北海道に昔話なんてあるの?

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110天之御名無主
売買川が流れ込む札内川を遡りますと、昭和五十年代「愛の国から幸福へ」の
切符が有名になった広尾線幸福の駅が、線路が廃止になった今でも残っています。
今回はその「幸福」の由来です。

このそばを流れる札内川の地名由来はアイヌ語で乾いた川、と言う意味の
「サツナイ」です。明治になって開拓が始まってから川には「札内」の
字が当てられ、そばに作られた村には「幸震村」と命名されました。
古代日本語で地震を「ない」「なえ」と言うことを知っていた命名者は
よほど学が有ったのでしょう。しかしやはり部外者が即座に「さつない」と
詠めるはずがない。そこで次第に「こうしん」と読まれるようになりました。
ところで、この「幸震」の住人は福井県からの移民が大半でした。そこで、
それにちなんで「幸福」となったのです。
幸福になるには紆余曲折が伴うものです。

なお、同じ広尾線の「愛国」駅。この愛は男女の愛でも同性愛でもなく、
「愛国心」の愛。愛国ナントカという団体がこの一帯を開拓したことからの
地名です。
北教組や北海道新聞がもっとも嫌う「愛」なのだ。