組事務所変じて暴力団追放拠点に――和歌山で業務開始、全国初
暴力団事務所だった和歌山市南雑賀町のビルが、和歌山県暴力団追放県民センターの事務所として生まれ変わり、1日、業務を開始した。元組事務所が暴追センターになるのは全国で初めて。
鉄筋3階建てで、1階は駐車場、組長室などがあった2階は事務室、3階の大広間は会議室として使用する。昨年9〜11月に約1300万円かけて改装、エアコンや女性用トイレを新設した。
ビルを所有していた山口組系団体は消滅。元組長に対する債権を破綻した信用組合から引き継いだ整理回収機構が競売にかけ、約5000万円で自ら落札。センターに買い取りを打診し昨年8月、約1000万円で売却した。
センターの中村佳澄専務理事(60)は「住民に恐怖心を抱かせていた組事務所が生まれ変わるのは意義深い。多くの人に利用してもらい、1つでも多く暴力団を減らせれば」と話している。(共同)
http://www.nikkei.co.jp/kansai/news/news007419.html