減債基金 初返済へ 11年ぶり黒字で前倒し 大阪府
平成20年度決算で11年ぶりの黒字を計上した大阪府が22日、黒字分の半額にあたる約52億円を減債基金の借り入れの返済にあてることを決めた。府のホームページで明らかにした。
減債基金からの借り入れは、20年2月に就任した橋下徹知事が問題にし、返還計画を立てていたが、実際に返済されるのは初めて。担当者は「財政は苦しいが返済の第一歩を踏み出した」としている。
減債基金は、借金返済のための積立金。橋下知事の就任以前、府は財政不足を補うという名目で、基金から借り入れて財政運営をしていたが、借金返済の資金を使うことは、財政上の禁じ手ともされていた。
借入額の総額は約5200億円で、府は34年度までに返還する計画を立てている。返済は22年度から始める予定だったが、20年度決算で黒字を計上したため、計画を前倒しすることになったという。
返還計画は順調な滑り出しとなったが、景気悪化に伴う税収減などで、府財政はさらに悪化しており、担当部局では「計画通りに返済できるかは不透明だ」としている。(2009年12月23日 06:07)
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