俺は
>>1の携帯電話だ。
俺も携帯として生まれてきた以上、電話としての使命を果たすため希望に満ち溢れていたよ。まあ欲を言えば女性に持たれたいな、と。
>>1は男性だった。
>>1は初めて携帯を買ったらしく、それは嬉しそうに俺を手のひらに乗せて感激の表情を見せてくれたよ。
俺の説明書もスミからスミまで何度も読んでくれた。そのときはいい人にもらわれたな、と心底思ったよ。
そして
>>1が俺のボタンをプッシュし始めた。俺は燃えた、初仕事だ絶対に圏外にはしないぞ!
電話に出たのは
>>1の母親だった。
ある日着信があった。見慣れない番号だ。
まあ、俺の知っている番号は、家、俺が所属する携帯会社、特殊な漫画を売ってるらしき店くらいのものだから仕方ない。
その着信は1秒で切れた。ん?これはワン切り電話ってやつじゃないか?そうに違いない!
>>1が履歴に気付いた。ちょっと待て!そんな恍惚の表情を浮かべるな!これは掛けちゃいけねえ!頼む発信ボタンを押さないでくれ!
1ヶ月後俺には債権回収業者とやらの電話と日夜取り次ぐと言う大仕事が待っていた。
>>1よ、俺はお前の時計ではない。
一度でいいから若い娘の声が聞きたい!外へ出ろよ!電車に乗ってかちゃかちゃ俺をいじってくれ!
それといい加減、画面の保護シールに気付けや!
お願いします解約して楽にさせて下さい。