子、真・長門有希、南千秋、南春香、遊城十代を重点的に探す。彼が六期の主催だった事を知ってる者には五期の自分を語る。
4、ピエモンとジェネラルシャドウのことを知っていると思われる人物、村雨良を探す。
5、ロワの後は元の世界に返りたくない。

※千年リングを装備したことにより、バクラの人格が目覚めました。
※六期カオスロワの主催者になった後の参戦です。
※もう一つ自分の名前があることについては、カオスロワの世界ではよくあったこと、と流しています。
※千年リングは誰でも身に付ける事が出来ます。

【闇バクラ@なのはロワ】
【状態】健康
【方針/思考】
[基本方針]
今行われているデスゲームを楽しむ
1、宿主であるアカギには基本的に協力はする。
2、面白い奴だな…

※参戦時期は少なくとも自身の能力の制限に気付いた後です。

【支給品解説】
 千年リング@なのはロワについて
  ・装備した人間には、その間リングに宿る人格「バクラ」の声が聞こえるようになります。
  ・バクラは千年リングのパワーによって、強制的に人格を乗っ取ることがあります。
   制限時間は1時間。さらに一度その能力を行使した後にもう一度主人格となるには、6時間の間を空ける必要があります。
  ・準超人クラス以上の特殊な力(魔力等)を持った人間は、主人格が変わった後も意識を保つことができます。
   超人クラス以上の特殊な力を持った人間は、やろうと思えば、バクラの乗っ取りを拒絶することも可能かもしれません。
  ・千年リングの固有能力(他人の心や自分の心の一部を物体に転移させることができる)は使用不可です。
592隠し砦の三狂人 ◆OGtDqHizUM :2009/01/28(水) 21:13:23 ID:VKqYrV+f
ロアルド・アムンゼンです。
殺し合いに反対する仲間を集めてさっき温泉で出会った男を止めようとしていたところでした。
私は仲間を見つけるために北上していた時、1人の男を見かけました。
その男は白髪が特徴的な男で、
どうやらゲームに乗っている様子ではなさそうなので近づいてみました。
すると何でしょう。その男は1人でブツブツと虚空へ向かって話しかけているではありませんか。
破滅やらデスゲームやら狂気の沙汰ほど云々…あぁ気味悪い。
あれは明らかに頭がアレな人のする行動ですね。あまり近づきたくない人物ですな。
私はこの男もまた危険な人物である可能性が高いと思いました。
すると男は球体のようなものを出し、ゴミをすてるかのように投げたかと思うとそこから小さな少女が出てきました。
その少女もまさに不気味で右手に鋸を持ち、その身から放つ凄まじい殺気を放っておりました。
そういえばここの付近にあるはずの砦跡が全壊しておりましたが、あの白髪の男達がやったのだろうと感じました。
前言ったとおり犬を捕まえるため様々な武術を学んだ私ですが…
情けないことにあの男たちの不気味なオーラに気圧されたのか今以上近づくことができませんでした。
不本意ながら、あの男が虚空に向かって話しかけているうちに退きましょう。
他の仲間を集め、改めて温泉で出会った仮面の男と白髪の少年に接触するのです。
東の空から太陽も昇り始めている、彼らが他人に危害を加える前に仲間を集めなくては。
ああ、それはそれとして……。犬が食べたいですねえ……。

【A-1/一日目-早朝】



【ロアルド・アムンゼン(その3)@オールロワ】
 [状態]:健康
 [装備]:なし
 [持物]:支給品一式、不明支給品1〜3
 [方針/行動]
  基本方針:殺し合いには乗らない
  1:仲間を集め、髑髏の仮面の男(Chain-情)と白髪の男(赤木しげる)を止める。
  2:6/、かがみ、竜を探す。
  3:犬を見つけたら食べる。
※オールロワ113話「日本昔話:とりかえばや物語」直後からの参戦です。
※Chain-情と赤木しげるを危険人物と認識しました。
593隠し砦の三狂人 ◆OGtDqHizUM :2009/01/28(水) 21:18:09 ID:VKqYrV+f
以上で投下終了です。

それと支給品についての説明を。まぁほとんどニコロワwikiからのコピペですが。

【ことのは】
スクイズポケモン。オーキド博士が最初にくれる三体のヤンデレポケモンの一つ。
言うまでもなく、ゲーム「School Days」に登場する伝説のヤンデレヒロイン・言葉様こと桂言葉をデフォルメしたものである。
武器はノコギリ。レベルはニコロワ初参戦の際の27。

タイプ:あく・ゴースト
とくせい:こんじょう(状態異常で攻撃力が上がる)
わざリスト:
 ふくしゅう:あくタイプ。同ターン中に相手からダメージを受けていると攻撃力が上がる。「リベンジ」に相当。
 えいえんに:ひこうタイプ。1ターン目で高いところに上り、2ターン目で落下してダメージを与える。「そらをとぶ」に相当。
 のろい:効果はゴーストタイプ仕様。自身の体力を削り、相手の体力を徐々に奪っていく呪いをかける。
 いあいぎり:効果は本家と同じ。ノコギリでぶった切る。頸動脈とか。
594創る名無しに見る名無し:2009/01/28(水) 21:23:42 ID:dW5gRdM5
投下乙です
アカギ、バクラ、コトノハとかw 極悪過ぎるw
595創る名無しに見る名無し:2009/01/28(水) 21:24:35 ID:/XZjtt8X
乙!
流石アカギ、バクラも引き込んだ!
そういや千年アイテムの裏人格って思念だけで会話することは可能だっただろうか。
596 ◆OGtDqHizUM :2009/01/28(水) 21:32:20 ID:VKqYrV+f
バクラの備考欄に

※強制憑依したら好き勝手やるかもしれません

を追加しておいてください。
597創る名無しに見る名無し:2009/01/28(水) 21:46:26 ID:I6KhqG1O
なんという凶悪さwww
598創る名無しに見る名無し:2009/01/28(水) 21:53:41 ID:Zw8mbuaD
超乙です!
アカギとバクラ相性良さそう。これからの展開が楽しみだ
対主催なのに凶悪さパネェwww
ヤンデレポケモンことのはも相まって凶悪さ3乗
やる気ないアカギ(19)とは対照的なのもいいな
599創る名無しに見る名無し:2009/01/28(水) 22:01:50 ID:P9w3ktFu
投下乙。
三人とも、下手したらこのロワ内で凶悪さトップなのに対主催とはw
600創る名無しに見る名無し:2009/01/28(水) 22:16:36 ID:XxTXL/EM
投下乙!
どう見ても対主催に見えません。本当に(ry
何ぞこの凶悪さはw下手したら普通のマーダーよりも凶悪なんじゃないだろうか
真っ黒過ぎて、もう1人の何もしないアカギが白く見えるから困る
てか、さりげなく危険人物認定されてるが大丈夫か?w
601創る名無しに見る名無し:2009/01/28(水) 22:35:47 ID:bbm1cVNe
投下乙。黒すぎるだろこの三人www
しかしそういえばこっちのアカギって中1だったよな・・・
このロワで人間最年少って誰だっけ?
602創る名無しに見る名無し:2009/01/28(水) 22:37:32 ID:/XZjtt8X
南千秋が10歳だから多分彼女だと思う
603創る名無しに見る名無し:2009/01/28(水) 22:38:02 ID:/XZjtt8X
いや11? 小学5年生
604創る名無しに見る名無し:2009/01/28(水) 22:38:38 ID:plPhLqCy
身体的には南千秋じゃない? 次にアカギ
年齢的にはピッピとかその辺のモンスター類

でもどーみても
つかさ<千秋<こなた<アカギ
くらいだけど
605創る名無しに見る名無し:2009/01/28(水) 22:47:03 ID:j4PCVsU5
最年長は……下手すりゃ竜か?
606創る名無しに見る名無し:2009/01/28(水) 22:47:37 ID:nahnAkON
逆に最年長は?
まさかかえるじゃないだろうなw
607創る名無しに見る名無し:2009/01/28(水) 22:53:35 ID:v1C/KGyM
>>604
年齢と関係あるか知らんが一応言っておく
ピッピはチャンピオンに勝ったあとのLv60代で参戦だ
608創る名無しに見る名無し:2009/01/28(水) 22:55:50 ID:/XZjtt8X
>>604
ゆーちゃんとルイズを忘れないでくれ。
外見的にはそこに入る
609創る名無しに見る名無し:2009/01/28(水) 23:02:06 ID:XxTXL/EM
>>607
Lv=年齢だと申したか
それだとピッピがとっちゃん坊やにwww
610創る名無しに見る名無し:2009/01/28(水) 23:05:16 ID:v1C/KGyM
>>609
そうは言ってない
でもポケモンの年齢の基準ってなんだ?
611創る名無しに見る名無し:2009/01/28(水) 23:19:49 ID:dW5gRdM5
普通に考えたらタマゴから生まれての年月だと思うが、違っても違和感は無いな
612 ◆KuKioJYHKM :2009/01/28(水) 23:26:32 ID:3VFydJD2
ゆたか、ウッカリデス、十代投下します。
613毒をもって毒を制す ◆KuKioJYHKM :2009/01/28(水) 23:27:38 ID:3VFydJD2
D-5、雀荘。ここに二人の青年の姿があった。
一人は熱き魂を持つデュエリスト、遊城十代。もう一人はアニロワ2nd十傑衆に名を数えられる書き手、忘却のウッカリデスだ。
彼らは「まあ立ち話も何だから」ということでこの雀荘へ移動し、そこでお互いの意見交換と支給品のチェックを行っていたのだ。

「なるほど、この殺し合いをぶっ潰すには、首輪を外す必要があるってわけか」
「ええ。運良く主催者を発見できたとしても、その直後に首輪爆破であの世行きでは話になりませんから。
 どうにかしてこれを解除しなければ、主催打倒は不可能とは言いませんがかなり厳しいでしょうね」
「しかし頭がいいなあ、ウッカリデスさん。殺し合いが始まったばっかりで、もうそこまで考えてるなんて!」
「ははは……」

単にパロロワのセオリーを言ってるだけなんだけど、とは言えず、ウッカリデスは乾いた笑みを浮かべる。

「しかし言うは易し、行うは難しです。僕には機械工学の知識とかはありません。十代君も多分そうでしょう?」
「うーん、確かに……」
「首輪を解除するには、多くのフラ……もとい、条件を揃えなくてはならないのです。
 単純に機械に強ければ分解できるというものでもありません。
 主催者も馬鹿ではありませんからね。首輪という保険を勝手に解除されないよう何らかの策を練っているはず。
 それを達成するには、並大抵でない苦労が必要でしょう。志半ばで倒れる可能性も高いと思われます。
 十代君、あなたはそれでも『対主催』の道を選びますか?」
「もちろんだ!」

ウッカリデスの問いかけに、十代はすぐさま答えを返した。

「俺は殺し合いなんてごめんだ! 絶対にあのモンスターを倒して、元の世界に帰ってやる!
 死ぬかも知れないって言ったって、それは積極的に殺し合いをやったって同じだろう?
 だったら俺は、自分が正しいと思った方に命を賭ける!」
「……わかりました。このウッカリデス、その強い決意に全力で応えることを誓いましょう。
 改めてよろしくお願いします、十代君」
「こっちこそよろしくな、ウッカリデスさん!」

ウッカリデスと十代が、がっちりと握手を交わす。

「それでウッカリデスさん、まずはどうする?」
「そうですね、とりあえず目指すべきは、月並みですが志を同じくする仲間を集めることでしょうか。
 僕も十代君も、支給品に当たりは多かったとはいえ戦うことが得意な人間ではありません。
 身体能力の高いマー……じゃなくて、殺し合いに乗った参加者に襲われたら非常に危険です。
 戦闘力の高い味方を見つけるのは急務と言えるでしょう。そして、仲間を増やすもう一つのメリットは情報です。
 殺し合いに限らず、いついかなる場合でも情報とは非常に価値のあるものですから。
 人との接触が増えれば、その分手に入る情報も多くなります。もしかしたら、そこから主催者打倒のきっかけがつかめるかもしれません」
「そうか……。そこまで考えてるとは、さすがウッカリデスさん!」
「ははは、まあ経験上というか何というか……」

再び乾いた笑いを響かせるウッカリデス。

「よし、それじゃあ早速仲間を探しに行こうぜ! あー、でも当てもなく歩き回るわけにもいかないか。
 ウッカリデスさん、目指すならどこがいいと思う?」
「そうですね……。どこがいいとは一概には言えませんが……」

荷物から地図を取り出しながら、ウッカリデスは言う。

「ここから近く、なおかつ人の集まりそうな場所……。ホテルなんていいかもしれません」
「ホテルか……。確かに人が集まりそうな感じはするな。それじゃあ、改めて行くか!」
「ああ、ちょっと待ってください!」

勢いよく走り出した十代を、ウッカリデスは慌てて追いかけた。

(やれやれ、決して悪い人じゃないんだけど……。ついて行くのが大変そうだなあ……)

614毒をもって毒を制す ◆KuKioJYHKM :2009/01/28(水) 23:28:12 ID:3VFydJD2
◇ ◇ ◇


「しかし本当に何なんだろうなあ、このカード……」

ホテルに向かう道中、十代はそう呟いた。彼の手の中には、彼がその青春を現在進行形で捧げているゲーム「デュエルモンスターズ」のカードがある。
元はウッカリデスの支給品だったのだが、餅は餅屋、カードはデュエリストということで十代に譲られたのだ。
なおその見返りとして、ウッカリデスは十代の支給品からプラスチック爆弾を受け取っている。

「これだけ強力なカードならメインで使うデュエリストがいたっておかしくないのに、見たことも聞いたこともない……。
 ウッカリデスさん、何か知ってる?」
「いやあ、僕はデュエルモンスターズは詳しくないんで……」

そう答えたウッカリデスだが、そのカードが奇妙な存在であることは彼も理解していた。
何せ十代に渡した二枚のカードに描かれたキャラは、彼もよく知るものだったのだから。

(なんでセイバーとフェイトが、遊戯王のカードになってるんだ?
 Fateもなのはも、KON○M○関係なかったよなあ、たぶん……)

ウッカリデスが考え込んでいたその時、突如として彼らの感覚器官に大量の光と音が飛び込んできた。

「な、なんだ! 何があったんだ!」
「これは……。どうやら近くで、大規模な戦闘が起きているようですね」

うろたえる十代とは対照的に、ウッカリデスは冷静な口調で呟く。
もっとも、彼も決して動じていないわけではない。近くで戦闘が起きているということは、自分たちも巻き添えを食らう可能性が高いということだからだ。

「十代君、ここはホテルに急いで……」
「戦いなら止めに行かなきゃ! 急ごうぜ、ウッカリデスさん!」
「え?」

ウッカリデスと十代の反応は、まるで正反対。噛み合わない発言に、ウッカリデスは思わず気の抜けた声を漏らす。

「待ってください、十代君! この位置から確認できるような大技の使い手が戦っているんですよ?
 戦闘力が低い僕らが行ったところで、何が出来るんですか!」
「わかってるよ、そんなこと! だけど、俺やウッカリデスさんの知り合いが巻き込まれてるかもしれないんだ!
 見て見ぬふりをしないわけにもいかないだろう! 頼む、行かせてくれウッカリデスさん!
 何も出来そうにない状況だったら、おとなしく引き返す! だから!」
「十代君……。わかりました」

必死に頼み込む十代の姿に、ウッカリデスもやむなく折れる。

「ですが約束してください、決して命を粗末にしないと。君に死んでほしくない存在がいるように、あなたに死んでほしくないと考える人もいるはずですから」
「ああ、わかった……!」

互いに目を合わせてうなずくと、二人は光の方向へと走り出した。

615毒をもって毒を制す ◆KuKioJYHKM :2009/01/28(水) 23:29:20 ID:3VFydJD2
◇ ◇ ◇


数分後、二人は一人の少女に出会う。セーラー服に身を包む、小柄な少女に。
ウッカリデスは、その少女を知っていた。とは言っても、知り合いではない。
彼が書き手として参加していたアニロワ2nd、その登場人物の中に彼女はいたのだ。

(ゆーちゃん……だよなあ? けど、頭から生えてるあの奇妙な物体はいったい……。
 それに、何だか目つきがやばいような気が……)

自分の知る小早川ゆたかとの違いにとまどうウッカリデスを尻目に、十代はゆたかに話しかける。

「大丈夫か、君! この近くで爆発みたいなのがあったみたいだけど、巻き込まれたりしなかったか?」
「巻き込まれた? いえ、大丈夫です」

ゆたかは淡々とした声で、十代の質問に答える。

「だって……それやったの、たぶん私ですから」
「ええ?」

続けられた言葉に、十代の表情が凍り付く。

「やったって……。君が戦ってたってこと?」
「はい。変態さんがいたんで、私が殺したんです」

「殺した」。その言葉を、ゆたかはさも世間話をしているかのように平然と口にする。

「殺した……って……。なんで、なんで君みたいな小さい子が……」
「だって、変態さんは社会の敵ですもん。人の命を奪うのは心苦しいですけど、死んでもらわないと普通の人の迷惑になりますから」

相変わらず、ゆたかの口調は平然としている。自分の考えに、一切の疑問を持っていないという様子だ。

「おかしい! おかしいよ、そんな考え! 別に変態を擁護するわけじゃないけど、殺していいはずがないだろ!」
「何もおかしくないですよ。変態に生きる資格はありません」

十代とゆたか、その言葉はどこまでも平行線をたどる。

「もう止せ、十代君。残念だが、この子はもう壊れている……。何を言っても届かないよ」
「そんな!」
「壊れてる? ひどいなあ。確かに私はちょっとおかしくなっちゃったかもしれないけど、言ってることは間違いなく正論ですよ?
 ああ、そうか。あなた達も変態なんですね? だから変態をかばうようなこと言うんですね? だったら……」
「まずい、離れ……」

ゆたかが纏う空気が変わったことを感じ取り、十代に撤退を促そうとするウッカリデス。
だが、わずかに遅かった。

「死んで☆」

ゆたかが無造作に繰り出した拳が、十代の肋骨を砕く。そのまま拳は十代の肉を抉り、内臓を貫き、背中側にまで貫通した。

「ゴハ……ッ!」

口から血の塊を吐き出し、十代は力無くその場に崩れ落ちる。

「じゅ、十代君!」
「人の心配より、自分の心配をしたらどうですか? 次はあなたですよ?」

十代を襲った惨劇に動揺するウッカリデスへ、ゆたかは壊れた笑みを浮かべながら近づいていく。

「待てよ」
616毒をもって毒を制す ◆KuKioJYHKM :2009/01/28(水) 23:30:22 ID:3VFydJD2
だがそのゆたかを、背後からの声が呼び止める。

「俺はまだ……降参(サレンダー)してないぜ……!」
「十代君! 喋るな! じっとしていろ!」

ウッカリデスの言葉も無視し、十代はゆっくりと体を起こす。その手には、一枚のカードが握られていた。

「セイバー……。攻撃表示で……召喚……!」

途切れ途切れの声で十代が宣言すると、カードから光が飛び出す。その光は、十代の眼前で美しい金色の髪を持つ女騎士へと変化した。

            ⌒ヽ
          .ィ_´ ̄`┴ 、
        /ト、 =/ /_lト、 |
        N f/ ∧{:l レノ
    __. 「‐个、/ /l  -/
<二 ―‐ /..へ|/L-ァT:‐:‐:‐:‐ァ‐‐:、    セイバー
  ∠/⌒ /l::::::::::::7:/{ |。|゚|‐|_|_K}‐|‐|    攻 2500
      \ 二Z:::::::ト、_.イ {_L|―〉   守 2500
          T_/ ∧_.、 /ト‐‐|ニ|‐┘
          Y´_l__|./  K>|
.         _「:::::::::。_。:}  |∧|_
         /  ̄ ̄ }c_。r '´ィ‐i_i‐ト、 ヽ
       /     |:::lノY´ |::{ハ}:| ヽ|
      /      |:::|:::::|. |::{ハ}:|

「マスター、命令を」
「あの女の子を……止めてくれ……」

指示を仰ぐセイバーに対し、十代はそう告げた。

「了解しました。手荒な方法になってもかまいませんね?」
「仕方ない……な……」

十代の許しが出るとほぼ同時に、セイバーは地を蹴った。瞬く間にゆたかに肉薄すると、彼女は手にした剣を振り下ろす。
だがゆたかは、見事にそれを白刃取りして見せた。

「ほう、見た目の割にはなかなか……」
「またコスプレのオタクかあ……。かわいそうだけど、ちゃんと殺してあげないとね」

剣を押し返そうとするゆたか。だがその直後、急激に彼女の体にかかる負担が大きくなる。

「え? 向こうのパワーが上がった?」

とまどうゆたかに、十代の声が応える。彼が今握っているのは、ウッカリデスから譲られたものとは別に、彼自身に支給されたカードだ。

「魔法カード……ホーリーエルフの祝福を使用した……。これで俺のライフは回復……!
 更にセイバーは……その特殊能力により、魔法カードを発動するごとに……攻撃力が1500アップする!」

セイバー 攻 2500→4000

(くっ……。支えきれない!)

一気に五割以上上昇したセイバーのパワーに、さしものゆたかも押し負ける。
セイバーの剣はゆたかの両手を押しのけ、彼女の胸を切り裂いた。
617毒をもって毒を制す ◆KuKioJYHKM :2009/01/28(水) 23:31:36 ID:3VFydJD2
「はっ!」

だがその結果だけで、気を緩めるセイバーではない。すぐさま剣を返し、第二撃を放つ。
ゆたかは後ろへ大きく跳躍し、それを回避した。

「やるじゃないですか……。これは本気出さないといけないかな?」

口元をわずかに緩め、ゆたかは叫ぶ。

「殖装!」

次の瞬間、ゆたかの小さな体を外殻が覆う。わずか数秒で、幼い少女は異形の怪物・ガイバーへ姿を変えた。

「ヘッドビーム!」
「遅い!」

変身が終わるとすぐさま、額から光線を放つゆたか。だがセイバーはそれをあっさりと回避し、今一度距離を詰める。
ゆたかはそれを拳で迎撃。セイバーは肩に被弾しながらも、ゆたかの顔面を斬りつける。

「きゃっ!」

怯むゆたか。対照的に、セイバーは肩を砕かれてなお攻撃の手をゆるめない。
怒濤の勢いで剣を振るい、次の一撃で右腕を断つ。更に次の一撃は、左脚を貫く。

「よくもやってくれましたね、オタクのくせに……。ちょっと怒っちゃったぞー」

わずかに不機嫌さをにじませた声で言うと、ゆたかはガイバーの重力制御能力で宙へと逃れる。
そして、胸の装甲板を開く。それこそが、ガイバー最大最強の必殺技の発射態勢であった。

「みんな消えちゃえ! メガスマッシャー!」

ゆたかの胸から、極大の破壊光線が放たれる。それはセイバーのみならず、十代やウッカリデスまでも飲み込もうとしていた。
それに対し、セイバーは眉一つ動かさず剣を構えた。そして叫ぶ。その剣の、真の名を。

「約束された勝利の剣<エクスカリバー>!」

叫びと共に、剣からはメガスマッシャーにも負けぬ光の奔流が放たれる。
絶大な破壊力を秘めた二つの光が、空中でぶつかり合う。光は一進一退の攻防を続け、やがてお互いを飲み込みあい消えていった。

「相討ち……いや、まだだ!」

すっかり傍観者と化していた十代が叫ぶと同時に、ゆたかは急降下してセイバーに襲いかかる。
迎撃しようとしたセイバーだが、真名解放の衝撃が肩の傷に響きわずかに反応が遅れる。
そしてそのわずかな遅れが、彼女の命取りとなった。

「申し訳ありません、マス……」

最期の言葉を言い終わらぬうちに、ゆたかの腕がセイバーの胸を貫く。セイバーの体は無数の光のかけらとなり、虚空に散らばっていった。

「まず一人♪」
「勝ち誇った瞬間こそが、最大の隙です!」

満足げに呟くゆたかだったが、勝利の余韻に浸る暇もなくウッカリデスが彼女の前に躍り出る。
何もここまで、彼はボーっと戦いを見ていたわけではない。介入するタイミングを伺っていたのだ。
そしてセイバーが倒された瞬間を見計らって、彼はついに動いた。
不意をつかれきょとんとするゆたかに対し、ウッカリデスはある物を投げつける。
それは、大きめの鍋だった。投げられたために風圧でふたが落ち、中に入っていたカレーがこぼれ落ちている。

「これが何だって……」
618毒をもって毒を制す ◆KuKioJYHKM :2009/01/28(水) 23:32:44 ID:3VFydJD2
無造作に叩き落とそうとして、ゆたかは鍋の異変に気づく。

(カレーが、光っ――?)

その直後、ゆたかの体を爆炎が包んだ。

「十代君、今のうちです!」

炎に包まれるゆたかを尻目に、ウッカリデスは十代に駆け寄る。そして彼に肩を貸し、立ち上がらせた。

「ウッカリデスさん、今のはいったい……」
「君にもらったプラスチック爆弾を、僕に支給されたカレーの中に隠して投げつけただけですよ。
 そんなことより、早くここから離れましょう」
「待ってくれ、ウッカリデスさん。あの子、それこそモンスターみたいな強さだった……。
 爆弾ぐらいで死ぬかどうか……」
「そうですよー。私はまだ死んでませんよー」

ふいに響く、かわいらしい声。ウッカリデスと十代がそちらに視線をやると、そこにはゆたかが立っていた。
爆発のダメージで半身がぐちゃぐちゃに潰れているが、それもガイバーの再生能力で徐々に回復しつつある。

「ちっ、あんなになっても動けるのかよ……!」
「…………」

顔をしかめる十代。一方、ウッカリデスは無表情でゆたかを見つめている。

「今のはすっごく痛かったですよ? この分はちゃんとお返ししてから殺し……うっ!」

ゆっくりと十代たちに向かって歩いていたゆたかだったが、その膝が突然折れた。

「な……に……? おなかが痛い……。頭も痛い……。来る……。何か来る……。
 来ちゃうよぉ……。いやぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

半狂乱になり、泣き叫ぶゆたか。彼女の突然の異変に、十代は戸惑いの色を隠せない。
そんな中、ウッカリデスだけは冷静だった。

「とりあえず、賭けの第一段階は成功ですね」
「賭け? どういうことだ、ウッカリデスさん」
「まずはここから離れることが先決です。行きましょう」

十代を引きずるようにしてゆたかから遠ざかりながら、ウッカリデスは話し続ける。

「あのカレーがただのカレーでないことは、雀荘で説明しましたよね? あれはエニグマカレー……。
 説明書によれば、食べた者の精神もしくは肉体を劇的に変化させる、魔のカレーです。
 爆発によって飛び散ったカレーは、大量に彼女の体に付着しました。
 その状態で再生を行えば、カレーもまた彼女の体内に取り込まれることになる」
「カレーの影響がもろに出るってわけだな……」
「そういうことです。セイバーが彼女に付けた傷がふさがっていくのに気づいて即興で考えた作戦でしたが、ここまでは上手くいきました。
 しかし、ここから先は予想のしようがありません。
 人格の変化がいい方に働いて正気に戻ってくれればラッキーなんですが、逆にさらなる狂気に目覚めてしまうかもしれない。
 あるいは、更に超人的な力を手に入れてしまうかもしれない。だから、彼女の変化が終わる前に逃げるんです」
「待ってくれ、それは無責任ってもんじゃないのか……? 彼女が今以上に凶暴になって、他の参加者を襲ったらどうするんだ……」
「その可能性は否定できません。ですがこの場合、僕は自分たちの生存を最優先に考えました。約束したでしょう、命を粗末にしないと」
「確かにそうだけど……。やっぱりこんな形で放り出すのは納得できないよ……! 俺だけでも戻って……!」

支えてくれていたウッカリデスの腕をふりほどき、十代は来た道を戻ろうとする。
だが数歩歩いたところで彼はよろけ始め、そのまま倒れてしまった。

「十代君!」

慌てて駆け寄るウッカリデス。十代のそばにしゃがみ込んだ彼は、十代の体から地面へ血が溢れているのに気づく。
619毒をもって毒を制す ◆KuKioJYHKM

「これは……。傷口、ふさがってないじゃないですか!」
「ばれちゃったか……。ホーリーエルフの祝福だけじゃ……回復量が足りなかったみたいだ……」
「こんな怪我で、何が出来るって言うんですか! とりあえず、病院へ! たしか、そう遠くない位置にあったはずです!」

自分のデイパックを前に回し、ウッカリデスは代わりに十代を背負う。そして、全力で走り出した。

「降ろしてくれ……! 俺は、あの子がどうなったか確かめたいんだ……!」
「駄目です、聞く耳持ちません」

十代の抗議を、ウッカリデスは一蹴する。

「あなたは僕の仲間です。仲間の命は、何よりも重い! 君を死なせるわけにはいかないんです!」

ウッカリデスはここに来る前の殺し合いで、一人の仲間を失った。
その時味わったのは、なぜ彼を止められなかったのかという後悔と、自分に対する無力感。
もうあんな思いをするのは、ごめんだった。だからこそ、ウッカリデスは走る。
病院を目指して、ただただ全力で。


【C-5 道路/一日目 早朝】

【遊城十代@なのはロワ】
【状態】:胸部負傷、内臓にダメージ、出血多量
【装備】:なし
【所持品】:支給品一式、セイバー&黒騎士の魔剣少女@ニコロワ、ホーリーエルフの祝福@ニコロワ、ランダム支給品0〜1
【思考・行動】
基本方針:対主催!
1.仲間を集める
2.少女(ゆたか)がどうなったのか確かめたい。
※なのはロワ92話「Paradise Lost」より参戦。
※セイバー、ホーリーエルフの祝福は次の早朝まで使用不能です。


【忘却のウッカリデス@書き手ロワ2nd】
【状態】:健康
【装備】:なし
【所持品】:支給品一式、ランダム支給品0〜1
【思考・行動】
基本方針:ロリスキーさんと、今度こそ……
1.仲間を集める
2.十代を病院に連れて行き、治療する。
※死亡後より参戦