府議会:庁舎・WTC移転構想 埋文調査に29億円 共産代表質問に知事 /大阪
2月府議会は4日、共産党府議団の小松久府議が代表質問し、大阪ワールドトレードセンタービルディング(WTC)に庁舎を移転した場合は「現庁舎の跡地活用には埋蔵文化財の調査が必要」などと指摘。
橋下徹知事は仮の試算として、約29億円かかることを明らかにした。主なやり取りは次の通り。【平川哲也】
府議 WTCに移転した場合、現庁舎の土地を1平方メートルあたり108万円で売ると試算しているが、見通しが甘いのではないか。
知事 仮に土地価格が1平方メートルあたり54万円になったとしても、WTCの整備費を賄うことは可能。23万円になると(現庁舎での)耐震補強案がWTC移転案の収支を上回る。
府議 現庁舎の4・3ヘクタールを活用する際は埋蔵文化財の調査が必要だが、費用が明らかにされていない。
知事 土地の利用方法が決まらない限り、費用が確定しないので明らかにしなかった。仮に試算すると、全体で約29億円かかる。
府議 WTCは液状化現象が懸念される埋め立て地にあり、災害復旧拠点として機能しない。大災害が起きた場合の職員参集のシミュレーションをしているのか。
知事 していない。ビル自体の災害対策はすべきだが、どこまでの対策をするかは価値判断だ。
◇審議中断で知事おわび
WTCに入居している大阪市部局の引っ越し費用を巡り、3日の府議会の審議が中断した問題で、橋下徹知事は4日の本会議で「審議いただく以上、開会までに整理すべきだった。深くおわびする」と陳謝した。
さらに、引っ越し費用の取り扱いについて「平松邦夫市長との間で最終調整を急ぎ、遅くとも9日までに結論を示したい」と述べた。
http://mainichi.jp/area/osaka/news/20090305ddlk27010356000c.html