新ジャンル「今にも剥がれそうで剥がれない唇の皮」

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1名無しさん@お腹いっぱい。
ひゃっほーぅ!
新ジャンル一番乗り〜
















じゃあVIPに帰りますんでw
2名無しさん@お腹いっぱい。:2008/08/27(水) 19:25:30 ID:zC41owYW
このスレを誇りに思う
3名無しさん@お腹いっぱい。:2008/08/27(水) 19:47:44 ID:GJn1zsdn
このスレがはじまり
4名無しさん@お腹いっぱい。:2008/08/27(水) 19:51:06 ID:xrV4HwOr

女「ん〜、唇がかさかさする〜」

男「なんだよ、リップクリーム塗れよ」

女「男に塗って欲しいな♪」

男「え〜、塗るんだったらその剥がれそうな唇の皮剥がしてみたいんだけど」

女「ん、別にいいよ!はい、どうぞ!」

男「(ペリペリペリ・・・」

女「痛っ!もっとやさしくしてよ・・・」


畜生!わからない!!
5名無しさん@お腹いっぱい。:2008/08/27(水) 19:53:11 ID:gI0z1UL3
剥がれても剥がれてもまた産まれてくるんですよ

あといつでも舐められてます
6名無しさん@お腹いっぱい。:2008/08/27(水) 20:33:56 ID:hbFahvyJ
皮「あっ・・あっ・・・そこ噛んだらっ・・はがれちゃうっっ・・・」

ぺり
7名無しさん@お腹いっぱい。:2008/08/27(水) 20:44:37 ID:xrV4HwOr

姉「ねぇ、弟、最近唇が渇いちゃうの」

弟「あ〜、リップクリーム今持ってねぇや」

姉「それじゃぁさ・・・唇舐めてよ・・・」

 ガバッ

弟「・・・ええ!姉ちゃんちょっと待てy」

  チュ・・・ペロ・・・ピチャ

姉「ふふ、これじゃぁただのディープキスだね///」



やっぱりわかんねぇよ! 
てか同じ下りしか思いつかねぇよ!!orz
8名無しさん@お腹いっぱい。:2008/08/27(水) 21:33:50 ID:gI0z1UL3
男「む、この感触、また唇の皮が剥けかけてるな」  ぺろぺろ
女「舐めないでよー」
男「はがそう」   べりっ
女「おふぅっ」


                        ―完―
9名無しさん@お腹いっぱい。:2008/08/27(水) 22:03:52 ID:vx3inPds
女「この唇の皮がはがれたら私・・・」

男「元気だせよ!すぐに良くなるって!」

女「うん、ありがとう・・・ぐふっ」

男「女?!は、はやく看護士を呼ばなきゃ・・・おい、死ぬなよ!絶対死ぬんじゃねぇぞ!!・・・ハッ、お、女の、唇の皮が・・・!」

女「ごめん・・・剥がれちゃった・・・ガクッ」

男「女!畜生・・・なんで、なんで!・・・なんで唇の皮なんかを自分の命に見立てたんだよ・・・むっちゃ散りやすいじゃん・・・!!」

女「ところがどっこい。この新ジャンルは【剥がれちそうで剥がれない唇の皮】なんだ」

男「女!(感涙)」



ごめん、わからん。
10名無しさん@お腹いっぱい。:2008/08/27(水) 22:08:25 ID:gI0z1UL3
剥がれかけのあの皮が女なんですよ

いやまあ自由に解釈してもらっていいんですがね
11名無しさん@お腹いっぱい。:2008/08/27(水) 22:28:29 ID:0gJJYRJ8
男「あー、なんか子の唇の皮とれそうだなー」


女「そんな引っ張っちゃらめえええぇぇぇええぇぇ!」



>>10
こうですかわかりません
12名無しさん@お腹いっぱい。:2008/08/27(水) 22:31:51 ID:gI0z1UL3
まさにそんな感じ
13名無しさん@お腹いっぱい。:2008/08/28(木) 00:06:44 ID:wJgyZpcq
なんて・・・なんて難易度が高い新ジャンルなんだ・・・
14名無しさん@お腹いっぱい。:2008/08/28(木) 00:16:12 ID:hKSXURhC
 こんなに乾いた唇の少女というものを、田子作はこれまで見た事がなかった。
 もしくは見た事が無かったとしても意識野で現像した事はあるかもしれない。彼はおおきくかうべを振る。
「いやいや私というものは申し分もなく全うなニートというものであらう」
 彼は決意を新たにし、きりっとした凛々しい表情を作ってかうのたまうのである。「漏れこそが格好のねらーである。うはwwwwおえwwww」

:続かなひ
15名無しさん@お腹いっぱい。:2008/08/28(木) 04:47:34 ID:E7uPG8wY
>>14
 そう言つて悲しそふに笑ふ男を見やり、少し瞼の重そふな女は、乾ききつた唇を振るわせて、妖艶に笑みを溢してみせた。
「ニートとは何と気持ちの悪いwwwwwwかように乾いた唇に、何の興味ぞ有りましょうやwwwwwwwwwwww」
 女は、鈴を転がすような声で言ふと、殊更可笑しいと言わんばかりに肩を震わせ、つひには床に転げて笑いだした。
「ああ可笑しいwwwwwwwwwそれでも貴方に興味を持たれて居る事が、訳もなく幸せだなんてwwwwwwwwww
 私は、気狂いなのでしょうwwwwwwwww貴方と同じくwwwwwwwwww」

もう無理ギブ
16名無しさん@お腹いっぱい。:2008/08/28(木) 18:01:17 ID:lgZGHYe/
男「唇荒れてるなお前」
女「もう剥れて剥れて困り者だよね」
男「歯で毟ってそのまま飲むなよ」
女「ちょっとした栄養補給ってやつで‥食べてみる?」
男「遠慮しとく」
女「ほれ、ほれ、口移しで、ほれ!」
男「やめやがれこのアマ」
女「ちょっと深く剥がし過ぎた、リップクリームぬってくる…」
男「お大事に」
17名無しさん@お腹いっぱい。:2008/08/29(金) 21:33:24 ID:7K9RKg2R
「痛っ」

洗面台の前に立って鏡の前に立っていた男が唐突に呻く。
あまり唇に関心を手入れを怠っていたせいだろう、リップクリームも塗っていない男の唇はかさかさになってしまい、
唇のそこかしこに剥がれそうで剥がれない皮があったのだ。
そんな状態の唇を先ほど自分の顔を覗き込んだ時に気になってしまった男は、
事もあろうに無理矢理に引き剥がそうとしてしまったのだ。

その結果が今の状態。
唇の皮を深く剥がしてしまい血が出てしまった、ということである。

「慣れない事はするもんじゃないかな」

と、つぶやいて傍にあったタオルで血をふき取る。
幸いタオルについた血も少なく、唇についた傷も僅かなもの。これからの仕事にはなんの支障もない。
そう思って茶の間に行こうと振り返った瞬間

「ん……っ」
「んぅ!?」

振り返りざまのキス。

いきなりの事に男の頭は真っ白になる。
目を見開いて確認した顔は男と同居している女性。

女は男の声が聞こえたときに足でもぶつけたのかと思って見に来たのだが、
なんともない男をみて安堵し、ついでに男の横顔をみて先ほどの声の原因を知った。
そして、女の脳裏に浮かんだ言葉は、
「キスしたい」
というなんとも単純なもの。そしてそれを実行しただけなのだが。

男にしてはとにもかくにも急なもので、頭の整理がおいついていない。

でも、目の前に広がるまぶたをとじた女の顔は。
やっぱり自分が惚れ込んだ顔そのもので、嫌悪の感情は全くでなかった。


ゆっくりと女の顔が離れていく。
段々と遠くなる顔、つま先出した足を元に戻す。
最後に行った動作は、男のせいで付いた自分の唇についた血を舐めとる女だった。

そして目を見開いて一言。
「ゴチソウサマ」


10分で作った。後悔はしていない
18名無しさん@お腹いっぱい。:2008/08/29(金) 23:20:15 ID:mQkpi6xD
男「うー、さぶ。身に凍みる風の冷たさもそうだけど、
  こうやって唇がパサパサしてくるというのも、冬の風物詩だね」
女「ふむ。風で裂ける前に、リップクリームでも塗っておけ。ほれ、貸してやろう」
男「おーっ、サンキュー。良く持ってたねー」
女「こういう体質なので、リップクリームは手放せなくてな。
  いつもポケットに、二・三個忍ばせているんだ。心配しなくても、新だから気兼ねなく使え」
男「あららそりゃ残念。って、これ変わったリップクリームだね。
  プチみたいな形して……。メンソレータムって蓋には書いてあるけど、
  たしかメンソレータムは口紅みたいなのじゃなかったっけ?」
女「軟膏タイプという奴だ。まぁ、普通の人は使わないからな、知らなくても無理ない」
男「……うん、じゃぁどんな人が使うのさ?」
女「モデラーだよ、剥離剤として使うのさ。こいつをフィギュアの頭部なんかに塗りたくって、
  その上からモリパテなんかで髪を造形したりする。そうすると頭と髪の部分がくっつかなくてすむんだ。
  リップタイプでもできないことは無いんだが、余計な力が入らないか不安でな。私はこれを愛用している」
男「その目の下の隈。もしかして、また昨日も夜遅くまでやってたの?
  だめだよ、ちゃんと寝なくっちゃ。そんなんだから唇の調子が悪いんだよ」
女「好きでやっている事だ放っておけ。ほれ、塗るなら早く塗れ」
19名無しさん@お腹いっぱい。:2008/08/29(金) 23:51:06 ID:mQkpi6xD
>>18訂正 リップタイプ → スティックタイプ

女「もう一つ、スティックタイプを使わない理由がある」
男「……そりゃまたいったいなんじゃらほい」
女「私の唇の皮は厚くてな、薄く塗るつもりがついつい皮に引っかかってしまう。
  そうして傷口に付近に溜まってしまったクリームがどうにも気持ち悪くってな」
男「あー、たしかにクリームの味って今ひとつ気持ち悪いよね」
女「薄っすらとならあの風味の良さも理解できるんだが、塊でこられると流石にな。
  そもそも食べるものではない訳で。それに加えて、引っ掛けて傷口を広げることもある」
男「最後のは君の塗り方が悪いだけじゃ……げふぅ」
女「とまぁそんな訳で、私はスティックタイプは敬遠しているのだが。なかなかこの軟膏も売っていなくってな。
  そもそも医薬品であるから普通の店では売っていないし、スティックタイプの知名度が高すぎて需要も無い。
  おまけにやたらと高いときたもんだ、売れ筋には程遠い。もっとも、金に見合うだけの効果はあるがな」
男「医薬品塗っててそれなんだ……」
女「口唇ヘルペスでないだけマシだ。可哀想な捨て犬でも見るような目で私と私の唇を見るな、殴るぞ」
20名無しさん@お腹いっぱい。:2008/08/30(土) 00:47:45 ID:iYOZJ7EX
男「こ、口唇ヘルペス!? ぼ、僕以外の男の人とそんな事を」
女「今後君が人前で恥をかかない様に言ってやるがな、
  ヘルペスというのはそういう事をしてかかる病気ではない。もっとありふれた感染症だ。
  普通に生活していてもなり得るモノから、とやかく言うつもりなら君も覚悟しておく事だな。
  いや、そもそも感染していても平時は大人しいからな。すでに感染しているかも」
男「へ、へぇ、そうなんだ……」
女「聞いた話では、ストレスや日光の刺激が原因で発祥するらしい。性病の方もそうだが厄介な病気でな。
  発症すると唇の周りが赤く腫上がって、喧嘩でもしたかのような感じになる。実際、喧嘩したように痛い。
  おまけに治りにくい上に再発性が強くってな、場合によっては腕なんかにも症状が出る、あまりかりたくない病気だな」
男「……だ、大丈夫かな。なんか心配になってきた」
女「しかし、厄介な反面人様の役に立つ利用法もある。
  実際に大学院等ではヘルペスウイルスを癌に対する特効薬として研究が進められてるそうだ」
男「癌に? どうやって?」
女「概要をかいつまんで読んだだけだが。なんでも、癌細胞がヘルペスウイルスに対する抗体を持たない事を利用して、
  癌細胞にヘルペスウイルスを注入し死滅させるという仕組みらしい。まだ治験段階で実用化には時間がかかるそうだが、
  かなり期待のできる治療法らしく、治験を早める運動なども行われているらしい」
男「へぇー、すると君の唇もなかなか捨てたものじゃないんだね」
女「だからヘルペスではないと言っておろうが。良いのか、もしそうならキスの一つもお前にしてやれんのだぞ」
男「そっ、それは困る!! って、してくれるの?」
女「むぅ。まぁそのうちにだ、そのうちにな……(///)」


参考: ttp://www2.atwiki.jp/hf10/
21名無しさん@お腹いっぱい。:2008/08/30(土) 02:15:24 ID:1h5npomO
俺「ホントにいいのか……?」
俺の唇「うん……俺君になら……」
俺「ぬ、脱がすぞ……」
俺の唇「は、恥ずかしいから電気は消して……」
俺「ん……うまく脱がせないな……」
俺の唇「慣れてないんだ?」
俺「ごめんな……剥くの下手くそで……」
俺の唇「ううん……いいの、私も初めてだし」
俺「……(ペリペリ)」
俺の唇「っくう!」
俺「だ、大丈夫か? 痛かった!?」
俺の唇「平気だよ……だから、続けて……」


俺「…………」
22名無しさん@お腹いっぱい。:2008/08/31(日) 17:31:48 ID:5BYHiuXS
ねーよwww
23名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/03(水) 12:11:23 ID:7ekoSOwI
女「……むぅ。はてさていったいどうしたものか」
男「どしたのさ、そんな怖い顔して。もしかしてあの日?」
女「君の脳みそはモラルが小学生のレベルで止まっているのかね。
  親しい間柄とはいえ、女の子の前でそんな事を言うもんじゃないぞ」
男「小学生呼ばわりとは酷いなぁ、せっかく心配してあげたのに……。
  イタイイタイ、ごめんなさい嘘です、耳ちぎれるって!!」
女「昼飯に購買の焼きそばを食べてな。ほれ、青のりと言う歌があるだろう」
男「青のり前歯についてる〜よって奴ね」
女「そう、それだ。まぁ、前歯意外にもアイツはしつこく張り付いてくる訳で。
  今唇に感じるこのカサカサは、果たして青のりかそれとも私の唇の皮か、
  どっちか見当が付かずに悩んでいるという所だ」
男「悩まずペロッとやっちゃえば良いじゃない」
女「時期が時期だけにひび割れが怖いのだ。アレはなめると酷くなるから。
  かといって手で摘むにしても、皮だったら剥がすと拙いし……」
男「そんな事言ってる間に、トイレの鏡で確認したほうが早いんでないの。
  まぁ、それより早く僕が取っちゃうんですけどねー。はい、とれたよ、青のり」
女「……君は、やっぱり小学生レベルで脳みそが止まっているようだな(///)」
男「ふぇ、なんでそうなるのさー?」
女「……青のりが前歯に付いてるぞ、まったく」
24名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/03(水) 12:42:21 ID:7ekoSOwI
男「歯で剥がした唇の皮ってさぁ、そのまま食べちゃう派?
  それともティッシュとかに吐き出す派?」
女「質問に答える前に私からも質問だ。
  その質問に答える事に、いったいどんな意味があるというのだ?」
男「別に意味なんて無いよ、ちょっと気になっただけー」
女「ふむ、気になっただけで何でも人に聞く癖は直したほうが良いぞ。
  こんな子いるかなじゃないんだから」
男「どちて坊やみたいに池に沈められちゃうかなぁ?」
女「……何の話だ?」
男「Mr.INTERVAL.だよ、知らないの? 遅れてるなぁ〜。
  そりゃそうと、僕はめんどうだからそのまま食べちゃう派かな。
  そもそもティッシュとか普段持ってないしね」
女「鼻水を袖で拭いてないだろうな、この脳みそ小学生。
  そもそも力加減が微妙だから私は歯で剥がしたりしない。
  勢い余って深く抉ったらたまらないしな。何より、唾液で唇を湿らすのがよくない」
男「えーっ、あの深く抉った時の滲み出る血の味が良いんじゃんか!!」
女「……まったくこいつは、人の気も知らないで勝手な事を」

男「剥がれた唇の皮の味も良いけど、瘡蓋の所にできる黄色い結晶も中々良い感じだよねー」
女「お前、そんな事してるのか? 人の事を言えた体質ではないが、さすがにそれは引くぞ」
男「えーっ? 夏場に肌に染み出した塩分とか舐めたりしない?」
女「しない、しない、絶対にしない、誰もしない、したことない!!
  そんな事するのはお前だけだ、この変態め!!」
25名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/03(水) 13:44:02 ID:7ekoSOwI
男「チョコラBBと睨めっこしてどしたん、欲しいの?」
女「……いや、口内炎にはビタミンB2が良いと聞いたのでな。
  ひょっとしたら口唇炎にも効くかと思って」
男「口唇炎なんだ、それって」
女「いや、医者曰く病名は不明だそうだ。アトピー性ではないらしいんだが。
  けど、口唇炎に効くんだ、私の唇に効いてもおかしくはあるまい」
男「溺れるものはなんとやら……。痛ぁッ、いま足踏んだぁ!!」
女「ふん。これに懲りたら少しはその汚らしい口を慎むのだな。
  なんだその目は、何が言いたい」
男「いいえ別にぃ……。痛いッ、そんな同じ所を抉るようにッ!!」
女「どうせお前の事だ、どっちの口が汚らしいんだか、とでも思っていたのだろう。
  まったくお前は、どうしてこう人の気持ちや痛みを想像することができんのだ」
男「容赦なく人の足を踏んじゃう人に言われたくないですぅ……。
  あだっ!! 開いちゃう、穴が開いちゃうって、やめてよもうホント!!」
女「罰としてチョコラBBを買うなら許してやらん事も無い」
男「買う買う、買うからもうその足をどけてよ!!
  重たくてか弱い僕の足じゃもう耐え切れな、ギャァァアッ!!!111」
女「ふむ。それではお言葉に甘えさせてもらうとするかな」
26名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/03(水) 14:27:35 ID:7ekoSOwI
>>25 訂正
6行目 口唇炎に効くんだ → 口唇炎に効くんだったら

男「んー、やっぱりハミガキする時とかも気を使ってる?
  傷口に当たらないようにとか、歯磨き粉が垂れないようにとか」
女「ふむ、特にこれといって気にしてるという事は無いなぁ。
  ただ歯磨き粉は染みないのを選んで使っているがな」
男「そっかぁ。それじゃデートの日に歯磨きできずに息臭いなんていう、
  僕も君も可哀想なキスイベントは発生しないんだね」
女「今時息なんてガムなり飴なりでどうにでもなるだろう。
  だいたい、そういう君はどうなんだ、ちゃんと歯磨きしてるのか」
男「大丈夫大丈夫。僕、生まれてこの方虫歯になったこと一度も無いから」
女「……そういう問題じゃないだろ。
  まったく歯磨きすらまともにできんとは、小学生以下かお前は」
男「むー、そういう女さんだって、気付いてない辺り人の事言えた頭じゃないだろ」
女「誰が何に気付いてないって?
  お前の言葉や態度の節々から、滲み出てくる悪意には私はちゃんと気付いてるぞ。
  ほらっ、ちょっとこっちに来い、お仕置きしてやる!!」

女「……だいたい、お前に私をデートに連れてだけの財力があるのか、この甲斐性無しめ」
男「えっ、なに!? こんなにボコボコにしといて、実はちゃんと気付いてたの!?」
女「こらポチ、誰がワン以外に鳴いて良いと言った? まだ、躾が充分じゃないようだなぁ……!!」
男「ちょっ、ちょっと待ってよ、まだやるのぉ? もう良いじゃない、いい加減許し……あいたぁっ!!
  なにこれツンデレ!? 千と千尋の照れ隠し!? あぁん、やめて、それ以上叩かれると快感になっちゃうぅぅ!!」
27名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/03(水) 15:40:02 ID:7ekoSOwI
女「うぃーっす、おはやう男くーん。けぅもいいてんきだねー、ひゃっはぁ」
男「うわっ、目やにのマスカラに真っ黒な隈、脂ぎった肌にいつもの唇。
  どうしたのさ女さん、そんないつになくやつれた顔して。唇以外は」
女「……まったく、こんな状態でも皮肉を忘れんとは。
  少しは素直に私の体を心配したらどうなんだ、えぇっ?
  そんな生意気な口を効くのはこの唇かね。このっ、このっ」
男「いひゃいひゃいい、ひゃいっへば……。
  もうっ、止めてよね、いくら僕の唇がさくらんぼの様に綺麗な紅色だからって、
  あからさまに嫉妬することないだ、いひゃいいひゃいいひゃいっへ!!」

男「で、今日はいったいどうしたのさ。
  またフィギュアでもガリガリ削って徹夜でもしたの?」
女「ふむ。削るではなく盛っていたが正解だな」
男「も、盛る? 何を、もしかしてご飯を盛るのフィギュアに?
  ま、まぁいいや。とにかく、前にも言ったけどそんな事してるから唇が荒れるんだよ。
  どうすんのさ、こんなみっともない顔で授業受けるの?」
女「ふっふっふ。案ずるな、こんな事もあろうかとちゃんと手は打ってある。見よッ!!」

っ【リアルゴールド(缶)】

男「うわぁっ、効くのか効かないのか微妙なラインの清涼飲料水リアルゴールドだ」
女「五月蝿い。私もリポD辺りがよかったんだが、これしか自販機で売ってなかったんだよ。
  ともかく、これを飲んでなんとか今日の授業を乗り切るぞ!!」
男「絶対それプラセボ効果だよね。乗り切るぞって飲む前に気合入れちゃってる辺りとか特に」
女「ええい、寝不足の人の前でごちゃごちゃと。
  だいたいお前はいつもそうやってこまごまとしたどうでもいい事を指摘しおって。
  言って良いことと悪いことの区別くらい付かんのか、他にも空気を読むと……うっ!?」
男「あやや、どうした? 気管支にでも入ったか?」
女「ちっ、ちがう。唇に、缶がくっついて離れない。くそっ、このぉっ……!!
  ひゃっ!! いっ、いっつぅ……。よりにもよってこいつ、剥がれかけの皮に……!!」
男「冬場に冷たい缶ジュースなんて、やっぱり飲むもんじゃないね。
  ほら、ちょっと落ち着いて、ゆっくりはがせば大丈夫だよ、たぶん……」
28名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/03(水) 17:14:34 ID:7ekoSOwI
男「シェリーにくちづけって歌あるよね。あのシェリーっていったいなんなの?」
女「cherie、フランス語で翻訳すると最愛の人という意味になるそうだ。
  歌詞も和訳すると、君がいないと生きちゃいけないとか一緒に行こうとかよくある恋の歌になってる。
  ただ、お隣の国スペインにSherry(英語)というワインがあってな。それとかけたと考えると、
  アル中が『酒欲しい、酒がないと生きていけない』と歌っている、という風に考えられなくも無い」
男「ほえー、もし本当なら西洋版酒飲み音頭じゃん」
女「いやまぁ、流石に違うと思うがね。けど、自分の全裸の写真をジャケットに使っちゃう人だからなぁ、
  それくらいのジョークはもしかしたらあるかもしれない……」
男「全裸って、つボイノリオでもそんな事しないよ。大丈夫なのその人?」
女「いや、なんか帽子で大切なところは隠してたらしい。逆に変態的でもあると思うが……。
  おほんっ。まぁなんだ、ミッシェルポルナレフの話はここまでにしておいてだなぁ。
  酒の方のシェリーの話になるが、こいつもシャンパンと同じで夜のお誘いに使われるお酒だそうだ。
  相手の女性からシェリーを飲みたいといわれたらそういう意味だから、覚えておくように」
男「ウイッ!! 女さん、早速ですけど僕シェリーが飲みたいです!!」
女「女からと言っただろうが。男から誘う場合はシャンパンだ、馬鹿者(///)」
男「ウイッ!! 女さん、今夜夜景の見える学校屋上でシャンパンなんかどうですか!?」
女「いや、そもそもお前も私も未成年だろうに。しかも学校の屋上って、ムードとか以前の問題だろ。
  だいたいなぁ、酒は血行を良くするから傷口を開くんだよ。唇に悪影響なんだよ……」
男「えーっ、そんなぁ。けど、唇に悪いのなら仕方ないか。うーん、残念だなぁ……」
女「……ま、まぁ、シャンメリーなら付き合ってやらん事も無い。
  ただし、夜景を見るだけだぞ? それ以上の事はいっさいせんからな、絶対にせんからな!!」

男「……ぶぅ。本当にシャンメリー飲みながら夜景見るだけでやんの。
  キス位してくれても良いじゃないかよぉ。ぶぅぶぅ〜」
女「五月蝿い奴だ。まったく、素直に景色を楽しむことができんのか、学の無いやつめ」
男「……だぁって」
女「ムードとか時期とかするにしても色々あるだろう。そういうのをもう少し考えろ。
  前にも言ったと思うが、時期がきたらこっちからしてやる、それまで黙って待ってろ。
  って、何を言わすんだ、まったく……(///)」
男「あぁ、そういえば今日はいつに無く唇が荒れてるものね。それでか、納得」
女「……(///)」
男「えっ、ちょっと待って、冗談で言ったのに本当にそんな理由なの!?
  って、痛いイタイイタイ!! 瓶でお尻を叩かないで、それにまだ中身入ってるし……」
女「黙って待てというのが分からんのか、この馬鹿め!! 大馬鹿め!!」
29名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/03(水) 22:03:10 ID:Wv4WPsNY
>>23-28
面白かったです
また、書いてください
30名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/04(木) 14:13:54 ID:eMPy+dhO
男「たらこ唇ってあるよね、サザエさんに出てくるアナゴさんが有名な奴。
  魅力的って言う人も居るけど、女さんはどう思う?」
女「うむ、そうだなぁ。たらこ唇のアイドルなんかを見てるとセクシーだなぁとは思うが、
  アレは他の部分が秀でてるからこそだしなぁ。やっぱり普通の唇が良いかな」
男「まぁその荒れた唇だと、食いかけのたらこになっちゃうしね……イタイイタイ、冗談だよ、冗談。
  綺麗なピンク色した美味しそうなたらこですよ。ホント、食べちゃいたいくらい。
  っ、いててテテテ!! なんで怒るのさ、褒めたげたのに!!」
女「美味しそうなどと褒められて素直に喜べるか、このお馬鹿め。
  あまつさえ、食べちゃいたいだと、ふざけた事を抜かしおって……(///)」
男「だってぇ、本当にそう思ったんだもん。いたたたッ、ごめん、失言でした、許してください。
  これ以上ちみられたら僕がたらこ唇になっちゃいます、いやっ、もう止め、イダダダダダダッ!!」

女「そういえば、タラコ唇の真似とか小学生の頃流行ったな。
  唇をめくるようにして真似するんだが、私は下の唇しか出来なかったけか」
男「よし、いまや君に唇をちみりにちみられてたらこマスターとなった僕が、手取り唇取り指導して……。
  ごめんなさい、もうふざけませんから止めてください、唇が元に戻らなくなりそうですって、ホント」
女「ふん。君の唇はそれくらい厚ぼったい方が、汚らしい言葉が出にくくて良いんじゃないか」
31名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/04(木) 15:33:29 ID:eMPy+dhO
男「昔さ、なんか赤い唇から舌出してる不気味なロゴマークをよく見なかった?
  あれっていったいなんのマークなんだろうってずっと気になってたんだけど、女さん知ってる?」
女「……お前、私が唇の事ならなんでも知ってると思ったら大間違いだぞ。
  だが、知らないわけではない。たぶん君が見たロゴマークはこれじゃないか」

             ,.r '"二ヽ, ,. r 'ニヽ、
            , '     `'     l
             /   ,.._         ',
         / ,.<  ` ー ''´ ̄ヽ、  ヽ
       ,r ' /  ~,.ゝ--'^ゝ._,.ヘ _ゝ、_ \
       \ \ /   /,r― '''"    7” /
         ヽ/ /フ /'    /)  / /
         / / / /'     / /  , '  /
        / / ./ ,;"    / /  /  !
        ,' i  l i!      / ,'  /   /
       i  l  i      / ,' ,'  /
       |  ゝ '      / / ノ , '
        !       (_,ノ ,:'ノ'"
         \       /
          `ー- -―''"

男「そうそうこれこれ。いつ見ても不気味だなぁ、唇お化けって感じで」
女「こら、口を慎め。唇お化けなんて言ってると、ファンにSATSUGAIされても知らんぞ」
男「SATSUGAI? なに、今流行のDMC絡みのマークなの?」
女「いや違うのだが、彼らの素行を考えるとある意味リアルDMCというか……。
  これはイギリスのロックバンド、ローリングストーンズのロゴマークだ。名前くらいはお前も聞いた事あるだろ?」
男「あぁ、なんかそんな名前のバンドの話を父ちゃんがしてたようなしてなかったような」
女「そう、私たちの親の世代でロック好きなら知らぬ人は居ない有名グループだ。その名声はビートルズにも劣らない。
  その反面、メンバーのドラッグ所持や元メンバーの他殺疑惑、ライブ会場での殺人事件などその周辺にはきな臭い話が多い」
男「……なにそれ、マジでそんな危険なバンドなの。ネタじゃなく?」
女「まぁ、Wikiの受け売りだがな。日本でも一度入国拒否でライブを中止させられてる。
  あと、このロゴマークは正確には『tongue』で、唇ではなく舌を表しているそうだ」
男「へー、そうなのか、勉強になるなぁ。って、どうしたのさ、こっちをそんな怖い目で睨んで」
女「いや、そろそろお前が私の唇に関する嫌味でも言って話を落としに来る頃だろうと思ってな、その準備をしようかと」
男「嫌味だなんてそんな、僕はただ知的好奇心から実践的唇マニアの女さんに聞いてみただけで。
  あっ、やめっ、ちょっと、僕まだ何も失礼なこと言って無いじゃん、あっ、舌をひっぱらはいへ……」
女「実践的唇マニアで悪かったな!! 軽口を叩けぬように、閻魔の如くこの悪い舌をちょん切ってやろうか!!」
32名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/04(木) 16:33:43 ID:eMPy+dhO
男「はーじめてのルージュの色は紅過ぎてはいけない♪」
女「ほう。随分と古臭い歌を知っているな。どこで覚えた?」
男「んー、いやー衛星放送でクレイジーなギャグアニメがやっててさ、そのOPテーマだったんだ。
  どっちかっていうと、歌よりも映像のほうが強烈だったけど。ところでさぁ」
女「口紅は塗るのかという質問だろう? 答えはNOだ!!
  言っておくがな、別に唇が荒れるからとか傷口にしみるからとかじゃなく、単純に不要だからだぞ!!
  学生の癖に化粧なんかにうつつを抜かしてどうする、あくまで本分は学業だ……」
男「えー、趣味で学業おろそかにしてる君の言葉とは思えないなぁ。
  けど、やっぱり女の子なんだから興味ないわけじゃないんでしょ?」
女「それは、無くも無いが。しかしだなぁ、知ってのように私はあまり唇が強くないから」
男「けど、リップクリームなら塗っても大丈夫なんでしょ?
  というわけで、はいこれ色付きのリップクリーム。僕から君に、プレゼントフォーユー」
女「……リップ、クリーム?」
男「知らなかった? ほら、校則で口紅はだめだけどリップクリームはOKとかあるでしょ、
  それをすり抜ける為の丸秘アイテム!! か、どうかはわかんないけど、こういうのもあるんだって。
  色はちょっと薄いけど、女さんならきっとにあ……って、なんで泣いてらっしゃるの!?」
女「……うっ、ぐすっ、えぐっ。いや、きっとお前の事だからいつもみたいに、
  『女さんは常時傷口から紅が注してるし必要ないよね』とか、嫌味を言われると思ってたんだが。
  まさか、プレゼントをくれるだなんて。ごめん、邪な自分が情けないよ……ぐすっ」
男「い、いやぁー。たまたま見かけたから買ってきただけで、そんな泣いて喜ぶほどのもんじゃ」
女「ありがとう、我が家の家宝として一生大切にするよ!! ありがとう、ありがとう……」
男「(色はちょっと薄いけど、女さんならきっと似合うよ。なにせ、常時傷だらけの血だらけでまっかっかだしねー。
   なんて言おうとしてたとは、流石にもう言い出せないなぁ……。まぁ、たまにはこういうのも良いか)」
33名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/04(木) 17:20:21 ID:eMPy+dhO
女「デヴィ夫人曰く、食事の席でワイン等を飲むときには、
  あらかじめ下唇を軽く舐めておくとグラスに口紅が付きにくくなるという」
男「けど、唇の傷口から染み出る血ばっかりはどうにもならない……。
  あぁっ、もうっ、またそうやってすぐ暴力を振るう!! 言葉を知らない子供かい、君は!?」
女「子供かだと? その言葉そっくりお前に返してやる!!
  ……しかし、実際問題これがなかなかに厄介でな。
  血が付いている付くかもしれないと思うと、皆どうしても一歩引いてしまってな。
  遠足や夏場なんかは、水筒を巡って嫌というほどハートフルストーリーを味わわされた」
男「えーっ、そんなの僕は気にしないけどなぁ。むしろ、望むところって感じだけど」
女「それもどうかと思うぞ。血液を媒介にして感染する病気というのは結構あるからな。
  肝炎、HIV、梅毒、ヤコブ……。まぁ、多少神経質なくらいで丁度良いのかも知れん。
  もっとも、この程度の血ではどうにもならんとは思うが」
男「……あー、なんか今日はちょっと暑いね、僕喉渇いてきちゃったや」
女「そうか? 曇ってるし、さっきから小雨もパラパラと」
男「渇いた渇いた、渇いたカラダにポカリスエ。ト、イェーッ!!
  というわけで、ジュース買って来るけど、女さんもなんか飲む? 奢ったげるよ?」
女「……下心が見え見えだぞ、まったく。言っておくが、私はポカリスエ。トは嫌いだ」
男「えーっ、そんなぁ」
女「だが、DAKA○Aの味は嫌いじゃない。それと、ウーロン茶もな」
男「分かった。ちょっと遠いけどスーパーまで行って来るね。そいじゃっ!!」タッタッタッタ……
女「ふぅ。まったく、男の癖に柄にも無く気遣いなんぞしおって。
  今日はあまり唇の容態はよく無いのだぞ、馬鹿者……(///)」

男「買って来たよ!! さぁ二人で、飲み合いっこしましょう!!」
女「ぺ、ペットボトル、しかも2リットルって……。缶は売って無かったのか?」
男「いや、あったんだけどこっちのほうが量的にお得というか、
  よりディープに間接キスが出来るというか……(///)」
女「……どれ、奢ってもらったお礼だ、紙コップは私が買ってきてやろう」
男「だめぇっ、はやく飲まないと温くなっちゃうよぉっ!! このままで飲もうよぉっ!!」
34名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/04(木) 18:35:35 ID:eMPy+dhO
女「子供の頃、暑い日なんかに氷を食べたりしなかったか」
男「うん、したした。行儀が悪いって怒られてもついつい食べちゃうんだよねー。
  欲張って二個も三個も口に放り込んで、入りきらずに唇で咥えてる内にくっついちゃったりとかしたっけ」
女「そうそう唇にくっつくそれだよアレ。唇の弱い私はよくそれで皮を剥いだっけかなぁ。
  それでいつの間にか、氷を食べる時は一個ずつという習慣がついたっけ」
男「で、それがいったいどうかしたの?」
女「私は、アイスクリームもしくはラクトアイスが良いと言ったと思ったんだが、
  なぜだがお前が買ってきたのは、一本63円のガリガリくん……」
男「いやー、ガリガリ君って値段の割りに美味しいよね」
女「アイスキャンディーはなくっつくんだよ唇に、氷みたいにな!!
  だからわざわざM○Uか爽【S○U】って商品名まで指定したのに、なんでガリガリ君を買ってくるんだ!!
  嫌がらせか、唇に引っ付く事を見越しての嫌がらせか!? それとも、お使いもまともに出来ない幼稚園脳なのか!?」
男「だってぇ、あと少し出したら僕も食べれそうだったから」
女「ほほう……。一人で食べるより皆で食べたほうがアイスは美味しいねえ、とでも私が言うと思ったか。
  返せ、お釣りの42円を私に返せ!! さぁ返せ、今返せ、すぐ返せ、きっちり返せ!!」
男「あっ、見て見て女さん、当たりだよ。やったね、これでもう一本食べれるよ〜」
女「なに一人で勝手に食べてるんだ!! そのガリガリくんの42円分は、まだ私の物なんだぞ……」

女「だいたい、アイスキャンディの何がいけないって、唇に咥えられないから噛まなくちゃいけないところだ。
  アイスキャンディは意外に固いんだよ、冷たいんだよ、歯にしみるんだよ」
男「あー、わかるわかるその気持ち。なかなか商品名の様に、ガリガリとはいけないよねぇ」
女「……所で、さっきからじっと私の顔を見てどうした。何か顔についてるか?」
男「いやぁ、女の子がアイスキャンディ食べてるもとい咥えてる姿って、どうしてこうエロティックかなぁと……」
女「……ガリガリガリガリガリガリッ!!」
男「あぁっ!? そんな、残酷なぁっ!!!」
35名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/04(木) 21:54:06 ID:rF6t+X1C
おお ふえてるー
このふたりの会話 なんか和みます
36名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/05(金) 13:51:50 ID:T5KbbYNc
男(裏声)「アナタぁっ!! このYシャツに付いたキスマークはいったいどういう事なの、説明してくださる!!」
男(地声)「いやこれはその、電車で前に立ってたOLのが急ブレーキの時に付いちゃって……」
男(裏声)「嘘おっしゃい、電車の中でどうやったら服の裏地にキスマークがつくのよ!!」
女「ふむ、気持ち悪い裏声で一人三文芝居打っているところすまんが、つまり何が言いたい?」
男(裏声)「あら、よくもまぁのこのこと私の前に出てくることが出来たわねこの泥棒ね、ぐへぇっ!?」
女「とりあえず、その気持ちの悪い裏声をどうにかしてから話を聞こうか」
男「けほっ、けほっけほ……。の、喉仏は人体の急所なんだからね、ちょっとは手加減してよもう。
  つまり君が泥棒猫で、旦那のキスマークを奥さんに問い詰められてしらばっくれる訳なんだけど、
  なんとキスマークには君の唇の皮の魚拓ならぬ皮拓があって、そこからアガサクリスティーばりの名推理が……。
  ちょっ、やめてやめて、スリーパーホールドとか、女の子がするもんじゃないって!! 離して、タップタップ!!」
女「安心しろ、今私が抑えているのはお前の気管、これはチョークスリーパーだ……!!」
男「はっ!! 通りで意識がやけにハッキリしていると。って、止めてよ、いっそすんなり落としてぇぇぇっ!!」
女「さっきお前は何といった? 「手加減しろ」といっただろう?
  よかろう、文字通り真綿で首を絞めるようにして、じわじわと締め上げてやる!!」
男「うぐ、うぐぐ……。か、川が、川が見えるよ、おじーちゃん、おばーちゃん……」
女「皮だと? ほほう、この期に及んでまだそんな事を言うとは、随分と余裕じゃないか!!」

男「……あ、危なかった。もう少しで、三途の川を三蔵の法師様のようにどんぶらコッコだった」
女「いや、すまん、まさか本当に死に掛けていたとは。てっきり、いつものお前の悪ふざけかと」
男「もうっ、あと少しで君の唇に理解の在る人がこの世からまた一人居なくなる所だったんだからね!!
  だいたいそんなにムキになって怒ってさぁ、もしかして皮拓に心当たりでもあるんじゃないの!?」
女「あるわけ無いだろうそんな物!! って、なんだこの色紙は?」
男「そこまで言うなら証明してみせたまえ。この色紙にぶちゅっと君の唇の型をだなぁ」
女「まわりくどい小話や、あまつさえわざわざ色紙まで用意して。
  なるほど、なるほど、そういう事か。男よ、私を挑発して取ったそれで、お前は何をするつもりだ?」
男「そりゃもう、嘗め回……すように部屋に飾って鑑賞しようかと。
  痛っ、イタイイタイ、やめてもうチョークスリーパーは。って、ちょっと位置がたかもがもがもが……」
女「奇遇だな私もお前のキスマークが欲しいと今さっき思ったところだ。しっかりと付けてくれよ私の腕に……!!」
37名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/05(金) 14:58:12 ID:T5KbbYNc
男「いやー、三途の川原で六文銭のオモシロ落ち武者十人衆に取り囲まれた時はどうしようかと思ったけど、
  なんとか自慢の口八丁だけで無事に現世に黄泉帰ってくることが出来た。いや、よかったよかった」
女「まったく。ちょっと口を締め付けただけだろうに、何をそんな大げさな」
男「もうキスマークはこりごりだよ。と言いつつ、最後に一つだけ。
  最近TVのCMとかでキスマークってブランドよく耳にするよね?」
女「KissMarkか、確かに聞くなぁ。元はアルペンのスノーボードブランドだったらしいが、
  いつからかカジュアルにも手を出し始めたらしいな。それで年中やってるんだろ。
  もっとも、母体であるAlpenの方のCMは最近めっきり聞いた覚えが無いがな」
男「Boy Meets Girl 恋してる瞬間 きっと貴方を感じてる〜♪ あぁ、なんか懐かしいなぁ。
  そういえば僕ってスキーとか一度も言った事無いんだよね。
  ここら辺じゃ雪もあんまり降らないから、雪合戦とかもした事ないし……」
女「あんまり良いものではないぞ。雪というのは紫外線を反射するからな。
  晴れてもすぐ解ける様な場所ならともかく、山場のスキー場なんかだと、
  太陽からの紫外線+雪が反射した紫外線でこんがりなんて事に」
男「うへぇー、スキー行って日焼けってなんか凄く間違ってない?」
女「というわけでだ。私は誘われてもスキー場だけには絶対に行かんからな」
男「え〜っ、なんでさ。良いじゃん行こうよぉ〜」
女「さっきも言っただろう、紫外線が酷いって。紫外線は肌の、ひいては唇の天敵!!
  目や耳は帽子やサングラスで隠せるが、唇だけはどうやっても隠せないからな」
男「そんなの、スーツの襟立てて着るとか、中にタートルネック着込んで某病院の広告みたいに……」
女「出来るか、そんな恥かしい格好!!」
男「大丈夫だよ、君のみっともなく荒れた唇を晒すよりは……いたいイタイ、耳たぶちみんないで!!」
女「この位で音を上げてどうする、スキー場ではこの倍は霜焼けで痛くなるぞ……!!」
38名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/05(金) 15:56:04 ID:T5KbbYNc
女「冬といったら鍋物の季節。鍋物の味は嫌いではないのだ、ないのだがな……」
男「暑すぎてたまに火傷しちゃうよね。舌とか唇とか」
女「まぁそれは小鉢にとって冷ませば良いのだが。キムチ鍋なんていう刺激の強いのがあるだろ。
  どうにも唇によくないんだよ、アレは。辛すぎて、唇の弱い私は腫上がってしまうんだ。
  キムチ鍋ほどではないが、おでんにからしをつけるのもちょっと躊躇われる」
男「かちかち山でも塗ってるしね、やけどにからしを。そうそうおでんと言えば、卵が強烈だよね。
  ぱさぱさの黄身がさ唇にべったりと張り付いてきて熱いのなんのって。
  あれってさぁ、絶対温度差あるよね黄身と白身で。どう考えても、黄身のが熱いもん」
女「卵? おでんの卵は一旦皿の上で割ってから食べるぞ?
  黄身も半分はそのまま食べて、もう半分はみそに溶いて卵みそにする。
  あれが中々マイルドな口当たりでな、大人になった今でも行儀悪いと知りつつ止められん」
男「卵って一人一個だけとかで、おでんのネタの中では希少価値高いほうだからね。
  少しでもその風味を味わいたくて、子供の頃はそんな事もやったっけ。
  今は、こんにゃくとか大根の方が美味しいから、僕はめっきりしなくなったけど」
女「こんにゃく、あれこそ唇に火傷をもたらす最大の障害なんだよなぁ。
  肉厚なのだと箸で切り辛くてさ、そのまま食べようとすると中の方がまだ熱いんだよ。
  それで切り口がもろに唇や歯に当たってさ熱いのなんのって……」
男「ダチョウ倶楽部じゃないけど、こんにゃくは結構「食えるか!!」ってなっちゃうよね。
  さて、そんなわけでコンビニでおでんを買ってきたわけですが。どう、食べる?」
女「おっ、お前にしてはなかなか気が利く計らいではないか。ではお言葉に甘えようかな。
  しかし、ちくわとちくわぶは食べんぞ。あれは食べる時に咥えなくちゃいけないからな……。
  って、なんだどうした、やけに残念そうな顔してるじゃないか?」

女「フランクフルトも一緒に買ってきた? 要らん、からしが付いてるじゃないか。
  それに、どうにも赤ソーセージは不健康的で食いたくない。見るからに薬品っぽくて、肌に悪そうだ。
  ……だからなんでそんな悲しそうな顔をするんだ。なんか変だぞ、今日のお前」
39名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/05(金) 16:56:47 ID:T5KbbYNc
男「チュチュッチュチュッチュッ、チューペット♪ チュッチュッチュチュッチュッ、チューペット♪」
女「そのCMも最近聞かないな。安くて美味しい良いアイスなんだがなぁ……」
男「けど、一袋の量が多くて結構食べるの大変じゃない?
  もっとさぁ、色々種類を混ぜれば良いと思うんだけどなぁ〜」
女「種類と言えば、明らかに色的に危なそうなのも売っていたな。ピンク、グリーン、ブルーの奴。
  私は果汁百パーセントのタイプのしか食った事ないのだが、男はどうだ食べたことあるか」
男「なかなかアレはあれで美味しいよ、口当たりがソフトで。僕も果汁百パーのが好きだったけど。
  特にグレープが好きだったなぁ。それでたいていリンゴが最後のほうに残るの」
女「そうそうリンゴがなぜだか人気無いんだよなぁ。たいして味とか変わんないはずなのに。
  ……あれ? リンゴ、グレープときて、あと一つはなんだったっけ?」
男「言われてみれば、あと一つはなんだったけ? あれ、たしか、リンゴみたいに透明色だった思い出が……」
女「梨……ってことはないよな、なんかすっぱい感じだったしし。だとすると、パイン……いや、それもなんか違う。
  オレンジってことも色的には無いだろうし、とするとグレープフルーツ辺りだったろうか?」
男「まぁ、チューペットの残りの一つの味は後で確認するとして。
  君がチューペットが好きっていうのは、なんかちょっとおかしくないかい?
  あれって、あからさまに口に咥えて吸うアイスじゃん。それなのにどうして?」
女「アレはほら、容器に入っているから歯を立てても大丈夫だろ。だから、唇じゃなくて歯で咥えて食べれるんだ」
男「あぁ、なるほど。確かに、他のシャーベットと違って、噛んで食べるアイスだものねアレって」
女「ただ難点を言うなら、一緒に食べる相手が必要なところだな。一人で二本は食えない量ではないが、
  片方を食っているうちに溶けてしまう事が多い。あと、先っぽに残った僅かな液体をどうするかも悩みものだ」
男「先っぽって、柄と言うにはちょっと小さいあの部分でしょ。吸ったり潰したりしてなんとか飲もうとするよね。
  あぁ、なんか懐かしいなぁ、どっかで一本だけ売ってないかなぁチューペット」
女「まぁ、無難にパピコ辺りで我慢しておけ。アレなら割れ方で喧嘩がおこったりしないからな」
男「女さんってさ、絶対ハサミで切る派でしょ。変に割れてささくれちゃうと、唇傷つけちゃうから。違う?」
女「噛んで食べるといっただろう。だから割れ方は別に関係ない。
  まぁ、上手く割れずにハサミで切っていたのは事実だから、否定はせんが……(///)」
男「へーっ、女さんってフィギュアとか作ってる割には妙な所で不器用なんだね。
  あっ、ちょっと、ごめん冗談だって。ほっぺたそんなに捻ったら、チューペットみたいに千切れちゃうよぉ」
40名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/05(金) 18:30:01 ID:T5KbbYNc
男「ぷはぁーっ!! やっぱり、お風呂と運動の後の牛乳はたまりませんなぁ!!」
女「こらこらもうちょっと落ち着いて飲め、口に牛乳髭が出来てるぞ。
  ……いやちょっと待て、テトラブリックでどう飲めばそんな髭が出来るんだ?」
男「そんな細かい事は気にしない。それより女さんもどうだい、一口飲まない?」
女「ふむ、そうだな。それなら一口いただこうかな」
男「おや? 珍しいね、女さんの事だから、また唇がどうこう言って飲まないのかと……。
  やだっ、ちょっと、飲み物持ってるんだよ!? そんな、打撃系はまずい、まずいって!!」
女「そんな事言ってたら、私は何も飲めなくなるだろうが!! このスカタンが!!」
男「テンプルぅッ!? レバーじゃないだけ良心的ぃッ!?」
女「誰も貴様の胃の内容物など見たくないからな。まったく、馬鹿にしよって。
  ……しかし、まぁ牛乳はそんなに嫌いじゃないんだ。ほら、牛乳風呂というのがあるだろう」
男「あぁ、賞味期限が切れた牛乳の最終処分方として名高いアレね」
女「……最終処分はともかくとして、牛乳風呂は肌に良いと話しに聞いてな。
  それならば、唇にも効果はあるだろうと、毎日コップ一杯は必ず飲むようにしているんだ」
男「へーっ、そんな根拠も何も無い神様仏様的な事してるんだ、殊勝な気の迷いだねまったく。
  あっ、やめてっ、連続はまずいって。せめて、でこぴん、でこぴんでおねが……ギャァーッ!!」

女「さて、持ち主の馬鹿も死んだ事だし、遠慮なく牛乳をいただくとしますか」
男「(……ふっ、ふふっ、ふっふっふっ。まんまと僕の罠にかかったな女さん!!
   いつもの様に僕が馬鹿やったおかげで、牛乳を飲むという行為が間接キスであることにまったく気付いていない!!
   女さん、確かに僕は馬鹿かもしれない。だが、馬鹿は馬鹿でも、僕は馬鹿な目的の為に馬鹿になれる馬鹿だ!!
   さぁ女さんよ、その潤ってはいないないけど麗しい唇でぱっくんちょとストローを咥えちゃうが良い!!!)」
女「あっ、唇潤すにはストローよりハサミで横切ったほうが良さそうだな。うん、そうするか」
男「な、なんだってーーー!?」
女「……何が、なんだってなんだ。もう残りも少ないし、全部飲んでしまっても構わんだろう?」
男「それは、えっと、たしかにそうですけど。けど、せっかくその、ストローが刺さっているのに、それを使わないというのは、
  いささか、私にはどうかとおもわれ……って、早いなもう切っちゃってるよ!!」
女「馬鹿め、お前の下心に気付かん私だと思ったか。私と間接キスしようなどと貴様には百年早いわ。
  せいぜいそこでこの要らなくなったストローでもしゃぶって見ているが良い。はっはっはっは……!!」
男「あっ、そんなに傾けちゃ、ストロー口から牛乳が漏れて……」
41名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/05(金) 20:39:24 ID:p1wowoV6
【お知らせ】♭♯♪ 第九回モエリーナ祭 〜歌〜 ♪♯♭【告知】

♪開催期間 2008/10/12(sun)00:00 - 2008/10/21(tue)23:59

♪企画趣旨 テーマに関連した男女カプ作品をみんなで楽しむ

♪募集要項 今回のテーマは「歌」
 テーマの扱い方やとらえ方などは全て描き手さんの自由です
 その他基本的なルールは開催地である投下スレのルールに従ってください。
 投下は男女カプ作品(女体化・夢・捏造女主は除く)に限ります。
 テーマと上記禁止事項にふれない作品であればお一人様何点でも投下できます、
 作品形式の制限は一切ありません、絵・文・漫画などご自由にどうぞ。
 投下にはアップローダもご活用ください。

♪参加方法 祭の開催期間中にスレにテーマに沿った作品を投下してください
 スレルールを守っていればURL張り付けや直接張り付けなど投下方法は問いません
 今回のトリップは「#歌」となります、名前欄の最後に#歌と記入してください
 トリップの#は半角ですのでお間違えの無いように。

♪モエリーナ祭開催地 小ネタ・SS投下スレ@男女板
 http://yy10.kakiko.com/test/read.cgi/danzyo/1118422048/l50
 携帯版
 http://same.u.la/test/r.so/yy10.kakiko.com/danzyo/1118422048/l10

♪ 関連URL
 男女同人板@アップローダー 祭のバナーもこちら
 http://www9.uploader.jp/home/danzyoup/
 (テキスト、画像、音楽、動画などのアップが可能)
 男女同人お絵描き掲示板
 http://heavenbody.s40.xrea.com/cgi-bin/bbsnote/
 投下スレにリクエストするスレ 祭へのリクやお題投下はこちら
 http://yy10.kakiko.com/test/read.cgi/danzyo/1138455242/
42名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/06(土) 15:53:39 ID:7zlCc1bS
男「チュッパチャプスってさ、何気にうまい棒みたいに色々種類あるよね」
女「あぁ、そうだな。だが、うまい棒と違ってチュッパチャップスは、
  その味をデザートとフルーツ&ドリンクの二種類に分ける事ができる。
  デザートはバニラやチョコ、プリンといった尾を引くような甘ったるい味。
  フルーツ&ドリンクは、コーラやグレープ、ストロベリーといったさわやかな味だ」
男「あー、いわれてみれば確かにそうかも」
女「今度買う時に飴の下に付いているタグの色を確認してみると良い。
  味がクリーム系ならタグは青色、フルーツ&ドリンク系なら緑色になっているはずだ」
男「へぇ〜。なんだかやたら詳しいね、もしかしてチュッパチャプス好きなの?」
女「ふむ、そうだなぁ。駄菓子の中では嫌いな部類ではないな。
  駄菓子としては高い部類がそれなりの味だし、飽きない程度の量なのも良い。
  持ち運びもしやすいし、なによりこの歳で食べていてもなんとも思われないと言うのが……」
男「変な理屈こねないで、素直に好きって言っちゃいなよ。まったく、天邪鬼なんだから」
女「……だがしかし、あまりフルーツ系の味は好きじゃないんだ」
男「見かけや言動に反して意外に甘党だからね、女さんって……。
  うんうん、冗談だって、そんな怖い顔で睨まないでよ。で、本当の理由はなんなのさ?」
女「これは私だけかも知れないんだが、クリーミー系と違ってフルーツはどうにも舌触りが良くなくてな。
  舐め始めた頃は良いんだが、舐めるにしたがってなぜか舌が痛くなってくるんだ。
  それで、唇でホールドするんだが、そのとき気泡の穴なんかが皮に引っかかって……」
男「……それってさぁ、不精しないで口から出せば良いだけじゃ」
女「一度口に入れたものを出すと言うのは、この歳ではさすがに恥かしいだろ?」
男「何言ってんのさ、そんな唇から食べかけの飴が出た所で今更恥かしいなん……め、目がッ!?」
女「女子校生秘技、チュッパダーツだ。
  次ふざけた事を抜かしたら棒が刺さるように投げるからな。覚えておけ……」
43名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/06(土) 17:34:35 ID:7zlCc1bS
男「休日、ホリデー、水族館。女さんとデートで、ウーッ、マンボウ!!」
女「それを言うならマンボだろ。公共の場で馬鹿みたいにはしゃぐな、恥かしい」
男「おやおや、いくらマンボウの唇が肉厚で綺麗だからって、嫉妬とはみっとも無いですにゃぁ」
女「……そうか、馬鹿みたいも何も君は正真正銘の馬鹿だったな。
  ちょうどいい、今から魚達も食事の時間の様だし、
  食物連鎖というものを身を持って体験してみるというのも面白いかもしれんな」
男「や、やだなぁ、冗談だよ冗談。ほら、せっかくのデートなんだから、スマイルスマイル」
女「だったらお前も、もっとムードを盛り上げる発言をしたらどうなんだ。馬鹿……(///)」
男「あっ、見て見て女さん!! あっちの水槽にはタツノオトシゴが居るよ!!
  いやー、凄く長くて綺麗な口だなぁ。女さんもそう思うよね、ねっ?」
女「……やっぱり餌として水槽に沈めてやろうか、コイツ」

男「うわぁ、何コイツ。舌をぴろぴろ出して喧嘩売ってるの?
  上等だ、こちとら人間様だぞ、魚風情にびびると思ってるのか!?」
女「メガネウオだそうだ。これは喧嘩を売っているのではなく、舌をゴカイの様に見せて
  餌となる魚をおびき寄せているんだと。所謂、疑似餌と言う奴だな、なかなか可愛らしいではないか」
男「へぇ、疑似餌かぁ。待てよ、もしかして、女さんのその剥がれそうで剥がれない唇の皮も
  なにかをおびき寄せる為の、疑似餌なんじゃぁ……あいてっ!! か、鞄が鳩尾に……」
女「お前は本当に食いつき外の在る擬似餌を口から出すな。毎度の事ながら恐れ入るよ、まったく」
男「……まっ、まぁそんな僕も、君の疑似餌に誘われてやってきた一匹の魚なんですけどね。
  えっ、ちょっと待って、なんでまた鞄を構えるの!? ここは、頬を赤らめて馬鹿ぁって言うシーンj……ギャァァアッ!!」
女「まったく。このバカバカ、お馬鹿の大馬鹿者めぇ(棒読み)」
44名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/06(土) 20:09:31 ID:7zlCc1bS
――商店街にて

女「……男? あぁ、やっぱり男だ、こんな所で会うとは奇遇だな。
  それにしてもどうしたんだ、楽器屋の前で奇妙なダンスなんぞ踊って。ついに脳に蛆でも湧いたか?」
男「いやね、パパから貰ったクラリネットが壊れちゃって、とっても大事にしてたのにどうしようって悩んでるんだ……。
  うそうそ冗談だよ、睨まないでよ。もう、なんで君の唇の事じゃないのにそんな怖い顔されなくちゃならないのさ。
  単純に、格好良いサックスとかギターが並んでたからさ欲しいなと思って見てただけだよ。
  じっと見てると店員に捕まって買わされるから、さりげなく通りすがりの振りをしてね」
女「ふむ。こんな人通りの少ない道で通りすがりも何も無いだろう。後にも先にも人影は私とお前だけだぞ?」
男「えっ? けど、店員は気付いてないのかして全然出てこないよ?」
女「そりゃ、良い歳した男が店の前で激しくシャトルランしてたら、誰だって出て行きたくないだろ」

女「で、どんな楽器が欲しいんだ? ラッパか、それともリコーダーか?
  あぁ、怒鳴るだけで良いメガホンか。そうだな、馬鹿のお前にはそれくらいが丁度良い」
男「いやぁ〜、ラッパ以外はもう全部持ってるから要らないや……。
  って、酷い言い草だなぁ、僕だってもっとちゃんとした楽器がほしいよ!!
  といっても、お金ないからそんなの買えないけどさぁ……」
女「……むぅ、馬鹿の癖になにをそんなしおれた顔をしているんだ、お前らしくないぞ。
  そもそも、馬鹿のお前にサックスやギターみたいな複雑な楽器が扱えるか、ドブに金を捨てるようなもんだ。
  ほら、ハーモニカだったら安いしそれなりに格好が付くだろう、これにしておけ」
男「あぁ、なるほど、ハーモニカかぁ。そうだね、これくらいの値段なら僕でも買えそうだ。
  小さいから置き場所にも困らなさそうだし、それに……。あっ、けど待てよ?」
女「なんだ。他に何が不満なんだ?」
男「ほら、明らかに唇の皮を剥いちゃいそうな演奏スタイルじゃない、ハーモニカって」
女「安心しろ、天地がひっくり返ってもお前の汚らしい唾液まみれのハーモニカを、
  私が「どれ、ちょっと貸しくれ」などという事は有り得んから。というか、そんな変な心配をすr……!」
男「いやそうじゃなくてさ、こういうのって一人でやるより一緒にやる人が居たほうが楽しいじゃない。
  もうすぐ女さんの誕生日でしょ、これなら値段的にも二つくらい買えるかなと思ったんだけど……」
女「……ど、どうしてお前は馬鹿の癖に、時々恐ろしい程に純粋な事を言うんだよぉ。もぅっ!!(///)」
45名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/07(日) 13:07:36 ID:UKjFahXG
ちょっと見ない間にすごく投下されてる!
すげー
女かわいいな女
46名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/07(日) 18:13:39 ID:O1ZNgo/R
男「女ー、麻婆豆腐食べに行kぶべるぁっ!」
女「黙れ」

男「女ー、カレー食べに行こうzべふぇっ!」
女「帰れ」

男「女ー、冬といったらキムチ鍋dにゅふぇぇっ!」
女「  」

男「女ー、学食行こうzぶるぁぁっ!?」
女「ん?学食だと?すまんすまん。条件反射でつい、な」
男「奢ってあげようと思ってたのに・・・・」
女「悪かった悪かった。・・・・ホ、ホラ・・・・この使用済のリップクリームやるから・・機嫌直せ、な?(男のやつ、落ち込む姿、どうしてなかなか可愛い気があるな・・///)」
男「いや、悪いよ。それこないだ女がリップ切らしたっつって俺が買ってやったやつだろ?お前今それしか持ってないじゃんか」
女「なのにお前はどうしてそう人の気が揉めんのか・・・・」
47名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/08(月) 15:07:18 ID:IxDHML4C
男「すぅぅぅ―――。プゥゥ――ブブゥ――ブピィィィ―――――!!」
女「おいっ、女の子の前でそんな汚らしい音を立ておって、なんてデリカシーの無い奴なんだ。
  しかもなんの臆面も無く私に尻を向けてするだなんて……!!」
男「違う、違うよ、おならじゃないよ。ほら、これ見てこれ、懐かしいでしょ?」
女「口に草を当てて……あぁ、草笛か。いやすまん私の勘違いだった、お前の事だからてっきりその……」
男「酷いなぁ、幾ら僕でも好きな女の子におなら噴きかけるなんて愚行するわけ無いでしょ」
女「す、好きな女の子って、そんな、お前こんな外で……。(///)
  お、おほん! し、しかしだなぁ、幾らなんでもその音はちょっと下手過ぎやしないか。
  どれ少し貸してみろ、私が手本を見せてやろう」
男「あっ、駄目だよ、女さんってば唇強くないんでしょ?
  こんな道端の汚い草なんか口にしたら、忽ち唇が大干ばつ荒地にはや代わりだよ?」
女「大干ばつ……。だが確かにそうだな、こんな何が付いてるか分からん草咥えたら、唇がただじゃ済まなさそうだ」
男「でしょう。もっと口に入れても安全な、そう無農薬栽培で生産者の顔がプリントされた様なのを使わなくっちゃ。
  いや、それでもまだ安心できない、ちゃんと水洗いして、火を通して、雑菌を消毒して……」

男「というわけで、スーパーで買ったほうれん草をおなべで湯がいて熱湯消毒してみました!!
  ささっ、女さん一発ぷーっと、綺麗な音色をお願いします!!」
女「ふむ。お前にしては美味しく出来ているじゃないか、このほうれん草のお浸し。
  しょうゆと鰹節はないのか?」
48名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/08(月) 16:27:29 ID:IxDHML4C
男「唇にチェリ〜♪ 見上げた空青い鳥運ぶ〜♪」
女「……JASRACが苦情出したくても出せないくらいにつっこみどころ満載だが、
  とりあえず『唇』じゃなくて『くちばし』だ。ところで、何を読んでいるんだ?」
男「んふふ〜、ニッ○ンのカタログだよ。朝寄ったコンビニに置いてあってさ。
  服とかにはあんまり興味ないんだけどさ、一緒に面白い小物とかも売ってるんだよね。
  特に電子機器。誰が買うんだよって感じのゲーム機が売ってたりするんだよー、
  インベー○ーとかパッ○マンみたいなゲームが100個入ってますって感じの奴がさ」
女「ほーう、そんな物も載っているとは知らなかった。
  しかしお前、そのページのめくり方は何とかしたほうが良いぞ。
  指先を舐めて湿らせるって、おばちゃんじゃ無いんだから。みっともない……」
男「えーっ、別に良いじゃん。薄くてめくりずらいしさ、唾液付いてもどうせこれ無料なんだし」
女「めくりにくいとか無料とかはどうでも良い、みっともないと言っているんだ。
  まったくしかたない奴だ……。ほれ、紙めくりだ、これを使え」
男「なに、こんなのいつも持ち歩いてるの? あぁそうか、迂闊に舌出すと唇が濡れるか……ぎゃふん!!」
女「人の親切は素直に受け取れ、でないと手が滑ってどこに当たるか分からんぞ」

女「紙をめくる時以外にも、切手を貼ったりするときにも使うんだよ。
  まったく、どうしてこうも科学技術が発展したと言うのに、妙なところで不便かなぁ……ブツブツ」
男「うん、スポンジが渇いてきてる。しかたない、貸してもらったお礼に補充してやるか!!」
女「だいたい、私たちのような唇が不自由な人たちの事を考えてだなぁ。
  ……って、おいっ、男、おまえいったいスポンジに何を垂らそうとしてるんだ!?
  止めろっ、馬鹿汚いだろ!! 唾液なんか垂らすなッ!! あぁっ、ちょっとぉっ、駄目だってば……」

男「イタタタ。あれっ、これって唾液しみこませて使うもんじゃないの?」
女「違うわ馬鹿者ッ!! どうしてくれるんだ、これでもうこの紙めくり使えないじゃないか!!」
男「いやー、そんな恥かしがらなくても。ほら、僕も君の唾液も使ったんだし、おあいこじゃん(///)」
女「だから唾液じゃないって言ってるだろ!! だーもうっ、このスカポンタンッ!!」
49名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/08(月) 17:26:45 ID:IxDHML4C
――花粉の季節

男「ふぇっ、ふぇ……ヘックション!! うーっ、べーらぼうめえコンチクショウ」
女「お前は中年親父か。なんだべらぼうめえコンチクショウって」
男「いやぁ、なんかくしゃみするとこれ言わないと落ち着かなくってさぁ。
  しかしまいったなぁ、去年までなんとも無かったのに花粉症だなんて」
女「まだまだ、その程度で花粉症の苦しみを味わったような気になってもらっては困るな。
  酷くなると眼も鼻も開けていられなくなるんだぞ。そんなのは序の口だ、序の口」
男「へーっ、なんだか知ったような口を聞くじゃない。もしかして女さんも花粉症?
  けど、その割には平然としてるよね……」
女「世の中には薬だとか、健康食品だとか、花粉症に対抗する手段はいろいろあるんだよ」
男「えーっ、ずるいよ。そんなのあるなら僕にも分けてよー。
  ねっ、おね……へ、へっ、ヘキションッ!! うーっ、ちくしょうめぇっ……あぁっ!?」
女「……お前な、くしゃみする時は手で口を覆うとか、人の居ない方向くとか少しは考えろ」
男「あーっ、えーっとその。これも一種の間接キスのうちにはいるのか……いやいやちょっと待って、ごめんって。
  ほ、ほら、枯れ木に水を上げましょうならぬ、枯れ唇に唾をあげま、あだだっだだっだだだだ!!!111」
女「枯れ木に花を咲かせましょうだ、それを言うなら。悪かったな、枯れた唇で!!!」
男「やめてっ、ただでさえ花粉で眼がしぽしぽしてるのに、瞼を無理やりひっぱらないでぇっ!!」

女「ルイボスティーと言うお茶があるのだがな、これが花粉によく効くんだ。
  普段はウーロン茶なんだが、花粉が飛ぶこの時期だけはこれに変えてる」
男「……これ、結構癖のある味だね」
女「そうか? 慣れるとこれはこれで結構美味しいぞ」
男「うーん、慣れるまで飲み続ける勇気は僕には無いや。
  それにしても、ちゃんと対策してる辺り、やっぱり女さんも花粉症酷いんだ」
女「いやそこまでということはないんだが……。
  鼻をかむときにどうしても擦れるだろ、唇が。回数が多いと流石にな……」
50名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/08(月) 18:46:13 ID:IxDHML4C
男「さんまさんま、さんま苦いかしょっぱいか」
女「ほう、お前にしては教養のある歌を知っているではないか。佐藤春夫の秋刀魚の歌だな」
男「……いやぁ、この後の歌詞は全然知らないんだけどね。
  まぁ、何が言いたいのかというと、もうすっかり秋刀魚の美味しい季節ですねぇということでして」
女「そうだなぁ。秋の味覚と言えば、何を差し置いてでもまずはさんまだものなぁ。
  あの口の中で解けるようなやわらかい身。油ののった苦味のある腸。そして添えられた甘い大根おろし」
男「大根おろしかぁ。甘い方が僕も好きなんだけど、なかなか甘くならないんだよね、あれ」
女「怒りながらおろすと辛くなると言うな。なにか鬱憤でも溜まっているんじゃないのか?」
男「そうだなぁ、強いて言うなら粗暴な唇から粗暴な言葉を吐き出す粗暴な女の子の相手を毎日……。
  うそうそうそうそ、嘘だってばもうっ!! そんな事、秋刀魚の口ほども思ってないっ……痛いッ!!」

女「まぁ、実際は摩りおろす方向によるらしいがな。大根の繊維を断つように摩りおろすと辛く。
  また、大根の繊維にそって摩りおろすと甘くなるらしい」
男「なるほど。つまり僕の面の皮は、繊維を断つように摩りおろされたと言うわけですね」
女「そんなに痛いものでもなかろう。それより、ゆっくりと時間をかけておろせよ。
  私は辛いのは……、唇の関係もあるがあまり得意ではないのだ(///)」
男「ラジャーッ!! 女さんの為に、不肖この男全力で大根をゆっくりしていってね!!」
女「……ほら、変な顔しないでとっととやる。私は秋刀魚焼くからな」

女「さっきの、さんまの歌だがな。あれは、つまるところ不倫の歌なのだ」
男「へっ、昔風のお魚天国じゃなかったの? さんま、さんまさんま、さんまを食べようー♪ みたいな」
女「違う。妻に捨てられた男が、不倫相手の女性とその娘との団欒を思い出して涙する歌だ。
  そして、実を言うとこれは作者の経験をもとにして作られた歌でな。
  その不倫相手というのは、歌の作者佐藤春夫の友人である谷崎潤一郎の妻で、
  不倫関係が露見して以後、絶交して会うことの出来ぬ谷崎の妻と娘を思って歌った歌なのだ」
男「へぇーっ、そうするとこれって結構悲しい歌なんだ」
女「まぁ、そういう事になるな。だがそれ故に、人の心を打つんだこの歌は。
  もっとも、数年の後に佐藤と谷崎は和解して、佐藤は谷崎の妻を譲りうける事になるのだがな」
男「なんだ、なら良かったじゃん、最後には二人とも幸せになれたんだね」
女「もし、私たちがその立場だったとして、お前は……お前だったら……。
  いや、やっぱりなんでもない。忘れてくれ……(///)」
男「大丈夫、安心して。僕と女さんがそういう立場になることなんて絶対ありえないから」
女「…………男ぉ(///)」
男「だってそうでしょ。こんな粗暴な唇した凶悪ドS拷問マシーン好きになる人間なんて、
  ドの前にさらにドが付いてどれみふぁどーなっつな、エリートドドMの僕しか居る訳ないじゃん!!」
女「……そうか、そうだな、どちらかと言えばお前は佐藤春夫より谷崎潤一郎寄りの人間だったな。
  誰が凶悪ドS拷問マシーンだ!! このお馬鹿め、エロスめ、ドMめ、足フェチ……は違うか。
  ええい、とにかくそこに直れ!! 一発きついのをお見舞いしてやらねばなんだか私の気が済まぬ!!」
51名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/09(火) 21:07:51 ID:GA3B+X4N
男「先生の急病で、数学の授業が図書室で自習になったのは良いけど、読む本ないなぁ。
  なんでうちの学校って漫画とか置いてないんだろう。他はあるって聞くのに……」
女「こらこら、あくまで自習なんだぞ。授業に関係ある本を読め」
男「そう言いながら、女さんも数学とは全然関係のない本読んでるじゃないか。
  ローランの歌? なにこれ、ジブリ系? テ○ーの歌みたいなお話?」
女「テ○ーの歌みたいなお話ってなんだ。それを言うならゲド戦記みたいなお話だろ。
  まぁ要するに、円卓の騎士やニーベルゲンの歌みたいな騎士道物語だな」
男「あぁっ、円卓の騎士なら僕も知ってるよ!!
  あれってさぁ、灼騎士が仲間になる辺りで絶対はまっちゃうんだよねー」
女「……灼騎士、そんなの居たか? まぁいい、どうせいつものお前の与太だろう」
男「騎士といえば、ほらあれ。貴婦人の手の甲にキスして『もう大丈夫ですよマドモァゼル』とかやるよね。
  現代でやったら間違いなくお寒いギャグなのに、よくやったよね昔の人って」
女「やったかどうかは知らんが、騎士道の中でも貴婦人への献身というのは美徳の一つでな。
  まぁそれでだろう、女性を助けたりだとか言う話が騎士が出てくる話に多いのは。
  しかしまぁ自分に甲斐甲斐しく尽くしてくるというのは、女としては悪い気はせんな……」
男「女様!! 不肖子の男、女様に仕える騎士として忠誠をここに誓います!!」
女「……まったく、影響されやすい男め。どれ、誓ってか?」
男「はい、女様。【その】唇に誓って……」
女「…………」
男「おいおいなんだよ、乗ってくれたんじゃないのぉ?
  ここは、差し出された手にうぶちゅっと接吻をするシーンでしょ? ほら、はやく手を出してよ!!」
女「ふむ、まぁそれでも良いのだが。ここは一つ本格的に騎士叙任をしてやろうと思ってな。
  知っているか。騎士叙任の時にはな支える王なり姫なりから剣でその首を叩いてもらうのが礼儀なのだ」
男「へぇー、なんだか禅みたいだね。あっ、その定規、それで剣の代わりって訳ね。
  よっしゃオッケイ、女さんの柔肌を楽しめないのは残念だけど、それはそれで面白そうだ。
  いっちょパシーンとやっちゃってくださいよ、その定規で!! ささっ、どうぞどうぞ!!」
女「ふむ、その心意気やよし。では、背を向けてしばし待つが良い……」
男「…………」


女「間違えたのかわざとか知らんが、【その】ってなんだ【その】って!!
  ええいっ、このスットコドッコイがぁっ!! 喝ぅ―――ッ!!!!111」ビシーン
男「あいたぁぁぁぁぁぁぁっ!!!!11111」
52名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/09(火) 22:28:39 ID:GA3B+X4N
>>51の続き

男「イタタタ……。酷いよ、定規とはいえ思いっきり殴るなんて。
  言ってた首じゃなくて、肩を叩かれたのがせめてもの救いだけれど。けど、肩でもやっぱり痛い……」
女「ふん、座禅だ座禅。年がら年中、邪念に囚われておるお前が悪い!!」
男「邪念って。違うよぉ、これは女さんの唇の様に荒れ狂う恋ごこあだだだだだ……ッ!!」
女「そんな下心など岩にでも叩きつけて砕いてしまえッ!!」

男「まぁ、図書館だし馬鹿騒ぎはこれくらいにして。そのローランの歌って面白いの?」
女「うむ、面白いぞ。騎士道物語は色々読んだが、これは女王騎士物語に次ぐ面白さだ」
男「へーっそっかー、女王騎士物語ってのは聞いたこと無いけど、それくらい面白いのかー」
女「…………おっ、おほん!!(///)
  まぁローランの歌のなにが良いって、やっぱり主人公のオルランドのキャラだな。
  このローランの歌では比較的まとも……いや、そんな事も無いか。
  とにかく、これの前編と言って良いシャルルマーニュ伝説から、
  オルランドは『お前本当に騎士か?』と問いたくなるお馬鹿な大活躍を見せてくれる」
男「お馬鹿なの? 主人公なのに?」
女「あぁっ、馬鹿も馬鹿、お前もびっくりなホンマもんの大馬鹿という奴だ。
  どれくらい馬鹿かというと、思い人に振られるや全裸になって発狂し、熊とかを素手で倒しはじめる。
  それにあきたら今度は地中海を泳いで渡ろうとする、馬鹿かつ人間としても規格外という、スーパー馬鹿だな」
男「なるほど、スーパー馬鹿かぁ。なんだかちょっと格好良いな、スーパーサ○ヤ人みたいで。
  ……待てよ。それなら、僕も女さんに振られればオルランドみたいなスーパー馬鹿に……!?」
女「なりたいのならいつでも振ってやっても構わんぞ、私は」
男「うそうそ、冗談だよ。馬鹿で良いからさ、女さんと一緒に居るほうが僕は幸せだよぉー」

女「(しかしまぁ、オルランドといいこいつといい、ひょっとして私は馬鹿が好きなのだろうか……)」
男「……うん? どしたの女さん、僕の顔なんてジロジロ見て。もしかして、唇の皮でも剥けてる?」
女「(ただ、オルランドと違って、こいつは随分と弱っちいがな……)」
男「イタイイタイイタイ、痛いって女さん!! ジョーク、ほんのいつものジョークじゃんかぁっ!!
  だいたいねぇ、ここをどこだと思ってるの。図書室なんだよ、騒ぐところじゃないんだよ!!
  なのにそんな、お口のジッパーだらしなく開いて、スライダーはどこやったの!? 壊れちゃったの!?」
女「(……まぁ、女だから反撃しないというのもあるかもしれんな。
   もしそうだとしたら……ふふっ。まったく、よく出来た優しい騎士様じゃないか…………)」
男「ごめんなさいごめんなさいごめんなさい!! 女さんの、唇をジッパーとか言ってごめんなさい!!
  だからもうこれ以上力を入れないでぇっ!! そんなにぐりぐりされたら、頭が、頭が割れちゃうぅぅぅ……!!」
53名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/09(火) 23:16:06 ID:GA3B+X4N
男「いっつも思うんだけどさぁ。なんで女さんのお弁当って、カレーピラフだとかドライチャーハンだとか、
  渇いてる系のが入ってるの? 普通に白飯入れるんじゃ駄目なの?」
女「ドライチャーハンとな、ふむ面妖な。そうなるとウェットチャーハンというのも存在するのか?
  まぁそれはさておき、人が何食おうが人の勝手であろう。正直、ほっといてくれ」
男「いや、唇の事を考えてってのは分かるけどさぁ。けどそれはいくらなんでも気にしすぎじゃないの?」
女「……口に糊するという言葉があるだろう。あれが唇で渇いてパリパリになる感覚が私は好きじゃないんだ。
  だから、弁当に詰めるご飯は極力炒める、白飯なら冷蔵庫で水分を飛ばす。どうだ、これで満足か?」
男「たしかに乾いた糊の感触が気持ち悪いのは分かるけど……。
  けどそれじゃ、おかゆとか雑炊食べれないじゃん。風邪引いたときなんかどうするのさ!?」
女「おあいにくさま。こう見えて、唇が荒れるという奇病以外、病気らしい病気にはかかった事のない健康優良児での……」
男「ちがーう!! 君の話じゃない、僕が食べれないって話だよ!!」
女「…………はっ?」
男「恋人が病床で臥せっていたらお粥作ってあげるのが定石でしょう。
  だけど、女さんみたいな事言ってたら味見できないじゃん。おかゆって結構塩加減が大切なんだからね!!」
女「……は、はぁ、そうですか」
男「あぁあぁ〜、女さんの唇でふーふーしてもらったおかゆをベッドで食べるのが僕の密かな夢だったのにぃ。
  しかもこの調子じゃ、結婚したらご飯は全部冷ごはんかぁ。なんか、今から気が滅入りそうだなぁ……はぁ……」
女「別に私が冷蔵庫の昨日のご飯を食べて、お前はジャーのご飯を食べれば良いだけじゃ」
男「駄目だよ、そんな事したら!! 子供が見てたらなんて思うか分かったもんじゃないよ!?
  『おかあさんはおとおさんにれいぞうこのごはんばっかりたべさせてる』『おとおさん、おかあさんをいじめないで(裏声)』
  なんて言われた日には、立てと言われて立てないジョーの如く、立ち直る自信が無いですよ!?」
女「……なんだ、なんで微妙に声が違うんだ。どういう意図だ!?(///)
  というか、こんなところで恥かしげも無く家族計画なぞ語るな!! みろ、みんなこっちを見てるじゃないか……」
男「子供は一姫二太郎三なすびっていうけど、僕はやっぱり男の子がお兄ちゃんのほうが良いなぁ。
  あと、懸賞金で生活するような息子は要らないや……」
女「なすびはまた別の話だ、お馬鹿ッ!! ええいっ少し黙れ、この妄想狂め!!」
54名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/09(火) 23:55:28 ID:GA3B+X4N
――デートの待ち合わせ

女「すまん、待たせたな。ちょっと、出掛けに親に捕まってしまってな」
男「ううん、大丈夫だよ。待たされたり、焦らされたり、おあずけくらうのには慣れてるから。むしろ嬉しいから。
  ほら僕ってMだからさ、もしかして放置プレイかなって勘ぐったり、どこで女さんが僕を視か……あふぅっ!!」
女「こんな道端で不穏当な発言をするな。すまなかったと言っているだろうが、まったく!!(///)」
男「……すまないって思ってるなら殴ること無いじゃん。イテテテテ……」
女「それにしても……。お前、私服はいつもこんなのなのか?
  破れたジーンズに、ペンキが付いた帽子や靴。ジャラジャラしたチェーンアクセサリー。
  Tシャツもなんか悪そうな奴はだいたい友達っぽい人の顔がでかでかと……」
男「裏宿系で決めてみましたー。イェーッ、裏宿って何処か知りませんけどー」
女「それは……裏宿なのか? とりあえず、DQNっぽい服装ではあるとは思うが……。
  しかし、幾らなんでもみっとも無いだろそのジーンズは。股の所が裂けてるって、セクハラだぞそれ」
男「分からないかなぁー、ダメージジーンズの良さが。このいかにも使い込んでますよって所が良いんじゃない!!」
女「お前は、股を擦り切れるほどに使い込むのか。ナニをして使い込むのかしらんが程ほどにしておけよ。
  ……で、なんで私の唇を見る。ほれ、怒らんからちょっとなぜだか言ってみろ」
男「いやー、女さんの唇も、ある意味では使い込んでるダメージ系かなぁと思って。
  そう考えると、その唇もワイルドというか格好良いというか、おしゃれな感じがするなぁと」
女「……褒められてるのか貶されてるのか。初めてだよ、この唇をおしゃれなんていわれたのは」
男「あと数年したら、もしかすると女の子達の間で流行るかもね。
  わざと自分の唇を荒れさせてワイルドさをアピールするようなファッションが。
  そうなったら女さんも、ガングロを定着させた安室奈美恵の様に、一気にファッションリーダーか……」
女「嫌だわ、そんなファッションリーダー!!
  あぁもう、とりあえず、今日のデートは服買いに行くぞ。そんな格好じゃ恥かしくって隣をあるけん」
男「ホワット? おいおい何言ってるんだベイビィー。そんなネガティブでどうすんのYO!
  俺とお前でダメージ系の明日、切り開くってあの日リメンバー、夕日追いかけ誓ったサタデナイト!」
女「止めろ気色悪い。リズムに乗せて思いつくままに馬鹿な事を喋るな、この馬鹿!!」
55名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/10(水) 01:51:06 ID:xQdgaJ8k
漏れら極悪非道のageブラザーズ!
創作発表板に来てageてやるからな!
 ̄ ̄∨ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
  ∧_∧   ∧_∧    age
 (・∀・∩)(∩・∀・)    age
 (つ  丿 (   ⊂) age
  ( ヽノ   ヽ/  )   age
  し(_)   (_)J
56名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/10(水) 04:09:15 ID:yIWpSGWQ
○公園(夜)
 男(20)と女(20)が抱き合っている。

男「キスしようか」
女「うん」

 二人のキス。

男「……」
女「激し……」

 女の様子がおかしくなる。

女「んー!?」
男「……」
女「ちょ、やめ……離し……」

 女の唇から血しぶきが飛ぶ。

女「ぎゃあああああ!!」
男「ぺっ」

 男が女の唇の一部を吐き出す。

女「あた、あた、あたしの唇があああああ!! なにすんのおおおおお!!」
男「ざまあみやがれ。このクソ女が」

 剥がれそうで剥がれない唇を女が必死でくっつけようとする。

女「ごのやろおおおおお!!」
男「俺は知ってる。お前は人間じゃない」
女「……」
男「本当はそれ、痛くもないんだろ? 下手な人間の真似はやめろ」
女「……なぜ解った!? お前……ぶっ殺す!!」
男「同業だからな。かかって来いよ」



始めてシナリオ形式に沿って書いてみたが、糞脚本だな。
57名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/10(水) 20:59:56 ID:vebwrpTL
男「みてみてー、女さん。ほらっ、たらこ唇ー!!」
女「ピンク色の田舎あられを集めて何をしてるかと思ったら、案の定そんなくだらない事を……。
  小さい頃食べ物で遊ぶなと親から教わらなかったか? まったく、いつまでたっても成長せん奴だ」
男「えーっ、なんだよぉ、せっかくそれっぽく曲がってるの選んで作ったのにぃ」
女「そうかそうかよく頑張ったな、どれ花丸をあげよう。ほれ、良いからあられの袋を私にもよこせ」
男「あれ、女さんもあられ食べるんだ。てっきりぱさぱさしてるから、唇が乾くとか言って嫌がるかと」
女「一口で食べれるからな。あとはまぁ、あんまり甘すぎないところが良心的というか……」
男「うんうん、そんなにカロリー高くないから量食べても大丈夫だものね!!」
女「……はっきりというな、デリカシーの無いやつめ(///)」
男「僕さぁ、あられって味気ないから昔はあんまり好きじゃなかったんだよねー。
  けどなんだろう、味覚の変化かなぁ。最近は、このちょっとしょっぱいくらいがたまらないんだよねー」
女「ふむ。私はやっぱり、あられは甘いほうが好きだなぁ……。
  だがしかし、お湯につけてふやかす奴、あれは多少塩っ辛いほうが好きだな」
男「あー、そんなのもあるねえ」
女「水を含んでちょっともっちりしたあられの感触も中々味わいがあるというもの。
  ふやかした汁も、あられの風味が良い感じに移っていて香ばしいしな……」
男「なんかそんな事言われると、久しぶりに食べたくなって来ちゃったじゃない。
  よしっ、ちょっとお湯沸かしてくるね……」
女「あぁっ、それなら私の分も頼む」

男「…………」
女「うん? どうした、たらこ唇なんぞじっと見つめて。ほれ、はやく食わんとアラレがお湯に溶けてしまうぞ?」
男「……いやさ、このタラコ唇ってどことなく女さんの唇と似てるなーと思って」
女「貴様、せっかくのおやつが不味くなってしまったではないか」
男「だって、この微妙なでこぼこ具合と良い、表面のわれ具合と良いそっくりでしょう!?
  作った僕だってびっくりだよ、こんな見事な割れくちび……熱い熱い熱い熱いッ!?
  いきなりなにするのさ!? お湯なんか机の上にぶちまけて!?」
女「ふむ、お湯をかければそのあられ唇も、ふやけて少しはマシになるかと思ってな。
  口唇炎女の悲しい性というもの、許してくれ……」
58名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/10(水) 21:45:41 ID:vebwrpTL
男「おっ、求人情報誌なんか見てどうしたのー。新しいリップクリームでも欲しいのー?」
女「いや、そろそろワンフェスの軍資金を用立てねばと思ってな。
  というか、リップクリーム買う金程度に困るか。どんだけお前の中で私は貧乏なんだ」
男「いやいや、肌荒れに効く一個五千円位するまゆつばなリップでも買うのかなぁと思ってね……。
  オーケーオーケー時に落ち着けって、またいつもの冗談だから……あいたぁっ!!!」
女「……しかし困ったなぁ。どうにも良さそうなバイトが見当たらない。
  飲食店は女だから接客に回されるだろうが、塗装で汚れた手じゃとても営業できんし……」
男「大丈夫。見る者の食欲を萎えさせるそんなただれた唇で、接客なんて元から無理だか……ヒュッ!!」
女「よく考えれば、この手じゃ内勤もろくにできんよなぁ。飲食系以外でも、なんか塗装がつきそうとか言われるだろうし。
  うーむ、どっかに手を動かさないで出来る仕事なぞ無いだろうか……」
男「けほけほけほ……。えっと、それだったら、モデルとかちょうど良いんじゃないかなぁ?」
女「も、モデル!? な、なんでまた急にそんな。お、おだてても何も出んぞ……(///)」
男「いやいや、割と本気で言ってるですよ? ほら時々週刊誌に見開きで入ってたりするでしょ。
  『このダイエット方法で私も10kg痩せました』みたいなの」
女「うん? まぁ、確かにあるが、それがいったい……」
男「ほら、リップクリーム作ってる会社の専属モデルになってさ、
  『この荒れた唇も、我が社のリップでこの通り』みたいな事をやるわけだよ、BeforeAfterの写真つきでさ。
  ほらやっぱり効果の程が見える方が消費者も安心じゃない。まさに女さんの天職じゃないか……イタイイタイイタイイタイ!!
  やめて、唇をちみぎらないでッ、擦らないでッ!! そんな事したら皮が、皮が剥けちゃうぅぅ!!!」
女「ふむ、一人で出るのは少し心もとないのでな。悪いが一緒に出てくれないか、男よ。
  なぁに、女の私に需要があるのなら、男のお前にも需要があってもおかしく無いはず……」
男「ないない、無いよ、需要無い!! 男ノ子、唇ガ荒レテルノナンテキニシナイ!!
  だからお願い、もうやめ……ぎゃぁぁぁぁああああああッ!!」
59名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/10(水) 22:59:52 ID:vebwrpTL
男「おっはよー女さん。今日もまた君の唇は荒野に咲く花の土壌の様だね!!」
女「それで表現を濁したつもりか? まったく、朝っぱらから人の気分を沈めさせよって。
  うん? 男よ、お前そのカッターシャツどうしたんだ。肩の所ざっくり破れてるぞ?」
男「えっ、嘘……。うわぁっ、本当だ。なんだこれ、いつの間に!?
  いやぁっやめてっ、そんな獣のやうな眼でじろじろ見ないでよっ、エチーッ!!」
女「誰も貴様の汚らしい素肌など見たいと思わんわ。いいから、朝からピーピー騒ぐな、馬鹿め。
  ほれ、直してやるから少し貸してみろ……」

男「へーっ、女さん裁縫道具とか持ち歩いてるんだ。なんだか家庭的だねー」
女「別に男でも裁縫道具持ってる奴なんているだろ。言うほど特別な事か?」チクチクチクチク
男「いやいや、破けたのを直そうって言う発想が凄いなーと。
  ほら僕なんか破れたらそのまんまにしちゃう人だからさぁ」
女「前にデートで着てきたアレは、そういう事だったのか……。親なり姉なりに言って直してもらえよ。
  それに、言ってくれれば、その、私だってやってやらんこともないんだぞ(///)」チクチクチクチクチクチク……ブスッ
男「あっ、指刺した」
女「……うおぉっ!? しまった、ボーっとしててついうっかり。
  まいったなぁ、せっかく綺麗に直ったというのに血がついてしまった」
男「いいよいいよ血なんてどうでも。それより、大丈夫、痛くなかった?」
女「あぁ、大丈夫だ。これくらいなら舐めとけば自然と治るだ……男?」
男「…………ぱっくんちょ!!(女の指をくわえる音)」
女「……なっ、ななっ、なななななっ!? 何をするんだ、お前はいきなりぃっ!?(///)
  こらっ、やめろっ、口から出せ!! わはっ!? し、舌を動かすな気色悪い……!!」

男「……いやほら、血が唇に付くと厄介じゃないかと思ってさ、女さんの場合。
  せっかく服直してもらったんだし、これくらいのお礼はしなくちゃなぁって事で……」
女「……嘘付け。単に舐めたかっただけであろう、この助平め(///)」
男「えーっ? 怪我した人の傷舐めるとか、よく漫画とかでもやってる事じゃーん。
  なんでそんなに怒るのさ、訳わかんないなぁーもぉー」ニヤニヤ
女「……くそっ、指さえ怪我してなかったら、思いっきりこいつの頬をぶん殴ってやるのに(///)」
男「はい、仕上げの絆創膏。なんだったらこれも僕が貼ってあげようか?」
女「それくらい自分で出来るわ!! いいからさっさと寄越せ……(///)」
60名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/11(木) 23:21:43 ID:w4r1rvrj
男「ゔーっ、おんな゙ざんおばよ゙う〜。ずずっ……!!」
女「どうした、苦しそうに鼻なぞ啜って。バカの癖に風邪でも引いたのか?」
男「ずっ……!! いやぁ、まだ夏のつもりで布団着ないで寝てたら寝冷えしてさぁ。
  怖いねぇ季節の変わり゙目っで……。ずびびびっ……!!」
女「まったく、お前という奴は本当に救い用の無い馬鹿だなぁ。
  ほれっ、風邪薬だ。それと、のど飴も欲しいか?」
男「うぁーっ、ありがとう女さん。やっぱり持つべきものは、持病持ちの幸薄病弱っ娘だね゙っ……!
  あ゙ーゔーっ、イ゙ダイ゙イ゙ダイ゙ー……!! 僕今日は病人な゙んだよぉー!?」
女「お前に言わせりゃ持病持ちなんだろう私は。条件は同じだ、よもや卑怯とは言うまいな?」
男「ゔーっ、これでも褒めたつもりだったのに゙ぃー!! ずびっ……!!
  所で女さんはやたら元気だけど、季節の変わり目とか大丈夫な゙の゙? ずずーっ……!!」
女「いやそんな事も無いな、私もこの時期は調節が効かなくて少し調子が悪い。
  ただお前と違って、布団を被ったり腹巻を付けたりして備えはするがな」
男「腹巻ってあのバカボンのパパがつけてるダッサイ奴? あんなの付けて寝てるの?」
女「悪いか? 別に良いだろ、誰に見せるわけでもないんだし……。(///)
  だいたい馬鹿にするがなぁ、腹巻してるだけで随分違うんだぞ」
男「ずずっ……!! そう。そこまで効果が分かってるなら、口にもなにか巻いてみだら゙?」
女「……どういう意味だ?」
男「腹巻で体温逃がさないみたいに、口巻きで唇の潤いを逃がさないようにする゙んだよ゙。ずずずっ……!!
  あっ、ごめんごめん、冗談だって。そんな事でどうにかなったら゙苦労じな゙い゙よ゙ね゙っ……あ゙ゔっ!?」
女「ふむ、なるほどな。たしかにお前の言う事も一理あるかもしれない。
  どれまずはまずはお前の口をふさいで見て、その減らず口がどれだけ減るかためしてみようじゃないか」
男「あ゙ーゔーっ、や゙めてや゙ーめ゙ーでー、因果関係が見え゙てごない゙よ゙ぉーっ、もがもがっ……!!」
61名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/12(金) 00:10:44 ID:iGASCH+g
>>60の続き

女「……まさか、こじらせて学校を休んでしまうとは。まったく、馬鹿の癖に世話のかかるやつめ」
男「うーっ、その一端を作ったのは女さんの癖にその言い草は無いんじゃないの。
  酷いよね、調子悪い人間に猿轡させるとか。おかげで喉は涸れるわ、鼻は荒れまくるわ……」
女「……いや、すまん。まぁ、その罪滅ぼしにこうして学校帰りに看病しに来てやったのではないか。
  うむ、だいぶ熱は下がったようだな。これなら二・三日も休めば学校には来られそうだ」
男「んー、そっか残念。せっかくだしもうちょっと学校休んでおきたかったなぁ〜」
女「馬鹿を言うな。ただでさえテストの点数良くない癖に、授業休んで平常点まで下げる気か?」
男「なにそのもっともな言い分。そんなんじゃなくてさぁ、もっと他に言うべき事があるんじゃないの?
  例えば、『男くんが来ないと、話す相手が居なくて寂しいの』とか『男くんの顔見ないと、朝から調子出なくって』とかさぁ」
女「ふむ、そう言われれば、今日はお前が居ないおかげで、久しぶりに静かな一日を過ごす事ができたな。
  それにお前に構わなくていい分勉強や読書に力を潅ぐ事が出来たし、いやー今思うと実に充実した一日であった。
  これなら、毎日休んでくれても良いかも知れんなぁ……」
男「うぅっ、そんなぁ、酷いやぁ。毎日休んでた方が良いだなんて……」
女「……嘘だ嘘、冗談だよ。まったく、心まで風邪をこじらしたのか? お前らしくないぞ!!
  まぁ調子が悪いという事は無いが、毎朝お前をしばくのは私の楽しみでもあるからな。
  はやく殴れるくらいに元気になれ。それまでは、しっかりと面倒見てやるから」
男「なにその歪んだ愛情表現。まじ意味わかんないんですけどー!!」
女「お前にだけは言われたくないわっ!! まったく、いつもいつも唇唇五月蝿いくせに……。
  ほれっ、何か食いたいものでも言ってみろ。せっかくだし、帰る前に晩飯くらい作ってやろう」
男「やったー!! それじゃーねー、うんとねー、オムライス!!」
女「……なんだ、前にアレだけ力説してたおかゆじゃないのか」
男「治りかけには栄養のあるご飯が一番なのですよ!!
  そうそう、ちゃんと卵はふんわりした感じで仕上げてね。あと、文字は『男くん愛してる(はぁと)』でお願いー」
女「まったく、注文の多いやつめ。待ってろ、習字コンクールで金賞取れる様な楷書体でバッチリ書いてやるからな!!」
男「あっ、それと女さん!!」
女「うん、なんだ? まだ何か作って欲しいのか、まったく病人の癖になんて食欲旺盛な……」
男「僕も女さんと同じでさ、女さんの唇を一日一回は見ないと落ち着かないんだ。
  だから、今日は来てくれてとても嬉しかったよ。本当、ありがとう……。えへへっ…………(///)」
女「…………」
男「……あっ、あれ? ど、どうしたのさ女さん、黙り込んじゃって?
  もしかして、またいつもみたいに癪に障った? やっ、やめてよね、僕今日は病人なんだから……!!」
女「……いや、違う。はじめてだよ、唇弄られてこんな気分になったのは」
62名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/12(金) 23:59:32 ID:iGASCH+g
男「あーかーいーリンゴにー唇寄せてー♪」
女「黙ってみている訳が無いー♪ まーた歌にこじつけた私の唇弄りか、家まで押しかけて芸のないやつめ。
  赤い林檎とおそろいで、この唇を真っ赤かに腫らしてやろうか? えっ、このっ、このっ!!」
男「やめへやめへーっ、ひつもの冗談じゃはい、くちひるひっぱらないへーっ!!」
女「いいかげんやめて欲しいのはこっちだというのだ。許して欲しければ侘びの一つに林檎でも持って……」
男「はい、林檎。青森の爺ちゃんが送ってきてくれてさ、それでおすそ分けにと思って」
女「そっ、それを早く言え。なんだ、からかいにきたわけでは無かったのか。すまん、そうと知っていれば……」
男「いや、おすそ分けにこじつけてからかいに来たのは事実だよー。だからそんな畏まらないでよ」
女「……と、とにかく上がれ。茶の一杯でも出してやろう」

男「おぉ、流石まがりなりにも新ジャンルのヒロイン。お部屋はちゃんと少女チックなのねー」
女「ひ、人の部屋をじろじろ見るな、馬鹿め……。
  ほれ、お茶だ。それと、茶請けにさっきの林檎を切ってきたやったぞ」
男「おっ、可愛いウサギリンゴさんじゃない。いやはやいつも粗暴な女さんにしては、良い趣味してるねー」
女「……そっ、そうか。いや、そんな風にいわれたら、照れるじゃないか(///)」
男「唇絡まない暴言には気付かない。君のそういうところ、僕とっても好きだよ。んぐんぐ」
女「むっ、唇に何が絡むって?」
男「なんでもなーいよ。それにしても、女さんは林檎食べないの?
  爺ちゃんの林檎、無農薬だから女さんでも皮ごと食べてもたぶん大丈夫だよ?」
女「いや、その、恥かしい話なんだが。私はハグキもあまり強くなくってな。
  林檎を噛むと、必ず血が出るんだよ。だから、後でアップルぱいなり焼き林檎にしていただくことにするよ」
男「へぇっ、なるほど。たしかに、外も内も真っ赤っ赤じゃたまったもんじゃないよねー」
女「内も外も真っ赤っ赤、なんだなぞかけか? 分かった、消防車だろう?」
男「……散々酷い事いうけどさ、君もたいがい頭悪いよね。
  あぁあぁ怒らないで、ごめんごめん。とりあえず、アップルパイ作ったら僕にも頂戴ね?」
63名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/13(土) 00:50:33 ID:uOIh4SNn
男「あっ、女さんやっと携帯電話買ったんだ。早速メアド交換しようよー!!」
女「うむ、そうしたいのは山々なんだが。その、生憎私はこういう機械にはちょっと疎くてだなぁ、
  いったい、どうやって交換すれば良いか分からなくて、その、教えて欲しいというか……」
男「おぉっ、ついに女さんの意外な弱点発見か!? しかし、機械音痴とは、こりゃまた古きよき萌え要素じゃないか!!
  ツンデレとそれに負けじとも劣らぬ天邪鬼な唇の皮を従えて、そこに機械音痴とはいったいどこまで行こうというのだ、
  この萌えっ娘モンスターは!?」
女「誰が萌えっ娘モンスターだっ!! 恥かしい事を言うのは止めろっ!!(///)
  ……そっ、それで、教えてくれるのかくれないのか、どっちだ?」
男「うい、任せて任せてー、どーんと泥舟に乗ったつもりで居てくれたまえ」
女「それをいうなら大船だろ。大丈夫なのか、本当に……?」
男「とりあえず携帯貸してくれる? 僕のメールアドレスと電話番号書いたメール送るから……」

ブルルブルルッ
女「あっ、来たっ、来たぞ男よ、どうすればいい!?」
男「メール開いて、それで次にメニュー開いてメールアドレスをアドレス帳に登録する。
  最後に本文の電話番号をさっきのメールアドレスに追加で登録すればばOKだよ。
  ほらっ、とにかくまずはやってごらんよ。何かあったら僕がフォローしたげるから」
女「うっ、うむっ、そうだな……。ではまずはメールを開いて、それで次にメニューを……」
男「そうそう、機械音痴とか言ってた割にはやれば出来るじゃない」
女「それで、電話番号を追加登録……で、出来たっ!! やったぞ、男よ、私にも出来た!!」
男「はいはい、おめでとう。これで毎日僕とメールで文通できるね」
女「あぁそうだなっ、それでは早速お前に返信のメール……」
男「あれっ、どしたの急に固まっちゃって? もしかして、返信の仕方がわからな……イタッ、イダダダダだッ!!
  なっ、なにするんだよいきなりっ、僕まだ何も君の唇の事からかったりしてないのに!?」
女「嘘付け、それじゃぁこれはいったいなんなんだっ!?
  嫌みったらしくびっしりと唇の絵文字なぞ貼り付けよって!! 貴様、いったい何が言いたいんだ、えぇっ!?」
男「えっ、あぁっ、本当だ。あれぇ、けど僕こんな絵文字貼り付けたっけ、もっと違うのだったような……?
  あっ、ちょっと女さんやめて、やめてよぉっ。まだ僕はやったって認めたわけじゃないんだから……あっ、ちょっ!?」
女「言い訳無用。せっかく素直に感謝したというのに、私の気持ちを踏みにじりおってぇ……。
  この馬鹿、馬鹿ぁッ、大馬鹿者ぉッ……!!」


参考 http://mb.softbank.jp/mb/service/3G/mail/pictogram/list.html
64名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/13(土) 12:53:24 ID:Qi45pREq
面白いな。のぞいて良かった。
65名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/13(土) 23:46:42 ID:uOIh4SNn
女「……王手」
男「むむっ!? むぅ……、うぅ〜ん……、うぅ〜〜〜ん……!!」
女「素直に参りましたと言ったらどうだ。将たる者、引き際を間違えるのは最も愚かな行為だぞ」
男「引き際……、引く……、押す……、引いては押して、引いては押して、将棋盤をぽーいっ!!」
女「あぁっ!? こらっ、何をするっ!!」
男「ふっふっふ、いやぁ思わず手が滑ってしまった、ごめんごめん。
  というわけでさっきの勝負は無しという事で……」
女「おのれ、こんなギャグマンガや吉本でしかやらないような事を平然としおって」
男「ふっふっふ、盤上の上だけが戦の全てでは無いのですよ。時にその盤から覆す手を考えるのも兵法の一つなのさ!
  イタタタタ、ごめんごめん、ごめんなさいっ!! 悪かったよぉっ、僕の負けです、すみませーん!!」
女「まったく、ちょっと抓られたくらいで負けを認めるくらいなら、最初からぶちまけるな馬鹿め。
  ほれっ、ぼさっとしてないでお前も駒を拾うのを手伝え!! お前がやったんだろう!!」
男「はぁい、わかりましたよぉ……。それにしても、女さん将棋も強いんだね。
  素人に毛が生えた程度だけど僕相手に二枚落ちで勝っちゃうなんて……」
女「まぁ近所の爺さんよりは強かったのう。
  また挑んでくる根性があったら、いつでも相手してやろう。かっかっか……!!」
男「しかし、将棋盤の角は落ちても、唇の角(質)は中々落ちない……」
女「何か言ったか? えぇっ、この負け犬が、吼えるなら遠い所で吼えろ!!」
男「あうあうあう、ごめんなさいー。やめてぇっ、角を頬に擦り付けないでぇぇっ……」

男「とまぁ、そんなやり取りが昔あったのを覚えてるけど。
  実力伯仲してきた今になっても、未だに験を担いで角を捨てるのはどうかと」
女「五月蝿いッ!! そう思うなら、もうちょっと強くなって見せたらどうなんだ、えぇっ!?」
男「最近負け越してるって自覚してる? もう、角にこだわってる場合じゃないんじゃないの?」
女「ええいっ、五月蝿い五月蝿い五月蝿い五月蝿いっ!!
  私がお前より弱い訳無かろう、みてろ今日こそ角落ちで勝ってみせるからなぁ……!!」
66名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/14(日) 00:51:58 ID:BFkz3KTR
男「いけーっ、イチロー、本塁打だーっ!! 目指せ八年連続200本安打!!」
女「随分熱心だなぁ。やはり君も一般的な男子と同じく、野球が好きなのか?」
男「いいや全然。なんかイチローが凄いことなってるって言うから、応援してるだけー」
女「……なんだいそりゃ。おっ、言ってるそばから打ったぞ」
男「あぁっ、外野フライか……。残念、もうちょっとだったのに。
  所でさぁ、よく外国の選手で目の下を黒く塗りつぶしてる人居るけど、
  あれって何な訳? いったい何の意味があるの?」
女「ふむ。あれは隈取りと言ってな、目の下のくぼみに溜まった汗に反射した太陽光を吸収する役目がある。
  ほれ外国人は彫の深いのが多いだろう、だから日本人と違って汗が溜まりやすいんだと」
男「あー、それで日本ではあまり見ない格好なんだ」
女「いやいや、日本にも隅取りはあるぞ。ほれ、よく浮世絵などで顔に朱色の模様が入っているのがあるだろ。
  奇しくもあれも隈取りと言うんだ。まぁ、こじつけだがな……」
男「はっ!! 突然だけど、僕閃いちゃった!!
  女さん、女さんも唇に隈取りしてみたらどうかな? ほらっ、紫外線は唇の天敵でしょう!?」
女「えっ、いや、そんな事しても今更変わらんだろうし」
男「女は度胸、なんでも試してみなくっちゃ!! イイカライイカラ、テリーヲシンジテー」
女「テリーって誰だ!? あっ、こらやめてっ、離して…………」

男「……できたっ!! ほら、女さん見て見てー、上手に描けたでしょー?」
女「まったく、嫌だというのに無理やりやりおって……。
  って、この模様!? これはまさか、懐かしきストリートファイター2の……」
男「そう、これぞまさにエドモンド本田ならぬ、エドモンド女!!
  凄いね、発音そっくりだ、思わず思いついたときに鳥肌がたっちゃったよ!!」
女「……そうか、さてはお前はこのネタがやりたくて私にこんな事を」
男「もちのロンのドラドラセブンですよ!! って、イタぁッ!!
  ぶったね、親父にもぶたれたことな……イタぁッ!! ぶった、二度もぶっぶっぶっ……!!」
女「フンフンッ! フンフンッ! フンフンッ! フンフンッ! YOUWIN!!」
67名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/15(月) 23:08:01 ID:7fuhIdS0
男「うーん、秋といったらやっぱり食欲の秋だよね。
  秋刀魚、新米、柿に栗にサツマイモ!! いやー、知らないうちに体重が増えちゃうのも無理もない!!」
女「ふむ、本当に少しデブったんじゃないか? スポーツの秋とも言うし少し走ったらどうだ?」
男「……女さんはデブになった僕はお嫌い?」
女「安心しろ、お前の事は元からあんまり好きじゃないから。
  ……えぇいっ、そんな辛そうな顔をするな、冗談だ冗談!! いつもお前が言っている様なことだろう!!」
男「だってほら、女さんってあんまりそういう冗談言う人じゃないじゃん……ぐすん」
女「半べそっ!? なんだそのガラスハート、かきたいのはこっちの方だよっ!!」

男「それで、女さんの秋は読書の秋なんだ」
女「別に秋に限った事ではないが、まぁそうだな読書が一番に思いつくかな」
男「へーっ、じゃぁ次に思いつくのは?」
女「……睡眠の秋かな。こういうハードカバーの本を読んでいると、いつの間にかうつらうつらとしてしまう。
  もっとも、何度か誘惑に負けて本を枕に寝たこともあるんだが……実にこれが厄介でな」
男「あー、顔に後とか文字とかついちゃうよね、本を枕に寝るとさー」
女「それもあるんだか、私はよくうつ伏せで寝てしまってな。
  起きる時には唾液で唇とページがべったりと糊付けされていた、なんて事がしばしば……」
男「女さん、僕も唐突に読書の秋に目覚めちゃったよ、なんか本貸して!!」
女「待て待て。そこはいつもの流れ的に、私の唇を意地って落とすのが筋じゃないのか?」
男「いいから、はやく何か貸してよ!! それともなに、唇ネタで弄らないと貸してくれないの!?
  だったら、容赦なく弄っちゃうよっ!? あっ、それいいねぇっ、端っこだったら女さんの唇の皮が付箋になりそう!!
  さぁこれで良いかい、良いよね、良いだろうともさ!! さぁっ、さっさと僕に何か本を貸してくださいよこんちくしょう!!」
女「……ふむ、まぁお前のような馬鹿には、分かりやすい絵本くらいが丁度良いかな」

男「女さんの貸してくれた、ターシャチューダーの本って難しいね。
  わざわざ寝ようと意識しなくっても、読み終えるまでに三回も寝ちゃった!!」
女「……まさかとは思ったが、お前がそこまでの馬鹿だったとは」
男「と、所で、女さんはどこら辺で寝たかな。僕は女の子がアイスクリーム作ってるところと……」
女「絵本如きで寝る奴があるか、この大馬鹿者っ!! 絵本渡された時点で気づけっ!!」
68名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/15(月) 23:57:56 ID:7fuhIdS0
男「うわっ!? で、で、で、でたぁっ、ゴキ、ゴキゴキ、ゴキブリィィィッ!!!」
女「ゴキブリ如きでなにをそんな乙女のように驚く。まったく情けない男だのう、玉付いとるのか?
  ……それっ!! ふふっ、どれ見たか一発だぞ。私の腕も捨てたものではないな」
男「おぉ、流石唇の様に気性荒き女さんだ、ゴキブリ相手に微塵の容赦も無い。
  わーっ、やめてっ!! そんな潰れて汚い汁出てるの近づけないで、きゃぁっ、ぎゃぁぁあああっ!!」
女「容赦などしては、馬鹿とゴキブリはのさばるだけだからな。ほれっ、始末くらいは男のお前がしろ」
男「うぅぅっ、酷いやこんなのと同列扱いだなんて……。
  けど、なんでこいつこんなところに沸いたんだろう。僕、この部屋でお菓子とかお弁当とか食べた覚えないけどなぁ」
女「別に食べ物にたかるだけがゴキブリの能じゃない。垢や毛髪なんかも奴等は食べるからな。
  つまりはちゃんと掃除していないという事だ。ほれっ、ゴキブリ始末したら掃除機持ってこい、ちょっと掃除するぞ」
男「人の垢や髪の毛かぁ……。ふーん…………」
女「……なんだ、またそうやって私の唇を凝視して。
  まさか、この唇もゴキブリに食い荒らされてとか思って無いだろうなぁ?
  おいこらっ、なんで目を逸らす!! お前っ、やっぱり思ってたなっ、こらっ、待て逃げるな……」

女「まったく、ゴキブリに唇を齧られるなんてそんな非常識な事があるわけ無いだろう!!」
男「だってぇっ、垢や毛髪を食べるって言うからぁ……」
女「それは落ちてる毛や垢だけだ!! あいつらは人間見つけたら逃げるだろう!!
  だいたい、ゴキブリが生きてる人間の皮膚など食べるようなら、
  とっくの昔にスターシップトゥルーパーズの様に人間対バクの全面戦争になっとるわ……」
男「……そっか、それもそうだね。よかったぁ、女さんの大切なファーストキスがゴキブリなんかに奪われなくて」
女「私としては、お前のようなゴキブリと同じレベルの脳みそしかない下等生物にくれてやるのも癪だがな」
男「……うん? ちょっと待って!? なにそれ、どういう意味さっ!?」
女「どういう意味もこういう意味も、人間なら普通に分かる話だろう。
  一々私が説明する必要も無い。まぁ、せいぜいスカスカの脳みそ振り絞って考えるのだな……(///)」
69名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/16(火) 15:17:53 ID:1a01s1x6
すげー量だ、しかも面白い
うまく感想とか書けないけどちゃんと読んでるぞ!
70名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/17(水) 00:22:43 ID:cOXVc21k
女「暇つぶしに町内会パターゴルフ大会に出場したは良いが、まさか貴様と私で上位の賞を独占とはな」
男「いぇーっ、みんな見てるー!! ぴーすぴーす!!」
女「えばるな、お前はブービー賞だろうが。しかも、狙った訳でもなく純粋にヘタクソとは……。
  そもそも、まずルールを覚えて来い。パターで300ヤード飛ばそうとする奴を私ははじめて見たよ」
男「うーん、前日にちゃんとライジングインパクトは見てきたんだけどなぁ、どうして見えなかったんだろう」
女「見えなくちゃならんのはシャイニングロード、もしくは蛇の這いずった跡だぞ?
  というか、本当に見えると思うとは、まさに漫画の読みすぎだな……」

男「ところでさぁ、貰った賞品はなんだった。僕は、大学ノート五冊セット!!」
女「流石ブービー賞、下位にふさわしい賞品だな。まぁ、せいぜいそれで勉強する事だ。
  どれ今開けてみるから少し待て。可哀想だし、食べるものでも入っていたら分けてやろう。
  ……って、入浴セットだとぉっ!? 馬鹿なっ、こんなのが優勝賞品!?」
男「おーっ、風呂桶に手ぬぐい&バスタオル、剃刀と石鹸に入浴剤。こりゃ、至れり尽くせりだねー」
女「……そうか、おじいさんおばあさん方が主な参加者だという事を考慮に入れるべきだった。
  若者の欲しいものなぞ端から用意しとらんわな。参ったなぁ、こんなの貰ってもちっとも嬉しくないぞ」
男「あっ、ならそれ僕に頂戴。僕、温泉とかよく行くからさ、そういうの欲しかったんだー」
女「……随分とじじくさい趣味だな。まぁいいだろう、ほれっ、くれてやるから大事に使えよ」
男「えへへっ、サンキュー。よし、これを女さんだと思って大切な所に使うとしよ……いててててっ、冗談だよぉ」
女「いいから素直に大事に使え。いいな、汚したりしたら承知せんぞ?」
男「いやいや、入浴セットは汚れを落とすもんでしょうがよ、そんな汚すなだなんて無茶な。
  ……うん? ねえ女さん、この灰色でごつごつした奴何に使うの? スポンジにしては固いよね……」
女「あぁ、それは軽石と言ってな。主に足の裏の踵などの角質を落とすのに使う道具だ」
男「へぇ、足の裏の角質を……」
女「ボロボロと面白いように取れるぞ。それでいて磨いたかかとは玉の様にツルツルになる。
  帰ったらすぐやってみると良い、きっと驚くように……っておい、なんだいきなり何をする!?
  突然軽石を私の口に突きつけおって、いったいなんの真似だ!?」
男「いや、ほら。足の裏磨いてツルツルになるのなら、唇磨いてもツルツルになるのかなぁと思ってさぁ」
女「…………ほぅ」
男「せ、せっかく新品なんだし、せっかくだから試してみない? な、なんちゃってー、あははははは……」
女「………………楽しいか?」
男「……ごめんなさい。調子乗りました、スミマセン」

女「まぁお前が試して大丈夫なら、私も軽石で唇を磨く事にやぶさかではない。勿論お前が使った軽石でな」
男「…………ごくりっ!!(///)」
女「考えるなよ馬鹿者め。ほれっ、口から軽石を離せ危ないだろう……」
71名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/17(水) 23:46:38 ID:cOXVc21k
女「……おはよう男。……ケホッ、ケホケホッ!!」
男「うっ、うわぁっ、でたぁ口裂け女だぁっ!!
  くそっ、なんてこったこんな時にべっこう飴を切らしてるなんて!!
  えぇいっ、こうなったら……ポマードっ!! ポマードっ、ポマードっ!!」
女「マスクかけてきただけで口裂け女扱いとは酷いな。私でなかったら泣くぞ……ケホケホ」
男「いやほら、実際裂けてるでしょ唇のあたりが!! なんちゃって、なんちゃって!!
  前に都市伝説のサイト見て思いついてから、いつかやろうと機会を伺ってたんだぁ〜!!」
女「……ケホッ、ケホケホ、ゴホッ……ケホケホ……」
男「って、いつもの冗談に構う余裕も無いのね。大丈夫女さん? 保健室行った方が良いんじゃない?」
女「馬鹿者、何のために病気を押して学校に出てきたと思ってるんだ。わざわざ、保健室で寝るためじゃないんだぞ。
  ゴホッ、ゴホゴホッ……ゴホンッ!! うーっ、とはいえ、風邪薬飲んできたのにこの様子ではなぁ」
男「うーん、やっぱり保健室行こうよ。ほらっ、僕の肩貸してあげるから掴まって」
女「すまんな男よ。恩に着るぞ……と、言いたいところだが、先ほどの暴言でチャラだ……ケホケホ」
男「強がりは良いからさ、ほらっ行くよ。なんだったら、おんぶしてあげ……あいてっ!
  なんだよ、まだ元気あるじゃん。これなら保健室までくらいなら持つよね……」

女「……うぅっ、マスクが息でベトベトで傷に凍みる。これだから、風邪は嫌いなんだ」
男「マスクしなかったら良いんじゃないの。って、そうはいかないよね……。
  はいこれ、布マスク。僕の使いまわしだけど、よかったら使う?」
女「……なんでこんなもの持ってるんだ……ケホッ」
男「ほら、いつでも仮面の紳士になって君を助けられるようにと思ってね、常備してたんだよ。
  まぁ、よもやこんな場面で役に立つとは露にも思わなかったけど……」
女「一応聞くが、一度は洗ってあるんだな。まさか本当に使ってそのままということは」
男「いやいや、流石にそんなの病人に薦めないよ。ちゃんと洗濯機でパンツとかと一緒に洗いました!!
  まぁある意味で、そのままにしてるよりも色んなものついてそうだけどね」
女「……背に腹は代えられぬからな。しかたない、不本意だが貸してくれ……ケホケホッ!!」
男「むー、何が不本意なんだよぉ、失礼しちゃうなぁ、プンプン!!」
女「はぁ……、マスクで間接キスか。なんとも特殊極まりないシチュエーションだのう」
男「へっ、間接キス? 何が? 何の話? いったいどういう意味?」
女「……独り言だ、忘れてくれ頼むから。これ以上熱が上がると流石に拙い……(///)」
72名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/18(木) 01:08:08 ID:7SqXSZ4T
男「チョコバットってさ、中身ふにゃふにゃであんまり好きじゃないんだけど、
  当たりつきって事でついつい買っちゃうんだよねぇー、これが」
女「お小遣いの少ない子供にとって当たりつき駄菓子は神だからな。
  チョコバット以外にも、よっちゃんイカやコーラガム、あわ玉サイダーなんかも良く買った。
  しかし、何と言っても金券付き駄菓子に勝るものは無いだろう」
男「ヤッター麺にゴールデンチョコ、そして刺青シール入りのうつしていいとも!
  僕さぁ、昔100円当たった事あるんだよー。あれ、結構当たるよね」
女「あの縁の所を爪で切ってめくる感覚が溜まらんのだよ。当たる当たらないは別にしてな」
男「もしかしてさ、女さんの唇もめくると何か書いてあるんじゃない。金券100円分とか。
  イタタタッ、冗談だよぉーっ、唇めくらないでえっ!! 僕の唇には何も書いてないって!!」

男「あー、なんか駄菓子の話してたら急に懐かしくなっちゃった。
  そだ、せっかくだし久しぶりに昔よく行った駄菓子屋に今から行かない?
  あそこのおじいさん元気にしてるかなぁ。大きくなった僕たち見たら何て言うだろ」
女「……あのな、男よ。あそこの駄菓子やな、もう随分前に店じまいしてたらしい」
男「……えっ?」
女「最近久しぶりに店の前通ったんだが、更地になってた。隣の音楽教室と一緒に」
男「嘘……。まだあそこのおじいさん元気そうだったのに」
女「おじいさんは元気でも、な? 色々と家庭の事情があったらしい。
  一応今でもおじいさんは元気なそうだが、もうあの辺りには住んでないんだと」
男「……そっか、そうなんだ。
  無くなっちゃったんだ、あの駄菓子屋…………」

女「……男よ、あの駄菓子屋の名前、今でも思い出せるか?」
男「もちろんだよ!! もちろん……もちろ……ん」
女「奇遇だな、実は私も覚えていないんだ。
  あんなに毎日通いつめていたというのに、不思議なものだな」
男「……大人になるってこういう事なのかな」
女「さあな……。だが、店の中の事は今でも思い出せるだろう?
  入ってすぐの所に、お菓子が入ったガラス張りのケースがあって。
  その向こうにある棚にはヤッター麺やガムの入った容器がある……」
男「そこからちょっと左に入ると、袋詰めの良くわかんないコーラが山の様に置いてあって。
  反対の左には五円チョコが載ったカウンター。そして、そろばんを持ったおじいさん……」
女「……上手くは言えないがな、そういう記憶があるだけで良いんじゃないかな。
  店の名前なんかじゃなくて、確かにそこに自分たちが居たって記憶があれば。
  それでまたあの店の事を、駄菓子屋の事を皆で語り合えれば、それで、さ…………」
男「……そうだね。そうかもしれないね」
女「……貴重な経験だったと思うよ、あのお店で過ごした少女時代は」
男「うん………」


             「ありがとう、僕の私の町の駄菓子屋さん」
73名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/18(木) 01:20:49 ID:SZnjl2TR
(´;ω:`)アノコロニカエリタイ
74名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/19(金) 00:06:20 ID:7SqXSZ4T
女「くぅっ、腰が……イタタ、イタタタタ…………!!」
男「どしたのー? ついに寄る年波に負けてぎっくり腰にでもなっちゃったー?」
女「寄るほど年はくっとらんわ。同い年だろう!!」
男「いやいや、ほら、唇の肌年齢的に……ハイハイ、ごめんなさい、謝りますから睨まないでくださいって。
  で、本当の所はどうしたん、滑って腰でも打ったりしたの? それとも、ヘルニアとか腰の持病もち?」
女「単純に寝違えただけだよ。昨日暑かったら布団を抱くようにして寝たんだが、それが拙かったらしい。
  朝起きたら、右足が常時釣ってる様に痛くなってた。まったく、変な寝方はするものじゃないな」
男「ちゃんと仰向けで寝たほうが良いよ、横向いたりうつ伏せで寝ると窒息する恐れが……」
女「それは赤ちゃんの場合だろう、大人はそんな簡単に窒息せんよ。
  むしろうつ伏せで寝たほうが良いという説もあってな、あの長寿で有名な日野原先生考案の
  『うつ伏せ寝健康法』なるものもあるらしい。まぁ、マユツバだがな……」
男「へーっ、うつ伏せね健康法ねえ。せっかくだし試してみたら、唇の新陳代謝が良くなるかもよ?」
女「いや、むしろ唇が枕や布団に張り付いて被害が増すだけな気が……。
  って、何を言わせるっ!! こらっ、待てっ、男なら大人しく前のめりに倒れんか……!!」

男「ほら、腰痛いのに無茶するから……。イタイイタイ、叩かないでっ!!
  もぉっ、悪いと思って肩貸してあげてるんだから大人しくしてよぉっ!!」
女「五月蝿いっ!! 誰の所為でこんな目に……っつぅ!!ま、また腰がぁっ…………!!」
男「言われたとおりに大人しくしないからだよ。もうっ、すぐそうやって唇の様に剥きになるのは悪い癖だよ」
女「どういう意味だ、くそっ、ちょうしに乗りおっ……。イダッ、イダダダダ………。
  す、すまんが男よ、もうちょっとゆっくり歩いてくれ。小さな振動でも今の私には命取りだ」
男「(……なんか事後みたいで、ちょっとやらしいなぁ)」
女「……なんだ、何を鼻の下を伸ばしてにやけているっ!!
  言いたいことがあるならはっきり言え、このばかもイタタ、イタ、イタタタタ……!!」
75名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/20(土) 00:00:09 ID:rC7BcVnR
男「うーん、二階崩れの変で有名な豊後の戦国大名? 誰だろう、明智光秀かな?」
女「まてまて、お前どういう頭の構造をしておるのだ。
  と言っても、マイナーだからな大友宗麟は。分からんでも無理は無い。
  ところでそんな問題を解いて何をしておるんだ? あぁっ、クロスワードパズルか……」
男「えへへぇ、解いて出てきたキーワードを送ると賞金一万円が当たるんだってぇ。
  当たったら何か食べに行こっか。唇荒れなさそうな料理探しておくよ」
女「抽選で一名様だろ。当たるわけないだろ常識的に考えて。
  まぁ連れて行ってくれるといのは、素直に嬉しいがな……」

男「んー、これで大体埋まったかな。どれどれ、キーワードは……。
  『びちかるとくわ』? なんだこれ、どういう意味だろう?」
女「まてまて、説明を良くみろ。文字を並べ替えて単語を作れと書いてあるだろう?
  なになにヒントは、『焼肉の定番とおでんの定番をあわせて』だそうだ」
男「焼肉? おでん? 焼肉といったらホルモンだし、おでんといったらじゃがいもだよね。
  ややっ、どっちもどう考えてもこの文字からは作れ無さそう……」
女「まぁ待て、そのといったらはきっとお前だけだ。
  普通に考えれば分かるだろう、焼肉の定番はカルビ、おでんはちくわ、両方あわせて……」
男「くちびるのかわ!!」
女「なんでそうなるっ!! 『の』はどこから来た!? 『と』だろ『と』、『と』ぉっ!!」
男「いやー、だってほらニュアンスが似てたもんだからついさぁ……。
  そうだ、せっかくだしこれで応募してみよっか? 答え合せの人絶対、笑うって」
女「笑うか、こんな身内ネタでぇっ!! あぁっ、こらぁっ、言ってるそばからぁっ!!
  せっかく正解が分かってるんだから、正解を書けよ!! 一万円欲しくないのか……!!」

数ヵ月後

男「すいませーん、マグロ一皿とアナゴ、あと特選イクラ二皿ください」
インターフォン「かしこまりましたー。暫くお待ちくださーい……」
女「……まさか、面白かったという理由で特別に二千円送られてくるとは思わなかった」
男「駄目元でも送ってみるもんだね。さぁっ、じゃんじゃん食べてよ、今日は僕のおごりだからさっ!!」
女「私の唇ネタは百円寿司二十枚分か……。はぁ………」
76名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/21(日) 00:03:05 ID:Ir20UQqc
――サイクリングデート

男「アイウォントゥバイマイバイシコー! アイウォントゥバイマイバイク!」
女「……自転車の一つも買えん位に貧乏なのかお前は。
  というか、それなら今お前が乗っとるのは一体なんだ。セグウェイか、それとも三輪車か?」
男「あれ? 自転車欲しくてたまらない少年のおねだりの歌じゃなかったっけ?」
女「バイじゃなくライドだ、乗りたくて仕方が無い少年の歌だな。まぁ、たいして変わらんが。
  しかしまぁ、君もまた古い歌を知っているなぁ……」
男「自転車こいでるときにこれ歌うとテンションあがるよね!! ねっ!!」
女「そんな恥かしい事するのはお前だけだよ……」
男「なんでさぁっ!! ハイキングだって海兵隊の訓練だって歌うんだよ!!
  サイクリングで歌ってもおかしくないよぉっ!! ねっ、一緒に歌おうよぉっ!!」
女「わっ、馬鹿やめろっ、自転車を寄せるな!! こけたらどうするんだ……」

男「いやーっ、やっぱり歌いながらサイクリングするのはサイコーだね!! ねっ、女さん?」
女「……突然なんの断りもなしに、ランナーやトレイントレインに歌を変えおって!!
  おかげで、ただでさえ人前で歌ってて恥かしいのに、とんだ赤っ恥をかかされた……!!(///)」
男「何言ってんのさぁ、これ以上赤くなる余地なんて君の唇には無いじゃない」
女「車輪に思いっきり横蹴り食らわしてやろうか、歌詞もろくに覚えられんこの大馬鹿者めっ!!
  サビからサビへと飛び飛びに、カラオケの名曲メドレーかっ!!」
男「いやぁ〜、サビだけに唇が錆びてる感じの君にはぴったりかと……。
  あっ、やぁっ、ちょっとぉっ、揺らさないでよっ!!」
女「なに、お前のサドルのサビでも落としてやろうかと思ってな。
  勢い余ってお前も落としてしまうかもしれんから気をつけろよ……!!」
男「あーもう、いつもの冗談じゃないかー!! やめてっ、やめてよぉっ、っとぉっ!!」
女「あっ、こらっ!! 逃げるなっ、まだサビもお前も落ちてないぞ!! 待てぇっ!!」
男「続きまして、スピッツで『スパイダー』をお送りします!!
  だからもっと遠くまで君を奪って逃げるー!! ラララ……」
77名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/22(月) 02:19:55 ID:pSJAwHqv
スピッツw
良いぞ、良いぞ、もっとやれ!
一途な男にツンデレな女、美味しく頂いてます
78名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/22(月) 23:13:56 ID:luz7CiCL
男「ゔ〜っ、あ゙〜づ〜い゙〜〜〜!!
  どうしてこう、台風過ぎた後って急に暑くなるかなぁ。
  せっかく涼しくて過ごしやすい季節になってきたのに……」
女「ふむ、フェーン現象という奴だな。
  普通、空気は100m毎に1℃気温が上下するのだが、
  水蒸気が飽和した状態だとこれが0.5℃になるらしくてな。
  湿った空気を集める台風なんかでは、これが顕著に現れる。
  集める時は0.5℃ずつ冷たくなり、出すときには1℃ずつ熱くなる、という具合にな」
男「ふぇーん、そーなのかー。
  台風の過ぎた後の空って澄んでるから、日光や熱がよく伝わるようになって、
  それで暑くなるのかと思ってたよ。そっか、ちゃんとメカニズムがあったんだ」
女「……ほう。なるほど、言われて見れば確かに綺麗だな、空」
男「嵐の前の静けさなんて言葉もあるけど、これはさしずめ嵐の後の清清しさかな。
  あともうちょっと涼しかったら言う事無いんだけどねぇ〜」
女「雲も曇りもなく、どこまでも青い空か。
  人の暮らしを荒らし回るだけが取り得と思っていたが、なかなか粋な所もあるものだ」
男「物事には何にだって良い面と悪い面があるものなんだよ。
  ちょっと視点を変えればさ、女さんの唇だって……」
女「私の唇だって?」
男「……………………あいてっ!!」
女「思いつかないなら最初から言うな。淡い期待をさせおって、この馬鹿め……!!」

男「もぉー、女さんってば、まださっきのこと怒ってんの?
  適当な事言って傷つけとのは悪かったよ。ほらこの通りだから、機嫌治してよ。ねっ、ねっ?」
女「どうせ私の唇は、台風が通った田んぼの様に荒れるだけしか能が無いさ。ふんっ!!」
男「おぉっ、上手い!! 澄み渡る空の清さとは、まさにこれ天と地の差……あいてててて!!
  引っ張らないでよ、頬っぺた引っ張らないでぇっ!! あだゃだゃだゃっ!!」
女「なぜお前はそういう要らん所ばかりに気が回るんだ、えぇっ!!」
男「いや〜、それほどでもないですよぉ……って、あいだぁっ!?
  ちょっ、タンマタンマ、分かってるって褒めて無いってのは分かっててボケて……」

女「なんでお前は、『いつかは、その唇の台風も消えて、この空の様に綺麗に澄み渡ると良いね』
  くらいの台詞が言えんのだ。ええいっ、この唐変木!! ウスラトンカチ!!(///)」
男「僕の顔を台風が直撃した様な感じにしといてよく言うよ……。しくしくしく……」
79名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/23(火) 23:02:50 ID:X5vPdLXz
男「アニメとかドラマとかでさ、よくペンキ塗りたてのベンチに気付かないで座って
  ペンキが背中にべったりって展開あるけど、実際塗られてるベンチなんて見かけないよね」
女「どこぞの漫画でもあったなそんなネタ。で、それがどうした、塗られてるベンチでも見かけたのか?
  それで誘惑に負けて座ってしまったのか? そうかそうか、まったくきみはどうしようもない馬鹿だなぁ……」
男「それにさぁ、そもそも張り紙なり立て札なり置くにしてもちゃんと見える所に置くはずでしょ。
  漫画とかではベンチの裏とかに貼ってあるけど、そんな見えにくい所常識的に考えて貼る訳無いじゃん。
  だからさ、かかるほうも相当にアホだけど、塗るほうもたいがいにアホだよね、アレって」
女「ふむ、座る阿呆に塗る阿呆、同じ阿呆でもお前のような底抜けの馬鹿にアホとは言われたくないがな。
  で、阿呆で馬鹿の男くんよ、もったいぶらずにその鍛え上げられた馬鹿の背中……じゃなかった、ペンキの背中を見せておくれよ」
男「つまりだねえ、僕が何を言いたいかというと、注意の張り紙はもっと見やすい所に貼るべきだと言いたいわけで。
  転じて女さんの唇にも、『唇剥がれかけ注意』の張り紙を……イタイイタイイタイイタイ!!!」
女「なんで私の唇にそんなもんを貼り付けなくちゃならんのだ。理由を述べろ理由を」
男「だ、だってほら。なにげなくキスしたら、口紅の代わりに血ついちゃったらムードが台無……。
  イテテ、イテ、イテテテテテ!! やめてよっ、これ以上は人体の構造的に曲がらなイダダダダ……!!」

男「なんだよなんだよ、人の事を決まりきったように馬鹿馬鹿って!!
  そんなに馬鹿馬鹿言われたら、本物の馬鹿の僕でも嫌味の一つも言いたくなるよ!!」
女「けど、実際に座っていたんだろう? ほれ見ろなんという見事なシマウマ模様。
  良かったな、元が馬鹿だけに良く似合ってるぞ。今日から君は立派な縞馬鹿だ」
男「だって、だって、本当に後に張り紙してあったんだもの、仕方ないじゃん……悔しいじゃん……」
女「おいおい、その程度の事で泣くなよ、男の子だろう。まったく、馬鹿の上に世話の焼ける奴だなぁ。
  しかたない、後で私の家にその服持って来い、シンナーで落としてやるから」
男「……シンナーは駄目だよ。ダメ。ゼッタイ。麻薬・覚せい剤乱用防止センター」
女「塗りミスした時に使うんだよ!! 人が好意で落としてやろうと言っているのだ、黙って出せ!!」
男「うん……。えへへぇ、ありがとね女さん……」
女「まったく、私はお前の女房じゃ無いんだぞ。ぶつぶつぶつぶつ……」
80名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/24(水) 00:07:24 ID:uGlQtJgD
――二人で観光地へ日帰り旅行

女「はーい、にっこり笑ってー。1+1はー?」
男「ワンが二つで、ワンワン、ワワワン!! ワンワン、キャンキャン、アォーン!!」
女「……あのな、お前が馬鹿という事はそんな風にわざわざアピールしなくても見れば充分分かるから。
  それとも何か、どっかのラノベみたいに、この馬鹿犬とでも罵られたい願望でもあるのか?」
男「えーっ、面白くなかった僕のギャグ?」
女「面白くない上に、こっちまで恥かしくなるから、出来れば止めてくれ。
  ほれっ、次は私の番だ。綺麗に写せよ」
男「はいはい、任せて任せてー。それじゃ行くよぉー。
  働いたら負けかなと思ってる生き物ってなーに?」
女「……Not currently engaged in Employment, Education or Training」
男「違うよ、答えはニ―――――――――――――――――ト!!
  もうっ、なんでこんな簡単な問題もわかんないのさ。まったく女さんてば馬鹿だなぁ、本当に馬鹿」
女「掛け声とかいいからさっさと撮れ。ほれっ早くしろ、英語補習常習者!!」

男「……むーっ。ねぇ、なんで写真撮るっていうのに、そんな不機嫌そうな顔してるのさ」
女「別に不機嫌なんかじゃない。いいから早く撮れ、時間がもったいないだろ」
男「嘘だぁ、そんな唇を一文字に結んだ顔で言っても説得力ないよ。
  ねぇ、何がそんなに嫌なのさ、さっき僕が馬鹿馬鹿言ったから?」
女「違う」
男「じゃぁなにさ。ねぇ、せっかくの二人での旅行なんだからさ、ちゃんと笑った写真残そうよ。
  僕が悪いんだったらいくらでも謝るからさ、ねっ、ほら、この通り……」
女「違う、そういうことじゃない。これはお前じゃなくて、私の体の――唇の問題だ」
男「……あっ」
女「残したくないんだよ、私のこんな姿を、こんな唇の姿を。
  だから写真を撮る時はいつもこうするようにしてる。後で見ても分かりにくいように、な」
男「……ご、ごめん。そんな風に思っていたなんて気付かなくって」
女「……まったく、いつも下らん事には気付いてすぐ茶化すくせに、なぜこういう肝心な時に気付かんのだ。
  この大馬鹿者め。ほれ分かったらちゃっちゃと撮れ。撮ったらさっさと茶屋にでも入って団子でも奢……」
男「けど、女さんは嫌かもしれないけど。僕はやっぱり笑っていて欲しいな」
女「…………」
男「す、好きな…人……だから……さ。(///)
  そ、そんな人との思い出の写真が笑顔じゃないってのは、なんか寂しいよ、やっぱり……」
女「……良いのか? こんな唇だぞ?」
男「そんなの気にする様なら、好きになんかなってないって。
  それに、そんなに神経質にならなくっても、写真なんてちっちゃいから分かんないよ。
  だからほら、ねっ、笑ってよ女さん。ニって、ニーってさぁ……」
女「……ふふっ、そうだな。好きな人との旅行の写真がむくれっ面じゃ味気ないも」
男「その笑顔いただきさっ!! くらえ、富竹フラーッシュ!!」
女「なぁっ、いきなりっ!? まっ、待て男、その不意打ちは卑怯だろぉっ……!!(///)」
81名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/25(木) 01:05:42 ID:QGRhWz8W
男「ちょっ、やっ、待って待って、話を聞いてよ女さん。
  隻眼キャラがゲームで市民権を得てるんだから、その内唇に傷を負った様なキャラもゲームにって……。
  やっ、冗談じゃない、なにマジになってんのさ。やめてっ、あっ、目は弄ったららめっ、らめったららめぇぇええっ!!
  だっ、誰か助けて、助けてDoraemoon!! Doraemoooooon!! ギャワーッ!!」
女「Ya! Ya! Ya! Ya! Yah! THE OFFSPRINGとな、ギャグが古すぎるわ!!
  まったく、すぐこうやって命乞いするくせに、懲りもせずに良くやるよ。本当に学習能力が無い奴だなぁ……」
男「い、いくぅー、どこだいくぅー。己の、己の顔はどうなっているーっ。
  酷いよ女さん、チョキで目潰しとかマジスパルタン。なに、君は錬金の戦士かなにかなの?
  それでその唇の皮も実は武装錬金で、剥がれそうで剥がれないというまるで利用価値の無い特性を……。
  やぁっ、やめてぇっ!! ジャジャン拳の構えをとらないでぇっ!!」
女「安心しろ、最初はグーだし、その後もグーだ。いいから黙って一発殴らせろッ!!」

女「しかし『Doraemoon』か、懐かしいな。Flash黎明期の作品だな、私も良く見たものだ」
男「こんなに何回も見て飽きないのかってくらい見たよね。いやー、実に面白かった。
  最近はニコニコとかに押されていまいちパッとしないけど、Flashアニメーションは日本の文化の極みだよ、うん」
女「後はシェリーに口づけとかジンギスカン、もすかうなんていう空耳系もよく聞いたな。
  ギャ○ンやシャ○バンなんかを今の忙しい人向け系と考えると、媒体が動画にシフトしただけで
  やってる事は昔と対して変わらないのかもしれんな」
男「ただ、インタラクティブ性は失われたよね。あと、さりげなくランダムで動画が変わる様なギミックも。
  とらぶる○ィンドウズとか、2ちゃんねる○王みたいなのとか」
女「あぁあぁ、あったあった。最近ではウサ○イのPVなんかがそうだな。
  あの手のFlashは、よく全種類見ようとして何度もリプレイボタンを押したなぁ〜。
  けど、実は一定のタイミングで特定のキーを押す事で見れるようになってたりするんだよ、これが。
  コンプした後にそれに気付いて、私が費やした時間はいったいなんだったんだーってなった事も……」
男「女さんの唇の皮を弄った時の反応も、もうちょっと色々あれば僕もコンプする気になるのになぁ。
  もっとこう、『やめてよぉーっ』とか、『ひどい、私ないちゃうんだから』とか、そういう反応とかもないのー?
  いっつも暴力ネタばっかりで、すっかりMに目覚めちゃったんだけ、あいてあいてあいててテテテ……!!」
女「そりゃ、こっちの台詞だ。口を開けば唇の皮があーだこーだーと言いおってからに!!
  たまには私を喜ばす言葉の一つや二つくらい吐いてみろというのだ。ふんっ!!」
82名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/26(金) 00:51:22 ID:+ZhBW5eY
男「ツンデレツンデレツンデレツンデレ♪ ツンデレツンデレツンデレツンデレ♪
  ツンデレツンデレツンデレツンデレ♪ ツンデレツンデレツンデレツンデレ♪
  ツンデレツンデレツンデレツンデレ♪ ツンデレツンデツン……デ、デ……すぅー……。
  ちょっとちょっと、女さんなんで『どうした、ついに気でも狂れたか』とか言って止めてくれないのさ!!
  もう少しで僕酸欠で死んじゃうとこだったよ!? ええい、女さんのツンデレ、最終鬼ち唇の皮ッ!!」
女「ふむ、語呂が最悪のうえに面白くもなんとも無いぞ。
  まったく、お前のその壊滅的なギャグセンスは、直せるときに直しておかんと生死に関わるかもしれんな……」
男「……だよね、僕も無いと思ったもの。けど、無いと思っててもどうしても言ってみたかったんだ、不思議っ!!」
女「で、誰がツンデレだって誰が? 私はただ、お前が私の唇に対して失礼な事をのたまうので、
  それに対して世界の警察よろしく際限なき報復活動をしているに過ぎないわけだが、何か文句はあるかね、ううん?」
男「まはまはーっ、ほんはへれちゃっへー(またまたー、そんな照れちゃってー)
  ひぁっ、いはいいはいいはいは、ほうはんはっへほうはん(ひゃぁっ、イタイイタイイタイタ、冗談だって冗談)
  やめへやめへーふひはへほんはひはっはふー(やめてやめてー、口裂け女になっちゃうー)」
女「……まったく。スイーツだのなんだのもそうだが、そうやって流行り言葉で何でも表現しようとするのは悪い癖だ。
  別にそんな横文字使わんでも、スイーツはお菓子、ツンデレは素直じゃない、ヤンデレはイカレオポンチで良いだろう」
男「流行にはとりあえず乗っかる、もしくは叩く、これが最近の若者のトレンドなんだYO!
  良いじゃん今が楽しければなんだって。どうせ五年経ったらただの箱、十年経ったら死語廃語、
  二十年経ったら特別番組『あの人は今 〜アイ(キャッチ)・覚えていますか〜』なんだからさー!
  無意味な理屈なんて捏ねるだけナンセンス!! 空気を読んで楽しもうぜ、空気をさ!!」
女「で、そういうお前は空気読めてると自分で思うのか? えっ、この失言大王」
男「いはーほれほどでほはいははー(いやー、それほどでもないかなー)
  ほいうは、ほへへはらほんはへひはっへはいひ(というか、読めてたらこんな目にあってないし)」

女「だいたい、私は私なりに好意は表しているつもりだぞ……。(///)
  どちらかといえば、毎度毎度下らん事を言って私の気を引こうとするお前のほうがツンデレじゃないのか?」
男「失礼なー、こんなTSしたら理想のデレデレキャラクター、滅多におらんとですよ!!
  ツンデレなのは間違いなく女さん。その剥がれそうで剥がれない、
  『ふんっ、貴方の唇なんかこっちから剥がれてやるわよ!!(……馬鹿、本当は剥がれたくないに決まってるじゃない!!)』
  みたいな感じの唇の皮が何よりの証拠っ!! 細胞レベルで女さんは生粋のツンデレなのさっ!!」
女「……よもや唇の皮をツンデレ呼ばわりされるとは思わなかったよ」

男「ところでさー、ツンデレって英語でスペルどー書くの?
  ヤンデレも、よかったらおせーてー、ねーおせーてー」
女「……少しずつ私とツッコミの練習をしていこう、な?
  なぁに、すぐにお前なら増岡の岡田レベルにはなれるさ」
男「もぉー、なんの話だよー? ねー、どう書くのさ、もったいぶらずに教えてよー」
女「お前、本気で言っているの……いや待てよ、これも含めて揚げ足取りという事も……。
  いや、考えるだけ面倒だな。なに、どうせ馬鹿は馬鹿だし、大丈夫だろう……」
83名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/27(土) 00:28:19 ID:KivmtVSr
男「ねえねえ女さん。よかったらさ、これかけてみてくれない?」
女「……眼鏡か? 度が入って無いなら別に構わんが。しかし、いったいなんでまたこんなものを」
男「いやー、百円ショップで暇つぶししてたらたまたま見つけてさー。
  ほら女さんってこういつもツンツンしてるじゃない、
  だからキャラ的に眼鏡も似合うんじゃないかなーと思ってさ、買ってきちゃった」
女「百円ショップということは、おそらく老眼鏡か……。
  まぁ、いいだろう。プレゼントと思えば悪い気はせんしな。
  ……ほれっ、これで良いか、どうだ似合ってるか?」
男「オーウ、グーッド!! 良いね良いねぇ、なんだか眼鏡のおかげでとっても賢く見えるよ!!」
女「馬鹿のお前に賢く見えるといわれてもなぁ。
  ……というか、もっと違う褒め方があっても良いんじゃないか?
  その、だな……、可愛く見えるだとか……、大人っぽく見えるだとか……(///)」
男「見える見える!! なんかねー、うんと、あれだ、漫画の学級委員長さんみたい!!
  私遊んでないんですって感じがひしひしと伝わってくるよぉー、眼鏡と唇から!!」
女「そ、そうか、委員長みたいか……。(///)
  ……待て、唇からとな? いったいどういう意味だ?」
男「その唇の野放図に任せた荒れっぷりがね、いかにも外見に無頓着といいますか、
  そばかすなんて気にしないはという感じの、いかにもパッとしない眼鏡キャラ的委員長像なわけですよ」
女「待て、そのつまり、どういう意味だ。
  お前の言う委員長っぽいというのは、出来る女みたいとかそういうのではないのか?」
男「違うよー、僕の言う委員長像は、ちび丸子ちゃんで言う所の丸尾君!! ヤマザキで言う所のメメ子先生!!
  瀬戸の花嫁のキョーッキョッキョ! 最後の女傑族ことラストアマゾネスの事さっ!!」
女「……つまり? 褒めているのか? 貶しているのか?
  いや、訊くまでも無く後者だな、間違いなく…………」
男「おや、どうしたんだよ女さん、そんな眉間に皺なんか寄せちゃって、ますます委員長っぽいよ?
  『ちょっと男くん、静かにしてくれるっ? さっきから五月蝿いんだけど』って感じだね、ちょっとゾクゾクしちゃ……オフゥッ!?」
女「ちょっと男くん、静かにしてあげる。さっきから五月蝿いんだけど……ッ!!」
男「あっ、ちょっとグーはまずいって、グーは!! 女の子だからって、そんな風に殴っちゃ、ぎゃああああっ!!」

女「ふん!! どうせ私はパッとせんキャラクターだよ。
  せっかくお前の為に眼鏡をかけてやったというのに、酷く気分が悪いわ!!」
男「け、けどさぁ、丸尾君はともかくメメ子先生もラスト・アマゾネスも眼鏡外すと美人さんじゃん……」
女「……そっ、そうなのか?(///)」
男「そうだよぉ、眼鏡かけてるときと外してる時じゃ全然印象が変わる、って良くある設定じゃない。
  ほらっ、女さんも外してみなよ、もしかしたら眼鏡効果で唇の皮も無かった事になるかもしれないよ?」
女「なっ、なにを馬鹿な事を。そ、そんな事が起こる訳無いだろう常識的に考えて…………………………」
84名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/27(土) 23:40:36 ID:KivmtVSr
――二人で仲良く初詣

男「初夢は一富士、二鷹、三なすびっていうけど、なかなか元旦に夢を見るのって難しいよね。
  僕ってさ普段も滅多に夢とか見れなくてさ、今年も初夢は見れなかったや。いやー残念」
女「いや、初夢の定義には諸説あってな。どれが正解という事も無いのだが、
  『大晦日と元日の間』、『元日と二日の間』、『二日と三日の間』の三種類がWikiには記されている。
  だから、今日見れなかったとしても、まだ明日・明後日にもチャンスはあるぞ」
男「本当!? よーし、それじゃぁっ今日こそ頑張って良い夢見るぞーっ!!」
女「なにをどう頑張るのかは知らんが、まぁ頑張れ。
  ……おや、やらしいな。めでたいめでたい正月だというのに、雨とは」
男「おぉっ、小雨だけど濡れると風引いちゃいそうだね。
  よかった、こんなこともあろうかと折り畳み傘を持ってきておいて。はい、女さんどうぞ」
女「どうぞって、一本だけじゃないか。お前は?」
男「僕は大丈夫だよ。何て言ったって、ポーニョポニョポニョ男の子だもの!!
  こんな雨風なんのその鈴木その子ってね……あっ……!
女「まったく、なにが理由かは知らんが妙な意地なぞ張るな、お前らしくも無い。
  ほれっ、女の子に傘を持たせるな。はやく傘を持たんか」
男「良いの? 相合傘なんて恥かしいんじゃ……」
女「濡れた男と並んで歩く方がよっぽど恥かしいわ。
  いいからもっと肩を寄せろ、濡れてしまうだろう……(///)」
男「……そっ、それじゃぁ遠慮なく(///)」
女「んっ……。なっ、なんだ、何をジロジロ私の顔を見ている!!(///)
  口に何か付いているか? って、あぁそうだな、唇の皮が付いてたな。ほれ、そう言いたいのだろ……」
男「いや、今日は何もついてないよ。とっても瑞々しくて鮮やかなピンクをした唇だ……」
女「え゙っ!? そっ、そんな馬鹿なっ……!? って!? えっ? あっ? えぇっ!?
  ほ、本当だ、本当にに唇の皮が無くなってる……。なっ、なんでだ?」
男「……女さん!!」ガバッ
女「おっ、男!? やっ、ちょっと、かっ、顔が近いぞ!!
  こらっ、離れろ……離れ……離れてぇっ…………!(///)」
男「……今まで待ったんだ。良いでしょ?」
女「まっ、ままっ、待ったって、そんな!! 良いも悪いも、心の準備がぁっ!? あうっ、むぐっ……!!」
男「ん…………」
女「んんっ……………ッ!! ぷはぁっ!! はぁー、はぁーっ……!!」
男「……イタッ。酷いや、噛んだね」
女「ひっ、酷いのはどっちだ!! いきなり人のく、くち、唇を、う、うば、うばうば、うば……」
男(?)「……チッ、モウスコシダッタトイウノニ。ミッションシッパイ、コレヨリキョウコウシュダンニデマス」
女「……おっ、男? なんだ、いったい、何を言っているんだ?
  というか、お前その目どうしたんだ、なんか宝石みたいに真っ赤だぞ?」
男「待ていっ、そうはいかん、そうはいかんぞ!! 偽男っ!! お前に女さんの唇を好き勝手にはさせーん!!」
女「うおっ!? お、男が二人!? こっ、これはいったい……!?」
偽男「バカナー!! オトコ、オマエイキテイタノカ!?」
男「侮るなよ!! 清水の舞台から突き落としたくらいで、僕と僕の女さんの唇の皮への執着を消せると思ったら大間違いだ!!
  そう、僕は蘇ったのさ、女さんの唇の皮の為に地獄の底から、機械の体になってな!!」
偽男「ナ、ナンダッテー!!」
男「見せてやるぜ、これが僕の生まれ変わった不死身の体だぁっ!!
  それっ、ムーンライトパワー、メイクアーップ!! しゃらんらしゃらんらへいへへいへい、しゃらんらー♪」
偽男「マッ、マサカ!! キサマガアノデンセツノ、セーラフクジンゾウニンゲンマジョッコダトイウノカ……!!」


チュンチュン
女「…………うむ? ここは、私の部屋?」
カサカサ(唇の皮を確認する音)
女「……いつもどおり。という事は、さっきのは夢?」
男(家の外から)「おーいっ女さーん、起きてるー!? 起きてたら、一緒に初詣行こうよぉー!!」
女「……はぁ。この初夢では、今年も苦労の多い年になりそうだな」
85名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/28(日) 01:00:25 ID:SueAyfAP
――再び二人で仲良く初詣

男「いやー、それでさー。『殿中でござる殿中でござる!! NHK教育日曜午後五時はニャンちゅうでござる!!』
  って言いながら吉良屋敷を徘徊してさ。出てくる敵を大石さんの作ったラーメンで『そぉい!!』って」
女「ふむ、馬鹿のお前らしく無茶苦茶な初夢だな。良かったな、これで今年も馬鹿確定だ」
男「ぶーっ、酷いな馬鹿確定だなんて。そういう女さんはどうだったのさ、どんな初夢みたの?」
女「わっ、私!? 私は……その……。あんまり、夢を見るほうではないのでな……(///)」
男「なーんだ見れなかったんだ、残念。せっかく夢占いしてあげようと思って、本持ってきたのに」
女「夢占い?」
男「そっ。夢に出てきた物とかシチュエーションから、その人がどういう欲求を持ってるのかとかを占うの。
  これが結構面白いんだよ。例えばね、ラーメンは平凡な日常生活の象徴なんだってー」
女「とても日常生活とはかけ離れた夢なのに?
  あぁ、『そぉい!!』ってやってぶちまけてるから、そういうのを壊したいという意味なのか?」
男「そういう事なのかもねー。ねっ、けっこう面白いでしょ?」
女「ふむ、そうだな……。そ、そうだ、そう言えば初夢じゃないんだが、
  つい最近雨に降られて傘をさす夢を見てな。これはいったいどういう意味だ?」
男「うーん、ちょっと待ってね。
  雨は恵みの雨の象徴で、運が良くなるって意味らしいね。
  振り方によって意味は色々あるけど、まずは吉兆と言って良いみたい。
  傘は……。誰かに守られたいとか守りたいとかの象徴だって。
  この場合は、雨が降ってきて傘をさした訳だから、誰か女さんを守ってくれる人が現れるって意味かな」
女「そっ、そうか。ち、ちなみに、その傘を人から貰った場合はどうなる?」
男「えっと、その場合は……。親から貰った場合は自立が出来てないって意味らしいけど。
  誰かと一緒にさしてたなら、その人との親密さを表すらしいよ?
  まぁ、そうだよね夢の中とはいえ相合傘するなんて好きな人じゃないとやらないよ」
女「そっ、そうだな……。好きな相手にしかせんな……(///)」
男「まぁけど、所詮占いだからね。本によっては同じ夢でも解釈が違ったりするし。
  たとえば、今使った本では『噛む』ことは、攻撃性、攻撃的性欲、自己の性的衝動に対する恐怖。なんて書いてあるけど。
  前に見た違う本では『噛む』っていう行為は、噛んだ相手に対する強い愛情や性的欲求を表すって……。
  あれ、どうしたの? 顔が真っ赤だよ、大丈夫?」
女「あっ、甘酒が効いてきたみたいだ!! やっ、やっぱり、未成年はお酒は飲んじゃだめだなっ!!(///)」
男「ちなみに荒れた唇は、愛情に飢えている、障害の多い恋なんていう意味が……あいてっ!!」

男「五円玉五円玉っと……。ありゃ、無いや」
女「意外と心身深い奴だな。どれっ、私が貸してやろう。ありがたく思えよ」
男「おぉっ、ありがとう。これで僕と女さんも今年一年縁がありそうだね」
女「こっちとしては、早々にこんなただれた縁は切ってしまいたいがな。
  ほれっ、さっさと祈っておみくじでも買いに行くぞ」
男「うん、そうだねっ……」
女「(……まっ、まぁなんだ。今年もこの隣の馬鹿と一緒に居られ……なくても良いんだが。
  その、なんだ。私が目を離すとこいつが何をやらかすか分かったものではないのでな、だからまぁお守りをかね……)」
男「すぅっ…………。
  女さんの唇が今年こそよくなりますよぉにぃっ!!!」
女「……//////なっ!? なっ、なっ、なぁーーーっ!?
  お、男、おっ、おま、お前っ!? なっ、何をいきなりそんな大声でぇっ!?(///)」
男「へっ? お祈りって、声に出してするものじゃなかったっけ?」
女「いっ、いやっ、するけど、するが、するけれども。けれども、他人のことを、そんなっ、えっと……!?
  ……も、もぉっ!! この大馬鹿者ぉ〜〜〜っ!!(///)」
男「えぇっ!? なんでそうなるのさぁっ!?」


参考1: ttp://diary.jp.aol.com/renjhcsb/
参考2: ttp://oizumi.main.jp/jiten1/jitendesu.html
86名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/28(日) 10:09:41 ID:fsZhxtGl
いつも見てるよカサカサ
女かわええ
87名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/30(火) 00:25:47 ID:/Y89l2hv
――公園

男「さくら〜さくら〜野山も里も〜見渡す限り〜
  かすみか雲か〜朝日ににおう〜
  さくら〜さくら〜花ざかり〜〜〜」
女「ふむ、実に見事な桜だな。今は九月だが」
男「狂い咲きって奴だね。いやー、それにしても本当に見事なもんだよ。
  これじゃもう、これから温かくなるのか寒くなるのか分からなくなっちゃいそうだね」
女「これもまた、地球温暖化の影響という奴かな。
  話は変わるがな、桜の花は見てる分には綺麗で良いんだが、
  その後の始末が面倒でかなわんのだよ。こういう下が土の所なら良いんだが、
  コンクリートの上なんかに降られると、へばりついてなかなか取れないのなんの。
  それに加えて、毛虫は沸く、落ち葉や茶色いよくわかんないので道路は汚れるし……」
男「茶色いよくわかんないの? なにそれ?」
女「良く分からんが、桜が散った後にきまって落ちてるんだよ。
  落ちてるだけでもなんかの糞みたいで見栄え悪いんだが、そこに雨が降るともう最悪でな。
  水で引き伸ばされて、黒いコンクリートの道路が一面真っ茶っ茶になってしまうわけだ、これが」
男「なんか、あんまり想像したくない光景だね」
女「まぁ、他にも木があるから必ずしも桜とは言えないが、桜の散る季節に良く落ちてるんだ。
  それでまぁ、毎年近所の人から早く掃除しろって掃除しろって苦情が来てな。
  まったく、咲いてる時は綺麗ですねとか言ってる癖に、散った途端手のひら返すようなこの仕打ち。
  そりゃ絶望して枝垂れてきちゃうのも頷けるってものさ。勝手なもんだよ人間なんてのは……ブツブツ」
男「……と、とりあえず、桜の話はここまでにして。えっと、ほら、地球温暖化の話をしようよ。
  大変だよね、どっかの映画みたいに『世界がおかしくなりはじめてる』のかも。
  そして人の頭もおかしくなっていって、ついにはその影響は人の体にまで……!!
  そうっ、女さんの唇の皮が常時仮性なのは、実は地球温暖化のせいだったんだよ!! なっ、なんだってー!!」
女「…………はぁ(斜め下に視線を逸らして)」
男「……えとえと。あのねっ、ほら、普通唇の皮って冬場になってくると荒れるものじゃない?
  そうすると、女さんの唇って言ってみれば唇の皮の狂い咲きになる訳じゃん。
  地球温暖化で桜が狂い咲くんだから、女さんの唇の皮にも因果関係があってもいいんじゃ……。
  って、女さん、どこいくのっ!? ちょっとっ、デートの途中じゃない!! 置いてかないでよぉっ!!」
女「苦情来る前に掃除しとくか……。はぁ、せっかくの休日だというのに…………」


――けっく、その後二人で仲良く道路の掃除になったとさ
88名無しさん@お腹いっぱい。:2008/10/02(木) 00:03:33 ID:JUQ9a/w2
女「今日ニュースで土佐の箸拳が取り上げられていてな」
男「えっ、なになに、野球拳? そんなものニュースで取り上げるなんて世も末だなぁ。
  あれでしょ、女さんてば服をひん剥かれる代わりに、唇の皮剥かせるつもりなんでしょ?
  いやいや、流石にそれは無理だって。だってそんなの許可したら女さんほぼ無敵じゃ……げふぅっ!!」
女「箸拳だは・し・け・ん!! どこのテレビ局が野球拳みたいな破廉恥な物を取り上げるんだ!!」
男「えーっ、子供の頃にテレビでやってなかったっけ?
  まぁ、それはそれとして。なになにどういう遊びなのその箸拳って、知ってるなら教えてよ?」
女「ふむ。まぁ、分かりやすくいえばバリチッチやいっせっせみたいな数当て遊びだな。
  後攻がまず三本の箸の内から何本か箸を握り前に出し、
  次に先攻がそれを見て三本になるように箸を握って前に出す。
  後攻は二人が握っている箸の合計を推理して言うんだが、
  この時、先攻が目指した三本と、偶数は言う事ができないんだ」
男「んー、すると一と五しか言えないって訳か。
  それにしてもなんで、偶数は駄目なんだろ?」
女「私も詳しくは知らんが、ほら箸は必ず二本ずつで使うものだろう、それと関係あるんじゃないか?
  まぁとにかくだ、偶数だったら攻守交替をしつつ、箸の本数を先に二回言い当てたほうが勝ち。
  負けたほうは罰としてお酒を一杯飲まさせられる。とまぁ、そういう宴会芸みたいな遊びなんだ」
男「負ければ負けるほど飲まされるっていうのがなんか面白いね。
  そうだ、せっかくだし今から二人でやってみようよ。自販機のジュース一本賭けてさ」
女「ほう、面白い。言っておくがな、私は小学校の頃バリチッチで無敗伝説を打ち立てた事が……」

男「……つ、強いっ。まさか、交代することもなくストレート負けするなんて」
女「だから言っただろう? 数当て遊びは得意だと。
  さて、いったいに何を奢ってもらおうかのう。メッコールが良いか、それともマックスコーヒーか」
男「ちょっとちょっと、それどっちもこの地域じゃ売ってないジュースじゃん。
  えっ、ちょっと、何その眼? 言いだしっぺはお前だろうって感じで、こっち見ないでよ」
女「勝負に負けたお前が悪い。まあ、せめてもの情けだマウンテンデューで勘弁してやろう」
男「それもこの地域じゃあんまり見かけないジュースじゃん。酷いや、女さんのドS。
  わざわざそんなマニアックなのにしなくても、唇に良さそうなファイブミニとかにしとけば良いのに……」
女「ファイブミニはそんなに肌とは関係ないと思うぞ? いいから、つべこべ言わずに買って来いっ!!」
89名無しさん@お腹いっぱい。:2008/10/03(金) 00:15:10 ID:5QYm4oKU
男「クレーンクレーンクレーンゲームー♪
  流行のアニメのフィギュアをホイっ♪ 大きなお菓子の袋をホイっ♪ ホイホイホイっと……」
女「おぉっ、ちょっと眼を離した隙に大漁だな。
  なんだ馬鹿の癖に誇れる特技を持ってるじゃないか。ちょっと見直したぞ」
男「えへへー、褒めて褒めてー。もっと褒めてー」
女「おっ、このぬいぐるみ可愛いな。どれ、金は私が払うから一つ取ってくれないか?」
男「あっ、それは無理。取ろうと思えば取れるけど二千円以上かかっちゃうよ?」
女「……なんだそれ。それだけ大漁なのに、あの人形一つ取れないのか?」
男「えっとね、上手い人ってのはね勿論取る技術もあるんだけど、
  それよりも取れる取れないの見極めが上手い人なんだ。
  あれはそうだね、少しずつ引っ掛けて転がしていけば取れるとは思うけど……。
  ほら見てこのアームの先。ちょっと筐体揺らしただけでも激しく揺れちゃうでしょ。
  つまりアームの力が弱いんだ、だから引っ掛けても上手く転がってくれないかもしれないんだよ」
女「……ほ、ほう、なるほど」
男「投入額によってアームの力が強くなったりするらしいけど、どう上手く転がってもこの距離は二千円はかかる。
  それだったら、ヤフオクとか景品を取り扱ってる通販で買ったほうが安くつくんだよ。
  なんと言ってもクレーンゲームの景品は、原価が800円以下の物しか無いからね……」
女「むぅ……。いつもは馬鹿な事しか言わぬその口から、そんな言葉が出るとは。
  そうか、お前でも無理なのか。なら、仕方ないな諦めるか……」
男「……けどまぁ、どうしても欲しいって言うならそれも一興。
  こういうのは自分で取った、誰かに取ってもらったっていうのが大事だったりするからね。
  というわけで、そこまで欲しいなら取ってあげるよ。けどお金はいらない、僕から女さんにプレゼントしたげる」
女「なっ、そんな、そこまで欲しい訳じゃ。というか、流石にそれはお前に悪いんじゃ……」
男「良いから良いから、僕が女さんにプレゼントしてあげたいんだ。
  それに他人のお金じゃ、いまいち緊張感が無いからね。まぁ黙って後で見てなって……」
女「お、男……(///)」

女「なぁ、さっきから見ていて気になったんだが」
男「なにっ。今集中しているからどうでも良い事は後にしてくれる?」
女「私の気のせいなら良いのだが。さっきからお前、人形の口元ばかり狙ってないか?」
男「仕方ないじゃん、この人形頭が大きいんだから。あぁっ、反対方向に転がったぁっ!!」
女「……決して、他意は無いんだな? 決して?」
男「なにそれ、いつもの僕の唇弄りって言いたいの? 違うよ、たまたまだよ、たまたま!!」
女「……だと良いのだが」
男「あぁっもうっ!! また変な方向に行っちゃったよぉっ!!
  もうっ、なんでこれタグつけないかなぁ!! この口の辺りに付いてればもうちょっと楽なのに……」
女「……おい」
男「違うって、本当にそう思ったんだって!! 唇の皮みたいとかこれっぽっちも思ってないよ!!」
90名無しさん@お腹いっぱい。:2008/10/03(金) 23:04:03 ID:5QYm4oKU
男「天気の良い日に干した布団ってさ、ぽかぽか温かくって良い匂いがするよね。
  あの匂いってさぁ、いったいなんの匂いなんだろう?
  日の光に浴びて出るんだから、やっぱり『おひさまの匂』いなのかなぁ?」
女「ふむ、私も前に気になって調べてみたんだがな、
  どうやらあれは布団に付いた私たちの垢や汗・洗剤なんかが分解されて出る匂いらしい」
男「汗や垢!? そんな、あんなに良い匂いなのにっ!?」
女「紫外線には殺菌作用があるらしくてな、脱臭にも使われるそうだからそれでじゃないかな。
  ほらっ、温泉なんかにあるヘアブラシが入れてある箱も紫外線殺菌されてるだろ?」
男「……そういえば、あれ開いた時にも布団を干したときと似た匂いがするような。
  そっか〜、凄いんだな紫外線って。女さんの唇を荒らすだけじゃ無かっ……あだぁっ!?」
女「お前の口も、私を怒らす以外の作用があれば良いのにと常々思うよ。まったく」」
91名無しさん@お腹いっぱい。:2008/10/04(土) 00:06:28 ID:I9xJxegd
男「お布団といえば枕。枕といったら、やっぱり枕投げだよね。
  けど、中に入っているものによっちゃぁ投げると相当痛いわけで。
  女さんはどんな枕使ってた? そば殻、プラスチック? それとも羽毛?」
女「私はそうだなぁ、小さい頃はそば殻を使ってたが、今は低反発枕を使ってるな。
  アレの中身が何なのかは知らんが、中々に心地が良いぞ。オススメだ」
男「頭の形に沈んでくれるんだよね。けどまぁ、僕はやっぱりそば殻やプラスチックかな。
  なんといってもあのジャリジャリっていう音がたまらないんだよね。あと、ひんやりした感じも」
女「……暑くて寝苦しい夜に重宝するよな、そば殻やプラスチックは。
  けどまぁ最近は、そんな事感じる前に疲れてバタンキューだからなぁ」
男「子供の頃は布団に入って寝付けないなんてことしょっちゅうだったけど、今はそんなにだよね。
  あぁ、これが大人になるっていう事なのかなぁ……」
女「だとしたら良い事じゃないか。無駄な時間を過ごさなくなったわけだから」
男「あっそうそう、枕カバーってどれくらいの周期で洗ってる?
  僕は基本一年くらいほったらかしだけど……」
女「それは、流石に汚いだろ。せめて、三ヶ月に一度くらいは洗濯しろよ。
  変な菌が沸いて、病気になっても知らんぞ……」
男「いやいやー、それを言うなら女さんでしょ。
  ほらっ、見てみなよその唇、そんなに荒れてるのも女さんの枕に菌が沸いてて、
  夜毎それが唇に付着するから……イタタタタ、イタタタ!! 冗談、冗談だってばっ!!」
女「仰向けで寝てるというのに、どうやって唇に枕の菌をつけるというのだ。えぇっ、この馬鹿めっ!!
  お前と違って一ヶ月に一度は洗濯しておるわっ!! まったく!!」
男「じゃ、じゃあ布団だ。布団に菌が沸いていて、それが女さんの唇に……」
女「お前はどうあってもわたしの寝床に菌が沸いているという事にしたいらしいなぁ……。
  その頭をかち割って、脳みそに菌がわいてないか確認してやろうかっ!! このっ、このっ!!」
92名無しさん@お腹いっぱい。:2008/10/05(日) 00:00:13 ID:GsBL/leV
男「屋根より高い、赤とーんぼー♪ 追われているのは、こどもたーち♪」
女「ふむ、春と秋がごっちゃになってるぞ、しかもそこはかとなく猟奇的だ」
男「いやー、トンボに追われて泣きじゃくる子供達の姿が眼に浮かぶ歌だよね。
  僕も昔よくトンボに追い立てられてドブや田んぼに落ちたっけ、嘘だけど」
女「なんだ嘘か。お前の事だから本当にあったのかと瞼の裏に描きかけたぞ。
  ……しかしまぁ、秋も深まりトンボやバッタが飛ぶ頃になってきたなぁ」
男「ねぇ知ってる女さん、イナゴってね佃煮にして食べれるんだよ。
  前に旅行先で父さんが買って来た事があるから、これは本当だよ」
女「ほぅ、そんなゲテモノな食べ物があるのか。で、お前は食べたのか?」
男「食べたけど、味はともかくとして食感がいかにも昆虫って感じでさぁ。
  それを考えると、あんまり美味しいと思えるものではなかったかな。
  いや、もったいないから一応全部食べたけどね」
女「……その勇気には素直に敬意を表するよ。
  しかし昆虫食なぁ……。女の私にはとてもそんなモノを食べる勇気は無いなぁ」
男「あっ、けど蜂の子なんかはお肌、ひいては唇に良さそうじゃない?
  ローヤルゼリーとかたらふく食ってそうじゃん。それに、高級食材らしいし」
女「蜂の子って様は幼虫だろ? そんなグロテスクな物、高級食材だろうとよけい食べたくないわ」
男「えーっ、結構美味しいらしいよ。それに、精力増進の効果もあるって聞くし」
女「そんなもの増進してどうするつもりだ、ええいこの助平めっ!!(///)」
男「痛いっ!! そんなぁ、僕はただ女さんの唇が
  ロイヤルゼリーパウァーで少しでも良くなればと思って言っただけなのにぃ……」
女「要らんお世話だ、まったく!!
  ……だいたいだなぁ、それで私が食べてみたいとか気まぐれに言ってみろ。
  馬鹿のお前の事だ、私の為にとすぐに蜂の巣に挑みかかるやもしれんだろ。
  私の唇の事を心配してくれるのは結構だが、お前の体が傷ついては元も子もない。
  それに、そうなってしまっては、私がだなぁ、その……悲しいではないか……(///)」
男「女さん……。そっか、さっきのはグーパンは僕の事を思って……。(///)
  そうだね、分かったよ。正直、女さんの予想通り、
  食べたいって言ったら蜂の巣を取り行こうと考えてたけど、そこまで言うなら諦めるよ」
女「……本当に考えてたのか。しかしまぁ、思いとどまってくれて良かった良かった」
男「だから代わりに今からイナゴの子を取ってk」
女「ロイヤルゼリー関係ないだろこのお馬鹿がぁっ!!」
93名無しさん@お腹いっぱい。:2008/10/05(日) 01:03:47 ID:GsBL/leV
女「そうそう、イナゴ……というかバッタで思い出したがな。
  奴等は生まれ育った場所の個体の総数によって、
  体の構造が微妙に変わるらしいぞ。俗に相変異と言う現象らしい」
男「へぇ、そうなんだ。けど、なんでそんな事する必要が?」
女「Wikipediaによると、バッタは同じ地域に棲む仲間の数が多くなるにつれて、
  その子は体色が緑から黒っぽく変化して、羽が長く足が短くなるらしい。
  これは長距離を飛ぶのに適した形への進化であり、同時に群れで行動する習性も得るそうだ」
男「へぇー。トランスフォームするのは最近の仮面ライ○ーだけかと思ったら、
  ちゃんと元ネタのバッタも形態変えるんだ」
女「……そして、この相変異したバッタ達は、棲んでいる地域の食料が無くなると、
  一斉に飛翔して次なる餌場を探して飛び立つんだ。その様子はさながら黒い雲の如く。
  ほれ、横山光輝先生の三国志で、バッタの大群が都を襲う描写があるだろ、
  アレがその相変異したバッタなんだ。これを中国ではいなごと書いて蝗(こう)と呼ぶらしい」
男「……アレかぁ、たしかに怖いよね。すると、黒いバッタを見たらそれは要注意って事なんだ」
女「いや、過去に日本で起きた蝗による災害はそんなに多くないから、見ても大丈夫だろう。
  そもそもその個体の総数が多いとバッタが認識する方法も曖昧でな。
  なんでも何かが絶え間なく何かが体に触れるように育成すれば、相変異に近い形態になるそうだ。
  だからまぁ、スターシッ○・トゥルーパーズみたいに、見つけたら踏み潰すなんて事はしなくても大丈夫だぞ」
男「なんだぁ、それを聞いてちょっと安心。
  それにしても、数の多さに応じて構造を変える相変異か……」
女「……またそうやって私の唇を見て。
  私の唇の皮もあまりの多さに相変異したとでも言いたいのか? えぇっ!!
  いったいどの様に相変異したか、この左右に広がった口で言えるものなら言ってみろ……ッ!!」

【参考(グロちうい)】 ttp://www.eat-insect.com/
94名無しさん@お腹いっぱい。:2008/10/06(月) 23:37:27 ID:SY+rqycb
男「秋の日は釣瓶落としとはよく言ったものだけど、最近日が落ちるのが早くなったよね」
女「まぁ早くなって何が困るという事は無いが、こうなってくると秋も深まったなぁとしみじみ思うよ。
  さて、落ちるのは早いが再び登るまでは長いのが秋の夜。
  そんな夜にいったいなにして過ごすかで、その人間の本質というか学が見えてくるというもの」
男「うーんそうだなぁ……。僕は、やっぱりテレビかなぁ。
  ほら、この時期って年末に向けて特番が増えてくるじゃない。だからなかなかテレビの前から離れられないんだー。
  物まね、無人島にカラオケでしょ。後はレギュラー番組の拡大版とか、M-1とかお笑い番組も面白いよね」
女「やれやれ、やっぱり学の無い奴だなぁ。と、言いたいところだが、確かに面白いな。
  しかし、流石に毎日特番はやってないだろ? 他にも何かやってるんじゃないか?」
男「うーん、そんな事言われてもなぁ。いつもどおり、漫画読んだりとか、ゲームしたりとかしかやってないなぁ。
  そういう女さんはどうなのさ。何か、秋の夜長に特別なこととかやってるの?
  あっ、分かった、きっと唇の手入れでしょ? これから空気が乾燥してきて唇には辛い季節だものねぇ……」
女「失敬なぁっ!! 夕涼みだよ夕涼みっ!!(///)
  まったく、風流というものが分からん奴だなぁ。ほれっ、ちょっと耳を澄ましてみろ。
  どうだ聞こえてくるだろう、鈴虫たちの鳴く声が。聞こえるだろう、微かに吹く風の音が。
  空を見れば白く鮮やかな月と、宝石箱をひっくり返したように瞬く星……」
男「うーん、蛙のゲロゲーロ大合唱に、微妙に気持ち悪い生暖かい風、
  どんよりとした雲に覆われた空しか見えないんだけど……」
女「…………」
男「秋の夜長を楽しむにはもうちょっと日がかかりそうだね」
95名無しさん@お腹いっぱい。:2008/10/07(火) 00:43:23 ID:HtSHUiUx
男「そうそう、星がどうこうで思い出したけど。北斗の拳で有名な死兆星って本当にあるんだってね」
女「うむ、アルコルの事だな。北斗七星の柄の先端から二番目、ミザールの近くにある星だ。
  アルコルはミザールと重なっているんだが、ある程度視力の良い人ならばこれを分離して見ることができるらしい。
  Wikipediaによれば、古くは視力の検査などにも使われたそうな」
男「そうすると、死兆星が見えるようになるってことは、眼が良くなるって事?
  なんで死期が近づくと眼が良くなるんだ? やっぱり秘孔の力……?」
女「それはほら、北斗の拳は漫画だから、フィクションだから……。
  もっとも、実際に日本ではこのアルコルは死を予期する星、『寿命星』として呼ぶ地域もあったそうだ。
  これは北斗の拳とは逆でアルコルが見えなくなると死ぬとされ、
  そのメカニズムは老眼により視力が低下するから……と、これまたWikipediaに記されている」
男「へぇ〜。そうすると、やっぱ死を告げる不気味な星なんだ……」

女「うん? どうした、さっきから私の顔ばかりじろじろ見て?
  ははん、さてはまた何かよからぬ事を考えているのではなかろうなぁ……」
男「いっ、いやいやいやいや!! 違うよ、そんな事ちっとも考えてない、考えてないから。
  ほらっあれ、あれだよっ!! 今夜は月が綺麗ですねって奴!! うん、実に綺麗だっ!!」
女「……むぅ。その前後の文脈がどうなっているのか分からんがな、
  好意は誤魔化さずにそのまま伝えてもらったほうが、その、女としては嬉しいんだぞ……(///)」
男「えっ? あぁうん、そう……」
女「だいたい男の癖に卑怯だと思わないか? 自分の気持ち一つ意中の相手にはっきりと言えないなんて。
  男だったらもっとびしっと、お前を、す、す……とかだな、はっきり言うべきだと」
男「(……言えない。
   女さんの唇の皮を良く見たら、死兆星(もう一枚めくれた皮)が見えただなんて。
   これは果たして、僕にとっての死兆星なのか、はたまた女さんにとっての死兆星なのか……)」
女「おいこらっ!! 聞いておるのか男!? まったく、煮え切らん奴だなぁ……(///)」


【参考1】 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%AB%E3%82%B3%E3%83%AB
【参考2】 http://www.wa.commufa.jp/~anknak/a-kotowaza-06-ai.htm

【馬鹿のチラ裏】
夏目先生の「I Love You」は愛の告白って意味合いじゃなく、
愛の確認というか、たわいないやり取りを表したものなのかなぁ?
けど、なんか「I Love You」で検索すると、イギリス人は本当に大切な人にしか言わないとか書いてあるし……。
そもそもなんで前後の文が無いんだよ……。
96名無しさん@お腹いっぱい。:2008/10/07(火) 00:49:02 ID:HlUJK9KQ
漏れら極悪非道のageブラザーズ!
久しぶりにageてやるからな!
 ̄ ̄∨ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
  ∧_∧   ∧_∧    age
 (・∀・∩)(∩・∀・)    age
 (つ  丿 (   ⊂) age
  ( ヽノ   ヽ/  )   age
  し(_)   (_)J
97名無しさん@お腹いっぱい。:2008/10/07(火) 23:17:20 ID:HtSHUiUx
女「おうっ? どうしたことか、財布のジッパーが閉まらない……。
  くそっ、このっ、閉まれ……ぐぎっ、ぐぎぎぎぎぎ!!」
男「凄いねその財布、まるで蛇の抜け殻の様に、いや、女さんの唇の様にボーロボ……」
女「ほう? 私の唇の様に?」
男「ボーロボーロボロ、赤ちゃんのお菓子卵ボーロ!! あっ、いたいい、たいぃっ!!」
女「そうそう、そう言えばお前の口のジッパーも壊れていたんだっけか。
  さてどうしたものか。財布は買い換えれば良いが、人の口は買い替えられないからなぁ。
  仕方ない、こうなったら糸で縫いつけ……」
男「大丈夫、まだなんとか締めれるって!! ほらっ、女サンノ唇ハマルデ赤バナナノヤウ……。
  どう壊れてない証拠にちゃっとお世辞だって言え……イタイイタイイタイッ!!
  ちょっ、なんでさぁっ、ちゃんと褒めてあげたんじゃんっ!!」
女「バナナに唇を例えられて嬉しい女の子が居るかっ!! この馬鹿がっ!!」

女「……ふむっ、この財布可愛らしいな。しかし、こっちは小さくて持ち運びが便利そう。
  うーむ、自分の金で買わないとなると、金額を気にしなくて良いからついつい目移りするなぁ」
男「トホホ……。今月ピンチなのに、女さんの新しい財布を買わされる事になんて。
  あぁっ、こんなことなら言わなきゃ良かった。もうっ、僕の口の馬鹿馬鹿馬鹿ぁっ!!」
女「お前はそもそも口以外にも色々なところが馬鹿であろう。
  ところで、ちょっと見てくれ男よ。こっちの布製の財布と、この皮製の財布お前はどっちが良いと思う?」
男「そりゃもちろん値段的に安いほう……って、それじゃ駄目だよね。うん、分かったから睨まないでよ。
  うーんそうだなぁ。僕としては布製のほうが好きだけど、やっぱりこの歳ともなると少し子供っぽいよね」
女「ふむ、子供っぽいか。確かにそうかもな。よし、それじゃぁこっちの皮製のにしようかな」
男「それにそのしわしわ感がおそろいで……」
女「な・に・か・言ったか? えっ、何か?」
男「へふひはひほーひっへはへんほー!!(別に何も言ってませんよー!!)」
女「おそろい、おそろいと今確かに言ったな?
  そうかそうか、私とおそろいでお前も財布が欲しいのか。まったくそれならそうと早く言え。
  どれ、それなら色は私が選んでやろう……」

男「結局財布二つも買わされてしまった。
  新しい財布を買ったのに、入れる物がカードしかないこの寂しさ。どうしてくれよう」
女「良いではないか、こうして二人お揃いの財布を買えたんだから。
  ほれっ、正直なところは嬉しいんだろう、ん? 素直に言ったらどうなんだ?」
男「……そりゃまぁ、嬉しいけどさぁ」
女「なら文句を言うな。まったく、馬鹿の上にみみっちいとあっては婿の貰い手が来ないぞ。
  ふふふふっ…………(///)」
男「(そう言いながら、女さんが一番嬉しいんだろうなぁ。まっ、それならそれで良いか……)」
98名無しさん@お腹いっぱい。:2008/10/07(火) 23:55:10 ID:HtSHUiUx
男「そうそう財布といえば、うちの母さんが言ってたんだけど、
  風水的にあんまり古いお財布を使ってるのは良くないんだって。なんでも金運が落ちるんだとか」
女「……そりゃまたいったいどういう根拠で」
男「さぁ、そこまでは僕も母さんから聞いただけだからなんとも。
  けど、三年くらい使うとお財布自体が持ってる金運がなくなっちゃうんだそうだよ」
女「ひいふうみいよういつ……。ふむ、倍以上使ってるがそんなに金に苦労した実感は無いがなぁ」
男「まぁ、気分の問題でしょう、気分の。というか、そんなに使ってたんだ前の財布……」
女「財布の中に蛇の皮だとか、金運UPのお守りだとか。そういうの好きだよな主婦の方々って。
  はぁ、私も将来そういう事に無駄に夢中になるのかと思うと、少し気が重たいよ」
男「そんな事言ってさぁ、女さんも占いとか好きでしょ。
  ほらっ、思い思われ振り振られのニキビ占いとか」
女「そりゃまぁ占いは好きだが……」
男「もしかしてその剥がれない唇の皮も何か意味があったりしてね。
  思い思われ、唇の皮占い。さてさて、いったい誰に思われているのでしょう?」
女「なにをそんなにやにやしておる……。
  まったく、お前という奴は本当にしょうもない奴だなぁ……(///)」
男「いやいや、分からないなぁ。もしかしたら、女さんが誰かを思っているのかも。
  けど結構真ん中のほうが荒れてるから、もしかしたらこれは両思……いたぁっ!!」
女「馬鹿な事言ってないで、暗くならんうちにさっさと帰るぞ。ほれっ、ぼさっとするな」
男「……ぶーっ、せっかく良いムード作ろうと努力してみたのにー。もうっ!!」

女「……もし、もしもだぞ。さっきの話が本当だったとして」
男「……うん?」
女「……私は自分の唇が治る為にお前が居なくなるくらいなら、
  今のままで良い。いや、今のままが良いと思う……(///)」
男「女さん……」
女「柄ではないとは分かってるんだがな。まぁあれだ、財布のお礼だよ。
  というわけでだなぁ。その、これからもまぁ私と仲良くしてくれよ、男よ……(///)」
男「えっと……さっきの話って、いったい何の話? ごめん全然思い出せ……イタッ、痛いっ、イタタタッ!!
  なになに、なんなのさぁっ!? ちょっと忘れたから聞いただけじゃん、何でそんなに怒るのさぁっ!!」
女「五月蝿いっ!! 理由なぞお前が馬鹿なだけで充分だ!! このっ、このぉっ!!(///)」
99名無しさん@お腹いっぱい。:2008/10/08(水) 23:37:06 ID:w5yptrb1
男「最近さ、知り合いから残暑見舞いの手紙貰ったんだけどさ、
  なんと機動警察パトレイバーの切手が貼ってあったんだよ。
  いやー、たまげたね、まさかアニメの切手があるなんて、知らなかったや」
女「ふむ、確か三年位前からかな。
  人気アニメとタイアップして、アニメ・ヒーロー・ヒロインシリーズとして出しているそうだ。
  他にもポケモンやコナン、ガンダムにエヴァなんかもあるぞ」
男「へー、結構種類出てるんだね。エヴァはちょっと欲しいかなぁ」
女「あとこれは私も最近気付いたんだが、発売日限定で記念押印もあるそうだ。
  アニメのキャラの顔入り消印でな、少しややっこしい手順を踏まねばならんが、
  中々にコレクター心を擽られる一品だぞ」
男「郵便局も、民営化してちょっとは面白くなったって事かな。
  しかし、消印にもそんな種類があるとは知らなかったなぁ……」
女「……はいはい、またそんな眼で私の唇を見て。
  分かってるよ。どうせキスマークの消印でもあったら面白いのになとでも言うつもりだろう?
  それで何か、押し損ねて擦れてるキスマークは私の唇みたいってか?
  馬鹿にするなよ、このっ!! こらっ、待てっ、逃げるなぁっ!!」

女「それにしても、お前宛に残暑見舞いが送られてくるとは。
  私くらいしか友達居ないと思ったが意外に交友関係はあるのだな。で、いったい誰からだ?」
男「んー、じいちゃんとこの従弟からだよ。
  昔からよくじーちゃんちに行くと、一緒に遊んだりして仲良いんだ」
女「いっ、従姉妹ぉっ!? おっ、おまっ、そんなのが居るなんて一言も……。
  しまった、登場人物が私とこいつしか居ないからって、すっかり油断していた。
  まさかそんな所に思わぬ伏兵が潜んでいようとは……!!」
男「よく一緒に川で遊んだり、雪合戦したり。そうそう前に行ったときは、一緒にお風呂も入ったなぁ。
  いやぁ、暫く見ないうちにあんなに大きくなっちゃって……。僕も負けてられないなぁ(故意犯)」
女「お風呂、大きくっ!? そそ、そ、そんなことまでぇっ!?(///)
  なっ、なんという事だ、そこまで伏兵との仲が進んでいようとは……。
  これはもしや私のヒロインとしての立場が危ないのでは!?
  いやしかし、この新ジャンルのタイトルは、『今にも剥がれそうで剥がれない唇の皮』。
  その従姉妹が唇の皮が剥がれていない限りは……。
  だが、なんと言っても執拗なまでに唇の皮を弄る男の事だ、
  一緒に風呂に入るその相手もまた私と同じ唇をしていてもおかしくは……」
男「ちょっとちょっと。勘弁してよ、そんな人を荒れた唇好きの変態みたいに言うのは。
  唇とか関係なく、僕は純粋に女さんの性格に……って、聞いてる?」
女「あぁっ、100を目前にして、この新ジャンル始って以来のピンチ!!
  いったい、いったい私はどうすれば……!! おぉっ、神よ!! 神よ〜っ!!」
男「……駄目だこりゃ」
100名無しさん@お腹いっぱい。:2008/10/10(金) 01:15:19 ID:XHu5NpGt
男「部屋干し〜でも部屋干しすると〜ちょっと臭う〜♪
  って歌があるけど実際どうなの? 僕んちは雨降ったら乾燥機使うから、正直わかんないんだよね」
女「ほほう、つまり私の家は乾燥機を回す金も無いと言いたいわけか? えぇっ、馬鹿にしおって?
  まぁ、いい……。そうだな、確かにその歌の通り、部屋干しするとちょっと臭うぞ。
  いや、ちょっとなんていう生半可なものじゃないな。時には、人前には来ていけないような臭いになる事も……」
男「それじゃ洗濯した意味無いよね。あぁ、よかった〜、家に乾燥機があって」
女「……ふん。そうやって文明の利器に頼ってばかりいると、いつか宇宙人みたいに退化するぞ。
  しかし、締め切った部屋に充満したあの腐ったような臭いを考えると……。
  はぁ、うちも乾燥機買わないかなぁ。無理か、そんな金など無いものなぁ」
男「ねえ、本当にそんなに臭うものなの? 洗剤って結構良い匂いするのに?」
女「あぁ、そうだ、そういえばお前には言って無かったけかな。
  家はあまり肌が強い家系ではなくてな。柔軟材だとか漂白剤だとかが入った洗剤はちょっときついんだ。
  だから、無添加無香料の洗剤を使ってていてな、臭いは誤魔化しが効かんのだよ」
男「あっ……ごめん。僕、女さんの家庭にそんな事情があるとは知らなくて」
女「別にお前が気に病むような事じゃない。それに、普通に干せばこれはこれで良い匂いがするんだぞ。
  ほれ、どうだ、ちょっと嗅いでみるか? 安心しろ、これはちゃんと外で干した服だから……」

男「……本当だ。なんだかとっても自然な香がする。いや、何が自然かは良くわかんないけど。
  けど、なんだろう、とっても嗅いでて安心する匂いだ……」
女「だろう? 香水と同じさ。匂いなんて付けすぎても煩わしいだけなんだ。
  ありのまま、自然のままが一番人間にとって心地よいのさ……。
  ほれっ、所でいつまで匂いを嗅いでいるつもりだ? そろそろ離れろ、要らぬ誤解を招くだろう」
男「あぁ、ごめんごめん。あんまり良い匂いだったから、つい、さ」
女「なぁに、その内嫌というほど嗅がせてやれる日が来るさ。ふふっ……(///)」
男「……それは素直に喜んで良いのか、悪いのか」
女「むっ、なんだその言い草は? なにが言いたい?」
男「だってさ、肌に優しい無添加無香料の洗剤を使ってるって事はだよ、そうなってもまだ肌が弱いまんまって事だよね。
  やっぱりさぁ、そこは治ってて欲しいじゃない。でないと、健全な朝の挨拶とかそういうのが……あてっ!!」
女「要らん事まで妄想するな、恥かしい!! まったく、お前という奴は……(///)」
男「えへへへ……(///)」


男「しかし、驚いたなぁ。女さんのその唇って遺伝だったんだ」
女「……はぁ? 何を言っている、私はそんな事一言も」
男「だって、家族全員唇の皮が弱くって、肌に優しい洗剤使ってるんでしょ?」
女「……いや、まぁ唇の皮が弱いのも確かに無いとは言えないが。
  唇に服が触れることなんてそうそう無いだろ、常識的に考えて。
  というか、どうあっても私の唇を話しに絡めたいみたいだな、お前の脳みそは……」
男「いやぁ、そんなぁ褒められるようなことじゃ……あたぁっ!? あれれ、今度は痛いよぉっ!?」
101名無しさん@お腹いっぱい。:2008/10/10(金) 01:21:43 ID:ALARe9cD
ぬるぽ
102名無しさん@お腹いっぱい。:2008/10/10(金) 01:36:09 ID:NKBbqVBd
>>101


   ……がっ…
103名無しさん@お腹いっぱい。:2008/10/10(金) 23:24:30 ID:XHu5NpGt
>>101

男「ガガガッ!! ガガガガッ!! ガオガ○ガー!! ガガガガッ!! ガガガッ!! ガオガ○ガー!!
  というわけで、今日から僕は勇者王です!! 行くぞ、いつか悪が滅びるそのときまでっ!!」
女「なんか微妙に違う勇者が混ざっとるぞ。頼むから、馬鹿の力で嵐を呼んでくれるなよ。
  しかし、NullPointerExceptionがこの様な用途で使われるとは、名門スタンフォード出身の彼らでも
  流石に予想できなかっだろうなぁ……。日本国内だけの事ではあるが」
男「なにその口ぶり? もしかして、『知っているのか雷電!』って奴?」
女「まぁ、プログラミングは趣味で齧った程度だがな。
  そもそも、このNullPointerExceptionというのは、Java言語の例外の一つでな、
  変数に対してインスタンスが代入されていないのに、参照すると発生するエラー……。
  といっても、プログラミングした事の無い、お前にはさっぱりだわな」
男「うん、今ね、きっと漫画だったら、頭の上をさっぱり妖精が飛んでるようなそんな感じ」
女「……まぁ分かりやすく、日常生活の例に例えるとだなぁ。
  電話をかけたら受話器から、『おかけになった電話番号は現在使われておりません』って、
  アナウンスが流れてきた様なもの……かな?」
男「んー、つまり相手のいない番号に間違えてかけちゃったってこと?」
女「そういう事だ。で、それを知らせてくれるのが、『NullPointerException』、通称ぬるぽというわけ。
  ほら、『おかけになった……』の後に『もう一度番号をご確認して』とあるだろう。
  プログラマーは、これを見たら自分がプログラムで間違った所に参照を(電話を)してないか確認するわけだ」
男「はぁー、なるほどー。すると結構便利な物なんだ、ぬるぽって」
女「まぁ便利といえば便利だが、この確認がなかなか曲者でなぁ。
  そのエラーが発生した所しか吐いてくれないから、いったいどういう条件で参照が行われなかったが分からない。
  教本に載ってる程度の短いサンプルソースならまだしも、大きなシステムになってくると、プログラムの流を追うのが大変で……。
  いや、統合開発環境のデバッグを使えば良いんだが、○clipseのデバッグはいまいち使い勝手がわからんし……うんたらかんたら」
男「あー、うん。なんか、素人が足突っ込んで良いもんじゃないのはなんとなしに分かったよ」
女「第一あいつは、消しても消しても沸いて来るんだよ。しつこいったらありゃしない」
男「……まるでどっかの誰かさんの唇の皮みたいだねぇ。
  えっ、あれ、ちょっと。待って待って、何そのハンマー? どっから出したの?
  ちょっ、それで何するつもり? まさか、やめてっ、そんなっ、このスレはシティーハ○ターじゃ……」

        _ __
    _ =ニ∠__) ミ 、
  ,∠__)   |    ` 、─、
     \    |      >、_,)
        `n ∩     /    :
l⌒l──⊂(・(  ・)つ´    i  !
ヽ、|  /と(∀・ _( ・∀・)  |\l
, -、/   /(ノ と    )─‐l  l ガッ
ヽ、\ _/    ( Y /ノ   人‐′
   ̄(_フ    `|/ ) <  >Λ∩
          _/し'   ノノV`Д´)ノ ←男
           (__フ 彡イ     /
104名無しさん@お腹いっぱい。:2008/10/11(土) 23:56:08 ID:WvfrGE+C
男「十月に入って暑さは随分とマシになったけど、まだずるずると夏を引きずる物が一つ」ポリポリ
女「こらこらかくな、かくと余計酷くなるぞ? 大人なんだから我慢せんか。
  しかし、随分と寒くなった物だが、まだ居るんだな蚊って……」
男「夏の蝉の鳴き声に次いで、夏の夜の蚊の羽音ほど五月蝿いものは無いよね」ポリポリ
女「気付いてたのか? ならなんでみすみす食われたんだ」
男「電気つけるとどっか消えちゃうんだよ。それで、電気消すとまた耳元に……。
  蚊だけに、まっ良いかーってほったらかしにして朝起きたら、ほれこの通り」
女「なるほど、氷結ジェットばりのお前のギャグも蚊には利かなかった訳だ。
  とはいえ、その電気消したら居なくなるというのは良く分かるぞ。
  まったく、暗闇に乗じて人の血を吸うなど卑怯千万。男だったら、堂々と正面から……。
  と言いたいところだが、メスだけなんだよな人の血を吸うのって」
男「えっ? 血を吸うのってメスだけなの?」
女「有名な話だぞ。Wikipediaによれば、蚊は花の蜜なんかを主食にするんだが、
  メスは卵を産む為にたんぱく質を得る必要があり、吸血を行うんだと」
男「へーっ、そうなんだ。まてよ、それじゃぁ蚊を擬人化すれば、ある意味ハーレ……あいてっ!!」
女「ほれっ、ム○だ。刺された所に塗っておけ」
男「……ありがたいけど、何も叩くこと無いじゃないか」
女「擬人化だとかハーレムだとか、邪な念を抱くお前が悪い。
  ほれ、要らぬなら返せ。本来馬鹿につける薬は無いんだぞ?」
男「もしかして蚊に嫉妬してるの? あっ、ごめんごめん、失言でした!!
  ちょっ、ゴメンって、ムヒ返してよもぉー……」

男「それにしても、ム○とかメンソレー○ムとかよく持ってるね。
  メンソレー○ムは唇の事情から良く分かるけど、ム○はいったいどうして?
  あっ、まさか、その唇の荒れの正体は実は虫刺されとか……えふっ!!」
女「自分の唇の上を虫が這ってる姿なぞ想像させるな、気持ち悪い。
  前にも言っただろう、私の家系はあまり肌が強くないって……」
男「あぁ、そういえばそんな設定だったっけ。
  いやいや、睨まないでよ。虫刺されとか設定とか、茶化して悪かったって。ごめんごめん」
女「ふんっ、まったく人の気も知らんで好き勝手言いおって。
  だいたい私の部屋はお前の部屋と違って、整理整頓されているんだ、
  虫など沸くわけが無いし、沸いたら引くだろ、常識的にもヒロイン的にも。ブツブツ……」
男「所でさぁ、女さんって蚊には血を吸われる方? それとも、吸われない方?」
女「うん? なぜいきなりそんな事を聞くんだ?_
  そうだなぁ、どちらかといえば吸われない方だが……」
男「……やっぱりそうか。だよなぁ、だってわざわざ肌を刺さなくても、
  血が樹液の様に出て来るところがあるんだものなぁ。蚊もそっち行くよな……きゃんっ!!」
女「だーかーらーっ!! 想像させるなと言っておろうがぁっ!!」
105名無しさん@お腹いっぱい。:2008/10/12(日) 01:39:30 ID:OjRuhLfc
男「蚊といえば、金鳥。金鳥といえば、キンチョールもだけどやっぱり蚊取り線香。
  あの緑色のとぐろといい、燃やした時に出る香といい、ノーマットにはない趣があるよね」
女「確かに線香の匂いをかぐと、あぁ夏だなぁという気分になるな」
男「あれってさぁ、昔から気になってたんだけどいったいどういう理屈なんだろう。
  蜂みたいに、虫って総じて煙に弱いのかなぁ? そうすると、普通の線香焚いても良いって事?」
女「除虫菊というものがあってな、蚊取り線香にはその粉末が練りこまれているんだ。
  そしてその除虫菊の粉末が、燃焼時にピレスロイドという虫に有害な化学物質を発生するんだとさ」
男「へぇ、除虫菊ねえ……。なんかそのまんまの名前で、ちょっとうさんくさいね」
女「金鳥KINCHOとよく言うがな、あの会社の正式名称は『大日本除虫菊株式会社』というんだ。
  除虫菊の栽培とそれを使った蚊取り線香で財を成したから、未だにその名称を使っているんだと。
  とまぁ、会社の名前に使われるくらい、効果抜群なのだよ除虫菊は。
  もっとも除虫菊から発生する天然ピレスロイドは、発生してから暫くすると分解されてしまい、
  農薬としては使用できない、また大量生産にも向いていないという欠点もあるんだがな。
  良くも悪くも、除虫菊は蚊取り線香の為に存在する花と言っても良いだろう」
男「そうなんだ、化学の力って偉大だなぁ」
女「ただ、除虫菊が日本に伝来して、蚊取り線香が作られたのは100年程前でな。
  それまでは、蚊火(かひ)というものが、虫除けに使われていたんだと。
  これはお前が言ったとおり、虫が煙に弱い事を利用していてな、
  藁やよもぎなんかで作った棒状の物を燃やして、煙で虫を追い払ったそうだ」
男「なんだ、やっぱ煙も効くんじゃない。そうすると、煙とピレスロイドって奴で、ダブル効果な訳だ」
女「いや残念ながら、煙には単に蚊を追い払うだけの効果しかないんだと」
男「……そっか、やっぱり最後に物を言うのは化学の力って事か」

男「その化学の力でどうにか女さんの唇もきれいすっぱりと治ってくれないものかなぁ」
女「……いらんお世話だ、ふんっ!!」
男「とりあえず、除虫菊は人体には影響ないんでしょう。
  万が一虫が這ってた時の事を考えて、塗ってみる? それとも咥えてみる、少女漫画のキャラみたいに?
  いやけど、菊の花じゃ少女漫画って感じじゃないよなぁ。
  なんというか時代劇というか、仕事人というか、暴れん坊唇というか……あいてっ!!」
女「まーだーいーうーかーおーのーれーはーっ!!!」
106名無しさん@お腹いっぱい。:2008/10/13(月) 09:46:33 ID:SiR2s/mj
女「いやな、せっかくの連休の中日に、朝一で親しい異性から暇なら遊ばないと呼びつけられてだな。
  しぶしぶながら、料理屋・公園・映画館に水族館、どこ行っても良い様にそれなりのおめかししてきたら。
  なんで近所の畑に連れてこられて、町内会の皆さんと枝豆とりせにゃならんようにならんのか」
男「良いじゃない良いじゃない。ほら、割烹着姿も似合ってるよ。
  それ、お婆ちゃんのだけど……。あいてっ!!」
女「枝豆取りは遊びか!? えぇっ、お前の中では遊びなのか!?
  潮干狩りじゃないんだぞ!! みてみてお父さん、とっても大きい枝豆取れたよー!!
  おやおや、これは枝豆じゃなくて空豆だね? って、ちっとも楽しくないわーーっ!!」
男「なんでさぁ、枝豆美味しいじゃん。ほらぶつくさ言ってる暇があったら、とってとって」
女「くそうっ、やけに熱心に誘うから、何かあるのかと浮かれた私が馬鹿みたいだ……。
  えぇいっ、覚悟しろ枝豆っ!! お前ら今晩の食卓にそのままの姿で並べると思うなよ!?」
男「あれ、枝豆って塩茹で以外に調理方法あったっけ?」
女「それは、ずんだもちとか、スープとか、がんもどきとか……」
男「……作れるの?」
女「さっ、さぁ、ぼさっとしてないでじゃんじゃん取るぞぉっ!! 今夜は枝豆パーティーだぁっ!!」

男「しかしさぁ、僕達は枝豆枝豆って言うけど、これって本当は大豆なんだよね?」
女「まぁな、Wikiによれば未成熟の大豆を収穫したのを枝豆というらしい。
  なんでも、昔は一つ一つ千切って茹でずに、枝ごと蒸して食べていたんだと。
  で、そこから転じて枝豆という名前がついたそうだ」
男「へー、枝ごと茹でてたんだ。昔の人は豪快だねえ」
女「けど、そのほうが持ちやすいといえば持ちやすいよな。
  そうそう、大豆といえばもやしも大豆から作られるというのを知っていたか?」
男「あぁ、そういえば小学校の理科の実験で見たような」
女「暗所で栽培すれば安いもやし、未成熟ならつまみの枝豆、
  成熟させれば豆腐や煮豆、さらに発酵させれば醤油や納豆。
  まさに大豆というのは、変幻自在にして日本人の食に欠かせない食べ物なのだよ」
男「変幻自在かぁ、なるほどなぁ……」

男「しかし、瑞々しい枝豆が未成熟で、かさかさの大豆が成熟かぁ……」
女「なんだ、なんで私の唇を見る。そんな事をしている暇があったら手を動かせ」
男「大豆的には、その唇はもう成熟していることになるのか。はぁ……」
女「違うもんこれは、虫に食われてるだけだもん。
  まだ私の唇はぷりっぷりの瑞々しい枝豆。そうだ、きっとそうなん」
男「虫に食われてたら食べる事もできないじゃん。あてっ。
  ごめんごめん、泣かないでよ。ほらっ、せっかくのデートがそれじゃだいなしじゃない……」
107名無しさん@お腹いっぱい。:2008/10/13(月) 22:35:23 ID:BEAdA2YI
唇へのつなげ方が神
108名無しさん@お腹いっぱい。:2008/10/15(水) 00:07:03 ID:J0HXn7xO
男「最近思ったんだけどね、その女さんの唇も所謂一つの進化なのか……いてててっ!!」
女「なーにーがー、進化だって? 誰の、何が、進化してるってー? えーっ?」
男「いや、だってさぁ、そんだけリップクリームとか色んなものでケアしても治らないんでしょ?
  それだったら、もう遺伝子レベルで唇がお、あだだだだっ!! あっ、足、足踏んでるって!!」
女「踏んでるんじゃない、踏んだんだよ」
男「そんなあててんのよみたいに!! やっ、ぐりぐりするのやめて、オウッ……!!」

男「けどまぁ、仮にその唇が進化の賜物だったとしても、唇が荒れなきゃいけない理由がわかんないよね。
  なんだろう、唇に物を引っ掛けられるようにかな? それとも、唇の皮で空腹を満たす為……?」
女「お前という奴は、毎度毎度人の気も知らんで好き勝手な事を言いおって。まったく……。
  そもそも、進化にはそうなった理由なんてものは存在しないんだよ。全て突発的、偶発的な物なんだ。
  その進化した物が環境の中で淘汰された結果、生き残り易い物が残ったに過ぎないんだ、とWikipediaにはある」
男「うん? えっと、つまりどういうこと……」
女「例えばだ、普通の男が進化して、口の悪い男と口の良い男が現れたとしよう。
  この場合、悪い男のほうは女の気に障るような事を言い続けて女に嫌われ。
  逆に口の良い男は女に好かれて、結婚して口の良い子孫を残す事になるわけだ。
  別に男は女に好かれようとして進化したわけでもなく、たまたま進化した方が生き残りやすかっただけなんだ」
男「うーん……。なんとなく分かったような分からないような」
女「とりあえず、自分の遺伝子が今生き残りの危機に瀕しているという事くらいは分かってくれよ」
男「えっ、あぁ、うん……。どういう意味?」
女「……はぁ」

女「しかしまぁさっきの話は、自分の唇が進化してる事を肯定するようなものなんだがな」
男「ほらっ、やっぱりそうなんじゃん!!
  あっ、やっ、ちょっ、ダブルで足踏むのはやめてって、いたっ、いたぁーっ!!」
女「この荒れた唇が果たして生き残る上でどれほどの役に立ってくれるというのか。
  ……いやまぁ、一人この唇のおかげでよってきた馬鹿は居るには居るるが」
男「ぎゃあああっ!! そんな、ヒールでぐりぐりと、穴開いちゃう、穴が開いちゃうって、マジでぇっ!!」
女「この馬鹿とこの唇の遺伝子を果たして掛け合わして良いのかどうか。
  どう考えても、淘汰されるのは眼に見えてるよなぁ、はぁ……」
109名無しさん@お腹いっぱい。:2008/10/16(木) 00:33:32 ID:27XHITfZ
男「梅干食べてスッパマン!! ドラゴンボールも面白いけど、
  僕としては、アラレちゃんも捨てがたいわけですよ、これが」
女「Dr.スランプか、Dr.マシリトとかニコチャン大王とか懐かしいなぁ。
  しかし、梅干食べてスッパマンとは、鳥山先生も良く思いついたものだなぁ」
男「まぁ、オヤジギャグだけどね。そんでもって、その発想は後の大場つぐみに受け継がれると。
  らっきょを食べて変身ってね。ねえ、僕たちも何か変身できる食べ物でも探してみようか?」
女「んー、梅干、らっきょときたら漬物だろう。そうすると……」
男「沢庵食べて、沢庵和尚!! ガッダイ、テッジョウ、ガッダイ、テッジョウ!!」
女「懐かしいだけでちっとも面白くないぞ。しかも、マンではないじゃないか……」

女「そうそう梅干といえば、最近は鰹節や蜂蜜なんかと一緒につけた調味梅干なんてのもあるな。
  特に鰹節でつけた鰹梅は、梅のすっぱさにこくが加わって実にご飯が良く進むぞ」
男「へぇ、鰹味の梅か。たしかにご飯が進みそうな感じだね」
女「スーパーなどで探せば鰹梅は売っているが、普通の梅干を加工しても作ることができるらしい。
  気が向いたら一度作ってみてはどうだ? 私も久しく食べてないから、良かったら手伝うぞ」
男「んー、それじゃぁ今度の日曜日にでも僕んちで作ろうか。
  確か春先につけた庭の梅干があったはずだから、それ使って……」
女「おっ、なんだ家で梅干をつけているのか? やるじゃないか、ちょっぴり見直したぞ」
男「えへへ〜、全部自分でやったんだよー、褒めて褒めてー。
  けどね、梅干って結構作るの手間かかるんだよ。下ごしらえとして漬ける前に、
  ヘタ取ったり水気吸ったりしなきゃならないし、中々市販されてるようには柔らかくなってくれないし……」
女「柔らかく? 硬い梅干なんて物があるのか?」
男「あるんだよこれが。ほら、コンビニのお弁当とかに入ってるようなカリカリの梅干だよ。食べた事無い?」
女「……いや、記憶に無いな。そもそも、私の家はコンビニの弁当など食べないからなぁ」
男「それはなに、ブルジョアさん的な理由で? それとも貧乏さん的な理由で?
  まぁいいや。とにかく、僕んちは全員柔らかくてしわしわの梅干が好きでさ。
  どうにかして柔らかくできないか毎年試行錯誤してるんだよね」
女「ほう、試行錯誤とな。例えばどんな事をしてるんだ?」
男「んとねぇ例えばねぇ……。
  女さんの唇みたいに、破れんばかりに梅が熟れるのを待ってからつけるとかかな?」
女「……もうちょっと違う例え方は無いのか、おい」

女「桃栗三年、柿八年、ユズの馬鹿野郎十八年、梅はすいすい十六年と言うが。
  この馬鹿も、後十六年もすれば、少しは実のある男になるのだろうか」
男「へっ、なにそれ? 何の歌? どういう意味?」
女「梅じゃなく、ユズだったかこいつは。はぁ……」
110名無しさん@お腹いっぱい。:2008/10/17(金) 00:01:43 ID:BCiJNA7h
――テスト期間 休み時間にて

男「うあーっ、どうしよう、どうしよう。今から英語のテストなのにまだ全然単語覚えてないよ。
  いやいや、悩んでる暇があるなら一個でも多く覚えないと。けど、一個一個覚えてたらとても時間が足りない。
  よーし、こうなったら重要な熟語だけを選んで覚えよう。えーっとまずは、sun of a bitch で、サノバビ……」
女「待て待て、ストップストーップ!! それは熟語じゃないわ、この馬鹿者っ!!
  まったく、なんでもかんでも一夜漬けで済まそうとするからそういう事になるんだぞ。
  単語なんてそうそう一朝一夕で覚えられるものかっ、ちょっとは計画を持って勉強しろっ!!」
男「いやほら、計画はいつも立てるんだけどね。こんなに時間があると誘惑が多くってさ……」
女「ふむ、定番の漫画とゲーム、それに加えていつもは見ない見れない『いいとも』や『ごきげんよう』といった所か。
  まったくそんな軟弱な事でどうするっ!! 何もお前を遊ばせる為に、テスト期間は早く帰れるわけじゃないんだぞ!!」
男「分かった分かったよぉ。分かったからさぁ、出そうな単語教えてよ。お願いっ、この通りだから」
女「駄目だ。そうやってすぐ人に頼ろうとする所からして、お前は性根が腐っている。
  男だったらもっとこう、がっしりと石の様に堅い信念を持ってだな……くどくどくどくど」
男「……ぶぅ。なんだよなんだよ、女さんてばお堅いんだから。
  そんなんだから唇の皮も堅いんだよ……いてっ、いたたたたたっ、痛いよ痛いっ!!
  しますします、真面目に勉強しますからぁっ!! だから唇ちみぎらないでぇっ……!!」

男「……はぁ。結局女さんとはしゃいでたせいで、ちっとも覚える暇なんか無かったよ」
女「そんなじとりとした眼でこちらを見るな。
  私だって、お前と騒いでいたせいで二・三個単語を失念したんだからな。お互い様だ、お互い様」
男「それでも、八十点は堅いんでしょ? はぁ、良いよね頭の良い人はさ、ちょちょっと勉強するだけでこれだもの」
女「聞き捨てならん言い草だな。そうは言うがな、私だって家ではそれなりに勉強しているんだぞ。
  ルーズリーフにびっしり単語や熟語を書き取って覚えたり。本文の和訳を全部暗記したり……」
男「えっ……? そんな事までしてるの、女さんって」
女「休み時間にやる勉強なんて、ちゃんと覚えているかどうかのチェック程度。
  賢い賢い気軽に言うがな、こんなものやるかやらないかの違いくらいしかないんだよ。
  それなのに、まるで私が特別で、自分ができない人間みたいに言いおって……。
  いいかそういう事はな、まずやれる事をやってから言えっ!! なにもやって無いのに泣き言なんぞ言うなっ!!」
男「ご、ごめんなさぃ……」

男「……(´・ω・`)」
女「おいおい、そんなあからさまにしょぼくれるなよ。何だか私が悪い事したみたいじゃないか」
男「……だってぇ」
女「……まぁ、そうは言っても、そのやることが分からないと言うのが、馬鹿の大半だからなぁ。
  仕方ない、ここは私が直々に勉強の仕方という奴を教えてやるとしようか」
男「……ぐすっ」
女「おいおい、教えてやると言っているのに泣く奴があるか。男だろう、メソメソするなよ……」
111名無しさん@お腹いっぱい。:2008/10/17(金) 01:07:48 ID:BCiJNA7h
――男の部屋にて勉強中

男「で、やることやるって言ってたけど、具体的にはどういう事をすれば良いの?」
女「まずはひたすら書くだな、単語でも熟語でも計算式でも、書かないことには覚えられない。
  ルーズリーフ、A4コピー用紙を用意して、重要項目を書いて書いて書きまくれ!!」
男「凄く疲れそう……。だけど、女さんもそれをやってると思えば……。よぉっし!!」
女「ただし、やる気になったところ悪いが、なんでもかんでも書けば良いって物でもないぞ。
  重要項目だけをひたすら書くんだ、テストに出ないところをひたすら書いても時間の無駄だからな。
  さて、その重要項目だが……。男よ、何が重要で何がテストに出ないか見分けがつくか?」
男「……えっと。アンダーラインの有無とかかかな?」
女「うむ、まぁそんな所だが、これに加えて先生の出題傾向も考えねばならない。
  例えば英語のテストなんかだと、授業の練習問題をどのようにテストに使ってくるかが重要だ。
  そのまま載せてくる先生もいれば、微妙に前後の文を変化させて時制の変化で引っ掛けたり、
  練習問題より一・二個多く埋める箇所を作る先生も居るからな」
男「なるほど……。それで、いったいどういう対策をとれば良いの?」
女「時制の変化は自分で気をつければある程度はこなせるが、埋める箇所を増やされた場合はそうはいかない。
  が、大抵熟語の絡みで増えることが多いから、その問題で使われた熟語を覚えておけばまず間違いないだろう。
  それと、もう一つチェックしておきたいのが、穴埋めと並び替えなんかの練習問題を入れ替わって出題されないかとかだ。
  これが分かっているだけでも覚える量が随分違ってくる。なにせ入れ替わらないなら、穴埋めは埋める部分を覚えればいいだけだからな。
  あと、先生の言ったテストに出す箇所をしっかりとチェックしとくのも地味だが大切だぞ」
男「んー、分かった。出そうなところを確実に絞って覚える訳だね。
  よし、それじゃ早速書いてみるかな……」
女「あらかた書いたら、次はちゃんと覚えているかどうかのチェックも必要だぞ。
  単語帳や、ルーズリーフの裏表に単語と意味を書いて、覚えた単語と意味が一致しているかチェックしろ。
  もし覚えてなかったら、再びルーズリーフに書き殴って覚えろ!! 覚えるまで、何度でもなっ!!」
男「そっか、投げっぱなしじゃ無くて、自分がどの程度できているかをちゃんと知るのが大切なんだね。
  そしてその上で足りないところを補強する……」
女「そういうことだな、これは勉強に限らず何にでも言える事だから、よく覚えておけ。
  あと、この時いっぺんに全部やろうとせず、ある程度の単位で区切ってチェックしていくのがコツだぞ。
  なんといっても、一度に全部やろうとすると疲れるからな。あと、幾つかの集合で覚えたほうが覚えやすい」
男「分かった!! ありがとう女さん、何か色々教えてもらったら、俄然やる気が出てきたよ!!
  見てて、明日は絶対に良い点とってみせるからねっ!!」
女「その意気やよし。そんなお前に私から、単語帳をプレゼントだ。これを使って、精々励むが良い」
男「うわぁー、ありがとう女さん。この単語帳、女さんの唇みたいにボロボロになるまで大切にするよ!!」
女「いや百円ショップのだから。というか、一度書いたら終わりだろ単語帳なんて……。
  まったく、調子に乗るな。こいつめっ、こいつめっ……(///)」
男「いて、いててっ……えへへへ…………(///)」

――翌朝 登校途中

男「女さーん!! 昨日教わった勉強方と女さんに貰った単語帳でしっかり勉強してきたよーっ!!」
女「……まったく、朝から騒がしい奴だな。それで、出来はどうなんだ? ちゃんと覚えられたのか」
男「ばっちりだよ!! 後はね、この you と ware と shock を覚えて、must と die を……」
女「終わった英語の単語を覚えてどうするんだ、このバカァッ!!」
112名無しさん@お腹いっぱい。:2008/10/17(金) 23:08:42 ID:BCiJNA7h
女「まぁ、ノストラダムスの大予言が外れてそろそろ十年になるが。
  もし地球が明日滅ぶとしたら、男よお前はいったい何がしたいかね」
男「んー、そうだなぁ。特にこれと言ってしたいこととかは無いけど。
  まぁ最後なんだし、美味しいもの食べて、おもいっきりゲームして、
  宿題やらずに寝れたらそれで良いかなぁ……」
女「それって、おもいっきり普段どおりの生活じゃないか?」
男「あれ、あれれれ? 言われて見れば確かにそんな感じだ」
女「まぁ、それはそれでありだとは思うがな。普通に一日を過ごすというのも、また一興。
  ……しかしだなぁ、ここはやっぱり、好きな人と一緒に過ごせたらとか、
  そういう気の効いた事を言ってくれんと、せっかく話を振ったのに肩透かしというかなんとい……(///)」
男「そういう女さんはいったい何がしたいの?
  あれかい、思い切って唇を整形手術するとかかい?
  それともひたすら唇の皮を剥いて剥いて剥きまくるとか?」
女「なんでそんなしょうもない事で、貴重な地球最後の日を使わにゃならんのだっ!!」スパーン!!
男「あてぇっ!! ハリセンっ!? いったいどこから!?」

女「……おほんっ!! ふむ、最後の日を私ならどう過ごすか、か。
  そうだな、やはり悔いの残らぬように、やりたい事をやれるだけするだろうな」
男「やりたい事? それって普段はできない様な事なの?」
女「できないことも無いが、普段言ってもいつもみたく真に受けてくれんだろうからな」
男「へっ、へっ? なんでこっち見るのさ? なになに、どういう意味?」
女「……むぅ、みなまで言わせるつもりか、馬鹿者め(///)」
男「えっ、なに、それ? あっ、も、もしかして、女さん、ぼ、ぼぼ、僕の事を……」
女「そうだよ、私はお前の事を……」
男「本当は憎んでるんだね、心のそこから!! そして、こんなぷりぷりの麗しい唇をしているからって、妬んでるんだね!!
  そうかやたら新ジャンルのヒロインにしては暴力的かつツン度が高いとと思ったら、まさか本気で怒っていただなんて……。
  はっ、まさか殺りたい事って、地球最後の日にかこつけて僕を闇討ちして、唇を女さんの様にずたずたにしようっていうんじゃ……。
  おぉっ、なんて恐ろしい。女さん、そんな可愛い顔して、心はその唇の様に酷い女だったんだ……あたーっ!!」スパーン!!
女「なんでそうなるんだ!! このニブチンがぁっ!!(///)」
男「うぅっ、ごめんよっ、ごめんよぉっ、女さん……。
  僕はてっきり夫婦漫才でもしてるつもりだったのに、こんなにも女さんの心を傷つけ、そして歪めさせていたとは。
  そりゃ唇もストレスでますます荒れるって物だよ。ゴメンよ女さん、僕が悪かった、悪かったよぉーっ!!」
女「め、夫婦漫才って、そんな……。いやけど、なんか素直に喜べないぞ、この状況……。
  あぁもうっ、とりあえずそこに直れっ!! 愛の鞭ならぬ、愛のハリセンを喰らわしてくれるわぁッ!!」
113名無しさん@お腹いっぱい。:2008/10/18(土) 00:40:00 ID:+k1VGJCZ
男「酒が飲める酒が飲める酒が飲めるぞ〜、ノマノマイェイ、ノマノマノマイェイ〜!!」
女「毎度の事だが、またそんな微妙に歌詞を混ぜて。
  どうした、顔が真っ赤にして。そして、この鼻につく強烈なアルコール臭……」
男「ほーです、男くんは今酔っているのですよぉ〜っ!! うぃ〜っく!!
  いやね〜、昨日の夜久しぶりに親戚のおじさんが尋ねてきてさぁ〜、父さんと一緒に飲んでたのよぉ〜。
  そしたら僕が帰って来るなり、『おぉ、お前も随分大きくなったなぁ、もう酒の美味さが分かる年頃だろう』
  って叔父さんが酒突き出してきて、『そ〜れ飲め飲め、ぐいーっと飲めって』さぁ〜。ひっく!
  それで夜通し朝まで飲み続けて、僕もう疲れたよパトラッシュ〜って、訳なのよぉ〜、ういっく!」
女「未成年の飲酒を知っていて制止しなかった場合、親権者や監督者は科料処分になるというのに。
  あろうことか酒を勧めるだなんて、なんという親だ……。と、一応言っておこう」
男「社交辞令乙でありますっ!! 乙でありますっ!!
  大事な事だから二回言いましたっ!! 言いましたぁっ!!」
女「社交辞令では無いだろう。この場合は建前だ。ほれっ、大丈夫か? ちゃんと立てるか?」
男「う〜い〜。ごめんね〜、せっかくのデートだったのにぃ〜、こんな状態でぇ〜」
女「こんな状態だというのに、わざわざ待ち合わせ場所に出てきてくれただけで私は充分だよ。
  もう今日は無理はせず家で寝てろ、ほらっ、送ってやるから」
男「やだ〜っ!! あの親父達まだ飲んでるんだよぉ〜!?
  ノコノコ戻ったら、また何されるか分かったもんじゃ無いよぉ〜!! いや、たぶん酒飲まされるんだろうけどさぁ〜!!
  もう僕これ以上飲めないよぉ〜、ねぇ、どうしよう、どうすれば良いか教えてよ、ねぇ、ドラ○も〜ん!!」
女「誰がドラ○もんか、誰が!! まったく、仕方ないなぁ……。
  よしっ、それなら私の家に来るか? 泊めてやることは流石にできんが、仮眠くらいはさせてやれるぞ?」
男「えーっ、女さんの唇ハウスに? やだよぉっ、なぜなら、唇の皮が床に落ちてそうだからっ!!
  落ちてそうだからぁっ!! はいっ、大事な事なので、二回言いまし……ウボァーッ!?」
女「あぁもう、五月蝿い!! 少し黙ってろこの酒乱馬鹿がっ!!」

男「……うぃ〜、酒が飲める酒が飲める……酒がのめるぞぉ〜……、
  酒が飲める、飲めるぞぉ……、酒が飲め……オエェェエエッ!!」
女「呑めてないだろ、頼むからこんな往来で吐いてくれるなよ、恥かしい」
男「う〜っ、呑めてな〜い〜? それじゃぁねぇ〜……。
  さ〜け〜は呑め呑め〜呑むならば〜、ひのもとい〜ちのこの槍をぉ〜」
女「おっ、お前にしては古い歌を知ってるじゃないか。
  黒田節、母里友信が福島正則から名槍『日本号』を呑み取った時に歌ったとされる民謡だな」
男「呑み取るほ〜どに〜呑むならばぁ〜、これぞ真の〜くろだ〜ぶ〜し〜♪」
女「槍なんて無いから、そんなに呑まなくて良いんだぞ」
男「え〜っ? 槍無いのぉ〜っ? ていうか、くろだぶしってなぁに〜? かつおぶしの仲間ぁ〜?」
女「黒田武士が何なのかも分からずに歌っていたのかお前は……」
男「かつおぶしっていえば〜、女さんの唇ってかつおぶしみたいだよねぇ〜。
  だってほらぁ〜、なんか唇の皮がかつおぶしそっくりじゃない〜、削っても削ってもまた出てくるあたりとか〜!!
  やや〜っ? そうすると〜、くろだぶしが無いならば〜、おんなぶしを呑み取れば良いじゃないのかな〜、カナカナぁ〜っ!?
  よ〜し、 なんかテンションあがってきたぞぉ〜!! 不肖男、早速女さんのおんなぶしを呑み取らせていただきま〜すっ!!
  それ、ぶちゅ〜〜〜〜〜っ!! ぶちゅ、ぶちゅ〜〜〜〜〜〜〜〜〜っ!!」
女「わっ、バカ、やめろっ、このよっぱらいっ!! こらっ、臭いだろ、唇を近づけるな、バカぁッ!!(///)」


【参考】 ttp://jp.youtube.com/watch?v=TflcFY8VXTU&feature=related
114名無しさん@お腹いっぱい。:2008/10/18(土) 01:34:43 ID:+k1VGJCZ
男「うーっイテテ、頭がズキズキする……。
  あれっ、ここはいったい……?」
女「ようやくお目覚めかこの酔っ払いめ」
男「あえっ? 女さん? どうしてこんな所に、というかなんでジャージ姿?」
女「どこぞの馬鹿が所構わず吐き散らしてくれたのでな、そいつの後始末をしてたんだよ。
  まったく吐くわ酒臭いわキスを迫るわ、はた迷惑な奴だ……ぶつぶつ……」
男「えっ、えーっと? なんか記憶が飛んでて良くわかんないけど、とりあえずごめんなさい」
女「ほう、どうやらだいぶ酒も抜けたようだな。どれ、男よ、私の指は何本に見える?」
男「三本」
女「それじゃこれは? これはどうだ?」
男「二本、一本、五本、二本……」
女「よし、それじゃ最後に、私の唇の皮はどうだ?」
男「ひい、ふう、みい、よ、い、いっいっ……いっ、いっぱい!! あてぇっ!?」
女「ふむ、そこまで頭が回るようなら、だいぶ酒は抜けたようだな。よろしいよろしい」
男「……それなら何で頭殴るのさ。酷いなぁ、自分で数えろって言っておいて」

女「ほれっ、スポーツドリンクだ。水を飲むより、こっちのほうがアルコールが早く抜ける」
男「ごめんねぇ、なんか何から何まで世話してもらっちゃって」
女「なぁに困った時はお互い様だ。それにほら、私もよく寝不足の時はお前に助けてもらってるじゃないか」
男「あぁ、そういえばそういう設定も、初期の頃にあったようななかったような……」
女「あとはその……。酔っ払って帰ってきた旦那の世話をするみたいで、私も少し楽しかったというか……」
男「えっ、なになに、なんだって? もう一回言って、よく聞こえなかった」
女「そっ、それよりだなぁ、お粥を作ったんだが食べるか?
  二日酔いの時には、こういうあっさりした物の方が喉を通るかなと思ったんだが、どうだ?」
男「あーっ、またそんな事言って誤魔化してっ!!
  けどお粥食べる食べるー!! 女さんの手料理を食べない手があるもんですか!!」
女「そ、そうか。それじゃ、持ってくるからちょっと待ってろ。
  あっ、ちょっと待ってよ。味付けは何が言い? 塩か、梅干か? それとも鰹節か?」
男「いやいや、ここは女さんにフーフーしてもらって、鰹節ならぬ女節を……。
  って、あれ? どうしたのさそんな変な顔して?」
女「所詮、酔ってても、醒めていても、馬鹿は馬鹿という事か……。
  というか、そんなフーフーしたくらいで剥がれたら苦労せんわっ!!(///)」
男「えっ、なに? なんでそんな、顔真っ赤にして怒るの!? ほんのいつもの冗談じゃん!?」
女「」まったく、七味唐辛子しこたまぶち込んでやろうか……ブツブツ……(///)」
115名無しさん@お腹いっぱい。:2008/10/19(日) 00:39:54 ID:YiD0IOKR
男「最近さ、ちょっと気になってカラオケの機械が何円するか調べてたんだけどさ。
  いやー、やっぱり結構するもんだね。一台だいたい150万から200万くらいしてさ。
  さらにそこに一ヶ月一万円の通信料だって。とてもじゃないけど、個人で所有する気にはなれないよ」
女「なんだ、もしかして安かったらする気だったのか。
  お前が歌うの好きなのは、私も嫌というほど聞かされて知っているが、まさかそこまでとは……」
男「はぁ、パソコンみたいに山奥に捨てられてないかなぁ、カラオケの本体」
女「いやいやいや、そんな高価なものなら捨てずに誰かに売るだろ、常識的に考えて。
  というか、そんなに欲しいのかカラオケの本体……。
  ほれ、通信販売で売っている様な、マイクに曲が搭載されているタイプの奴じゃ駄目なのか?
  あれなら安いし、場所もとらんし、お手ごろだろ?」
男「あれは確かに安いけど、登録されてる曲が古かったり、あと採点機能が微妙じゃない。
  やっぱりほら、買うからにはちゃんとしたのが欲しいって言うか……うんたらかんたら」

男「で、ネットで色々探してたらさ、WiiでJoySoundのカラオケができるっていうソフトが、
  今年の十二月に出るって情報をつかんだ訳なんだよ」
女「ほー、スポーツに体操、ミュージックに今度はカラオケか。節操ないな、さすがWii」
男「ネットワーク通信を使った配信曲数は三万曲。カラオケ店での現行機種が八万曲だから、結構歌えるんだよね。
  調べてみたらALIPROの『聖少女領域』や『亡國覚醒カタルシス』、MANZOの『マイペース大王』、『日本ブレイク工業 社歌』。
  小泉一樹の『まっがーれ↓スペクタクル』に、朝比奈みくる『恋のミクル伝説』&白石稔『恋のミノル伝説(完全版)』なんかも、
  入ってるんだ。だから、割と遊べる気はしないでもないんだけど……」
女「しないでも無いんだけど? なんだ、どうしたんだ、何が不満なんだ?」
男「……流石に同人音楽は配信してくれないかなぁと」
女「あぁ、東方アレンジの事か。
  諦めろ、あんなの一時の流行じゃないか、十年もしたら誰も歌わなくなるって」
男「それまでこのサービスが稼動してるかどうかも怪しいけどね。あと、Wifi環境整えないといけないのも面倒なんだよな。
  うちってさぁ、未だに有線なんだよ。無線ルーターって安いのでどれ位するんだろう。
  ネットワーク通信にかかる費用自体は三ヶ月二千円だから、ヘタなカラオケボックスより安いんだけど、初期投資がなぁ。
  そもそもWii買ったとしても他にやるソフトが……オプーナか……いや、駄目だろ…………」
女「どうでも良いが男よ。そろそろ私の唇いじりに入らんと、ハドソ○社員による商品紹介の、
  やらしい工作書き込みみたいになってしまうぞ?」
男「えっ、あぁ、うん、そうね。そういや、そうういうスレだったね、このスレ。
  えーっとそうだなぁ。あれだ、カラオケやるとあれだよね、喉涸れるよね。
  あぁ、女さんの唇は元から涸れてたっけ、いやーごめんごめん……。
  よしこれで良いや。はい、後は叩くなり、蹴るなり女さんのお好きにどーぞ。
  僕はちょっと、Wii購入しようか考えてるからさ、気が散らない程度にお願いね。
  そんじゃそういう事で一つよろしく……ぶつぶつぶつぶつ…………」
女「……弄られるのも屈辱的だが、まさかそんなおざなりな弄られ方をされるとは。
  あれっ、なんだ、この頬を伝う水は……。
  もしかして、雨? いや、違う……。だって、これ雨にしてはしょっぱいもの……」


【参考1】 ttp://www.sapasu.net/sps/tuusinnshop2.htm
【参考2】 ttp://joysound.com/ex/wii/
【チラ裏】 採点機能によるよなぁ。しょぼかったらあんまりだし。あと、通信速度も。
116名無しさん@お腹いっぱい。:2008/10/19(日) 00:41:38 ID:bZv4cS4R
へーWiiでこんなのでるんだ
117名無しさん@お腹いっぱい。:2008/10/20(月) 23:29:48 ID:l4KKxsHQ
男「さて、秋も深まりそろそろ僕たち学生は衣替えの季節と相成った訳ですが。
  やぁ女さん、どうだいこの冬服、めがっさ似合ってると思わないっかな?」
女「別に似合ってるもなにも、春先にも着てた服だろうが。今更見てどうという事も……。
  あぁっ、こらっ、手に口咥えてリアルにょろーんとかするんじゃない、見てて気持ち悪い」
男「ぶーぶー、なんだよなんだよ、気持ち悪いだなんて失礼だなぁ。
  まったく、せっかくさりげなく制服の話題に持って言って、『冬服似合ってるわよ、男くん』、
  『ふふっ、そうかい? けど君の冬服姿ほどじゃないけどね、女さん』、『まぁ、お上手ね』みたいな、
  うふふふあははは青春アドベンチャー、みたいな流に持って行こうと思ったのに」
女「ふむ、何がいったいお上手なのかまったく分からんのだが。
  なんだどうした、今日のお前はいつに無く馬鹿っぽいな。ついに頭の中の桜でも狂い咲いたのか?」
男「失敬な、僕はいたって正常ですよっ!!
  今朝だって、すっかり今日から衣替えだというのを忘れてて、急いで冬服差が探したんだけど見つからなくってね。
  よ〜く思い返してみたら、そういやクリーニングに出しっぱなしの預けっぱなしーのなのに気付いて、
  すぐお店に行って、あけてよ、あけてよ、俺だよお前のあんちゃんだよってドアを叩いて制服を返してもらったんだから」
女「……馬鹿というより、ボケが始ったのか。はぁ、老後の介護が大変そうだなぁ」
男「ところでさぁ、女さんの唇の皮は衣替えしないのっ?」
女「なんでそんな話に飛躍するんだ!!
  話をとんでもない方向に飛躍させるなど、典型的な馬鹿の話し方だぞ!!」
男「ほらねえ、やっぱりあれじゃない。冬になるとどうしても唇が荒れてくるじゃない。
  だからさぁ、その擦りむけた唇の皮が巨大な瘡蓋になって、どこぞの蝦蟇蛙の如く変化するのかなぁと」
女「屈木頑之助の事か!? がま剣法の事か!?
  あんな異形の剣士と私の唇を一緒にするなっ!! こらっ待て、逃げるな!!」
118名無しさん@お腹いっぱい。:2008/10/22(水) 00:24:09 ID:vIdbcpTt
男「秋茄子は嫁に食わすなっていうけど、何で食わせちゃいけないのかなぁ?
  味噌ナス、生姜炒め、麻婆茄子、揚げ茄子、煮付けと美味しい調理法色々調あるのに、
  食べちゃいけないなんてなんだか可哀想だよね」
女「私も何か意味があるのかと思って調べてみたんだがな、どうやらただの姑の嫁いびりらしい。
  秋茄子は美味しいから嫁にはやらずに独り占め。そんなんだから姥捨て山に捨てられるんだよ、まったく」
男「えっなにそれ、食べちゃいけない科学的な裏づけとかそういうのは一切無いの?」
女「一説によると茄子は体温を下げるから、お腹の子供の為に良くないという説もある。
  茄子が属する夏野菜には、体温を下げる効果があるともいわれているからな。
  しかし、それなら他の夏野菜、きゅうりやトマトピーマンなんかも食べちゃいけない事になるだろ?」
男「あー、うんそうだね。茄子だけってのは確かにおかしい話だよね。
  そっかー、そうすると本当に単なる嫁いびりだったんだ……」
女「他にも食べちゃいけないものは色々あってなぁ、『秋鯖』『秋カマス』『五月蕨』も駄目だったんだと」
男「なにそれ、鯖にカマスに蕨餅って、全部美味しいものばっかりじゃん。
  相当食い意地はってたんだなぁ昔の姑って。あぁ、なんか本当にお嫁さんが可哀想になってきたよ」
女「その姑も若いころは食わせてもらえなかったのかもしれんがな……。
  まぁ今となってはこうして話のネタに上がるくらいで、本気で信じてる奴なぞそうそうおらんだろ」
男「……いや、実はさぁ。田舎の爺ちゃんから、ナスがいっぱい送られてきてさぁ(///)」ガサゴソ
女「おっ、くれるのか? 嬉しいな、私結構好きなんだよ秋茄子って」
男「うん、そうと分かれば遠慮せずどんどん持ってってよ。さぁさぁ……(///)」

女「こんな、袋いっぱいに……。本当に良いのか、こんなに貰っちゃって?」
男「良いの良いの、気にしないで。家に帰ればまだいっぱいあるから」
女「……そうか? なら、ありがたくいただくとするよ。
  うん? どうした、改まって私の手など握って?」
男「女さん、僕はたとえ何があっても、君に秋茄子を食うななんて言わないからね。
  そして他の誰にも文句は言わせないから。だから、安心してね? ねっ?」
女「いや、まあ、心遣いはありがたいんだが。
  それよりも、唇に関してケチをつけるのやめてくれた方が、嬉しいなぁと……」
男「秋茄子お腹いっぱい食べさせてあげるからねっ!! 鯖もカマスも、蕨餅もだからねっ!!」
女「……いや、何事も程々が良いと思うんだが。どうした、何か変な物でも食べたのか?」
119名無しさん@お腹いっぱい。:2008/10/22(水) 00:29:26 ID:Z2ecH82J
ここを見るのが日々の楽しみです
120名無しさん@お腹いっぱい。:2008/10/22(水) 00:41:53 ID:G0lBsdwU
ラジオドラマに出来そうな感じがする
121名無しさん@お腹いっぱい。:2008/10/22(水) 01:33:50 ID:vIdbcpTt
男「やぁ無情また会ったなだけどお前に用は無いぜ。
  やぁ無情どっか行けよどうせ俺が馬鹿なんだろ」
女「ほう、良く気付いたな。自分馬鹿であることに気付く知能くらいは持ち合わせていたか。
  なるほどこれがかのソクラテスが言った、無知の知という奴だな……」
男「ちっちっちっち、分からないかなぁ女さん。これ、有名なCMソングのAメロだよ。
  ほら聞いた事が無い? 『どんなに〜、頑張ってみても、どんなに愛しても』って?」
女「むぅ……。それは確かにテレビで流れているのを聞いたことはあるが……(///)」
男「えへへぇ、見事に引っかかったね。って、無理も無いよね、CMなんて一番良いとこしか使わないもの」
女「まぁ、CMにしろ何にしろサビの部分以外は、あれれこんなのだっけって感じのは多いよな。
  あと全体を通してみると、思ってたのと全然違う歌詞だったりとか……」
男「歌詞じゃなくても前後で全然曲調が変わるのとかもあるよ。
  例えばねえ、エリック・クラプトンの『いとしのレイラ』とか。
  前半はあからさまに激しい曲調で、ギタージャンジャンかき鳴らして叫ぶように歌うんだけど、
  後半からは一転して静かでメロディアスなしっとりとした曲調にガラッと変わるんだ」
女「ほーう、そういうのもあるのか」
男「かくいう僕も昔は、最初の方だけ聞いて後は飛ばしたりなんかしてたんだけどね。
  けど、最近は後半のよさも分かるようになってきたというか、こだわらずに聞く余裕が出てきたっていうか……」
女「音楽の事は良く分からんが、偏見無くいろんな物に接するようになれたと言うのは良い事だろうな」
男「こだわりも大切だけど、それに縛られて視野が狭くなるのはもったいないよね。
  とはいっても、未だに流行のJ-POPとかには少し抵抗はあるんだけど。いやはや、まだまだ僕も厨二病だよ」
女「ふむ、できればその広く寛大な視野を、私の唇にも適応してくれると助かるんだがな」
男「何言ってるのさ、適応してるからこそこうしていつも一緒に居るんじゃない」
女「……むぅ。その割には悪口がすぐ口を突くのはどうしてだ?」
男「それはほら、似たもの同士って事だよ。とりもなおさず、どっちも口が悪いってことさ」
女「そ、そんな妙なところだけ似てもなぁ……(///)」


>>119-120
ありがとうございます。
最近色々と思うところがあって心がぽっきり折れそうでしたが、
その言葉でまだもうちょっとだけ頑張れそうです。
122名無しさん@お腹いっぱい。:2008/10/23(木) 01:09:09 ID:xFhWtjFt
男「つい一ヶ月前は彼岸花でいっぱいだったこの通りも、今は一面のコスモス畑か。
  うーん、この淡い感じの桃色がなんともいえないよね。まさに秋って感じ」
女「そうそう、コスモスといえば、最近はチョコレートコスモスというのがあるそうでな。
  見た目もチョコレートみたいにちょっと茶色くて、嗅げばチョコレートの香がするんだとか」
男「へー、そりゃなんとも美味しそうな……じゅるり」
女「なんでも食欲の秋につなげるな、馬鹿者が」コツン!!
男「あてっ! やだなぁ、冗談に決まってるじゃない」

男「好き、嫌い、好き、嫌い、好き、嫌い、好き、き……。
  なしなし、ノーカウント!! 選んだ花が悪かった、というわけでもう一回やりなおし……」
女「こらこら悪戯に花を摘むな、せっかくこんなに綺麗に咲いてるのに可哀想だろ。
  そもそも、コスモスの花びらは全部八枚だぞ。何べんやっても結果は同じだ」
男「えっ、そうなの? あっ、本当だ、良くみたら確かに全部八枚だ!!」
女「まったく、少し考えれば簡単に幸せが手に入るというのに……。
  本当に馬鹿の鏡みたいな奴だな、お前という奴は。少しは頭を使え、頭を」
男「……頭だけじゃ幸せはつかめないよ。ちゃんとしたテクニックが無いと。
  そう、綺麗に花びらを摘む……剥がすテクニックが……」
女「ほほう、またそんな眼で私の唇を見よって……。なんだ、私が剥くのがヘタクソとでも言いたいのか?
  良いだろう、ならばそこで見ているが良い!! 私が本当の花占いと言う奴をお前に教えて……」ブヂッ
男「あーあー、言ってるそばから花びら破いちゃって。
  なるほど、本当の花占いって言うのはずいぶんとワイルドかつアバウトなんですね……くすくす……」
女「なっ……こっ、これはっ……!! たまたま、たまたまだよっ!!
  観てろ、もう一度落ち着いてやればちゃんと出来……」ブヂッ
男「おやおや、どうやら女さんは唇の皮だけじゃなく、
  花びらを剥くのも苦手のようですにゃぁ……ぷぷっ、くすくすくす……」
女「……ぬっ、ヌガァーッ!!! おのれコスモス!! 植物風情が人間様を馬鹿にしおってぇっ!!
  覚悟しろ、もはやその株に花は残らぬと思えっ!!(///)」ブヂッ ブヂッ ブヂヂッ!!
男「おやおや、ついに植物に責任転嫁ですか。おぉ、こわいこわい……」

女「……ブツブツ…………ブツブツ……」ブヂッ ブヂッ ブチッ ブヂッ
男「ねぇ、もうそろそろ暗くなってきたんだけど」
女「嫌い、嫌い、男なんて嫌い、大嫌い、キライ…………」ブヂッ ブヂヂッ ブヂッ ブヂッ
男「酷い事言って悪かったよう。謝るから機嫌直してよ……」
女「やだぁっ、ちゃんとできるまで絶対帰らない……絶対に、帰らないんだからぁっ!!」ブヂッ!! ブヂ゙ッ!! ブヂッ!!
12310/26に名無し・1001投票@詳細は自治スレ:2008/10/23(木) 22:56:50 ID:5Gz/rn6q
今日はまだかぁ…
124名無しさん@お腹いっぱい。:2008/10/23(木) 23:07:09 ID:xFhWtjFt
男「そうそう、前に枝豆取りに行った時ずんだもちの話が出たでしょう。
  あの後調べてみたんだけど、結構簡単に作れるらしいよ、ずんだもちって」
女「ほう。そんなに簡単なのか?」
男「うん。普通に枝豆茹でて、鞘から取り出して、薄皮をむいて。
  剥いた枝豆をすり鉢で潰す、もしくはフードプロセッサーにかけて、
  砂糖とちょっとの塩を混ぜたらずんだの完成。あとはお餅に絡めるだけ」
女「ほー。なんだ、別に宮城の郷土料理という割には、どこでも作れそうな調理法だな」
男「どういう経緯でこんなのを作ろうと思ったのか実に気になるよね。
  そうそう、経緯といえば、ずんだという名前の語源には色々な説があってね。
  『豆を打つ』→『豆打』→『ずだ』→『ずんだ』となったという説が有力なんだけど、
  かの東北の奸雄伊達政宗が、陣太刀で枝豆を砕いて食べた事から、
  『陣太刀』→『じんたち』→『ずんだ』になったとも言われてるんだ」
女「陣太刀とはなんだ? いやまぁ、おおよそ刀である事は想像は付くが……。
  ふむ、しかしわざわざ刀を使って枝豆を砕く必要なんてあるのか?
  別に、そのまま食べれば良いじゃないか。なんでそんな面倒くさい事を……」
男「まぁ、伊達政宗説は信憑性低いらしいからね。
  本当だったとしたら、戦国時代だし色々ストレスとかもあったんじゃないの。
  それで、枝豆潰す事でストレス解消してたとか。ほら、包装紙のプチプチ潰すみたいにさ」
女「……枝豆潰してストレス解消する戦国武将。それはそれでなんか嫌だなぁ」
男「というわけで、今からうちに来てストレス解消でもしない?
  こうチュルッチュルッと、枝豆の薄皮を剥くの手伝ってよ。
  ほら、薄皮って言うか唇の皮って言うか、普段から剥きなれてるでしょ女さん?」
女「……つい最近、剥くのヘタとか言ったくせに」ボソ
男「うえっ!? まだコスモスの事を根に持って!?」
女「食べたいなら自分でやれば良いじゃない。私は別に食べたくないもん。ふんっ……」
男「あぁもう、そんないじけないでよ!! 今回は褒めてるっぽいニュアンスで弄ったじゃんかぁ!!
  もうっ、普段は態度も口調も大人っぽいくせに、なんで時々急にしおらしくなるかなぁ」
女「……女の子なんて一皮剥いたらみんなこんなものよ。
  繊細で、傷つきやすくて、心はいつも不安でいっぱいなんだから……」
男「なに? それは、枝豆剥くのとかけた駄洒……ワギャギャァーッ!!」
12510/26に名無し・1001投票@詳細は自治スレ:2008/10/23(木) 23:11:16 ID:5Gz/rn6q
おお投下キター
豆打でズダ→ずんだか
枝豆と大豆のときはホントに神だと思ったもんだ
まとめ欲しくなってくるな
126名無しさん@お腹いっぱい。:2008/10/24(金) 00:18:06 ID:PUsA68di
男「よくさぁ、お菓子とかの宣伝とかで見かけるけど、『モンドセレクション』っていったい何なの?
  フランス菓子職人モンドさんが選んだ、このスイーツ(笑)を作ったのは誰だー!! とかそういうの?」
女「それだとモンドさん、スイーツ(笑)作ったパティシエを首にしちゃうから駄目だろ。
  ふむ、Wikipediaによるとだな、ベルギーにある民間組織による食品審査みたいな物の様だな。
  その食品の味や衛生面、原材料なんかを吟味して、その質を点数化するんだと」
男「へぇ、食品審査ねぇ……。けど、よく金賞受賞とかCMで言ってない?」
女「あぁ、その点数によって、特別金賞、金賞、銀賞、銅賞がその菓子に授与されるんだ。
  だから、特別金賞・金賞のお菓子も複数存在して、
  受賞と書いてあるからと言って、世界で一番美味しいお菓子ってわけでもないんだよ」
男「うーん、それってなんだか名前に騙された感じがするなぁ」
女「そんな事は無いぞ。民間の機関だけあって、審査自体はきっちりやってる。
  特別金賞の合格ラインは100点から95点。金賞は95点から85点。
  ほれ、馬鹿のお前ならこの点数取るのがいかに難しいか、嫌というほど分かるだろう?」
男「うっ、うーん、確かに。というか、取った事無いよそんな点数……。
  そっか、つまり世界的に見てもトップクラスの美味しさを保障しますよって、
  そういう事が言いたい訳なんだね、この『モンドセレクション』って奴は」
女「うむ、まぁかいつまんで言うとそういう事だな。
  ちなみに、金賞以上を三年連続で受賞すると国際優秀品質賞という物をもらえてな、
  受賞年度を一緒に記載すれば永久に使えるんだそうだ」
男「なるほど、つまり三年どころじゃなく荒れっぱなしの女さんの唇は、
  もはや国際優秀品質賞並……あへへへへへへへっ(あてててててててっ)!!」
女「はぁ、お前の馬鹿は流石にグローバル化すると拙いだろ。
  どれ仕方ない、これ以上馬鹿なことがいえぬようにその舌を引っこ抜いてやるとするか……」

>>125
他に書いている人も少ないし、まとめていただく程の物でも無いかと
ただ、まとめ欲しいなんて言われたのは初めてなので、気持ちは非常にありがたいですし嬉しいです
俺としては、こうしてまったり書ければそれで満足ですので、今はこれで充分ですよ
127名無しさん@お腹いっぱい。:2008/10/24(金) 00:25:49 ID:JIzZMm0v
あげ
128名無しさん@お腹いっぱい。:2008/10/25(土) 01:18:13 ID:6CWiPdpH
男「傭兵、それは男の憧れ。男の浪漫。
  自分の腕一本を頼りに戦場を渡り歩く一匹狼!! 腕次第で金も地位も思いのまま!!
  俺を雇いたいだって? 幾ら出せる? 100万? もちろんドルだろうなぁ……。
  なんつって、なんつって!! くーっ、カッコいいなぁ憧れるなぁ……!!」
女「ところがどっこい、現実はそう甘くないんだなぁこれが。
  金も地位も思いのままなんて嘘っ八と、声高らかに唱える日本人の元傭兵が居るのをご存知か?」
男「へっ、そんな人居るの!? というか、日本人なのに傭兵になれるの?」
女「なれるさ、その筋の人間の紹介と確かな腕、そしてどうあっても辞めないという強い意志さえあればな。
  とまぁそんな事を、その元傭兵こと高部正樹先生は自著の中で語ってらっしゃる。
  そもそも、傭兵なんて小説の中だけの物だと思ったら大間違い。Wikipediaで引くだけでも、
  三人の日本人の元傭兵の名前が挙がっているんだぞ。確かに、傭兵というのは今この瞬、世界に間存在しているんだ」
男「……それで、金も地位も思いのままってのが嘘っ八っていうのは、いったいどうしてなのさ?
  傭兵って、本来参加しなくても良い戦争に、高額な金銭を貰って参加するとかそういうのじゃないの」
女「逆に聞くがな。傭兵を雇わないといけないくらいに切迫している国が、高額な金銭を捻出できると思うか?」
男「……あっ」
女「ということだよ。つまりだ、そもそも傭兵という物は劣勢に陥って居る国が雇う物なんだよ。
  そんな国が雇うんだ、パイロットだとか軍事顧問だとか、それ相応の技術を持ってる人間は別かも知れんが、
  鉄砲持ってドンパチ戦うような兵卒は、温泉宿でバイトしたほうが実入りは良いんだとさ」
男「そんな、それじゃいったい何のために戦いに行くんだよ」
女「曰く、『誇りの為』、だとさ。どうだ、それでもまだ傭兵なんぞに憧れるか?」
男「…………」
女「高部先生も自著の中で、金銭的な話をすると大抵の志願者が腰を引けると言っていた。
  まぁ、協調性の無いお前の事だ。行った所で、誰かの恨みを買って後からズドンが関の山だろう。
  ならなくて正解だよ。いや、なってくれるな。お前にむざむざ死なれては、私がかなわんからな」
男「女さん……」
女「ふんっ! せいぜい、傭兵より実入りの良い仕事をして、私を楽させる事だな(///)」
男「……うん。きたよ、すごく心にずどんときたよ。
  さすが女さん、幾多の戦場を駆け抜けてきた歴戦の兵の如く、
  顔に傷、もとい唇の皮がめくれにめくれ上がってるだけはあるね……あいてーっ!!」

【参考】 ttp://www6.plala.or.jp/private-hp/samuraidamasii/tamasiitop/youhei/youhei.htm

【チラ裏】 高部先生の著書は個人的に好きなので、
ミリオタでも無いのに立ち寄った図書館で見つけるたびに読んでるんだけど、実際の所どうなんだろう。
他に比較対象が無い(俺が知らない)ので、これが本当に傭兵の真実かと言われると疑問なんだよなぁ。
傭兵は薄給とか言ってるけど、(スキル的に)高部先生がそういう所でしか働けないだけなんじゃ……とも、思う。
12910/26に名無し・1001投票@詳細は自治スレ:2008/10/25(土) 01:32:20 ID:rR9PL2eX
唇は凄絶な荒れようだなwww
傭兵は薄給ってのは昔からじゃないすかね
平時は訓練か山賊、海賊みたいなもんだし
130名無しさん@お腹いっぱい。:2008/10/26(日) 01:44:45 ID:M5IpCQjr
>>128続き

女「そうそう、ついでだから15年働くだけでフランス国籍と年金を得る方法を教えてやろう」
男「おいおい傭兵の話からいきなり飛びすぎじゃない?
  けど、15年働くだけで年金が受給されるってのは良いねえ。いったい、どうやるのさ?」
女「いやちっとも遠くなっておらんぞ。なんといっても、その働く内容が傭兵と大差ないからな。
  そう、ズバリその方法とは、フランス国営の名門傭兵育成機関『フランス軍外人部隊』に所属する事だ!!」
男「フランス軍外人部隊? なにそれ、国家公認の傭兵部隊みたいなもの?」
女「厳密に言えば傭兵ではないんだが、まぁそんな物だな。
  脱走者も少なくない厳しい訓練で有名だが、その反面傭兵達の登竜門的な役割も果たしている組織でな。
  ここでの経歴を持って、今流行っている民間軍事会社に就職したりするらしい。
  名のある傭兵で一時期ここに所属していた者も多いそうだ……」
男「ほへー。そっか、やっぱりなろうと思えば慣れるもんなんだ、傭兵って……」
女「まぁある程度の素養は必要だがな。健康的である事、持久力がある事は言わずもがな。
  戦場で眼鏡眼鏡とやられても困るから、ある程度は裸眼での視力も要求される。
  なにより、フランス人の上官や部隊の仲間達とコミュニケーションを取る為にも語学力は必要不可欠だ。
  とまぁそういうわけだから、馬鹿のお前では門前払いも良い所だろう。素直に、宮勤めでも目指した方が良いと思うぞ」
男「それを言うなら女さんだって、唇がみるからに不健康そうだし門前払いされ……いひゃいっいひゃいっ!!」

男「ところでさっき、厳密には傭兵じゃないみたいな事言ってたけど、何がどう違うの?」
女「うむ、それを言うと傭兵の定義から話さなくちゃならなくなるんだが……。
  まぁ実害だけを例に挙げれば、捕虜になったとき外人部隊の兵士は捕虜としての権利を受けられる。
  対して傭兵はそもそもその存在自体禁止されているので、捕虜としての権利を受けられない」
男「……えと? つまり、どういう事?」
女「捕虜になるとほれ尋問なんてのがあるだろ。それが行き過ぎると拷問・虐待になるんだが……。
  基本的にジュネーブ条約では、捕虜を死に至らしめたり、健康を損なわせる行為を禁止している。
  だが、傭兵はそれが適用されない。そもそも、存在しちゃいけないモノだから。
  なので捕まえた傭兵を転がすも生かすも、捕まえた奴次第という事になるんだ……」
男「それじゃ、どこぞの捕虜収容上で行われた虐待行為とかを受けても、文句の一つも言えないってこと?」
女「そういう事になる。まぁ、傭兵でなくても受けるときには受けるのだろうが、確率は高くなるわな。
  それに、相手がやられても文句がいえないとなれば、俄然そのやり口も荒くなるというもの……。
  どれ、ちょっと自分が拷問される様でも想像してみろ。捕まったとはいえ、そうはなりたく無いだろう?」
男「……あぁっ、そんな!! ナイフで唇の皮を抉るだなんて、酷い酷すぎる!!
  くそうそんなごっそり抉られたら、女さんの唇みたいじゃないか!! しかも、ご丁寧に端に皮を残して……」
女「なんでそんな微妙な拷問方法を思いつくんだよ。あてつけか? あてつけなのか? えぇっ、こらぁっ!?
  というか、人の唇を拷問受けた後扱いって……キサマ…………!!」

【参考】 ttp://www.taisa01.com/index.htm

>>129
中世の傭兵は、金貰うだけ貰って正規戦ではほとんど何もせず
味方が優勢の時だけ我先にと略奪を行う、とかどっかで見た覚えが
やっぱ傭兵ってのはそんなもんなのかなぁ……
13110/26に名無し・1001投票@詳細は自治スレ:2008/10/26(日) 01:53:25 ID:TgubF2+Z
今夜も乙でし!
殺すよりもきつい「転がす」を見てみたいwすいません冗談ですw

で、その拷問はリアルに使えそうだなと思った野蛮人ですた
傭兵はあれだな、現代ではゴルゴ13的な何かかな
現在でも中東なんかでは結構非正規部隊あるらしいね
132名無しさん@お腹いっぱい。:2008/10/27(月) 22:46:51 ID:e1MILrZJ
女「ふむ。お前が珍しく、本ッ当に珍しく私に対して優しい口調でお菓子を挙げるって言うから、
  なんだ優しい所もあるじゃないかと半ば感心して手を出したというのに……よりによってこのお菓子か」
つ【赤い輪っかのスナック菓子】
女「あれか、私の唇を真っ赤に腫上がらせて、痛みにのた打ち回る姿でも見たいのか?
  それとも真っ赤に腫上がった唇を指差して、「お菓子とそっくりだ」とでも言いたいのか? ああん、どうなんだ?」
男「いはいいはいいはいへふ……ふひひるひっははれはらほはへはれはへんっへ!!
  (いたいいたいいたいです……くちびるひっぱられたら答えられませんって!!)
  も〜、そんなんじゃないよ。季節限定で面白そうな味がでてたから、一つどうかなーと思ってあげたの。
  ほらっこれこれ、このいつもと違う青いパッケージが眼に入らぬかーっ!!」
女「ほう、超暴君○バ○ロヒヤヒヤの夏、とな?」
男「そう、辛くてホットなハバネロに、爽やかでクールなメントールを加えた、冷た辛いという訳わかめな一品!!
  口の中がメントールですっとしたかと思うと、次の瞬間ハバネロで大炎上!! このカウンターはちょっと癖になっちゃうよ!?」
女「なんでこのハバネロと言う奴は、サボテンだのチキンカレーだの変な味を次から次へと。
  あぁ、目の前に居る馬鹿みたいな奴等が面白がって買うからか。まったく、まんまと会社に踊らされて情けな……」
男「どうかな? メントールってリップクリームにも含まれてるから、女さんでも食べれるかと思ったんだけど?」
女「いっ!? ちょっ、ちょっと待て、まさかそんな理由でそのくだらないお菓子を買ったのか?」
男「いやいや、女さんの言うとおり期間限定という常套句にやられただけだよ。
  けどさぁ、やっぱり一緒に食べたほうが美味しいじゃない、こういう変わったお菓子ってさぁ?
  ねっ、だからさ、食べても唇が大丈夫か試してみてよ。ほらっ、はやくぅ……」
女「……むぅ、唇に悪い悪くないの以前に、辛い物は苦手だと前に言ったろうに。
  なのにそんな風に言われては……、食わないわけにはいかないだろ、常考……(///)」

女「ほっ!!(お菓子を上に投げる掛け声) パクッ!!(口の中にホールインワンした音) モグモグモグ……」
男「お上手お上手。凄いねえ、さっきから百発百中じゃない、どこでそんなテクニック身につけたのさ?」
女「ん……。まぁ、必要以上に唇に物を触れさせないようにと心がけていたら自然とな」
男「あぁ、なるほど、意図してやる気はなかったが身を守る為に仕方なくという訳か。
  なんか物語の主人公みたいで格好良いね。降りかかる火の粉は払う、って感じで……あてぇっ!!」
女「茶化すな。これでも切実なんだよ……まったく!!」
男「えへへ、ごめんごめん。よーし、それじゃ僕も一つ挑戦してみるかなぁ!! そーれ、ポイっとな!!」
女「馴れないことはやめておいたほうが良いと思うぞ」
男「大丈夫大丈夫。女さんに出来て僕に出来ない事もな……い゙ぃ゙っ!?
  ぎゃっ、ぎゃぁぁあっ!! 眼にっ、眼にハ○ネロがっ入って、火を噴かんばかりの……!!」
女「だから、やめとけと言ったじゃないか。ほらほら、落ち着け、まず落ち着けって……」
133名無しさん@お腹いっぱい。:2008/10/28(火) 23:06:50 ID:JCPoOUq2
――昼休み

女「……こらっ!! 授業中、何をこそこそ隠れてやっているかと思えば、
  駄目だろ学校にゲーム機なんて持ってきたら。見つかって没収されても知らんぞ」
男「大丈夫、大丈夫、そんな見つかる様なへましないって。
  それに小・中学校じゃないんだから、これくらいの事誰でもやってるよ」
女「そうじゃなくてだな、お前は学校に遊びに来るのか勉強しに来るのか……。
  はぁ、馬鹿のお前に何言っても無駄か、そんなだからテストの成績悪いんだよ、まったく」
男「そんなだから唇の皮も固いんだよ。もっとも、他にも色々固そうだけどね……。
  痛ッ!! 痛い、イタイイタイ、ごめんなさい、ちょっと、調子乗りました、まさか本当に便p……ぷぎゃぁっ!!」

女「しかし、最近の携帯ゲーム機は小さくなったなぁ。そして、液晶も綺麗になった。
  私らが子供の頃は、よくてモノクロ諧調×10色がカラー表示の限界だったというのに……」
男「ぶっちゃけ、変換するの面倒だからそのままやっちゃうよね。けど、あのハードが出た時は衝撃だったなぁ」
女「そうそう、携帯ゲームといえば『NE○GE○ポケット』『ワンダース○ン』。
  あのハードと同じくらいの時期に出て、同じような感じでカラー化したけど、結局どっちも残らなかったなぁ」
男「なんかどこぞのハードの行く末を暗示されてるような。最近本社もパッとした噂聞かないし、大丈夫なのかな」
女「まぁ、『ゲーム○ア』のSE○Aも、今はカードゲームでがっつり盛り返したわけだし、何とかなるんじゃないかな?」
男「『ゲーム○ア』あったね、そんなハードも。あれは携帯するにはちょっと大きすぎる感じだったけど」
女「そんな事言ったら、あのハードの最初の型なんかもっと無理だろ。
  ポケットにモンスター忍ばせるって大きさじゃねーぞー、って感じだ。まぁ、そう言いつつ持ち運んで遊んでたけど」
男「なんだい、なんだかんだで女さんもゲームやってるんじゃない」
女「そりゃまぁ私だってそのくらいは。ただ、もうお前も私も良い歳なんだから、けじめという物を」
男「そういうのは社会出てからきっちりやれば良いんだよ。学生の内は遊べるだけ遊ぶ、それが正しい学業なの!!
  というわけで、さっそく二人で遊びましょう。テトリスはやった事あるよね? 待ってて、今ゲーム機借りてくるから」
女「あっ、ちょっと!! 誰がそんなのやると言った!! こらっ、戻って来いっ!!」

女「……また負けた。これで五連敗、通算十二敗」
男「……将棋もそうだったけど、女さんってこういうゲーム、お世辞言うのも気が引けるくらい弱いね」
女「だから私はやりたくないと言ったのだ。得意じゃないんだよ、対戦は……」
男「あぁあぁ、駄目だよ、そんな唇噛み締めちゃ。よけい荒れちゃうよ?」
女「だれのせいだぁ……ぐすん。くそおっ、見てろ、今度は絶対勝ってやるんだからなぁ!!」
男「あのさぁ、そろそろ午後の授業始……」
女「問答無用!! 手加減したら承知しないからなっ、分かったな!!」
134名無しさん@お腹いっぱい。:2008/10/29(水) 00:16:15 ID:Qa5pEdzO
>>133続き
――放課後 職員室前の廊下

男「んでもって、あの後熱中しすぎて、チャイムより早く教室に入ってきた先生に見つかったと」
女「すまん、本当にすまんっ!! 私とした事がつい我を忘れて」
男「謝るなら、そのゲーム機の持ち主に謝ってあげて。
  取り上げられた時、ユーミンみたいな顔してたから」
女「おいおい、それを言うならムー……。
  いや、今の私はそんなツッコミ入れられる立場じゃなかったな……反省(猿のポーズ)」
男「それは本当に反省してるの?
  ……まぁ、幸いこうしてすぐに返してもらったわけだし、良かったじゃない。
  あっ、噂をすればちょうど言い所に。おーい、ゲーム機返してもらえたよー!!」

女「……はぁ、なんという事だ。
  こんな……、こんな恥かしい失態を、よりにもよってこの男の前で犯してしまうなんて。
  あぁ、またこの唇の皮の様にねちねちと言われるのかと思うと、胃が……」
男「失礼な。唇の皮はあほ毛みたいなものだから僕も遠慮なく弄るけど、
  今日みたいな人の失敗をあげつらって笑う程、僕は落ちぶれちゃいないよっ!!」
女「……アホ毛扱いなのか、私の唇はお前の中で。
  というかこれは慰められたのか、それとも馬鹿にされたのか……。はぁ、鬱だ氏のう……」
男「そっ、そうそう!! 携帯ゲームといえば、ポケッ○ステーションやビジュ○ルメモリなんてのもあったね!!
  あぁいう超小型の携帯ゲーム、最近見ないけどなんでなのかなぁ。個人的にはああいうのも好きなんだけど」
女「……単純に携帯電話で事が足りるからだろう?
  話題を私が得意な薀蓄話に持って言って、機嫌を直そうという腹積もりか? まったく、考えの浅い奴め……」
男「そう言いつつ、いつもの高慢さが首をもたげてきたじゃないか。そうそう、やっぱり女さんはそうでなくっちゃ」
女「ふっふっふ、実はなぁ、それ以外にもまだもう一つあるのだよ。
  他のハードに繋げて、ゲームをダウンロードする超小型の携帯ゲームが」
男「へー、そうなんだー、凄いねー、良く知ってるねー、さすがおんなさーん(棒読み)」
女「Leafが開発したPIECEというゲーム機でな、『うたわれ』や『痕』付録のミニゲームをインストールすることができる。
  その上、ソフトウェアの開発環境が公開されているから、自作ソフトウェアも……うんたらかんたら」
男「(毎度思うんだけど、こんなに薀蓄語って喉渇かないのかな?
   ……あぁ、それで違うところが渇きに渇いてめくれあがってくるのか。納得)」

男「ん? ちょっと待って、何でエロゲの付録を知ってる、女子校生!?」
女「…………AHA☆」
男「……その唇でねこ口はいかがなものかと。あっ、ちょっ、何で殴るの!?」
女「……五月蝿い。キャラじゃないなとは私も思ったわ。いいから、忘れろ、この馬鹿ッ!!(///)」
135名無しさん@お腹いっぱい。:2008/10/29(水) 00:26:25 ID:XFYP5Mjq
つヌルポ
136名無しさん@お腹いっぱい。:2008/10/29(水) 01:53:17 ID:YZy9bHXR
がっ
誤爆は把握した
137名無しさん@お腹いっぱい。:2008/10/30(木) 01:04:26 ID:pqAu6oQT
男「女さん、突然だけど今度の日曜日空いてる?
  もし暇だったら僕と一緒にどっか行かない? いや、もし暇だったらで良いんだけどさぁ……(///)」
女「……別に日曜日は何も予定は無いが、いったいどこに行くつもりだ?
  特に今月は見たい映画もないし、かと言って前の様に日がな一日サイクリングなんてのは嫌だぞ」
男「えーっ? サイクリング楽しいのに。それじゃぁ、二人で港に魚釣りに行くってのは……」
女「却下だ!! 何が楽しくてこの糞寒い時期に、潮風を浴びながらゴカイだのオキアミだので、
  指先を汚さねばならんのだ!! もっと、デートならデートらしい場所を選べ!!」
男「そんな大声でデートデートって言わなくても良いじゃない、恥かしいなぁもぉ〜(///)」
女「あぁもうっ、なんでこの馬鹿は、物事を自分の良い様に良い様に受け取るかなぁ……」
男「うーん、それじゃぁ、みんなの街のアミューズメントパークJUSC○に……」
女「本気で言っているのか!? 大体だな、デートに誘うなら誘うで、それなりに準備をしてから来い!!
  チケット買って置いて、承諾するやさりげなく差し出すような甲斐性くらい……」
男「無理無理。だってほら、遊園地って行くだけでもすっごくお金かかるじゃない」
女「あるわけ無いか、この馬鹿に。はぁ……」
男「あっ、それとも薬局でも行く? 新しいリップクリームでも探しがてら試供品漁りでも、おふぅっ!!」

男「そうそう、遊園地といえばマスコットキャラクターだけど、女さんは何が好き?
  著作権侵害でこのスレが潰されない様な表現で答えてね? ねっ?」
女「ウォルトさんとこのキャラクター前提かよ。まぁ、遊園地のマスコットで有名なのといえば、それくらいしか……。
  と言いたいところだが、どっこい実はスヌーピーが公式マスコットの遊園地があるにはあるんだな、これが」
男「……ユニバーサルスタジオジャパン?」
女「……いやまぁ、確かにあそこにもスヌーピーのアトラクションはあるけれども。
  そうでなくて、アメリカはカリフォルニア州、『ナッツベリーファーム』という遊園地でな、
  そこではスヌーピーが公式マスコットとして採用されており、キャンプ・スヌーピーというテーマパークが……」
男「……お金ないからひらパーじゃ駄目かな?」
女「だーかーらー、ユニバーサルスタジオジャパンじゃないと言っておろうが!!
  大阪じゃない、カリフォルニア州だっ、カリフォルニア州っ!! コナン・ザ・グレートが知事やってる、カリフォルニア州っ!!」
男「……時間的にも金銭的にも、英語の成績的にもアメリカは無理だよ。
  やっぱりJUSC○にしようよ。ほら、あそこなら日本語通じるし、迷子になってもアナウンスがあるし……」
女「日本全国、JUSC○以外のどのスーパーでも日本語通じるだろうが!!
  まったく、別に行きたいともなんとも言って無いだろう、勝手に勘違いするな馬鹿者めっ!!」
男「なーんだ、びっくりしたなぁもぅ。脅かさないでよ……」

女「(せめて、『それなら新婚旅行で行こうよ』くらいの言葉は期待していたのだがなぁ……。はぁ……)」
男「まぁ良く考えると、女さんの唇で海外行こうなんていう発想事態がまず間違ってるよね。
  その荒れに荒れて日毎姿を変える唇じゃ、パスポートの写真と違うってまず入国審査通らな……いだぁっ!?」
138名無し・1001決定投票間近@詳細は自治スレ:2008/10/31(金) 00:57:20 ID:SUi0WqUb
女「男よ、唐突だが今日が何の日か知ってるか?」
男「10月30日、卵かけご飯の日でしょう? 後は、そう、コミックハイのWEBコミック更新日!!
  最近読み出したんだけど、結構面白いねコミックハイ。そっかー、女さんも読んでるんだー意外だなぁ。
  ところで女さんはどの作品が好きなの?原作さん? それとも、お兄ちゃんのことなんかぜんぜん好……」
女「いや、知らんから。卵かけご飯の日とか、WEBコミックの更新日とか私知らんから。
  私が言いたかったのは、今日はニュースパニックデーという事でだなぁ……」
男「にゅーすぱにっくでー? なに、久米○と御○川○男、筑紫哲○が夜の10時に一堂に会して、
  それぞれのニュース番組が立ち行かなくなっちゃった日とか?」
女「御法川法男って、なんでそんな名前知ってるんだよ、馬鹿の癖に……。
  ちがくてだなぁ、今日10月30日は、アメリカである大規模な放送事故が起こった日なんだ。
  なんでも、『火星人来襲』というラジオドラマをアメリカで流した所、演出である
  火星人襲来を告げる緊急速報を本物と勘違いしたらしくてな。またたくまに、アメリカ中がパニックに陥ったんだと」
男「嘘っ、そんなしょーもない事信じちゃったの? 僕が言うのもなんだけど、それはちょっと頭悪くない?」
女「1938年。僕らが生まれてくるずっとずっと前、まだアポロ11号が月に行ってない頃の話だ。
  火星に無人探査戦が到着した今でこそ、誰もそんな話は信じそうに無いが、
  当時はまったく何も分からなかったからなぁ、信じるのも無理はないさ」
男「はー、なるほど。ラジオの力って結構凄いんだね。へー、そっかぁ……」

『レディースエンドジェントルマン、新ジャンル高校のみんな、お昼休みをいかがお過ごしかな?
 本日はここ、新ジャンル高校一階放送室をジャックして、謎のDJ.OTOKOがライブでお送りするYO!
 さて、さっそくだけどまずはお手紙紹介。ペンネーム、リップマンさんからのお便りりだ、いつもありがとねー。
 えーっ、万能葱万能葱と言いますが、首に巻いたりお尻に刺したりして効くのなら、もしかしてと思い、
 不規則な生活で見っとも無く荒れた唇に、えいやと絆創膏の様に貼り付けて見た所、なんとびっくり。
 綺麗さっぱり治っちゃいましたよ。凄いですね、さすが万能の葱。お婆ちゃんもびっくりの知恵袋です。
 って、おいおい、本当かよ〜? 葱を唇に貼るって、なんか青海苔みたいでちょっとかっこ悪いぞ。
 けどまぁこれから唇が荒れてくる季節だから、気にしてる女の子なんかは試してみるといいかもNE?
 例えば、○年○組、出席番号○番のおん……。
 ガシャーン!!
 どわぁっ!! だっ、だれだぁっ、いきなりドアを蹴破って……。って、噂をすれば、おっ、女さん!?
 どこを探しても姿が無いと思ったら、こんな所でいったいなにをしてるんだ、男ぉぉぉおおおっ!!
 いつからお前はこの学校の昼の放送のDJになったんだぁぁぁああああっ!!
 そもそも昼の放送なんて、普段からやってないだろうがぁぁぁああああっ!!
 ちょっ、落ち着いて、落ち着いてって女さん。まだマイク電源入ってるんだから。放送事故、放送事故。
 いやね、こ、これには、深いわけと事情があってだね。決して、ラジオ効果で女さんが唇に葱貼り付けたところを、
 やーい本当に信じてやんのとかからかってやろうってそういうつもりじゃ……ひゃうんっ!!
 ゴンッ!!
 そんなこったろうと思ったわぁぁぁあああっ!! えぇいっ、まったく、公共の電波に乗せて痴態を晒しってからにぃっ!! 
 本当にどうしようもない馬鹿者だな、お前という奴はっ!! こいっ、とっとと教室に帰るぞっ、ふんっ!!
 ふがっ、ふがふがっ、ふんがががががーーーーっ!! ふがっ、ふががっ!!
 ズルッ!! ズルズル、ズルズルズル――――――――――――ブツッ』

『――――――ブツッ! あー、断っておくが、さっきの放送はフィクションであり、実際の人物の唇の状態とはいっさい。
 皆騙されるな、そいつは、そいつは嘘を言っているぞぉっ!!
 唇の危機は今、確実にこの学校を蝕もうと近づいて……、いや、ぼっ、僕に近づい、あっ、やめてっ!!
 ちょっ、ごめんごめんって、勘弁してよぉっ!! そんな、いったいどこから万能ねギャワァ――――――――――――ブツッ』
139名無し・1001決定投票間近@詳細は自治スレ:2008/10/31(金) 01:00:23 ID:0cyMD9vi
アッー!
140名無し・1001決定投票間近@詳細は自治スレ:2008/11/01(土) 01:44:15 ID:Kmz4mbdA
男「おっはよー、女さん。おやおや、今日も見事に唇が一夜城ならぬ一夜皮だね。
  いったいどこをどうやったら一夜にしてこんな立派なお皮が立つのやら……イタタッ、やめてっ、やめてぇっ!!」
女「なぁにお前の唇でも簡単にできるぞ? こうして爪を立ててもう少し引っ張ってやればなぁっ!!
  ふんっ!! なーにーがー、一夜城だっ、朝っぱらからふざけおってからに、まったく!!」
男「イテテテ、もうっ、酷いなぁ。なんだい、ちょっと気の効いた朝の挨拶じゃないか、何を本気になって……。
  わかった、わかったごめんって、僕が悪かったよ。そうだよね、一夜でそんな荒れる分けないよね、
  こう何日も何日も積み重ねて、その荒城の月というか、兵どもが夢の跡というか……ギャワワァーッ!!」

女「はぁ……。だいたいだなぁ、太閤様といえば一夜城一夜城と皆が口を揃えていうが、
  墨俣城を一夜で作ったという伝説は、最近否定的に捉えられているという事を知っているのか?」
男「ありゃりゃ、そうなの?」
女「例によって例の如くWikipediaの受け売りだがな。
  記事によれば、豊臣秀吉が墨俣に一夜城を立てたという記述が、
  文献にはっきりと初めて記載されたのは、江戸時代の後期になってからなんだと。
  どうやら、それ以前に発行された資料中にある、『美濃攻めの際、信長が墨俣に城を作った』というのと、
  『秀吉が美濃で新城の城主になった』という、年代の近い二つの話が合成されて出来たのではないかと言われているんだ」
男「合成して新しい歴史……メガテンじゃないんだから……」
女「しかもその片方の資料の信憑性が非常に怪しくてな。記述的にもちぐはぐな所が多いらしいんだが、
  なにより問題なのはその著者、著者自体がずいぶん怪しい人物なんだ。
  その著者は、『小瀬甫庵』という江戸時代初期の医師なんだがな。まぁ、彼の書いた著書の記述、
  たとえば、桶狭間での迂回しての丘の上からの奇襲であるだとか、長篠の戦での鉄砲三段撃ちなんていうのは、
  現在では話を面白くする上での、演出だったのではと疑われているんだ」
男「ちょっ、ちょっと待ってよ!! 桶狭間の奇襲も鉄砲三段撃ちも、どっちも有名な話じゃない!? あれって、嘘なの?」
女「まぁ遠い昔の話なので、本当かどうか確かめようは無い。あくまで信憑性が低いという話だがな……。
  なんでも、信長に長らく仕えた『太田牛一』という家臣が書いた著書と、小瀬甫庵の書いた著書の内容が食い違っているそうでな。
  この太田牛一の方が年代が古く、また彼が信長の直臣だったことから、こっちの方の信憑性が高いとされ、
  相対的に小瀬甫庵の書いた著書は、信憑性が低いとされているようだ。
  また、小瀬甫庵の記事を見る限りでは、『太田牛一の資料を元に、アレンジして書いた』とも書かれており、
  現代での小瀬甫庵の評価は、『歴史家』ではなく『歴史小説家』であるという認識が強いらしい」
男「はぁー、確かに歴史に強烈なアレンジ加えて書く小説家って、現代でも居るものなぁ。まぁそこが作者の腕の見せ所なんだけど。
  しかし、四百年立てば資料になるわけだから、うーむ、迂闊なことって書けないんだなぁ……」
女「まぁ、明日明後日にはこれが逆転して、実は小瀬甫庵の方が正しかった……なんてことも大いにありうるがな。
  400年前の真相など、今となっては誰にももう分からぬよ……」

男「さて、そうすると、女さんの唇を長年にわたり眺め続けてきた僕も、
  後の世に女さんの唇がどのように扱われていたかを伝える為、文章したためておいた方がいいのかしらん?」
女「やらんでいいやらんでいいそんなこと。私の唇の歴史など知って、いったい誰が得をするというのだ」
男「いやいや、分からないよ。もしかすると女さんの健気で力強い、冬の朝の唇の皮みたいな生き方に、未来の少女たちが涙するかもしれない。
  そしてその少女たちが、やがて大きくなって唇の皮が剥け具合で人を差別するような社会をぶっ壊してくれるかもしれ……ヘプァッ!?」
女「別にその子達に頼まなくても、ここに居る馬鹿一人を葬れば全て事が済むからなぁ……」
141名無し・1001決定投票間近@詳細は自治スレ:2008/11/01(土) 01:54:48 ID:rqnXt5Ms
過去っていうのは「存在しないが影響を与えるもの」だからなあ
唇の皮が気になる季節になりましたね
142名無し・1001決定投票間近@詳細は自治スレ:2008/11/01(土) 23:16:12 ID:Kmz4mbdA
――体育の時間

男「ん〜〜〜〜〜、いてっ!! あや、女さん、ごきげんよう」
女「何がごきげんようだ、こらっ。さっきからじろじろと女子のバレーを覗きおって。
  男子は外でソフトボールだろう、何をやってる」
男「いやいや、今僕のチームが攻撃でさぁ、打順だいぶ先だから暇なんだよー。
  だから暇つぶしに。あいや、決して体操服にくっきり浮き出た女子の未成熟なボディを堪能しようとか、
  そういうやましい気持ちはこれ小指の先ほども無く……あいてっ、いてっあいててててっ……!!」
女「言ってるそばから、○○(クラス一の巨乳)を眼で追って居るではないか!!
  まったく、この助平がっ。そんなに、胸の大きい女が好きか? えぇっ?」
男「んー、いやまぁ、人間はみんな違ってみんな良いって言うじゃない。
  別にそんな事には僕は拘りませんよー。僕の心は、この体育館の様にバレーコート二つ分なのです」
女「大海原と比べれば随分と狭い心だな。だから私の唇の荒れ具合をぐちぐち言うのか……。
  って、こらっ!! 言ってるそばから今度は××(クラス一の美人)を見おってからに!!」
男「なんだよなんだよっ!!  別に僕がクラスのどの女の子を見たって勝手じゃないか!!
  なんでそんな事を女さんにとやかく言われなくちゃならないのさっ!! 君は僕の女房か何かなのかい!? 違うだろっ!?」
女「にょ、女房って……そ、そそ、そんな、そ、それは、その、ちが、ちがうがしかし…………。(///)」
男「ほらっ、違うんでしょうっ!! だったら、僕がここで誰を・誰のボインを見ようが、女さんには関係ないわけですよっ!!
  というわけで、僕は今から女子のボインを見ようと思いますが構いませ……あーら、先生今日も上腕二等筋が逞しくていらっしゃる。
  あっ、その別に僕はサボってた、ちょっ、やめっ、苦しい、苦しいですって先生っ!! 歩きます、自分でグラウンドまで歩きますからっ!!
  そんな逞しい腕で、僕の首をホールドンミーしたら、ちょっと、やば……うぐっ、うぐぐぐ…………」
女「…………馬鹿め」

女「(まったく、あの浮気者め。私というものがありながら、他の女に現を抜かしおってからに。
   ……しかし、そんなに大きい胸が良いのだろうか。私としても、それなりにはあるつもりだったのだがな。
   というか、普段の態度からすっかり忘れていたが、別に私とあいつは正式に付き合っている訳でもなんでもないんだよな。
   ただ、なんとなく一緒に居るだけで、どちらからも告白した訳でもないし……。面と向かって好きだと言われた事もない……)」

女「もしかして、私、からかわれてるだけなのかなぁ……うんっ? きっ、きゃぁっ!!」

バシーンッ!!(バレーボールが顔面に当たる音)

男「だっ、大丈夫、女さんっ!! 確りしてっ!!」
女「ん、あぁ……、大丈夫だ。ちょっと顔がジンジンするけど、このくらいなんてことは……」
男「ちょっと顔を良く見せてっ!! 嫁入り前の顔に傷がついてたら大変だ!!」
女「(男……、私の事をこんなにも心配してくれるなんて)」
男「ほらっ、押さえてないで手をどけて。それじゃよく見えないよっ」
女「(……ふっ。からかわれてるんじゃないかだなんて思ったのは、どうやら私の杞憂だったな。
   なんだかんだ言いつつ、こいつが優しい奴なのは、私がよぉく知っているじゃないか……)」
男「そうそう、手をどけて。どれ、ちょっと顔が近いけど我慢して……」

男「うわぁっ、なっ、なんてことだぁっ!! くっ、唇の皮がボロ雑巾の如くズタズタになっているっ!!
  いったい、どんなスパイクを打ったらこんな顔に……。なっ、なんという、殺人スパイクっ!!
  恐るべし、新ジャンル高校バレーブーーーッ!?」バチーンッ!!(女のアタックが男の頭に炸裂した音)
女「もとからこんな唇じゃいっ!! このネタがやりたくて来ただけか、このドアホがぁーっ!!」
143名無し・1001決定投票間近@詳細は自治スレ:2008/11/01(土) 23:30:25 ID:JPshgudp
|ω・`)つヌルポ
144名無し・1001決定投票間近@詳細は自治スレ:2008/11/01(土) 23:30:42 ID:JPshgudp
|ω・`)つ旦~
145名無し・1001決定投票間近@詳細は自治スレ:2008/11/04(火) 02:12:35 ID:uGLzLUQt
女「最近ふと思ったんだがな。縁日などの当たらないくじや落ちない射的、
  からあげやお好み焼きなんかはまだしも、あれって凄くあこぎな商売だと思わないか?」
男「……なにを今更。なに、もしかして久しぶりにくじでもやって五百円損したとか?」
女「するか、子供じゃあるまいし。……いや、その子供しかやらないという所が問題だと思ってな。
  良い大人が、子供を騙してなけなしのお小遣いを搾取する。そんな事ではたして良いのだろうかと」
男「うーん、そりゃまぁいわれて見れば、結構情けない話のような気はするけど」
女「だろう? からあげやお好み焼き、焼き鳥なんかは多少ぼっていたとしても、
  そういう物と割り切れる大人を相手にしているだけまだましだ。
  だが、あの手のは、何も知らない子供がターゲットだろう?
  あのくじを引く子供たちの全ては、本当に当たると信じて財布から金を出しているんだぞ。
  それは、詐欺に当たらないのか……? そんな子供を騙すような大人で本当に良いのか……?」
男「ん〜、きっとねえ、それは騙すんじゃなくて、夢を売っているって言うんだよ」
女「……夢か、だがそんなものいったい何になる」
男「何になるって、楽しいじゃない。当たるんじゃないかなー、どうかなーって考えてワクワクする、それじゃ駄目?」
女「外れると分かっているから夢か? 馬鹿馬鹿しい、そんなのは大人の詭弁だ……」
男「でも、縁日からくじ屋さんがなくなっちゃったら、それはそれで寂しいでしょ?
  はずれると分かってても、やっぱり必要なんだよ。あれは、当たるとか当たらないとかじゃなくて、
  今日はくじ引きができる日なんだ、お祭りなんだって思わせる、楽しませる、そういう商売なんだよ、きっと」
女「…………だが」
男「あーあー、じゃぁこれならどう。くじ屋さんていうのは、親からお金を貰って子供たちを楽しませてるっていうのは。
  保育所や託児所、遊園地なんかと同じだよ。親が、子供たちを遊ばせてあげてるの。それでも納得できない?」
女「…………」
男「別にさ、くじびき屋さんが豪邸に住んで、毎晩ドンペリ飲んでるって訳じゃないじゃん。
  あの人たちだってさ、何だかんだでやりたいからあの仕事をやってるんだよ。
  知ってた? あぁ見えてさぁ、的屋さんたちって祭りを求めて日本中旅してるんだよ。
  しかも一年中だよ、一年中。後ろめたさなんか感じてたら、とてもそんなそんなハードな仕事出来ないよ。
  だからさ、良いじゃない。夢を売る仕事って、僕は素敵だと思うなぁ。
  そういう仕事が出来るこの国を、大人たちは守っていくべきなんじゃないかなぁ……ねっ?」
女「……おまえは、ときどき驚くほどに大人な事を言う(///)」
男「君は時々、その年老いた唇に似合わないほど子供じみた事を言うね。
  まぁ、そこが可愛らしい所でもあるんだけど……いたいいたい、いたいって!!」

男「……とは言うものの。やっぱり、昔くじ屋につぎ込んだお金が惜しくないといえば嘘になる」
女「あのお金。全部溜めておけば、あの時ほしかった物などすぐ買えたのだろうなぁ。はぁ、昔の私の馬鹿……」
男「よし、こういう時には夕日に向かって叫ぶに限る!!
  せーのーっ、くじ屋さんのー馬ー鹿ーやーろーっ!!」
女「つぎ込んだーお金かーえーせーっ!!」
男「女さんの唇だってー、めくればー、血がー、出るんだぞーーーー!!」
女「どさくさにー紛れてーー!! 訳のー分からん事をーー!! 言ーうーなぁーっ!!」
男「あーいーてーっ!!」
146名無し・1001決定投票間近@詳細は自治スレ:2008/11/04(火) 22:43:51 ID:uGLzLUQt
男「こう、こうやって肘をさ、机のそこ、そう、かどとか縁の辺りにぶつける訳よ。
  そうするとさほら、ジーンって……来た? 来たでしょ? ほらっ、やっぱり来るじゃない!!」
女「イタタタ……。あぁ、これ味わった事あるぞ。中々痺れが取れないんだよな」
男「そうなんだよ。ファニーボーンて言うらしいんだけどね、肘の内側に指の神経が通ってて、
  それを打つと起こるらしいんだ。気持ち悪いけど、なんか癖になる感覚だよね、これって」
女「そうか? 私は出来る事ならあまり味わいたくないが……。おーいててて……」
男「不意打ちで来るからね〜こいつは。こう肩肘ついてこっくりこっくりしてたら、つるっと滑ってとか。
  あとはそう、立ち上がるときに後の椅子にぶつけてとか……」
女「やめろ、想像してしまうだろう。せっかく痛みが引いてきたのに」
男「ちなみに意図的にやろうと思ったら、肘を曲げてできる線上の骨を刺激してやれば良いんだってさ。
  何回打っても命に別状は無いそうだけれど、やりすぎると痺れが取れなくなるってトリビアで言ってた」
女「さすがトリビア、知ってたところで使いようの無い無駄知識だな。
  っておいおい、さっそくやろうとするなよ。物好きな奴だなぁお前も……」
男「えーっ、剥がれないって分かってても、ついつい剥がして血を出しちゃう女さんに言われたくないなぁ。
  あの向く感触が快感なんでしょう? 口では忌々しいとか言ってても、目を見てれば……ぎゃぁーーっ!!」
女「どーれ日ごろの感謝の気持ちを込めて私も協力してやろう。グーで良いな?」
男「ちょっ、待って待って。そんな肘に思いっきりパンチしたら壊れ、ぎゃぁっ、しびっ、しびしびしびれるぅっ…………!!」

女「まぁ、確かに唇の皮を剥く時に、ちょっとくらい快感を感じていないわけではないが……(///)」
男「なにその、まさかの真実告白!? どう考えても僕殴られ損じゃない!!
  MならMと早く言ってよっ!! この唇SMお……しびっ、しびびっ、しびびびびっ!!」
女「お前のそういう物言いが気に入らないんだよっ!! ふんっ!!」
147名無し・1001決定投票間近@詳細は自治スレ:2008/11/04(火) 23:42:27 ID:uGLzLUQt
時計「ピピピッ ピピピピッ ピピピッ ピピピピッ」
女「んっ……むー……んー……」
時計「ピピピッ ピピピピッ ピピピッ ピピピピッ」
女「うーっ、あと五分、あと五分……」カチッ
時計「…………。
    ピピッ ピピピッ ピピピピッ ピピピッ ピピピピッ」
女「……むー、感覚が短いんだよ。なんで一分おきとかに設定するかなぁ、まったく。
  使う方の身にもなってみろって物だ……。とはいえ、効果があるのは確かだし」カチッ
時計「……」
女「はぁ、二時間か……。まぁ良く眠れた方だな」
時計「ピピッ ピピピ……カチッ」
女「んー、あいつが起しに来るまで、もう一寝りと行くか?」
時計「……」
女「……いや、やめとこう。寝過ごしたら大変だしな。
  それに、目覚まし代わりに、朝からあいつの嫌味を聞かされるのはこりごりだ。ほっ」カチッ!!
時計「ピ……」
女「しかし、今日は何でまたいつもより三十分早い……。あぁ、そう言えば……」

男「おっはよー女さん!! いやー、なんというか今日はいつもより一段とお美しいと言うか、
  唇の色合いが鮮やかというか。実に健康的なそんな感じであらせられますねっ!!」
女「くだらんお世辞などいらんわ。それより、ほれっ、昨日言ってた奴だ、受け取れ」
男「うぁーいっ!! 本当にお弁当作ってきてくれたの? やったぁ、ありがとうっ!!」
女「いっ、言っておくがなぁ、あんまり味には期待するなよ?
  塗装とか鑢がけとか、そういう細かい事は得意だが、料理の事はあまり……」
男「イイヨイイヨ。何が出てきても食べれるような気構えでなくちゃ、
  将来女さんの唇をいただけな……イテテテッ、イテッ、イテテテッ!! あぁもう、痛いよぉ、女さんッ!!」
女「……まったく、毎朝毎朝出会い頭に性懲りも無く。
  弁当を作ってもらった日くらい、静かにしようという気になったらどうなんだ、まったく……!!」
男「いやいや、こうやって朝から女さんに怒られないと起きたって気がしなくってさぁ。
  ほら、そういう女さんも、怒って眠気がすっきりしたんじゃないの?」
女「そんな訳ないに決まってるだろ。まったく、何を寝ぼけた事を、もう一発殴ってやろうか?」
男「いやいやいやいやいや、一発で充分だよ!! だからほら、拳を収めてよ!!
  ほら、あんまり騒いで、せっかく作ってもらった愛妻弁当が傾いじゃうといけないしね? ねっ?」
女「……ふんっ!! まったく、お前という奴は朝からこれだ……、まったく……!!(///)」
148名無し・1001決定投票間近@詳細は自治スレ:2008/11/04(火) 23:45:13 ID:zwxVme2m
やべえ可愛い…!
149名無し・1001決定投票間近@詳細は自治スレ:2008/11/05(水) 00:58:18 ID:ogVirMTd
男「……小室のてっちゃんが捕まっちゃったね」
女「最近今ひとつ名前を聞かないなぁと思ったら、なんてこったい。
  まぁ、21世紀に入ってからはつんく♂に押されっぱなしだったものなぁ」
男「それなりに聞いてた世代だからねぇ僕たちって。やっぱりショックは大きいよ。
  ……えと、安室奈美恵とグローブだったっけ?」
女「さては、そんなに小室哲哉のこと知らんだろうお前。
  ほれっ、サイボーグ○○9のオープニングテーマとか、覚えてないか?
  やーくーそーくーの、あのばーしょでー♪ って奴だ、あれがglobeだよ」
男「あぁっ、それなら知ってる!! アニメ見てたもの、○○9!! そっかー、あれがglobeかぁ〜。
  しかし、作曲者が捕まっちゃったとなると、カラオケとかで曲を流せなくなっちゃったりするのかなぁ?」
女「もう既にエイベックスは音楽配信を全曲配信停止にしたとさ。これが、どこまで広がるかは分からんが……。
  なまじ人に愛された作品が多いだけに、こういう結末になってしまったのはなんだか寂しいな」
男「成功の後の借金まみれの生活かぁ……。
  好きな音楽を作ってるだけじゃ満足できなかったのかなぁ……?」
女「天才だからだろう。天才だから、貪欲に高みの更に先が見えてしまう、求めてしまうんだよ。
  まだ行ける、まだ行けるんだと、どこまでも、振り返ることも無く、どこまでも、墜落するまで……。
  その墜落した先が失意か死かはたまた留置所かは知らないが、案外天才とは不幸な者なのかも知れないな。
  いや、あるいはだからこそ、天才は私たちの眼に逞しくそして美しく映るのかも知れない……。
  その生命の全てをかけて、ひと時の春に咲く花を見るように……」
男「天才、か……」

男「ちょっとまって、別に花って来年も同じ場所で咲かない? ほら、彼岸花とか」
女「……そうやって、発言の意図ではなく荒を探して相手を論破するのは、
  愚者の知恵を弁えぬ所業だという事が何故分からない」
男「またそんな難しそうな事言って保身してさぁ。なんだいなんだい、そんなに自分を賢く見せたいのかい?
  そんな自分の身の丈に合わない事言うから、唇がさぶいぼ起して荒れるんだよっ!!」
女「……微妙に罵る方向がずれてやしないか? しかし、私の唇をさぶいぼとはよく言ってくれたものだなぁ。
  まったく、お前という奴は私を怒らせる天才だよ……!! こらっ、待てっ、逃げるなぁっ……!!」
150名無し・1001決定投票間近@詳細は自治スレ:2008/11/05(水) 01:03:59 ID:R+cWNTIL
漏れら極悪非道のキタキタブラザーズ!
今日もネタもないのにキタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!!
 ̄ ̄∨ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
  ∧_∧   ∧_∧    キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!!
 ( ゚∀゚∩)(∩゚∀゚)   キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!!!!!
 (つ  丿 (   ⊂) キタ─wwヘ√レvv~(゚∀゚)─wwヘ√レvv~─ !!!
  ( ヽノ   ヽ/  )  キタ━(゚∀゚)━( ゚∀)━(  ゚)━(゚  )━(∀゚ )━(゚∀゚)━!!!!!
  し(_)   (_)J  ニシ━━━━(゚∀゚)━━━━ヒガシ
151名無し・1001決定投票間近@詳細は自治スレ:2008/11/05(水) 01:19:26 ID:E7BykSrP
男キモ過ぎワロタ
152名無し・1001決定投票間近@詳細は自治スレ:2008/11/06(木) 00:11:08 ID:SJvg2Rse
男「はふはふ……。いやぁー、まさか炊飯器でお芋が蒸かせるとは、はふはふ……。
  最初女さんが、炊飯器に芋をつっこんだ時は、はふはふ……。気でも狂ったかと、はふはふ……。
  んぐっ……、ぷはぁ。思ったけど。すごいね、結構美味しく炊き上がるもんだね。こりゃびっくりだ」
女「もぐもぐ……。私も母から聞いただけで、もぐもぐ……。
  まさかここまで美味しく出来るとは思ってなかったが、もぐもぐ……。
  んくっ……、ぷはぁ。いやぁー、やるもんだなぁ炊飯器。ご飯を炊く以外にもこんな使い道があったとは」
男「んー、前にテレビで見たんだけど、パン焼いたりとかもできるらしいね炊飯器で」
女「私はどこぞの企画サイトで、炊飯器でたこ焼き作ってるのを見た覚えがあるなぁ。
  馬鹿とハサミはなんとやらとよく言うが、炊飯器も使う奴次第だったという事か」
男「はふはふ……。その唇も、なにか使い道があると良いね、はふはふ……。
  いや、実はその唇にも使いようはあるんだけど、はふはふ……。
  女さんがそれに気付いてないイコールば……いはっ!! いはっ、いはははっ!!」
女「物を口に入れているときに喋るな、汚らしいだろ。まったく、躾のなってない奴め……もぐもぐ」

男「はぁ〜っ、食った食った。芋って意外に美味しいねえ」
女「なんだその言い草は。はじめて芋食ったわけでもなかろうに……。
  それはそうと、残った芋はどうするんだ? まだ結構量があるが、独りで食べきれるのか、これ?」
男「あやや、もしかして持って帰りたいんですかー? 女さんてば意外にいやしんぼさんですねー」
女「だ、誰がいやしんぼだ、誰が!! そういうつもりで言った訳ではないわっ!!
  みすみす腐らせるのが惜しいと思っただけで、別に私が食いたいとかそういうのは……。
  ……ちょっぴりは、その……、思ったりはしたが…………(///)」
男「んー、けど、さすがにもうふかし芋には食指が伸びないよね。
  せめてこのイモイモした形から遠ざけないと、ちょっと食う気が……」
女「……そういえば、芋で作る一口ケーキみたいなのがあったなぁ。あれは、なんといったっけか」ボソボソ
男「あぁ、そうだね、スイートポテトにしてみよっか、これ。それなら、なんとか入るかも」
女「うむ、お前にしては良い発想だな。どれ、褒めて進ぜよう頭を垂れい(///)」
男「……食べたかったんでしょ?」
女「卵黄塗るのは私に任せろ!! ガレキで塗装は得意だから!!(///)」

男「んー。しかし、スイートポテト作るなら、どうせなら紫芋が欲しかったなぁ」
女「どうせ赤いスイートポテトを作って、私の唇みたいとか言うつもりだろう?
  ほれっ、そんな事は良いから手を動かせ!! 満遍なく、粒が残らぬよう丁寧に潰すんだぞ!!」
男「……ぶぅ、普通こういうのって逆なんじゃないのかなー」
女「なにを言っているんだ、今時の男の子は料理くらいできんと嫁の貰い手がないぞ?」
男「料理ぐらいなら良いけれど、掃除洗濯とかはやってよね。
  家事は奥さんの仕事とは言わないけど、家族なんだから助け合うのが基本でしょ?」
女「なっ、なにを、お、おま、お前、気の早い事をっ!! わ、わわ、私らまだ、ここ、高校生じゃまいか……!!(///)」
男「……へっ、なにその反応? 僕、なんか変なこと言った?」
153名無し・1001決定投票間近@詳細は自治スレ:2008/11/07(金) 01:32:08 ID:LA9ojtsh
男「ハッチポッチステーション。1995年から2005年にかけて、BSとNHK教育で放送された人形劇。
  洋楽物まねを得意とするグッチ裕三の独特のセンスによって演出されたこの作品は、
  懐かしの洋楽パロディを多用することで、子供は愚かその親たちのハートもがっちり掴み、
  子供向け番組としては異例の高視聴率を記録した超人気番組だった……」
女「そんな堅苦しい説明をしなくちゃならん番組だったか?
  まぁ、私も見てた口だが、あれはたしかに面白かったな。毎度毎度くだらない歌を歌うんだよなグッチさんが」
男「よくあんな歌詞思いつくよね。黒やぎさんからお手紙ついたをBeat Itに載せちゃうんだよ?
  それでまたなんというか、違和感が無い所が。って、当時の子供が何人気付いてたかは知らないけど」
女「Beat It? なんだそれ? というか、あれパロディだったのか?」
男「犬のおまわりさんはボヘミアンラプソディ、おなかのへるうたはデトロイト・ロック・シティ。
  ふしぎなポケットはサタデナイト、母さんのうたは宇宙のファンタジーがそれぞれ原曲になってるんだ。
  他にも色々あるんだけど、当時の僕が分かったのはこれくらいだったなぁ……」
女「……当時も今も全然分からんのだが。というか、あの歌ってグッチさんのオリジナルじゃなかったのか」
男「いったい当時の子供の何人くらいが、パロディだと分かって面白がってたのか……。
  けど、パロディである事を差し引いても、上で挙げたのは充分面白い歌だったけどね」
女「まぁ、パロディだけじゃあそこまでのヒットには繋がらなかっただろう。
  やはりグッチさんのギャグのセンスがよかったんだと思うよ。
  パロディの元ネタなんてのは、話に深みを与えるだけの隠し味に過ぎないさ」

男「ところでハッチポッチステーションといえばダイヤさん。
  林家正蔵演じるジャーニーの憧れの人、ミスダイヤモンドの昼の姿なんだけど。
  いやー、なんであれでジャーニーは気付かないなかなぁ……」
女「そういえばそんな設定もあったようななかったような。
  まぁ、髪形変えたり、眼鏡かけたりで分からなくなるっていうのは、物語のお約束中のお約束だからな」
男「チャームポイントが変わると分からなくなるってとこだね。
  女さんもそのチャームポイントの唇を隠せば、意外と分からなくなったりして」
女「……こうか?(手で口元を覆う)」サッ
男「おっ、彼女ぉ、可愛いねえ。どうだい、よかったら僕と一緒にお茶しない?
  この先の海岸に、真夏に原色ギトギトのかき氷を出す店を知ってるんだ。今は冬だからやってないけど」
女「……それはなんだ、誘ってるのか誘ってないのか?(手を口元から離す)」サッ
男「ぎゃっ、ぎゃわわぁーーーっ!! くっ、くっ、口裂け女ぁーーーっ!!」
女「…………(手で口元を覆う)」サッ
男「おほっ、今日はついてるな。君みたいな美人に二度も出会ってしまうなんて。
  ねぇよかったらちょっと付き合わない? 駅前に緑の看板の美味しいおにぎり置いてる店を知ってるんだけど」
女「…………(手を口元から離す)」サッ
男「ぎゃぁーっ!! TOSHIDENSETSU!!」
女「…………(手で口元を覆う)」サッ
男「ヘイ、そこのいかしたプリティーウーメン、そこらへんで一緒にカップラーメンでもフリーダムしな……」

女「…………(手で口元を覆う)」サッ
男「へっ、へいっ、いらっしゃいっ!! なにを握りや……って寿司やじゃんこれ。
  もう駄目、もうくどき文句なんて思いつかないよっ!! ギブギブ、ギブアップっ!!
  酷いや女さん!! キリの良い所で、いつもみたいにムキーって怒ってくれないとぉっ、
  僕だってそんなにネタポンポン浮かばないんだからね!! というか、こんな風に僕を虐めて楽しいのっ!?」
女「うむっ、めっさ楽しい。やる側がこんなに楽しいとは思わなかったよ(手を口元から離す)」
男「ぎゃっ、ぎゃぁぁああっ!! リアル蓮コラ人間だぁぁぁあああっ!! コラ子さんだぁぁあああっ!!」
女「…………(手で口元を覆う)」サッ
男「へ、ヘラッシェー、で、なんにす……だからぁっ、もう無理だって!! 許してよ、女さぁーんっ!!」
154名無し・1001決定投票間近@詳細は自治スレ:2008/11/07(金) 21:41:29 ID:LA9ojtsh
――古本屋デート

女「むぅ」
男「どしたの? たまたま開いた本の中にのっぺり潰れた紙魚の死骸でも見つけた?」
女「微妙にありそうな事を言うな、ちょっと想像してしまったではないか。
  違うよ、ほれっちょっとそこの棚を見てみろ、上から二段目の辺りだ」
男「んー、ENI○系の漫画のコーナー? あぁ、見事に巻が飛び飛びになってるね。
  さすがマイナー出版社。ほぼ全巻揃っているのは、魔方○グルグルと……剥が○んだけか」
女「なんだか凄く引っかかる言い方だった気がしないでもないが、まぁ言わんとせんことはそういうことだ。
  はぁ、せっかく今日はサン○ッドを全巻読もうと思って来たと言うのに。なんと品揃えの悪い店だ、がっかりだよ」
男「しっ、仕方ないじゃん、ただでさえ人気のある作品は、GE○とかB○○K○FFみたいな大手に回るようになってるんだから。
  こんな場末の古本屋じゃ扱ってないのも無理ないよ。それでなくてもマイナーな出版社の作品じゃない」
女「しかしだなぁ、それでもこの並べ方は無いだろ。見てみろこれを、サンレッドの一巻と四巻の間に他の漫画を詰められてる。
  常識的に考えて作品でまとめて並べるべき……、いや、もっと言えば作者でまとめておくべきだろっ、こんなものは。
  なんでこんなにG○ぷりとの間が開いてるのだ、ちゃんと整理をしろよな、まったく……。
  小さい店で手が回らないのかも知れないが、こういう所をめんどうがって手を抜いてたらますます客足遠のくぞ」
男「そっ、そうかなぁ、僕としては昔ながらの本屋さんって感じでこういうのは好きだけど。
  いや、そのっ、決して古いとか、そういう意味ではなくって……」
女「うん、どうしたんだ男? いつもだったら、『ほー、自分の唇の皮も整理できない人間がよく言えたもんですねー』
  とか言いそうなのに、やけに今日はしおらしいじゃないか?」
男「ちょっと後ろ振り向いて見て。そう、カウンターの辺り。
  タバコ咥えた眼鏡のお姉さんが、こっちめっさ睨んでるのが見えるでしょ」
女「なんだあれ、もしかしてアレがここの店主か?」
男「分かんない、けど怒らせたらちょっと怖そうだよ。ほらっ、脇になぜか広辞苑置いてる。あれで五月蝿い客を叩くんじゃ」
女「まさか、そんな、本に携わる仕事をする者が、本で人を叩くなんてするわけがないだろう……。
  いや、しかし、大事な本に臭いがつくかもしれんのに、煙草をすっているあたり、あながちやりそうな気がしないでも」
男「お客様は神様だけど貧乏神はお断りだぁッ、とか言って追い出される前に静かにしよう」
女「そうだな、そうした方がよさそうだな。って、おいっ!! 言ってるそばから、なんかこっちに向かってきてるぞ!?」
男「えっ、うっそ!? うわぁっ、なんか真っ赤な単行本を何冊も持ってる!! まさか、あれで僕たちをっ!?」
女「落ち着け、あんな単行本で何が出来るというのだ。ペンは剣より強いかもしれないが、紙は挟みに……って、もう来たァッ!!」
男&女「いっ、いっ、いやぁ〜〜〜〜っ!! ごっ、ごごっ、ごめんなさ〜〜〜〜いっ!!」



女「……まさかサン○ッドをカウンターの中で読んでたとは(///)」
男「わざわざ親切に届けに来てくれたのに、なんだか悪い事しちゃったね(///)」
155名無し・1001決定投票間近@詳細は自治スレ:2008/11/07(金) 23:18:26 ID:QJ/dWqxm
あげ
156名無し・1001決定投票間近@詳細は自治スレ:2008/11/08(土) 00:10:27 ID:2QgYgqjd
男「その人の実力を認めている場合に使う『一目置く』という言葉があるよね。
  これって囲碁のハンデから発生した言葉なんだけど、そこんとこどう思うかね連戦連敗中の女くんよ?」
女「……まさかそんな。囲碁はやったこと無いって言うから、ちゃんと本読んで勉強してきたのに」
男「ふっふっふ、この僕の舐めてもらっちゃ困るよ女く〜ん。こう見えても、一応SHU☆JIN☆KOUなんだぜ!?
  この程度の事主人公補正こと種割れでパンパンスパーンですよっ!!
  ほれほれっ、肩の辺りに和風のスタンドでも見えるんじゃないかな、カナ!?」ゴゴゴゴゴゴ
女「ぐぬぬ……黙っておれば調子に乗りおってからにぃっ。
  スレタイの身体的特徴を持つのは私なんだぞっ、どう考えても私が主人公だろうが……。
  なのに、なのにぃっ、なんでこいつにゲームでは勝てないんだぁっ!! むきーっ!!」
男「にょっほっほっほ、どうだね、観念して僕に一目置くつもりになったかね? うーん?」
女「誰が置くかっ!! まだだっ、もう一度、もう一度だけ勝負だぁっ!!」
男「何べんやっても同じですよー。女さんの唇と一緒で、剥くだけやるだけ無駄無駄無駄無駄アリーヴェデルチさっ!
  まぁそれでもやるというのなら、受けて立つのが男ってもんだがねっ!! というわけで、かかって来なっ!!」

女「………………………ありません」
男「はい、これで僕の七戦七勝。いやー、今日も勝った勝った。勝ーった勝ったまた勝ったー、弱い女さんにまた勝ったー」
女「………ゔぅ゙っ、なーんでーだー、なんで勝てないんだぁーっ!! 相手は、まごう事なきバカなのに、何故、どうしてっ!?」
男「ねぇー、もういい加減諦めて一目置こうよ。それくらいしないと僕も、張りあいないからさー」
女「嫌だッ!! なんで私がバカのお前を一目置いてやらねばならんのだっ!!
  どこにも一目置く要素なんて無いじゃないか。そういう事は、一目置くような事をしてから言って……」
男「今こうして、文句も言わずに女さんのわがままに付き合って上げてるのでまず一目でしょ」パチッ
女「うぐっ!?」
男「これだけ馬鹿馬鹿言われても平然とスルーしてるその寛大な心でニ目。
  他にも、女さんの暴力的な突っ込みに耐えたりだとか、月にニ度はデートに誘う気の効く所とか……」パチパチパチパチ……

――数分後

【びっしりと白色で埋まった碁盤】
女「…………」
男「最後に、毎回毎回手を変え品を変え、繰り出される僕の唇弄りで179目、っと。
  ふーむ、ここまでびっしりと埋まると、流石の僕でも逆転は難しいなぁ……。
  よしまいった、参りました、僕の負けです。というわけで、女さんを立てる僕、180も……」
女「ぬっ、ぬぁーっ!! こんなものっ、こんなものっ、こうしてくれるわーっ!!」
男「あーっ、ちょっ、卓袱台返しってぇ!? その碁盤けっこう高いんだよぉっ!?」
女「うるさいうるさいうるさーいっ!! そんな勝ち方して、嬉しいはずが無いだろうがっ!!
  最初はともかく、以後は殆どこじつけじゃないかっ!! こんな一目、認められるかぁっ!!」
男「なるほど、以後と囲碁をかけたんですね。わかります」
女「違うわーっ!! 貴様、どこまで私をおちょくれば、気が……」
男「はいはい、分かったから、分かったから落ち付いてよ女さん。
  それじゃあねえ、そんな荒れた女さんでもありのままに受け止める、僕の愛に免じて一目」
女「…………」
男「あれっ、ツッコミなし!? やばい、もしかしてくさ過ぎた? あちゃー、やっぱなれないことは言うもんじゃないな。
  やっぱりここは、そんな唇の荒れた女さんでもありのままに受け止める、の方がよかったか……目がっ!!」
女「…………ふんっ!! そんな一目など、こうやって突き返してくれるわっ!!(///)」
157創る名無しに見る名無し:2008/11/08(土) 23:16:39 ID:2QgYgqjd
――墓地

女「ここが、お前が言ってた……」
男「うん、そうだよ。ここが前に話した、僕が子供の頃仲良かった友達の眠ってる場所さ」
女「普通のと比べるとずいぶん小さいんだな。こんな物なのか」
男「家が貧乏だったからね。このくらいの墓しか立ててあげられなかったんだよ。
  こうやって墓があるだけましさ……。いや、やっぱり無い方がよかったのかもしれない」
女「毎年、来ているのか?」
男「親友だったからね。命日くらいはちゃんと顔を見せてあげないと。
  あっちには知り合いも居ないだろうから、きっと寂しがってる。僕が逝くのはまだだいぶ先だろうしね」
女「恐れ入るよ、お前のそういう所には……。
  男? 泣いて……いるのか?」
男「……あはっ。ごめんっ、彼の顔を思い出したらちょっとしんみり来ちゃって。
  どうして、どうして僕を残して死んじゃったんだよ。うっ、うぅっ……うっ………」

男「ウパパァーーーーーッ!!(男が小さい頃飼ってたウーパールーパーの名前)」

女「たかがペットで大げさな……」
男「大げさなもんかいっ!! あの時は、あの時は本当に悲しかったんだからっ!!
  ごはんも喉を通らなくって、小学校だって休んだんだからねっ!! あーっ、ウパパー、ウパパーっ!!」
女「それでこんな犬猫埋めるペット墓地にまで埋めて。ほんっとうにご苦労な事だ……。
  というか、よくウーパールーパーなんて埋めさせてもらえたな。
  私が管理者ならそんなもの焼いて食っちまえと付き返してるぞ」

男「……ウパパーが死んでからというもの、僕はそのあまりの悲しさに、
  人の顔がみんなウーパールーパーに見えるようになってしまってね」
女「……なんかそんなドラマが昔あったな。イグアナとかそんな感じの」
男「はやくこんな悲しい気持ち忘れたい、けど人の顔を診れば思い出してしまう。
  そんなジレンマの中にあって、僕はどんどんと人見知りするようになっていったんだ」
女「朝会うなり、唇がどうのこうのと五月蝿く言ってくるお前が人見知りとな? 馬鹿も休み休みに言え……」
男「小中と友達もなく過ごした僕。あぁ、僕はこのままウパパーの面影に怯えて生きていくしかないのか。
  けど、人の顔を見れば、あぁ、そこにウパパーが。これじゃ高校でも、きっと僕は一人ぼっちだ……。
  そう思っていた矢先、君の事を思い出さない彼女と、偶然出会ったんだ。
  紹介するよウパパー。女さん、今僕がこの世で一番大切に思ってる人だよ」
女「両性類に紹介されてもなぁ……」

女「ところで、どうして私だとウパパーの顔を思い出さないんだ?」
男「人の唇を見るたびに、ウパパーの間の抜けたピンクの顔を思い出してさぁ……うぅっ……」
女「ほほう、つまり私の唇は、荒れに荒れててウーパールーパーの様に見えないという事か?
  こんなくだらんネタのために、私の貴重な休日を振り回しおって、こんのっ、アホロートルめっ!!」

【参考】 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%9B%E3%83%AD%E3%83%BC%E3%83%88%E3%83%AB
158創る名無しに見る名無し:2008/11/09(日) 00:50:52 ID:DAF6x8++
>>157 引き続いて、大衆食堂にて

男「……いや、ごめんごめん、悪かったって。
  人の顔がウーパールーパーに見えるって件は流石に冗談だから。ちょっとからかってみただけだよ。
  ごめんね、今日はデートだって言ったんだけど、親がどうしても墓参りに行けって五月蝿くってさぁ。
  まぁそのおかげでこうして軍資金を貰って、ご飯を奢ってるわけだから、ねっ、機嫌直してよ?」
女「別に唇の兼はいつもの事だから気にしてなどいない。
  私が言いたいのは、なんでよりにもよって食いにいく先が、こんな薄ぎ……年期の入った大衆食堂なんだ。
  せっかくのデートなんだからもっと気の効いた店を選べよ。知らなくても、せめてガス○とかサイ○リアとか」
男「わからないかなー、こういう個人でやってる店の微妙な味付けの違い、こだわりって奴が良いんじゃないか。
  ファミレスじゃどこいっても同じような味じゃない。それじゃインスタントと大差ないでしょ?」
女「そういうのは味の違いが分かるようになってから言え。
  というか、たしかに味は店毎に違うかもしれないが、メニューはファミレスと同じでどこも大差ないぞ。
  うどんとそばは言わずもがな。カレー、チャーハン、ラーメン。ファミレスのが種類多いだけましというものだ」
男「名のある老舗か、潰れかけの激マズ店か。どっちか分からないからこそ入ってみたくなる。
  そんな微妙な男の博打心なんて、女の君には分からないだろうね……」
女「分からんし、分かりたいとも思わないなそんなくだらん男心。
  それと、もしそんな考えで私と付き合ってるのだとしたら、頼んだきつねうどんを顔面に見舞うからな」
男「ジョーク、ジョーク、ここはジョークアベニュー、HAHAHAHA……。
  あっ、言ってるそばからきつねうどん来たよ。はーいっ、こっちですこっちー!!」

女「……先ほどの博打だが。どうやら、ここは前者の方で当たりだったみたいだな」
男「だねえ。出汁と言い麺と言い、申し分ない美味しさですた。けふぅー。
  なんか容器に入れてお持ち帰りしている人もいるし、もしかしてここ本当に名店なのかも。
  後でネットで調べておこうっと、えーっと、店名はっと」
女「うん? なんだあれ? カレーうどんの上に海老天が乗っかってる。
  あんなメニューなんてあったか? あっ、あっちは肉の上に葱が山盛りに……」
男「えっ、あぁっ、なじみの客だからじゃない? ほら、おばちゃんと雑談してるし。
  カレーうどんに海老天か〜。こういう一見無理そうな融通が効く所も、こんなお店の良い所だよね」
女「むぅ、美味いのだろうか、あれ。いや、きつねうどんも美味かったし、きっとあれも……」
男「どうっ、何だかんだ言ってたけど、入ってよかったでしょ?
  やっぱりさー、人でも店でも外見だけじゃわからないものなんだよ。
  ちゃんと中まで入って、ちゃんと付き合ってみて、初めてその良さが分かって来るんだよ」
女「当たりだったからって調子に乗りよってからに。ふん、まぁ良い、そういう事にしておいてやろう……(///)」

男「さて、お店で言うなら常連さんくらいに、僕も女さんと付き合ってきたわけですが。
  そろそろ裏メニューといいますか、常連だけにしか出さない何かを見せてくれても良い頃かと」
女「……歯磨きしてないから、キスはまた今度、別の日にな」
男「ぶーっ!! いけずーっ!! 今更口の中の汚れがどうだって言うんだ、口の外の汚れのほんぎゃぁあーっ!!」
女「お客さん、あんまり騒ぐ様なら出入り禁止にしますよ……」


女「//////まぁ、なんだ。そこまで言うなら、腕組みくらいはしてやらんでもない。
  ほ、ほれっ、最近はめっきり冷えるようになってきたじゃないか。だから、その、懐炉代わりにだなぁ……(///)」
159創る名無しに見る名無し:2008/11/11(火) 00:04:42 ID:U5vDlwhZ
男「うーっ、さぶさぶ。いつまでも秋のつもりで気を抜いてたら、いきなり寒くなったね。
  もうすっかり冬の気候だよ。そろそろ手袋とかマフラーとか、そういうのが欲しくなってくるなぁ……」
女「何かを期待するような視線を私に向けているところ悪いが、
  私がお前にプレゼントしてやれるのは、予備の防塵マスクと使い捨てゴム手袋くらいだぞ。
  寒さしのぎに手袋やマフラーが欲しいなら、デパートにでも行って買って来てくれ」
男「むー、もうすぐクリスマスだってのに、なんだいそのイベントキャンセラー的発言は。
  クリスマスのプレゼントはマフラーセーター、手編みのなんちゃらって相場が決まってるじゃない。
  ふかふかぬくぬくで体もあったか、手編みに込めた優しさで心もあったか。うーっ、たまらないなぁ」
女「すまんね、手捏ねのフィギュアしか作れん女で。サンタのSDフィギュアでよければ、一体くらい作ってやるぞ。
  だいたい手編みだとか手作りだとか、そんなものになんで拘る必要があるんだ。
  手編みだろうと何だろうと心がこもってなければ意味は無いだろう。
  逆に既製品でも、贈る相手の事を思いやって選べば、その心はちゃんと相手に届くはずだ。違うか?」
男「おー、なんだか凄く説得力のあるお言葉ですにゃー」
女「まっ、まぁあれだよ、経験者は語る、という奴だよ……うん。
  し、しかしなんだ、マフラーや手袋もそうだが、この時期はリップスティックも手放せないよな。
  軟膏タイプ無も良いが、スティックタイプは人目が合っても気軽に使えるし、実に重宝するよ(///)」ヌリヌリ
男「あれ? なにそのリップクリーム、珍しいねえ?」
女「……へっ?」
男「へー、ほー、クリームに色がついてるんだ。なんだか口紅みたいで格好良いね」
女「そっ、そうか。かっ、格好良い…か……。いや…うん……、そうだな、うん、その通りだ。
  どうだ、これを使えば私みたいなのでもお洒落できるんだぞ。ちょっとは見直したか」
男「そんな事しなくても女さんの唇は、普段から血塗れで充分お洒落ですよっ。
  あぁ、ウソウソウソウソ、もうっ、女さんてばすぐそうやって怒……らない? あれ?」
女「…………」
男「どうしたのさ女さん、いつもの元気がないじゃん。もしかして、寒さに唇だけじゃなくお腹までやられちゃった?」
女「……なんでもない。ちょっと疲れただけだ」
男「ちょっと疲れただけにしてはなんだか辛そうだけど。本当に大丈夫?
  なんだったらお腹擦ってあげようか? あっ、僕のコート着る? ちょっと臭うかもだけど、暖か……」
女「いい、今日はもう帰る。さよならっ」
男「えっ? ちょっ、まだ別れるには早いじゃん。って、ありゃりゃ行っちゃったぁ……。
  なんだろう、僕、何か地雷踏んだかなぁ? うぅん、別にいつもと変わらなかった気がするけど……」

女「……男の、バカァ…………ぐすん」
160創る名無しに見る名無し:2008/11/11(火) 00:58:36 ID:U5vDlwhZ
――女、自室にて

女「……はあ。男の馬鹿。なんで自分がプレゼントしたものを覚えていないんだ。
  たった二・三ヶ月前の話だろう。まったく、とんだ恥をかかせおって…………」コロコロコロコロ(リップクリームを転がす音)
携帯『PiPiPi PiPiPi』
女「…………はぁ。誰だ、いったいこんな夜遅くに……。って、男?」Pi!
携帯『もしもし、女さん? 今大丈夫だった、大丈夫だよね、大丈夫だろうさ!!』
女「大丈夫だと思ってかけたんだったら確認する必要ないだろうが。
  まったく、いったい何の様だ、明日提出の宿題の出題範囲でも忘れたか? それなら、教科書の七じゅ」
携帯『よかったぁ……。その様子なら機嫌の方はだいぶ良くなったみたいだね』
女「お前……。まさか、そんな事でわざわざ私に電話してきたのか?」
携帯『あっ、やっぱり迷惑だった? だったらごめん!!』
女「いっ、いや迷惑なんて事はないが。しかし……」
携帯『なんか言っちゃいけない事、僕言っちゃったんでしょ? ごめんね、デリカシー無い男で。
    僕としてはいつもの軽口のつもりだったんだけど。まさか、無言で帰っちゃうとは思わなかったよ』
女「……話はそれだけか? なら、もう遅いから切るぞ」
携帯『あっ、待って女さん。まだ僕の事許してくれたかどうか聞いブツッ!! ツーツーツーツー……』
女「…………あんな事されて許す訳無いだろう、馬鹿者が。ふんっ……」
携帯『PiPiPi PiPiPi』
女「……しつこい奴め。もしもし?」Pi!

数時間後

携帯『PiPiPi PiPiPI』
女「しつこいっ!! 何べんかければ気が済むんだっ!! もう日付越えてるんだぞっ!!」
携帯『だったら出ないで無視すればいいじゃないかっ!! なんでいちいち出るんだよっ!!』
女「五月蝿いッ!! 電源落とす間もなく電話かけてくるお前が悪いんじゃないかっ!!
  ふんっ、まったく、まえまえからしつこい奴だとは思っていたが、まさかここまで変質的だとは思わなかったぞ!!」
携帯『なんとでも言えばいいさ!! ただし、言っとくけどね、僕は女さんの唇の皮並に諦めが悪いんだからねっ!!
   何べん電話を切ろうと、しつこくしつこくかけなおしてやるんだからッ!!』
女「こんな時まで私の唇を引きあいに出すなっ!! ええいっ、このスカポンタンがっ!!
  お前のような奴は絶対に何があっても許してやるもんかっ!! 電話の向こうで、一生悔やんでろ、ふんっ!!」
携帯『ブツッ!! ツーツーツーツー…………。
    PiPiPi PiPiPi PiPiPi PiPiPi PiPiPi……』
女「うっ……ウッガァァアアアアッ!!! だからっ、何べんかけてくれば気が済むんだ、この馬鹿がァァアアアアッ!!」
161創る名無しに見る名無し:2008/11/12(水) 00:32:06 ID:YBUSCzOg
――>>160の次の日の朝

携帯『PiPiPi PiPiPi PiPiPi PiPiPi……』
女「……いい加減に……しろぉぉぉおおおおおっ!!
  朝まで電話かけ続ける奴があるかっ、このタコっ!! オクトパスっ!! デビルフィィィィッシュッ!!
  完徹じゃないかぁっ、どうしてくれるんだ、寝不足は唇の皮の天敵なんだぞぉっ!!」
携帯『……あふぅ。どうやら、寝不足でだいぶ頭のほうが沸いてるみたいだね……ふぁぁっ。
   というか……、いっつもフィギュア作っててこれくらい起きてるんじゃ……ZZZ』
女「こらぁっ、何一人だけ夢の中へ旅立ってるんだ!! 起きろっ、こらっ、起きろぉっ!!
  携帯の通話料金だって馬鹿にならんのだぞ!! 寝るならちゃんと切れ、こらっ、聞いているのかっ!!」
携帯『うーん、むにゃむにゃ……S○FTBANK同士なら1時から21時まで通話無料……ぐーぐー……』
女「寝言で切り返すなぁっ!! それに、私もお前も使ってる携帯はS○FTBANKじゃないだろうがぁっ!!」
携帯『あぁ、いいよ私にかけるとお金かかかるし……。そっかS○FTBANKじゃないんだ……』
女「懐かしいCMだなぁおいっ!! だぁぁああもうっ、いい加減にしろっ!!
  お前の馬鹿な行動に付き合う私も私だがなぁ、自分のやっていることがどういう事か分かってるのか!?」
携帯『分かってるのかって。僕はただ純粋に女さんに機嫌を直してもらいたいと……』
女「はんっ、なーにが機嫌を直してもらいたいだ。私に許してもらえないのが気持ち悪いだけだろっ!!
  なんにもお前は私の事なんか思いやっちゃいない!! ただ自分が傷ついたままなのが嫌なだけなんだ!!
  なーにが思いやりだふざけおって!! 本当に思いやってるんだったらなぁ、とっとと電話切って糞して寝ろっ!!
  いいかげん迷惑なんだよっ!! 思いやってるんだったら、普通分かるだろそのくらいのことっ!!
  許してくれるまで何度でもかけるからね? はん、ストーカーかお前は、正直キモいんだよっ!!!」
携帯『…………』
女「……はぁはぁはぁ。くそっ、寝ぼけた状態で怒鳴ったせいで唇を噛んでしまったじゃないか。
  どうしてくれるんだまったく、また唇の皮が増えてしまったじゃないか。お前のせいだぞ……」
携帯『……ごめん。そうだよね、普通に考えたら眠たいよね。あはっ、馬鹿だなぁ僕、一人で勝手に熱くなっちゃって。
   そうだよね、許してもらえるまでずっと電話し続けるなんて迷惑なだけだよね。ただの自己満足だよね……。
   ははっ、こんなことも分からないなんて、僕って馬鹿だな。うん、ホント馬鹿……馬鹿みたい…………』
女「…………」
携帯『……もうかけないよ。ごめんね、寝るの邪魔しちゃって。
   噛んじゃった唇だけどおだいじにね。それじゃ、おやすみ……プツッ。ツーツーツー……』
女「…………」

女「……ふんっ。
  なーにがおやすみだ、もう朝だっつーの!! 学校始るまでもう時間ないっつーの!!
  まったくあの馬鹿め、私の貴重な睡眠時間をデザインナイフの様にごっそりと削りおって。
  会ったらどうしてくれようか。いつもの様に唇を捻ってやるだけではもう物足りん!!
  やはり唇を噛んだ恨みは噛んで返してくれるっ!! ふっふっふ、男よ覚悟するのだな…………うん?」

つ【日めくりカレンダー 11/8(sat)】

女「あれ? 今日って、土曜日だったっけ……?」
162創る名無しに見る名無し:2008/11/12(水) 02:20:55 ID:YBUSCzOg
>>161の後、ちょびっと仮眠して起きた女 ただいま朝食中

テレビ『ウ○の旅してゴメン。今日は京都府伏見区の深草駅から旅して……』
女「……土曜日の朝だというのに、なぜだろうか飯が不味いな。
  あたりまえか、一時間も寝ていないんだものな。それもこれもみんな、あの馬鹿に付き合わされたせい」
テレビ『おやーっ、あそこに居るのは学生さん達でしょうか? ちょっと声をかけてみますねぇ。おーいっ……』
女「(……馬鹿はどっちだ。なにが他人の事を思いやれだ、あんな酷い言葉を浴びせておいて。
  本当は分かってるんだろ。飯が不味いのも、気分が悪いのも、あいつの顔が頭から離れないのも……)」
テレビ『ここら辺におすすめのお店屋さんとか無いかなぁ? うん、あっ、知ってる? ぜひ教えて……』
女「……なにが本当は分かってるんだろ、だ。物語の主人公にでもなったつもりか、馬鹿馬鹿しい。
  たまにはアレくらいきついお灸を据えてやらんと、あいつの将来の為に良くないんだよ。
  私は間違ってない。なにも間違ってないんだ……そう、間違ってなんかない…………」
テレビ『うわーっ、見てくださいこれ、中からふわーって美味しそうな湯気が……』
女「ろくな番組がやってないな。何か他に無いのか……。えーっと、新聞新聞っと」

女「うーっ、玄関先はやっぱり冷えるなぁ。どれどれ、今日の新聞はちゃんとありますねー。
  うん、なんだこの袋は? 酔っ払いが通りがけにつっこんでいったのか? にしてはやけに綺麗な……あっ」コトン

【昨日男に見せたのと同じリップクリーム(新品)】

女「……あいつ。まさか来てたのか?」


携帯『PiPiPi PiPiPi PiPiPi PiPiPi……ガチャッ』
女「……私だ。悪いな突然かけて、今起きてたか?」
携帯『…………』
女「なんとかいえよストーカー。勝手に人の家来て変なもの郵便受けに押し込んでいきやがって。
  どういうつもりだ、ことと場合に寄っては、私は出る所に出ても構わんのだぞ?」
携帯『その……、唇、僕のせいで噛んじゃったって言うから……』
女「それでリップクリームか。バカ、リップクリームは消毒液じゃないんだぞ、こんなんでどうにかなるか。
  唾液の方がよっぽど効くぞ。まったく、こんな馬鹿やるのはお前だけだと思ったら、やっぱりそうか、そうだったか」
携帯『……ごめん』
女「出る所に出ても構わんといっただろう? その言葉はそこで言うんだな……」
携帯『…………』
女「そりゃそうと、いつまで雨戸を閉め切ってるんだ。もうとっくにお日様は昇ってるんだぞ?」
携帯『……えっ? ドタッ、バタバタ、カラッカラカラカラ……』

ガラガラ……ピシャンッ!!



「……おはよう、男。酷い事言ってごめんね。安心して、もう怒ってなんかいないよ」
163創る名無しに見る名無し:2008/11/12(水) 02:24:54 ID:YBUSCzOg
>>162 続き、そして連作終わり

男「おっ、女さん!? どっ、ど、どうして僕の家の前なんかに……?」
女「出る所に出ても構わんといっただろう。だからこうして出てきてやったんじゃないか。
  まったく、お前という奴は、本当に世話の焼ける奴だなぁ。まるで大きな子供だ、てんでなっちゃいない」
男「ご、ごめん……」
女「ん、ちゃんと言ったな。じゃぁ、それでこの話は終わり、おしまいだ、おしまい」
男「……許してくれるの?」
女「お互い様だよ。私も意固地になってお前の話しに聞く耳持たなかったからな。
  最初にお前からかかってきたときに許してやるべきだった。すまない、反省してる……」
男「…………」
女「こらっ、どうしたいつもの唇いじりは。元気が無いじゃないか、元気が。
  いつもだったら、ほれ、『面の皮も唇の皮も厚くて強情な女さんが、僕に謝るだなんて……』、
  なんて憎まれ口を叩くシーンであろう。何をぼさっと突っ立ってる!! ほれっ、しゃきっとせんか、しゃきっと!!」
男「……いや、だってそんな、いきなり言われても。僕もほら、寝起きだし」
女「…………」
男「…………」
女「…………ぷっ、くふふふっ、くすっ、あはっ、あははははははは!!」
男「……ははっ、あはっ、あははははっ!!」

「あははっ、あはっ、あっはっはっはっはっ……!!」


女「あはっ……あはははっ……ははっ……………ふぅ。
  そうか、そうだな、寝起きなら頭が冴えないのは仕方ないな」
男「……ごめんね、なんか期待を損ねちゃって」
女「ふふっ、まぁたまにはしおらしいお前というのも新鮮味があって良いよ」
男「あぁその言葉。薄々思ってたんだけど、なんかさぁ男女の立場逆転してない?」
女「かもしれんな。だがまぁそんなことはどうだって良いじゃないか。こうして無事仲直りできたんだから、さ?」
男「……そだね。仲直りできたんだから、それで良いよね」
女「…………ふふっ、クスクス。クスクスクスクス……」
男「あはっ、ははっ……はははははは……」


女「それじゃぁ、無事仲直りも出来たし、一通り笑った事だし、そろそろ家に帰るとするかな」
男「あっ、それなら僕家まで送るよ。ちょっと待ってて、着替えてくるから……」
女「いいよいいよそんなの。お前だってろくに寝てないんだろ、そのままゆっくり寝とけって。
  それに寝ぼけて事故にあわれちゃかなわん。ほらっ、悪い事は言わんからさ……」
男「事故にあわれちゃ困るのは、なにも僕だけじゃないでしょ。君だって、目の下真っ黒黒だよ?
  ほんと、唇も目の下もそんなんでよく家までこれたよね。びっくりだよ……いててててっ!!」
女「大丈夫だ、こうしてお前の唇を抓れば、私もお前も眠気すっきりだからっ、なっ!!」
男「あだだだだ……。酷いや、いつものジョークなのに」
女「いつものジョークだからいつものツッコミをしたまでだよ。ほれっ、送ってくれるなら早く支度をしてくれ。
  でないと、お前の家の前で冬眠する事になるぞ? それでも良いのか?」
男「はいはい、今着替えます、着替えますから。そんなせかさないでよぉ……」

女「これ、男よ。道を歩くのにそんなに密着して腕を組む必要性があるのか?」
男「不慮の事故から女さんを守るのが、男の子の僕の役目。それと、ちょっぴり眠たいから、もたれ掛れた方が……」
女「言ってるそばから居眠りこくな。まったく、これじゃどっちが送っているのか分かったもんじゃない」
男「……ついていくよどこまでも、女さんの唇の皮の如く、何度剥がそうとしても無駄なんだからね(///)」
女「はいはい、それじゃ剥がそうとするだけ無駄ですな……(///)」
164創る名無しに見る名無し:2008/11/13(木) 01:00:58 ID:6zres7mH
男「子供の頃の好きだったお菓子といったらなんですか、三秒でお答えください。三、二、一……」
女「んー、そうだなぁ。やっぱり、おやつの王道ポテトチップスかな。
  特に『コンソメパンチ』。『コンソメ』じゃなくて『コンソメパンチ』を良く食べた。
  いやー、今思うと良くあんなカロリーの高い物をばかばか食べてたものだよ。
  今、目の前にコンソメパンチを出されても、きっと怖くて半分も食べられないぞ……」
男「怖いって? あぁ、化学調味料で唇が荒れちゃわないか心配ってこと?
  それとも唇にコンソメが凍みるとあいてあいて、アイテテテテ……!!」
女「女にそういう事(体重の事)を言わせるな、デリカシーのない奴め!!
  あと、そういう事(唇の事)も言うな、毎度毎度腹の立つ、やはりデリカシーのない奴め!!」

女「で、そういうお前は子供の頃何が好きだったんだ?
  あれか? 漫画での馬鹿っぽい子供の定番ぐるぐる『うずまきキャンディ』か?
  漫画肉に近い存在かと思いきや、ちゃんと存在するあれを選ぶとは……。
  馬鹿の癖になかなかやるな、ちょっぴり見直したぞ。ほれ、えらいえらい」
男「ちーがーうーよー!! 誰がそんなの食べるもんかっ!! ……いやまぁ、ちょっとは食べて見たいけど。
  うんとねぇ。僕は子供の頃、スナックよりもガム、キャンディよりもガムの大のガム派だったんだ。
  よく『バブリシャス』や『キシリトールガム』、『すっぱいレモンにご用心』とか『ふ〜せんの実』なんかを食べてたな」
女「なんだ割と普通の答えだな、期待して損したぞ。しかし、たしかにその気持ちは分からんでもない。
  バブリシャス不健康そうな味だけど、美味しいよな。あと、すっぱいシリーズは、逆にすっぱい奴が美味しかったり……」
男「そうだよねぇ〜、やっぱりすっぱい奴のが美味しいよね、あれって〜。
  あとさぁ、友達と食べたりするとすっぱいすっぱくないの基準が分からなくって、
  『おい、誰がすっぱいの食ったんだ?』ってなったりしなかった?」
女「なった、なった。はずれのはずなのに全然はずれじゃなかったよな、あのお菓子。
  まぁ子供が食べるものだから、あんまり刺激が強いのは駄目だったんだろうが……」
男「けど、なんと言っても一番食べたのはグリコのガム。『うらないっこ』と『ツインポップ』だね!!
  あのガムの楽しさといったら……。グリコの社員はよくあんなの考え付いたと今でも思うよ」
女「『うらないっこ』? あぁあぁ、棒状のガムに占いが印字されてる奴か。
  うむ、確かにあれは私もよく買ったし、よくやった思い出があるな、いや、懐かしい……」
男「『ツインポップ』は味がミックスできるガムでさ。コーラ、ソーダ、メロン、オレンジなんて基本の味があって、
  それを二つ組み合わせる事で、メロンソーダとかアップルとか色んな味に変わるんだよ。
  箱の裏に組み合わせ表が載ってるんだけど、それだけじゃ飽き足らず、
  自分で新たな組み合わせを模索したりしたなぁ。今じゃ、恥かしくて買えないけど、あれは実に良いガムだったよ」

女「しかし、ガムはあんまり噛み過ぎると唇にくっついて取れなくなるからなぁ。
  ただでさえ唇の皮でやきもきしてるのに、その上ガムの相手もしなくちゃいけないというのはどうも……」
男「噛みすぎる前に紙に包んで捨てれば良いだけじゃない。どんだけ貧乏性なんだよ。
  まさか、味のしなくなったガムを冷蔵庫で冷やして、復活とかやってないだろうね?」
女「……誰にでも若さゆえの過ちというものはあるさ。それを知っているんだ、お前もわかるだろう?」

【参考】
うずまきキャンディ : ttp://mrokashi.com/?pid=6433090
グリコ ドキドキランド : ttp://www.ezaki-glico.net/kids/index.html
165創る名無しに見る名無し:2008/11/14(金) 01:37:49 ID:FgjZu7bZ
男「久しぶりにやってみたいなあのゲームこのゲーム。
  ゲームセンターCXに、WiiやPS3、Xboxの旧作ダウンロードプレイ。
  世はまさに今、懐古ゲームブームの真っ只中……は、流石に言い過ぎかもしれないけど、
  最近多いよねこういう旧作のリメイクって」
女「ファミコンやスーファミならいざ知らず、PSのリメイクまであるから侮れん。
  なんにせよ、携帯ゲームで出来るというのは、塾やらバイトやらで時間の無い現代っ子には実に嬉しい。
  が、リメイクだからって当時の半額くらいの値段で売られると、流石に悲しくなるよな」
男「けど、それ以上に懐かしくて、ついつい手が出ちゃったりするんだよね。
  というわけで、ジャジャーン、買って来ました『星のカービィ ウルトラスーパーデラックス』!!」
女「おぉっ、なんだ買っちゃったのか。SFCのスパデラはやり込んだからなぁ、気持ちは分かるぞ」
男「へへへ〜。いい歳して子供の列に混じって買うのはちょっぴり恥かしかったけどね。
  そうそう、さっそく昨日の夜ちょっぴりやってみたんだけど、だいぶ難易度下がってる感じだったよ。
  特にボスの体力がさくさく削れるんだよね。なんだろ、こういう仕様なのかなぁ?」
女「単純に、子供の頃よりお前のゲームの腕が上がっただけじゃないのか?
  ただまぁ、確かに移植にはハード的な問題はあるからなぁ……。
  なにかしらの制約で、そういう仕様になったのかもしれん。某ブレイクの様に……」
男「某ブレイク? なに、日本ブレイク工業? 萬Z?」
女「PCのゲームをPSPに移植しようとして、色々と問題の発生したゲームがあるんだよ。
  CPUのクロック数とか、メモリ容量なんかは、PCなんかと比べると遥かに劣るからな、携帯ゲーム機は。
  しかし、今回の場合はSFCからDSだものなぁ。SFCのエミュが動くって話だし、ハード的に動かないってことは……」
男「クロック数? メモリ容量? エミュ? もうっ、さっきからいったいなんの話さ? 全然分からないんだけど」
女「……無知故に純粋。たまに見せるお前のそういう所だけは、素直に美徳だと思うよ。
  知らなくていい、知らなくていい。こんなこと知って、私の様に汚れてもらっては困るからな。忘れたまへよ」
男「なに? 知ると唇が荒れる謎の知識ってこと? 凄いや、なんかクトゥルフみたいだね!!」
女「そうそう、そして私の唇はやがて魚の口先の様に硬化し、目は落ち窪み、頬はこけ、見事なインスマス顔に……。
  って、肉体的な汚れじゃないわっ!! 何が、イア! イア! クトルゥフ・フタグンかっ!! このっ!!」

男「しかしさぁ、ウルトラは無いよね、ウルトラスーパーデラックスは。
  ウルトラでデラックスって、まるでどっかのはっちゃけ系アイドルの歌みたい」
女「あぁ、そういうえばそんな歌、大豆の人歌ってたっけか……」
166創る名無しに見る名無し:2008/11/15(土) 02:21:09 ID:MG7CiZ48
男「博多塩祭り。博多の塩で、有名な福島県の博多にて年に一度行われる奇祭。
  スペインのトマト祭りよろしく、街の道にびっしり敷き詰められた食塩を、雪だまの様に手で丸めてぶつけ合うというお祭り。
  起源は福島藩初代藩主黒田長政が、家臣の後藤基次が出奔した時に、「にどとくるな!」と塩の塊を投げつけた事から……」
女「ふむ。いったいどこからつっこんで良いやら。全部嘘っ八なのは分かるんだが……。
  とりあえず、博多があるのも黒田長政が初代なのも、福島じゃなく福岡な?
  それでもって、博多の塩じゃなくて伯方の塩だ。愛媛県の伯方。人偏に白と方角の方で、伯方だ。
  博多の塩だったら、なんか美味しい塩ラーメンになっちゃうだろ。いや、間違える気持ちは分からないでもないが」
男「ありゃりゃ、せっかく本当っぽい事言って騙そうと思ったのに、速攻でばれちゃったよ。てへっ」
女「エイプリルフールでも無いのに、貴様の馬鹿話に私が引っかかるものか。あと、てへとか言うな気持ちの悪い。
  ところで、前にテレビでやっていたんだが、伯方の塩というのは実はメキシコ産なんだそうだ。
  なんでもメキシコから輸入した純度の高い原料の塩を、にがり……つまり伯方の海水で溶かして、再び製塩しているんだと」
男「またまた〜、さっきの仕返しに僕を騙そうったってそうは行かないよ。
  なんでまたそんなややこしい事をする必要性があるのさ。わざわざ溶かさなくても普通に海水から製塩すればいいじゃない」
女「それが本当なんだって。というのも昔、「塩業近代化臨時措置法」というものが施行されてな。
  建前上は国の製塩方法を効率が良く純度が高い化学的なものにシフトしようという事だったんだが、様は塩の専売でな。
  今のJTの全身である日本専売公社を除いて、旧来の塩田方式を採用していた企業は塩を作れなくなってしまったんだ」
男「……えっ、なにそれ? 日本は資本主義の国じゃないの? 独占禁止法はどうなってるのさ?」
女「生活に必須なものは国で管理して財源にする。資本も社会も関係なく、昔からやってることだ。
  しかしだ。このお国が作る塩というのが、ちと厄介な代物でな。
  主に工業用途を想定し純粋な塩化ナトリウムとして製塩されるため、自然塩に比べミネラルが足りないんだ。
  人間は塩なしでは生きていけないが、塩化ナトリウムだけ採っていれば良いという訳ではない。
  塩に含まれる様々なミネラルも共に摂取しているんだ。だから、それを捨てるなんてとんでもない。
  といった具合に大義名分を掲げてだな、すぐに自然塩存続運動というものが立ち上がる事になる」
男「へぇ、その当時からすでに天然がどうとかみたいな思想はあったんだ。ふ〜ん、なるほどなるほど、それで?」
女「うん。まぁ、結果としてこの運動が功を奏し、民間での自然塩の製塩販売は許可されるんだけども。
  そこはやっぱり国の事業、邪魔にならないよう、商売敵にならないよう、様々な無理難題を押し付けられたらしい。
  その中の一つに、この専売公社が輸入していたメキシコの原材料を使用すること、という項目があって、
  専売公社が解体されJTになった今でも、その名残で今でも伯方の塩はメキシコから原材料を仕入れる方法で作ってるんだと」
男「はぁ〜〜、なるほどねぇ〜〜」

女「そうそう、これもテレビで見た受け売りだがな、世の中には赤色をした塩もあるんだとか。
  中国はチベット自治区、瀾滄江というところの岸辺に山中にも関わらず、とても大きな塩田があってな。
  そこで作られる塩は土壌が赤色の為か、赤い塩になるんだそうな」
男「なるほど、つまりその塩を使って化粧塩って事だね。赤色だったら、唇につけててもそう目立たない……あいててててっ!!」
女「化粧塩って言うのは化粧に使う塩のことじゃない、料理の見栄えを良くするために振り掛ける塩の事だよ。はぁ、まったく……」
男「ひはひ、ふひひるはへんへんひはいひはっへるはへはっへほふひっへるへ、はんひんひはほ。いは、ふほひふほひ。
  (しかし、唇が塩田みたいになってるなだけあって良く知ってるね、感心したよ。いや、すごいすごい)」
女「なんだ、そんなに自分の唇を開墾して欲しいのか? まったく仕方の無い奴だなぁ。
  そこまで言うなら仕方ない。随分と悪い唇というか口だが、丁寧に耕せば何とかなるだろう。
  なぁに、ちょっと痛いかもしれんがすぐ済むさ。こらこら暴れるなって…………」
167 [―{}@{}@{}-] 創る名無しに見る名無し:2008/11/16(日) 02:19:09 ID:1r4VxTrJ
最近来れてなかったが伸びてるなあ
一つ一つが面白い…
雑学も増えて二度美味しいです
168創る名無しに見る名無し:2008/11/16(日) 02:33:54 ID:8JqT88Gj
――休日 デート中、某レンタルショップにて

男「おっ、凄いや、ついにこの店も話題のコミックレンタル始めたんだ」
女「お前、新聞読んでいないのか。昨日の折り込みチラシに、『コミックレンタル始めました』って入ってたぞ」
男「へー、なんか冷やし中華の売り文句みたいだね。冷やし中華みたいに時期が過ぎたら止めるって事だろうか?」
女「いや、そんな事を私に聞かれても……。というか、そんな事言い出したらなにも始められなくなっちゃうじゃないか」
男「けどさー、僕思うんだけど、これって本当に需要あるのかねえ。
  女さんの身体的特徴と同じで、その手の人からの需要は少ないと思うんだけど……。あいて、あいて、あいててててっ!!」
女「悪かったなぁ、需要の無い身体的特徴で……。
  こちとらそこいらの奴とは違って、狙ってやってる訳でも好きでやってる訳じゃ無いんでねえ……ふんっ!!」

男「うーん。やっぱりさぁ、一度くらいなら話のネタに何か借りてみるのも良いかもしれないけど、
  そんなに借りるような本なんてないんじゃないのかなぁ?
  というか、わざわざお金出して借りなくても、ここで立ち読みしていけば万事解決なんじゃ……」
女「コミックレンタルのコーナーでは立ち読みはご遠慮ください、と、そこの張り紙に書いてあるぞ。
  まぁ、一泊二日のレンタル料が一冊五十円ちょいだから、漫画喫茶よりは安くあがることになるな。
  そう考えれば値段的に需要はありそうだが、問題は品揃えだな」
男「メジャーな作品ばっかりだよね。ドラゴン○ールにスラ○ダンク、ドラ○もんにM○NSTER、2○世紀少年……。
  どれもこれも、友達の誰かが持ってそうな作品だから、わざわざお金出さなくても借りた方が手っ取り早そう」
女「というか、図書館に置いてるよなスラ○ダンクなんかは。
  買う金無いから貸すんだろ。無料で貸してくれる所があればそっちに流れるのが必然じゃないのか?
  だったらもっとこう、そういう所で置いて無いような作品を揃えるだとかしなくちゃ。
  そう、例えば「成○の世界」や「ラブ○マ」みたいな、マイナー路線で攻めてみるとか……。
  って、マイナーすぎてそれだと余計に誰も手に取らんか」
男「かろうじて現在進行形の作品が揃っているのが救いだよね。「あっ、最新刊出たんだ見てみよー」、ってなって。
  それでも学校なんかだと、買った次の日に誰かが持って来てて意味無いかもだけど」
女「考えれば考えるほど、これでどうやって採算取るのかが見えてこない。
  うーむ、原価自体がそこそこ安いからなぁ、そんなに頑張らなくても、少し貸すだけで儲かるのかも。
  いや、しかし、それでも維持費なんかはかかってくるだろうし……」
男「あっ「ヒスト○エ」が入ってる。これ、一度読んでみたかったんだよね〜。
  ん〜、なんか開始セールで安くなるらしいし、全巻綺麗に残ってるし借りてみようかな」
女「……そうか、こういう巻数の少ない作品は、せっかくの機会にとまとめて読む気になるかもしれないな。
  とすると、一回のレンタルで全巻借りれてしまいそうな巻数の、魅力的な中篇タイトルをどれだけ揃えられるかが、
  今後コミックレンタルが成功するかどうかの鍵という訳か……」
男「メジャーとマイナーの微妙な境界を見極められるか、店の目利きが問われそうな感じだね」

男「あー、けどそっか一泊二日なのか。どうしよう、明日返しにここに来るのも面倒だよなぁ……」
女「一日で十冊なんてよっぽど頑張らないと読めないよな。通学・通勤の途中にある様な店ならともかく、
  わざわざ自転車や車出さなくちゃ行けない店なんだもの。せめて二泊三日くらいにはして欲しい所だ」
男「そうそう。ただでさえ需要無いんだから、そういう所でサービスしないとやっぱり駄目だよね。サービス」
女「なんで私の顔を見る!! サービスが足りていないのはお前の方だろう!!
  馬鹿の癖になんでもかんでも思うさま自由に言いよってからに、もうちょっと気遣いを見せたらどうなんだ、まったく!!」
男「そうだね、確かに僕はもう少し歯に衣を被せた方が良いのかもしれない。
  けどそれは女さんにも言える事。そう、君は唇にブックカバーを被せた方が良いかもしれないよ。
  それ以上唇が痛んでしまわないようにねっ……って、痛い!! 痛っ、イタタタ!!」
女「ほほう。つまり、私の唇のケアはGE○のコミックレンタルの管理より劣るとでも言いたいわけだなっ。
  調子に乗るなぁっ、この馬鹿がっ!! あっ、こらっ、待てぇっ!! 逃げるな、馬鹿ぁっ!! 騒ぐな、馬鹿ぁっ!!」
169 [―{}@{}@{}-] 創る名無しに見る名無し:2008/11/16(日) 02:41:07 ID:1r4VxTrJ
コミックレンタルか
貸出専門でやらないと無理だな……安価で借りれる漫画図書館みたいな
立ち読み禁止が厳しそうだ
俺も女さんに馬鹿って言われたいぜ
170創る名無しに見る名無し:2008/11/18(火) 01:41:58 ID:K12FxRrq
女「んー、そういえばお前はカードゲームとかはしないのか?
  クラスの男連中は休み時間にちょくちょくやってるのを見かけるが……」
男「カードゲーム? なんだい、そんなハイカラな遊び、あたしゃしらないよ。
  あたしが知ってるのはめんこだけだよっ!! そう、めんここそ男の中の男の遊び。
  叩く!! そして!! 取る!! 単純でいて勝つにはちょっとしたコツが要る、奥が深い遊びさ。ふふっ……」
女「ふむ、ではそのコツとやらを一つ教えてもらおうか。
  どうにも唇の皮をめくるのに難儀していてな、めんこのテクニックが役に立つかもしれない」
男「えっ!? えっと、それは、その……、こう手首のスナップが大切というか、こう台に向かってバーン、バーンって!!
  ……いや、ごめん、実はその出鱈目こきました。めんこなんてやったこと無いです。見たことも無いです」
女「だと思ったよ。で、なんだ、なんでお前はカードゲームやらないんだ」
男「いやだってさぁ、この歳でカードゲームって柄でもないでしょう。
  そりゃ、周りの奴等はやってるかもしれないけど、それはそれ、自分は自分じゃない。
  幼い自分にさよならバイバイして、もっとこう車やバイクといった大人っぽいものに熱くなるのが……って、嘘だよぉっ!!
  嘘だからそんな白々しい目で僕を見ないでよっ!! そうですー、カードゲームは苦手だからやってないんですーっ!!」
女「最初から素直にそう言えば良いんだよ。それにしても、意外だな、将棋やチェスといったゲームの得意なお前の事だ、
  カードゲームも得意かとてっきり思っていたが、苦手だったとは。またいったいどうして?」
男「多すぎるんだよ、カードの種類がさぁ。将棋やチェスなんかは駒の動かし方を覚えたらそれで戦略組めるけど、
  カードゲームはたくさんある種類の中から効果考えて組み合わせて、ってしなくちゃいけないでしょ。そういうのが面倒なんだよ」
女「あぁ、そういえばお前馬鹿だったっけか。そうか、将棋やチェスの戦略は練れても、カードゲームの戦略は練れないか」
男「それにさぁカードゲームってぽんぽんぽんぽん新しいパック発売するじゃない。
  そういうのを追ってるとキリが無いし、お金もかかるんだよ。正直、しんどいんだけど、それ買わないと勝てないし。
  あと、新パックに付随してのルール改定とか、カードの効果改定とかも面倒なんだよね。
  今まで使ってたデッキが急に使えなくなったりして、いちいちネットで最新の情報を確かめなくちゃならなかったり……。
  もー、なんで後で改定するようなカード出すかなぁ、もっとちゃんと考えて作れよぉっ!!」
女「おぉぅ、言ってることはなんだかよく分からんが、このうろたえ振りただ事ではない!!
  そうかカードゲームか……。男がこれほどうろたえるなら、上手く立ち回れば私にも勝機が……!!」
男「けど、やらなくなった一番の原因は、一緒のカードゲームやってる友人が居なかったからなんだよねぇ。
  みんな遊○王とかギャ○ばっかりでさぁ、誰もポケ○ンカードはやってないの。せっかく色々集めたのに、トホホ……」
女「ポケ○ン。そうか、ポケ○ンのカードだなっ!!
  よしっ、分かった男よ!! やる相手がいないなら私が相手をしてやろう!!」
男「……へっ、なにそれ。いや、気持ちは嬉しいけど、カード持ってるの女さん?」
女「安心しろ、私を誰だと思っている。明後日までにポケモンのカードは必ず揃えてみせよう!!
  ただし、普通にやるのではつまらん。この際だ、負けたほうが勝ったほうのいう事を何でも聞くと言うのはどうだっ!?」
男「うぇ、なにそれ、やけに強気だねえ。まぁ、たまにはこういう先の見えない勝負も面白いから、僕はそれでも良いけど」
女「よし決まりだっ!! 勝負は明後日、放課後この教室でっ!! 男よせいぜい、その首を洗って待っているが良い!!
  今度こそ、今度こそ長年ゲームで負け続けた恨みを晴らしてくれるわっ!! ふふっ、ふははっ、ふーっはっはっはっは……!!」
171創る名無しに見る名無し:2008/11/18(火) 01:42:33 ID:K12FxRrq
>>170の続き

――明後日 放課後

男「はい。また僕の勝ちー。これで、通算十戦十勝だね。いやー、実によく勝ったもんだ、うんうん。
  それにしても、遅い、遅すぎるよ女さん、そんな速さで僕に勝とうって言うの? 馬鹿なの? ストレ○ト・クーガーに殴られるの?」
女「ば、馬鹿な……。男の苦手なカードゲームでも、一度も勝てないだなんて。そんな、そんなことが……」
つ【ポケモンのイラストの入ったカード というかトランプ】
男「まぁ、トランプもカードゲームといえばカードゲームだけど。なんか食い違いがあったおかげで助かった助かった」
女「酷いぞ男、カードゲームは種類が多すぎて戦略を考えられないんじゃぁ!? もしや、私を謀ったのか!?」
男「いや謀ったって言うかなんというか。はっきりと、トランプと言ってくれれば、僕の受け答えも違ったのだろうけど。
  まぁ過ぎた事言っても仕方ない。紆余屈折はあったとはいえ、僕の勝ちは勝ちだからね。言う事を聞いてもらうよ?」
女「うぅっ、なんだっ!! あんまり痛いのとか、その……えっちなのは駄目だぞ」
男「なーに簡単簡単。ちょろっとその女さんの唇に生えてる皮を剥かせてくれればいいだけだから。
  実はさぁ一度剥いてみたかったんだよその皮。やっぱり自分の皮とはちょっと違うのかなぁって……いひゃいひゃいっ!!」
女「そっ、そそ、そんなエッチで痛いことは駄目だぁっ!! ちちち、違うのにしなさいっ!!(///)」
男「ふぇーっ? はんへもいうほほひふんはははっはほー? ほひうは、ほへはほっひははふへーふはよ……
  (えぇーっ? なんでもいうこときくんじゃなかったのー? というか、これじゃこっちがばつゲームだよ……)」


>>169
今日、近くのGE○見てきたら、結構借りられてる感じだった
しかも誰も借りないんじゃないかなーとか作中で言ってた、DBが二冊中一冊無いという具合
やり始めたばっかりで物珍しさに借りてる人も居るだろうから、完全に読み外れてるとは思わないけど、
この様子ならそれなりに商売として成り立ちそうな感じかも
ただ、一冊80円じゃ俺は借りる気になれないなぁ。もちっと安くならないのだろうか……
172 [―{}@{}@{}-] 創る名無しに見る名無し:2008/11/18(火) 01:55:01 ID:P+pBfU6J
一冊80は高ぇw
場合によっちゃあと25円、ブックオフで使った方がましだな

TCGはD0とかMTGとかDMならできますぜw
でもメインの趣味は車、バイクなんだよな
今もZ2テールのフェンダーレスを切りながら2ch見てるしw
さすがにポケモンはやったことないわ……

そして唇の皮を剥がすキスを想像してポッ///
173創る名無しに見る名無し:2008/11/18(火) 21:30:33 ID:K12FxRrq
男「うーん、あれよこれよと言う間に冬休みか。どうしよう、今年も郵便局でバイトしようかなぁ。
  別に欲しい物とか特に無いけど……、クリスマスに大晦日、そしてお正月。
  イベント尽くめのこの時期に、どっこも連れ行かないと、後でネチネチ文句言ってきそうだもんなぁ……」
女「誰の唇がネチネチしてるって? えぇっ、ネチネチしてるのはお前の方だろうが」
男「げぇっ、女さん!? い、いつから居たのっ、もしかして聞いてた……?」
女「うむ、『イベント尽くめのこの時期に』の辺りからばっちりとな。いやはや、こうなっては私の唇ネタで誤魔化す事はできんな。
  で、どこに連れてってくれるんだ。言っとくが、遊園地とかスキー場とか寒い野外はパスだぞ、暖かい所が良い」
男「えー、それじゃぁ、温泉でも行く? 『秘湯! 湯煙バスツアー殺人事件! 唇の皮が残したメッセージ』って感じで」
女「いやだよそんな色んな意味で年寄り臭いのは。ほれ、もっとこう室内で出来る遊びがあるだろ。
  こう椅子に座ってだなぁ、前に移る映像を楽しみながら、ポップコーン食べたりだとかジュースを飲んだりする……」
男「えーっ? えーっと、床屋さん? いやっ……、エステ、エステだ!! エステでファイアルアンサー!!」
女「なんでエステになるんだよっ!! パックしてポップコーンなんて食えるかぁっ!! それに、ちっとも楽しくないだろエステなんて!!」
男「いやだってほら、エステ行って小じわが取れた気になっておばさんが喜ぶように。
  女さんもエステ行って唇の皮が治った気になって、喜ぶんじゃないかと……」
女「失礼なっ!! 金で気休めをするほど私は老いておらんわっ!! というか、私の唇を皺と一緒にするなぁっ!!」
男「歳とったら今よりもっと酷くなったりしてね……あてぇっ!!」

男「んー、つまりさぁ、映画館に行きたいって言うのは把握できたんだけど」
女「なんだ、何か文句があるのか。私が行きたいと言っているのだからそれで良いだろう」
男「良いの? 全然冬と関係無いような所だけど。やっぱりこういうのは、季節感のある所に行った方が、思い出になるんじゃ」
女「……別に、お前と一緒だったら私はそれで(///)」
男「……うぁっ、なんかそういう言葉が女さんの口から出てくるとは意外だなぁ(///)」
女「お、お前がいけないんだろうが、こんな直前になって金の工面なんぞしておるから。
  常日頃からお小遣いをためて置くとかバイトをして稼ぐとかしていれば、
  私だって気を使わずに『旅行に行こうよ』って言ったかもしれないが……」
男「いやいや、学生で旅行はちょっとまずくない? ほら、異性同士だと親がやっぱり心配するし」
女「なっ、なにを勘違いしているんだ。ひ、日帰り旅行だよ。誰が泊まるだなんて言った」
男「えっ、あっ、あぁ、そうだよね。うん、そりゃそうだよね!! あはっ、あははは、あはははは……(///)」
女「……まったく、これからますます寒くなるというのに。お前の頭の中は常春のようだな。ふんっ(///)」


>>172
へー、結構色々やってるんだね。
カードでも人生でも戦略練れない人間なので、こういうのできる人は素直に凄いと思うよ。
あと車やバイクが趣味ってのも格好良いね。けど、やっぱりお金かかるんじゃないの、そういうのって?
174 [―{}@{}@{}-] 創る名無しに見る名無し:2008/11/18(火) 23:44:41 ID:P+pBfU6J
なんか二人とも初々しいなwお泊まりかぁ…
最初は日帰り、突如確信犯的にお泊りに変更する流れだなこりゃ
>>お金
そう……4輪も2輪も競技志向で作ってたからお金が……
で、4輪は売っちゃった:;
今は2輪一筋ですなー
人生の戦略は俺もからっきし駄目人間です
あと趣味が自転車(金かかる)
読書(地味に結構金食う)
なので致命的wwwwですww
175創る名無しに見る名無し:2008/11/19(水) 23:11:13 ID:D+q/6Tpk
――携帯でニュース読み読み下校中の男と女

男「新型インフルエンザ、流行すると……死者六十四万人!?」
女「日本の人口のおよそ0.5%が死ぬ事になるな。しかし、まぁ、去年もそういう風に鳥インフルエンザで騒がれてたからなぁ。
  まぁ流行るかどうかは別として、気をつけて生活しなくてはいけないことは確かだな。腹出して寝たりするなよ、分かったな?」
男「そんな子供じゃないんだから。へ、へ、えくしっ!! ……うぅっ、それにしても何か今日寒いよね。
  その割には体は変に汗かくし。やばいな、これ、下手すると明日かぜひいちゃう……んじゃ……ない」バタ
女「お、おいっ、男、大丈夫か!? 確りしろ、おいっ、こらっ、言ってるそばから倒れるな……!!
  男? ……男ぉ!? そんなっ、こんな突然……いったい、いったい、どうしたら」
男「……うぅっ、女さん。やばい、これ、ちょっと、やばいかも……。今まで、ごめんね、ひどいこと……いっ……」
女「ばっ、馬鹿者っ!! そんな事を言うでない、縁起でも無いだろうがっ!!
  おっ……おい、男? 男!! こらっ、返事をせんかっ!! 何をふざけてっ、こらっ、やだっ、そんな……」
男「…………」
女「返事、返事を……返事をせんかっ!! 死ぬな、死ぬんじゃない男!! お前に死なれたら、私は、私は……」
男「……なーんちゃって。じゃーん、嘘でしたー!!
  そんな簡単に引くわけ無いでしょ、やだもう、こんな大げさに引っかかってくれちゃってぇっ!!
  なーに、僕がインフルエンザで倒れたらそんな反応してくれんだ、いやー、それなら毎日倒れちゃってもおつりがくる……いたっ」バチン
女「…………」
男「あう。そんな、ちょっとしたジョークじゃない。いや、ちょっとしたジョークだからいつもみたいに殴ったのかな?
  えっと、その、あの……、なんといいますか……。とりあえず、睨まないでよ……。ほらっ、スマイル、スマイル!!」
女「……本気で心配したんだぞ。こういう冗談は止めろ、いいな」
男「は、はい。ごめんなさい……。って、ええっ、そんな、泣くほど心配してくれたのっ!?」
女「当たり前だろ。好きな奴が目の前で倒れて心配しない奴があるか!!
  白血病だろうが、癌だろうが、インフルエンザだろうが、風邪だろうが、そんなの関係ない!!
  倒れたんだぞ!! 二度と立ち上がらないのかも知れないんだぞ!! もう話せないかも知れないんだぞ!!」
男「心配しすぎだよ。倒れたからってそんな滅多な事なんてあるわけ無いじゃない……って、イタタ、イタ、イタタタタ!!」
女「いいからもう二度とするなっ!! 私はこんな人の生き死にが関わった冗談は好かんっ!! 良いなっ!!」
男「ふぁ、ふぁい……ふぁかりまひふぁぁ……」

男「……仮にさ、もしもだよ、僕が女さんと同じ唇常時荒れ病にかかったとしよう。
  そのとき女さんはやっぱり僕みたいに、唇の事を冗談言ってからかうのは嫌な訳?」
女「そんな事は無いぞ。もしお前がかかったら、それこそ積年の恨みをここぞとばかりに晴らさせてもらうつもりだ。
  まぁその時は覚悟しておくが良い……ふっふっふっ…………」
男「まぁ馬鹿だのスットコドッコイだの語彙の少ない女さんじゃ大した事は言え無いだろうけどね。
  ただその唇の皮と同じでしつこくしつこく言ってきそうだけど。あっ、いててて……」
女「しつこいのはお前の方だろうが。まったく……まったく……」
男「ほら、言ってるそばから語彙が少ないじゃない。まぁ、真面目が取り得の女さんには悪口なんて似合わないよ
  ……ところでさぁ。いつまでこうしてるつもりなの? さっきから、周りの視線が凄く痛いんだけど」

――男、女に腕を抱きつかれ中

女「お前を家に送り届けるまでだ。また倒れられても困るし、風邪を引かれても困るからな」
男「あーうー。大丈夫だって、女さんてば絶対心配しすぎだよ。将来ヤンデレとかにならないでよ頼むから」
女「ふんっ、貴様のようなごくつぶし思われるだけで幸せだっ、いちいち文句を言うなっ!! いいから黙ってきびきび歩け!!」
男「けどさぁ、こういう衆人環境の中をこの格好で歩くのは、流石に恥かしいじゃない」
女「……別に、お前が恥かしくなって火照れば火照るだけ、私が温かくなるだけだし(///)」
男「……言ってるそばから自分が火照ってるじゃん。もうっ、意地っ張りなんだから(///)」
女「……そういうお前も火照ってるだろうが。ふんっ!!(//////)」
176創る名無しに見る名無し:2008/11/20(木) 00:07:29 ID:6FOFwRtB
――翌日、二人仲良く町医者に通う男と女

男「ごめん、まさか本当に風邪を引いてたとは思わなくってさぁ。
  たぶん、昨日密着した時に移っちゃったんだろうね。ごめんよ、女さん。ごほっ、ごほごほ……」
女「いや、弱り目に祟り目とも言う、不摂生をしていた私にも問題があるさ、おあいこだよ。えほっ、えほえほ……」
男「それにしても学校で何て言われてるだろうかなぁ……。
  仲良い男女が二人揃って休むなんて、きっとなにか訳ありだとか噂されてるんだろうなぁ……。ごほごほ……」
女「うぅっ、実に忌々しい限りだ。そんな恥かしい噂を、こんな恥かしい奴相手に流されるなんて……。えほえほ……」
男「なんだよなんだよ、風邪だってのにえらく強気じゃない、女さん。
  こんな時くらい、『えー、どうしよぉー、私恥かしくて明日から学校行けないよー』とか、しおらしいこと言ったらどうなのさ?
  そんなんだからこんな状態でも唇の皮だけやたら元気なんだよ。あいてっ!! ちょっと、こっちは病人なんだよ!!」
女「私も病人だというに。というか、まったく上手くない喩えだぞ、病気がとうとう脳にまで来てしまったんじゃないか。オウノウってな……」
男「……うぅっ、さ、寒い。女さんもたいがい脳に来てるんじゃないの、オウノウって……えっくっし!! へっく、へっくしょんっ!!」
女「やめろっ、こっちに向かってくしゃみをするなぁっ!! えほっ、えほえほ、えほえほほ……!!
  ほっ、ほらっ、看護婦さんに名前を呼ばれたぞ。さっさと行くぞ、ほれっ、早くせんか……」

男「うーっ、ただの風邪でよかったぁ。熱あったからインフルエンザだったらどうしようかと思ったよ。
  それでも一応優曇華は貰っておいたけど。ほれっ、見る? 見てみる? ゆっくり見ても良いのよ? ほれほれ」
女「やめろっ、セクハラだぞ。まったく、なんで座薬なんかにしたんだよ。子供じゃないんだから、頓服飲めるだろうが」
男「いやね、頓服と坐薬どっちが良いって先生に聞かれたからね。
  上の唇を弄るのは得意ですから、下の…………を弄るのも大丈夫だと思いますって言ったら、問答無用でこっちにされてさぁ。
  なんというか冗談が通じないよねあの先生。そんなんだから、未だに婿の貰い手がこないんだよ……」
女「そりゃ、私だったらその冗談でも通じるかもしれんが、事情を知らん人には通じんだろう……。
  というか、人の唇をその……そんなものと一緒にするなっ、汚らしいっ!! とっと家帰って寝ろ、この重病人!!(///)」


【参考】
去年のインフルエンザの記事 ttp://diamond.jp/series/pandemic/10001/
今年のインフルエンザの記事 ttp://www.kobe-np.co.jp/news/shakai/0001574464.shtml
迷走するGoogle先生 ttp://www.google.org/flutrends/

どんなインフルエンザが大流行しても、人口の0.5%が死んじゃう計算っぽいのかな?
177創る名無しに見る名無し:2008/11/20(木) 00:09:43 ID:Am0MXOdU
インフルこわいねー
178創る名無しに見る名無し:2008/11/21(金) 01:09:32 ID:QQSWGu+j
――放課後 男の家でビバーク中もとい寄り道中

男「うー、ついに日本に冬将軍が到来しましたか。ナポレオンも柴田勝家も悩まされ、
  豊臣秀吉夢のドリームチームも破れた冬将軍に、一般人の僕たちが勝てるはずも無い訳で、うーさむさむ。
  女さんもうちょっと設定温度上げない? 全然ストーブ動いてないじゃん、絶対その温度センサー壊れてるって」
女「そんな事はないはずだ。寒いなら上に着込めば良いだけだろう、ほれっ、我慢せんか。
  それに柴田勝家は負けたかも知れんが、配下の佐々成政は冬将軍に打ち勝ってさらさら越えをしてみせただろうが」
男「けどあれって言ってしまえば戦国版八甲田山じゃない。上司が訳の分かんない面子に拘って雪中行軍を強行したわけでしょ。
  その道程で何人死んだかは分かんないけど、結果的に説得失敗したわけだし冷静な目で見るとかなり悲惨な話なんじゃ」
女「ちっ、男の癖に浪漫のわからん奴め。なんでこう素直に凄いといえないかなぁ、この捻くれ者め」
男「唇の皮も性格も捻りきれてる女さんには負けるけどね……いひゃぁっ、背中に手を突っ込まないでしょぉっ!!」

女「北海道で大雪、異例の除雪車出動か。そりゃ寒いわけだわ」
男「こりゃ寝るとき大変そうだな。よし、今の内に湯たんぽ出して来よう」
女「湯たんぽとはまたえらく古風な。電気あんかは持ってないのか、あれのが効率的だろう」
男「生憎僕が持っているのは電気按摩だけなんだよ。それにほら、電気按摩使って寝るくらいなら炬燵で寝るし」
女「ストーブあるのに炬燵も使ってるのか? やめろ、電気と灯油の無駄だ、どっちか一つにしろもったいない。
  というかそれ以前に炬燵で寝るなよ。低温火傷になっても知らんぞ。まぁ、それは湯たんぽでも言える事だが」
男「女さんの唇は常に低温火傷みたいな状態だけどね……ひゃうんっ、やめてよっ耳に冷たい手を当てるのっ、熱もっちゃうじゃん!!」

女「しかし、この調子ならクリスマスにはもしかするとここらでも雪が降るかもしれんな」
男「ホワイトクリスマスかぁ。粉雪だったら確かにムードはあるだろうけど……」
女「吹雪く事も多いよな。吹雪の中で繰り広げられるラブストーリーなんてのは私は勘弁だな」
男「と、言う事でクリスマスはおこたに入りながら、ケーキの蝋燭にみかんの汁噴きかける感じでよろしいでしょうか」
女「うむ、答えはNOだ。前にも言ったように、クリスマスには映画に連れて行け。
  安心しろ。もう既に前売り券は買ってあるからな。金をドブに捨てん為にも絶対に映画館に行くぞ、分かったな」
男「おう、なんと無謀なホワイト(クリスマス)プラン。天は我々を見放した……ワンワン!!」
女「……お前はどっちかと言うと神田大尉じゃなく進藤特務曹長だろ。
  大丈夫だよ、私はスーさんじゃなくて健さんだから。無謀な行軍なんてしないから……」
男「そう言いつつ何時間僕の家に居ると思ってるのさ。もう外真っ暗だよ、完全に帰るタイミング逃してるじゃん」
女「いやぁ、だってあんまりにも寒いもんだから、ストーブの前から離れられなくって……」
男「ストーブの前に陣取って、やっぱり山田少佐じゃないかっ!! ほらっ、送ってあげるからさっさと立ちなよ、ほらっ!!」
女「やっ、やだぁっ!! 今立ったら、服の中の汗が凍って凍死しちゃうのぉっ!! 離して、離してぇっ!!」
男「年中無休で唇あかぎれ状態の癖になにいってんのさっ!! って、ひゃぁっ、頬っぺたに手を当てないでよっ!!
  あぁ、もう、何度目だこのやり取り…………」

【参考】
映画「八甲田山」ファンサイト ttp://www.h7.dion.ne.jp/~wakana-s/whiteout_movie_index.html

>>177
年寄り・子供が家に居る身だと相当気を使うよね。そんな事言いつつ毎年真っ先に貰ってくるけど。
けど怖い反面、病気の時って脳内麻薬が発生するのか、良いアイデアが浮んだりするんだよなぁ。
179 [―{}@{}@{}-] 創る名無しに見る名無し:2008/11/21(金) 01:15:14 ID:nYRkRzAq
どこかの小学校も学級閉鎖とかなんとか

「八甲田山死の彷徨」か……
俺も暖房ない部屋で北風ビバーク中
女さんの唇の皮の影に隠れて風をやり過ごすしかないな
180創る名無しに見る名無し:2008/11/21(金) 23:45:52 ID:QQSWGu+j
男「知ってる? 深く刺しすぎて抜けなくなった画鋲は、壁と画鋲の間にゴムを通して巻きつけると抜けるんだってさ。
  たしか今は無き『伊○家の食卓』でやってた裏技だったと思うけど、ぶっちゃ画鋲取り使えば良いだけだよね」
女「それを言ったらおしまいだろうが、なんせ裏技なんだぞ。
  そんな事言ったら二重画鋲じゃなくて、プラスチック画鋲を使えば良いだけの話だろう?」
男「二重画鋲? へぇ〜、あの金ぴかの画鋲って二重画鋲って言うんだ、知らんかった」
女「例によってWikipediaによれば、戦時中鉄の代わりにレコード盤を二枚重ねて作ったのが揺らいだそうだ。
  ちなみに、持つ所がプラスチックでできてる奴にも何個か種類があるが、
  剣の柄みたいになっている奴をだるま型、丸くなってる奴をマップピンというそうだ」
男「プラスチックタイプは剥がしやすくて便利だよね。そうだ、女さんの唇の皮もプラスチックにしてみたら?
  ペキペキと軽く力を加えるだけで折れてくれるんじゃない? もしくは、ドライヤーで熱風浴びせると縮むとか」
女「ふむ、中学時代は技術の成績全て5でな。趣味のフィギュア製作でもよく使うから、プラバン工作は得意中の得意だ。
  はっはっは、どうやら信じられんという顔だな。どおれ、ちょっくら実演して見せてやろうじゃないか……。
  お前のプラバン並にあつかましい顔でなっ!! このっ、アホがっ!! 唇がプラスチックになってたまるかっ!!」

男「まぁ、確かにプラスチックの画鋲は剥がしやすいけれども、遊びに使うとなればだんぜん金属画鋲だよね。
  画鋲投げに、画鋲ゴマ、人のポスターの目の部分を隠したり、嫌いな奴の上靴にそっと忍ばせたり……」
女「最後のは遊びじゃないだろ!! いじめかっこ悪いっ!! 駄目ゼッタイ!!」
男「陰湿な奴はさ、上靴の内側に忍ばせるんじゃなくて外側から刺すんだよね。いやー、あれには温厚な僕も腹が立った。
  ちょこっと底の部分から針が出ててさ、ぱっと見気付かないんよ。で、履いても靴下の厚みで気が付かない。意味ないじゃーん!!」
女「……それはお前が落ちてた画鋲を踏んづけただけじゃないのか? まぁ、いいや。
  しかし、画鋲投げに画鋲ゴマは確かにやったな。画鋲投げは上手く投げないと跳ね返ってきて危ないんだよなぁ、あれ」
男「画鋲ゴマは回す事はできても、思い通りの場所に落とすのが難しいんだよね。上手い奴はちゃんとできてたけど。
  んー、どっかに画鋲落ちてないかなぁー。久しぶりに僕の中の画鋲ラー魂が熱く燃え上がってきちゃったよ……」
181創る名無しに見る名無し:2008/11/23(日) 00:55:05 ID:Z4pLiot1
――連休初日、女の家にお出かけのお誘いに来た男

男「さてさてさて、ついにやってきました三・連・休!! 待ちに待ってた三・連・休!!
  疲れた体を癒す土日にもう一日加わることにより、丸一日自由な時間が生まれる!!
  さぁこの一日で、どこへ行こうか、何をしようか、何を買おうか、何を食べようか!!」
女「そして、そうやってはしゃぎすぎていつもの休日より疲労する、と……。
  別にさぁ、三連休ってだけで、その三日のうちに特別な日があるわけでも無いだろう。
  なら、家でゆっくり過ごすのが一番有意義な休日の過ごし方だと、私は思うんだがなぁ」
男「えーっ? せっかくなんだしどっか行こうよぉ。家に居てもすることなんて何も無いじゃん」
女「行きたければ一人で勝手に行けば良いだろう。この寒い中、どこへ行くのか知らんが。
  それに、私には撮り溜めたアニメを見るという、家の中でする事がちゃんとあるのでな」
男「そりゃ、行く所にあてなんてないけどさぁ。けどだからって、一日中家でアニメ見るのぉ?
  ちょっとそれは不健康すぎやしない? 少しは動こうよ……」
女「いやいや、ぶっ続けでアニメを見るというのも結構疲れるものだぞ。
  しかしまぁ、そこまで外に行きたいんだったら、ほれ、近くのスーパーでみかん一袋買ってきてくれないか。
  あっ、あと弁当に入れる冷凍食品なんかも切らしてたな。待てよ、たしか牛乳もなかったような……」
男「自分で行きなよぉっ!! それじゃまるっきり買いだしじゃないか!!
  あぁっ、さては寒くて最近買出し行ってないんでしょ!! 駄目だよ、そんなんじゃ、ちょっとは動こうよ!!」
女「おっ、サンレッド新OPに変わってる。いいねぇ、前のも好きだったけど、これはこれで」
男「……むー、駄目だ、すっかりコタツムリになっちゃってる。炬燵から離れようという気配が微塵もない。
  いや、剥がれる気配が無い、そう、その唇のやうに……あいてーっ!!」バチーン!!(五百円玉が銭形平次の如く)
女「ほれ、五百円あれば足りるだろう。ちゃっちゃか頼むぞ、風の子クン」

――半時間後

男「ただいまぁー!! ほらっ、買ってきたよぉーみかんと牛乳……って」
女「zzz……zzz……」
男「寝ちゃってらっしゃるじゃあーりませんか。あぁあぁ、しかもテレビつけっぱなしで。
  まったくもう、人にあーだこーだととやかく言うくせに、自分もたいがいだらしのないんだから……。
  あっ、けどちゃんと炬燵の電源は切ってあるや」
女「あたりまえだぁ……私を…お前なんかと……いっしょに…するなぁ…zzz……」
男「……ならついでにテレビの電源も切ろうよ」
女「うーっ、まだ見てるんだよ……勝手に消すなぁ……zzz……」
男「居間でうたた寝する中年親父かよ。意識があるのか、無いのか。寝るのか、起きるのか。
  唇の皮が剥がれるのか剥がれないのか、ちゃんとはっきりさせなさいよっ、あだーっ!!」バシーン!!(リモコン直撃)
女「……唇は関係無いだろうが……ほら、とっとと炬燵に入って温めろぉ……寒いんだよ馬鹿ぁ……」

男「(しかし、よく漫画や小説に一つの布団で背中合わせの格好になって、
  男女が寝るなんてシチュエーションなんかがあるけれど……)」
女「……zzz……zzz」
男「(その布団が炬燵布団だと、こうも盛り上がりに欠けるとは知らなかった……)」
女「……んんっ……やばい…薄め液……入れすぎ…かなぁ……zzz……」
男「(……んー、足を伸ばせば密着する部分も増えて少しは盛り上がるだろうか)」ススス
女「……うっ……臭い…………」
男「…………」ススス
女「……やっぱり、薄め液入れすぎたかなぁ…凄くシンナー臭い……うぷっ……」
男「…………なんだ、寝言か。あぁ、びっくりしたぁ(///)」
182創る名無しに見る名無し:2008/11/23(日) 01:11:59 ID:YYfjHK5T
|ω・`)

|-)

|
183 [―{}@{}@{}-] 創る名無しに見る名無し:2008/11/23(日) 01:15:39 ID:6rTYr5o5
女さん「アンパンが唇に沁みるぜ……」

ってか何塗ってたんだ気になるw
184創る名無しに見る名無し:2008/11/25(火) 01:00:41 ID:FKthlxqI
――11月23日(日)

女「今日は勤労感謝の日。日頃真面目に働いた自分に対してのご褒美の日。
  というわけで、今日くらいは学校のことも勉強の事も忘れて、炬燵でみかんでも食いながら、
  のーんびり、まーったり、ゆーっくりしよう……」
男「人の家だけれど、ゆっくりしていってね!!(爽やかな笑顔で)」
女「と、思ったらこれだよ。あぁあぁ、学校でも無いのになんでこいつと顔をつき合わさねばならんのだ。
  まったく、二日連続で押しかけてきおって、他に行くところはないのか暇人め」
男「またまたー、そんな事言って。内心は嬉しいくせにー、もうっ、ツンデレなんだからー。
  ツンツンするのは唇の皮だけにしときなさいよねっ……いたたっ、ちょっと女さん、足、お尻で踏んでるって!!」
女「踏んでんのよ。ふむ、性的アピールであった赤い尻が二足歩行化により目立たなくなり、
  その代換として胸が発達したのなら、尻を押し付けるのもまた性的アピールとして間違った行為ではないはず……」
男「あっ、愛の重みを感じる……。五十`くらい……? ワギャギャーッ!!」

女「しっかし、勤労感謝の日だというのに、民放各社はご苦労様だな。
  ほぼ日本全国の人が休んでいるというのに、いつもどおり通常番組をお送りして。
  まぁ、人の働かない時に働くというのは、出来る者・儲ける者の鉄則なのかも知れんが」
男「そんな事言って。テレビ局が仕事しなくなったら何も見るものなくって退屈じゃない」
女「そんな事はない。撮り溜めたアニメもあるし、その気になったらいくらでも動画共有サイトで」
男「わーっ、わーっ!! 公式アップロードされてるアニメ作品を見るんだよね!! ねっ!!
  いや〜、面白いよね、天体戦士サ○レッド!! あんな作品がタダで毎週見れるなんて、世も末だよね〜!!」
女「世も末ってなんだ、世も末って。それと、他にもタダで毎週見れる作品があるだろうに、なぜそいつらの話題は出ない。
  ……まぁよい。それにだなぁ、たとえ民放が全局休んだ所で、N○Kだけはきっと毎日やっているだろうから、それを見れば」ピッ
TV『テレレ、テレレレ、テレレ、テレレレ〜♪(El Alma/Dragon Ash)』
女「……なっ、なんぞこれぇっ!? えっ、なに? みっ、民放!?」
男「うぉっ、セクスィー部長じゃん。サラNEOシーズン3は終わったはずなのに、あれっ、なんで?」
女「せ、セクシー部長? なっ、なんだそれは?」
男「セクシーじゃない、セクスィーだっ!!」
TV『こらっ!!』ハーッ!! フキフキ!!
男「はぁん、セクスィー部長……!! 駄目だっ、セクシー部長のせいで足が痺れ、シビ、しびびび……」
女「それは単に座り過ぎで血行が悪くなっただけじゃ。というか、やめろっ、そんな気持ち悪い顔をするな!!
  まったく、何がセクスィー部長だ、こんなののどこがいったいセクスィーだと……」

――数時間後

TV『セクスィー常務、セクスィー部長どこにっ!!』
女「……はっ、気付いたらもう夕方だと!? 馬鹿なっ、貴重な休日が!!」
男「ふふっ、どうやら女さんも魅入られてしまったようだね、セクスィー部長の色気に……!!」
女「悔しい……、悔しいが、セクスィー部長。一目、できる事ならお会いしてみたい……。
  お会いして、私の唇の皮に香水をシュッと一噴きしていただきたい……。あぁっ!!」
TV『どうか、ビジネスと色恋を一緒になさらぬように……』
女&男「セクスィー部長ぉっ!! 抱いてぇぇっ!!」

――この後、二人で仲良くNEOジャンル大学の校歌を仲良く熱唱したとか、しないとか


【チラ裏】
NHKで噴いたのはアンジャのベンチコント以来でした
なんで今までこの番組に気づかなかったのだろうか、俺の馬鹿……
185 [―{}@{}@{}-] 創る名無しに見る名無し:2008/11/25(火) 01:03:21 ID:Lf5iH9aF
ワラタwwwww



テレビか……ここ二三年見てないなぁ
鍵穴テレビくらいだ……
186創る名無しに見る名無し:2008/11/25(火) 23:23:54 ID:FKthlxqI
女「おや? やぁ、男、こんな所で会うとは奇遇だな。
  どうした、自販機の前できょろきょろして。タダでさえ自他共に認める馬鹿なのに、そこに不審者の称号も加える気か?」
男「あぁ、女さんっ、ちょうど良い所に。よかったぁ、これで無駄な買い物せずに助かった……」
女「何だどういう意味だ? 勝手に自己完結しとらんでちゃんと訳を話せ」
男「いや、長くなるだろうから話しは後々。それより、百円玉持ってない、軽く五枚くらいさぁ」
女「馬鹿言え、五枚あったら五百円玉にするのが賢い人間というものだろうが。
  そんな百円玉でいちいち持ってたら、チャリチャリと五月蝿い上に、財布がかさばるというもの」
男「そう、そうだよね、普通そうだよね……。
  それじゃぁさ、今財布の中にある百円玉だけでも貸してくれない? お願い、この通り!!」
女「おいおい、どうしたんだいったい? まぁ、他ならぬお前の頼みだ、断る理由もないが……。
  って、あぁそうだった、そうだった。悪いな、男、実はさっきそこのコンビニでガムを買ってな。
  その時最後の百円玉を使ってしまったんだった。十円玉ならまだいくらかあったはずだが……」
男「え〜、なんだよせっかく助かったと思ったのに百円玉持ってないのかよ、役立たずだなぁ。
  その唇みたいに、お金も細かくくずしておけば良いのに……あいてあいてあいてっ!!」
女「これは好きで崩してるんじゃない、勝手に崩れてくるんだよっ!!
  まったく、せっかく人が優しくしてやったというのに、お前ときたら……。まったく……!!」

女「で、何だ、何で百円玉が欲しいんだ? プレミア硬貨の話しでも伝に聞いたか?
  まったく単純な脳細胞をしおってからに。そんな価値のあるものがそうそう簡単に見つかってたまるか。
  うん、違うだと? なんだ後を指差して、そこは……コインランドリー?」

【10Kg洗濯機、一回500円 100円硬貨専用】

男「つい二三日前に家の洗濯機が壊れちゃってさ、今、修理に出してるんだよね。
  それで溜まった二日分の洗濯物ここまで持ってきたんだけど、まさかこんなトラップが待っているとは」
女「ち、近くに両替機は無かったのか? いや、待て。そうか、無かったから自販機の前であんなに思い悩んで……」
男「ねぇ、これってさぁ、やっぱり故意にやってるのかなぁ……。だとしたら酷いよね、酷いよね……」
女「とっ、とりあえず、洗濯物は私が見といてやるから、そこのコンビニで両替して来い。なっ? なっ?」
187 [―{}@{}@{}-] 創る名無しに見る名無し:2008/11/25(火) 23:26:42 ID:Lf5iH9aF
100円硬貨専用wwww
めんどくさwwww
188創る名無しに見る名無し:2008/11/27(木) 02:22:32 ID:xwpXy1Q1
男「突然ですがアンケート!! 小さい頃の貴方はどっち!?
  子供の頃一度はやったことがある、手からエネルギー弾遊び!!
  漫画発祥のかめ○め波と、ゲーム発祥の波○拳、この二つが有名どころですが、
  女さんは子供の頃どっち派だったでしょうか? ちなみに僕は波○拳ー派ぁっ!!(波動拳のポーズで)」
女「何だお前、いきなりそんな大声で、しかもそんな恥かしい格好で……。
  そうだなぁ、強いて言うなら空○砲派かな。ドッカーン、ドッカーンって……」
男「わぁお、まさかの第三の選択!? しかしまぁ、空気砲なら仕方ないか、有名だし。
  サイ○ガンを持ってこない辺りは流石に空気を読んだね!! 空○砲なだけに!!」
女「……いや別に、選択肢に無いこと言って、話の腰を折ってやろうと思っただけなのだがな。
  別にサイ○ガンでもレ○ガンでもよかったんだが。で、それがどうかしたのか?」
男「いんや別に、ちょっと気になって聞いてみただけ〜」
女「ふむ、そうか。なら今後は、聞いて良い内容かどうか、発展性のある話題かどうか吟味してから聞くようにな。
  聞きたいから聞くでは、円滑なコミュニケーションなんて築けないぞ。そこは、聞かれる相手の気持ちを考えてだなぁ」
男「皮があったら、剥いてみる。とても脊髄反射な女さんの言葉とは思えない発言ですね……。
  イタッ、イタイイタイッ!! ちょっ、なにさっ、別に女さんが唇の皮を剥くだなんて一言も言って無いだろうっ!?」
女「パブロフの犬と言ってな。餌の時にベルを鳴らしていると、いつしか犬はベルの音を聞いただけで涎を出すようになるんだと。
  それと同じだ。唇だとか、皮だとか、剥くだとか、そういう言葉で脊髄反射に手が出るようにしたお前が悪いっ!!」

男「イタタタ……。レスが進むにつれ、僕にツッコム女さんの拳にもだいぶ磨きがかかってきたね。
  もうなんというか、これは凶器だよ。波○拳使えなくっても、ストリートファイターになれちゃうんじゃない、まじで」
女「馬鹿言え。そんな、ストリートファイターなんて実際に居る訳無いだろう。ゲームや漫画の世界の話だよ。
  想像しても見ろ。坂本○ュリエッタや範馬○次郎、神代○ウや城○一が街をウロウロしてたら、おちおち買い物にも出かけられんだろ」
男「……最後の人はストリートファイターじゃなくて、転がし屋じゃないの?
  いやいやそれがね、案外居るところには居るものなんだよストリートファイター。例えば、東の果ての山木Y……」
女「ワーッ!! ワーッ、ワーッ!! WAWAWA、WASUREMONO!! ORENOWASUREMONO!!」
男「なにその反応? もしかして、女さんも知ってるんじゃないの、山木のホーリー○ンd……あてぇっ!? なんで殴るのさ!?」
女「バカッ!! 日本にはな決闘罪って言う罪があるんだよっ!! 決闘を挑んでも応じても有期懲役なんだぞ!!
  今の所は他流試合とかそういう扱いになってるんだろうが、アレもいつどうなるか分からん。そんなサイトの話、するもんじゃない!!」
男「あははは、何言ってるのさ、心配しすぎだよ。そんな事言い出したら、僕へのドメスティックバイオレンスで、
  とっくの昔に女さんは捕まってるだろうし、ここにもPTAの苦情のお手紙がドバァっと女さんの唇の皮の様に溢れ返って、
  ほんげぇっ!! ほらぁっ、言ってるそばからまた殴ったぁっ!! イタッ、イタタタ、いたひひたひ……」
女「誰が誰にドメスティックバイオレンスだって!? えぇっ!?
  お前から私へのセクハラまがいの発言の方がよっぽど子供にとって有害だよっ!!
  なにぃっ? 有害有害って、そもそも私の唇がフィルタリングされてるじゃないかだとぉっ!?
  きっ、貴様ぁっ!! 苦し紛れに言ったのだとしても、もう許さんッ!! そこに直れぇっ!!」

【参考】
決闘罪 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B1%BA%E9%97%98%E7%BD%AA%E3%83%8B%E9%96%A2%E3%82%B9%E3%83%AB%E4%BB%B6
ウェザリング http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A6%E3%82%A7%E3%82%B6%E3%83%AA%E3%83%B3%E3%82%B0

【チラ裏】
有害→フィルタリングでなんか良い感じに落とせないかと探してたら
模型の塗装技術の一つにフィルタリングというものがあるのを発見
なんとなく言ったら、その手の人の専門用語で上手いこと言っちゃってて大激怒
みたいな感じで書いてみたけど、なんか微妙なオチだなぁ……
いや、いつものことか……

>>187
このへんなこいんらんどりーは おれのいえのちかくにあるのです まじで
189創る名無しに見る名無し:2008/11/27(木) 02:26:15 ID:WTFVgTdZ
俺はかめはめ波派!
190 [―{}@{}@{}-] 創る名無しに見る名無し:2008/11/27(木) 02:42:13 ID:lEvzW7dc
噴いたw
小さい頃どちらも知らなかったんだよなー

久しぶりに?バイオレンスな落ち方したなあw
191創る名無しに見る名無し:2008/11/28(金) 01:43:31 ID:sY+uJknJ
男「いやー、昨日さ学校の帰りに某ありふれた苗字の電気屋に寄ったんだけど、
  なんかさ平日なのにセールしててペンタブレットが異様に安かったんだよ。
  絵描きじゃないし使わないなーとは思ったんだけどさぁ、やっぱりそういうデジタルアイテムって憧れるじゃない。
  で、気付いたらポイントもだいぶ溜まってたもんだから、欲望に負けてつい衝動買いしちゃった。てへっ!」
女「……はぁ。まんまと店側の思惑に乗せられたな。そんなもの買わされてどうするというのだ。
  だいたいだなぁ、ペンタブって直感的に操作できるみたいなイメージがあるが、中々操作難しいんだぞ?」
男「うん、それは昨日家に帰って嫌というほど思い知ったよ。クリックの仕方が面倒だよね、ペンタブって。
  あとはやっぱり慣れてないからかなぁ。思ったように線が引けないというか、ポインタが動かないというか……」
女「それは別に、アナログでも思ったとおりの線が引けないんだったら関係ないだろ自分の実力を機械のせいにするんじゃない。
  ……とは言うものの、ペンタブ使えば綺麗な線を、綺麗な絵を描けるんじゃないかと、期待してしまう気持ちはよ〜く分かるぞ」
男「そうなんだよね。別にペンタブに限らず言える事だけど、良い道具を使えば良い物が出来るってわけじゃないんだよね。
  大切なのはそれを使う人の技量。なのに、使わない、使えない、金をかけた良い道具を求める。人間って実に愚かだよね……」
女「愚かなのはお前だけだ、とは言ってやるまい。それが人間というものだ、まぁ、それが分かっただけでも良い買い物をしたな」
男「……うーん。唇関連で現在進行形に良い買い物をしてらっしゃる女さんに言われると、さすがに心に響くなぁ」
女「なんだそれは、どういう意味だ? おいこらっ、ちょっと待って。逃げるな、こっちにこい……」

女「しかしなぁ。ペンタブを使うにおいて真に恐ろしいのは、グリップ部のゴムの経年劣化だよ。
  あれは気持ち悪いぞ。グリップが手にべたつくようになってな、こするとモロモロと垢の様に落ちるんだよ、これが……」
男「へぇ、女さんの唇の皮の様にモロモロと……イタイイタイイタイイタイ、ごめんなさぁいっ!!」
女「……ふぅ。それで、話しの続きだが。余りに酷くなってきたもんだから、暫く使わないで放置しておくと今度は硬化しおってな。
  ゴムなのに固いのなんのって、表面がパリパリニなって、しかも汚く変色しおるのだ。そうなってしまっては、とても使えたものではない。
  だからゴムタイプのペンタブレットには注意しろ、くれぐれも丁寧に扱うんだぞ。わかったな?」
男「暫く使わないと表面がパリパリニなって、しかも汚く変色する……。ゴクリ
  分かったよ気をつける。劣化しないように丁寧に、それでいて硬化しないよう毎日弄るように心がけるね……」
女「……なんでそこで私の顔を見るんだよ、えぇっ? どういう意味だまったく……」

――翌日

男「やぁ女さん、おはやう。今日もまたよく剥げた良い天気だね。
  あっはっはごめんごめん、よく晴れただった、失礼失礼。別に女さんの唇とかけたとかそんなんじゃないからね、気にしないで?
  あぁそうそう、前に女さんから借りてたCDだけど、聞き終わったから持ってきたよ。はい、どうも荒れが……ゲフンゲフン!!
  ……どうもありがとう。えっ? 今、荒れたって言ったって? おいおいやだなぁ、誰も女さんの唇が荒れてるなんて言ってないよ!!
  聞き間違いじゃないの? へっ? 今日のお前は、なんだか妙によそよそしい? いったいどういう魂胆だ?
  酷いな、魂胆だなんて。そんな事何も思って無いよ。そんな、女さんの唇がペンタブのグリップの様に劣化しないよう、
  オブラートに包んだ嫌味で優しく刺激しつつ、硬化しないようにしているだなんて、そんな事は。あっはっはっは……ひでぶっ!?」
192創る名無しに見る名無し:2008/11/29(土) 01:54:01 ID:j5rREi2E
男「ラ・フラ〜ンス、おフラ〜ンス、ボンソワ〜ル。
  えへへぇ、青森の爺ちゃんがラ・フランス送ってきてくれたんだ。どうだい女さん、よかったら食べる?」
女「林檎だけに飽き足らず、ラ・フランスにまで手を出すとは、お前の爺さんとやらなかなかにハイカラだな。
  うむ、遠慮なくいただくぞ。林檎はハグキから血が出るので苦手だが、梨は柔らかいからな、好物なんだ」
男「あれそうなんだ? へー、それだったらこんど箱ごとごっそり持って来ようか?」
女「いっ、いやいやそんな。お前宛に送られてきたんだろう、私がそんなに貰ったら悪いよ」
男「そんなことないよ。実はさ、僕あんまりこのラ・フランスって好きじゃないんだよね。
  味がなんか引っかかるんだよ。わざとらしいというか、気取ってるって言うか……。
  やっぱり改良種だからかなぁ、二十世紀梨みたいな普通の梨の方が僕は好きだなぁ、うん」
女「改良種って、ラ。フランスは洋ナシだぞ? 改良も何も、和梨とは根本的に違うじゃないか。
  それを言うなら、二十世紀梨こそ改良種の最たる物だ。Wikiによれば、二十世紀梨の元となった木は、
  ゴミ捨て場に生えていたんだそうだ。それを果樹園に移植して、結実させた所、予想外に美味しい梨が出来上がったんだと」
男「ゴミ捨て場から? よくそんな所に生えてた木を移植する気になったもんだね」
女「木だけに気になったんだろう、色んな意味で……。おほんっ! と、とにかくだなぁ。
  その後その梨は、来る二十世紀の代表的な梨になるだろうことを願い、『二十世紀』と名付けられたんだ」
男「ほへぇー。人間にしろ木にしろ、どこから才能の芽はでるかわかんないって事か。植物だけに。
  ……こほんっ!! し、しかしまぁ、あれだ。ゴミ捨て場から二十世紀を代表する梨が産まれたんだもの、
  もしかしたら女さんの荒れた唇からも、ひょんな拍子に何かを代表するような物が産まれるかも知れないね? ねっ?」
女「……上手いこと言おうとして滑った挙句が私の唇弄りか。黙っていれば、痛み分けにしてやったものを。まったく。
  人の、唇を、ごみため、扱いとは、随分な、言い草、だ、なぁっ!!」バチバチバチバチバチバチバチバチーン!!

女「ちなみにWikiによれば、梨はそのままの発音だと縁起が悪いので、『ありのみ』なんて言い方もするらしい。
  まぁ身近な所で言う、『するめ』と『あたりめ』みたいな物だな。実に日本人らしい気配りだ、お前も少しは見習ったらどうだ?」
男「うーんそうだなぁ。分かったよそれじゃぁねえ、女さんの唇を弄る時、「くちびる」って言っちゃうと「朽ちる」に通じて縁起が悪そうだから、
  これからは唇の事を、「咲く」という意味を込めて、「さきびる」と呼ぶことにするよっ!! どうだいっ、僕の思いやり分かってくれたかなっ!?
  ……えっ、あれ? ちょっと待って、なんでそんな怖い顔するの? へっ、朽ちても裂けても、どっちも変わらないじゃないかって?
  いやいやいやいや、違う違う!! 裂けるじゃなくて、咲く!! 桜、咲く、の咲くだよ!! そ、そそ、そういう意味じゃないって!!
  えっ、赤い花を咲かせてやろうか? ちょっ、まっ、止めて……そんなっ、殴ったらあぶ、あぶあぶ、あぶな……ぎゃぁぁああああっ!!」
193創る名無しに見る名無し:2008/11/29(土) 03:06:51 ID:46v4lzXD
|ω・`)
194創る名無しに見る名無し:2008/11/29(土) 13:58:16 ID:aVMoZ7A1
二十一世紀梨じゃなかったっけ
195創る名無しに見る名無し:2008/11/30(日) 00:23:23 ID:99kieYxp
男「カッターを買った、とっても高かったー。
  お決まりの三連ギャグですけど、何も買うのは切れるほうのカッターとはかぎらない」
女「いや、本当にすまんかった。いつもの調子で胸倉掴んだら、まさか破れてしまうとは……。
  そんなに高くついたんだったら、カッター(シャツ)代私が払おうか?」
男「うん、女さんのそういう、どんなギャグでも真に受けちゃう所、僕は好きだよ?
  やだなぁ女さんてば、カッターがそんな高いわけないじゃない。常識的に考えてよ、そこは」
女「あっ、いや、そ、そうだな、常識的に考えればそんな高いわけ無いよな……。あはっ、あははっ……」
男「そりゃそうと、どうだいこの真っ白おニューなカッターは。ばっちり似合ってるかな?」
女「……質問を質問で返すなと言われそうだが、あえて聞こう。
  似合っていると言われたして、お前はそれで嬉しいのか?」
男「そりゃねえ、Yシャツが似合うってのはそれだけで異性を惹き付ける強烈な武器になるから。
  裸エプロン、裸Yシャツ、裸褌。裸系衣服三種の神器だよ、テストに出るから覚えておく様に」
女「なんのテストだ、なんの。そんな変な着方するのは、そういうビデオやそういう本の中だけだ。
  リアルでやる奴など居る訳無いだろうが。女性の視点から言わせて貰うと、そういうのは正直きも……」
男「…………」カチャカチャ(ズボンのベルトを外す音)
女「な・ん・で・脱・い・で・らっ・しゃ・る・のっ!?」
男「分からないなら教えてあげよう、裸Yシャツのふつくしさを!! 主に、僕の体で!!
  見えそうで見えない、めくれそうでめくれない、大事な人の大事な所の薄い布!!
  チラチラと情欲をそそるそのフェティシズムを、存分に味わうがいいわっ!!」
女「まっ、待て待てっ、それは着ているのが女性だから起こる感情であって、男性だったら目の毒なだけだ!!
  こらっ、だから止めろって!! まずいから、そんなの出したら、まずいから!! ほらっ、皆見てるんだぞ!!
  それに、たとえ学校の中とは言えそんなもの出したら捕まるって!! おいこらっ、やめっ、あぁっそんな、やっ……。
  おっ、大きぃ…………(///)」

男「僕、気付いたよ。顔は唇傷だらけ、暴力的で性格も玉に瑕だらけの女さんに、なんでこんなにも心惹かれるのかが。
  チラリズムだよ。裸Yシャツや裸エプロンみたいに、捲れるか捲れないかの境地なんだよ。
  女さんの唇の皮が捲れるか捲れないか、言い換えれば剥けるか剥けないかという所に、
  僕はそこしれない魅力を感じているんだ、きっと……」
女「そうすると、絶妙の所で捲れない私の唇の皮は、パンツ見えない『絶対領域』という事になるわけか。はぁ……。
  どうでもいいから早く反省文を書け。お前が書かないと私も帰れ無いんだぞ。いつまで待たせるんだ、まったく」

【チラ裏】
絶対領域についてはまた後日ネタにするので、今日は弄らないでやってください

>>194
調べたら二十一世紀梨ってのもあるみたいだね。
二十世紀梨と同じように、二十一世紀の代表的な梨になるようにって意味で名付けたそうな。
ttp://dic.yahoo.co.jp/newword?ref=1&index=2005000671
196創る名無しに見る名無し:2008/11/30(日) 01:11:09 ID:PSFEYsiW
すげぇ、まだあったwww
197創る名無しに見る名無し:2008/12/02(火) 00:50:42 ID:p8/gcCyp
男「絶対領域、ミニスカートとニーソックスの間に発生する、ふとももの露出する部分の事を言う。
  その黄金比率は、ミニスカートの丈:4、絶対領域:1、ニーソックスの膝上部分:2.5と言われており、
  断じてパンツ見えそうで見えない神作画に対して用いる言葉ではない……と言う事で、ドゥーユーアンダースタンド?」
女「何を馬鹿な。絶対領域とはパンチラ忌避性能を持つ女の子に使われる、ある種の萌属性の事じゃ……。
  って、Wikipedia!? なっ、はてなキーワードもっ!? まっ、まさか……、に、ニコニコ大百科までっ!?
  そんなっ、私の認識が間違っていたというのか……? この私が、勘違い…だと……!?」
男「ふっふっふ。動かぬ証拠を突きつけられてぐうの音も出ない様だねぇ、女さん。
  というわけで、女さんの唇は絶対領域にあらず。間違った知識で、勝手に絶対領域を名乗っちゃた事を、
  全国の絶対領域ファン、ひいてはニーソックスファンに謝るべきなんじゃないのかな!? かな!?」
女「全国の絶対領域ファンって……。心配しなくても、このスレそんなに見てる人居ないから大丈夫だよ」
男「だまらっしゃい!! いいかい女さん、ダムの決壊はね小さな穴でも起こるんだよっ!?
  そして、荒れた唇の皮はね、ちょこっと剥くつもりがついつい大きく剥いちゃうんだよっ!?」
女「いや、まぁ、たしかにそれはそうかもしれんが」
男「今は小さく見える問題でも、後にどんな大きい影響を与えるか分からないんだ。
  こういう事には多少神経質なくらいで良いんだよ。唇のケアを通して、その事は女さんも自覚してるんじゃないの?」
女「むっ、むぅ……。だが、いったいその、どうやって詫びれば良いのか……」
男「そういうと思って、買って来ました、持ってきましたニーソックス(黒)!!
  これを穿いて、ちょっと恥かしげに、『ごめんなさい……』って謝れば、世の男の大半は鼻の下たらーん、鼻血たらーんで許してくれるよっ!!
  というわけで、ささっ、女さんっ!! どうぞニーソを穿いちゃってくださいなっ!! 大丈夫だよっ、冷たくないように人肌で温めておいたから!!」
女「……なんのかんの理由をつけて、お前が見たいだけじゃないか。まったく、この助平め。まったく……(///)」

女「……あー、先日行われた書き込みの私の発言中に、事実を確認しない軽はずみな発言があった訳だが。
  えー、今後スレ内でこの様なことが無い様に、恋人の男共々善処していきたい所存であります。以上、終わり」
男「カーット!! カットカットカットォーッ!! J^ω.^し⊃ 樋○カッター!!
  駄目だよ女さん、そんなどこぞのお偉いさんの謝罪会見みたいな謝り方じゃぁっ!! そんなんじゃ、誰も許しちゃくれないよ!?
  もう駄目、全然駄目!! 唯一評価できるのは、その絶対領域を前面に出した仁王立ちだけだよっ!! はいやり直し、もう一回謝って!!」
女「はぁ……。やれやれ、なんだか面倒な事になったなぁ……。
  というか、そこじゃなくてだなぁ、もうちょっと他にツッコミを入れる場所があるだろうが。まったく、ニブチンめ……(///)」
男「ぶつくさ言ってないで、ほらっ、もう一回!!」
女「……はぁ。あーん、ごめんなさーい、私ったらちょードジなんだからぁっ。もうっ、ばかばか、私のお馬鹿さーん、てへっ☆」
男「カット、カットカットカットッカットォーッ!!(C.V増谷康紀) 要らないんだよぉっ、そんなとってつけたようなキャラ造りはっ!!
  唇のそれと同じで、剥がれそうで剥がれない中途半端な演技はやめてよねっ!! 見ててさぶいぼが……あいたっ!!」

――数日後

男「女さん、大変だぁっ!! 実はニーソックスって、本来は膝下までの長さの靴下の事なんだって!!
  絶対領域の謝罪に使ったニーソックス、あれは正式名称をサイハイソックスって言ってニーソじゃないんだ!!
  これは由々しき事態だよっ。本来のニーソックスファンを怒らせないためにも、さぁっ、女さんこれを着て!!」
女「……あのさぁ、なんでそうやって懐で靴下を温めておくんだ? ぶっちゃけ、温かい靴下なんて気持ち悪いだけだろ。
  というか着ても何も、それ普通のハイソックスじゃないか。それなら現在進行形で穿いておるわ、ほれ、よく見ろ馬鹿者め……」
男「えっ、よく見て良いのっ!? ひゃっほー、見ます見ます!! やったね、女さんの生足だー……あべしっ!?(蹴られた)」
女「はぁ、なんでよりにもよってこいつなんだろう。疲れてるのかな、私……」
198創る名無しに見る名無し:2008/12/03(水) 00:43:50 ID:k0340ECh
女「ふむ。男よ、やはり人間は顔やスタイルも大切だが、一番大切なのは性格……ではなく、名前だと私は思うんだ」
男「へっ、なに、どうしたのさ急に? もしかして僕たちの名前が、『男』『女』で表記されている事に不満でもあるの?」
女「いやそんな事は無い、むしろ私としては『女』と表記されている事に感謝しているくらいだ。
  なにせスレタイがスレタイだけに、『唇』とか『皮』なんて表記にされかねんからな。流石にそれは私も敵わん」
男「こういう時にさ、自分が没個性で全スレ共通なキャラクターしてる『男』でよかったってしみじみ思うよ。うん、しみじみ」
女「……お前が没個性で片付けられるなら、唇の皮が人よりちょっぴりあれてるだけの私も没個性になりそうなものだがなぁ。
  まぁいい、とりあえず楽屋ネタは一旦横に置いといてだなぁ。(手で挟んで横に置く仕草)
  私らの名前にも言える事だが、人間、名が体を表すというか、名に体が追いつくというか。
  名前が人に与えるイメージというものは、時としてその人が行ってきた過去の活動や、人格さえも遥かに上回る力を持つと思わないか?」
男「あぁ、○ンザレスって名前だと、いかにも粗暴で悪そうな。クロ○ニヨンって名前だと、裸の格闘家ってイメージが沸くアレね?」
女「○ンザレスはともかく、クロマニヨンはお前だけだろ……。というか、どこで得た知識だ、それ?
  だがまぁ、言わんとせん事はそういうところだ。そうやって、名前から勝手にその人の姿や性格が思いついちゃうわけだ。
  それだけに、やっぱり名前というものは、人当たりが良くて悪いイメージを起させないものであるべきだ、と私は思うわけなんだよ」
男「人当たりが良くて、悪いイメージを起させないものか……。うーん、実際どんなのがある?」
女「女の子なんかだと、可憐さや儚さを髣髴とさせる花の名前からとったりするな。『桜』『牡丹』『菖蒲』『雛菊』……」
男「あぁ、そっか。ただ草の名前だと、『芭蕉』なんていう例外もあるけどね。
  男の子だと、そうだなぁ……。やっぱり太郎系の名前になるのかなぁ。
  男の象徴である『郎』。その前に、順番を表す『太』『次』『三』。最後に出自や親の期待を表して、一番前に『桃』『力』『金』って感じ?」
女「いや、『太郎』はいくらなんでも古すぎるだろう。まぁ、『郎』を無くして『○太』という形式にするのは、今でも人気があるみたいだが……」

馬「それでまぁ、ぶっちゃけなんでまた今日に限って名前の事なんか話題に出したのさ?
  なに? もしかして、未来の僕との結婚生活でも想像して子供の名前を考えてたの? やだもう、可愛いなぁ女さんてば!!」
剥「かっ、勝手に変な勘違いをするなっ!! こ、これは、その、あのだなぁ、し、親戚に犬の名前を考えてと頼まれてだなぁ……(///)」
馬「うーんそうだなぁ。やっぱり女さんと僕の子供なわけだから、両方の名前を上手い具合にミックスさせたいのが親心ってものだよね」
剥「って、人の話を聞けっ!! 違うと言っておるではないかぁっ!!(///)」
馬「ストレートに合体させると『男女』か。なんだか一昔前に、どっかの動画サイトで流行った曲みたいだなぁ……」
剥「先生! 男が、私の言う事を聞きません!!(///)」
199 [―{}@{}@{}-] 創る名無しに見る名無し:2008/12/03(水) 00:49:34 ID:5BHAXUEd
なにぃ〜 勝手にいちゃいちゃ するんじゃない!
男女男女で交互に話せ!
200創る名無しに見る名無し:2008/12/04(木) 02:05:03 ID:nAZfEFl3
――休日に名古屋を旅行してきた男 その翌日の学校にて

男「名古屋土産といったら、手羽先、きしめん、そしてういろう!! というわけで、はい女さん、名古屋土産のういろうだよー!!
  大須ういろとないろでーすー♪ ってね。けど、ういろうはわかるけど、ないろうってなんだろう?」
女「内に良しと書いて内良(ないろ)だそうだ。ういろうに羊羹のこしあんを加えた、大須ういろ独自の商品だとさ。
  名古屋名物と言ってもういろう屋にも色々あるからな。大須ういろに、青柳ういろう、伊勢発祥だが虎屋ういろなんてのもある。
  オーソドックスなのに加えて、こういう一風変わった商品で客の目を引かないといけないのさ、きっと」
男「ふーん。ていうか、ういろっていったいどんな材料で出来てるの? なんか、どうやって作るか想像付かないんだけど」
女「うむ、私も気になって昔調べたことがあるんだが、これがいざ知ってみると拍子抜けするほど簡単でな。
  ずばり、米粉や小麦粉と砂糖を水に溶かし、お鍋やレンジで熱するだけではい完成。
  実は意外にお手軽おやつなんだよ。もっとも、入れる砂糖の量を考えると、お手軽に口に入れることは出来ないがな」
男「粉を水で溶いて蒸すだけかぁ。なんだか凄く安く上がりそうだね……」
女「そんな事言ったらカステラだって小麦粉と砂糖と卵を混ぜて焼くだけじゃないか。
  それに手間がかからないわけじゃないんだぞ。小麦粉や砂糖がだまにならない様潰すのは結構面倒だし、
  熱している時なんかも、ちょっと目を離すと膨張したういろうが容器から溢れ出して、レンジの中が大惨事なんてことになるからな……」
男「レンジを開けたら、そこには甘い匂いを漂わせるういろうスライムが……、って、うわわっ何この画像!? キモッ!!
  えっ、これがういろう? 嘘でしょ!? このブツブツ、この荒れ具合、どう見たってこれ、一番酷い時の女さんの唇の皮……ぷぎゃらっ!?」
女「ういろうだよっ!! なんでなんの脈絡もなく、お前に私の唇の画像を見せなくちゃならんのだっ!!」

女「とまぁ、この写真の様にだな、目を離した隙に溢れてくるのも問題なんだが、出来上がったときの見た目にも少々難があるんだ。
  ひっくり返してしまえば問題ないのだが、まぁそういう見た目の綺麗さなんかは、やっぱり店で売ってるのには遠く及ばない訳だよ」
男「確かに売り物のお菓子・料理ってのは味と共に見栄えも大切だものね。原材料が安くても、そこは技術料って事か」
女「そりゃそうと、なんでまたお土産にういろうなんて買ってきたんだ?
  名古屋名物のお菓子といえば、『千なり』や『をちこち』、『うなぎパイ』とか他にも色々あるだろうに」
男「ほら、ういろうって口直しのお薬って言うじゃない? 女さんの口が少しでも良くなればと思って、それで買ってきたんだけど」
女「久しぶりにとんでもなお馬鹿発言が飛び出しおったな。ふむ、いったいどこからつっこんで良いやら……。
  まぁいい、とりあえず細かいことは置いておくとして。今は素直に、お前の心遣いに感謝することにしよう。ありがとうな、男よ(///)」
男「いやいやー、どういたまして。えへへぇ、褒められちゃったよ」
女「ど、ど〜れ、それじゃお返しに、ここは一つ私も手作りういろうの一つでも作ってやるとするかなぁ。(///)
  今日の放課後は暇だろう。どれ、ちょっとお前の家に寄らせて貰うとするか……って、なんだその嫌そうな目は?」
男「いやだって、電子レンジが唇まみれ……いひゃいいひゃい!! スライムまみれですっ、すみませんっ、間違えましたぁっ!!」

【チラ裏】

   / ̄\
  |  ^o^ | < てづくりういろう おいしいです
   \_[]⊂/)
   _| |/ |
  |    / 

【参考】
虎屋ういろ ttp://www.torayauiro.co.jp/

季節限定で、メロン、ブルーベリー、バレンタインなんていう変り種のういろうを作ってるそうな
チョコの代わりにういろうが机に突っ込まれている、そんなバレンタイン
201創る名無しに見る名無し:2008/12/04(木) 03:18:50 ID:np82Duwa
ういろうって手作りできるんだ
初めて知った
202創る名無しに見る名無し:2008/12/05(金) 01:44:50 ID:QRnCiamT
男「お茶請けといえば、なんといっても一番に出てくるのはおせんべい。
  醤油ベースのあまーい味の『ぽたぽた焼き』に、クリームを煎餅に纏わせた和洋折衷『雪の宿』。
  古きよきバリボリとした硬い食感の『まがりせんべい』に、ソフトだけどパリンと割れてサクサクな『ぱりんこ』。
  あぁ、どれも甲乙付け難いなぁ……。ねぇねぇ、女さんは、亀田と三幸どっちが好き?」
女「ふむ、話しの腰を折って悪いが、三河屋製菓で。あそこのえびせん詰め合わせは美味しいんだよ。
  特に美味しいのが『いかボン』、あの甘さが実に堪らないんだなぁ。塩気のきいたわかめせんべいとのコンボは、
  駄目だと思っていてもついつい手が止まらなくなる……。いやはや、実に危険なおせんべいだよ、うむ」
男「えびせん詰め合わせのはずなのに、いかとわかめって、それってちょっとおかしくない?
  まぁいいや。へー、そっか、女さんってえびせんが好きだったんだ」
女「一口で食べれるサイズの物が多いからな、唇にあまり触れなくてすむというのもある。まぁ一番の理由はやっぱり味だが。
  そうそう、後はショッピングセンターなんかでは余り見かけないが、えびせんべいの里もオススメだな。
  ミックスが一袋五百円と少々高いが、350g入ってるから量的に申し分ない。
  なにより味が抜群でな、一度食べたらもう他のえびせんが……うんたらかんたら」
男「(なんだか、長くなりそうだなぁ……。聞くんじゃなかったかも……)」

――5分後

女「しかし駄菓子屋で売っているような、赤い昔ながらのえびせんも捨てがたいわけで。
  いやー、やっぱりえびせんは奥が深い。えびせんはいいねえ。せんべい文化の極(ry」
男「ま、まぁ、確かにえびせんも美味しいけれど、やっぱり僕としてはオーソドックスな、
  あっさり塩味、サラダ味、しょうゆ味な普通のおせんべいが好きだなぁ。
  けど、おせんべいってさ、美味しいのは結構なお値段するよね。メーカーのじゃなくて、専門店で売ってるようなのとか。
  あぁいうのってさ、もうちょっと安くならないものかなぁ。正直学生のお小遣いじゃ正直、手が出ませんよ」
女「まぁ、そもそもがそういうのは、自分で食べる物ではなく贈答品だったりするからな。
  しかし、安く食べる手が無い訳ではないぞ。というのも、世の中には『割れせん』という物があってな。
  製造工程で割れてしまったおせんべいなんかを、缶に詰めて安価で売っていたりする店もあるんだ」
男「おー、なんというケチな発想!! でも、安くて美味しい物が食べれるんなら、消費者としても万々歳だね!!」
女「まったくだ。あぁ、あとせんべいだけじゃなく、カステラの切れ端なんかを詰めて売ってる店もあるぞ。
  傷物、訳有り、なんて感じに、世の中なんでも安くすれば、それなりに買い手は付くものなんだよ。
  そう、訳有りでも、安くすれば、な…………」
男「うん? ちょっとちょっと、どうしたのさ女さん、なにをいきなりしょぼくれてらっしゃるの? 元気ないよー、ほら、スマイルスマイル!!」
女「……一応言っておくがな、私はそんな割れせんみたいに安い女じゃないからな?
  適当に相手してやれば、寂しくて寄って来るなんて、そんな風に思っているなら痛い目に合わせてやるからな!!」
男「えっ? えっ、えっ? どっ、どうしたのさ急に。そんな事思ってるわけ無いじゃない」
女「…………そうか、なら良いんだ。なら、な」
203創る名無しに見る名無し:2008/12/05(金) 01:49:20 ID:QRnCiamT
>>202の続き

男「あっ、あのさ。ほら、前の手作りういろうみたいというか、僕ってその手作りとかそういうのに結構弱い所があるんだよね。
  だから、その、何と言ったら良いか……。手作り感溢れる感じの女さんの唇は、えっとその、み……、魅力的デスヨ?」
女「別に手でこねこね唇を作った覚えは無いが?」
男「そ、そうだよね、手作りじゃないよね。えっと、それじゃなんて言ったら良いんだろ……」
女「無理して褒めてくれなくて良いよ。そんな事されても余計気分が悪くなるだけだから」
男「……それじゃ僕も言うけどさ。僕だって相手してくれるからって理由でその気になっちゃう様な、そんな馬鹿な男じゃないんだからね?
  女さんと居ると楽しいから、ずっと一緒に居たいから、こうして一緒に居るんだからね。そこん所は、ちゃんと女さんも分かっておいてよ?」
女「…………(瞳を瞬かせて男を見つめている)」
男「……えっ、えーっと。そのね、つまりね、僕だって女さんに本当に好かれているのかといつも不安な訳で。女さんの気持ちは良く分かるというか。
  そもそも僕も人の事言える程立派な人間でもないし、僕なんかに飽きもせずに女さんがいっつも相手してくれるのはありがたいなーとかは思ってるんだよ。
  だから、えーっと、その。上手く言葉に出来ないんだけれども、なんといったら良いんだろう、皆きっとその不安というか……あっ……」
女「……むーっ(男にがばちょと正面から抱きつき、頭をおなかに押し付け、隠しながら)」
男「おっ……、女さん? えっと、これは、その、いったい……?(///)」
女「……だからお前は馬鹿なんだ。こうやって時々馬鹿な事を言って私の心を掻き乱す……。馬鹿、馬鹿者、バカモノぉ……」
男「えっと、あの……。はい。ごめんなさい…………(///)」

【前々回 参考の張り忘れ】
ういろうレシピ ttp://www.recipe.nestle.co.jp/recipe/1100_1199/01149
204創る名無しに見る名無し:2008/12/06(土) 00:40:33 ID:uQi3A7jH
女「うぅっ、風が強い。いよいよ北風がびゅーびゅーと吹きすさぶ季節になってきたなぁ。ええい、うっとおしい。
  寒いのは平気だが風が強いのは敵わんな。この時期、自転車なんぞこげたものではない……」
男「学校が歩いて通える距離で本当によかったね。それより、唇切れてるよ? はい、リップクリーム」
女「おっ、なんだお前にしては気が効くな。というか、お前もリップクリーム持ってたのか。
  ……って、これスティックのりじゃないかっ!! こんなの塗れるかっ、このバカモノがっ!!」ベチーン
男「えぇっ!? あぁ、本当だぁっ、これスティックのりだっ!! そうか、通りで唇が異様にベタベタすると思ったんだ……」
女「えっ、わざとじゃないのか!? というか、塗ったの!?」

男「いやー、そりゃ僕だって人の子だからさ、冬になったら厚着するし、唇の皮だってあれるってもんだよ。
  昨日辺りからちょっと唇荒れててさ、今朝出てくるときに机の上で見かけてちょうどいいと思って持ってきたんだけど、
  まさかスティックのりだったとは……。あははっ、深夜ラジオ聞いてて寝るの遅かったし、寝ぼけてたのかな?」
女「それでも、普通大きさで違うって気付かないか? まったく、このおっちょこちょいめ……。
  そもそも、持ってこなくても私が常備しているんだから、素直に貸してと言えば良いだろう?」
男「えぇーっ、それは、やっぱり、その……、ねぇ?(///)」
女「……前に貸してやったときは残念とか言っておったくせに。どういう心境の変化だまったく」
男「いやそれは、貸してやろうかって女さんが言ってくれたからで……。
  自分からねだるのはさ、なんかがっついてるみたいでやらしいじゃない」
女「そういや一時期執拗なまでにキスがどうとか言っていたが、最近はそういうのも大人しくなったな。
  人間として落ち着いたというか、冷めてしまったというか……」
男「ノンノン。調教されたが正解だねっ。精神的にも肉体的にも愛の鞭を受けた僕は、今や女さんの忠実なる僕。
  あぁんっ、女王様、お唇が汚れてらっしゃいます。今口で清めますので、れろれろれろ……アウチっ!!」
女「まぁその代わりにキモさは格段に上がったがな。まったく、その内してやると言っているだろう? なぜ大人しく待てんのだ……」

男「そりゃね、正式に女さんとお付き合いしている訳でもないですしー、キスしたからって二人の間が何か変わるわけでもないですけどー。
  僕だって健全でお年頃な男の子なんですー、内心大人の階段をホップステップ三回転半ジャンプしたくてうずうずしてるわけですー。ぶぅ」
女「……そんな拗ねなくっても良いだろ。キスの一つや二つくらいで。別に絶対してやらんとも言っていないし、お前が嫌いとも言ってないんだし」
男「それでも行動で示してよっ!! でないと、私死んじゃうよ!? 女がキスしてくれないと、私寂しくて死んじゃうよ!?
  知ってる? 兎はね、寂しいと死んじゃうんだ……。私、兎だよ、真っ赤なお目目のウサギさんだ……岩山両斬波ぁっ!?」ゴツン!!
女「やめろっ、女子のマネなぞしおって気色の悪い!! お前は昔の品川祐かっ!!」
男「……品川です!!(唇の前で)」
女「唇じゃないっ!! 目だよっ、目っ!! 目の前でそれはするんだよっ、喧嘩売ってンのかっ!!
  あぁもうっ、そんな風に茶化してムードをぶち壊すから嫌なんだよ……。閉じたり開いたりするなっ、目障りだっ!!」
205創る名無しに見る名無し:2008/12/06(土) 00:42:33 ID:aUSI0Ddm
スティックのりwww
206創る名無しに見る名無し:2008/12/06(土) 02:03:14 ID:uQi3A7jH
男「中華料理、それは燃え上がる男の魂、男の中の男の為の男による料理っ!!
  ずしりと重く分厚い鉄鍋は女子供には扱えまい!! ごうごうと燃え盛る炎に女子供では立ち向かえまいっ!!
  さぁさぁっ、分かったなら、女子供はテーブルで見ていろ!! 中華を作るとき、キッチンは男達の戦場なのだっ!!」
女「分かった、それじゃぁここでお前の中華料理が出来上がるのを楽しみにしているとしよう。
  せいぜい私のために美味しい料理を作ってくれたまえ。あっ、そうそう、唇に染みるから辛さは控えめでお願い」
男「……あのさ、ノリノリで中華がどうとか言っといて何だけどもさぁ。
  普通、こういうのって女の子が男の子に料理を振舞うのが話しのセオリーだよね?
  なんで僕が女さんのために料理を作らなくちゃいけないんでしょうか?」
女「なんでも何も、お前が私の家に遊びに来て、私がフィギャーの塗装中で、
  お昼過ぎたけどまだ何も食べてなくて、それは拙いよ何か食べなくちゃってお前が言って、
  手汚れてるからそれじゃなんか作って、って私が頼んだからだろう?
  まったく、ついさっきの出来事だというのに覚えてないとは……あきれて物も言えんよ……」
男「うん、いやに具体的な経緯の説明をどうも。でも、そういう意味じゃなくってえっ!!
  おかしいでしょ、展開的に考えて!! なんで男の僕が料理作って家庭的な所をアピールしなくちゃなんないのさ!?
  僕はヒロインじゃないんだよっ!? こんな姿見て、いったい誰が得するって言うのさぁっ!?」
女「誰も得しないって事は無いぞ、少なくとも私の腹はそれなりに膨れる。だから安心しろ、なっ?」
男「もうっ、結婚する前は普通良く思われようと猫被るもんでしょ、なんでそんなあけすけなんだよっ!?
  唇の皮と一緒に化けの皮まで常時剥けちゃってるのっ!? って、わっ、ちょっと、塗装皿投げないでっ……あたぁっ!!」

女「……おほん。まぁ、唇の皮も化けの皮もひとまず置いといてだな。(///)
  皮で中華料理といえば、何と言っても北京ダック。こんがり焼かれた皮だけ食べるのかと思ったら、実はあれちゃんと肉も食べるんだと。
  といっても小麦粉の皮に包んで食べるのではなく、改めて肉料理に加工し直すんだそうだがな。まぁ、確かに丸々一匹同じ味では飽きるしな」
男「皮料理か。『皮』なんていう焼き鳥もあるけれど、けっこう癖があるよね。僕はちょっぴり苦手かなぁ」
女「美味しいじゃないか鳥皮。あとは、鮭の皮とか、スイカの皮とか。いやまぁ、流石にスイカの皮は嘘だが。
  しかしそうか、皮料理が苦手が。ふむ、そう言われては、やはりきっちり完治するまではお預けだな」
男「うん? 何がいったいお預けなのさ? 気になるじゃん、ぼかしてないではっきり言ってよ……あてっ!!」
女「なんでもない。良いからさっさと料理を作れ、こっちはさっきから腹の虫が鳴きっぱなしなんだぞ!!(///)」
207 [―{}@{}@{}-] ←鶏皮?:2008/12/06(土) 02:24:27 ID:SP4XGEWj
208創る名無しに見る名無し:2008/12/06(土) 02:31:46 ID:aUSI0Ddm
鳥皮はカリカリに焼くとうまい
209創る名無しに見る名無し:2008/12/07(日) 02:47:41 ID:rHVXGhEy
――お昼休み、男が袋をぶら下げて教室に入ってくる

男「ふぃーっ、昼間だというのに外はなんちゅう寒さだ。はやく春になんないかなぁ」
女「つい最近冬になったばかりだろうが。冬休みもクリスマスも大晦日もすっ飛ばして春になって良いのか?
  まぁなにはとりあえず、お帰り。購買に行ってたにしては遅かったじゃないか、いったいなにしてたんだ? うん、コンビニの袋?」
男「いやー、なんか今日は購買やけに混んでてさ、僕が付いた時にはパンとか肉まんとか売り切れてちゃってて。
  仕方ないから学校でたとこのコンビニまで行ってたんだけど、寒いやら信号が長いやらで、あーつかれたー……」
女「なんだ、無いなら無いで戻ってくれば良かったのに。そういう事情なら弁当くらい分けてやるぞ、知らぬ仲でも無いんだし」
男「いやね、いやしんぼの女さんの事だから、僕が帰る頃にはもうお弁当は胃の中と荒れた唇の上かと思いまして……。
  って、帰ってくるの待っててくれたのにその言い草は無いよね。うん、冗談だから忘れて頂戴な」
女「どうせ私はいやしんぼですよ、ふんっ!! いつも一緒に昼ごはん食べてるだろうに、まったく酷い言い草だ。
  ……で、いったい何を買ってきたんだ? 弁当か? それともお握りか? まさかお前、顔に似合わずサンドウィッチとか?」
男「ほらそうやって食べ物の話しで目キラキラさせて、やっぱりいやしんぼさんじゃないか……」

女「カップ○ードル? 随分とまた普通なチョイスだな。もっとこう、変わった具のおにぎりとかを期待していたのだが」
男「ふっふっふっふ。良く見たまえよ女さん、このパッケージを、そしてこのロゴを。いつもとちょっと変わっている気がしないかい?」
女「ん〜いつもとちょっと違うって、別にぱっと見た感じは普通のシーフードにしか見えないが……。
  うん? シーフードってことは、まさか、これはっ……!! あっ、やっぱり!! ロゴの上の所がMILKになってる!!」
男「そうっ、新発売カップ○ードルミルクシーフードだよーっ。コンビニ限定ラーメン探してたら、たまたま見つけんだ!!
  凄いよね、カップ○ードルにミルクを入れちゃうって言う発想もだけど、そもそもこれってネットで流行ってた食べ方なんでしょ?」
女「流行ってほどではないが、ちょくちょく匿名掲示板とかで話題になってた食べ方ではあるな。怖くて私は試した事無いが。
  しかし、よくもまあ日○もこんな出所不確かな噂を真に受けて作ったもんだよ。よっぽど金に困っているのか、はたまた本気なのか……」
男「だよねぇ、正直地雷の匂いがするよねぇ〜。けど、そういう物にあえて挑んで見たくなる……、そう、それこそが若さのさっ!!」
女「若いって良いわねえ、周りを気にせずどこまでも突っ走れて。って、同い年の私が言うのもなんだけれども。
  そかそか、それじゃぁ、まぁ頑張ってチャレンジしてくれたまへよ。私はほら、一口、ほんの一口だけで良いから」
男「えぇっ、変わったの期待してたって言う割には及び腰じゃない? ここは仲良く半分こしようよ、ねっ半分こ」
女「嫌だよ。お前はカップヌードルだけ食べてれば良いかも知れんが、私には弁当のご飯もあるんだぞ。
  牛乳でご飯を食べるのがどれだけきついか、お前も小中時代に嫌というほど経験して知ってるはずだろう!?」
男「大丈夫だよ、シーフードのスープが混ざってシチューみたいな味になるはずだって。だからほら、一緒に食べようよ。
  ちゃんとそのために割り箸二本貰ってきたんだから。ほらっ、割り箸で唇挟んで遊びたいんでしょ?
  それにほら、牛乳風呂には美肌効果があるって言うじゃない。温かミルクなこのカップヌードル、もしかしたら女さんの唇にも効果ありかもよ?」
女「あったかい牛乳飲んだ程度でどうにかなるなら、とっくの昔に治っておるわ。それと、そんな特殊な性癖持ち合わせておらん!!
  なんで割り箸で唇を挟んで遊ばなくちゃならんのだっ!! そんな遊びの何がいったい楽しいというんだ!! Mくらいだよ、そんなの楽しいと思うの……」

女「……はぁはぁ、まったく、性懲りも無く馬鹿な事を言いおってからに……。
  って、うん? いや、ちょっと待て。男、お前、そのカップ○ードルを買って来たは良いが、お湯はどうするつもりなんだ?」
男「えっ? お湯? そりゃ勿論ポットからジャーって、ジャーだけに……。って、あれ、ポット、ポットポット……ポットどこだ?」
女「あるわけないだろう、常識的に考えて、教室にポットなんて…………」

男「……あーーーーっ!!!!1111」
210創る名無しに見る名無し:2008/12/08(月) 00:54:43 ID:JV1jY7pb
幸せそうだなぁ…
211 [―{}@{}@{}-] 創る名無しに見る名無し:2008/12/08(月) 13:29:24 ID:KTt2zY6s
ポットからジャーw
212創る名無しに見る名無し:2008/12/09(火) 00:12:33 ID:30Gj50sJ
男「なんで冬の体育の定番ってマラソンとかサッカーとか走り回る様なのばっかなんだろう。
  犬は喜び庭駆け回り〜、って二画多いよ。うぅっ、授業中ずっと走ってたからお腹の虫が……。
  あ〜!!ちょーお腹減ったしっ♪♪ 女さん、どっか寄り道して食べてかない、奢るからさぁ?」
女「恋空とは、また随分と古いネタを持ってきたなぁ、馬鹿犬のくせに。
  ふむ、別に付き合ってやっても良いが、私はこれと言ってお腹が空いている訳でもないのでなぁ。
  ラーメンだとかハンバーガーだとか、ガッツリ食べるのはちょっと遠慮願いたい」
男「えー、せっかく天一でこってりラーメン食べようと思ったのにぃ〜」
女「天下一品のこってりラーメン。お前、よくあんなくどい食べ物、夕食前に食う気になれるな。
  というか一回食べただけでもうこりごりだよ。あんなのを好んで食べる奴の気が知れん……」
男「なんでさー、美味しいじゃんこってりラーメン。コラーゲンたっぷりでお肌にも良いのよ、うっふん」
女「やめろ、ウィンクするな気色の悪い。だいたい、男の癖に肌の艶を良くしてどうするんだよ、モデルやその手の人でもあるまいし……」
男「んふー、お姉さんねぇ、こってりラーメンは貴方の荒れた唇にもとっても効果があると思うのぉ。
  どう? プルプルゼリー唇目指して、こってり大盛り、ライス投入フルコースを、一緒に食べてみなぁい?」
女「ふむ。唇がプルプルする前に、顎の下や臍の下の肉がプルプルしだすだろうから、ここは丁重にお断りさせてもらおう。
  お前も、若いからって気を抜いて居るとすぐメタボだぞ。おめおめ、贅肉の質が天下一にならんようにな」

女「そうそう、天下一品で思い出したが、天下一という称号は安土桃山時代には勝手に名乗る事を禁止されていたらしい。
  『天下布武』、『天下統一』、天下大好きの信長様が、天下に一つが二つあってはいかんと、これを厳しく取り締まったのだそうな」
男「ふひゃー、いかにも勝手気ままな信長様らしい話だね。売り文句に買い文句、自由に名乗らせてあげれば良いのに」
女「いやいやそこが信長の賢いところだよ。天下一の称号をあえて許可制にすることにより、当時の手工業に競争意識を芽生えさせたのさ。
  たった一つの名誉ある『天下一』の名を巡って、同業者の間で技術競争を起こさせる。楽市・楽座による失われた座による独占権の代償みたいなものだが、
  あっちが金銭でどうにかなるのに対して、こっちはあくまで技術が判断材料だから、まだいくらか健全だと思うよ。って、そんな事言っても分からんよな、お前には」
男「らくいち・らくざ、ことばはしってる!! りろんはしらない!!」
女「それじゃお前は小岩井さんとこの娘さん以下だな。中学生で習う事だろ、ちゃんと覚えておけよ」
男「……おんなさんはパフェ食べるの早いな。もうちょっとあじわってくえ」
女「そういうお前は、さっきからずいぶんちんたらとラーメン食べてるな。いいかげん食べ終われよ、でないともう一つクリーム頼むぞ?
  ほれ、その半熟卵もいつまでも大切に取っとかないで、とっとと割ってしまえよ……ほれ、ほれ」ツンツン(パフェのスプーンで卵をつつく音)
男「ぎゃぁーっ!! かってにつつくなっ!! とりかえしがつかなくなるぞっ!! おんなさんのくちびるみた……あてぇっ!?
  あっ、ちょっと待って、待って、そんなクリームの付いたスプーンでスープを掻き混ぜないでよっ!! 味が混ざるじゃん、ちょ…・…!!」

男「あぁっ、なんて事だ。楽しみに取っておいた温泉卵がとんこつスープに混ざって影も形も無くなってしまった……。
  せっかく、口内で舌と上あごを使って黄身を潰し、その濃厚な味を口全体で楽しんだ後、
  余韻で残り半分の麺とスープをかっこんで食べようと思ってたのにぃ……」
女「やけに具体的かつ変な食べ方だな、普通に食べろよ普通に。あっ、おばちゃーんクリームぜんざい一つお願い!!」
213創る名無しに見る名無し:2008/12/09(火) 01:01:17 ID:30Gj50sJ
>>212のつづき

男「……甘いものは別腹、豚バラ、三段腹って言うけど。実際よく食べるよね」
女「なんといってもお前のおごりだからな。タダより怖いものは無いが、美味いものもまた無いのだよ。もぐもぐ」
男「それでもまさかの三個目って……。夕食前にくどいものはきついんじゃなかったのっ!?
  さっきから胸焼けしそうなんですけど。というか、いくら一個200円だからって、遠慮なさ過ぎだよっ!! 自重してよ、ちょっとぉっ!!」
女「あーっ、ちょー美味しかった、スイーツ(笑)。おばちゃーん、次、ベリーベリーねっ!!」
男「ちょっとぉっ、まだ食べるつもりなのぉっ!? だめだめ、だめだよ、もうお金ないって!!
  あぁっ、おばさん駄目作らないでっ!! 僕達もうこれで帰るからっ、すぐ帰るから、注文キャンセルで!!
  ほらっ、女さん机から離れてっ!! もう帰るよっ、ほらっ、かーらーすがなくからかえりましょーっ!! ぐぎぎぎっ……!!」
女「ふむ、机からも剥がれそうで剥がれない。我ながら、罪深いジャンルとして生まれてきてしまったものよのう」
男「何言ってるの、女さんが剥がれそうで剥がれないのは、その唇の皮だけでしょうっ!? 無駄な抵抗はやめっ……ぎゃぁぁあああっ!!!」

女「ふぅっ……。流石に五個目となるともうお腹一杯だな。いやはや男よ、ありがとうごちそうさま」
男「二百円×五個=千円=僕が食べたラーメン二個分。あぁっ、なんてこったい、今月のお小遣いが半分飛んだ……しくしくしくしく……」
女「失敬な、五個じゃなくて四個半の間違いだ。半分お前に分けてやっただろうが、忘れたとは言わせんぞ」
男「その前に、君には食べたクリームが全部僕のおごりだって事を忘れないでいていただきたい」

【参考】『天下一』の称号について
ttp://www.lib.pref.yamanashi.jp/cgi-bin/refjirei/refs.cgi?c=common&n=39
ttp://www.atjp.net/tenka/pavilion/meister/shokunin.htm
ttp://www.sengoku-expo.net/person/J/column/055-11.html

と、ネット上にそういう記述があるにはあるけれど、情報数が少なすぎて正しい話かどうかはちょっと微妙です。
「座による独占権の代償」というのは自分なりの解釈を言っただけなので、本当の話でも無いですし、偉い人の論でもないのであしからず
そもそも、俺自身も楽市・楽座は『なまえはしってる、りろんはたぶんこんなかんじ』ですので、あっているかどうか……
214創る名無しに見る名無し:2008/12/10(水) 00:50:39 ID:DEz1ZZto
男「電卓ってさ、よく『MC』『MR』『M+』『M-』って書いてあるボタンあるけど、あれっていったいどういう機能なの?
  使った事無いからあんまり良く知らないんだけど、どれも標準で付いてるあたり便利な機能なのかねえ?」
女「ほれ、キーに印字されている文字を良く見ろ。全部前にMってついてるだろ?
  『M』は『メモリー』の『M』。つまり、計算結果をメモリに記憶させる事が出来るんだ。
  『M+』でメモリに加算、『M-』でメモリから減算を行う……というのは、まぁ見ればだいたい分かるだろう。
  『MC』は『Memory Clea』rでメモリの内容を0に。『MR』は『Memory Recall』で、メモリの内容を呼び出す・表示するわけだ」
男「メモリー? もしかして、どきど○メモリアルのこと?」
女「……安藤みつるか? それとも左近寺竜之介? まぁ、お前の事だから素で間違えたんだろうが」
男「なんにせよ何が便利なのかわかんない機能だよね。そんなの普通に足し算してけば良いだけの話じゃない。
  やれやれ、電卓も女さんの唇といっしょで、無駄なでっぱりが多いというかなんというか……いたいいたいいたいっ!!」
女「どれ、それじゃ馬鹿のお前の為に、無駄じゃないって所をちょっと見せてやろう。
  例えば(8×2+3×4)なんて問題があったとする。この時、お前ならどうやって計算する?」
男「えぇっ!? そりゃもちろん、まずは8×2が16でしょ、それに3を足して……」
女「ふむ。とても私の予想した答えが帰って来そうに無いので、あえて言わせて貰うがな。
  この場合、8×2と3×4の和をとるとき、先に計算した8×2の結果をクリアしないと、次の3×4が計算できないだろう?
  そこで、メモリーを使って、8×2の結果を記憶させ、そこに3×4を更に加算させれば……」
男「あぁ、MRで答えが出るわけだ。なるほど、途中メモ取らないで良いだけ楽ちんだねこりゃ」
女「だろう。どうだい、これでメモリ機能が無駄じゃないって事が分かっただろう?」
男「けどまぁ、どんだけーというか、こんだけーって感じの機能ではあるよね。結局の所、使い勝手は悪そう。
  それでも女さんの唇の皮よりは使い道あると思うけ……あいてぇっ!? なにさぁっ、本当のことじゃないっ!!
  逆に唇の皮に使い道があったら怖いじゃない、そこんところ分かってて殴って……いたいいたいたいいたいいたいいたいって!!」

女「まぁ、私の唇の使い道は置いといてだなぁ。使い勝手が悪いというなら、もっと使い勝手の良い機能が付いてる電卓を買え!!
  百均で売っているような物に、そこまで利便性を求める事がそもそも間違っているというのだ……ふんっ!」
男「使い勝手の良い電卓って、この形以外にも電卓ってあるのっ?」
女「あるぞ、あるある。いっぱいとは言わんが、電卓にも色々な種類がある。
  まずは、関数電卓。高校の授業で習ったSinだとかCosだとかの値を、角度を入れれば出してくれる機能を持っていたり、
  括弧で括った計算なんかが出来る優れものだ。主に工業系の学生が、実験などで使用することが多いな」
男「へー、Sin、Cosは覚えるの大変だったし、それは確かに便利かもだね」
女「逆ポーランド記法という、日本語に近い表記をする計算手法に対応した電卓なんてのもある。
  そうそうその絡みで金融電卓というものもあってな、ローンの算出や金利の計算なんかがすぐにできるようになってるらしい。
  らしいというのは現物を触ったことが無いからで……。一個だいたい五千円、高いので一万円近くするんだよ、これが」
男「いっ、一万円っ!? ただの電卓なんでしょ、なんでまたそんなに高いのさ!?」
女「さぁ? ただ、調べた限りだと、1981年から現在進行形で販売されている人気商品らしい。
  計算速度もそんなに早く無いらしいのだが……。まぁ、電卓の高級ブランド品みたいなものなんじゃないのかなぁ?」
男「電卓にも高級ブランド。うぅん、電卓だからって侮れないなぁ。世の中どんな物が価値を持つか分かったもんじゃないね……」
女「そうそう。ふとした拍子に今まで誰も見向きもしなかったものが価値を持つなんて事、このご時世多分にあるかもしれない。
  なんといっても、昨今のお笑いブームの先駆けになったのだって、あのダンディ坂野だぞ? すべり芸のゲッツだぞ?
  誰があれが流行るなんて予想できただろうか。というわけで、お前もこれからは私に対してもうちょっと態度を改めるよ……」
男「それはないない、ぜったいない……あいてぇっ!!」

【参考】
ttp://www.amazon.co.jp/b?ie=UTF8&node=45787011
215 [―{}@{}@{}-] 創る名無しに見る名無し:2008/12/10(水) 00:56:02 ID:foFF6jOA
関数電卓の使い方まだ覚えてない
金融電卓は大体使える
どこが文系学部だかorz

しかし初期のノリが戻ってきたな〜
216創る名無しに見る名無し:2008/12/10(水) 23:13:03 ID:qqBGX5eU
健闘を祈る(`・ω・´)ゞ
217創る名無しに見る名無し:2008/12/11(木) 00:04:05 ID:0DLc6Vr0
このスレすごくためになるよね
218創る名無しに見る名無し:2008/12/11(木) 02:15:52 ID:p8O+Rcz2
男「さぁ〜、そろそろ書こう〜年賀状〜♪ 今年の干支は牛!! 牛といったら、やっぱりバッファローマン!!
  喰らえッハリケーンミキサーっ!! ふははっ、どうだっ、貴様の唇の皮を七つに分断してやったわ……あいてっ!!」
女「とりゃー、正義のキン肉マンパーンチ、アッパー、ジャブ、デンプシーロール。ほれ、勝ったぞ、約束どおり唇を元に戻してもらおうか? ううん?
  まぁボケるのはこのくらいにしておいて。嫌だろそんな暑苦しい年賀状、普通の牛にしとけよ、もしくはエルマタドーラとか、ケンタロスとか無難なのに」
男「えーっ、貰ったらインパクトあると思うんだけどなぁ、バッファローマンの年賀状……。
  けどまぁそんな事言いつつ、絵なんててんで描けないんですけどね。毎年素材集にお世話になりっぱなしですよ」
女「昔はパソコンで年賀状書いたら周りからすごいすごいと言われたものだが、今じゃそんなのできてあたりまえだものなぁ。
  イラストの一つでも描けんと箔がつかん。まぁ、造形で多少なりとも心得がある私にかかれば、イラストなぞちょちょいのちょいだがな」
男「いいなー、いいなー、羨ましいなー、自分で全部作れるって。
  素材集って、二・三個しか使わない割には一冊千円とかするんだよね〜。正直なところ、毎年買うのがもったいないんだよ……」
女「それなら毎年買わなければ良いじゃないか。干支とか使わなかったら、一年前の素材でもそれなりのが作れるだろう?
  まぁ今年はそんな心配をする必要は無いがな。ほれ、ちょっとこのティッシュを見てみろ」
男「うん、なにー? 駅前のカラオケの割引券でも入ってるの? って、郵便局のティッシュ?
  なになに、郵便年賀.jpで年賀状テンプレートを無料配布中? へっ、なにこれ、いったいどういうこと?」
女「どういうこともそういうことも、そこに書いてある通りの意味だよ。郵便局が自前で素材及び年賀状作成ソフトの提供を始めたのさ。
  そのティッシュに書いてあるURLにアクセスすると、素材やテンプレートが詰まった年賀状作成ソフトがダウンロードできるんだ。しかも、タダでな」
男「へー、そりゃすごいね。けどタダなんでしょ、それだったら流石に売ってるレベルの物には及ばないんじゃぁ?」
女「いやそれがな、ちょっとインストールして使ってみたんだが、市販されてる年賀状作成ソフトとそう変わらない使い勝手でな。
  素材の拡大縮小から、前面背面といった重なりの処理、グループ化なんかも出来る上に、フォントもパソコンにインストールされている物から選べるんだ。
  なにより、宛名面まで編集できるという徹底振り。作成した住所録はCSV形式で保存できるので、来年にも持ち越せるし、EXCELなんかでも編集できるはずだ。
  低スペックのパソコンだと少々レスポンスが悪いが、年賀状作成ソフト持ってないなら、わざわざ新しいの買わなくてもこれですんじゃうんじゃないかな。いや、まじで」
男「市販品と同じくらいの出来の物をポンと無料で提供しちゃうなんて、羽振りが良いねえ日本郵政グループ……」
女「いやいや羽振りが良いなんて事は無いさ。こいつのおかげで、年賀状を出す人が少しでも増えてくれれば、彼らとしては万々歳なんだろう。
  なんといっても最近は民営化の煽りを受けて、他の配達業者にじわりじわりと押されているからなぁ。
  唯一郵政公社が市場を独占している年賀状事業で、しっかりと収入を確保しておくということは彼らにとって死活問題なのさ、多分な」
男「するとやっぱり民営化して正解だったのかねぇ。うーん、できればこの調子で、来年・再来年もやってくれると助かるんだけれど」
女「どうだろうなぁ、意外と利用者が少なくて今年限りで止めてしまうかもしれないか?
  なんといっても、もう色んな年賀状作成ソフトが普及しているからなぁ、そこからわざわざ乗り換えるような人は、そんなに居ないだろうと思うんだが。
  宛名を登録し直すの面倒だし、使い勝手も良く分からないし、なにより来年やるか未定だから登録したの無駄になるかもしれないし……」
男「素材を提供するだけでは駄目だったのかねえ。まぁ、友達少ない僕からすれば、登録する手間も少ないからそんなの関係ねえだけどね」
女「……同じく。まぁ実際、学生の身空じゃそんなに出す人なんて居ないよなぁ? よくて友達や祖父母くらいだよ」
男「ひぃふぅみぃ……凄い、片手で数えられちゃった。いやー、我ながら虚しいなぁ」
女「私はそうだなぁ……。まずは、お前で一枚だろう、それから小・中学と親しかった友達で、二枚、三枚……。ん、なんだ、なんで私の顔を見る?」
男「いやほら、一枚とか二枚とか言うから、つい条件反射で……」
219創る名無しに見る名無し:2008/12/11(木) 02:20:36 ID:p8O+Rcz2
女「そうそう、郵便年賀.jpのホームページでは年賀状作成以外にも色々なサービスをやっていてな。
  吉本芸人の記念スタンプだとか、なりきり合成写真や似顔絵作成。果ては親しい人物との人間関係を図示する占いなんてものもある。
  他にも年賀状にまつわるトリビアだとか日本の情景フォトコンテストといったコンテンツも……。もし暇だったら一度覗いてみる事をオススメする」
男「よかったね女さん。これで荒れた唇を合成写真でごまかせる……たわばっ!!」

【参考】郵便年賀.jp
ttp://www.yubin-nenga.jp/design_kit/index.html
郵便局ネタ二回目、なんか回し者みたいだな、俺……
そりゃそうと、CSV形式での保存・読み込みは割と色んなソフトウェアで対応しているから
もしかすると市販ソフトの住所録なんかも上のサイトのソフトで読み込めるかもです

>>215-217
ありがとう、もちっと頑張ってみます
220 [―{}@{}@{}-] 創る名無しに見る名無し:2008/12/11(木) 02:35:55 ID:fiTBI2yi
へぇー
知らんかったー
年賀状自体は縁のない話じゃあるんだが、配達の世界にも生存競争があるってことだよなー
221創る名無しに見る名無し:2008/12/12(金) 01:36:26 ID:jirLSoBF
男「布団に入ったは良いんだけどなんだか無性に目が冴えちゃって、なかなか眠れない夜ってあるよね。
  そういう時、僕は筋トレとかして体を疲れさせて眠りやすくするんだけれど、女さんも何かそういうことやってる?」
女「んー、どうだろう、やっぱり羊を数えるかなぁ。もしくは、眠くなるまで鑢でパテ削るとか。
  そもそも、普段から睡眠時間削って作業してるからな、基本寝不足なんだよ。だから、布団入ったら速バタンキューだ。
  眠れないなんて事はまず無いなぁ……。むしろ休日なんかに起きれないことの方が多い気がする」
男「24時間ぶっ通しで眠ったりとか? 良くできるよね〜、途中で目が覚めたりなんかしないの?」
女「んー、まぁ起きるには起きるが、大抵時間確認したらすぐに二度寝してしまうな。
  起きるのは流石にもうこれ以上寝れないって状況になったときだけだ。逆に頭痛がしてくるからな、寝すぎると」
男「なんにせよ、不摂生な生活は良くないよ。女さんの体にも、その唇の皮にも」
女「なぁに若いからちょっとくらい無理したって大丈夫だって。それにまぁ、なんだかんだで寝不足にも慣れてしまったしな。
  ただ、そうやって私の体調を気遣ってくれるのは素直に嬉しいよ。ありがとう、男(///)」
男「いっ、いや、僕は別に女さんの唇が荒れてたら荒れてたで、弄るネタが増えるから良いんだけれど。
  けどまぁそんな唇でも、一応女さんも嫁入り前の女の子だし。病気になられたらやっぱり、かわいそうだなぁって……(///)」
女「そんな唇で悪かったな。もうっ、お前もたいがい素直じゃない奴だなぁ!! えぇっ、この(///)」
男「お、女さんが柄にも無いこと言うからじゃないか、もうっ、調子狂うなぁ……(///)」

女「けど、よくよく考えるとなんかおかしな話だよな。
  自由な時間の少ない平日に夜遅くまで作業して、丸一日自由な時間の休日を殆ど眠って潰してしまうんだから。
  ううん、どう考えも平日にやってることを休日にやれば良いだけの話だよな、これって……」
男「そうだよ、絶対その方が健康的だって。やっぱり毎日しっかりと睡眠はとらなくっちゃ。
  それにほら早起きは三文の徳って言うでしょ。夜遅くまで起きて頑張るより、朝早く起きて作業したほうが効率良いんじゃない?」
女「ふむ。たしかに、それには一理あるかもしれないな。眠い目擦ってうつらうつら作業するよりも、
  寝覚め爽やか、気持ちの良い気分で作業した方が、もしかすると捗るかもしれない……。
  よぉし、それじゃ例に今日当たり早めに寝て、明日の朝に作業することにしてみるかなっ!!」
男「うん是非ともそうしなよ。僕も陰ながら応援するよっ!!」

――翌日

男「で、早く寝たら休日気分になって、ついつい二度寝をしてしまったと」
女「私とした事が不覚っ!! しかも、よりにもよってこいつに寝顔を見られてしまうとは……!!」
男「たいへん見目麗しい寝顔でございました。早速、携帯電話の待ち受けにさせてもらうとしましょう、うふうふうふふ」
女「だーっ!! やめろっ、そんな恥かしいことはっ!! こらっ、ちょっと携帯をよこせっ、よこさんかぁっ、バカモノォ!!」
男「ほらほらそんな事より早く寝癖を治さないと、大変なことになっちゃってるよ。
  Q太郎みたいな頭の上のアホ毛でしょ、三年に一度のビッグウェーブな後ろ髪でしょ。
  そんでもってそんでもって、ぺろりめくれた唇の皮も……あいたぁっ!!」
女「唇の皮にどうやったら寝癖が付くというんだっ!! これは、元からだよっ、元からっ!!」
男「えーでも、実際いつもの倍くらい荒れて……あいだぁっ!! あ、足、足がめり込むって、女さん!! イタイイタイぃッ!!」
222創る名無しに見る名無し:2008/12/13(土) 02:18:48 ID:MMPaymBk
――男と女の恋模様 彼女と二人でデート中

女「……お前なぁ、歩きながら音楽聴くのは止めたらどうなんだ。
  それじゃぁ何かあったときに、耳が塞がってて気付かないかもしれないだろ? 危険だよ、ほら歩く時くらい良いじゃないか別に……」
男「そんな危険な何かなんてそうそう起こるわけ無いじゃない。大丈夫だよ〜、もうっ、心配性だなぁ女さんてば。
  だいたいさ、これウォー○マンだよ、ウォー○マン。歩いて聞かなくちゃウォー○マンの名が泣くってもんじゃない」
女「はぁ……。知ってるか、ウォー○マンはSONYの登録商標なんだ。お前のそれはどう見たって、名も無きチャイナブランドだろうが。
  mp3なんかのデジタル音源を再生する機械はな、正式にはデジタルオーディオプレイヤーというんだ。だから歩いて聞く必要なんて無いのっ!!
  それと、もちっと隠す場所を考えろ!! それじゃ、ロシアの機械超人とも取れるじゃないかっ!! ややこしいわっ!!」
男「もー、なにをそんなぷりぷり怒ってるのさ? せっかくのデートなんだから楽しく行こうよ楽しく」
女「せっかくのデートだから、そうやってよそ事をして欲しくないんじゃないか。ばか(///)
  ……あっ、こらっ、ちょっと!! お前、人が話してるのに、勝手にどんどんと行く奴があるかぁっ!! 待てっ、待てこのスットコドッコイ!!」
男「えっ? あぁ、ごめんごめん。歌聴くのに夢中で聞こえなかったや。なに、何か言った女さん?」

男「あの、すみません。なんで僕こんな顔が女さんの唇みたいに、所々捲れ上がってズタボロになるまで殴られなくちゃ行けなかったんでしょうか?
  まったく身に覚えは無いのですが、また知らぬうちに女さんの御気と唇の皮に触れる様な事を言ってしまったんでしょうか…… ひでぶっ!!」
女「ふんっ、自分の胸に聞いてみろ。その白いイヤホンを外してなっ!! まったく、デートと歌どっちが大切なんだよ。まったく……」
男「あいててて……。もうっ、なんだよなんだよ訳分かんないなぁ〜、何怒ってるのささっきから。はっきり良ってよ、なんかそういうのらしくないよ?
  おっ、そうこうしてるうちに遊園地行きのバスが……。よかったぁ、空いてるみたいだね。これなら、二人で一緒の席に」
女「…………」カツカツ
男「座れるねって。ちょっとちょっと、一人で勝手に行かないでよっ!! あぁっ、待って、待ってってば、女さーんっ!!」
223創る名無しに見る名無し:2008/12/13(土) 02:19:35 ID:MMPaymBk
――なんとかその場はごまかして 彼女と二人で同じ席

女「…………」プイス
男「ちゃらりー、鼻から牛乳ー♪ って、早い、早すぎるよぉっ!! 何もやってないのにもうサビですかっ!?
  もうっ、いい加減機嫌を直してよぉっ!! 嫌だよ、僕、ずっとこんな感じで一日中デートするの!!
  何が気に入らないのか分からないけどさ、はっきり言ってよっ!! 僕、馬鹿だから、空気読むの苦手なのしってるでしy……」
女「…………(男のイヤホンに指を絡める)」スッ
男「えっ、なに、イヤホン? これが欲しいの? なんだ、音楽聴きたいなら聴きたいって言ってくれれば、すぐにでも貸してあげたn……」
女「…………(男のイヤホンを耳に嵌めると、再び視線を窓の外へ)」プイス
男「……えぇ〜っ? ちょっ、ありがとうの一言もなし? 幾らなんでもそれは酷くないの女さん!!」
女「五月蝿い黙れ、私は今歌を聞くのに忙しいんだ。お前の相手をしている暇など無い」
男「ちょっ、ちょっとちょっと女さんてば、流石にそういう言い草は良くないんじゃないの?
  せっかくのデートなんだよ、その相手を蔑ろにして音楽聴くだなんて、相手に失礼だと思わない……あぁっ!?」
女「…………ふんっ!! やっと気付いたかこの大馬鹿者」
男「あっ、あぁ〜っ、あぁあぁあぁっ!! 女さんっ、唇から血が滴ってるよっ!! 駄目だよ、ちゃんとリップクリーム塗ってこなかったの!?」
女「……はぁ。そうだよな、お前はそういう奴だったよな。きつく口で言わないと分かんないんだよな、とほほほ」

女「時々さ、お前のそういうちょっとずれた所に酷く疲れるときがあるよ……今とか今とか今とか今とか」
男「……やだなぁ、驚かさないでよ女さん、ずれてないじゃなーい!!
  一瞬、ばれちゃったのかとひやひやしたよ。あぁ、びっくりしたなーもー!!」ガサガサ(頭を手でかきむしる音)
女「何がばれるとひやひやするのだ。カツラか、まさかお前この歳でカツラでも使っているのか?」
男「まぁその話しはひとまず置いといて……。
  そのさぁ……、いつまで僕の肩に頭載せてるのかな? 言いにくいんだけど、結構重たいんだよねぇ、女さんのあた、あた、あたたた……」
女「女の子に重いとか言わないのっ。こうしないと、ピンと張ったイヤホンが耳に当たって痛いんだよ。
  なにが悪いって、こんな短いイヤホンを使っているお前が悪いんだから、このまま目的地に着くまで我慢してろ。良いな?」
男「良くないよぉっ!! ほらっ、それならもうプレイヤーごと貸してあげるからさぁ、ねぇちょっとどけてってば」
女「〜〜〜♪」
男「聞く耳持たずですか。ちぇっ、酷いやぁ……」
224創る名無しに見る名無し:2008/12/13(土) 02:29:02 ID:rqmNOt9+
|ω・`)
225創る名無しに見る名無し:2008/12/14(日) 01:45:19 ID:oK3MUQP/
>>222,223の数分後、バス内にて

女「それにしても、やけに洋楽ばかり入れてるんだな。しかも全然私が聞いたこと無いのばっかりだ、どうしたんだこれ?」
男「いや〜、最近ちょっと洋楽に凝っててさ〜。それね、今あっち(米国)のランキングで上位に入ってる曲なんだ〜。どう、いかしてるでしょ?」
女「いかしてるもなにも、歌詞わかんないからそんなのなんとも言い様が無いよ。
  というかお前はどうなんだよ、ちゃんと歌の意味とかわかってるのか? たしかお前って、英語の成績凄く悪かったんじゃ」
男「えへへぇ〜、実はCDに付いてる歌詞カードとか、個人のブログに上がってる和訳なんかに頼りっぱなしでございます。
  英語ってやっぱり難しいよね。けど、ほら歌詞の意味は分からなくってもリズムなんかは分かるからさ」
女「リズムなら分かるなぁ、はたしてどうなんだか。変に背伸びなんかせずに、邦楽を聴いておけば良い物を。
  まったく、まだまだ厨学生気分が抜け切れていないご様子ですなぁ。やれやれ、まったく、やれやれ……」
男「むー、そういう女さんだって、そろそろその冬場の中学生みたいな唇卒業して、大人の瑞々しい唇になったらどうなんですかー?
  いや、待てよ? そういえば女さんてばどこか年寄り臭い所があるからなぁ……。
  もしかして実はその逆で、唇だけが老いてるのかも……いたいいたいいたいっ!! やめてっ、ゴメン、冗談だよぉっ!!」

女「そうそう、そう言えば、邦楽のランキングはオリコンチャートとかが有名だが、洋楽はいったいなんていうチャートが有名なんだ?」
男「んー、Wikipedia見る限りじゃ、ビルボードとかラジオ&レコーズなんていうのがあっちでは有名らしいね。
  二つも有名なチャートがあるのは、集計方法の違いがあるかららしくてね。ビルボードは主にセールスに重点を置いたチャート。
  ラジオ&レコーズはその名の通りラジオでのオンエア数に重点を置いたチャートなんだってさ〜」
女「おぉうっ!? お前の口からまともな薀蓄が飛び出しただとっ!? なんだ、天変地異の前触れか!?」
男「酷い言い草だなぁ、もうっ!! 僕だって、気になった事をネットで調べる事くらいはできるよぉっ!!
  で、話をチャートの話しに戻すけど。そもそも、米国ではビルボードのチャートの方が古くは主流だったんだって。
  昔はビルボードもオンエア数に重点を置いた集計をしててね。けど、91年にその集計方法を現在のセールスに重点に変えたんだ。
  そうしたらロックとかポップスがまったくランキングの上位に絡んでこなくなっちゃって、その手の曲を主に聴く層が離れて行っちゃったんだって」
女「なんで集計方法を変えただけで、そんな事になるんだ? 今ひとつ納得がいかないんだが」
男「んとね。なんでも、ロックなんかを主に歌う白人系のアーティストは、シングルでCDを出さないアルバム志向の人が多いんだって。
  だからさ、曲は発表したけれどまだお店で売ってない、な〜んて事態になると、売り上げの分だけチャートでは不利になっちゃうんだよ」
女「あー、そういや洋楽のシングルって、あんまり店とかで見ないような気がしないでもないなぁ」
男「とまぁそんなわけで、その後ロックが好きなその層は、ラジオでのオンエア数に重点を置いたラジオ&レコードのチャートに移り、
  そっくりそのまま顧客を頂いたラジオ&レコーズは、一気に米国でメジャーなチャートとしてのし上がったんだってさ。
  もっとも、ビルボードの方もその後ちょくちょく集計方法に調整を加えて、嘗ての顧客を取り戻そうとしているらしいんだけど……。
  って、どうしたのさ女さん、そんな難しい顔なんかして? また何か疑問でもあるの?」
女「いや、なんかお前に、こういう知的な雑学を教わるのが癪に思えてきてな。むぅ、なんか知らんが負けた気がする……」
男「いやいや、こんなの数日限りの付け焼刃だって。雑学も豊富なら、唇も雑な女さんには到底敵わな……あてて、あててっ!!」

【参考】
ビルボード ttp://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%93%E3%83%AB%E3%83%9C%E3%83%BC%E3%83%89
集計方法の変更に伴うチャートへの影響 の辺りから
226創る名無しに見る名無し:2008/12/14(日) 01:48:08 ID:dFI6vI6A

見てるから無理せず頑張ってくれ
227創る名無しに見る名無し:2008/12/16(火) 00:55:14 ID:UfNMQrK9
男「ゴキブリはたしかに不衛生ではあるけれども臭いが無いだけいくらかマシだよね。
  その点、緑の悪魔カメムシは困る。あの臭いなかなか取れないんだもの、迂闊に叩こうにも叩けないよ」
女「ふむ、用意周到に準備をすればそれは叩けるという風に解釈して良いのかな?
  ……はいはい分かった分かった。そんな怯えんでも私が駆除してやるから。
  まったく、男の癖に本当に意気地の無い奴だなぁお前は……よっと!」ビリビリ

つ【ガムテープ】

女「こうやって、ガムテープにカメムシをくっつけて、臭いを出す前にくるんでしまえば……。
  ほれ、いっちょうあがり!! 後はゴミ箱にポイしてしまえば、それで終わり。駆除完了だ」
男「わーん、ありがとう女さん、助かったよぉっ!! カメムシが部屋に現れたときには、僕どうしようかと!!」
女「えぇいっやめんか!! たかがカメムシ一匹、駆除したくらいでいちいち抱きつくな、大げさなぁっ!!(///)」
男「えーっ、せっかく感謝の気持ちを体全体を使って表そうとしたのにぃ……。
  けど、実に手際の良い駆除だったね、見てて惚れ惚れしたよ。もしかしたら、その道のプロになれるんじゃない?」
女「嫌だよ、カメムシ駆除のプロだなんて。カメムシ・くさい・季節労働で、見事な3k労働じゃないか」
男「…………3kは『きつい』、『汚い』、『危険』だよ?」
女「真顔で突っ込むなよ。あぁもうっやめろっ、そんな目で見るなぁっ!!
  自分でも無いなーってのは言いながら思ったよっ!! くそっ、やっぱり言うの止めとけばよかった(///)」
男「まぁ、そんな事しなくても、女さんは既に、『(性格的に)きつい』、『(唇的に)汚い』、『(人物的に)危険』な、3k女だけどね〜」
女「カメムシの収まったガムテープをはがしても、私はいっこうに構わんのだぞ? どうせ臭くなるのはお前の部屋だから」
男「おっと間違えた、女さんは『(唇的に)可哀い』『(唇的に)可憐』『(唇的に)華奢』な3k女だった。いやはや、ごめんごめん」
女「むぅ、何だか凄く引っかかる言いかたな気がしないでもないが、まぁ良いだろう許してやる(///)」

女「そうそう、カメムシの臭いをくさいくさいと言うがな、カメムシソウなるハーブがある事を知っているか?
  英名をコリアンダーと言い、カメムシと同じような匂いがするらしいのだが、これが以外にも色々な料理で使われるんだ。
  たとえば、その葉はタイではパクチーと呼ばれ、有名なタイ料理『トムヤンクン』の薬味として使われているし、
  その実はコリアンダーシードと呼ばれ、乾燥させた後、カレーなんかを作るときのスパイスとして使われるんだと」
男「はぁー、よくそんなカメムシの匂いがする草を料理に使おうなんて思えたね。よっぽどの天才なのか、それとも……」
女「いやいや、似てるってだけだから、カメムシの臭いそっくりそのまんまというわけじゃぁ無いはずだ。たぶん。
  しかし似たような匂いのする食べ物があるからと言って、カメムシの臭いを侮ってはいけない。
  なんでもWikipediaの記述によれば、バケツ数杯分のカメムシを手を使って駆除したところ、
  指先の皮が黄色く変色して剥がれてしまった人が居るんだそうな」
男「……大丈夫?(女の唇を凝視しながら)」
女「だーかーらーっ!! これは別に虫に刺されたとか噛まれたとかそういうのじゃなくてだなぁっ!!」
男「分かんないよっ? もしかすると、女さんの口からカメムシと同じ臭いが出てるのかもしれな……あてーっ!!」

女「まったく失礼な事を……。口汚いのは、むしろお前の方だろうが。
  いつなんどき何が起きても良い様に、毎日三回、食後に欠かさず私は歯を磨いておるのだからな。まったく……(///)」
228創る名無しに見る名無し:2008/12/17(水) 00:48:42 ID:u43K6xwy
 ヘ○ヘ
   |∧    荒ぶる鷹のポーズ!
  /
229創る名無しに見る名無し:2008/12/17(水) 00:58:35 ID:3hlbv3+o
――冬休み、女の家にて

男「一人暮らしの強い味方といえば、THE CHAHAN!!
  油を引いたフライパンで、ネギとひき肉、卵を炒めたところにご飯を投入。
  混ぜーて混ぜーて掻き混ぜーて、後は塩コショウで味付けすれば、へいお待ちっ!!」
女「おぉ、見事な黄金色したパラパラライスと、天に昇る竜の如くな湯気が相俟って、実に美味そうだ……。
  が、流石に三日連続でチャーハンは飽きるっつうの。もっと、かに玉とかえびちりとか違うの作ってくれよ、気の利かん奴だなぁ」
男「そう思うなら今日こそ買い出し行って食材買って来るように。殆ど空の冷蔵庫なんて生まれて初めて見たよ。
  まったく、フェスティバルに向けて追い込み中だって言うから、ご飯つくりに来てあげてるっていうのに、そういう言い方は無いでしょ?」
女「あー、すまんすまん。そう言えばここ数日、フィギュアの複製にかかりっぱなしで外に出てなかったっけ。いやー悪い、忘れてた(///)」
男「もう、いくら追い込み中だからって、生活する上で必要な事はちゃんとしなくっちゃ社会人失格だよ? まぁ、僕らまだ学生だけれどさぁ」
女「まぁまぁそんな細かいこと言わないでさ。せっかく作ったチャーハンが冷めてしまわないうちに、さっさといただく事にしようよ、ねっ?
  それじゃぁっ、いっただきまーす。あむっ、もぐもぐ……。うむっ、昨日とまったく代わり映えのしないこの味っ、まさしく男の炒飯っ!!」
男「そう? おかしいな、今日はちょっぴり隠し味を大目に入れたつもりだったんだけれど」
女「隠し味? ほほう、それは初耳だな。何だ、何を入れているんだ、ううん? よもや、愛だとか想いだとか、惚けたことは言うまいな?」
男「実はね、女さんの唇に良い様にと思って、今までサラダ油に馬油を少々混ぜていたんだ。どうだい、おかげで保湿効果バッチリだろう?
  うんっ、うそうそ、ラードだよラードっ、そんなスプーン落とすくらい驚かなくっても良いだろう? いくら僕でも、馬の油なんて混ぜないよ」

女「しかし、最近はネット上でも色んな炒飯の作り方を見かけるな。
  カレーや高菜、キムチチャーハンなんてのもあるのか……。んっ、なっ、なにぃっ、納豆チャーハン!?」
男「あぁ納豆チャーハンね、知ってる知ってる。前に一度だけ作ったことあるよー。
  熱された納豆から強烈な匂いが立ち込める、独特のチャーハンだったなあれは。
  けど、美味しくないって事は無かったな。むしろヘタすると癖になっちゃいそうな、そんな味だったよ」
女「お前という奴は、たいしたチャレンジャーだな。しかし納豆を炒めるって……。相当臭いが出そうなんだが?」
男「んー、炒めたご飯に後から混ぜ込むならそんなに出ないけど、先にひき肉なんかと一緒に炒めると酷いことになるね。
  あの納豆の匂いが台所中に広がってさ……。正直、換気扇無しじゃとても作る気にはなれないかなぁ。
  あと、出来上がった炒飯も、普通の納豆の三倍増し位い臭いし、納豆嫌いの人にはもはや軽い化学兵器かもしれないね」
女「うぷっ、なんだか匂いを想像したらちょっと吐き気がしてきた」
男「駄目だよ女さん、好き嫌いなんかしてたら。好き嫌いせずなんでも食べる、小学校の頃教わらなかったの?
  もうっそんなだから唇の角質に栄養が行き届いてないんだね……あいてっ!!」
女「別に、それなら納豆卵かけご飯を食べれば良いだけだろうが。わざわざ食い辛くする意味が分からん……」

男「ところでさぁ、炒飯と炊飯て字面的に良く似ているよね。こう、隣に書くとどっちがどっちだかわかんなくなっちゃわない?」
女「言われて見れば確かに似てるな。まぁ、炒めた飯と、炊いた飯だものな、そりゃ似るのもあたりまえか」
男「あっ、女さん、唇の所に卵ついてるよ? どれ、ちょっと動かないで、とってあげるから」
女「馬鹿っそんなの自分で取れるよっ!! あっ、ちょっと、話を聞けって……もうっ!!(///)」
男「えへへー、そんな事言ってる間に取っちゃったもんねー。それじゃまぁ、話しのお約束的に、そりゃっ!!」パクッ
女「あぁっ!! こらっ、何を食べて……うん? なんだ? なにか唇が痛いような……」
男「んー気のせいかな、女さんの唇の味がするような……するような……。なんだこれ? 卵にしてはやけに硬いぞ?」
女「……あっ、唇から血が出てる」
男「まさか、えっ? そうすると、つまり。僕が食べたのは、もしや、女さんのくちび……」

【参考】
チャーハン虎の巻 ttp://www.cha-han.net/

納豆チャーハンはその匂いも含めて割と好き。ただ美味しいよと人に薦められる味ではないです。
230 [―{}@{}@{}-] 創る名無しに見る名無し:2008/12/17(水) 01:01:46 ID:qI2fP5Hw
唇食ったwww

(チャーハンは自信があったり
231創る名無しに見る名無し:2008/12/17(水) 01:04:22 ID:eb+xEO56
チャーハンに入れる卵をどうやって入れるかは個性がでるみたいだね
ご飯に混ぜたり、先に炒り卵つくっておいたり、後から入れたり
俺は卵を流し込んですぐにご飯を上から入れて混ぜながら炒めていく派
232 [―{}@{}@{}-] 創る名無しに見る名無し:2008/12/17(水) 01:06:39 ID:qI2fP5Hw
俺は先に炒り卵だな
これはお勧め、ご飯の粒に薄く油膜をいきわたらせるためだけれど
233創る名無しに見る名無し:2008/12/18(木) 02:04:10 ID:CpvMAHvY
男「君が飲んでるそのジュース、クーポン券で一本だけタダなのよ〜。
  んふっふっふ〜、僕昔、少年合唱団入っててん」
女「おぉ、歌好きなのは前々から知っていたが、まさか合唱団にまで入っていたとは。
  好きこそ物の上手なれというが、お前の歌声にはちゃんとした努力の裏づけがあったんだなぁ。
  ちょっぴり見直したぞ……と、でも言うと思いましたか、クーポンマガジンのホッッ○ペッパー」
男「コンビニとかで無料配布してるって言うけど、僕まだ一度も手にしたこと無いや」
女「まぁクーポンマガジンと言っても、飲食店のクーポンがメインらしいからな。
  私たちの様に、デートの昼食をマックで済ます貧乏学生には縁の無い物さ……」ジー(目を細めて男を見つめている)
男「そうそう、どちらかと言うと僕たちには、月に一度新聞のチラシに入ってる、マックのクーポンのが馴染みがあるよね。
  あの絶妙な大きさと、軽快に切れるミシン目は、ぷちぷちよろしく暇つぶしにはもってこいだよ、いやホント。
  そうだっ、女さんの唇もクーポンみたいにミシン目でも開けてみたら。きっと良い暇つぶしになると思……」
女「…………」ジー(よりいっそう目を細めて男を見つめている)
男「なに、なんなのさ、その何かを期待するような目は……。
  はいはい、分かった分かったよぉ、偶にはクーポン使える様な、ちゃんとしたレストランに連れて行けって言いたいんでしょ。
  もうっ、仕方ないなぁ。それじゃぁ次のデートの昼食は、ちょっと奮発してサイ○リヤにでも行こっか?」
女「奮発してサイ○リヤか……。いや、まぁファストじゃないだけマシかもしれんが、クーポン使えるかは微妙な線だな……」

女「そりゃそうと、ホッ○ペッパーのあの印象的なCMだがな、あれはちゃんとCM用に撮影しているんだと。
  一見すると、映画のワンシーンに無理矢理アテレコしたみたいな感じだが、いやはや芸が細かいよな……」
男「へーそうなんだ。僕もてっきり有名な映画から映像を引っ張ってきてるんだとばかり思ってたけど、そうじゃなかったんだ」
女「気持ちは分かるぞ。『居酒屋クーポン』の映像なんて、パッと見た感じ『アマデウス』のワンシーンに見えるものな。
  モーツアルトが書いた譜面を見て、その溢れる才能にサリエリが打ち震えているシーン。そこにアテレコしたんじゃないかって。
  実際そんなシーンがあったかどうかは、映画見たの随分前だから覚えてないけど……。狙ってやってるとしたらたいしたものだよ」
男「まぁ元ネタなんて知らなくても、あのCMはそのまんまで充分楽しめると思うけれどね。
  あっ、女さん、唇から血が出てるよ? ほらっ、右側の下唇の辺り、触ってみなよ」
女「うん? おかしいな、特に切れているという感じはしなかったのだ……」
男『美味そうやなぁーあのソフトクリーム。いや、あかんあかん、ここは我慢せな。
  せやけど、ほんま美味しそうやなぁ、あれ。ちょっとくらいなら、いや、あかん、あかんて……』
女「……男よ、それはいったいなんのつもりだ?」
男「んとねー、ソフトクリーム屋さんの前で、指咥えて物欲しそうにしている女さん、っていう感じでアテレコしてみました。
  いやー、実に良い感じに指を動かしてくれたね。おかげで、活字でしか伝えられないのがもったいないくらい、良い絵が取れたよ!!」
女「ほほぅ、それはさぞ嬉しかっただろうなぁ。そうすると、つまり唇から血が出てるとか出ていないとか言うのは、全部……」
男「はっはっはっ、もちろんそんなの女さんに指を咥えさせる為の嘘に決まってるじゃないっ!!
  えっ、なに、そんな手を大きく振りかぶって。だっ、駄目だよそんな、暴力は、暴力はいけないって……」
女「安心しろ。お前のアテレコに付き合ってやっているだけだから。
  ほれ、やっぱり我慢できなくなって店員さんにソフトクリームを注文しているシーンだよ。
  さっ腕上げっぱなしは辛いから、早く声を当てておくれよ。『おじさーん、アイスくれーっ!!』って感じで」
男『おっ、おじさーん。あっ、アイ、アイアイ……アイスく……イダァーッ!!』


【参考】
ホットペッパーCM劇場 ttp://www.hotpepper.jp/doc/cm/
234創る名無しに見る名無し:2008/12/18(木) 02:04:29 ID:FdZW0Upg
  ∧,,∧
 (;`・ω・)  。・゚・⌒) チャーハン作るよ!!
 /   o━ヽニニフ))
 しー-J

        アッ! 。・゚・
  ∧,,∧ て     。・゚・。・゚・
 (; ´゚ω゚)て   //
 /   o━ヽニニフ
 しー-J    彡

    ∧,,∧    ショボーン
   ( ´・ω・)
  c(,_U_U      ・゚・。・ ゚・。・゚・ 。・゚・
     ━ヽニニフ

            よしバレてない
       クルッ ∧,,∧
         ミ(・ω・´ )つ サッサ
         c( U・ ゚U。彡・ 。・゚・
 ━ヽニニフ

 ∧,,∧   。・。゚・。 ゚・。゚・ できたよ〜
( ´・ω・)つ\・゚・ 。・゚・・/
235創る名無しに見る名無し:2008/12/18(木) 02:04:46 ID:FdZW0Upg
  ∧,,∧
 (;`・ω・)  。・゚・⌒) チャーハン作るよ!!
 /   o━ヽニニフ))
 しー-J


  ∧,,∧  豚肉も入れるよ!
 (;`・ω・)             ヘ⌒ヽフ⌒γ
 /   o━ヽニニフ       (・ω・ )  )
 しー-J              しー し─J


  ∧,,∧  ・・・
 ( ´・ω・)             ヘ⌒ヽフ⌒γ
 /   o━ヽニニフ       (・ω・ )  )
 しー-J              しー し─J


                          ∧,,∧  野菜だけでもおいしいね
                         (・ω・  )
             / ̄ ̄ ̄ ̄ヽ・゚・ 。・゚/(_,   )
            /         ̄ ̄ ̄ \、_)
           | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|
             ̄| ̄| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| ̄| ̄

  ε ⌒ヘ⌒ヽフ ブヒ♪
 (   (  ・ω・)
  しー し─J ヽ・゚・ 。・゚/
236創る名無しに見る名無し:2008/12/18(木) 02:04:58 ID:FdZW0Upg
               ゚・ 。  ・。
               。・゚・⌒)
  −=≡    _ _ o━ヽニニフ ))
 −=≡   ( ゚∀゚)彡。・゚。・⌒)
−=≡   ⊂   o━ヽニニフ ))
 −=≡   ( ⌒)  チャーハン!チャーハン!
  −=≡  c し'
237創る名無しに見る名無し:2008/12/18(木) 02:05:07 ID:FdZW0Upg
チャーハン!!チャーハン!!
     ゚・ 。  ・。 ゚・ 。  ・。     ゚・ 。  ・。 ゚・ 。  ・。
        ゚・ 。 。・゚・⌒ヽ 。・゚。・          ゚・ 。 。・゚・⌒)
......................    −=≡ (( ヽニニフ━o  _ _ o━ヽニニフ )) ・。
......................    −=≡((ヽニ(⌒。・゚。・ ミ ( ゚∀゚)彡。・゚。・⌒) ニフ ))
.......................    −=≡   ((ヽニニフ━o   o━ヽニニフ )) ゚・
............................   −=≡((.ヽニ(⌒・゚・。彡 ( ⌒) ミ 。・゚・⌒)フ ))
 ゚・ 。  ・。 ゚・ 。 −=≡((ヽニニフ━o c し' o━ヽニニフ ))
238創る名無しに見る名無し:2008/12/18(木) 02:05:19 ID:FdZW0Upg
チャーハン
  作るよ!!
   ∧,,∧
  (;`・ω・)  。・゚・⌒)
  /   o━ヽニニフ))
  しー-J



        アッ! 。・゚・
  ∧,,∧ て     。・゚・。・゚・
 (; ´゚ω゚)て   //
 /   o━ヽニニフ
 しー-J    彡



        ・ ゚ ・ :。 ・
         ゚・。 ・゚ ・
          //
  ∧,,∧
 (    )
 /   oニフ
 しー-J



     。    ・  ☆          ゚   .
 , .                 。
 .  .     . ,     。       .           .
   ☆   。            。     ゚   .    。
 , .        . 。   。       ,       .☆
   。   ・      。  。 ・   .   ・
         ・ ゚ ・ :。 ・
          ・ ゚
  ∧,,∧
 (    ) ジーン
 /   oニフ
 しー-J
239創る名無しに見る名無し:2008/12/19(金) 04:44:37 ID:AoHNXhW+
男「来年の大河ドラマは直江兼続かぁ。たしか、兜が愛で有名な人だよね?」
女「まぁ確かに愛染明王の兜で有名な方だが、他にも直江状だとか直江状だとか……直江状だとかで、あれ?
  おほん、とにかくだ、謙信亡き後の上杉家を陰で支えた智将として有名な戦国武将だな。
  しかし武田の軍師の次は上杉の軍師か。次はいったいどこの大名の軍師様が抜擢されるのかねぇ」
男「ん〜どこだろう? 仕えてる主君がマイナーだと、いまいち盛り上がらないだろうから有名どころだとは思うけど。
  けどさぁ、良く考えると、そもそも戦国時代に活躍した軍師ってそんなに数多くないんじゃない?
  上で女さんが言った山本勘助以外に、黒田如水や竹中半兵衛、本多正信くらいしか僕は思いつかないんだけど」
女「うむ、今年の夏から秋にかけて流行った長編やる夫シリーズでは、石川数正なんかも軍師っぽい扱いだったよな。
  後はそうだなぁ……。まずはちょっと戦国時代より早くなるが、室町幕府管領 『細川氏』 が京で肉親による争いを繰り広げている頃。
  その細川氏の筆頭家臣として世に出て、最後には主家を傀儡にし事実上の京の覇者となった三好長慶という武将が居たんだ。
  そして、この長慶の祐筆(秘書)として仕え、様々な姦計を傍で囁き三好家を興し、そして滅ぼした男こそ、かの梟雄『松永久秀』なんだ」
男「ありゃ、戦国時代のテロリスト、久秀お爺ちゃんも軍師だったんだ?」
女「まぁ松永さんは戦は余り上手くなかったそうだし、三好家内での仕事も内政が主だったらしいがな。軍師というのかはちょっと怪しいかもしれん。
  しかし、それでも武功ではなく内政で能力を認められ、一国一城を授かる身に出世したあたり、相当に頭は切れたんだろう。
  もっともその有能さが転じて、長慶が統治意欲を失ってからは、三好家を滅ぼす方向にその才能が使われることになるのだがな……」
男「家臣の鏡のような軍師もあれば、下克上の鏡のような軍師もある。一言に軍師と言っても色々あるんだねぇ」
女「まぁ三好長慶も、細川氏に対して同じような事をしたわけだから文句を言えないわな。そこら辺が、戦国の実に面白い所だよ」
240創る名無しに見る名無し:2008/12/19(金) 04:47:12 ID:AoHNXhW+
>>239の続き

女「色々あるといえば、有能な後輩の策を引きたてる控えめな軍師なんてのも存在するぞ。
  こっちは久秀さんと違って、しっかりと戦場に出て、しかも槍働き抜群というパーフェクトソルジャーだ。どうだ、誰だか分かるか?」
男「えー、もうこれ以上軍師なんて思いつかないよ。少なくとも、有名な戦国大名の軍師じゃないのは分かるけど……」
女「はい残念!! 有名な戦国大名の与力で、しかもお前でも名前を知ってる、メジャー武将なんだなこれが。
  正解は、秀吉軍団創成期からの古参者にして、元は野盗の親分と言われる男、『蜂須賀正勝』こと小六っつぁんなんだよ」
男「またまた、ご冗談を。小六っつぁんって言ったら、ガチムチの筋肉兄貴じゃないですか。
  そんな人が軍師なんていう知的なお仕事できる訳がないじゃないのよ。もうっ、僕が歴史を知らないからってからかってるんでしょ?」
女「まぁWikipediaの情報なので最初は私も半信半疑だったんだが、どうやら本当にそうだったらしくてな。
  蜂須賀正勝で検索をかけると、『粗暴な暴れ者といった既存のイメージと違い、実際は秀吉の参謀的な存在だった』
  といった具合の記述が、ちらほらと色んなページに書かれているんだ」
男「……嘘だ、信じられないよ。だってほらっ、秀吉の軍師って言ったら、竹中半兵衛と黒田如水じゃん。
  稲葉山城の乗っ取りだとか、中国地方攻略での干転がし・水攻め。極め付けは秀吉の運命を決定付けた、中国大返し。
  蜂須賀さんにも墨俣城を一夜で作った話があるけど、確かあれは嘘っぱちなんでしょう?
  ほらっ、小六っつぁんの出番なんて、どこにもないじゃない!! いったいどこでどんな風に活躍したって言うのさ?」
女「交渉だよ、交渉。和平や調略なんかの交渉さ。どうやら蜂須賀正勝は、豊臣軍団の外交官として主に活動していたらしい。
  だからまぁ、こっちも松永久秀と同じで軍師と言ってしまって良いのか微妙なところではあるが、
  彼が豊臣軍団の中で古株というだけで威張り散らす大将でなく、智謀に富んだできる大将であったと言う事は確かだな。
  それに、交渉というのは人との信頼関係が物を言うからな。ある意味では、切った張ったが主な戦より難しい事だったかもしれない……」
男「なるほど。確かに人を纏めたり、信用してもらうのって難しいもんね……」
女「秀吉にとって最も幸運だったことは、二人の天才軍師を味方につけたことよりも、
  一人の面倒見の良い親分肌の男を、最古参の軍団のリーダーとして味方につけれた事だったのかも知れないな……。
  とまぁ、そんなわけでだ。二人の軍師っぽい武将を長々と紹介してきたわけだが、どうだったかな男くんよ? 勉強になったかな?」
男「いやー、人は見かけによらないというか、女さんの唇の皮と同じで、荒っぽい姿を一皮剥いてみれば、意外な一面が隠れているというか」
女「なんでそこで、わざわざ私の唇の皮に例える必要があるんだよ……」
男「とりあえず、今の僕に言えることはただ一つ!!
  女さんも意外に軍師とか向いてるかもしれないね? ほら、唇が松永さんみたいに爆発してるし、小六っつぁんみたいにワイルドじゃない?」
女「うむ。それに、直江兼続の様に、しつこい言いがかりにはけっして容赦せんからなっ!!
  良い根性だこの野郎っ!! せっかく、今回は唇ネタ無しで終わりそうだと思ったのに、最後の最後でやらかしやがってっ!!
  閻魔に聞かせる談判状の準備は出来てるだろうなぁっ、このアホがぁーっ!!!111」バチーン!!
241創る名無しに見る名無し:2008/12/19(金) 05:04:39 ID:AoHNXhW+
川゚σ゚)<まぁ、軍師なんてのは、お話の中だけの存在だがな

                    Σ(゚Д゚;エーッ!! ここまで書いといて、最後にそれぇっ!?

【チラシの裏】
歴史詳しい人が見ると、『んんっ?』て所があるかもです
ここはこうだよって所があったら、遠慮せず指摘してやってください

あと、これは本当にどうでも良いことですが
やる夫の歴史長編も好きでしたが、やらない夫の方も個人的に好きでした
242創る名無しに見る名無し:2008/12/19(金) 18:27:29 ID:4P3DeKIQ
歴史ものか
俺は戦国時代よりもっと前か後のほうが好きだなー
243創る名無しに見る名無し:2008/12/20(土) 02:26:11 ID:aqVZMixS
――パチンコ屋からいそいそと出てくる男

男「あーもう、五月蝿かったなぁ。うぇぇっ、なんだか心なしか耳が遠くなった気がするよ。
  やっぱり他の所にすればよかったかなぁ。けどパチンコ屋くらいしか、この辺にお店ないし……。
  って、あたぁっ!? だっ、誰だよ、いきなり人の後頭部なぐるなんて……あれっ? 女さん」
女「見損なったぞ男よ……。まさかお前が、学生の癖にパチンコに現を抜かすような愚か者だったとは……」ボソリ
男「へっ、なになに? 何ていってるのさ? 声が小さくて、女さんの唇の皮がこすれ合う音しか聞こえてこないよ。
  もっとおっきな声で分かりやすく喋るか、唇の皮を剥いてきてくれないと、聞き取れな……あいてあいてあいてあいてぇっ!!」
女「黙れっ、この大うつけがっ!! ギャンブルするくらいなら、バイトをしろっ、バイトをっ!!
  たとえ馬鹿だろうと、多少助兵衛だろうと、性根は真面目で曲がった事はせん奴だと思っていたのに。
  なのに、よくも私の信頼を裏切ってくれたなぁ!! もう知らん、お前のようなクズとは金輪際口をきかんからなっ!!」
男「ちょっ、ちょっと待って、待ってって。誤解だよ誤解、パチンコなんて、僕してないって!!
  ちょっとお腹が痛かったから、トイレ貸してもらいに入っただけだよ。本当だって、信じておくれよっ!!」
女「ふんっ!! パチンコ屋通いを教師に見咎められた者は、総じてそんな言い訳をするものだ。
  まともに稼ぐのが馬鹿らしいから、ギャンブルで楽して金稼ぎとな。馬鹿めっ、短絡的過ぎて片腹痛いわっ!!
  そんな甘っちょろい考え方では、人生でもギャンブルでも勝てるわけが無いという事に、何故気付かないっ!!
  幾ら馬鹿なお前でも、その程度の事は本能的に気付いていると思っていたのに……。信じていたのにぃ……ぐすん」
男「うえぇっ!? なんでそこで女さんが泣いちゃう訳? なにこの微妙な超展開!?
  あっ、ちょっと、やめてっ、やめてって!! そんな風に、ぽかぽか殴られると、またお腹の調子が……。
  あっ、あっ…………」

「アッー!」

――数分後 再びパチンコ屋からやつれた顔で出てくる男

女「いや、その。まさか本当に、お腹の調子が悪くてトイレに立ち寄っただけだったとは。
  そして、その、いやはや、なんといったら良いか……。取り合えずスマン。いや、ごめんなさい」
男「しくしくしくしく……。酷いや、やめてっていったのに、もう僕恥かしくてお嫁にいけない……」
女「安心しろ。お嫁にいけなくても、責任持って私がお婿で貰ってやるから。
  こほんっ!! とっ、とにかくだ。今回の件に関しては早とちりした私が全面的に悪かった。すまん、この通りだ」ペコリ
男「……良いよそんな仰々しく謝らなくっても。女さんの唇と違って、人様の目には付かないからね。
  ただ、目には付かなくても鼻にはつくかも知れないけどさぁ。しくしくしくしく……」
女「なんだt……いや、ここは我慢だ、我慢するのだ女よ……」
男「良いよね、女さんの唇は。血が出ようが膿が出ようが、ペロっと舐めてしまえばすぐにキレイキレイだからさぁ。
  けど僕の場合はそうはいかない。実が出たら、ペロッと拭くには紙も居るし、人目を憚らなくちゃならないもんね……」
女「……我慢我慢。……我慢ガマン」
男「はぁ、ちゃんと洗濯して汚れが落ちてくれると助かるんだけど。なにせ、今回は女さんが原因だからなぁ。
  未知なる剥がれないパワーで、汚れも下着から剥がれそうで剥がれない感じになったら嫌だなぁ……」
女「が……まん。がまんだ、我慢するのだ女よ……。怒ってはいけない、怒っては……」
男「まったく、金輪際口利かないとか言っておきながら口を利いたり。
  全面的に悪いと言いながら、我慢我慢とか言ったり。その唇と同じで、なにもかも中途半端なんだから。
  そんなんだから中途半端に賢いし、中途半端にゲームは弱いし、中途半端に勘違いするんだよ。
  本当に、見事な中途半端ヒロインだよね。スレの人気が中途半端なのも頷けるy……」
女「……ぷちっ!」

「アッー!!」
244創る名無しに見る名無し:2008/12/20(土) 02:27:26 ID:aqVZMixS
――>>243の続き、女の家にて

女「ほれ、コンビニで代えの下着を買ってきてやったぞ。これと私のジャージを着て、今日は家に帰ると良い。
  今洗ってる服は乾かして、また今度のデートの時にでも持ってくるから。どうだ、それで良いか男よ?」
男「うん。ありがとう女さん。なにからなにまですっかりと世話してもらって、本当に助かったよ。
  もし君が居なかったら今頃僕はどうなっていた事やら……」
女「きっと漏らすことなく普通の生活をしていたでしょうね。はい、全て私が悪いんでございます。
  恩着せがましい言い方をしてどうもすみませんでした、お許しくださいですこんちくしょう」
男「うん、唇と同じように端の方が捲れて、本音が見えちゃってるよ女さん?
  まぁもう良いけどさ。こうして、無事に家まで帰る手はずが整った事だし、
  いいかがん下着の汚れと一緒に、今回の件も水に流すとしましょう」
女「そう言ってくれると助かるよ。はぁ、いやはや本当にすまなかったな男よ」
男「はいはい。ところでさぁ、女さんってなにかギャンブルに恨みでもあるの?
  僕がギャンブルやってるって勘違いして、なんか突然泣いたりしてたけど」
女「だって……。学生なのにギャンブルやってるなんて、親に紹介するときどんな風に説明すれば良いか。
  家の親厳しいから、『そんなちゃらんぽらんな男、認められん』なんて言われそうだし……。
  やっぱりちゃんと親に認められて幸せになりたいじゃない。で、そんな事考えてたら、なんか涙が出てきて……」
男「あう、妄想力逞しいというか、親に紹介するところまで二人の関係は進んじゃってるんだ。(///)
  いやまぁそこまで考えてもらって、男冥利に尽きると言うものです。本当にありがとうございます」
女「いえいえどういたしまして。とにかく、ギャンブルとか煙草とかは絶対やっちゃ駄目だからな?
  頼むぞ、私たちの幸せの為なんだから……ねっ?」
男「……あい、分かりました(///)」


>>242
源平とか幕末とかの時代くらい?
そういやその辺の時代の話は全然俺も知らないなぁ……
いや、そもそも戦国時代もそんなに知らないけど
245創る名無しに見る名無し:2008/12/20(土) 02:33:22 ID:Uvlhek0+
アッー!!

>>244
ううん、平安あたりと江戸中期ぐらい
平和な時代が好きです^^
246創る名無しに見る名無し:2008/12/20(土) 12:03:53 ID:/LYW35JN
>>245
身内同士の勢力争いだらけだった平安や、打ち壊しが頻発した江戸中期が平和だと……!
247創る名無しに見る名無し:2008/12/21(日) 00:56:13 ID:0F8/dzUh
男「小麦粉で料理作ったりするときによく思うんだけどさぁ、
  ベーキングパウダーとドライイーストって何がどう違うのかなぁ?
  ほら、どっちも生地を膨らます用途に使うじゃない。色とか違うけど、実は同じ材料とかじゃないの?」コネコネ
女「ベーキングパウダーの主成分は重曹、ドライイーストはそのものずばりイースト、酵母なんだと。
  つまり、両者はまったく別の材料だ。もっとも、生地を膨らます原理自体は同じだけどな」
男「材料は違うけど原理は同じ? うーん、どういうこと?」コネコネコネ
女「両方とも炭酸ガス、つまり二酸化炭素を発生させて生地を膨らますんだよ。
  その発生方法が、ベーキングパウダーは重曹による化学反応、ドライイーストはイーストによる醗酵なんだ。
  特徴としては、ベーキングパウダーは化学反応を利用している分、すぐに炭酸ガスを発生して膨らましてくれる。
  だがその一方で、醗酵した時よりも少々風味に劣る。ほれ、パンなんかは微かにアルコールの匂いがするが、
  ケーキからはアルコールの匂いはしてこないだろう? 醗酵させた場合、その過程でアルコールが精製されるんだ。
  なので、ドライイーストは時間がかかる分、より味わい深い味を出す事が出来る……はずだ」
男「うん。自分で作らないくせに、出来るとは言い切れないよね、そこで」コネコネコネコネ

――男、台所で生地をこねくり回し中

女「楽しみにしてるよ、お前の手作りピザ。いやー、持つべきものは料理の上手な男友達だなぁ、うんうん」
男「だーかーらー、ちょっとくらいは手伝ってよ。毎回毎回僕にばっかり作らせないでさぁ」
女「おぉっと、筆を持つ手が滑った。まいったなぁ、塗料が手にべっとりだぁ。
  これでは手伝いたくても手伝えん。すまんな男よ、私の分もがんばってくれぇ(棒読み)」
男「……へぇ、滑った割には綺麗な手じゃない。口ほどでもないと言うか、唇ほどじゃないよね(女の手を覗き込みながら)」
女「おぉうっ、男さん!? いつの間に私の後ろに。というか、ピザを作っていらしたんじゃ!?」
男「一通り生地をこねたから、ラップかけてレンジして今から醗酵。十分くらいかかるから小休止にと戻ってきたの。
  で、誰のどの手が滑ったって、ううん? 滑ったのは君の口の方じゃないのかね、えぇっ、どうなんだい?」
女「あはっ、あはははっ。またまた〜、こんな唇では口を滑ろうにも引っかかって滑れるわけ無いじゃないか。
  まったく、見れば分かるだろうに……あぁっ、ちょっ、ごめん、調子に乗りました、許し……あたーっ!!」コツン!!

――結局、男が全部作ってあげました

男「はーい、出来たよ女さん。男くん特製、手作りイベリ○モッチーニ。
  もてようとして、小洒落た名前のピザを作っちゃった男が僕なんですよ」
女「なーにぃー!? やっちまったなぁっ!! というわけで、男は黙って私が食べるのを見てて……いたっ!!」コチン!!
男「黙って作ったんだからちゃんと食べさせていただきます。もうっ、本当にいやしんぼさんなんだから」
女「うぅっ、ぶったね、二度もぶった……。ひどいや、私はヒロインなんだぞぉ、可愛いんだぞぉ!!」
男「普段倍くらいの力で僕を殴ってるくせに、可愛いもへったくれも無いよ……。
  それよりどう? 美味しいかな? 自分としては良く出来た方だと思うんだけれど」
女「うむ美味かな、美味かな。生地の端っこのパリパリ感がなんとも本格的だな。
  どれ、ならばお前の頑張りに私も答えてやらねばな!! 褒めて使わす、頭を垂れい……」
248創る名無しに見る名無し:2008/12/21(日) 01:01:28 ID:nwyq3wk/
│      ┌┐     │   │  ││   ───┐ ││      ─┼─‐
├─── └┘    ─┼──┼─           /            ─┼─
│            │   │          /             │
│                 │          \_           └─‐
└───             ─┘

     /\
   / │ \                                
 /┌─┴─┐\          ー───┐     ー┐     
   ├───┤                /       /     
   ├───┘    ー──┐     /       ∠       
   │\   /        │     〈           \    
   │  \/        _/      \_     __/    
    |/  \__
249創る名無しに見る名無し:2008/12/21(日) 01:25:29 ID:IEg+zPaV
姉貴に向かってピッツァと連呼してみた


殴られた
250創る名無しに見る名無し:2008/12/21(日) 01:27:23 ID:nwyq3wk/
プギャーしてやんよ
  ∧_∧
  ( ^Д^)=9m≡9m
  (m9 ≡m9=m9
  /   )  プギャプギャプギャプギャー
  ( / ̄∪
251創る名無しに見る名無し:2008/12/21(日) 01:47:46 ID:iEdnMFBR
ピザ手作りとか凄いな
252創る名無しに見る名無し:2008/12/21(日) 03:07:22 ID:0F8/dzUh
――終業式

男「ふぅ……。早いものだね、明日からもう冬休みかぁ。
  この道を女さんと一緒に帰るのも暫くお預けだね。なんだかちょっと寂しいなぁ」
女「まぁ、たしかに暫くお前とこの道を歩く事は無いだろうが、クリスマスや大晦日なんかでしょっちゅう顔は会わすだろう。
  寂しいなんて事は無いんじゃないのか。それにその、なんだったら別に、毎日家に来てくれても……(///)」
男「いやいや、名残惜しいのはこの通学路に対してね。女さんと会えなくなるのが寂しい訳じゃないから。
  やだなぁもう、唇の皮からして厚ぼったい女さんの厚顔に、そんなこと感じるわへないははひ……いはいいはい!!」
女「悪かったなぁ厚顔でっ!! ふんっ、私だってお前と顔を合わさんですむと思うと清々するよっ!!」

女「…………」プクー(頬を膨らましている音)
男「やだなぁ、もしかしてさっき言った事本気にしてるの? もうっ、いつもの冗談じゃない」
女「…………ふんっ」プイッ
男「ありゃぁ、こりゃどうやら重症のご様子だねぇ……。原因の僕が言うのもなんだけれど。
  あっ、そうだっ。女さん何か温かい飲み物でも飲まない? ほら、ちょうどそこに自販機もある事だし」
女「……お前のおごりなら飲んでやらんことも無い」
男「はいはい、もちろんですよ。私めが奢らさせていただきます、お嬢様。
  で、何が良い? 紅茶、それともコーヒー? コーンポタージュなんかもあるけど」
女「……お汁粉が良い。自販機に無いなら、お店の懐中汁粉でも可」
男「懐中汁粉? なにそれ、お汁粉を懐中電灯みたいに携帯できるの?
  それって缶に入ってるお汁粉と、いったいなにが違うって言うのさ」
女「懐中汁粉は最中や焼いた薄い餅の中に、汁粉の餡を乾かしたものを詰め込んだお菓子でな。
  これをお湯で溶かす事で、簡単に汁粉が作れるんだ。古きよき日本の即席料理さ……」
男「へー、昔の人も考えたものだねえ。けど、懐中した先でお湯が無かったらどうするのさ」
女「さあ、案外そのまま食べたのかもしれないな。食べれんこともないだろうし。
  しかし、わざわざ煮たて無くってもお湯をかければさっと出来るっていうのは、やっぱり便利だと思わないか?」
男「うーん、それでもやっぱり缶のお汁粉の方が便利じゃない?
  ほら、懐中すれば温かいし、お湯をかける必要もないじゃない、缶のお汁粉なら。
  なにより、もなかって唇や口の中にへばりつくじゃん、しかも結構しつこくて剥がれにくいでしょ、あれ。
  女さんは唇の皮で慣れてるから良いかもしれないけど、僕にはどうにも煩わしいんだよね……」
女「…………どうせ私は剥がし慣れてますよ。ふんっ、風情のわからん奴め」プクー(頬を先ほどよりも大きく膨らましている音)

男「あち、あちちっ。なんで自販機の飲み物って、こう無駄に熱いんだろうね、もっと温くても良いのにね」
女「……そうだな」
男「さて、それじゃぁ僕も何か飲もうかなぁ。うーん、ここはやっぱりお揃いで、お汁粉かなぁ……。
  あれっ、売り切れランプが。ありゃりゃ、どうやらそれが最後の一個だったみたいだね」
女「……分けてやらんからな」
男「まだ、何も言ってないじゃないか。しかもそんなあからさまに身構えなくっても……。
  なんかさぁ、最近の女さんちょっと思考が偏ってない? 主に、その、なんというか……やらしい方向に」
女「べっ、別にお前に分けてやるのが勿体無いだけだよっ!! そういうんじゃ無い……無いもん(///)」プイッ
男「まぁまぁ照れちゃってもぉー、可愛いなぁ。ほらほら、顔と唇が真っ赤ですよ」プニプニプニプニ
女「むぅ、誰の影響だと思ってるんだよ、バカァ……(///)」
男「ありゃ、つつくの止めないのね? それじゃぁもっと激しくしちゃう!! それっ、十六連射だっ!!」プニプニプニプニプニプニ……

【参考】
ピザの作り方 ttp://pizza-ya.com/recipe/
懐中汁粉 ttp://www.geocities.jp/kyo_gasi/main/theme/siruko.html
253創る名無しに見る名無し:2008/12/21(日) 05:17:26 ID:dWc97Mlh
なごんだw
254創る名無しに見る名無し:2008/12/23(火) 01:21:28 ID:X+9WOhmJ
男「いつからだったろうか、祝日が何日ではなく、第何週目の月曜日で指定されるようになったのは。
  おかげで僕達学生は三連休が増えて大助かりっ!! やっぱり、休日は三連休じゃなくっちゃねぇ。
  一日だけぽっかりと休日があっても、寝るくらいしかできること無いもん。ねぇ、そうは思わないかい女さん?」
女「それはなにか? なんで23日じゃなくて、22日が休みにならないかって言いたいのか?
  当たり前だろう、23日は我等が天皇陛下の誕生日だぞ。国民の都合でコロコロ誕生日が変わられてたまるか」
男「あれっ? 天皇さんのお誕生日だったんだ。いやー、そいつはめでたいね。うん、実にめでたい」
女「まるで近所の知り合いの誕生日でも祝うかのように言いおってからに。
  はぁ。もし不敬罪が削除されてなかった、真っ先に捕まってるぞ、お前。まったく……」
男「女さんははやく唇を拭けい罪だね? ほーら、また唇から血が出てるよ……いひゃいいひゃいっ!!」
女「ふむいいだろう、馬鹿でも分かるよう分かりやすく、人を敬う心というのを教えてやろうじゃないか。
  そう、主に肉体言語でなっ!! なにが唇を拭けい罪だっ、寒い上に意味が分からんわっ、このアホォッ!!」

女「ちなみに、月曜日が休みになるハッピーマンデー制度というのだが、それよりも面白い祝日があるのをご存知かな?」
男「ハッピーマンデー知らないのに知ってる訳無いじゃん。なに? ハッピーチューズデー? ハッピーフライデー?
  ハッピーウエンズデーに、ハッピーサーズデー? まっ、まさか、サタデーナイトフィーバーっ!?」
女「うぅっ、余りに馬鹿げた回答に目頭が熱く……。冬休みは私と一緒にみっちり英語の復習をしような、男よ。
  残念、お前が言った横文字は全部はずれだ。答えはずばりシンプルに日本語で、国民の休日。
  祝日と祝日に挟まれた平日が祝日になるという、オセロみたいな祝日だ」
男「うひゃー、なにそれ、すっごくお得な祝日だねっ!! で、いついつ、いつなの、その国民の休日って言うのは?」
女「うむ、五月四日。五月三日の憲法記念日と、五月五日の子供の日に挟まれた日の事だよ」
男「うわぁ〜、五月三日から五月五日まで三日間も休めるの? それじゃ、旅行とかゲームとかし放題だね!!
  うーん今からその日が楽しみだなぁ〜。なんだか、その三日間が黄金色に輝いて見えるよ、よ、よ……。
  って、それっ、ゴールデンウィークじゃないかっ、五月の三・四・五日ってぇっ!!」
女「そうだよ。ゴールデンウィーク。実は五月四日は、本来休日じゃなかったんだ。
  五月三日と、五月五日。飛石連休なって面倒だからって事で、1985年にこの休日が制定されたんだ。
  まぁお前の事だ、知らんだろうとカマをかけたらまんまと引っかかってくれたのう。ふむ、愉快愉快!!」
男「うーっ。ゴールデンウィークなんて三・四・五で一まとめなんだから、知らなくて普通だよ……」
女「そう思うなら、なんで唇を尖らせて口惜しそうに言うんだ? おやおやどうした、顔が真っ赤だぞ?」
男「なにさ、ちょっと知らなかっただけじゃないっ!! 酷いや酷いや、そんな事言って僕のこと虐めて楽しいのっ!?」
女「酷い? 別に酷い事なんてこれっぽっちも言ってやしないさ。
  ほれ、『唇が尖ってる』だとか、『唇が真っ赤』とか、いつもお前が私に言ってることだろう? 違うか?」
男「うっ、それは……そうだけどぉ……そうだけどぉぉおぉおぉぉ…………」
女「ふふっ!! 勝った、勝ったぞ!! 今日は男に勝った……!!」
255創る名無しに見る名無し:2008/12/23(火) 01:23:04 ID:X+9WOhmJ
>>254の続き

女「ちなみに、現在は五月四日は正式にみどりの日として制定されており、国民の休日が適応されている祝日は無い。
  しかし、ハッピーマンデー制度の導入により祝日が変動する様になったため、この国民の休日が適応される日が
  五月四日以外にも突発的に発生するようになった。例としては、来年、2009年の21(敬老の日)・22・23(秋分の日)日で、
  土日とあわせることで最大五連休という、大型連休が発生する事になるんだとさ。
  どうだ、今から来年の九月が楽しみだろう? 国民の休日を知らなかった、お・と・こ・く・ん?」
男「……お、女さんの唇の代わってさぁ、国民の休日みたいだよね。
  めくれた皮と皮の間にある皮が、オセロの様にまためくれるって言うかなんというか……」
女「ふっふっふ、その程度か? 今日はお前になんと言われようと、悔しくないぞっ!!」
男「ぐっ、ぐぬぬ……」

【参考】
国民の休日 ttp://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%9B%BD%E6%B0%91%E3%81%AE%E4%BC%91%E6%97%A5

【チラ裏】
どうも、これ書くまで国民の休日知らなかった馬鹿です!!
256創る名無しに見る名無し:2008/12/23(火) 01:24:19 ID:gSlvuhxJ
大丈夫、俺も知らなかったよ!
257創る名無しに見る名無し:2008/12/23(火) 01:24:28 ID:1h/N7Wda
うーん本当にこのスレはためになるな
258創る名無しに見る名無し:2008/12/23(火) 02:41:09 ID:Ibea6ISr
一番マイナーな祝日ってなんだろ、建国記念日あたりかな
259創る名無しに見る名無し:2008/12/24(水) 01:49:53 ID:TyjhrqHQ
――冬休みのデート資金調達の為、夜遅くまでバイトをしていた男

男「あ゙ーづがれ゙だぁ゙あ゙ぁあぁ〜〜。やっぱり慣れない労働なんてするもんじゃないよね。
  って、男の子の癖にそんな事言ってたら、将来どうやって生活するんだって話だけれども。
  ん〜、誰か養ってくれないかなぁ、女さ……いやいや、そんな情けないことでどうする男よっ。
  惚れた娘の一人くらい幸せに出来ないでなにが男だ!! よしっ、腹を据えて明日からも頑張……」

グゥゥ〜〜(男の腹の鳴る音)

男「ありゃりゃ。腹が据わる前に腹が空いちゃったよ。そういやバイトが忙しくて、今日まだ夕飯食べてなかったっけ。
  うぅっ、寒空にすきっ腹は堪えるよねぇ。なんかあったかいものでも、買い物していこうかしら、なんちって。
  ……うん、余計寒くなった。けど、家までガマンできそうに無いし、おでんでもコンビニで買って帰ろ……うん?」

――赤い提灯のおでん屋台を前方に発見

男「凄いっ、はじめて見るよおでんの屋台なんて。まさか本当にこの世界に存在していたとは、ゴクリ。
  ううむ、このタイミングでこれが現れたということは、神様が僕におでんを食べて行けと言っているのに違いない。
  よしそうと決まればさっそく突撃だっ!! おじゃましまーすっ!! 未成年なんですけど入って良いですかー……」

――数分後、すっかり常連客と思しきサラリーマンと打ち解ける男

男「いやー、分かります、分かりますよ、そういう立場の上の人を気遣う人の気持ち。
  いくらばればれでも、本人が気付いてないと思ってるんですもの、こっちからは言い出せませんよね〜。
  やっぱりそこは遠まわしに言ってみるのが一番ですって。部長、お召し物が少々乱れてらっしゃいますよ。
  いえいえ社会の窓でなくて、その立派なカイゼル髭でもなくて、もっとこう上のほう。ほら、ヅで始ってラで終わるものが!!
  てな具合に。いやいや、そんな大爆笑しなくっても良いじゃないですか。えっ、そんなに面白かったすか、いやー照れるなぁ。
  まぁこう見えて、僕も結構上司と言うか気難しい人を相手に、毎日無い知恵絞ってますからねぇ〜。
  そいつはですね、まぁ頭の代わりに口周りが剥げている、上司の様に上から目線で物を言ってくる同い年の奴でして……」

――会話は弾み、クリスマスの話に

男「はぁ、三年付き合った彼女さんに、そろそろプロポーズしたい。その為に、クリスマスプレゼントとして指輪を買った、と。
  うひゃぁ〜、なかなかロマンチックじゃないですか〜。屋台で酒飲みながら言うような事でもないと思いますけど。
  けど良いと思いますよ、愛の重さは分からなくっても、値段の重みは分かるでしょうから。って、イタイイタイ、冗談ですよぉっ。
  いやー、けど良いですねそんな素敵なお相手が居て。僕応援しちゃいますよ、頑張ってくださいね、明日のプロポーズ!!
  えっ? 僕にはそんな相手居ないのかって? いやそんなっ、僕まだ学生ですよ、そんな、プロポーズするような相手なんて……。
  まっまぁ彼女ではないですけど、良く一緒に遊ぶ女の子は居ないでもないです。あっ、ちょっとそんな、叩かないでくださいよぉっ。
  そんなに可愛いってもんじゃないですよ、精神的にも身体的にも荒れた所のある子ですから。女の子なのに怖いのなんのって。
  相手してる身としては大変です。……けど、そんなちょっと危なっかしい所が気になって、ほっとけないんですけどね。
  それと、そんな彼女でも時折は女の子らしい所を見せるです。そのギャップがなんだか最近は堪らなく可愛いっていうか。
  一皮めくれば割と普通の女の子なんですよ彼女も。それに気付いちゃったのが、運のつきって奴ですかねぇ? えへへっ。
  えっ、酒も飲んで無いのに顔が真っ赤だって。いや、そんな。あはっ、あはははっ、まいったなぁ……(///)」

――そんな感じの天皇誕生日
260創る名無しに見る名無し:2008/12/24(水) 01:52:32 ID:TyjhrqHQ
――その頃、女の家では

女「へっ、へっ……へっくしっ!! うぅっ、なんだ急に鼻がむず痒くなりおった。
  まさか私が居らんのを良い事に、男の奴が私の唇についてまた馬鹿な事を言っておるのでは……。
  ……流石にそれは考えすぎか。ううむっ、まぁ良い、それよりも早くこれを仕上げてしまわんとな」

アミアミアミアミ(セーターを編む音)

女「ふむ、確か前に手編みのセーターが欲しいとか言っていたからな。きっと喜んでくれるだろう。
  ふふふっ、今からあいつの喜ぶ顔が楽しみ……って、べ、別にあいつを喜ばせてやろうと思って作ったわけじゃないんだぞ。
  プレゼント貰いっぱなしというのは性に合わんし、服を買ってやるような金も無いから作っているだけで……。(///)
  はぁ……、一人で何を言っているんだ私は。まったく、馬鹿馬鹿しい」

――もう少しで編み上がるセーターをじっと見つめる女

女「どうだろうか。自分では出来は良いほうだと思うんだがなぁ……」
女(太い声)「なにこれっ、女さんの唇と同じでボロボロじゃないかっ、こんなの着てたらとても外なんて出歩けないよ」
女「ふむっ、それは何か。つまり私の唇では外を歩けないとでも言いたいのか……。
  って、何をシミュレーションしているんだ、私っ!! 自分の頬っぺたをつねってどうする!!
  まったく、いくら空気の読めないあの馬鹿でも、クリスマスくらいは口を慎むだろう。きっと素直に喜んでくれるさ……」
女(太い声)「うわぁっ、凄く素敵なセータだねっ!! もしかしてこれ、女さんが編んだの? 凄いやっ!!」
女「はっはっは、そう褒めるなよ、照れるじゃないか。なぁに、ちょっと本気を出せばこのくらいのこと、どうと言う事は無いさ」
女(太い声)「いやー、本当にありがと、とっても嬉しいよっ!! これを着れば、僕も女さんとお揃いだねっ!?
        えっ、何がおそろいって、そんなの決まっているじゃない。女さんの唇とそっくりだよ、このボロボロのセーヒャー……」
女「ひゃっひゃっひゃ、いいほんほうはおほほほ。はんはっはは、ほのふひほふっへはんへほはははんほはほ……。
  (はっはっは、いい根性だ男よ。なんだったら、その口も編んでやっても構わんのだぞ……)」

――その後何度もシミュレーションを繰り返す女

女(太い声)「それにしても今日はいつに無く唇の荒れが酷いね。どうしたんだい?」
女「そっ、そんなの。これを作ってたからに決まってるだろ……」
女(太い声)「えぇっ、このセータを唇の皮で編んだのっ!? なんだって、そんな鶴の恩返しみたいな事を!?」
女「なんでそうなるっ!! 違わいっ、セーターなんて初めて編むから時間がかかって、そんなに寝れてないんだよっ!!
  まったく、眼の下の隈を見れば寝不足だって分かるだろう。毎回毎回、唇ばっかり見おってからにお前という奴は……」
女(太い声)「あっはっは。それだけ君の唇が魅力的って事だよ、(性的じゃない意味で)」
女「括弧の中身を口に出して言うなっ!! あーもうっ、このスカポンタンがぁっ!!
  ……ふむ、ここまで行ったシミュレーションの中で、一番まともな感じなったかな?
  何とかこの程度の反応をしてくれれば良いんだが。いや、しかし、あいつの発想はいつも私の予想の斜め上を行くからなぁ」
女(太い声)「……心がこもってれば、手作りでも既製品でも、想いは相手に届くんじゃないの?」
女「確かに、そんな事を昔言った覚えはあるが。だが、やっぱり、その気になるじゃないか、好きな人の反応は……。(///)
  あぁっ、駄目だ駄目だ、こんな事やってたらますます寝る時間が少なくなっていくじゃないか。
  映画館で寝たらせっかくのデートが台無しだ。いい加減妄想するのは止めて、セーター作るのに集中しないと……」

女「(……そうだ。ちゃんと心を込めて作ったのだ、きっと喜んでくれるさ、あいつなら)」

女「へっ……へくちっ!! うぅっ、奴め、また私の噂をしているなっ!! まったく、まだ前日だというのに浮かれおってからに。
  よし、そうと分かればもうひと頑張りといくかなっ!! なっ、なっ……へくしゅんっ!! へっく、へくしゅんっ…………!!」
261創る名無しに見る名無し:2008/12/24(水) 01:54:31 ID:OgLvI6IT
女さんがいないのは新鮮
しかし精神的にも身体的にも荒れた女の子って別の意味に聞こえるw
262 [―{}@{}@{}-] 創る名無しに見る名無し:2008/12/24(水) 01:55:47 ID:GJPvVNzE
いかん
こっちでもあてられそうだ、ニヤニヤ
冬なのにどこに行ってもお熱いカップルが多いねー、この板はw
263創る名無しに見る名無し:2008/12/25(木) 05:52:25 ID:8SjQiKis
――クリスマス当日、女の家にて

男「……だからさぁ、あれほど口を酸っぱくして言ったじゃない。そんな夜更かしばっかりしてると体と唇に悪いって。
  クリスマスの前くらい普通に寝ようよ。それで熱出してベッドから動けないだなんて、とんだクリスマスじゃない」
女「けほっ、けほけほっ……。すまん男よ、本当に返す言葉も無い。自分の体調管理の一つもまともにできんとは、
  これほど自分の事を情けないと思ったことは、今まで生きてきて初めてだよ……。けほけほっ!!」
男「あぁもうっ、そんな!! 無理して喋らなくっても良いよ。もう良い、もう良いから、ねっ。
  デート潰れちゃったことはもう気にしなくて良いから。さっ、後は僕に任せて、病人は大人しくベッドで寝てなさいな」
女「けほっ!! うぅっ、ごめんよう、男。せっかく今日の為に色々と準備してきたのに、私の都合で全部台無しにして。
  映画のチケットも無駄になっちゃったなぁ……けほっ、けほっ!! うぅっ、せっかく楽しみにしていたのにぃ……」
男「映画なら大丈夫だよ、別にこの映画まだ暫く上映してるんでしょ?
  それだったらさ、また元気になってから改めて見に行けば良いじゃない。師走でもそれくらいの時間はあるでしょ?」
女「しっ、しかしだなぁ、こういうのはクリスマスに恋人同士で見るという事に意味があるんじゃぁ……」
男「無い無い、そんな意味なんて無いよ。なにスイーツみたいに甘ったるいこと言ってるのさ、そんな荒れた唇しといて。
  好きな人と一緒に居られればそれで良いじゃない。それが映画館だって、女さんの家だって、何も変わらないさ。
  もっと言えば、片一方が風邪引いて寝込んでたってね。クリスマスという時間を共に過ごせればそれで良いんだよ、きっと」
女「……むぅ、確かにもっともな意見だ、けほっ。だが、それって、最初に言っていたことと矛盾してやしないか?」
男「それはそれ、これはこれ。どこで過ごしても構わないけど、人に迷惑かけたって事は一応謝ってもらわないと。
  まぁ、これに懲りたら、今後は夜更かしするのはほどほどにするんだよ? ねっ、わかった?」
女「うぅっ、重ね重ねごめんよぉ。分かった、今後は極力睡眠時間には気をつける事にするよ。そう、極力……けほけほっ!!」
男「言っとくけど、唇見れば荒れ具合で夜更かししたかどうかなんて一発で分かるんだからねっ!? 誤魔化せないよ?」
女「おぉっ、そんな事がわかるのか、男よ!? 凄いな、まるでソムリエみたいじゃないかっ、けほっ、げほっけほっ!!」
男「まぁね。長年荒れた唇を眺め続けてきた、唇マエストロの僕からすれば、ぱっと見て唇の健康状態を見抜くなんて朝飯前さ。
  ふむ、これは三十五年もの、こちらは二十七年ものですね。三十五年物の唇は、皮の剥け具合が細かいのが特徴でして……。
  てな具合にねっ!! どうだいっ、これでちょっとは僕の事見直してくれたかなっ!?」
女「おぉぅっ、見直した見直した。見直したんだが、くるくる回ってどれが男かわからな……けほっ、げほげほっ!!」
男「……ちょっ、女さん!? 顔、真っ赤だよっ、大丈夫なのっ!? おいっ、おーいっ!!」
女「あははぁっ、なんだこれぇ、世界がくるくるくるくるで、まるでお寿司みたいぃ……きゅぅっ」バタン!!
男「おっ、女さーん!? ちょっと、確りしてっ!! 女さーん、女さーんってばぁっ!!」

女「……うっ、うぅっ!! けほっ、けほけほっ!! はぁ、はぁっ…………。
  あれっ、私いつの間に眠ってたんだ。おかしいな、確か男と喋っていたと思ったんだが」
男「あぁっ、女さんっ!! 意識が戻ったんだねっ!? よっ、よかったぁ〜っ!
  もうっ、どれだけ揺すっても全然起きないんだもの。僕、すっごく、すっごく心配したんだからねっ?」
女「おぉ、男。そうか、私は気を失っていたのか……。いや、すまんな、またお前に心配をか……」
264創る名無しに見る名無し:2008/12/25(木) 05:53:10 ID:8SjQiKis
――なぜか女の寝るベッドの前で、パンツ一枚で身構えている男

女「なっ、なっ、なっ、なぁっ!? ナニを、いや、何をしようとしておるんだおどれはぁぁあっ!!」
男「いやぁだって、高熱出して女の子が倒れたら、裸で温めあうのがお話の定番じゃない?」
女「そっ、そそっ、それは雪山で遭難した時の話だっ!! 熱があるのに、温めてどうするんだよ、バカァッ!!(///)」
男「あっ言われて見れば確かにそうだね、ありゃりゃ僕としたことがうっかりさんだ、てへっ」
女「そう言いながら、なぜパンツの紐に手をかけるんだっ!! 止めろっ、馬鹿よせと言っとろうにっ!!
  だっ、だいたい聖なる夜にそういう事を行うのは……ま、まぁ、ある意味では正しいかもしれないが。
  それにしたって、そんな、ひっ、ひ、人の弱味に付けこむような形でするようなことではないだろう……。
  って、人の話を聞けぇっ!! なっ、なっ、なにを脱いでるんだよ、バカぁっ!!(///)」
男「なにを脱いだって、パンツ脱いだに決まってるじゃない。見て分からないの?
  大丈夫、大丈夫。これは別に女さんに早く良くなってもらおうとやっているだけで、
  なんらやらしい気持ちなど、僕にはほれこの通り、微塵も無いわけでして……」
女「わかった、わかったからそれを早くしまえっ!!
  微塵も無いなら、その立派なトーテムポールをしまっても問題なかろうっ!!
  何故わざわざ出す必要性があるんだぁっ!! わっ、馬鹿近づくなぁっ!!
  やめっ、止めてっ、来ないでぇっ、いやっ、い…………」

女「いっ、いやぁぁーーーーーっ!!」ガバァッ!!(布団から飛び起きる音)
男「あぁっ女さんっ!! よかったぁ、意識が戻ったんだねぇっ!?」
女「はぁ、はぁ……。ゆ、夢? なんだそうか、さっきのは夢だったのか……。くふぅっ、嫌な汁をかいたわ……」
男「もぉ〜っ、心配したんだからねぇっ。どれだけ酷い唇ネタささやいても、女さんうんともすんともしないんだから〜。
  吐息で唇の皮がピラピラ動いてるし、唇の傷から血も滴ってたからまぁ大丈夫だとは思ってたけど、
  それでも、いつ三途の皮の向こう側に行くんじゃないかと、その唇の皮の様にハラハラしてたんだからね。ハラハラ」
女「むぅ、このあまりに強引な唇ネタで埋め尽くされた、台詞系にしてはちょっと長めの台詞。
  実に馬鹿っぽい言葉遣いといい、間違いない、どうやらこの男は本物のようだな……。
  うぅっ、それにしても酷い悪夢だった。今思い返しても鳥肌が立つ……」
男「えっ、なになに、どうしたの? 本物とかいったいなんの話をしてらっしゃるの?」
女「なっ、なんでもない……。お前にはまったくこれっぽっちも、私の唇の皮ほども関係のない話だ。
  気にするな。いや、気にしてくれるな頼むから…………(///)」
男「あれっ、女さん。よく見たら、さっきよりだいぶ顔色良くなってるんじゃない。どれどれ、ちょっと、お凸を失礼。
  ……んー、これは、もう熱無いんじゃないの? 手で触ってみた限り、そんなに熱くないように感じるんだけど」
女「そう言われて見れば、さっきより気分が良くなっているような……。あれかな、寝汗をびっしりかいたからかな?」
男「あぁ、確かに女さん全身汗でびっしょりだねぇ……。うっ、うん、じ、実に、びっしょりだ……。(///)
  いっ、いけないっ、そんな汗だくの格好してたら、また具合悪くなっちゃうよ。
  よしっ、ちょっと待ってて。すぐに体拭く為のタオル持って来るからっ!!」
女「あぁっ、ちょっと、お前、タオルどこにあるか分かるのか? ここは私の家だぞ……って、行っちゃったよ。
  まったく、パジャマが濡れてるくらいで大げさな。夢の中と違って妙にしおらしいというか奥手というか。
  まぁその方が、あいつらしいといえばあいつらしいか……。ふふっ……(///)」
265創る名無しに見る名無し:2008/12/25(木) 05:55:14 ID:8SjQiKis
――男を部屋の外へ出し、体を拭き終えた女

女「ふぅ、これで良し、っと。ふむ、どうやらもうすっかり体調の方も元に戻った様だな。
  なんだ意外と丈夫じゃないか、私。一日とちょっとで風邪を完治させてしてしまうだなんて。
  これなら無理してデートに行っても大丈夫だったかなぁ……。いやいや、それは流石に調子に乗りすぎか」
男「……女さーん、もう汗拭き終わったぁ? そろそろ、入って良いかなぁー?」
女「うむっ、いいぞ男よ、入れ、入るが良い、入りたまえよ、入ってくれー!!」
男「えへへへっ、それじゃ改めて失礼しまーす。おぉっ、良いねぇ、良いねぇ、そのパジャマも。
  さっきのパジャマは唇の皮みたいなフリルが付いてて、なかなかどうしてお嬢様みたいで可愛いかったけど、
  こっちはこっちで飾り気の無いシンプルさが、女さん本来の美しさとピロッピロの唇の皮を際立たせて、いたーっ!!」ボスッ(枕が顔に当たる音)
女「パジャマのファッションセンスなど褒められても嬉しくないよっ!! というか、それは褒めてるのか、貶してるのかどっちだ!!(///)
  まったく、お前ときたらちょっと調子が良くなった途端すぐこれだ。病み上がりなんだぞ、もうちょっと労わってくれても良いだろうに」
男「ややっ、その唇の皮の数と同じくらい減らない、減らず口も帰ってきたみたいだねっ。
  心なしかしおれていた唇の皮も、今は元気を取り戻して、天を突く様にはつらつと元気良く……って、いひゃいひゃいっ!!」
女「そんな漫画のアホ毛みたいに唇の皮に自己主張されてたまるか。ただでさえ痛くて、くすぐったくて、煩わしいのにっ!!
  もうっ、せっかく看病してくれた礼を言おうと思ったのにぃっ。空気を嫁よ、空気をさぁっ、まったく……(///)」

男「はいお粥。どうせ寝込んでて、今まで何も食べれてなかったんでしょう? 
  もう時間的には晩御飯だけれど、体調良くなったとはいえすきっ腹に脂っこいものはきついだろうからね。
  まぁ、今日は大人しくこれでも食べておきなさいな。あっ、一応明日の朝の分も作っておいたから、よかったら食べてね」
女「いやぁ……、なにからなにまで本当に世話をかけてすまんなぁ、男よ。
  うぅっ、本当だったら今頃は美味しいレストランでディナーを食べて居るはずだったのになぁ。お前のおごりで」
男「……こらこら、ちょっと待って待って。あのさ、ディナー奢るなんて話、僕一度も言った覚えないし、聞かされた覚えもないんだけど」
女「あはっ、あっはっはっ、冗談だよ冗談っ!! よしっ、それじゃ冷めないうちに、とっととお粥を頂くとするかな……」
男「笑って誤魔化して。さては、僕が馬鹿だからってなし崩しで奢らせる腹積もりだったんじゃないの……まぁいいけど。
  そりゃそうと、どうぞどうぞ。とっとと言わず、ゆっくりお召し上がりくださいな。そう、ゆっくり、ゆっくりめしあがってねっ!!」
266創る名無しに見る名無し:2008/12/25(木) 05:56:13 ID:8SjQiKis
女「……そう言えば、ずいぶん前になるが、私もお前にお粥を作ってやったことがあったな。
  あれは確か、お前が二日酔いになった時だったか。いやはや、そうするとこれでお互いおあいこという事になるな」
男「えーっ、僕お粥意外にも色々女さんに作ってあげてるんですけど。それでもおあいこと言うんでしょうか?」
女「おぉっと、見てみろ男よっ!! 外は雪が降っているぞ、凄いなホワイトクリスマスだっ!!」
男「あぁっ、またそんなテキトーな事言って誤魔化してぇっ!! もうっ、この二枚舌ならぬ、二枚唇の皮めっ!!
  あだぁっ!! 痛い痛い痛いっ、痛いってそんな耳を引っ張らないでよぉっ……千切れる、千切れちゃうってぇっ……」
女「良いから、ちょっとこっちに来い。ほら、外凄く綺麗な景色だから、一緒に見よう?」

――窓越しに見る夜の街 疎らな粉雪がふわりふわりと舞い降りている

男「おぉっ……!! 本当だ、こりゃぁ、綺麗だねぇ。綺麗なホワイトクリスマスだ」
女「なんだなんだ、お前の事だから『ややっ、女さんの唇の皮が降ってるみたいだ』、なんて事を言うと思ったのに、拍子抜けだな」
男「誰かさんが空気嫁嫁五月蝿いから、読めないのを無理して読んであげたんじゃないか。もぉー、それなのになにその言い草」
女「いやぁ、あはっ、あははっ、すまんすまん。それじゃ、ここからは真面目な感じで……。
  なぁ、本当に綺麗な景色だ。まっ、この景色をこうして一緒に見れただけでも、今年のクリスマスは良しとしておこうか」
男「んー、それはどちらかというと、女さんじゃなくって僕の台詞のような気がするけどなぁ」
女「まぁまぁ、そう硬い事言うなよ。せっかくの聖なる夜じゃないか。だから、ほら、なっ……」


「メリークリスマス」
267創る名無しに見る名無し:2008/12/25(木) 05:56:51 ID:8SjQiKis
男「へ……へっ……えっぷっし!! へっ、へっくしっ!! ぶわっくしっ!!」
女「おいおい、どうした男よ。ちょっと、大丈夫か? そんな大きなくしゃみなんかして」
男「うぅっ……。いや、なんかさっき台所でお粥作ってた辺りから、妙に鼻の調子がおかしくってさぁ。
  たぶん鼻炎かなにかだと思うんだけど。そりゃそうと、ねぇ、ちょっとこの部屋寒くない? ヒーターの設定温度、何度なの?」
女「うん、そうか? ちょっと暑いくらいだと私は思うが……。ほれ、設定温度も、二十度になってるじゃないか。
  お前の気のせいだy……って、おいっ、どうしたんだ男っ、顔色が真っ青だぞっ!!
  おいおい、まさかとは思うがお前。もしかして、私の風邪がうつったんじゃないのか?」
男「いやいや、そんな馬鹿な。僕は女さんと違って、そんな不摂生な事なんてしてないし。
  それにほらっ、よく言うじゃない、馬鹿は風邪、かぜかぜ、かぜにはかいげ……へっ、へっ、へっくっしょんっ!!」

――翌朝

女「……とまぁそんなこんなで、上の台詞の直後、眼を回してぶっ倒れた男と共に、
  聖なる夜を一つ屋根の下で過ごすことになった訳ですが。どうだ男よ、少しは調子良くなったか?」
男「うーっ、全然。まだ頭がクラクラするよ……。クラクラクラクラ、クララが立ったぁっ。
  クラクラクラクラ、シップスクラーク僕の舟七曲がる、水兵リーベぇ」
女「むぅ、分かりやすいくらい見事に錯乱しとるなぁ。まいったなぁ、一晩寝れば回復するだろうと思ったのに。
  どうしたものか、このまま私のベッドで眠らせておく訳にも行かんしなぁ。かと言って、こんな状態で家まで帰れるかも怪しいし」
男「うーっ、せっかく女さんのベッドで寝させてもらってるのにぃっ、鼻がこの調子じゃ匂いが、匂いがぁっ!!」
女「やめろぉっ匂いを嗅ごうとするなっ!! もうっ、病人なんだからお前大人しくしてろっ!!
  やれやれ、まったく仕方のない奴だなぁ。どれ、もうちょっとだけ看病して、頃合を見て家まで送ってやるとするか……」
男「ごめんねぇっ、女さん。なんか、ミイラ取りがミイラになっちゃってぇ。
  これじゃどっちが世話しに来たのか分かんないよねぇっ……。けほっ、けほっ!! げほげほっ……!!」
女「なぁに気にするなそんな事。昨日お前に看病してもらって、助かったことには代わり無いのだ。
  間隔は短いが、その恩を返す時が来ただけの事。ほれっ、無理せずそこで休んでいろ。すぐに、お粥を持って来てやるからな」
男「ありがとう、ありがとう女さん……。うぅっ、しかし、まさか昨日作ったお粥がこんな形で役に立つ……いや障害になるとは……」
女「障害ってなんだよ障害って。まぁ、情けは人のためならずという奴だな。ほれっ、持ってきてやったぞ。
  ちょっとレンジで温めすぎたかもしれん。よーく冷まして食べないと火傷するかもだ、気をつけろ」
男「……ねぇ女さん。この際、おかゆが君の手作りじゃないのは目をつむろう。
  しかしだね、ここはやはり新ジャンル「今にも剥がれそうで剥がれない唇の皮」の正ヒロインとして、
  お粥フーフーなんかをやって、献身的なヒロインである事を読者様にアピールするべきだと思うんだが。どうかねっ!?」
女「いや、別にそれはやっても構わんのだが。前にも言ってた、鰹節ならぬ女節(唇の皮)が、おかゆに浮かんでも良いのか?」
男「なぁに、かえって免疫力がつく!! もちろん、女さんのバイオレンスな行動に対する免疫力がねっ!!」
女「はぁ……。風邪引いてるときくらい馬鹿なこと言うのはやめろよ。まったく、風邪を引いてもどうしようもない奴だなぁ……。
  フーッ、フーッ、フーッ……。ほれ、食わしてやるから、あーんしろ。あーんって……」

男「うぅ〜それにしてもこのセーターすっごく温かいねえ。これのおかげで、何と寒気に対抗できるってもんだよ」
女「あっ、あぁっ、それ、それなぁっ。実はそのそれ、お前にプレゼントしてやろうかとおも、思ってだなぁ……(///)」
男「へっくしっ!! へぇっくしっ!! うーっ、ごめんくしゃみでよく聞こえなかったや。悪いけど、もう一回言ってくれる?」
女「……いっ、いやっ、いやいやなんでもないんだっ!! うんっ、ちょっとした独り言だよ。うん、独り言っ!!
  そ、それなぁっ、そのセーター気に入ったんならお前にやるよ。ほらっ、あれだ、クリスマスプレゼントの代わりにさ?」
男「えっ? 良いの? やったー、ありがとう女さん!! それじゃぁこれ、大切にするねっ!!」
女「あっあぁ、是非ともそうしてくれると、作った身としてもうれし……いや、なんでもないっ、なんでもないんだっ!!(///)」
268 [―{}@{}@{}-] 創る名無しに見る名無し:2008/12/25(木) 05:57:31 ID:siK1fwmQ
メリークリスマス
ホントにこの二人は……w
幸せを分けてもらおう
269 [―{}@{}@{}-] 創る名無しに見る名無し:2008/12/25(木) 05:58:24 ID:siK1fwmQ
って続くのね、割り込み失礼
支援
270創る名無しに見る名無し:2008/12/25(木) 06:02:29 ID:aIRy/WDe
仲いいなぁ、この二人は
というかちょいちょいメタ台詞入ってるw
271 [―{}@{}@{}-] 創る名無しに見る名無し:2008/12/25(木) 06:04:40 ID:siK1fwmQ
性ヒロインとして、とかね
272 [―{}@{}@{}-] 創る名無しに見る名無し:2008/12/25(木) 06:08:50 ID:siK1fwmQ
あ!正ヒロインだった
素で恥ずかしい間違い方を
ごめんなさい
273創る名無しに見る名無し:2008/12/25(木) 18:17:34 ID:3laPCXZS
メリークリスマス!
274創る名無しに見る名無し:2008/12/26(金) 01:42:58 ID:/V1RGVfS
男「冬休みとか夏休みの何が良いって、普段学校へ行ってて見れないテレビ番組が見れるのが良いよね。
  朝はとくダ○!や花まる○ーケットでしょ。お昼はいいと○にご○げんよう! そうそう、徹○の部屋も捨てがたい……」
女「ふむ、なるほど。ものの見事に見たい番組がフジ○レビ系列ばっかりだな。
  さてはお前フジ○レっ子だな。その調子で、朝は毎日め○ましテレビなんだろ? ううん、どうだ違うか?」
男「おぉっ、良く分かったねえ。さすがは女さん、鋭い観察眼だ!!
  うん、見てる見てる、毎朝見てるよ。あの番組の占いを見る事から僕の一日は始る、と言っても過言ではないかもしれない。
  で、そういう女さんは、朝のニュース番組は何を見てるの? みのさんの朝○バ、それともズームイン?
  まさか、いい歳しておはスタ見てるなんてこたぁないだろうねぇ? そんな老けた唇しておイテテーっ!?」バチーン!!
女「おはよ○日本ですがなにか? ふんっ、どうせ唇も中身も老いてるよ、悪かったなっ!!」
男「いやいや、あえてそこでN○Kのニュースを持ってくる辺り、性格も唇も堅物の女さんらしいというか……ギャギャァーッ!!」

男「うぅっ、酷い目にあった。口は災いの元とはまさにこの事だね、以後気をつけるとしよう」
女「なんで私の口を見ながらその言葉を言う。災いの元になったのは、お前の口の方だろうが。
  まったく……。それにしても、そんなに固いかおはよ○日本って。まぁ、お爺ちゃんお婆ちゃんが主な視聴者だとは思うが。
  各地の面白い出来事やスポットを中継したり、真面目なのからおちゃらけたのまで色んな特集を組んだりするんだが?」
男「けどさぁ、おはよ○日本には占いのコーナーが無いじゃない、占いのコーナーが。
  僕ね、けっこう大切だと思うんだよ、朝のニュースの占いのコーナーって。
  ほら、事件や事故のニュースなんてのはさ、所詮対岸の火事みたいな物だけど、占いは自分に関係のある事じゃない。
  だからさ、やっぱりどんなニュースをさし置いても、一番気になるのは占いだと思うんだよ……」
女「むぅ。まぁ、それは確かにそうかもしれないけれど……。
  けど、ニュースは事件・事故の正確な情報を報道するからニュースな訳で。
  占いなんていう不透明であやふやな物を報道するのは、はたしてその本分にあっているのか?」
男「だからぁ、そういう所がお堅いんだよ。良いじゃないあやふやでも楽しければって、そういう風になんで割り切れないかなぁ?
  女さんの唇といっしょで柔軟性が無いというか、どこかふっきれないというか……。駄目だよやっぱり、そんな事じゃぁ。
  ある程度は時代を見つめて、それにあわせて自分を変えていかないと。そんなんじゃその内誰も見向きもしなくなるよ?」
女「いや、そんな事私に言われても。別には私は、おはよ○日本の関係者でもなんでもないし。
  まぁ、これでも(唇を)変えよう努力はしてるつもりなんだけどなぁ……って、何を言わすんだよ、お前は(///)」
275創る名無しに見る名無し:2008/12/26(金) 01:43:43 ID:/V1RGVfS
男「しかしまぁ、『今日の占い○ウントダウン』の何が凄いって、番組中で七時前と八時前の二回流しているっていう所だよね。
  おかげで、七時の占いを見過ごしても、一時間待って八時の見れば良い訳で。いやはや、おねぼうさんの僕には大助かりですよ」
女「いや、結構注意してみると、他のニュース番組でも占いを二回流してる所はあるぞ。ズーム○ンとか、やじう○とか。
  別にめ○ましに限ったことではない。が、分かりやすい時間にセッティングしたなぁとは思うがな……」
男「ありゃ、なんだ他のニュース番組でも二回流してるところはあるのか。
  けどそうだよね。実際、出勤時間なんて人それぞれだから、一つだけじゃやっぱり見れない人とかも出てくるものね。
  そっか、やっぱり見る人たちの事を考えて、番組って作られてるんだなぁ……」
女「そういえば、占いではないが、おはよ○日本もよく同じ内容の放送を、何回か繰り返し流している時があるなぁ。
  まぁ、たいがい生中継なんだがな。長いことつけてると、あれっ、ここの中継さっき見たぞって事がしばしば……」
男「えっ、生中継を何回も繰り返し放送するの?」
女「あぁそうだよ、これが中々酷な演出でなぁ。前の放送でやった事とまるっきり同じ事を次の放送でもやってるんだよ。
  しかも朝の六時七時にだぞ。なんというか実にシュールだ。流石の私も、あれはちょっとどうかと思ったよ……」
男「そういえば、朝の連続テレビ小説も、地上波、ハイビジョン、衛星でほぼ間断なく流れてるイメージが。
  むー○HKめ、お固いだけでなく、同じ放送を何度も繰り返すとは。ますます、女さんの唇に似ていタイッ!! イタイイタイッ!!」
女「どういう意味だ、どういう!! あれかっ、私の唇の皮が同じように何度もめくれるとでも言いたいのかっ、えぇっ、このアホがっ!!!」

【チラ裏というか補足】
たしか過去に母と、「あれ、この生中継さっきもやってなかったっけ?」
みたいな会話をした覚えがあるので、たぶん生中継の件は事実だと思いますが
もしかしたら間違ってるかもしれません。そのうち、朝早く起きた時にでも確認してみます
276創る名無しに見る名無し:2008/12/26(金) 03:23:19 ID:9lLmN0zW
ウチはズームインだったなぁと記憶してる
277創る名無しに見る名無し:2008/12/27(土) 02:17:26 ID:t01fktJG
女「おでんを作るときに何が一番面倒って、卵の皮を剥くのが一番面倒だよな。
  あれって剥ける時には綺麗にペリペリーって捲れてくれるんだが、剥けない時はトコトン剥けないから。
  あぁもうっ、ボロボロになった卵の殻を、身を崩さないように取っていく作業を思うだけで、眉間に皺が……」
男「そして唇では中途半端に皮がめくれる……。ううん、なんだか君が言うと実に説得力があるねっ!!
  なにせ違う皮を剥くのに毎日思い煩っていらっしゃいますか……いててっててててってててててっ!!」
女「ふむ。お前のこの悪い口も、一度綺麗に剥いてやる必要があるかもなぁ。ふんっ、まったく……」
男「いたたたっ。ごめんごめんごめんなさいって。もうっ、珍しく褒めてんだから怒らなくっても良いじゃない」
女「……それはなにか、つまりいつもは貶してるって事か?
  ふむ、そうかそうか。やはり一度私の手で、お前の口は綺麗にしてやる必要があるみたいだなぁ……」
男「わわわっ、ちょっ、そういう意味じゃないよっ!! たんまたんま、落ち着いてって女さんっ!!
  とりあえず話を元に戻すけどさぁ、それならいっそ、おなべに直接生の卵を割って落としてみたら?
  落とし卵みたいにしてみるんだよ。ねっ、それなら、皮を剥かなくっても良いから楽でしょっ?」
女「ふむ、ポーチドエッグ風か。なるほど、剥く手間を考えればそれもアリかもしれないなぁ。
  いや、しかし、黄身が半熟だと卵みそがつくれんか。うーん、それはちょっと困るなぁ」
男「まぁ、誰かさんのみたいに、無様に崩れちゃったり、べったり他のおでんの具に張り付いて剥がれなくなるかもだけれどね。
  イタイタイタイタイタッ!! なにするのさっ、女さんともその唇とも、僕は一言たりとも言ってないじゃないか……あてーっ!!」

男「ゆで卵や温泉卵、玉子焼きにオムレツ。カスタードクリームや、プリンといったおやつにもなる。
  以外に卵って色んな調理方法があるよねぇ。女さんはどんな卵料理が一番好き?」
女「んー、ゆで卵か玉子焼きかなぁ。別にありふれた食材だけに、凝った物を食べたいとは思わんなぁ」
男「あらそうなの。僕としては、ピータンなんかは一度くらい食べてみたいと思うけど……」
女「ピータン……。アヒルの卵を、石灰や木炭混ぜたアルカリ質の粘土で包んで熟成させた料理だな。
  確か粘土中のアルカリ成分で、白身の色が黒色に、黄身の色が緑色に変色するんだったか」
男「そうそう、それそれ、そのピータン。ぶっちゃけたところ、白身じゃ無いじゃん、黒身じゃん♪
  黄身じゃないじゃん、緑身じゃん♪ って話だよねー。そんな不思議な食べ物を、食べないでどうするのさっ!!」
女「いや、緑色した卵を食べるのには、たとえそれがアヒルの卵と分かっていてもちょっと抵抗があるぞ。
  それに、ピータンって独特の匂いがあるって、『すごいよ!! ○サルさん』でネタにされてた気が……」
男「おやおや、そんな事言っちゃって良いのかな? せっかく、女さんと似たもの同士のピータンさんに向かって。
  皮に蛋白の蛋とつけて『皮蛋(ピータン)』。どうだね、皮の名を冠する料理に、君はシンパシーをかんじないのかいっ!?」
女「いや、そんな事を言われても。卵と人間では根本的に違うからなんとも……」
男「ですよねーっ!! まぁ、字面以外は女さんの唇とは似ても似つかないし、なんといっても相手は高級食材。
  こんな庶民派でビロビロな唇の皮と一緒にされちゃ、皮蛋さんに失礼だよねぇ……って、久しぶりのテンプルッ!!」
女「そうかそうか、悪かったなぁ庶民派でビロビロな唇でぇっ!! どうせお前の事だ、感じると言ったら言ったで、
  『だよねー、なんかちょっぴり変色してる所とか、匂いがきついところとかそっくりだよねー』なんて、言うつもりだったんだろ!!
  よーしっ、その根性買ってやるっ!! ケチャップかけたスクランブルエッグの様にしてやるよっ!! おらっ、こいっ!!」
男「やっ、ちょっ、やめてっ!! 違うよ、そんな事言うつもりなんてさらさらないって!!
  僕が言いたかったのは、そう、『女さんの唇って、粘土で固められてるピータンの姿にそっくりだなぁ』って……おふぅっ!!」
女「なっ、なぁっ、なお悪いわっ、この馬鹿ぁぁあああっ!!!11」

【資料】
ポーチドエッグ ttp://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9D%E3%83%BC%E3%83%81%E3%83%89%E3%82%A8%E3%83%83%E3%82%B0
ピータン ttp://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%9A%AE%E8%9B%8B
278 [―{}@{}@{}-] 創る名無しに見る名無し:2008/12/27(土) 02:27:29 ID:ocaqsb8K
ゆで卵を綺麗にむくコツはなんといっても茹で上がったら熱いうちに急冷すること、冷水の中で剥くことですね
お尻の割れ目から割り、膜と白身の間に水を割り込ませるのがポイントです

はい、どうでもいいですね^^
279創る名無しに見る名無し:2008/12/27(土) 03:37:30 ID:t01fktJG
女「そそっ、ピータンで思い出したがな、世の中にはこれよりもっと奇妙なバロットなる卵料理があってな」
男「ばろっと? その名前は僕も初耳だな。なになにいったいどういう料理なの?」
女「いやまぁ、調理方法はゆで卵と同じなんだが、使う卵がちと特殊というか、なんんというか……」
男「特殊? いくらでも茹でるの? それとも明太子?」
女「なんでそこで、魚介類系の卵が出てくるんだよっ!! 茹でないだろ常識的に考えて!!」
男「いやぁーそれは僕も分かってるけど、ほら二つとも形状的に話に絡ませた方が良いかなぁと」
女「また似てるとでもいいたいのか、私の唇と? えぇっ!? まったく、散々痛めつけたのにまだ懲りんとは……。
  まぁいい話を元に戻そう。そうだなぁ、いくらやめんたいこのほうが、まだいくらかマシだったかもしれないなぁ」
男「女さん、そんな寒い洒落言って大丈夫なの? 唇に木枯らし吹いても知らないよ?」
女「ほっとけっ!! 別に言おうとして言った訳じゃないわっ!! いちいち話の腰を折るなっ!!
  とにかくだ、バロットで使う卵は普通の卵と変わらん。問題はその卵の中身なんだ。
  男よ、流石に分かると信じているが、卵の黄身と白身が本来なんであるかは知っているよな?」
男「んーとねぇ、『夢と希望』? いや、違うな……『花とゆめ』?」
女「少女コミックスになってるよっ!! あぁもうっ、そんなわけの分からんボケなど良いから、真面目に答えろっ!!」
男「はいなはいなー。えーっと、ひよこだよねたしか。けど、それがいったいどうい……あ゙っ!!」
女「ふむ、どうやら察したようだな、馬鹿の癖に。その通り、バロットは、『孵化寸前の卵』をゆで卵にした料理なんだ。
  当然孵化寸前だから、卵の中身は黄身と白身なんていうものじゃなく、かわいいかわいいひよこちゃ……」
男「やっ、やめてーっ!! それ以上聞きたくない、聞きたくない、きーきーたーくなーいっ!!
  あぁっもうっ、女さんの意地悪っ!! ちょっぴり想像しちゃったじゃない、夢に見たらどうしてくれるのさぁっ!?」
女「安心しろ、滋養強壮に良いし、味も抜群なんだとさ。日本国内でも買えるらしいぞ?」
男「買わないよっ!! 流石にそんなの食べれないって!! 可哀想じゃないっ、ひよこがっ!!」
女「やれやれ、これだから最近の若者はなっちゃいないんだ。お店に並んでる肉だって、元は牛や豚ったんだぞ?
  生きて居たんだぞ、動いていたんだぞ? それは可哀想じゃなくて、これが可哀想というのは、ちょっと変な話じゃないか?」
男「そうかもしれないけど、別にわざわざこの状態にして食べなくっても良いじゃないかぁっ!!
  普通に黄身と白身の状態で感謝して食べれ、うぷっ!! だっ、駄目だ、また想像したらなんだか気分が。
  くそぉっ、女さんの唇でグロには耐性付いてたと思ったのにぃ……。ぉぇ、おえっぷ……!!」
女「人の唇をグロ呼ばわりですか、そうですか!! まったく、転んでもタダでは起きん奴よのう、少し感心したわ」

男「なにかもっと気分の良くなる話題っ!! もっと、こう爽やかな感じの卵料理は無いのっ、女さん!?」
女「爽やかか……。そうそうそう言えば、ドイツの卵料理に『農夫の朝食』という名前の物があってな。
  ジャガイモとベーコン、玉葱を炒めたのを卵で閉じるといういたってシンプルな料理なんだが、それはいかがかな?」
男「あっ、それ家で食べたことある。あれって、ただのオムレツじゃなくって、ちゃんと名前あったんだ。
  しかし、『農夫の朝食』か……。なんか、どこと無く気取っているような感じを受けないでもないなぁ。
  なんというんだろう、スイーツ(笑)というかドイーツ(笑)というか……」
女「けど、実際にお手軽で美味しいよなドイーツ(笑)って」
男「うん、それはね。何だかんだ言いつつ僕も結構好きだよ、ドイーツ(笑)は。
  そりゃそうと、女さんの唇はスイーツというより、スサームと言った方がしっくりくる……」
女「知っているか、京都の伏見神社は雀の串焼きが名物でな、周辺のお店で食べることが出来るんだぞ。
  なんでも、伏見神社のお稲荷様は農耕の神様で、稲穂を食べる雀は敵だから食べてしまうのだとかうんたらかんたら……」
男「ぎゃぁぁあああああっ!! やめてっ、やめてぇぇえええっ!!11」

【参考】
バロット ttp://www.misskita.com/phils/balot/
卵料理って奥が深いですね……

>>278
水使うと面白いほど剥けますよね。俺も良くやります。
あと、親が言うには古い卵をゆで卵にすると殻を剥きやすいんだとか。どういう根拠かは知りませんが……。
280創る名無しに見る名無し:2008/12/27(土) 22:55:30 ID:7aMJOqub
バロットすげぇ…
281 [―{}@{}@{}-] 創る名無しに見る名無し:2008/12/28(日) 00:12:18 ID:S4zYkI9s
バロットグロかったお……
でもスズメは美味しいお!!
282創る名無しに見る名無し:2008/12/28(日) 02:07:04 ID:VxHTzWfb
――女さんの家で大掃除 庭で一階の窓を新聞紙で磨いている男

男「女さーん、古新聞紙持ってきてくれるー!? 僕の手元にあるのもう残り少ないんだ、頼むよーっ!!」
女「自分で取りに来れば良いだろうがーっ!! そんな事でいちいち私を呼びつけるなーっ!!(二階から)」
男「むぅ〜。一人だと大掃除大変だろうと思って手伝いに来てあげたのに、その言い草はないんじゃないのっ!!
  新聞紙持ってくるくらいの事はしてくれたってじゃない。感謝の気持ちってものが君には無いの!?
  もうっ、本当に勝手なんだから。そんなんだから君の唇も、勝手放題な状態なんだよ……あたっ」ポスッ!!(丸まった新聞紙の当たる音)
女「あーもうっ、五月蝿いなぁっ。そんなにギャーギャーと大声で叫んだら、近所迷惑だろうがっ!! 静かにしろ、静かにっ!!
  別に頼んでも無いのにお前が勝手に来たんじゃないか。だったら、人に頼らず勝手に掃除するのが筋ってもんだっ!!」
男「なんだよそれぇっ!! そんなの詭弁だぁっ、屁理屈だぁっ、頓知だぁっ!! ああもうっ、助けて、助けてぇーっ、一休さーんっ!!
  女さんの、女さんの理不尽なもの言いと、理不尽な唇の皮をなんとかしてーっ!! あたっ、あたっ、あたたたっ!!」ポスポスポスッ!!
女「なんでいきなり一休さんを呼ぶんだよっ!! いい加減にしろよっ、近所迷惑だって言ってるだろぉっ!!(///)」

男「まったくぅっ、女さんてば酷いや、なにも濡れた新聞紙投げつけること無いじゃないかっ!!
  もうっ、あんな調子じゃ絶対ろくな女房にはならないわねっ。将来、旦那になる奴が今から心配だわっ、ぷんぷん!!
  ……いや実際問題として切実な話だよなぁ。まさか、料理くらいはちゃんと作ってくれるよな。う〜〜ん。
  っと、いかんいかん。お掃除お掃除っと。なんとかして、今日中に床のワックスがけまで終わらせなくっちゃだった。
  えーっと、古新聞、古新聞はっと。おっ、あったあった……」

【階段に山積みにされた新聞紙】

男「……窓を磨けば、インクのオイルでワックス効果、ツルツルぴかぴかのお手軽雑巾。
  また、水で湿らせ千切って撒けば、埃吸着のお茶がら効果で、掃き掃除がらくらくちんち○。
  意外と新聞紙って色々な事に応用利くよね、暮らしの便利アイテムだよ。うーん、他にも何かいい使い道ないかなぁ」
女「そうだなぁ、それじゃぁこんなのはどうだ? 丸めて、棒状にして、振りかぶってぇーー、メーンっ!!」ポコッ!!
男「いたぁっ!? うぉおっ、女さん、いきなり後ろから何をするのさっ!? あぁっ、びっくりしたぁ……」
女「ふっふっふ、女子にこうもやすやすと後を取られるとは、まだまだ未熟者よのう、男。
  その様子では、免許皆伝の日は程遠い。女子にうつつを抜かしている場合ではないのではないかな? ふっふっふっふ……」
男「べ、別にうつつを抜かしてなんかないやい。というか、どうして女さんがこんな所に。二階で掃除をしていたんじゃ?」
女「うむ。お前と会話した後、丁度私も上に持っていった新聞紙が切れてしまってな。同じ様に、その補充にこうして降りてきたんだ」
男「で、なんで古新聞取りに降りてきたはずが、補充なんかせず僕の頭叩いてる訳?」
女「いやー、余りにも中身がスカスカっぽくて、叩けば実にいい音のしそうな頭が、
  ふらりふらりとこっちに向かってきたから、つい叩きたい衝動にかられてしまってね……てへっ!!(///)」
男「てへっじゃないよぉっ!! 酷いやっ、さっきからポスポスポコポコ僕の頭叩いてぇっ!!」
  一回頭を叩いただけでも、脳の細胞は凄く減るんだからねっ。馬鹿になったらどうしてくれるのぉっ!?
  って、そうだ、僕は元から馬鹿だったんだ……てへっ!!(爽やかな笑顔で)」
女「よーし、それじゃもう一発面打ちと行こうかぁっ!? 男、覚悟は良いかぁっ!?」
男「えぇっ、ちょっ、ちょっとちょっと、待ってよぉ。僕まだ女さんの唇について何も弄ってないんですけれどっ!? それでもするのぉっ!?」
女「ふむ、確かに言われて見ればそうだなぁ。なにもして無いのに新聞棒で殴るというのは流石に忍びないか。
  よし、それなら特別に五秒やろう。その間に、私の唇に付いてなにか弄るが良い。それで殴るのなら問題なかろう?」
男「あるよっ、なんで殴られる為にわざわざそんな事しなくちゃなんないのさぁっ!!
  まったくもうっ、口の周りも汚ければ、やり方まで汚い奴だなぁ女さんてば。
  一度その口も、新聞紙で拭いて汚れを落とすべきなんじゃないの……って、ぎゃぁーっ!!」ポコーンッ!
283創る名無しに見る名無し:2008/12/30(火) 00:28:38 ID:EDRsIdJv
男「年末年始で師が走る。いやいや、師でなくても走る走る。
  お父さんはお仕事で家の外を、お母さんは大掃除で家の中を。
  そして僕たち学生はバイトに宿題に走り回る。いやはや、忙しい時代になったもんだねぇ」
女「そういうお前もその学生の一人だろうが。ほれっ、走らんで良いのか?
  なんだかんだで、毎日私の所にきてる気がするが、バイトはどうしたんだよ。まさか、もう止めたのか?」
男「ちゃんと毎日行ってるよ。行った上で、こうして女さんのところにまったりお茶しに来てるの。
  冬休みだけのアルバイトだけど、やると決めたからには最後までしっかりやり通すよっ!!」
女「おぉっ、立派な心がけだな。偉いぞ、どれ頭ナデナデしてやろうか?」
男「えへへへ〜、撫でて撫でて〜、褒めて褒めて〜」
女「いやいや、流石に冗談だよ。なに本気にしてるんだよいい歳して、恥ずかしい……。
  あっ、こらっ、勝手にひざの上に頭載せるなっ!! 冗談と言っただろう、ええいっ、気色の悪い!!」
男「ぶーぶー、なんだよぉーっ、ちょっとくらい良いじゃないか、ケチぃっ!!
  せっかく女さんの姿を見習って、しぶとく粘り強くバイトを頑張ってるのに!!」
女「わ、私を見習って? そんなっ、私なんかに見習う様な所など、そんな無いだろ……(///)」
男「いやいやそれがあるんだよ。人間てのは、自分自身の姿が往々にして見えないものだからね。
  君にはそれが見えていないかもしれないけど、僕にはちゃーんと見えてるんだからね?」
女「そっそんなものか? む、むぅ、なんだかお前に褒められるというのは、少しむず痒いな。
  で、その私の見習うべき良い所とは、具体的にはどういうところなんだ? よかったら、聞かせてくれよ(///)」
男「具体的に? それは聞くより、見たほうが早いよ。はい、かーがーみー(ドラ○もん風に)」
女「鏡? 鏡なんか出して、これでいったいどうしろというんだ?」
男「はい、ここ見てー、鏡のちょうど真ん中のあたり。鼻の下にある、真っ赤な真っ赤な唇の辺り。
  その上にびっしりと、冬の寒い風にも女さんの手にも負けない、逞しい唇の皮が生えているのが……。
  わわっ、ちょっ、止めて止めてって!! そんなっ、ちょっとしたジョークじゃない、ジョークジョーク!!
  ちょっと考えれば分かっても良いもんでしょ? それなのに、良い歳して本気にしちゃった女さんが悪いんじゃない。
  まったく、人のこと言えないよねそんなんじゃぁさ……ぎゃぁぁあああっ!!」ズドン!!(拳が男の顔に振り下ろされる音)

男「別に僕間違ったことは言ってないよ。女さんの『姿』を見習って言ったんだから。
  性格とは一言も言ってないもんね。そっちが勝手に勘違いしたんじゃない、ふんっだ!!」
女「なんにせよ、挑発した相手の膝の上で、ごろごろしながら言う言葉ではないな。
  まったく、早くどいてくれ。まだ、水場周りの掃除が終わってないんだよ。
  はやく済ませないと、大晦日におちおち紅白も見れなくなってしまう」
男「えーっ、良いじゃん、もうちょっとこうしてようよぉ。減るもんじゃないんだからさぁ」
女「私の時間は確実に減ってる。あぁもうっ、こらっウトウトするなっ、まだ昼間じゃないか」
男「いやね、最近夜遅くまでバイトしてるから、睡眠時間が足らなくて……。
  ふぁあぁ〜。あぁ、女さんの膝枕すっごく柔らかくて、寝やすいなり〜、というわけれ、おやすみー」
女「ちょっ、ちょっと、何勝手なことを言って。こらっ、起きろ、起きんか、この馬鹿ぁっ!!
  寝るならそっちのソファーで寝ろよぉっ!! もうっ、これじゃ身動きが取れんじゃないか……(///)」
男「むにゃむにゃっ……剥がそうとしたって無駄だよ、女さん。
  なんといっても、女さんの唇の皮を見習ってる僕だからね。そう簡単には剥がれないから……むにゃむにゃ」
女「そんな所まで見習わんでいいわっ!! あぁもうっ、人の都合なぞお構いなしに、この馬鹿はぁっ!!
  まったく、世話のかかる奴だなぁ。頼むから、涎とかはたれてくれるなよ、はぁ……」

女「しかしまぁ、寝顔はなんとも可愛らしいというか、なんというか。ふむ……まぁ、こういうのもたまにはありか(///)」
284創る名無しに見る名無し:2008/12/30(火) 00:30:25 ID:D9RrQgrW
|ω・`)
285創る名無しに見る名無し:2008/12/30(火) 00:39:27 ID:PLajBdO6
今日ずっと大掃除やってたのにまだ終わらない…
286創る名無しに見る名無し:2008/12/31(水) 01:15:31 ID:j4YL7frJ
男「やっほー女さーん、バイト帰りに遊びに来たよー!! 早速だけどちょっと眠らせてー!!
  いやー、昨日夜遅かったのに、今日は朝五時からバイトのシフト入って……わわっ!?」ズテーン!!
女「おう、いらっしゃい。どうした、そんな玄関にみっともなく寝転がって。
  別に家で寝るのは構わんが、そんな所で寝て風邪を引いても私は知らんぞ?」
男「いたっ、いたたた……。あーそうだ、昨日床にワックスかけたの、すっかり忘れてたや。
  あたたた。思いっきり腰打っちゃったよぉっ。うーっ、酷いや恩を仇で返したなぁっ、この床めぇっ!!」
女「物に八つ当たりするなよ、子供かお前は。って、あぁっ、そんな暴れたらまた……」
男「このっ、このっ、せっかく綺麗にしてあげたのに……って、ギャァーーッ!!」ステーン!!
女「もはやコントの世界だな。ほれっしっかりしろ。大丈夫か、ちゃんと立てるか?」
男「いたたたた……。くそぉっ、ちょっとワックスがかかったくらいで調子に乗りやがってぇ。
  ふんっ、僕はもう知らないかんね。言っとくけど、ワックスなんて知らないうちに自然と剥げちゃうんだからな。
  お前の主人の唇みたいに、見っとも無い格好になったとしても、もうかけてやらないんだからっ!!」
女「ふむ、そういう言葉が口をつくあたり、脳のほうは大丈夫なようだな……。
  どーれそうと分かれば遠慮はいらんな。誰の唇が見っとも無いって? 見っとも無いのはお前だろうがぁーっ!!」

男「あー、酷い目にあった。まったく、なんでこんなにワックスって無駄によく滑るのかねぇー。
  そういや、何の疑問もなく床にワックスかけてるけれど、これってどんな効果があるんだろう。
  というか、そもそもワックスってなんなのさ。頭に塗るのもワックスって言うよね。同じ物なわけ?」
女「ふむ。Wikipediaでワックスを引くと、ヘアワックスも床に塗るワックスも、同じ蝋であると示されているな。
  蝋。水の沸点よりも低い融点を持ち、気体はよく燃える特性を持つ物質……。
  お前も見たことあるだろう、よく仏壇とかに供えられている蝋燭なんかが、ワックスの正体なんだとさ」
男「ふぇー、蝋燭が? すると蝋燭を髪に塗りたくってる事になるわけ、ヘアワックスって?」
女「いやまぁ、あくまで狭義な話であって、ヘアワックスも床に塗るワックスも、油性の物を含んだりもしているがな。
  まぁ、仕組み的には、冷ますと固まる蝋の性質を利用して、髪の形を整えたり、床にコーティングを施しているんだ」
男「んー、なるほど。そっか、床にコーティングを施してるんだ、あれって」
女「そのまま使って、床が傷ついてしまってはいかんからな。ワックスの膜により、床が傷つくのを防いでるんだ。
  あとは、微妙な凹みを修繕して床面を平らに整える効果もある。滑りやすくなるのも、艶が出るのもそのおかげさ。
  もっとも床用ワックスは、最近は蝋ではなくて樹脂製のものが主流なんだそうだがな……」
男「……ねぇ、女さん。それなら一度さ、女さんも自分の唇にワックス塗ってみたらどうだい?
  ここの床を見る限り、いつも塗ってるリップクリームよりも効果あるかもしれない……あででででっ!!」
女「唇にワックスなんて塗れるかよ、馬鹿っ!! お前はワックス落しで口でも洗ってきたらどうなんだっ!!」
男「あぁ、その発想があったか!! ワックスをかけるんじゃなくて、落とす方向でその唇の皮を……ぎゃふんっ!!」

女「ちなみに、幼稚園なんかでお絵かきに使うクレヨンの材質もまた蝋だったりする。
  ホームセンターなんかで木材補修用のクレヨンが売っていたりするが、あれもまたワックスの一つというわけだ」
男「閃いたっ!! つまり、女さんはリップクリームの代わりに、ピンクのクレヨンを唇に塗れば……」
女「ま〜だ〜い〜う〜か〜っ!! このアホがぁっ!!」

【参考】
蝋 ttp://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%9D%8B
床ワックスについて ttp://www.suzanneinn.com/
床ワックスの性能について ttp://www.team-mishina.co.jp/floorcoating/wax.asp
287創る名無しに見る名無し:2008/12/31(水) 02:40:33 ID:fPsXcFJG
えっと、たしか口紅もカルナウバ蝋で固めてたような気がするぜw
288創る名無しに見る名無し:2008/12/31(水) 03:40:56 ID:j4YL7frJ
男「ものまねに出てくるお笑い芸人ってさ、年々増加傾向にある気がしない?
  なんというか歌番組って言うよりは、半分お笑い番組化しているような気がしないでもないよねぇ……」
女「なに言ってんだ、そんなの元からだろ。ものまね四天王の顔振りからしてまず察せよ」
男「ものまね四天王? えーっと、コロッケと、清水アキラと、栗田貫一と……。あれ、あと一人なんだっけ?」
女「ビジーフォーだよ、グッチ裕三とモト冬樹の。流れ的に、どっちが四天王なのとか言うなよ、どっちもだから」
男「四天王なのに五人いる。なんかどっかの漫画に出てきた、デトロイト・○ック・シティの奴らみたいだね」
女「……違う作品のネタに逃げおって。まぁ良い、それはひとまず置いといてだ。
  鼻くそほじりやロボットといった、洒落の効いた振り付けをするコロッケ。
  セロハンテープによる顔面整形と、下品な替え歌を得意とする清水アキラ。
  本格的な洋楽を歌いながらも、コミックバンドのツボをしっかりと押さえたビージーフォー。
  そして、栗田貫一は……栗田貫一さんは……。まぁ、パッとしたのは思いつかないが。
  とにかくだ、番組を代表する四天王からしてネタに走ってるんだ。そんな番組が歌番組なわけあるもんか」
男「まぁ、確かに全部真面目に歌われるよりは、多少おふざけがあったほうが盛り上がるよね。
  けど僕が言ってるのは、そういうちゃんと歌って尚且つふざけられる芸人じゃなくってね。
  ほら、ダチョウ倶楽部とか、松村邦洋とか歌じゃなくてネタだけで来る芸人がいるじゃない?
  あぁいうのが増えたねえって言いたいの。まぁ、松村さんなんかは良く似てると思うけど……」
女「うーん、そりゃ人の真似のはずなのに、自分のネタを織り込んでくる芸人なんかも居るには居るが。
  けどそれは、ダチョウさんやたけし軍団がメインだった頃からやられてることだし、いまさら言うことでもないだろ」
男「まぁ僕としてはそういうネタのほうが好きだから良いんだけれどね。むしろ、もっとやれって感じなんだけど。
  いいのかなぁ、そういう流行の物に頼る様な製作体制って。漫才廃れたら、次に何を持ってくるつもりなの。
  漫才ブームの終焉とともに、ものまね番組も打ち切りなんて事になったら目も当てられないよ。
  もっとこうさ、力を入れるにしても違う力の入れ方とかがあるんじゃないかなぁ。
  第二のコロッケや清水アキラを育てるとか、そういう番組本来の方向で頑張らなくちゃ駄目なんじゃないの?」
女「お前、なんか久しぶりに真面目なことを言ったな……」
男「ものまね番組と女さんの唇の荒廃を憂うものですから。割と真面目に考えてるんですよ、こう見えて。いてててっ!!」
女「ふむ、もう少し考えて、どう言えば人の気に触れないですむかまで思慮が行き届くようになれば完璧だな」

男「さて、突然ですが僕もモノマネやります!! 女さんが一刻堂のモノマネをするモノマネっ!!
  あれっ、声が、送れて、聞こえるよ? あれっ、唇の、皮の、掠れる音がするよ?」
女「……なにか、それは私の荒れた唇じゃ、腹話術はとうてい無理とでも言いたいのか?
  余計なお世話だっ!! 分かりにくいネタなんか振りおって!! 待てっ、こら、逃げるなぁっ!!」

【参考】
ものまね四天王 ttp://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%82%E3%81%AE%E3%81%BE%E3%81%AD%E5%9B%9B%E5%A4%A9%E7%8E%8B

栗田貫一さんはルパンの声(のモノマネ)をやっていらっしゃるんですね、知りませんでした

>>287
Wikiでちょろちょろっと調べてみました、ちゃんと入ってますね蝋が。リップクリームにも。
オチ書く前に口紅とリップクリームのページもちゃんと見ておくべきでした。下調べ不足で申し訳ない。orz
289創る名無しに見る名無し:2008/12/31(水) 22:37:43 ID:j4YL7frJ
男「ボーンボーンて除夜の鐘が響いてきたね。いやー、今年もいよいよクライマックスか。
  来年はいい年になるといいなぁ。って、今年も充分いい年でしたけど。ねぇ、女さん?」
女「ふむ、私には年中お前から小うるさく馬鹿な話を聞かされて、煩わしかった思い出しかないぞ。
  ……まぁけど、そんなのも嫌いじゃなかった、かな。うむ、そこそこにはいい年だったぞ(///)」
男「あははー、どうしたのコタツの中みたいに顔真っ赤になってるよ、女さん。
  唇が低温やけどしないように気をつけな……目がっ!!」プシュッ!!(みかんの汁が目に吹きかかる音)
女「まったく、まだまだ煩悩を払いきれていないようだなぁ。この馬鹿は……」

男「そうそう、煩悩といえば百八個ってよく言うけれどさぁ。あれって、本当に百八個あるの?
  一つ一つに名前があるとしたら、なんだかそれってポケ○ンみたいだよね。
  ららら言えるかな〜、君は言えるかな〜、ららら言えるかな〜、煩悩の名前〜♪」
女「厳密な煩悩の数については、百八個に限らず仏教の宗派によってまちまちなんだが。
  大晦日に百八回撞かれる謂れについては、Wikiによれば色々な説がある。
  たとえば、耳や鼻といった人間の持つ六つの器官である『六根』に、好・悪・平という気持ちの良し悪しを表す
  三つの状態をかけ、さらにそこに浄・染というきれい汚いを表す状態をかけて、六×三×二で計三十六種。
  この三十六種を、前世・今世・来世で足し合わせ、百八の煩悩とする、という説がまず一つ。
  次に、睦月・如月といった月と、春分・夏至といった二十四節気。更に、二十四節気を三つに分けた七十二候を
  それぞれ足し合わせ合計百八とし、一年を表すという説、なんてのが有名な所らしい」
男「あぁ。そういやそんなことを近所のお寺の和尚さんが言っていた様な気もするなぁ……」
女「まぁそのどちらが正しいってこともないそうなんだがな。と、いうわけでだ。
  この説により煩悩の数を導くならば、組み合わせで算出しているのでそれぞれに名前があるという事ではないそうだ。
  もっとも各宗派ごとに違う、仏教で扱う所の厳密な煩悩についてはどうかは知らんがな。
  Wikiによれば、最小は三個かららしいので、少ない所ならばきっちり名前がついているかもしれないな……」
男「んー、そっかぁ。なんだかそれって、ちょっと残念だなぁ。百八個もあるならその中に、
  『唇の皮が気になって気になって仕方が無い煩悩』とかあるかもとか思ったのに……はぁ、残念、実に残念。
  年越しまでそんなことに思い煩って過ごさなくちゃいけないだなんて……いてててっ、いてててっ、てっ!!」
女「少なくとも、お前がどうこう言わなかったら、私が思い煩うことは無いんだよっ!! お前がまず煩悩を捨てろっ!!
  なんだったら、お前の頭を除夜の鐘代わりに、百八回たたいてやってもかまわんのだぞっ!! ふんっ!!」

男「もう、今年も残り少ないんだから、そんなカリカリカリカリするのはよそうよ。
  ほらっ、絶対に笑っちゃいけない番組でも見てさ。スマイルスマイル、笑う門には福が来るって言うじゃない」
女「誰のせいだよ誰の。まったく、来年もこんな調子だと思うと、鬼に笑われる気分だよ」
男「好きなだけ笑われれば良いじゃない。少なくとも笑われる人生のが、笑えない人生よりは楽しいと思うよ?」
女「……時々そういう発想ができるお前を、うらやましく思えるときがあるよ。
  そうだな、人生なんて楽しくてなんぼというものだな。ふふっ……」
男「おっ、やっと笑ってくれた。さてと、それじゃ、そろそろ年越しそばでも作りますかね」
女「ん、私も手伝うよ。どれ、薬味の葱くらいは刻んでやろう!!」
男「そんな力いっぱいで言うことでも無いでしょ? そういうのは、そばとか出汁を作ってから言いなよ。
  ふふふっ。あはっ、あははっ、あははは…………」
女「ふふっ、ふふふっ、ふふふふふ……」クスクスクスクス

【参考】
除夜の鐘 ttp://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%99%A4%E5%A4%9C%E3%81%AE%E9%90%98
浄土真宗の百八煩悩 ttp://www2.big.or.jp/~yba/QandA/97_6_18.html
↑除夜の鐘とはまた違う考え方で百八の煩悩を数えているそうですが、
組み合わせにより煩悩を数える辺りはおなじで、やっぱり名前は無いみたいです……
108煩悩擬人化とかできるかと思いましたが、いやー残念ですね

それでは残り少ないですが、みなさんよいお年を
290創る名無しに見る名無し:2009/01/01(木) 23:00:46 ID:fI0LShiM
男「新年、あけましておめでとうございます。本日はお日柄も良く、皆様の新たな門出を祝福するよう、
  木には鶯、空には鳶、地にはハブとマングースがくんずほぐれつの大乱闘を……って、早くつっこんでよ女さん!!
  一人で訳の分かんない事をぶつぶつと、これじゃまるで僕が馬鹿みたいじゃないかっ!!」
女「今年の抱負その一。馬鹿の馬鹿な発言に馬鹿正直につっこまない、答えない。
  まったく、なにが本日もお日柄もよくだ、卒業式の校長式辞じゃあるまいし……。
  おおっと、これはツッコミじゃなく独り言だからな。そう、あくまで独り言さ……」
男「うぅっ、酷いや、酷いや。ずぼらな女さんの事だから、おせちなんて作らないだろうなぁと思って、
  わざわざ家のおせちを弁当箱に詰めて持って来てあげたのに。なのに、こんな仕打ちをするだなんて。
  もう知らない。女さんなんて、一人ひもじく唇の皮でもしゃぶってれば良いんだ、うわぁんっ!!」タッタッタッタッ!!
女「ふむ。そう言いながら、なんで出て行かず同じ場所でずっと足踏みしているんだ?
  ええい、訳の分からんコントは良いからとっとと上がれ。まったく、年がわかっても相変わらずな奴だなぁ……」

男「はい、昆布巻きに、伊達巻に、黒豆、栗きんとん。数の子に、鯛は無理だったけど鰤でしょ。
  海老、かまぼこと、レンコン・椎茸・にんじんなんかの煮付け。後はおまけで、だし巻き玉子。
  確か女さん好きだったよね、だし巻き玉子。たくさん作ってきたから、お腹一杯食べてね、ねっ」
女「おぉっ、弁当箱にぎっしりとおせちが……。いっ、いいのか、赤の他人の私がこんなに頂いてしまって?」
男「良いの良いの、遠慮しないで。いつも迷惑かけてる女さんへ、僕からのささやかなるお礼だよ」
女「……まさかとは思うが、睡眠薬だとか変な混ぜ物が入ってたりしないだろうな?」
男「ふふっ、強いて言うならば愛と言う名の隠し味が入ってるかな?
  まあぶっちゃけ作ったのだし巻き玉子だけなんですけどね。って、言ってるそばから巻き除けないでよぉっ!!」
女「お前の愛は酷く捻じ曲がっているからな、そんなもの食べたらまず間違いなく腹を下すに決まってる」
男「捻じ曲がってるのは女さんの性格と唇の皮でしょうっ!! 酷いや酷いやっ、新年早々こんな仕打ち……しくしく」
女「今年の抱負その二。常にお前との会話で、主導権を握れる様にする。
  思えば、去年はお前の言葉に振り回されて、色々と嫌な思いをすることが多かったからな。
  今年は私もお前に対して強く出て、振り回されぬよう、いやむしろお前を振り回すような意気込みで……。
  って、本気で泣くなよ。冗談だからさ。ちゃんとおせちと一緒にいただくってば」
男「……本当? 僕が帰った後、ごっそりゴミ箱につっこんだりしない?」
女「しないよっ!! 人に作ってもらった物にそんな扱いするほど、人間として終わってはおらん。
  あぁもうっ、しょうのない奴だなぁっ!! もぐもぐもぐ……んぐっぐ、ほれ食べてやったぞ。これで文句ないかっ!?」
男「ふっはっは、まんまと僕の嘘泣きに引っかかったな女さんっ!! まったくその唇の皮と同じで、ちょろっちょろい奴だぜっ!!
  そんなんで、会話の主導権を握ろうなんて百年はひゃ、いひゃいいひゃいぃっ!?」
女「はぁ……年の初めから煩わしい。なんだよちょろっちょろい奴って、それを言うなら甘っちょろいだろうがぁっ!!
  えぇっ、どういう意味かは知らんが、お前の口もちょっちょろくしてやろうかっ!? あぁんっ!!」

男「一年の計は元旦にあり。この調子じゃ、今年も去年と変わらない一年になりそうだね。おー、いてててっ」
女「くそっ、散々痛めつけたのに、微妙に嬉しそうな顔しおって。お前はマゾかよまったく……。
  それにしても、一人で食うにしても結構な量あるなこのおせち。これだけあれば、三日間くらいはこれで持つかな?」
男「駄目だよ、そんなの。ちゃんと料理しなくっちゃ。そんなつもりでおせち持ってきたわけじゃないんだからね?」
女「いやいや、そもそもおせちというのは、正月の三が日くらいは主婦も休めるようにと作られた食べ物でな。
  これを食べて三日過ごすのはまこと理にかなっている行動というか……って、なんだよその目は。
  い、言っておくがこれは、本当の話だぞ? 別に、面倒くさくて口からでまかせを言っているわけじゃぁ……」
男「正月の三が日くらいは? しょっちゅう休んでいらっしゃる気がするんですけれど?」
女「ぁぅ……(///)」
291創る名無しに見る名無し:2009/01/03(土) 02:03:16 ID:Pd6Jzn/1
――初売りのデパートにて

男「あーららー、凄い人だかり。三が日くらいみんな家でゆっくりすれば良いのに、ホント好きだねぇ。
  って、そんな事言ってる僕たちも、こうしてノコノコとやって来ている好き者なわけなんですが……。
  おーい、女さーん、お目当てのモノは手に入ったかーい!? というか、今どこに居るのーっ!?」
女「……えぇいっ、邪魔だどけいっ!! この商品は私が先に目をつけていたんだ、横取りするなっ!!
  あっ、ちょっとこらっ、どこを引っ張っているっ!! 痛っ、イタタタ、やめろそれは商品じゃなくて、私の唇の皮……」
男「……大変そうだなぁ。ううん、やはりここは一つ、頼りになる男というのを演出するべく女さんを助けに行くべきか。
  いやいやだけども、この剥がれ剥ぎ取り阿鼻叫喚のバーゲン地獄に落ちたならば、僕の体もきっとただでは済むまい。
  それはもう誰かさんの唇の様に、剥きに剥かれてずたぼろのボロ雑巾の様になってしまう……ううん、どうしたものか」
女「やめろっ、はーなーせーっ!! はーなーしーてぇーっ!! 伸びちゃう、唇の皮が伸びちゃうって!!
  あぁっ、もう、何してるんだよ男ぉっ!! か弱い乙女のピンチなんだぞ、早く加勢してくれぇっ!!」
男「はぁ、呼ばれたとあっちゃぁしょうがない。はいはい、女さん今行きますよー、待っててくださいねー。
  よっと。えっと、確かこの辺りから女さんの声が聞こえてきたような……。んー、これかなっ?」ギュッ!!
女「いたゃたゃっ!! こらっ、お前まで私の唇を引っ張ってどうするっ!!」

女「あー、年明け早々酷い眼にあった。まったく、連中めどんなに引き剥がしてもしつこくまとわり付きおってからに……」
男「日頃唇の皮で培った剥がしのテクニックは、こと人間に対しても通用せず、か。いや、商品は持ち帰れた訳だし、通用してるのか。
  まぁ、なにはともあれお疲れ様。はい、ご注文のカフェオレ、クリーム大目。とりあえず、これで今日の目的は達成だよね」
女「おぉっ、さんきゅー。そうだなぁ、もう大体欲しいものは買ったからなぁ。後は専門店の福袋でも見て帰るとするか」ズズズズ
男「福袋かぁ〜。あれってさぁ福って言うけど、基本的に売れないものを詰め合わせてあるだけだよね。
  余りものには福があるなんて言葉もあるけど、それなら別に隠して売る必要も無い訳で……」
女「しかし頭では分かっていても、隠された袋の中に何か良い物が入っているのではと、思い巡らせてしまうのが人の性。
  隠されれば隠されるほど、人間はその中身に様々な想像を膨らますもの。そこん所をしっかり押さえた上手い商売だよなぁ」ズズズ
男「けど家に帰って開けてみると、やっぱり中に入っているのは要らない物。想像と現実の落差に何度涙を流したものか。
  あぁもうっ、今年は僕絶対に福袋買わない。もうこれ以上部屋に要らない物増えても、置く場所ないんだもの」
女「要らないんだったら捨てれば良いだろうが。まったく、一人で整理整頓もできんのか、あきれた男だな。
  しかしまぁ、お前のそういう優しい所に、甘えている私が言えたことではないかな…………(///)」ズズズ
男「へっ? 何、僕女さんに何か優しい事してあげたっけ?」
女「な、なんでもない。どれっ、カフェオレも飲み終わった事だし、そろそろ行くとするかっ!! ほらっ、立て立てっ!!(///)」
男「えー僕まだ飲んでる途中なのにぃっ。あぁ、はいはい、分かりました、分かりましたよ立ちますよぉ。
  まったくもう。自分だって唇の上の余り物を片付けられないくせに、自分の事は棚に上げるんだから……あいてっ」
292創る名無しに見る名無し:2009/01/03(土) 02:07:34 ID:Pd6Jzn/1
>>291の続き

男「んー、ねぇ女さん? なんかさ、来た時よりも人が多くなってない? というか、多くなってるよね、これ?」
女「なんか有名人が来てるらしいぞ。それでそれを見るために人が集まってきたんだろう。
  ほれっ、手を出せ。はぐれるといかんからな、手を繋いで帰ることにしよう……(///)」
男「女さん、新年の抱負その三に、『今年は自分の気持ちに対してもうちょっと素直になる……』を、追加した方が良いんじゃない?」
女「べっ、別に、この歳でアナウンスで呼び出したり呼び出されるのが嫌なだけだ!! 繋ぎたくないなら、別に繋がなくたって……(///)」
男「繋ぎます、繋がせていただきます、というか繋がせてください。ただ、一度繋げば、唇の皮の様に剥がれませんがよろしいですか?」
女「お前は呪いのアイテムかなにかか!! まったく、だいたい手を繋がなくたって、私にまとわりついて剥がれてくれんくせに。
  今更そんな奴の手をどうこうし様などと私も思わんよ。ほれっ、良いからとっとと手を握れぇっ!! この馬鹿っ!!(///)」
男「んっ、分かったよ……ほい、これでいいかい?」
女「勝手に剥がすなよ、剥がれるなよ? ちゃんと私の後について来いよ? 場合によっては、お前が誘導しろよ?(///)」
男「はいはい、分かった分かったから。分かったから、どこまでもこうして二人で行きましょう。
  剥がれそうで剥がれない女さんの唇の上の何かの様に、ね? ほら、それで良いんでしょう?」
女「家までだよっ!! もうっ、何を言ってるんだ、まったく。これだから脳みそが沸いてる馬鹿は困る……(//////)」
293創る名無しに見る名無し:2009/01/03(土) 02:28:37 ID:XRlBG2fC
名前欄が変わったようでw
294創る名無しに見る名無し:2009/01/03(土) 02:29:32 ID:XRlBG2fC
ずいぶん前からか・・・
295創る名無しに見る名無し
――自分の身長ほどもある大きなダンボールを見つめる男

男「むぅ。あまりのインパクトに、もう福袋は買わないと心に誓っていたにも関わらず買ってしまった、
  福箱『貴方の理想の彼女詰め合わせ(傷有り)』……」
箱「…………」ガサコソガサコソ
男「なんかガサゴソ物音が聞こえてくるし、中に人が入ってるのはまず間違いないよね。
  傷有りって、もしかして唇の皮の事かな? だとすると、やっぱり中に入っているのは……」
箱「…………」ギクリ
男「……まったくもぉ〜、クリスマスに風邪で「私がプレゼントよ、うふ」って出来なかったからって、何もお正月にやらなくっても。
  もっとバレンタインデーとかホワイトデーとか、プレゼントに適切な日があるでしょ〜? いやまぁ、気持ちは凄く嬉しいですけど。
  もう、女さんてばお茶目さんなんだからっ!! ちょっと待っててね、すぐに開けてあげるから……よっと!!」ビリビリ!!
女1「ぷはぁっ!! はぁ、はぁ、あぁ苦しかったぁ……。こらっ、開けるのが遅いじゃないかっ!!
   貰ってくれないんじゃないかと、こっちはハラハラしたんだぞっ!! 女の子を待たせるなよ、この馬鹿っ!!」
男「あぁ、この理不尽な怒りっぷりといい、倣岸不遜な態度といい、間違いなくこれは女さんっ!!
  もうそんな心配してたの〜? 大丈夫だよ、僕が女さんを貰わない訳が無いじゃないっ!!
  そりゃもう、一人どころか百人来たってちゃんと貰ってあげるに決まって……」
女2「本当ですか、男様っ!! こんな、私のような傷物の女でも貰ってくださるというのですか?」
男「あれれ? どうしたの、なんだかいつもと喋り方が違う感じだけど……って、女さんが二人ぃっ!?」
女3「馬鹿っ、そんな風に言われたら照れるじゃないか……。その、なんだ、こんなアタイで良かったらぁ……(///)」
女4「ふふふっ、もう離れません。いえ、剥がれません。一生貴方に纏わりついて、迷惑かけてやります。ふふっ、ふふふふ……」
女5「おんな、おとこすきーっ!!」
男「なっ、な、なんだこれは!? 女さんが、ひいふうみいよういつむうななここのつ……いっ、いっぱいっ!?
  そんな、どうしてこんなに女さんが……。はっ!! そういえばこの福箱の正式名称は、『貴方の理想の彼女詰め合わせ(傷有り)』。
  詰め合わせって言う事は、詰め合わせって言うことは……まさかっ複数って事ぉっ!?」
女N「男ぉ、貰ったからには私の事、ちゃんと幸せにしないと駄目なんだからねぇっ!?(ハモリ)」
男「ひっ、ひぇえ〜〜〜っ!?」

――女の家のこたつで寝汗びっしょりで眠る男

男「うーん、うーん。まさか、本当に百人も女さんが入ってるだなんて。そんなの聞いてないよぉっ……むにゃむにゃ」
女「……いったいどんな夢を見てるんだよ。まったく、人のこたつでぐーすかぐーすかと、遠慮なく。
  寝言から察するに、また私の唇がどうとかこうとか失礼な夢を見ているんだろうな。まったく、叩き起こしてやろうか、この馬鹿!!」
男「うぅー、やめて、やめてって、そんな皆して引っ張らないでぇ〜。バイトで疲れてるんだからぁ、あいて、てってって……」
女「……そういえば、今日も夕方からまたバイトとか言ってたな、こいつ。
  むぅっ、仕方ないな。今日くらいは無粋なことはせず、ゆっくり寝させてやるとするか。
  頑張ったものな、お前も……ふふっ。そうだ、たしか二階の箪笥に半纏があったな。風邪を引くと行かんし、持って来てやるか」
男「うーん、うぅーーん。あぁもうっ、わかったよぉっ。皆まとめて、僕が面倒見てあげるよぉっ。
  どんな女さんだろうが、どんな唇だろうが、全部ひっくるめてまるっとごっそり愛してやるんだからっ!!
  よーっし、ほらっ、そうと決まれば、かかってぇっ、来いやぁーーやぁーーーーぁぁーーーーーー……むにゃむにゃ」

――そんな男の2009年初夢