橋下徹大阪府政を語ろう Part6

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207名無しさん@お腹いっぱい。
淀川水系ダム問題:大戸川ダム凍結見解 40年超、国策で受難

 ◇嘉田知事「新しいルール考える」
 ◇山田知事「地域の現実踏まえた」
 ◇橋下知事「地方のことは我々に」

 「(大戸川(だいどがわ)ダムを)河川整備計画に位置づける必要はない」。京都・山田啓二知事は記者会見の冒頭で強調した。
国土交通省が計画した大戸川ダム(大津市)に関し、滋賀、京都、大阪の3知事は11日、和歌山市で共同会見し、地元に政策決定権を取り戻そうとする固い意志を見せた。【石川隆宣、服部正法、武井澄人】

 環境社会学者で治水に明るい滋賀・嘉田由紀子知事は「(大戸川ダムと丹生(にう)ダムの地元は)40年以上の計画の中で国策に翻弄(ほんろう)され受難の歴史だった」と訴え、
「予算や計画について県は国にお願いすればよかったが、今はそんな時代ではない。下流と共に地元の犠牲を踏まえて新しいルールを考えようとしている」と述べた。

 同ダムを造れば今後、約80億円の負担を迫られる大阪・橋下徹知事は「(国交省見解と4知事見解の)どちらを府民、県民が支持するか。
国も問題山積だから地方のことは我々になすりつけていただいて結構だ」と話し地方分権を強調した。

 知事主導での合意を打ち出してきた山田知事は「(治水の高い理想を求めた)国の計画論に対し我々は地域の現実を踏まえて合意に至った」と説明した。

 3知事は「地方分権の試金石」(橋下知事)と合意にこだわった。滋賀県は淀川上流、大阪府は下流だ。上、下流は利害が対立しがちだが、携帯電話やメールでやりとりし乗り越えた。
「ダム中止なら(滋賀県に建設中の)道路は予算化できない」とする国の揺さぶりもはねのけた。

 10月18日に「河川整備計画案に大戸川ダムを位置づけず見送りを」との案を用意し京都府公館で3人が極秘会談。今月8日に再会談し合意を成立させた。

 一方、共同意見に名を連ねた三重県の野呂昭彦知事は欠席し副知事が代理出席した。
208名無しさん@お腹いっぱい。:2008/11/11(火) 19:50:26 ID:???

◇移転住民に戸惑いも

 大戸川ダムができれば水没する地区に住んでいた住民たちは、既に集団移転をするなど生活が激変している。今回の知事らの意見表明に戸惑いを見せる。

 「(建設話が出てから)40年の歴史がある。怒り心頭だ。(凍結で)はいそうですかとはならない」。水没予定だった大津市大鳥居地区に住んでいた小林茂宜・大鳥居地域開発協議会長(64)は話す。

 隣接集落を含め53戸が98年までに集団移転した。移転先には「1300年の歴史と文化を育(はぐく)んできた大鳥居町は湖底に沈む。(移転を)断腸の思いで決断し」と刻んだ石碑が立つ。
だが国土交通省の諮問機関「淀川水系流域委員会」は03年、ダムに否定的な見解を出した。
同省自身も05年、利水の必要性が消えたなどとして、大戸川ダムの建設を凍結した。06年には、ダム凍結を訴えた嘉田・滋賀県知事が当選した。

 小林さんは今月6日に県庁で嘉田知事に会い「ダムが住民の人生を左右した。建設が住民のため」と訴えた。だが4知事は凍結で合意。「知事が代わったことで方針が変わるなら行政とは何か」と嘆く。

 とはいえ、ダムに懐疑的な声も少なくない。70代男性は「過去にひどい浸水被害はなかった。ダムがなくても困らない」。別の70代の男性も「避難するような危険は1回あっただけ。堤防さえしっかりすればいい」と話した。【服部正法】
209名無しさん@お腹いっぱい。:2008/11/11(火) 19:50:43 ID:???

 ◇地元・大津市長「大きな失望」
 大戸川ダムの地元・大津市の目片信市長は「流域住民の安全安心に対する切実な思いが一切反映されず、大きな失望を感じる。
嘉田知事から相談もなく、今回の合意事項の『首長』に市長、町長は含まれていないのか」などと談話を発表した。

 ◇流域委委員長「非常に画期的」
 知事意見の表明を受け、国交省の諮問機関「淀川水系流域委員会」の中村正久委員長は11日、滋賀県庁で会見し「非常に画期的」と語った。
委員会は4ダムの建設・再開発について「(治水)効果は限定的で緊急性は低く、建設は不適切」との意見書をまとめていた。【近藤希実】

 ◇官房長官「考え受け止める」
 河村建夫官房長官は11日午前の記者会見で、大戸川ダムの建設計画凍結について「いろんな知事の考えは、きちんと政府として受け止めないといけない」と述べ、一定の理解を示した。【坂口裕彦】

 ◇国交相「最終責任負う」
 金子一義国土交通相は11日午前の閣議後会見で、一般論としながら「ダムの在り方について、財源負担を含めた検討が必要かもしれない」と発言した。
大戸川ダム建設凍結要請に対しては「近畿地方整備局長が対応する。ただし最終責任は私が負う」と述べるにとどまった。【高橋昌紀】

 ◇国土交通省近畿地方整備局の木下誠也局長の話
 (4知事見解の)内容を具体的に聴き、兵庫、奈良県知事の意見も聴いて河川整備計画を策定したい。

http://mainichi.jp/kansai/news/20081111ddf041010006000c.html