キャラ設定考えて 作るのを練習するスレ

このエントリーをはてなブックマークに追加
288創る名無しに見る名無し:2009/07/29(水) 19:29:49 ID:kSGqDS5k
もっとおまえ等の考えたステキキャラの数々をみせてくれよ
289 ◆91wbDksrrE :2009/07/29(水) 21:41:17 ID:NhKxSYfr
なんか適当なお題おくれ。試しに一人でっち上げてみる。
290創る名無しに見る名無し:2009/07/29(水) 21:46:19 ID:4Y4IjD5G
エスパー娘 お気楽極楽能天気風味で
291 ◆91wbDksrrE :2009/07/29(水) 22:01:56 ID:NhKxSYfr
>>290
名:笹本比奈子
歳:17

ツインテールのちびっ子で身長コンプレックス有りだが、
それ以外は至ってお気楽。よく言えば、なんでもあるがままを受け入れられる
度量を持っているが、悪く言えば何も考えていないだけ。例外は身長の事のみ。
学校では、ほにゃ系癒し物体としての地位を不動の物にしているが、
そもそも彼女以外にそのような物体が存在するのかは定かではない。

以前、生死に関わる規模の事故に巻き込まれたものの、何故かほとんど
無傷で生還。一時、奇跡の女子高生として話題になるも、現在はそのブームも
終わり、元のフツーの女子高生としての生活を取り戻している――

かと思いきや、その事故の際に超能力に目覚めていて、その超能力の秘密を
知る組織に狙われる毎日を送っている(死ぬような目にあっても死ななかったのは、
その超能力が負傷を治癒した為)。
幸い、その組織も表立っては仕掛けてこない為、学校生活などに支障を来たす
ような事は今の所ないが、今後どうなるかはわからない為、それが目下の心配の種。
だが、心配だなー、不安だなー、どうなるのかなー、と悩んでいるような素振りを
見せながら、なんだかんだとそれをお気楽に楽しんでしまっているような節もある。

能力は重力の操作と物体の作成。物体の作成で作り出した針を、重力の操作で
敵に突き立てる攻撃を得意とする……が、めったに使わない。当人曰く、見てる
こっちが痛くなるじゃない、との事。組織の人間に襲われた際も、専守防衛に
徹し、逃亡でもって戦闘を終わらせるのが常。

彼女を付けねらう組織の敵対組織は、彼女と接触を試みているが、
彼女を付けねらう組織の人間だと勘違いの上逃亡され、果たせていない。
292 ◆91wbDksrrE :2009/07/29(水) 22:07:34 ID:NhKxSYfr
ここまで投下です。

キャラ設定イメージがTRPGの影響を強く受けるのは
いいのか悪いのか・・・パッと考えると、どうしても何らかの
TRPGシステムをフォーマットに考えてしまいます。

まあ、わかる人には何のシステムでイメージしたのかは
おわかりになるんじゃないかとw
293創る名無しに見る名無し:2009/07/30(木) 00:37:10 ID:EvGGGw54
IDにGGG記念パピコォ!
294創る名無しに見る名無し:2009/07/30(木) 00:39:22 ID:HZYkQbAZ
汎用のTRPGのキャラ製作と聞くとガープスくらいしか思い浮かばないかしら
天然なのに戦っていけるとは中々すごい器の持ち主なのだわ
295創る名無しに見る名無し:2009/07/30(木) 00:43:20 ID:zKcDF8Qe
ここもかよwww
296創る名無しに見る名無し:2009/07/30(木) 11:47:54 ID:kqdtEuSv
>>290
江守(えす) パトリシア(17)
金髪巨乳な女子高生
幼い頃から超能力が使えたため親に捨てられたが
今は退魔士の江守葉太郎(45)の下でその能力を使って怪物退治をしている
口癖は「なせばなるなる」
見た目は外人だが英語が喋れない
好きな食べ物は茄子
主にサイコキネシスを使うが本人としてはテレパスや念写能力が欲しい
(テストでカンニングをするため)
297創る名無しに見る名無し:2009/07/30(木) 12:06:24 ID:qjUzXk31
>>290
波佐間 奏子(16)
はざま かなこ

多少太めの女子高生だが、副業として探偵を行っている。
ただし、探偵業の収入は、無い。
普通の家庭に生まれ、普通に生まれ育った彼女は
自分の超能力を当然隠して生きて来たのだが、久しぶりに
能力をばらしてしまった相手が悪かった、殺人事件を捜査中の刑事、
近藤克彦(32)だったのだ。

刑事なら超能力など信用しなさそうなものだが、彼は違った。
「つまり、お前が"犯人じゃない"と証明する方法は無いって事だ。
他に犯人が見つからないなら、お前が犯人だな」
――かくして奏子は、自分の無実を証明する為、
近藤に無給で手伝う羽目になった。

彼女は、自分の感覚を"軸"に沿って伸ばすことが出来る。
体の外に向かって視覚を伸ばせば千里眼となり、
触覚を伸ばせば念動力となる。
"自覚"を他者に向かって伸ばす事で意思の疎通は可能だろうか、
試したことはない。

最近、陸上部に入った。感覚の延長を駆使しても、脚は速くならないからだ。
298創る名無しに見る名無し:2009/08/03(月) 04:03:50 ID:s1vbaTCB
>>290
真緑 朽(まみどり くちる) 15歳

中3。
馬鹿だから高校に行かないで父の稼業である造園業を継ぎたいと思っている。
陸上部所属で日焼けしていて、髪もボーイッシュなショートカット。
制服よりジャージを着ている事が多い。普段着もジャージ。
体育の時間だけスーパーヒロイン化。
地球を滅ぼした超能力者、真緑 茂(まみどり しげる)の娘。
父の持つ《超濃緑》能力と対を成す《朽干(くちびる)》を使える。
朽ち付け(口付け)をした生物または植物に帰す(キス)マークを付ける能力で、
帰すマークを付けられた生物は彼女の意思次第で生命体という分子の澱みである事を止めて散り散りになる。
要するに死ぬ。
父の能力は澱みを生む(=生命を育む=秩序を生む=エントロピーを減少させる)のに対し、
朽は澱みを解消させる(=生命を抹消する=秩序を壊す=エントロピーを増大させる)能力を持つ。
父は自らの力を生物に対して働きかける能力だと勘違いして居るが、
実際は父の力も朽の力もエントロピーに働きかける能力であり、
父なら宇宙を創造する事、朽なら宇宙を破壊する事が出来る。
でも純情ちゃんなのでまだキスしたことはない。
よって能力は未だ発現していない。
299創る名無しに見る名無し:2009/08/09(日) 12:15:08 ID:f/naQuaQ
一年前なんて超亀だけど、>>90とか>>91
まだいるのかな。その設定、興味ある
どこかでSSになってるなら読みたい
300創る名無しに見る名無し:2009/08/15(土) 11:51:05 ID:LGBMGaaO
参考に

作ったけど使わないキャラを進呈するスレ
http://changi.2ch.net/test/read.cgi/charaneta2/1169438853/
301創る名無しに見る名無し:2009/08/15(土) 23:47:50 ID:BkJ9xtnx
>>300
設定作るだけじゃなくて、それを作品(絵とか小説etc)に仕立てないと
挙げて下すった類似スレと違いが無くなっちゃいますね

では、>>91さんの設定でSS書かせていただきます
ざっと検索したところ、その設定で書かれたものは見つからなかったのですが
もしあったなら無礼お許しください

↓から開始です
302レス番91の設定から作るSS 【第一幕】:2009/08/15(土) 23:52:29 ID:BkJ9xtnx
いつもの遣り取りが店先で繰り返されていた。
「てめぇ! いいかげんにしろよ。なんならお前のところの毛唐を、女郎小屋にでも
ぶち込んでやろうか」
「彩華を? これは興味深い。死ぬ覚悟ができたらいつでもどうぞ」
――ったく、客が寄りつかないではないか。
金髪の少女はうんざりした様子で、先ほどまで素振りに使っていた鉛入りの木刀を
持つと店先に出て行った。
「慎太郎、これでは客も寄りつかないぞ」
忠告しつつ、少女はゴロツキまがいの男を睨みつける。金貸しに雇われた、いつもの借金取りだ。
少女の紅い眼には、鋭い殺気が漲っている。
「と、とにかく、てめぇは泥棒と同じなんだからな。番所に引き摺り出してやるから、覚えてろ!」
少女に気圧され、怯んだ男は捨て台詞を吐いて去って行った。

男の姿が見えなくなると、慎太郎は深いため息をついた。
「やれやれ。お茶も飲まずに去ってしまわれると、儲けも無い。ただ働きだ。
もっとも、連中に出してやる茶など無いが」
「たいしたことのなさそうな連中だが、こうもしょっちゅう来られると鬱陶しいな。
いっそ、斬り捨ててしまうのはどうだ?」
「いい考えだ。それこそ連中の思うつぼで、俺たちは番所にお世話になることになろうな」
自嘲気味に笑いながら、慎太郎は厨房に戻って行った。

『休み処 子延』は、慎太郎の父が始めた茶屋だ。先代が亡くなったため慎太郎が経営をすることとなったが、
元来、彼は商売に興味が無い。繁盛していた店も、彼の代になってからは寂れる一方だった。職人の給金を工面するために
切り崩した財産は無くなってしまい、重ねた借金は未だもって返済の目処が立たない。
もっとも、今となってはその職人や仲居たちもみんな去ってしまい、給金を工面する心配は無いのだが。
「昼餉にしよう」
慎太郎はそう言って、茹で上げた蕎麦をざるに盛りつけた。
303レス番91の設定から作るSS 【第一幕】:2009/08/15(土) 23:56:20 ID:BkJ9xtnx
辻のところに、人だかりが出来ていた。背の低い彩華にはよく見えなかったが、
どうも辻斬りがあったらしい。斬られた男は大きな廻船問屋に奉公する番頭だった。
頼まれた使い物から戻った彩華は、慎太郎に辻斬りのことを報告した。
「そいつはいいな。今度は例の金貸しを斬って欲しいものだ」
いつものとおりの反応だが、彩華は事件のことが気になっていた。
辻斬り自体は珍しいものではなかったが、ここ最近増えている気がする。
そして斬られる人物に共通点がありそうな気がしたのだった。
「慎太郎、『丘田屋』は大きな店なのか?」
「ああ。この街じゃ一番の廻船問屋だ。稼ぎはうちの三千倍くらいだろう」
「そんなに」
「商売敵だった『縞田屋』の若旦那が亡くなったから、大きな取引を独占しているのさ。
そういえば、その若旦那も辻斬りに遭ったんだったな」
「……」
彩華はちょっとひっかかった。
「『丘田屋』が、商売敵を亡きものにしたのか?」
慎太郎はにやりと笑い、
「ふふん、そうかもな。近松もびっくりの筋書きだ。しかし近頃の世は、絵空事よりも
えげつないことが普通に起こる」
と呟いた。


小面の能面を着けた長身の男が、夜道を歩いている。今夜は新月で、あたりは深い闇に包まれていた。
往来には人はおろか、猫すらいない。
遠くから、提灯の灯りが近寄ってくる。面の男は路地の陰に身を隠した。ひどく慌てているようで、
息も上がっていた。
提灯が面の男の路地に差し掛かった時、鋭く風を切る音がした。
続いて、「ぎゃっ」という短い悲鳴。
転がる提灯と、人が倒れこむ音。
面の男は提灯を踏み消し、倒れた人物の懐から何かを取り出すと、もと来た道を戻って行った。


「彩華、ちょっと店番しててくれ。俺は寺へ行ってくる」
慎太郎が身支度をしながら、中庭に声をかける。
「と言っても、客相手じゃないぞ。今時分に来るであろう『いつもの熱心なお客さん』の相手だ」
彩華は素振りをしていた手を止め、
「厭だ」と言った。
慎太郎はその答えを予想していたので、にやりと笑いながら手ぬぐいを投げて寄こすと
「じゃあ支度を急げ。例の辻斬りに関する話も聞けるかもな」
と言った。
彩華は無言で木刀を置き、道着を諸肌脱ぎにすると、井戸の水を頭からかぶった。
滴を拭って奥の部屋でさらしを巻きなおし、濃紫の袴に着替えると、三味線の革袋に愛刀を忍ばせた。
304レス番91の設定から作るSS 【第一幕】:2009/08/15(土) 23:59:41 ID:BkJ9xtnx
仙石寺は街の外れにある古い寺だ。慎太郎と彩華が門をくぐると、和尚が庭を掃いていた。
「おや、子延どの」
「お久しぶりです、叡仁どの」
二人は本堂の右手にある茶室に通された。

叡仁和尚が抹茶を立ててくれ、二人の前に置く。
「こちらまで見えなさるのは、半兵衛どのの時以来ですな。息災で何よりです」
「親父の時は世話になりました。おかげさまで、負の遺産をしっかり受け継ぎました」
そういって慎太郎は苦笑いする。叡仁和尚は渋い顔をしている。そして彩華のほうを見て、
「こちらが件の娘さんですかな」
「そうです。食い詰めて行き倒れになりかけていたところを拾いました。あの頃はまだ、羽振りも
良かったですし。今だったら、俺が食い詰め者だから放っておくでしょうね」
和尚は笑い、そして彩華の紅い眼をじっと見た。
彩華も睨みかえす。
「ふふ、子延どのは頼もしい用心棒を持たれたようですな」
目を外し、和尚は慎太郎のほうに向き直る。
「金貸しの連中は、近頃は如何です?」
「相変わらずですよ。こいつのおかげで助かってます。連中、最近は趣向を変えてきたらしくて。
まったく、飽きさせない……」
そう言いながら慎太郎は懐から巻物を取り出し叡仁和尚に手渡した。

そこには、慎太郎を連行し店を差し押さえるという内容の通達が書かれていた。発行元は奉行所となっている。
叡仁和尚は一通り目を通し、
「偽物ですな」
と言った。
「やはりね。それは分かっているんです。ただ、なんで今さらこんな芝居じみたことを
やる必要があるのか? ってことが気になるんです」
そんな手紙が来ていようとは、彩華も知らされていなかった。一日中店にいるわけではないが、
生活を共にしているのに。
「偽物にしても手が込んでいるし、金だってかかる。そんな酔狂が分からない」
「ふうむ……」
和尚は腕を組んで考え込む。

彩華は抹茶に口をつけた。
「……苦い」
その言葉に、和尚と慎太郎は噴き出した。
「はっはっは、たしかに家じゃあ番茶の出がらしばかりだからな」
「彩華どの、足を崩してはどうじゃ。痺れているのではないか」
正座は慣れない。彩華は胡坐に座り直そうとするが、うまく足が動かない。
その様子を和尚と慎太郎は笑いながら見ていた。
305レス番91の設定から作るSS 【第一幕】:2009/08/16(日) 00:01:47 ID:BkJ9xtnx
寺を辞すると、もう辺りは黄昏時の薄闇に染まっていた。
「逢魔が時だな」
「オーマガトキ?」
夕暮れの、このくらいの薄暗い時間をそう呼ぶのだ、と慎太郎は言った。
通りの向こうから、自分を呼ぶ声がする。薄暗く、相手の顔が良く見えない。
しかし聞き覚えのある声から、てっきり知人だと思って近寄ってみると、そこには人外のものが待ち伏せていた……。
夜でもなく昼でもない、曖昧な時間。そういう境目に、魔物は潜むという。
だから街と街の外の境目には地蔵を祀るのだ。時間や場所の、境目こそ魔がつけ入る隙のあるところなのだという。
帰り道を歩きながら、彩華はぶるっと身を震わせた。その様子を見て慎太郎は、
「怖くなったか?」
と聞いた。
「何を! ちょっと、寒気が走っただけだ」
語気を荒げて反論する彩華を笑いながら、慎太郎は夕餉の献立を考えていた。

その二人の後姿を、離れた所からじっと見つめる人影があった。
306創る名無しに見る名無し:2009/08/16(日) 00:11:18 ID:olCbCEbU
↑以上です。
歴史考証、民俗考証に関してはきちんと資料を当たっていないので
ツッコミ所満載です、すみません。

主人公・彩華と、能面の男の武器(日本刀)の設定を募集したいです。

能面→斬馬刀みたいな、長い刀を考えてます
彩華→能面と同じく長い刀で、身の丈(たぶん小柄だろうから)に合わない
アンバランスを表現するか、逆に短い刀(忍者の刀みたいな)で
フットワーク重視で闘うか……

刀の名前、特徴、それに附随する技など……の設定をいただけたら幸いです。
307レス番91の設定から作るSS 【第二幕】:2009/08/23(日) 22:30:56 ID:QMi8kVV1
【第二幕】
「どちらさんも、ようござんすね。入ります。 ――二六の丁!」
「くそったれ!」
「悪りぃな、旦那。今日はもう帰ったらどうだい」
鉄火場で、いつものとおりの遣り取りが響いている。
作務衣姿の職人風の若者は、悟られないように壷振りの動きをじっと目で追っていた。
博打を打ちに来た風を装って、この賭場と廻船問屋『丘田屋』の繋がりを暴く心算だった。
「……頭」
町人姿の若い男が、作務衣姿の牟島に囁いた。
「準備が整いました」
「そうか。あいつはもう少しでハコになる。清算するところを押さえるぜ。
手前ら、ぬかるなよ」
「へいっ」

「旦那。しめて60両、きっちり払ってもらうぜ」
胴元が、先ほどから負け続きの男に払いを迫った。
「ちょっと待ってもらいてぇ」
牟島が大きな声で場を制した。
「その賽、検めさせてもらうぜ」
言うが早いか、壷振りの手から賽ころをひったくると、懐から鉈を取り出して叩き割った。
賽ころの中には、鉛が仕込んであった。いわゆる「グラ賽」だ。
「なんだよ、こりゃあ。サマじゃねぇか。こんな真似までして、
いったい何につぎ込んでるんだ、丘田屋さんよ?」
「てめぇ!」
胴元の取り巻きのゴロツキどもが一斉に立ち上がる。
鉄火場は争乱となりかけた。
しかし、その周りにいた町人姿の男、鳶姿の男、数人がそれぞれゴロツキどもを打ちのめした。
その機を見て胴元は逃げ出した。
「逃がすか!」
牟島は鉈を手に賭場を飛び出した。
そして逃げる背中に、狙いすまして鉈を投げた。
ぎゃっ、という悲鳴に続いて人が倒れる音が、夜闇の向こうに聞こえた。
すぐに追いつくと、牟島は胴元を問い質した。
「さぁ吐いてもらうぜ。この賭場で儲けた金はどこへ流れている」
すぐに先ほどの町人姿の若者や鳶の男らが集まってきた。
「ぐ……貴様ら、『黒場会』か……」
「俺たちのことは詮索しないほうが身のためだぜ。背中が痛てぇだろ? 
すぐに手当てすりゃ助かるかもしれねぇ。さっさと吐くほうが賢明ってもんだ」
「お、『丘田屋』だ……」
「ふん、予想通りか」
308レス番91の設定から作るSS 【第二幕】:2009/08/23(日) 22:33:57 ID:QMi8kVV1
東三條の賭場で胴元をしていた両替商が何者かに殺害されたという報せは、丘田屋の当主、丘田長慶の耳にも届いていた。
丘田は苦々しい気持ちで煙草を呑みながら、思案していた。
「失礼いたします」
障子の向こうで丁稚が静かに囁く。
「能面どのをお連れいたしました」
「入れ」
障子を開け、長身の男を部屋へ通して丁稚は退いた。
黒の着流し姿の男は小面の能面を付けており、見る者に異様な印象を与える。
「次の仕事だ。東三條の賭場で胴元が殺された。『黒場会』という連中だ。そいつらを始末してもらいたい」
「……」
能面の男は黙っている。
面のせいで表情が読み取れない。丘田が、
――見返りは今までの三倍出そう――
と言おうとした矢先、能面が口を開いた。
「……連中は心得がある。こちらも手傷を負うやもしれぬ。商家の小倅や番頭風情とは
わけが違う」
――こやつ、『黒場会』を知っているのだな。
丘田は報奨金を五倍に上げた。



彩華は朝から滝行に出かけていた。昼下がり、飯も食わずに帰ってくると店が閉められ、
雨戸の下方に紙が刺してあった。
――『彩華へ  仙石寺に行ってくる  晩には戻る  慎太郎――
あてにしていた食事はお預けとなった。仕方なく家で待つことにした。
しかし、半刻を過ぎても慎太郎は帰ってこない。外はもう黄昏時である。
空腹に耐えられなくなったのもあったが、彩華は慎太郎の身に何かあったかもしれないと思い、
店を飛び出した。
309レス番91の設定から作るSS 【第二幕】:2009/08/23(日) 22:37:36 ID:QMi8kVV1
――逢魔が時。
いつか慎太郎に聞いた話を思い出し、彩華は嫌な予感を頭から振り払おうとした。
その角を曲がれば仙石寺、というところまで来た時、その角から長身の男が姿を現した。

黒の着流しに、小面の面を付けている。
その左手には、六尺はあろうかという長い太刀が握られている。

――辻斬りは、こいつだ。
彩華は直感でそう思った。

不思議なことに、辺りに人の気配はなく物音一つしない。
能面の男そのものが幽玄の存在であるかのようだ。
その男が、すらりと長尺の太刀を抜いた。
刀身は墨で塗られている。


彩華も腰の柄に手をかけ、鯉口を切る。
頭は冷静に相手との距離を測っている。

刹那。
さっと一陣の風が吹いた。
能面の刀が斜め下より振り上げられた。
跳躍でそれをかわす。
距離を詰め、刀を一気に抜き放った。
彩華の刀は空を切り、わずかに能面の着流しの袖を掠った。

能面の刀は、やはり彩華の脛を掠っていた。
脛にチリチリした感触が残った。

一回目の立ち合いは両者とも空振りである。
抜き身の刀を逆手に持ち変える。
彩華は再び能面との距離を詰めようとした。
能面は素早く斬り返した。

その刃を峰で受ける。
圧倒的な力に、身体ごと弾き飛ばされた。

――殺られる!
すぐに立ち上がると、目の前に能面の姿は無かった。

辺りを見回しても、もちろん頭上にも、人影はない。

「彩華!」
慎太郎の声がした。
すっかり暗くなった通りの向こうから、慎太郎が誰かを背負って走ってくる。
310レス番91の設定から作るSS 【第二幕】:2009/08/23(日) 22:46:19 ID:QMi8kVV1
「辻斬りと、立ち合ったんだな」
まだ抜き身を携えたままの彩華を見て、慎太郎は言った。

「慎太郎、その人は……」
背負われていたのは叡仁和尚だった。
「間に合うかどうか分からないが、とにかく医者に運ぶ」
薄闇の中、二人は走った。

叡仁和尚は深手を負っており、二日後に亡くなった。
「まさか叡仁どのも自分の寺で自分の葬式をすることになるとは思わなかっただろうな」
慎太郎は、相変わらず不謹慎なことを宣う。
しかし、唯一と言っていい理解者を亡くし、表には出さないものの、慎太郎が深い
悲しみに沈んでいるのを、彩華は感じ取っていた。

あの日、慎太郎は思い当たることがあって仙石寺を訪ねた。
彩華は滝行に出かけていたので、普段なら店を留守にすることは滅多にしないのだが、
その時はどうしても寺に行かなければならない気がしたという。

叡仁は不在であった。
寺には和尚一人で住んでいるので、案内のものは誰もいない。
しかし、つい先ほどまでいたような気配がある。

――叡仁どのが寺をこんな形で空けるなんて、珍しいことだ……。
慎太郎がしばらく寺の周りを探すと、裏手の川べりに和尚が倒れているのを見とめた。

肩口から腰まで、背中をひといきに斬られていた。傷はまだ新しく、鮮血が流れ出していた。

「きっと、同じ奴だ」
彩華は脛の傷に包帯を巻きながら慎太郎の話を聞いていた。

叡仁和尚は比較的背が高い。
その肩から腰まで途切れることなく刃傷を付けるとするなら、あの、能面の持っていた
斬馬刀に相違ない。

あんな長尺の刀を自在に振ることが出来る腕力は相当なものだ。
「その程度の傷で済んで幸いだったな」
薬草を煎じた汁を脇に置き、慎太郎は彩華の脛を眺めて言った。
「次は負けない」
彩華は、能面と再び相まみえるときはどちらかが死ぬ時だろうと思った。
311レス番91の設定から作るSS 【第三幕】:2009/08/27(木) 19:34:22 ID:AliYe7Wy

『黒場会』は、諸国の仕置き人の連合である。
牟島源堂は、その中にあって若頭という職を占めていた。

いわゆる「粗にして野だが卑ではない」若者で、普段は蕎麦打ちの職人として働いている。
彼は鉞(まさかり)や鉈などの扱いに長けており、何より喧嘩がめっぽう強かった。


牟島は蕎麦粉を仕入れに水郷まで出掛けていた。
今日中には戻る予定であったが、雨が降ってきたために旅籠で遣り過ごすことにした。


座敷で寛ぎながら、何の気なしに格子窓から外を見ていると、何やら騒がしい。
数人のゴロツキが、町人風の若者と、金色の髪の少女を取り囲んでいる光景が目に入った。


「子延……覚悟を決めろ。てめぇはもう終わりだ」
いつもやってくる借金取りが、数人のガラの悪いやくざ連中を従えて、慎太郎と彩華を取り囲んでいる。

しとしとと雨が降っており、昼間だというのに薄暗い。
場末の宿場には、彼ら以外誰も居ないようだった。

「あの店を手放すんだ。そうすれば、命だけは助けてやってもいい」
そんな借金取りの声が聞こえないように、慎太郎はやくざを見渡すと、

「これはまた趣向を凝らしたな。あんたの熱心さには恐れ入る」
と言い、呆れたように笑った。


唐傘をさしている慎太郎に寄り添うように、彩華は立っていた。
目深にかぶった笠の奥で、やくざどもを確かめる。

「ふざけた野郎だ……だが、その減らず口も今日までだ」
やくざどもはめいめい刀を抜いて、二人を完全に取り囲んだ。

彩華は着込んだ蓑の下で、刀の柄に手をかけ、鯉口を切った。
312レス番91の設定から作るSS 【第三幕】:2009/08/27(木) 19:37:46 ID:AliYe7Wy

怒号とともに、三人のやくざが同時に斬りかかってきた。
彩華は慎太郎の前に出ると蓑と笠を脱ぎ払い、その陰から飛び出した。

抜きざまに一人斬った。
返す刀で、もう一人を薙ぐように斬った。
刀を逆手に持ちかえ、振り向きざまに背後から斬りかかる一人を斬った。


あっという間の出来事だった。
斬られた三人は斃れて血溜まりをつくっている。

刀を正眼に構え直し、彩華はやくざと対峙する。
一対一での立ち合いでないにも関わらず、彩華は鮮やかにやくざを斬り伏せていった。


牟島は、目の前で繰り広げられる立ち回りを、信じられない気持ちで眺めていた。
まるで殺陣か何かのような気すらした。

金髪の、年端もいかない少女が、大勢のやくざ相手に互角に闘っている。
彼女の手には、美しいひと振りの脇差が握られている。


六人のやくざを打ち倒し、あとには借金取りが残った。
これまたいつものごとく、何やら捨て台詞を吐いて逃げていった。

ちょうどその時、雷鳴とともに雨がひどくなり、二人は茶屋の軒先に走って行った。
313レス番91の設定から作るSS 【第三幕】:2009/08/27(木) 19:41:39 ID:AliYe7Wy

牟島は、『休み処 子延』の前に立っていた。
意を決して暖簾をくぐると、店内には誰も居ない。

薄暗く埃っぽく、しばらくこのような状態が続いていたんだろうと思わせる寂れようだった。

「御免」
奥へ向かって声を掛けるも、反応は無い。

更に大きな声を出そうと息を吸った時、奥から一人の男が出てきた。


――間違いない、あの時見た、唐傘の男だ。
牟島は男をじっと見つめる。

「……何か御用ですか」
言いながら、男は牟島を値踏みするように見た。

「おっと、すまぬな。俺は牟島 源堂というものだ。子延 慎太郎どのと見受けるが」
「……だとしたら、何とする」
慎太郎は牟島を見、それ以上は何も言わなかった。

「子延どの。単刀直入に言う。ここに、黄金色の髪をした娘が居るはずだ」
「彩華のことか」

牟島は、金髪の少女剣士を『黒場会』に参加させようとやってきたのだった。
そのことを話すと慎太郎は、
「それは出来ない相談だ。彩華はうちの奉公人。あいつを引き抜かれたら店が成り立たない」

いくらか説得を試みたが、弁の立つ慎太郎相手では分が悪すぎた。
牟島は、口より先に拳が出るような男なのだ。
また来る、と言い残し、貨幣を数枚置いて牟島は去って行った。
314レス番91の設定から作るSS 【第三幕】:2009/08/27(木) 19:45:34 ID:AliYe7Wy

さて、慎太郎はそう言うものの、彩華が慎太郎のもとに来てからは店の手伝いらしきものを満足にこなした例は無い。

日中は剣の稽古をしたり、川沿いを走りこんだりしているのだ。
よく怪我をつくっては、慎太郎に薬草を塗ってもらっている。

「彩華、お前は何の為に稽古をしているのだ」

ある時、慎太郎は興味本位で訊いてみた。

「?」
彩華はきょとんとしている。

「例えばな、武士は何のために剣の腕を磨くのか。戦の時、敵を倒すためであろうな。
お前は、誰か倒したい輩がいるのか」
「倒したい奴がいないと、稽古しちゃいけないか?」
質問を質問で返され、慎太郎は苦笑する。
「いけないことは無いが……」

そして、さらに問う。
「では、職人や芸人が腕を磨くのは、なぜだ? 彼らは、誰かを倒したりするわけじゃない」
「……?」
彩華は首を傾げる。

「職人は、自分の創るものに誇りを持っている。より素晴らしいものを生み出そうと、日々努力している」

慎太郎は、幼いころから職人や芸人たちを見てきた。

蕎麦を打つもの、庖丁を研ぐもの、三味線を弾くもの、版画を彫るもの……。

彼らは、「創ること」に自分の全存在を懸けているような、独特の雰囲気を持っていた。

――彩華、お前の剣はそういうものか? 

そう訊こうとして顔を上げると、かすかな寝息とあどけない寝顔が目に入った。


剣の腕は立つが、彩華はまだ子供なのだ。慎太郎は、十二になったばかりくらいであろうと踏んでいた。

「ふ、やはり肝心なことはまだ訊けぬか」
床に寝かせ、薄掛けをかけてやると慎太郎は牟島源堂のことを思い出した。
315レス番91の設定から作るSS 【第三幕】:2009/08/27(木) 19:49:30 ID:AliYe7Wy

『黒場会』のことは、慎太郎も聞き及んでいた。

牟島は、先日の水郷での立ち合いを見ていたと言った。

たしかに、彩華の剣の腕は目を見張るものがある。
そこら辺の、師範代と言われる者たちと、なんら遜色は無い。

――喧嘩集団が、彩華を欲しがるのも無理は無いな。

あの立ち合いの後、彩華は慎太郎に言った。
「私が居て、役に立っただろ」

それは、紛れもない事実ではある。
彩華が居たおかげで慎太郎の身が保たれてきたといっても過言ではないのだ。

かといって、結果的に年端もいかない少女を
用心棒のように使ってしまっている自分を、慎太郎は嫌悪していた。
316創る名無しに見る名無し:2009/08/27(木) 19:50:26 ID:g1R2bpqQ
    
317創る名無しに見る名無し:2009/08/27(木) 19:54:34 ID:AliYe7Wy

とりあえず第三幕まで行きましたが……
うーん、展開しないっすね。見せ場がないっつーか
いや、これも修行と割り切っていくことにします

勇気を出して、ageてみますかね
批判くだされば幸いです
318レス番91の設定から作るSS 【第四幕】:2009/08/28(金) 17:31:59 ID:bFnFSOqQ


黒場会は、一連の辻斬り騒動を、丘田屋の仕業に相違ないと睨んでいた。
賭場を押さえて胴元の口を割らせた結果、案の定、賭場のカネは丘田屋へ流れていた。

そして、丘田長慶は幕府の家老連中を高級料亭で接待していたという。
奉行所を丸めこんで、自分たちの悪行をもみ消すためであろう。
しかし、これには決定的な証拠が欠けていた。

牟島たち黒場会の若連中は、夜な夜な町を見回っていた。
現場を押さえるため、接待が行われそうな店の前で張ったりもした。
いつでも丘田屋に踏み込めるよう、その機を逃さないようにするためである。


   ***


「仕置き人? 一体なんだ、それは」
早朝の走りこみから戻った彩華は、水浴びで濡れた金色の髪を、手拭で拭きながら尋ねた。

「ま、言ってみれば悪い奴を懲らしめる連中だ」
慎太郎は丼に盛った麦飯と、すりおろした山芋を盆に載せ、茶卓に置いた。

「表に出ないよう、悪いことをしている輩は大勢いる。証拠が無けりゃ、奉行所もしょっ引けない」
食え、というふうにあごで示し、慎太郎は冷茶を注いだ。

彩華は卓に着くと、両手を合わせて一度拝んでから箸をとった。
「例えば、『丘田屋』は悪い奴か?」
山芋を飯にかけ、軽くかき混ぜながら聞く。

「かも知れん。この半年でずいぶん稼ぎを増やしたが、その伸びには後ろ暗い噂が付きまとっている。
幕府へ金品を握らせたとか、賭場の元締めとして上納金を集めているとかな」

「あの、辻斬りは?」
そう言って飯をかきこむ。彩華の顔が丼で隠れる。

「あいつは、丘田屋に雇われた用心棒か、始末屋だろうな」
浅漬けをつまみながら、慎太郎は言った。

言う傍から、疑問がわき起こった。

――となると、叡仁和尚が殺られたのは何故だ?
319レス番91の設定から作るSS 【第四幕】:2009/08/28(金) 17:35:34 ID:bFnFSOqQ

「叡仁和尚は、知っていたのかもしれない」
「何を?」
飯粒を口の端に付け、彩華は聞いた。


ふと、閃いたことがあった。
彩華を連れて仙石寺を訪れたときのことである。


寺を出る間際に叡仁は言った。
「子延どの。先代より受け継いだあのお店は、決して他人に譲り渡してはなりませぬぞ」

そのときは、和尚の親心からの忠告と思って、軽く受け止めた。
しかし、思い返すと、叡仁和尚はいつになく強い調子でそれを言い聞かせようとしていた。


借金取りは、異常なくらい執拗にやってくる。
店を手放せ、とも言う。

その借金取りと、丘田屋は繋がっている可能性がある。
丘田屋はめぼしい両替商を抱え込み、不正にカネを集めている噂があるのだ。

――となると、丘田屋は、この店を是非手に入れたいと思っている?
――というより、この店には、丘田屋にとって都合の悪い何かがあるのかも知れない。
――叡仁和尚は、確信は無くともそれに気づいて忠告したのか。

それが気になり、仙石寺を再び訪れた時、叡仁は件の辻斬りにやられてしまった。
おそらく、口封じだろうと思われた。

次に狙われるのは、慎太郎自身だ。
320レス番91の設定から作るSS 【第四幕】:2009/08/28(金) 17:38:43 ID:bFnFSOqQ

先代から勤めていた板前が、すまなそうな顔をして店を去っていく。
幼い頃、よく遊んでもらった仲居は彼を詰って辞めていく。

あとに残ったのは、見る影もない寂れた店と、ひとりぼっちの「二代目」である……


夜更けに、慎太郎は飛び起きた。
「……夢か」
このところ、同じ夢ばかり見る。


慎太郎に商才は無かった。

先代、子延半兵衛が亡くなって慎太郎に当主の役が回ってきた。彼は休み処を経営する
ということに特段興味は無かったが、とりあえず、現状維持するということと、周囲の
人間、古くからの職人や仲居達が期待したものだから、その座に収まった。

元来、慎太郎は趣味人であり、利益追求に頓着しなかった。その為、発展性は無かった。
折しも周りに新しい商いが出来たりして、慎太郎の店への客足は遠のいた。

やがて、現状維持はおろか、給金の払いもままならない状況にまでなってしまった。

幸い、先代が残した田畑や山があったので、それを切り崩すことで財源を稼いでいたが、それも限界があった。

――過ぎたことだ。どうあっても、あの頃には戻れない。
自分の中で、決着は着いている。この期に及んで、何を迷うというのか。

慎太郎は、床の上で自問自答する。

――どうにも、なりはしない。俺も叡仁和尚のように、ばっさり殺られれば良いのだが。
全てを、無に帰したいと思う。あらゆるしがらみに、もう疲れていた。


職人たちが誰も居なくなった頃、慎太郎のもとに金貸しがやってきた。

曰く、切り崩した田畑や山は子延のものではない、先代の時に我々が貸したものだ、
勝手に処分されたのでは堪らない、かくなる上は相当分の金銭で贖ってもらいたい、
そのような内容を並べ立てていった。

以来、店には借金取りが毎日のようにやってくるようになり、反対に、客は誰も来ないようになった。
321レス番91の設定から作るSS 【第四幕】:2009/08/28(金) 17:40:43 ID:bFnFSOqQ

障子を開け、夜空を仰ぎ見る。
今夜は満月だ。
蒼い光が畳を照らす。
冷たくもなく暖かくもない風が緩やかに吹き抜ける。

慎太郎は、月光を浴びてしばし虚ろになっていた。

ふと、離れの様子が気になった。
離れはもともと蔵として使っていたが、蓄えるものなどもう何もない。
今は、彩華が寝泊まりしているだけだ。

何を思ったのか、今でも分からない。
ただ、慎太郎が離れを開けた時、彩華はそこに居なかった。

322レス番91の設定から作るSS 【第五幕】:2009/08/28(金) 18:58:51 ID:bFnFSOqQ

蒼い光が照らす中、彩華は愛刀を片手に走っていた。
ある人物を追っていた。


数刻前、彩華はふと目が覚めて喉が渇いていることに気付き、中庭の井戸へ向かった。
そこで、塀に手がかけられるのを目にした。
すぐさま脇差をとり、闖入者に斬りかかるため身構えた。

ひらり、と塀の上に姿を現したのは、かの能面の男だった。

能面は、彩華の姿を見るやすぐに塀の外へ身を翻した。

「待てっ!」

彩華も塀を飛び越え、男を追った。


金髪の少女が、浴衣姿で走る姿を、牟島源堂は目の端でとらえた。

「張っていろ! 俺はあの娘を追う」
仲間に声をかけると、牟島は飛び出した。

あの金色の髪、見紛うはずもない。
走っているが、追われているのではない。
その逆に、何者かを追っている走りかただ。

角を曲がると、浴衣の少女は立ち止っていた。
牟島が追いつくと、少女はさっと振り向いて身構えた。

左手には美しい脇差。
その鯉口を切り、彩華は距離を測る。

――娘とは思えない、殺気だ……。

牟島は慎重に、声をかけた。
「おい、娘。子供は寝る時間だ。何をしている」

「辻斬りを見つけた。それで追っかけた。おまえも仲間か?」

辻斬りとは、件の能面をつけた男であろう。
そいつと、この少女の接点が、今一つ分からない。
323レス番91の設定から作るSS 【第五幕】:2009/08/28(金) 19:04:43 ID:bFnFSOqQ

「辻斬りなんか追うもんじゃない。返り討ちに遭うぞ」
言いながら、この娘にその心配はいらないか、と思った。

「辻斬りをやっつけないと、安心して寝られない」
「確かにな。俺は 牟島源堂 ってもんだ。俺も同じように、辻斬りをやっつけるために
見回ってんのさ」

敵ではないと分かったからか、少女は構えた姿勢を解くと、牟島に近付いた。

そのとき。

「いた!」
彩華は、牟島の肩越しに、能面の姿を見た。
こちらに曲がったと見せかけて、逆方向に逃れていたのかも知れない。

再び走り出す彩華。
同時に駆け出す牟島。


月の薄明かりの下で、逃げていく人影が辛うじて見える。

――この娘は遠目が利くらしいな。

牟島は走りながら、懐の鉈を探った。
捉えられる距離まで追いついたら、いつでも投げつけてやる心算だった。


「待て、こいつは罠かも知れねぇ」
一町ほど走ったところで、牟島は彩華を制して立ち止った。

気がつくと、町の外れまで来ている。

逃げると見せかけて自分の有利になる土地に誘い込み、一気にかたをつける……。

そのような闘い方で、何十人もの集団を一人で全滅させた男が居た。
牟島は、かつて同僚だったその男を思い出したのだ。


もと来た道を戻るため、先ほど渡った橋に差し掛かった時。

ちょうど月が雲に隠れ、闇が濃くなった。
橋の上に、闇に融けるように、黒い着物の人影が見えた。

能面を着けた長身の男。
手には黒く塗られた抜き身の斬馬刀。
324レス番91の設定から作るSS 【第五幕】:2009/08/28(金) 19:12:44 ID:bFnFSOqQ

彩華は身構える。
牟島は鉞を肩に乗せ、歩を進める。

「……御蔵。手前とはあまりやり合いたくなかったが」

言うが早いか、鉈を投げつける。
身体を左に開き、それをかわす。
そして刀を振り上げた時、
牟島は鉞で薙ぎ払った。
重量のある金属音。
鉞と斬馬刀がぶつかり、競り合った。
すぐに両者離れる。
息つく間もなく斬りつける。
斬線をかいくぐって、鉞をふるう。
鮮血が飛び散った。
牟島の右腕がざっくり裂けた。
怯むことなく鉞を振り上げ、跳びかかった。

乾いた音がして、能面が割れ落ちた。
ふたたび差した月光に、能面の男の素顔が見えた。
御蔵 源之丞 は憔悴しきっていた。


御蔵は、斬馬刀を再び振ろうとはしなかった。
橋の上で、棒立ちになっていた。

その額から、赤黒い血が流れ出すのを、彩華ははっきり見ていた。
牟島は、鉞を持った手の力を抜いた。

「……これでいい……俺は、殺されるべきだったのだ」
消え入りそうな声で、御蔵はそう呟くと、橋の欄干から川の下へゆらりと身を投げた。

「御蔵っ!」
牟島は叫んだが、川の流れは速く、夜闇に沈んで姿を探すことは出来なかった。
325レス番91の設定から作るSS 【第五幕】:2009/08/28(金) 19:17:36 ID:bFnFSOqQ

彩華と牟島源堂が、能面の男と立ち合っていた頃、慎太郎は彩華の寝床として使っている蔵から、
あるものを探し出そうとしていた。

先日、水郷に出かけた時のことである。
先代からの馴染みの農家も、ただで野菜を譲ってくれるわけではない。

駄目もとで話をしに行ったが、そこで農家の親父に、蔵の物はどうした、と聞かれた。

蔵にあるもので金目のものは、真っ先に売ってしまった、と答えると、親父は青ざめた顔で
――馬鹿な奴だ。
と残念そうに言った。

たしかに、壷やら掛け軸やら芸術品の類は換金してしまっていた。

しかし、その中に古ぼけた証文があったのを思い出したのだ。
あまりにも汚れていて、何が書いてあるか読む気も無かった。
当然、カネにはならないと思い、仕舞いこんだままだった。

慎太郎は、その証文を蔵の奥から見つけ出した。
なんだか解らなかったが、これは丘田屋にとって都合の悪いものであるらしかった。
326レス番91の設定から作るSS 【第五幕】:2009/08/28(金) 19:24:47 ID:bFnFSOqQ

「御蔵源之丞は、俺の同僚だったんだ」

『休み処 子延』で、斬られた右腕に包帯を巻いてもらいながら牟島は話した。

「まだ、俺が若頭になる前の頃だ。俺と御蔵は、さらった娘たちを働かせている廓に踏み込んだ」
「廓って?」
訊く彩華に、
「……あとで教えてやる」
慎太郎は目を合わせずに言った。

「俺たちは、不条理にさらわれた娘たちを取り戻したい一心で、屋敷の中に突入した。
そこではじめて、主人が浪人たちを用心棒として雇っていたことを知ったんだ」


「腕の立つ連中ばかりで、苦戦した。そこには、御蔵の妹もいたんだ。
御蔵は、妹を助け出そうと必死に闘った。ところがだ、その妹が、浪人の一人を
庇って言うんだ。『この人を殺さないで!』ってな」
「……」
彩華は黙って聞いている。

「馬鹿言ってんじゃない――、御蔵は妹を説得しようとした。その陰から、
庇われた浪人が、俺たちの仲間の一人を、斬ったんだ」

慎太郎は、黙々と包帯を巻く。

「御蔵は、すかさずその浪人を斬り伏せた。その御蔵に対して、妹は、人でなしだの、鬼だのと罵った」

手当が終わり、慎太郎は茶を淹れた。

「あいつは、『何が正しいことなのか、判らなくなった』と言っていた。そして、
その日を境に、行方をくらましちまった」


茶に口をつけ、牟島は縁側から遠くを見やった。

「能面をつけた用心棒の話を聞いた時、御蔵に違いないと思った。斬馬刀を振れる人間など、
そういないからな」

彩華は、膝の怪我をさすった。もうほとんど癒えている。

「あの面は、御蔵の感情を封じるものだったんだろうな。感情を殺し、
あいつは用心棒稼業に染まっちまった」
327レス番91の設定から作るSS 【終幕】:2009/08/31(月) 21:37:18 ID:51/zDIUn

牟島は日が高くなるまで慎太郎の店にいた。
彩華は昼寝をしている。

牟島は、慎太郎に言った。
「今夜、丘田屋に踏み込む。あの娘にも協力してもらいたい」

「何度も言わせるな……」
「貴様が蔵から見つけ出した証文は、丘田にとって非常に都合の悪い代物だ。
それがここにある限り、貴様と、あの娘は刺客につけ狙われることになるんだぞ」

「……」
「俺は、あの娘に今夜のことを話す。あいつは、貴様を護るために俺たちと一緒に来るだろう」

慎太郎は、苦々しい気持ちで聞いていた。

「一つ、願い事をきいてはくれまいか」
「何だ?」
「丘田屋の一件が落着したら、彩華を自由にしてやってくれ……あいつが、
みずから黒場会に入りたいと言うのなら、それも仕方が無い。でも、俺はあいつに、
ごく平凡な、自分の人生を生きてもらいたいんだ。俺のもとから離れて行っても、それはそれでいいんだ」

「……約束するぜ」
牟島が暇をしようと立ちあがった頃、彩華が起きてきた。
328レス番91の設定から作るSS 【終幕】:2009/08/31(月) 21:39:53 ID:51/zDIUn

彩華は、黒場会の連中数人とともに、丘田屋に踏み込んだ。

脇差を持つ手が震えている。

「怖いか」
牟島は、左手一本で闘うつもりで、鉈だけ持って同行している。
「怖くなんか……」
彩華は言い淀む。

丘田屋の屋敷には、数十人の浪人崩れや荒くれ者が集められているという話だった。

「怖いときは、何が怖いか、言っちまうほうがいいんだ。俺も、怖い。こんな腕で、
丘田屋の用心棒集団と渡り合えるとは思っちゃいない」
「……」


そのとき、障子が蹴られて数人が斬りかかってきた。

暗くて狭い屋敷の中。
屋内での闘いは、初めてだった。
得意の跳躍や立ち回りをしようにも、動ける範囲は限られる。

剣はかわすのでなく、受け止め、力で押し切って、少しでも斬りつけなければならない。
力で劣る彩華には、不利な条件だ。

しかし、小柄な体躯が幸いし、押し入れや柱の陰、わずかな障害物を盾に、彩華は攻撃を逃れた。
そして、「斬る」のでなく「突く」動きを多くした。

斬るよりずっと生々しく、嫌な感触が残る。
そうして、何人を刺しただろうか。

329レス番91の設定から作るSS 【終幕】:2009/08/31(月) 21:43:29 ID:51/zDIUn

気がつくと、彩華は丘田長慶の部屋に入り込んでいた。
彩華は、丘田の顔を知らなかったが、直感でわかった。

――悪党の親玉は、こいつだ。

丘田は、彩華を見て刺客だと察知するや、床の間の刀を手にして抜き払った。
「く、来るな! い、命が惜しくば、来るな!」

がたがた震えながら、丘田は床にへたりこみ、かろうじて刀を持っていた。


先ほどまでの恐怖や、圧迫感が嘘のように引いていく。

彩華は、持っていた脇差を着物で拭うと、鞘に収めた。

鋭い眼で睨みつけながら、
「縞田屋の若旦那、丘田屋の番頭、それに、慎太郎の父上を殺させたのは、あんたか」
と訊いた。

「し、慎太郎……? あ、あぁ、子延の倅だな。そ、それが、ど、どうした」

脇差の柄に手をかけながら、彩華はさらに訊く。
「なぜ、殺した」
「わ、我々に、し、し、従わなかったからだ。は、はは、ば、馬鹿な奴だ、
さ、さんざん、引き、立てて、立ててて、やややった、といいうのに」

――最低な奴だ。こんな奴は、斬る価値もない。

なぜか、失望感が湧いてきた。

――どうしてだ……、こんな奴にも、なにかを期待していたのか?

眼を伏せた時、わけのわからない叫び声とともに、丘田が斬りかかってきた。


彩華は、脇差を抜く“ふり”をした。
右手には何も持たず、腕を振った。
「ぐあっ」

丘田は何かに弾かれたように後方へ吹っ飛び、口から泡を吹いて動かなくなった。

彩華の右手に、静電気のような蒼白い光がまとわりついていた。
330レス番91の設定から作るSS 【終幕】:2009/08/31(月) 21:49:08 ID:51/zDIUn

丘田長慶は、内臓破裂で死亡した。

屋敷からは、丘田屋の悪事を示す証が多く見つかり、奉行所が大々的に検めに入ることとなった。

慎太郎の家の蔵から発見された証文も、それを後押しする重要な証拠となった。

子延家の借金は、根も葉もない偽りのものであり、返す義理も無いものだった。
かくして、慎太郎のもとには財産が返ってきたが、それでも半分程度しか回収できなかった。

「仕方ないだろう。これも、俺の甲斐性の無さとあきらめる」
そう言って慎太郎は情けなく笑った。

   ***

『休み処 子延』は、若い職人たちが集まる場所として生まれ変わりつつある。

「未来ある職人や芸人の卵たちが、存分に腕を磨ける場所にしたい。薄給しか出せないが、
志ある奴が前向きに頑張れるような店にしたい」

そういう慎太郎の信念のもと、小料理や蕎麦、茶を出したり、弁当を売ったり、
店内で唄や三味線を聴きながら寛げる空間を作っていた。

慎太郎自身も、料理や小芸を身につけるべく努力していた。

「蕎麦打ちなら、俺が教えてやるぜ」
そう言って牟島がやってきたのは、騒ぎが収まってすぐだった。


「ところで、金髪の娘はどうした」
「彩華は……、旅に出た」
「……そうか」

慎太郎は、奥の茶箪笥から一通の手紙を取り出すと牟島に渡した。

――私は、人を斬るのが、嫌になった。悪い奴を斬るのに、情けなんかいらないと思っていた。
けど、悪い奴は、斬る価値もなかった。

――師匠の言葉を、思い出したんだ。『真に強い者は、剣を抜かずとも勝つ』。
殺すだけなら、悪党どもと一緒だ。

――私は、剣を抜かずに、人を斬らずに済むように、剣の腕を磨きたい。

――そのために、私は旅に出るよ。ここにいると、いつまでも慎太郎や源堂に甘えてしまいそうだから。

――今まで、ありがとう。きっと、もっと立派になって戻ってくる。

――慎太郎も、源堂も、元気で――
                             彩華


「寂しいか」
「まあな」
二人の男は、秋の気配をにじませてきた夕暮れの空を見ながら、
今は遠い地であろう少女のことを想った。


                           了
331301:2009/08/31(月) 21:52:54 ID:51/zDIUn
↑以上、終了です。

長かった……。
もう誰も見ていないと思うけど、批評などいただけたら幸いです。
長々とスレを私物化してしまい、大変申し訳ありませんでした。
332創る名無しに見る名無し:2009/09/04(金) 22:41:38 ID:VQLm++ZZ
【第一巻】
神武順尊(じんぶのぶたか)…第一巻の主人公。集尊と泰子の長男。詳細は本人の項へ。
神武藍子(じんぶあいこ)(旧姓柏原(かしわばら))…第一巻のヒロイン。崇と浩子の長女。美代子の継娘。詳細は本人の項へ。
神武東尊(じんぶはるたか)…順尊と藍子の長男。第二巻の主人公。詳細は本人の項および第二巻へ。

神武致子(じんぶむねこ)
神武匡子(じんぶまさこ)
神武友子(じんぶともこ)
神武顕子(じんぶあきこ)
神武聖子(じんぶせいこ)
神武毬子(じんぶまりこ)
…集尊と泰子の長女〜六女で順尊の妹。第一巻の準ヒロイン。詳細は本人および両親もしくは「王宮崩壊」の項で。

神武尚尊(じんぶなおたか)
神武寛尊(じんぶひろたか)
神武綱尊(じんぶつなたか)
…集尊と泰子の次男〜四男で順尊の弟。詳細は本人および両親もしくは「王宮崩壊U」の項で。


神武集尊(じんぶあつたか)…恭尊と朝子の長男。順尊たちの父親。序盤で殺されるが準主人公扱いである。詳細は本人の項およびあらすじもしくは「夕夏タソの目覚め」またはは「本妻VS妾編」で。
神武泰子(じんぶやすこ)(旧姓土御門(つちみかど))…邦順と美奈子の長女。順尊たちの母親。序盤で殺されるが準々ヒロイン扱いである(集尊と違い少女期の出番が殆ど無い)。詳細は本人の項およびあらすじもしくは「夕夏タソの目覚め」またはは「本妻VS妾編」で。

菊池夕夏(きくちゆうか)…恭尊の妾にしてこの世界の諸悪の根源でかつ恐怖の独裁者。集尊と泰子を殺した張本人。詳細は本人の項およびあらすじもしくは「夕夏タソの目覚め」またはは「本妻VS妾編」で。
神武一尊(じんぶかずたか)(戸籍名菊池一(きくちはじめ))…夕夏の長男で実父は恭尊。重度の知的障害で且つ異常なまでに絶倫。詳細は本人および「夕夏タソの目覚め」もしくは「王宮崩壊」の項で。

神武葉子他[この項は書きかけです]…順尊と藍子の娘たち。東尊の妹。詳細は本人の項および第二巻へ。
神武準尊他[この項は書きかけです]…順尊と藍子の息子たち(長男除く)。東尊の弟。詳細は本人の項および第二巻へ。
333創る名無しに見る名無し:2009/09/10(木) 05:09:15 ID:0Mck7ijH
加藤

 長く伸ばしたネクタイがトレードマーク。落ち着きがなく、小動物のようにひょこひょこと動く。好物は甘いものと鰻重で、毎日欠かさず食べている。また、敬虔なクリスチャンとしての一面も。天然。
ニックネームは「ひふみん」。
334創る名無しに見る名無し:2009/09/21(月) 19:16:22 ID:kMNVcp2V
ボルボア

猪獣人 男 人間に換算して30歳前後
基本的に豪快でガハハと笑う性格。大斧を扱う。
力を軽視する奴が嫌いで特に『速いだけの貧弱な奴』が大嫌い。
戦いが好きで特に『速いだけの貧弱な奴』をねじ伏せることを最高の悦びとしている。

マリア
人間 女 16歳
とても優しいが時々頑固なところがある。
ボルボアのことが大好きでボルボアに無理やりついてってる。
嫌いなものは所謂イケメンと呼ばれる男性で、特に美形の剣士が大嫌い。
好きなものはゴツいパワーファイターで、彼らの怪我の治療が大好き。
特技は薬草の調合で、よくボルボアの怪我の手当をする。
335創る名無しに見る名無し:2009/10/22(木) 20:31:59 ID:8dUOUg2V
考えていた
336創る名無しに見る名無し:2009/12/11(金) 11:19:57 ID:GPIgNCbh
FF風に

・クールな中性的主人公
過去に縛られている自分との決別とそれができないもどかしさに葛藤
帝国に敵対する組織の尖兵的な存在

・騎士系イケメン兄貴
敵対組織に属していたが魂的な意味で主人公に惚れ込み仲間に
ホモ臭いがそれは普遍的な愛であり、あくまで主人公への一方的な情である

・軽戦士系明るい女
少数民族の少女だがれっきとした戦士
明るくメンバーのムードメーカー

・クールな女戦士

・学者系キザなイケメン

・重い運命背負ったヒロイン

FFのパーティーメンバーて皆こんなだよね

337創る名無しに見る名無し
        _,.  -―-  、
      ,r '´      、.、 ヽ
.    ,r` ー‐-- ミ   ヾヾ ヽ
.   /        i  ミヽ:::::::::iヽ、
   l       .::' iliiillril;i:ミ:::::::ヾ
  .l  _.,_   ;  ヾliljiiilr'⌒ヾ:ミ
  ミ二iヾ::r=;、ヾッ::'-、    r  i,!::!
   Y  ` ̄',r'      ,.r ':/::::!
  .l  、::.         、_,r'::::::l、
.  ヽ ,、_-'_、  :'        ,ノ Yヽ
   i' "  ゛ ヾヘ ,.       //  ヽ
  ヾ _,rヾ--‐ -'     //    .,rヽ
     .l        / /      ,r'
     ヽ _ ,-,.-'´ /!    /
        /,r、 / i    r'
【デュクシード今井】
悪魔学者。自転はするが公転はしない。争いを無くすために争いを起こし、世界の破滅、無に依って世界を救うもの。
人の姿をし、頭脳は人のと同じくらい。 そこそこ筋肉質。脳から手に流れる電気信号で動く。
肉体強化4倍とゼノ粒子(物質ゼノと同じ)で構成された「クリティエールワンド」を有するが、
使えないとされ、ペットとされていた(奴隷化)
意志や脳波、肉体によって形を変える。たっつんデレというジャンルを作る。
殺すためには体の9割を8分以上に本体より切り離す。と言っても簡単な事ではない。
その一振りで山を崩し、海を割き、暴走する事は即ちその国、日本の崩壊を意味する。
しかもこれは人型のとき。魔獣型の場合は、戦闘力は低く、力の欠片も持っていない。一瞬で内から爆発。
制限無し。春を売るために教え込まれた奴隷。デュクシと呼ばれる。