ワッハ移転また持ち越し 橋下知事 28日に通天閣社長と協議
大阪府立上方演芸資料館(ワッハ上方、大阪市中央区)の通天閣(浪速区)への移転問題で、府は25日、戦略本部会議を開き、現地存続案と移転案について審議を行った。
しかし、この日も結論は出ず、最終判断は持ち越された。橋下徹知事は、28日に通天閣を運営する通天閣観光の西上雅章社長と直接協議することを明らかにし「社長と直接会って決めたい」と述べた。
16日の前回会議では、ワッハ上方が入居するビルの家主である吉本興業の提案について審議。賃料と運営費約1億円について内訳がなく、年間入館者数の目標設定がないことを橋下知事が指摘した。
25日の会議では、担当部局が、吉本側の提案を説明。平成22年度の必要経費として、賃料と運営費、ホール原状回復費を合わせ約4億円、23、24年度は賃料を1億円で、運営費を無料とした。
さらに、23、24年度の入館者数を年間40万人に設定し、25年度以降は官民協力による新事業をスタートさせ、府の負担額は1億円を上限に調整。吉本側が府に大幅に譲歩する減額プランが提示された形となった。
橋下知事は「運営費がゼロなら、展示内容などについて府からプランが提示できなくなる」などと指摘した。さらに「賃料1億円はありがたいが、府としてあるべき運営費を払うべきではないか」などと府の姿勢にも疑問を呈した。
ワッハ上方の移転問題をめぐっては、吉本側に払う賃料と運営費が約4億円にのぼることが問題視され、移転縮小を検討した結果、新たな移転先として通天閣が浮上していた。(2009年12月25日 14:27)
http://www.sankei-kansai.com/2009/12/25/20091225-018659.php ワッハ現地存続強まる 吉本が運営、知事28日結論
大阪府の橋下徹知事が観光名所・通天閣への移転方針を表明していた府立上方演芸資料館(ワッハ上方、大阪市中央区)について、府は25日の戦略本部会議で、移転を取りやめ、現地存続する方向で協議した。
最終的な結論は出ず、知事の決断に委ねられた形となったが、当面は現地存続となる可能性が高まった。
会議では、2011年度から2年間、吉本興業が現地で同館を運営し、現在年間5万人の入館者数を40万人に引き上げる一方、府の負担は吉本興業への賃料1億円だけとする案を検討した。
知事は会議の最後に「(通天閣を運営する通天閣観光の)社長にまずお知らせしたい。ここでは結論は出さず、社長に伝える」と述べ、28日朝に通天閣に出向き社長と面会する意向を表明した。
この日の会議では、吉本興業に運営を任せるに当たり、随意契約とするか、形式上公募を実施するかなどについて議論した。2009年12月25日 13:20
http://www.nnn.co.jp/dainichi/news/091225/20091225077.html