橋下・大阪府知事:府市再編構想に特別区制の導入
大阪府の橋下徹知事は27日の記者会見で、来年の統一選に向けて打ち出す府市再編構想について「大阪市の中に複数の公選の長を作るべきだ」と語り、東京都と同じ特別区制の導入を盛り込む考えを示した。春に構想をまとめて賛同者を募る。
府議選や大阪市議選がある統一選で「親橋下」の政策集団作りを進める狙いがあるとみられるが、構想には、大阪市の協力や国の立法措置が不可欠。平松邦夫市長は既に反発しており、市民の理解が進むかも不透明だ。
構想では、大阪市を30万人程度の規模で公選の区長が運営する特別区制に移行。府市それぞれの住民投票が必要となるが、橋下知事は「『280万人に市長1人は違う』ということを市民に問いたい」などと語った。
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橋下知事はこの日夜、府庁舎移転を目指す大阪ワールドトレードセンタービルディング(WTC、大阪市住之江区)に15カ国の在関西総領事ら約30人を招き、55階から夜景を眺めた。【竹島一登、石川隆宣】
http://www.mainichi.jp/kansai/hashimoto/news/20100128ddn041010020000c.html 府市再編「具体策盛る」
府と大阪市の再編・解体を提唱する橋下知事は27日の定例記者会見で、「府立大と市立大を統合して日本最強の大学にするとか、
市役所跡地にオペラハウスを造るとか、具体的に分かるように示したい」と述べ、今春に公表予定の構想案に具体策を盛り込む考えを明らかにした。
橋下知事はさらに、大阪港を大阪市が管理していることについて、「基礎自治体(市町村)の役割は福祉や住民サービスにかかわること。
港湾の管理は(再編後の)広域行政体がやるべきだ」と持論を展開。府市を広域行政体と人口15万〜30万人規模の複数の基礎自治体に再編する必要性を改めて強調し、「平松邦夫市長に新しい広域行政体の長をやっていただいたらいい」と話した。
また、来春の統一地方選に向けて府市再編を公約にした政治グループの結成を目指していることに関し、「多くの府民、市民は(構想に)乗ってくれると信じている。
大阪を変えてほしいというのが、府民の思いだ」と自信をのぞかせた。一方で、「統一選で惨敗したら、僕は退場になる。何もできなくなると思う」とも語り、自身の発言力が著しく低下するとの見方を示した。
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/osaka/news/20100128-OYT8T00037.htm