沸点上昇や凝固点降下は
>>903や
>>905が書いてるような
溶媒分子と溶質分子の相互作用によって起こるわけではない。
高校の教科書にそう書いてあるならそれは間違いで、よく指摘されてる。
溶質分子と溶媒分子が全く相互作用しない理想溶液でも(理論的に)沸点上昇は起きるし、
それに溶質分子が足を引っ張ったり、フタをしたりして沸点上昇が起きるなら、
沸点上昇の度合いが溶質分子の種類によらないのはおかしい。
この現象は化学ポテンシャルとかエントロピーといった概念を使わないと
どうしても説明できない。
で、エントロピーを使って沸点上昇を説明すると、(アトキンス第6版の説明と同じ)
純粋な液体の蒸気圧はその純液体がより大きなエントロピーの気体状態に向かって変化する傾向を表している。
もし、溶質が存在したら、それだけで液体のエントロピーは高くなる。
このことは次のようにも言える。
「純粋な溶媒は、溶質と混ざり溶液になるだけですでに純溶媒より高いエントロピーを持つ」
したがって、純溶媒に比べ溶液の「気体に変化する傾向」が弱まって、蒸気圧降下が起こる。
気体 __________ ↑
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|エ
|ン
|ト
|ロ
溶液 __________ |ピ
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純溶媒 __________ |
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固体 ___________ |