嗚咽 その7

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86大人の名無しさん
16歳の頃、ある朝バイトへ行こうとすると母さんに呼び止められた。
バイクのローンの支払いの事で喧嘩になって気まずいまま出掛けた。
ずっと気になっていてバイト先から電話して一応謝った。
それでもなんだか引っかかる物が残っていたので休憩時間に家に帰ろうと思っていた。
ところが悪友のお母さんから電話があり、「うちの子が帰ってこないので心当たりはないか」とのこと。
休憩時間は3時間あったので心当たりを探してやっと見つけて家に連絡するように言った。
休憩時間はまだ2時間あった。
バイクで飛ばせば何とか帰れる距離だった。
何となく気になりながらも中途半端な時間なので近くの海で時間をつぶしてバイト先に帰った。
制服に着替えていると店長が血相を変えて怒鳴っている。
「直ぐ帰れ!!お母さんが交通事故にあったぞ!!」
いつも冗談ばかり言って人をからかってばかりの人だったので最初は信じなかったが、あまりの剣幕に取り敢えずバイクを言われた病院にかっ飛ばした。
ベットの上では眠ったような母さんが横たわっていた。
この病院ではこれ以上処置が出来ないので大学病院へ搬送する事になった。
お母さんは、搬送途中亡くなった。

続く