橋下知事「ハッピーパラダイスという議論がこっけいだった」
大阪府の橋下徹知事は15日、関西3空港懇談会が関西、大阪(伊丹)、神戸の3空港を一元管理する方針を決めたことについて
「一元管理すれば(就航便数が増えて)ハッピーパラダイス、すべてうまくいくという議論がこっけいだった」と述べ、3空港の将来像などを明確にしないままの方針決定をあらためて批判した。
橋下氏は「多数決には従う」としながらも、「関西空港へのアクセスを向上させることなく伊丹空港の単純な機能縮小をやると関西経済へのダメージが大きい。高速鉄道をセットでやれば関西空港の利便性は伊丹より高まる」と持論を強調した。
国が絞り込みを進めているスーパー中枢港湾については「日本の成長のために首都圏と関西圏(阪神港)のエンジン二発が必要。中部には申し訳ないが、スーパー中枢港湾を譲ってもらいたい」と述べた。
府庁で記者団の質問に答えた。[ 2009年12月15日 11:22 ]
http://www.sponichi.co.jp/society/flash/KFullFlash20091215035.html
橋下知事「ヘボい案」井戸知事「負け犬論理」…3空港一元化で火花
関西の自治体、経済界が14日、関西3空港の「一元管理」の正式合意にこぎつけた。
しかし、関西空港のハブ(拠点)化を目指す大阪府の橋下徹知事が「関西に滑走路は5本も必要ない」と「大阪(伊丹)空港廃止」を唱えたのに対し、兵庫県の井戸敏三知事は「3本で航空需要が賄えるのか」と応酬。
トップが顔を合わせた関西3空港懇談会には激しい火花が散り、3空港問題は伊丹存廃という大きな荷物を積み残したままの〈テークオフ〉となった。
懇談会冒頭、橋下知事が、調整が済んでいた一元管理の合意案に冷や水を浴びせた。「皆さんの結論には従います。でも、僕は(この案には)反対です」
この日朝、国土交通省の成長戦略会議に出席し、東京から直行した橋下知事は「あまりにも関西は『竜宮城的』で外の世界を意識していない。一元管理で航空需要が拡大するとは、成長戦略会議では誰一人、思っていない」と言い放った。
これに反発したのが井戸知事だった。「3空港の最適運用を考えれば、需要はもっと増える」。顔を背けて左隣に座った橋下知事を見ようともせず、「橋下知事のように、(一元管理しても需要が伸びないという)負け犬の論理を展開する必要はない」と切り返した。
伊丹空港の存廃問題を巡って昨年8月から対立を続ける両知事は、その後も応酬のボルテージを上げるばかり。
ほかの出席者らが苦笑いを浮かべて見守る中、座長の下妻博・関西経済連合会会長が「関西の総意として、メッセージを出していきたい」と引き取ってようやく合意案への了承を取り付けた。
懇談会の最後は下妻会長が「地元の大きな一歩として、ぜひ、評価していただきたい」と締めくくったが、両知事は終了後も矛を収めないまま。
報道陣に囲まれた井戸知事は、「伊丹空港をやめれば、関空が浮上するという発想は、やめたほうがいい」と橋下知事を批判。
一方、橋下知事も「ヘボい案だ」と、合意したばかりの一元管理をこき下ろし、「伊丹の位置付けについて何にも触れておらず、これで世の中が変わるとはとても思えない」とまくしたてた。
互いに持論を展開し、譲らない両知事に対し、懇談会出席者からは「政治家として将来の関西を描くことは大事だが、今日は議論を発散する場ではなく、収れんさせる場。将来も重要だが、それは場を変えて」と冷ややかな声もあった。(2009年12月15日 読売新聞)
http://osaka.yomiuri.co.jp/news/20091215-OYO1T00502.htm?from=top http://osaka.yomiuri.co.jp/photo/20091215-482838-1-L.jpg
橋下府知事、関西3空港一元管理に反対「需要増えない」
関西、大阪(伊丹)、神戸3空港のあり方を国と関西の自治体、経済団体が話し合う「関西3空港懇談会」が14日、大阪市内で開かれ、関西全体の航空需要拡大と関空機能強化のため、3空港の「一元管理」を目指すことで基本合意した。
伊丹廃港を唱える大阪府の橋下徹知事が、府の試算を示し「竜宮城での議論。一元管理しても需要は増えない。外の世界を意識しなさすぎ」と反対したが、兵庫県の井戸敏三知事は「(一元管理で)需要は増える。負け犬の論理を展開する必要はない」と反論した。
意思決定方法について多数決を求める橋下知事の意見は通らなかったが「僕は明確に反対と言った。今日は多数決で決まったと思っている」と強調。同席した国交省の前田隆平航空局長に需要予測を依頼し「伊丹の需要予測がポイントになる」と強気だった。
この日午前の国交省の成長戦略会議では、橋下知事は伊丹廃止を前提とした機能縮小に賛成。
前原誠司国交相が表明した伊丹に国内の基幹路線を残すとの考えに対しては、「基幹路線は関空にあることが前提」とコメントした。
また、会議後は「地元は機能縮小を選択しないと思う。地元が賛成しないなら(大阪空港の)廃港を考えていくべきじゃないか」とも話した。(2009年12月15日11時07分 スポーツ報知)
http://hochi.yomiuri.co.jp/osaka/feature/topics/hashimoto/news/20091215-OHO1T00090.htm
「伊丹廃止」改めて訴え…国交相らに 知事、関空ハブ化主張
大阪府の橋下徹知事は14日、国土交通省で開かれた、今後の航空行政の在り方などを検討する成長戦略会議(座長=長谷川閑史・武田薬品工業社長)に出席し、前原国交相らに関西空港のハブ(拠点)空港化を訴えた。
会議には、大阪府と兵庫県のほか、羽田空港に絡んで神奈川県の知事らが招かれ、ヒアリングが行われた。
橋下知事は「貨物や物流だけでなく、観光の面からも関空をスーパーハブ空港とすべきだ」と主張。大阪(伊丹)空港については「機能縮小で存続させても、地元の活性化につながらない」と、改めて廃港を訴えた。
一方、兵庫県の五百蔵俊彦副知事は「関空は国際、伊丹は国内基幹、神戸は地方という基本的な枠組みで、3空港を最大限活用することが、関西の発展につながる」と、3空港共存を繰り返し求めた。(2009年12月14日 読売新聞)
http://osaka.yomiuri.co.jp/tokusyu/h_osaka/20091214-OYO8T00563.htm
大阪「伊丹は廃止」、兵庫「一元運営を」──関西3空港、国交省成長戦略会議で見直し論議本格化
関西圏の空港戦略の見直し論議が本格化してきた。国土交通省の成長戦略会議は14日、大阪府の橋下徹知事らを招き、地元の意見を聞いた。
橋下知事は大阪国際(伊丹)空港を廃止するとともに、大阪中心部と関西国際空港をリニアモーターカーで結ぶ構想を掲げた。兵庫県は神戸空港を含む3空港の一元的な運営を主張しており、調整は難航しそうだ。
関西には関空、伊丹、神戸の3空港がひしめく。政府の行政刷新会議は「事業運営の抜本的解決策がまとまるまで、関空への2010年度の補給金を凍結すべきだ」と判定。3空港の役割分担の明確化を求めていた。
これを受けて前原誠司国交相は13日、使用する航空機の小型化などを進めながら、伊丹を存続する方針を表明した。関空については貨物便の利用を増やし、格安航空会社(LCC)の拠点とする考えを示している。
来年6月までに抜本的解決策の方向性を出すことを条件に、関空への補給金も続けるよう要請する。
橋下知事は関空をLCCの拠点とする点には賛同したが、「国内便の基幹路線を(伊丹から)関空に移すのが前提だ」と述べた。
「空港と高速鉄道はワンセット」とも指摘。伊丹の売却益などでリニアを開通させれば、大阪中心部から関空まで10分弱で行けるようになると語った。 2009/12/15配信
http://www.nikkei.co.jp/kansai/news/news003487.html