新・旧約聖書総合スッレド

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817天之御名無主
>>725
随分前の質問ですが・・・

現在と70年代以前の旧約聖書学では落差が激し過ぎて一言では説明できません。

古代イスラエルの歴史について言えば、かつてはドゥ・ヴォーやマルチン・ノートの
教科書が定番でしたが、現在では使えない部分が多いですね。例えば最近の教科書では
族長時代とか出エジプト時代といった章がないものがほとんどです。これらの出来事は
後代のフィクションか、よくて士師時代や王国時代以降の一部の人達の体験に基づく
伝承に過ぎず、ひとつの「時代」としてはとらえられていません。さらに古代イスラエルの
歴史を再構築する場合に聖書の史料的価値をほとんど認めず、もっぱら考古学を極端に
重視するミニマリストとかニヒリストと揶揄される人達の活動がここ20年くらい非常に
活発です。

さらに古代イスラエルの宗教についても古代イスラエルの歴史のとらえかたが近年
変わってきたのに伴って、やはりかつてとは違った理解が生まれてきています。
例えば現在では初期イスラエルがメソポタミヤやエジプトなどからの外来の人々によって
パレスチナに成立したと考える学者はほとんどいません。もともとパレスチナにいた
遊牧民ないしはカナンの農民などが起源であると考える学者がほとんどです。そういう
認識に立つと、初期のイスラエルの宗教はカナン人の宗教と同様に多神教であって、
かつての通説のようにイスラエルははじめはヤハウェ信仰であったが次第に混淆主義へと
堕落していったととらえることに反対する見解が有力です。

また旧約聖書文学や神学についてもやはり認識が変化してきています。
例えばモーセ五書の資料とされるヤハウィストなどはかつてはソロモン時代の作と
されていたのに、現在では王国末期のヨシヤ王の時代の作とする説からヘレニズム時代の作
とする説まで千差万別で、ヤハウィストといっても共通認識など現在では存在しません。
818817の続き:04/01/13 11:50
文献ですが、日本語でも結構出ています。
古代イスラエルの歴史についてならば、山我哲雄「聖書時代史-旧約篇」(岩波)、
マッカーター編「古代イスラエル史」(ミルトス)には最新情報が触れられています。
それから考古学についてですが、北米で定評のあるマザール「聖書の世界の考古学」の
邦訳が最近出ました。かなりオーソドックスな内容ですが、参考になるでしょう。

古代イスラエルの宗教についてですが、クレメンツ編「古代イスラエルの世界」(リトン)
があります。人類学や社会学の理論を古代イスラエルに適用するという近年の旧約学の
傾向の先駆け的な文献として必読です。

旧約聖書の文学や神学については、全体の概説に関しては単行本としては見るべきものは
ありませんね。モーセ五書についてはワイブレイ「モーセ五書入門」(教文館)、預言書に
ついては金井等編「古代イスラエル預言者の思想的世界」(新教)などが参考になります。

全体の諸論点についての最近の動向についてなら、「現代聖書講座」第1〜3巻(日本基督教団)
がよくまとまっています。そこに付されている文献表を参考にすれば、もっと掘り下げて
調べることもできます。

単行本について書きましたが、「聖書学論集」(日本聖書学研究所)なども使えますね。

インターネット上の情報源についてですが、同志社大学の野本教授(旧約学)のウェブサイト
を調べれば、そのリンク先から沢山の情報を入手できるはずです。
819天之御名無主:04/01/18 23:22
旧約聖書をコンプで読みたいのですが、どこで売ってますか
820天之御名無主:04/01/18 23:59
それはヘブライ語でってこと・・・?
日本語なら、大きな本屋で売ってる
821天之御名無主:04/01/19 00:03
どこの本屋?
822天之御名無主:04/01/21 03:38
ワッショイは古代ヘブライ語で訳すと神が来たって意味になるらしいんだけど




何故?
823天之御名無主:04/01/21 12:49
>>821

財団法人 日本聖書教会
ttp://www.bible.or.jp/main.html

トップページの「聖書のお求め」のなかに、「お近くの書店検索」というのがあるから、
検索してみては?
824天之御名無主:04/01/24 09:19
ラジオとかでやってた「暗いと不平を言うよりも進んで灯りをつけましょう」
っていうのは聖書からの引用ですか?誰の言葉なんでしょう。
「心に愛がなければどんな言葉も相手の胸に響かない」というのはパウロの
言葉らしいですが、これもどこからの引用なんでしょうか。ちょっと
読んでみたんですけど見つからなくて。
825天之御名無主:04/01/26 21:32
>824
マザーテレサ
826天之御名無主:04/01/27 08:44
>825
そうだったんですか、ありがとうございます。
827天之御名無主:04/01/28 20:53
映画版で尋ねても反応がなかったので、こちらでもお聞きしてよろしいでしょうか。。。
フランコ・ゼフィレッリ監督の「ナザレのイエス」という作品のDVDを
お持ちの方、画質・音質はどんなものでしょうか。
828天之御名無主:04/01/28 22:08
>>827
この板でDVDなんてものを聞くのが間違っている。
古い方では古典、音曲、絵巻物の類を見たことがあったとしても、
新しい方ではカセットテープくらいがせいぜいだ、ここの住人わw
829827:04/02/05 14:23
>>828
そうですか。。。
どうもありがとうございました。
830天之御名無主:04/02/05 20:16
コラ、とかアカン、も向こうの言葉と似た意味合いがあるね・・
831天之御名無主:04/02/05 21:36
>>817-8はかなり参考になるな
832天之御名無主:04/02/15 02:22
あげ
833天之御名無主:04/02/15 12:13
聖書に題材をとった絵画ができるだけ多く出ている本を探しているんですが、なにかいい本はないですか?
とりあえず、「図説 聖書物語 旧・新約」 「西洋絵画の主題物語 T聖書編」 は押さえてあるんですが。
あと、アートバイブルってどうですか?
834天之御名無主:04/02/15 17:15
「画集」「宗教画」で検索するといっぱいヒットするけど。
835天之御名無主:04/03/13 12:41
あのさぁ、イエスの先祖ってさ「マタイ」と「ルカ」の福音書で
違ってるんですけど






なんで?
836天之御名無主:04/03/15 06:44
どのみちそこらは神話伝説の領域なんだからソースが違うってことじゃないの。
837忘れた人:04/03/21 00:21
聖書には神に愛されて死を経験せずに天国に引き上げられた
そういう話がどこかにあったはずなのですが
最近それを参照したくなって場所が見つかりません。
どこの記述か誰だったか教えてください。
お願いします。
838天之御名無主:04/03/21 02:14
>>837
あれよ。カインの娘。
エノクだとおもわれ
839天之御名無主:04/03/21 06:47
共立女子短大の近藤恵子さん、かわいい。
840天之御名無主:04/03/21 22:08
誰それ?

画像うぷきぼん
841天之御名無主:04/03/21 22:26
実は旧約聖書のほとんどは万葉集のようなイスラエル民族の詩なんだよね。
それ以外に法律や神話があったりするわけで一言で言えば
民族の叙事詩なんだよ。

十戒とかも法律。いつしかそれが現代でいう宗教に形を変えていった。
ローマによりイスラエルが国家として完全な危機に陥ったとき
もう自民族中心主義な考えはやめるしかないと悟り
自ら立ち上がったのがキリストだったわけ。
国家の法律に過ぎなかったものを精神的な意味合いを加えて
昇華させたのが彼の業績。

しかし、ついにローマの陰謀にあい磔にかけられる。
キリストはローマ人と自国人の間に立たされ苦しい説明
を何度もしている。

しかし、ローマがなければキリストは幸せに暮らしていただろうに。
嘆かわしい。

842忘れた人:04/03/21 22:27
>>837
ありがとうございました
843天之御名無主:04/03/24 23:15
>841
信仰が無いと、そのようにしか感じられないんだよね。

どう受け取るかはそれぞれだけど、キリスト信者の殆どはキリストとの歴史と
預言の書だと思っているよ。
844天之御名無主:04/03/26 16:17
>>835
ヨセフ系の家系とマリア系の家系の違いではないか、と聞いたことがある。
845天之御名無主:04/03/27 19:35
>>844
ルカとマタイの用いた伝承資料が違うから。
或いは、夫々彼ら自身の創作であるかもしれない。
NAB とか Bible de Jerusalem の註釈みてね。

ヨセフ側とマリヤ側の違いなどという苦しいこじつけは、今時、原理主義者ぐらいなもの。
846おそいそら:04/03/27 20:41
まあ、どっちの家系図もイエスがダビデ(エッサイ)の家系であること=メシア
ということを証明するため、あるいはでっちあげるためのの描写ですからね。

一般的にヨセフの父方の家系(をダビデの血筋)とするのが普通なのでしょうが、
メシア証明のため処女マリアの伝承も使っているため、
マリアの血筋じゃなきゃ不味かろうと意見もあったのではないかと。
847天之御名無主:04/03/30 15:01
つか、キリストは死亡したわけだが(復活はおいておいて)

他に兄弟が何人かいたよな?
そうなると、マリアの末裔って現代にもいるのかね?
848天之御名無主:04/05/16 15:22
質問です。

イエスの血は母からきてますよね。
母の先祖はナタンですよね。
ナタンはダビデが寝取った家臣の妻バテシバですよね。
ダビデはバテシバを奪うために家臣を殺しましたよね。
イエスも罪深い血を引いてますよね。
なぜ無原罪なのでしょうか。

お答えください。
849天之御名無主:04/05/16 15:33
>>848
|†| キリスト教@質問箱114|†|
http://etc.2ch.net/test/read.cgi/psy/1084550940/173
より誘導しました
850天之御名無主:04/05/17 10:13
>>848
イエスに母の血は実際に流れてないんじゃないの?
キリスト教の受肉とか三位一体とかの考えからしても。。。
851天之御名無主:04/05/30 23:09
創世記にある
「地は混沌であって、闇が深淵の面にあり、神の霊が水の面を動いていた。」
の部分なんですが、この「神の霊」とは「神のれい」と読むのか「神のみたま」と読むのか、
どちらなのか分かりません
どなたか教えてくれませんか?
852天之御名無主:04/05/30 23:34
ナザレのイエス という男がおってな。
毎晩、毎晩ユダヤという村で「悔い改め」というものを
やらかしてな、村人を困らせておったそうな。
その「悔い改め」は村人には嫌われておったんじゃが
ナザレのイエス はたいそう気にいっててな、村人に好かれたいと思って
「エルサレム入場」などという悪事までやらかして村人をさらに困らせたんじゃ。
ナザレのイエス についにあぼんの神様の天罰がくだってな、
ナザレのイエス は十三日の金曜日の日にローマ兵に鞭打ちの刑にされ
茨の冠をかぶったまま十字架運び、挙句十字架に四肢を釘付けされて磔
槍で脇腹を破られ、すっぱいぶどう酒を飲まされ、
「神よ、神よ、どうして私をお見捨てになったのですか」といっても尚、死なせて貰えなかったんじゃ。
昔、昔のお話だよ・・・。
                 ||    ::::::::::::::::::::::::::::::
                 ||       :::::::::::::::::::
   ∧_∧        ||   ∧ ∧   :::::::::::
   ( ´Д`)      i    (・д・)∧ ∧::::::::::
  /::: Y i     ,-C- 、( y  (゚Д゚ ) ::::::::
 /:::: >   |    /____ヽ (___、|_y∩∩ ::::
 |::::: "   ゝ   ヽ__ノ   (__(Д` ) ::
 \:::::__  )//    // っ⊂L∧ ∧
                   ∧ ∧ (  ;;;;;;)
こんな昔話は子供の教育に良くないのォ・・・
853天之御名無主:04/05/31 00:25
>>851
普通、日本語の聖書にはフリガナが振ってあるはずだけど?
新共同訳では「かみ の れい」。
854天之御名無主:04/06/01 20:34
旧約聖書最高の王ソロモン王が天使ではなく
柱に封印した72の悪魔を使役しているのはなぜ?
855天之御名無主:04/06/01 20:47
ユダヤの神が悪魔ですー。
もっとも神と悪魔を両方演じてましたけどね。へへへ。
856おそいそら:04/06/01 20:58
>>854
ソロモンは旧約の中でも異教度の高い王だよ。
確かに繁栄した時の王で神殿の創始者だから、
賞賛もしてるけど非難されてるケースもそれ以上に多い。

でも悪魔を使役するって話は初耳だな。出典は?
857天之御名無主:04/06/01 23:34
ヨセフスの「ユダヤ誌」あたりに載ってなかったかな。
858おそいそら:04/06/02 07:27
うーん『戦記』にも『古代誌』にもそれに関連した記述はないなぁ。
だいたい神殿建設の事跡と派手な外交、知恵の称揚あたりがおもですね。
あと政略結婚が多くて妻がほとんど外国人で、異国の文化を取り入れまくった事を
非難されてますね。

もしかしたらエノク書みたいに、一文から妄想爆発的な文書か
伝承があるのかもしれませんね。

ヤーヴェと異教の神とソロモンの関係考えると、近代のファンタジー作家がオリジナルに
作った設定じゃないかという気もするのですが…。
859おそいそら:04/06/02 11:01
どうやら『レメゲトン』(別名『ソロモンの小さな鍵』)という魔術書が出典のようですね。
これの写本の最古は17世紀のようです。

悪魔学者ヴァイヤーがこれを参考に『魔界王国』を著し、
さらにそれを参考にしたコラン・ド・プランシーの『地獄の辞典』(19世紀)が
一般に紹介される契機になったようですね。
(レメゲトンでぐぐって得た知識)

ソロモン王が72の悪魔(ジン)を閉じ込めたエピソードは『千一夜物語』から
来ているそうです(となると10世紀前後には伝承として成立してることになるな)。

この話自体は何時頃、何を契機に成立したかまではちょっとネットでは追えないようです。
とりあえずソロモン関連の旧約外典・偽典を漁ってみます。
860天之御名無主:04/06/04 00:59
ソロモンがエルサレム神殿建設に魔物を利用した話は、
どうやらタルムードに載っているようだ。
↓こことか参照
ttp://en.wikipedia.org/wiki/Asmodai

タルムードの本文が読めればいいんだが……。
キリスト教的な「悪魔」の協力を得たというよりは、
魔物をうまく利用したというニュアンスのようだ。
861天之御名無主:04/06/04 01:35
やっぱヨセフスが原典っぽい・・・

http://voynich.no-ip.com/enigma/chapter8.pdf

ここの8.4.2
862山野野衾 ◆UJr4Al4ZYM :04/06/04 02:12
『千一夜物語』ではわざわざ
「おれはむかし、ダーウドの子スライマーンにそむいたものだ。おれ
の名はサクル・エル・ジンニーという。(後略)」
と自己紹介までしてくれていますね。老漁師と壺の魔人の話です。
『クルアーン』にも、スレイマーンの軍隊がジンと人と鳥で出来てい
たという話があったような。
863おそいそら:04/06/04 18:40
>>860,861,862 乙。

ヨセフスの『古代誌』の[42〜48がそれのようですね。
指輪に言及しているところからも多分…。
悪魔を使役するという事に集中して見落としていた。
正直スマンカッタ。


 “神がソロモンに授けた思慮分別と知恵は人並はずれたものであった。
 それが古の賢人を凌駕したのはもちろんであるが、理解力の点で
 他のすべての民族に勝ると評判のエジプト人ですら、王に比べれば
 いささか見劣りし、その聡明さも王にはかなわなかった。
  ソロモンはまた、同時代のヘブル人の間で賢人との評判を得ていた者たち、
 すなわち、エタンや、マホルの三人の子へマン、カルコル、ダルダ等よりも
 賢かった。彼は頌詩や歌を1005巻の本に、箴言を3000巻の本にまとめた。
 あらゆる草木について箴言で語り、それはヒュソッポスから香柏にまで及んだ。
 鳥や地上のあらゆる種類の獣、魚、空を飛ぶものなどについても同様である。
 自然界には無知のために調査を怠ったものは一つもなく、全てを哲学的に考究し、
 それぞれの固有の性質を完璧に解明した。
  神がソロモンに悪鬼を追い出す秘技を授けたので、大勢の人間が治癒されて
 恩恵を受けた。彼は病を癒す呪文を考案し、また、悪霊にとりつかれた者が
 それを追い出して二度と入らせないための魔よけの秘法を案出して残した。
 こうした秘技や秘法による治療は、現在でも私達の間で極めて盛んである。
 実際、私は同胞の一人でエレアザロスという男が、ウェスパシアヌスや、
 その息子達、千人隊長、その他大勢の兵等が見守る中で、悪霊に取り付かれた
 男達をそれから解き放つのを目撃した事がある。その治療の仕方は次の様であった。

864おそいそら:04/06/04 18:42
 エレアザロスが悪霊につかれた男の鼻の所へ指輪を近づける。その指輪の印章の
 下にはソロモンの処方箋どおりに薬草の根がぶらさげられていた。そして、
 男がそれを嗅ぐと、悪霊が鼻孔から出て行った。そしてエレアザロスは男が倒れるや、
 ソロモンの名をとなえ、ソロモンが作った魔除けの呪文を口にしながら、二度と男の
 中に戻ってこないように悪霊に厳命した。
  次にエレアザロスは、自分にこのような治癒力があることを見物人に納得させるために、
 水の一杯入った盃だか洗足の鉢だかを少し離れた所に置いた。そして彼は
 悪霊が男から去ったことを見物人にしかと見せるために、出て行った悪霊に向かって、
 それをひっくり返すように命じた。すると、その通りの事が起こり、ソロモンの
 聡明さと知恵がはっきりと示されたのである。
  私がここでこのような事を語ったのは、ソロモンの天与の才が
 どんなに優れたものであったか、また、神がどんなに彼を愛したかを万人に
 知って欲しかったからであり、また、王の徳が全てにおいて卓越していた事を
 天が下の全民族に知ってもらいたかったからである。”


『列王記』や『歴代誌』でソロモンが神に要求し与えられた知恵は、
統治の法や(民を裁くための)善悪の判断に関することだから、
ヨセフスの上記の記述は『ソロモンの知恵』7・15〜21から来てるようですね。
865おそいそら:04/06/04 18:44
 “神がわたしに許し給うように、
  知識に従って語り、
  与えられたものにふさわしく心を用いることを。
  何故なら彼は知恵の導き手でもあり、
  賢い者たちの案内者でもあるからだ。
  彼の手の中にわれらもわれらの言葉もあり、
  すべての悟りと手の業の認識もあるからだ。
  存在の偽りなき知識を彼こそわたしに与え、
  世界の秩序と諸元素の働き
  時の始めと終わりとまん中、
  冬至・夏至の転換と季節の変化、
  年の循環と星辰の位置、
  動物の性質と獣の気質、
  諸霊の力と人の推論、
  植物の種と根の効用をも彼は知らせた。
  隠れた物、顕な物みなをわたしは知った。
  万物の計画者なる知恵がわたしに教えたから。”
866おそいそら:04/06/04 18:45
『レメゲトン』の72柱の悪魔の中にはアスターテやバアル
の名がある事から、悪霊=異教の神のようだ。
他にも『エノク書』に出てくる堕天使の名もあるから
悪霊=異教の神=堕天使という認識らしい。
さらに旧約聖書では神の御使い>人間で記述が一貫しているので
神>神の御使い>人間>堕天使という形でソロモンが使役するのが
天使じゃなく悪霊になったようだ。
 以上の事から考慮すると「ソロモン王の72柱」の伝承は、
モーセから預言者の時代までのユダヤ教の異教に対する闘争と支配の歴史を、
またエノク書にみられる天使観を、
神より知恵を与えられたとされるソロモン王の一個の人格にぶち込んだ
混肴物らしい。

でも72という数字は何処から来たんだろうか。
カバラ的な意味数なのか、
あるいは中世的な宇宙観の正に対する負、
という感覚から来たんだろうか?

長文スマソ。
867天之御名無主:04/06/04 21:25
まとめ乙!

個人的には>>866の魔神の選定の変遷に興味があるんだが、よくわからん。
ttp://www5.cncm.ne.jp/~ryuji-t/kenkyu/solomon.htmに
旧約偽典「ソロモンの遺言」の部分訳がある・・・悪魔がいくつか羅列されているらしい。
ただ、72の魔神とは無関係な名前ばっかり。
ナグ・ハマディ文書にも「ソロモンの書に49の悪魔の名前が載っている」というようなところがあって、
日本語訳の注釈では「当時ソロモンの名を冠した魔術書は多く、どれか特定できない」とある。
当時のソロモンの書にどういうのがあるか、書かれてないのが残念。
868天之御名無主:04/06/05 16:19
 聖書の中で、歴史的に事実だと言われている
エピソードはどれですか?
869おそいそら:04/06/06 10:04
>>868
新約、旧約のどっち?

まあ両方とも立場によって千差万別だけど。
870天之御名無主:04/06/06 16:48
旧約聖書の場合だと、次のような感じだと思う。
(マカバイ記など、アポクリファを除く)。

○創世記・・・はっきりと史実と確認できるエピソートは存在せず。
○出エジプト記〜申命記・・・これにも存在せず。
○ヨシュア記〜士師記・・・これにも存在せず。
○サムエル記・・・これにも存在せず。
○列王記・・・ここら辺りからぼちぼち、それらしいエピソードが出てくる。
○さらに列王記に出てくる王国分裂以降の記事と平行して、預言書や歴代誌、
エズラ記ネヘミヤ記にも、断片的にそれらしいエピソードが出てくる。

史実と確認できる一番古いエピソードは列王記下1〜3章。この記事はモアブが
オムリ王朝に苦しめられたという内容だけど、これが史実であることはメシャ碑文
から確認できる。

なお聖書にはダビデ・ソロモンのエピソードが満載されているが、
一点として史実と確認できるものはない。ソロモンの神殿や宮殿はその破片の一欠けら
さえみつかっていないし、ハツォル、メギド、ゲゼルをソロモンが再建したという
エピソード(列王記上9章15〜17節)は現在では疑う学者が多い。というか、
そもそもダビデ・ソロモンの実在を疑う学者さえいる。つい最近ヨアシ王がソロモン
神殿の修築を行ったというエピソード(列王記下12章)を裏付ける碑文がみつかったと
大騒ぎになったが、結局贋作だった。ソロモン「帝国」を証明したい学者には喉から
手が出るほど待ち望んでいた証拠だったんだけどね。
871天之御名無主:04/06/06 16:49
またヨシュア記〜士師記にあるカナン人殺戮のエピソードについても一点として
イスラエルによる殺戮を示す証拠は見つかっていない。

ちなみに例えば民数記22章のバラムのエピソードと類似した聖書外史料も
みつかっている(デイル・アラの“バラム・テクスト”)が、この史料は紀元前8世紀
前半頃のもので、モーセの時代との関連性は不明(というか、モーセの実在も不明)。

オムリ王朝以降の聖書外史料としては、テル・ダン碑文、黒色オベリスク碑文、
サマリア・オストラカ、サルゴン2世年代記、シロアム碑文、ラキシ書簡、
キュロス円筒印章、サマリア・パピルスなどから、断片的にだけど、
聖書のエピソードを史実と確認することができる。ただ聖書とは異なる証言をしている
史料もあるので、どちらがほんとうのことを伝えているのか激しく議論されている
ものもある(例えばテル・ダン碑文、サルゴン2世年代記)。

状況証拠からはもっと多くの聖書のエピソードを史実と信じてもよいとは思うけど、
聖書外史料からはっきりと史実と確認できるエピソードはそんなには多くないよ。
といって聖書の「歴史」もバイアスがかかり過ぎていて、とてもじゃないが、
そのまんま信じろといわれてもねえ。
872おそいそら:04/06/06 22:27
旧約だと大雑把な分け方(レッテル張り)だと、

創世記史実→ファンダ
アブラハム史実→史学乃至学術に忠実であろうとする神学者
モーセ史実→神学的関心のある史家
士師〜バビロン捕囚史実→史家
第2神殿以降史実→実証主義史家、反宗教史家、反ユダヤ・キリスト教者etc。

だいたいこんな色分けか。
873870:04/06/08 14:44
>>872
ミニマリスト(旧約聖書の歴史書としての価値をほとんど認めない学者たちのこと)の全てが、
アブラハムやモーセの実在まで否定しているわけではないよ。

紀元前2000年紀にメソポタミアやエジプトからイスラエルの共通の祖先となるような人物が
パレスチナにやってきたことは否定するが、後期青銅器時代末期から初期鉄器時代にかけて
イスラエルが出現し、さらに国家が成立し捕囚に至る過程でイスラエルという集団に流入してきた
諸集団のひとつにアブラハム集団やモーセ集団がいた可能性を肯定するミニマリストの学者もいる。
イスラエルは「カナン人」以外に、東西南北から諸民族が流入して形成された可能性が高いからね。

まあ、アブラハムやモーセの実在を肯定したとしても、創世記や出エジプト記のどのエピソードが
アブラハムやモーセに関わる史実なのかはまったく不明だし、多分もともとアブラハムやモーセ
とはまったく無関係であった言い伝えまでもがアブラハムやモーセに結びつけられて旧約聖書に
加えられている可能性があるから、創世記や出エジプト記にははっきりと史実と認められる
エピソードは存在しないわけだけど。
874854:04/06/08 19:21
72柱の件、大変ありがとうございました。
875天之御名無主:04/06/09 01:47
新約聖書の四福音書で描かれている生活習慣や風俗、それから律法に対する考え方は、史実なのでしょうか?
876天之御名無主:04/06/09 02:07
>>875
それを調べるのが民俗学・神話学の仕事です
都合の良い質問をしない事。
877天之御名無主:04/06/09 12:05
>>876
てか、史学の領域だと思うのだが。
878天之御名無主:04/06/09 14:12
 少なくとも、キリストは実在していた訳だから、「聖杯」も「聖槍」
も実在していたと思う。

 ソロモン王が実在していないとなれば、シバの女王も存在していなか
った事になるし、十戒石版を収めたと言われている、アークの存在も怪しく
なりますけれど?勿論、エチオピアの歴史も嘘という事になりますが。
879天之御名無主:04/06/09 16:46
うわさを(そのまま)しんじちゃいけないよ
880天之御名無主:04/06/09 21:48
>>878
聖書読んでないでしょ。

シバの女王や契約の箱は、旧約に記述されてますが、聖杯(Graal の方)や聖槍は、
新約に記述はありません。ただ「槍で刺された」と書かれているだけ(恐らく、ヨハネ伝の
作者が、イエスの死を強調するために記述した。Bible de Jerusalem、New American Bible
の当該箇所註釈参照)。その兵士が改宗したとも、槍が聖なるもので、後世に伝えられた、
とも書いていません。

てか、聖杯&聖槍伝説が、キリスト教以前の西欧の伝承に由来とすることは常識で、
さらにそれ以前の淵源の研究もでてるんですけど(古典的なところで、J. L. Weston の 
"From Ritual to Romance"。最近は、Weston 説は殆ど支持されてないけど、
これ知らなきゃ、民俗学でも神話学でもモグリね)
881天之御名無主:04/06/09 22:06
>>878
はそれ以前の問題。
彼は虚構が歴史を容易く動かす事がわからない。
882天之御名無主:04/06/10 00:01
>>878
ベイカーストリートもある事だし、シャーロック・ホームズの実在は疑い得ない。
きみの判断基準はこれで宜しいか?
883天之御名無主:04/06/10 00:12
ダニエル書の
「日の老いたるもの」
が唯一神の別称とされている(少なくとも注釈にはそうある)事に対する合理的説明をお願いしたいのだが。
わかる人がいれば説明希望。
884天之御名無主:04/06/10 01:04
>>883
日の老いたる者=the Ancient of the Days

日≠sun 日=day

悠久の時を経た者
古き者
885天之御名無主:04/06/10 02:13
俺も最初はそう思ったんだが、確か英訳にした際の誤りではなかったか?
886天之御名無主:04/06/10 03:09
>>885
英訳過程での誤訳とするなら
別の英訳語としてはどんなのが考えられるの?
887天之御名無主:04/06/10 03:16
問題にするならヘブライ語でどうなってるか、では?
888天之御名無主:04/06/10 04:59
つか、おまいらえらそうに語ってるが
ヘブライ語読める人、挙手してみよ
889天之御名無主:04/06/10 08:50
そもそもダニエル書はヘブライ語表記か?
890天之御名無主:04/06/10 14:50
>>888
少しだけ読める。
このスレの住人ならまったく読めないって事もないだろ。
しかしヘブライ語聖書なんかあったか?
イスラエルがようやく復元したところだろ。
>ヘブライ語
日の老いたる者は英訳が巧くいってない感じがしないか?
原文を知らないから間違っているとも言えずもどかしいのだけども
不自然な呼び方になってるよな。
>英訳
891878:04/06/10 15:40
 ノアの箱舟はどうですか?

 ノアの箱舟の話そのものは創作くさいが、洪水が起こった事
は、事実でしょ?
892870:04/06/10 16:51
>>883
ウガリト神話の研究によって、現在ではエル神崇拝がヤハウィズム形成に大きな影響を
与えたと考える学者が多い。両者の間には多くの共通点が認められるからだ。

ダニエル書の「日の老いたるもの」という表象もそのひとつ。エル神についてもウガリト神話
で似た表象が与えられている。エル神は灰色の顎鬚をたくわえ、かつ「永遠の父」と
呼ばれている。

さらにダニエル書の「日の老いたるもの」同様、エル神はウガリト神話では法廷における
審判者として登場する。

その他の点でも、ヤハウェとエル神との共通点はかなり挙げることができる。

ということで、元来はエル神・バアル神、神の法廷からなる神話構造を聖書記者が拝借して、
ヤハウェ・人の子、神の法廷からなる物語に仕立てたんだろうね。

ちなみにエル神崇拝とヤハウェ信仰の類似性については、次のような本が参考になる。
○クロス『カナン神話とヘブライ叙事詩』
○Mark S.Smith,The Early History of God(・・・この本はモロにそのことをメインに
扱っており、参考になる。ちなみに同著者にはウガリト神話の概説書や一神教の成立過程を
扱った概説書もあるので、興味があれば、どうぞ)。


>>889
「日の老いたるもの('attik yomin)」はヘブライ語ではない。アラム語。
ヘブライ語の場合「日(yom)」の独立系が複数形の場合、語尾にinがつくことはない。
893天之御名無主:04/06/10 19:12
たとえば箱船自体英訳からの孫訳で生まれた言葉なわけだ。
(誤訳とも言う)
ウガリトのエル神に似た表記が見られる…で終わりにされては消化不良だ。
「日の老いたる者」
がどうした意味合いを持っていたか、それを質問者は知りたいんじゃないのか?
894天之御名無主:04/06/10 22:25
誤訳もなにも、ヘブライ語の tebah の正確な意味はわかってない。
古エジプト語との類似や、コプト語訳聖書から類推して、
恐らく「箱」か「船」に近しい語だと考えられているので、「箱舟」は適切。

英語では ark だが、これはウルガタの arca に倣ったもので「箱」を
意味するのだから、とくに誤訳とはいえない。ちなみに、仏語でも、arche。
895天之御名無主:04/06/10 22:48
わかったから本題に戻せ(苦笑)
俺の場合は学生の頃と違って図書館で資料請求は暇がない(だから買う事にした・苦笑)。
だいたい俺みたいに一万二千四百円出して聖書学の本を取り寄せる粋狂な人間ばかりじゃないだろ、その為のネットだろ(笑)
しかも上記の内一冊の邦訳は無しだろ。
…まぁ そう言うわけで概要の説明をお願いします。
態度でかくてすいません。(笑)
896天之御名無主:04/06/10 23:37
「日の老いたる者」は、老いた人、古い人、といった意味のアラム語的表現(直訳)だろう。
RSV では Ancient of the days だったのが、New RSV では Ancient one に変えられ、
その代わり注をつけて、アラム語の直訳を載せるようにしている。

てか、自分で註訳書くらい立ち読みしろ。
897天之御名無主:04/06/11 01:34
http://academy3.2ch.net/test/read.cgi/min/953745947/485
質問者はたぶん「日の老いたる者」がヤハウェとは別の神であるという考えを持ってるんでしょう
898天之御名無主:04/06/11 01:53
別にそれはあながち間違ってないだろ。
聖書にはっきり
「主はいと高き神より嗣業の土地を割り当てられ」
との記述あり。
899天之御名無主:04/06/11 06:36
>>898
具体的にどこ?
900870:04/06/11 11:19
>「主はいと高き神より嗣業の土地を割り当てられ」
>との記述あり。
申命記32章8〜9節。イスラエルが元々はエル神崇拝であった証拠として
よく引き合いに出される箇所だよ。「いと高き神('elyon)」は聖書外では
エル神に用いられた称号だ。

邦訳でなくて悪いが、先に挙げたMark S.Smith,The Early History of Godは
まさにこういう点を扱った本なので、紹介したんだよ。
聖書の記述に信用を置くと、初期イスラエルはカナンとの出会いによって
混淆主義に陥ったような印象を受けるが、スミスはこれとは逆に、
初期イスラエルは元々は多神教であったが、ヤハウィズムの台頭によって
王国時代になってようやくカナンからの訣別が始まったと考える。
要するに、スミスは申命記32章8〜9節も多神教時代の痕跡とみる。

たしかに聖書には多神教時代の痕跡らしきものが数多く存在するが、
しかしそのような伝承が唯一神崇拝を強く押すユダヤ教聖典内に置かれた場合にも
果たして多神教的意味でとらえてよいものかどうか。
多神教時代の伝承、単一神崇拝時代の伝承など寄せ集められて、唯一神崇拝の
文脈に置かれた場合に、その伝承をどう評価すべきということだが。
901天之御名無主:04/06/11 16:32
>>898
>別にそれはあながち間違ってないだろ。

頭悪いよ。もしかして旧約は、思想的に統一的だと思ってる?
旧約聖書には、執筆年代に800年前後の開きがある。
思想的にも、創世記とイザヤ書じゃ、全く違う。

申命記とダニエル書は、それぞれ全く別個に考えなきゃ、
学問とはいえない。
902朝まで名無し:04/06/11 19:56
エゼキエル書の冒頭に出てくる、神の乗り物は、ワタクシには惑星探査車にしか
見えない。
903天之御名無主:04/06/12 00:43
でもなんにせよちょっと本気になったら和書じゃカバーしきれない世界だよな。

>>902
その路線で妄想を膨らませてSFを1本物にするといいかもしれんぞ。
904天之御名無主:04/06/12 10:35
>>901
どっちが頭悪いんだか。
そうした複雑な成立の過程があるがゆえ、唯一神を筆記者がどう言った思想・概念・根源を元にしてるか知る必要があるだろ。
もしかしてこのスレで、旧約(新約でもいいが)は思想的に統一されていると思っている人間がいるとでも思ってる?
そう言った人間はロムに撤すると思うけど。
905天之御名無主:04/06/12 17:17
■重要■マリヤ崇敬が間違いである証拠と怪奇現象への説明等[2004/04/12(月) 01:02]
http://www.soutokuhu.com/bbs/test/read.cgi?bbs=psy&key=1045154847&st=245&to=249&nofirst=true
↑リンク先の文書を保存願います。

協力者の皆様へ[2004/01/24(土) 09:16]
http://www.soutokuhu.com/bbs/test/read.cgi?bbs=psy&key=1045154847&st=193&to=194&nofirst=true

意地になって反発するカトリック教徒の心理[2004/01/24(土) 09:30]
http://www.soutokuhu.com/bbs/test/read.cgi?bbs=psy&key=1045154847&st=195&to=196&nofirst=true

詭弁封じ[2004/01/17(土) 22:12]
http://www.soutokuhu.com/bbs/test/read.cgi?bbs=psy&key=1045154847&st=187&to=187&nofirst=true

イシス崇拝やマリヤの怪奇現象に関して[2004/02/01(日) 03:-25]
http://www.soutokuhu.com/bbs/test/read.cgi?bbs=psy&key=1045154847&st=204&to=205&nofirst=true

本から引用[2004/03/07(日) 02:20]
http://www.soutokuhu.com/bbs/test/read.cgi?bbs=psy&key=1045154847&st=225&to=228&nofirst=true
906901:04/06/12 19:45
>>904

はぁ?
んじゃ、何で「『日の老いたる者』がヤハウェとは別の神である」という考えに対して、
「別にそれはあながち間違ってないだろ」なんて言ってんの?

前者はダニエル書、後者は申命記。それぞれ別個の成立過程を経てきたであろうに、
ダニエル書”固有”の表現に対して、申命記の、しかも論争中にある一文を持ってきて
「別に」「あながち間違ってないだろ」って、意味不明。

まず、「日の老いたるもの」が、ヤハウェとは別物の「いと高き神」を指している、
と主張する研究者、挙げてよ。

やっぱり、頭悪いよw
>>906
頭に血が昇ってるぞ。も少し落ち着け。
レスが煽り口調になってる。
908天之御名無主:04/06/13 04:55
いと高きもの=エル神の別名にそれに近いものがある、と書いてあったのに読めないらしい。
筆記者が唯一神を指すときベースになった神は違うはずなんだよ。
たとえば他神教だってそう。
他神教の場合は問題はそんなにないけれど、一神教の神は唯一無二の存在だからどの筆記者が唯一神のベースとして別の神を用いたのはその筆記者の時代背景や思想を知る上で重要だし、学問を卑しくも語るものはそうするべき。
ファンダメンタリストは議論の妨げになるのでお帰り願えますか。
909901:04/06/14 10:02
あのね〜・・ >>892は、「日の老いたるもの」に関しては、エル神のイメージ
を拝借 or 影響を受けた可能性がある、って言ってるのであって、
「『日の老いたる者』がヤハウェとは別の神である」なんてことは言ってないわけよ。

それに対して、「別にそれはあながち間違ってないだろ」って言いながら、
”申命記の記述を持ち出して”反証してる、自分の愚かさに気付いてる?

>だからどの筆記者が唯一神のベースとして別の神を用いたのは〜
>学問を卑しくも語るものはそうするべき。

↑自分で言っておいて、その反対のことしてんじゃんw 
ダニエル書の神概念に関しては、ダニエル書と、それに近いスクールで
書かれたとされる文書を持ってこなきゃ意味なし。申命記がそれであるというなら、
申命記とダニエル書が、思想的に近いスクールで成立したという証拠、
是非持ってきてくれ。

>ファンダメンタリスト

意味わからんけど、近いところでは、>>880>>894 >>896が、あたいのレス。
ちみより、ずっとこのスレに貢献してると思うよw
910天之御名無主:04/06/25 20:19
質問なんですけど、ヨーロッパ中世の神学者たちは
ラテン語聖書はもちろんだと思うんですが、どんくらいヘブライ語聖書を読んでたんでしょうか?
911天之御名無主:04/07/02 23:43
>>910
ほとんどの学者は全く読めなかったらしい。
例えばヒエロニムス(聖書のラテン語訳と作った人)はアウグスティヌスに
「ヘブライ語のアルファベットは何種類の文字があるのか」
といったことから説明しなければいけなかったほど。

912天之御名無主:04/07/05 21:26
>>911
その二人、中世ではなく、古代の人なんですけど・・
913天之御名無主:04/07/06 01:33
創世記に出てくる年代一々計算してたら
ノアのお祖父ちゃんで(聖書内での)人類中最も長命だった
メトセラって大洪水と同じ年に死んでるんだよね
これって悪人だったから孫の箱舟に乗せてもらえないで
大洪水で死んだって事?
それとも善人だったけどたまたま大洪水が来るちょっと前に
寿命が来たって事?
誰か知ってる人教えて下さい
914天之御名無主:04/07/16 07:36
>>912
中世思想原典集成にはその二人入ってるな
915天之御名無主:04/07/16 11:28
あれにはイスラム思想もあるから
916天之御名無主:04/07/16 11:31
中世思想原典集成は、使徒教父(2世紀初頭〜)から収録してるし、第20巻には近世も載せてる。
中世が中心だから、「中世」って付けてるだけ。
917天之御名無主:04/07/23 17:49
!!
918天之御名無主:04/08/12 22:17
歴代のウルトラマンと仮面ライダーの名前をすべて暗記していないようでは
919天之御名無主:04/08/18 19:08
聞きたいのですが、生命の木はセフィロトの木と言う呼び方がありますよね。
では、知識の木にはこういう呼び方はあるのでしょうか?
920天之御名無主:04/08/18 20:30
生命の木を「セフィロトの木」って言うのはユダヤのカバリストのヘブライ語の
呼称であって、エデンの園の2本の木の呼称は聖書には記述されてないのでは?
因みに知恵の木は「マスロトの木」。
921天之御名無主:04/08/18 21:36
>920
どうもです。カバラの独特の考え方みたいですね。
922天之御名無主:04/08/18 22:01
エデンの園の知恵の木は手塚治虫のマンガに「ユフラテの樹」として出てくるね
こちらは手塚オリジナルの名前だろうけど
923天之御名無主:04/08/18 23:52
ユーフラテス?
924天之御名無主:04/08/19 10:12
聖書の中にユフラテは出てくるよ
川の名前だけど、ユーフラテス側とは違うみたい。
925天之御名無主:04/09/03 11:50
926天之御名無主:04/09/07 21:31
驚速XPというのを買いました
これでキリストの復活が少しは早くなるのでしょうか
927天之御名無主:04/09/10 05:57
そおっす。次。
928天之御名無主:04/09/29 17:07:04
聖書の記述によると、エデンは4つの川に囲まれたところにあった。
4つの川のうち、ヒデケルとユフラテの2つは
チグリス川とユーフラテス川に比定されるべきだというのが
古来からの聖書学者の定説。
929天之御名無主:04/12/11 03:28:33
すいません。これはジョークサイトなんでしょうか?
ttp://www.jesus-action-figure.com/
930天之御名無主:04/12/11 12:02:06
InvaridItemとかいわれるね
931  ◆9NChSh.U02 :04/12/11 23:25:50
質問です。ユーフラテスってヘブライ語だとぺー、レシュ、タウで
ペラト(?)だったと思うんですがユフラテというのは何語の表記
なんでしょうか?
932天之御名無主:04/12/14 04:12:03
>>931
「ユフラテ」というのはニホン語の表記です という冗談は置いといて、

創世記第2章14節の最後の1行
マソラ写本 wehannahar harebijoij hwu perat
セプトゥアギンタ(ギリシア語) ho de potamos ho tetartos houtos Euphrates
ウルガタ(ラテン語) fluvius autem quartus ipse est Euphrates
英語 The fourth river was the Euphrates
スペイン語 Y el cuarto R弛 era el Eufrates
ドイツ語 Das vierte Wasser ist der Euphrat
フランス語 Et la quatrieme riviere, c'est l' Euphrate
イタリア語 Il quarto fiume e l' Eufrate

現代トルコ語でフィラトFirat、アラビア語でアルフラトal Furatのほうがまだ元の発音を良く保存してるけど、
シュメール語のプラヌンpranun、アッカド語のプラトpratが語源のアラム語ペラトperatが創世記で本来の名前。
前置詞hwuをくっつけてヒュウペラトhwuperatと読み、ギリシア語の語尾変化に従って翻訳したのが
セプトゥアギンタのEuphratesになったんジャマイカ。
933  ◆9NChSh.U02 :04/12/14 23:46:17
>>932
詳細なレスありがとうございます。
あと、1行目ワロタ。確かに仰るとおりですw
934天之御名無主:04/12/16 15:46:17
ちょっとお尋ねします。
今度、旧約・新約からそれぞれ一作品えらんで、
2000字位で観察・記述してこいっていうレポートを
出されたんですが、当方聖書について門外漢なため、
皆さんの力をお借りしたいのです。
よろしければ、旧約・新約の中で、皆さんお勧めの場面を
教えていただけませんでしょうか?
935天之御名無主:04/12/16 16:48:49
2000字くらいなら小学生でも書けるだろ・・・

旧約→レヴィアタンのくだり
新約→黙示録のドラゴンのくだり

竜つながりでこれ
936おそいそら:04/12/16 18:37:27
>>934
イザヤ書なんか、破壊者の名前がコロコロ変わったり、
キュロス二世の名が出ていたり、
つっこみどころ満載。



でも、いかんせん長いか…。
937おそいそら:04/12/16 18:46:23
新約聖書ならガラテヤ書なんかはパウロがテンパッていて結構面白い。
同じ物語がところをかえて登場する使徒行伝もなかなか愉快な文書だなぁ。
938934:04/12/18 17:02:59
>>935 >>936 >>937
レスありがとうございます。
さっそく読んでみようと思います。
しかし・・・
当方、聖書を読んだことがないため、無事にレポートを
書ける自信がありません。
そこで、聖書を読むに当たってこれだけは知っておいたほうがいい
という基礎知識や、解説書などございましたらご教授ください。
939天之御名無主:04/12/19 08:13:35
>>938
新約聖書で“律法と預言者”という常套句があるけど、これはすべて旧約聖書のことを指している。

あと「しるし」という用語も良く出てくるが、これは神が人間社会の出来事に介入している証拠のこと。
つまり福音書内で民衆がイエスに「しるし」を求めている場合、
イエスの言動が神に由来するものか証拠を示せと主張している。

新約聖書の記事やエピソードは、だいたい旧約聖書に元ネタがある。
ぶっちゃけいうと初期段階のキリスト教徒にとって、
旧約聖書は「こうなればいいなあ」という欲求の書であり、
新約聖書その「欲求が実現するのは今」という主張の書。

新約聖書を読む上では以上のことを念頭においとけば
とりあえず事は足りると思うけど…。
これ以上は、はっきりいってマニアの世界。
課題がどのレベルのものかによるけど、大学の一般教養レベルなら釈義にまでふみこまなくても
あらすじ+感想でも通ると思うけど…。
940天之御名無主:04/12/31 09:17:51
ノアの箱舟ってスマトラ沖のレベル以上だったんじゃないかと
941天之御名無主:05/01/03 00:54:14
>>940
洪水と津波を較べても意味ない気がする。
942天之御名無主:05/01/03 11:23:16
最近大悟したんだが、キリスト教のすべてはバラバである。
この辺見誤るとアッラーの怒りが降ります。
943天之御名無主:2005/03/31(木) 10:41:34
質問ですが

旧約聖書でアダム夫妻の3番目の息子のセツについてですが
彼の子供達が民族の発祥だと解釈したのですが
セツの妻は誰なんでしょうか?

セツが生まれた時点でアダム夫妻と長男のカインしか
地上空間に存在しないと理解していますが
間違っているのでしょうか?
944天之御名無主:2005/04/02(土) 15:36:49
ラートの読解ってどうよ?
945天之御名無主:2005/06/17(金) 10:29:54
神がカインに与えた印ってどんな印だったんだろう?
海外の旧約聖書に関するサイトを覗いても
「こんな印です」と説明している処がない・・・。

ただ海外のサイトで面白かったのは
カインのフィジカルマークは「人間に殺されない為」だけではなく
「動物に殺されない為」に見分ける印だった、とかって説明している人もいたけど。
人間と猿人を見分ける云々どうとかこうとか・・・と。

で、カインの印がどんな形のものだったか知っている人いらっしゃいませんか?
946天之御名無主:2005/06/17(金) 17:24:26
>>945は本当に誰か知ってる人がいると思って、質問しているんだろうか。
947天之御名無主:2005/06/17(金) 21:21:59
いやいや言い伝え諸説云々を聞きたいだけさ。
948天之御名無主:2005/06/18(土) 00:59:36
カインの印って運勢とかホクロとかじゃないかなあ。
949天之御名無主:2005/06/18(土) 05:00:18
精神的なしるしと肉体的なしるしがあるみたいね。
精神的なしるしは確かに運勢系かもしれないけど
肉体的なしるしか…刺青とか?大蛇の刺青で動物を追っ払ったとかw
950天之御名無主:2005/06/18(土) 11:45:57
「旧約聖書」と云うのは
ユダヤ教徒に対する差別的表記ぢゃーっ!!!
したが、それほど迄に日本人は基督教によって洗脳されて居るのだナ。
951天之御名無主:2005/06/18(土) 12:13:40
日本語を話してください
952天之御名無主:2005/07/14(木) 09:38:29
カインとアベルの話について教えてください。
この話で「兄」が弟を殺した、というのは
(兄弟のどちらかがどちらかを殺したというのは)
聖書の中で何か特別な意味があるのですか?
それとスタインベックの小説が題名にしているのはノドのことですか?
953qweit:2005/07/18(月) 02:46:31
旧約聖書の日本語版は存在する?
954天之御名無主:2005/07/18(月) 23:54:11
人間欠陥、遺伝関係。
955天之御名無主:2005/07/19(火) 02:53:33
956_:2005/07/19(火) 04:49:43
旧約聖書って誰が書いたん?
957アンチ筋肉サッカー:2005/07/19(火) 07:20:37
クロマニョン人の壁画から作られたもの。
958天之御名無主:2005/07/19(火) 09:13:13
70人訳?生活のために集まった聖書かも。
959天之御名無主:2005/08/14(日) 21:57:40
旧約聖書のアラム語版タルグムの詩篇22章の冒頭はどうなってるの?
やっぱり、エリ・エリ・レマ・サバクタニなのかな。
960天之御名無主:2005/08/14(日) 22:51:47
>>959
アラム語はマルコの方で、Eli, Eli, lema sabachthani。
マタイは Eli を Eloi とヘブライ語に修正している。
961天之御名無主:2005/08/15(月) 00:01:38
いえ、そうではなく詩篇22章冒頭の句がそうなっているかということです。

Eloiはヘブライ語ですか?
たしか、旧約のヘブライ語原文でもeliだったように思うのですが。
962天之御名無主:2005/08/15(月) 23:47:27
イエスと御父との通じ合わなかったのか、たすけてって?
963960:2005/08/17(水) 13:14:15
>>960は反対だった。アク禁に巻き込まれて訂正できず、
身悶えしてたorz

マタイの Eli がヘブライ、 マルコの Eloi がアラムってかアラム語化
された形。マタイは自分の福音書の中で、マルコを正してるわけね。

>>961
イエスやマルコ執筆の時代にまで遡れるタルグムがそもそも無いの
で意味ない気がするが・・・
詩篇タルグムだと Eli, Eli, metul mah shebhaqtani? だって。

参考サイト
http://www.tulane.edu/~ntcs/tgtext.htm
964天之御名無主:2005/08/17(水) 19:48:00
実はギリシア語で神々よと言っているとか。

つまりEliギリシア語化Elos→複数形Eloi
965ニッカ:2005/08/18(木) 00:39:35
古代の英雄ネフィリムについて知ってることある??
966ニッカ:2005/08/18(木) 02:55:58
NEW

アダムは天地創造7日目 土曜日に生まれた。
群れる人は金曜日に生まれた。

あとでムーにだそうか。もっと肉付けして。
肉付けしないと人は納得しないからな。
人は細かくなりやすい。カッコつけると細分化しやすい。
大学のようにものすごく狭い分野で一生を終える。
もっとグローバルに見てほしいものだ。
967天之御名無主:2005/08/18(木) 09:21:38
>>963
なるほど、ありがとうぼざいます。
しかし、なぜ中途半端な訂正をしたのかね?
旧約の詩篇、ヘブライ語版引用すればそのままなのに。
そこまで原資料を改竄するのはためらわれた、ということかな。

タルグムってそこまで古くはさかのぼれないのね。
いや、イエスがなんで詩篇22章冒頭をアラム語で叫んだかな、と言うのが
長年の疑問で。
だから、一般信徒=アラム語版聖書でしか知らないから、アラム語で言った、
とかそういうことかなと思ってたんだけども。
「イエスが詩篇の暗誦を始めた」→「分からなかった(民衆の宗教的無理解)」
を強調したくてわざわざ「アラム語で暗誦を始めたのにわからなかった」と
したのかと思った。
968960:2005/08/18(木) 15:25:21
マタイ(複数の執筆者?)が Eloi を Eli にした理由については、
その直後の「エリヤを呼んでるぞ」っていう民衆の勘違いに、
よりよく適合するから、と説明されることが多い。
lema sabachthani の部分に手を付けなかったのは何故かは
知らない。今度、注釈書でも見てこよっと。

それ以前に、ホントにイエスがこの言葉を叫んだのか、
疑問であるけれど。
969天之御名無主:2005/09/01(木) 23:31:43
eliもしくはeloi「我が神」くらいは叫んだかも。
で、「エリヤを呼んでいる」と民衆が騒ぎ出した。

このくらいはあったんじゃないかと思う。
それを福音執筆者が「民衆の無理解」を強調する話として肉付けした、とか。

いや、いづれにしろ推測でしかないのだけれども。
970世界@名無史さん:2005/09/07(水) 20:33:55
ニムロド(ニムロッド?)について質問があります。

「返し矢」のエピソードって、具体的にはどんな内容なんでしょうか?
たぶん「天に唾すれば自らに返る」話の類型だと思うんですけど。
創世記だと、ノアの曾孫で洪水後最初の権力者でバベルの王、という
くらいしかわからないもので…。
もしかして、聖書ではなく戯曲か何かに載ってる話なんでしょうか?
答えていただけると嬉しいです。
971天之御名無主:2005/09/08(木) 21:54:16
質問する時はageる
972天之御名無主:2005/09/09(金) 12:25:16
>>970
それ、どこで知った?

イスラームの伝説。ニムロドが空に矢を放ったら、血のついた矢が
空から返ってきた。それで、ニムロドはアブラハムの神を殺したと
勘違いした云々。

詳しい出典が知りたいなら調べるけど?
973世界@名無史さん:2005/09/09(金) 16:21:57
名前の部分でわかると思いますが、970です。

>>972
質問に答えてくださってありがとうございます。
イスラームの伝説ということは、コーランですか?
詳しい出典を教えていただけたら嬉しいです。

>それ、どこで知った?
きっかけは古事記(岩波文庫版)の訳注(p58/六)です。
天若日子が、自分の放った矢を逆に当てられて死ぬところの注で、
「これはいわゆるニムロッドの矢の型の説話である」という文が
ありまして、そこから興味を持って旧約聖書に行き着きました。

知識量の浅さが知れる単純な答えで、本当に申し訳ないです…。
974天之御名無主:2005/09/09(金) 18:30:15
>>972
コーランじゃなかったような。
調べるって言っても、アラビア文学専攻の友人に聞くだけだけど(w
ちと、時間かかるかもしれません。
にしても、ニムロドの矢の話を出すとは注釈者もマニアックな・・
975世界@名無史さん:2005/09/09(金) 19:57:32
>>974
いえ、質問に答えてもらえるだけでも嬉しいです。
それらしい本を漁ってもぐぐっても全然出てこなかったので…。
あと、時間がかかっても私は全然OKですよ。
モニタの前で正座して待ちまする。
976972:2005/09/18(日) 12:15:52
うがぁぁぁ、遅い!!!!!!
そのアラビア文学専攻の人、フランス人の学生で(2つめの修士課程)
あっちは新学期なんですよ。んだから、忙しいみたいで、なかなか返事してこない。

そ〜ゆ〜わけで、とりあえず、私が調べたことを書いておきませう。

日本では、聖書用語がロマンス語系の発音を介しているんで、ニムロドは
ニムロデと呼ばれることが多い(口語訳はニムロデ)。ペトロスがペテロ
になるとと同じ。で、確かに「ニムロデ 矢」ってググるとそれらしきページ
がでてくる。ニムロデが神に矢を放ったが、その矢が返ってきて、死んじゃう話。
でも、信用できるようなページが無いんですよねぇ〜。「創世記」が出典
とか言ってるページもあるし(論外)、タルムードが出典って言ってる
ページは内容自体がデンパ。一応、ユダヤ教百科事典を調べたんですけど、
このエピソードは載ってませんでした。でも、タルムードが出典てのは
ありそうな話なんで、こっちの方は、また調べてみます。

んで、古事記のアメノワカヒコとニムロドのエピソードの類似を最初に指摘
したのは、神話学者の松村武雄なんだそう。だから、彼の主著「日本神話の
研究」(培風館 全4巻)には、必ず書いてあると思う。
977972:2005/09/18(日) 12:16:37
ニムロドの矢のエピソードは、イスラームの伝承にも残っている。恐らく、
コーランの注釈書か、コーランの話を膨らませた物語。とにかく、コーラン
には書いてないです。出典については、フランス人より返事があり次第、
レスします。

んで、どんな話かっていうと、イスラームでは、ニムロドは、タイムボカン
シリーズの悪役三人組みたいな、憎めない神への反抗者みたいですな。
ユダヤ教の伝承と同様、バベルの塔の建設者ってことにもなってて、
神にバベルの塔を壊されちゃった後、もう1回、天に届こうと試みる。

それで、おっきな箱を作って、その4隅に(ハゲ)ワシをくくりつける。
ワシの傍らに棒をたてて、そこに肉を吊るします。そうするとワシが
肉を食べようと、羽ばたいて、箱が浮くということらしい。で、ニムロドは
従者と箱に乗り込んで、いざ、出発。

さて、空高く上がると周りはもう何も見えなくなって、ニムロドは現在位置
を知ろうと、空に矢を放つ。するとすかさず、大天使ガブリエルがその矢
を受け止めて、やじりに血を塗り、それを送り返す。ニムロドは血のついた
矢が戻ってきたのを見て、自分はアブラハム(イーブラヒーム)の神に仕返し
したと確信する。ニムロドが乗り込んだ箱は、空をさまよった後、地面に
墜落する。しかし、神の命で、ニムロドは無傷だったとさ。

以上。
978972:2005/09/18(日) 12:42:33
>松村武雄は、アメノワカヒコが高天原に向かって射た矢が高木神に
>よって地上に投げ返されてアメノワカヒコを射殺したという返矢の話は
>「旧約聖書」の創世紀に載るニムロデが天に向かって投げた矢を神が
>投げ返しニムロデの胸を貫いたという話と同じだと説く。そして松村氏は、
>このニムロデの返矢の話は中国やインドの説話にも取り入れられている
>から近東中心に広く伝承されている返矢の伝承が中国またはインド経由
>で日本神話に取り入れられたと見ている。
http://vimon.ld.infoseek.co.jp/Zipang/q-hiroimon-003.html

ふ〜む、英語や仏語でググっても、ニムロドが返し矢で死んだって話が
出てこない。タルムードには、エサウが狩をしていた時、その放った矢が、
巨人ニムロドに当たって死んだとかいう話なら、あるそうだけど。松村が
勘違いしていたなら、日本だけに変に流布してしまって、罪作りだな。
979天之御名無主:2005/09/18(日) 17:00:04
金関丈夫によれば、アンリ・マスペロがこのことについて言及しているらしい(『木馬と石牛』岩波文庫)
980天之御名無主
>>978
何か別の話とごっちゃになってるのかな