〓博多港国際ターミナル 指定管理者にJR系JV 福岡市「サービス充実期待」2月議会に提案へ〓
福岡市港湾局は21日までに、韓国・釜山市と結ぶ高速船「ビートル」などの外国航路船が発着する
「博多港国際ターミナル」(福岡市博多区)を管理運営する指定管理者について、市の第三セクター「博多港開発」(同区)から
JR九州の子会社などでつくる共同企業体(JV)に新年度から切り替えることを、市のホームページに公表した。
選定理由については
(1)サービス向上の提案や、国際交流を意識した施設の有効活用の取り組みに意欲が見られる
(2)利用促進や計画的な保守管理による経費縮減が期待できる‐などと説明した。
委託期間は2013年度までの5年間。
市港湾振興部は「民間のノウハウを生かした、より利用者に向き合ったサービスの充実を期待したい」としている。
=2009/01/22付 西日本新聞朝刊=
〓JR九州社長 新設案に難色〓
「何よりも代え難いのは現空港の位置。都心から近いというのは重要なポイントだ」(JR九州石原社長)
と述べ、新設に難色を示した。
=2009/01/28付朝日朝刊=
〓福岡市、JRへ便宜供与の疑い 選考委員と担当部長は「すすむ会」〓
2009年02月07日 06:00 更新
http://www.data-max.co.jp/2009/02/post_4504.html
〓「指定管理者選定が不自然」〓
福岡市港湾局が2008年8月に選んだ、博多港国際ターミナルの指定管理者選定委員
(民間出身者3人、同局部長2人)計5人、の選定委員が2回にわたって採点した結果
最終的に最高点を獲得したJR系JVが指定管理候補者に決まった。
ところで、民間の選定委員1人と委員ではない別の同局部長が、
JR社長の私的親睦団体「すすむ会」に参加していたことが判明。
選定委員会では、民間の2人がそれぞれ、100点と96点、2次でも98点と96点(100点満点)と
高く評価(博多港開発には48点)。他の3人(民間1人、同局部長2人)は
博多港開発を高評価したが、総得点でJVが上回る。
市議会では「JVを構成する企業の親会社の社長と選定委員に関係があるのは
不適切だ。点差も異常。」と選定のやり直しを求める声も上がったが、
JR九州の関係者は「選定作業が3セクの博多港開発を選ぶための『出来レース』
だったため、民間の委員2人が猛反発した結果」と明かす。
=2009 2/19 読売朝刊=
■■事実整理■■
2006〜2008年度 指定管理者=博多港開発(3セク)
2008年8月 選定委員選出(民間3人、港湾局2人)
(うち民間1人と選定委員でない同局部長1人「すすむ会」に参加)
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選定委員 民 民 民* 港 港 (*=「すすむ会」参加)
選定 博 JR JR 博 博
得点差 小 大 大 小 小
2009年1/22 JR系JVが総得点で指定管理候補者者に
2009年1/28 JR社長新空港に難色を示す
2009年2/7 データマックスが指定管理者疑惑追求開始
2009年2/20 西日本を除く各紙朝刊「賛成多数でJVに決定」
□□推察
現指定管理者「博多港開発」の優遇については、これまで至る所でいわれてきた。
また「博多港開発」は、その出資内訳の大半が地元財界であること、上記過去の経緯(優遇)があったこと
これらのことから、博多港開発が「福岡地下街開発」同様に天神の有力者の資産形成ツールであることが
容易に推認しえる。
然らば、博多港開発は指定管理者の地位がこれまでと同じく今後も約束保障(談合)されていたと、
いうべきであるから、選定作業はある種茶番劇的なものであった。
それを裏付けるが如き3名の選定委員の得点差は一見自然なものであり、
多数決でそのまま博多港開発の予定であった、と推認しえるものである。
ところがここで、別の事情が浮上する。「新空港問題」である。
何としてでも新空港を欲する天神有力者にとって、JRの新空港後押しは不可欠。
そこで、博多港指定管理者の地位(博多港利権)をJRに譲る見返りに新空港後押しを期待せんとは
これ利権思考に従えば至極自然な流れ也。
しかし、この意向に気付かなかったのか知らぬ振りを通したのか、JR社長は新空港に難色見解。
当然天神有力者は激怒す。何と心得るや哉JRは、「すすむ」べき道は利権由新空港のみ。
暫しの猶予期間を待つもJRからの色よい発信信号はなし。ここに至れり、終に虎虎虎。
されどその僅か2週間弱後、読売にて『出来レース』の文字躍るに慌てふためき、翌日の
朝刊各紙「賛成多数」を以って収束せんとせしむ(唯1紙の事情は容易なるもの故割愛す)。