嗚咽 その7

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その日、無性に休憩時間に帰りたいと思ったのは虫の知らせという物だろうか。
友達を探しに行かないで帰っていればお母さんは事故に遭っていなかったのだろうか?
お母さんは丁度今頃の金木犀の香る頃に逝ってしまいました。
お母さん自身金木犀が大好きな人でした。
お母さんを亡くして以来この時期になると懐かしさと切なさで胸が切なくなります。
それと同時にどこからか見てくれているような気がして金木犀に話しかけたりしてしまいます。
今年、念願の一戸建てを買いました。
庭なんてない小さな家ですが、玄関先の小さなスペースに金木犀を植えました。
今年植えたばかりなのと日当たりの悪いせいか花は咲いてくれませんでした。
でも、子供達には「この気はママのお母さんの木なんだよ」と話しかけています。
いつかきっと花を咲かせてあの香りを運んでくれると信じています。