アイヌについて その2

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83天之御名無主
 こちらの数行のレスに対して、長いレスいっぱいくださるんで感謝してます。が、ramat(せんべや..は長過ぎる
のでメルアドで呼ばせていただきました)さんの激励叱咤のとおり、お疲れでしたらお休み下さい。こちらは、
Esamanさんに相手してもらっているだけですが、あなたは、他のところ(2chに限らず)でも勝負をしてらっしゃる
のでしょうからそれははっきりハンデキャップとして申告していただいて結構です。別に、こういったからといって、
こちらは上杉謙信気取りではございませんので。

 そうですねぇ、まず「正攻法」といったのは、あなたのやり方は至極ごもっとも、ただしここが学校の夏休み自主
研究発表の場とか、大学のゼミナールでの発表の場なら、という意味です。だから、この正攻法に納得してくれるの
はとっても純粋な人かもしれませんが、多くを占める清濁もって世間を渡っている一般社会人には通じないでしょ、
ということです。
 「差別」ってのを持ち出すとね、これは被差別者の勝ち。差別者とされてしまう人には反論の余地がないからね。
どうあれ、被差別者のほうで差別を感じたっていや、差別者にされたほうが実際そんな意志がないと言っても無駄な
んだから。だから、こんなこといきなりアタマにに持ち出したら大概の人は避けるでしょうてんです。事実こういう
アイヌ民族の差別解消解放運動は、草の根で始まりいつまでたっても草の根ですね。一般の賛同を受けられるような
ものになれません。

 かといって誰がやるのかといえば、それはむごかろうがアイヌ民族が自らやらねばならぬことです。少なくともア
イヌ以外では、それに賛同します、支援しますということはできても、そのもの自身を先頭切ってできることではあ
りません。それさえできぬというならなんの為の民族か、それこそ昔の蝦夷地の歴史を語るときだけに必要なものに
なります。民族一枚岩となってやれば壁も割れるかもしれない。しかし、今回の単一民族発言対応でもわかったが、
最大の民族団体「北海道ウタリ協会」理事長は少なくともここ2回クーデターのような状況での交替劇。おまけに、
北海道外の全アイヌを含めたアイヌ民族代表機関でもない。首都圏(関東)も細かく分派したようなグループをどうに
か紐を通して括った、というような抗議文の抗議者名の構成でした。個々に私はアイヌである、という人は多くいる
けど、アイヌ民族全体の利益を考えて行動できるような人がいるの。そういう人は育っていないのではないですか。
今のアイヌの立場でこういう人材がいないのは致命的です。しかし、実際各団体の代表も地方豪族的行動しかしてい
ないようにみえます。
84天之御名無主:01/09/14 03:54
 で、正攻法はダメなればどうすればいいのか、ということです。どうも自分は和人という言葉がなじまないのだけ
ど、アイヌの対立概念だから使います。和人がアイヌとつきあったら、どんな得がありますか。何をもたらしてくれ
るかということです。これがなければ、アイヌに関わる意味なんて和人にはありません。何か特殊技術を持つ大切な
人か。ロシアとの領土問題交渉で、先住権を盾に、日本に千島全島と樺太をもたらしてくれるとか。それやってアイ
ヌがどうこうと文句があるならそりゃ和人が悪い。

 大分バカな話しもしましたが、和人になんか役立つものをもたらしてくれれば、当然ギブアンドテイクを考えると
思います。ちなみにEsamanさんは、縄文人=アイヌがかなわんとおっしゃってましたが、あれで随分縄文文化もアイ
ヌ文化もよい形で紹介されるようになった。ともにイメージアップになったでしょう。そのまま縄文人=アイヌは極
端で当事者には迷惑なところもあるのでしょうが。自然もちゃんと使わないと無限じゃないよ、危ないよということ
が見えて来た時代に、自然のサイクルとその中での、いろいろな対等な生物のなかの人間の役割を説いているアイヌ
の民話などは感動しますけどね、私なんどは。

 昔に戻って、そういう対等にギブアンドテイクしていた時期を考えると、きっとコシャマイン戦争が起きる前はそ
うだったんだろうと。マキリ(小刀)を作ったほうでは、これで干鮭50なら大もうけと思い、買った方は、これだけ
の小刀が、裏の川行けばいくらでもとれる鮭50で済むんだからうまく買いたたいた、などお互いの胸算用もあり商売
のことですから、きれいごとでは終わりませんがいい関係を保っていた時期だと思います。これが次第に後ろに松前
藩などついて和人有利にレートを決めたりしてアイヌに不満が出る。圧迫がかかる。そんなときに、アイヌ側で鉄器
を造れれば話は変わるだろうになぜしなかったのだろう、その辺が以前に鉄器のことをいったきっかけです。

 私としては、アイヌとはうまくやって行かないといけない状況、あの連中と付き合うと得をするといったそういう
利害関係で結びつけられるのが一番現実的のように思っています。こういう俗なことのほうが分かりやすい。

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話かわって、これは今までの流れと関係ない話なんですが、EsamanさんのHPざっと見せてもらいました。メーリング
リストのログの記事にふと目がとまりました。
地元のJRや観光協会のパンフレットの記事などにも載っているわりとポピュラーなことなんですが、JR飯田線の長野
・静岡・愛知県境辺りの山があまりに険しく、建設のための測量には地元の人(たいがいその山で林業やっている)も
手が出ず、アイヌが測量したと書かれています。たまたま、助手のような人が一人アイヌであってもこんな風には書
かないだろうから、アイヌ測量団というような人たちが入ったのかな、と想像はしたのですが、それ以上誰かもわか
らず終わっていました。それが、MLの記事によると旭川の川村カ子トアイヌだったそうで。あの有名な人であったか
と驚いています。