バトロワスレが乱立してるのは分かってるんだが…
スパロボ、スパロボって…それだけが全てじゃないだろう!
世の中には版権とか知名度とかでスパロボに出る気配すらないものも
沢山あるじゃないか!
だから、ゲーム・アニメに拘らず人が乗って操縦しているロボットもの全てに
手を広げてやってみないか?…という趣旨の企画です。
今はまだロボゲー版で二次スパロワが進行中なので
あっちの迷惑にならない様にのんびりと議論しながらやっていこうかなと思っております。
取りあえず、全般って言っとりますが、
ゲッターエンペラーとか天元突破しちゃった方とかはさすがに空気読んでくれ。
ヒヲウ戦記の炎出そうぜ!
嘘だよ。空気読むよ。
え? なに? 鉄のラインバレルがおkだって?
のび太の鉄人兵団が出せるなら本気出す
取りあえず、俺の構想的には
1:参加資格はアニメ、漫画、ゲームを問わず操縦型のロボットがメインで話が展開しているもの。
2:参加者はその中から投票で決定。
3:支給ロボットは書き手が当選、落選した原作問わず自由に選ぶ。
4:操縦者の特殊能力は基本的に自重。
こんな感じ。
だから、ぶっちゃけ
>>4も有りかなと思う。
…と書いて見たがサザングロスって操縦もできたよな?
KINGの町がどうしたって?
人格持ちのロボットはあかんですか?
>>8 人格もってようが人が乗り込めれば問題なし。
ただし自立行動は会話以外は控えてもらうかも…要議論。
そうか
結構厳しい条件だな
ジーグやマスターフォース、ダグオンも操縦に入りますか?
融合型は如何しましょっかね?
一応、アレはロボが自立しているわけでは無いですし…
特に問題が無ければ出しても良いかもしれませんね。
…でも、テッカマンは個人的には微妙。
>>11 その通りでした。
なんだよ、サザングロスってorz
15 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2008/10/11(土) 18:54:09 ID:IIQ9DQVX
ついにファフナーが日の目を見るときがきたな
ロボットならなんでもありならケメコもOKなのか?
正直、「やってみないか?」と言うからにはまず自分がやらないと。
とりあえず、何がしたいのかをまず丁寧に説明することからだな。
19 :
1:2008/10/12(日) 16:42:33 ID:Ii/rBUS3
>>18 自分でやってみる、全く持ってその通りですわorz
パロロワにはスーパーロボット大戦ロワって言う企画がありまして
そこが他と異なるのは支給品が全てロボットだと言う事です。
まぁ、中には素で戦える化け物が混じってたりもするんですが、
大まかには参加者はランダムに支給されたロボットで殺し合いをするわけですね。
ただ、上記のタイトル通り。
このロワは参加作品がスパロボに出演した事のある物のみに
限られているっていう微妙にロボ好きには(個人的に)切ないものなんです。
ぶっちゃければ、企画内容自体はスパロワの参加作品の制限をなくしただけと考えてもらって結構です。
要するに先人のパクリです、オマージュなんて言い訳はしません。
大体は多くて60人くらいの参加人数を目標に、
個人的に設けたい決まりは、
参加作品のうち、ガンダム等のようにシリーズが大幅にあるもの。
こういったものは参加者を決める際に全てのシリーズを一括りにし、
だいたい3〜5人を選出する。
こうすれば参加作品にシリーズ物のみがやたらと多くなる事を防げるかな?と思っています。
質問やこうした方がいいんじゃない?と言った意見があればお聞かせください。
開始まで持ち込む事自体が現時点でかなり、というかほぼ怪しいのでゆっくりと進行する予定です。
20 :
1:2008/10/12(日) 17:14:59 ID:Ii/rBUS3
もう一つ。
スパロボ自体は参加禁止ではありません。
ただし、この場合はスパロボ枠で色々なキャラを参加させられる訳ではなく
あくまでスパロボのオリキャラ枠として設けたいと思います。
ドキッ!なんでもありのロボット大会!爆破もあるよ
スパロワじゃロボが支給品だったけど、
特定の人間しか乗れない設定のロボはどうするんだ?
>>12とかもそうだよな。
ゲッターとかグラヴィオンのような複座機はどうするんだ?
24 :
1:2008/10/13(月) 20:31:33 ID:9ssvqgFz
>>21 スパロワだとラーゼフォンをラミアが
乗り回したりしてたので、
そこは本物に限りなく近いレプリカという事で
良いのではないかと。
>>22 ガンタンクだって最初は複座式だったのが
単座になってたし、ゲッターは単座でも動かせたはず。
よく戦隊物でも合体ロボを一人でも
動かしたりしてるから
そこは魔改造されました、でも良いと思ってます。
アンカー間違えてるしorz
個人的には、キャラあってのロボ、ロボあってのキャラって作品も多いんだから、
キャラ+ロボのセットで参戦させた方がいい気がするけどなあ。
武装解除して、武装のみランダム支給とかで。
なれないロボに戸惑う、ってのも面白くはあるんだけど、それが×参加者数分あるわけだからなあ。
誰でも操縦できるようにしました、って段階で、捨ててしまってる面白みも多数あると思うんだ。
まあ、そこらへんは結局書く人が決めるべきことではあるんだが。
ロワイアルじゃなきゃいかんの?
ガンダムファイト決勝戦的にトーナメントとかじゃだめ?
みんなロワ好きやなあ。
ものすごい数あるやん。
29 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2008/10/18(土) 14:04:37 ID:UaiFONNq
age
大抵のロボアニメはキャラとロボはセットだと思う。
分ける意味がわからん。
UFO戦士ダイアポロンのような合体ロボを 着 る 奴はどうすればいいんだか
>>26 抽選で
種ガンのキラ+漫画版真ゲッターとかになって
開始直後にGに耐えられなくてパイロット死亡、とかも起こりえるしな
ブレードライガーやライガーゼロは参戦出来ないのか…。
ほす
36 :
名無し・1001決定投票間近@詳細は自治スレ:2008/11/07(金) 12:28:33 ID:IRyBc945
age
37 :
創る名無しに見る名無し:2008/12/21(日) 21:44:22 ID:UwRLK0RX
38 :
創る名無しに見る名無し:2008/12/21(日) 23:53:47 ID:IoEaWbG8
イデオン参戦!
39 :
創る名無しに見る名無し:2008/12/22(月) 03:58:40 ID:Z0DXdxhq
ビッグライトで巨大化したドラえもん最強
41 :
創る名無しに見る名無し:2009/01/12(月) 03:26:44 ID:d/MWdj+F
MOGERAに一票!
42 :
創る名無しに見る名無し:2009/01/12(月) 03:34:36 ID:D5qdNLDN
ボスボロットに一票!
スサノオに一票!
44 :
創る名無しに見る名無し:2009/01/13(火) 22:31:08 ID:INT88XsV
ジャンボーグ9に一票!
45 :
創る名無しに見る名無し:2009/02/09(月) 00:05:20 ID:T3ditJ/W
再利用あげ
/::.::.::/:// .::.::.::.::.::.:./ ! .::.::.::.::.::.::.::.::.::.:|::.::.::.::.::.::.::.::.
\ ゝ‐<::./::./ .::.::.::.::\/ | .::.::.::.::.::.:: /::.::.:|::.::.::.::.::.::.::.:::
\ 〃 / _ ヽ:/::.::.::.::.::.:/\ |::.::.::.::.::.:: /::.::.:: |::.::.::.::.::.ヽ::.::
{{ / / __ ヽ ',.::/::./ `ー |::.::.::.::.:: / |::.::.:/|_::.::.::.::.:l::.::
. ── | ! /r ) } |イ斤テ左≡ォz /::.::.::.::/ 斗七 !::.::.::.::.::.::.|::.::
. ∧ ヽヽ _/ /::! レヘ :::::::::/ /::.::. / j / | .::.::.::.::.:: |::.::
. , -―ヘ `ー /.::.| rー'゚:::::::/ /::.:/ テ左≠=ヵ::.::.::.::.::. |::.::
____/ { /.::.::.| ゞ辷zン // う。::::::7 /イ .::. |::.::.::.|::.::
彡_/ ヽ イ ::.::. | /ヘ:::::::/ |.::.::.:|::.::.:∧::.
〃 V ヽ ヽ.::.: | ヾ辷:ン /:l::.::./!::.:/
l { ∨ }__.::.|\ <! ・ /::.l::|::./│/
ヽ ヽ {  ̄ ̄ ̄`ヽ _ イ::.: l::|:/ j/
、 \ \ } ) / ̄ ̄ ̄l7::.:|::.::.j::l′ /
このスレは我々(らき☆ロワ)が乗っ取った!
【バトルロワイアルのルール】
1.バトルロワイアル
参加者全員で互いに殺し合い、最後まで生き残った者が優勝者となる。
2.首輪
参加者には設定されたルールを破った場合に備え、爆薬の詰まった首輪の装着を強要する。
首輪は以下のルールを破った場合に爆発し、その者の命を奪う。
A-首輪を外そうとした場合。
B-バトルロワイアル会場の外へと出ようとした場合。(30秒の猶予あり)
C-後述される禁止エリアの中へと侵入した場合。(30秒の猶予あり)
D-24時間連続で死者がでなかった場合、参加者全員の首輪が一度に爆破される。
3.放送
バトルロワイアル中、ロワの進捗と禁止エリアを報告する放送が定時毎に会場内へと流される。
放送が流れるのは、「0時」「6時」「12時」「18時」の6時間毎、1日4回。
4.禁止エリア
1回目の放送以後、2時間毎にマス目で区切られた会場のエリアが一つずつ禁止エリアとなる。
禁止エリアは、「7時」「9時」「11時」……と増えてゆき、これは直前の放送でそれぞれ発表される。
5.支給品
参加者にはバトルロワイアルを生き抜くための道具や武器が支給される。
A-「デイパック」
他の支給品を入れて持ち運ぶためのもので、容量に制限がなく重さも一定という不思議なもの。
B-「基本支給品一式」
会場の地図、参加者名簿、メモ帳と筆記用具、方位磁石、腕時計、懐中電灯、3日分相当の食糧と水がセットになったもの。
C-「ランダム支給品」
武器や防具、道具、衣装その他諸々、内容は参加者毎に変わりそれぞれ1〜3個ずつ支給されるもの。
6.優勝
バトルロワイアルを生き抜き優勝した者にはそれ以降の命と自由の保障され、その者の願いが報酬として与えられる。
7.最後に
以上以外のルールは存在せず、参加者間に禁じ手は存在しない。
また、生き残りゲームではあるがその途中で手を結んだり、徒党を組むこともルール違反には当たらない。
※
バトルロワイアルのルールは本編中の描写により追加、変更されたりする場合もある。
また上に記されてない細かい事柄やルールの解釈は書く方の裁量に委ねられる。
【書き手向けのルール】
1.リレーSS企画
当企画はリレーSS企画です。なのでルールを無視した作品の投下は受け付けていません。ご注意ください。
2.予約制度
作品を投下するに当たっては、まず該当スレにてその旨を宣言(書き込み)してください。
必要なのは書き込んだ人の同一性を保障するトリップと、作品に登場させるキャラクターの名前です。
予約以後3日間、そのキャラクターの作品を投下する優先権利が有効となります。
期間を過ぎれば権利は失効しますが投下できなくなるということはありません。あくまで優先されないというだけです。
また失効後、続けて予約することは期限が無限に続くことと同義なのでそれを禁じます。
予約スレ
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/otaku/12294/1231980608/ 3.修正/破棄要求
投下された作品内に修正や部分的もしくは全体として破棄する必要な箇所があると感じられた場合、
それを指摘し改善を求めることができます。
指摘に当たっては該当スレを使用し、それが正当なものであれば誰でもその権利を行使することが可能です。
要求が出てから72時間は保留期間とし、該当作品およびそこに関わる部分の進行を凍結。
話し合いや修正/破棄により解決した場合はその通りに、そうでなかった場合は作品を破棄し投下以前の状態へと戻します。
修正/破棄要求、議論スレ
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/otaku/12294/1231980961/ 4.自己リレー
リレー企画であることを尊重し、原則として自己リレー(自作の後に自作を続けること)を禁止とします。
ただし、投下以後2週間経っても続きが書かれなかった場合はそれを解禁するとします。
5.能力制限
バトルロワイアルおよびリレーがつつがなく進行するよう、それを害する能力は制限されているとします。
全体への影響力が強すぎるものだったり、ロワが成り立たなくなる能力(例えば蘇生)などがこれに当たりますが、
制限の種類や程度はそれを書かれる方の裁量に委ねられます。
そこに問題があると感じられた場合は、「3.修正/破棄要求」に基づきそれを申告してください。
6.登場時期
その参加者が原作(元のロワ)のどの時期/状態からこのらき☆ロワに参加させられるのかは作者の裁量に委ねられます。
7.支給品の選出
参加者に配布されるランダム支給品の内容は、それを書かれる方の裁量に委ねられます。
ただし、その内容の範囲は参加者達が登場する原作内(※1)または現実世界にある物(※2)までと限定します。
また、参加者と同等に扱われるようなキャラクターや能力制限に引っかかる物の支給はこれを原則禁止とします。
(※1)らき☆ロワにおいては、「らき☆すた」「各ロワ内に登場した物」「現実にある物」が支給できる物の範囲です。
(※2)首輪探知機(レーダー)や写真付詳細名簿などのパロロワオリジナルアイテムの類もここに含まれます。
50 :
創る名無しに見る名無し:2009/02/09(月) 20:39:27 ID:JwVJOKUg
【状態表のテンプレおよび時間表記について】
作品内の情報を共有するため、それをテンプレートにそって記し作品内に付け加えることを義務とします。
【(エリア名)/(具体的な場所名)/(日数)-(時間帯名)】
【(キャラクター名)@(登場元となる作品名)】
[状態]:(肉体的、精神的なキャラクターの状態)
[装備]:(キャラクターが携帯している物の名前)
[持物]:(キャラクターがデイパックの中に仕舞っている物の名前)
[方針/目的]
基本方針:(基本的な方針、または最終的な目的)
1:(現在、優先したいと思っている方針/目的)
2:(1よりも優先順位の低い方針/目的)
3:(2よりも優先順位の低い方針/目的)
[備考]
※(上記のテンプレには当てはまらない事柄)
例)
【3-C/駅構内/1日目-早朝】
【柊かがみ@らき☆すた(原作)】
[状態]:疲労(軽)、空腹(強)、右膝に擦過傷(軽)、左足首骨折(添え木にて手当て済み)
[装備]:ベレッタ 90Two(11/17発)、風華学園制服@アニ2
[持物]:デイパック、基本支給品一式、鷲巣麻雀セット@漫画ロワ、うまい棒@カオスロワ
[方針/目的]
基本方針:生き残るために行動する。
1:安全な場所で食事をとる。
2:つかさを殺した誰かを見つけ出し復讐する。
3:みゆきとは口をきかない。
[備考]
※ツインテールをといています。
コピペ用)
【-//-】
【@】
[状態]:
[装備]:
[持物]:
[方針/行動]
基本方針:
1:
2:
3:
[備考]
※
方針/行動の数は不定です。1つでも10まであっても構いません。
備考欄は書くことがなければ省略してください。
時間帯名は、以下のものを参照してそこに当てはめてください。
[00:00-01:59 >深夜] [02:00-03:59 >黎明] [04:00-05:59 >早朝]
[06:00-07:59 >朝] [08:00-09:59 >午前] [10:00-11:59 >昼]
[12:00-13:59 >日中] [14:00-15:59 >午後] [16:00-17:59 >夕方]
[18:00-19:59 >夜] [20:00-21:59 >夜中] [22:00-23:59 >真夜中]
のっとり乙乙〜
投下準備完了
良いですかな?
しえんしえん
こい…支援っ…!とりあえず俺が支援する
龍、それは神話や伝説上の生物であり、
ある時は神として人間の下に現れる。
またある時は人間界を恐怖の世界に陥れる悪魔の一種として現れ、
また時には人間と共に戦い、自衛隊のミサイル攻撃でやられて東京タワーに刺さって死ぬ。
と数々の物語で活躍している空想上の生物龍、その龍が今この豪華客船の上を舞っているのだ。
龍の種類は水龍と言うのが正しいのであろうか、体は水のように透き通っており、
見るもの誰もが感嘆の声を上げてしまう美しさ。
大きさは3メートル強と、あまり大きくは無い、
だがそれでも人間なら1〜3人は簡単に乗せられるであろう。
さてそんな空を舞う龍を豪華客船の甲板で間近で見ている生物が二つ。
一つは一度デスゲームを体験し、南春香との勝負で負けた赤木しげる。
そしてもう一つは、
「みゃあ〜?」
「ククク…… 予想以上の迫力だな……」
赤木しげるが持っている鍋に入っているねこである。
ちなみにこのねこは南春香の支給品なのだが、
ねこを鞄に入れとくのは可哀想と思った春香が、
アカギに持たせておいたのであった。
さて、もうすでに解っているかも知れないがこの水龍は、
特殊能力を使った南春香のである事は重々承知であろう。
何故こんな事をしているかというと、単純な事で、
本当は直ぐにでも豪華客船から出て西に向かいたかったが、
南春香が自分に付加された制限を確認しておらず、それをアカギから指摘されたためであった。
(実際はアカギが船から外に出たくなかった為に言ったいい訳であるが)
南春香が自分の特殊能力──つまり龍にちゃんと変身できるかどうか──
を確かめる必要は確かにあったため彼女はアカギの提案を了承した。
そのために二人と一匹(現在は一人と二匹)は豪華客船で一番自由にアクションが出来るところ、
甲板に散在しているのである。
龍が飛び舞ってから数分が経った。
赤木しげるは最初は目を普段より大きく見開き龍をまじまじと見ていたが、
流石に数分も同じような興奮を起こさず、今はただボッーと龍を見ているだけであった。
なおねこも初めはアカギと同じように目を開けてみていたが、
現在はアカギを気に入ったのかアカギをじっくり見ている。
それからまた数分たったとき、やっと水龍は元の姿、
南春香の姿に戻った。
「お仕舞いか……?」
アカギが春香に問いかける。
「うん、本当はもっと大きいんだけど…… やっぱり幾つか制限されているみたい
それに連続で変身は無理みたい」
アカギに返答する春香。
「う〜ん、本当はもう少し大きくて、迫力があるんだけどなあ〜」
春香は嘆息混じりで声を漏らす、やはり特別有利な能力は制限されてしまうのか、
でも龍になれただけマシ、そう考えるべきなのだろうが、
それでも胸のわだかまりは収まらなかった。
「クク…… それだけで十分だと思うがな」
「そうよね…… でもやっぱりスッキリしないわ」
アカギの言う事はもっともな話である。
とにかく龍になれた、それだけで十分じゃないかと、
でも春香にとってそれは死活問題であるとアカギは思い、
アカギはこれ以上制限ことについて何も言わなかった。
「ククク……しかしだ、龍になるのは少々外見的リスクが多そうだな……」
アカギはふと思い出したかのように口を開く。
「外見的リスク? 身体的や精神的じゃなくて?」
春香はアカギの曖昧な発言の意味がどうもピンとこない。
「クク…… その二つは俺じゃあ感知できない……
だが外見的リスクは俺でも……いやこのねこが喋る事が出来るのならば、
同じように感知して忠告しているだろう……」
「?」
春香はまだアカギの意図を理解していない。
「ククク…… まだ理解していないようだな……
自分を良く見てみろっ……!」
「自分……? ……! あっ!」
春香はアカギに言われた通りに自分の姿を見る、
そして顔を赤らめながら気づく。
自分が下着姿になっている事を。
ムヒョヒョヒョヒョヒョヒョ、たまりませんのー若い女子の下着姿、
いやはや、最近は中学生や小学生、所謂ロリの体系に興味を持つ方が多いようですが、
私としてはやっぱり高校生のピーク時の体大好きなわけですよ。
と言うかですね、作者はロリなんかに全く興味なく、
お姉さんとか未亡人とか若い人妻なんかが大好きなんですよ。
だから私は処女厨とか聞くと馬鹿じゃねーの? 後家最高!
と毎回思っているわけです。
何というか、そのこういうキャラはロリには無い温もりがあると思うんですよ、
だから処女とか非処女とか関係なく大好きですとも、ええ。
…………コホン、え〜話がだいぶそれてしまいましたが、
とにかく南春香は今現在下着姿。ヒャッハー
これは普通ならとっても恥ずかしい、それも男の人にそんな姿を見られたら、
もっともっと、とんでもなく恥ずかしい、顔をトマトが完熟したみたいに赤らめる。
だが悲しいかな、南春香は少しだけ顔を赤らめただけであった、何故か?
それは目の前にいる男が一切合切反応しておらず、
ただ平常時と同様な態度であったからであるのと、
男があんまりこういうことに興味がないことを知っていたからである。
春香は一言「少しは目を逸らすとかしてください!」と言い、
言われた通りにアカギは視線を逸らした。
◆ ◆ ◆
そんな二人を離れたところでじっくり見つめる全裸の女がいた。
フラグに生き、そしてフラグのために死んだ女、
フラグビルドであった。
彼女はフェイトが豪華客船に入るところを確認し、
いざ自分も行かんとする時、船の甲板から龍が出現しているではありませんか、
これは面白い、何かフラグが有るかなと思い、彼女は一目散に甲板を目指した。
そして彼女は見た!
その龍が実は女性であり、
そして変身解除するとなんと下着姿!
そんでもってその姿を男に見せ付けてしまったことを、
じっくりはっきり確実に見ていた。
しえん
多くの書き手はこう思うだろう。
『これは恋愛フラグの第一歩だ』と……
事実フラグビルドも一度はそう思い、後ろから女を倒して男に抱きつかせようかと思った。
だが彼女はしなかった。なぜならその姿を見た男が、
その恋愛フラグにかかりそうな男が……
「どうして赤木しげるなのよ!?」
彼女は思わず声を殺して叫んだ。
赤木しげる……
彼女は漫画ロワ出身ではなかったが、彼の噂は幾つか聞いている。
曰く『奴とマーダーが会話するとマーダーが奴に夢中になる』
曰く『奴が行動を冒すと死亡フラグが沢山立つ』
そして最も悪評なのが『奴と一緒の話に出た女キャラは同話、
もしくは1〜2話後に死んだりマーダーになったりする』
である。
断言する。色々嫌な噂が沢山ある赤木しげるに恋愛フラグを立てる?
それは不可能。なぜならあの赤木しげるが女性に対して興味を持つ筈がない。
宇宙人が攻めてきても、地球が崩壊寸前になっても
恐らく平然としてそうな人間がそんなことになる筈がない。
「いくらなんでも…… ね……」
それに『知り合った女性が区別なく死ぬ』という噂も聞き捨てならなかった。
もしそれが本当なら、間違いなく私は死ぬであろう。
そんなことは絶対に嫌だった彼女はこっそりと撤退しようとした。
だが現実は非常であった。
「おいおい…… 何だ……? 最近は肌を露出するのがブームなのか……?」
(ゲゲェー!? 見つかったー!?)
明らかに自分のいる方向に向かって声を出す赤木しげる。
そして駆け巡るフラグビルドの死亡描写っ……!
焼死っ……! 生け埋めっ……! 首輪爆破っ……!
斬殺っ……! 転落死っ……! 水死っ……! 衰弱死っ……!
フラグビルドは思わず我を忘れる。
逃げる? いや逃げるときに第三者にやられる。
戦う? 道連れにされる可能性大。
普通に応対する? しばらくしたらマーダー襲来、そして討死。
フラグビルドは完全に頭の中が真っ白になる、
自分が生き残る未来が想像できない……
もしこれがフラグであったら超必殺技を使ってどうにか出来たかもしれない。
だが事態はまだ確実に決まっていない、フラグ以前のことである。
この場合に死んだ場合はあくまで偶然の産物として処理される。
赤木しげるは フラグヒルドが混乱しているのことに
一切気づかず、ただ彼女と接触するためだけにどんどん近づく。
「おいおい……そんなところで突っ立っていても何の意味もないぜ……?」
一歩、また一歩とアカギは行動を起こさない彼女の方向へ近づく。
言い換えれば、フラグヒルドの死亡フラグも一歩一歩結成される。
(どうすれば…… いいの?)
泣くことも脅えることも、怒ることも、
何をやっても不都合の流れにしか行かないと予想するフラグビルド。
(さてそこで問題! この絶望的な状況からどうやって打開する??
3択−一つだけ選びなさい
答え@フラグ建ての達人のフラグビルドは突如逆転のアイデアがひらめく。
答えA誰かがきて助けてくれる。
答えB打開できず。 数話後に死亡。 現実は非常である。
私がマルをつけたいのは答えAだけど期待は出来ない……
前回一緒に行動したChain-情さんがあと数秒の間にここに都合よくあらわれて
アメリカンコミック・ヒーローのようにジャジャーンと登場して『待ってました!』と
間一髪助けてくれるってわけにはいかないわ
逆にChain-情さんもすでに苦戦しているかもしれない)
などと考えいるうちにアカギはもうすでに目前に迫っていた。
答え−B 答えB 答えB
フラグビルドは諦めた。
もういいだろう、少し考えすぎたかもしれない。
あくまで女キャラが死んだのは偶然、そう偶然だから大丈夫。
今回も会っていく女性キャラが死んでいったアカギはどれだけ
女運が無いんだ。
そう考え諦観した矢先の事であった。
「動かないで」
アカギの横手から現れた十文字槍の切っ先が
彼の首すじを狙っていた。
ほんの少し前のことである。
フェイトは豪華客船甲板に出た途端に衝撃的な光景を目撃する。
あろうことか全裸の少女が男に詰め寄られているのではないか。
これは誰がどう見たって変態が少女を襲おうとしている光景であった。
そう思いフェイトは彼女こそは絶対に救おうと決意した。
本当は先ほどと同じように魔法球で攻撃しようと考えた、
しかしそれはしたくなかった、なぜなら男は手にねこを飼っていた。
罪の無い小動物に万が一にでも自分の攻撃が当たってしまうことはあまり気分が良くない。
そう思い彼女は何か武器になるものは無いかと鞄を探る、
そうして見つけたもの、それは六角形の物体、核鉄であった。
彼女はそれの説明書を流し読みし核鉄を発動させた。
彼女に支給された物は十文字槍の核鉄『激戦』であった。
これは莫大なエネルギーを消費するが全身を完治させるという脅威の
能力を持った物であった。(しかし急を要しており、流し読み程度でしか説明を見ていないため、
フェイトが知るのはもう少しあとであった)
さて話を元に戻そう、その核鉄──激戦──を向けられ、
思わず苦笑するアカギ。
「おいおい…… 俺が何をしたって言うんだ?」
「黙りなさい、変態」
アカギにとっては突っ立ている少女の元に行こうとしただけであるが、
他の人から見ればどう見てもねこを持った変態です、
本当にありがとうございました。
さてこんな誤解の流れの最中、襲われそうと勘違いされたフラグヒルドは、
今の状況を見てとある作戦を実行しようと決意する。
お前誤解されているアカギを助けろよと思わず突っ込みたくなるが、
それは書き手の性、折角の誤解フラグを打ち消す事はできない。
彼女は今やるべき最善の手をする。
今現在状況は少し遠くに下着姿の女、全裸の女、ねこ鍋を持っている男、その男に槍を向けている女。
私がああすれば恐らくこうなってああなる、彼女は脳内でシミュレーションをし、
そして彼女を作戦を実行する。
彼女は出来るだけ威力を押さえパチンと指を鳴らす。
「っ!?」
彼女が出来る限り加減した真空刃はねこ鍋を持っている赤木しげるの手に当たる。
その攻撃で落ちるねこ鍋、そしてパリンと割れる鍋。
それによって思わず飛び出すねこ。
そしてねこは怒り心頭に発する。
この女のせいか? この刃を向けている奴がやったのか?
ねこは瞬時にそう解釈し目の前の女、フェイトに爪を立てて飛び掛る。
| 飛 〉 | | ノ/  ̄ -ミi| ,, ,, ) (( リシヽ)( rァ つ 奥 南
ノ フ 了 |,, ,、-''~/、-ー―- 、,,, ,,r'((:(" " Y iiiソッ シ父シリツ:)ノ , 、-ー''")
~i 翔 ヽ j "、、,、-'":::::::::::::::::::::::::~(: j iiレ(/) ))& 彡}ナ"彡;、 '"::::::::::: イ 義 斗
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;; ;;:::: " ,' |r'ii 从;;/::''""" 、ノ: 彡ツ: / :ッ :、,, :レ : ::ヽヽ,)三-ー ''/,'~:"'':::::::::::::::::'" ヽ/ (, r" / /''" ,、イ
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 ̄~ヽヽ ;;、- ''' ,、从-|ii:;:| ::: (: : : :,,, : : /彡:: :/: :ノ : : :::;j | ::::::::~' 、;;;( ::::::::::::/ /"Y|i、 /" / /
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 ̄ ̄~~', '';;i/从;r'iiiiiii;;;;;;;;;;| :::: (((: : :,,, : : : :!!!リ ((: )( :リ:t.t | il|::从:::ミ;',゙i :::::iiiノー-、,,,,_ /:::::: |
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※映像はイメージです
ねこはフェイトを上から下へと切り裂く。
それによってフェイトの衣服が、下着が切り裂かれる。
そして衣服や下着はハラリと言う感じで彼女に肉体から離れ
ポロリとあらわになる彼女の上半身と下半身の恥部。
つまり彼女の胸と彼女の生殖器が!!!
ヒャッハーーーー!!!!!!!!!
裸体だああああああああああああああああああああ!!!!
「えっ……? 嘘っ……?」
顔を完熟させたトマトのように真っ赤にし、
少し涙目になりながら槍を離し両手で自分の二箇所の恥部を隠すフェイト。グヘヘヘヘヘヘ、タマリマセンノー!!
一方そのころねこはアカギに
「やりましたよ! ご主人様!」
と言っているかのような顔で彼の顔をじっと見る。
「…………」
アカギ何も言わず彼女の裸体を見ないように(ちなみにはっきりと彼女に恥部を見た)
左を向くが、
「大丈夫ですか?」
とフェイトに詰め寄る下着姿の春香、これも見てはいけないようなので右を向くが、
「サービスシーン完成!」
とこんどは全裸の少女が訳のわからないことを言っている。
アカギはとりあえず鍋を失ったねこを抱えた。
そして痛切にこう感じた。
こういうのは服部平次とかマーティン・ジグマールの役割だろう。
全裸増やすなwww しえん
◆ ◆ ◆
騒動からしばらくたったころであろうか、赤木しげるは先程までいたスイートルームにいた。
いや彼だけではなく、破廉恥な格好をした三人も先程もまでここにいた。
だが今現在は赤木しげるただ一人がここにいる。
理由は順を追って話そう。
まず騒動の直後、アカギは春香によって目隠しをされてここに連行される。
これは赤木しげるといえども男、流石に裸を見せ付けておくのは好ましくなかったからである。
そして彼女らは部屋にある女性用の服と下着を携行し、
スイートルームの大きな風呂に(本当は脱衣所に行って着替えるだけでよかったのだが
フラグビルドがぜひお風呂に入りたいと言ったため)入っていったのである。
そんなわけでアカギは一人タバコを吸いながら、日の出を見ているところだ。
春香に連行されているときに見知らぬ二人の名前を知り、
春香を含めた三人が入浴を終えたら情報交換に入るので、
アカギは現在は一服中なのである。
「みゃ〜?」
「ん……? どうした……?」
アカギがタバコを吸っているとき、鍋を破壊されたねこがアカギに近づいてきた。
どうやらこのねこは最初にアカギを引っかいてしまったせいなのか、
とにかく理由はわからないがアカギにとても懐いている様だ。
そんなねこはアカギの意思を無視し彼の膝に乗ってくる。
アカギはなんとも言えない感じだったが、特にねこをどけるような事はしなかった。
「ククク…… 引き戻されたな……」
「みゃあ?」
アカギはねこに話しかけるようにつぶやく。
「クク……引き戻されたよ…… あの女に……フェイトだったかな……
槍を向けられた時にな……」
アカギは物静かにつぶやく。
「誤解とは言え……俺は命の危機に晒された……」
アカギはタバコを吸いそして落ち着いて煙を吐く。
「そのときに引き戻されたさ……」
『勝負』にな。
誰の意志かは解らない……
その見えざる意志が俺を引き止める……
勝負こそがお前の人生……!
だからお前が勝負を放棄は許されない……
温い態度で挑む事は許されない……
お前は一室に篭って自分が望む死を迎えるような人間じゃない……
お前の望む死は破滅……!
決定的な、救いようも無い壊滅的な死……!
勝って満足して死ぬなど許されない暴挙……
お前は完敗するまで……死ぬことは許されない……
勝っているうちは……勝負に挑み続けろ……!
灰になるまで……!
「ククク……どうやら俺は勝負に取り付かれているようだな……」
アカギは悟った、自分は勝ち逃げなど許されない人間だと。
だからこそ俺は今ここにいる、ここには俺を壊滅させる濃厚な死がある。
「少しは意欲を出してみるか……」
ならばとアカギはほんの僅かだが積極性を取り戻し、
少しだけ彼女らに感謝した。
時計を見る、
放送の時間までそう長くは無い。
彼女らが入浴を終え、少し情報交換をしたら直ぐに放送であろう。
「ククク……長いような……短いような6時間だった……」
死んだと思っていたらまた殺し合いをしろと言われ、
何も興味を持てなかった赤木しげる。
彼は今、毛の先ほどだがやる気を出している。
なにこのサービスの大バーゲンセールwww
【A-7/豪華客船内スイートルーム/1日目-早朝】
【赤木しげる(19歳)@漫画ロワ】
[状態]:健康、額に引っ掻き傷があるけど手当て済み 些細なやる気
[装備]:マイルドセブンワン@現実 ねこ鍋に入っていたねこ
[持物]:マイルドセブンワン1カートン(実質8個)@現実、六発式リボルバー拳銃+弾(12/12)@現実、
トランプ@現実、基本支給品一式、
[方針/行動]
基本方針:少しだけ勝負の為に意欲を出す。
1:彼女らが入浴から帰ってきたら情報交換をする。
2:春香とともに行動する。
3:春香の決断の結果を見届ける。
[備考]
※死亡後からの参戦です。
※いつ死んでもいいと思っています。
※フラグヒビルドとフェイトの名を知りました。
※ねこ鍋の鍋が壊れただのねことなりました。
【A-7/豪華客船内スイートルーム内浴室/1日目-早朝】
【南春香@カオスロワ】
[状態]:健康 変身による疲労 入浴中
[装備]:なし
[持物]:基本支給品一式、ふじおか(くまの人形)@カオスロワ、不明支給品(0〜1個)
[方針/行動]
基本方針:ゲームに乗らない。仲間を集めて主催を打倒。
1:入浴終了後、フェイト、フラグビルドと情報交換する。
2:仲間と合流する。特に千秋とは絶対合流する。
3:赤木さんはもう少し女性の気持ちを知ったほうがいい。
[備考]
※5期最終話エピローグ後からの参戦です。
※龍に変身できますが、大きさと攻撃力などが制限され、
衣服がなくなります。(下着はなくならない)
また解除後はしばらく変身できなくなるようです。
※赤木しげる(19歳)と情報交換をしました。
※フェイト、フラグビルドの名を知りました。
支援伝説男復活キター!
【素晴らしきフラグビルド@書き手ロワ2nd】
[状態]:疲労(小)、精神疲労(小)、入浴中
[装備]:なし
[持物]:デイパック、支給品一式(水のペットボトルx2消費)、ずぶ濡れの服と靴
:かいふくのマテリア@なのはロワ、桂馬@オールロワ、豪華客船のメインキー@アニ2
[方針/行動]
基本方針:私はChain-情さんと添い遂げる! (二人で生還する)
0:サービスシーンうれしいです。
1:入浴後情報交換する
2:アカギには色んな意味で用心する
3:Chain-情さんを探し出して同行する。
4:↑を達成するまでは、徹底的に危険を避ける。
[備考]
※死亡後からの参戦です。
【フェイト・T・ハラオウン@なのはロワ】
[状態]:右手に浅い切り傷 入浴中 顔真っ赤
[装備]:無し
[持物]:デイパック、基本支給品一式、ランダム支給品0〜2 激戦@漫画ロワ
[方針/行動]
基本方針:一般人の保護
1:色々あったけど入浴後情報交換をする。
2:なのはに似た相手(熱血王子)の事情を聞き、救いたい。
※愛媛のことをつかさだと思っています
※なのはロワ58話「やわらかな温もりに瞳閉じ」から参加
※春香は下着姿、フェイトは上下両方の恥部、フラグビルドは全裸を赤木しげるに目撃されました。
※脱衣所には春香、フェイト、フラグビルドの下着と衣服があります。
支給品紹介
核鉄(激戦)
(漫画ロワからの引用)
全戦士中最多のホムンクルス撃破数(332体)を誇る錬金の戦士「戦部厳至」の使用する十文字槍
(クロススピア)の武装錬金。
武藤カズキのサンライトハートのように強力な破壊力を持った槍では無いが、
それを補って余りある強力な特性が存在する。
特性は激戦本体及び創造者自身の損傷部分の高速自動修復。
修復は損傷した場所で、創造者の意思に関係なく行われる。
(但し激戦が創造者の手元から離れている状態では、
激戦本体が損傷を認識出来ないため修復機能は発動しない
(修復中に手放した場合そこで修復は中止され、再び手にすることで再開する)。
その修復力は凄まじく黒色火薬の武装錬金二アデスハピネスの集中爆撃を食らい
全身を隈なく粉微塵に粉砕された上で瞬時に再生するほどである。
非常に強力な武装錬金であるためか付け入る隙も多く、
修復する体積・回数は創造者のエネルギー量により変化する。
連続修復には莫大なエネルギーを消費するために継続して発動することは不可能に近い筈だが、
本来の使用者である戦部厳至は
自らが倒したホムンクルスの残骸を食らい、
自らの闘争本能を高めるという方法で連続使用を可能としていた。
作中では「自動」修復ゆえに修復箇所に異物が存在しても、
そのまま修復してしまう特性を蝶野攻爵(パピヨン)に利用され
修復中に腕を修復中の部分に突き込まれ、
そのまま内部から引き裂かれるといった方法で敗北を喫していた。
ちなみに身に付けている物までは修復できない為、全身修復を行うと当然全裸になってしまう。
↑ここ重要
漫画ロワでは柊かがみに支給された。
ちなみに漫画ロワでの制限(これまた引用)
※「激戦」は槍を手から離した状態で死んだ場合は修復せずに死にます。
持っている状態では粉々に吹き飛んでも死にませんが体の修復に体力を激しく消耗します。
常人では短時間で三回以上連続で致命傷を回復すると意識が飛ぶ危険があります。
負傷して五分以上経過した患部、
及び再生途中で激戦を奪われ五分以上経過した場合の該当患部は修復出来ません。
全身を再生した場合首輪も再生されます。
自己修復を利用しての首輪解除は出来ません
禁止エリア等に接触し首輪が爆破した場合自動修復は発動しません。
一々所有者の備考欄に書くのもあれなんで、ここで確認してもらうとありがたい。
これで投下終了いたしました。
色々ありましたが、支援感謝します。
なんという全裸だらけwwwww
ちょっとアカギそこかわれやあああああああ
なんでこんな無気力引きこもりにこんなに全裸のおにゃのこがよってくるんだよお
投下乙!
な、なんて……いい話なんだ!w ディモールト素晴らしいよ!w
いやぁ、女の子の裸っていいものですねw
そして、アカギ……再点火……っ! こいつは続きが楽しみすぎる!w
投下乙!
些細なやる気ww アカギがアカギらしくなってきたか…些細に。
しかしカオス5期アカギよりすげぇ勢いのハーレムだ…怖いハーレムだ。
ねこ萌ゆる。いやぁねこGJ。いやぁGJ。
フラグビルドおちけつ。あと「↑ここ重要」じゃねぇよwwww
投下乙
アカギいいいいいかわれえええええ
しかし以外な理由でやる気が出てきたアカギ
面白くなってきました
投下乙!
サービスシーンの連続に思わず吹いたw
そういえばカオスじゃ何故かハーレム男だったなw
フラグ気にしすぎなフラグビルドにワロタw
ちょっとだけヤル気でたか。
フェイトはアカギのことを変態呼ばわりしてたが本当の変態はぬこだと思うw
おおおおおぉぉ圧倒的乙だっ…!!
露出全裸包囲網かwwアカギうらやましすぐるぜ
無欲と狂気が全裸女子を引き寄せるんですね、分かります
そして真・覚醒状態に…!!支援伝説再び
ねこ鍋のねこつええええぇぇぇぇ衣服だけ切り裂くとは間違いなく達人クラス
フラグビルドもよい仕事したな
もうどうなるか良い意味で分からなくなってきたww超乙でした
乙! 姉さまの下着姿ハァハァ……
カオスのアカギは一緒にいた女が死ぬどころか全員生還したからな。
ところで姉さまの水竜姿ってどんなのだろうか。
カオスロワではロマサガMSの水竜→(カード化時)遊戯王のウォータードラゴンだったのだが、
この場合はロマサガの水竜かウォータードラゴンの姿でいいのかね?
投下乙です。
アカギ4割くらい覚醒、サービスシーンの嵐
もういろいろぶっちぎりですなwww
というか思ったんですけど
>(実際はアカギが船から外に出たくなかった為に言ったいい訳であるが)
どうみても引き篭もりです。本当に(ry
予約していた ゴマモン かえる 投下します。
☆ ☆ ☆
湖や ゴマモン飛び込む 水の音
(詠み人知らず)
――――ぽちゃん。
☆ ☆ ☆
……ゴマモンは、そしてようやく僅かながらに理性を取り戻した。
全身を包む冷たい水が、疲れた身体に心地よい。
浮力に体重を支えられ、酷使しきった腕からやっと力が抜ける。
元より地上での行動にはやや不向きな身体だが、水中はまさしく彼のためのフィールド。
コンクリートの上、延々身体を引き摺って出来た擦り傷が染みるが、その痛みさえも今は有難い。
そう。
ひたすらに謝罪しつつ、漠然と「誰か」を探していた彼は、自然と島の中央に向かって進んでいたのだった。
しかし、市街地を這うようにして抜けた先、島の中心にあったのは、大きな湖。
そして湖畔に張り出すように作られていた遊歩道から、ロクに前も見ずに這い進んだ挙句……転落した。
落ちた先がそれなりの深さのある湖だったから良かったようなものの、一歩間違えれば大怪我だ。
控えめに言っても、運が良かったと言えるだろう。
彼自身は知る由もないが……
ここまでほとんど誰にも会わずにこれたことも、相当稀な偶然と言っていいだろう。
それを「幸運」と呼ぶべきか、「不運」と呼ぶべきかは判断が分かれるだろうが……
これが例えば、近くの百貨店の方に向かってしまっていたら、そこで戦闘に巻き込まれていた可能性が高い。
ラッドはゴマモンのことを見逃してくれたが、果たして相羽シンヤはどういう判断をしたことか。
それに彼らがゴマモンに干渉しなかったとしても、近くにいればその余波に巻き込まれたに違いないのだ。
だがしかし一方で、柊つかさや6/、園崎魅音と遭遇し、保護されていた可能性もあるわけで……
「黒くない」つかさとの遭遇は、彼の魂に真の救いをもたらした可能性もあったわけで……。
道1つ違えただけで彼らと遭遇しそびれたゴマモンは、やっぱり不運なのかもしれない。
ともかく結果として、ゴマモンはラッドに「見逃された」後、誰とも出会うことなく、こうして湖の中にいた。
落下した直後こそ、混乱のままに無駄に手足をばたつかせもしたが……。
やがて落ち着いた彼は、ゆったりとその身を湖に浮かべ、天を仰ぐ。
呆然と天を仰いで、誰にともなく呟く。
「ごめんなさい……ごめん、な、さい……」
だが、「誰に」謝れば許して貰えるのだろう。
この新しい殺し合いの場には、かがみとつかさもいて――
でも、その2人は自分の知っている2人ではない可能性があって。
許されなければならない。
許されなければならない。
許されなければならない。
自分が殺してしまったかがみについて、許して貰わねばならない。
でも――誰に?
その「誰か」を探さねば、と強迫観念に駆られて「人のいそうな場所」……島の中心までやってきたが。
辿り着いて気がつけば、そこは人などいるはずのない、静かな湖面があるばかり。
彼は顔だけを水面から出して、溜息をつく。
溜息と共に、一人呟く。
「これから……どうしよう……」
「もし、そこなおぬし」
「!?」
独り言だった、はずだった。しかしそこに唐突にかけられたのは、聞き慣れぬ声。
慌ててゴマモンは周囲を見回す。
誰か近くにいるのだろうか。「誰か」が岸辺から声をかけたのだろうか。
その「誰か」はゴマモンが謝るべき「誰か」だろうか。
そう思って湖畔を振り返るが、しかし誰も居ない。
やはり幻聴か、と思ったその時。
「えーい無視するでない。おぬしとて人ならざる身、人間ばかり探してどうする」
「……え?」
「こっちじゃ、こっち」
背後から。
そう、湖の側から背を叩かれ、振り返ったそこには。
1匹の蛙が……「蛙」、としか呼びようのない生き物が。
ゴマモンと同じように、水面から顔だけを出し、佇んでいた。
☆ ☆ ☆
深く考えることなく島の中央、無人の湖に到達してしまったのは、かえるとて同じだった。
人を探すため、という目的も、また同じ。
水中を己の得意フィールドとする、という点も同様。
だから、その湖にゴマモンが転落した際、真っ先にその存在に気づいたのも、かえるだった。
「しかしゴマモンどん、と申したか。
どこの絵巻物の出かは知らぬが、海獣の身で水に落ちて恐慌(ぱにっく)とは、らしからぬざまだの」
「……?? あ、ご、ごめんなさい……」
絵巻物?というかえるの言葉に少し首を傾げつつ、『ゴマモン』と名乗った獣は頭を下げる。
水に落下したからパニックに陥った、というかえるの推測は、実のところ正しくはない。
陸を貼っていた時からゴマモンはパニック状態で、水に落ちてかえって冷静になったくらいなのだ。
だがそんな事情を知らぬかえるは、うむ、と鷹揚に頷くだけだった。
ちなみに2人とも、揃って湖の中央に向かって泳ぎながらの会話である。
つい先ほど、湖岸よりさほど離れてない市街地で、派手な爆発があったためである――
実のところそれは、ラッドとテッカマンエビルの激突の余波だったのだが、2人、いや2匹の知る所ではなく。
とりあえず今は岸辺から離れた方が良さそうだ、と野生の勘で判断しただけのことだった。
「さて、ところでゴマモンどん。ちょいと聞きたいことがある」
「な、なんだい? かえる……でいいのかな?」
「いやなに、大したことではないのだが。私には大事な探し人がおってだなあ」
並んで泳ぎながら、かえるは改めて話を切り出す。
ノリと勢いで行動しがちな彼ではあったが、しかし学習能力がないわけではない。愚かというわけでもない。
事実、「前の殺し合い」においては、強大な死亡フラグを事前に察知し逃げるような知恵も見せている。
ゆえに、先の衝撃のアルベルトとの遭遇の経験を生かし、まずは情報を、と思ったわけだった。
一方的にこちらだけが喋った挙句に弾き飛ばされるような事が続くようでは、『嫁』との合流もままならない。
見たところ、この『ゴマモン』という海獣。人は良さそうだ。
いや、それは生来の性格というより、激しい消耗によるものだろうか?
向こうの事情は分からぬが、しかし、今なら聞けば何でも答えてくれそうな雰囲気がある。
しめしめこれは儲けものだのお、と、かえるはそのコミカルな顔に悪人じみた笑みを一瞬だけ浮かべて。
「……っと、いかんいかん。顔に出てしまったか」
「??」
「ええい、ともあれ。私の『嫁』になってくれる予定の、大事な人物なのだ。
で、ひょっとしたらゴマモンどんが会ってはおらぬかと思ってなあ」
そしてかえるは、深く考えることもせずに『その名前』を言ってしまった。
気づけと言う方が酷だろう。
予想しろという方が無理だろう。
しかしそれでも、よりにもよって、としか言いようのない『この相手』に、『その名前』を言ってしまった。
はっきりと、言ってしまった。
「柊かがみ、通称『かがみん』と申すのだが」
☆ ☆ ☆
「ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい」
「ちょっ、どうしたのだ、ゴマモンどん!?」
『その名前』を聞いて、たっぷり5秒もの沈黙の後。
いきなり謝罪の言葉が、機関銃のように放たれる。
対するかえるは、面食らう。
それはそうだ。いきなり「ごめんなさい」と言われても何のことやら訳が分からない。
何故、と聞こうと口を開こうとした、その瞬間。
「ごめんなさい……オイラ……かがみを、殺しちまった……」
「――!?」
唐突な告白に、かえるの思考が凍りつく。
かがみを……かえるの嫁である柊かがみを、殺した、だって?
「前の殺し合い」で一度は1人は死なれて落ち込んで、でも「この殺し合い」で名前を確認できた「柊かがみ」。
それを……殺した? この人畜無害そうな海獣・ゴマモンが? 本当に?
意味が分からない。
意味など、分かりたくもない。
「オイラがっ……か、かがみの、胸を、貫い、て……! ……ッ!
ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい
ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい」
だが嗚呼、悲しいかな。
かえるは決して愚かというわけでもない。
ノリと勢いで行動しがちな彼ではあったが、しかし理解力がないわけではない。洞察力がないわけdもない。
目の前でひたすらに謝罪しつつ震えるゴマモンが、嘘をつける精神状態にないことも、見抜けてしまった。
ほんとうなのだ、と、分かってしまった。
「ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい
ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんな…………!?」
そして、永遠に続くかと思えたゴマモンの謝罪の言葉の、その途中で。
かえるの視界が、真っ赤に染まった。
☆ ☆ ☆
まっすぐな脇差でさみしい
(詠み人知らず)
――――さくっ。
☆ ☆ ☆
「――謝って済むと思うなこの若造がぁぁぁぁぁぁぁくぁwせdrftgyふじこlp;@:」
「…………! …………!!」
水中はかえるとゴマモンにとって、本来のステージだ。下手すれば地上よりも得意な領域だ。
ゆえにかえるが腰に差していた脇差も、水の抵抗をほとんど感じさせない動きで抜刀され。
まっすぐに水を切って、鋭い突きが繰り出される。
「おぬしが、かがみんを! かがみんを! かがみんを!
おぬしなんぞがぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」
激情に駆られて、かえるは脇差を振るう。
いくらかえるが水中行動に長けていても、やはり抵抗の中で斬りつけるのは容易ではない。ゆえに突く。
とにかく、突く。
ざくざくざくざくざく。
刺しては引き抜き 刺しては引き抜き 刺しては引き抜き 刺しては引き抜き 刺しては引き抜き。
ゴマモンの頭、腕、胸、腹、腰、後ろ足。
ありとあらゆる所に、脇差が突き立てられる。
刺されて抜かれた衝撃で、水中のゴマモンの身体はクルクル回り、次の突きがまったく違う所に命中する。
「これはかがみんの分! これもかがみんの分! これもかがみんの分! これもかがみんの分!
これも、これも、これも、これも! 全部、かがみんの分だぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」
ぽきん。
十数回目の突きが、硬い骨にでも刺さったのか。
その先端をゴマモンの身体に残したまま、脇差の刀身が中途から折れる。
かえるの剣技とて素人とそう大差ないし、この脇差とて大した名刀でもない。
だからこうなるのも当然で、しかし、刀が折れてもかえるの怒りは収まらない。
短くなった脇差を逆手に持ち替え、なおもゴマモンを滅多刺しにする。
既にボロボロの、既に無傷な所など残っていない身体に、なおも振り下ろし続ける。
「おぬしが! どれだけ! 謝ろうとも!
私は! 決して! おぬしを! 許しは! しないっ!
死んでも決して許さんぞゴマモォォォォォォォォォォォォォンッ!!」
ひたすら許しを請うていたゴマモンに対する、完全否定の叫び。
だが、ゴマモンは既に、その声を聞いてはいなかった。
とうに、聞ける状態ではなかった。
ゴマモンは、かえるの放った最初の突きに喉を貫かれ、とっくの昔に、絶命していたのだった。
☆ ☆ ☆
かがみんや 嗚呼かがみんや かがみんや
(かえる)
――――ぷかぁーっ。
☆ ☆ ☆
静けさを取り戻した湖に、1つの塊が静かに浮いていた。
ゴマモン――と呼ばれたデジモンの、成れの果て。
空が白みはじめる。もう間もなく朝日が顔を出し、世界を光に満たすのだろう。
鏡のように静かな湖面にも、僅かに水のながれがある。
死によって全てから開放されたその死体は、やがてゆっくりと流されていき、そして、見えなくなった。
【ゴマモン@ニコニコ動画バトルロワイアル 死亡】
☆ ☆ ☆
ぺたり。ぺたり。ぺた……どさっ。
どこをどう泳いだのか、かえる自身も覚えてはいなかったが……
湖から這い上がり、2歩、3歩と進んだ所で、彼は力尽きたように倒れこんだ。
「かがみん……うう……かが、みん……」
激情の嵐が通り過ぎ、愛する嫁の『カタキ』を討った後に訪れたのは。
ぽっかりと穴の開いたような、空虚さだけだった。
今頃になって思い出したかのように、激しい疲労感がかえるの肩に圧し掛かる。
かえるは、未だに気づかない。
ゴマモンが「柊かがみを殺した」のが、「ゴマモンにとっての前の殺し合い」の中だったことに。
ゴマモンが殺した「柊かがみ」が、「この殺し合い」に呼ばれた「柊かがみ」とは「別人」であることに。
かえるは、とうとう気づかない。
「復讐とは、虚しいものなのだなあ……」
かえるはそして倒れたまま小さく呟くと、静かにその目を閉じた。
意識が遠のく。無防備な姿のまま、眠りとも気絶ともつかぬ闇の中に落ちていく。
でも、もう誰に殺されても構わない。このまま目覚めなくてもいい。
そんな、捨て鉢な気持ちだった。
☆ ☆ ☆
――それは、意識を手放す寸前だったのか、それとも手放した直後だったのか。
かえるは、夢を見た。
愛しのかがみんと、いちゃいちゃする夢だ。
夢の中で、かがみはかえるに非常に感謝をしているようだった。
心の底から、かえるに惚れている様子だった。
そして同時に、深い心の傷を負っているようでもあった。
大丈夫かい。そう優しく慰めるかえるに、かがみはそれでも気丈に笑うのだった。
『 ……うん、大丈夫よ。
かえるが頑張って『生き返らせて』くれたこの命、大事に使って大いに楽しまないとね。
でないと、『あの殺し合い』で死んじゃったつかさたちも、浮かばれないもの 』
ああ……そんな設定もあったね。かえるは思い出す。
優勝者の権利。
どんな願いでも叶う。
たった1つだけ叶う。
ならば、死者を蘇らせることも、また――。
……って、あれ? これ、ちゃんと覚えておいた方がよくね?
まさか目が覚めたら全部忘れてるとかないよな? あ、そんなことを考えてるうちに、意識が、また……。
☆ ☆ ☆
ロワに病んで 夢は二次嫁と かけめぐる
(詠み人知らず)
――――朝日が、間もなく昇る。
【D-3/岸辺/1日目-早朝】
【かえる@オールジャンルバトルロワイアル】
[状態]:全身各所に裂傷。失意。疲労(小)。気絶。夢の中。
[装備]:和服
[持物]:デイパック、基本支給品一式、不明支給品x1
[方針/行動]
基本方針:優勝してかがみを蘇らせて添い遂げる?
0:かがみん……。
[備考]
※オールロワ140話「B-5周辺顛末記」より参加。
※ゴマモンが「かがみを殺した」のはこの殺し合いの中だと誤解しています。
つまり、このロワ内で既に「柊かがみ」が死んでしまったと思い込んでいます。
[備考]
D−4の湖に、折れた脇差が刺さったままの、ゴマモン@ニコロワ の惨殺死体が浮かんでいます。
水流の関係で、どこかの湖岸に流れ着く可能性があります。
あるいは3本ある川のどれかを下って流れていくかもしれません。海にまで到達するかもしれません。
以上、投下完了、支援感謝です。ゴマモンごめんよ。
しえん
投下乙
そりゃあかがみんラブの人にかがみん殺したなんて言ったらこうなるな
運が悪いというか・・・・ゴマモンよ安らかに・・・・眠れないか
そしてかえるは誤解フラグでマーダーになるのかどうか?
投下乙!
ついにかがみに対する誤解が人死にに発展してしまったぜ…
だよなあ…二人(匹)にとってゴマモンが殺したかがみ≠らきロワのかがみなんてわかるはずないよな…
投下乙!
ご、ゴマモォォォォン!?
結局ここでも救われることはなかったのか……
それ以上にかえるが本当に殺害数をあげられたことに驚きg
それと業務連絡
前スレである漫画作品バトルロワイアル(仮)スレで
14日土曜日夜9時から安価で禁止エリアを決めたいと思います
安価参加を希望する方は集えー
投下乙
ゴマモン安らかに…(´;ω;`)
ジョセフの反応が気になるところ
かえるは復活のための優勝狙いに転向かな?
投下乙!
あぁゴマモン…そうか…そうだよな…
かえるはサラマンダーじゃなかったか。そしてさみしいのぅ…
投下乙。
これからの放送次第でまだ覚醒・・・・・・?
こんなシリアスなかえる始めてだ!
ゴマモン…そうだよな、かがみ命のかえるにかがみを殺したなんて言ったらこうなっちゃうよな
ゴマモンはとうとう許されないまま逝ってしまったか…カワイソス
これでゴマモン入れたら死亡者は10人か
参加者60人で10人なら順調かな
投下していいのだろうか気になる時間。
おk
126 :
夢のかけら:2009/02/13(金) 17:23:12 ID:HzphMdlD
合わせ鏡が無限の世界を形作るように、現実に起きる運命も一つではない。
人間狩りを行う地球外生命体と彼らを狩る者達の対立に置かれている世界、
話を作る者達が引き寄せられ、殺し合いと言う形で新たな物語が作られている世界、
あらゆる要素が入り混じり、調和や秩序を完全に否定している世界、
本来混じることのない三つの世界から集った少女達が何の因果であろうか、
今、同じ屋根の下で意気揚々と話しをしている。
住む世界は違えど本質は女、身に纏うものを全て脱ぎ去り安らぎを与える
この浴場という空間は互いを知るには容易であろう。
「へー、お二人とも中々すごい経験をしているんですね」
「私はみんなのためだから・・・・・・」
「でも私はもうしたくないわ。 妹達と一緒に暮らせたらそれでいいんだけど・・・・・・」
緑髪の童顔の少女が金髪の女性と薄茶のロングヘアーの少女に話しかけ、彼女達はそれに答える。
彼女達がこれまで潜り抜けてきた人生はやはり凡人のそれとは違うらしい。
片や人類の守護者となって異形を駆逐し続け、
片や受け継いだ竜族の血筋で世界を救う英雄の一人となるという、
単に非日常とは言い切れない大きな経験をしてきている。
そして緑髪の少女も異端の力を得て、殺し合いに巻き込まれたという経験をしてきたのだ。
緑髪の少女、フラグビルドは先ほど出会ったばかりの少女達と情報交換をしているところだった。
フラグビルドは壁に寄りかかってリラックスをする。
最初は海水に塗れた自分の我侭であって、共に着た少女達、フェイト・T・ハラオウンと南春香は入る必要がなかったのだが、
そこは女性の性というもので、豪華な大浴場という誘惑に勝つことができなかったのだ。
フラグビルドと情報交換をすることになったフェイトと春香は、どの道彼女が入浴を済ませない限りは話が進まないので、
この大浴場にてそれを行うことになったのである。
とは言ってもこの時点で大体の話は終わったのだが。
「それにしてもうらやましいなぁ・・・・・・」
「「え?」」
フラグビルドの呟きにフェイトと春香の声が重なる。
疑問符を浮かべる彼女達に向ける視線は彼女達の顔ではなく、
二人の胸に浮かぶ双球。
フラグビルドは気がつかないフェイト達に若干恨みの視線を混ぜながら自分の胸を触る。
フェイトは明らかに日本人じゃないから人種差ということでまだいい。
しかし春香はどうだろうか。
同じ日本人(フラグビルドはモデルとなったキャラ)なのに年頃の少女にしては大きめのバストを誇る。
身体を洗っているときに横目で拝見してみたら胸以外にも女としての魅力がしっかり揃っているではないか。
年齢はほとんど変わらないというのに何か腑に落ちない。
(あ、でもChain-情さんなら今の私の方がやっぱりいいかな?)
「フラグビルドさん?」
ふと彼女の脳裏に最愛の男性の姿がよぎった。
微笑む彼の姿を思い出し、フラグビルドは頬を赤らめて口まで浸かる。
泡をぶくぶく立てながら物思いに耽ること数十秒。
頭の中は愛しの彼のことでいっぱいなのか、問いかけてくる春香の声が聞こえないらしい。
支援
128 :
夢のかけら:2009/02/13(金) 17:23:59 ID:HzphMdlD
「ねえ、どうしたの?」
(今何をしているのかなぁ・・・・・・)
春香の呼びかけに答えないフラグビルドが気になったのか、フェイトも続いて声をかけるも反応がない。
どうやら自分の世界のトリップしてしまっているらしい。
一瞬春香の表情が深刻なものになったが当のフラグビルドは何処吹く風だ。
二人は顔を見合わせて溜息をつくがそれも束の間、
今度はフラグビルドが二人に対して言葉を放つ。
「二人の夢って何ですか?」
「え?」
夢。
それは睡眠中に起こる体感現象の一種であるが、同時に人の望みでもある。
睡眠中に見たそれが人の深層心理を表すということがそれを意味しているのかも知れない。
子供のころなら誰しも望んで止まなかったものがあるのではないだろうか。
「いきなりそんなこと言われても・・・・・・」
「考えたことなかったしなぁ・・・・・・」
フェイトと春香はフラグビルドの問いかけに黙り込んでしまう。
彼女達は常に支えなければならない者があった。
家族の望みを叶えたい、友を助けたい、
他人のため、自分の望みを捨てて只管尽くしてきたのだ。
そんな彼女達に己の欲望というものがあるのだろうか。
自分自身のためだけに何かを欲する暇などあったのだろうか。
故に彼女達は答えることができなかった。
「私の夢は・・・・・・」
沈黙を続けていた二人の前にフラグビルドが口を開く。
フラグビルドの夢は一つ。
愛しのChain-情と添い遂げること。
もし、殺し合いという形ではなく、普通の男女として出会ったならばどうなったのだろうか。
命の危険に晒されることがなく恋をして、笑い合って、時には泣いて、泣いたけど分かり合って、
結ばれる。 そんな当たり前のことが彼女にとってはどのようなものよりも望ましい。
以前のバトルロワイアルでは掴むことのできなかった夢。
そして今回も届かないかも知れない夢。
それでも叶えられるという可能性はある。
だから今は会いたい、その一心で彼女はこの殺し合いを生き抜く決意をしている。
しかし彼女は手を汚すことはないだろう。
何故なら優しい彼はそれを良しとしないだろうから。
しえん
130 :
夢のかけら:2009/02/13(金) 17:25:17 ID:HzphMdlD
「・・・・・・というものです」
フラグビルドは彼への気持ち、彼との願い、その全てをありのままに話し終える。
少女の純粋な夢に聞き入っていた二人だが、言葉の締めくくりを聞いたことで目が覚める。
「会えるといいね、そのChain-情って人に」
「私も応援したくなっちゃうな」
「えへへ」
フェイトと春香の感想に得意満面の笑みを浮かべるフラグビルド。
話している内に自分自身もChain-情と夫婦生活を営んでいる姿を想像したのか、
むしろにやけていると言ったほうが正しいか。
「そうだ、今度は私の夢、聞いてくれるかな?」
ふと思いついた春香は今度は自分から言葉を放つ。
フラグビルドとフェイトは彼女の発言に何かと耳を貸してみる。
南春香は元は平凡な日常を生きる一人の少女である。
仕事で家を空けている両親の代わりに自分が朝早起きして、
妹達のために朝食を作り、家事をこなす。
朝起きてきたらおはよう、でかけるときはみんなで一緒に行ってきます、
帰ってきたらおかえりと言ってあげる。
夕食はみんなでお話をしながら楽しく食べて、
茶碗を差し出されたらおかわり、
そしてみんな揃ってごちそうさま。
傍から見れば他愛もない日常。
家族のために尽くすことが彼女の生きがいであり、故に彼らの幸せを望んでいる。
それが自分の幸せでもあるのだから。
だがそれは引き裂かれた。
第5回テラカオスバトルロワイアル。
何故5回なのかは彼女にはいまいちよくわからなかったがそれはどうでもいい。
いきなり宣告されたデスゲームの中で彼女は様々な経験をした。
たった二日間という非日常のせいで、彼女は人生の中でどれほどの悲しみを背負っただろう。
突然異形の存在に襲われ、目が覚めたら人外の力を得、仲間とともに世界を救うことになった。
運動ぐらいでしか動かしたことのない身体を最大限に酷使し、
様々な異形と戦い続けたのだ。
結果として世界は救済されたが、代わりに失ってしまったものもある。
大切な妹の一人ともしかしたら大切な存在だったかも知れない男性。 そして様々な仲間。
世界を救う代償としては全体から見れば小さいのかもしれない。
だがそれらは一人の少女にはあまりにも重過ぎるものだ。
支援
132 :
夢のかけら:2009/02/13(金) 17:26:20 ID:HzphMdlD
それでも彼女は縛られることなく戦火の後に取り戻した日常を生きていた。
死者に縛られるのは彼らが望まないだろうから。
そして新しい家族とともにリスタートすると決めたのだから。
故に彼女の夢は一言に集約される。
「妹の千秋やモクバ達とずっと一緒に過ごしていきたい、ただそれだけ」
彼女が言い放った言葉はその一言のみである。
たったそれだけの一言であったが、その言葉には確かに願いが込められていた。
「なんかあっさりしてますねー」
「そうかなぁ・・・・・・」
「でもそれはそれで素晴らしいと思います」
「ありがとう。 そういえばChain-情さんってどんな人なの?」
「それはですね・・・・・・」
春香の夢を聞き終えたフラグビルドは淡々と感想を返す。
二人が望むのは大切な人と過ごす平凡な日常。
共感できるところがあったのかお互い話に花が咲き始める。
最もフラグビルドの話はほとんどが惚気であったが。
「ねえ、私もいいかな?」
「フェイトさんも話してくれるんですね」
夢、それはなんと不思議なものであろう。
思わず手を伸ばして手にしたくなるほど美しく、
それで触ったら壊れてしまいそうなほど脆い。
そのために人は切なくなり、それでいて時々すごく熱くなれる。
様々な思惑を抱えたまま人は希望を持って生き続けることができるのだ。
だが同時に様々な障害によって消されるリスクもある。
ある者は不慮の事故に、ある者は狩人に、ある者は運命の悪戯に、
夢を奪われ、時には命すら落としてしまう。
故にフェイトは言い放った。
「私は・・・・・・フラグビルドちゃんに春香さん、そしてみんなの夢を守りたい」
この殺し合いによって夢を奪われようとしている人が何人もいるだろうか。
彼らは皆、自身の自由を奪われて無残にその命を散らしてしまう危険を負っている。
だからフェイト・T・ハラオウンは決意したのだ。
元は偽りの存在であったにしても、自分はいつでも友のため、兄のため、みんなのために戦ってきた。
闇の書事件にワームの襲来、全て人々の笑顔を守るために戦ってきたではないか。
そして今回もそれは変わらない。
彼女は自分自身の夢がない。
しかし夢を守ることはできる。
何故なら彼女は夢の守護者なのだから。
133 :
夢のかけら:2009/02/13(金) 17:26:49 ID:HzphMdlD
「ちょっと恥ずかしいけどね・・・・・・」
「そんなことないですよ!」
「はい、とっても素晴らしいものだと思います!」
照れながら頬をかくフェイトに対してフラグビルドと春香は感嘆しながら彼女の言葉を否定する。
どこまでも献身的なフェイト、だからこそ人は彼女に惹かれていくのだろう。
いくつもの広がる平行世界、確かにそこには彼女達の夢が叶った世界も存在しているだろう。
だがそこにいる彼女達はまた別世界の人物に過ぎない。
そこに彼女達が辿り着けるかわからないのだ。
掴めない現実であれば届かない夢でしかない。
「じゃあ、みんなそろそろあがろうか」
「わかりましたー」
「早くアカギさんとも情報交換しなきゃ」
だがそれでも彼女達はあきらめない。
叶えたい願いがあるから。
会うべき人がいるのだから。
砕けてしまった日常。
今は小さなパズルのピースでしかないけれど、
一つ一つの欠片を拾い集めて形にしてみせる。
いつか現実に変えるために。
しえん
135 :
夢のかけら:2009/02/13(金) 17:29:15 ID:HzphMdlD
☆ ☆ ☆
こちらスネーク、脱衣所へ潜入した。
・・・・・・まあにゃぁとしか言えてないけどな。
オッスオラぬこ2号!
割れたねこ鍋から出てきた一匹だぞ。
ちなみにあの顎のところにいるのが1号さんだ。
V3は気まぐれなんでどっか行っちまったがな。
なんでこんなところにいるのかっていうとな、
話せば長くなるわけだが俺達ぬこは春香姉さまが顎の脱ひきこもりをするために外に連れ出すところを眺めていたってわけ。
1号さんが顎を気に入ったみたいで、残念ながら顎が鍋を持つことになったんだけどな。
そんで姉さまが制限確認ってことでドラゴンになってちょっとびびったね。 あれはびびる、やつらもびびる。
リメイク前のロマサガの水竜なんて微妙にマイナーだよ。 てかロマサガ2、3のリメイクマダー?
それはそれとして問題はその後だ。
姉さまが下着一丁になったんだよ!
嫌がらせかよ! なんで下着だけ残すんだよ全裸にしろよ!
己、主催許ざんっ!!
まあその後全裸のロリが出てきたからいいんだけどな。 ここからがスーパー全裸タイムだ。
また乱入者としてむっちりボインの金髪女がでてきたんだ。
そして当然のごとく顎を疑ったんだがそこでアクシデント発生。
顎が鍋を落として割ったんだ。 これは誰かが何かをしたね、野生の勘がそう言っている。
そうして考え込んでいるうちに1号さんが跳んだ!
舞った! 切った! (服が)落ちたぁぁぁぁぁぁ!!!!!! 流石技の1号さん!
niceなことに金髪女の服だけ切ってくれていいものが拝めたんだ。
でもどうせなら春香姉さまの下着も切って欲しかったな。
前フリが長くなっちまったがそんなこんなで破廉恥な格好になった3人の美少女美女達は風呂場に行くことになったんだ。
1号さんは顎に懐いてくれてあそこから離れないだろうし俺を止めるものはいない! さあこのまま浴場にI☆KU☆ZE!
「あ、猫だぁ!」
おおう!フラグビルドたんジャマイカ!
年に合わないロリ体系がまぶしいよ。
「どうしてこんなとこにいるのかしら・・・・・・」
フェイトそんそんなに考え込まないで。
「しょうがないなぁ・・・・・・こっちにいらっしゃい」
行きますとも!是非行きますとも!
そしてオラは春香姉さまの谷間へと飛び込む。
結構勢いよく跳んだはずだが、その衝撃はみんなおぱーいに吸収されてしまった。
すごくやわらかいです(^q^)
そのままおぱーいをポンポン叩いたり頬擦りしますた。
支援
137 :
夢のかけら:2009/02/13(金) 17:30:39 ID:HzphMdlD
「私にもさわらせてくださーい」
おっとフラグビルドたんが肉球をぷにぷになさる。
あぁん、そこ気持ちいい・・・・・・でも感じちゃう・・・・・・!
できれば胸に押し付けてくれぇ・・・・・・巨乳に挟み込むのは好きだけど貧乳に押し付けるのもいいんだよ。
「気持ちいいのかしら? よしよし」
「そうれぷにぷにー」
姉さまが頭撫で撫でするよぉイイ!しゅごくイイ!思わずみさくら語になってしまうぐらいイイ(・∀・)!
フラグビルドたんも肉球を揉むスピードが上がっちゃう。 でも肉球ばかりじゃなくて他のところも触ってくれるとうれしいな。
「二人とも・・・・・・私もいいかな?」
ここで傍観していただけのフェイトそん乱乳、じゃなかった乱入!
さっきまでも困惑していただけだったが、俺のラブリーチャーミーな姿を前についに行動に出たみたいだ。
全裸でもじもじしているところしゅごくイイ!
「いいですよ」
「フェイトさんも肉球触ってみてくださいよー」
「え、ほんと?」
本当ですとも。
うれしくなったフェイトそんはオラに思いっきり手を伸ばす。
揺れた! 今おぱーいが揺れたよママン!
「フェイトさんそんなに慌てないで・・・・・・」
「あっ・・・・・・」
「きゃっ!」
とここでToLOVEる発生。
姉さまとフラグビルドたんの近くまで来たところで石鹸に滑ってバランスを崩す。
そのまま二人に向かって転倒したんだ。
「いたたたた・・・・・・」
「ごめん大丈夫!?」
「いえ、大丈夫です」
春香姉さま達を巻き込んでしまったフェイトそんは二人に謝る。
俺、姉さまとフェイトそんのおぱーいに挟まれる。 できればこうしていたいです。
よく見ればフラグビルドたんの胸にオラの両手がタッチしてるっす。
正にヘヴン状態ってかここヘヴンでいいよもう。
てか全裸に首輪ってこの上なくエロいな。 主催GJ、じゃなかった主催許ざんっ!!
「もう、これも君がかわいすぎる性なんだよ」
フラグビルドたんもっと言って言って!
「帰ったら猫缶買ってあげるね」
むしろ飼ってください。
「うちはエリオ達がいるけど・・・・・・キミも住んでいいよ」
姉さまとフェイトそんどっちをとればいいんだ!?
138 :
夢のかけら:2009/02/13(金) 17:31:08 ID:HzphMdlD
さてこのおぱーいサンドイッチ状態も満喫したことだし、
次の段階に移りますかな。 フェイトそんが立ち上がり、春香姉さまも立つためにうつ伏せになったところを見計らう。
今だ!
「え?何!?」
ハ,,ハ __ サワッ
(,,^0^) , '´ `ヽ !
(つ つ , // )ヽ
⊂(⌒⌒ノノ|(_つ( (ノノ リ)つ
// /: : : : /: :/l: :/ l: /l: :l:/: : : /: / ',: : : :.l: l: : : !: : : l
!:i /: : : : :i: :/、! / l:/ .!: l' : : ,イ / ',: !: :!: : : : :l: : : :l
. l l,': : : : : :! ,' l:/丶、l ! l: /〃 _... - Y: l: : : : : l: : : :l
l: :!: : : : : : ,' ,イ  ̄`ヾ=キl'' / ヽ=''ア´ ̄`ヽl/l: : : : : :l: : : l
l: :l: : : : : ',:i / ,ィテハ ll ィ示ハ ヽl: /: : : :l: : : l
l : ! 1 : : : ',!ヽ、 弋rタ ! 弋r'ノ /,l:/: : : : l: : : l
l : l: l : : : : ', ゛ `ー― ―― ' "/,イ: : : ,' l: : l
l: : ! l: : : :ヽ:ヘ. //// " , ///// /イ:l : l: ,': :! : l
l: : :l l: : : : ヽ、ヘ. / l: : : :l ,' : l: : l
l: : : ll ',: : : : :l、ヾ、 , -、___, -、 ,' : : :〃: : l: : l
l: : : :l: :',: : : : l 丶、 {: : : : : : : :} , イ: : :// : : : l: : i
. l: /: : : i ヽ: : : :',: : 丶、 ` ̄ ̄ ̄´ , イ /: : /:l: : : : : :! : ',
l:/ /: : :! : : \: :',: : ! 丶、 ,, '' ´ .l '/: , イ: :!: : : : : :l.: : ',
,〃:/: : : :!l : : : ll\',: :l ` ー ´ !//: :!: ll: : : : : : l: : :.',
「!?!?!?!?!?!?!」
「猫ちゃん何やってるの!?」
「ええとどうしよう・・・・・・!?」
しえん
支援
142 :
夢のかけら:2009/02/13(金) 17:41:13 ID:HzphMdlD
やべ ちょっとAA調整してくるからすみません
支援
避難所に続きがありました。私は携帯なので他のかたお願いします
俺も携帯だから無理ぽ
146 :
夢のかけら:2009/02/13(金) 18:16:35 ID:HzphMdlD
食らいついたぜ!
姉さまのおしりはかなりいいおしりだ!
流石おしりスの天空竜いや水竜なだけあるな!
何が起こったのかわからない姉さまは呆然としている。
フラグビルドたんとフェイトそんもあんぐりしている。
だがまだ俺のおさわりフェイズは終了していないぜ!
まず一発目!
パーン!
ハ,,ハ∩)) __
(,,^0^)彡 , '´// )ヽ !
(⊂彡☆∩i ( ( (ノノ リ)
⊂(⌒⌒ |人| ゚ . ゚ |ノ
ノノノ(_つ ⊂ノ
「っ!」
オラは春香姉さまのおしりを叩く。
こう見えても力の2号と呼ばれているんだ。
そのため普通のぬこよりパワーがあるのさ!
さあこの調子でいくぜ!
パーン!
ハ,,ハ∩)) __
(,,^0^)彡 , '´// )ヽ
(⊂彡☆∩i ( ( (ノノ、リ)
⊂(⌒⌒ |人| ゚ . ゚ |ノ
ノノノ(_つ ⊂ノ
パーン!
ハ,,ハ∩)) __
(,,^0^)彡 , '´// )ヽ
(⊂彡☆∩i ( ( (ノノ、リ)
⊂(⌒⌒ |人| ゚ . ゚ |ノ
ノノノ(_つ ⊂ノ
147 :
夢のかけら:2009/02/13(金) 18:16:58 ID:HzphMdlD
,. -―-- 、_
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,「l^! /:::::::彡'〜ー''"`L:::::::ヽ
l| | | r; /:::::::::l -―- ,-‐-ミ:::::::',
l| l |/ | '::::::::::/ -=, 〈-== |::::::::|. /)
|^´ {. l:::::::::::! r, ,)、 |::::::::| r;//)
', ! ヾ:r、::| ,.ェェェュ、 |:::::ノ r 、 ////
! | `'ーi、 `== '′/'"´ ゙! `' /
人 ノ、 {l{`丶、 / | l|
/。/` '‐ 〉_,. -―;イミ≧=`三彡}-、__ '、 l|、
. / / /、___|6。ミ三三彡イ、__,.二ニ-; (ヽ_j_}、
/ / / ヽ | `ヾ8。三三8゚l \ |ノ{ | |
. /`' ! ヽ! ヾ8o。。o8| \ |/^ヽ. | |
. , ' / | >=、=< ヽ、 | ゝ、_j |
,′ ! `ー―----ゝ、___,. -‐'´ ,!,. -‐彡シ' |
! | \ 「 }彡'/ |
「頭がパーン!」
※画像は音声のイメージです。
「痛っ!痛いよちょっとやめて!」
「痛いの!?」
ひゃはははははははは!!!!オラのターンはまだ終了していないぜ。
甘えられて可愛がられているだけでは満足できないドSのオラは責める立場に回ってみたのさ。
姉さまは痛みに悶えているが叩き方には気をつけているので傍から見たらじゃれてるようにしか見えないだろう。
フラグビルドたんとフェイトそんは困惑しているだけでオラに手を出すことなぞできはしまい。
だがそれでも!オラは!叩くことをやめない!
ふるえるぞハート!
燃えつきるほどヒート!!
おおおおおっ 刻むぞエロスのビート!妄想色の波紋疾走!!
∩)) ∩)) パ
ハ,,ハ ∩)) ∩)) ☆ パ
(,,^0^)彡((⊂彡☆(⊂彡 パ
((⊂彡☆((, '´// )ヽパ
((⊂彡☆∩i ( ( (ノノ、リ)パ
☆⊂(⌒⌒|人| *゚ . ゚ |ノ パ
`ヽノノノ_つ ⊂ノ パーン!!
148 :
夢のかけら:2009/02/13(金) 18:17:20 ID:HzphMdlD
「ぅ・・・・・・もう・・・・・・やめて・・・・・・よ」
「仕方ないなぁ・・・・・・猫ちゃんこっちに来て」
む?どうやらご指名がきたようだ。
姉さまを叩くことはできなくなるが仕方あるまい。
叩くことをやめたら姉さまのおしりは真っ赤になっている。
でもオラのハートはいつでも真っ赤っかっかっかっ! 燃えてるさ!!
ターゲット変更!
ということで次はご指名通りフラグビルドたんだ!
目にも止まらぬ俊敏性でフラグビルドたんに向かって駆ける! 跳ぶ!
「ちょ!?何処に(ry」
そしてもちろん飛びつく先は彼女のいまだ毛が生えていない下の
(省略されました。 続きを読むにはここをクリックしてください)
149 :
夢のかけら:2009/02/13(金) 18:17:43 ID:HzphMdlD
☆ ☆ ☆
なんて展開にしてやるんだぜ!
夢を現実にするためにも俺は歩むことをやめない。
あとは浴場の扉=天国の扉へいくだけさ!
さあいざ、OPENザド・・・・・・
_
//\
// \
||(゚Д゚)|
|(ノ 桂 つ
|| 馬 |
 ̄~し`J ̄
Q:誰ですか?
「私は桂馬というものです」
Q:どうしてこんなところにいるのですか?
「浴場に誰も入らないようにです。
風呂場だと色々無防備になるのでフラグビルドさんからここに立ってるように言われました」
Q:オラも入っていいかな?
「貴方からは邪念が感じられるから駄目です」
150 :
夢のかけら:2009/02/13(金) 18:18:05 ID:HzphMdlD
,、ァ
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________ /::::::/l:l
─- 、::::;;;;;;;;;`゙゙''‐ 、 __,,,,......,,,,_/:::::::::/: !|
. : : : : : : `゙'ヽ、:::゙ヾ´::::::::::::::::::::::`゙゙゙'''‐'、. l| Q:まーたまたご冗談を
、、 . : : : : : : : : r'":::::::::::::::::::::::::,r':ぃ::::ヽ::::::::ヽ! ,、- 、
.ヽ:゙ヽ; : : : : : :ノ:::::::::::::::::::::;;、-、、゙::: rー-:'、 / }¬、
. \::゙、: : : :./::::::::::::::;、-''":::::::::: ,...,:::,::., :::':、 _,,/,, ,、.,/ }
ヽ:ヽ、 /::::::::::::::::::::::::: _ `゙''‐''" __,,',,,,___ /~ ヾ::::ツ,、-/
`ヽ、:::::::::;;;、、--‐‐'''''',,iニ- _| 、-l、,},,  ̄""'''¬-, ' ''‐-、 .,ノ'゙,i';;;;ツ
_,,,、-‐l'''"´:::::::' ,、-'" ,.X,_,,、-v'"''゙''yr-ヽ / ゙゙'ヽ、, ,.' j゙,,, ´ 7
,、-''" .l:::::::::::;、-''" ,.-' ゙、""ヾ'r-;;:l 冫、 ヽ、 / __,,.ノ:::::ヽ. /
l;、-'゙: ,/ ゞ=‐'"~゙゙') ./. \ / '''"/::::;:::;r-''‐ヽ
,、‐゙ ヽ:::::..,.r'゙ ,,. ,r/ ./ ヽ. ,' '、ノ''" ノ
,、‐'゙ ン;"::::::. "´ '゙ ´ / ゙、 ,' /
' //::::::::: {. V /
/ ./::::::::::::: ', / /
. / /:::::::::::::::::. ',. / ,.、 /
「なんで人の言うことを信じないのですか? それほどまで疑心暗鬼になってしまっているのですか?」
_,,..-ヽ,,、-‐'''''" ̄``'';;;
// , ; ; , , , ; i
/彡'"; ; ; ; ; ; ; ; ; ,r''"⌒'!; ; ; ; `''ー-、
/ i" , ; ; ; ;,/'⌒'i; ; ;/: ,i; ; ',,、、, `i
/ ,i ; ; ; ; /: : : : i; ;i: : . : : ,/; /. . ! i/
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/ / , ; ; ; ; ; `''''"; ; ; ;`'''"; ; ; ;i: : :∠;, ,,ノ/
// ,/ , ; ; ; ; ; ; ; ,,..---‐''" ̄``ヽ;`フ. . .ノ.,''"//
//彡", ; ; ; ; ; ; ; /: : : : : : : . :/; ;!: : ////
/ /i" ; ; ; ; ; ; ; ; /: : . . : : : : : : . : :'; ;`''"; ;/
/ ! ;r'⌒'i; ; ; ; ;'、;,; ; ; ; ; : : : : ,,.ノ; ; ;,.彡'
r-、, ,.r/`i /i ;i: : : ノ; ; ; ; ; ; ; `'''==;;,;,:.:r'''"; ;,;彡
!'`ヽ`'ー----'"く. i //i ;`ー'; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ;,彡'
'、 i ',ノ / / ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ' ' .,.r''" /
.ヽ'. =・=r‐、=・=i' ,r! ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ;(つ; ; ' ///
三iニ=人,=ニノ三 /: i; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ;,..r''" //
.`iヽ、'、_ノ''",,>‐‐'": : : :\; ; ; ; ; ; ; ; ,.r''" /
i. ,,r'''": : : : : : : : : : :.`''''ー─ァ
i. ,.r'": : : : : : : : : : : : : : : : : ,,/ Q : ネ コ パ ン チ !
r" : : : : : : : : : ,,,...--─'''''"
,! : : : : : : : : i"
/! : : : : : : : : :.!
/ i' . : : : : : : : : i
支援
152 :
夢のかけら:2009/02/13(金) 18:19:12 ID:HzphMdlD
── = /ヾ∧
── =彡| ・ \ =
── =彡| 丶._) ≡ ガッ ∧_∧
─ =≡○_ ⊂)_=_ \ 从/-=≡ r( ) ←
>>2号
── =≡ > __ ノ ))< > -= 〉# つ
─ =≡ ( / ≡ /VV\-=≡⊂ 、 ノ
── .=≡( ノ =≡ -= し'
「ライダーホースキック!」
Q:馬しか共通点ねえじゃん・・・・・・
「桂馬ですから」
なんということだ!
わたしはめのまえのもんばんにたおされてしまった。
これではとうげんきょうにいくことはできない。
ざんねん、わたしのぼうけんはここでおわってしまった。
夢ってのは呪いと同じなんだよ
呪いを解くには夢を叶えなきゃならない
だが、夢を叶えられなかった人間はずっと呪われたままなんだよ
________________________ _________________________________
V
↓V3
∧__∧
( ´・ω・)∧∧
/⌒ ,つ⌒ヽ)
(___ ( __)
"''"" "'゙''` '゙ ゙゚' ''' '' ''' ゚` ゙ ゚ ゙''`
153 :
夢のかけら:2009/02/13(金) 18:19:43 ID:HzphMdlD
☆ ☆ ☆
「ほう、つまりあんたの持っているその鍵を使えば何かが起こるというわけか」
「はい、わざわざ豪華客船のメインキーなんて書いてあるんですから間違いありません」
風呂からあがったフラグビルド、フェイト、春香は赤木しげると合流し、
お互い持っている情報を交換していた。
しかし女性陣三名がすでに風呂場でほとんどの情報を交換していたため、
アカギが知らない情報を話しただけなので、時間そのものはあまりかからなかったが。
なお、春香に限り、変身に備えておくため多めの衣服をデイパックに詰めていた。
「どうしてこんなものが支給されているのかなぁ・・・・・・」
春香が嘆く。
現在彼女達が話しているのは、フラグビルドに支給された鍵についてのことだ。
少なくとも直接脱出に関わるものを主催が支給しているわけないだろう。
だから豪華客船のどこかにある鍵穴にこれを使用したって脱出できるはずがない。
「わかりません。 でも使って悪いことが起こるものでもないとは思いますが・・・・・・」
「中々面白そうだがその鍵穴を探している暇があるのか?」
考え込むフラグビルドにアカギが言う。
彼の発言にその場にいた三人が振り向く。
「いつまでもこんなところで油を売っているよりももっとやるべきことがあるだろう」
「え!? アカギさんもしかして・・・・・・」
真っ先に反応を示したのは春香だった。
今まで彼女はアカギを外に引きずりだすために結構な時間を要したのだ。
彼が前向きな発言をしたことに歓喜する。
もっともこんなところに長時間いる原因となったのは紛れもなく彼のせいなのであるが。
「ええ、確かにこの殺し合いを打破するために外に出てみる必要もあるわ。
でも私はこの鍵も気になるの」
「試してみる価値はあるかも知れません」
フェイトの意見に賛同を示すフラグビルド。
外に出なければ始まらないが、鍵の謎も解き明かしておきたい。
ではどうするか。
一向は悩んでいたそのときである。
しえん
155 :
夢のかけら:2009/02/13(金) 18:20:08 ID:HzphMdlD
_,..,,_ /丶
r':::ゞ ^ -丶/...,,,_ ,..,_ /~^'‐-,,,___
,,_ lヾ ,i'〇'lヽ\ /丶i, ~^'‐-,,,___/ /ヽ
,,, ~^7'‐-..,,,;l,,二--' ,,.。i()'l, /~^'‐-,,,___ / /
ヽ∧/l  ̄7~^二= ~'~ ''-'l__,,,___ ~^'‐-,,,.___/ / /
/ ):::lヽ7 ‐''''''l^~ ,,.-'''^ヽ, /='‐-ニ;;. / /
/ l ( l i/l/l/,‐~ ~^'‐-,_ ./ /
/ / l 'i / l;;;;;;;//'~ / /
/ / 'l 'i,/ l;;;;;//' / /
/ 'l ヽ l;;;/ / ヽ./
/ 人 l/ / __
,/ / __l l___
,/ 丶 l__ _ /
/ 人 l l l //
/ / ヽ, l .l l
/ / 7w' l__l
,l / / / /ヽ
,il ノ..........::;;/ / / / /
,i' ~i,_ _,,,-‐'‐;;;;/''^ / / / / /
,il,,,/ l ~/~ / / / / / / /
,ilト' ,l i' / / / / /
il' 7w' / / / / /
/' / / / / ヽ/
./ / _ _
./ / l_l l_l /ヽ
/ / / /
「あ!」
「猫さん待ってください!」
突如飛び掛ってきた猫が鍵を奪って駆け出したのだ。
アカギの膝に座っている猫とは違う、鍋にいた別の猫らしい。
身軽に身体を動かす猫にアカギ達は成す術もなく逃げられてしまった。
「ククク・・・どうする? あのまま猫を探すか外に出るか。
俺としては外に出たいのだがな」
「うーんアカギさんがそう言うならそろそろ行動したいんだけどなぁ・・・・・・」
逃げた猫を見送りながら春香は考え込む。
さてこの先4人はどうするのだろうか。
考え込んでいる間に放送が始まろうとしていた。
支援
残り状態表、代理投下お願いします。
158 :
夢のかけら:2009/02/13(金) 18:53:18 ID:PGtZXZy9
【A-7/豪華客船内スイートルーム/1日目-早朝】
【赤木しげる(19歳)@漫画ロワ】
[状態]:健康、額に引っ掻き傷があるけど手当て済み 些細なやる気、脱ひきこもりの予感
[装備]:マイルドセブンワン@現実 ねこ鍋に入っていたねこ
[持物]:マイルドセブンワン1カートン(実質8個)@現実、六発式リボルバー拳銃+弾(12/12)@現実、
トランプ@現実、基本支給品一式、
[方針/行動]
基本方針:少しだけ勝負の為に意欲を出す。
1:放送を聴く。 その後外に行くかねこ探すか検討。
2:春香とともに行動する。
3:できれば外に出たいけどメインキーにも興味はある。
4:春香の決断の結果を見届ける。
[備考]
※死亡後からの参戦です。
※いつ死んでもいいと思っています(ただし以前とは少し違う模様)
※フラグヒビルドとフェイトの名を知りました。
※ねこ鍋の鍋が壊れただのねことなりました。
※中のねこは一匹だけアカギが持っています。残りは下記参照
※春香の下着姿、フェイトの上下両方の恥部、フラグビルドの全裸を目撃しました。
【南春香@カオスロワ】
[状態]:健康 変身による疲労だが少し回復
[装備]:なし
[持物]:基本支給品一式、ふじおか(くまの人形)@カオスロワ、不明支給品(0〜1個)
:大量の着替え
[方針/行動]
基本方針:ゲームに乗らない。仲間を集めて主催を打倒。
1:放送を聴く。 その後外に行くかねこ探すか検討。
2:仲間と合流する。特に千秋とは絶対合流する。
3:アカギの脱ひきこもり宣言に歓喜。
[備考]
※5期最終話エピローグ後からの参戦です。
※龍に変身できますが、大きさと攻撃力などが制限され、
衣服がなくなります。(下着はなくならない)
また解除後はしばらく変身できなくなるようです。
※赤木しげる(19歳)と情報交換をしました。
※フェイト、フラグビルドと情報交換をしました。
159 :
夢のかけら:2009/02/13(金) 18:53:53 ID:PGtZXZy9
【素晴らしきフラグビルド@書き手ロワ2nd】
[状態]:疲労(小)、精神疲労(小)
[装備]:なし
[持物]:デイパック、支給品一式(水のペットボトルx2消費)、乾きかけた衣服一式
:かいふくのマテリア@なのはロワ、桂馬@オールロワ
[方針/行動]
基本方針:私はChain-情さんと添い遂げる! (二人で生還する)
1:放送を聴く。 その後外に行くかねこ探すか検討。
2:アカギには色んな意味で用心する
3:Chain-情さんを探し出して同行する。
4:↑を達成するまでは、徹底的に危険を避ける。
[備考]
※死亡後からの参戦です。
※アカギ、春香、フェイトと情報交換をしました。
【フェイト・T・ハラオウン@なのはロワ】
[状態]:右手に浅い切り傷
[装備]:無し
[持物]:デイパック、基本支給品一式、ランダム支給品0〜2 激戦@漫画ロワ
[方針/行動]
基本方針:一般人の保護
1:放送を聴く。 その後外に行くかねこ探すか検討。
2:なのはに似た相手(熱血王子)の事情を聞き、救いたい。
※愛媛のことをつかさだと思っています
※なのはロワ58話「やわらかな温もりに瞳閉じ」から参加
※アカギ、春香、フラグビルドと情報交換をしました。
※豪華客船のどっかに猫が2匹います。
一匹(2号)は適当にぶらついて、もう一匹(V3)は豪華客船のメインキー@アニ2を持っています。
代理投下完了しました。
ハハハッwwwこやつめwwwww
投下&代理投下乙!
尻たたきキター!と思ったら夢かよww
やる気出したがアカギ、なんて我儘(マイペース)な物言いなんだww姉さまは喜んでるから良いがw
ぬこwアカギloveぬこ・変態ぬこ・盗みぬこ…迷惑w
投下乙!
なんというGJ…いや変態ぬこw
尻叩きを拝めたぜええ!ヒャッホオォォッ!
そして3号は鍵返せw
2号の変態具合から見て、何となくアカギに懐いてるぬこ(1号)はメスかと邪推した。
尻叩きキターーーーー!!!!
なんというドリーム空間wwww
代理投下の人ありがとうございます。
なんというか今回は色々すみません。
全裸の人まだいるけど首輪だけはついているんだよね。
だから想像してみると(ry
家に帰って即効スレみたらこのざまだよ!!もちろんGJだ
スニャーク投下乙!!!
サービスシーンリレーヒャッホオオオォォ!!!フラグビルドたん萌えw
なべねこがこんなに活躍するなんて…!まさか初尻叩きがねこによってもたらされるとは…!!
春香さんの夢が…カオス5期エンド見ると泣ける
脱ひきこもりの予感ワロタwww神域復活か
本気で全書き手さん話もAAチョイスもうまいよな〜
よくやった、というかやろうとした、猫ー!
奴らの個性付けが見事。
前半の淡い展開とのギャップもいいw
そしてまさかの門番桂馬に吹いたw
GJ!
凄まじく投下乙!
ここをクリックしてくださいのところを連打してるんだが表示されない件について
アカギになりたいっ…てのは無理だとしてねこになりてええぇぇ
ねこの肉球で尻叩きかよwwマニアックすぐるwww
しかしアカギの状態票備考欄がカオスだな
禁止エリア
7時はE-5
9時はE-4
11時はD-3に決定しました
放送SSできてるんだが投下しちゃっていいかな?
いいですとも
朝日が昇り始めて大地を照らす。
これから訪れるのは太陽が闇を消し去る時間。
夜の束縛から生ける者全てが解放される時間。
しかし人々の闇は晴れたのだろうか。
夜の闇は消え去ったが日差しでは心まで照らせはしない。
恐怖、疑心、絶望、いまだに闇に飲み込まれて苦しんでいる者がいるだろう。
それらを拭い去るのは太陽の役目ではない。
勇気、信頼、希望、己の手で光を心に閉じ込めた者も確かに存在はしている。
彼らにこれから訪れるものはまだ誰もわかりはしない。
されど今この空間で起こる出来事は、誰もが理解できるであろう。
怪しげな光と共に空が歪み始める。
歪みは雲を巻き込み、一つの塊を作り出していく。
塊は伸縮をはじめ、薄く伸ばされて正方形の巨大なスクリーンを形成していった。
そしてスクリーンから映像と音声が流れ始める。
/l/レ-:┐
/V: : : : : : : /___
/: : ; -イイ: : : : : /
l´7 \l レl:ィ: :\
_入{ _lヽー|: :/
// ̄ \ (⌒7 /: :> 『おまえら人間じゃねぇ!』
/ // l 二 イ  ̄
∠ - / \
/ |
,' / ̄ ̄「ヽ/
|/l 、|/
 ̄| \
ヽ. \
\ \
__ \ \__
|___| \ \
,. -―wyz==、、
,.ィ"ミミヾゝソノィ三ミヽ、
,.イ三>ー''"¨¨`ーミ三ミ≧、
,イミシ'´ `丶ミミヽ
ノミf ,. =≡≡ミ; ミ≧z、ヾミミ!
'ミミノ / _ヽ ノ r '"`ヾ!',ミミ} 『あぁん?あんかけチャーハン?』
l三{ ,. '-'‐'` , '⌒ヽヾtェュ、 Wリ
|彡! | f:!.f:!.| `゙"''` }if
jミシ .:.:.:`,.エ.,´:.:.. l|!
/^i{: : . . ..:.:./,;Y';,ヽ、:.. リ、
{{ 人: : .. `"二二`' :.. . :.トヘ
ヾ二!: : : : : : . . _.:._ . . . . : : :.にl|
V}、: : : : : , '´: : : ` :、: : : : ノ_ソ
゙i \: : : : : : : : : : : : : : : ,.イ
| `丶、:_:_:_:_:_:_,.:-‐'" |
| ,. |
|ヽ、
,',  ̄` ー 、
!ヽ、 ヽ
' , ヽ、 i
__,-\___ゝー-----'!<`ー 、
, '´ , '´/`! `く` 、`ヽ、
, '´, , '´, /. / . !、 ` 、ヽ『おいこら、お前らか、私の服を剥ぎ取っt
//. / . / , ,' =@!ヽ 、
´'7.´ / / / / .! !!, ! ',
/,. / / / / ! ! ! ! !
' / / /. /, ,' ! ! .! |, !
,/./. / /.. / ,' !! ! ! ! . |、 !
, ./. / ,'.. / !. .! | ! ,'! ! | ! !
// / , / !. ! | ! ,' !、 ! |. ! !
.// /i , / ,|. !/! ! ! | ` -! | ! i
『やべっ!間違えた!』
『誰だよニコ動見ているやつは!』
『つか参加者の映像●RECしてんじゃねぇロリペド野郎がっ!!』
その声とともに映し出されていた糸目の男やパンツ一丁の男・・・・・・
等の様々な映像が消える。 その後も何やら騒ぎ声が聞こえてくるが、画面に映されるのは
『しばらくお待ちください』と書かれた文字だけである。
右下にあくびをしている猫の頭のような新種のスライムのような生物も描かれていたが。
☆ ☆ ☆
『おは☆らっきー!』
『黙れ!』
次に画面に映し出されたものはどこかのスタジオのような風景であった。
中央に立っていたなめくじが両目をぶらぶら揺らしてパフォーマンスをしていたが、
すぐさまピエロによって殴り飛ばされた。
そしてピエロは姿勢を整え、画面の向こう側にいる誰かへと語りかける。
『いきなりの放送事故失礼しました。 では早速ですが第一回定時放送を始めさせてもらいましょう・・・・・・おい』
『は、はいピエモン様、それでは禁止エリアの発表を始めます』
画面横から戻ってきたなめくじは呼ばれたことを確認すると、
背負っていた紙を背後の壁に貼り付ける。
「さて今回の禁止エリアは・・・・・・
7時からE-5
9時からE-4
11時からD-3
です。 くれぐれも首輪爆発なんて間抜けな死に方はしないように。
・・・・・・言っておきますが死亡者から外された首輪でも禁止エリアに反応しますからね』
『武器に使えるかも知れませんね!』
『冗談はほどほどにしておきなさい。 では次はお待ちかねの死者の発表に参りましょうか』
『えーと死亡者は
高良みゆき
ルイズ
前原圭一(ニコ)
キョン
桂ヒナギク
セフィロス
川田章吾
ピッピ
笑点のピンク
ゴマモン
の10名です!』
『一度殺し合いを経験したのにまだ殺したりないのですかねぇ・・・・・・
私が前にいたところとあまり変わりませんよ』
『ピエモン様、そろそろ・・・・・・』
『ああそうでしたね。 では今回はこれぐらいでお開きにしましょうか。
では次に会うときにまでごきげんよう』
『バイニ〜』
☆ ☆ ☆
「黙りなさい!」
「ひでぶっ!」
怒声とともになめくじが再び空を舞う。
かと思ったらすぐに重力に引っ張られて下に落ちる。
倒れた幾多のなめくじの同胞かと思われる生物の中になめくじが混ざった。
「いつかはとんでもないミスをやらかすと思ったらこれですか・・・・・・」
気絶したデジモン達を見渡してピエモンは嘆く。
前回の殺し合いで仕事は経験させたから今回も大丈夫だろうと思った結果がこれだ。
これではかつての友であるマルクにとても顔見せできたものではない。
「とりあえずは第一回は終わったということだな」
ピエモンの背後から現れるのは白いマントを羽織った魔術師であった。
剥き出しになって内部の器官が丸見えになった頭部を透明なカプセルがすっぽり覆い、
マントと同じく白のタイツを身に纏った奇妙な井出達はむしろ奇術師、道化師に近いかも知れない。
「部下が見苦しいところを見せてしまってすみませんね、ジェネラルシャドウさん」
「俺はそんなところは気にしていない。 それよりもこの有様で次の放送は行えるのだろうな?」
ジェネラルシャドウはボロボロになったスタジオを指差してピエモンに問いかける。
そこにはピエモンに粛清されたであろうデジモン達と所々砕けた壁や資材などがあった。
だがピエモンはそれ自体には特に気にする様子は見せない。
「それなら別の人材がいるから問題ありません。 それよりもジェネラルシャドウさん」
「なんだ?」
「よろしかったら次の放送どうですか? これといった仕事は今のところはないのですから」
「・・・・・・考えておこう」
支援
現在ニコロワBは兄貴登場中だったり支援
短いですがこれで終了です。
正直予約無しでいきなり投下してしまったんで、
望みとあらば放送(仮)にします。
投下乙
大筋はこれでよろしいかと
一つ気になったのはピエモンBの口調。ヘタレだけど態度だけは偉そうな奴なんだ
同格の奴に敬語を使うとは思えない。細かくてサーセン
カメラ前だし普段はアニメ見てたときの記憶だと基本敬語だったんで敬語にさせてもらいました。
なんかフリーザ様とキャラ混じってしまった・・・・・・
まあBは全くのオリキャラになってるからねえ
ところで予約はいつから?
放送はまだ待つの?
今日一日待って、
別の放送案がこなかったら月曜0時から予約解禁でいいんじゃないかな?
別の放送案が来た場合は、月曜0時から放送案を決める投票してその後予約解禁ってことで。
放送投下乙w
またスタッフはゆとりなのかw
に、肉球尻叩き!!
投下乙!素早い仕事ですな〜
タケシロワに出れてよかったな!!
ち、千秋たんの裸を撮影だと…おのれ主催め許さんww
尻叩きキタ━━━━(Д゚(○=(゚∀゚)=○)Д゚)━━━━━!!!!!
◆nk先生テラ万能www心からGJを送る…!
放送投下されてる!GJでふぅ…
>>182 良いと思うよぉ
月曜0時ってことは今日の24時?
今日の24時のことだろう
予約まで残り10分を切る・
アレ……? 予約解禁だよなあ……?
いきなりネタが出てくるというわけでもない。
とりあえず放送は今のままでおkということで
予約解禁でよろしいんですな
解禁でいいだろ
予約2つか
ゆっくり予約していってね!!
禁止エリアも決まったし色々練ることもあるだろう
気長に待ってるよ
全スレ埋め乙
もうヤダ変態ばっか
尻叩きだのデカマラだの…いいぞもっとやれw
らきロワ=尻叩きになったらどうするんだwww
あれ、結局ピエモンの口調直さないの?
死ぬまで誰に対しても偉そうだったBが参加者やゆとりや同格のブラックシャドウ相手に敬語使うとは思えない
実際今まで一度も使ってなかったし。マルク、コイヅカとか、らきロワの黒幕に対しても敬語じゃなかったし
なんか別キャラになってるような気がしてならないんだが…
今更だとは思うんだがな
じゃあwikiに収録されたらこっそり修正しておくわ。
収録っていつごろだっけか
もう収録されてるようです
>>201 個人的に完全に別キャラになってたから言ってみた
今更だろうと何だろうと気になるところは指摘しといた方がいいだろ
溜めこむ方がどうかと思うんだけど
>>203 口調が違うことに何か理由があるんだよ、後遺症とか
まぁまぁ自分の尻でも叩いてまったり行こう
しかし今更ながら予約が2つだけだとは以外
前の状況が異常だったというのか?
普通のロワじゃなくリピーターロワでもあるからな
出典元のロワを把握するのに時間がかかるんだろう
放送形態が、音声だけでなく映像込みだったからな。
しかも冒頭部分で妙な雑音入り。
リアクションの仕方も変わってくるし、さてこれを見てキャラはどう考えるか、というのはなかなか難題。
あと、それでなくても微妙に難しい局面多いからなー
そもそも今の時期はテストとかの年度末のまとめで忙しい……!
予約したいけど予約できない……!
3月10日過ぎくらいからまた予約が増えると思われ
人がいないな
さみしいな
お尻叩きたいな
投下してよろしいかな?誰かいる?
ぐへえ……
今からバイトだorz
来い!
ごめん。土壇場になって不安になってきたので仮投下しました
言い忘れてましたが、かえると三村を当初は出そうと思って予約したんですが、プロットを変えたのもあって出せなくなりました
無駄にキャラを拘束してすいませんでした
すごい作品がきてるーwww
仮投下乙! 本投下楽しみにまってるよーw
俺も向こう見たがすごいぞ!
詳しくは言わないが本投下待ってます
特にまずい部分は無いと思います
私的に全く問題ないな。GJ!
感想が言えないのがもどかしいw早く感想をぶちまけたい
何故本投下しなかったし。
言いたいけど言えない、こんな気持ちは久しぶりだ。
では問題ないようなので本投下します
支援お願いします
───さくっ……
どうやらおいらは死んだみたいだ。
ぷかぷかと湖に浮かんで、今までの人生について思い返してみた。
何がどう狂ってこうなってしまったんだろう。おいらはどうすれば過ちを犯さずに済んだのだろう。
死んでからもなお思う。ただただかがみに謝りたい。許して貰いたい。
全部おいらが悪いんだ。だから……お願いだから許してよ。本当にごめんなさい。ごめんなさい。
湖の流れに乗って、おいらの死体はゆっくりと流れ始めた。
どこかの岸に着くと思っていたけど、予想に反しておいらの死体は川へと流れ込む。
流れは勢いを増し、おいらの死体は次第に加速していく。水の感触がとても心地いい。
おいらの死体は流れる。河口へ向けてどんどん川を下っていく。遠くの方に誰かが見える。あれは誰だろうか。あ、川に飛び込んできた。
飛び込んできた誰かに、おいらは抱きかかえられる。この人は誰なんだろう。かがみと知り合いかな……
誰か知らないけど、出来ればこの人に伝えたい事がある。死体の癖に何を言っているんだと思われるかもしれないけど、
おいらにとっては石に噛り付いてでも伝えてほしい事柄……
────お願いだよ。無理な頼みとは分かってる。どうか、どうかおいらの謝罪をかがみに届けて……
「けひひ……美味しそうね。私の能力がどれだけ封じられているかどうか、測ってみようかしら」
おいらは自分の願いが叶わないであろうことを、直感的に悟った。
▼ ▼ ▼
____
/⌒ ⌒\ ング ング
/ (●) (●)\
/::::::⌒(__人__)⌒:::: \ チュパチュパ
| ( \ |
\_ ヽυ ::\ /
\ .:::\
/⌒\
____ ( )
/ \ | |
/ \ |υ |
/ ⌒ ⌒ \ | 支給品のパン糞まずいお!
| :::::: (__人__) ::::: | | |
\ / | |
「紛らわしー食べ方するんじゃねえ!で、どうなんだ?」
「アザラシも竜も見てないお!いくらやる夫のクラスが半動物園状態だとしてもそれはないおw」
「お前のクラスの話じゃねー!」
やる夫にゴマモンと竜を見たかどうか、ジョセフは質問してみたが、残念な事に見ていないらしい。
話を聞いてみるとやる夫の知り合いはこの殺し合いにかなり参加しているらしく、もしかすると、とジョセフは思ったのだが。
今は二人並んで、川沿いを百貨店に向けて歩いている。やる夫は何も武器を持っていないので、ジョセフは自身の余った支給品を二つ渡す事にした。
油を手に入れればジョセフの戦力はかなり増す。やる夫にも戦力を持っていて欲しい。
大きな力を手にする事は二度目の殺し合いを打倒する上で役に立つし、その上今まで放置気味にしてきた問題、
ゴマモンと竜についてのいざこざにも手が回るかもしれない。
首輪を外し主催者を倒す事は無論何よりも大切だが、根は優しいジョセフは悲し苦しむゴマモンと竜を無視する事は出来ない。
なんとかして助けたいと思い、やる夫に助けを乞いたのだが、案の定このマシュマロマンは役に立たない。
「もうすぐ放送だお。HALさん、生きてるおな?」
やる夫は命を張って逃がしたハルヒの事を思う。クラスメイトであり、やる夫と同じく前回の殺し合いでも生存していた存在。
デューク東郷がいない今、やる夫がクラスメイトだと胸を張って言える人物は今のところ涼宮ハルヒだけだ。
そういった思いから、やる夫はハルヒの安否を殊更気にかけていた。
/⌒ ヽ ・・・
/⌒ ヽ / ´_ゝ`)
/⌒ ヽ ・・・ / ´_ゝ`) | /
/ ´_ゝ`) | / | /| |
ゴボゴボ / ⌒ ヽ | / | /| | // | |
-/ ⌒ ヽ= _ -_/_´_ゝ`)二- 二| /| |二- // | | U .U
 ̄- ̄  ̄- ─ ─  ̄-  ̄- ̄- ̄ U .U
「ま、以前のならともかく、今のHALさんならゴキブリ並みにしつこそうではあるお!」
「へへ……お前の話を聞いて確かにそう思ったな。大丈夫だって生きてるだろうよん!」
「きっとそうだお。ジョジョは知らないだろうけど、以前のHALさんは便所の消臭剤みたいな奴だったのに、
便所にこびりついたうんこみたいな奴に変わってたお。余程の事をしないと流れそうにないお!」
__
.-´ ``ヽ ぐえぁ
/ ヽー `ヽ
/ ノ (O )ノ ̄ ̄`ヽ、―ニ
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人 ー jr--‐‐'´} ;ーー------
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「何馬鹿な事言ってんのよ殺すわよ」
やる夫とジョセフのすぐ隣を流れる川から這い出てきたハルヒがやる夫を思い切り殴る。
「や、やる夫おおぉぉぉ!!!お前誰だ!」
「その歯糞臭い口を今すぐ閉じなさい。このエセ外人キモマッチョオカマ口調野郎!! 私は唯一絶対神HALよ!」
「にゃにおこのアバズレが!お前悪口に何でもかんでも詰め込み過ぎだ!罵詈雑言にもセンスってもんがあるんだぜバーロー!」
ハルヒはジョセフの元につかつかと歩み寄り胸倉を掴む。
「ふん! 私の究極にして神聖なるセンスに文句付けるとはいい度胸ね」
(なんなんだぁ〜イカレてるとしか言いようのない奴は!やる夫が言ってた通りじゃねーか……
ていうか究極にして神聖って時点でセンス0じゃね)
ジョセフは面倒を避けるため、ハルヒに胸倉を掴まれながらも両手を上げて降参のポーズをとり、愛想笑いをする。
敵ならばすぐに排除する必要があるが、さすがに可愛い女の子を殴るのは躊躇ってしまう。
「HALさん生きてて良かったお!GJだお!」
「うおっ!」
ジョセフの体をハルヒから引っぺがし、やる夫は嬉しそうに言った。
殴られて何の文句もないのか、余程のMなのか?ジョセフは少しだけ呆れる。
そんなやる夫に、ハルヒの顔は少しだけ綻ぶ。全くいいHAL厨に育ったものだとほくそ笑んだ。
「こいつはジョジョって奴だお。あの悪者と一緒に戦ってくれた人だお!命の恩人だお!」
「ふぅん……くひひ、おkおk。把握したわ。じゃああんた達ちょっとこっちに着いてきなさい。
向こう岸に面白いものを用意してあるから」
支援
/⌒ヽ
/ ´_ゝ`) /⌒ヽ それじゃあちょっと着いてきなさい・・・
| / / ´_ゝ`)
| /| | | / /⌒ヽ チャプッ
// | | | /| | / ´_ゝ`)
U .U // | | | / /⌒ヽ プクプクッ プクプクプク・・・・
U .U 二| /| |二-_ -_/_´_ゝ`)二- - /⌒ヽ= _ _ _ ッ・・・・・
 ̄- ̄- ̄ ─ ─  ̄-  ̄- ̄  ̄- - ⌒
「…………なんであいつあんな躊躇いもなく川に入っていけるんだ?」
ジョセフが呆れ顔でやる夫に零す。
「やる夫に聞かれても困るお……多分神だからだお……」
ハルヒに怒鳴られるのは嫌なので、やる夫は渋々川の中に入り、泳ぐ。
それに続いてジョセフもまた本当に嫌そうにしながら川に入り、対岸を目指す。
うひー、冷てえ汚ねえめんどくせえの三拍子揃ってるなこりゃあ。ジョセフは心中で愚痴を零した。
「おい、やる夫。向こう岸で何か燃えてるぜ?なんだありゃあ」
「心なしか美味そうないい匂いがしてくるお」
もくもくと煙が舞っている様子。風に乗せられ、いかにも美味しそうな匂いが二人の鼻に届く。
川の流れに流されつつもなんとか対岸に辿り着き、二人はハルヒが用意している料理を見つけた。
枯れた木の枝など燃えやすい物を集めて肉を焼いているようだ。
何の肉かはよく分からないが、ジュウジュウと油を滴らせて焼かれている肉はとにかく美味しそうだった。
「こ、これはHALさんナイスすぎるお!」
「やる夫こそあの時はナイスだったわ!!誠実に神を守る姿……いやあ本当にHAL厨の鏡よあんたは」
ハルヒが川から上がったばかりのやる夫の手を嬉しそうに握る。
HALである事を忘れてしまいそうなほど快活な笑顔だった。
「男たるもの当然の事をしたまでですおw」
「さすがよやる夫!やっぱりあんたは選ばれしHAL厨!私の側近に格上げよ」
「うはwwwそんなに褒めるなおwww別に嬉しくねぇおwww」
「そこは喜びなさいよ馬鹿!やる夫、あんたは神であるこの私に認められたんだからね!有り難い事よ」
手を取り合い再会を喜び合う二人を尻目にジョセフは火の元に近づく。
風がそれなりにあるので煙によって遠方の危険人物に見つかる事はまずないだろう。
それにしてもこれは何の肉だろうか。見た事がない。
「仲睦まじくやってるとこ悪いんだけどねぇ。HAL、この肉は何の肉だ?」
「ああん?あんた誰だっけ?」
やる夫を見る目と比べて、ジョセフを見る目は物凄くどうでも良さそうだ。
このクソアマ、と聞こえない程度の小声でハルヒを罵る。
「ジョセフだよジョセフ。ジョジョって呼んでくれ。さっきやる夫に紹介してもらったんじゃねーのー?」
「そういえばそうね」
やる夫から離れ、ジョセフの前に立つハルヒ。ジョセフの体を下から上までじっくりと見ている。
「あんたいい体格してるわね。私の下僕、やってみる気ある?」
「はあ……。その前に俺の質問答えろって」
やる夫から聞いてはいたが、HALという女はやはり変人だった。自らを神と称する辺り本当に恥ずかしい奴だ。
カーズ程の力を持っているならともかく、人間なのに神と名乗るなんてあまりに滑稽と言わざるを得ない。
それにしてもどうして俺が出会う奴はどいつもこいつも妙な奴ばかりなのだろう。
ゴマモン、竜、やる夫、全て人間じゃない。漸く出会った人間、
しかも可愛い女の子だからHALには期待していたが、ある意味やる夫達よりも変人だ。
「海獣よ。なんか知らないけど海獣がいたからね。パンまずいからやる夫を待つがてら焼き肉を作ろうと思ったのよ」
「怪獣って……オーマイガッ!そんなの得体の知れない生き物普通食う気になるかぁ?この肉はどんな怪獣だったんだよ」
その質問に、ハルヒは少しの間考える。
「どんなって……普通の海獣よ。種類とかどうでもいいでしょ。美味ければいいのよ美味ければ」
どうでもいいって……、ジョセフはハルヒのあまりのいい加減さに絶句する。
「これ、どうしたんだ?狩りしたのか?」
「なんか知らないけど海獣の死体が落ちてたのよ。まだ新鮮そうだったし、食ってみようかな、ってね」
「…………お前すげえよ色んな意味で」
そもそも何故殺し合いの場に怪獣がいるのか。そんな肉の体積を見る限り大きい怪獣ではないようだが、参加者以外の生物を介入させていいのか?
そして何故HALはあそこまで躊躇いなく食べる気になれるのか。怪獣っていうくらいだから相当奇妙奇天烈な生物だったんじゃないのか?
この三人の中ではまだ常識人(と言っても一般的なレベルからは大きくかけ離れているが)であるジョセフは疑問を隠せない。
ジョセフはハルヒを引いた眼で見つつ、ある事に思い至った。
「おい、まさかそれ竜の肉じゃねえだろうな。怪獣って竜の事か?」
ハルヒは本当に呆れた目つきでジョセフを見る。まるでいつまでたっても問題が解けない要領の悪い子供を見るかのように。
「あんた馬鹿?どうして海獣が竜なのよ。一般常識から学び直した方がいいわ」
(お前にだけは言われたくねえよこのクソアマ……)
声に出すと色々厄介なので心中でぼやく。
「そろそろ良さそうね。やる夫、もうすぐしたら日も昇るし、豪勢な朝ご飯といきましょ」
「うほっ、さすがHALさんだお!てっきり独り占めされると思ってたお!」
「けひゃひゃひゃ、私ともあろうものがそんなせせこましい事……もらったあ!!」
「!?」
ハルヒの腕が素早く運動し、一瞬で沢山の肉を口元に運ぶ。浅ましいにも程がある。
やる夫は呆然としていたが、すぐにハルヒの雰囲気に触発され、戦闘モードに移る。
ハルヒとやる夫、主従通しの焼き肉争奪戦が始まった。
「食い意地張って何が神だお!命の恩人に肉を全部寄こすくらいの器の広さはないのかお!」
「けひっ、黙りなさいやる夫!私は過去の事は引きずらないのよ!ほらそこ頂きィ!!」
「過去の事引きずらないとか、助けられた奴が言っていい台詞じゃないお!オラァ貰ったあ!!」
「よくお前らそんな得体の知れない肉をがつがつ食えるな……さすがの俺様もドン引きだぜ……」
喧嘩しつつも肉を奪い合う二人を遠い目で見つめるジョセフ。
こいつらなら無人島に放り出されても適当なものを食って生きていけそうだ。
「ジョジョ!食べないのかお?HALさんが作ったにしては滅茶苦茶美味しいお」
「どうせビビってるんでしょ。私の取り分が減るから余計な事言うんじゃないわよ」
ジョセフは二人を鼻で笑う。
「へっ! 文明人はそんな得体の知れない怪しい肉なんて食えないのさ。お前らと違って俺は進んでいるっつーわけだ」
胸を張って自信満々に言ったが、二人は聞いていない。夢中で肉を貪っている。
(ああ、俺だけのけ者にしやがって……なんか霧消にイライラしちまうぜ……
畜生、この変人コンビめ……美味そうに食いやがって……)
常識的に考えて、正体の知れない肉をそう簡単に食す気になれるだろうか。
確かに支給品のパンはまずいなんてものではない。温かくて美味しい料理があるなら当然そちらを食べたい。
しかし、やる夫とハルヒが食べているのは……
脂っこい匂いが鼻孔をつく。あれだけ油が滴り肉汁が溢れ、芳しい匂いのするボリュームたっぷりの焼き肉など、
以前の殺し合いも含めるともうずっと食べれていない。あんな美味しそうなものを食べれたら、さぞ満足感を得られるだろう。
ジョセフの腹がぐぅ、と間抜けな音を立てる。途中から二人の間に割り込むのはなんだかみっともないし、癪だが……だがしかし……
「畜生やる夫俺にもよこせ!!」
ジョセフはやる夫、ハルヒと同じように焚き火の前に座り、肉を貪り始める。
ハルヒが露骨に嫌な顔を示したが、ジョセフはそんな些細な事を気にするほど繊細な男ではない。
喉に通る至高の味、肉厚な歯応え、弾力性のある肉にはなかなか歯が通らない。
何度も噛むと漸く犬歯が突き刺さり、肉から肉汁と旨味がどっと溢れて舌の上で踊る。
しえん
「なんだよ滅茶苦茶美味いじゃん。損しちまったぜコンチクショー!」
「だから言ったお!ここからが本当の争奪戦だお!」
あまりの美味しさで、全身が生き返る心地すらする。
味付けを行っていない正真正銘野生の味は素朴なものだったが、ジョセフの胃袋を十二分に満足させた。
こんがりと焼けた油滴る肉を即席の箸で掴み、口の中に放り込む。
乱雑に切られた肉にやっと歯が突き刺さる。どこか塩辛い、血の味も少々する。
だが美味い。あまりにも美味い。美味過ぎる。この味を得られるのならば何でもしてしまいそうな……まさに犯罪的な味だった。
少々早い朝ご飯はクライマックスを迎える。【かいじゅう】の肉は残り一個。
やる夫の箸が肉目がけて唸りを上げる。ジョセフの箸がやる夫を妨害しつつ肉へと駆ける。
ハルヒの箸は誰よりも強引に肉へと直進していく。最後の肉を掴んだのは────
「いやあやっぱり日頃の行いがいいからかねボクチャンは!!」
ジョセフの箸が肉をがっちり掴み、即座に食す。こうして争奪戦は終了した。
「ききィィィィ……!!このガチムチ途中から参加した癖に私の肉を……!」
「いやあすまんすまん神さんめんごめんご!HAHAHAHAHAHAHAHA」
「や、やる夫の肉が……」
負け惜しみを次々と並べてくるやる夫とハルヒをあしらい、ジョセフ満足そうにふぅっと一息吐いた。
「いやあ予想に反して美味いのなんの。まだ怪獣がいるならそいつも食ってみたいねえ」
「くひひ、狩猟して取った肉は美味しいらしいわよ」
「ああ、とにかく恐怖とか絶望とかを獲物に味あわせればアドレナリンが出て美味くなるらしいからな。
養殖よりも狩猟でとった肉の方が上手いって聞くよなあ。ドSに追い詰めてやった方が上手い肉が取れるってな!」
「お前ら趣味悪い事知ってるおな」
食後の満足した気分の中、他愛のない話で三人は盛り上がる。
やる夫は変な奴、HALはもっと変な奴、だが悪い人間ではない。ジョセフはそう思っていた。
だがしかし、この後ジョセフにとてつもない衝撃が襲う。
やる夫やハルヒについて何も考えられなくなるほどのとてつもない衝撃が、まもなくやって来る。
『いきなりの放送事故失礼したね。 では早速だが第一回定時放送を始めよう・・・・・・おい』
────放送が始まる。
▼ ▼ ▼
「んな馬鹿な……ヒナギク、ゴマモン……!」
ジョセフは目を開いて声を上げる。大首領打倒のために共に闘ったヒナギクがまさかこんな早く死んでしまうとは思ってもいなかった。
そしてゴマモンも死んだ。つい数時間前に別れ、いつか自分の手で救ってやりたいと思っていた相手が、あっさりと死んでしまった。
やる夫と出会った後、百貨店なんて目指さずにすぐにゴマモンを探せばよかった。
ゴマモンはやる夫よりも遥かに危険な兆候を示していたではないか。意の一番に助ける必要がある存在だった。
ジョセフの心の隙から、全てを失ってしまった。今更後悔したところで遅い。ゴマモンは死んでしまった。
「キョン、ルイズ、圭一、みwikiさん……また死んでしまったお」
「大丈夫よやる夫。私が生き返らせてあげるから心配いらないわ……くひひ」
ハルヒは自信満々に胸を叩く。当然そんな事を言われてもやる夫は喜びはしない。
根拠のない自信満々なハルヒの台詞からやる夫が感じるのは違和感のみ。
何がどうなってハルヒはこうなってしまったのか、その疑問が益々肥大化していくだけだ。
「それにしてもまさかキョンの奴がまた死ぬなんてね。あいつはいいHAL厨になったでしょうに……
ま、首輪を外した後に生き返らせたらいっか」
悲しむ二人の前で、あっけらかんとハルヒは言う。そもそも仲間を失くし続けてハルヒはHALへと変貌したのだ。
誰にも信用されずに、次から次へと自分の関わらない所で仲間を失い、これ以上ないほどの悲しみを味わった。
HAL自身は気づいていないが、彼女が自らを神と称し世界を好きなように改変する事を目論むのは、
悲しい世界に立ち向かうには自らを神へと昇華させ、世界そのものを自分に都合いいように変える必要があったからだ。
【人間】のハルヒなら耐えきれないで潰れてしまう悲しみでも、【神】であるHALならば耐えられる。
何故なら人間のあれこれなど、神には何の関係もないのだから。自分が神ならばこの世で起こるありとあらゆる悲しみから逃れられる。
悲しみから解放されて、そして世界を自分の好きなように改変していくだけだ。
そうすれば全ての苦しみから逃れられる。悲しみと絶望で押し潰れそうになったハルヒが見つけた最後の打開策が、HALになる事だった。
「ふん!悲しむのはいい加減にやめなさい。朝ご飯も終わった事だし、これからの方針を話し合うわよ」
強い口調で言い、ハルヒはデイパックから二つの首輪を取り出す。
一つはルイズの死体から回収したもの。そしてもう一つは……
首輪を見て、ジョセフとやる夫はぎょっと目を見開く。
「HALさん、いつの間に……」
「逃げてる途中でボロボロになった死体があったのよ。そこから回収したってわけ」
「誰の首輪だお……」
「分からないわ。ボロボロで判別不可能だったもの。もしかして私達のクラスメイトかもしれないわね……」
もしあの死体がやる夫の知り合いだった場合、本当にハルヒはやる夫のクラスメイトかどうか疑われかねないので、
あのピンク色の髪の死体はボロボロで何者なのか判別不可能だった、と言う事にしておく。
やる夫は悲しそうにしていたが、そもそも殺し合いを破壊するには、首輪を分解しなければならない。
死体くらいしか首輪のサンプルを調達できないのだから、仕方がない事なのだ。時間はかかったが、やる夫は納得した。
「────で、こっちは海獣の首輪」
「「え?」」
やる夫とジョセフはハルヒの言葉に呆け、目を丸くさせた。
二人の妙な反応に、ハルヒも同じく面食らった。
「何よ。私何かおかしい事言った?」
「待てよ。怪獣って参加者だったのかよ。てっきり俺達は……」
「野生の怪獣かと思っていたお……」
二人の顔が青ざめていく。ハルヒには何故そんなにショックを受けるのか理解出来ない。
悲しみ、人との繋がり、絆……神になるのと引き換えにそれら全てを捨てたHALには、二人の感情が読めない。
「野生じゃないわよ。参加者に決まってるでしょ。それがどうかした?」
「参加者食っちまったお……」
「…………普通……首輪をつけた死体食うか?」
────馬鹿かこいつらは
ハルヒは心の底からそう思った。野生の動物なら平気で食えるが、参加者なら食ってはならないのだろうか。
やる夫はやはりどれだけ優秀な下僕としても、やはり神に比べればどこまでも愚かだ。
神である私が許してあげたのだからどうどうとしていればよいものを……
「んなもんどうでもいいでしょ」
半ば吐き捨てるようにハルヒは言った。
「殺し合いに加担してしまったお……」
心底絶望した様子でやる夫はそう言った。
「間違ってるわ。死体を食べただけよ。殺して食ったわけじゃない。どうでもいい事をいちいち気にするんじゃないわよ」
「どうでもよくなんかねえよ……」
やつれた様子でジョセフは言った。ただ怖がっているだけに見えるやる夫よりも、遥かに異常な雰囲気だ。
何かがおかしい。ハルヒは直感でそう感じた。
人間ではない参加者の死体を食べた、その事実から、ジョセフの脳内にとてつもなく悪い予感が走る。
放送でゴマモンの名前が呼ばれてしまった。そして自分達が食ったのは……
怪獣……かいじゅう……海獣。もしかするとアザラシなのでは?
「教えてくれ。俺達が食ったのは、いったい誰だ?」
「知らないわよ。動物の名前なんていちいち知ってるわけないじゃない」
適当に答えるハルヒに食ってかかる勢いで、ジョセフは猛然と言い放つ。
「どんな『かいじゅう』だったんだよさっさと教えろ!」
筋肉質な大男から放たれる大音量の怒声は大変な迫力を抱いていたが、そんなもので恐れるほど神は軟ではない。
「神に対して偉そうな口きいてんじゃないわよ!さっきから言ってるでしょ!海獣よ!」
「アザラシ程度の大きさで!アザラシみたいなヒレがあって!白くてファンシーな外見で!
どこからどう見てもアザラシにしか見えない怪獣じゃないよな!そんな怪獣じゃなかったよな!?」
目に火花を散らして、それでいて顔面は死人のように蒼白。そんなジョセフがハルヒに【否定】を求めてきた。
「……? 海獣だから当たり前でしょ?そうよ。要するにアザラシよ」
「ふざけんなよこのクソアマ……!どうして海獣なんて言い方するんだよ……!」
「決まってるでしょ。漢字の方がカッコいいからよ!」
当然のようにハルヒは言った。ジョセフは頭を抱えて蹲る。
「嘘だろおい、悪い冗談だ……ゴマモン……ゴマモン……!あれはゴマモンだったのかよ……!!」
ここまでくればさすがのハルヒも気づく。ジョセフは怪獣と海獣を間違えていたのだ。
この反応からすると、ハルヒ達が食べた海獣はもしかしてジョセフの知り合いだろうか。
そうだとするとたまらなく面白い。自分の仲間を自分で知らず知らずのうちに食ったのだ。
まるで喜劇ではないか。必死なジョセフの姿も合わせてハルヒの壺にハマったらしく、心中で大いに笑った。
常にハイテンションなお調子者の目に涙がこれでもかというほど溜まっている。
あらゆる悲しみから脱却したハルヒは、自分よりも陳腐な存在が悲しみに堕ち込んでいくのを見ると楽しくて楽しくて仕方がなくなる。
前の殺し合いでもわざと相手を残酷に殺したり、煽ったりしたものだ。
とにかく楽しいのだ。まるで弱かった頃の自分を高みから見ているような気持になって────
────いや、駄目だ。今はまだ笑うな……やる夫同様ジョセフの信頼も勝ち得なければならない。
優秀なHAL厨に育てたいなら今は笑わず黙して振るまえ……で、でも笑っちゃう……!
「そ、その通りよジョジョ。アザラシの海獣よ。怪獣じゃなくて海の獣……けひひひ
もしかして名前はゴマモンかしら?ゴマフアザラシのゴマちゃんだとしたら、安易なネーミングね。
誰が名付け親なのか知らないけど」
ハルヒがにやにやと笑んでいる傍らで、仲間の知り合いを食ってしまったと気づき震えるやる夫と、
絶望で顔面蒼白なまま涙を流して固まってしまったジョセフの姿があった。時折、ゴマモン……と機械的に呟く。
助けようと思っていた仲間を、過去の過ちに苦しみ続ける可哀想なゴマモンを、ジョセフは食ってしまった。
美味しい美味しいと楽しみながら、食べてしまった……
「けひひひ……まあでも聞いてよジョジョ」
次第次第に口角がつり上がっていくハルヒ。ジョセフに話しかける。
高ぶる感情を抑えつける事が出来ない。今までやる夫達の前で本性を封じていた抑圧もある。
ハルヒのHALとしての本性が、とうとう理性の殻を打ち破り、表層に現れ始める。
「もしかしてあんたゴマモンって分かりつつ食べたんじゃない?
あ、間違ってたらごめんね。それにしてもあんた美味しそうに食べてたわよね。
ねえ、あんたの友達ってどんな味がした? くひひ」
「やめろお……やめろおHAL」
幽鬼のような表情でやる夫は呟く。次の瞬間、やる夫はハルヒに飛びかかり、胸倉を掴む。
「やめろお……!いくらHALさんでもそれだけは許さないお……!!」
「ああ?」
やる夫を睨みつけたハルヒの目は、今までの乱暴だったがどこか節操のあるハルヒとは全く異なっていた。
全てを飲み込むブラックホールの如く冷たいハルヒの目に、やる夫は驚愕した。
「黙れよ白饅頭!! 何?誰に向かってキレてんの?立場を弁えなさい!あんた、出会った時から私の事を嘗めすぎなのよ!!」
思い切りやる夫の腹を殴る。あまりの苦しみに地面に蹲り、悶絶した。
そして踵でやる夫の頭を踏みつける。
「くひひひ……ええ、分かってるわよ。ジョジョは別にわざとゴマモンを食べたわけじゃない。
全てが悪い偶然ね。でもね……面白いじゃない人の不幸って。ねえ、やる夫あんたもそうでしょう?
あんたと私はゴマモンなんて知らないもの。無関係よ? 他人の不幸は蜜の味とはよく言ったものよねぇ、くひゃひゃひゃ」
笑うハルヒに、ジョセフとやる夫は何も反論できなかった。
そもそもジョセフはもはや口をきける精神状態ではない。やる夫は腹を殴られた痛みで声が出ない。
人の傷穴にレモン汁を流しこみ、塩を擦り込むかのようなハルヒの煽りは留まる事を知らない。
固まっているジョセフの肩をぽんぽん叩き、ハルヒは楽しそうに口を開く。
「まあでも私達三人一緒にゴマモンを食べたんだしね!ジョジョだけが悲しむ必要ないわよ!
どうしても立ち直れないなら、良かったら私に相談しなさい! くひひ……もっと爆笑できる話が聞けそうだわ。けひゃッ!」
「どうしたんだお……HALさん……乱暴だけど、乱暴だけどいい子だったはずだお……
どうしてそんな酷い事を……」
何の事はない。ハルヒは首輪を外すためには他の参加者達の協力が必要だと考え、
仲間として受け入れて貰うために今まで猫を被っていただけだ。
ジョセフとやる夫にとっては悲劇、ハルヒにとってはこれ以上ないくらいの喜劇、そんな出来事が偶然起こってしまったため、
ハルヒのHALとしての本性が表層に現れてしまっただけの話。HALはもう止まらない。
「ねぇねぇジョジョ、やる夫、ゴマモンって美味しかったわよねぇ。
あんた達とこのHAL様はゴマモンを食べた仲、みんな仲良くやりまっしょい!!!」
ガハハハと下品に笑いながらやる夫とジョセフの背中をバンバン叩く。
絶望の中、ジョセフは自身がついさっき言った台詞を思い出す。
────ああ、とにかく恐怖とか絶望とかを獲物に味あわせればアドレナリンが大量に出て美味くなるらしいからな。
養殖よりも狩猟でとった肉の方が上手いって聞くよなあ。ドSに追い詰めてやった方が上手い肉が取れるってな!
「なんて……こった……」
ゴマモンの肉は美味かった。とにかく美味しかった。だからというとなんだが、
あのまま誰にも許されず絶望したまま誰かに殺されてしまったのではないだろうか。
いつでも助けに行けた。やる夫を助けた後、すぐにでもゴマモンを探しに行けば、こんな事にはならなかったのではないだろうか。
「もしかしてやる夫を捨ててさっさと助けに行けば良かったなんて思ってるんじゃない?」
ジョセフの長い沈黙に業を煮やしたハルヒが耳元で囁く。
「忘れているようだけど、あの焼き肉がゴマモンだと気付けられるのはあんたしかいなかったのよ?
どう考えても一番悪いのはあんたなの。今更後悔すれば許されると思ってるんじゃないでしょうね?
後悔する権利すらあんたにはない。あんたが誰よりも悪い」
「………………そうだ、食っちまったんだ。俺があいつを……」
ハルヒの最後の囁きが止めの一撃となった。死人のような表情のまま、ジョセフはうつ伏せの状態で地面にべしゃりと倒れこむ。
足は動かない。手も動かない。なんという事を俺はしてしまったんだ……
ジョセフの中には、もはや何の気力も残っていなかった。
「くくく……けひひ…………」
倒れたジョセフは見て、ハルヒの感情はついに一線を越える。
神は悲しみを感じない。HALとして生まれ変わる時に、ハルヒと共に捨ててきたから。
悲しみ絶望する人間を見ると、自分が神である事をますます強く実感できる。
ああ────私はジョセフよりも遥かに優れた存在だ。
私の心は痛まない。キョンが死のうと誰が死のうと……けひひ
くひひけひゃひゃ
「ヒャハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ!!!!」
ジョセフを指さし、とうとうハルヒは大笑いする。
「ゴマモンはさぞ辛かったでしょうねぇ!苦しんで絶望しながら死んだ後、なお仲間に食べられてしまったのよ!
ジョジョ、あんたって最低ね! ────ヒャハハハハハハハハハ!!!」
いつまでもいつまでも響く嘲笑に、ジョセフとやる夫は一言も言いかえす事が出来ない。
ジョセフは後悔と自身の情けなさで、やる夫はハルヒの豹変に驚愕して……
しかし、いつまでも続くと思われた嘲笑が唐突にぴたりと収まる。ハルヒは若干驚きつつ、目前で起きた光景を凝視する。
ジョセフがゆらりと立ち上がったのだ。
絶望の色に全身を染めて、煙のように儚く消えてしまいそうな危うさを感じさせながらハルヒの正面に立つ。
眼には光がない。全身に覇気など残っていない。ハルヒの目からは、ジョセフが一回り小さくなったような気さえした。
ヤバイ……調子に乗りすぎた、ハルヒは舌打ちする。ジョセフは怒ってハルヒを殺しにかかって来るかも知れない。
こうやってつい油断して、または調子に乗って、いつも窮地を招いてしまう。ハルヒの悪い癖だ。
「何よ。言い返せないから暴力で訴えるってわけ?」
ジョセフは挑発するハルヒを無視して、ある場所へと歩く。
ゴマモンの肉を焼いた、焚き火跡だ。ゴマモンの食べられる所は全て三人で食べてしまったから、骨しか残っていない。
その骨を丁寧に一つずつ拾い集める。
「オーマイガッ……だぜ……」
「なぁにその奇行」
馬鹿にしたようにハルヒは言う。
「やる夫、HAL……俺は自分が一番悪いと思う……」
静かに、だがしっかりと、ジョセフは声に出して認めた。
「HALの言う事だって……むかつくが仕方ないぜ……
俺が悪い。俺が悪いんだ。ゴマモンには謝っても謝りきれない……」
骨を全て、自身のデイパックに放り込む。全て拾い集めた後、ジョセフの目から大粒の涙が零れ落ち、地面を濡らした。
それからジョセフは────吐いた。胃の中にある『ゴマモン』を全て涙を流しながら吐いた。
ハルヒがうげっと言って引く。ジョセフはしばらく苦しみに喘ぎ、それから口を開く。
「俺はゴマモンの代わりにかがみんに謝りに行く。もう何でもいい。
とにかくゴマモンの気持ちを伝えてやらないと、俺は……魂が壊れちまうんだ……」
ハルヒとやる夫に背を向け、ジョセフはかがみを探しに歩き出す。
「お前らは……殺し合いを打倒してくれ……俺はもう、無理だ」
ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい
呪文のような単語の繰り返しが、ジョセフの脳内で果てしなく再生される。
罪の意識がきりきりとジョセフの心臓を絞りあげる。助けようと思っていた仲間を気付かず食べた。
なんて鬼畜な所業を、俺はしてしまったのだろう。許されたい。ゴマモンに許されたい。
だからかがみに謝りに行こう。どこの世界のかがみであろうと構いはしない。ゴマモンの言葉を届けに行こう。
「ジョジョ……待つお……」
「着いて来るなやる夫。お前は、HALと一緒に殺し合いを破壊しろ」
でも、と食い下がるやる夫を無視して、俺は走り出す。
もういい。今は唯、ゴマモンを見殺しにして、食べてしまった罪悪感の実が心の中に残っている。
────すまねえ……ゴマモン。本当にすまない。
────ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい
ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい
▼ ▼ ▼
「HALさん、なんて事を言うんだお……ジョジョが……」
「つい楽しくなってやった。ジョセフを馬鹿に出来るなら何でも良かった。
まさかこんな事になるとは思わなかった。今は反省している」
「真面目に答えろお!!」
「いやあサーセンサーセンwついね、楽しくなってあんな風に言っただけよ。
あんな態度取ってたら下僕を集めるには苦労するからこれから自重するわ」
ハルヒのふざけた態度にやる夫は魂が抜けたように落胆する。
ジョセフはとてつもないショックを受けていたが、やる夫もやる夫で心に傷を受けていた。
根はいい奴と信じていたハルヒの豹変。いや、彼女の言動からして本性が出たというべきなのだろうか。
自身のハルヒ像と本物とのギャップの激しさに、これ以上ないほど心を傷つけられた。
「だらしないわね。気力がなくなってぶっ壊れた奴も消えた事だし、首輪を解除できそうな奴を探しに行くわよ」
「待てお……いい加減にしろお……ジョセフはどうなるんだお」
「勝手にさせときなさいよ。私達が知った事ではないでしょ?」
ああ、やっぱり……とやる夫はハルヒの言葉を聞いて思った。
やっぱり目の前に居るこの女は『ハルヒ』ではない。何があってここまで薄情で最低な奴になってしまったのだろう。
SOS団としてキョン達を連れ回して学校中で大暴れするハルヒの姿を思い出して、やる夫は再び目に涙を浮かべた。
おそらく自分が知らないどこかで、ハルヒはとんでもない目にあってしまったのだろう。そのショックでこうなってしまった。
本当に、どうしてこんな事に────
「やる夫? さっさと行くわよ。あんまりのんびりしてたらさっき襲ってきた男に追いつかれるわ」
やる夫は何の反応も示さない。
もうやる夫は駄目かもしれない。ハルヒは目をぎらつかせながら思う。
やはり調子に乗ってついはしゃぎすぎたのは失敗だった。ジョセフからはなんとか恨みを買わずに済んだが、やる夫はどうだろうか。
彼の様子から見てかなり危ういかもしれない。折角育てたHAL厨を失うのは辛い。
いや、待てよ……。ハルヒはにんまりと笑う。いい事を思いついた。嫌でもやる夫を従わせる事が出来るとっておきの方法がある。
「やる夫、もう私の言う事は聞いてくれないの?もう一緒に行動したくないの?」
やる夫は沈黙したままだ。
「────もし私を裏切るようなら、あんたとジョセフを、参加者を食い殺した悪魔として言いふらすわよ?」
その言葉に、やる夫は顔を上げ、驚愕する。ハルヒはけひひ、と笑う。
「困るんじゃない? やる夫、クラスメイトのみんなから疑われたりして……くひひ。
でも裏切らないわよね、やる夫は。だって私の一番のHAL厨だもの。絶対に逃がさない」
ハルヒはやる夫を見下す。ゴマモンを三人で食した事が思わぬ形で役に立った。
これでやる夫は私を裏切るわけにはいかなくなる。どれだけ私を罵ろうが、嫌悪しようが、私にだけは絶対に逆らえない。
「あんたも私の真似をして、ハルヒはゴマモンを食い殺した悪魔だって言いふらしてみる?
くひひ。そんな根も葉もない噂を優しいやる夫は流せるのかしら?」
やる夫は涙を袖で拭き取り、つかつかとこちらに歩み寄ってきた。
さあ、忠誠を誓えやる夫。お前は永遠に私の道具なのよ。
支援
やる夫の右手が舞い、ハルヒの頬を叩いた。パン、と小気味よい音が響く。
ハルヒは一瞬何が起きたのか分からず、呆然とした。しかしやがて、ハルヒの顔に憤怒の色が現れる。
「この豚が……!」
「ハルヒがどうしてそうなったのか。どうしてそんな血も涙もないような奴になったのか……
やる夫には分からないお……」
__
.-´ ``ヽ 死ね!>
/ ヽー `ヽ
/ ノ (O )ノ ̄ ̄`ヽ、―ニ
/ (●) __)⌒/ ´`ヽ _ 三,:三ー三,:
| ::⌒(__ノ/ ノヽ--/ ̄ , ` ` ̄ ̄ ̄
。ヽ 。 )( }. ...| /!
ヽo (__ン }、ー‐し'ゝL _
人 ー jr--‐‐'´} ;ーー------
/ ヾ---‐'ーr‐'"==
|
何かよく分からない事を話し始めたやる夫の顔面を思い切り殴る。
「やる夫は、やる夫は悲しいお……!やる夫とジョジョは凶暴なHALさんを受け入れてたのに、
HALさんは本当の本当に、やる夫達を道具みたいに扱って……。やる夫達の事が嫌いなのかお?
信頼できないのかお?」
| | | |
_||_||__|| ||
(__/ `ー――
(___/ r
(_レノ)\ ___
●\__/__/●
/ \_\三/_/ \ うるさい!>
| ⌒ (_人_)∴・ |
\ :・∵ |r┬-| /
「くひひ……でもそうね。この際だからはっきり言ってやるわ。私以外のすべての生物は、私を神の高みへと再浮上させる道具でしかない。
まあでも、あんた達が私に対して友情とか愛情を抱くのは勝手だわ。利用してあげるだけだから。けひひ」
「そんなの嫌だお……やる夫は例え乱暴されても、ハルヒを信頼しているから……
ハルヒだってやる夫やジョセフをちゃんと仲間として扱ってほしいんだお……」
やる夫は泣きながらハルヒに抱きついた。チビな上に殴られた衝撃で中腰になっているので、下半身に抱きつく形になる。
ハルヒはきめえ、と罵りながら何度も何度も殴った。
「ハルヒはいい奴だったお!きっと前の殺し合いでとても悲しい事が起きて、ハルヒはそんな酷い性格になったんだお……!
だから────やる夫がハルヒを改心させるお……!」
「改心も何も、私はこれが正常なのよ!!私は悲しくなんかないわ。悲しみなんて感じない!」
「嘘だお……!今のハルヒは……とても悲しそうに見えるお!
本当ならキョンの役目かもしれないけど、キョンは死んだから、代わりにやる夫が────」
__
.-´ ``ヽ
/ ヽー `ヽ やる夫は……!
/ ノ (O )ノ ̄ ̄`ヽ、―ニ
/ (●) __)⌒/ ´`ヽ _ 三,:三ー三,:
| ::⌒(__ノ/ ノヽ--/ ̄ , ` ` ̄ ̄ ̄
。ヽ 。 )( }. ...| /!
ヽo (__ン }、ー‐し'ゝL _
人 ー jr--‐‐'´} ;ーー------
/ ヾ---‐'ーr‐'"==
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(_レノ)\ ___
●\__/__/●
/ \_\三/_/ \ 何がどうなっても……!
| ⌒ (_人_)∴・ |
\ :・∵ |r┬-| /
/ へ \ }__/ / / ̄ ̄\
/ / | ノ ノ / ●)) ((●\’, ・
( _ ノ | \´ _ ( (_人_)’∴ ), ’ハルヒを裏切らない……!
| \_,, -‐ ''"  ̄ ゙̄''―---└'´ ̄`ヽ て
.| ______ ノ (
ヽ _,, -‐ ''" ノ ヽ r'" ̄
\ , '´ し/.. | J
\ ( / |
\ \ し- '^`-J
_ ノ ̄ ̄`ヽ、―ニ 二
/ / ´`ヽ _ 三,:三ー二
/ ノヽ--/ ̄ , ` ̄ ̄ ̄ だからハルヒも……!
/ } ...| /!
| _}`ー‐し'ゝL _
\ _,:ヘr--‐‐'´} ;ー------
/ ノ`ヾ:::-‐'ーr‐'"==-
/"⌒ヽ ソ,ノ .i゙)' 'ィ´ ` ,. ____
゙ヾ ,,/ { ) 丿 , ゜;,/⌒ ⌒u:::\ 。
ィ≒ `\ /'ニ7´ スパァァ────/(◯.;); :::::、;(;.◯));:'::::ヽ‐─────‐‐ ン
/^ヾ \ ./ ゚ ;i`、 ⌒:(__人__) ⌒:::::;;,´:::| .
} __\___ ___ ____´_;;{ ;` j|r┬-|:;〉::,,゚, 。;;:;;| やる夫を信頼しろ……!
)ンィ⌒ ̄" ̄ ̄ ̄  ̄ ̄  ̄ ̄ ̄  ̄ ̄  ̄ ̄ニ≡┴‐ー-,==ー--ァ人て゜ ゚;:,::: ゜ .
ノ/ ≡'' ;;;;(( 三iiii_iiiiiii)))))て,,;;/ 。 ;
ヾ _____=≒=ー────;‐‐ ̄/i'只 ̄/ ̄|Y‐-<` `
\、 ー ィ⌒ ̄ // > |≡| / <〃 ヽ
/ ̄ ̄ ̄ \
/ :::::\:::/\
/ 。<一>:::::<ー>。 脅されなくてもやる夫はハルヒの味方だお……!
| .:::。゚~(__人__)~゚j ハルヒの悲しみはやる夫が癒すお……!
\、 ゜ ` ⌒´,;/゜ だからハルヒもやる夫やジョジョの事をもっと想ってくれお……!
/ ⌒ヽ゚ '"'"´(;゚ 。 一緒にジョジョを追いかけに行こうお……!
/ ,_ \ \/\ \
と___)_ヽ_つ_;_ヾ_つ.;.
//7ヽ イ : //:_/_.:/::::|: :.:|: : ヽ:.:.. : : : : :.. |. l :.:.:\<二ニ.┬ ´
/イ /イ`:/: :/:l: :/:./`ヽ::::l: : :ト: : :.:ヽ:.:.:.. : : :.:.l:.:.:|:.:.. :.:ヽーj ノー 二
/´: : : /: : l:. l /l:/ \ヽ:.| ヽ: : :.ト 、:.:. : :|ヽ_L:.:.:.:.|:...| ドイ ̄:.:| 腐れ!この豚野郎……!どこまで私を嘗めるつもりよ……!
L〉: : : l : : |:. |:| | _|f=-、.\ \:.{ \: :イ´l:|:.:. :.:.|:.:.:!:.:.l:.:.:.:.:.:.:.:.l 私は悲しみを感じない……!
|: : : : :! : : |:. :l{ ( リ \!i \ /ヽj、 }l!:.:. :.:l:.:.:l!.:.:|:.:.:.:.:.:.:.:.:l 私は神だ!あらゆる苦しみを超越した唯一の存在だ……!
{/: : :.:!: : .ハ:. :ト ヾ、 o 》 / 〉 |:. :.:/:.:.:ハ:.:l:.:.:.:.:. :.:|:.:.! そんな私が『可哀想』だとっ!?
/: /: :.:|: |: :..ヽ:ヽ |j~ ゝ==シ |j..〈 o .ノノ|j j: : /: : /: }/ハ:.:.:. :.:!:.:.l ふざけるな……!可哀想なのは今こうしてボコボコにされているお前だ……!
/ /: :.:小 :!: :.:.:.:ヽ:\〃" |ju ヽ  ̄ /://:.イ:.:.:/:.:.:.:.!:.:.: : ト:.:.l
':/!: ::. :.|:ハト: :.:.:.:.:.:ト.ー |ju /⌒ ー--、‐ 、 ../:/:./:.:.:.:.l:.:.:.:.:.:.:.:.:l|:.:. : l!:.! たかが人間風情が神に信頼を要求するとは何事だ!
/ | : :.:.:.l:.:.:.:ヽ:.:.:.:.:.l:.:\ |j/ \i /:/:./:.:.:.:.l:.:.:.:.:.:.:.:.:l|:.:. : l !:.!
! !: : :.:.:|!:.:.:.:.:ヽ:.:.:.:l´ノ \ ー- ___ノ .イ:/:./}:.:.:.:/:.:.:.:.:.:.:.:./|:.:.: :l j:リ
| ,.ゝ---― 7´: \:.ヽ ` 、 ‐ _ .. .<_:::::::.:.:./:/:.j:.:.:./:.:.:.:.:.:.:.:/ !:.:.:/ //
イ { : : { \ヽ  ̄ / ヽ:..:..ヽソ/:.:/:.:./:.:.:.:.:.:.:.:/ j:.:/ /´
ヽ: :\ `\ { 〉:../´ `7:/- :._:.:./ /´
____
/ \
/ _ノ ヽ、\
/ (○) (O) \ そんな事言わないで……!以前のハルヒに戻って欲しいお……
| || (__人__) ..| キョンじゃないけど、やる夫は精一杯頑張るんだお……
\ ノi ! |. / だから拒絶しないで……やる夫は何が起きてもハルヒの仲間だお……
/ し' `⌒´ .ノ だって、自暴自棄になっていたやる夫を励ましてくれたじゃないかお
| ./ ./ 一緒に生きて帰るんだお……あのクラスに……!
_,. - ―― - . .、
/´..... : : :___ : :\
/::.::.::.::./ ´ ___ `ヽ: :ヽ
/::.::.:/::./ イ´: :: : : : : : `ヽ|:ヽ: !
/::.::ィ/、:_!: :/:./: |::_::_-‐_ヘノ:l:l
!::./ ,ト..十:T:ハ: |: : : l::..:.. l: : :|: :ト〉
|::`メ|::.::.|:..,|:| l lヽ: : ト、:: |: :|:レ|
|::.:/| |::.:..|:廾ト、 ヽ \:| ,.斗l-:l:.,1:! ・・・・・・・
l.::.L|{1::.:.l:.ト十::テ ー ' イォ:卞l/イ |:|
|:.|:l:Lト!:.:.ト{  ̄ ,  ̄`|:.|:Lj:l
!:|:l::.::.:l::..ト、 , -、 イ::l:..:イ:!
lム|:.|::.:ト:..l |\ ´ ̄` /7:/、/ノ′
/|: 「lト::.:|.ヽ:! ` ーァ ´}: : j/ : |「ト.
ハl: l:::l ヽ!: : :ト_- ― <|: :/: : : !!| l
i ヽ:.l:::l : : : : l _, ----l: : : : : :l:|| |
| ト:ヾヽ : : : l_ノ  ̄ `| : : : : :l:l:l !
! { ヽヾヽ : : l l : : : : /'/ {
| ヽ トヾヽ : :l !: : : :/':イ |
} V ヽヾヽ: :l fYiソ : : /'/ ハ |
| _, --、 }_ヽヾヽ |ljl/: : :/'/ / r‐- |
本当に今更だが、やる夫はまだハルヒの事を自分のクラスメイトのハルヒだと勘違いしている。
だからこれほどまでにハルヒを許容しようとしているのだろう。
ここまで痛めつけたのだから、もし本当の事を知ったらやる夫は必ず私を見捨てるはずだ。ハルヒはそう確信する。
だが裏切りたくても裏切れない布石はすでに打ってある。もしやる夫が裏切れば、ゴマモンを食った悪魔として言いふらすだけだ。
どっちみちやる夫はHAL厨でい続けるしかない。
頬を叩かれたり、不幸者扱いされて大いに怒ってしまったが、冷静に考えると状況は好転しているかもしれない。
思わぬ事で話が転がり、やる夫はさらに私に忠誠を誓ったのだから。
このままやる夫のクラスメイトを演じ続ければ、やる夫は文字通り私の『道具』となる。
「あんた、何が何でも私を見捨てないって言ったわよね? と言う事は、何をされても裏切らないって事?」
「絶対に裏切らないお……!だけど奴隷なんかじゃないお!やる夫はハルヒの一番の仲間になって、改心させるんだお……!」
ふぅん、とやる夫を見つめて、考える。何をされても裏切らないって事は、要するに奴隷なんじゃない?
「くひひ……いいわ。だったら仲間としての証拠を見せて頂戴。何をされても裏切らない。信頼できる仲間には何をしても許してくれる、けひっ♪」
ハルヒはデイパックからロープを取り出し、ナイフで適当な長さに切る。
「────尻を出せ」
「は?」
「し・り・を・だ・せ」
突拍子のないハルヒの発言に、やる夫は困惑する。
「鞭であんたの尻を叩きたいの。私の仲間なら当然でしょ?SOS団では毎日の日課だったのよ。
キョンやゆきやみくるの尻を私は毎日叩いてたわ。痛みでしか分かち合えない友情ってものがあってね」
「う、嘘だお……。SOS団はそんな変態クラブじゃないはずだお」
ハルヒはけひひ、と笑う。私は狂っていないにもかかわらず、やる夫は改心させる、と大きな事を抜かしたのだ。
それ相応の覚悟があるのかどうか、試してやろうではないか。
この要求を素直に聞いてくれたら、やる夫はまさに私の道具と言う事になる。
何でも言う事を聞く便利な道具かどうか、テストしてやる。
「嘘かどうか本当にあんたに見抜けるの? ああ、私の一番の仲間になるって言ったのに……言う事聞いてくれないの?」
「な、仲間通しでそんな事をするのはおかしいお……」
「じゃあ無理やりするわ」
ハルヒはやる夫に向かって思い切り鞭を振るう。乾いた音が響き、やる夫の顔面に鞭が当たる。
あまりの痛さにやる夫は蹲る。そこへ蹴りを放ち、そしてやる夫の尻を踏みつける。
「何をされても裏切らない。あんたは私の一番の仲間になってくれるのよね?
だったら少しくらいの暴力は許容してくれるってわけだ。けひゃひゃひゃひゃ」
びしっ……びしっ……と何度も何度も鞭を振るう。
その内にやる夫の尻は真っ赤に腫れあがっていく。皮膚が切れ、出血してもなお、ハルヒが振るう鞭は止まらない。
ハルヒの鬱憤が晴れるまで、この調教は終わらない。
ゴマモンを食した事によって、まずジョセフが壊れた。
壊れたジョセフの様子に触発され表層に現れたHALの本性はやる夫の精神を破壊した。
ジョセフはただ謝る。ゴマモンを見捨てた事、食べた事を償うために────
やる夫はHALに固執する。元のハルヒに戻すために────
お互い茨の道。ジョセフの行動は無益。やる夫の行動は無謀。殺し合いにおいて、彼らの行動はただ悲しみを増やすだけになりかねない。
だが二人は止まらないだろう。全てが丸く収まる、そんな結果を望んでいるから。
それが彼らの生きる道なのだから。
────ジョセフのデイパックの中で、骨だけになったおいらは思った。
────ああ、まだ終わらないんだなあ……悲しみの連鎖……スパイラル。
全ての始まりは、元凶は、何だったっけ……思い出せない。
もういいや……おいらには関係ない。おいらはもう死んだのだから────
────もうどうにでもな〜れ
【F-5/川沿い/1日目-朝】
【ジョセフ・ジョースター@漫画ロワ】
[状態]:軽度(小)精神錯乱気味、極度の精神的ショック
[装備]:トンプソンM1短機関銃(0/50+予備弾倉50発x2)、ヌンチャク@漫画ロワ
[持物]:デイパックx2、基本支給品一式x2、RPG-7@現実(予備弾頭×1)、萌えもんパッチ@ニコロワ、ゴマモンの骨
[方針/行動]
基本方針:かがみに会ってゴマモンの言葉と骨を届ける。
1:ゴマモンすまねえ……
[備考]
参戦時期は死亡後です。
誰がニコロワ出身かは全く分かってません。
主催には時空を超える能力があると推測しています。
HAL(ハルヒ)の本名を知りません
【やる夫@やる夫ロワ】
[状態]:ダメージ(中)、尻に裂傷、極度の精神的ショック
[装備]:
[持物]:デイパック、基本支給品、コルト・ガバメント(0/7)@なのはロワ、不明支給品x1-2
[方針/行動]
基本方針:ハルヒを改心させて、元のハルヒに戻す
1:ジョセフが心配。追いかけたい
2:奴隷ではなく、ハルヒに信頼される本当の仲間になりたい
※ハルヒをやる夫ロワのハルヒと勘違いしています。
【涼宮ハルヒ@ニコロワ】
【状態】神(笑)、6/に対する怒り、やる夫を鞭で叩いて気分スッキリ
【装備】無し
【持ち物】支給品一式、ナイフ@現実、マッチ@現実、ランプ@現実、青龍偃月刀@現実 ルイズの首輪、ゴマモンの首輪
【思考・方針】
[基本方針]
主催者と邪魔者を殺して神として君臨する。 経験を生かし、慎重に立ち回る。
1、とりあえず6/(神)に追いつかれたくないのでこの場から移動する
2、やる夫は誤解が解けない限りは、乱暴に扱っても従ってくれそうだ
3、外撲を集めて、情報を集めて、首輪を分解する
4、6/(神)をいつか神の力が戻って来た時、潰す
5、正直調子に乗りすぎた。今は反省してる。もう少し慎重にならねば…
投下終了です。支援感謝です
投下乙。
あれ?やる夫がかっこいいだと・・・・・・?
ジョセフゥゥゥゥゥゥゥゥ!!!!!!
HALはやっぱりHALだな。 慎重に立ち回るといっても素が出てしまう。
それがどう影響していくかが楽しみだ。
投下乙!
いやー、すごいw すごすぎるw
ゴマモン食べられちゃったよ……まさかの落胆モードにジョセフの今後が心配だぁ。
ニコハルヒのウザさもすげーなーおいw これもこの後どこまでいくのかw
そして、やる夫はやっぱタフだなーwww でもって何気にいいやつだよな らきロワの良心か?
GJでしたw
投下乙
HALはもうハルヒの面影が無いほどの壊れっぷりだな
ここまでするのかよ
ジョセフが気の毒としか言いようがない。まさに悲しみの連鎖は続く
やる夫はダメ男だがいざという時の情の深さはさすがだ。よる夫らしいがロワでは致命的だぞ
>>267 投下乙。GJ
ジョセフウウウウウウウ!
なんという鬱話…まさかジョセフが壊されるなんて…orz
やる夫、痛いよ尻叩き痛いよ…でもかっこよかった
HALは本性むき出しですね。悪役街道突っ走ってるな
投下乙です
ハルヒの外道っぷりがすげえ
まさかあのジョセフが欝になるとは…
投下超乙
カニバッてまいりましたあああぁぁゴ、ゴマモンが…!!
やる夫いい奴じゃん!!!
>>一緒に生きて帰るんだお……あのクラスに……!
ちょっと不意打ち的にジーンとしてしまったじゃないかwwなんかくやしいwww
HALいい具合にぶっ壊れてるなーなんつー外道だ
しかしこんなに切ない尻叩きが来るとは…奥が深いな
いつかHALの尻をやる夫がされた以上にブッ叩いてくれる奴が現れますように
そういえばOG氏は音沙汰なしなのか?
>>274 本当に申し訳ないです
vUo氏と似たような状況に陥ってネットにつなげなくなってました。本日の午後あたりに何とかなりましたが、
しかもその後の完成したSSの推敲中にSS内で致命的な矛盾を発見してしまい、執筆そのものをやり直さねばならない羽目に。
私の迂闊さゆえに本企画に迷惑をおかけして誠にすいませんでした。
予約は破棄で構いません。
>>275 致命的矛盾とな。
それを直した上でネタがあって書き直せるというのなら、
まだ延長は可能かも知れない。 もしかしたら書き手が空気読んでもうしばらく置いておいてくれるかもしれないし、
そもそも今の時期予約する書き手いないんだし。
そうだな。気力が萎えた訳でなければ修正続けてみては?
延長でも、目処がたったらの再予約でも今の忙しい時期ならまぁ大丈夫かと思うし
がんがれ
ぶっかけロワも尻叩きロワも予約が少ないとな
ロリスキーも姉スキーも頑張ってもらいたいところだ
こういうときこそ感想雑談でスレを盛り上げて楽しい雰囲気にするのだ
お前ら今一番(いろんな意味で)期待してるキャラって誰?
俺はやる夫
両アカギだな、今まで『死』から一番遠いキャラだったから、
今回は早期退場もありえる。
あとは悪人のHAL様とかですかねえ
正統派主人公としてやる夫に期待してる自分がいるww
原作陣に期待。一応らきロワだから…でも本当はWアカギに期待している
俺はやっぱりやる夫かな。アニの奴らにも期待はしてるぜ
心配なキャラなら色々ww言葉様とか三村とか…書き手のチートはどこまで通用するんだ
あと俺のジャスティスぬこ共www因みに外でたらどうすんだ?抱えるのか?
>>284 俺のイメージだと
ねこイチ(アカギ)→アカギの肩が定位置orアカギにトコトコついていく
ねこ二号(変体)→女の人に勝手についていくor風呂場にいる
ねこV3(鍵)→船から出ない
こんな感じかな
和んで戦えねぇwww
かわええwww
あの、あれみたいだ
ペルシャがエジプト攻めるときに猫を盾にしてどうだ攻撃できないだろうとかやったとかいうあれ
かわええww
そういえば今日は猫の日らしいぜ
>>286 アカギうめえなwぬこかわええええええww
真顔過ぎるアカギに吹いた
にゃーにゃーにゃーで猫の日さー
おっぱい!おっぱい!
2号キター!
これはいいおっぱい
うはww姉さまのおっぱい!!あんた何者ww
み な ぎ っ て き た
ところでwikiの編集ついでに項目追加したけどいいよね
なんの項目?
>>298 おまけ。 そのページからさらに項目作ったほうがよかっただろうか。
それにしても寝ようと思ってたところを大好きな姉さまのおぱーいで興奮して眠れなくなってしまったぞ。
どうしてくれる。
尻叩きの経緯wwwwwwこれはGJwww
とりあえずおまけだけで、項目が増えてきたらページ独立させたらいいんじゃね?
おまけGJ!これからここにズラッと名が連なるのか?ww
とんだ神絵師が降臨してる…!!
おっぱい!ねこ!おっぱい!ねこ!ねこのなうがかわいすぐるwww
予約来てたこれで勝つる!
そう言えば萌えもんバッチというものがあったな……
ねこを擬人化したらどうなるんだろうか。
イチ→JUDO
二号→冴羽?
V3→空気な人
こんな感じか
ねこで思い出したんだけど、
そういえばこいつら出展元のニコロワでは某ピンク玉に(ryされているんだよな
鍋の中には…誰もいませんよ?ですな
おぉ予約来てる!生きる希望が湧いてきた
ねこ鍋のねこは出世したな〜いいキャラが与えられた
JUDOはやばいぞ世界が終わるwww
桂言葉@やる夫ロワ、真・長門有希@カオスロワ、武藤遊戯@カオスロワ、赤木しげる@カオスロワ、南千秋@カオスロワ、ロアルド・アムンゼン(その3)@オールロワ
投下いたします
おっすバカ野郎ども、南千秋だ。
いきなり本題に入るぞありのまま起こったことを話すぞ。
『起きてみたら全裸だった』
何を言ってるか分からないとは思うが、私だってなんでこうなってるんだか想像もつかないんだよ。
とりあえず何が起きたか分からないモニターの前のバカ野郎には私が覚えてることだけ話すぞ。
ちゃんと聞けよバカ野郎。おまけにもう一つ。バカ野郎。
確か私はピッピと出会ってこの殺し合いを開催した大バカ野郎どもを制裁することを誓ったわけだ。
それにしてもピッピは何の動物なんだ?あんなの見たことねぇぞ。
なかなか可愛いじゃねぇか。ふじおかの次くらいにな。
そしてピッピと百貨店を目差していたんだが、途中で眠くなってきたからピッピに見張りを頼んで私は寝たわけだ。
夢の中で何だかよくわからないおっさんの妖精にいろいろ言われたりしていたらピッピに起こされたんだ。
するとどこからともかく緑のバッタ野郎に襲われたわけだ。
バッタ野郎が高く飛び上がったと思ったらもの凄い衝撃に襲われたわけだ。
そして私の視界はブラックアウトしたってわけだ。
んで目覚めたらソファーの上で全裸で寝かされてたんだよ。
そういやさっきから後頭部が痛いな。たんこぶになってるよ…くそっあん時か。
って待てよ?この流れからして私の服を剥ぎ取ったのは…
「あああああ〜!!!」
あ の バ ッ タ 野 朗 か
多分私を気絶させた後ここの建物に連れ込んで服を脱がしたんだな?
でも、何で脱がしたんだ?私の服を脱がして何をしようとしたんだ?おかしなことか?
おかしなことが何のことだか知らないけどな!!!
とにかくあのバッタ野郎は春香姉さまが許してもこの『姫』が許さねえ。
幸運なことに私のデイバッグは近くに置かれてやがった。マヌケなことだ。
そして私はデイバッグの中を漁る。サブマシンガンにシルバースキンにバズーカみたいなのも盗られてないみたいだぞ。
それと私の服も入っていた。何故だか知らないが濡れてて着れたもんじゃねえ。
このままあのバッタ野郎を探して制裁を加えたいところだが流石にスッポンポンじゃいけない。
仕方がないから私に被せられていた布団を巻いて服代わりにすることにしたぞ。
すると何だ。外からなにやら話し声が聞こえるじゃないか。
しかも複数いるみたいだぞ。2〜3人ぐらいだな。
相手が複数いようがそんなの関係ねぇ。私の怒りは頂点に達した!!おい、有頂天とか言ってた奴。バケツ持って立ってろ。
私はサブマシンガンを持って今いる部屋を出ると真っ赤な絨毯が敷かれたエンストランスホールに出た。
そしてやたら大きい扉を開け外にいる奴らに姫らしく勇敢に叫んだわけだ。
「おいこら、お前らか、私の服を剥ぎ取ったのは!!」
さあ来いバッタ野郎ども、この千秋様が相手になってやる!!
…と意気込んで飛び出したらそこに3人の人影がいた。そいつらは全員私の知っている顔だったんだ。
紅葉みたいな髪型をした男、無表情な女子高生、白髪のアゴ野郎。
おい、随分と懐かしい面子が揃っているじゃねーか。
「遊戯に長門さんにアカギじゃねーか!何でお前らがこんなところにいるんだよ?」
「あ、千秋ちゃんだ。」
「おはよう。」
「……」
まぁ、とりあえずだ。誰かこの状況を説明してくれ。
そういやピッピはどこに行ったんだよ!!?
「私が説明する。」
どうやら私をここに運んできてくれたのは長門さんだったらしい。
話によると長門さんが駆けつけたときには私とピッピと誰だか知らない男が倒れていたらしい。
知らない男とは誰だろうか。バッタ野郎か?それとも別の誰かか?
長門さんは倒れている3人を助けようと馬から降りて私を抱きかかえた瞬間、長門さんに支給されてた馬がいきなり暴れだしたらしい。
私を抱きかかえてた長門さんは暴走した馬に蹴られて私と一緒に川に落ちてしまったとのこと。
そしてなんやかんやでここの洋館にたどり着いたんだとか。遊戯とアカギはその後から来たということだ。
ピッピの安否は分からないらしい。くそっ…無事でいてくれよ。
「あれ。」
長門さんが空を指差したさきには空に浮かぶ巨大なスクリーンが現れた。
何だあれは?
「6時間ごとに放送をかけると奴らが言っていた。今がその時間。」
確かに時計を見る限りそろそろこんな時間だな。
『おまえら人間じゃねぇ!』
『あぁん?あんかけチャーハン?』
すると巨大なスクリーンに糸目の男が映り、次にガチムチな男が映る。
そして画面が一旦砂嵐に覆われ次に映った画面を見て私は奴らへの怒りを燃え上がらせた。
『おいこら、お前らか、私の服を剥ぎ取っt
頭しか映らなかったもののあの髪形とあの声は自分のものだ。
しかも、その後いろいろ騒いでやがる。
そうかそうか。お前らは私達が外で必死に生き延びようとしている時に覗き見してやがったのか!!
絶対に許さねえぞあの大バカ野郎ども!!
『しばらくお待ちください』と書かれた文字の後に画面に映ったのはこの殺し合いを開催しやがった大バカ野郎どものピエロ野郎だった。
とりあえず私はあのスクリーンに向かって中指立ててやった。ざまあみろ。
『いきなりの放送事故失礼したね。 では早速だが第一回定時放送を始めよう・・・・・・おい』
◇
「…10人か。」
武藤遊戯が呟く。その10人の中にテラカオスを倒した仲間の名前はなかった。
それに武藤遊戯はここにいる3人以外の参加者とまだ遭遇していないし、呼ばれた人たちの中にも知り合いはいなかったので全く動じていない。
(奴は死んだか…意外に早かったな…)
アカギが言う奴とはキョンのことである。彼とは一緒に元ロワの主催をしていた仲だった。
確か改造されてキョンダムにされてたので、すぐには死なないと思っていたがこうも早く死ぬとは思わなかった。
(またはサイボーグ化してない時間軸から来たか…?それともパラレルワールドか?またはそれ以上の化物が存在するか…どちらにしろ面白い…か)
アカギの内に潜んでいる盗賊王バクラにも聞いてみたが特に自分の知り合いは死んでいないらしい。
というか知り合いは王様こと武藤遊戯しかいないらしいが。
(彼は死んだか…)
長門が言う彼とはキョンのこと。
かつてSOS団に所属していたときの団員の1人である。
だが、今の長門には少し気に留める程度だった。
ご覧の通りとっても冷静な3人。その3人が共通して思ったことは…
「「「たった10人か。」」」
である。
無理もないだろう。彼らの元ロワの現状を考えれば。
元ロワでは一回放送をやるたびに2桁以上の参加者が死ぬことは普通だった。
俗に言う世界観が違うと言う奴であった。
「ピッピ……」
そんな中、ピッピという仲間の名前が呼ばれ、千秋だけが暗い表情をしていた。
千秋は他の3人と同じ世界から来たとはいえ、人が死ぬ悲しみは拭いきれなかったのである。
まあ遊戯たちが異常だから安心してほしいのだが。
「ちくしょう…」
仲間を死なせてしまったことへの自分の怒りと、この殺し合いを開催した奴らへの怒りが千秋の中で燃え上がった。
悲しんで泣いている暇なんてない。千秋は決心したのだ、ピッピの仇のために主催者を制裁すると。
「やってやるぞー!!」
千秋は両手を上げ、気合を入れて叫んだ。
その様子だと何の心配もないようだ。
流石カオスロワの連中だ精神的になんともないぜ!!
その後彼ら4人は情報交換を始めた。
とりあえず分かったことは緑のバッタ野郎がゲームに乗っていると言うことと、村雨良が主催者と何かのつながりがあるかもしれないということだった。
緑のバッタ野郎本人は実は長門が始末しているのだが本人はそのことを伏せておいた。
「とりあえずこれを見てくれないかな。」
そして遊戯が扇風機を回し始める。さっきも回したが、いきなり千秋が押しかけてきたので一旦中断せざるをえなかった。
千秋は怪訝な表情を浮かべ、アカギは少し汗をたらし、長門は電池が切れた機械のように固まっていた。
すると空中に立体映像が現れ、3人ともその立体映像に注目する。
そこには予め支給された地図の一部、半径2マス程度と思われるものがが映し出されている。
その中で幾つもの数字が表示され、時間と共に移動しているのがわかる。
「洋館に4つの反応…まさか。」
「そうだよ、そのまさかだよ長門さん。これは首輪の反応、つまり参加者の場所を表しているのさ。」
「結構便利だな……さて、これからどうするか…」
支援
◇
『えーと死亡者は高良みゆき、ルイズ、前原圭一………』
『そういやこのヤンデレ胸デケェーッス!!ヤンデレパネェッス!!フォーーーーーー!!!』
「誠君…」
流れる悪魔の放送と、胸に挟まれたレヴァンティンのハイテンションな声を気にせず、言葉はただ愛する誠の名を呟いていた。
彼女にとって自分が愛する誠、敵視しているこなたと世界以外の名前などどうでもよかったのである。
世界とこなたをという化物を鏖にし、誠をとり戻すことができればそれでよかった。
余談だが現在進行形で言葉の胸に挟まれていたり、シグナム姐さんと共に戦ったり…本当お前は羨ましい奴だなレヴァンティンめ。
「じゃあ行きましょうか。
そういえば世界さんたちは化物でしたね。もしかしたら逆に私のことを殺そうとしているのかもしれませんし…
いつでも殺せるように装備はちゃんとしておかないといけませんね。」
言葉は「右手に握った誠君」を胸の谷間に挟む。その時レヴァンティンが何か騒いだが言葉は無視する。
空いた右手でデイバッグから掌サイズの金属の塊を取り出し処刑鎌の名を言う。
すると言葉の両方の太腿に留め金が装着され、そこから二本ずつ金属の脚のような物が伸びる。
その脚の先端には、鋭い刃が装着されていた。
氷の剣アイスソード、腸をぶちまけんとする4つの刃バルキリースカート。
そして現在胸に挟まれているかの烈火の将シグナム姐さんの炎の剣レヴァンティン。
まさにフル装備と言わんばかりである。
六つの刃を光らせて少女は歩く。全ての世界を鏖殺し、愛しの誠を取り戻すために。
さっき泉さんたちが隠し持っていた誠のかすかな気配がする先へ向かって。
(ありのまま……今起こったことを話すッス!
『ボンッキュッボン!の女の子に拾われたと思ったらヤンデレで…いきなり豊満な巨乳に挟まれた』
とりあえず今言える事は一つ、超サイコーッス!!
言葉様の谷間はホントもうヤバイッス!!やらけーッス!!気持ちイィーッス!!!
言葉様マジパネェッスwwwww
フォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォ!!!)
言葉の巨乳に挟まれたレヴァンティンは今自分が置かれている状況に状況に最高に興奮していた。
【B-5/森/一日目 朝】
【桂言葉@やる夫ロワ】
[状態]:知力低下、疲労(小)
[装備]:アイスソード@ニコロワ、レヴァンティン(カートリッジ2/3)@ニコロワ、
核鉄(バルキリースカート)@漫画ロワ
[持物]:支給品一式、不明支給品0〜1
[方針/行動]
基本方針:誠君のパーツを見つけて集める。
1:泉こなたと西園寺世界は殺す。
2:誠君のかすかなにおいを追い、南下する。
※でっていう撃破後、ゴルゴたちと別れた直後からの参戦です。
※アイスソードで知力が低下している間は、元ロワの末期状態(自分以外の人間が全て世界に見える)になります。
ただし、泉こなた(およびそれと同じ姿)は見分けられます。小柄な人物はこなたに見えるかもしれません。
※全ての世界がふた(ryだと思い込んでいます。
※伊藤誠が複数の部位に「バラバラにされて」「世界とこなたに奪われて」おり、全部集めれば「元に戻る」と思い込んでいます。
何らかの形で誠に縁のある品(伊藤誠@やる夫ロワを殺した「やる夫のワルサー」など)、
何らかの意味で誠に似た品(堅くて熱くて真っ直ぐで女好き?なレヴァンティン@ニコロワ など)、
を「誠の一部」だと判断するようです。しかし、具体的に何をそう判定するかはまだ不明です。
※レヴァンティンはニコロワ210話「城・逃・げでリセット!」から参加
先刻遊戯たちと情報交換した後、長門有希は3人とは別行動していた。
森の中、長門は人間離れした俊敏な動きで立っている木を次々と乗り移り移動していく。
長門は首輪探索機能で移された地図の立体映像でB-5方向の反応を追っていたのである。
もちろんただ徒歩で移動してはあの反応に追いつけない。
よって自らの身体に情報改変を施し人間離れした速度で追う必要があった。
そして長門は一つの木に飛び移ったところですぐさま次の木に飛び移らず、その木の枝に止まる。
「見つけた。」
長門は情報改変で自らの視力をできるだけ高め、今まで追っていた反応を見つける。
その先には剣を持ち、足から4つの刃を出していた少女の姿があった。
過剰なまでなフル装備を施している。恐らく見つけた敵は全て殺そうとしているのだろう。
それをもって長門は今追っている刃の少女を殺し合いに乗っていると判断した。
長門がB-5の反応を目差していたのはその参加者を尾行するためだった。
そして今向かっている方向には病院もあるからだ。
病院には恐らく参加者がかなり集まるだろう。
拠点にしようとする人もいるだろうし、大怪我を負った参加者が傷を治療するためにも来るだろう。
そしてそれを利用して参加者を殺そうとする奴もそこへ行くだろう。
他に人が集まりそうな百貨店が禁止エリアとなったなら尚更である。
殺し合いに乗ってないものとは情報交換もできるし、殺し合いの打倒の障害…つまり殺し合いに乗ったものや無能も排除することができる。
まさに一石二鳥。
そして丁度そっちの方向へ向かっていく刃の少女はおそらく殺し合いに乗っている。しかもかなり積極的である。
本当ならすぐに始末したいところではあるが、そんな長門に一つの考えが浮かんだ。
いっそ殺し合いに乗るものを利用しようではないかと。
今追っている刃の少女を尾行することである。
多分彼女は出会った参加者を手当たりしだい殺すつもりなのではないかと考える。
無能な奴らと同業者を殺してくれるのは長門にとっても好都合だらけ。
多分殺し合いを打倒できる有能な参加者なら殺されはしないと思われるし、彼女を退けさせることぐらいは可能なはずだ。
長門は見えない場所から無能や殺し合いの乗るものの逃走を妨げ、今尾行しようとしている言葉に有利な状況を作る。
場合によっては長門が自らそいつらを殺す。
そして有能な者が相手の場合は言葉を退かせるような状況をつくるというわけだ。
万が一有能な者や長門の仲間が殺されそうになったり、用済みになれば排除すればいいだけのこと。
それらを長門は誰にも気付かれないように実行するということだ。
同業者が相手なら潰しあってくれてもよし、片方がくたばれば生き残ったほうを尾行する。
(だったらとことん利用させてもらう。あの女にもそれだけの価値はある。
そして主催を打倒するための礎となってもらう。そうと決まったらあの刃の女を気付かれないように尾行する。)
頭の中で策略を張り巡らす長門。本人は気付いているのかいないんだかその顔に笑みを浮かべていた。
それは長門の顔でここまでできるのかというほど暗黒面に満ちた凶悪な笑みだった。
【B-5/森/一日目 朝】
【真・長門有希@カオスロワ】
[状態]:健康
[装備]:イクサベルト@カオスロワ
[持物]:デイパック、基本支給品一式、チェーンソー@現実
[方針/行動]
基本方針:仲間と生還するため、無能とマーダーを排除し、最終的に主催を打倒する。
1:言葉を尾行して利用し、用済みとなったら始末する
2:人が集まりそうな病院にも立ち寄ってみたい
3:しばらくは1人で行動する
4:岩崎みなみ、小早川ゆたかは排除する対象。
5:仲間が死んだ場合は…?
[備考]
※カオスロワ5期エピローグ後からの参戦です。
※『仲間』とは一緒にカオスロワで対主催をしていた8人の事を指します。
※また彼らのいる前では外道な行動はとりません。
※遊戯、アカギ、千秋と情報交換を行いました。
※イクサの制限は変身時間無制限。変身解除後は1時間変身不能です。(なのはロワのホッパー準拠)
『おい相棒。自然公園に行って何をするつもりなんだ?』
『公園に反応を二つくらい見つけてさ…』
『ということはそいつらと接触する気なのか?』
『場合によってはね。多分片方は殺し合いに乗ってると思うよ。』
『何故それが分かったんだ?』
『放送前に自然公園の方に反応が二つあったんだ。そしたら片方の反応が消えた、ということはもう片方がそいつを殺したってことはほぼ明白でしょ?』
『で…そいつが殺し合いに乗っているとしてどうするんだ?』
『そうだなぁ…何とかホテルに向かわせたいな。人が集まりそうな百貨店が数時間後に禁止エリアになるとなれば次に殺し合いに乗らない人が集まりそうなのは多分そこだよ。
そこへ殺し合いに乗っている人を向かわせれば必ず騒動が一つくらい起こるはずだ。
そして多分アカギ君と千秋ちゃんはホテルへ向かう可能性が最も高い。向かってくれればさらに騒動を引き起こすに違いない。
主催の気が引くような騒動がね。』
『その間にこの首輪を何とかするというわけだ。』
『まあそれもあるけど、この騒動で涼宮ハルヒが死んでくれるのが一番助かる。』
『ハルヒ?何でそいつが…』
『自称神のあの女のことさ。きっとさっさと首輪を外すなりしてチート力を取り戻そうとしているんだろう。
多分ハルヒのあのチート力だって首輪で制限かけられているに違いないよ。』
『ああ、奴の力が制限されてなかったらもっと人が死んでるはずだからな。』
『首輪を外して力を取り戻そうとしているならこれはまた厄介だ。奴のチートは制限外した僕の俺ルールや爆☆殺でさえ梃子摺りそうなものだもの。
だから制限がかかっているうちに死んでもらうのが一番なんだ。』
『確かに…』
『そして首輪を外した僕が主催を乗っ取ってこのロワに置ける全ての頂点に立つ。神、悪魔、全てのものの上に立つ存在となるのさ!!』
1人の少年は足を進めていく。底知れぬ野望をその心に抱いて。
闇AIBO恐るべし。
【B-4/南側/一日目 朝】
【武藤遊戯@カオスロワ】
【状態】闇AIBO
【装備】ワルサーPPK改(28/30)@現実 千年パズル@カオスロワ クレイジー・ダイヤモンドのDISC@漫画ロワ
【持物】支給品一式、遊戯王カード@ニコロワ、高性能探索機能つき扇風機@書き手ロワ」
【方針/思考】
[基本方針]
この世界のロワ主催者に、僕はなる!!
1、C-5付近の2つの反応(ラッドと熱血王子)に場合によっては接触し、利用する。できればホテルへ向かわせたい
2、この首輪探知機を使えば誰にも関わらず、空気になるのは簡単そうだな。
3、涼宮ハルヒが死んでくれると助かる。
3、自分に関係ないところで主催の興味を引くような事を行わせたい。長門さんの目的が読み通りなら好都合。
4、クレイジーダイヤモンドの使用を控える気はない。
※六期カオスロワ死後からの参戦です。
※主催者が時間を時間を操る能力を持っていると推測しています。
※闇のゲームにはほとんど制限が掛かってませんが、チート能力はほぼ封じられてます。
※ワルサーPPK改はただ弾が増えただけです。
※遊戯王カードの内訳は次の書き手さんに任せます。
※千年パズルがあれば誰でも中の遊戯とは話せます。
※クレイジーダイヤモンドの使用による精神疲労は表に出てない方の遊戯に掛かります。
※ハルヒはカオスロワレベルのチート力を持つと予測しています。
【闇遊戯@カオスロワ】
【状態】精神疲労(小)
【方針/思考】
[基本方針]
AIBOに付いて行く
1、AIBOは俺の無念を晴らすために主催になろうとしてるのか?
2、AIBOにばかりいいところを取られて空気になりたくない
3、元主催の俺がロワを成り立たせなくていいのか……? まあ、相棒はいいって言ってるし、大丈夫だろう
※5ndで主催をやっていた時、幕張メッセに飛んだ後からの参戦です。
※『AIBO』がいなくなったり、信頼出来なくなったら、マーダーに戻る可能性があります
ロアルド・アムンゼンです。
あの少年は逃げろといってくれましたが、やはり私はあの少年を見捨てることができません。
私は拳法を習ったんですよ。それを殺し合い打倒や犬の捕獲に使わずどうするんですか。
私は急いでさっきいた洋館付近へ向かって足を進めます。
洋館へ向かっている途中で放送が流れました。その数10人。
10人も死んでいるとは…髑髏の男、白髪の男、大男を止められなかったことに心が痛みます。
どうやら6/氏、かがみ氏、竜はまだ無事なようです。はやく合流する必要がありそうですね。
そして一刻も早くこの殺し合いを打倒するのです。
そんなこんなで洋館にたどり着いた私に飛び込んできた光景はあの白髪の男と下着のみというはしたない格好をした少女ではありませんか。
つまりこういうことです。白髪の男が少女を連れ去り、脅して服を脱がそうとして現在その少女は下着姿になっているのでしょう。
レディに対してそんなことをするとはジェントルメンの風上にも置けませんな。
もう黙っていられません!!私1人であの男を止め、少女を救出します。
そう思ったらすぐに行動せねば。私はその男へ向かって駆け出しました。
待っててくださいねレディ。今すぐ私が助けてあげますからね…ん?あれは……
犬?
◇
おっすバカ野郎ども、はたまた南千秋だ。
あれから4人で話し合った結果遊戯と長門さんはそれぞれ別行動を取ることにしたそうだ。
4人で固まるより各自分散して行動したほうが良い。そしてなにより遊戯と長門さんはそれぞれやるべきことがあるそうだ。
とりあえず私はアカギと行動を共にすることになったんだ。
それにしても困ったことにこれから行こうとしてた百貨店が禁止エリアになっちまったじゃないか。
さっきの盗撮されてたことといい…奴らはどこまでも私を虚仮にしたいらしいな。
フッフッフッ…上等だ、絶対に痛い目を見せてやるからな!!そしてピッピ…お前の仇も取る!!
そしてアカギと話し合った結果、次に人が集まりそうなホテルへ行くことになった。
でもその前に私は川に落ちたらしいからずぶ濡れで風を引いちまいそうだ。
仕方がねーから洋館のお風呂につかることにしたぞ。
アカギの奴は「少しだけだ…!」と言ってたが、私は女なんだぞ?女だったら誰だって風呂は入りたいだろ?
え?口調が女っぽくないとか…体が他の女よりは女じゃないとか…放っとけ!バケツもって立ってろこのバカ野郎……
こうして今私は湯船に浸かっているわけだが、ちょっと豪華すぎなんじゃないか?
壁にはいろんな花が入ってるし、いたるところが金色。
ここの屋敷に主人は相当の凝り性とみえる。風呂をこんなにするのにかなり高い金がかかっただろうな。
私はどうもそういうのが理解できない。豪華な風呂にするためやここに大きい洋館を建てるためにかかったお金をハンバーグに換算したらどれほどになるか知れたもんじゃないよ。
でもなんだかんだいって風呂に浸かってるとリラックスするな〜
殺し合いの打倒…それが何か重要か?って思いたくなるほどだ。
「おい千秋。長いぞ…さっさと出て来いっ…」
「あん?」
もう少し落ち着いていたかったのに空気の読めないバカ野郎の声が着替え室の方からする。
私は舌打ちをしたが状況が状況だ。しゃーねーからさっさと出て着替えるか。
そしてアカギ。今から出るからてめーはさっさとそこから出てけ。
ちなみにずぶ濡れになった私の衣服はまだ乾きそうにないから風呂に入る前に洋館で代わりの服を探したんだ。
でも洋館の中の服は私が着るにしてはでか過ぎるドレスがばっかでねえ。
私はそれでもいいと言ったんだけどアカギの奴がサイズがでかい服は動く時邪魔になるって言うんだよ。
んで着れそうなのが犬がプリンタされたの下着一式だけだったんだよ。
でも全裸や布団だけよりは幾分かマシだろ。仕方がないからそれに着替えて外に出ることにする。
その後に外で待ってたアカギと合流し、外に干してあった衣服をデイバッグにしまう。
さて、さっさとホテルへ行くか。そこに運命を打開する少数派がいるかもしれねえ。
何よりそこにまともな服があるかもしれねえからな。
よっしゃ善は急げださっさと行…「犬ゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ!!!」
そしたら私達が行こうとした矢先に変なオッサンがいきなり私に飛びついてきたんだ!!
何だこのおっさんは!?一体何をするつもりなんだ?
「犬っ…犬ゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ!!」
「うわぁぁぁぁぁぁぁ!!」
するとそのオッサンは私を押し倒した後私の下半身に顔を埋めやがった!
そして私がはいてるパンツに手を伸ばして脱がそうとしてくるんだ!
ていうか、うわっやめろよやめろって言ってんだろ!
だーかーらーやめろっつってんだろこのバカ野郎!
おい、お前どこに手をつっこんでんだよ!?
うわ〜助けろ〜!!
◇
スパァーーン!
スパァーーン!
「バカ野郎!バカ野郎!」
「すいませんでしたレディ…」
「レディじゃない。姫と呼べ。」
「姫、もうご勘弁を…」
「だが断る。」
B-4に立っている巨大な洋館の前。
そこではまさに異様な光景が広がっていた。
ズボンを尻まで下げられた男ロアルド・アムンゼンが四つんばいになっており、
『6-3泉』と書かれたスクール水着を着た少女南千秋がその尻を何度も蹴っていた。
千秋がアムンゼンの尻を罵りながら蹴るたびに手で叩かれるとは違うスパン音が響き渡り、
それにあわせるようにアムンゼンが謝罪の言葉を発していた。
さて、何があったのであろうかというとアムンゼンが千秋にいきなり襲い掛かってきたのだ。
アムンゼンは鬼気せまる顔で千秋に飛びつき、犬柄のマークをまじまじと見つめると千秋のパンツに手を伸ばす。
千秋の必死の抵抗も空しく、そのパンツはあっという間に千秋の尻から剥ぎ取られた。
だが、彼の凶行はまだ終わらない。次に千秋の着ているTシャツに手を伸ばす。
やはり千秋は抵抗するものの、あっさりと剥ぎ取られてしまった。
そしてアムンゼンはTシャツとパンツの犬のプリントを狂気に駆られたような目で見つめ、そのパンツとTシャツを口の中に入れて頬張り始めたのだった。
その様子をアカギは何故だか黙って見ているだけだった。
アムンゼンは千秋のはいていた下着を平らげると、我に帰ったのか真摯な顔で頭を下げた。
そして謝罪の言葉を述べ、全裸状態の千秋に「せめて何か着るものでも」と自分に支給されていたスクール水着を千秋に手渡した。
着るものを手に入れた千秋は文句を言いながらスクール水着を着る。サイズはほとんどあっているようだ。
だが服を脱がされた千秋の怒りは収まることはなく、ロアルド・アムンゼンにこう言った。
「この姫に対する暴行の罪により、バカの順に尻ボッコの刑に処す!!」
支援
というわけでアムンゼンは千秋に尻を何度も蹴られていた。
そして近くで白髪の男赤木しげるはアムンゼンのデイバッグを勝手に漁り、1カートンほどの煙草とライターを取り出す。
彼は煙草に火を点ける。
アカギはその様子を黙って見ていたが、彼は煙草を一服し終えると…
「俺も参加するか…」
アカギは千秋に尻を蹴られ続けているアムンゼンに近づき、手に持った煙草をアムンゼンの丸出しになった尻へ押し付けた。
「NOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOO!!!」
「まだまだ終わらない…地獄の淵が見えるまで…!」
「すいません…もうこれ以上は…どうかご勘弁を…」
「断る…倍プッシュだ…!」
『ヒャハハハハハ!随分と楽しいことやってるじゃねぇか!!』
ロアルド・アムンゼンの絶叫があたりに響き渡る。
それに構うことなく千秋はアムンゼンの尻を蹴り続け、アカギはアムンゼンの尻に何度も根性焼き。
闇バクラはその光景をアカギの内から見て腹を抱えて笑っていた。
制裁は2人の鬱憤が収まるまで続けられ、最終的にアムンゼンの尻は腫れあがりところどころに根性焼きによる火傷の跡が残っている。
ロアルド・アムンゼンの尻はそれはそれは酷いことになっていた。
「もうこんな奴放っといてホテル行こうぜ。」
「ああそうだな…ついでにこいつの支給品も取っておこう…」
千秋とアカギはアムンゼンのデイバッグを盗ってこの場から立ち去った。
丸出しの尻を晒して悶絶しているロアルド・アムンゼンには目も暮れず。
【B-4/洋館前/一日目 朝】
支援w
【赤木しげる(13歳)@カオスロワ】
【状態】神域 強運 ストレス解消済み
【装備】強靭な顎と鼻(たぶんコンクリより硬い)、千年リング@なのはロワ
【持物】支給品一式、アムンゼンの支給品一式、ロードローラー@漫画ロワ、モンスターボール(ことのは)@ニコロワ、マルボロライト1カートン(一個消費中)@現実、不明支給品0〜1
【方針/思考】
[基本方針:仲間を集め、主催者を倒す
1、千秋とともにホテルへ行く
2、片端から島を回り、情報と仲間を集める。
3、共に戦った6/、アナゴ、朝倉涼子、真・長門有希、南千秋、南春香、遊城十代を重点的に探す。彼が六期の主催だった事を知ってる者には五期の自分を語る。
4、ピエモンとジェネラルシャドウのことを知っていると思われる人物、村雨良を探す。
5、ロワの後は元の世界に返りたくない。
※千年リングを装備したことにより、バクラの人格が目覚めました。
※六期カオスロワの主催者になった後の参戦です。
※もう一つ自分の名前があることについては、カオスロワの世界ではよくあったこと、と流しています。
※千年リングは誰でも身に付ける事が出来ます。
【闇バクラ@なのはロワ】
【状態】健康
【方針/思考】
[基本方針]
今行われているデスゲームを楽しむ
1、宿主であるアカギには基本的に協力はする。
2、俺も尻の拷問に参加したかった!
※参戦時期は少なくとも自身の能力の制限に気付いた後です。
※強制憑依したら好き勝手やるかもしれません
ちくしょう・・・・・・尻叩きが男だけじゃないか・・・・・・支援
パロロワスレ対抗パンツレスリング大会があったら優勝できそうだなこのロワ支援
ぬことおっぱいとときどき顎と聞いて光速で飛んで来たがとりあえず支援
330 :
代理:2009/02/22(日) 23:22:03 ID:wyLDw1Hl
33 : ◆OGtDqHizUM:2009/02/22(日) 23:19:41 ID:p.AlXuUU0
【南千秋@テラカオスバトルロワイアル】
[状態]:健康 頭部にたんこぶ ストレス解消済み
[装備]:シルバースキン@不明、イングラムM10サブマシンガン(14/32)@現実 、泉こなたのスクール水着@漫画ロワ
[持物]:デイパック、支給品一式、ハルコンネン@漫画ロワ、イングラムM10サブマシンガンの予備マガジン9
、濡れた衣服
[方針/目的]
基本方針:主催者を制裁する。 殺し合い?乗るかそんなもん
1:まともな服を着る
2:春香姉さまを探す。
3:アカギと一緒にホテルへ行って仲間を探す。ついでにまともな服も探す
4:ピッピを殺した大バカ野郎は制裁する
5:アムンゼンなんかもう知らない
[備考]
※カオスロワ6期直後からの参戦です。
※制限により光龍(ブルーアイズ・シャイニングドラゴン)にはなれません。
※シルバースキンが漫画ロワ仕様かニコロワ仕様なのかは後の書き手に任せます。
※現在泉こなたのスクール水着@漫画ロワを着用しています
【ロアルド・アムンゼン(その3)@オールロワ】
[状態]:ダメージ大(尻が)、尻に打撲と火傷
[装備]:なし
[持物]:なし
[方針/行動]
基本方針:殺し合いには乗らない。だが犬は話が別
1:すいませんでした…
2:6/、かがみ、竜を探す。
3:犬喰いたい
※オールロワ113話「日本昔話:とりかえばや物語」直後からの参戦です。
※Chain-情と赤木しげるを危険人物と認識しました。
※武藤遊戯を危険人物に脅される少年と認識しました。
※赤木しげると南千秋に尻を酷い目に遭わされました。
【泉こなたのスクール水着@漫画ロワ】
ロアルド・アムンゼン(その3)に支給。
原作では文字通り泉こなたが着用している水着である。
胸元のゼッケンに6−3泉と書かれている。つまり、小学生時の水着なのだが、
成長が止まったこなたは高校生でも着る事が出来る。
曰く「そういうニーズもあるんだよ、かがみん」
投下乙。 アムンゼンwwwwww千秋も脅されていると認識しているんだよな。
でもいきなり襲い掛かっちゃ仕方ないな。
にしても言葉と長門、これはもう一騒ぎありそうな予感
投下乙
アムンゼンwwwwwまあ変態行為したからしょうがないかww
アカギは鬼畜過ぎるww
千秋は水着姿ですかwこのロワは本当に変態が多(ry
投下&尻叩き超乙!!
さすがカオス出身は動じないなwww
AIBO怖っ!何気に一番の策士か?
HALに対抗できるチートAIBOに期待大
アムンゼエェェェンww何事もなかったみたいに加害者に去られたwww
何気に千秋たんの下半身に顔を埋めてパンツ捕食尻叩きとかよく考えたら役特じゃね
しかし千秋もアカギも最年少組なのにドSすぐるww乙でした
投下乙
駄目だこの小中学生wwいじめっ子ってレベルじゃねーぞwww
この二人もある意味最強だが、言葉と長門、闇AIBOとHALってのも
最凶すぎるカードだな
誰の目論見がどっちに転ぶか本気で分からん
続きを尻全開でwktk待機するしかねえ!
根性焼き吹いたwww
ようやく書き込めた…?
支援及び代理投下ありがとうございます
言葉様完全武装コエエエエわざと泳がす長門コエエエエと思ってたら
アwムwンwゼwンwwwこの変態めwww
まさかの尻叩き&根性焼きに吹いたw容赦ねえなw
ちょwwwwwなんという尻叩きwww
カオス勢大集結とかAIBO怖いとかヤンデレぱねぇとか全部最後で吹き飛んでるww
投下乙
カオス出身の精神面の強さは異常w まあ、たしかに元ロワでの死人の量に比べたら全然たいしたこと無いなw
言葉と長門、闇AIBOとHALの組み合わせはヤバイなw すげえ黒い戦いになりそうw
そしてアムンゼンw 尻叩きの更に上を行く根性焼きを受けるとはw
したらばの避難所でああ言っておりますが、
wikiに載せる時のタイトルは『バトルロワイヤルは鬼ばかり』でお願いします。
もしかしてしたらばの修正のところで言うべきでしょうかね。
>>340 こっちでも大丈夫だろうけど
雑談とか投下で流れる可能性もあるから両方で書くと確実ですねー
投下乙
すでに他の人も言ってるがやばい組み合わせ大杉w 黒い黒いよw
アムンゼンお前はwwwww
尻叩きだけでなく根性焼きかよw
予約北
勢いが戻ってきたな〜嬉しい限りだ
順調に暖まってきました!!
予約たくさん凄くうれしい
ここの住人なら尻丸出しで待機中だよな
普通に全裸で待ってる
あれーねこの日に降臨した絵師さんか!?
スク水千秋たん!スク水千秋たん!テンション上がってきたぜええぇヒャッホオオオォォ!!!!
鬼畜年少組怖いwww超GJですハァハァ
まさに外道ワロスwww
スク水!スク水!ヤッホォォォッ!
信じられないだろ…こいつら小学生と中学生なんだぜ…
おおっ!ぬこの日の絵師!
スク水ktkr…今日のBの4www
首輪でスク水の千秋だと……!
これはGJと言わざるを得まい。1枚目の方は脳内で首輪とか補完しておいた!
すっく水!すっく水!
首輪がついてると思い出して、
首輪着用で全裸で尻叩きをされる姉さまを思い出した。
更には水着で首輪つけられてアカギに散歩させられる千秋を想像して眠れなくなった。
この興奮を収めるために投下する。
人は何故恋をするのだろうか。
生殖して子孫を残すため、生物学的にはそれに尽きるだろう。
だが生殖を伴わない恋だったらどうだろうか。
極めて非生産的な行為であるが、それでも友愛を超える付き合いをしてみたい。
その欲望は性別という概念を捨て去って増大していく。
,. -―wyz==、、
,.ィ"ミミヾゝソノィ三ミヽ、
,.イ三>ー''"¨¨`ーミ三ミ≧、
,イミシ'´ `丶ミミヽ
ノミf ,. =≡≡ミ; ミ≧z、ヾミミ!
'ミミノ / _ヽ ノ r '"`ヾ!',ミミ} 『あぁん?あんかけチャーハン?』
l三{ ,. '-'‐'` , '⌒ヽヾtェュ、 Wリ
|彡! | f:!.f:!.| `゙"''` }if
jミシ .:.:.:`,.エ.,´:.:.. l|!
/^i{: : . . ..:.:./,;Y';,ヽ、:.. リ、
{{ 人: : .. `"二二`' :.. . :.トヘ
ヾ二!: : : : : : . . _.:._ . . . . : : :.にl|
V}、: : : : : , '´: : : ` :、: : : : ノ_ソ
゙i \: : : : : : : : : : : : : : : ,.イ
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| ,. |
_ -───- _
, '´ `ヽ
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/ ヽ
/ __, ィ_,-ァ__,, ,,、 , 、,,__ -ァ-=彡ヘ ヽ
' 「 ´ {ハi′ } l
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| │ 〈 !
| |/ノ二__‐──ァ ヽニニ二二二ヾ } ,'⌒ヽ
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! ハ!| ー─ ' i ! `' '' " ||ヽ l |
| | /ヽ! | |ヽ i !
ヽ { | ! |ノ /
ヽ | _ ,、 ! , ′
\ ! '-゙ ‐ ゙ レ'
`! /
ヽ ゙  ̄  ̄ ` / |
|\ ー ─‐ , ′ !
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_ -‐┤ ゙、 \ / ! l |`ーr─- _
_ -‐ '" / | ゙、 ヽ ____ '´ '│ ! | ゙''‐- 、,_
投下……しようと思ったら先越された……
支援します
_,.ィミミス7Y'y,、
_ァf人(ヘ}}ソノイィシヘ , -‐ ''"⌒ヾ>、
;'ミミシ'"´~`¨´`ヾ;{ / / , , 、 ,':〈0〉
|::.:.l ',! 人_/ / / /- ':::::::/
j_:.:{ ,,....,_ _,,.、l! `"´`ー'ー'ー'`ヾ-‐ '
{irt:! '、tテ,`; ftテ;'! | 『ユガミネェナ』
ヾ゙ij 丶`"´,..: .:、"´| /
`゚! , イ ` - '〉 ,ム、 _,. -――-―┬‐‐r'、
,イト、 :、'ヾ三ア' / `"´ ̄、 ;' /| : 丶、
/ { l \ ` ― 'イ、 {、 ヽ ノ / ,' ,:'
/_、 ヽ丶、` ― ' ノ '; 〉 丶 / ,:' /- '" __,,..
/ `丶丶 丶、__ソ ; '; ' ' / ,. - '
/ −-、 ヽヽ 、_,. ' ;_,. -'―--一''"´
/ 丶ヽ ',; ', 、 (ヽ. /
,' 、Vi l| ! ___ヘヘ___/
| `丶、、_Wリ | 、 ,: / ,ィzっヘヘぇz、ミ>、
| 、_ `''ヘ' ,ノ ゙ ,:' \ヾゆガ(__>ミネえナ,> 〉
| `" ' ‐t / /´ >、ニ二__--―"/
に二二二ニニ二l " ,..イヽ、  ̄`―--'ニニィ7
| / ,.ィく 、>--―--┬'"‐'′
', _二ニ'ム‐ ''" \\ ,イ |
', ',. '"´ _,.: ヽ_ソ ,'
', ,. /__,,.. ハ
', ''"´,. / ム>、____
', :、''"_,, .. ,.イ ,. ' ,.  ̄ ̄`
ゝ、 _,,. <` ----‐―一f77´ ,. '
/ ` ̄´ 丶ヽ Lノ /
!! _>-t‐...、
ヾ、 〃 _. -ァく:::::〃ヘ::::::\
_ ‐-′, 二ヽ::!!::::::ゝ、:__}
し 頭 / / 丶ヽ:ゞ;、_:-く
そ が j // | |リノハヽ}丶::二::::イ_
う フ / { ノノ_ ,r !/― リ从ヾ`
= だ ッ = { ノノヘ'´:::/´_..、--―┴ヘ !!
よ ト ) r'〃 ̄ ̄ ̄ __.-<\} ヾ、 〃
お │ / j/{:.|l _....--―T ̄ .._ |
っ (( r' ハ:.ゞ_、´ソ:! | `T "j 歩 こ 繋 兄
っ )) r、:.:.:.:.:.:.:.:j |/ ノ ! / く ん が
〃 ヾ、 (( {三:::::.:.:.:.イ j ! /= な な っ =
!! ヾ、_.ノ´:.:.:::::::/ / ! / ん 街 た 貴
r':.:..:.:.:.:.:.;r' `ニ´ / '/_ て 中 ま と
/ゝ、_/!{ ∠ { \ `ヽ ま
! : : : / ヾ / \ヽ二二ン ト、 / 〃 ヾ、
! : r'´ / ヾ\ \ \ !!
r┤ _イ _.\ |. \ ヽ \
ヘ_ゝ∠:_ノー<´:::::::::\ |:. \ ! ヽ
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l::::::::::{´ ソ::::::::| { l ! /
「ッ! いかんいかん、あまりにもいい男だったから思わず妙なものも連想しちまったぜ」
男、阿部高和は今非常に興奮していた。
『放送事故』とは言っていたが、一瞬映ったいい男すぎる男に夢中になっていたのだ。
俗による一目惚れというやつである。
よって彼は放送そっちのけで今まで彼とのイメージセックスに励んでいたわけである。
一緒に映ってた他の映像を見るなりかがみによく似たフィギュアをいじっていた。
そしてそのフィギュアを自分のフィギュアの股間に押し付けていたからどうやらバイらしい。
それだけは残念だ。
「まあいい男だからあんな汚い生き物も大切にするか」
明らかに女という単語を避けて吐き捨てるように言い放つ。
正直彼には女のいい思い出はない。
男同士のセックスに何の価値も覚えず、ただ邪魔をするだけ。
一回ヤらせてくれれば解放してあげるというのにやめろやめろと喧しい。
あんな身体に勃つわけないから肉便器の価値すらない。
そしてもしかしたらいいやつかも知れない、と思ったら裏切られる。
「裏切ったか・・・・・・そういえばあのときもそうだったな」
かつて自分とソウルフレンドとなり、志をともにした鬼が存在する。
強敵との激闘を終え、同じ草原で語り合いながら夜を共にした。
あの時は女とでも分かり合えるやつがいると信じていた。
決して交わらない肉体ではあるが、魂だけは共になることができると。
しかし現実は違った。 鬼は餓鬼でしかあらず、自らの息子を治す目的も理解しようとできなかった。
そして殺すしかなかった。
「さっさとどいてくれれば殺さずに済んだのに、なんで・・・・・・ッ!」
ここで阿部高和はとんでもないことに気づく。
あの餓鬼だけは見逃してやろうと思ったが、では残りのやつらはどうなのか。
同じようなつるぺた女とセクシーな悪魔男。
男。 自分は男にも手をかけようとしていたのだ。
「いやあのときは仕方ないな!」
ふと脳裏に浮かぶ考えを即座に否定する。
そうだ、あの時の自分は裏切られただけ。
目的を理解してくれないから殺しただけなのだ。
そう自分に言い聞かせて否定するが考えは冷静になった彼の頭にあふれてくる。
自分は息子を治療するためにいい男も殺そうとした。
あの餓鬼はその男(と同じようなつるぺた)を守ろうとしていた。
もしかして裏切ったのは・・・・・・いやそんなはずがない。 偽善とは違うのだ。
自分は息子を治すためにし・か・た・な・く殺し合いに乗っただけなのだ。
「仕方なかったんだよ・・・・・・」
考えを認めたくはないが、理解してから生まれた罪悪感が彼の心を突き刺す。
女を殺したこと自体はどうでもいい、いい男も殺そうとした自分から逃げようとする。
何故彼がここまで冷静になることができたのだろう。
自慰行為を終えた後の虚しさからなのか、
バイであるといういい男を見たから、自分も女について考え直そうと思ったのだろうか。
しかし考えていても仕方がない、今の自分がやることはただ一つ。
「そこの男、俺と や ら な い か」
支援
☆ ☆ ☆ ☆
おいおいなんだなんだぁ?
放送を聴き終えた後適当にうろついていたらガタイのいい野郎が宣戦布告してきやがった。
殺らないかと言ったよな、よな!
ワーハッハッハッハ!!!
最初に俺に殺されるやつは俺を殺したいってか?
面白いじゃねえか、望みどおり殺し合おうぜぇ!
でもその前に
「武器をよこせぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!」
「武器? いい男は身体一つで戦うものさ」
「おいおい殴り合いなんて殺りにくいったらありゃしねえっつーの」
正直今は殴り合いをしたいって気持ちにはならない。
痛めつけるのにはともかく、即死させるのは難しいからだ。
そこらへんの木や瓦礫に頭を叩きつければ死ぬんだろうがどうにも気分がのらねえ。
何か適当な武器持ってねえかなー。
「そのデイバックの中身何が入ってるのかな?
いらないだったら俺に渡そうぜ、お前を殺るために使ってやるからよぉ!」
「器具プレイが好きなのか。 お前もマニアックなやつだな」
わけわからんねえこと言ってやがるが無視だ無視。
やつのデイバックを奪うために脳天に回し蹴りを打ち込む。
「お、そのままヤるのかい? だがその程度じゃまだまだだな」
男はそう言い放って軽くしゃがんで蹴りを避ける。
そしてラッドはすぐさま上げた足を地面につけるとともに、
背を向けた状態から振り替え様に左ストレートを男の顔面に向かって打つ。
だがそれは男の右手によって止められてしまう。
「この拳、かなり戦い慣れているな。
うーん実にいい拳ダコだ、今すぐにでも襲ってしまいたい・・・・・・」
「おいおいおいおいまさかお前も俺と同じ穴のムジナかぁ!?
そんなに俺と殺りあいたいのなら素手でも殺ってやるよぉ!」
目の前の男の目は飢えた野獣の如くギラギラ光ってやがる。
いいぜいいぜぇ、どうせみんな殺すんだ。
ウォーミングアップには最適じゃねえか!
というわけで予定変更だ。こいつ殺してから武器を奪う。
そして出会ったやつを徹底的に
KILLKILLKILLKILLKILLKILLKILLKILLKILLKILLKILLKILLKILLKILL
KILLKILLKILLKILLKILLKILLKILLKILLKILLKILLKILLKILLKILLKILL
支援
ラッド違うww
支援
「素手でもヤるだなんてうれしいこと言ってくれるじゃないの」
そういいつつ男は空いていた左腕で腰に掴み掛かろうとする。
投げ技でもするつもりか?
そんなみえみえの技に引っかかってやる義理もないのでバックステップをしてかわす。
掴むものを失った腕は空を切るだけに終わった。
次に動いたのはラッド・ルッソである。
まずは左拳を軽く前に突き出す。
さらにそのまま何度か小刻みに拳を連打させて相手を牽制するとともに自分の間合いをとる。
所謂ボクシングのジャブというやつだ。
だが男は左、右へと首を動かして軽々とかわしていく。
そしてしゃがんだ直後、頭を前に突き出した姿勢で掴みかかってくるではないか。
どうやらこの男はレスラーらしい。
掴まれたら多少抵抗したところで耐えられて、強烈な一撃を貰ってしまうだろう。
それだけは避けなければならない。
「おらよ!」
左側にサイドステップしてかわした直後脳天にエルボーをかます。
不意に後頭部へと放たれた一撃で男は地面に激突して頭を抱える。
しかし痛みに悶える時間を許すわけもなく、そのまま頭を踏みつける。
「おいおい粋がっていたわりにはもうお終いか?
あんだけ殺りたい殺りたい言ってたのにこの程度で終わるのかてめぇ」
つまらねえ。
そう吐き捨てて男を蹴飛ばす。
さて支給品でも漁られてもらうとするか。
倒れた男を無視してやつのデイバッグが置いてあるところに進む。
二つあるじゃねえか。 既に一人殺ったみたいだな。
そう考えながらデイバッグの中身を開けようとしたときだ。
「早漏の男はあまり好かれないぜ」
声がするほうを振返ってみるとさっきぼこした男が立っているじゃねえか。
何故か股間丸出しだがこの際どうでもいい。
もう一回ダウンさせてやるよ。
「ヤるのはお前を倒してからでもよさそうだな」
動けない相手を甚振るのが趣味か。
どうやら今まで手加減していたらしい。
なら今度こそ殺してやるよ。
☆ ☆ ☆ ☆
先に動いたのはラッド・ルッソだった。
ただし攻撃は先ほどと変わらない。
ジャブで相手を牽制しつつ自分にとって有利なリーチを作り出す。
馬鹿の一つ覚えと言われるかも知れない。
しかし、『ジャブを制するものボクシングを制す』というだけジャブというものは重要視されており、
ジャブに特化したボクシングスタイルすらあるものだ。
よってジャブというものはあらゆる局面に置いて有効になる、汎用性の高い技術なのである。
歪みねえ支援
支援
「おっとその手はもう食わないぜ」
流石に二度目は見切られるだろう男は頭を下げて避ける。
そして男はそのまましゃがみこんだかと思えば足払いを放つ。
だがそんな見え透いた攻撃に当たってやるつもりはない。
組み合うこと以外もできるんだな、と考えつつも軽く上に跳躍して足払いを回避する。
「好きだらけだぜ」
「なにぃ?」
そう男は言い放つと同時に、払った足に力を入れて立ち上がると同時にラッドにアッパーカットを放つ。
ラッドは跳躍中にあるため、身動きがとれない状況だ。
よって、この一撃は受けることを前提にしなければならない。
(ちぃ!)
舌打ちをしながら咄嗟に腕を交差させて振り上げられた拳を防ぐ。
受けた片腕が痛むが次の瞬間、ラッドの身体があらぬ方向に吹き飛ぶ。
「がはっ!」
男の左拳がラッド・ルッソの腹にめり込んだのだ。
アッパーカットを放った直後に空いた手で二撃目を打ち込んでいた。
衝撃を受けた肉体は受けた方向とは真逆の方向、つまり男の視界の奥へと飛んでいく。
そのまま地面に叩きつけられるかと思ったが、彼は受身を取ったため、それほど大して傷はない。
そしてゆっくり立ち上がったかと思ったら狂ったように笑い始めた。
「あーはっははははははは!!!!!
中々やるじゃねえかぁ! 最初からそうしやがれ。
それとも何かぁ? さっきは俺のことを舐めていたのってのか?」
「いや別にそういうわけじゃないんだがなぁ・・・・・・もっと素直になれよ」
「わけわかんねえこと言ってんじゃねぇ!」
ラッドは叫びとともに今度は右ストレートを顔面に目掛けて放つ。
「やれやれ、こいつぁヤるのが骨が折れるぜ・・・・・・っ!」
男の動きが一瞬止まる。
自分に打たれたはずの拳が自分が受け止めようとした瞬間止まったからだ。
一見小細工なしのストレートかに見えたがそれは違う。
これは単なるフェイント、相手を倒すための一撃ではない。 倒すための一撃の繋ぎ。
「おらよぉ!」
ラッドの回し蹴りが空を切る。
男は体勢を低くして避けたのだ。
しかしラッドの攻撃はまだ止まらない。
元の体勢に戻った男は一瞬背後を向いたラッドに掴みかかろうとするが、
ラッドは回し蹴りの反動を利用して反転、蹴った足を地に着けた瞬間もう一つの足で後ろ足蹴りを決めたのだ。
流石にこれは見切れなかったようで、片足が見事に男の腹へとめり込む。
「ぐふぅ・・・・・・」
まともに食らってしまったためか放送前に食べた食料が胃の中から逆流する。
だがいい男に無様な姿を晒すまいと必死に飲み込み、倒れないように両足で踏ん張る。
そして腹にめり込んだラッドの足を両腕でしっかり掴み取っていた。
「ちぃ、離しやがれこの野郎!」
掴まれた足を懸命に動かすも、放してくれる様子は見せない。
しかし慌てる必要もない。
余った足に反動をつけて蹴り上げる。
狙いは男の側頭部。
大地を支える足が無くなったので多少パワーに心元ないが、それでも無防備の頭に対しては十分な威力だ。
頭部に強い衝撃を食らってラッドの足を拘束する腕が緩む。
そして男を後ろへ押しやり反動をつけてうつ伏せで着地する。
と同時にラッドに妙な違和感が走った。
「ようやく掴まえたぜ」
(レスラー様お得意の投げ技か?)
ラッドは男にうつ伏せの状態で背中をがっちりと掴まれてしまったのだ。
ここからどのような技をかけられるであろうか、ラッドはこれから自分の身に降りかかるであろう出来事を思案する。
押し倒して拘束した状態となると寝技にするか?
それともここから起き上がって投げ技?
いやただのレスラーでないことはさっきの出方を見ればわかることだ。
このままラフプレーに持ち込むのだろうか?
面白い。
元よりこの殺し合いはルール無用のデスゲーム。
どんな手を使っても殺したやつが勝者となり、正々堂々やっても殺されたやつが負け犬となる。
だとしたらどんな手を使ってこの状況を脱出しようか。
もがいているものの己を拘束する力は強く、今のままではどうすることもできない。
次の行動に移る瞬間を見極めてそこをつくしかない。
まあ自分は不死者だから最悪死んだフリして不意打ちすることもできるが。
「そうはしゃぐなって、今挿れてやるからよ」
(はぁ?入れるって何をだよ?もったいぶらずに早く仕掛けろってんだ・・・・・・っ!)
========冂======================冂===/
ノ ̄ ̄ ̄.ノ ̄ ̄ ̄|  ̄ ̄ ̄|  ̄ ̄ ̄|  ̄/ /
ノ ラッ ノ ド .ノ. の | お尻 ノ/ /
`'─-─-''-─-─'└─-─└-─-/ /
二二二二二ニ、 二二二二二二 / / /丶 摩 羅
ヽヾヾ、| l | | | ;:<彡 L> / / l |
\l\_ll ;:l / | l ヾ:j >/ / _ / /
>、ヾヾ、 ;/l | ;L ./ /_ / l l / , - ―
ミミヽ、 /V l>| };:;;l / / / // | / /
ヾ、ー ;> /l | |./ /__ _/ // / 'ー' , ´`ヽ、_
_L,_:;_____//´ /./ // //_/ 、- ' ´
______/ / / // / , - ' ´ ....::::::.::::| ̄ ̄ヽ、__
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ゝ k `|;l|llll|:::::::::::::::/ /⌒ヾヾ-―‐┬――――┴-:::::::_______
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 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ !::ヽ=f///ノ}ソ_/ ヾ \
※画像はイメージです。
「――――――――――――っ!!!!!!!!!!」
声にもならないとはこういうものであろうか。
バックドロップ、スープレックス、パワーボム、ここから技が繰り出され、
それに対する受身をとるために覚悟はしたつもりであった。
しかし感じた痛みはそのどれらでもない。
予想だにしなかった下半身への衝撃。
あろうことか己の肛門に入った『何か』は上下運動をはじめ、
気づけば背中を抱えていたはずの男は、己の腰を掴んでいた。
これではまるで・・・・・・
アッー
しかしいい男が多いな支援
ちょwwwやっぱりかwwww
支援
おいおいおいおいありえねぇだろ!
技かけられるかと思ったら(ピー)されるなんてありえねぇねえよって
痛え痛え痛え痛え痛え痛え痛え痛え痛え痛え痛え痛え痛え痛え痛え痛え痛え痛え痛え痛え痛え
痛え痛え痛え痛え痛え痛え痛え痛え痛え痛え痛え痛え痛え痛え痛え痛え痛え痛え痛え痛え痛え
痛え痛え痛え痛え痛え痛え痛え痛え痛え痛え痛え痛え痛え痛え痛え痛え痛え痛え痛え痛え痛え
んだよぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!!
その汚ねえモツを原型留めないほど(ピー)してやるよ!
だから早くその汚いモツをって痛ぇぇぇぇぇぇぇぇぇええええええ!!!!!!!!!
通常の人間であればあまりの衝撃に肛門裂傷などの様々な理由で天に召されるだろうが
生憎ラッド・ルッソは不死者、この程度で死ぬことを許されるはずもなく、
彼はただひたすら痛みに悶えているしかなかった。
「ん? なんだ全然感じてないじゃないか」
阿部はラッドの萎えてる(ピー)を見るなり思う。
どうして自分が挿入しているというのにこいつは気持ちよくはならないのだろうか。
彼と身体を重ねていて、心臓の音は聞こえ続けるので、命に別状はないようだ。
ヤりたいと言ってきたのにどうして・・・・・・
「・・・・・・そうか! これじゃあ満足できないんだな! 結構欲張りだな」
(何を言ってやがる・・・・・・)
ラッドは言葉に出したかったが出せるはずもない。
下半身から襲いかかる生まれて生涯かかったことのない激痛に耐えるので精一杯なのだ。
無論、彼を自分と同じだと思い込んでいる阿部がそんなこと考えているはずもなく、
ツナギのポケットの中からビンのようなものを取り出している。
「これを飲め」
(何だ何だ? 何を飲ませるつもりなんだ)
何やら怪しげなラベルのビンを自分に飲ませている。
不味くはないが飲んだことのない妙な味だ。
更には飲んだ直後に身体中に力が溢れてきたのだ。
何故自分にこんなものを飲ますのだろうか。
この変態は本当にわけがわからない。
「飲んで精気が沸いてきたみたいだな。
じゃあ俺も飲むぞ」
その言葉を聞いた瞬間背筋が凍った。
理由はわからないがとにかくやばいという感覚。
ゴクッ、ゴクッ、ゴクッ、
液体が男の喉を通る音が聞こえる。
そして自らと男を繋げるモノが段々増大していくのがわかる。
それだけじゃ飽き足らず、モノから『何か』が溢れ出してくる鼓動を伝わってくる。
そして・・・・・・
どういうことなの・・・・・・支援
374 :
代理投下:2009/02/26(木) 01:01:22 ID:KGy+V8m0
,,-''" ,, --''"ニ_―- _ ''-,,_ ゞ "- ズ
て / ,,-",-''i|  ̄|i''-、 ヾ { ド
(" ./ i {;;;;;;;i| .|i;;;;;;) ,ノ ii |
,, ( l, `'-i| |i;;-' ,,-'" _,,-" |
"'-,, `-,,,,-'--''::: ̄:::::::''ニ;;-==,_____ '" _,,--''" |
 ̄"''-- _-'':::::" ̄::::::::::::::::;;;;----;;;;;;;;::::`::"''::---,,_ __,,-''" |
._,,-'ニ-''ニ--''" ̄.i| ̄ |i-----,, ̄`"''-;;::''-`-,, |
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._,-"::::/  ̄"''--- i| |i ヽ::::i !!!!!!!!!
.(:::::{:(i(____ i| .|i _,,-':/:::}
`''-,_ヽ:::::''- ,,__,,,, _______i| .|i--__,,----..--'''":::::ノ,,-'
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 ̄ ̄"..i| .|i
.i| |i
i| |i
.i| .|i
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i| ノ::::i:::トiヽ、_.|i
_,, i|/"ヽ/:iヽ!::::::::ノ:::::Λ::::ヽ|i__n、ト、
,,/^ヽ,-''":::i/::::::::/:::::|i/;;;;;;/::::;;;;ノ⌒ヽノ::::::::::::ヽ,_Λ
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:/〜⌒〜⌒〜⌒〜⌒〜⌒〜⌒ヽ:
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:(::::) U |: プル
:)::::( U U |:
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:|::::::| -<エユ: `"=i.zf''i:
:r⌒ヽ|. ', |: 「イ゛ェアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!!!」
:| ヾ U ,,、、 . ', |:
:| /ゝ=、_,ノ |:
:ヽンイ ' _,,,, ,,. |:
:|. ′ ,、イz:==ソ |: プル
:| ∴∵∴∵∴:`、'ー‐イ∴ |:
プル :| ∵U∵∵∴∴∵∴´∵∴|:
:| ∵∴∵∴∵∴∵∴∴ |:
:| ∵∴∵∴∵∴∵∴∴∵|:
\ ∵∴∵∴∵∴∵∴/
☆ ☆ ☆ ☆
375 :
代理投下:2009/02/26(木) 01:01:45 ID:KGy+V8m0
「ふう・・・・・・最高だ・・・・・・これほど素晴らしい(ピー)をしたのは久しぶりだ」
下半身に身を纏うものがない男を見るなり感慨深そうな声で男、阿部高和は言い放つ。
何か一つ大挙を成し遂げたかのような顔だ。
この荒んだ殺し合いの中でも、誰が見てもとても幸福な状況にあると納得できるであろう。
「ここまでやって生きていたのはお前が始めてだ」
しかし金髪の男、ラッド・ルッソからの返事はない。
何も答えずにただ地に伏せているだけのラッドに対して阿部は次の行動に出る。
「なんだいもうばててしまったのか? 気合を入れてやるか」
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/ ヽ 、'-'ヽi.|
_/ l' レー-ソ
_/ | |
/ \\ _,> ヽ ☆
{ l ィ,==へト-‐'^-、,-\\ /
Y \/ , ィ,-‐-丶ヽァ、
ヘ---‐'\ \ノ ~`ヽ ,>-、」~\
/~´,--‐――‐ヽ,-‐'~~´ }l 〈 ヽ-'
` ̄ ノ´ `ーフ´ / l \'
(_,,/´ ̄ 7 ̄ ヽ,--‐‐'´ `‐'ヽ 丶
\ ノ \ l´ ̄\
/‐ `) ` ̄ヽ、 \-、
/ /~´ `~\/ l
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/ ヽ 、'-'ヽi.|
_/ l' レー-ソ
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/ \\ _,> ヽ ☆
{ l ィ,==へト-‐'^-、,-\\ /
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ヘ---‐'\ \ノ ~`ヽ ,>-、」~\
/~´,--‐――‐ヽ,-‐'~~´ }l 〈 ヽ-'
` ̄ ノ´ `ーフ´ / l \'
(_,,/´ ̄ 7 ̄ ヽ,--‐‐'´ `‐'ヽ 丶
\ ノ \ l´ ̄\
/‐ `) ` ̄ヽ、 \-、
/ /~´ `~\/ l
`~~´ | |
彼の出た行動はスパンキング、所謂尻叩きというものだ。
放送時にいいすぎるいい男がやっていたパンツレスリングの見よう見まねである。
何度か続けてラッド・ルッソの反応を見るが、
それでも彼は起きようとしない。
阿部は真っ赤になった尻を見るなりため息をついて立ち上がる。
376 :
代理投下:2009/02/26(木) 01:02:17 ID:KGy+V8m0
「ふぅ、なんだ完全にバテてしまっているな。
まあここまでヤって生きていたのはお前が始めてだ。
とは言ってもそろそろ他の男とヤりたくなったのでここで失礼させてもらうぜ。じゃあな」
こうして一人の男は己の欲望を一つ消化して次なる獲物を探す。
彼の辿る道の後に残されたのは欲望の残骸。
そしてそれはこれからも増え続けていくのだろう。
自由とは全ての責任を負うということ。
故に己の過去から目を背けてはならない。
それを彼は知っているのだろうか。 知らないふりをしているだけなのか。
されど今はただ、快楽のみを求めて歩き続ける。
【C-5/雀荘近辺/1日目-朝】
【阿部高和@ニコロワ】
[状態]:側頭部に打撲、ヘブン状態、右手から出血(止血済み)、マカビンビン服用中(残り1時間弱)
[装備]:
[持物]:デイパックx2、基本支給品一式×2、マカビンビンx7本@ニコロワ、ムラサャーミャ&コチーテ@アニロワ2
五寸釘、藁人形、金槌の呪いセット@オールロワ、きゅうり@やる夫ロワ、トリモチ銃@アニロワ2、不明支給品x0-1
[方針/行動]
基本方針:いい男を掘る。
0:気持ちよかった・・・・・・
1:圭一や雀荘にいた男(ウッカリデス、十代)を探して掘る。
2:キョンをもう一度掘りたい。
3:6/氏(カオス)とラッド・ルッソ(名前は知らない)はいずれまた掘りたい。
4:邪魔する女は容赦なく殺・・・・・・スパンキングで済ませてやるか。済まなかったら殺すけど。
[備考]
※死亡後から参戦。
※マカビンビンの効力は一本につき約2時間です。
※女に対する考えが少し変わりつつあるみたいですが、今はそれから目を逸らしています。
※妄想にふけっていたため第一放送をろくに聴いていません。
【ラッド・ルッソ@アニ2】
[状態]:気絶、不死者(不完全)、尻にダメージ(小)、肛門拡張(大)、マカビンビン服用中(残り1時間弱)
[装備]:タークスの制服@カオスロワ
[持物]:デイパック、支給品一式、テッカマンエビルのクリスタル@アニ2
[方針/行動]
基本方針:参加者を皆殺しにして優勝。そして主催者達も皆殺しにする。
0:気絶中
1:あの変態野郎は絶対殺す・・・・・・
2:最後に感じた妙な感覚はなんだ・・・・・・?
3:武器をなんとしても手に入れる。
4:死にたがっているやつは殺してやる。死にたがってないやつも漏れなく殺す。
[備考]
※238話「ディナータイムの時間だよ(食前)」の、死亡前から参加。
※自分が不死者化していると気づきました。
※下半身の服に穴が開いた状態で尻丸出しになっています。
代理投下終了
投下乙!
阿部ww流石としか言えないww
ラッド・ルッソはご愁傷様としかいえませんww
そして尻たたきwwいいぞもっとやれww
ビリーの兄貴がこんな役割りを起こすとはww
とにかくもう一度投下乙!
投下乙です!
ラッドwwww
死ねない分余計ひどいことになってるなwww
そしてまた尻たたきかよwww
投下乙!
もう何がなんだか(ry みんな!尻たたきは別に必須項目じゃないんだぜ!?www
投下します。
……阿部さん読んでたら投が股に見えてしまった……OTL
屋内プール。
どの街にでもありそうな、ごくごくありふれたデザインのその施設。
入口から足を踏み入れると中には男女両方の更衣室があり、その先には50メートルのプールが6レーン、そして子供用と思われる底の浅い丸型のプールが脇に備え付けられている。
ここは園崎魅音がテッカマンエビル・こと相羽シンヤと待ち合わせをした場所でもあった。
そして今その空間には、三人の人間が存在していた。
プールサイドにいるにも関わらず、水着姿の者はいない。ここがバトルロワイアルの会場である以上仕方ないのだが。
一人は、某赤い悪魔と同じ服を着た、ツインテールの『少女』。
一人は、活動的な印象を人に与えるポニーテールの少女。
一人は、頭に白いリボンをつけた、セーラー服の少女。
それだけ書けば、年頃の少女たちがプールサイドで戯れるという垂涎ものの光景にも思えるが、実際そうでないのは一目見れば分かる。
何故なら。
ポニーテールの少女の顔はひどく暗く。
リボンの少女は座り込んで泣き崩れており。
ツインテールの少女は、ただ二人をフォローしていたのだから。
※
はじまりは、突然何もない空間に開いたスクリーン。
園崎魅音、6/、柊つかさがそれを聞いたのは、魅音の言葉に従って屋内プールに向かい、どうせなら水遊びしようよ、とどこか無理をした様子のつかさに提案され、プールサイドに入った時だった。
まず知らない男の声で訳の分からないセリフがつづられた後、つかさにとってどこかで聞き覚えのあるらしい少女の声が聞こえてきて、そしていったん沈黙が落ちる。
そこから始まったのは、死者を告げる定期放送だった。
告げられる禁止エリア。つかさは突然何もない場所から画面が現れるという現象におどおどしていたが、6/はさすがに慣れたもの、禁止エリアを素早く書きとる。
魅音の方も慌ててメモを取り出し、同じようにする。
そして、それに続いて、死者の発表をすると告げられる。
魅音はごくりと息を呑む。思わず柊つかさと『柊かがみ』に目線を向ける。
―――大丈夫だ、かがみは生きてるんだから。
魅音は思う。
ここに柊かがみは生きている。柊つかさは狂う心配はない。
そして、自らの仲間である圭一も、きっと。
しかし―――現実は非情であった。
『高良みゆき』
『前原圭一』
その名前は、はっきりと呼ばれたのだ。
「……え……?」
柊つかさの顔が、目に見えて凍りつく。
「……そんな、圭ちゃんが……?」
魅音もそれ以上の言葉を発することができず、動けない。
しかし、内心魅音はどこか、冷静でもあった。
―――つかさ、もしかしてさっき呼ばれた人って……
『あの』つかさを思い出し、不安になれるくらいには。
前原圭一が死んだ。
それは、魅音にとって衝撃的なことではある。
彼は同じ部活の仲間であり、想いを寄せている相手でもあるのだから当然だ。
悲しいし、辛い。
しかし、魅音は思っている。自分の先ほどたてた仮説は間違っていない、と。
―――うん、つまりはさ……別々の世界から同じ人間が連れてこられたってことなんだと思うんだよねー。
ついさっきまでの殺し合いの中じゃあ、別世界でも同一人物はいなかった。けど、ここではそうじゃない!
先ほど、同行者であった相羽シンヤに語ったその仮説。
前原圭一は、この場に二人いた。
ということは、そのうちのどちらか―――いや、もしかしたら両方かもしれない―――は、自分の知らない圭一であるかもしれない。
魅音やレナといった部活の仲間を知らない圭一という可能性もある。
もちろん、仮に自分の知らない圭一だったとしても、前原圭一という名前の知り合いが死んだことは辛いし、そいつに会ったら圭一になんとしても詫びさせてやりたいとは思う。
しかしもう一人の圭一が生きているのだ。もともとここに来る前からバトルロワイアルに参加させられていた魅音には耐性もあったということもある。それに、圭一の死はすでに一度乗り越えていることだ。二度目となれば、悲しみはやはり、少しは軽減する。
ともかく彼女は、落ち込みこそすれど我を失うことはなかった。
だからこそ考える―――目の前の少女のことを。
「……ゆき……ちゃん……?え?……ど、どういうこと……ねえ、お姉ちゃん……」
つかさは、『かがみ』の腕にしがみついている。
その顔は真っ青で、今にも崩れ落ちそうだった。
「……つ、つかさ、落ち着いて、ね……?」
姉のかがみが―――やや不自然なくらい冷静に―――慰めるも、つかさはその手を放そうとしない。
悲しんでいる、というより今の状況を理解できない、したくない様子、と言った方が正しいだろう。
「う、嘘、だよね……ゆきちゃんの名前が呼ばれたなんて……嘘だよねお姉ちゃん……?なんで、なんで……」
その声には力がない。
―――こ れ は や ば い。
魅音は不安そうな顔で、そんなことを考えていた。
高良みゆき。魅音は初めて聞く―――少なくとも前の会場にはいなかった―――名前だが、この様子からして柊つかさの友人、知り合いであることは想像に難くない。
つかさの精神状態は正直言っていいとは言えない。彼女を今つなぎとめているのは、横にいる姉の存在だけだろう。
―――こ、これやばくない……?ど、どうしよう、またつかさが……。
今のところは落ち着いていたように見えたつかさ。しかし、この現在の取り乱しようを見ていると、背筋が凍る。
また、あの驚きの黒さがよみがえってしまうのではないか、と。
彼女は自分の知る柊つかさではないとしても、それでも。
「……つかさ……」
かがみがつかさを辛そうに見つめ、抱き締める。
「……つかさ、大丈夫、私がいる、いるから、だから―――」
「……っ」
つかさが、そのぬくもりに喉を鳴らし、そして大声で泣き出す。
その姉の優しさ故、言葉で悟ったのだろう。
これは事実であると。
友人の高良みゆきは死んだのだと。
それを認めることから逃げるようにつかさはひたすらに涙を流し―――そしてそのままかがみに倒れ込んだ。
ショックのあまり意識を失ってしまったらしい。
「……目覚めた時には、落ち着いてくれてるといいんだけど……」
かがみが呟く。
その声には悪意はなく、優しさに満ちているようにしか聞こえなかった。
―――大丈夫、だよね?かがみは―――普通の女子高生だよね?
三村の言葉は嘘だと、魅音はそう思いたかった。
目の前の少女は、妹を思う一般人女性にしか見えなかったから。
「……えっと、あの、さ」
だから、思わず声をかけてしまう。
つかさを心配するその背中に。
「……お、おじさんうまく言えないけどさ、あの……お、お友達は多分かがみとつかさに悲しんでほしくないって思ってるよ!」
言葉かけは慎重に行わないといけない、そう思っていた。もし間違えたら、姉もつかさと同じように化けてしまうかもしれない。それだけは嫌だった。彼女には、優しいままでいてほしいし、そうでないと困る。
「だ、だからさ!ふ、復讐とかそういうのには走らないで頑張っていこうよ!」
いまいちいい言葉が思いつかなかったが、意図はくみ取ってくれたと信じたい。
かがみは少しだけ首をかしげていたが、やがて理解したように小さく笑う。
「そうだ…………そうよね、……分かってるわ」
―――そう、大丈夫だよね、分かってくれてる、きっと。
今の魅音は、そう思うしかなかった。
投下乙!
何が何だか俺には(ry
マジで自w重wしwろwww腹筋がやばいwww
※
ピンク髪が死んだ。
まあ、正直予想の範囲内だ。悲しくないわけじゃないが、かがみやみなみと比べりゃ縁はないようなもんだし、ロワ的にみゆきさんが長生きできる気もしていなかった。
しかしこれは、まずい。
ただでさえ自分と同じ顔をした女が死んだことで不安定だったつかさが、みゆきさんの死で完全にやばくなってきやがった。
おそらくつかさは、今俺の存在で何とか逃げ出すことを堪えているのだろう。
ここに俺、いや違うな、『お姉ちゃん』がいなけりゃ、この子は現実を受け止めきれず、絶望して自殺でもしかねないかもしれない。
とりあえず、少しは落ち着いたか……。
俺は再び眠ってしまった(すっかり泣きはらした跡がある)つかさを抱きかかえた。
―――ああ、さっき思わず抱きしめてしまったことは謝ろう。だってどうしろって言うんだ。
だって俺は『かがみ』じゃない。
あいつのことは嫌になるくらい知っちゃいるが、それでも俺はあいつじゃない。
つかさに気を利かせたことを言える自信がない。元よりそんなに女性の扱いがうまい訳ではないし、第一ロワ慣れしすぎた俺の言葉がどこまでつかさに届くかどうか。
ちなみに言っておくが、俺の妻はみなみだ。
俺の妻はみなみだからな!
大事なことなので二回言いました。別にらき☆すたキャラなら誰でもいいとかそんなんじゃないんだからな!
ちなみにアムンゼンやランキング作成人と言った知り合いは生き延びているらしい。
まあ、だろうなあ。しぶといと思ってたぜ。
俺には言われたくないだろうがな。
さてと、じゃあこれからどうするか。
つかさはひとまず寝かせておかなければならない。起きた後どうなるかは、ぶっちゃけ分からない。
目覚めただけで落ち着くとも到底思えない。つかさにとってみゆきさんは親友だし、ショックも大きかろう。
俺は何をすべきだ?
今は6/としてではなく、かりそめとはいえつかさの『姉』として。
「……えっと、あの、さ」
俺は声をかけられ振り返る。
そこには園崎魅音―――すまん、一瞬忘れてたな―――が立っていた。
ものすごく心配そうな顔をしている。
ああ、そういや圭一も死んでたな。こいつもそれなりにショックに違いない。
「……お、おじさんうまく言えないけどさ、あの……お、お友達は多分かがみとつかさに悲しんでほしくないって思ってるよ!」
だろうな。それくらい俺にも分かる。
「だ、だからさ!ふ、復讐とかそういうのには走らないで頑張っていこうよ!」
どうやら俺を励まそうとしてくれているらしい―――やや動揺しているように見えるのは何故だろうな?―――魅音。
まあつかさが起きていたらこのタイミングで思い出させるようなこと言うなよ空気嫁、と言いたいところだが、悪気はないようだしつかさも眠っているのであえて突っ込まないでやろう。
「そうだ…………そうよね、……分かってるわ」
おっといけない。俺はかがみだった。少なくともこの空間ではな。
さて、ではこれからどうするか?
つかさが目覚めるまで、危険人物が現れない限りここにとどまることにしよう。どうせ待ち合わせとやらもあるようだし。
確か相羽シンヤはものすっごく危険人物だった気がするんだが本当に大丈夫なのかかなり不安だが……魅音がこうして生きている以上、交渉の余地はある……んだと信じたい。
まずやるべきは、園崎魅音との情報交換、か。
結局先ほどは名前を言ったくらいしかしていない。本当は詳しく聞きたかったのだが、爆発にあっけにとられ、そのことを話しているうちにここについてしまったのだ。
魅音は俺をかがみだと思っている。そして、つかさのことを知っているらしい。
二人のどちらか、もしくは両方と面識があると思って間違いないだろう。
それに対してつかさが反応しなかったのも至極簡単。魅音とは出典が違うに違いない。
やはりここはリピーターロワ……あらゆるロワからの参加者が集められている。今だにらき☆すたキャラの扱いの違いがよく分からずいるが。
一つ言えるのは、リピーターロワの醍醐味は、俺の18番(認めるのは嫌だが)である「誤解フラグ」だということだ。
例えば参加者である涼宮ハルヒ。彼女はロワによって正統派対主催であったりもすれば、神(笑)と呼ばれる壮絶クリーチャ―だったこともある。
今回のハルヒがどこから来ているのか、対主催か危険人物かは今のところ分からない。しかし、少なくとも綺麗な対主催のハルヒを知る人間が神(笑)を見たらそのギャップに恐怖し、ショックを覚えるに違いない。
もしかしたら、『ハルヒが狂ってしまったと思いこみ、昔の綺麗なハルヒに戻そうとするお人よし』もいるかもしれない。
そういやキョンが死んでたっけ。あいつどうなるんだろうな。まあいいや。
そう言った「ちょwwwお前それ勘違いwww」なフラグを積み重ねることこそリピーターロワの醍醐味をいえよう。
だからこそ、把握。
園崎魅音が『どこ』で柊つかさとかがみを知ったのか、そして彼女の中のかがみ像はどんなものか、把握しなければ。
もし彼女の知るかがみがガチレズ悪臭ツインテールなら、いっそ正体を明かした方がいいのかもしれないな。あいつの汚名を俺まで被るのはごめんだ。
記憶を失ったことにでもしておけばいい。そうすれば、誤解や余計ないざこざも生じないだろう。
「……あの……」
俺は魅音に声をかけた。
つかさを起こさないようにそっと。
「……魅音さん、よろしければ貴方の仲間のことを……」
瞬間、かちゃりという小さな音がした。
普通の人間だったら気付かなかったかもしれない。
だが、ロワにさんざん出続けていやに敏感になってしまっていた俺は認識した。
『何か』が、屋内プールの裏口に立っていることを。
それは、男。
男のくせにウェディングドレスを着ている。
男は俺達を見、一瞬何かに戸惑ったような顔をしていたが、脇に隠していた拳銃を取り出してすぐに引き金を引き―――
俺は気付いてしまったんだ。
そいつは、たしかに変な格好だったし、どう見ても危険人物、マーダーだ。
でも、そんなことよりもっと大切なことに。
そのウェディングドレスには見覚えがあった。ありすぎた。
そして、そのインパクトにかき消されがちの平凡な顔にも―――
銃声が轟く。
「嘘、だろ?」
見間違いようもなく。
それは―――『俺』だった。
※
放送が流れた際、俺はひたすら歩き続けていた。
向かうあてはない。かがみの誤解フラグを撒くために三村信司を利用するとは決めたが、俺はあいつの居場所を知りはしないのだから。
ジョジョとやる夫の向かった方向にはいかない方がいい、俺はそう感じてとりあえず西へと歩を進めた。
放送には、特に何も心を動かされることもなかった。
知った名前がいくつも呼ばれたが知ったことか。俺はマーダーだ、死人に感傷を抱いている時間も余裕も権利もない。
とりあえず、かがみはまだ生きているようだな。そして、見知らぬ世界の『俺』も。
さすがだ。そうでなければ困る。
俺はお前たちに誤解フラグをなすりつけて利用するつもりなんだから、まだ死ぬには早い。無論いらなくなれば殺すがな。
自然に口角がつり上がる。あいつらは俺に利用されるのだ。悪い気分じゃない。
やる夫やアナゴは確かに殺し損ねたが、逆に幸運。あいつらが俺の悪評を流せば流すほど、追いつめられるのはマーダーの俺じゃない、対主催の『俺』だ。
「……て……え……ん……」
この声は……。
俺はそこで立ち止まる。
その声は紛れもなく、俺の知るものだった。
あれはかがみ―――ではない。かがみの双子の妹、柊つかさのものだ。
特徴的な声だ。つかさ以外にいないだろう。
つまり、彼女はここにいる。
―――これはいいかもしれないな。
先ほど思い出したディスクの中身を反芻する。
そこに柊つかさはいた。
そして、彼女と長く時間を共にした、二人の人間の名前も、はっきり覚えている。
桂ヒナギク。
川田章吾。
漫画ロワのつかさと深くかかわり―――そして既に死んでしまった二人。
もし、中にいるつかさがそのつかさだったら?
ここがあらゆるロワや媒体から連れてこられた会場であることは既に理解している。だからここにいるつかさがその柊つかさであるかどうかまでは分からない。
しかし、別にかまわない。
漫画ロワ出典なら最高、というだけの話。そうでなくても、彼女は柊かがみの妹。かがみの誤解フラグを撒くには、十分すぎるくらいの相手だ。
作戦は、既に決めていた。
初めは普通の対主催として近づき、同行する。その上で柊かがみや他の6/に対する誤解フラグをばらまこう。いきなりではだめだ、じわじわとだ。
基本的にお人好しで子供っぽいつかさだ。きっと俺という仲間のことを完全に疑いきることはできまい。そしてかがみに対する誤解を植え付けるのだ。
三村は暴走しているかもしれないが、基本方針は対主催だろう。それならば俺も対主催集団に紛れ込んだ方がいい。
俺はつかさの泣き声がやむのを確認し、裏口からプールへと入っていった。
―――そして、俺は見ちまった。思わず目を疑ったね。
そこには、よりにもよってあいつがいた。
俺が誤解フラグを立てようとしていた張本人―――柊かがみが!
ああ、いったい―――俺はどれだけあいつと縁があれば気が済むんだ。
つかさが他の人間と一緒に行動している可能性はあった。寧ろ、ほぼ100%そうだろう、とは思っていた。
しかしいきなりかがみとは……同作品キャラのジンクスって奴を知らないのか!?
どうする。引き返すか?いや、ここまで来てそんなことができるかよ。
先ほどのやる夫との戦いが頭をよぎる。
―――それじゃあ、かがみ以外を殺すか。
俺はすぐさま対応を切り替えた。
何故かがみを殺害対象から外したのかは、俺にもよく分からなかったが、ともかく。
運が悪かったな、かがみ。
本当は俺はまだ妹のつかさを殺す気はなかったんだぜ?
ただ、ここで会ってしまった以上、誤解フラグを撒くのは難しい。
誤解フラグってのは、出会わないからこそ上手く左右するんだ。
幸い、仲間はつかさと園崎魅音。殺すのに時間はかかるまい。
このままサラマンダーってのもあれだ、かがみに誤解をなすりつけるための犠牲になってもらおう。
ぽかんとしているかがみに俺は銃口を向け、……引き金を引く。
狙うはかがみではなく―――かがみに抱きかかえられている柊つかさだ。
「……ま、待て!」
かがみは―――俺の銃弾を避けていた。
つかさを抱きかかえたまま、プールに飛び込んだのだ。
激しい水飛沫の音。ふん、なかなかいい動きをするじゃないか。
どこ出典のかがみだ?誤解フラグの立て甲斐があるってもんだ。
「魅音!お前はつかさを連れて逃げろ!早く!」
かがみはつかさをプールから上げ、魅音に怒鳴る。
ようやく今の状況を把握したらしい魅音は、はっと顔を上げ慌ててつかさの手をとった。その顔はどこか青白い。
つかさは今も眠ったままだ。
「……で、でも、かがみは……」
「いいから逃げろっ!俺たちが出会ったとこで落ち合うぞ!つかさを守らなきゃ承知しっ……!」
逃がしてたまるかよ。
俺の拳銃は再び弾を吐き出す。次なる狙いは魅音の足。
動きさえ止めてやれば、紫止めるのは簡単だ。
「……っ!?」
「だから待てってんだろ……!」
しかし。
それは園崎魅音に命中することはなかった。
柊かがみのカリバーンが、弾を弾き返したから。
「……お前……」
視線をわずかに向ける。わずかな間に、魅音とつかさは姿を消していた。
くそ、仕止め損ねたか……。まあいい、すでに二人ほど取り逃がしている。マーダーのオレにはもう恐れるものなどないから問題ない。
さて、問題は。
このかがみが、いったいどこのかがみかってことだが。
かがみの顔に浮かぶのは、わずかな怒り。そりゃそうだな、妹を殺そうとしたんだから。
しかし、それ以上に強いのは驚愕。
間違いない―――こいつは、俺を知っている。
カオスか、それともここの前にいたロワの出身か。しかし雰囲気を見る限りあの変態かがみじゃあなさそうだがな。
「……よお、『かがみ』。元気してたか?」
俺は薄く笑いながらも、かがみから銃口を外さない。
沈黙が落ちる。どのくらいの長さだったかは覚えていない。
やがて、かがみが口を開く。
聞き覚えのありすぎるその声が吐き出した言葉は―――
「……違う」
俺の予想だにしないものだった。
「……は?」
「俺はかがみじゃねえ。俺の名前は―――6/。『お前だよ』」
※
俺はカリバーンを構えたまま、考える。
目の前の人物は、俺。
俺がかがみになる前の―――本来の『俺』。
名簿に載っていた、自分以外の二人の俺のどちらかだ。
だというのに、何だこれは?
どうして俺は『俺』に銃を向けられなきゃならない?
どうやらこっちの俺は、かがみに憎しみでも抱いているらしい。
……まあ、そりゃそうか。いろいろされたしな。無理もないか。
しかし、だからと言って。
『俺』は無関係で力のないつかさや魅音まで本気で殺そうとするような外道じゃなかったはずだ。
「……俺、だって?……ああ、そうか、……分かった」
意外なことに、目の前の俺はあっさりとそれに納得した。
「なんでこうなったかは聞かないのか?」
「俺のことだ。どうせ何かやらかしたんだろう?それに、これがバトルロワイアルってもんだろう」
そりゃそうだ。さすが俺、慣れているな。
「……分かってくれたならいい。じゃあ聞こうか、6/。お前まさか―――殺し合いに乗っているのか?」
俺は、『俺』にそう尋ねた。
そして返ってきたのは。
「ああ、そうだ」
あまりにも簡潔な解答だった。
やっぱりかよ、嫌な予感ってのは当たるもんだ。
「……誰か殺したのか?」
「『ここ』じゃあまだ、だな。ここに来る前は4人ほど、だな。それが何だって言うんだ?」
そりゃ俺だって、誰も殺してないかと言われたら嘘になる。
でも、あれは誤解とか誤解とか誤解がいろいろあってのことだ。それにここは明らかにカオスロワじゃない、あそこと同じ感覚で考えていいものだろうか。
だから俺は、この『俺』を認めたくない。
PKKでも襲われたから殺したのでもなく、気絶したつかさすら殺そうとした『俺』を。
「……俺と協力する気は?」
「悪いが、ないな。俺はマーダーになるって決めたんだよ」
そして、『俺』は言う。
その所作は嫌になるくらい俺そのものだった。
目標とするところは、全く違うようだがな。
「お前こそ、俺と協力する気はないか?」
それは、どういうことだ?
俺にもマーダーになれと、そういうのか?
俺のくせに、何を言う。
「断る」
俺は真っすぐに断ってやった。まあ、おそらく『俺』の予想の範疇だろうがな。
「俺はつかさのお姉ちゃんになるって決めたんだよ」
かがみの代わりになって。
不安定なつかさを、少しでも励ましてやりたかったから。
そして、知り合いとここから再び脱出することにしたから。
「だから、殺し合いに乗れるわけないだろ」
「でもお前には、俺の気持ちが分かるはずだ。いや、分からないはずがない。だってお前は『俺』だろ?
お前なら、お前だけは分かるはずだ。俺がどうしてマーダーになったのか」
「そんなの―――」
俺は言葉を紡ごうとして―――それが出なかった。
―――分からない、とは言えなかった。
俺には、分かってしまった。
手に取るように、『俺』が殺し合いに乗った理由が。
「俺は誤解され続けてきた。どこに行っても、何をしても、人の命を救っても、守ろうとしても、殺されかけても、俺から誤解は離れてくれなかった。
それでも俺は対主催を目指す。いつもそうだ。どれだけ誤解されても、俺はいつだって対主催をし続けようとする。
だから―――もういいだろ?疲れたんだよ。信じることに。誰かに誤解され、そのたびに苦しみ疲れ果てるのは。
どうせこの世界に、神なんていやしないんだから」
それは、どこまでも6/の言葉だった。
こいつの体験してきた出来事は、当たり前のように俺と同じで。
こいつは俺と同じように殺し合いに巻き込まれ、そして―――『切れて』しまった。
何が原因かは分からない。ここに来る前のロワ辺りで何かあったのかもしれない。だけど大事なのはその理由などではない。
本当に俺が理解しなきゃいけないのは―――これが『俺』だってことだ。
支援
それでも、屈する訳がない。
俺はつかさを守って、前と同じように主催者を倒すだけなんだ。
「だが、俺はつかさを守るんだ。そのためには、俺が汚れるわけにはいかんだろ」
「そうか、できないか。それなら俺は柊かがみと岩崎みなみを殺す。……いや、柊つかさや泉こなたも、お前の知っていそうな奴は全員殺してやる」
かちり、と『俺』が引き金に指をかける。
これがウェディングドレスじゃなきゃそれなりに様になってるんだがな、6/。
「……やるならやれよ。それより先に俺がお前を止めてやる」
「好きにしろ。……まあ、気をつけろよ、6/。お前の今の姿をもう一度鏡で見て、それでも行動するってなら俺は止めんぞ」
……俺の、姿。
それは紛れもない、俺の腐れ縁・柊かがみのものだった。
「お前も気づいているはずだ。これはいわゆるクロスロワ……あらゆるロワで活躍したキャラが集められているってことにな」
そんなことは、『俺』に言われずとも分かっている。
一体何回ロワに出たと思っている。数えるのも億劫になる数だぜ?
「……だから、何だ?」
「分かるだろ?その他のバトロワで……『柊かがみ』が―――何をしてきたか」
そりゃあ、分かる。
カオスじゃあ強姦したり、主催やったり……ってはっ!?
「つまり、お前はその柊かがみの罪を背負っていると、そういうことだ」
『俺』は笑う。何を考えているかはだいたい分かった。俺だからな。
こいつは―――俺を試している。
何度ロワに出ても対主催を続ける俺を嘲笑い、「今のお前に誤解フラグを回避するのは不可能だ」と、そう言いたいのだろう。
「カオスだけじゃない。あいつは他のバトルロワイアルにも出ているのはお前も知っているだろ?あいつがそこで何をしたかお前に分かるか?
もしかしたら、『柊かがみのために人を殺そうとする人外の生物』や、『柊かがみを悪魔だと疑い殺そうとしている人間』がいるかもしれない。
そして、お前は俺と同じ6/である以上、誤解フラグからは逃れようもない。お前が何をしようと、最終的にお前は誤解される。どうせつかさにだって姉と誤解されたんだろう?
―――つまり、だ」
悔しいが、こいつは間違いなく俺の知らない情報を持っている。
おそらくは―――他のロワの『柊かがみ』の情報を。
思わず舌打ちする。俺のくせに俺と情報を共有しないなんて卑怯だ!
「……お前が行動すればするほど、首を絞めるのはお前だけじゃない、柊かがみも同じってことだよ。
今のお前とあいつは―――文字通り一心同体だってことだ」
うるせえよ。
分かってるよ。そんなこととっくに分かってるっつの。
だが―――そうだった。
俺は、少し忘れていたかもしれない。
つかさに姉になってほしいといわれ、かがみに会うまで姉を演じようとしていた俺は。
かがみの姿でいることの不幸を考えることを―――忘れていた。
「……」
「……おいおい、そんなに暗くなるなよ。前向きに考えようぜ。お前だって分かるだろ?今のお前とかがみは一心同体……それはつまり、お前のやったことは、全てかがみのせいになる、そういうことだ」
「……」
「何だったら、尻でも叩いてやろうか。つかさの前でかがみが特殊な性癖の持ち主なんですってばらしてやってもいいぜ」
ああ、うるせえな。
そんなこと―――俺だってすぐに分かったし、そんなことまっぴらごめんなんだよ。
みなまで言うな。何でこいつは同じ俺のくせに上から目線なんだ?
6/がシリアス…支援
支援
さるさんか?
395 :
代理投下:2009/02/26(木) 01:34:05 ID:KGy+V8m0
「それなら、殺せばいい」
『俺』は、銃口を俺の頭へとずらし、それだけぽつりと漏らした。
そこに、享楽的な響きはない。
それは俺には、ただの諦念、そして放棄にしか見えなかった。
「つかさを守りたいんだろ?脱出したいんだろ?誤解されたくないんだろ?
それなら寧ろ、お前は殺し合いに乗るべきだ。まさか嫁でもないかがみに罪をなすりつけるのは忍びない、なんて情けないことは言う訳ないよな?」
―――お姉ちゃんって、呼んでもいいですか?
つかさを思い出す。
まだ出会ってそんなに時間は立っていない。
俺の腐れ縁の相手である柊かがみの妹―――それだけの関係。
それだけの関係のはずだ。
お姉ちゃんなんて、ただの偽物。
本物がつかさの前に現れれば、すぐに瓦解してしまうだけの関係。
だが―――
それでも、俺はつかさに、辛い現実を突きつけたくない。
それがただの逃避でしかないと分かっていても。
俺は『姉』として―――つかさの前で人を殺すなんてできないんだよ。
「……知るかよ」
俺は、それだけ吐き捨て、目の前の『俺』を睨みつける。
かがみの姿じゃ威厳も何もあったもんじゃないが、相手だってウェディングドレスだからそう変わらんだろ。
「……そうか、しかたない。悪いが俺には仕事があるんでね、邪魔をしないでくれると助かるな。……じゃあな、もう会わないことを祈るぜ」
『俺』はそれだけ言い残し、背を向けプールから立ち去っていく。
元来た裏口を通って。
俺があいつに攻撃を仕掛けたところで、こっちは剣で相手は銃、距離がある以上こっちが不利なのは明白。
それに俺は、俺を殺すなんてまっぴらごめんだった。
やがて『俺』の姿は俺の前から消え、見えなくなった。
ドアが閉まる、音。
「……なんだってんだよ……」
俺は殺し合いには乗らない。
ここから脱出する。脱出するんだ。
いつもやってきたように。
何回目か数えるのも面倒になったバトルロワイアル出場の経験を生かして、主催を倒してさっさと帰る。
ついでに妻のみなみやかがみも拾って、一緒に帰るんだ。
だから俺は殺し合いには乗らない。
乗らないんだ。
―――今なら、お前のやったことは全部かがみのせいになるじゃないか。
―――どうせ、何をやっても最終的には誤解されて死ぬだけなんだ。
他の人間の言葉なら、笑って切り捨てることができた。
俺はそこまで精神的にやわじゃない。
だが、相手は、俺と違うところから来た『俺』。
あいつは俺と同じ経験を、思考を、そして悲劇を知っている。
それ故に、俺にはとてもあいつの言葉を真っ向から否定することなどできるはずがない。
あれは俺の―――道を誤っただけの『俺』そのものなのだから。
396 :
代理投下:2009/02/26(木) 01:34:34 ID:KGy+V8m0
「……あいつらのとこ、行かないとな」
魅音とつかさが心配だった。
今はとにかくそのことだけを考えよう。
あそこは9時からの禁止エリアになっていた。今はまだ間に合うが、もたもたしていると首輪が爆発しちまう。
本当はもっといい場所を待ち合わせに使いたかったが、咄嗟にあいつにばれない場所が百貨店しか思いつかなかったのだから仕方ない。
「……無事だよな?」
この短時間で、あの二人の命が刈り取られていないことを祈りながら、俺は屋内プールを後にした。
「……くそっ」
対主催を、やる。
そう、決意しているのに。
ひたすら歩を進める俺の頭の中からは、『俺』の言葉が完全に消えてはくれなかった。
【F-4/屋内プール入口/1日目-朝】
【6/氏(外見かがみ)@オールジャンルバトルロワイアル】
[状態];健康、わずかな迷い
[装備]:遠坂凛の服、カリバーン@アニロワ2nd
[持物]:デイパック、基本支給品、コッペパン@らき☆すた、不明支給品x1
[方針/目的]
基本方針:このロワから脱出する。
0;魅音、つかさと合流する
1:つかさの姉を演じ、彼女がかがみに会えるよう努力する?
2:このロワについて考える。
3;6/(神)に関して複雑な感情。殺したくはないが……
4:かがみの誤解フラグ……か……
[備考]
※ランキング作成人に会うらへんからの参戦です。
※6/(神)のマーダーになった経緯を把握しました。
397 :
代理投下:2009/02/26(木) 01:35:33 ID:KGy+V8m0
※
「……やはり俺は俺、か」
俺はプールを出て、思わず溜息を洩らした。
予想通りではあったが、実際目にすると酷く滑稽だった。
俺は、やはり対主催で、弱者を守るために動いていた。
どうせ、誤解されるだけなのに。
今はつかさは、あのかがみの姿をした『俺』を慕っているかもしれない。しかし、そんな関係がいつまで持つか。
みゆきだけならいい。次の放送でこなたが、ゆたかが、みなみが、ななこが、そしてかがみ本人が死んだらどうなる?
どんな疑心暗鬼にとらわれ、どんな誤解を押し付けられるか分かったもんじゃない。
実際、あのキョドり具合からして魅音も明らかに何らかの誤解を抱いていたようだしな。
そう、だから無意味なんだ。
どうせ誤解されるなら、人を助けたって意味がない。
いくら優しくしても、最終的に待つのは誤解フラグ、誤解フラグ、誤解フラグ、そして死。
誤解で崩壊する絆など、慣れ合いなどない方がいい。
お前だって知っているだろ、もう一人の6/。
俺の方が、お前より早く気づいたようだがな。ほら、お前たちと俺が少し違うってことが分かっただろう?
この世界に―――神はいないってことに。
神様なんてのは、普段は助けてくれもしない癖に、要らない時にばかり現れる、人間以上に信頼のおけない屑だってことにな。
―――ほら、行くわよ、6/!
「……ちっ」
理由は分からない。
何故か主催を共に務めた時の柊かがみの顔を思い出して、舌打ちする。
そう、分かっていたじゃないか。
俺が一番あの場で先に殺しておくべきは、柊かがみだった。
いくら誤解フラグを立てて利用するという目的があったとはいえ、あの場で俺が一番はじめに片付けておくべきはどう考えても一番近くにいたかがみの姿をした俺だった。
それをしなかった『後付けの理由』ならいくつでもある。
一つは、かがみ―――いや、俺がつかさを抱きかかえていたから。
もう一つは、フラグ作りに有用だと思ったから。
そしてもう一つは―――
俺にとって、あまり認めたくないことでもあった。
「……迷ったのか、俺は」
ここに来る前から、危惧していたことでもあった。
『俺は、柊かがみを殺せるのか?』
もしかしたら、不意打ちでもしなければ殺しきれないかもしれない。
技術的な問題ではなく、もっと―――精神的な意味で。
その不安が、現実となってのしかかってきたように思えた。
結果的にあれは俺でありかがみではなかった訳だが。
本当に、俺はあいつを殺せるのだろうか。
それこそ、神の力でもないと―――って、何を考えているんだ俺は。そもそもあれはここにはないし、第一俺は神になんて絶対に頼らないっ!!!
……落ち着け6/。とにかく、俺は早くここから帰るんだ。誰を殺そうと知ったことか。
迷いは―――ない。
あとはあいつが、どう動いてくれるか。
そう簡単にマーダーになってくれるとは思えない。なぜならあいつは『俺』だから。
俺だってこれでも、ここに来る前のロワでは、ちゃんと対主催としての計画を練っていたんだぜ?
だから、本気でマーダーになってもらおうなんて思っちゃいない。あいつがつかさを守り、絶対に脱出する、人を殺さないというならそれも構わない。というか理解の範囲内すぎる。
だが、お前はいつか思い知るだろうよ、『俺』。
柊かがみの外見をしていることが、どれだけの誤解を招くか、お前は俺以上にわかっちゃいない。
いや、きっとまだ俺も完全に分かっているわけじゃない。かがみに漫画ロワ以外でのフラグが積み重なっている可能性は高いからだ。
ただでさえ俺は誤解に振り回され続ける人間―――それにかがみが加われば、いったいどれだけの数の誤解を受けるだろう。
そして場慣れした俺はいったいどのように鮮やかにそれを裁き、仲間を殺さず、つかさを守り、この場から脱出するのか―――可能かどうかも含めて、非常に興味深い。
「……馬鹿だな」
398 :
代理投下:2009/02/26(木) 01:36:56 ID:KGy+V8m0
思わずその言葉が漏れた。
ああ、本当に俺はバカだった。
だから―――俺はもう一人の『俺』にも分かってほしかったのかもしれない。
どうせ、お前も信じてもらえないに違いない、と。
誰からも誤解され、悲劇を見るくらいなら―――その作り手になった方がましだ、と。
……まあ、そんな感傷に浸っている場合じゃない。
ともかくあのかがみはかがみじゃなかった。それでいいだろう。
今は手っ取り早く参加者を殺すこと、そしてかがみを誤解フラグにはめることを考えよう。
そう、余計なことは考えないに、限るってもんだ。
さて―――三村を探すとしようか。
【F-4/プール裏/1日目-朝】
【6/氏(神)@オールロワ】
[状態]:疲労(小)、精神疲労(中)
[装備]:バヨネットx2@漫画ロワ、マジシャンズレッド(魔術師の赤)のDISC@漫画ロワ
[持物]:
[方針/行動]
基本方針:何がなんでも元の世界に帰る。
0:誤解をうまく使い、他の6/やかがみを陥れる。
A)自分自身である他の6/に誤解をなすりつける。
B) スタンドDISC(漫画ロワ)の記憶を使ってかがみに誤解フラグを立てる。
1:どこかでまともな服を調達する。
2:6/(かがみ)がどうなるか気になる
3:かがみを殺すことについては……
[備考]
※涼宮ハルヒの出展元を分かっていません。
※6/(かがみ)が、かがみの外見をしていることを認識しました。(経緯は知りません)
※漫画ロワ以外にも、かがみが参加しているロワがあるかもしれないと考えています。
399 :
代理投下:2009/02/26(木) 01:37:45 ID:KGy+V8m0
※
―――何さ、あれ。
魅音は走っていた。
その震える口から零れたのは、恐怖を帯びた呟き。
あの男は殺し合いに乗っていた。
それは魅音にもすぐに分かった。
しかし、魅音は男に恐怖しているのではない。
彼女が、今背筋を凍らせているのは―――
―――かがみ……明らかに様子がおかしかったよね?
つかさは、暗黒面さえ覗かせなければ、ごく普通の学生だ。そのことは魅音も知っている。
であるならば、その姉も当然同じであるはずだ。
しかし先ほどのかがみの対応は、魅音をびびらせるに十分だった。
―――だって、あんなのありえないよ。
一般人が剣で銃弾を弾き飛ばしたり、あんなに早く反応できるなんて思えない……。それに、明らかに初め会ったときと口調が違った……。
出会った時のかがみの口調は、女性的で丁寧なものだった。
しかし、あの男に会った瞬間、かがみの目つきは一転し、口調も男らしく荒荒しいものに変わっていた。
それは魅音に、『あの』つかさの背筋が凍るような変化を思い起こさせるにはあまりに足りすぎた。
更に、もう一つある。
かがみは、その危険人物たる男に向かって何と言った?
それは一言―――『待て、』と。
普通、初対面の、しかも明らかに殺し合いに積極的に見える人間に、咄嗟に待てなどという言葉が出てくるだろうか?
園崎組のような社会の暗部に足を突っ込んだ人間ならともかく、かがみが平凡な女子高生であるならば尚更だ。
そこから思い浮かぶ、一つの仮説。
かがみは、あの男を『知っていたのではないか』。
かがみから、殺意は感じられなかった。
むしろ彼女は、自分達を逃がそうとしてくれた。いい人なんだ。
つかさだってそうだ。かがみさえ生きていれば―――もっとも、他に友人がいることが分かった以上確証は持てないが―――、つかさは優しいつかさのままなのだ。
だからあれはきっとマーダーを相手にして血が上っただけだ。きっとそうだ。
元来はお人好しである魅音は、そう言い聞かせようとする。
しかし、魅音の頭の中には三村から聞いた言葉がぐるぐると回り始めていた。
――――柊かがみは、人の信頼を弄ぶ悪魔だ。前回の殺し合いで俺の仲間は、奴に殺されてしまった…… 奴はおそらく、いや間違いなく、今回の殺し合いにも乗り気なはずだ!
―――奴は恐ろしいまでに、演技力と対人スキルに優れている。俺は、奴に完全に騙され、あの女の傀儡と化している三人組にも会ったんだ!知らず知らずのうちに俺達の輪の中に入り込み、決定的な隙を突いて集団を皆殺しにする。これが奴の常套手段だ!
400 :
代理投下:2009/02/26(木) 01:38:20 ID:KGy+V8m0
三村は、そう言っていた。
鵜呑みにするつもりはなかった。仮に本当だとしても、つかさほどではないし、合流して自分が助けてやればいい。そう思っていた。
しかし、思ってしまった。
一瞬だけ―――魅音はわずかに思ってしまったのだ。
(もし―――もし、あれが演技だとしたら?)
三村の言うとおり、かがみが本当に、狡猾な魔女だとしたら?
つかさの話ではかがみは善良な人間なはずだ。しかし。
―――もし、実の妹のつかさすら欺いているとしたら?
―――もし、本当はあの男と知り合いで……三村の言う『傀儡』だったとしたら?
「いや、そんなことは……さすがに……」
否定しきれていないことは、魅音の頬を伝う汗が証明していた。
―――でも、さっきつかさの友達の名前が呼ばれたみたいだった。
―――それに、ここはあと数時間で禁止エリアになる場所、だよね。
―――普通に考えて、いくら剣があるとはいえ女の子が銃を持った男に勝てるわけないじゃない。
―――もし、かがみが私たちのところに怪我ひとつせず戻ってきたら……?
―――もしかして、もしかして、かがみは―――
「……はははっ、何言ってんだよ私は!二人を守るんだろっ!」
わざとらしく冗談めかして笑ったつもりでも、その表情は引きつったままだった。
魅音は、双子の絆をよく知っている。
自らにも同じ顔をした双子の妹―――正確には複雑な事情があるので『妹』というには間違っているかもしれない―――がいるからだ。
自分をからかったり、調子のいいことを言ったりもするが、それでも妹・詩音は魅音にとって大切な家族。
例え、ここに来る前の場で彼女が亡くなっていたとしても。
だから、本当は知っている。
かがみがつかさのことを騙しているなど、ありえないと。
普通の双子の姉妹ならば、そんなことできるはずがない、と。
きっと―――
だから、魅音は走る。
『かがみ』に言われた場所をひたすら、目指して。
―――かがみ、お願い、無事でいて―――!
そこで何が起こっているのか、知りもしないままに。
401 :
代理投下:2009/02/26(木) 01:39:49 ID:KGy+V8m0
※
お姉ちゃん。
私はお姉ちゃんを必死で呼んだ。
お姉ちゃんは、私の前を、ひたすら歩き続けています。
私はお姉ちゃんを追いかけながら、必死でお姉ちゃんと叫んだ。
でも、お姉ちゃんは私の呼びかけに応えてくれない。
お姉ちゃんは、私のために立ち止まってくれない。
「おねえちゃん、」
お姉ちゃん、何で私のこと無視するの?
お姉ちゃん、そこにいるのに、何で?
「おねえ―――」
私が泣きそうになったその時、お姉ちゃんと私の前に白い画面が突然出てきた。
出てきた、としか言いようがない。
そんなもの、今までそこになかったんだから。
「……え……?」
ぽかんとする私の前で、勝手にスクリーンは動き出す。
「始まるザマスよ」
そしてぱっと画面に色が付き、そこに映っていたのはこなちゃんだった。
ううん、こなちゃんだけじゃない。お姉ちゃんとゆきちゃんと、そして―――私もいる。
「……なんで?」
どうしてテレビ(?)の中にこなちゃんや私がいるんだろう。
私は首をかしげた。
「い、いくでガンス」
「フンガー」
「まともに始めなさいよ」
こなちゃんが喋り、私も、お姉ちゃんも、ゆきちゃんも喋る。
何が起こっているのかよく分からない。
始まるって、何が?
そしてすぐに私たちの写った画面は消える。
……何、だったの?
私は一瞬そう考えたけど、すぐに考えは止められた。
だって。
「……え?」
再び電源の入った画面には。
私が映っていたんだから。
「なに、これ……」
信じられないことに。
それは、私だった。
画面は、4つ。
「……あ、……あ……」
それは、すごく、怖くて。
でも私は―――それから目を離すことができなかった。
右上の画面では、私は制服を着た女の子に首を刈り取られ、お姉ちゃんに抱きかかえられていた。
左上の画面では、私は女の子に刺され、知らない男の子に愛の言葉を囁き死んでいた。
右下の画面では、私は笑顔で銃を構え、アザラシや男の人を撃ち抜いていた。
そして左下の画面では、私は『お姉ちゃん』に背負われ、眠っていた。……これは、さっきまでの私だ。
「……うっ……げほっ……」
吐き気がした。
自分が殺されている場面、自分が人を殺している場面の両方がそこにあることだけは分かった。
まるで、自分を主役にした趣味の悪い映画でも見てるみたいで。
気持ち悪くなり、胃の中のものを吐き出す。
それなのに私は、戻しながらもその画面から視線を外せない。
―――なに、これ?
言葉にならない。
この怖い光景のなかにいるのは、本当に、『私』―――
そこまで考えて、私の意識は途切れた。
それを、本当に私は見たんだろうか?
そんなことすら、よく分からないまま。
―――つかさ。
最後に聞こえた声は、自分の良く知る『姉』のものだった。
50 :名無しさん@らき☆ロワ:2009/02/26(木) 01:39:40 ID:6d1FKma20
【E-4/道路/1日目-朝】
【園崎魅音@ニコロワ】
[状態]:右腕打撲
[装備]:
[持物]:デイパック、支給品一式、包帯@現実、不明支給品x1
[方針/目的]
基本方針:つかさが豹変しないよう柊姉妹を保護する。
0:かがみは……本当に……?
1:かがみと合流し、シンヤとも行動を共にする。
2:柊姉妹からは目を離さないようにし、危険からも遠ざける。
3:放送局に向かった三村を追い、彼を止める(?)
4:放送局に向かい、そこから情報(村雨が危険など)を流す。
[備考]
※死亡直前からの参戦です。
※6/氏(外見かがみ)が本物のかがみだと勘違いしています。
【柊つかさ@原作】
[状態]:健康、現実逃避気味
[装備]:
[持物]:不明支給品x3
[方針/目的]
基本方針:怖いことを避ける。姉や友人と再会する。
0:(気絶中)
※夢の中で自らのロワでの様子を見ました。
起きた時に内容を覚えているか、またスタンスがどうなるかは不明です。
代理投下ありがとうございました。
最後になんとか復活して投下終了です。
つかさの最後の部分はロワ的に問題あるようでしたら削除します。
尻叩きのうまい入れ方が分からなかったぜ……
乙をいわざるを得ない。
同一人物でもここまで変わるんだなぁ・・・・・・
それぞれスタンス変化が見え隠れしている。
後、さっきの「性欲の!熱いホモ!」の阿部の状態表の持ち物に、プロット時に書いた
アニロワ2のトリモチ弾が残っていたので、そこだけwikiに追加次第修正します。
投下乙。
6/が可哀相に見えるな。
記憶関連の問題はいつかは来ると思ってたが、まさかこの早い時期に来るとは思わなかった。
投下乙です!
>nkO氏
おいおいこのロワはいつから尻叩きロワになったんだwいいぞもっとやれw
あのラッドですら阿部さんの魔手にまじぱねぇっすよ阿部さんw
>h6K氏
ギャグとシリアスが交互にやって来る。これぞらきロワの醍醐味。
カオス出身なのにカッコいい二人の6/w
そして並行世界の自分の死を見せられたつかさの今後が気になります。
投下乙です。
2人の6/はお互いに相手に引っ張られた感じになったな。
でも、やっぱり誤解は避けられないような気がするから、ここから6/(かがみ)がどこまでがんばれるかなー
(マーダー化しないという意味でも、死なないという意味でも、主催を倒すかどうかという意味でも)
つかさの夢は、誰かが見せてるのか、他の自分の記憶を共有するような超常能力っぽいものがあるという事なのか。
それはつかさ限定なのか、他のらきすたキャラにもあるのか。
この部分が通るかどうか含めて今後の展開待ちか。
6/が重い。
違う道を選んだ二人の同一人物を活かした見事な作品。
悲壮でいて希望も捨てきれないウェディングと、姉として生きようとするも心揺らされるかがみ姿。
そのどっちもに感情移入してしまう。
そして魅音。わからなくもないが頼むから空気嫁w
おぉ投下されてたー!乙です
阿部さんvsラッドwwてか阿部さん強さマジパネェw
ラッドは不死者なのが今回は良かったのか悪かったのか…ww
地味に >>女に対する考えが少し変わりつつあるみたいですが〜 の記述に期待
らきロワの男性陣が心配だwww
6/が…!!自分のことだから分かっちゃうよな〜辛いところだ
でもこういうのがらきロワとリピーターロワの醍醐味だな
誤解フラグとかがみ…これから6/どうなっちゃうんだろう
魅音も揺らいでるみたいだしどう転ぶか全力で見守るぜ
今現在尻丸出しでぶっ倒れてるのはアムンゼンとラッドか…ww
ちくしょうこのロワ変態が多すぎるwwGJ
フェイト@なのはロワ、フラグビルド@書き手ロワ、赤木しげる19歳@漫画ロワ、南春香@カオスロワ
投下します
「千秋!」
放送と称して流された映像を前に南春香は思わず声を上げ、だがすぐに口を噤んだ。
今は放送を聞くことに重点を置くべきだろう。今もしも彼女が五月蝿くし、そのせいで禁止区域や死者の詳細が分からなくなれば、アカギ達にまで迷惑が掛かる。
『……では次に会うときにまでごきげんよう』
『バイニ〜』
ふざけた物言いと共に放送が終了する。だが、それに腹を立てる人間は、ここにはフェイト独りしか居ない。
春香は妹や仲間の名前が無かった事に内心ほっと一息吐いていた。これは死者の数が予想を遥かに下回っていた為でもある。
フラグビルドは死者の名の中にChain-情の名が含まれて居ない事に露骨に安堵を示し、アカギに至っては冷静そのもので、表情一つ動かしていない。
「それで、その……死んだ人の中に知り合いは……」
春香が恐る恐るといった様子で切り出す。
フラグビルドが即座に首を横に振り、フェイトもそれに続く。
この分なら大丈夫か……そう思いつつ、春香がアカギに顔を向けると、アカギは静かに煙草に火を付けた後、煙と共に言葉を吐いた。
「同姓同名という事が無ければ、桂ヒナギクは俺達の世界で共にBADAN……主催者と戦った仲間だ。後は川田章吾だが、こいつも俺の世界の人間だ。たしか、途中から殺し合いに乗っていた」
淡々と言うアカギに、春香達の非難の視線が突き刺さるが、アカギがそれを気にするはずも無い。アカギは全ての視線を煙草で文字通り煙に巻くと、更に言葉を重ねる。
「さて、今の放送の中で分かった事がいくつかあるが、その前に聞いておきたい。南春香。お前の妹は何かしら、この殺し合いを台無しにしかねないような能力……例えば、この首輪を楽々解除できそうな能力を持ってたりはしない。これに間違いはないな?」
春香が頷く。そんな能力には心当たりが無い。彼女同様、竜に変身する事は出来るが、それでこの首輪が何とかなるのであれば、春香もまた、首輪を外す事が出来るはずである。
「千秋は、私と同じように竜になる事は出来るけど、他は普通の人と一切変わらない、普通の子よ」
「成る程な……」
アカギが再び煙を吐き、悩むようにして何も無い虚空を見つめる。
と、アカギは短くなった煙草を灰皿に置いた。そして一息吐くと、指を三本立てる。
「可能性は三つだ。一つ目。南千秋はここに来てから、例えば支給品によって、この殺し合いを無力化しかねないような手段を得た。当然、主催側はそれを警戒し、南千秋に監視を付けた」
言い終えて、指を一本折る。春香だけでなく、フェイトやフラグビルド、猫までもが沈黙してアカギの言葉に集中している。
「二つ目。南千秋の近くにこの殺し合いを台無しにしかねないような能力の持ち主がいた。そしてその人物を監視していた時に、偶然南千秋が映像に混じってしまった」
更に指を一本折る。残りは一本のみ。
「最後……これが最も厄介な場合だが、俺達参加者全員に、監視が付けられている。悪い事に、奴等の放送中の会話から考えると、この可能性が最も高い」
春香は、静かに息を飲んだ。フェイトとフラグビルドも同様にに緊張しているのが分かる。
「それって……」
「ククク……。そうだ。主催者に反逆する事……首輪を外す事は不可能に近い。かつて俺達が会話に使った方法……筆談という方法をとっても、何処に俺たちを監視している目があるのか分からない以上、悟られる可能性は低くないっ……!
となると、俺達はどんなに集まったとしても、お互いに首輪に関することや主催に関することで迂闊な情報交換が出来ない。そうなれば首輪を外すことなどほぼ不可能っ……! 絶望的っ……!」
「私達のお風呂も覗かれていたってこと!?」
フラグビルドが悲鳴のような声を上げ、同時に春香とフェイトが面白いように顔を真っ赤に染めた。
「ニャーーニャッニャー」
何時の間に部屋に入ってきていたのか、猫2号が何かを言いたそうに五月蝿く喚く。
アカギは一瞬こそ、その反応にあっけに取られたものの、すぐに表情を戻すと、
「百パーセントじゃない。その可能性もあるというだけだ……。だが、常にそのことだけは頭に入れて行動するべきだろう」
アカギの言葉に、フラグビルドが沈黙する。猫2号は相変わらずニャーニャー五月蝿かったが、そこは機転を利かせた春香が抱え上げ、部屋の外へと出す。
部屋に戻った春香が再び椅子に座り直すと、アカギが再び口を開く。
「とはいえ、だ。もし仮に最悪の場合……全員に監視が付いていたとしても、付け入る隙はある」
煙草が灰皿の中で焼け落ち、完全な灰と化した。
アカギが言葉を止めるのと同時にその灰の煤ける音が短く響く。
「例えば、主催の方で何かしらの問題が起き、それへの対応に追われている場合、奴らは俺達へ注意を割くことが出来ない。この状況を狙う……つまり、相手の自滅を狙うパターンっ……!
無論、条件で言えば厳しいっ……! 相手に偶然なんらかのトラブルが起こり、しかもそのタイミングをこちらが察知して行動するなど、まず不可能。まさに無謀っ……! 無謀極まりないっ……!」
「なら……」
ならどうしようもないの!? 春香はアカギの物言いに思わず反対しそうになったが、思い直してやめる。
アカギが態々不可能だということを確認するために、言葉を放つはずがない。
アカギは再び沈黙した春香達に向けて更に言葉を重ねる。
「そう、無謀なはずだった……。だが、相手、主催側にどうしようもない程の無能……或いは、それを演じ、こちらに味方する者がいるというならば話は別っ……!」
誰の事かは言うまでも無い。春香の頭にすぐに先程の放送中の騒ぎが思い起こされる。
「ククク……。そうだ。放送の初めに妙な映像、そして南春香、お前の妹の映像を流した救いようの無い馬鹿っ……! こちらに情報を流した大間抜けっ……! そいつがいればいずれは発生するだろう……。更なるトラブル……、情報漏れ……。」
「けど、もし、そういうことが本当に発生したとしても、そのタイミングを掴むのは難しいんじゃんない?」
春香が疑問を挟み、フェイトとフラグビルドがそれに頷く。だが、アカギはその浮かべた笑みを絶やさない。
「そうだ。俺達が主催者の情報を知る方法は、今のところ一つしかない。とはいえだ。もしもさっきの可能性三つのうちの最後……全員に監視が付いているとしたら、俺達はその監視しているものを見つけることで、逆に主催の情報を探る事が出来る可能性がある」
「それって……」
「もしも主催が俺たちに付けている監視が機械ではなく、なんらかの生物だった場合……そいつから情報を吐き出させることによって、奴等の内情を少しでも知ることが出来る。
もしも機械だったとしても、その機械を逆にこっちで利用する事が出来れば、奴等の内情を探れる可能性は十二分にある」
言って、アカギは部屋の周囲をグルリと見渡す。カメラを探そうとでも言うのだろうか。だが、そんなものがあれば、既にこの部屋にいる者が気付いてもよさそうなものである。
「じゃあ、これから私たちはそのカメラを探すという事?」
ずっと黙っていたフェイトが初めて口を開く。だが、アカギはそれに軽く首を横に振った。
「いや。南春香の妹……南千秋を探す。俺達全員に監視が付いている可能性は高いが、それでもあくまで『可能性』でしかない。それに対し、南千秋に監視が付いていたのは紛れもない『事実』だ。
ならば南千秋を探し、その周囲を徹底的に探るっ……! これが最も確実な手っ……!」
「じゃあ、この船のフラ……さっきの鍵は?」
「この船の扉という扉全てに鍵を掛けてから、船を出ればいい。あの猫を逃がさなければ鍵はこの船の中から出ようが無い。
これから先、行動に行き詰ったらここに戻ってきて鍵を探す。今必死になって船を探るよりも、その方が効率はいいだろう。まずはやれるところから詰めていく」
フラグビルドの疑問にアカギは静かに答えると、テーブルの上の銃と煙草を服のポケットへと突っ込んだ。
「けど、もしもよ。もしも、あのピエロがさっき放送で失敗をした人を殺しちゃってたとしたら……」
「それはない」
フラグビルドが再び疑問を挟み、だがアカギはそれを真っ向から否定する。
「もしそれをやるとしたら、俺達の目の前……放送の最中にやるだろう。そうすることで、他の部下達への示しと同時に、俺達に対して
『自分はたとえ部下だろうが、簡単に殺す。お前らも逆らった場合はすぐ殺す』
という絶好のアピールになり、俺達の主催に対抗する意思を萎えさせ、更に恐怖を植え付ける事が出来るからな」
灰と化していた煙草から火の証……赤い色が完全に消滅する。アカギは何時の間にか彼の膝に乗っていた猫をテーブルの上へと移動させた。
「かなり推測が混じるが、あの道化師は基本的に小者っ……! かつて俺のいた世界で殺し合いの主催をしていたJUDOとは、全く比べ物にならないっ……!」
アカギはそこで一息つくと、再び煙草を取り出そうとし、やめる。
春香はアカギが多少なりとも自分たちのことを慮ったのか、と期待したが、実際のところ、残りの本数から考えてあまり早いペースで消費するのもどうかとアカギは考えただけだ。
「あの道化師が部下を殺せない優しい……正確に言えば甘い奴だったのか、さっきの考えが思いつかなかった程に動揺していたのかは分からない。
だが、どちらにしろ、あの道化師はこのバトルロワイヤルという現場にあまりにも不向きな主催者っ……! 圧倒的小者っ……!」
春香は思わずアカギの首輪を見た。もしもかつて彼女のいたバトルロワイヤルだったなら、このような暴言は即座に首輪爆破に繋がりかねない。
だが、アカギの首輪はまるで反応を示さない。ただ厳然と、鉄の塊としてそこにある。
「ククク……。安心しろ南春香。いくらあの道化師でも、多少馬鹿にされたくらいで首輪を爆破したりはしないさ。それこそ、自分が小者だってことを自ら認めるような物っ……! あの道化師に……」
ギギッギギギギー!!
不快な音が船に響き渡る。咄嗟に春香はその音源を見ると、部屋から出したはずの猫2号が扉に飛び掛って引っかいていた。
「南春香……そいつを連れて来い」
アカギが珍しく多少強い口調で春香へと言う。春香は少しだけ疑問を抱いたが、特に躊躇わず部屋の外に出ると、猫2号を連れて部屋へと戻ってきた。
「はい、アカギさん。けど、何をする気なの?」
「こういう奴には体で分からせる」
え?
春香が疑問に思うよりも早く、アカギは左手で猫2号を持ち上げると、デコピンの形の指で、猫2号の尻を激しく打ち据えた。
「ちょ、ちょっとアカギさん!?」
慌てて春香はそれを止めた。
オッス、オラ猫2号。
さっきまでこの船の中に他に可愛い女の子がいないのか探してたんだけど、残念な事に誰も居なかったから、結局もとの部屋に戻ってきちゃったんだZE。
で、部屋に入ってみたらあの顎お化けが良く分からん小難しい話を延々としてやがった!
下手に口を挟める雰囲気でもなかったので(ニャーしか言えないけどな!)空気を読んで黙っててやったんだが、話が風呂の覗きということに及んだ時、オラの怒りは爆発した!
オラが覗けなかった風呂を主催の連中は覗いていただと!? おのれ主催者許すまじ!!
オラは怒りに燃えて断固抗議すべきだと主張したんだが、残念なことに誰一人としてオラの主張を分かってはくれず、オラは部屋の外に追い出されちまった。
だが、オラの怒りはそんな逆境にも燃え尽きることなく、むしろ更に燃え上がった!!
オラは必死になって船室のドアに体当たりした! 当然、まるで動く様子は無かったが、それでもオラは諦めることなく考え、遂に考え付いた!
つまり、開かぬなら、開かせて見せよう女の子ってやつだ。ありがとう昔の偉い人!(エロい人だったかもしれない)
オラは早速その考えを実行するために助走を付けると、扉に向かって飛び掛った! だが扉は開かない。しかしこれもまた予想通りだ!
ギギッギギギギー!!
派手な音がオラの爪から響き渡る。この音は無視できまい!!
と思ったら、早速扉が開いた。出てきた姉さまはオラを抱え上げて部屋の中へと迎え入れてくれる。
計 画 通 り
オラは内心、流石オラと思っていたんだが、ここで予想外の事態発生。
なんとオラが連れて行かれたのは顎お化けの前だった!
ヤバイ!
オラの本能が警告音を鳴らして、オラはすぐにそこを飛び退こうとしたんだが、何もかも遅かった……。
顎お化けはオラを左手で抱えると、オラのプリチーなお尻を指でばしばし弾きやがったんだ! なんでドSのオラが尻を弾かれなければならないんだ! しかも姉さまでもなく、フラグビルドたんやフェイトそんでもない顎お化けに!
ん?
そう言えば、主催者はどうやって風呂の中の三人を覗いたんだ? あの桂馬とか言う奴がいる限り、悪意のある奴は入れなかったはずなんだが……。
風呂の中にカメラがあってもあの湯気の濃さじゃあ何も見えなかっただろうし……。
首輪にカメラでも付いてたのか? けど、カメラの位置にもよるだろうけど、でも、それで覗くんならお互いに向き合ってないと覗けないよな……。
三人で風呂に入るときに、湯気に隠れないような近距離でお互いに向き合って入るなんてことあるの……。
痛ッ
こら顎お化け、オラのプリチーなお尻に何度攻撃すれば気が済みやがる! いい加減やめやがれ!
オラの声が届いたのか姉さまがオラを顎お化けの魔の手から救い出してくれた。(言葉が通じない? オラと姉さまは心と心が通じ合ってるんだよ!)
ああ、やっぱり姉さまに抱かれてる時が一番幸せだ……。
桂ヒナギク……また死んだか。
殺し合いに乗ってる奴に殺されて死んだか? 仲間に裏切られて死んだか? あるいは……またつまらないミスでもして、何処かに落ちて死んだか?
いずれにしても、きっとここでもお前は以前と同じように……ただの一人の人間として、この死地の中で生を拾おうとし、その結果として死んだのだろう。
今更お前に言葉を手向けようとは思わない。俺に手向ける資格があるとも思わない。
だが俺はせめて覚えておこう。
お前のことを、お前の生き方が敬意に値するものであったことを覚えておこう。
だから、ゆっくりと休め……。
【A-7/豪華客船内スイートルーム/1日目-早朝】
【赤木しげる(19歳)@漫画ロワ】
[状態]:健康、額に引っ掻き傷があるけど手当て済み 些細なやる気、脱ひきこもりの予感
[装備]:マイルドセブンワン@現実 ねこ鍋に入っていたねこ
[持物]:マイルドセブンワン1カートン(実質8個)@現実、六発式リボルバー拳銃+弾(12/12)@現実、
トランプ@現実、基本支給品一式、
[方針/行動]
基本方針:少しだけ勝負の為に意欲を出す。
1:南千秋を探す。
2:春香とともに行動する。
3:できれば外に出たいけどメインキーにも興味はある。
4:春香の決断の結果を見届ける。
[備考]
※死亡後からの参戦です。
※いつ死んでもいいと思っています(ただし以前と大分違う模様)
※ねこ鍋の鍋が壊れただのねことなりました。
※中のねこは一匹だけアカギが持っています。残りは下記参照
※春香の下着姿、フェイトの上下両方の恥部、フラグビルドの全裸を目撃しました。
【南春香@カオスロワ】
[状態]:健康 変身による疲労だが少し回復
[装備]:なし
[持物]:基本支給品一式、ふじおか(くまの人形)@カオスロワ、不明支給品(0〜1個)
:大量の着替え
[方針/行動]
基本方針:ゲームに乗らない。仲間を集めて主催を打倒。
1:仲間と合流する。特に千秋とは絶対合流する。
2:アカギの脱ひきこもり宣言に歓喜。
[備考]
※5期最終話エピローグ後からの参戦です。
※龍に変身できますが、大きさと攻撃力などが制限され、
衣服がなくなります。(下着はなくならない)
また解除後はしばらく変身できなくなるようです。
※赤木しげる(19歳)と情報交換をしました。
※フェイト、フラグビルドと情報交換をしました。
※猫二号を抱えています
【素晴らしきフラグビルド@書き手ロワ2nd】
[状態]:疲労(小)、精神疲労(小)
[装備]:なし
[持物]:デイパック、支給品一式(水のペットボトルx2消費)、乾きかけた衣服一式
:かいふくのマテリア@なのはロワ、桂馬@オールロワ
[方針/行動]
基本方針:私はChain-情さんと添い遂げる! (二人で生還する)
1:とろあえずアカギに付いて行く。
2:アカギには色んな意味で用心する。
3:Chain-情さんを探し出して同行する。
4:↑を達成するまでは、徹底的に危険を避ける。
[備考]
※死亡後からの参戦です。
※アカギ、春香、フェイトと情報交換をしました。
【フェイト・T・ハラオウン@なのはロワ】
[状態]:右手に浅い切り傷
[装備]:無し
[持物]:デイパック、基本支給品一式、ランダム支給品0〜2 激戦@漫画ロワ
[方針/行動]
基本方針:一般人の保護
1:アカギに付いて行く。
2:なのはに似た相手(熱血王子)の事情を聞き、救いたい。
※愛媛のことをつかさだと思っています
※なのはロワ58話「やわらかな温もりに瞳閉じ」から参加
※アカギ、春香、フラグビルドと情報交換をしました。
※豪華客船のどっかに猫が1匹います。適当にぶらついて、豪華客船のメインキー@アニ2を持っています
以上で投下終了です。タイトルは『……も死んだし、そろそろ本気出す』で
投下乙。
アカギはちゃくちゃくと引き籠もりを脱却してるな。
今度の尻たたきはぬこかw もはや人間ですらないw
投下乙!
おぉ、放送のネタから考察に突入か。そして2号うるせぇw
加減して指で尻叩きw単に煩いっていうより、アカギにはぬこの考えが伝わってるようだww
しかしおかしい…尻を叩きたいランク上位だったアカギが…叩く側…だと…?そこに痺れる憧れry
投下お疲れ様です。
ではこれより泉こなた@原作、地球破壊爆弾No.V-7@書き手2を投下いたします。
闇に閉ざされた空が徐々に青を取り戻してゆく。
漆黒に塗りつぶされた星空は深い藍色に染まり星の光が少なくなっていた。
西の空には沈みかけの月。
藍から白へ変わりゆく東の空。
夜明けはもうすぐだった。
夜明け前の薄暗い街並みを二人の少女が歩いている。
鏡合わせのように瓜二つの容姿を持った少女達。
地球破壊爆弾No.V-7と泉こなたの姿が夜闇に紛れるようにしてそこにあった。
こなたは普段の様子とは打って変わって不安な面持ちで爆弾に寄り添うように歩いている。
対して爆弾は脳天気そうな笑みを浮かべて歩いている。
今、このシーンだけを切り取って覗いてみれば、地球破壊爆弾のほうが普段の『泉こなた』らしく見えていた。
日常から切り離された殺し合いの場に放り込まれ、6/と爆弾と行動を共にするものの、予期せぬ桂言葉の襲撃で重傷を負ってしまったこなた。
すぐに適切な処置を行えば一命は取り留めるのだが、この場にそれが可能な設備と技術を持った人間はいない。
後はゆっくりと訪れる死を待つだけなのだが彼女は願った。「生きたい」と。
自ら望んだ事とは言え、人でなくなったその身体。昼の世界から目を背け、夜闇を徘徊し、人間の生き血を啜る化物である吸血鬼の身体。
まだその実感は無いもののやがて訪れる日の出が否応にも自らの変貌を思い知らされることになる。
それがこなたを内面に澱み、不安を呼び起させていた。
「元気ないね〜こなたちゃん。もっとテンション上げなよー。深窓の令嬢然とした表情は君らしくないZE!」
「……『私』らしくか。ねぇ爆弾さん?」
「ん? 何かな〜」
「爆弾さんが知ってる『私』。爆弾さんが漫画やアニメで知ってる『泉こなた』という人間ってどんなキャラなの?」
少し間だけ流れる沈黙の時。
こなたは自らと全く同じ容姿の爆弾の顔をじっと見つめていた。
その真剣な表情に爆弾からも脳天気な表情が消える。
そして爆弾は苦笑いを浮かべ言った。
「中々難しい意見だねえ……確かに私は表面的な部分しか知らない。ロリ体型でオタクで運動神経抜群のインドア派でオヤジ臭い言動と子供っぽさが同居する人間。それが私が知ってる『泉こなた』かな」
「あはは、自分の事ながら無茶苦茶なキャラだね」
「一言で言ってしまえばトリックスター、タロットカードで言うと愚者的な側面を持つ人間かな」
「むぅ……愚者か……微妙にけなされてる気が」
「そう? 私にとっては褒め言葉だけどなあ。主人公ぽくていいじゃん」
「主人公?」
「そ、全ての始まり。真理へ到るための遠き旅路。何物にも囚われない若き旅人の先に待つは無限の可能性、無限の未来。ほら、こう言うと主人公みたいでしょ?」
「物は言いようって奴だね」
「あはっ☆」
「私が『愚者』なら、かがみやつかさ、みゆきさんをタロットで表すと何になりそう?」
こなたの問いかけに爆弾は顎に手を当てうーんと声を上げ思案する。
そして手をぽんっと叩いて答えた。
「そだねぇ……みゆきさんは『女教皇』、つかさは『女帝』かな」
「あー二人ともそれっぽいねぇ。んじゃかがみは?」
「さしずめ『戦車』か『力』だね」
「なるほどかがみらしいや」
こなたはくすりと笑みを浮かべるものの少しだけ肩を落とす。
「ありゃ、どうしたの?」
「ん……ここにかがみがいたら絶対『おい、あんたら普段から私をどんな目でみてるんだ』ーーってツッコミが入ると思っちゃって。かがみいないのに期待しちゃうんだよね、いつもの癖で」
「……みんなと会いたい?」
「うん……会いたい。でも今は会うのが怖い……だって今の私は……」
こなたの小さな肩が震えている。
それは怯え、化物と化してしまった自分と相対した彼女達の反応への恐怖。
「大丈夫だよこなたちゃん。君の友だちはそんな事で君を嫌いになんかなったりしないよ。こなたちゃんはこなたちゃん、そこに人も吸血鬼も関係ないんだから」
「ありがとう爆弾さん、でもまだ私にそこまでの勇気は持てないよ……」
「当然だよ、ゲームと現実は違う。簡単に主人公覚醒イベントなんて起きない物なのだよ」
ちっちと指を振ってにやりと笑う爆弾。
こなたは少しだけ気が晴れたような気がした。
「おっと! 雑談に興じて本来の目的を忘れていたと思いきや、あれを見るのだこなたちゃん!」
「えっどうしたの!?」
爆弾が指差す方向にそれはあった。
象の姿をしたマスコットが店頭に飾られている、とある店舗。
紛れもなくそれはその店が薬局であることを示していた。
「ここならきっと日焼け止めクリームあるよっ! さ、もうすぐ夜が明ける。早く行こ!」
「あっ……ちょっと爆弾さん!」
こなたの手を引いて駆け出す爆弾。
突然手を引かれ躓きそうになったがこなたはそのまま手を引かれ走り出した。
手入れが行き届いていた店内。
まるでついさっきまで人がいたかのような空間の痕。
店は綺麗に関わらず人の気配だけが消失していた。
「おーっさすがは薬局。こんなに多くの日焼け止め用品があるぜぃ!」
「そういえばさ、気になってた事があったんだけど……」
「ん? どうしたの?」
「確かに私は吸血鬼になったんだけど……特にニンニクが苦手と言うわけでもないし十字架が駄目と言う事もなさそう。吸血鬼ってそういうの弱点じゃないの?」
「あー……たぶんそれは私の吸血鬼観とこなたちゃんの吸血鬼観にあるんだと思う」
「吸血鬼観……?」
「そ、十字架に弱いってのは吸血鬼が生前キリスト教徒だったからてのがあるみたい。こなたちゃんはキリスト教徒ってわけじゃないでしょ?」
「そだね、家に仏壇があるけど特定の宗教を信仰をしてるわけじゃないかな。クリスマスも初詣もするよ」
「まあ、何というか生前の文化・生活に影響されると私は推測するけどね」
「じゃあ日光に弱いってのは」
「それは吸血鬼の弱点の最たるものだからねー。世界中の人間の共通認識だから誰にでもその弱点は出てくるんだと思うよ」
「だったら爆弾さんが平気なのはなぜ?」
「そりゃあ私は真祖だもん。真祖の吸血鬼は日光が平気と相場が決まってるのさー。ま、こなたちゃんの明確な弱点は日光に弱いのと、流れる水を渡れない……つまり泳げないぐらいじゃないかな」
「ふぅん……」
「その日光も紫外線をカットすることで克服できるしねー。そのための日焼け止めクリームだよ」
「でも……なんで紫外線が吸血鬼の弱点になってるんだろ……」
「ジョジョの影響だよきっと」
「うわっ安直」
「大丈夫、効果は私が保障するから。んじゃクリーム塗るから服脱いでー」
「おっけー」
こなたは上着を脱ぐ。今頃になって血で汚れたセーラー服に気がつき。別の服を着たいなと思いつつ肌を晒す。
腹部に負った傷は完全に塞がっている。
あれだけ深い傷だったのに痕一つ残していなかった。
「それじゃあ背中からお願い」
上半身裸になったこなたは爆弾に背を向ける。
しかし爆弾は……
「だめだよ〜ちゃんと全裸にならないと。じゃないと隅々まで塗りこめないからねー」
「えっ!?」
爆弾の手が一閃し、一瞬にして全裸に剥かれるこなた。
とてつもなく嫌な予感がこなたの脳裏に走る。
一方、爆弾の方は両手をわきわきさせながらにやりと笑っている。
「いやー私ったら可愛い女の子を見るとついつい過度のスキンシップを取りたくなっちゃうんだよねぇ」
「嘘っ!?」
「大丈夫、優しくしてあげる☆」
むふふと笑った爆弾により押し倒されるこなた。
何の抵抗も出来ずに組み伏せられる。
「ちょっ……いくら私がエロゲ好きでもリアルでひぎぃはノーサンキュー!!!!」
「女は度胸! 何でも試してみるものさ!」
「それってキャラがちが……アッー」
こうしてこなたは体中隅々まで日焼け止めクリームを塗りたくられましたとさ。
☆
目の前に広がる一面の赤。
上を向いても下を向いても広がる赤い闇。
気持ち悪さと気持ち良さが入り混じった奇妙な浮遊感が私を包む。
この感触は前にも経験がある。爆弾さんに最初に血を吸われた時だ。
ということはまた血を吸われたんだ私……
ふと前を見ると赤い霧がゆっくりと晴れてきた。
もうすぐ目が覚めると思いきやそれは違っていた。
霧は完全には晴れていない。でも目の前に広がる光景。
ノイズ交じりの不安定な空間はどこかのファミレスを投影している。
私は身体が無くなって意識だけがそこにある。そう、まるで夢の中のような感覚。
ザァっと砂嵐のようなノイズが時折みせる赤いファミレスの中に誰かがいた。
(ぶっ! かがみん!?)
私がもっとも良く知る人物がそこにいた。
だけどその姿はなんと裸エプロン一枚というとんでもない格好だった。
まあ裸エプロン姿のかがみんを妄想したことなんていくらでもあるけど、本当にそれが目の前の光景にあるなんて思ってみなかった。
その何だ。やっぱ妄想は妄想で留めておいたほうがいいよね。リアルで見ると結構引く。
でも……こんな光景は私は知らない。
まさかかがみは内緒でこんないけないバイトをッ!?
ってかがみん限ってそんなことあるはずないか……
ならこの光景は一体何だろう……
と、ファミレスの自動ドアをくぐり誰かが入ってきた―――って私!?
目の前の『私』はかがみを見るやいなや服を脱ぎ彼女を押し倒していた。
『私』は口を大きく開くとかがみの首筋にその鋭い犬歯を突き立てていた。
(違う……これは私じゃない。きっと爆弾さんだ……)
音も声も聞こえず静寂の中絡み合う二つの肢体。
どうみても18禁スレスレの光景が広がってる。
私が血を吸われている時もこんなのだっただろうか、少しだけ6/さんの気持ちがわかったような気がする。
だけどどうして私はこの光景を見ているのだろう。
たぶん、理由は一つ。
爆弾さんの吸血鬼としての能力はアーカードを元にしている。
ヘルシングにおいて吸血とは血を通貨とした魂と命の同化。
だからこの光景は爆弾さんの記憶なのだろう。私と出会う前に経験した殺し合いの一場面。
爆弾さんの姿が私を元にしてるようにかがみを元とした誰かとの行為。
それだけにすぎない……のだけど……
本当に?
嫌な考えが脳裏によぎる。
これは爆弾さんの記憶なんかじゃなくて私の願望を投影してるのだとしたら。
友だちに対してこんなことをしたいと思っている。
かがみにあんなことをしたい私。
かがみをそういう目で見てる私の無意識の願望が私にそれを見せているのだとしたら?
(最低だ私……)
気持ち悪い。
吐き気がする。
世界が赤く赤く染まってゆく。
砂嵐が、ノイズがファミレスを満たしてゆく。
一心不乱に行為に耽っている二人もまた赤いノイズに掻き消されてゆく。
私はそのまま意識を失い―――現実に舞い戻っていた。
☆
目を覚ました『私』はゆっくりと身体を起こした。
目覚めはアンニュイ、硬い床の上で意識を失っていた。
『私』は誰? そう私は泉こなた。
どうも血を吸われると自分と他人の(この場合は爆弾さんだけど)境界が曖昧になる。本当に慣れない感覚だよ。
「おはよ、こなたちゃん」
「また私の血を吸ってるし……」
首筋には二本の牙の痕がくっきりと残っている。
日焼け止めクリームを塗るにかこつけて私の血を吸うのが第一目的だったに違いない。
「どれくらいの間眠ってたの?」
「せいぜい30分てところかな。夜はほとんど明けた。そして……もうすぐ放送が始まると思う」
ふと気がつくと私はいつのまにかに服を着ていた、が身体中がべとべとしている。
手足や身体どころか顔にまでクリームを塗られていた。
「うぇ……気持ち悪い……」
「これぐらい塗らないと防げないからねー。目一杯塗らせてもらったよ」
「うん、ありがと。とりあえず目的は達成だね。早く6/さんと合流しないと」
「そうだね急ごう」
私たちは店を出ようとするが私は足を止めてしまう。
店の外には顔を出したばかりの太陽の光が路上を照らしている。
本当に大丈夫なのかな……
恐る恐る一歩を踏み出す。熱い光が肌を射す。
少し熱いけど耐えられない熱さではなかった。紫外線対策は本当に効果があってびっくり。
「ねっ大丈夫だったでしょ」
「あはっほんとだ」
「これで不完全ながらもデイウォーカーの仲間入りだね」
くすりと笑い合う私たち。
そんな私たちの前……正確には空に大きなスクリーンが突然映し出されていた。
「何……これ」
「多分放送……だね」
『おまえら人間じゃねぇ!』
『あぁん?あんかけチャーハン?』
『おいこら、お前らか、私の服を剥ぎ取っt
突然意味不明な映像と音声がスクリーンに映し出されたかと思った瞬間、画面は砂嵐状態になる。
そして画面が復帰した後、ピエロ姿の怪人が現れた。
『いきなりの放送事故失礼しました。 では早速ですが第一回定時放送を始めさせてもらいましょう……おい』
『は、はいピエモン様、それでは禁止エリアの発表を始めます』
読み上げられる禁止エリア。
私はほとんどその話を聞いてはいなかった。
ただひたすら死んだ人間の中に私の友達がいないことを祈りながら―――
『高良みゆき』
「えっ……みゆき……さんが、死ん……だ?」
儚くも私の願いは届かなかった。
非情な現実は私に友達の死を告げる。
頭を思いっきりハンマーで殴られたような眩暈がして私はがっくりと膝をついた。
「こなたちゃん!?」
爆弾さんが何か言っている。だけど今の私に何も聞こえない。悲しみも沸かない。
ただ胸をするどいナイフで抉り取られたように心がからっぽだった。
唐突に訪れたみゆきさんの死は私に哀しみという感情すらも麻痺させていた。
ほら、事故で家族を亡くした人の話ってあるじゃない?
昨日まで元気だった人が今日は無言で帰宅ってやつ。
何が起こったのかさっぱりわからず。ただ呆然と周りの状況を眺めているだけ。
親類の人や葬式屋さんがお葬式の準備で忙しい中、魂が抜けたように呆然としていたって。
その感覚って本当だったんだね。
きっと今の私の感覚もきっと同じ物。
あはは……突然の出来事に脳が処理能力を超えてフリーズ状態になってるんだ。
「こなたちゃん……! しっかりして!」
「あ……ぅ……」
爆弾さんの呼びかけにも私はうまく言葉を発せられない。
それでも必死に喉の奥から声を絞り出す。
「ね……ぇ、爆弾さん、お父さんもこんな感覚だったのかな……?」
「えっ……?」
「空っぽなんだよ、心が。みゆきさんが死んじゃったのに悲しいなんて感覚が沸かないよ。ひたすら空っぽで何も考えられない」
「……………………」
「お母さんが死んだ時もお父さんはこんな感覚だったのかな? あはっ……違うよね。お母さんは病気で死んだ。きっとお母さんもお父さんもその最期の時を受け入れていたはず。
でもみゆきさんは違う……! 別に自分がもうすぐ死ぬなんて決して思ってなんかいない。不慮の事故で死んだ訳でもない」
そうだ、お母さんとみゆきさんでは前提とする物が全く違う。
お母さんは若くして死んじゃったけど、その運命を呪ってなんかいなかったはず。
みゆきさんはこれっぽっちも死ぬいわれは無かったんだ。
ただ誰かが……誰かが生き残るがために……殺された。
ここがそういう場であることは解っていたのに、私自身一度殺されかけていたいうのに。
ああ……空っぽの心に悲しみと違う感情が沸き上がる。
どろどろとした嫌なものが沸き上がる。
―――殺してやる。
みゆきさんを殺した奴を殺してやりたい。
これから私の友達を殺そうとする人間を殺してやりたい。
縊り殺して、その血を空っぽになるまで啜ってやりたい。
赤い血を赤赤赤赤。
目の前が真っ赤に染まる。
赤いのは周りの景色じゃない、赤く染まってるのは私の瞳。
「こなたちゃんっ!」
ふわりと誰かが私を抱きしめていた。
長い髪と緑色の瞳の女の子、私と同じ姿の女の子の顔をがすぐ近くにあった。
「爆弾さん……?」
赤一色の世界が色を取り戻してゆく。
空っぽの心に満たされた嫌なものが引き潮のように遠ざかってゆく。
「君は『泉こなた』だから……! そんな事をするために人じゃなくなった訳じゃない。自分を見失わないで……!」
「あっ……」
ああ、見抜かれていたんだ。
化物となって感情のままにその暴力を行使する私の内に澱む汚いものを。
どうして彼女はここまで私に優しくしてくれるんだろう。
私と同じ姿をしているから?
それとも他の理由があるの?
彼女の真意はわからない。彼女こそ掴みどころのない。登場人物を煙に巻くトリックスター。
だけどその感情は本物だと信じたかった。
でも私の心の奥底に澱むモノは完全に消えたわけじゃない。
徐々に降り積もったソレが決壊してしまった時……それがひどく怖かった。
【B-6/1日目 市街 -朝】
【泉こなた@らき☆すた】
[状態]:吸血鬼、疲労小 、精神的ショック中
[装備]:エンフィールドNo.2@アニ2(6/6+予備弾24発)、団長腕章@ニコロワ
[持物]:デイパック、支給品一式、魔法『フレイム・ボール』inエニグマの紙@漫画ロワ 日焼け止めクリーム@現実
[方針/行動]
基本方針:地球破壊爆弾No.V-7と同行して、何とか事態を解決できないか探ってみる。
1:みゆきさん……
2:6/と合流する。
3:自分や爆弾の知り合いを見つけ出して一緒に行動する。
4:”涼宮ハルヒ”に会えるのが楽しみ♪
[備考]
※登場時期は3年生になってから卒業するまでのうちのどこかです。
※地球破壊爆弾No.V-7の話を聞いて、参加者がフィクションを含む多数の世界から集められたものと知りました。
※こなたの備考に『6/の話を聞いて、フィクションが現実に存在する可能性も知りました』を追加で
【地球破壊爆弾No.V-7@書き手ロワイアル2nd】
[状態]:(〓ω〓.)
[装備]:ソード・カトラス(能力)x2
[持物]:デイパック、支給品一式
[方針/行動]
基本方針:『らき☆すた計画』を成功させる。
1:こなたの精神状態が心配。
2:6/と合流する。
3:こなたを吸血鬼にしたことでロリスキーに罪悪感。
4:こなたや自分の知り合いを見つけ出しパーティに加える。
5:”涼宮ハルヒ”に会えるのが楽しみ♪
6:チート関係に関しては空気読む方向で。また簡単に変身しない。
[備考]
※登場時期は「238:trigger」の冒頭辺り。ウッカリデスが死亡するより前です。
※嫁はロリスキー一筋です。
※『らき☆すた計画』が何かは現在全くもって不明です。
深遠なる野望があるのかもしれませんが、ただらき☆すたキャラと親睦を深めたいだけかもしれません。
※投影したソード・カトラスは弾丸無限のコスモガンですが、撃つほどに体力を消耗します。
投下終了しました。
展開に矛盾等あれば指摘よろしくお願いします。
投下乙。
こなたエロいよこなた
このロワサービスシーンやたら多くね?w
みゆきの死がらきすた勢に確実にダメージを与えて行ってるな…
書き手方投下乙です。
>>420 久しぶりに仕事をしてるアカギを見たぜ……!主催バカにされてるw
千秋に会うということは、もう一人の自分と会うことになるんだがどうなるか…
そしてもはや恒例の尻叩きwなんという調教タイムw
でも最後にヒナギクを追悼したのが嬉しかった。ようやくヒナギクが報われた気がするよ
>>431 うほっ良い百合…
こなたエロいぜ!尻叩きはありそうでなかったぜ!
微妙に危ないフラグがかがみに立ったな…
吸血鬼とはいえ中身は普通の女子高生だからなあ…爆弾さんが良いストッパーになれば良いんだけど
寝ている間にも投下がされてるな。
尻叩きされてるぬこを想像するとなんとかわゆいことか。
そして、姉さまに抱っこされてるだと? 俺と代われ!
こなたは峠は越えたみたいですな。
しかしこれから他の知り合いが死んでいくとどうなってしまうのだろうか考えると恐ろしい。
爆弾さんがストッパーになると言っても、ロリスキーが死んだらもっと酷いことになるだろうし。
投下されてたー!超乙です
今度の尻叩きはねこか!wwてかタイトル吹いたwwwヒナギク…
アカギが久々に鬼考察を!!本格的に引きこもりを脱した!!
主催もあの放送事故で無能言われてるし涙目だなww
この組は華やかさは異常wwここにカオス出身の千秋やらアカギ13が加わったらもっとすごいことになるw
こなた吸血鬼化に加えてみゆき死亡…精神的ダメージがでかいな
爆弾さんがうまくフォローしてくれてるけど後々まで響きそう
しかし日焼け止めクリームエロスハァハァ…外見はこなた×こなたなんだよなw萌えるww
シリアスこなたを見るのはなんか他のキャラよりくるものがある…これからどうなっちゃうんだろ
また投下が来るまで全裸で生活する日々が始まるお…
6/(神)絵にするとすごい格好しているな。
別次元の話になるが、カオスロワ5期の洗脳時代や最終話もほとんどこの格好でいたこととなると・・・・・・
にしてもいつもGJ。 もうトリップか通り名ぐらいはつけてもいいかも知れない。
今のままじゃ謎の男としか呼べない
h6KpN01cDg氏へ質問
作中6/(神)は6/(かがみ)へ銃口を向けていますが
6/(神)は銃を持っていませんよ?
つ バヨネット
あれ『銃』剣なんだよね
6/キター!!!全裸でいたかいがあった…!!
ウェディングドレスは絵で見るとスゲェなwwwGJです
やっぱ6/氏はギャルゲ目無し主人公みたいな感じなのか
支援絵置き場では謎の男(仮)氏になってるな
早く決めないととんでもないあだ名を付けられてしまうかもしれんww
>>440 でも刃物部分だけみたいだぞ
あれって元々はHELLSING出典だから
>>440 ヘルシングではバヨネットの銃剣とは名ばかりで実際はただの剣なんだ
支給品一覧にもそう書いてある
漫画ロワ初登場時は支給された人に普通に銃剣と言われたんだけどなぁ・・・・・・
まあこれぐらいなら銃弾の代わりに投げられたバヨネットをはじいたとか
剣先を向けられるとか修正可能か。
とりあえず修正は必要でしょう。
ていうかこれ以上の話はしたらばのほうですべきか。
>>437 あんたすげえよ…
6/(神)の格好に吹いたw
ウェディングドレスに首輪の男wwwwwwwwww
やばすぎるってこれwww
またきたwwww
顔が誇らしげなのがまたwwww
あんた天才w
6/ひどすぎるw
あぁ格好良…いや怖ぇよwwすげぇなアンタの感性はww
しかし雑談を絵にされるとおいそれと下らんこと言えねぇ…w
いやいっそここは沢山雑談してどれが描かれるかそれとも描かれないかわからない
ドキドキ感を味わうべきだな
雑談か…少し前のレスに反応して絵を書き、友人の失笑を買った落書きが一枚…
亀過ぎなんでゴミ箱に今いるが
一向にサムワン!はやくそれをうPする作業に戻るんだ!
あれ? なんか6/(神)がかっこよく見えてきた・・・・・・このドレス少し加工すればなんかスタイリッシュになりそうな感じ。
>>457 こwれwはwwwwww
声だしてワロタwwwww
アカギww
JUDOに吹いたwwwwwww
こwれwはwなんというww
ちょwwおまwwwえ…ねこだって!?
JUDOやばすwロワ終わるぞww
主催者漫画ロワから出張乙www
アカギとイチの色付けにおける力の方の入れ方の違いがwwwこの変態www
>>463 幼女だと?!俺によこせ(ry
余裕なアカギの顔にムカつくwww
猫耳しっぽつき幼女だと!?
アカギそこかわれやああああああああああああああああああああ
>>463 萌えもんパッチ持っているジョセフとの合流はまだか!
これはエロいw
なんだなんだ今日は支援絵祭りか
いいぞ、もっとやれ
RF氏最高すぎだろw
なんだ、このロワww
書き手だけじゃなくて絵師さんまで神レベルかw
ロリと聞いて飛んできますた…って出遅れたあああぁぁorz
お二方ともスゲー!!幼女!幼女!!GJですたハァハァ
…で6/(神)が銃を持っていた件についてはどうするんだ。
このままうやむやになったらまずくね?
したらばににょろっと修正依頼書いてきた。書き手さん、修正・意見を待ってやす
いつからアカギはギャルゲ主人公になったんだww
アカギがどうのと言うより、周りに女が集まってるからサービスシーンをせざるを得ない
→結果、アカギの周りでTo LOVEるなだけで、アカギは特に望んでもないぜww
アカギのポジがやる夫だった俺が嫉妬のあまり憤死してた
でも一番フラグ立ってるのはねこ1号さんだと思う
メインヒロイン:春香姉さま 献身的な娘
サブヒロイン:フラグビルドたん 悪戯っ子
フェイトそん ツンデレ(最初の出会いからして)
隠しキャラ: ぬこ1号 アカギ一筋な乙女
後一人が二人こねーかなー
>>479 もちろん学園ものだよな?
本編で絡んでいなくても妄想でカバーして何とかしよう
HAL様(敵対していたけど実は気があるみたいな)
桂ヒナギク(小学生時代の友達で高校になって再開)
泉こなた(遊び仲間)
設定はアカギ(19)─アカギ(13)─イチが兄妹で
長門朝倉夫婦がお隣の世話好きの人
担任が村雨
知り合いの警察がジョジョ
親友は6/氏
悪友はやる夫
あたりでどうよ?
エロゲと聞いて飛んできますた
てかWikiのおまけ自重しろwww決め技吹いたwww
アカギ(13)の友人の千秋が春香姉さまとフラグできてるアカギ(19)を敵視とか、
日夜、公園にいるいい男(女嫌い克服)から逃げているラッド・ルッソや
ゆーちゃんの所有権巡って兄弟喧嘩している相羽兄弟とか
アカギの身に降りかかるToLOVEるを見て誤解して騒いでいる風紀委員のCOOL追加で
半分位はRF氏の絵のせいだな>エロゲ状態
てかRF氏の絵にアカギ多くね?w責任とって他グループのサービスシーンも描くべき。
>>480 どうよじゃねぇよwロワ関係ねぇww
冷静なアカギに怒ってみたりするフェイト見てると、漫ロワで合流したてのヒナギクを思い出すなぁー。
どんなフラグが立っても素でスルーされそうで怖いww
最終的には麻雀ゲームになります
脱衣麻雀か
なんか番外編と言うより別ストーリーで
『らき☆ロワ外伝 赤木しげると学園生活』
と言うギャルゲorエロゲが上の設定で作れそうだな。
>>487 良かったな。限りなく近い願いが叶ったぞw
このロワは何処へ行きたいのか…www
誰かあのノリで阿部さんを主人公にした話を書いてくれw
アカギでもそうだが、阿倍さんじゃいよいよ誰得物語じゃねーかw
女キャラと全く絡まないか皆殺しかだぞ?
阿部さんの「やらないか」に対して
アナゴやアルベルトが決闘的な意味で勘違いしそうだなwwww
阿部さん主役のガチホモゲーか……
メインヒロイン(?)ラッド
次点
圭一、6/
あと阿部さんが好みそうな人(何となく)
村雨
いさじ
相羽兄弟
アルベルト
アカギ
ジョジョ
Chain-情
こんなもんか?w
阿部さんから逃げるゲームでもいいと思うww
いったいどこへいきたいんだwww
>>493 もはやラッドはそういう扱いなのかwww
かえるのはあれでおkなのか?なれば代理か規制とけたら投下ということかね。
かがみあたりを主人公にした乙女ゲーも見てみたいような…
>>498 ストーリー
平凡な女子高校生だった柊かがみ。
しかしある時謎の殺し合いに巻き込まれでしまう。
怯えるかがみは、更に知らない男達に囲まれる。
―――お前は俺を知らないのか?
彼らの誤解を解き、お互い死なずにハッピーエンドを迎えられるか!?
攻略対象
メインヒーロー 6/(カオス)
その他
村雨良
三村信史
セフィロス
相羽シンヤ
6/(神)
ジョセフ・ジョースター
衝撃のアルベルト
ラッド・ルッソ
忘却のウッカリデス
異論は認める。
>>500 絵師の人キタ━━━(゚∀゚)━━━!!
6/(かがみ)の服良いなw
ふともっも!ふっともも!
絵師さん来てた!これでかつる!乙!!
6/(かがみ)遠坂凛の服装備中かw絵で見るとカオスww
しかしロワ中なのにウェディングドレスだのスク水だの…らきロワ自重しるww
番外編といい良い意味で暴走してるな
他にもメイド服×4(死体含む)とか…
異装はパロロワのお約束の一つとはいえ、序盤からここまで揃うのはw
かえるの話が投下されるかと思って支援に来たけどまだっぽい?
うおおイラスト見てえええ
早くパソコン直れええ
506 :
代理投下:2009/03/05(木) 18:37:03 ID:LSVq5EO7
夢。
夢を見ている。
目に映るのは青いっぱいに広がる空と緑の草原。
そしてそれらをバックに微笑んでいる愛しき女。
彼女は麦わら帽子を押さえながら私の方を振り向く。
そして彼女は私に手を差し出して満面の笑みを浮かべる。
『ほら、あなたも一緒に行きましょうよ!』
『!?』
その手をとった瞬間に、辺りの景色は一変する。
青と緑で彩られた空間は白の壁に赤の絨毯が敷かれた建物の中へと移り変わる。
彼女の白いサマードレスは純白のウェディングドレスへと変化していて、
かわいさを残していたはずの顔はすっかり艶やかなものになっていた。
されどこの礼拝堂、私たちを祝福するものは誰一人いない。
彼女の美しさは私だけのもの。 たった二人だけの結婚式。
誰にも知ることもない、私たちはそっと唇を重ねる。
『あぁん、あん!もっと、もっとぉ!!』
また景色が変わる。
白の時間が終わり黒の時間が訪れる。
そこに映っていたのは薄暗い部屋の中。
そして妙な喘ぎ声を出している彼女。
美しかった彼女は妖しげな魅力を晒し出している。
気づけば私は、肌を丸出しにした彼女の尻を叩いているではないか。
白かった尻肉はたちまち赤へと変色し、それに呼応するかのように彼女の表情が赤くなる。
されども私は叩くことをやめることはなく、彼女もそれを拒もうとする様子もない。
彼女との淫猥な時間はまだ始まったばかり。
『そういえば、私達がこうしていられるのってつかさ達のおかげよね・・・・・・』
あれから結構時間が経った。
今の私はかがみと結婚20周年のパーティーを行っている。
子供達は空気を読んで外出中だ。
よって今この場にいるのは私と彼女だけ。
私は大分老け込んだが、彼女は母からの遺伝なのか、昔とあまり変わらぬ姿でいる。
料理を食べながら楽しく談笑していたのだが、そんな中彼女が言い放った一言で一変した。
そう、今の私達の幸せは多大な屍によって支えられている。
殺し合いで他の全てを犠牲にして得た幸せ、死んで極楽浄土にいけるかというと疑問が残る。
せめて彼女だけは天に昇ってほしい。
―――おまえら人間じゃねぇ!
『何者だ!?』
不協和音が響く。
同時に空間に乱れが生じ始める。
人間ではないというのは確かにそのとおりだ。
私は殺人鬼。 人の幸せを奪って手にした殺人鬼。
―――あぁん?あんかけチャーハン?
―――おいこら、お前らか、私の服を剥ぎ取っt
―――おは☆らっきー!
―――黙れ!
やめろ!やめてくれ!
不協和音は更に大きくなっていく。
消えていく。
目の前の香ばしい匂いを放つ料理も
それに付きたてたフォークも
築き上げた家も
そして愛しき彼女の姿でさえも全てが崩壊してゆく。
手放すものか、
泣きながら助けを呼ぶ彼女に向かって必死に手を伸ばす。
消え行く彼女の身体を、悲しそうな彼女の顔を見るのは辛くて、
それでも彼女と別れることは嫌だから、
私は精一杯、否、全力で彼女の身体に少しでも触れようとする。
しかしいと悲しき、彼女の手に触れようとした瞬間その手までもが消え去ってしまい
『さようなら・・・・・・』
そう呟いて消え行く彼女の泣き顔を見送ることしかできなかった。
☆ ☆ ☆ ☆
『・・・・・・では次はお待ちかねの死者の発表をしようか』
「む・・・・・・?」
耳障りな声によって意識が覚醒する。
嫌な夢だ、寝覚めが悪い。
しかし考えに浸っている暇はなく、上空に流れる巨大な映像に目が向く。
眠け眼を擦りながらそれをぼんやりと眺める。
今の台詞から察するに、どうやら殺し合いの死者の発表をするようだ。
「かがみん・・・・・・」
死者の発表ということを思い出して、既に死んだ最愛の女性を思い出す。
この殺し合いの中、彼女はどんな顔で死んだのだろうか。
夢で見た時のような哀しげな泣き顔で死んでいったのだろうか。
『えーと死亡者は
高良みゆき
ルイズ
前原圭一(ニコ)
キョン
桂ヒナギク
セフィロス・・・・・・』
まったく知らない名前を頭の中で聞き流していく。
いや高良みゆきというのはかがみんの友人だっただろうか。
彼女の死に関しては私はどうでもいいが、かがみんが生きていたならば悲しんでいたのだろう。
『川田章吾
ピッピ
笑点のピンク
ゴマモン』
ゴマモン。
かがみんを殺したという水棲生物の名だ。
先ほど怒りに任せてやつを殺した。 だがただそれだけだ。
かがみんの仇を殺したという達成感も優越感もない。
あるのは彼女に会えないという虚しさだけ。
『の10名です!』
「何!?」
思わず私は叫ぶ。
周囲に誰がいようと知ったことはない。
何故かがみんの名が呼ばれていないのだ!?
ゴマモンどんは確かにかがみんを殺したと言った。
「まさか・・・・・・な?」
思考末、最悪の結果が脳裏に浮かぶ。
かがみんとゴマモンどんは共に行動していたが、
なんかの拍子で喧嘩になり、結果ゴマモンどんが殺してしまった。
しかしかがみんは一命を取り留めており、早とちりしたゴマモンどんが殺したと思い込んだだけではないかと。
かがみんはあの性格の都合上、誤解を受けやすいから口喧嘩になってしまうことは大いに考えられる。
そしてゴマモンどんは殺したと言っているが、頭を打って気絶したり高台から海に落ちたところを勘違いすることもあるだろう。
なんせ水棲動物だ、脈が動いているかどうか調べるだけの知識がなくても不思議ではない。
そんな彼を殺したということはつまり・・・・・・
「・・・・・・いや私は何を考えているのだ」
頭の中を駆け巡る根拠のない理論。
彼がどうしてかがみんを殺したと言ったのかはわからない。
殺戮者、そんな言葉が彼の頭を回っていく。
それは着実に彼の心を苦しめていく。
かがみんはこんな自分を見てどう思うだろう。
血に塗れた愚かな獣を見てどう思うのだろう。
「かがみん、私はどうすれば良いのだ」
いもしない彼女に向かって問いかける。
そして一つのことに思い当たる。
「今、会いに行くぞ」
そうだ。 彼女はまだ生きているかも知れないのだ。
わからないことまみれであったが彼女の名前が呼ばれていない、これだけは確定事項。
誰も殺さず殺されず、かがみを探し続ける。
一時しのぎでしかない答えだ。
正直人を殺さない保障はどこにもないし、殺されるぐらいなら殺してやる。
元々自分はかがみんと結ばれるために行動してきた。
だとすればここでもやることは変わらない。
かがみんと合流しよう。
そして愛の告白をしよう。
それからどうするかなんて結婚してから考えればよい。
今はただ 嫁を求めて 旅人に
(詠み人知らず)
【D-3/岸辺/1日目-朝】
【かえる@オールジャンルバトルロワイアル】
[状態]:全身各所に裂傷。失意。疲労(小)
[装備]:和服
[持物]:デイパック、基本支給品一式、不明支給品x1
[方針/行動]
基本方針:かがみんと生還する
1:かがみんを探す
2:かがみんは本当に死んだのだろうか
3:殺し合いについては保留(かがみんと結婚してから)だが襲い掛かる相手には容赦しない。
[備考]
※オールロワ140話「B-5周辺顛末記」より参加。
※柊かがみが死んだかどうか疑ってます。
※禁止エリアを聞き逃しました。
代理投下乙です
聞き逃す展開もあったが再度かがみに為に行動再開か
かえる、だんだんシリアスになって来たな
先に期待していいのだろうか?
GJ
代理投下乙です。
ついにシリアスモードに入ったか。
とりあえずカエルが格好よく見えましたGJ。
そしてnk氏…アンタはまたwww
放送でかがみが死んでいないことを知って立ち直ったか
かえるかっこいい!
代理投下乙!!規制長引いてるみたいだな
かえるに鬱フラグが…誤解と疑心暗鬼渦巻く正にロワ的展開
さりげに禁止エリア聞き逃してるし危ない状況に陥りつつあるのか
かがみと出会ってどう転ぶか…会う前に決定的な何かが起こるのか?
精神状態回復or精神破綻でマーダー化とかどう転んでもおかしくないのが非常においしいなw
らきロワのカオスとシリアス乱戦なところが素晴らしいww乙でした
ついに爆弾氏の予約が…これでかつる!!
多人数予約来てるw
うわすっげぇ10人予約ってwwww
凄すぎんだろw
油断してたら予約来てた!
最初の山場が来るのかって今までも山場の連続だったわなw尻叩き的な意味も含むww
それにしても楽しみだ…
しかし予約が1つしかないのは寂しいな
まだ忙しい時期なんだろか?むしろ今までが快調すぎ、という考え方も。
この板にあるロワの中では、トップクラスとは言わずともかなり上位の速度だしな
さぁて爆弾氏の投下は今日の夜、の予定だな?あぁーなんだろうなぁこのwktk…たまらんな。今から全裸だ
ふと思ったが、タイトル「らき☆ロワ」なのにらきすた原作からの参加者は
妙に空気だなw
他の奴らの影が濃すぎるんだよなwww
こなた→吸血鬼になって自分と同じ顔の書き手といちゃいちゃ
かがみ→なのはと一緒なので今は安全だが包囲網が半端ない
つかさ→ショックで現実逃避中、ロワの記憶はどう影響するか?
みゆき→一話死亡
ゆたか→ブレブレブレブレ
みなみ→親友の知り合いと行動中、一番安全かな?
ななこ→若さと色気を手に入れてノリノリでマーダー
らき勢もそれなりに濃いんだがな、一部が濃すぎるんだよ。
ハーレムとか阿部さんとか尻たたきとかwwww
かがみん包囲網には期待してるぜ
かがみをめぐって愛憎渦巻く骨肉の戦いが…尻は叩かれるのか!?
まだ女性陣はリアル尻叩き無いんだよな〜被害者第一号は誰だww
あんたなぁww
みwikiwwwwww
このみwiki様は俺ボイスに違いないwww
ところでらきすたキャラが空気うんぬんの話見て思ったんだが
ここのなのはって絶対なのはロワのなのはより目立ってるよな
他所に出張した方が目立つ可能性が増えると言うわけかな
教えてあげよう。人生の喜びを、悲しみを、そして終焉を。
人と人の縁。
相対したり同じ方を向いていたりまたは全然違う方を向いていたり、
触れ合ったりかすりもしなかったりあるいは全然気付くこともなかったり、
同じ場所にいるのに全然関係なかったり、違う時間にいたのに強く関係していたり、
人と人との間にある縁――運命は、俯瞰の視点で見れば時に”交差点”と例えられることがある。
それを見てみよう。
ある一時。十人の人間が通り過ぎ、あるいは足を止めたその交差点――彼らの運命を、俯瞰の視点より。
〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓
【阿部高和 編 〜や・ら・な・い・か・?〜】
[07:00]
都会の風景の中ならば何の変哲もないだろうと言える一つの片側二車線の交差点。
東西南北に車道が交わるその中心に一人の男とその”息子”が屹立していた。
「さて、いい男はどっちにいるのかねぇ……?」
そこから辺りをぐるりと見渡して青いツナギの男――阿部高和は片手をあごに当てて思案する。
もちろんもう片方の手に自身の大事な部分をまさぐらせながら。
「道に悩んだら”棒”を倒して進む先を決めるってのが定番だよな」
阿部はそう言うとすばやくアスファルトの上に寝転がる。
朝日を浴びていたアスファルトは案外温かく、なんだかこのまま寝っころがって誰かを待つのもいいように思えたが、
しかし思いついた案をふいにするのもあれなので、その思いつきは却下することにした。
「まずは”棒”を立ててと……」
先刻飲んだマカビンビンの影響がまだ残るそれは軽くゴシゴシとこすっただけで天上へと向け強くそそり立った。
後はこれを倒せばいいのだが……。
「よし、さっきのケツを思い出してもう一発ヌいておくか」
気持ち悪いもの、例えば女のグニャグニャした巨乳なんかを思い出して萎えさせるというのも手ではあったが、
どうせなら気持ちイイ方にこしたことはなく、阿部はさらに棒をゴシゴシとこすりはじめる――
[ now wanking...... ]
「ふぅ……」
数分後、交差点の真ん中に白濁液を撒き散らした阿部は路上を東へと向かい進んでいた。
目の前から浴びせられる陽の光の心地よさと、 【 賢者の時間 】 がもたらす倦怠感にあくびを噛みながら
ゆっくりと彼はその交差点より離れてゆく。
【TIP】 「賢者の時間」
いかな性欲魔人のいい男と言えど、この世の理より外れることはできない。
砲撃の後の避けられぬ空隙! この時間帯だけは彼であろうとテンションが下がることは避けられないのだ。
ゆえに彼はこの交差点に残された 【 血痕 】 を見逃してしまったのである。
もしそれに気付いていればこの後の物語は大きくその様を変えていただろう。
【TIP】 「血痕」
阿部さんよりも前に交差点を通り過ぎた 【 忘却のウッカリデス 】 が残していったもの。
その血は、彼が背負っている瀕死の重傷を負い流血する遊城十代のものである。
【ZAP】 「忘却のウッカリデス」
ザッピングします。
[07:00] 阿部高和 ⇒ [06:20] 忘却のウッカリデス
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【忘却のウッカリデス編 〜死地を迂回〜】
[06:20]
ふらふらと、頼りない足取りで交差点を南から北へと通り過ぎる青年の姿があった。
端正な顔に苦悶の表情としたたる汗を浮かべている彼の名前は――忘却のウッカリデス。
そして彼のその背中には彼と同年代か幾分か幼く見える少年――遊城十代が背負われていた。
「……ハァハァ。お、重い……。が、がんばれ……僕」
自分で自分を励ましながらウッカリデスは一歩一歩と震える足で歩を進めてゆく。
そんな彼に対して背中の十代は無言。そもそも意識すらなかった。重傷を負い気絶しているのである。
「怪我したら、病院ってのは定番だけど……人間って重いなぁ……」
彼が休むことなく北へと向かっているのは、いまや瀕死の十代をその先にある病院へと連れてゆくためだ。
怪我をしたら病院。至極単純な理屈に従い彼はそれを実行したのだが、しかし言葉の通りに人間は重かった。
だいたい標準的な体格だろうと言える十代の体重は50kg程度といったところか。
人間一人というのも単位をkgとすると途端に印象は変わり、ものすごい重量を持ったものだと言うことが解る。
しかも、それを背負うウッカリデスの身体は貧弱極まりない。
線の細い美青年と言えば聞こえがいいが、外見的な価値観をのぞけばそこにいるのはただの 【 もやし 】 である。
【TIP】 「もやし」
食物のもやしが日光に当てられずに育てられることから、ろくに外に出ず貧弱な体格の人間のことをもやしに例えることがある。
ウッカリデスの出身ロワであるアニ2ではルルーシュ@コードギアスの呼び名はもやしと定着していた。
そして、彼を書き手キャラの元ネタとしているウッカリデスも勿論もやしなのである。
余談ではあるがアニ2ではスレの空気が悪くなりそうになると、「もやしの芽について語ろうぜ!」という言葉で流れを切るのがお約束。
「病院までは……後、1キロメートルぐらい……か? うわ、数字で考えると駄目そう……」
そもそもとして病院まで行ってどうするのか。という問題もあった。
ホーリーエルフの祝福という所謂神秘的、漫画的な力で辛うじて致命傷は回避したものの十代の受けた傷は深く重い。
バトルロワイアルの舞台であれば医者などが常駐してるはずもなく医療行為は自身で行わなければいけないのだが――
「手当てをしました……の一文じゃあ駄目かなぁ。説得力に欠けるかなぁ……」
――ウッカリデスにその手の専門知識はない。
切り傷程度ならガーゼを当てて包帯なりテープを巻けばいいとぐらいまで解るが、しかし十代の傷はそんな程度ではない。
「輸血も必要なんだろうけど、十代くんって何型なんだろう……ていうか、血液型の設定とかないよなぁ……」
リアルに考え始めるとどうにも立ち行かなくなる。なので、そこらへんのアレコレをウッカリデスは頭から振り払った。
何もこの舞台上には自分しかいない訳でもないのだ。
病院に行けば誰かがいて、そこで医療行為的なイベントが発生する……というのを期待するだけでもいい。
ご都合だが、それは案外悪い賭けじゃなかった。
「そうそう。書き手なんだから、展開とフラグを最大限に活用しなくっちゃ」
負傷者を病院に担ぎ込む。そこから続いてゆく展開は主に二種に分かれる。”団結”と”惨劇”である。
一つは、治療行為がうまくいき負傷者は復帰。苦難を越えた仲間達の間に強い団結力が生まれるというもの。
一つは、血の匂いにマーダーが禿鷹の様に寄ってきて、ピンチが大ピンチ。もしくはデッドエンドとなるもの。
「 【 アニ2だと病院では…… 】 、……やっぱ病院行くのやめようかなぁ」
【TIP】 「アニ2だと病院では……」
担ぎこまれたエリオが殺されたり、それを発端に誤解が生まれそうになったり、ラッドがヒャッハァ!したり、
スパイクが麻薬をDさんに譲ってたり、霊安室にロリショタの死体が集められていたり、自殺未遂が起こっていたり、
しまいにはエヌマ・エリシュで木っ端微塵に粉砕されるなど、けっこうロクなことがない。
とは言え、他に思いつく選択肢もないのでウッカリデスはよろよろではあるが足を止めずに北へと進む。
そして、考察しているとその間フィジカルな部分の描写がされないから楽だなということに気付き、思考をそちらへ切り替えた。
「みゆきさんはまぁ仕方ないとして……ルイズとかセフィロスとかキョンとか、そういう名前を聞くのは不思議な気持ちだな」
ウッカリデスは少し前に聞いた 【 放送 】 で呼ばれた死者の名前を思い出す。
書いてる時はそれが当然で、自身が参加させられることとなった書き手ロワの中では書き手の名前しか聞いてない。
なのでキャラ名を実際に耳で聞くのはこれが初めてで、それはなんとも不思議な感覚があった。
「キョンが死んだってことはハルヒに大きな影響があるんだろうなぁ……マーダー化とかしてないといいけど」
そこから予想できる参加者のスタンスの変化や、禁止エリアが中央に集中している意味。
そんなことを徒然と考えながら、ウッカリデスはゆっくりと北へと進んでゆく。
【TIP】 「放送」
パロロワには欠かせない定番のイベント。主に死者の名前を参加者に聞かせることで揺さぶりをかけるのが狙い。
他には数少ない主催側の事情を書けるチャンスなので、脱出や対主催関係のフラグが発生することもある。
なので禁止エリアや首輪などと違い、放送という要素がロワから外される可能性は低い。
ちなみにこの話では、ウッカリデス達以外にも 【 もう一組 】 放送跨ぎのグループが存在する。
【TIP】 「もう一組」
大きなリアクションが取れるなら放送後は単独で予約されることも多いが、そうでない場合も存在する。
今回はウッカリデス&十代の他に、【 6/氏 】 &結城奈緒のグループも放送跨ぎで予約されているのだ。
【ZAP】 「6/氏」
ザッピングします。
[06:50] 忘却のウッカリデス ⇒ [06:00] 6/氏
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【6/氏 編 〜The wrong man 六〜】
[06:00]
「10人か……。参加者数を考えたらけっこうなペースだな」
椅子に腰掛けたままの姿勢で誰ともなしにそう一人ごちると、6/氏はその視線を同じ部屋にいる少女の方へと移した。
放送がかかる前より彼を観察し、直前になって接触。何らかの取引きを持ちかけようとしてきた赤毛の少女。
6/氏の目からは幾分かそこに動揺があるように見られる。
「……もしかして、知ってる名前が読み上げられたか?」
そう聞いてみる。しかし、彼女はその問いには首を横に振った。
「別に。ただ、あんまりにも素っ頓狂だったんでね、呆気に取られただけ」
なるほどと6/氏は心の中で納得する。目の前の少女は”割と真面目なロワ”よりここに連れてこられているんだろうと。
今現在、彼が出会ってきた参加者達は原作からっぽいこなたを除くとどちらかというとカオス寄りぽい面子ばっかだったし、
名簿を見てもカオスで名を馳せている人間が何人か見て取れ、しかも自分(6/氏)まで複数いたりもしたりする。
なので、このロワが何ロワかというとカオス寄りかもという想定はあったが、しかしそれは必ずしも正解じゃないらしい。
「(どこのロワから来ましたか? なんて聞くのはさすがに無茶か。けど、この接触。重大なヒントが得られるかも)」
カオスなロワやカオスな参加者に理屈を求めるのは非常に難しい。
逆に、真面目なロワや真面目な参加者はきっちりとした道理に沿って動いている。
だとするならば、目の前の赤毛の少女から得られる情報は限りなく間違いの少ない情報である……はず。
「殺したい奴がいる……って、話だったな。とりあえず話を聞かせてくれないか?」
殺したい奴がいるなんていうのは至極物騒な話だが、つまりはそれだけの因縁がある相手なのだろうとも想像できる。
まだバトルロワイアルが始まってより6時間しか経ってない――となれば、それは開始前よりのものだと推測するのも容易い。
実際に応じるかはともかくとして、その因縁の相関図は非常に有益な情報であると6/氏は考え、少女に話を促した。
「私が殺したいのは……殺したいのは、 【 不死身の柊かがみ 】 」
【TIP】 「不死身の柊かがみ」
数多くのロワに出場し、その中で様々な役割を演じている柊かがみであるが、これはアニ2における彼女の呼び名である。
不死者となる酒を飲んだ彼女はその後紆余曲折を経て衝撃のアルベルトとコンビを組んでこの名前を名乗ることになる。
斬っても叩いても死なない為にそれこそ七転八倒な生き様(?)であった。後に悪名名高きらっどみんに進化(?)する。
「え……、 【 あいつ 】 を……か?」
言って、6/氏はそれが失言だと気付き後悔した。
あまりにも因縁めいていて聞きなれていた名前だっただけに、つい素のリアクションをしてしまったのだ。
勿論。殺してほしいと言われている人物のことを知っているとなれば少女よりの追求が始まるだろう。
大物ぶった態度で彼女より情報を引き出そうと考えていたが、初手よりの大失敗である。
【TIP】 「あいつ」
カオスロワの柊かがみこと、ガチレズ悪臭ツインテールのこと。6/氏とは切っても切れない腐れ縁でもある。
最初は当時流行りのツンデレのジンクスにより散々な目に合っていたが、それがどう作用したのか外道キャラに成り果てた。
覚醒(?)以後は汚れキャラとしてカオスロワ内を縦横無尽に跳梁跋扈し悪逆の限りを尽くしたり因果応報だったりする。
パロロワクロススレにも6/氏と一緒に出張し、そこでネタが定着化したことが此度のロワで6/氏が3人もいる原因となった。
「も、もしかして、お前……あいつの仲間かっ!?」
瞬間。赤い光が煌き、6/氏の目の前の机が真っ二つに割れた。方法は解らないが、誰がやったのかは明白だ。
赤毛の少女の反応を見るに、どうやら彼女も柊かがみより相当に手酷くやられたらしい。
となれば、ここで柊かがみ被害者の会結成だろうか?
「いや、違う。腐れ縁だけど仲間とかそういうのじゃないっていうか……まぁ、とりあえずは違う」
何時の間にかに少女が手に凶器を出現させていたことに気付き、6/氏はぶんぶんと首を振る。
名前を聞いただけで発狂寸前まで達するとはどんなトラウマがあるのだろうか? もしかして■■■だったりするのだろうか。
ともかくとして、目的は情報収集。互いに冷静でなければいけないと、彼は情報交換の基本を実行した。
「ちょ、ちょっと落ち着こうぜ。そもそも君は誰だ? 俺は、6/って言うんだけど……」
「…………結城、奈緒」
赤毛の少女の名前は 【 結城奈緒 】 。
どこかで聞いたことあるようなないような、とりあえず自分の好みからは外れているなというのがこの時点での6/氏の感想だった。
【ZAP】 「結城奈緒」
ザッピングします。
[06:00] 6/氏 ⇒ [06:05] 結城奈緒
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【結城奈緒 編 〜迷える人外舞台〜】
[06:05]
「いや、違う。腐れ縁だけど仲間とかそういうのじゃないっていうか……まぁ、とりあえずは違う」
慌てふためく目の前の男。そして自身がエレメントを使って真っ二つにしたテーブル。
酷く落ち着きが無い。動揺を越え狼狽。そこまでに不死身の柊かがみが残したトラウマは強いと奈緒は自覚していた。
「ちょ、ちょっと落ち着こうぜ。そもそも君は誰だ? 俺は、6/って言うんだけど……」
やっと出会えたまともに話せる人間だと言うのに、逃してしまってはまた一人で恐怖に怯えるしかなくなってしまう。
それは考えたくも無いことなので、奈緒は男の言葉に従い気持ちを落ち着けることにした。
エレメントを消し、自分の名前をぼそっと名乗る。
「あんた。それ本名……じゃないよね? なんか同じ名前が3つあったと思うんだけど」
”6/氏”ってなんだ? と奈緒は思う。名簿の頭に3つ並んだ同じ名前(?)。
形式番号っぽいし、もしかしたら 【 深優=グリーア 】 みたいなロボットかと思ったら、案外普通の男だった。
【TIP】 「深優=グリーア」
結城奈緒と同じく舞-HiMEに登場するキャラクターの一人。無口無表情系のサイボーグっ子である。
残念ながらアニ2には参加していない。(出展がゲーム版ではあるがギャルゲロワ2には参加)
その設定と水色の髪の毛は綾波・長門系を連想させ、岩崎みなみが好きな6/氏の好みにあうかも……?
「本名じゃあないけど、それはここにいる連中のほとんどはそうだと思うぜ? アナゴとかピッピとか」
ふぅんと、奈緒はとりあえず納得した。
先のロワでパートナーである 【 金ピカ 】 と考察した通り、集められているのはそれこそ常識の通じない奇人変人ばっかなのだろう。
だとすれば、そこらへんを深く考えることに意味はなさそうだったし、興味もなかった。
【TIP】 「金ピカ」
英雄王ギルガメッシュ@Fateのこと。トレードマークの一つである鎧が金色だから等の理由でこう呼ばれる。
アニ2では開始当初より奈緒とコンビを組んで、意外なことに考察系コンビとして動いていた。
途中、衝撃のアルベルト&不死身の柊かがみコンビと遭遇し、アルベルトと勝負したもののよもや貴様そこま――が。
とはいえ死には至らず後に奈緒と再会するのだが、ここの奈緒は再会前よりの参加なので死んだと勘違いしたままてある。
「……まぁ、いいけどさ。あんたも柊かがみのこと知ってるなら私に協力してくれるわよね?」
瑣末なことは棚上げし、奈緒は本題へと話を戻す。
自身に強いトラウマを刻み込み、幾多のロワで暗躍し、そして今回のロワの元凶である魔女・柊かがみのこと。
生き延び、そして無限の死闘の連鎖より逃れるにはその存在を打破しなくてはならないということ。
震える心を押さえつけ、彼女はそれを必死に6/氏へと語った。
「んー……、柊かがみが全ての元凶か」
しかし目の前の男の態度は煮え切らない。
彼もおそらくは酷い目に合っているはずだというのに、どこかそれを深刻に捉えていないふしがあった。
もしかしてこいつは柊かがみに連なるものでは……と、奈緒が疑心に捉われようとした時――
「かがみんがどうしたって?」
背後より声。奈緒が潜ってきた扉の位置に 【 双子の様にそっくりなセーラー服の少女 】 が二人現れていた。
【TIP】 「双子の様にそっくりなセーラー服の少女」
泉こなたと、彼女の姿をとっている 【 地球破壊爆弾No.V-7 】 のこと。
瓜二つではあるが、こなたの方はセーラー服が血に染まっており団長腕章を身につけているので一応区別はできる。
もっとも奈緒からすれば知るよしもないことなので、彼女よりからは区別がつかないのだが。
【ZAP】 「地球破壊爆弾No.V-7」
ザッピングします。
[06:05] 結城奈緒 ⇒ [06:25] 地球破壊爆弾No.V-7
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【地球破壊爆弾No.V-7 編 〜シュレディンガーの書き手〜】
[06:25]
「かがみんがどうしたって?」
新しい登場人物が増えていることにかまう様子もなく、爆弾は気安く6/氏と奈緒に問いかける。
倒れていた椅子を三つ起こして一つにちょこんと座り、もう一つをこなた。更にもう一つを立ちっぱなしだった奈緒に勧めた。
「いや、それがな……」
事情を掻い摘んで話してくれた6/氏の言葉に爆弾はふむふむと頷いた。
こなかが推奨派としては喜ばしい展開ではなかったが、
このロワがかがみ主催。あるいは彼女を中心にしたロワであることは可能性としては十分に考えられたからだ。
「あんた達も柊かがみのことを知ってるなら、こんな馬鹿げたこと終わらせたいって思うだろう?」
ただ一人息巻く奈緒を前に、爆弾と残りの二人はいまいちテンションが低かった。
実際に被害にあいまくってる6/氏はともかくとして、爆弾からすれば柊かがみは愛すべきキャラの一人であって迫害の対象ではない。
それに同行している泉こなたのこと、かがみと同じ姿を持つロリスキーのことを考えるとこの展開の拡大は望ましくなかった。
「(……とは言え、かがみがかがみんである故にこの誤解(?)フラグは拡大していくんだろうねぇ)」
そしてその誤解フラグの被害を被るのは自分達であろうとも容易に想像できる。
所謂、善良な対主催であり、そして柊かがみとの縁の濃さで言えばロワ内でも屈指なはずのこのグループはいい標的だ。
更には同行している6/氏が 【 誤解王クオリティ 】 を持つのだからそれはもう必然とも言える。
【TIP】 「誤解王クオリティ」
誤解に誤解を重ね、ついには誤解王にまで達した6/氏の発揮する誤解のクオリティのこと。
彼がいかに誤解に巻き込まれるかはカオスロワを見るまでもなく、このロワの3人の6/氏を見るだけでも納得できるだろう。
大抵の場合、誤解とは狭い因縁の間で起こるものだが彼の場合参加者全員から敵と見なされるなど規模も大きい。
それが今後このロワの中でどれだけ発揮されていくのか、楽しみ(?)である。
「まぁ、こんなことを繰り返したくないってところには同意だし、それを手伝うことにはやぶさかではないよ」
曖昧な妥協案を提示し、爆弾は奈緒を懐柔することを試みる。
彼女の暴走を許せば回りまわって自分達にも危機が訪れるとなれば手を打たないということはない。
「私の名前は地球破壊爆弾。隣のこの子は泉こなた。彼女は件のかがみと親友なんだけれども、それは許容してくれるかな?」
誤解の種は予め摘んでおこうと爆弾はこなたの素性を明らかにした。
泉こなたと柊かがみ。そしてその周辺の人間関係と、柊かがみが持つ本来のパーソナリティなどなど。
そして自分が書き手という別次元の存在であることは伏せて、あくまで別世界のそっくりさんであると説明した。
「ふぅん……じゃあ、あの魔女にも大元の存在があるってわけ? じゃあそこを押さえれば私達にも勝ち目はあるんじゃない?」
* おおっと、その発想はなかった * と、爆弾は奈緒の発言に唸る。
素のらきすたキャラは無害ですよーとアピールしたつもりが、そこを逆手に取られウィークポイントと解釈されるとは予想外だった。
見れば6/氏の顔にも困惑の表情。そして隣に座るこなたの顔にも……と、彼女が爆弾の袖を引っ張った。
「どしたの? この話厳しい? それともお花を摘みにいきたくなった?」
「そうでなくて匂いませんか……その、アレの匂い」
そういえばこの子も一端の吸血姫だったねと爆弾は再認。
確かにそれ――血の匂いは吸血鬼である爆弾の鋭敏な鼻にも感じ取れていた。
「くさいねー」「くさいよねー」とはらき☆すた(アニメ)の中でよく聞いた台詞だが、こなたがそれを発したことはあっただろうか?
まぁ、そんなことはどうでもいい。
問題はこなたが危機感を持って爆弾にそれを知らせたということ。つまり、それが近づいてきているということだった。
「誰かこっちに来てるっぽいよ」
言って、爆弾は席を立ち窓の方へと歩いてゆく。
吸血鬼としては大嫌いな陽の光。その中に現れるのは、新しい仲間か、それとも 【 凶悪な殺人鬼 】 なのか――?
【TIP】 「凶悪な殺人鬼」
このロワの中で殺人鬼と言えば 【 ラッド・ルッソ 】 だろう。
とは言えこの彼。そう呼ばれる割には意外とそれらしいことをしていなかったりする。原作でもロワにおいても。
ツンデレマーダーと言うべきか、殺す相手にルールを持っている為に意外と☆を稼げないのがこの手のキャラクターの特徴。
「べ、べつに対主催を応援するわけじゃないんだからねっ! 私は主催者をぶっ殺したいだけなんだからっ!」
【ZAP】 「ラッド・ルッソ」
ザッピングします。
[06:25] 地球破壊爆弾No.V-7 ⇒ [07:20] ラッド・ルッソ
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【ラッド・ルッソ 編 〜ルナティック・ダンディ〜】
[07:20]
西の方角より運命の交差点へと入ってくる一人の男の姿があった。
触れれば爆発するような、そんな不穏な気配と怒気に満ちた瞳。
男の名前はラッド・ルッソ。今は自身に屈辱を与えた青いツナギを着た変態を探している。
「……殺す殺す殺す殺す殺す殺す」
抑えきれない殺意が口から言葉となって止めどなく溢れ出してくる。
忘れたくても忘れられない。初めての屈辱。
そこから生まれるのはポリシーでもルールからでもない、純粋な怒りとそれに対する破壊の衝動。
「……糞っ! 糞糞糞……あの糞野郎っ……! 絶対完全に不死身でも神でも悪魔でも殺してやるっ!」
先刻のことを思い出す度に下半身に嫌な緊張が走った。
恐怖と大きな羞恥。そして僅かな……期待? 混ざり合い得も言えないそれにラッドの心は掻き乱される。
「どこに行きやがった……あの変態……異常性癖者は……」
武者震いとは別の震えに、ラッドは寒くもないのに着ているコートの襟を寄せる。
その黒いフード付きのコートは通り道にあった衣料店から勝手に拝借してきたものだ。
ついでに着ていた背広も新しいものに……と言うよりも、そちらが本来に目的であった。
尻に穴の空いた服などいつまでも着ていられるはずがない。
コートを重ね着したことにラッド自身は特に意味はないと思っている。が、そこには無意識の防御があったのかもしれない。
もし、あの男と相対して再びあの様なことがあった時、それが明暗を分ける紙一重になるのではないかという。
「道に迷ったなら”棒倒し”ってのが、定番だよなぁ……」
何かを思いついたのか、ラッドはギラリと凶暴な笑みを浮かべると一つの信号機の方へと歩き出した。
そして――
「ぶっ倒れろぉぉぉおおおぉぉぉ――っ!!!」
――轟音。
ラッドの握り締められた拳が鉄の支柱にめり込み……そして振り抜かれた。
「痛ってぇ……」
勿論そんなことをすれば生身の拳がただで済むはずがない。実際にラッドの拳は砕け傷口から血は噴出していた。
しかしそれは一時の間のことだ。間もなく不死者の特性がその傷を回復――いや、身体を復元してゆく。
まるで映像を逆回しに見ているように血が地面より遡り、バラバラになった骨が集まり、千切れた肉がくっつく。
「……こっちか」
握って開いてを繰り返し拳が元通りになったことを確認するとラッドは倒れた信号機を跨ぎ、 【 東方 】 へとその足を向けた。
【TIP】 「東方」
東方と言うと何を連想されるだろうか?
「東方は赤く燃えているか?」それとも、「俺の髪型がサザエさんみてーだとォ?」だろうか?
最近だとやはり東方と言えば「東方シリーズ」であろうか。
爆発的にその認知度を高めており、パロロワ界隈でもいくつかのロワで東方キャラの姿やその活躍が確認できる。
このらき☆ロワには縁の人物は参加していないが、現在 【 東方キャラの格好をした人 】 が一人存在する。
【TIP】 「東方キャラの格好をした人」
チャイナドレス@書き手2を着た 【 6/氏 】 のこと。
出展元ではギャルゲロワ書き手の「お姉さま」がこの格好で登場したが、勿論ギャルゲロワに東方キャラは参加していない。
じゃあなんで? と言うと、理由はないでもないが、それが通ったのはフリーダムな空気のおかげだとは言えるだろう。
【ZAP】 「6/氏」
ザッピングします。
[07:20] ラッド・ルッソ ⇒ [07:20] 6/氏
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【6/氏 編 〜The wrong man 六〜】
[07:20]
「一人って寂しいなぁ……」
そんなことをポツリと漏らす男が病院の正面玄関の前に一人で立っていた――6/氏である。
なぜ彼がこんなところでぽつんとしているかというとそれは、彼が 【 中国 】 だからというのが爆弾の言であった。
【TIP】 「中国」
東方シリーズに登場する紅美鈴の愛称。チャイナドレスを着ているから中国。とても解りやすい。
彼女の仕事は紅魔館の門番。なので彼女の格好をした6/氏は門番の役を任されているという訳である。
そもそもどういう成り行きかと言うとそれは1時間ほど前に遡る。
奈緒の提案を受けさてどうしようかと頭を捻っていた時、民家の外を通りかかった二人の参加者を爆弾が発見したのだ。
それは瀕死の重傷を負った遊城十代と彼を背負っていた忘却のウッカリデス。
怪我人がいるならそれが第一と、へばっていたウッカリデスに代わり爆弾が十代を背負いここまでやってきたという訳である。
なにしろ人外の吸血鬼。身体は小さくとも力は申し分なく、至極あっさりと病院までは辿り着いた。
そして十代にはとりあえずの応急手当――爆弾曰く「ちょっとした情報操作の応用」――を行い、今は各自それぞれに仕事をしている。
6/氏は見ての通りに不審者が現れないかを見張るために門番を。
忘却のウッカリデスと結城奈緒は、休憩を兼ねて安静中の十代を看ており、
地球破壊爆弾No.V-7と泉こなたは、吸血鬼にとっての食料である血液を確保しに病院の奥へと消えた。
「かがみが主催……か」
柊かがみがバトルロワイアルの主催。普通の人間であればそんなことはありえないと一笑にふしただろう。
だがしかし、カオスロワ出身の彼からすればそれはなんら可笑しいことではなかった。
何せ実際に柊かがみが主催者であったことがあるのだから。しかもその時は自分も一緒に主催側にいたのである。
勿論それを最後まで滞りなく務められるわけもなく、あえなく破綻はしてしまったのだが主催であったことは一つの事実だ。
「だとしたらけっこう納得できる面子でもあるんだよなぁ……今回の参加者」
名簿を一見して抱いた感想はカオスwwwである。
らきすたを中心に有名どころのキャラクターが脈絡なく入り乱れているところはいかにも、最近のそれっぽい。
それに6/氏と言う名前が3つも連なっているのを見ると、それは他のロワじゃあありえないんじゃないかというのが率直な感想だ。
「カオス系の小規模外伝とか? でも、他のロワからの参加者もいるからリピーターロワっぽいし……」
彼の前に現れた結城奈緒はアニロワ2の途中からの参加だということが合流したウッカリデスの証言により確定していた。
そうなると、現在判明しているのは……らきすた原作、カオス、書き手2、アニ2からとなる。
「らきすたの面々は原作からってことになると、奈緒ちゃんじゃないけどここが鍵か?」
気絶してしまっている十代に関しては不明だが、少なくとも今集まった面子の全員が柊かがみやそのそっくりさんと縁がある。
それに加えて奈緒が声を聞いたという参加者達にしてもそうらしい……とここまで符号が揃えば、確定の様な気もする。
だが、それが間違っている様な気もする。これは牽強付会で何かを見落としているのではないかという不安が拭えない。
「まぁ、まだ第1放送が終わったばかりだしな。考察脳もそんなに回らないか……」
暇ができるとつい考察しちゃうというのはロワ慣れした身の癖かと、6/氏は苦笑し身体をほぐす為にのびをした。
そもそも役割は門番なのだから考え事に夢中になるのはいけないことだろう。
これがコナンや金田一の様なミステリだったら答えに気付いた瞬間、黒タイツの男に殺されるのがオチである。
「にしても、陽が照ってきたっていうのになんかまだ 【 寒い 】 なぁ」
スカートのスリットから入り込んでくる風がやけに冷たい。
その中は未だナッシングパンチーな状態であり、よく考えればさっきの民家で下着も探しておくんだったと彼は今更ながらに後悔した。
【TIP】 「寒い」
人はなんらかの嫌な気配を察すると寒気を感じたりするものだが、この場面では実際に気温は低下していた。
なぜならば、アイスソードを持った 【 桂言葉 】 が誠君の匂いを追って現在この病院内を徘徊中なのだから……。
【ZAP】 「桂言葉」
ザッピングします。
[07:20] 6/氏 ⇒ [07:00] 桂言葉
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【桂言葉 編 〜ヤンデる想い〜】
[07:00]
カキン……カキン……カキン……カキン……カキン……カキン…………
薄暗くひやりと冷たい空気が流れる病院内の廊下に金属が床を叩く音が小さく鳴り続けていた。
カキン……カキン……カキン……カキン……カキン……カキン…………
鉄の節と四本の刃でできた足が規則正しく硬い床を叩き、その足に持ち上げられた一人の少女を運んでいる。
カキン……カキン……カキン……カキン……カキン……カキン…………
濡れた様な黒髪は風も無いのにゆらゆらとたなびき、両の眼は見た物の魂を吸い取る穴の様な暗さ。
カキン……カキン……カキン……カキン……カキン……カキン…………
両手に長剣。両足より一対ずつの刃。合わせて六つの閃きを露に桂言葉は暗い廊下を行く。
カキン……カキン……カキン……カキン……カキン……カキン…………
愛しい姿を捜し求めるその様は、まるで 【 絡新婦 】 の様であった。
【TIP】 「絡新婦」
”じょろうぐも”と読み、”女郎蜘蛛”とも表記されることがある。
ヤンデレな蜘蛛の妖怪で、美しい女性の姿を取って男を誘惑したり、糸を吐いて男を捕らえたりしてその身を喰らう。
現在、桂言葉の姿はそれに近いが、彼女とは別にこの妖怪にとても 【 縁のある少女 】 が存在する。
【TIP】 「縁のある少女」
女郎蜘蛛をモチーフとしたチャイルド――ジュリアを召喚する 【 結城奈緒 】 のこと。
しかし制限により彼女は現在チャイルドを召喚することはできない。
アニ2では螺旋力覚醒と同時に召喚可能となったが、このロワでそんなことがありえるのかは未だ不明である。
【ZAP】 「結城奈緒」
ザッピングします。
[07:00] 桂言葉 ⇒ [07:05] 結城奈緒
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【結城奈緒 編 〜迷える人外舞台〜】
[07:05]
病院の中にいくつもある大部屋の病室の一室。
六つ並んだベッドの一つには未だ意識を取り戻さない十代が寝かされ、その傍らの椅子の上にウッカリデスがおり、
そして向かいのベッドには奈緒が腰を下ろして所在無さげに足をぶらぶらとさせていた。
現在ここには六人のグループができている。
参加者が全員で六十名なのだからその一割。そう考えると非常に心強いと言えるだろう。だが――
「(こいつら……信用できない……)」
――彼女はむしろ罠の中に飛び込んでしまったんじゃないかという不安を抱えていた。
6/氏。地球破壊爆弾No.V-7。忘却のウッカリデス。この不自然な名前の三人は互いに面識がある風だった。
元の柊かがみの親友だという泉こなたは爆弾に懐いている風だったし、
ベッド寝てる十代という少年も見捨てずに連れてきたというのならばウッカリデスにとっては大事な仲間なのだろう。
「(けど、どうすれば……?)」
そんな中で彼女が感じるのは互いの間にある見えない壁。
こっちはプライドをかなぐり捨ててまで必死に事情を話し助けを請うたというのに、それが通じていない気がする。
まるでそれは異世界の言葉で会話をしているような、そんな感触。
「(こいつらが柊かがみの仲間だったら、私はまた利用される……)」
それは御免だと奈緒は頭を振る。
脅されて、命令され、そしてまた別の殺し合いに放り込まれる。そんなことは嫌だったし、なにより……怖い。
縋る相手もおらず、見下す相手もおらず、隣に立っていたいと思う者がいてもそれが儚く消え去ってしまうなんて、
そんな寂しくて自分のちっぽけさばかりを突きつけられる世界は怖かった。
「あの、奈緒ちゃん……大丈夫?」
気付けばウッカリデスという青年がこちらを心配そうに見つめていた。
「……勝手にちゃんづけで呼ぶな。馴れ馴れしい」
「あぁ、御免ね。つい」
なんだか、安心感というか人の好さみたいなものを奈緒は彼から感じとっていた。
こちらが弱気なところを見せれば手となり足となり世話を焼いてくれる、奈緒が普段手玉に取っている様なそんな男だと。
普段ならそれは軽蔑の対象でしかなかったが、しかし今は少しだけその存在がありがたい。
「病院。嫌いなんだよ……いい 【 思い出 】 ないし」
「あぁ、そうだよね。僕も病院にはあんまりいい思い出ってのはないや」
【TIP】 「思い出」
結城奈緒にとって病院の思い出と言えば、意識不明のままずっとベッドに横たわる母の姿だ。
いつ見ても、何回訪れてもそれは変わらない。取り戻せないものがあること。世界は優しくないことの象徴だった。
「まぁ、病院が好きなやつってのも見たことないけどさ」
「それはそうだよね。ところで、その手首に巻いている 【 黒いリボン 】 って――」
ドクン――と奈緒の心臓が跳ねた。
【TIP】 「黒いリボン」
アニ2内において、不死身の柊かがみにより奈緒の左手に巻かれた彼女の髪留めリボン。
これを勝手に解くと、与えた傷が倍になって帰ってくる呪いをかけたと脅されているため、奈緒はこれが解けない。
そして、”この話”を書いたのが何を隠そう、今目の前にいる 【 忘却のウッカリデス 】 その人なのである。
【ZAP】 「忘却のウッカリデス」
ザッピングします。
[07:05] 結城奈緒 ⇒ [07:15] 忘却のウッカリデス
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【忘却のウッカリデス編 〜死地を迂回〜】
[07:15]
「あの、奈緒ちゃん……大丈夫?」
いくらかの逡巡があったものの、結局ウッカリデスは奈緒へと声をかけることにした。
彼女がまるで拾ってきたばかりの猫の様に警戒心を露にしているのは自分の責任だという自覚があったからだ。
なので、できれば彼女が抱いてる誤解を解いてあげたいと彼はそう思った。
「……勝手にちゃんづけで呼ぶな。馴れ馴れしい」
「あぁ、御免ね。つい」
棘のある言葉にウッカリデスは苦笑する。
けど、彼女が少しはらしい反応を返してくれたことにいくらか安堵した。
「病院。嫌いなんだよ……いいい出ないし」
「あぁ、そうだよね。僕も病院にはあんまりいい 【 思い出 】 ってのはないや」
【TIP】 「思い出」
忘却のウッカリデスにとって病院の思い出と言えば、ロリスキーの裸……ではなく、自身の死だ。
今と同じ様に彼と仲間は病院へとやってきて、その後彼は地獄紳士という書き手に謀殺されることとなった。
「まぁ、病院が好きなやつってのも見たことないけどさ」
「それはそうだよね。ところで、その手首に巻いている”黒いリボン”って――」
言って、そして強張る奈緒の表情を見てウッカリデスは失言したかと焦った。
彼女の抱える誤解や疑心暗鬼の元凶は彼が作品内で巻いたその黒いリボンにある。
それをどうにか外せば本来のアニ2の流れと同じく誤解は解消されるはずと考えたが、性急すぎたかもしれない。
「……な、な……これが、どうしたって……あんたに関係ないじゃないっ!」
「あ、あ、いや、女の子だしおまじないかな〜とか、なんてね。気に障ったなら謝るよ。ごめんね」
ああ、とウッカリデスは後悔する。
まさか自分が書いた作品内のキャラと対面して、その中で与えたフラグが自分達に作用するなんて……と。
創作上の世界に紛れ込んで、自分が創作した苦難と戦うなんてSFもいいところだ。
「(あぁ、なんかデジャブを感じる流れ……このままだと、また僕が死んじゃうのかなぁ?)」
病院にやってきて、吸血姫二人はウッカリデスの苦悩をよそにイチャイチャ。
他の面子はあまり構ってもくれず、そして一人悶々としてる……となると、シチュはあの時によーく似ていた。
「( 【 再現展開 】 ……ありうるよなぁ。どうすれば予防できるのだろうか……?)」
【TIP】 「再現展開」
原作内におけるとあるシーンをロワ内のキャストを使って再現すること。
または、ロワ中の別のシーンをまたロワの中で同じ様な形で再現することを再現展開などと言う。
原作再現は主にファンサービス。ロワネタ再現はわかる人にはニヤリ……といった感じであろうか。
書き手ロワにおいては、出身ロワを原作とした特殊な原作再現ネタもよく見られる。
ちなみに、 【 私 】 はその特殊な原作再現はけっこう好きだったりします-☆
【TIP】 「私」
らき☆ロワの書き手である◆BOMB.pP2l.のこと。
そして同時に、このロワに参加している 【地球破壊爆弾No.V-7】 のことでもある。
ちなみにこのロワでの爆弾の登場話は、書き手1であったとある話の再現展開だった。
【ZAP】 「地球破壊爆弾No.V-7」
ザッピングします。
[07:15] 忘却のウッカリデス ⇒ [07:00] 地球破壊爆弾No.V-7
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【地球破壊爆弾No.V-7 編 〜シュレディンガーの書き手〜】
[07:00]
「いやー、ウッカリデス氏が美形でちょっとびっくり☆」
仮面を脱いだらその下の素顔は美形――ってのはお約束がすぎるねーなどと爆弾はそんなことを口にする。
彼とは書き手ロワ2で長い間同行していたが、ずっと脱げないヘルメットを被っていたので素顔を見たのは今回が初めてなのだ。
ロワの中で明らかにならなかった素顔が別のロワの中で明らかになるとは、これも不思議なことだった。
「なんか、炭酸の抜けたルルーシュって感じでしたよねー」
そしてそんな感想を述べるこなた。
二人は仲間より離れ病院の奥。輸血用血液が保存されている部屋の中で冷蔵庫から取り出した血液パックを机に広げていた。
透明なビニールパックに入ったひんやりとした血液。これが彼女達吸血鬼の食料である。
「若干、心もとない量ではあるけどまぁ、おいおいなんとかしていこう。じゃ、早速――」
と言って、爆弾はパックの封を切りそこに口をつけた。そして、ちゅ〜と音を立てて真っ赤な血を吸い上げてゆく。
そんな姿を見て、こなたも恐る恐るパックに手をつけ同じように血を吸い始めた。
「あ、意外とおいしい……ていうか、甘い?」
「血が甘く感じられるのは吸血鬼独自の味覚だねぇ。
ありがたいんだけれども、逆に今まで甘く感じられていた普通の食べ物の味は感じられなくなっちゃう」
チョココロネもいまいちおいしく食べられないのさ。と、それを聞いてこなたは寂しそうな顔をした。
人間より遠くなっていくということは酷く寂しいことなのである。
ゆえに吸血鬼は人間に憧憬を抱き、人間と接し、彼らの真似事などをしてその寂しさを紛らわせるのだ。
「ところで、かがみとかゆーちゃんのことなんですけれども……」
あぁそれか、それだねぇと、こなたの言葉に爆弾は頷く。
ウッカリデスが運んできた重傷を負った十代と言う少年。彼の状態も気になるが、彼にその傷を負わせた相手も同じく重要だった。
そして、その相手は”小早川ゆたか”であると、そうウッカリデスは証言したのである。
「ゆーちゃんも、私みたく誰かに吸血鬼とかにされたとか?」
「さてどうなんだろうねー? 最初の場所でこなたちゃん達の傍にはいなかったんでしょう?」
だとしたら、全然別の存在。どこかのロワから来たゆーちゃんかも知れないよと爆弾はこなたに言ってみた。
聞いた話によれば、チートここに極まれりという感じであったらしいし、早々に普通のゆーちゃんがそうなってしまうとは
俄かには信じられないことだ。だとすればどこかカオス系ロワから来たと考える方が納得できる。
「まぁ、探さないってわけにはいかないよね。かがみの方にしても」
「あの奈緒ちゃんって子が言ってたことは本当なんでしょうか……?」
恐らくはと、爆弾は頷いた。
柊かがみと言えばパロロワ界においても”発展性”と”多様性”に富んだキャラクターとして名高い。
爆弾とて全てを把握しているわけではないが、カオスや漫画の例を出せば最早何があってもおかしくないと言う所である。
「とは言え、かがみんが黒幕ってところまではまだ信用できないけれどね……キツいかな?」
気遣いの入った爆弾の言葉にこなたはゆるりと苦笑した。
「いきなり殺し合いとかで、二次元だーとか三次元だーとかで、知ってるキャラもいたりで、
楽しいのかなって思ったらやっぱり殺し合いで、みゆきさんが死んじゃうし、それでも実感あるのかどうか曖昧で、
そしてこんな状況なれっこって人も周りにいっぱいいるし――正直、いっぱいいっぱいです」
そうだよねと、爆弾もこなたと同じ表情を浮かべる。
まさかやよもやの急展開である。そしてバトルロワイアル。これが普通の、普通の少女の反応だとそう思った。
「じゃあさ、ちょっと気を紛らわせようか? これ見てみー」
「あれ? それってうちの夏服?」
爆弾が鞄から取り出したのは一着のセーラー服。こなた達が通う陵桜学園の夏用の制服であった。
今二人が着ている赤い襟のとは違って、こちらは涼やかな蒼の襟。そして半袖のセーラー服である。
「あの十代って子の鞄の中に入っていたのさ。こなたちゃん制服汚れちゃったしさ、これに着替えなよ」
「人のを勝手に……って、あれ? もしかしてこの展開って……」
「さぁ、楽しい着せ替えの時間だよ〜♪」
「わ! わ! ちょっと――」
あ〜れ〜☆ と、血の甘い香りが充満する部屋に 【 泉こなた 】 の可愛らしい嬌声が木霊した。
【ZAP】 「泉こなた」
ザッピングします。
[07:00] 地球破壊爆弾No.V-7 ⇒ [07:40] 泉こなた
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【泉こなた 編 〜オタク吸血姫走る!〜】
[07:40]
薄暗い廊下を二人の泉こなたが並んで歩いている。
赤い冬用のセーラー服を着ているのが地球破壊爆弾No.V-7で、蒼い夏用のセーラー服を着ているのが本物の泉こなた。
吸血鬼としての食事と、ちょっとしたレクリエーションを終え、二人はウッカリデス達のいる病室へと戻る途中だった。
「(また”見ちゃった”……)」
日焼け止めクリームを塗られた時同様、
こなたはまた何時か何処かの爆弾とロリスキーの情事を流れ込んできた記憶の中に見ていた。
それは今いる様な病院を舞台としたもので、今度はロリスキーから爆弾へと、そしてより過激な交わりの形だった。
「(あれは、もう人間じゃあありえない)」
一言で表すならカニバリズム。
食べられてもなお復元する能力を持つ化物だからこそ許される極致の交ざり合い。快楽を貪る姿であった。
そして、そこに理解が及んでしまうことがこなたを憂鬱な気持ちへと傾けていた。
「(ある日、突然に吸血鬼に噛まれてその下僕とか、血の契約とか)」
ベタすぎて、そしてよく見るだけによく知ったパターン。
自身が人間から離れてゆくことに対する不安と、自身が化物に近づいてゆく不安。お約束の展開。
そんなことはフィクションの中だけであるはずなのに、しかし実現し、その現実は実にヘビーなものだった。
「スラップスティックでいこーよ、こなたちゃん。 【 おもしろき こともなき世を おもしろく 】 の精神でね」
【TIP】 「おもしろき こともなき世を おもしろく」
幕末の世を生きた高杉晋作が残した辞世の句。
「――住みなすものは 心なりけり」
と、下の句をつけたして爆弾はにんまりと微笑む。
その言葉の意味を簡単に捉えれば、この世の中は自分の心持ち次第でどんな風にでも変わるということだ。
「そうだよね。ヴァンパイアガール☆こなたってのも、悪くはないよね♪」
こなたは笑う。
それはまだ強がりにしか過ぎなかったが、それを体言しているそっくりさんが目の前にいるのだから自分もそれに倣ってみようと。
「ヴァンパイアって”男たらし”って意味もあるんだけど……」
「――なっ!」
「 【 ドラキュリーナ 】 にしておきなよ」
「検討します……」
【TIP】 「ドラキュリーナ」
吸血姫。女性の吸血鬼のこと。男性の場合はドラクルと呼ぶ。
しかし…… 【 地球破壊爆弾No.V-7 】 はドラクルとドラキュリーナのどちらが相応しいのか……?
【ZAP】 「地球破壊爆弾No.V-7」
ザッピングします。
[07:40] 泉こなた ⇒ [07:50] 地球破壊爆弾No.V-7
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【地球破壊爆弾No.V-7 編 〜シュレディンガーの書き手〜】
[07:50]
二人の小さな吸血鬼が揃って病室の扉を潜ると、そこに 【 ミステリ 】 が発生していた。
【TIP】 「ミステリ」
推理物のこと。
ミステリーやミステリィと表記するのが本来の音に近いと言えるが、ミステリと最後を省略するとなんかそれっぽい。
3文字以上の単語の語尾につく長音符を省略するというのは、一部の業界では標準の表記法である。
「……なんで、十代くんが死んでるの?」
爆弾の発した言葉に、部屋の中の時間が止まった。
隣に立つこなたは勿論、病室にいたウッカリデスと奈緒もそれに気付いていなかったのだろう。
ただ困惑し、ベッドの中で眠った様に、眠っている様にしか見えない十代を見るだけだ。
狼狽する三人をそのままに爆弾はベッドに寄り、そして十代の脈を確認する。
そこに血流と鼓動を感じることはできず、感じ取った彼の死は気のせいでも勘違いでもないことが確定した。
「私達以外の誰かがこの部屋に入ってきたってことは……ないよ、ねぇ……?」
振り向き、そして問うた爆弾の言葉にこの部屋で待機していたウッカリデスと奈緒が頷く。
そもそも不審者なり新しい登場人物がいれば真っ先に報告していただろうから、それは当たり前のことだった。
「治療の甲斐も無く……って、ことですか?」
ウッカリデスが爆弾にそう問いかける。
それが今考えられるもっともありえる解答だろう。元々いつ死んでもおかしくないような傷だったのだ。
胸に拳大の穴が貫通し、肺が破壊されていたのである。カードの力と情報操作で一命を取り留めたが、所詮そこまで。
失血量も考えれば、そのまま死に至るのが通常の道理というものであろう。
「そう、だと……問題はないんだけどね。いや、もちろん死んじゃったってこと事態が問題ではあるんだけれども」
爆弾が手を触れる十代の身体はまだ熱を保ったままで温かい。
外因がないとするならばやはり自然な死なのだろうが、しかしその外因を察したからこそ爆弾は彼の死を悟ったのだ。
「(問題は、”動機”だよね。”彼女”がどうしてこんなことをしたかっていう)」
ベッドの傍らより離れ、爆弾は腕を組んでふむと唸る。
ここにきてまさかのミステリ編。手段も犯人も想像はついているが、しかし動機が謎だった。
さて、ネクストコナンズヒントでもないかと窓の外を見てみると――
――桂言葉がそこに、窓の外に張り付いていた。
あれ? もしかしてミステリ編でなく、サバイバル編? 思う間もなく、刃が窓を突き破り襲い掛かってくる。
★ ★ ★
「みんな逃げてぇぇぇえええぇぇぇ――っ!」
言いながら爆弾は片手で空いていたベッドを持ち上げそれを迫り来る刃に向けて放り投げた。
――ズン!
――ズン!
――ズン!
――ズン!
四本の刃が突き刺さり、そしてベッドは無残に四散する。
シーツと布団とスポンジとスプリングがばらばらに弾け跳び、部屋の中にいた四人へと雨の様に降り注ぐ。
爆弾は一瞬でソード・カトラスを投影し、その向こう側に立つ言葉へと向けて弾丸を撃ち込む。
が、しかし。
生き物の様に蠢く四本の刃がそれをことごとく叩き落し、言葉を守った。
「バルスカに、レバ剣って……いつの間にそんなチートチックに……っ!?」
再び迫り来る刃を転がって避けながら爆弾は毒づく。
放送前に一戦を交えた時にはアイスソードしか持っていなかったはずなのに、今は支給品が二つも増えていた。
元々持っていたのか、それとも誰かから奪ったのかは謎だが、楽観できる状況ではない。
「臓物をぶち撒けて――くださいっ!」
「やなこった!」
肉薄し、レヴァンティンを振り下ろす言葉の一撃を爆弾は咄嗟に投影した 【 鳳凰寺風の剣 】 で受け止める。
甲高い悲鳴の様な金属音が響き、二人の視線が交わるそこに火花が散った。
【TIP】 「鳳凰寺風の剣」
アニ1に参加していた鳳凰寺風@レイアースの魔法剣。
適格者が持つと羽の様に軽い風の剣だが、逆に適格者じゃない者が持つととんでもなく重い。
アニ1内ではロベルタが 【 病院の廊下 】 でこれを振るいアンデルセンの首を一刀両断とした。
そこからの縁で、爆弾はこの剣を投影することができる。適格者ではないが吸血鬼であるので重さは逆に丁度いい。
【TIP】 「病院の廊下」
逃げろと言われて、言われるまんまにスタコラサッサだぜぇーということで、ただ今絶賛逃亡中の
【 忘却のウッカリデス 】 達がその廊下を走っています。
今が平時であればマナー違反だと叱られただろうが、緊急事態なので仕方がない。
【ZAP】 「忘却のウッカリデス」
ザッピングします。
[07:50] 地球破壊爆弾No.V-7 ⇒ [08:00] 忘却のウッカリデス
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【忘却のウッカリデス編 〜死地を迂回〜】
[08:00]
「クソッ!」
廊下を全力で走り、息を切らせながらもウッカリデスは毒づかずにはいられなかった。
それは、こういったマーダーに追われる危機――ではなく、呆気なく十代を死なせてしまったことに対してだ。
「(何ができて、何ができなかったなんて今更だけど――)」
十代が死んでしまったのは自分が選択肢を選び間違えたからではないかと、ウッカリデスは後悔する。
仲間となる人物達と出会えたし、病院にも無事到着した。けど、十代は死んでしまった。
だったら、病院へ向かおうとしたことが間違いだったのかも知れない。
ゆーちゃんを放っておかずにいれば、また別の展開があったかも知れない。
病院の代わりにホテルへと向かえばそこに 【 回復魔法 】 を使える人がいたかも知れない。
【TIP】 「回復魔法」
実際に今現在ホテルには回復魔法を使える高町なのはが滞在している。
デバイスを持たない彼女の力で十代が救えたかは不明だが、しかし可能性はあっただろう。
そして、回復のマテリアを持ったフラグビルドが現在豪華客船内に滞在しているが、
もし彼女が病院へ向かう方の選択肢を選んでいればこの場所での展開はまた別のものとなったに違いない。
この様に、一つの選択が一つの命に繋がるのがバトルロワイアルというものである。
「(後悔したって仕方がないって解っているけれども!)」
それでも、十代を背負っている時に安易な選択をしてしまった。
もっと頭を使って最善の方法を模索するべきだった。状態表の思考欄に馬鹿丁寧に従うべきではなかった。
と、後悔の種は尽きない。なまじ、十代が一言も発せずに逝ってしまったからこそ、それは酷く自身を苛む。
”いやー、いきなりウッカリデスさんみたいな人に会えてラッキーだったぜ! 一緒に頑張ろうぜ!”
思い出す言葉が重かった。
書き手として、バトルロワイルの経験者として彼を導いて行く責任があったはずなのに、無為に死なせてしまうなんて。
「君の命は無駄にはしない――とでも言えばいいのかよ! 畜生っ!」
ありきたりだが、簡単な言葉じゃない。
それを強く噛み締めながらウッカリデスは懸命に走り、そして 【 6/氏 】 が門番に立っている玄関へと駆け込んだ。
【ZAP】 「6/氏」
ザッピングします。
[08:00] 忘却のウッカリデス ⇒ [08:05] 6/氏
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【6/氏 編 〜The wrong man 六〜】
[08:05]
「おい! 一体、何があった――」
「言葉だよっ!」
叫びながら目の前を駆け抜けたこなたの言葉を一瞬で理解。逃げる面々の最後尾に6/氏も素直に加わった。
「爆弾さんはっ? それにどこまで逃げるんだ?」
「足止めして貰ってって――うわぁっ!?」
その瞬間。
彼らが飛び出してきた病院の玄関が爆音を立てて吹き飛んだ。
散乱するガラス片と一緒に小さな爆弾の身体が中より転がり出てきて、次いで刃を足とする言葉の異形が姿を表す。
「なんでパワーアップしてるんだよっ!?」
「怪獣とかホラーのお約束なんじゃない――っ!?」
引き返す……などという無謀は敢行せずに、6/氏は先を行くこなた達を追って走る。
元々の運動神経もあるのだろうし吸血鬼化したということもあって彼女の足取りは速く軽い。
その次を行く奈緒にしても、表情は強張っているものの足取りに怪しいところは全くない。
そして更に後ろを行くウッカリデスは、……あ、こけ――
「しっかりしろっ!」
「……す、すみません」
――そうになったが、6/氏が腕をつかんでなんとかこけずに済んだ。
息は上がって顔は真っ青。その見た目どおりに相当体力がないと見える。
「おい、前の二人。ペースを落としてくれ! ていうか、どこいくか教えろ!」
体力のない男二人に合わせて、こなたと奈緒はペースを落とし走る以下歩く以上ぐらいの速度で四人は道を南下する。
爆弾がこなたに伝えておいた次の目的地は”ホテル”だった。
安全か危険かはともかく人が集まる施設であるだろうことと、設備が整っていて拠点にするのは都合がいいとのことだ。
「ちょっと、休憩しようっか。爆弾さんを待ちたいし」
丁度、大きな交差点に差し掛かったところでこなたはそう言って足を止めた。
病院から南へ1キロメートルほど。それだけ走れば疲労も十分らしく、休憩という案に反対する者は誰もいない。
「……ゼェ、ハァ……あれ? さっき、通った時は信号機倒れていたっけ?」
見過ごしただけかな? と、特に気にもとめずウッカリデスは地面に横たわった信号機の上に腰を下ろす。
隣にはうっすらと汗を浮かべた奈緒が座り、目の前のアスファルトには6/氏が大の字になって転がっていた。
「爆弾さん、大丈夫かな……」
心配そうに来た道を振り返るこなたは疲れがないのか立ったままだ。
6/氏は、あの人ならもしもはないだろうと思ったが、しかし 【 桂言葉 】 に追われるのが定番化するのは心臓に悪いなと考える。
ヤンデレなんてフィクションの中で見るだけならともかく、実際に関わられるなんてとんだものではない。
【ZAP】 「桂言葉」
ザッピングします。
[08:05] 6/氏 ⇒ [08:15] 桂言葉
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【桂言葉 編 〜ヤンデる想い〜】
[08:15]
「邪魔をしないで下さいっ!」
両手両足に構えた六本の刃を爆弾へと殺到させながら、言葉は悲鳴の様に裏返った声で叫ぶ。
愛する誠君。愛する愛する誠君。愛して止まず、そして愛されいるはずの誠君。
その彼のパーツの匂いが遠ざかっていく。つまりは、逃げた四人の内の誰かがそれを持っているはずなのだ。
だから追おうとする。なのに――
「追う女は嫌われるって知らないっ!?」
――目の前の”泉こなた”がそれを阻止せんと幾度と無く邪魔をしてくる。
「そんなんじゃありません! 彼は、私のところに帰ってくるんです――っ!」
拳銃から吐き出される弾丸をバルキリースカートを盾に受け止め、アイスソードを水平に、レヴァンティンを脇に構え突進。
肉薄し、冷気を纏う剣を袈裟に振り下ろす――も、爆弾は身を引いて回避――次いで炎の剣を突き出し――
「う、ぐぅ――ぁっ!」
幅広の刃が爆弾の脇腹へと突き刺さり、払われて――真っ赤な血が噴出――裂かれる。
止まらず、――斬、斬、斬、斬ッ! と続けざまに四つの刃が突き刺さり、矮躯を持ち上げ、そして勢いよく放り投げた。
赤色の放物線を描き、爆弾の身体がアスファルトへと叩きつけられ、黒いキャンバスに鮮血の華が描かれる。
「今度こそ死んでくださいっ!」
しかし、そんな程度で化物が死なないことを言葉は学習している。
アイスソードを逆手に構えて地面へと突き刺し、剣の持つ魔力でもって氷の柱を爆弾の下より突き上げる。
再び吸血鬼は串刺しになったかと思ったが、しかし――
「今度こそってのはこっちの台詞っ!」
――学習しているのは爆弾も同じ、突き上げてくる氷柱の勢いを利用し跳躍。再び放物線を描き言葉へと肉薄する。
両手からソード・カトラスを捨て、空中で再び鳳凰寺風の剣を投影。両手に構え――突貫。
「……かかりましたね」
奈落の底の様な瞳を持つ少女は、それに対して至極冷静。
逆手に構えたままのアイスソードは防御に、
レヴァンティンを再び腰溜めに引き、
バルキリースカートの四本の刃を身体を支える肢として、迎撃の態勢を完了する。
「何っ!?」
惑うままに突き出された爆弾の剛剣をアイスソードで受け止める。
化物に抵抗できるような力は言葉にはない。だが、地に突き刺した四本の刃がその助けとなった。
だがしかし、それでも拮抗するほどの力はない。なので、いなす。
「死んでください」
そして、一閃。
炎の揺らめきが走り、剣先を逸らされて身体を宙へと泳がせていた爆弾の顎の下をするりと通る。
頭を失った身体は糸の切れた人形の様に無様に地面へと滑り込み、その手から離れた剣は宙でクルリと回り地面に突き刺さる。
そして半瞬の後、飛んでいた首が遠くに落ちて不快な音を立てた。
静寂が続き終わったと悟ると、言葉はレヴァンティンを胸の谷間に戻し、爆弾の残した剣を拾って道を歩き始めた。
「……待っていて下さいね」
まだ遠くはない匂いを辿り、彼女にとって、そして誰にもとっての 【 運命の交差点 】 へと――……
【TIP】 「運命の交差点」
そして彼女らも遂に運命の交差点へと到着する。
現在そこに止まっている、泉こなた、6/氏、 【 忘却のウッカリデス 】 、結城奈緒。
そしてすでに通りすぎた、安部高和、ラッド・ルッソ。
さて、彼らはどう交わり、そして交わらないのか。物語はこの後も続くが、この話はもう少しで終わりを迎える。
【ZAP】 「忘却のウッカリデス」
ザッピングします。
[08:15] 桂言葉 ⇒ [08:30] 忘却のウッカリデス
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【忘却のウッカリデス編 〜死地を迂回〜】
[08:30]
カキン……カキン……カキン……カキン……カキン……カキン…………
そこに現れたのが爆弾ではなく、言葉であったということにウッカリデスと他の全員が信じられないという風な表情をした。
「おい、また剣が増えてないか……?」
6/氏が誰ともなしにそう問う。
北より交差点へと入ってきた言葉の片手にはアイスソード。胸の谷間にレヴァンティン。そして、もう片手には鳳凰寺風の剣。
それは爆弾の剣であり彼が敗北したことの証明であり、そして何よりウッカリデスにとっては忘れられない最悪の剣。
「(僕を……”殺した”剣……っ!)」
あの病院の廊下で地獄紳士が取り出し、そして自分をまるで虫の標本かの様に壁へと打ち止めた剣だと彼は思い出す。
蘇った記憶に怖気が湧き上がり、全身から汗が噴き出して、氷の上に立っているかの様に身体が震えだした。
死んでしまうのだろうか。あの時の様に、また同じ様に何を成す事もままならない内にあの剣に串刺しにされるのだろうか。
どうする? どんな選択肢が存在する? 何を選べば助かることができる? 何を選べば誰かを助けることができる?
何を思いつけばこの場面を逆転することができる? 何て台詞を吐けばこの場を収めることができる?
この先にどんな展開が待っている? これまでにどんな複線があった? 自分はどんなフラグを今までに立てていた?
どうする? どうする? 忘却のウッカリデスはこの場面でどうする?
「――ウッカリデスさんっ!」
こなたの声に、ウッカリデスはハッと意識を取り戻す。
呆けていたのは一瞬のことだったのだろう。
言葉はまだ交差点の入り口に立ったままで、ぼうっとしてる間に死ぬ……なんて間抜けな終わり際は避けられたらしい。
「ウッカリデスさんっ! ”彼女”を追ってっ!」
こなたの方を見ればこちらへと向かってその小さな指を指していた。
いや、正確にはウッカリデスの背後を。気付き、彼が振り返るとそこには道を東へと駆けて行く奈緒の後姿があった。
この場から、自分達から彼女は逃げ出したのだと、僅かに遅れて察する。
「でも――」
「――ここは大丈夫っ!」
再びこなたへの方へと向き直ったウッカリデスへと、彼女は前よりも長くなった犬歯を見せて笑ってみせる。
マスターである爆弾が敗北した以上、彼女が勝てる可能性は低いと言うのに、”ここは任せて行け”と言うのだ。
迷い――かけるが、ウッカリデスは踵を返し走り出した。
「これが! 正解であってくれよなっ!」
小さな吸血姫である 【 泉こなた 】 と6/氏を交差点に残し、彼もまた東の道へと駆け出していった。
【ZAP】 「泉こなた」
ザッピングします。
[08:30] 忘却のウッカリデス ⇒ [08:35] 泉こなた
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【泉こなた 編 〜オタク吸血姫走る!〜】
[08:35]
「もう一人の泉さんは死んでしまいましたよ」
「嘘ばっか」
この場に現れたのが言葉である以上、爆弾が敗北を期したことは明白でありそこに疑う余地は存在しないだろう。
しかし、それと死んだか死んでないかは別問題だ。そして彼女は己の主人が死んでないことを知っていた。
「首を、斬り落としたんです。あの化物でも死んでいるは――」
「ほうらやっぱり」
くすりと笑うこなたに、言葉の顔に怪訝の表情が浮かぶ。
「な、なんだ首をくびり落としただけかよ。やられたのかと思って心配したぜ」
こなたの隣に立つ6/氏も次いでそんなことを言い、言葉の眉間の皺は深く、そこに怒りを表し始める。
「首を斬ったら! 世界さんだって、化物だって、なんだって死にます! 死ななかったら、それは――」
「じゃあ、”そこ”にいるのは誰?」
聞いて、言葉が振り返るとそこには――殺したはずの 【 地球破壊爆弾No.V-7 】 が相変わらずのとぼけた顔で立っていた。
【ZAP】 「地球破壊爆弾No.V-7」
ザッピングします。
[08:35] 泉こなた ⇒ [08:40] 地球破壊爆弾No.V-7
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【地球破壊爆弾No.V-7 編 〜シュレディンガーの書き手〜】
[08:40]
「悪いけれども、吸血鬼ってのは首を斬り落とされたぐらいじゃあ死なないんだ☆」
まぁ、さすがに君相手に首を落とされるとは思って無かったけれども。
などと嘯きながら、驚愕する言葉を横目に爆弾はてくてくとその隣を抜けて交差点へと入り、こなた達の前へと立つ。
「さて、足止めご苦労様。君達は予定通りホテルに……って、あれ? ウッカリデス氏と奈緒ちゃんは?」
「あー、奈緒ちゃんは逃げちゃいました。ウッカリデスさんには言われていた通りに追ってもらいましたけれども」
なるほど想定内だねと爆弾は頷く。
そして、じゃあ君達は行っていいよとこなたと6/氏をホテルのある方角――南へと送り出した。
離れてゆく誠君の匂いを追おうと言葉が動こうとするが、しかし爆弾が三度立ちふさがる。
「……邪魔しないで下さい」
「なぁに、これが多分最後だからもう少しつきあってよ」
東よりの海風が交差点の中に入ってきて、それぞれの長い髪を靡かせる。
「しかし、君も大した”ヤンデレ”だね。素体はただの女子高生でありながら化物と同等の力を発揮する」
”先鋭化”かと爆弾は目の前の存在の強さを分析する。
桂言葉は本来はただの女子高生であることは確かで、あんな力強く剣を振り回したり核鉄を操ったりはできないのである。
むしろ体力に関しては標準よりも弱いぐらいで、剣術の心得があるとしてもそれは一般人の範疇を越えないはず。
しかし、現実に桂言葉は超人と呼んで差し支えない能力を見せている。
その根源が”ヤンデレ”。その”属性”を極限にまで高め”先鋭化”させたことにより彼女は”イメージ”を手に入れたのだ。
二次創作において、キャラクターはその最も特徴的な部分を更に強調されて表現される場合が多い。
目の前の存在を例にすればそれはヤンデレ。
彼女は原作内で自らの愛の障害を取り除くためにはそれこそ様々な手段を用い、
時に自分の命を、場合によっては恋敵を殺害してまでそれを達成した。
実に印象深くそれだけでも十分と言った感じではあるが、その印象の強調が彼女を更に発展させて行く。
彼女の持つ、”恋の障害を取り除くために発揮される力”が二次創作の中で何物をも優先する力となってゆく。
結果。ヤンデレの化物がそこに誕生した。
イメージは力だ。
作内最強と言う属性が本来の実力差を凌駕したり、魔王と呼ばれることで何に対しても冷徹に振舞うことが出来たり、
ヤンデレだと言うだけで超鋭敏な感知能力を発揮したり、いい男と見られるだけでそれが何をも貫く武器になったり……。
力を得て化物になるということは時に人間性を捨て去る諸刃の剣だが、しかしそれが強い力。生存の為の能力であることには違いない。
「私は誠君が好きなだけなんです。これは、愛の力です」
黒髪を揺らめかせ、奈落の穴の様な眼を相貌に持ち、合わせて七本の刃を掲げる異形が蠢きだす。
「愛の力。私も大好きだよ。愛は地球を救うからね」
地面に転がっていた 【 信号機 】 を根元から持ち上げ、小さな少女の姿のままの化物が異形に相対する。
――FINAL ROUND FIGHT!
【TIP】 「信号機」
一時間半ほど前に 【 ラッド・ルッソ 】 が行き先を決めるために叩き折った信号機。
普段頭の上にしか見ないせいか割と小さなイメージだが、実際にはすっごく大きい。
丸い点灯部分の標準サイズは直径30センチで、それを3つ並べた外枠は100センチ×40センチ以上。
支柱は基本的にコンクリート製でその長さは地上に出ている部分だけでも大体10メートルぐらいはある。
【ZAP】 ラッド・ルッソ
ザッピングします。
[08:40] 地球破壊爆弾No.V-7 ⇒ [09:10] ラッド・ルッソ
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【ラッド・ルッソ 編 〜ルナティック・ダンディ〜】
[09:10]
「海ん中にいるもんを、わざわざでっかい水槽を用意してまで地上で見ることに価値があるのかねぇ……」
ナイフの様な歯を何本も並べた鮫をガラス越しに見ている時、そいつは絶対安全だなんてヌルいことを考えているんだろうか?
自分の知る1930年代のものとは全く違う未来の水族館を見て周り、そして出てきたところでラッドはそう漏らした。
「にしても、あの変態はどこに行きやがったんだ……」
交差点より道なりに東へと真っ直ぐ歩いてきたラッドではあるが、標的である変態の姿は捉えられていなかった。
そもそもとして方角を選んだ方法が運任せである以上、こちら側にいる確証もなく発見できないのは当たり前だったが。
「飯にでもすっかな……なんか、不死者でも腹は減るらしいからよ」
再び通りへと出て、適当な店にでも入ろうかと周囲を見渡した時、ラッドはそこに奇妙な姿を発見した。
奇妙と言ってもその姿がそうなのではなく、その振る舞いが奇妙だった。
簡単に言えば、視線の先に酔っ払いが歩いていた。
「おいおい奈緒ちゃんじゃねーか。
いくら死んだことが辛いからって、未成年が酒に逃避するなんてさすがの俺でも感心できねーぜ?」
ラッドが駆け寄ったところにいたのは、酒瓶を片手にフラフラを歩いている奈緒だった。
よっぽど酔いが回っているのか顔は真っ赤で視線も定まってはいない。
「あんにゃ、られよー? あらひにはがいじんのしりあいとかいなひんらけど〜……?」
「おいおい、奈緒ちゃんまで記憶喪失かよ。まぁ、俺も人のこと言えたもんじゃねーけど……にしても酷いな」
「ほっろいれよ……あたひなんか、あらひなんか、もーいっしょうかがみにびくびくしながらいきてくしかないんらから」
「……? おい、かがみって言ったか? 奈緒ちゃんはあのかがみとどっかで会ったのか?」
「あっれらい。けど、ここにいるのはぜーんぶ、あいつのなかまかてきなのよ。れんぶ、れんぶねー……ヒック」
「糞、支離滅裂じゃねーか! ……って、オイオイオイオイ! 奈緒ちゃん何飲んでるんだよー!」
ラッドは奈緒が片手にもった酒瓶のラベルを見て仰天する。
何故なら、それは彼にとっても見覚えのあるものだったから。彼はその酒を飲み、不死者になったのである。
「これって、どこにでも転がってる酒なのか……?」
とは言え、彼自身はそのことには気付いてはいない。
それが 【 不死の酒 】 であるとは知らない。彼からすればそれは道端で拾って飲んだまずい酒という認識である。
【TIP】 「不死の酒」
バッカーノ!の中に登場する究極の万能薬。つまりはエリクサーであり、不老不死の酒である。
飲んだものはたちどころに不死者となり、同じ不死者でしか殺せない身体を得ることになる。
しかし、はたして…… 【 結城奈緒 】 は一体どこからこの酒を入手したのだろうか?
【ZAP】 「結城奈緒」
ザッピングします。
[09:10] ラッド・ルッソ ⇒ [08:55] 結城奈緒
★ ★ ★
「さーて、この酔っ払いをどうしたもんかね?」
「わらひはよっれなーい……うぅ」
酔っ払った少女を前にラッドは思案する。
いい具合に酔っているならもうそのまま殺しちゃうのが人情なのかもと思ったが、
しかし死の恐怖からの逃亡を許さず、まずは酔いを醒まさせてからじっくりと丹念にそれを教え込んだところで殺すかとも思う。
そして、何より先程聞き捨てならないことをこの少女は口走った。となるとやはり――
「とりあえず水を飲めよ奈緒ちゃんよぉ……」
「うるはいなー!」
――とりあえず酔いを醒まさせるか、とラッドは考えた。
【C-7/水族館付近/1日目-午前】
【ラッド・ルッソ@アニ2】
[状態]:不死者(不完全)、空腹(小)
[装備]:黒いスーツとコート
[持物]:デイパック、支給品一式、テッカマンエビルのクリスタル@アニ2
[方針/行動]
基本方針:参加者を皆殺しにして優勝。そして主催者達も皆殺しにする。
1:とりあえず奈緒ちゃんからかがみのことを聞き出そうか。
2:用が済んだらとりあえずぶっ殺しておくことにする。
3:あの変態野郎(阿部)を探し出して、完膚なきまでに殺す。
4:武器をどこかから調達する。
5:死にたがってる奴は殺してやる。死にたがってない奴も漏れなく殺す。
[備考]
※238話「ディナータイムの時間だよ(食前)」の、死亡前から参加。
※自分が不死者化していると気づきました。
【黒いスーツとコート@現地調達】
ラッド・ルッソが市街地の中にあった商店より調達した極普通の衣服。
さすがに尻に穴の空いたズボンを履いたままであることは我慢ならなかったらしい。
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【結城奈緒 編 〜迷える人外舞台〜】
[08:55]
結局。他人なんか信じられなかった。
それが結城奈緒の出した答え――というよりも性分だったのかも知れない。
どうしても馴れ合ってくる人間が信用できない。優しくする人間が嘘を吐いているのではないかと疑わずにはいられない。
まだ短い人生ながら、たくさんの酷い嘘を吐かれ利用されたからこそ彼女はやはり人を信じきることができないでいた。
「……これから、どうしよう」
走ってきた道を振り返り、誰も追ってきていないことを確認してから奈緒はぽつんと零す。
もし誰かが自分を追ってきて、そして手を引いてくれたなら戻ることもできたかも知れないが、その期待は淡く消えた。
やっぱり自分はこんなものだと、そう強がることぐらいしかできない。
「喉渇いたし、水でも飲むか」
小銭でも持っていればそこらの自販機でジュースでも買うところだが、生憎と殺し合いに参加して以来持ち合わせはなかった。
どこか適当な建物に入って物色するのも手ではあるが、それも面倒なので彼女は肩から提げていた鞄へと手を伸ばす。
「あれ?」
黒いデイパックは最初から持っていたものと変わらないが、その中身がいつの間にかに変化していた。
それはつまり、この鞄に変な魔法でもかかっていないのならば――
「病院から出る時に入れ替わったのか」
――と、そういうことに他ならない。
まぁ、それでも別にいいかとそう思おうとして奈緒は、あの金塊が無くなってしまったことに気付いた。
脱げないヘルメットなんかはどうでもよかったが、あれは例え使い道がないとしても無くしてはならない大事なものだったのだ。
前の殺し合いで、彼女とずっと一緒にいたあの金ピカの忘れ形見なのである。
「あ……」
涙が、一筋零れ落ちた。
失敗ばかりで情けなくて、金ピカの――彼に言わせれば財まで失って、合わせる顔がなくて、悲しくなった。
そして彼女は見知らぬ一本の酒瓶を鞄の中から取り出す。栓を抜いて匂いを嗅いでみればやはりそれは酒らしい。
「これが、飲まずにいられるかっての」
奈緒はそのまま口をつけてグイと酒を飲み込む。
酒に関しては彼女はそれなりに 【 自信 】 があるのだ。伊達に毎日寮の門限を破って夜遊びに精を出しているわけではない。
【TIP】 「自信」
自信があるだけで本当はぜんぜーん弱い。コップ半分でぐでんぐでんである。
未成年ということもあって飲酒に関してはアニメ本編内では描写されていないが、その様子はドラマCDの中で確認できる。
ちなみに泣き上戸。ついでに、同じくアニ2に参加していた玖我なつきも奈緒と同じく自信がある癖にすごく酒に弱い。
かくして、彼女は知らぬ内に不死者とその身を変化させてしまった。奇しくも仇敵である柊かがみと同等の存在に。
しかし何故、この不死の酒の 【 本来の持ち主 】 はこれを飲まなかったのだろうか?
【TIP】 「本来の持ち主」
奈緒と鞄を取り違えたのは、勿論うっかり屋さんの 【 忘却のウッカリデス 】 その人。
名前にまでついてるのにイマイチ発揮できてないうっかり属性。ここで発揮できてよかったですね(?)。
【ZAP】 「忘却のウッカリデス」
ザッピングします。
[08:55] 結城奈緒 ⇒ [08:55] 忘却のウッカリデス
★ ★ ★
「わらひなんて、あらひなんて〜……うぅ、ヒック」
【C-7/水族館付近/1日目-午前】
【結城奈緒@アニロワ2】
[状態]:不死者、泥酔、疲労(小)、精神疲労(大)、柊かがみ症候群
[装備]:エレメント(能力)、黒いリボン@アニ2、不死の酒の空瓶@アニ2
[持物]:デイパック、支給品一式
[方針/行動]
基本方針:柊かがみを滅して、この殺し合いを終わらせ、元の世界へ帰る
1:あらひなんて〜……グス。
[備考]
※登場時期は、212話「その少女、ゼロのリスタート」の直後です。
※柊かがみが全ての元凶であり、魔女である彼女を滅すれば殺し合いは無くなると思い込んでいます。
※左腕の黒いリボンを解くと、倍返しの呪いにより、死ぬと思い込んでいます。
※衝撃のアルベルトは柊かがみの手下だと思い込んでいます。
※爆弾、こなた、6/氏、ウッカリデスを柊かがみの手下だと疑っています。
※不死者になったとは気付いていません。
【不死の酒@アニ2】
バッカーノ!の中に登場する究極の万能薬。つまりはエリクサーであり、不老不死の酒である。
飲んだものはたちどころに不死者となり、同じ不死者でしか殺せない身体を得ることになる。
ただし、ロワの制限の中ではそれは完全に発揮されず首を撥ねられたり、頭を潰されれば死に至る。
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【忘却のウッカリデス編 〜死地を迂回〜】
[08:55]
ウッカリデスは逃げ出した奈緒を追った。
疑心暗鬼に捉われた女の子を一人にするわけにはいかなかったし、何よりその責任は自分にあるのだから尚更である。
なので彼は懸命に彼女の後を追った。彼女の足は速かった。そして――
「ゼェゼェ……ハァハァ……」
――彼は悲しいまでにもやしだった。足も遅ければ追い続ける体力もない。
そして、彼は途方に暮れてしまう。
奈緒を捜し求めて更に道を進むのか、果たして仲間と合流する為に一旦引き返すのか。
「けど、本当に大丈夫だったんだろうか? こなたちゃんに6/氏は……」
あの言葉を倒せないにしても、一端の吸血鬼――つまりは超人なら逃げに徹しればもしものことはないと思えるが、
しかし別れ際のことを思い返すにそんな素振りはなかったようにも思える。
もし、あれがただ自分を生き残させるためのポーズなのだとしたら、また誰かの死を背負うということになる。
「爆弾氏も死んじゃったし……僕に力があれば……っ!」
ていうかなんで見た目だけルルーシュなんだよと、今更ながらにウッカリデスは自分のキャラを恨む。
超能力やギアスなんかが無いにしてもせめてルルーシュ並の策謀を考え出す頭脳があれば、
いくら体力がないと言ってもその分を挽回できるはずなのに、しかし現実は非常すぎた。
「”あれ”を使えば……しかし、……けど、今更躊躇うような場面か?」
ウッカリデスは道路にしゃがみこむと鞄の中から”あれ”――不死の酒を取り出そうと、鞄の口を開いた。
不死身になれるというのは殺し合いの中で圧倒的なアドバンテージを得られる……と言ったら実はそうでもない。
むしろ逆。生半可なことでは死なないが故に、さんざドSな書き手から可愛がられまくるだけなのだ。
つまりはパワーアップアイテムに見せかけた不幸の支給品なのである。
不死の酒はいくつかのロワで何本も支給されているが、元からの不死者を含めほとんどが不幸のドン底に嵌っていた。
故に、支給されたウッカリデスも決して飲むまいと封印していたのだ。
「でも、ゆーちゃんと会う前に僕か十代くんが飲んでいればまた結果も……って、あれ?」
鞄の中から出てきたのは見覚えのある黒い仮面だった。
「うおわあああ――っ!」
ウッカリデスは思わずそれを放り投げてしまう。黒い仮面は、アスファルトの上で何回か跳ね、そしてコロコロと転がっていった。
「な、な、なんで……アレがここにあるんだよ? ……びっくりした」
呪いの支給品と言えば、あれもそうだろうとウッカリデスは思う。
被ったが最後。死ぬまでは決して脱げないゼロの仮面・蝶高性能ver.。
先のロワではあれを被ってしまったが故に、彼はずっと仮面の人扱いだったのである。
素がルルーシュであることなど全然意味をなさなかった。仮面の名に間違いのないキャラを喰うアイテムだったと言える。
「これって誰の鞄だったんだろう? 病院で入れ違ったってのはわかるけど……」
うっかりしたなぁと言いながら、ウッカリデスはもう一つ持ってきていた鞄の方へと手を伸ばす。
これは取り違えていなければ病院で生を終えた十代のものである。
「こっちは、間違えてないか……とすれば、不死の酒は一体誰の手に……?」
ウッカリデスは顎に手を当てて思案する。神妙に考察をしている姿だけを見れば本物のルルーシュみたいだ。
と言っても、本物のルルーシュは道路の真ん中であぐらをかきながら考え事をしたりはしないだろうが。
そしてそれからしばらく……
「これ、転がってきたんだけど君のかい?」
「え? あぁ、これはわざわざすみません……って!」
いつの間にかに、ウッカリデスの背後にゼロの仮面を抱えた 【 阿部高和 】 がその姿を現していた。
【ZAP】 「阿部高和」
ザッピングします。
[08:55] 忘却のウッカリデス ⇒ [09:05] 阿部高和
★ ★ ★
絶体絶命。
ウッカリデスの頭の中はその四文字で埋め尽くされていた。
もはや、戦うことも、逃げることも、なにもできない――とか、そんな感じで。
【C-6/東端・路上/1日目-午前】
【忘却のウッカリデス@書き手ロワ2nd】
[状態]:疲労(大)
[装備]:
[持物]:デイパックx2、支給品一式x2、黄金の鎧の欠片@アニ2
:セイバー&黒騎士の魔剣少女@ニコロワ、ホーリーエルフの祝福@ニコロワ
[方針/行動]
基本方針:ロリスキーさんと、今度こそ……
0:アッー!
1:貞操を守る。
2:奈緒ちゃんを追うか、交差点に戻るか……?
[備考]
※登場時期は死亡後からです。
※セイバー、ホーリーエルフの祝福は次の早朝まで使用不能です。
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【阿部高和 編 〜や・ら・な・い・か・?〜】
[09:05]
いい男である阿部高和が例の交差点より離れた後、2時間ほどどこでなにをしていたかというと――
「ふぅ……相変わらず、 【 彼岸島 】 には掘ったり掘られたくなるようないい男ばかりが出てくる」
――コンビニで雑誌を読んでいた。
【TIP】 「彼岸島」
週間ヤングマガジンに好評連載中の、主に丸太が大活躍する愉快な漫画。
雑誌は立ち読み派なのだろうか、彼は歩いている途中にコンビニを見つけるとそういえばまだ今週号は読んでないと入った。
そして、ジャンプを読んで、コンビニおにぎりで腹ごしらえをし、サンデーを読んで、トイレいって、○○して、あれこれして、
最後にもう一度、ヤンマガを読み直して一息ついたらガラスの向こう側にヘルメットが転がっていて、以下略という訳である。
その間、ラッドと奈緒もコンビニの前を通ったのだが、ラッドが通った時はトイレに行っており、奈緒は女なのでスルーした。
しかし日頃の行いがいいのか悪いのか、運良くウッカリデスのことには気付いたのである。
後は、”善は急げ”。
新しくマカビンビンの蓋を開けるとそれを一気飲みし、 【 白濁液 】 したたるコンビニの店内より彼は飛び出した。
【TIP】 「白濁液」
どう見ても精子です。本当にありがとうございました。――いいえ、ケフィアです。
いい男にとってはマーキングの一種なのだろうか、これを追えば彼を追えると言っても過言ではないかもしれない。
逆に辿れば彼の軌跡を知ることが出来るかも知れない。
現在、交差点の真ん中にもそれは放置されているのだが、果たして 【 地球破壊爆弾No.V-7 】 と桂言葉の勝負の行方は?
【ZAP】 「地球破壊爆弾No.V-7」
ザッピングします。
[09:05] 阿部高和 ⇒ [08:55] 地球破壊爆弾No.V-7
★ ★ ★
そして彼はいつものようにこの台詞をウッカリデスへと投げかけるのである。
「 や ら な い か ? 」
【C-6/東端・路上/1日目-午前】
【阿部高和@ニコロワ】
[状態]:打撲(側頭部)、出血(右手/手当て済み)、マカビンビン服用中(残り2時間)
[装備]:ゼロの仮面(蝶高性能)@書き手2
[持物]:デイパックx2、支給品一式x2、マカビンビンx7本@ニコロワ、トリモチ銃@アニロワ2、不明支給品x0-1
:ムラサャーミャ&コチーテ@アニロワ2、五寸釘、藁人形、金槌の呪いセット@オールロワ、きゅうり@やる夫ロワ
[方針/行動]
基本方針:いい男を掘る。
0:やらないか?
1:圭一や雀荘にいた男(ウッカリデス、十代)を探して掘る。
2:キョンをもう一度掘りたい。
3:6/氏(カオス)とラッド・ルッソ(名前は知らない)はいずれまた掘りたい。
4:邪魔する女は容赦なく殺・・・・・・スパンキングで済ませてやるか。済まなかったら殺すけど。
[備考]
※登場時期は死亡後からです。
※マカビンビンの効力は一本につき約2時間です。
※女に対する考えが少し変わりつつあるみたいですが、今はそれから目を逸らしています。
※妄想にふけっていたため第一放送をろくに聴いていません。
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【地球破壊爆弾No.V-7 編 〜シュレディンガーの書き手〜】
[08:55]
雷の様に轟く破砕音。
爆弾が化物の力をもって振るった巨大な鎚である信号機は無数の氷片となって交差点の中に降り注いだ。
「――っ!」
霰の様に降り注ぐ氷片の間を縫うように、爆弾の手から新しく現れた鎖鎌が飛ぶ。
まるで生き物の様にぐねぐねとうねる鎖は跳び退ろうとしていた言葉を捉え、彼女の脚を引いて地面へと叩き落した。
そして、バルキリースカートの四本の刃で辛うじて着地するところへと爆弾は身を躍らせて飛び掛る。
「させません!」
言葉がアイスソードを振るう!
「貧乳はステータスあっぷぷーい☆」
だが、爆弾は鋼鉄化した平らな胸板で、がきーん☆とそれを跳ね返した。
「貧乳如きに――!」
続けざまに振るわれる鳳凰寺風の剣が再び爆弾の首を狙って払われる!
「残念☆ それ、支給品じゃなくて私の能力なんだよ☆」
首を刈る直前に鳳凰寺風の剣は情報連結を解除され空に消えた。
「チェックメイト☆」
両手の剣を無効化され、がら空きとなった言葉の胸元へと爆弾の、吸血鬼の力で振るわれる手刀が鈍い音を立てて突き刺さった。
が、しかし……
『流れでデバイス壊しされるかと思ったッス! ていうか、今回台詞これだけッスかー!?
シリアスの中で空気壊す発言ばっかして御免なさいでフォーッ!』
最後の一本。胸元に挟まれていたレヴァンティンがその手刀を受け止め、巨乳の弾力が爆弾をはじき返した。
再び二人の間合いは離れ、それぞれが交差点の北と南の入り口に立つ形となる。
「貧乳防御に風の剣って二本もフラグ使ったのに届かないとは、ね……さすがのヤンデレか……っ」
レヴァンティンの刃で裂けた手を握りながら爆弾は喉から苦痛の呻きを漏らす。
見れば今傷ついた手だけではなく、これまでの闘争の中でつけられた傷のどれもが十分には回復していなかった。
アーカードの能力を基礎とする復元能力は本来ならば無限に近いものがあるが、しかし今はそれが十全に発揮していない。
「ふふふ……、もう終わりですね。泉さん」
対する言葉もそれを察しているのだろう。目の前の化物が血を流す度にどんどん弱っていっているのを。
最初に森の中で戦った時よりも、病院の中と外で戦った時の方が、そしてその時よりも今の方が明らかに化物は弱い、と。
逆に言葉の方にはそんな気配は微塵も見られない。
「私と誠君……二人の愛の力の前に、例え化物でもあなた一人では勝ち目なんかないんです」
偶然か、それとも必然か、愛する誠君のパーツである(と思い込んでいる)レヴァンティンが彼女の窮地を救ったことにより
彼女のテンションは更に高まりつつあった。
伏せ札を二枚も開いてしまった爆弾の側が不利な流れだ。最早、力押しが通じる雰囲気でもない。
「二人……なるほどね。それは名案だ」
愛することも、信じることも、時に裏切ることも相手がいてこそだからねぇ……そう言葉を吐き、爆弾は姿を変える。
泉こなたの姿が暗闇に溶け、次の瞬間にそれは長門有希の姿へと転じていた。
「そこ、どいてください」
再び、炎と氷の剣を左右に構えた言葉が突進する。愛の力か、それは今までにない神速の突進だった。
「許可できない」
機械の用に抑揚のない声で爆弾は言葉を紡ぎ、そしてその突進へと身を引くことなく相対し――受け止めた。
その細い右手で相手の左手首を、左手で相手の右手首を掴み取り、叩きつけられようとしていた両の剣を寸前で停止させる。
「臓物をぶち撒けて――くださいっ!」
しかし二本の手だけでは残る四本の刃は押さえきれない。
宣言通りにそれぞれの刃は爆弾の小さなお腹へと突き刺さり、臓物をぶち撒けんと開かれた。
ゴムが切れる様な異音と共にホースを伸ばすみたいにピンク色の腸が引きずり出されて、血飛沫が舞う。
だが、それはそこまでだった。
ズルズルとした腸を引きずったまま、刃はそこで停止。いや、言葉自体が停止している。
「な……に……を……し……て……?」
もし口を利ければ、爆弾は九秒の時点で俺が時を止めた……などと軽口を叩いたかもしれないが、
しかし今はその口を呪文――高速言語による情報改竄に使っているため言葉の耳に届くのはお経の様なノイズのみだ。
「で……も……ふ……た、り…のあ……いは……!」
爆弾は現在、出身ロワであり代表作の一つでもあるアニロワ1の孤城の主で長門が見せた能力を再現している。
情報改竄による”当該対象の絶対座標軸よりの移動を封鎖”である。
言葉をこの交差点から出さないという目的の為ならそれは一見適している様に見えるかもしれない。だが。
「わた……し、は……私は、誠君と……ぉ……!!」
その力は元々、数秒の間しかもたないもの。
高速演算処理による過負荷は長門――爆弾の身体に致命的なダメージを与えるが故に持続性はない。
純粋な長門の力に加えて、アーカードの復元能力をも併用できる爆弾だが、それでも持って一分が限度というところだ。
ならば、何故。爆弾はこの方法を取ったのか? 万策尽きた故の悪あがきなのか? ――いや、そんな訳がない。
ド・ド・ド・ドド・ドドド……ドルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルル…………!!!!
――響くエンジン音! 気付いた時にはもう遅いっ!
ズバジュズバルバズジュズバルバルズバズジュルバババババ・バリバリバリバリバリバリバリバリバリ…………!!!!
――人間を! 生きたまま回転する無数の刃で切り裂く音っ! 断末魔っ! そして――
―― 「 か つ ら こ と の は は ま っ ぷ た つ に な っ た ! 」
真っ二つに切り裂かれた言葉の残骸の向こう側に、チェーンソウを構えたもう一人の 【 長門有希 】 が立っていた。
【ZAP】 「長門有希」
ザッピングします。
[08:55] 地球破壊爆弾No.V-7 ⇒ [09:10] 真・長門有希
〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓
【真・長門有希 編 〜ああ無常〜】
[09:10]
交差点の中は今や人間の中身の臭いが立ち込め、凄惨な赤とで汚らしい汚物が撒き散らかされた血みどろと化していた。
真ん中には真っ二つに裂かれた言葉の遺体が横たわり、それを挟んで二人の長門有希が向かい合っている。
一人は内臓がクラッカーの様に飛び出しており血塗れ……と、姿が歪み再構成されそれは泉こなたの姿へと戻った。
しかし負った傷はそのままで、倒れ、血溜まりの中にそのぼろぼろになった矮躯を横たえる。
もう一人の長門有希は、相手のそんな様を本来の彼女通りに何の感情も浮かんでいない瞳でただ静かに見つめている。
「……ちょっと無作法だけど、ごめんね。もう立てないぐらいでね」
問題ないと長門有希は短く答えた。
「ご協力感謝☆ いや、予想外に危ないところだったよ……愛はどんな形であれ強いものだと再確認したさ」
長門有希はただ頷くだけだ。
「じゃあ、お別れの前にいくつか確認させてもらっておくよ。十代くんを殺したのは君だよね?」
その通りだと長門有希は肯定した。室内にいる二人に気付かれぬよう情報操作を行って十代を死亡させたと。
「やっぱりね。私が長門有希として施した情報操作に介入の痕跡があったから、もう君しかないと推理していたよ。
ところで、その動機についてなんだけれども私の想像が正しければ、
”効率よく速やかにロワを終了させようとしている対主催”……って、スタンスでいいのかい?」
コンマ数秒考え、そしてそれを長門有希は肯定した。
無言の連携を要請してきたことからそれは想像でなく確信であると判断し、曖昧に誤魔化す意味はないと悟ったからだ。
「……まぁ、恨み言は言わないさ。悪いけれども十代くんとはそういう縁もなかったしね。
さて問題は、この後だね――取引きしようか?」
内容を、と長門有希は促す。
「私は君のことを吹聴しないしその邪魔もしない。場合によれば協力もするさ。君が今回してくれたみたいにね。
代わりに君は今回だけでいいから私の仲間を見逃してほしい。具体的にはホテルに向かわないでほしい」
メリットが薄いと長門有希は答えを返す。
そして、最早死は免れぬ存在が吹聴や邪魔をできるとも思えないと付け加えた。
「ふーん。でも吸血鬼を舐めちゃいけないよ。スレイブとテレパスでまだ繋がっているかもしれないし。
血文字のダイイングメッセージなんて、その気になればお茶の子さいさいさ☆
でもまぁ、今回限りの大サービス……”嫁”が橋を渡った向こう側にいるよ。誰のどんな嫁かは秘密だけどね♪」
では取引きを否定する材料はない、と長門有希は了承した。
「じゃあ、ほんとのおまけ。
私のデイバック持って行っていいよ。とは言え支給品一式しか入ってないけれどもね。
ついでに私の首輪……じゃなくて心臓環かな? これも持っていくといい。機会があったら解析しておいてよ」
長門有希は無言で頷く。
「じゃ、バイバイ☆ またねー、バイニー☆」
その言葉を最後に爆弾は血の中に溶けた。残されたのはその心臓に嵌っていた小さな環が一つ。
それを拾い上げ、そして言葉が持っていたものと、交差点の端に放置されていた爆弾の荷物を回収し、長門有希はその場を離れる。
交差点を出て数歩。長門有希は振り返り、そしてもういない爆弾へと向けて言葉を吐いた。
「別に、泉こなたも 【 6/氏 】 も殺害するつもりはなかった。吸血鬼とロワ経験者どちらも有用だから」
【ZAP】 「6/氏」
ザッピングします。
[09:10] 真・長門有希 ⇒ [09:10] 6/氏
★ ★ ★
そして、運命の交差点からは誰もいなくなった。今はそこに赤と白の残骸を残すのみである。
【遊城十代@なのはロワ 死亡】
【桂言葉@やる夫ロワ 死亡】
【地球破壊爆弾No.V-7 死亡】
【C-6/市街・交差点/1日目-午前】
【真・長門有希@カオスロワ】
[状態]:健康
[装備]:イクサベルト@カオスロワ、チェーンソー@現実
[持物]:デイパックx3、支給品一式x3、心臓環(地球破壊爆弾)
:アイスソード@ニコロワ、レヴァンティン(カートリッジ2/3)@ニコロワ、核鉄(バルキリースカート)@漫画ロワ
[方針/行動]
基本方針:仲間と生還するため、無能とマーダーを排除し、最終的に主催を打倒する。
1:”嫁”を探しに橋の向こう側へと渡る。
2:しばらくは1人で行動する
3:岩崎みなみ、小早川ゆたかは排除する対象。
4:仲間が死んだ場合は…?
[備考]
※登場時期はカオスロワ5期のエピローグ後からです。
※『仲間』とは一緒にカオスロワで対主催をしていた8人の事を指します。
※また彼らのいる前では外道な行動はとりません。
※遊戯、アカギ、千秋と情報交換を行いました。
※イクサの制限は変身時間無制限。変身解除後は1時間変身不能です。(なのはロワのホッパー準拠)
※レヴァンティンはニコロワ210話「城・逃・げでリセット!」から参加。
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【6/氏 編 〜The wrong man 六〜】
[09:10]
「あれが言ってたホテルか、けっこう高級な雰囲気だな」
交差点を離れてしばらく、目的地であるホテルが建物の谷間に見えてきて6/氏は安堵の息を漏らした。
そこが安全である保障はないが、駆け込めばとりあえず一区切りはつくのだから。
「けど、爆弾さんは大丈夫なのかな……? なんか雰囲気的に死亡フラグ立ってたっぽいんだが」
足を止めて、6/氏は背後を振り返る。
隣を歩いてたこなたも同じ様に振り返るが、しかしそこに追って来る気配はなかった。
同じ書き手としての仲間意識だけでなく、なんでもあり感溢れる頼れる味方としても彼の喪失は大きい。
いじられキャラの自分を残して、そして自分をこなたと二人きりにしてどうするのってのが正直なところだった。
「あ。爆弾さん、今死んじゃった」
「へぇそうなんだ……って、おい! 今なんて言ったっ!?」
衝撃的な発言に驚く6/氏に対し、こなたは至極冷静にその事実を伝える。
「主人と隷属の共感でわかるんだよ。爆弾さんのボディが力を使い果たして意味消失したってね」
「そんな……けど、じゃあ……」
『でもまぁ、そんなに悲しんだり落ち込んだりする必要はないよ☆』
そんなものなのか……と、6/氏は頭を垂れる。
まぁ、確かに何度も何度も自分だけでなく他人の生き死にを経験していれば慣れってものもあるが、しかし……
「――って、あれ? なんかおかしくない?」
『何が?』
「爆弾さんの声が聞こえる。ていうか、こなたと同じ声なんだけれども……あれ?」
「私は爆弾さんの真似なんかしたないよ。ねー」
『ねー☆』
…………沈黙。
「え? ちょっと待って爆弾さんは死んだって言ったよね?」
「うん、言ったよ」
『あくまでボディがだけどね』
何それ? と、問う6/氏の前に、こなたはデイパックを開き一つの血液パックを取り出す。
「これが爆弾さん……の血」
『吸血鬼が血を媒体に活動する怪異だと言うことは知ってるよね? つまりはそういうこと』
「生きてる、んですか?」
その問いにパックの中の血液は身(?)をよじってノーと答える。
『ゴム手袋の中に閉じ込められたアクアネックレスみたいでしょう?』
「例えがマニアックすぎて伝わりません――ていうか、これはアレですか? 参加者の支給品化ですか」
「そういう言い方するんだー」
ピンポーン♪ と、血液パックのどこからか正解音が鳴る。
『身体がない故にもう何もできないけれども、どうだ。首輪を外すことに成功したZE☆』
「いやいやいやいや、参加者じゃなくなったら意味ないし、誰も真似できないからそういう意味でも意味ないです」
「ないない尽くしだね爆弾さん」
あははー☆ と、血液パックが笑う。とても、とてもとてもおかしな現象だった。
『まぁ、”あの言葉”を打倒するにはあれぐらいの犠牲が必要だったのさ。
できうるならば回避はしたかったところだけど、この先ずっと追われるのも怖いしね』
うーん……と、6/氏は頭を抱えてうなる。本当に、一体――
――ここは、何ロワイアルなのだろう? と。
【地球破壊爆弾No.V-7 支給品化】
【D-5/ホテル付近/1日目-午前】
【6/氏@カオスロワ】
[状態]:健康、疲労中
[装備]:サバイバルナイフ@現実、チャイナドレス@書き手ロワ2、キョンのワルサー7/7発@やる夫ロワ
[持物]:デイパック、支給品一式
[方針/行動]
基本方針:仲間ともう二人の自分と合流し、主催者を倒す。
0:ホテルに向かう。
1:泉こなた、地球破壊爆弾No.V-7と共に行動。
[備考]
※登場時期は5期最終話のエピローグ後からです。
【泉こなた@らき☆すた】
[状態]:吸血鬼、精神疲労(小)
[装備]:エンフィールドNo.2@アニ2(6/6+予備弾24発)、団長腕章@ニコロワ、陵桜学園夏服@らき☆すた
[持物]:デイパック、支給品一式、地球破壊爆弾の血、血液パック(数個)
:魔法『フレイム・ボール』inエニグマの紙@漫画ロワ 日焼け止めクリーム@現実
[方針/行動]
基本方針:地球破壊爆弾No.V-7と同行して、何とか事態を解決できないか探ってみる。
0:ホテルに向かう。
1:自分や爆弾の知り合いを見つけ出して一緒に行動する。
2:かがみやゆーちゃんのことが気がかり。
3:”涼宮ハルヒ”に会えるのが楽しみ♪
[備考]
※登場時期は3年生になってから卒業するまでのうちのどこかです。
※地球破壊爆弾No.V-7の話を聞いて、参加者がフィクションを含む多数の世界から集められたものと知りました。
※6/の話を聞いて、フィクションが現実に存在する可能性も知りました。
【地球破壊爆弾No.V-7@書き手2(支給品状態)】
[方針/行動]
基本方針:『らき☆すた計画』を成功させる。
1.こなたと6/氏をフォロー。
2.こなたや自分の知り合いを見つけ出しパーティに加える。
3.かがみやゆーちゃん。そしてウッカリデスと奈緒のことが気がかり。
4.さて、ロリスキーに会ったらなんと説明したものか……。
5:”涼宮ハルヒ”に会えるのが楽しみ♪
6:真・長門有希とのやりとりは秘密にしておく。
[備考]
※登場時期は「238:trigger」の冒頭辺り。ウッカリデスが死亡するより前です。
※嫁はロリスキー一筋です。
※『らき☆すた計画』が何かは現在全くもって不明です。
深遠なる野望があるのかもしれませんが、ただらき☆すたキャラと親睦を深めたいだけかもしれません。
※ただの血液状態になったので喋ること以外はほとんど何もできません。
【陵桜学園夏服@らき☆すた】
その名前の通り、陵桜学園の夏服。襟やスカートの色が青色で、スカーフは黄色。袖は半袖のセーラー服。
〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓
こうして、ある一時の十人の交差は一区切りを終えた。
しかしそれはやはり区切りを終えただけということで交差を抜けたそれぞれの物語はこの後も続く――……
代理投下終了
投下乙!全裸で待ってた!!
なんというボリューム…見てるだけでわくわくしてきた
この書き手は間違いなく爆弾氏
カメラが切り替わるように視点が変わってちょっと酔ったw
書き手勢の考え方はさすがだな〜どのロワ出身かとかかがみがロワ内でどんな扱いか知ってるとか
やはりロワの鍵を握るのはかがみか
しかし自分で書いたキャラと自分自身が会うとからきロワ設定ならではの展開だな
>>――桂言葉がそこに、窓の外に張り付いていた。 ヤンデレこええええええええぇぇぇぇ
何気に奈緒&ラッドもヤバイペアだな…地球破壊爆弾氏…血液だけになってもよくやったよ…
もう阿部さんは阿部さんフラグってのがあってもいいと思うww
ロワ内でここまで下半身で考えて行動してるのは阿部さんだけだよ
色んなフラグが立ったり素晴らしい混戦具合…超乙でした!!
投下乙です
うわ、長いだけでなく濃いなぁ
感想を文にするのは苦手なのであんまり書けないがGJです!
ラットと奈緒、阿部さんとウッカリデス、奇妙な組み合わせだw
そして爆弾さん支給品化かよw
いや、確かに大混戦だw
578 :
創る名無しに見る名無し:2009/03/11(水) 18:33:55 ID:aGqonlvy
あ、ついでにしたらば見たら予約が来てるw
おおおおお!なんかすげぇ!すごすぎる!
TIPSで細かい情報が明らかにされる手法親切だなー
中にZAPとかが混じってるのにワラタがw
てか安部さん棒倒しってwそれ棒倒しちゃう!棒たおしちゃうから!!
さて、書き手ロワ3の話が出ているらしいな。
我がロワの書き手諸氏の仇名を話そうじゃないか?前にも話されたがやっぱらき☆ロワだかららき☆すたらしいネームがいいかと思うな。
例を言えば
◆BOMB.pP2l.氏 もってけ!P2爆弾inしたらば
◆nkOrxPVn9c氏 尻・叩・きでフィニッシュ!
◆OGtDqHizUM氏 外道王子の時間だよ
とかな。
投下乙でした!
すげえボリュームだ…地味に親切なラッドに吹いた
長門は怖いなあ…さすがはトップマーダー
>>581 ウッカリデス逃げて超逃げて
鳥が囀り草木が風で揺れる。
太陽が森全体を優しく包み込んで木の葉の隙間隙間から光が漏れている。
されど日差しが照らすのは目覚めを迎えた動植物の姿ではない。
映るのは一人の男と巨大な体躯を持った馬、『赤』に染まった地面。
「ここでゆっくり眠っていろよ」
冷たくなっている小さな身体をそれ相応の大きさの穴へと置く。
この動物の名前はわからない。
何を目指していたのか、
誰と行動をしていたのか、
何故このような傷を負ってしまったのか、
その全てがわからない。
彼(彼女だったかも知れない)とは倒れているところを発見しただけだし、
そもそも言葉による意思の疎通すらできずに逝ってしまったのだからわかるはずがなかった。
だけどそれでも彼に伝わったものがある。
「お前から受け取ったもの、無駄にはしないからな」
受け取ったものは騎英の手綱(ベルレフォーン)
彼の支給品であり、自分の命を救ったものである。
彼は最後の力を振り絞り、これの存在を教えてくれた。
そのとき繋いだ手、交わした視線は忘れもしない。
穴を埋め、手ごろな木の枝を十字にして草で結んだものを刺す。
墓というのにはあまりにも簡素なものであるが、線香も活ける花もないのだからしょうがない。
ぶるぶる・・・・・・
「ああ、次はこいつだな」
巨大な体躯を持った馬、黒王号の鳴き声にChain-情は答える。
思わず目を背けてしまうほど酷い”人だった”もの。
錯乱した黒王号によって踏み潰されてしまった命だ。
もしかしたら生きていたかも知れない。
ピッピのように衰弱してどの道死んでしまったかも知れないが、それでも彼は黒王号を責めることはできなかった。
あれは結局事故だったのだ。
参加者だって精神的に追い詰められれば発狂してマーダーになってしまう。
誤射した銃が人を撃ち殺してしまったり、誤解フラグを作ってしまうこともあるだろう。
バトルロワイアルならば仕方の無いことだった。
最早人の形を留めていない男の遺体をかき集め、掘った穴へと入れていく。
彼が何者だったのかはわからない。
ピッピとは違い、受け取ったものは何もない。
死んでしまえば物言わぬ屍だ。
故にChain-情は放っておくことができなかったのだろう。
穴を埋め、ピッピにやったと同じように十字に結んだ木の棒を差す。
そして黙祷をしていたときだ。
放送が聞こえてきたのは―――
☆ ☆ ☆ ☆
「糞っ・・・・・・ふざけるなよ主催者!」
ロワでお約束の定時放送、それは参加者達に死者や禁止エリアといった情報を伝える時間だ。
中に挑発を混ぜて、参加者の動揺や怒りを誘うというのも定番である。
参加者を煽り、死者を冒涜して殺し合いのムードを下げるのはアニロワでもよくやっていたことである。
それでも今回ばかりは酷すぎた。
何が放送事故だ、何がニコ動だ、何が●RECだ、何がロリコンだ!
ちなみに想い人はフラグビルドであるが、別に自分はロリコンではない。
大切な情報を与える時間を馬鹿げたことに使うなど死者に対する侮辱に極まりない。
そして放送自体も娯楽番組のセットみたいな環境で行われていたので、自分達の状況を遊びとしか考えてないのだろう。
何としてでも主催者を倒さなければならない。
Chain-情の主催に対する怒りの感情はますます上がっていくが、先ほどの放送事故の中の映像の一片を思い出す。
「あ、でもさっきの女の子は助かっているみたいだな」
さっきの女の子とは仮面ライダーが抱えて川に飛び込んだ少女のことだ。
顔をチラッと見ただけなので名前はわからないし、気絶していたので声も聴かない。
それならば何故彼はその少女を映像の中の同一人物だとわかったのか。
|ヽ、
,',  ̄` ー 、
!ヽ、 ヽ
' , ヽ、 i
__,-\___ゝー-----'!<`ー 、
, '´ , '´/`! `く` 、`ヽ、
, '´, , '´, /. / . !、 ` 、ヽ『おいこら、お前らか、私の服を剥ぎ取っt
//. / . / , ,' =@!ヽ 、
(あの頭のウン・・・・・・じゃなかった、生殖kでもないえーと・・・・・・そうだクリームだクリーム!
あんな頭をした女の子なんて他に見たことがない)
南千秋は知るよしもないが、彼女の髪型は特殊なのである。
アホ毛とも触覚とも違うそれは一見ただの癖毛に見えるがたまにアンテナやスライムのように動くように見えるのだ(←これ重要)
引っこ抜くと機能が停止するなりより大きくなって復活するなり様々な憶測が出るが理由は謎のままである。
二次元出身の人間はたまに髪型が奇抜なのは皆さんご存知だろう。
某カードゲーム漫画繋がりの作品も主人公の髪型がヒトデだったり蟹だったりするのだ。
しかもそれを回りの人間は『一切』気にしないのだから凄い世界観である。
なんでもカードゲームでケリをつけるという世界観も十分凄いが、それをある意味超越している。
そして南千秋は流石に彼らほどでなくても十分違和感を感じる次元にあるのだ。
姉二人は普通の髪型なのに何処で間違ってしまったのだろう。
ともかくChain-情は彼女が生きていたことにほっとすると気を取り直して黒王号へと乗った。
辺りを確認して誰かいないか見渡してみるが誰もいない。
どうやら自分は取り残されたみたいだ。
そう少し寂しくなってきたChain-情であるが、その時水の流れが聞こえてきた。
(あそこは確か・・・・・・)
その流れの元は川、黒王号が暴走した際に少女を抱えた仮面ライダーが飛び込んだところである。
この流れを追えば彼女の元にたどり着けるかも知れない。
ちょうどその方向はこれから彼が向かおうとしていたところだ。
現在の主を乗せた黒王号は、彼の意思を受け取って彼が求める方角に走っていく。
草原を通り、自分達が入っていた森の中へ。
☆ ☆ ☆ ☆
「ああいたいた」
木々が無残の倒されて、部分的に嵐が通り過ぎ去ったのだろうと
見間違える森の中を潜り抜け、黒王号は辿りつく。
いたとは言っているがそこに生物の姿はない。
あるのは無残に散らかされた“人の形をしていなかった”モノ。
無垢な少年達の願いによって産み出されてしまったモノだ。
それは禁忌によって産まれたから人としての生を受けることはできなかった。
二人の幼い錬金術師が己の身体を代償とした哀れな結果である。
黒王号から降りたChain-情は黒王号に穴を掘るように命じる。
そして辺りに土を払いながら掘り進めていく黒王号の隅で”人の形をしていなかった”モノに手を付け始めた。
僅かに残る肉片を一片も残すまいとかき集める。
血の色が手に付着するがそんなことで意に介する場合ではない。
これは錯乱した黒王号が自分の代わりに踏み潰してしまった命であるが、そうさせたのはChain-情自身だ。
命を救われたと言うのにはあまりにもおこがましいのかも知れない。
Chain-情が破壊してしまったと言うこともできるのだから。
気づけば土をかき分ける音が止み、振り向くと黒王号が佇んでいた。
どうやら穴は掘り終わったみたいだ。
かき集めた肉片を穴に入れ、埋めて新たに一つの墓を作る。
「次生まれる時はちゃんと人間になってくれ」
人の身勝手で生み出され、人の身勝手で潰えてしまった命、
もし次の機会があるのならば、人としての生を受けれらますように―――
【C-3/北西/1日目-朝】
【静かなる〜Chain-情〜@書き手ロワ2nd】
[状態]:健康、螺旋力覚醒
[装備]:滝のライダースーツ@漫画ロワ、騎英の手綱(ベルレフォーン)@カオスロワ+黒王号@漫画ロワ
[持物]:デイパックx3、支給品一式x3、ゼクトバックル(ホッパー)@なのはロワ、サバイブ(烈火)@書き手ロワ2nd
:カセットアーム(マシンガンアーム)@書き手ロワ2nd、不明支給品x1
[方針/行動]
基本方針:バトルロワイアルに反逆する。
1:河に流されたイクサ(長門)と少女(千秋)を探すために川を辿っていく。
2:フラグビルドを見つけ、今度こそ守り抜く。
[備考]
※死亡後からの参戦です。
エリアC3には墓が三つの墓がある。
建てた者はもうこの場にはいない。
だがそれらの墓には全て文字が彫られていた。
土に書いた文字なので時間の経過で簡単に消えてしまうだろうが、建てた者、Chain-情はそれでもよかっただろう。
彼の命を救った人々、それを確かに心に刻んだのだから。
―――Chain-情の命を繋いだ恩人、ここに眠る
代理投下終了しました。
代理投下宣言をうっかり忘れてしまい非常に申し訳ない。
とにかくchain-情の優しさがGJ。
はやく長門に追いつくんだ!奴はもう4人も殺しているぞ!!
それとまあ…確かにあのアニメの奴らの髪型はヤバいですよね特にあの爆☆殺野郎はww
投下乙です
情さん、熱くて優しいな
これは死亡フラグか熱血対主催の要となるのかわからないなw
しかし髪にこだわり過ぎだぞw
投下乙です!
chain-情さん優しい…しかしマーダー(?の長門と会ったらどうなってしまうんだ
静かなる決意って感じだな燃えてきたぜ
髪型に並々ならぬ関心をよせているw何故ww何かのフラグなのか?w
まず漫画は髪の長さからして規定外だからな〜さすがにヒトデ頭はその中でも群を抜いてるけど
しかしらきロワはシリアスとカオスと変態にはっきり分かれてくるな
最近は順調に予約が来てる
そして他人数の予約キター
相羽シンヤ@アニロワ2、竜@オールロワ
投下しようと思います。
もし人がいるならば支援をお願いします
『……では次に会うときにまでごきげんよう』
『バイニ〜』
「………」
テーブルクロスの上の料理を頬張りながら相羽シンヤは放送を黙って聞いていた。
名前を呼ばれたのは10人。シンヤは呼ばれた名前を名簿と照らし合わせて確認する。
(やはり名前は呼ばれたいないようだね兄さん。
流石は僕の最大かつ唯一の目標…ここで死んでもらわれちゃあ困る。)
兄であるDボゥイこと相羽タカヤの名を呼ばれなかったことに歓喜を抱きつつ、テーブルクロスの料理を口に運んでいくシンヤ。
だが、彼にとってこの放送の内容は満足できるものではなかった。何故なら…
(何故だ…?何故あの男が生きている?)
シンヤはついさっきボルテッカで消し炭にしたはずのラッドを思い出し、顔を歪める。
下等生物の分際で前の殺し合いでさんざ煮え湯を飲まされ続けてきたあの男、思い出すだけで虫唾が走る。
その男を吹き飛ばしてやった時は胸がすくような気持ちだった。だが、さっきの放送がそれを台無しにしてくれた。
「どうしてあの男の名前が呼ばれないんだよ…」
確かに葬ったはずだった。ならば何故名前が呼ばれないのか。
やっぱり制限がかかっていたから?
制限という言葉に対しシンヤの怒りのボルテージがどんどん上昇していく。
制限さえなければ、村雨良を殺すことができただろうし、ここでエネルギー回復のために時間を浪費することもなかったはずだ。
あの下等生物の鬱陶しい女と出会うこともなかったはずだ。
「ちくしょう………」
制限さえなければ、ラッドを本当に殺すことができた。
そもそも前の殺し合いの時ラッドに邪魔されることなどなかった。
ラッドを殺すことが
ラッドに邪魔されることが
ラッドを殺すことが
ラッドに邪魔されることが
ラッドを殺すことが
ラッドに邪魔されることが
ラッドを(ry
ラッド(ry
ラッ(ry
ラ(ry
「ちくしょおぉぉぉぉぉぉぉォぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉう!!!」
ラッドの憎たらしい顔を思い出し、シンヤの怒りのボルテージは頂点をむかえ爆発した。
勢いに任せてテーブルクロスの上の皿を料理ごと地面に叩きつけ、ストレスを発散させる。
だが、シンヤはそれでも満足せず…懐からテッククリスタルを取り出す。
「いっそこの建物をテッカマンの力で跡形もなく粉砕してやる!!
ラダムこそ、テッカマンこそ最強。生物の頂点なんだよ!!クーッハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ!!」
ストレス発散というレベルではないほどのデストロイ行為を行うため、
彼は片手を挙げてシンヤの真の姿、テッカマンエビルに変貌するための禁じられたワードを高らかに
「テックセッ」
『うわーせっかくのステーキが…もったいねー』
今回も叫ぶことはなかった。
言い終わる瞬間ふざけた女の声に遮られ、その時彼の頭にやや冷静さが戻り我に返したからである。
(今思えば、自分はとんでもないことをやらかそうとしていた。
こんな建物を木っ端微塵にするために力をあたら行使してみるがいい。
時間とエネルギーが無駄に消費されていくだけではなく、その出来事によってきたラッドみたいな狡猾な奴に襲われたら目も当てられない。
これこそ屈辱的な最後。それだけは決して認めない。
そうだ、今は兄さんと会うことをを優先すべきだ。
ふざけた女の声がなければ…気付くこともなかったかもね…)
そのふざけた女の主とはシンヤの支給品のひとつレッドアイズブラックドラゴンのカードから発せられたものである。
一見禍々しい雰囲気の黒い竜の声とはとても思えない声だ。
シンヤはこの声の主も嫌いだった。空気の読めなさや失礼な態度はあの女、魅音と同レベルだと思った。
『そう言えば放送聞いてたか?もうすぐE-5、次にE-4 、その次にD-3が禁止エリアになるんだってー』
「分かってる。だから少し黙れ。」
レッドアイズブラックドラゴンの声に苛立ちを覚える。しかも自分が怒りのあまり禁止エリアを忘れかけていたから尚更だ。
『禁止エリアになっちゃうよ。どーすんのー?』
「うるさいな…時間はまだある。
外の屋内プールに奴らを待たせてあるからそいつと合流することにするよ。」
『おう、急ごうなー』
一言多いレッドアイズブラックドラゴンこと南夏奈の声を鬱陶しく思いつつ百貨店を後にしようとした時、
――ドカン、という撃音と壁が崩れるような音と共にシンヤのいる百貨店の階層に振動が走る。
「何だ…?」
『おい、どうするんだー?』
「…フフ。少し興味が沸いてきた。ちょっと見てくるとするかな。」
そしてシンヤは下へと下る階段へ向かう足を止め、音が響いてきた方向へと進路を変える。
◇
「…私ってバカアルか?」
百貨店の上層に自らの上半身を埋めつつ竜は呟いた。
その建物から起こった爆発を見て参加者を減らすチャンスと思い、奴らにインパクトを与えたいがため建物に突っ込んだのはいいのだが…
その結果百貨店に突っ込んだ上半身が抜けなくなり身動きが取れない状況に陥っていた。
頭を抱えたくなる衝動に駆られるものの、竜はその身体のため頭を抱えることすらできない。
竜はただ絶望していた。
何度身体を捻って足掻いてもこっから抜けることはできず、
建物を壊そうとして尻尾を建物に叩きつけてもさっきの戦闘で力を消費しているのか壊すこともできず、刻々と時間だけが過ぎていく。
この間に襲われたらどうなるだろうか?身動きできない状態で襲われたらいくら竜だってただではすまない。
何より竜は飛び続けなければ死んでしまうのだ。今は飛んでいる状況に含まれるのか分からないが、
いずれにしても今のままでは死んでしまう。もし死んでしまったら人間になれなくなってしまう。
そんなのは嫌だ――
そんなのは嫌だ――
でもどうにもならない――
きっと人間にもなれず死ぬんだ――
もうだめだ――
竜が全てを諦めたその時、竜の耳に見知らぬ女性の声が響いた。
『貴方が私のマスターですか?』(本当は英語です)
「ひぃっ!?」
敵だと思って怯えるのだが、辺りには誰の姿もない。
この空間にいるのは身動きの取れない自分の近くに落ちている杖だけ。
恐らく自分が突撃した衝撃でどこかから投げ出されたものだろうか。
「まさか…杖が喋っているアルカ?」
『はい、そうです。』
「杖が私に…何のようアル…」
『マスター。私なら貴方の願いを叶える為の力を授けることが可能です。』
目の前の杖が何を言っているのか分からなかったが、竜は藁にも縋りたい思いだった。
「わ…私は…」
『何でしょうマスター。』
「ニ ン ゲ ン ニ ナ リ タ イ」
一分後。もはや巨大な竜の姿はなかった。
そこには代わりにネコ耳と尻尾を生やし、メイド服を着た美少女がそこにいた。
そしてもう1人、その少女に近づく相羽シンヤの姿があった。
◇
「何だあれは!?」
シンヤ百貨店の階段を急いで駆け上がっていた。
先ほどの大きな物音につられて近づいてみれば壁には何かが特攻したかのような大穴が空き、
そこには杖を持ち、ふざけた格好をした女が立っていたのである。
その女はシンヤを見つけたかと思うと、いきなり襲い掛かってきたのだ。
シンヤはテッカマンエビルに変身しようとしたが少女となった竜の放つ魔力球の弾幕が襲い掛かりシンヤへ変身する隙を与えない。
そして店内はとても狭く、戦うのには向かない。
自身の身体能力で襲い来る魔力球を辛うじて回避しながら百貨店の階段の上り口へと向かう。
この場において戦うのに一番適した場所、屋上へ向かって。
屋上へのドアを開けて相羽シンヤが姿を現す。
そしてテッククリスタルを取り出し、それを握った片腕を天へと突き出す。
口にするのは悪魔へと変貌するためのあのキーワード。
本当はタカヤ兄さんと戦うまであまり使いたくはなかったが仕方ないと思いつつ彼は口を開く。
「テックセッタアアアアアアアアア――!!」
テッククリスタルから放たれた赤い閃光がシンヤの身体を包み込む。
赤と黒の装甲に包まれシンヤは異形なる悪魔、テッカマンエビルへと姿を変える。
「逃がさないアルよ。」
そのテッカマンエビルを追って、屋上へと姿を現したのはメイド服姿のネコ耳少女。
杖型デバイスレイジングハートを携え、彼女は空へと浮かび上がる。
悪魔の仮面戦士テッカマンエビルと魔法少女リリカルドラゴンの戦いは幕を開けた。
魔法少女リリカルドラゴンこと竜はその身を歓喜に震わせていた。
自分の近くに偶然落ちていたレイジングハートによって与えられた人間の姿。
そして手に入れた魔法の力と不屈の心。
竜は人間を越えた人外の存在だったためにレイジングハートによって竜は多大なる魔力を与えられたのだ。
魔力ランクでいうならSSランクレベルではなかろうか。
「アハハハハハハハハこの力すごいアルヨ!!」
竜の高笑いと共に炎弾の弾幕がテッカマンエビルに襲い掛かる。
エビルは高速で飛行し、弾幕を避けきるが、過剰ともいえる炎の弾幕を前に接近が困難。
対する魔法少女リリカルドラゴンもまた、レイジングハートの性能と竜としての能力なのか、テッカマンエビルと同等の高速飛行能力を得ていた。
そして弾幕を掻い潜り接近したとしても…
「テックランサーー!」
「甘いあるヨ。フィールド展開アル!」
「ちっ…」
レイジングハートから発生した障壁がテックランサーを受け止める。
仮面の下で驚愕な表情を浮かべるシンヤ。対して竜は笑みを浮かべてテックランサーを払いのけ距離をとる。
そしてレイジングハートの先端部分をエビルに向け、魔力をレイジングハートの先へと集中し…
「ディバインバスター!!!」
竜の魔法…というよりは魔砲がエビルを襲う。
エビルは自身の能力で咄嗟にリリカルドラゴンの砲撃を回避する。
直撃してはただではすまないであろう一撃を辛うじて避け安堵するエビルだったが、リリカルドラゴンが予め発射しておいた炎弾が背後から数発接近していること事には気付かない。
目の前の少女リリカルドラゴンが浮かべる笑みに気付いた時には既にエビルは背後からの4発の炎弾をその身に受け、屋上へと落ちていく。
「くそっあの女…」
炎弾によるダメージと屋上に叩きつけられたダメージに耐え、自分の身体に鞭打つかのようにエビルは立ち上がり、上空のリリカルドラゴンを睨みつける。
対して上空のリリカルドラゴンは上空からエビルを見下ろしている。その顔は余裕そのものであった。
「女、お前ただの人間…虫けらじゃないな?」
「ふっ。よくぞ見破ったアルな。そう、ワタシは人間じゃないアル。
ワタシは人間を超越した神話の存在…竜アルよ。今はこの杖の力で人間の姿を与えられているアル。」
リリカルドラゴンは笑みを浮かべてレイジングハートをエビルへ向ける。
「虫けらに成り下がった竜がこのテッカマンエビルを倒せると?」
「邪魔者は全部全力全開でぶっ飛ばすアル。ワタシはこの殺し合いで優勝して人間になるヨ!」
「分からないね。何故竜の姿を捨ててまで下等生物である人間になりたがる?」
竜の返答に対しシンヤはエビルの仮面の下で何を言ってるのか理解できないというように、竜に問う。
「お前にわかるはずないネ…竜だったために今までワタシがどれだけ苦労したか…」
問いに対し竜は笑みを崩して怒りをこめてテッカマンエビルを睨みつける。
竜は飛ばなければ死んでしまうという体質だったために今まで死の恐怖と隣りあわせで生きてきた。
そしてこの殺し合いで一時的とは言え手に入れた人間の姿、死の恐怖から逃れられたそのひと時。
竜はそれが恋しかった。
「ワタシハニンゲンニナリタイ!!!!」
竜の魂の叫びと共にレイジングハートの砲撃がエビルを襲う。
エビルは砲撃を回避し、屋上の一部が爆音と共に崩れる。
竜は間髪いれずに周囲に炎を纏わせた魔力球の弾幕を展開する。
「だからお前はさっさと死ぬアルよ。
ワタシは人間になるまでは死ねないネ!」
竜は魔力球の弾幕をエビルへ発射する。
エビルは向かってくる魔力球を避け、避けきれないものはテックランサーで打ち返す。
(好き勝手言いやがって…俺だってね…)
「兄さんに会うまでは死んでも死に切れないんだよ!!」
エビルは背部のバーニアを全開にドラゴンの元へと飛行する。
目の前から襲いくる数多の魔力球を全て回避し、テックランサーを握り締めドラゴンに切りかかる。
対してドラゴンはレイジングハートを構えてフィールドを展開する。
「「邪魔をするなッッ!!!」」
2人の咆哮と共にテックランサーとレイジングハートがぶつかり合い、周囲に大きな音を響かせる。
壮絶なぶつかり合いの末先に根を上げたのはテッカマンエビルの持つテックランサーだった。
テックランサーの刃部分に亀裂が走り、破壊される。エビルは咄嗟に後方へ距離をとる。
テックランサーは破壊されてもなお、殺気を魔法少女リリカルドラゴンへ向ける。
(連戦連戦で正直ヤバい…長引かせるわけにはいかない。さっさとボルテッカで蹴りをつける。)
そして両腕を広げてエビルはあの必殺技を放つ構えを取る。
「PSY―――」
テッカマンエビルの胸元から六つの光が輝きを放ちはじめた。
エビルの必殺技ボルテッカの標準は目の前の少女の姿をした竜、ただ一つ。
邪魔するものを全て蹴散らすため、この世をラダムの天下とするため…
そして自分の兄である相羽タカヤとの決着をいずれつけるため―――
エビルは声が枯れるほどに大きな声でその技を叫び、最強の極光を発射する。
「ボオオオオオオオオオオオオオオオオオオオルテッカアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!」
そして一方のリリカルドラゴンもエビルがボルテッカのエネルギーが発射口に集まっているのをみてレイジングハートを構える。
テッカマンエビルに集結しているボルテッカのエネルギーはフィールドを展開してもそれごと自分を焼き尽くすのではないかというほど強大だった。
「だったらこっちも全力全開で迎え撃つだけヨ――」
レイジングハートの先をテッカマンエビルに向け、その先に魔力を集中させる。
先ほど放ったディバインバスターとは比べ物にならないほどの魔力を。
魔砲の標準は目の前の悪魔テッカマンエビル、ただ一つ。
全ての参加者を蹴散らし最後の1人となって優勝するため、
そして人間の姿を手に入れて本物の人間として生きるため――
竜は全力全開の魔砲攻撃をぶち込んだ。
「スタアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアライトブレイカアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!」
ボルテッカとスターライトブレイカー。2つの魂の輝きは百貨店の上層部を飲み込み、
そしてやがて……輝きの主であるエビルとドラゴンもその輝きの中へと飲み込まれていった。
◇
支援
支援
「……」
完全に崩壊した百貨店の上層部を既にテックセットを解除した相羽シンヤは上空で滞空している黒い竜の上から眺めていた。
相羽シンヤを乗せている黒い甲殻を持ち、赤い瞳を光らせるレッドアイズブラックドラゴン。それが彼を危険から救った。
ボルテッカとスターライトブレイカーのぶつかり合いにより発生した輝きに飲み込まれる前に召喚して離脱したのだ。
「…フ。危ないところだった。危うくラッドの奴と兄さんを殺す前に消滅するところだったよ。」
『本当だよ。私がいなかったら危なかったな〜』
「支給品が無駄口を叩くな。屋内プールへさっさと飛べ。」
『へいへい。』
命令を受けてレッドアイズブラックドラゴンこと南夏奈は上空からシンヤと行動していた魅音を探すべく地上に目を走らす。
そしてシンヤは体力的にも腹的にも限界が近づいていることを感じてテーブルクロスを取り出して消耗したエネルギーを回復させるべくテーブルクロス上に現れた料理を食し始めた。
ふと時計を見ると7時になっていた。
(そろそろE−5エリアに入れなくなるか…放送局に行くとなると遠回りになりそうだな…)
【E-4/上空/1日目-朝】
【相羽シンヤ@アニ2】
[状態]:疲労(中)、空腹(大)、全身に負傷(特に両腕に痛み有り)-手当済
[装備]:ブレードのテッククリスタル@アニ2
[持物]:デイパック、支給品一式(食料無し)、レッドアイズブラックドラゴンのカード(南夏奈)@カオスロワ
:グルメテーブルかけ@ニコロワ残り19回、ヤクルト@ニコロワ、きしめん@ニコロワ、他食料
[方針/目的]
基本方針:Dボゥイとの決着をつける。
1:食事をとる。
2:屋内プールへ向かう
3:合流した後は、魅音や他の人間を利用してDボゥイを探したり、村雨を陥れたりする。
4:人間に正体がばれないように行動。ばれたり邪魔だと感じたら殺す。
5:村雨、かがみを殺す。(現在、かがみは保留中。情報を聞き出してから殺す)
6:Dボゥイの分のテッククリスタルを探し出し手に入れる。
7;ゆたかと出合ったら……?
[備考]
※参戦時期はアニ2、211話「The Incarnation of Devil」内でラッドに殺される前。
※力の制限、特にボルテッカに関しては大きな制限が掛けられています(威力低下、疲労感と空腹感の増加など)
※南夏奈のカードはテラカオスに殺される直前から参戦。制限はニコロワ準拠で問題ないかと。
※ラッド・ルッソを殺害したと思っています。
※現在召喚したレッドアイズブラックドラゴン(南夏奈)に乗っています。
※レッドアイズブラックドラゴンを解除した後24時間後使用不可能です。
「………っ」
閉ざされた真っ暗の意識の中から竜は意識を取り戻した。
竜が目を開けると上空から朝日が照らされ、竜は眩しそうに目を細めた。
気がつくと竜は上半身だけが川原に乗り出して下半身が川に浸かっている状態になっていた。
彼女は川から這い出て立ち上がろうとするがとたんによろけて地面に仰向けに倒れる形になった。
――私は……何を、していたアルか…………
竜は状況把握のために頭を働かせる。
「確かあの変な格好の男と戦闘になって……私はぶっ飛ばされたアル。」
恐らくボルテッカとスターライトブレイカーの強力なエネルギーのぶつかり合いによって生じた奔流で飛ばされ、川に落ちどんぶらこどんぶらこと流されて、川原の一部にひっかかって現在に至るのだろう。
そして、竜は生きている。竜の尋常ではない生命力のおかげであろうか。
さっきまで自分と戦っていた男、相羽シンヤはどうなったのか一瞬気になったがどうでもよくなった。
今はこうして生きているのだから。
竜はこの殺し合いで生きる限り私は人間になろうと他の参加者を殺し続ける。
竜が生きている限り竜に敗北はないのだ―――
「例えあの男が生きていたとしてもまたコテンパンにしてやればいいネ。
ねえ、レイジングハート?」
レイジングハートからの返事はない。
「レイジングハート?」
竜は焦って辺りを見渡すが、さっきまで自分が持っていた魔法の杖レイジングハートの姿はどこにもなかった。
もしかして吹っ飛ばされた時にどこかへ飛んでいってしまったのか?
竜の顔は青ざめていく。竜が人間の姿を再び取り戻せたのはレイジングハートのおかげなのだ。それを失ったとうことは萌えもんバッジが奪われた時みたいに竜の姿に戻ってしまう。
また、人間の姿を得る重要なものを失ってしまうとは…何たる不運だろう。
そして何より…竜は元の姿だと『空を飛んでいなければ死んでしまう』のだ。
そのことを思い出し、竜は空を飛ぼうとして立ち上がろうとする。
だがさっきの戦闘の影響なのか足に力は入らず再び倒れてしまう。
再び立ち上がることも敵わず竜はただ足掻いているだけだった。
(今度こそ…もう終わりアルカ…)
竜が半ば諦めた時のことで。
それが彼女の頭を少し冷やしてやや冷静さが戻ったゆえか
竜はおかしいことに気付いた。
『なんで立ち上がろうとしたのか』『何故足に力を入れたのか』
一見何のおかしいことはないように思えるだろう。
倒れた状態から起き上がるならば、足に力を入れて立ち上がるしかない。
人間ならば――
ただ彼女(彼?)はどうだろうか?彼女は竜という人外の生物なのである。
竜の目に映る少女の手。それは紛れもなく自分のものであり人間の手であった。
足に力を入れて立ち上がる。ふらつく足に鞭を入れながらも彼女は足を進めていく。
そして川を覗き込むと自分の姿が映った。ちゃんとした人間の少女の姿が。
猫耳という余計なものは付いていて、さっきの戦闘の余波で身体と服もボロボロだが。
「私……ついに人間になれたアルネ…」
何故レイジングハートがないのに今の姿を維持していられるのか分からなかった。
神様だとか運命の女神様だとかの気まぐれなのか?
だけどそんなものはどうでもよかった。
ただ嬉しかった。ただ喜びたかった。
人間って素晴らしい―――
安堵したことで手足の力が抜けて竜は地面へと再び仰向けに横たわる。
さてこれからどうしたことか。人間になれたということはもう人殺しをしなくてすむ。
後は元の世界に帰って人間として暮らしていくだけ。
竜の頭の中に6/、柊かがみ、ロアルド・アムンゼンの姿が思い浮かんだ。
またあの4人で殺し合いから脱出するためにいろいろやるのもいいだろうと思った。かがみはうざいが。
途端に竜は急激な眠気に襲われる。
よく考えてみればある男に痛手を負わされた後百貨店に特攻して別の男と激戦を繰り広げていたのだから相当疲れているのは当然だった。
その後どうするのかはまた起きてからでいいだろう。
―――私は幸せネ
そんな中眠ろうとする竜の首輪からからアラームのような音が鳴り響く。
ただ無常に
ただ残酷に
「うるさいネ。これ何の音ア」
――――――――――――――ボォン
【竜@オールジャンルバトルロワイアル 死亡】
[備考]
※少女姿の竜@オールロワの死体はE−5の川原付近で頭部と胴体が離れ離れになっています。
※彼女が持っていたレイジングハート@カオスロワは先ほどの戦闘でどこかに飛んでったようです。レイハの行方は後の書き手にお任せします。
【レイジングハート@カオスロワ】
竜が百貨店で入手したもの。
おなじみの冥王の大量殺戮兵器デバイス。
以下はカオスロワの設定
最初から杖の状態で支給されている。
織田信長の意向により通常の機能に加えて「魔法少女変身機能」も搭載。
これによって、魔力がない者でも変身することで魔法を使うことが可能に。
一回の変身の持続時間は15分。(信憑性はほぼいい加減)
なお、変身後の姿はランダムで決定。
祈願型なので願うだけで大抵の操作はできるらしい。
性格は普段のレイハより少しアレかもしれない。(かみなりに『パンチラしてその隙にズガン』を奨めたほど。)
余談ではあるがカオスロワで「魔法老人リリカルかみなり」を生み出した支給品である。
そしてその話を書いた書き手はかの◆6/WWxs9O1s氏である。
投下終了です。
さるさんくらって時間が空いて申し訳ない。
投下乙です
最後まで人間になりたかった竜、ここで脱落か
皮肉が効いた最後がロワらしくて鬱だ
そしてシンヤ、そんな風に目立つように飛ぶのも死亡フラグだぞw
投下乙
遅まきながら投下乙
竜…何か可哀想だったな
しかしシンヤのバトルは毎度熱いw
投下乙です
竜、切なかったな…魔法少女散るか
シンヤ悪方向にヒートアップして来てるwラッドもやばすww
レッドアイズ(夏奈)も他の姉妹は参加者として活躍してるんだよな〜
そこらへんも含めて今後に期待だぜw乙でした!
一番下がベストかもしれんね
乗っ取り乙です
乙ですー
もうこっちは埋めモード?
で、仮投下の奴は次スレに投下と。
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/ 丶
/ , / :.、 ヽ
/ , | l | ,ムZンx.} ヽ ',
,′l || | ,| | / `¨ | l l
| || ! 」_,/|ハ | |′ _| ! |
| ||l| l.|イ`ト、Y l __,. ≦´ | |、 |
l'{. |八|f弋亡ア レ' 弋亡アラl |1 l
Y ,小、 `¨ ¨´ l |ノ !
乂{丁/l/l/ /l/l/ | | l
「 ,ゝ、 r'⌒ヽ u. ,.l ! ',
|/ |`i 、ヽ-- ,. イ、| ハ. ',
,l. | i| f`テ´ァァ' :}| /| ':,
ハ. |ノ/| { { { {/ ! ,/、 | ) ', ……変態しかいねえ……
,′,ム.| 〔 l_.⊥.」/ ,ノイ ` <._ ',
i,ィ个x`{ | ̄¨ア′ __,x_ァ^ヾ. ',
/ | j\`==、l /==_三'ィl´} ,入 ',
,'、 { '`ヽ>zュ、|/_,.z<´ ノ / / l i
| l \__,.ノ E三ヨー-、___,ノ′/ | l
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|::`メ|::.::.|:..,|:| l lヽ: : ト、:: |: :|:レ|
|::.:/| |::.:..|:廾ト、 ヽ \:| ,.斗l-:l:.,1:!
l.::.L|{1::.:.l:.ト十::テ ー ' イォ:卞l/イ |:|
|:.|:l:Lト!:.:.ト{  ̄ ,  ̄`|:.|:Lj:l ええ尻しとるのぉ〜
!:|:l::.::.:l::..ト、 , -、 イ::l:..:イ:!
lム|:.|::.:ト:..l |\ ´ ̄` /7:/、/ノ′
/|: 「lト::.:|.ヽ:! ` ーァ ´}: : j/ : |「ト.
ハl: l:::l ヽ!: : :ト_- ― <|: :/: : : !!| l
i ヽ:.l:::l : : : : l _, ----l: : : : : :l:|| |
| ト:ヾヽ : : : l_ノ  ̄ `| : : : : :l:l:l !
! { ヽヾヽ : : l l : : : : /'/ {
| ヽ トヾヽ : :l !: : : :/':イ |
} V ヽヾヽ: :l fYiソ : : /'/ ハ |
| _, --、 }_ヽヾヽ |ljl/: : :/'/ / r‐- |
/廴
{.{: . . `ヽ ____
ゝ. --: ┴‐- . 、: . `丶.
そ あ .イ´: . . . :ヽ: . ヽ. \: : . \
う あ /. / . :/. .l: . i: . . .V. ヽ : . ヽ
か. / . . .i . .!. . :|ヽ |ヽ: i: . ヘ : : . ハ
//. . : |.|: | . : | ||. l: . |. \ ヽ : . l
′. . : :| ! : |: . .l ハ! |: l!: .|: . |`ト\ |
|.l . . :| 从 : ! :j/斗/‐Yi !: |.|i | : : . l!
|:l. . : li:代__.l ,/ r,z≦ミ| |!ハ :|ハ! : : . {i
lハ . { トf´f::W′ _ヒ::リ'}/j′} l| }リ : : . ||
Y:{ {`¨´ ´} : . : リイ}: : : : . ||
季 活 尻 ヽ从 ' /: . /:/l |′: : . |: ||
節 気 叩き }:|丶 ´  ̄ / . / / |リ : : : . |: ||
だ づ が | !: |:l>.. ___ ./: / / .l′ : : . l.|: l!
: く |:′!:|:.:{:.:.:.:.V: / / j:| : : |:|: |
: } . | ト、丶:/: ./,ム.==イ l:|: : : . l!l:|
/ . :| l `7イ ´ ̄´ |: l:|: : : . |l|: |
/ /. : | | / |: l:|: : : . l l!|
.′ . : :|:/ i |: |l: : : . !:l! |
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| l|. :_// ! } : i : . |: ヽ
_ ,斗 ┴'-!′ / |: :ハ: . | . ハ
/ ァ′ } /i==┬j./: . | . l: . |
{∨ ノノ //| /ハ: .||: /: : . |
`| _ッ / / //! | /′ }: リ /lハ: }:ノ
l j_ノ´ // | V / ∧:}:/′
(^く`ヽ_〉‐<´ '/ /イ }/
i´^ /⌒イ / { / { /′
〈 / { . イ l |
{. { 丶 ___ ..イ l} | ヽ ヽ{
〃 i, ,. -‐
r' ィ=ゝー-、-、、r=‐ヮォ.〈 /
! :l ,リ|} |. } / .叩
. {. | ′ | } l
レ-、{∠ニ'==ァ 、==ニゞ< | か
!∩|.}. '"旬゙` ./''旬 ` f^| |
l(( ゙′` ̄'" f::` ̄ |l.| | な
. ヽ.ヽ {:. lリ |
. }.iーi ^ r' ,' ノ い
!| ヽ. ー===- / ⌒ヽ
. /} \ ー‐ ,イ l か
__/ ‖ . ヽ、_!__/:::|\ ヽ
>>617のいくつかはもおうすでに別勢力がのっとってたりする
次次スレあたりからはらきロワ独自のスレたてができるかもね
: : : : : : : : : ο: : : : : l:::::;: '"、
、: : : : : : /: : : : : : ; '" l
.ヽ: : : : /: : : : : ; '" / /
ヽ / ./ _,. r:::::l':シ
、. /ヽ. / , _'" __|::::::lヽ
i l::l.l ' /'" ,.r‐'""|:::::l/
| V | / ./; -っ: :|:ツ:o:ゝ
.ヽ.l o.l,/l/∠: ー'_´_;/.//
'" i. i `'ー.、._ /::o:::ニャ:
'"/ V:ヽ`'ー、::::::o::``r'" /:/
'" | : ヽヾ`ー`::、:::::::::::::::ィ''": :
|: : :リ ヾ:`ェェ-`ヾ-::ヾ、:/
λ:ン ,/`l:ヾ:::::ゥミ
、_`' '___, '" .,ッ/:::::::::ヾヽ'
_____, ./i/"/::::::::/ `' 尻叩き
i : ::: :. ,、V/ /::::::/ヘ、 蝶、
.i ////::::/: :i 7 サイコー!
ヽ二二二ノ.///: : : i. //
`ー──一'"//: : : :i. /./
、 /: : : : : :i. ,-y
: `ー- - ': : : : ir-ミ{
: : : : : : : ./_ぐ ./
./ `ヽ ,r
ゞミv' / .,
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\ ,':イ::::::/:::::;イ://`ヽl::i::::::::::::::::::::::',
キャ / l:::::;イ::::/l/ノ`ヽ/::;':::::::::::::::::::::::i
! ! ! l::;'ィl;'/ ' スニァ/:::/::::::::::::::::::::::::l
 ̄, - ' ´l:::「 /プ /:::/-、:i:::::::::::::::::::l
/::::::; -ーl__ ' "´/::::/ノ .ノ::l::::';::::::::::::l
/ヘ::::/ l ) /::::/r‐'´:::::::';:::';:::::';::::l
l;' ヽ/:::/ ';::::::::::::::::ヽ:':;::::'::::',
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/ ', ', ';:',ヽ\:::::::::ヽ:::\
/ ', i. ', ';::i ヽ',\::::::',\ヽ
', ノ l ヽ i::l ';', ヽ::::i ヽ',
ヽ __ / l 〉 l:l ',i ';::l ',
ト「__二l'´ /_/ li l i:!
ヽ ノ l └l___ l l li
/ l _ ', ', ノ ',
/ / , - '"´_ヽ、l
/ ,.イ , -'´, -'"´:::::ヽ:::::\
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_,、-''´ ヽl:/⌒` ‐ 、::::::::::::::::::::';::::::::i
', \:::::::::::::::i::::::ノ
', ヽ:::::::;イ-'´ヽ
', ` ´ ', \
ここまだ埋まっていなかったんだ…
, ^`'  ̄ ヘー--、
/ ,//^ヘ ヽ ∨Z
/イ ィ-ム{三}∠-ァヽ ∨
/7/7 ´ | <. (_>__<) >| ヽ
∧ヘ ∧ァ" | 了'´r‐┐`j゙ !リ \ 丶
\ \// Vヽゝ _V,ノ ィ!,/ \ ヽ
\ < /了 V´ ,>云" ̄\,、\ ハ
\__/ ∧ ,ヘ<./≦, x≧、t< \ ', !
,<\. / / / (;;{::{乂{::::::イ \ ,> ! |
\_メ / / ./ / `ヽ必::::::{ //ヽ ル′
// / / } 凶:;;;;>{ } j ∧/
∧ ∠/ / ,/ ./xヘ::::::/XゞV }/ '
/⌒\ l\ / ヽ∧ / / /\Xメ>〈XX_ム
/⌒ ´  ̄`ヽ \ \/ W∧/ / レ .r'´::::::>' `〈::::::::!
∠,f つ.,ィv、て\ ヽ } 〃´/⌒ヽヾ> ォし'" !:::::f'´ ',:::::::!
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レリ N!> < リl Y', レ' ,r' ヾ\ {{ |:::/ \::::ヽ
/ ハ{ f ヽ イl V\ ヽ ./{\ マ、\ '\ j::,' \:ヽ
/ :}ヘ>‐-' イ/| _ヽ ヽイ  ̄\ ^ー‐≧_ィヘ_ ヽ./::〈 ヽ:\
ヽ-'-‐'´ ̄ { _ヽ_,イ___ラヽ `ー ̄ ̄ ̄`ー― ―‐―ー`ー=='"┴' ゝ‐┘
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/゙  ̄ ̄ `ヽ|: : :\ー- 、
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| : : : : :|: ://代 ノハ ヽ:..:::| f..う_ハ: : : : : :l
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| 尻叩ki |ヘ}、 _ _ ノ ' ヽ、 `¨ ノ| :/小: :|
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{/ ス |: :.|: :.|> , __ </: : :|: :.│
{/ _ノ |: :.|少' r| W\ /: : : :l: :.│
ヽ'´_フ |: :.| |_ | ノ: : : :/ : :│
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,' .::i::::: l ヽ::::!i`ー ' ヽ、 _/リ!:::l.ノ:::::::l
,' ..:::::::l:::::: l ト:!:l 」 L ,l:::l:::::::::::l いい加減にしなさい
i .:::::::::::l::::::: l l:i::::ト、 r ァ へ,.イ.l::l::::::::::::', 変態共!!!
! :::::::::::::::l:::::::. l /::l::::l::::::` ‐r--‐'´ ト!;' ァ'"´ ̄ヽ
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