消防時、ギリシア神話を描いた古今の絵画や絵本みたいなのを偶然見つけ、
そのビジュアル面含めたインパクトや、底が見えない豊饒なイメージの源泉に子供ながらに虜になった
厨房時に呉の著書読んだので、高校あたりに見た阿刀田のやつは半端なライト本の印象しかなく、
資料的価値も皆無なので、本棚が一杯になり整理する時まず優先して処分した
316 :
天之御名無主:2009/07/15(水) 20:09:56
>>315 俺も呉茂一の単行本を入手したのは、中学生の時。
児童書や野上弥生子訳のブルフィンチや山室静の本などは、それまでに読んでいたけど、
呉茂一に出会ってからは、これが殆ど決定版だなと思えた。
神名などが、長音表記も含めてほぼ正確なのも心地よかった。
高津春繁の辞典は、その後しばらくしてから。やはり中学生の時だった。
阿刀田やら曽野綾子やらは、本屋でちらっと立ち見しただけで即刻購入せず判断。
阿刀田のはタイトルからして、この板の住人とは目的が違うでしょ
まぁ、興味を持つきっかけにはいいんじゃない?
318 :
天之御名無主:2009/07/15(水) 21:48:38
阿刀田のはエッセイ本としては良いけど、ギリシャ神話を本格的に読みたい・学びたいという人にはおすすめ出来ない。
本格的にって人は必ず呉茂一を薦められるけど。
ずいぶん前のだよね。あれから学問も色々進んでいるだろうけど、それらをフォローしている本ってないの?
別に呉のやつは本格的に学ぶうんぬん抜きに、読み物として普通に面白いけどな
>>319 日本語で読める本で、ギリシア神話全般を扱っている概説書で、
呉の水準を越える本は、未だにないと思う。
学問が進んでるっていっても、海外の学者の専門分割的な断片論文なんかの分野であって、
ギリシア神話総合概説書に関しては、和訳のない海外の書籍でも最近のいい本はまだ出ていないのでは。
>>318 ギリシア神話のその後の発展って意味では
フランスの演劇とかに言及してるとこはいいと思う
神話が死んだ神話になってからも発展していってるが
その中でも古いもの(といっても神話が生活にとけこんでた時代よりかなり下る)は神話に含めて
近現代の発展は神話から切り離して考える人がけっこういるから
それもあって阿刀田は取るに足らない扱いなんだろうな
呉茂一はエピソード紹介だけでなく
神話の成立過程や文化を紹介してるとこが大きい
つってもこのところ呉ベタボメレスばっかだから
改めて言うまでもなくみんなわかってるか。
しかし実質的に半世紀前の内容だからな……。
>>321 実際に近年の洋書までチェックしている人ってこのスレにいるのか?
一つも具体的なのがあがってないけど。
呉、高津あたりで詰み、って感じの人ばかりな気がする。
326 :
天之御名無主:2009/07/16(木) 03:42:33
>>324 呉の説が大きく間違っていて
現代の認識ではとてもじゃないけど通用しない内容を
具体的に2つ3つ挙げてみて下さい。
ディオニュソスに関わると推定されるものがミュケーナイ文書に発見されたとか、
それを押さえた上での考察は呉の著書に既に載ってる
↑定説になってるってことか。よく見てなかった。スルーで
吉田敦彦ってどうなの?
文体とか好きじゃなくてあんまり読んでないんだが
現代の最新の学説を知る事のできる「一般刊行書籍」って、
現実に何があるのかな。知ってる人お願い書名出して。
知識厨
>>331 The Oxford Dictionary of Classical Myth and Religion (2004)なんかどうだろう。
・一般論として
・このスレに沿って(ギリシア神話)
難しいとこですな
>>333 日本語の本限定で何かしらお願いします
他の人でもよろしく
リチャード・バクストンの『ビジュアル版 ギリシア神話の世界』
>>336 どうもありがとうございます。
だけど高価な本なんですね、\15.750。
近所の県立図書館の蔵書を検索しても、置いてなかったです。
まあいつの日か、って所かな。
338 :
天之御名無主:2009/09/01(火) 05:56:20
カール・ケレーニィの神話学入門をやっと読んだ。
ハーデスとペルセフォネの冥王夫妻と、英雄ペルセウスとメドゥーサが関係しているという説は意外だった。
339 :
天之御名無主:2009/09/01(火) 21:19:47
そんな本を読んだ人がハーデスとは
340 :
天之御名無主:2009/09/03(木) 12:09:54
吾妻ひでおコロコロポロンすみません。
341 :
天之御名無主:2009/10/15(木) 04:36:45
呉茂一の、新潮文庫のと函入りのって内容同じ?
>>341 両方持ってるけど、多分同じだと思う。
文庫本より単行本の方が、活字の大きさや体裁の違いで読み易いが。
読んだ事がないけど、1冊本の単行本に書き改める前の、
2分冊の単行本(昭和30年代?)が、多少内容が違うらしい。
昭和三十一年発行の単行本下巻には、
「第八章 民間説話および史的伝説」という章がある。
目次を以下に写しておく。
なお、正字は当用漢字に直した。
第一節 民間説話集
一、ナルキツソスとエーコーの物語
二、ピューラモスとティスベー
三、ピレーモーンとバウキス
四、翡翠ケーユクスとアルキュオネーの物語
五、ヘーローとレーアンドロス
第二節 パウサニアース『ギリシア巡遊記』より
アリストメネースの物語
一、アリストクラテースの計略、エイラ山の籠城
二、デルポイの神託、鷲と狐の救い
三、ラケダイモーン人の反撃、裏切りとアリストメネースの死
第三節 ヘーロドトスより
一、ギューゲースの物語
リューディア王カンダウレースと王妃
二、幸福問答、ソローンとクロイソスの物語
三、僭主ペリアンドロスとその子リュコプローンの話
四、ポリュクラテースの指輪
五、名医デーモケーデースの物語
ホホウ興味深い
345 :
天之御名無主:2010/06/17(木) 14:09:03
最近京都大学学術出版会から出版されたばかりの『西洋古典学事典』は、
従来の高津春繁や呉茂一の作品を遥かに上回るギリシア神話の決定版だ。
少し高いけど買ってよかった
間違いや誤植はありましたか?
347 :
天之御名無主:2010/06/26(土) 04:33:03
著者に間違いは絶無だ。
そのうえ岩波版『ギリシア・ローマ神話辞典』に載ってない珍しい神話伝説の宝庫だ。
各項目の末尾には原典の出典箇所が悉く記されているしね。
明日の食費も無い貧民でなけりゃ買うべきだぞ!
>>347 新旧Pauly-Wissowa、LIMC、OCDにないような逸話が入っていたら教えて
>>347 知識バカ乙
知識が知恵につながらないとはかわいそうに
『西洋古典学事典』の本文では、
ギリシア神話関連:その他、の文量比は、
どれくらいの感じに思われましたか?
351 :
天之御名無主:2010/06/30(水) 21:50:51
大層な分量だ
しかし、349番の如き無知無教養な貧民には高嶺の花でしかない
352 :
天之御名無主:2010/07/02(金) 17:48:48
たしかにギリシア神話関係の系図だけでも、岩波『ギリシア・ローマ辞典』の数倍はあるし
本文中にも随所に小系図が当該項目に挿入されている。
よってギリシア神話初心者にもトテモ分かりやすい。
353 :
天之御名無主:2010/07/08(木) 08:01:07
実に詳細を究めた優れた事典ですね。
疑い深い人は書店で確認してから購入されるとよいでしょう
354 :
天之御名無主:2010/07/08(木) 20:30:51
3万とか立ち読みしていいレベルを越えてる
355 :
天之御名無主:2010/07/08(木) 20:34:16
だってお前、3万もする本買って手赤とか折り目とか少しでもついてたら許せるか?
俺は絶対に許せん
356 :
天之御名無主:2010/07/14(水) 00:14:32
『 ゼウス以前 』 村松仙太郎 著
タイトルだけでそそられるでしょ、皆さんもどうぞお読み下さい。(古書)
アポロドロスは古拙というのか、記述が簡潔にすぎる
ブルフィンチぐらいねっちり粉飾して書いてくれた方がロマンチックでいい
>>357 アポロドーロスは、話の筋や文体を鑑賞するような、「文学的作品」ではないよ。
無骨に淡々と無味乾燥的に提供する、膨大な人名や系譜自体などに価値がある作品。
本来資料ソース根拠として事典的な利用の為の本。 及び羅列を楽しむ人の為の本?
近代のブルフィンチが大方アンチョコとして使った、オウィディウスの「変身物語」は、
ローマ帝政期の退廃的感傷的恋愛遊戯風潮のもとに、甘ったるく書かれた文学作品。
359 :
天之御名無主:2010/07/25(日) 10:26:53
『西洋古典学事典』を持ってる人がいたら教えて欲しいけど、
eleusinian mysteriesについてはどう書かれてるのかな?
つまり、デメテルとバウボや、その夫dysaules(ディサウレスと詠むのかな?)ら
との出合いの場面をどのように解釈しているのかってことなんだが。
360 :
天之御名無主:2010/07/29(木) 00:34:34
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361 :
天之御名無主:2010/07/29(木) 08:14:43
けち!
362 :
天之御名無主:2010/08/01(日) 02:50:15
『西洋古典学事典』は最高傑作ですね。
まさに抱腹絶倒! 毎日楽しみながら読んでま〜す。
しかも勉強になるし
363 :
天之御名無主:2010/08/01(日) 08:16:07
359の質問に答えられないのは、関連の記事が載ってないからw