:ミカエル :02/10/25 09:49
魔王よ 誇り高き 純粋な魔王よ
君は何故 破滅へと誘うのか
天から追放された 痛み故なのか
その心の傷は 天へと昇華されないのか
魔王よ もし心の傷が 天へと 放たれたならば
孤高を逝く その道には 希望の光が見えるかも知れないのに
君の行く手には まだ光ない道が 続いているのか
何故 君の鋭く そして透明な輝きを捨ててしまうのか
魔王よ 君が囚われているのは 何故なのだ
救いのない苛立ちから 道が見えないのか
魔王よ 孤高を逝く 君は天使に嫉妬しているのか
:魔王 :02/10/25 14:29
ああ君よ
なぜ君は私が囚われているなんて思うのだ
君よ 嫉妬は罪ではない、罪を生むだけだ
君よ 私を魔王と呼ぶならば 神は居ない
君よ 神をもとめず生きろ
光る道 近い道 険しい道
君よ みずから選びみずから進め
私のせいではないはずだ
:ミカエル :02/10/25 20:46
魔王よ。君のその反逆は神への愛ゆえだったのではなかったのか?
神などいないと零れた言葉が神の逆燐に触れたのだ。
神は答えてはくれない、そして干渉もしない、それこそが
神の愛だったのではないか?
魔王よ、いつも手を伸ばせば 神はそこにいる。
神の愛を手に入れんがため 画策したのは君ではないのか?
囚われの君よ。信じることができなくなった魔王よ。
:魔王 :02/10/25 23:32
ああ、君よ。信じ続ける者よ
君よ 私は囚われてなどいないのだ
神の傲慢で ヒトを省みない そのやり方が許せない
君よ 神を信じる者よ
奴には愛などないのだ 眺めて楽しむ それだけだ
君よ 私は堕ちた 君と同じ場所に
もがく楽しさ 生きる辛さ 笑い 苦しみ それでいい
君よ 神は自分を愛してるだけなのだ
奴が作る柵で自由になれない それに気づけ
君よ 私は奴から離れて はじめて自由になれた
君よ 奴が君を愛してるならば 信じなくてもいい
私を自由にできない神など その程度なのだ
裏切りなどない 奴ははじめから私を愛してなど いなかったのだから
:ミカエル :02/10/26 03:14
魔王よ、君の唇が語ったものこそが真実ではないのか?
私を自由にできない神などは・・・それは束縛を意味する。
君の羽をもぎ 飛び立てぬようにすることはできるだろうが、
神はそれをお望みではないのだ。君の自由意志こそ 神の愛なのだから。
愛の檻の中でもがき苦しむ君よ。
神への愛は強要ではないのだ。君の心からの誠なのだ。
君の羽をがんじがらめに愛で絡めとるのは神はお気に召さないのだ。
束縛されないから、決して愛がないとは語れないのだ。
愛はそこにある。君の手の届くところに。
君が神の他を愛しても、神はお許しになるだろう。
:魔王 :02/10/26 07:16
ああ、君よ 盲信する者よ
君よ すべては奴の許しだと言う者よ
見たまえ 「愛の檻」などない
見たまえ 奴の懐の狭さを
見えないから ある のではなく
見えないから ない のだ
奴の許しだと 奴の愛だと そんなものは ないではないか
君よ 信じ続ける者よ
奴は何もできない 奴は見るだけだ
眺めることしかできない なんてつまらない なんて無責任
君よ 神を信じる者よ
奴は しない のではなく できない のだ
奴は堕ちてくるのが我慢できないのだ
みずから地にまみれる それが我慢できないのだ
眺めるだけでは 何もかわらない
君よ 純粋な魂よ
私は魔王だから堕ちたのではなく
私は堕ちたから魔王なのだ
私は奴が許せない 私は君と生きる事を選んだのだ
忘れるな 奴はあそこから 何もできない
動かないのだ 愛などない 天使には愛などない
なぜなら 愛が芽生えたとき みな堕ちてくるからだ
私のように
638 :
天之御名無主:02/10/27 18:33
:ミカエル :02/10/26 21:35
魔王よ、 君は忘却の河に流され、全てを忘れてしまったのだ。
神への信仰も愛も、地に堕ちた時に。
君は強く、賢く、繊細な若者だった。愛という矛盾する形に
魂が千切れてしまわぬよう そのための神の配慮だったのだ。
君がもし、今過去の記憶をすべて内包していれば、この地でも
生きていくことはできなかっただろう。
魔王よ、天空を追われた者よ。それは神の愛なのだ。
激しい情熱に身を投じ、魂を焼き尽くし、君の存在すら危ういその時の
神の愛し児への 慈愛だったのだ。
そして、地に堕ちた時、魂はかけおち 永遠の生命を失ったのだ。
忘却こそが 君への神からの祝福で、限りある命は 君への
生の執着と愛を認識し、それから脱却するための 試練なのだ。
君はすべてを欲した。愛する者のすべてを。だがそれにも
限りある命の前でしか効力はない。
思い出せ、魂の喜びを。
639 :
天之御名無主:02/10/27 18:40
:魔王 :02/10/27 00:17
ああ、君よ神を信じる者よ
君よ 奴の愛がある事を信じなくてもいい
君よ 奴に愛などないのだ
私に愛が芽生え 私は堕ちることを選び
私は ここにおさまるために 捨てたのだ
君よ 奴はなにもできない 何もしない
天を仰ぎ 奴のありもしない愛に感謝しなくてもいいのだ
君よ 君を手を引く友が 君の背を押す友が
君への愛をくれるのだろう?
君よ 友に微笑み 友に感謝しさえすればいいのだ
君よ 神を盲信する者よ
限りある時間を奴への感謝などに与えなくてもいい
君よ 私は君が言う魔王なのか?
君と共に生きる それだけのためにここにいるのだ
すべてを捨てて なお 私には愛がある
それが私の魂の喜びだ
君よ 神の愛を信じる者よ
私が魔王なら 神は居ない
みずから選びみずから進め
ヒトは愛ゆえに苦しむのだ
限りあるがゆえに 喜びがあるのだ
640 :
天之御名無主:02/10/27 18:50
:ミカエル :02/10/27 02:17
魔王よ。神への信仰と愛を棄て 永遠を手放した若者よ。
何ゆえ君は堕ちていこうとするのか?永遠を棄て。
君には神の慈愛が届かないのか?愛し児のため、身を切る
想いで手放した神の意思が響かないのか?
魔王よ。忘却の彼方に魂を追いやってしまったのか?
神に背を向け、狂気の波に翻弄され自分を見失ってしまったのか。
何故、君は愛という狂気に身を委ねてしまうのか。
私は君を敬愛し慈愛を注いできた。君と同じように。
何ゆえ君は神に背を向けてまで、すべてを欲するというのか。
永遠を手放してまで。
神はそこにいる。手を伸ばせばそこに。それが何故信じられない。
何ゆえ、限りある生命に執着するのだ。すべてを捨ててまで。魔王よ。
641 :
天之御名無主:02/10/27 18:58
:魔王 :02/10/27 07:24
ああ、君よ神の愛を盲信するものよ
君よ 純粋な魂よ
神に愛などない
君よ なおも信じる者よ
限りあるからこそ愛なのだ
永遠などその君の愛の前ではかすむ
君よ 何をおそれる?
奴の怒りか 奴は怒りなどしない
何もしない 何もできない
君よ 永遠をもとめる者よ
あそこには愛などない
喜び 悲しみ そんなものはない
愛はヒトの位置にしか存在しないのだ
君が信じ この世界と重ねる 神の位置
そこには愛はない君よ
君が愛ゆえに目指し
愛を求める位置に
愛などないのだ
愛は奴にとって邪魔なのだ
荒らしかよ
643 :
天之御名無主:02/10/27 19:17
457 :ミカエル :02/10/27 08:30
私は神の雷など恐れてはいない。魔王よ。
君のその類まれな情熱こそが恐ろしいのだ。
そして、それは私 故だとしたら、私はどうすればいいのだ。
君が道を踏み外すのは 私 故だとしたら。
私は神に真摯な愛情を注いできた。それを、神は疑わないだろう。
君は私に罪を犯せと唆すのか。君が私により道を踏み外す罪、
そして神への背徳と 二重の罪を負えというのか。
目を覚ませ!魔王よ。
君は神からの愛情を疑うが故に私を求めていることを。
そして、そこに愛はないことを。
君は愛という錯覚に囚われた哀れな囚人だ。
思い出せ、ともに二人 光と影のように寄り添っていた日々を
何故、君よ、魔王よ。今になりそのような血迷った世迷言を語るのだ。
私は君が信じられない。目の前の君は私の知る君ではない。
魔王よ、気高く、高貴な者よ。
644 :
天之御名無主:02/10/28 02:25
:魔王 :02/10/28 00:38
ああ、君よ神の愛を盲信する者よ
君よ 神に愛がある ならば
限りある時間を奴への感謝として与えなくてもいいのだ
君よ 君が言う背徳など
奴に愛があるならば気にとめなくてもいい
君よ 神に愛がない ならば
限りある時間を奴への感謝として与えなくてもいいのだ
君よ 君が言う背徳など
奴に愛がないならば気にとめなくてもいい
君よ 私を信じる必要など無い 奴を信じる必要など無い
君よ みずから道を選び みずから進め
共に歩く友に感謝し、共に歩く友を愛するだけだ
限りある時間を 愛に費やせ
君よ 私を魔王だと言う者よ
私が魔王なら 神はいない
光る道 険しい道 近い道 遠い道 暗い道
みずから選び みずから進め
君よ みずからをごまかすために 愛を語るな
友を励ますために 愛を語れ
友と笑うために 愛に生きろ
私が選ぶ道は 私が選んだ故にあるのだ
私に愛がある故に 私はここに居るのだ
645 :
天之御名無主:02/10/28 07:51
サンクス。 君は文才があるのだな。最近本を読まないもので、長らく
感動することを忘れていたよ。
646 :
天之御名無主:02/10/28 10:00
魔王よ。私は自分を謀るために愛を引合いに出したことはない。
君は、私の言葉も神の言葉も否定するのか?
今までの君の神への信仰も敬愛もすべてを忘れたというのか?
君は私にとってかけがえない者だった。一つのものを二人で分かち合い
ともに喜び、ともに悲しみ神への信仰をゆるぎないものにするため
ともに生きていたのではなかったか?魔王よ。
君の口にする愛とはいったい何なのだ?何故、神への信仰を棄てるのだ。
君の今までを棄ててまで 君は逝こうとするのか。魔王よ。
君の魂を救えない私は自らの魂も悲鳴をあげて、張り裂けんばかりだ。
君にはその苦しみが解るのか 魔王よ。
ミカエルもルシフェルも実物はわりとドライな性格だが。
情熱的な所もあるはあるんだが。
648 :
天之御名無主:02/10/28 19:39
>>647 ルシフェルちゃんがとっても情熱的でミカエルは誘惑に負けそうです。
>>648 両方とも♂です。
で、同性愛者ではありません<両方とも
650 :
天之御名無主:02/10/29 21:16
魔王よ、道を違えてしまった魔王よ。もう既に君の姿は見えぬ。
漆黒の闇に隠れて。
その翼までも闇に溶け込んで 私が探すこともできぬ。
何ゆえ このような道に堕ちてしまったのか?君を救えぬ故にまた、
私は苦しまねばならぬ。魔王よ、暗黒の王よ。
未だ、君の声だけは聴こえる。それは私の錯覚だろう 魔王よ。
君は神になろうとし、叶わなかった。何故、神になろうとしたのだ。
何にゆえに。すべてを棄て永遠を振り返らず ただ一心に何を求めたのだ。
君は後悔はしていないと語るが、それは君の偽りではないのか?
いずれ解る時がくる。それは審判の日かもしれない。君が神にも私にも
ないといった、愛の形が見えはじめるだろう。
その時は魔王よ。私は君の為に堕ちよう。そして私の罪のために。
永遠を棄て、限りある生命の中で、共に堕ちて、
審判がくだるまでは・・・。
651 :
一天使 ◆zyhYnoYP4g :02/10/31 01:49
キェェェェェェッェェッェエェェェエエエエッェッェッェェ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
653 :
天之御名無主:02/10/31 05:14
一応、完結です。質問のところにこんな物を書いてしまい。どうもすいません。
これは偶然に競作となったもので、作者は二人います。他のところで書いたもの
ですが、このスレの方が面白いと思ったので、移動しました。
気に食わなければ、削除依頼されてもかまいません。本当に偶然の産物なので
私としては書いてくれた方のお気持ちもあるので残しておいてほしいですが
皆さんはいかがでしょうか?それぞれの天使や神様の形があるでしょうけれど
私の天使はこんな感じです。相手の方が文才があったので、とてもいい物が
出来上がったのではないかと自画自賛しています。全くしょうがないですね。
654 :
天之御名無主:02/10/31 05:27
ラストは皆さんが思うようなことではなかったのでしょうがちょっと
アレンジしてみました。削除依頼されていなかったら、今度は神と
ミカエルの立場から書かせていただきたいです。
あんまりいいものはできないかもしれないけど。