知事構想に高い関心 住民600人が傍聴 伊丹廃港、豊能での意見交換会
橋下徹知事が掲げる大阪(伊丹)空港の廃止構想をめぐり、豊能町で4日、開かれた橋下知事と池田勇夫町長、町議による意見交換会。
会場には定員を大きく上回る600人以上の住民が傍聴に訪れ、知事の構想に対する関心の高さを見せつけた。町議からは「地域産業や雇用はどうなるのか」「全面的に支持したい」と賛否両論の声があがった。
橋下知事は冒頭のあいさつで「ぼくは誰よりも国の情報を知っている。豊中市は市長も議員もダメ。市民は存続、存続とばかり言っている」と空港所在地の豊中市を激しく批判。
国が中期的に伊丹廃止を検討する可能性があることをにおわせ、「廃止後の将来を視野に入れてまちづくりを考えてほしい」と訴えた。
その後、町議から「廃止は『地域主権』の先取り。知事案に乗るのもやぶさかではない」「関西国際空港への海上交通の充実を検討してはどうか」といった肯定的な意見が出された。
一方で「廃止には反対」と発言した町議に対し橋下知事が「それは無責任。国は存続による活性化など考えない。廃止を前提に国から有利な条件を引き出すべきだ」と反論すると、会場から大きな拍手が起きる場面もあった。
「伊丹を廃止しても関空の経営の助けにはならない」など、構想に対する否定的な意見には、「空港は町民だけのものではない。アクセス手段の整備までは廃港はしない」と説明した。
意見交換会は予定を30分近くオーバーして終了した。
http://www.sankei-kansai.com/2010/02/05/20100205-020164.php