「伊丹廃港は10年内」橋下知事 なにわ筋線開通が条件
関西3空港をめぐる問題で、大阪(伊丹)空港の廃港を主張する大阪府の橋下徹知事は6日、「中央リニア新幹線の開通時期と伊丹廃港を連動させる必要はない。
廃港は10年以内でよい」と述べ、これまで平成47年としていた廃港時期の目標を短縮させる考えを明らかにした。また、関西国際空港の着陸料の値下げのため、土地を国が所有し、管理運営を関空会社が行う「上下分離方式」による経営が望ましいとの意向も示した。
関空発着機の増便を決めた「フェデラル エクスプレス」(フェデックス)幹部が府庁を表敬訪問した後、報道陣の取材に応えた。
橋下知事は「3空港併存が続けば、コスト高が解消できず、フェデックスは関空から離れ、関西は沈没してしまう」と伊丹空港廃港をあらためて主張。「フェデックスが増便を決めたこのチャンスを逃してはいけない。伊丹問題の決着を早くつける」とした。
橋下知事は、新大阪駅?難波間などが想定されている鉄道新線「なにわ筋線」が実現すれば、大阪都心部との関空へのアクセスが大幅に改善されるとし「なにわ筋線ができた時点で、伊丹空港は廃港にする。10年以内の廃港を目指す」と述べた。
これまで橋下知事は平成23年に関空と伊丹の経営を統合し、47年の伊丹廃港を目指すプランを提示していた。
この計画では、中央リニア新幹線の東京?大阪間開通にあわせた廃港を主張していたが、なにわ筋線が開通すれば関空へのアクセスが向上すると判断し、廃港時期を短縮させた。
なにわ筋線の建設費は伊丹空港跡地の売却益を活用するという。(2010年1月 7日 07:14)
http://www.sankei-kansai.com/2010/01/07/20100107-018995.php 「伊丹空港廃止10年以内」に…知事、大幅前倒しに転換
橋下知事は6日、持論の大阪(伊丹)空港の廃止時期について、府庁で報道陣に「できたら10年以内」と述べた。従来は、リニア中央新幹線・東京―大阪間の開通をにらみ、「2035年」と主張。大幅に前倒しすべきとの考えに転換した。
高速リニア以外の「交通整備が条件」
関西空港のハブ(拠点)空港化を目指す橋下知事の構想では、高速のリニアが大阪まで延伸された場合、「伊丹空港の存在意義が低下する」と、リニアと同空港廃止をセットにしていた。
しかし、橋下知事はこの日、「(伊丹廃止は)もっともっと、前倒しすべきだ。中央リニアと連動させる必要はない」と指摘。
ただ、「都心部からのアクセスがきちんとできないと、(伊丹廃止は)関西経済にとってダメージ」とも述べ、関空に連絡するなにわ筋線などの整備を条件に挙げた。(2010年1月7日)
http://osaka.yomiuri.co.jp/tokusyu/h_osaka/20100107-OYO8T00423.htm