大阪府議会「橋下派」…伊丹廃港決議 提案へ
知事「非常にうれしい」
大阪府の橋下徹知事を支持する府議会自民系会派が、大阪(伊丹)空港の廃止を求める決議を23日開会の定例府議会に提案することがわかった。
採決の行方は不透明だが、伊丹廃港問題が府議会で初めて本格的に議論されることになる。可決されれば、知事と議会が「廃港」で足並みがそろい、関西、神戸を含めた関西3空港の在り方を巡る論議に影響を与えるのは必至だ。
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決議の提案準備を進めているのは、自民党・維新の会(6人)で、他会派にも賛同を呼びかける。決議の素案では、伊丹空港の国内線を関空に移すことなどで関空のハブ(拠点)空港化を図れるとし、「伊丹の廃港を決断すべきだ」と主張している。
伊丹空港廃止については、各会派ともおおむね、地元の府北部選出の府議に反発が強く、関空に近い府南部選出の府議に賛同の声が目立つ。同じ会派内でも賛否が割れ、各会派内で意見を一本化するのは難しいとみられる。
各会派が意見を集約できなければ、採決は定例議会の最終日(3月24日)に記名投票で行われる公算が大きい。「橋下新党」と言える新会派結成を目指す動きもあるなど、知事支持派の動きが活発になっていることから、「可決の可能性は十分ある」(府議)という。
伊丹空港を巡っては、橋下知事が廃止構想を唱える一方、井戸敏三・兵庫県知事らは存続を求めている。国土交通省成長戦略会議は関西3空港の抜本策について協議を進めており、6月に成案をまとめる予定。
橋下知事は決議案提出の動きについて、「非常にうれしい。(伊丹存廃のような)利害が対立する問題こそ、議会が多数決で意思表示することは意義がある」と歓迎している。
http://osaka.yomiuri.co.jp/tokusyu/h_osaka/20100215-OYO8T00827.htm