64 :
コピペ:
近年における悪魔学での解釈はルシファー=サタンとなっています。しかし、大元を辿ればこの二人は起源が異なります。サタンのルーツは旧約聖書でハ=サタンと呼ばれる存在です。
最初に旧約聖書が編纂された頃、まだユダヤ教には天使や悪魔といった概念が無く、よってこの「ハ=サタン」も「試す者」を意味する善でも悪でも無い純粋な精霊の様な存在でした。ネイティブ・アメリカンで言う所のSHのラスボス・マニトゥの様なモノです。真2のサタンは悪魔としての側面よりこの「試す者」としての側面が強いと思われます。
ルシファーのルーツは同じく旧約聖書・イザヤ書の彼の事を謡ったとされる詩の一節(『ああ、お前は天から堕ちた』で始まる有名なモノです)です。
しかし、彼のファンにとってはショックな話ですが、この詩は本当はルシファーの事を謡ったのでは無く(『BASTARD!!』ではいかにもそれらしく載ってますが)、当時一大勢力であったバビロニア王の栄光と失墜をカナアン神話になぞらえて謡ったものなのです。それを後の時代の人間が「悪」というものを何処に起因させるかという問題が生じた時、「では、グレた天使がいて、そいつらが悪をもたらしたことにしよう」という事になり、この詩をムリヤリ堕天使の詩という事にしてしまいました。かくて悪魔ルシファーの誕生です。
で、この二者が混同されるきっかけとなったのは新約聖書・黙示録のせいでしょう。ここで語られているドラゴンは名前こそサタンとなっていますが、
背負っているエピソード等がまんまルシファーですから。
65 :
コピペ:2000/06/16(金) 01:34
旧約聖書がギリシア語訳される際、「サタン」には「ディアボロス(DIABOIOS=『中傷せし者』の意)と言う単語があてられ、それが悪魔とごっちゃになり、「デビル」という単語が悪魔を意味するようになったらしいです。
甚だ話が長くなってしまいましたが…後の世の創作で「ルシファーとサタンは同じ堕天使だが別個の存在」みたいなコトを言われる事もありますが、要するに、「一部の教会権力者の都合で同一視されたり、ムリヤリ悪魔にされたりする」という事です。だからどちらが先に堕天した…という事は無いです。
私が知っている事実はこんなトコです。蛇足ですが「ルシファー」というのはラテン語で、彼のヘブライ語での呼び名は「ヘレル=ベン=サハル」というらしいです。