ヒト以外の動物で「神」を祀る生き物はない。
ヒトだけが「神」を祀るのはヒトの脳が他の生き物に比して極めて
複雑な構造を持っているからだと言える。
そういう意味では「カミがヒトを創造した」のではなく
「ヒトがカミを創造した」といったほうが正しいのかも知れない。
人の信仰的起源は自然現象に対する畏怖や祖先崇拝に求められるが、
神秘体験がその信仰形成に大きな役割を果たしてきたことは確かだろう。
神秘体験の多くは
@重度の神経衰弱や心身の極度の疲労
A自然現象による脳の生理学的変化
B薬物または精神障害による脳の生理学的変化
の3つのいずれかを原因としていることが多い。
神話とか書いてあるとこういう話題を振りたくなるだろうけど
ここの連中はたぶん神秘体験をしている人は少ないと思うぞ。
スレを育てたかったらオカ板へ逝ったほうが
自称チャネラーやら霊能者がゴロゴロしているし
君の望むような展開になると思うな。
ここだとよくて200、悪けりゃ50で打ち止めだ(W
>>2 のつづき
例えば、中世ヨーロッパではしばしば「聖母マリアが現れた」
「神の声を聞いた」「悪魔と出会った」などの神秘体験が聞かれたが、
これには2つの理由があるという。
一つは、当時が今と比べ、遥かに超脱体験を受け入れやすい
社会的土壌があったということ。
もう一つは英国の小説家A=ハックスレーの説で、
当時の庶民は冬の間、十分な肉や野菜を摂取できずビタミンの
欠乏に悩まされており、やっと冬を過ぎると今度は四旬節があり、
復活祭までの40日間の断食が行われていた。
ビタミンの欠乏は脳髄の生物的機能を低下させ、
焦燥や不安感に襲われ、幻覚を見やすい状態にするという。
復活祭前の一週間は誰もがビタミン不足にあり、
神との超越的な一体感などを感覚的に得やすくなっていたのだという。
他にも高山病による酸欠や冬山遭難時における脳内温度の低下、
逆に灼熱の砂漠地帯の熱射病による脳内温度の上昇によっても、
脳は化学的不安定を生じ幻覚を見やすくなる。
一般に脳内温度が40℃以上または凍死寸前の34℃以下になると
幻覚症状が起こるといわれる。
見知らぬ同伴者がいたとか、心で会話が出来たとかいう冬山の神秘体験や、
標高3600mで気圧が急激に低下するラサを中心とするチベット密教に
見られる神秘的な曼陀羅も、これらの生理学的要因によって引き起こされた
幻覚が関係しているのかも知れない。
苦行時における恍惚感は脳内物質オピオイドの影響が考えられる。
これは文字どおりオピウム(阿片)類似物質で、エンドルフィンや
エンケファリンなどが知られている。
人は苦痛やストレスを感じると脳内で阿片様物質を生産すると
推定されているのだが、これが嗜癖状態を作り、
再び苦痛を希望するようになる。
たとえば帰還兵が何度もベトナム映画を見たがるとか、
レイプされた女性が再びそのような場所に足を運びやすくなるなど、
記憶が習慣性を呼ぶという。
トランスがそのような嗜癖状態だとも考えられる。
人間の感覚神経は無数の神経繊維から組み立てられており、
これらの繊維がつながっている受容体(レセプター)が刺激されることで
発生する電気的変化(インパルス、活動電流などという)によって、
神経細胞が刺激され感覚が発生する。
つまり我々の感覚は全て脳で行われているわけであるが、
実際には目や皮膚や耳で感じていると思ってしまう(感覚の投射)。
受容体の電気的変化は基本的に外界からの刺激によって誘発されるもの
であるが、まれに外界からの刺激が何もない状態で受容体が
刺激を受けてしまう場合がある。
つまり「ありもしないものをあると感じる」状態である。
脳幹の縫線核にある神経細胞は、その突起を脳内の様々な部分に
伸ばしているが、その際、脳内物質(ホルモン)の一種である
セロトニンが神経の興奮を次の神経に伝える神経伝達物質として
作用している。
セロトニンは次の細胞の受容体(5HT2受容体)
に結合し、この細胞を興奮させるが、
LSDなどの幻覚作用を引き起こす薬物はこの受容体と
結合するため、次の細胞が常に刺激されている状態になる。
そしてこの場合の細胞は情動の中心となる辺縁系の神経細胞や、
意欲や情動を統合する前頭葉であることが多いため、
幻覚が引き起こされる。
一方、グルタミン酸(アミノ酸類に分類される神経伝達物質)の
受容体の一種であるNMDA(N−メチル−D−アスパラギン酸)受容体も
幻覚と深く結びついているといわれる。
麻酔薬のケタミンは幸福感、身体離脱、トンネル体験などの幻覚を
引き起こすが、ケタミンはNMDA受容体と結合して神経細胞が異常に
興奮するのを抑えるという働きがある。
これらの受容体は薬物以外にも様々な要因で刺激され、
幻覚のメカニズムの解析において重要な位置を占めている。
幻覚とはいってみれば覚醒時にみる夢、白昼夢であり、
心身疲労時や脳の化学的変化により、昼間の覚醒時にレム期が現れた
と考えれば良い。
フロイトによれば夢には潜在的欲望や恐怖が反映されているという。
その他、幻覚に影響する心理的要因としては、精神科医の中村希明によれば
@生理的欲求(砂漠でみるオアシスの幻覚など)
A退行の理論(絶望や人間疎外の現実から退避して自我の崩壊を防ごうという潜在意識)
B良心との葛藤(殺人者が見る被害者の亡霊など)
C根底にある劣等感(ハムレットが聞いた亡父の声など)
等があるという
幽霊の幻覚を見たという話も昔からよく聞かれるが、
四谷怪談のお岩は伊右衛門の良心の葛藤によるものといえるし、
牡丹灯籠のお露やお米の亡霊などは潜在的な欲望が影響しているといえる。
心理学者の小熊虎之介は後者の幽霊を怨霊に対し、「欲霊」と呼んでいる。
幻覚や幻視は変性意識や内因性精神病を原因とするだけでない場合もある。
たとえば、宜保愛子氏という霊能力者は、
霊視(透視、リーディングともいう)能力が優れていることで
著名であるが、中村希明著『霊感霊能の心理学』(朝日文庫)によれば、
宜保氏は3歳の頃、左目にある種の障害を受けたそうである。
精神医学では視力を患うと、その目の網膜上に視力を補うような形で、
ある種の虚像を感じるようになるという。これを「代償性幻視」と
いうが、このなかでも宜保氏は「T型直感像資質」といい、
虚像が極めてリアルで、細部にわたって想像できるといわれる。
神託で有名な古代ギリシャ・デルフォイのアポロン神殿では
まず巫女が火山性ガスで狂乱状態になり
月桂樹の葉を食べてそれを鎮めてから、お告げを行ったのだそうだ。
>>1よ
もしもお前の主張するように
そのような世界がないとするなら
こんなスレなど立てずに
盆栽でもいじりながら
平々凡々と暮らすがいいぞ。
(^^)