101 :
天之御名無主:
もうそろそろ、呪術関係とか、妖怪関係の漫画や小説を民俗学ベースって言うの止めません?
知らない人が見たら、偏った民俗学になると思うので・・・・・・
大学なんかで勉強する民俗学に近いというか、本格的な民俗学の教科書的とも言えるのは
個人的には矢口高雄氏の漫画だと思う。「マタギ」とか「野生伝説」は非常にイイです。
ここ数年は民俗学内で注目されてきている「環境・景観」関係や漁師や猟師の漁(猟)の方法
などもの凄く勉強になります。
良心ある民俗学徒のみなさん。庶民の生活が基本である民俗学の本来の姿を、一般の人にも
わかってもらいましょう(呪術や妖怪も研究対象だけど、庶民の生活文化の一部としてね)
102 :
山野野衾 ◆W7NDQJtGoM :02/10/15 18:11
>101
分かっている人は分かっていますし、分かっていなくても興味が湧い
て学ぶ人は分かりますよ。お気になさるな。
それと・・・「野生伝説」は比較的新しいとしても矢口先生の作品は
ほとんどが古過ぎて一般向けではないような。
103 :
天之御名無主:02/10/15 18:36
>>102分かってる人には分かってる
わからないと思うのですが・・・・大学の民俗学のゼミに来る学生が
妖怪と呪いとかそんなのだけが民俗学と思い込んでる場合が多いって
良く聞くし、庶民の生活文化、例えば生業関係や衣食住の民俗などの
民俗学のメジャーな分野の講義を聴いて、「自分の思ってた民俗学じゃない」
とか言う学生もいてるようだし・・・・
少し古いけど、イイ作品だと思うけども。矢口氏の作品は。「釣りキチ三平」
なんかも川魚漁などの伝統漁法の描写は凄く勉強になるんだけど。
矢口氏のデビュー作品の題名は「長持唄孝」って言うらしし。こんな民俗チックな
こと書く人の作品を紹介しないわけには、いかないでしょう!
上記の漫画を紹介されてる人達のどれくらいが「長持唄」って何か知ってるでしょうか?
104 :
山野野衾 ◆W7NDQJtGoM :02/10/15 20:59
>103
つい最近聞いたばかりですよ。>長持唄 本も読まずに入学するのは
民俗学に限らずどうかと・・・釣り漫画もよろしいが、小鳥を網で捕
る漫画は無いのか(ある訳ないか)。小鳥の類は意外と鉄砲以外のも
ので捕っていたらしい。
矢口先生というと、秋田の民俗が中心ですか。私も秋田出身の曾祖母
が語っていたカッパやカマイタチの話は好きですが、確かにそれだけ
では何も浮かんで来ませんね。
105 :
◆IFYi3cXdd. :02/10/15 21:08
>>103 いやあ俺は木島日記とか北神伝奇とか読んで國学院大まで受験したヤシだけどさ
普通に民族学の勉強出来てますよ。(民族学専攻じゃないけどさ)
今は橋とかそこら辺の建築物に関して興味をそそられてます。
何気に京極夏彦とかディスコミュニケーションとか微妙に薀蓄があって面白いと思う。
106 :
山野野衾 ◆W7NDQJtGoM :02/10/15 21:11
>105
「民族学」でいいのでしょうか?近頃は文化人類学と言いますが。そ
れともまさか・・・。
107 :
天之御名無主:02/10/15 21:17
>>104 あなたはここで良く目にするHNの人なんで、長持唄くらい
知ってるでしょう(笑)
鳥の捕獲ね〜今は禁止されてるみたいだけど、かすみ網なんか使ったり、
罠を仕掛けたり色んな方法があるみたいですね〜。
小鳥を捕るために山には入る。その為に山の神に祈りを捧げる。
そう言った生々しい民俗世界を描いた漫画って少ないですよね〜。
矢口氏のように日常生活に根付いた漫画家はなかなか流行らないのかな〜。
>>105さんは単なる変換まちがいであることを祈っておきます。
國學院って今は倉石さんと小川さんかな?小川さんの稲作の本(題名ど忘れ)
とかしっかり読んでください。橋とか建築物なら倉石さんの方かな〜。
とにかく、変なうんちくよりも「現実の生活」から得る知識の方が大切だと思うけど・・・
107=107ね。民俗学プロパーの間では、あまり京極夏彦とかの
話題ってでないのですけどもね〜水木先生は確か民俗学会員だけど(名簿見て見よ〜)
109 :
山野野衾 ◆W7NDQJtGoM :02/10/15 21:22
>107
こういった捕鳥法(?)はかつて全国的にあったようですね。山ノ神
信仰は私も(身内からの情報も含めて)何度も聞きましたが、衰退し
ているともしていないとも言い難い。
106は少し嫌味臭いですが、あれは禁断もいいところ(書いたら欠
点)だったのでつい。
110 :
天之御名無主:02/10/15 21:42
そんなごくありふれた民俗生活を描いても商業としてなりたたないと思うね。
水木しげる作品などは妖怪物だけど、民俗的な空気を魅力的に描いていると思いますよ。
まあ体感的に経験的に収集した知識と感性がベースですから、アカデミックな意味で民俗「学」ベースとはいえないかもしれませんが。
>>110 >まあ体感的に経験的に収集した知識と感性がベースですから、
>アカデミックな意味で民俗「学」ベースとはいえないかもしれませんが
その部分が民俗学で最も重要な部分でしょう!体感的に経験した知識と感性を
我々は聞き取りに行くのだから。
ま〜とにかく、妖怪や呪術のモノもいいけど、それだけってのには
どうもね〜って感じです。
商業ベースじゃないから出来るんだろうけど、いまNHHKでやってる
趣味講座(?)の「樹木鑑賞」は民俗学にとって重要ですね。特に今回はドングリ
のなる木!呪いや妖怪よりもずっと民俗学では樹木の名称は重要です。
112 :
天之御名無主:02/10/15 22:02
>>111 >>まあ体感的に経験的に収集した知識と感性がベースですから、
>>アカデミックな意味で民俗「学」ベースとはいえないかもしれませんが
>その部分が民俗学で最も重要な部分でしょう!体感的に経験した知識と感性を
>我々は聞き取りに行くのだから。
それはそうなんだけど、なんというか。
「民俗学ベース」といったら蓄積した民俗学がまずあって、それを踏まえて作品書くってことでしょ?
水木しげるの場合は、予備知識なく現地に赴き見聞し感じたことを作品にする。
ある意味マンガを描くこと自体が、水木氏にとっての民俗探求であって、学問とかベースとかそういう関係では無いように思えるんだよね。
>>112 あ〜水木さんのこと言ってたのか〜ゴメンゴメン。勘違い。
前に水木さんを民俗学会の評議員にするって噂あったけど、
あれはどこにいったんだろう?たしかに組織票で行けば評議員くらいには
なれるけどもね(笑)おいらは関西だから関東の投票権はないけど(^^;
「夢の夢」シリーズ;市東亮子はどうです?
ギルガメッシュ叙事詩を下敷きにしてる。
115 :
天之御名無主:02/10/16 23:09
>>62 禿同。せめて遠野あたりで引き返してくれりゃぁな…。
個人的には、京極がイイと思います。
116 :
天之御名無主:02/10/26 23:04
京極堂はあれで結構出来の差が激しいですから。
民俗学ベースという事なら
同じ世界観である、多々良先生が主役のアンソロジーの方が楽しめるかも知れません。
117 :
天之御名無主:02/12/29 13:32
うる星やつら
118 :
天之御名無主:02/12/29 18:48
小説なら、「カムナビ」(梅原克文)
漫画なら、「ナムジ」(安彦良和・徳間)や「アマテラス」(美内すずえ・角川)
(^^)
121 :
天之御名無主:03/02/12 00:08
マガジンスペシャルで連載している「おどろ」
確か主人公が民俗学専攻の大学生だったような…。
122 :
天之御名無主:03/02/13 12:45
あまりにもありきたりで済まん!だし、テレビのほうだけど。
「日本むかしばなし」。
VTR、DVDともにでてますし、絵柄がもろ、和風の雰囲気。
まったり楽しいですよ。
あぼーん
「TRICK」 テレビドラマ。ミステリー。
ゲストキャラで柳田黒男(こくお)という民俗学者が出てくる。
125 :
天之御名無主:03/02/14 05:38
あれはコメディだよ
あぼーん
128 :
天之御名無主:03/02/14 23:16
このスレ的には「009」や「ギルガメシュ」なんかを描いていた
石之森先生は不可ですか?
>矢口先生の作品はほとんどが古過ぎて一般向けではないような。
平成版が売れているこの現状を
>>102は民俗学的に
考察せよ。
北欧・ケルト系のモチーフを多用している中山星香というのもあるが。
ただ、あくまでモチーフを使っているだけで、神話としてはオリジナルなので、
情報源にするつもりなら不適当。
131 :
天之御名無主:03/02/18 21:08
柏木ハルコの『花園メリーゴーランド』。
「ムラ」が分かる…。
132 :
天之御名無主:03/02/21 12:54
133 :
天之御名無主:03/03/02 15:54
小説なら氷室冴子『銀の海 金の大地』
古事記をもとにした3世紀くらいの少女小説だけど、
昔の生活が生き生きと書かれていて、古代を身近に感じられるよ。
古代の世界観を感じるにはいいかも。
(^^)
135 :
天之御名無主:03/03/31 20:23
諸星大二郎は殆ど民俗学系。
あまりによく勉強して調べているので
かえって信じ切ってしまうとヤバイかも。
あくまでもエンターテイメントだよ。
「海神記」「海竜祭りの夜」など濃厚です。
(^^)
∧_∧
( ^^ )< ぬるぽ(^^)
━―━―━―━―━―━―━―━―━[JR山崎駅(^^)]━―━―━―━―━―━―━―━―━―
∧_∧
ピュ.ー ( ^^ ) <これからも僕を応援して下さいね(^^)。
=〔~∪ ̄ ̄〕
= ◎――◎ 山崎渉
140 :
天之御名無主:03/05/31 17:59
>>1 でも、漫画とかじゃ間違った印象を受けるから、出来れば専門書を・・・
やっぱり無理?
かんき出版『手に取るように民俗学がわかる』なんてのは読みやすくてオススメ。
141 :
天之御名無主:03/06/09 07:16
__∧_∧_
|( ^^ )| <寝るぽ(^^)
|\⌒⌒⌒\
\ |⌒⌒⌒~| 山崎渉
~ ̄ ̄ ̄ ̄
143 :
天之御名無主:03/10/02 11:59
>>133 四世紀前半だよ。
古代の生活や世界観なら、
佐向真歩『沫子 信太流れ海伝説』のほうがずっとイイ。
144 :
天之御名無主:03/10/04 22:23
世界の神話・伝説の解説が記されている書籍はありますか?
自分は日本神話に興味があったんだけど、世界の神話・伝説はどのようなものだろう?っておもって。
お勧めの書籍がありましたら教えてください。
145 :
天之御名無主:03/10/04 23:16
少年王者舘。今年は終わったがな。
朝霧の巫女とか
Xenogearsが中古で安くなってるので神話学ベースということで如何。
グノーシス的なエピソードがあちらこちらで楽しめます。
さきに「ユングとオカルト」あたり読んでおくとかなり楽。
あぼーん
>>19 >>147にもあるけど朝霧の巫女
『山』を重要視させているっぽい。今後『山』をどのようにうまく活用していくのか期待。
あと、みなぎ作品が出てないのが不思議でならない。
(「足洗邸の住人たち」・「大復活祭」・「いろは双紙」)
化け物などをいい感じに昇華して書いていると思うのだが。
151 :
天之御名無主:04/03/22 22:12
カムイ伝
152 :
天之御名無主:04/03/25 05:07
坂東真砂子はだめなのか?
死国は終わりで腰が砕けたけど、神祭は好きだった。
153 :
天之御名無主:04/03/28 14:15
ニライカナイ
それって岡田のアレだよなあ。
いや、ここは民神板だし何も言うまい。
“蝦夷地別件”。新潮社だったかな?
二重影といい、戦国〜江戸の間のハナシが好きな漏れ。
神話というか、民俗学に近いね〜。
少女漫画ですが「八雲立つ」 樹なつみ
古代から連綿と続く祭祀を行う出雲の名家の後継者である高校生と
鍛冶師ミカチヒコの血統の大学生が主人公。
最初は全国各地で神剣を集めてますが基本的に巫覡の話。
現代の話なんだけど“キツネ憑き”と呼ばれ村で迫害されている少女も
出てきます。
kamunagara
角川ホラーでスマソだが、今邑 彩の、
「蛇神」「翼ある蛇」「 暗黒祭」シリーズは、
日本の蛇神信仰、三輪山、諏訪神社などの話でおもしろかった。
159 :
天之御名無主:2005/11/26(土) 21:58:39
恐怖の人食い大観音。
それは、天保の飢饉に喘ぐ貧村に突如として現れた。
カラーン!カラーン!乾いた鐘の音と共に、
身の丈、三十丈はあろうか、ゆっくりと歩む青銅の観音。
おお!有り難い事じゃ!観音様が現れなさった!
おおーい!村の者、広場に出るのじゃあ!
ざわざわ・・、おお、観音様じゃ!観音様がこっちにいらしゃるぞ!どうかわしらを救って下され!
手に印を結び、どこか狂おしい笑みをたたえた大観音が、ゆっくりと地面を滑るように村人に接近する。
カラーン!カラーン!とうとう、村人の所までやってきた。
ありがたや、南無〜。地にひれ伏す村人達。
ぎぎぎっ、観音は身をかがめると、フフゥ〜とやさしく村人達に息を吹きかけた。
グエ、グフッ!たちまち強烈な腐臭と死臭があたりにたちこめる。
動転する村人、その瞬間、観音の巨大な手が目にも止まらぬ速さで、村人を掴む!
ブチッ!ブシュー!ギャッ、ギャーッ!次々と手にかかりその狂った笑みをたたえた口で、思い切り貪り食う。
あたりは、血と飛び散った臓器の海、悲鳴と絶叫がこだました。
とうとう一人残さず食べ尽くすと、鐘の音と共に観音はいず方へと去って行った。
160 :
天之御名無主:2005/11/26(土) 23:46:34
おこりんぼう星人、あばれんぼう星人の千手観音だな。復活するから
気をつけろ。
アフタヌーンの『もっけ』とかどうですか?
電撃文庫の『天国に涙はいらない』佐藤ケイ(シリーズもの
萌え系だけど、キリスト教、神道、古神道、仏教、修験道、陰陽道なんかが微妙にでてくるような感じ。
あとオカルトものだけど、
CLANPの『東京BABYRON』
162 :
天之御名無主:2006/10/08(日) 23:23:22
保守
163 :
天之御名無主:2006/10/24(火) 02:22:55
今日から蒼の皇子を読む。
もとネタがインド神話らすぃ。ワクワク。
164 :
天之御名無主:2006/11/13(月) 20:06:08
ライトノベルだけど
『Missing』/甲田学人・電撃
京極ほどの蘊蓄はないけれど、所々に民話の情報(末子神聖視とか)が
あったりして、興味を持つきっかけになった。
今は授業で遠野物語採ってたりする。(日文だけど)
オカルト要素込みなので、多少のグロあり。
京極が読める人は大丈夫だと思う。
165 :
天之御名無主:2006/11/13(月) 20:30:44
豊田有恒「神々の黄昏 オリンポス・ウォーズ」
ギリシャ神話と日本神話を中心にうんちくも満載。
166 :
天之御名無主:2006/11/14(火) 06:47:46
『宗像教授伝記考』が出ているのに『ヤマタイカ』が
出てこないのはいったいどういう訳だおまいら。
168 :
天之御名無主:2008/07/19(土) 20:27:02
インドの神々
金糸篇なんかは?
170 :
天之御名無主:2008/07/28(月) 06:04:44
民俗学ベースではなく歴史小説ですが、隆慶一郎作品はいかがでしょう?
作品中で戦国末期〜江戸初期の山窩や「道々の輩」などについても詳しく描かれていますので。
ただ、作者が急逝なさったので未完のものもありますが・・・
部数も出回っているので、古本屋でもさくっと手に入るところも魅力です。
171 :
天之御名無主:2009/07/04(土) 12:25:27
こっちのスレで初心者用の各分野の教科書の一覧を作成してみたいんだけどスレ違いかな?
・グローランサ年代記/グレッグ・スタッフォード
ゲーム中の現在の架空神話について書かれた複数の文献を後代(つまりゲーム中からは未来)に
纏めたものだが、同じ神話に関して相矛盾する記述などもあり、儀典の可能性が指摘されている。
これは原典とされるテクストに北方本と南方本の二つが存在するせいでもあるが、
「神は人間の信仰から力を得るが、人間は神話を改竄して伝える事により信仰の力の
流れを変えることが出来る。」というゲームシステム上の思想があるから。
ある意味、為政者の都合により編纂された記紀のような本。
173 :
天之御名無主:2009/08/24(月) 00:39:28
古神道とお伽噺
大宮 司朗 (著)
ここまでSIRENシリーズ無し。
諸星大二郎モデルにしまくってるから好きな人は楽しめると思う。
ただし超難易度のホラーゲーム。
池上永一の「風車祭」かじまやー
沖縄、石垣島の風俗、死生観などをいきいきと書いてます
引用されてる祭りの謡も、島言葉のルビとかふってあって雰囲気が出てる
普通に小説としても面白い
自分はこれから沖縄、八重山諸島に興味を持った
大学でも学んだ。ちょっとだけ。
漫画もあるけど、小説がやっぱり面白いと思いますな
176 :
天之御名無主:2010/03/27(土) 12:51:11
霊界物語ってどうなの?
読んでみたいけどまだ手が出ない。長すぎ。
演劇だとリバーダンスだな
谷崎潤一郎「吉野葛」
小説のネタを探しつつ友人のルーツを探る話だけど、民俗学のフィールドワークっぽい