大阪府、被爆者訴訟で控訴断念 橋下知事「判断間違い」
国外に居住する韓国人被爆者による被爆者健康手帳の交付申請などを却下した大阪府の処分を違法と認めた大阪地裁判決について、
橋下徹知事は24日の記者会見で「(却下は)行政の判断として間違っている」と述べ、控訴しない方針を表明した。
同様の訴訟で係争中の広島、長崎両県は敗訴後にいずれも控訴しており、初めて自治体の敗訴が確定する。
橋下知事は舛添要一厚生労働相からの控訴の要請を断ったことを明らかにし「『僕の名前では控訴できない』と伝えた」と述べた。
判決によると、原告らは2006年6月、代理人を通じて府に手帳交付を申請したが、昨年12月の改正被爆者援護法施行前は本人の来日が要件だったため、却下された。
大阪地裁は今月18日、「来日しないことだけを理由に却下するのは違法」と指摘し、府の処分を取り消した。
橋下知事は「来日要件を定めていた法律と、その運用が違法だと思った」と述べた。
原告側代理人の弁護士は24日、「府が自らの判断で控訴を断念したことは、地方自治の精神に沿うものとして歓迎する」とのコメントを出した。
http://www.nnn.co.jp/dainichi/news/090624/20090624131.html