そして桜庭は、自分が天才であるか凡才であるかということは関係なく――自分がチームメイトの先輩に必要されていることを知る。
しかし、この男の正体を、別れ際に彼がなぜ「またいつか」と言ったのかを、このときの桜庭は、まだ知らない。
続
ここはオリジナルキャラクターがいるとダメなんだっけ?
お、アイシールドの人だ
あいかわらずキャラの心理描写が見事だ
桜庭の反感の抱き方が非常にリアルで、自然な心理の移り変わりに
本誌で桜庭が立ち直る伏線の一つとしてあってもおかしくないなと思わされた
ありえたかもしれないif、面白かったです
乙!
注意事項
>>427 「……まさか、本当に再会するなんて」
桜庭春人は、うめくようにつぶやいてみせた。
アメフトワールドカップのジュニア大会の宿泊先のことでの話だった。
半年ほど前、一番どうしようもなかったときの自分が出会ったのはこの男――大和猛だった。
190cmの長身、見栄えのするルックス、何よりこの男は、
日本人ながらアメフトの本場であるアメリカの名門・ノートルダム大学附属中学校でエースとしての称号を勝ち取ったほどの選手だ。
曰く「アイシールド21」。
アメリカで当代最強のランナーの座を獲得した日本人。
天才と名高い進清十郎や金剛阿含でさえも、この男を真正面から破ることは難しい。
大阪の帝黒学園の生徒であるはずの大和がなぜあんな場所にいたのか、そのことは心底謎ではあるが。
「言ったろう? 『またいつか』ってね」
それにしたって、と桜庭は思う。まるで預言者みたいだ。
口にした言葉がこうも見事に現実となるなんて、できすぎている。
クリスマスボウルの決勝、フィールドに立っているこの男を見たとき驚いた。驚いたけれど、それだけだった。
しかし、まさか、こんなふうに話す機会があるなんて思ってはいなかったのだ。
まして、世界大会でのチームメイトになるだなんて。
あのころの、ぼろぼろの自分のことを他のチームメイトたちの前で話題にするのも避けたかったし、
何となくタイミングがつかめなくて、一対一で立ち話をする機会ができたのは決勝戦の前日、それも夜も更けてからのことだった。
試合直前というのに外出していたらしい大和が帰ってきたところを偶然捕まえたのだ。
別に、特別話があるわけではなかったのだけれど、
まあ、短期間とはいえチームメイトなのだから、他愛ない会話をしたっておかしくはないだろう。
「ああ、そういえば君は、芸能活動をしていたんだって?
あまり日本の芸能界には興味がないからあのときは知らなかったんだよ、ごめん」
「……いや、あのさ、謝られると余計いたたまれないっていうか……。
自分のおこがましさを実感させられるっていうか……別にいいから」
そう、人気アイドルだのなんだの言われようと、知らない人は知らないのだということを思い知らされる。
それを思い知らされると、何というか、自分の驕りのようなものを指摘されたようで、
ある程度割り切れた今になってもちょっと落ちこむ。
テンションを微妙に落とした桜庭にはまったく気づいた様子もなく、大和は思い出したみたいに言った。
進にも言えることなのだが、どこか一部分が飛び抜けて優れている人間というのは、
微妙な気遣いとかはできなくなってしまうのだろうか、と桜庭はちょっと考えていた。
失礼な偏見だとは思うが、大和の方も大概失礼な振る舞いをしているはずなので、お互いさまだ。
「あのとき君の言っていたチームメイトの天才っていうのは、進清十郎のことだったんだな」
「ん? ああ。すごいだろ、あいつ」
「確かに、天才という評価もうなずける」
「そういう自分も、だろ?」
話を振られた大和は、さも意外そうに驚いて見せた。そんな態度を取られたら、逆に桜庭の方が驚いてしまう。
「ただの器用貧乏だよ、俺はね。本当に才能のあるランナーに比べたら」
「はあ!?」
桜庭は、驚きを通り越して絶句した。何を言っているんだ、こいつは。
進や阿含でさえも圧倒するような能力を発揮しておいて。
日本チームでもトップクラスの実力者である大和が器用貧乏なら、他の選手は何だというのだ。
「……俺さ今思ったんだけど、過ぎた謙遜って嫌味だよな」
「謙遜なんてしてないさ」
「ほんとかよ」
「ああ。アメリカには、確かにいたよ。俺なんか足元にも及ばない才能の持ち主が」
遠い遠い瞳。そういえばかつて、自分だって才能の壁にぶつかったことぐらいあると言っていた。
攻守ともに日本で屈指の総合力を誇る大和にここまで言わせたのは、ここアメリカ、ノートルダム時代の経験だろう。
その相手が、もしかして、明日の決勝戦――アメリカチームの中にいるのではないか。
恐れにも近い感覚に背をなでられた桜庭をよそに、大和は平然と続けた。
「でも、別に構わない。瑣末なことさ。
才能なんて一種類じゃないし、自分と他人の才能の多寡を正確に量ることなんてできないんだからね」
中学生で単身渡米し、異国の地で最強のランナーの称号を得る。
才能の差なんて瑣末なことだと言い切る大和の持つ絶対の自信は、確かな覚悟と努力に裏づけられていた。
彼が渡米している間にどれだけの努力をしてきたか、桜庭は知らない。
ただ、大和本人に「おまえは才能があってずるいよな」という言葉だけは、言ってはいけないということは桜庭にもわかる。
それを言ったら本当に、アスリートのはしくれとして……人間として、だめだ。
桜庭は、大和と同じようにはできない。
それだけの覚悟をもって努力を重ね、今を手に入れた大和を、軽々しくうらやむ資格などない。
「天才だろうと凡才だろうと、結果を残しさえすれば構わないってことだろ」
大和は桜庭をわずかに見下ろして、面白そうに笑みをつくった。
桜庭がつぶやいたのは、あのとき大和が口にした言葉だった。
「ああ。個々人の才能や能力を比べるのも悪くないし、そういうのも個人的には嫌いじゃないが、
結局のところはチームの勝利こそが唯一の正義だ。それに比べれば、なんだって瑣末なことだ」
「Glory on the Kingdom」
――王城ホワイトナイツの試合前の円陣の掛け声に憧れていた過去。
「王国に栄光あれ、か」
「騎士の誇りに懸けて勝利を誓う……って。結局は、それなんだよな」
王国――チームが勝利の栄光をつかみさえすれば、それが最良の結果なのだ。
そのために礎となれるのなら、喜んで役目を果たそう。
エースだって控えだって、チームのために尽くすという点では同じなのだ。
そう、個人の名誉は二の次だと、試合のたびに宣言していたのに。
あのころの自分は煮詰まりすぎて、王城というチームを愛していることさえ忘れかけていた。
「――それじゃあ、また明日。休み損ねてベストコンディションでないなんて、言わないでくれよ」
「ああ、うん」
きびすを返した大和は、あのとき同様振り向く気配も見せない。憎々しいまでに潔いその背中。
しかしながら、そんな彼に、言っておきたいことがあった。
「大和」
「ん?」
足を止め、振り返る。折り目正しいという印象だった。
自分のように悩み過ぎてどちらにも動けなくなったり、迷って立ち止まったり、そういうことをしない男なのだろう。
誇りを尊ぶ王国の白騎士とはやっぱり少し違う。そう、鋼の規律を遵守する帝国の黒騎士。
かつて桜庭が大和に抱いた印象は、そんなに間違ってなかったのだと今は思う。
「あのときは、ありがとう」
「ん?」
「言ってもらえて、よかったよ」
才能の差という絶望。
漆黒の底なし沼に溺れかけていた桜庭に、偶然出会った大和は言った。「おこがましい」と。
その言葉は、優しくも親切でもなかったけれど、正しかった。
そして今思えば、その正しさこそが最大の優しさであり、親切さだった。
才能よりも何よりも、桜庭に足りないものは自信であり、
そしてその自信を支える努力と、努力を完遂するだけの覚悟が足りない、と大和は言った。
アスリートとしての桜庭を何ひとつ知らなかったにもかかわらず、大和の指摘は完璧に正しかった。
努力を重ねた桜庭は、その後の秋季東京大会でベストイレブンに選出され、
そして今はそうそうたるメンバーの並ぶ日本代表選手の末席に名を連ねている。
「ダレル・ロイヤルの手紙、知っているかい?」
急に何の話だ、と思わないでもないけれど、すでに大和の唐突さには少々慣れかけている桜庭である。
ああ、とうなずいた。
「一流の選手はあらゆる努力を払い……ってやつだろ」
――フィールドでプレーする誰もが必ず一度や二度、屈辱を味わわされるだろう。
打ちのめされたことがない選手など存在しない。
ただ一流の選手はあらゆる努力を払い速やかに立ち上がろうとする。
並みの選手は少しばかり立ち上がるのが遅い。
そして敗者はいつまでもグラウンドに横たわったままである。
「俺は、他人を引っ張って立ち上がらせてあげるような真似はしないよ。
知ってるだろう? 施しは好きじゃないんだ。誰のためにもならないからね。
だから、礼を言われるようなことじゃない」
「まあ、そうなんだろうけどさ。でも一応……」
言いかけた桜庭を制し、大和はよく耳に響く声で告げる。
「もしも俺の言葉が何らかのきっかけになったというなら、それは、俺ではなく、君の才覚のたまものだ」
――打ちのめされたことがない選手など存在しない。
ただ一流の選手はあらゆる努力を払い速やかに立ち上がろうとする。
おやすみ、と付け足しのように言って、今度こそ去っていく大和の背中に、桜庭は言った。
言わずにはいられなかった。というか、いつかは絶対に言おうと思っていたことだった。
「……年下のくせに、生意気すぎ!」
わずかだけ顔を振り向かせた大和は、心底楽しそうに笑っていて、何だか力が抜けた。反論はないらしい。
試合開始の直前、組まれる円陣。
その前に、桜庭は右手を左胸――心臓の真上に当てて、心の中でつぶやいた。
――騎士の誇りにかけて勝利を誓う。
エースだ何だと持ち上げられるのが嫌だった。
どれだけ騒がれようとも、どれだけ称賛されようとも、自分がそれにふさわしい実力を持っていないと、
他でもない自分自身が一番よくわかっていたからだ。
――Glory on the Kingdom!
でも今、日本代表の一員に名を連ね、そして昨日大和にかけられた言葉。
分不相応な気はするけれど、それでももう、しりごみして逃げ出したくなるようなことはなかった。
結局、人は誰も自分からは逃げられない。自分を救うための努力は、自分にしかできないのだ。
そう、努力は決して裏切らない。
覚悟を決めてからの努力がすべて、今の自分の支えとなっている。自信もついた。
東京のベストイレブンに選ばれておいて、それでも謙遜するだなんて、選ばれなかった他の選手全員に失礼だ。
そこで生まれた責任を、全部丸ごと背負うつもりでフィールドに立っている。
ふと目線を上げた先に、大和の横顔が見えた。
感情が読み取れないのは、試合開始に爆発させるためだろう。
フィールドで待っているのは彼の因縁、アメリカ代表との決勝戦なのだから。
そして試合が、はじまる。
フィールドに足を踏み入れる前、桜庭は、もう一言だけ心の中でつぶやいた。
――王国に、チームに、栄光あれ!
終
哀史る、今週(!)原作が円満終了したが、最終回だけに超展開だった。
後日談や何やがこんな風に描かれてたらなーと感じた者も結構いる…か?
448 :
保守:2009/10/28(水) 01:50:38 ID:n2eVx/Am
保守
449 :
クロスオーバー:2009/12/03(木) 05:55:50 ID:FeFECO6q
宇宙から光がさした…光は地球を貫き、直後大きな爆発が起こった。
何十億人もの人が爆発によって犠牲になりこの出来事は後に血の火曜日と呼ばた。
血の火曜日から4ヶ月後…
広大な砂漠にひっそりと佇むグランド・キャニオン、その断崖絶壁に命綱一つ付けず、己の腕と足だけで上へと昇り進める男がいた。彼の名はリュウ。
リュウ「…フゥ…。」
常人では決して上れないであろう高さの崖を汗を額から流しながらも岩と岩の間を器用に指でつかみながら軽々と登って行く。
ガシッ!
リュウ「!!」
崖の頂上に手をつけると、全身の力を腕に集中させ、一気にはい上がる。
?「奇遇ですね。ミスター・リュウ」
リュウ「…またアンタか。」
崖の上には見覚えのある顔があった。ここ何日もリュウに着いて回っているイギリス系の男だ。
?「例の話、考えていただきましたか?」
リュウ「……」
リュウ「ボンド、とか言ったか?」
ボンド「えぇ、名前を覚えて下さっていたとは、光栄です。」
フッといかにもキザに微笑するボンドと言う男は、
まるで避けるようにさっさと修業を終えて帰宅しようとするリュウの後を追い掛ける。
リュウ「いい加減勘弁してくれないか?俺は修業のためにここにいる。アンタと話をする気は全くない。帰ってくれ。」
ボンド「血の火曜日以来、世界中で得体の知れない怪物達が現れ、至る所で暴れ出しているのはご存知ですか?」
リュウ「あぁ、ニュースで見たがそれが
どうかしたのか?」
ボンド「私はイギリスの諜報員…いや、現在は地球防衛機構の工作員です。ミスター・リュウ。あなたの経歴は実にすばらしい。」
ボンド「史上最強とまで言われたタイ出身の格闘家、サガットを倒し、その数年後に麻薬組織シャドルーを壊滅、総帥と言われた悪名高きサイキッカー、ベガを滅ぼした。
さらに近年では魔人アポカリプス、そしてマーブル連合を壊滅寸前にまでおいやったオンスロートの打倒、さらには地球全土を危機にさらしたアビス戦役での活躍と…耳を疑うような経歴ばかりですね。」
リュウ「経歴なんて俺には無意味だ。強い奴と戦ってきた。ただそれだけさ。」
ボンド「ミスター・リュウ!!」
リュウ「うわっ;何だいきなり詰めよって来て…」
ボンド「あなたのその力、その強大な力が我々には必要なのです!
今地球は、あの怪物達によって食い尽くすされようとしています。我々はあなたがた、歴代の勇士を一刻も早く集めなければなりません!」
リュウ「俺の知った事じゃないな…。悪いが君の話には乗れないよ。他をあたってくれ。」
ボンド「……なるほど、どうしても話は聞いてくれない、と。」
リュウ「あぁ、すまないな。」
ボンド「ふぅむ…では、こう言うのはどうでしょう?」
リュウ「?」
ボンド「僕があなたに勝負を挑んで勝ったら、依頼を引き受けてもらう。と言うのは?」
そう言うとボンドはいきなり身構え、リュウの通る道を塞いだ。
ボンド「負ければもう来て欲しいとは良いません。
もうあなたが僕の顔を見る事もないでしょう。どうです?」
リュウ「決闘の申し出か。」
リュウ「最近ストリートファイトをやる機会がへっていたんだ…いいだろう。その戦い、乗った!」
ボンド「OKしてくれると思いましたよ…」
ボンドはニヤリと笑うと地面から小枝を拾った
ボンド「この小枝が地面に落ちた瞬間が勝負開始です。」
リュウ「良いだろう…」
ボンドはリュウの返事を待った後、勢いよく小枝を空に飛ばした。
宙に浮いた小枝が地面につくまでそれほど時間はかからない。あっと言うまに勝負は始まった。
ボンド「さて、おてなみ拝見といきますか。」
リュウ「来い!」
お、なんか来てる。
007とストリートファイターか。
454 :
クロスオーバー:2009/12/04(金) 01:33:05 ID:aW1KSEdS
その頃、とある離島では…
アンパンマン「ア〜ンパ〜ンチ☆」
バイキンマン「ギャヒ〜!!おのれ覚えてろよ〜バーイバーイキーン;;」
アンパンマン「大丈夫かい?おむすびマン。」
おむすびマン「ハハ、なんとか。いやしかし、相変わらずアンパンマンはお強いバイキンマンをいとも簡単に倒してしまうとは。助かりました。」
アンパンマンと呼ばれた3等身のマントを纏った“ナニか“が頭がおむすびの放浪人を介抱していた。
アンパンマンはこの街のヒーローだ。度重なる悪人からの災害から住民を守る正義の味方である。
彼の戦い方は大体が一度、顔面に重傷をおってピンチになった所を仲間達に助けてもらい「元気百倍」になった所で悪人に猛攻を食らわし、圧勝するのがセオリーである。
アンパンマン「とりあえず怪我をしてるみたいだからパン工場に帰ろう。」
おむすびマン「ぬぅ、かたじけないでごさんす。」
アンパンマン「背負ってあげるよ。」
おむすびマン「な、何もそこまでしてもらわなくても…」
アンパンマン「困った時はお互い様さ^^」
おむすびマン「かたじけないでござんす;ではお言葉に甘えて…」
と、その時だった。空から巨大な軍用機がアンパンマン達めがけて物凄いスピードで墜落して来くる!
おむすびマン「ア、アンパンマン、危ない!よけて!」
アンパンマン「え…うわああああああ!!」
ギュオォォォ!!
Σガシャアアアン!!
間一髪の所で回避したアンパンマン。
アンパンマン「ふぅ〜;危なかった〜^^;」
アンパンマン「一体あれは何なんだろう?」
墜落した軍用機は全体がひしゃげてしまったものの、何とか大破は免れた形で森の奥の方に着陸(?)した。
アンパンマン「おむすびマンちょっと待っていてね。
あの飛行機を見てくるから。中の人がケガでもしてたら大変だ!!」
おむすびマン「了解でごさんす。」
アンパンマン「うわぁ…メチャクチャだぁ…」
ボロボロになった軍用機のもとに駆け付けるアンパンマン。どうやら木が生い茂った所に落ちたため大破をまぬがれたようだ。
アンパンマン「すみませーん!!大丈夫ですかー!?いたら返事をしてくださーい!!」
軍用機の入口の扉をドンドン叩くアンパンマン。
…………
返事がない。
アンパンマン「これは中の人が本当に危ないかもしれない!!一刻も早く扉をあけなくちゃ!!よーし!!」
アンパンマン「アーンパーン…
Σ?「ターーーーーーーーンク!!!」
ん?続きか?
アンパンマン「!?」
突然中から誰かの叫び声が聞こえた…次の瞬間!!
バァァァァァン!!
Σアンパンマン「う、うわあああ;!」
入口の扉がいきなり吹き飛んだ!扉に巻き込まれ遠くの方へと飛ばされるアンパンマン!
同時にまるで怪獣が出現したかのような音楽が流れ始める。
タァァァタァタァタァタァタァタァァァァアアアアアン!!
Σ巨大な筋肉の塊のような怪物「ウォォォォォォォォォォォ!!」
?「忙げぇ!!急いで飛行機から出るんだ!!」
?「ごほごほ、廃を飲んじまったわい;」
?「ビル!!何してんの!!もたついてないで早く来てよ!!」
?「トホホ;今度こそ本当に戻れるかと思ったのに…」
突然飛行機の中から4人の男女が物凄い勢いで入口から
逃げるようにして姿をあらわした。
一人はいかにもワルそうな腕にタトゥーを掘った単髪の男。もう一人は兵隊の帽子を被り、タバコを口に加えた老人。
老人にせかすように言葉を投げかける十代前後の若い女性。
そして最後にサラリーマン風の細身の黒人男性
4人が逃げるように飛行機から出て来た後、甲高い唸り声を上げてみるからに“怪物“の名がふさわしい、ゴツい生物が地響きをたてながら4人に向かって来る!!
タトゥーの単髪「あぁ…;くそォ!!喰らえ!!喰らえこの野郎!!」
タトゥーの単髪がかかんにも怪物の正面に出て、ショットガンの弾を浴びせる!しかし!
Σ筋肉の塊のような怪物「ウォォォォォォォォォォォォォォォォォォ!!」
ゲシィィィ!!
Σタトゥーの単髪「ぐわあああああァァァァァ;!」
女「フランシーーーースッ!!」
怪物のその長く太い腕はタトゥーの単髪をとらえ腕一降りを単髪に喰らわしただけで単髪は10メートルもさきに吹き飛ばされてしまった!!
黒人「よぉくもフランシスを!!ゆ、ゆ、ゆゆゆ許さないぞォォォォ!!」
怪物に圧倒されていた黒人だったが仲間が吹き飛ばされ何か吹っ切れたように懐から火炎瓶を取り出した。
黒人「喰らえぇ!!マッチョ野郎!!」
バリィン!!
Σ筋肉の塊のような怪物「ウォォォォォォォォォォォォォォォォォォ!!」
黒人の投げた火炎瓶が怪物にクリーンヒットし、みるみるうちに怪物の体が炎をあげる!!
老人「ナイスだルイス!!ゲホッゲホッ!!」
女「さぁ!早くこの脳みそ筋肉野郎をミンチにするよ!!」
黒人「皆とにかく撃ちまくれ!!いくぞぉ!!」
炎を前にしてパニックを起こす怪物に、三人の銃が一斉に火を吹いた!!
筋肉の塊のような怪物「グゥ…ォ……」
三人の雨のような銃弾の嵐についに怪物は
力無い唸り声を上げて力つきた。
黒人「ハァ…ハァ。やった!やったんだ俺達!ハハハ!ハハ!」
老人「まったく焦らせよって老体は心臓が弱いんじゃ;」
女「大丈夫?フランシス。」
タトゥーの単髪「あぁ…くそ。いいとこ見せようと思ったのにッ。」
女「もう…。」
おむすびマン「あ、あなた方大丈夫でござんすか!?」
Σ老人「!?」
騒ぎを聞き付けたおむすびマンが4人の元にかけつけて来た。
黒人「ヒィィッ!!今度は何だ!!」
シャキッ!
いきなり現れたおむすびマンに黒人は銃口を向けた。
タトゥーの単髪「おいおい、今度はぬいぐるみの
ゾンビか!?」
おむすびマン「ぬいぐるみのゾンビ!?失礼なお方でござんすね!!あっしは街から街へと旅をする…そんな事よりあなた方その傷は大丈夫でござんすか?」
自分達の体を心配するおむすびマンになおも警戒する4人。
黒人「おいおい;今度はしゃべるゾンビかよ;
ちくしょう!ブッコロ…」
老人「待て!ルイス!まだ感染者と決まったわけじゃないじゃろう!」
Σおむすびマン「アワワ;」
老人「アンタここの住人か?」
おむすびマン「いや、あっしは街から街へと放浪し、特定の住まいは持たないのでござんす。」
タトゥーの単髪「おいおいゾーイ、聞いたかよ!?放浪癖のあるゾンビだとよ!こいつは笑えるぜ。」
老人「ちゃかすなフランシス!アンタ、本当に
感染者じゃないらしいな。我々はその…事故でここまできてしまったんだ…すまないがどこか安全な場所に我々を連れて行ってもらえんじゃろうか…」
おむすびマン「なるほどなるほど!それならいい場所があるでこざんすよ!街の外れにあるパン工場が。」
黒人「おいおい、こんなヘンテコな生き物の言う事聞く気かよ!?どうかしてるぞ!!」
女「いいじゃないルイス。なんか、かわいいし
(笑)」
黒人「ゾーイ…;」
ビル「とりあえず自己紹介をしよう。ワシはビルだ。よろしく頼む。」
おむすびマン「よろしくでござんす。」
ビル「そしてあのワルそうなイレズミ男がフランシス。」
フランシス「よぉ!アンタみたいな奴が世の中にいただなんて…まぁ、全力疾走のゾンビの群れと戦って来たから驚きもしねぇが。」
おむすびマン「そ、そうでごさんすか…;」
ビル「そしてこの紅一点が…
ゾーイ「私ゾーイ!!ホラー映画しか見てなかったからあなたみたいなかわいい人(?)見たのなんて久しぶりよ!うわ、手ふわふわ…」
おむすびマン「アハハ;よろしくでござんす。」
ビル「で、この会社員みたいな奴がルイスだ。」
ルイス「まだアンタを完全に信用したわけじゃないからな!ちょっとでもおかしな動きしたらお前のドタマかちわっ……」
?「上から来るぞぉ〜!気をつけるぉう!」
ルイス「?」
Σパーカーを来た怪物「キャアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!」
ゾーイ「なんてこと!ハンターよ!!どうやって飛行機の中なんかに…」
ルイス「う、うわああああ;!!」
ガシィ!!
突如現れたパーカーを着た怪物は謎の声の言うとおりに
上から物凄いスピードでルイスにのしかかり馬乗りになる!!
ルイス「た、助けてくれー!殺されるー;!」
パーカーの怪物は馬乗りになると唸り声を上げて
ルイスの体中を尖った爪でひっかき回す!!
ルイス「だず!だずげでぐれぇーーー;!!」
アンパンマン「ア〜ンパ〜ンチ☆」
ルイスがやられる、すんでの所で先程筋肉の塊のような怪物に吹き飛ばされたアンパンマンがハンターと呼ばれたパーカーの怪物にキツイ一撃を食らわせ…そして…
Σハンター「キャアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア〜;!」
ピカーン☆
星になった。
アンパンマン「ふぅ…。危ない所だったねー^^;」
ルイス「うぁ…;うぁ…;」
フランシス「おいおい何だ今度は?マントの
ピエロかよ?」
アンパンマン「あ、こんにちわ〜。僕アンパンマンです^^」
469 :
クロスオーバー:2009/12/04(金) 04:42:11 ID:aW1KSEdS
ビル「ふぅむ…みたこともない生き物だらけじゃなぁ…一体全体ここはどこなのか…」
おむすびマン「アンパンマン!いやぁ〜見つかってよかったでござんすよ!!おや?その傷は?」
アンパンマン「え?アハハ、大丈夫大丈夫ちょとすりむいただけ。こんなのへっちゃらさ^^!」
アンパンマン「あ…あれ?顔が汚れて力が;…へたり…」
おむすびマン「あ、アンパンマンしっかり;!」
急に体の力が抜けてへたりこむアンパンマン。
ゾーイ「ち、ちょっとこの子どおしたのよ!?」
アンパンマンを介抱しながらおむすびマンは言う。
おむすびマン「アンパンマンは、顔が濡れたりよごれたりするとまともに動けないんでござんす!早く顔を変えないと大変な事に!!」
ゾーイ「か、顔を変える;?」
おむすびマン「詳しい話は後でするでござんす!!早くアンパンマンをパン工場につれていかないと…とにかく手伝って欲しいでござんす!」
ゾーイ「わ、わかったわ;ほら!ルイスしっかりしなさいよ!この子持ち上げるの手伝って!」
ルイス「僕はケガ人だよ;?」
ゾーイ「がたがた言わずに手伝っえって言ってんでしょ!?」
ルイス「わ、わかったよ;手伝うって;
しっかし重いな;こいつ」
ビル「どれワシも手伝おう…う;本当に重いな;
ここに車でもあれば楽に運べるんだが…」
?「こんな夜は…命を無くす奴がおおい
いぃぃ…」
ビル「その声は…さっきの!」
ビル達が振り向くとそこには迷彩柄のスーツをまとった、右の腕と左腕の位置と右の足と左足の長さのバランスが極度におかしいヘンテコな男が立っていた…
おむすびマン「あなたは一体…?」
?「俺は……
コンバット越前と呼ばれたオトコ↑↑↑↑↑!
」
コンバット越前「だぁから言ったんだ…
クリムゾンなんかに関わっちゃいけないってッ↑!」
コンバット越前「クリムゾンに関わるな!関わると…命をなくすぞぉうぉ↑?」
フランシス「おい、このオッサンイカれてんのか?何言ってんだ?」
ビル「アンタ、もしや車もってんのかい?」
コンバット越前「あぁ…持ってるさ…だが俺の車は…お前を破滅へとみちビクッ!!」
ビル「よくわからんが、乗れと言う事らしいぞい。ほらみんな、こいつを担ぎあげるぞ!せーのっ!」
フランシス「おう!!んんん…」
5人が力を合わせてももつのがやっとなくらいアンパンマンは重いようだ。かなり時間をかけてアンパンマンを車にのせた。
コンバット越前「皆のれ!!それと…」
コンバット越前「せっかくだから俺はこの運転席を選ぶぜ↑↑」
ビル
「そうだな、これはアンタの車だ是非ともそうしてくれ。」
コンバット越前「おおろかな者よ↑!」
フランシス「あのじいさんよくあいつと普通に会話できるな;」
ルイス「あいつと同じで頭がイカれてんのさきっと。」
しばらくして…とあるパン工場…
パン工場の主人ジャムおじさんは事のなりゆきをおむすびマンに聞かされた。
ジャムおじさん「何だってー!?」
おむすびマン「顔が汚れちゃったみたいでして…」
ジャムおじさん「なるほどそれは大変だぁ…;バタ子すぐに新しい顔を焼くよ!」
バタ子「はい!ジャムおじさん!」
アンパンマン「う〜;」
コンバット越前「その前に伝えたい事がある↑↑
アンパンマン聞こえているか!?」
アンパンマン「う〜;なんとか;」
フランシス「おいおい、あいつは今弱ってんだ。そっとしといてやれよ。」
コンバット越前「事は一刻を争うんだよォォォォ↑!!!!」
フランシス「そうかい、勝手にしろよ全く。」
コンバット越前「俺は、地球防衛機構の
コンバット越前!!
地球を守るために君の力が必要なんだぁ↑↑」
アンパンマン「…え…?」
473 :
クロスオーバー:2009/12/13(日) 02:38:50 ID:p57Hsi/I
所変わってここは太平洋上空。壮大な雲に囲まれながら場違いに浮かぶ飛行海賊船が一隻。
アミンゴ「船長。ランチタイムの時間ですよ〜」
ルビィハート「はぁ〜ん…」
アミンゴ「ンホ?どうしたの船長。具合でも悪いんですかー?」
海賊船の船長は甲板で誰もが感じる心の病にふしていた。
コックピットからでてきたサボテンのような生物はトーストやサラダが乗った皿片手に陽気に船長に話しかけたがいまいち反応がない。
ソンソン「そっとしといてやりなよアミンゴ。ルビィは今、深〜い悩みに翻弄されているのさ。」
アミンゴ「ンホ?」
アミンゴの肩をポンっと叩き、フっときざににやつくのは同じ船員の猿娘。ソンソンであった。
474 :
クロスオーバー:2009/12/13(日) 03:01:55 ID:p57Hsi/I
アミンゴ「悩み?食べ物の事かな?」
ソンソン「あのね〜四六時中食べる事ばっか考えてんのなんてアンタみたいなもんよ!恋よ恋!ルビィハート船長大先生は今恋患いにかかってご傷心なのよ!」
アミンゴ「へ〜。恋か〜。おいしいの?」
ソンソン「はぁ!?アンタ恋も知らないの!?」
アミンゴ「ん〜…………?何?」
ソンソン「あのね〜。恋ってのはこう、胸にくぅ〜って来るって言うか〜…
Σルビィハート「アンタらさっきからギャーギャーうるさいんだよ!私のことなんかほっといて仕事しな!船から突き落とされたいのかい!」
ソンソン「ウキャー;!ほ〜らいわんこっちゃない!そっとしといてやれって言ったのにー!」
ルビィハート「ソンソン!動力室の整備どうしたんだい!?またサボってたんだろ!!」
ソンソン「うっさいわねー!ちゃんとしますよーだ!」
すたこらとその場を去っていくソンソン
アミンゴ「仕事だったらやってるよ〜。ほらこれ。今日のランチ!」
ルビィの身体に皿を押し付けるアミンゴ
ルビィハート「あ〜わかったわかった。ごくろうさん。ちゃんと食っとくよ。まったく。」
アミンゴ「ねぇルビィ。恋って何だい?心が何だの
ソンソンがいってたけど。」
ルビィハート「あーあーおいしいモンだよきっと。
ほらさっさとおいき。」
ルビィハートはアミンゴをまるで邪険にするようにシッシの動作をするとまた甲板の椅子にぐで〜っと腰をかけた
475 :
クロスオーバー:2009/12/13(日) 03:36:04 ID:p57Hsi/I
ルビィハート「んで!何でアンタがここにいるのさ!」
モリガン「あら、せっかくお友達に会いに来たのに何でいるんだなんてヒドいんじゃない…?」
ルビィの横でゆっくりとお茶を飲みながら寛ぐのはアースランド家当主にしてサキュバスのモリガンであった。
ルビィハート「気軽るに入って来るなって言ってんだよ!ここは私らにとっちゃ戦場!部外者が勝手に入ってこられちゃ困るんだよ!!」
モリガン「あ〜ら、戦場にいるのに愛しい人の事で頭が一杯なあなたに言われたくないわ。」
ルビィハート「うるさいねこのインバイ!!アンタに私の気持ちなんかわかるわけないのさっ!!」
モリガン「わかるわ〜。私も恋をしてるもの。あのかわいらしい三つ編みに大きな胸、スラ〜っと延びた脚に…あ〜ん!堪らないわ!」
ルビィハート「……;誰の事だか知らないがヤりたいと恋ってのは別物だよ、サキュバスさん。」
モリガン「まぁ!失礼ねぇ。ちゃんと私だって恋しているもの。」
ソンソン「あれー!?」
二人が話してる最中にまたヒョコッと顔を出すソンソン
ソンソン「ウキャーン♪モリガンだぁー!いつからいたのー!?」
モリガンを見つけるないなやいきなり彼女の胸に飛び付く
モリガン「さっきからいたんだけどねぇ。フフ、久しぶりねソンソン。何年ぶり?」
ソンソン「んもうすんっごく久しぶりよーん♪」
ルビィハート「おいソンソン!!整備してこいってさっき言ったばっかだろ!?」
モリガン「あ〜らお仕事さぼったの?いけない子ね。お仕置きしなくっちゃ…」
ソンソン「はぅ〜…お仕置きすき〜♪」
ルビィハート「あー…やってらんないよ」
ルビィハートは二人に呆れ変えると椅子を立って船の前方を見つめた。
Σルビィハート「はぁ〜今頃あいつは何してんだろうね〜サイr……!!」
アビスとの戦いで共闘した友の顔を思い浮かべた瞬間…
モリガン「あら、お客さんみたいね。」
ルビィ達の前方にはみたこともない巨大な
ステルス機が立ちはだかっていた。
Σソンソン「な、なんだぁ〜!?」
ルビィハート「クソックソッ!今度は何だよ!?」
ルビィハート「おいアミンゴ!マイクかしな!」
アミンゴ「ンホ!」
アミンゴが船体にくくりつけてあるレトロなメガホンをルビィに手渡した
ルビィハート『おい!そこの飛行機!アンタらの前方にはこの宇宙最強のルビィハート様の船が泊まってる!!ケンカ売ってんのかい!?さっさとどかないと大砲ぶっ放すよ!?』
ルビィハートがメガホンで威嚇するがステルス機は一行にどこうとはしない。
それどころかステルス機の前方はじょじょに変形して行きコックピット部分の下が開くとスロープがルビィの船の甲板に延びて行き中から数人の男達が出てくる。
ベガ「久しいな。ルビィハート…」
モリガン「あらまた…珍しい人がおいでだこと…。」
誰もいないんで今のうちに
ただ傍にいてくれたら
「お〜い、ねね姉!忘れてるよ」
「お、すまんすまん」
勢いよくマンションのドアから飛び出そうとしたねねねの背に、
元気よく声を掛けたのは赤毛の少女・・・アニタだ。
その右手には黒ぶち眼鏡が握られていて、ねねねは少しもどかしそうにそれを受け取った。
「・・・最近、よく忘れるよね・・それ」
「・・・うん、・・・そうだね」
ねねねはごまかすように笑みを浮かべながら眼鏡をかける。
「大切な人」が失踪してからかけはじめた眼鏡なのだが5年後、
その当の本人と再会し、異国の地への旅から帰ってきてからやたらとかけ忘れるようになった。
ふと、アニタの脳裏に本を山のように抱えて無邪気に笑う30歳無職のメガネ女が浮かび上がる。
…同じ眼鏡だよなあやっぱり
「ねね姉「あの人」のとこいくんでしょ?」
「うん、今日は遅くなる・・・いや今日もかな?」
「最近・・・毎日行くんだね」
「あ〜、あいつアタシがいないとなっっんにもできないからな」
ほれ、とやや自慢げに弁当をみせ、ねねねは自分がいないとメシも食わん、掃除もせん、
ドアの鍵もかけん、はたまた貯金もせん・・・等々・・等々・・・
まるで親か保護者のように愚痴をこぼしていく。
不思議なことに言葉とは裏腹にその表情は生き生きとしていて
「ふうん、でもなんだかねね姉嬉しそ・・って、いてて、痛い!何するんだよ!」
そんな少女の頭をねねねは右手でぐりぐりとこねくり回す。
「『読子・リードマン』、あの人じゃなくそろそろ名前で呼んであげなよ?」
「な、なんだよねね姉だって、名前で呼ばないじゃん!」
確かにねねねも彼女の名前をきちんと呼ぶことは稀にしかない。
だいたいは「センセイ」か「あんた」か「メガネ」
・・・少しは敬意?を払って名前で呼んでみようか?ねねねはそう思った。
「アニタ・・あんたまだセンセイのこと嫌いなの?」
あえて聞きにくいことをストレートに聞いてみる。
これくらいなら大丈夫だろう、そういう信頼がお互いの中でできていた。
「ち、違う!嫌いじゃないよ・・・ただ・・」
「ただ?ただ何よ?」
「う〜・・・うっ、うまく言えない!・・けど嫌いとかそんなんじゃないよ・・」
「ふうん・・まっいいけど」
それ以上ねねねは追求しない。そんなねねねにアニタは聞き返す。
「ね、ねね姉こそ、どう思ってんだよ?」
「へ?」
「よ、読子センセーのこと」
「・・・・・・・」
「前、香港にいた時に、話してたじゃんほんとはどうなの?」
ずっとアニタが気になっていたことだった
『好きだったの?』
香港で雨の中アニタはそうねねねに聞いた。てっきり
ねねねの探し人が男だと思ってたから。
でもねねねは
『…女のひとだよ』
そう言って寂しそうに微笑んだ。その笑みにアニタは頬を赤くした。
女のひとっていいながら、あの時のねね姉の表情はまるで…
「バ〜カ、変なこと聞くなセンセイは女だ、アタシはそんな趣味はねー」
「いって!痛いなあもう」
アニタの頭を軽く小突き、背中を向けたままねねねは答えた。表情は見えない。
「アタシはセンセイが傍にいてくれるだけで、・・・ただそれだけでいい」
「・・・・」
「じゃ、いってくる、たまにはマギーと料理当番代ってやれよ」
「うん、いってらっしゃい」
ねねねの後ろ姿を見送りながら、アニタはふとねねねがあの時の表情を浮かべているんじゃないか、
そう思った。
END
479 :
創る名無しに見る名無し:2010/02/16(火) 22:17:26 ID:lPmgLNNT
あげ
投下乙なんだけど、このスレ元ネタ知らんのばかり…
しかも読んでみてもネタバレっぽい描写に目を逸らしがち…ごめんよ
>>480 いや、そんなことない感謝
R.O.DはTHETVの方のネタ
482 :
創る名無しに見る名無し:2010/06/10(木) 03:18:26 ID:uq6qdyZ4
age
483 :
◆91wbDksrrE :2010/06/21(月) 00:55:39 ID:A68+lri+
会話形式小ネタ 元ネタ:化物語 阿良々木暦と八九寺真宵の会話ネタ
「こんにちは」
「ああ、久しぶり」
「お久しぶりです、オーキドさん」
「僕の名前をハカセ違いのように呼ぶな。僕の名前は阿良々木だ。確かにブラックホワイトにはアララギ博士が出てくる
らしいけど、わかりにく過ぎるだろ」
「失礼。噛みました」
「違う。わざとだ」
「揉みました」
「何だを!? 誰のをだ!?」
「先日、羽川さんにお会いしまして」
「まさか……お前、まさか……羽川のを……?」
「『あっ、そこいいっ! 気持ちいよぉ、真宵ちゃん……もっとぉ……もっと強くしてもいいよぉ♪』と大層気持ち良さそうでした」
「羽川になんて事を言わせるんだっ!? そして羽川のなんて所を揉んでいるんだっ!?」
「私も、まさか羽川さんの肩があそこまで凝っているとは思いませんでした」
「え」
「肩ですよ、肩。他のどこを揉むんですか?」
「あ……そ、そうか」
「普段アレだけ私の胸やお尻やあんな所まで揉みまくっておいて、羽川さんのそれが対象になるとそこまで取り乱すとか、
どれだけ羽川さん好きなんですか、阿良々木さんは……」
「羽川は僕の恩人だからな。それに、お前の場合はまだ発育途上だ。僕にはお前を発育させる義務がある」
「語尾にキリッとかつきそうな顔で、嫌な義務感に燃えないでください」
「そういえば今日は普通に挨拶して、会話に入ったから、恒例のあれやってなかったな」
「や、やらなくていいです! 手をわきわきさせないでくださいっ! ひぃっ!?」
「八九寺ー! 会いたかったぞこのやろー!」
「ひぃゃああああぁぁぁあああああ!!!??」
終わり
484 :
◆91wbDksrrE :2010/06/21(月) 00:56:26 ID:A68+lri+
ここまで投下です。
アララギ博士って聞いた瞬間にありゃりゃぎさんが浮かんだのは自分だけじゃなかったか
>まだ発育途上だ。僕にはお前を発育させる義務がある
うむ、いい言葉ですな
486 :
◆91wbDksrrE :2010/06/21(月) 15:44:24 ID:A68+lri+
某所で見かけた瞬間に浮かんで、速攻でネタにしてみましたw
いつもはエロい板で投下してるんですが、こちらで思いついたネタだったのでこちらに。
「こ・と・し・の・ふ・ぃ・ん・ら・ん・ど−あら?」
フィンランド沖の北海で、海底のメタンを食べるゴカイの研究をしている海洋生物学者の従兄にメールを打
ちながら駅の階段を降りる琴吹紬は、ふと顔をあげた拍子に見知った人物を目撃した。
「もう、本当にこれっきりにしてくださいよ!」
と言いながら道路の向い側にそびえ立つヒサヤ大黒堂ビルの前に停車した真紅のオペル・ヴィータから降車
したその人物とは、私立桜が丘高校に勤務する才色兼備の人気教師にして紬が所属する軽音楽部の顧問、か
ててくわえてヘビメタバンド「デスデビル」のリードボーカルという封印された過去をもつ女、山中さわ子
その人であった。
そして発車したヴィータの運転席から右手と顔を覗かせ、見送るさわ子に向って人差し指と中指を伸ばし、
小粋な仕草でシュッと手を振ってみせるのは苦味ばしった魅惑のアラフォー。
「さわ子先生と…誰?」
【仮面ライダー さわ鬼】
「一時間目から四時間目までは授業でしょう?昼休みは貧血の子を家まで送っていって…」
放課後、軽音楽部が占拠し今では自身のオアシスと化している音楽室で膝上まで捲り上げたスカートからス
トッキングを脱ぎ捨てた生脚を突き出し、火照った足を水を満たしたポリバケツに突っ込み延々と愚痴り続
けるさわ子。
自分の世界に浸っているせいでテーブルの反対側で一塊になり、なにやらヒソヒソ話をしながら微妙な視線
を向けてくる部員たちに気付きもしないのは、はたしていいことなのか悪いことなのか。
「さわちゃんが男の車で出勤かぁ…」
「さわ子先生美人だしスタイルいいしそういう人がいてもおかしくは…」
「でも恋人というような感じではありませんでした」
いつになく自信ありげに発言する紬。
「じゃあどんな感じ?」
「もつとこう危険な香りの漂う…例えるならVシネマに出てくる殺し屋かヤクザ屋さんの若頭といったとこ
ろでしょうか?」
「み、見てるんだそういうの…」
血しぶきをあげて吹っ飛ぶ安岡力也のイメージ映像が脳内再生されてしまいガタガタ震えだす澪。
「意外だねぇ〜」
「でもムギの言うとおりだとすると…」
「その男はもしや…」
「お米屋さん!」
「唯センパイは考えなくていいです」
「へぅ!?!」
今日も今日とていつものこいつらだった。