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13天之御名無主
善導本人が自殺したとあるが事実誤認である

「善導十徳」第七の項目に善導本人が自殺したとあるが、法然上人の誤認である。
ある時、善導大師が西の空を見つめ、様々な苦しみが切迫しているのみて、
「私は仏様の威神力を信じて、観音菩薩・勢至菩薩に助けられて、畏れることなく、
浄土に生まれんことを願う」。そういって自分の住する寺の柳の木に登り、
そこから飛び降りて死んでしまった。(『新修往生伝』)というものである。
これは法然上人の十徳の中で記述されていることは触れたが、
元々の『続高僧伝』の記述を、後の者が記載誤認したのであり、
史実によると善導大師は安らかに入滅された。
では何故、このような奇説が流布したのかというと、善導本人の教化活動と、またその実践は、
民衆を魅了するものであったことが、今日では資料として残されている(『新修往生伝』)。
本人の修行態度も さることながら、熱列は教化は、以後、法然上人がその徳を讃えているように、
中国本土でも魅力を備えたものであった。
それ故、伝承に崇拝的憧憬的善導像が流布し、誤った記述がされてしまった。