知事からすると、この借金は、国の都合で決められたもの。しかも国が返済する予定になっている。だから知事がした借金だといわれるのは心外だ、ということになる。
そこで府独自の指標、実質府債残高では、こうした借金は除いて考えることにしたという。
妥当な例えかどうかは分からないが、大学生の子供の学費を調達するために、親が子供名義でローンを組んだというようなものだろうか。
大阪府の言い分は、子供が「お父さんが学費ローンを返済するといったんだから、お父さんが払ってよ」というものかもしれない。
いずれにしても、大阪府名義の借金ということには変わりない。橋下知事には「国の政策でできた借金まで、府知事の借金といわれたくはない」という思いがあるのだろう。
財政再建は進んでいるとは思うが、収入が激しく落ち込んでおり、財政的なピンチは続いている。
きちんとした危機感を持つためにも、府の借金は減っているのか、増えているのか、という問いには「増えている」と答えるのが正解だと思う。
http://www.sankeibiz.jp/macro/news/100227/mca1002271202009-n1.htm