ho! 寒うおますなあ
ロバート酋長(1888-1953)の指導の下、ハリー少年のレッスンは続けられた。
(だいたい1920年代頃のことと思う)
「マハ」の試練の次の段階は、「大地のメディスン」を得ることで、これは真夜中に
引き紐と呪い袋だけを身につけた格好で、大森林を走り抜けるというもの。
夜明けごろにはハリーは足を痛めてへたり込んだが、「スピリット・メディスン」を得た。
これを三日間、次の「スピリット・トライアル」に備えて走り続けた。
次に、師匠ロバートが崖裾に見つけた洞窟(ペンデジョ洞窟といって、今でも見られる)で、
夜の間中、詠唱と祈りを続けるよう指示した。
そして、持ってきた呪い袋から材料を出してメディスンを作り、
また以前に同じ修行を行った者が、洞窟の中の岩の出っ張りに残しておいた
メディスンを探せと命じた。
↑
実際のところ洞窟は真っ暗で「地獄のようで」、どこに岩棚があるかもわからない
こうしてハリーは試練を終えて、ユロク族のシャーマンとして認められ、
ロバート酋長はハリーを次期酋長に推しさえした。
残りはちょっとハリーさんについて書いておこう
アイルランドの血が騒ぎ、ハリーはだんだん酒とタバコにおぼれていった。
ユロクは何百年も前から恐竜が鳥の一種だと考えていたが、ハリーは、部族に代々伝わる
神聖な石を首から下げていて、これは恐竜の「crop」石だと言っていた。あるとき、
ハリーはこの石をシャツの下から引っ張り出して言った、
「この石は、偉大な癒しと予言の力を持つが、シャーマンによって使われなくなれば、
マナを失ってしまう、が、もう今はこの石には力がほとんど残っていない・・・」
80年代に亡くなったが
いろいろこのあと逸話があるけどまあこのへんで。 ハリーさんは1980年代に亡くなったそうな。
北西部部族には女のシャーマンが多くて、また森林を何日もかけてさまよう修行がどの部族にも見られる。
>>659 ところで今読み返したら、これ間違えてるな。以下訂正
ハリーというアイルランド白人のシャーマンがいて、そのハリーさんの師匠は、
ロバートというシャーマンで、ユロク族の最後の全権酋長だった。
ハリーを、ロバートは次期酋長に推薦した。
ヨロクのシャーマニズムを会得したものは、人種の違いは問題でないらしい。
水木センセはビッグフットに会えなかったが、ビッグフットの伝説は全米の部族に分布している
やっぱり何かしらのものは存在してるんでしょうかね。
パイウテ族(パイユート族)では、ビッグフットはツェ=ナハハという名の巨人として出てくる
今度ヒマがあったら、この話を紹介してみる
ナバホでも巨人退治は、やはり神話のクライマックスです。
パイユートの話、楽しみにしております。
巨人楽しみデス
【女と巨人】
むかし、ツェ=ナハハという巨人がいて、人間を睨み殺すことが出来た。
いつも茨の籠を背負っており、ここに殺した人間を投げ込んだ。
インディアンたちがある家でハンドゲームに興じていて、ツェ=ナハハが来たときの用心に、
女を一人、外に立たせておいた。
しばらくすると、女はツェ=ナハハがやってくるのが聞こえた。
巨人は独り言を言いながら歌を歌っていた。女は警告を発したが中の人たちには聞こえない。
女は怯え始め、小さな穴に飛び込み、籠で覆って隠れた。
女は、ツェ=ナハハが戸口までやってきたのを聞いた。
ツェ=ナハハはかがみこんで家の中を見回し、ちゅうちゅうと二度唇を鳴らした。
そして家の中のだれかを見たとき、その人はすぐに死んでしまった。
他のものたちはそれを見て、目を見張った、一体何を見たというのか?
だがもうすぐに彼らもツェ=ナハハを見て、あっという間にみんな死んでしまった、
眠っている赤ん坊一人を残して。 そしてツェ=ナハハは行ってしまった。
気がつくともう日が昇っていて、赤ん坊は泣き叫び、死体の山の上を這い回っていた。
女は穴から這い出して戸内に入ったが、死体を直視できなかった。
女は家に火をつけ、赤ん坊を抱いて逃げ出した。 穴掘り棒を持っていたので
それでkani’d を掘って赤ん坊に食わせ、寝かした。
↑ カブかなにかそんなものか
まあそんな暮らしをしているところへ別の巨人、プ=ウィヒがやってきた。
プ=ウィヒは赤ん坊の頭を指でつまみ上げ、女に言った、
「わりゃあどっから来たんぞ?」
女は言った、「私はあそこのほれ、あの家から来たんでございます。煙が上がってございましょう?」
「あそこには、たくさんの男どもがおりますんでございますよ」
巨人はそっちへ向かい、女は怯えあがって何とか隠れようと試み、
穴掘り棒を使い、出来るだけ遠くへ飛べるように野生のカラスムギの藪でアーチを作った。
戻ってくると女がいないので、巨人は怒り狂い、鼻をねじり、カラスムギの藪と
女の棒の細工を見つけた。それは彼女がどっちの方角へ飛んだかを示していて、
やがて巨人は大きな平岩の下で泣いている女を見つけた。
巨人は女を覆っている平岩をどけた。 そのころにはもうあたりは暗くなっていた。
プ=ウィヒは言った、
「おりゃあ明日の朝におめえを喰うつもりだ。
今はひとまず火を起こして、この赤ん坊をすりつぶすことにすっかの」
彼は大きな平岩を見つけて、それでそういうことをしてそれを食べ、
もうご機嫌で横になり、歌なぞ歌ううちに眠ってしまった。
女は起き上がり、今度は叔母の家のある東の方向へジャンプした。
叔母の家まで来て、ようやく彼女は安全になった。
今回は岩からジャンプしたので、巨人は彼女がどっちの方向へ跳んだか分からなかったのである。
パイウテ族は、この女から始まったものである。
おわり
この「ジャンプする」というのがよくわからんが、気にせんでくれ
聞こえるのはただ平原を渡る風の音ばかり このスレも仕舞い時かもな
>>676 こ、怖っ。巨人怖っ。
ビッグフットって時々足跡出たとかビデオとったとか言われてますね。
まだ巨人の生き残りがいるんでしょうか。
あ、レスがついた。 ビッグフットはいるでしょうね。
それにしても、旅人さんは旅に出たようだし、独りで書いてても空しっす
681 :
679:2006/03/31(金) 23:58:00
残念ながらお話できるようなお話を思い出せません。浅学で申し訳ない(涙
トランス状態でよく得られるイメージに、飛翔体験というのがあるそうですが、
ジャンプと聞いてそれを思い出しました。
彼女はある種のシャーマンだったのかも、なんて憶測してみたり。
まあ気を取り直してもう少し続けますかね。
「ジャンプする」というのは、単純に投石器の原理みたいなもので飛んでるんだと思うんだけどね。
カナダ西海岸の部族の間では、ビッグフットは「サスカッチ」と呼ばれる。 ←かなり有名でない?
両目が落ち窪んだ、出歯の怪物としての仮面も数多く作られてます。
つぎは、クワクワカワク族の(むかしはクワキウトル族といった)、
ビッグフットの話を書いてみようかなと思うので、近日また・・・
「ジャンプする」
馬鹿な読者に迎合すること
そんなボケはいいから、なんか語ってよ
>>682 > 「ジャンプする」というのは、単純に投石器の原理みたいなもので飛んでるんだと思うんだけどね。
え、それはつまり、棒をしならせてそれが戻る勢いで飛ぶと…?
なかなかスリリングな移動方法ですね(汗
カナダのほうでもビッグフットは籠を背負ってるんだよねー
あと、平岩の上でどうこうするって描写もビッグフット譚に共通するアイテムなんだよー
来週の世界不思議発見はホピ族でつね
690 :
天之御名無主:2006/05/25(木) 00:25:06
一般の人でも買えるオススメのネイティブアメリカンの神話集
といったらどんなものがあるでしょうか?
>両目が落ち窪んだ、出歯の怪物としての仮面も数多く作られてます。
このあたりの分析については、レヴィ=ストロースの『仮面の道』おすすめ。
693 :
天之御名無主:2006/05/26(金) 21:23:47
>>691 ありがとうございます。
同じ出版社でアメリカ先住民の神話伝説というのもあるのですがこちらも良さそうですね。
買った人いらっしゃいますか?
そっちも紹介しようかと思ったけど、上下巻揃えると値段がお高くなるのでどうかとオモタんす。
タタンカ・イヨタケの愛馬が、主人の死後に踊りを踊ったとか、実話も入ってて面白いよ。
著者は「インディアン魂」のアードスさんだ。
>>692 ありがとう、一回読んでみます。 ってもう売ってないのかな。図書館で探すか。
なんだかまたにぎわってきたような気もするので、ここらでネタ投下してみる。
【最初のトーテムポール】
これは、カナダ西海岸のクワクワカワク族(クワキウトル族)の神話
まだ一度も自分の踊りを持ったことのない酋長がいた。 他の酋長はみんな
自分の踊りを持っているというのに、ワキアッシュ酋長は不幸せだった。
彼は踊りについて考え続け、4日間のハンブレチアを始めた。
断食して4日目、彼は眠りに落ちた。 と、何かが彼の胸に落ちた。
それは一匹のミドリガエルだった。
「目を覚ましなさい」 と蛙は言った、
ワキアッシュは目を覚まし、ここがどこなのか知ろうとした。
「お前はワタリガラスの背中に乗っているのだよ。
ワタリガラスは、お前と世界を一周して見せるだろう。」
カラスは世界中を飛び回り、ワキアッシュに世界の総てを見せた。
4日目にカラスは、トーテムポールが戸口に立っている家の前まで飛んできた。
そして、その家の中からは歌が聞こえてくるのだった。
ワキアッシュは、どうにかしてこの家とトーテムポールを持ち帰れないものかと心の中で願った。
蛙はそんなワキアッシュの心を知っていて、カラスに命じて家に降り、
ワキアッシュに扉の陰に隠れるように言った。
「彼らが踊りだしたら、部屋へ飛び込むんだよ」と蛙は言った、
家の中の人たちは踊りはじめた。 彼らは、動物の人々だった。
が、彼らは歌うことも踊ることも出来なかった。 彼らは口々に言った、
「なにかおかしい。」 「誰かが近くにいるみたいだ。」
その中の酋長が言った、
「誰か一人、炎みたいにすばしこいやつが、家の外をちょっくら見てきてくれないか。」
そこで鼠が様子を見に行くことになった。 動物の服を脱ぐと、それは女の姿になった。
彼女は外にでたが、ワキアッシュに捕まった。
「待ってください、何かあなたに差し上げたいです」
ワキアッシュは言って、山ヤギの脂のかけらを差し出した。
「私は、トーテムポールと、この家が欲しいのです」とワキアッシュは言った、
「私は、あの踊りと歌が欲しいのです」
「では、私がもう一度出てくるまで、待っていなさい」と鼠は答えた。
つづく
>>693 ところでsage進行で願います。
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|書き込む| 名前:| | E-mail(省略可): |sage |
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↑
ここに半角小文字でsageと書いてちょ
>>694 サンクスです。バイトの給料はいったら買ってみま。
>>699 すいませ。ageるほうが意見聞きやすいかなぁ〜とか思ったもので。
>>698 おしまい? ちょっと残念。。。
年に1〜2回しか見に来てないけど
続き待ってるよん
702 :
天之御名無主:2007/04/06(金) 22:20:43
あげ
703 :
天之御名無主:2008/03/29(土) 23:34:43
あげ
オ・キーパを詳しく解説したサイト
なかなか見つからないなあ
705 :
天之御名無主:2008/09/03(水) 23:34:54
かなりドスケベなキモイおっさんたちAv出すのやめて。ところでハイダ族が住む地域に鮑 烏 人が出る神話があるようですがどんな話ですか。
706 :
天之御名無主:2008/09/22(月) 19:47:09
質問です。
アンデス山脈の西側はインカ神話がありますが、東側に神話はないのですか?
(土着の神がいるかでなくて神話があるかということです)
久しぶりに見た
708 :
天之御名無主:2008/11/29(土) 01:14:37
アメリカ先住民には「ベルダーシュ」と呼ばれる人々が居たから、
男色関係の神話も色々とあった筈です。
知っている人がいたら教えて下さ〜い。
709 :
天之御名無主:2009/06/14(日) 06:27:29
昭和の半ばに出た『シートン全集』に昔話が出ている。
興味があったら図書館などで探してみるとよい。
710 :
天之御名無主:2010/06/02(水) 23:09:06
ソース元があれな上にうろ覚えなんだが教えてもらいたい
12〜13年ほど前にサスペリアって言う女性向けホラー漫画雑誌に
幻獣大図鑑っていうコーナーが有って恐らくはネイティブアメリカン発の
こんな精霊だか妖怪みたいなのが紹介されてたんだ
・人間の脳味噌が好物
・妻と召使いの女の他にクマとカラスとフクロウの使い魔がいる
・人間の襲い方は、まず女房が人間の前に姿を現して森の奥へと誘う
次にクマが人間を押さえつけ鳥達がつつき殺し最後に召使いの女がそいつに人間の脳を供する
・実体が無いので人間の脳を食らう時は別の人間に乗り移る
・ビジュアルは人間がトーテムポールに描かれている様な紋様の仮面をかぶっている感じ
書き忘れた、こいつの名前知っていたら教えてくれ
ネイティブカナディアンのほうの妖怪じゃねえの?
713 :
天之御名無主:
あえてage
>旅人希望さん
ムヌのお話続きが知りたいです、その後見つかりましたか?
ネイティブ・アメリカンの伝承で有翼人についての詳しい文献ご存知の方がいたら
教えてください。部族は特に問いません。