【清水と緑の会】 　清　水　勝　利　 【代表】

http://www.4hana.com/~shimizu/

●平成 元年
神奈川県立綾瀬高校卒業 体育祭では応援団、文化祭ではバンドで
体育館を席巻！のち、音楽活動（横浜駅や山下公園で路上ライブ。AM
ラジオ日本放送、泉谷しげるの番組で見事チャンピオン獲得！TV
他）をしながら、学童保育なかよしクラブ、学童保育たんけんク
ラブでアルバイト。子供達と１日を過ごす

●平成 ８年
藤沢高等自動車学校に就職 初心者運転教育に従事。多くの初
心者ドライバーや二輪ライダーを世に送りだす。

●平成１４年
若者政治塾１期生として政治・地方自治について深く熱く勉強中
　●平成１５年
政治団体清水と緑の会にて綾瀬を拠点に日本の未来のため政治活動実施中！

ほほう

フリーター８年間やって２８位中２位当選です（ｲｴｲ

フリーターで28人中2位当選上げ

　　

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フリーターツーことでマンセー

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焼却施設から炭化施設へ

http://www5e.biglobe.ne.jp/~tokusyu/

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あげ

遠藤、岩倉、鳥越の３氏浮上　苫小牧市長選へ動き急　　2006/05/20 07:30

　【苫小牧】苫小牧市の桜井忠市長（５２）の辞職に伴い七月に行われる次期市長選で、
同市選出の遠藤連道議（５２）＝自民党・道民会議＝と、
自民党第９選挙区支部顧問の岩倉博文元衆院議員（５６）が十九日、出馬環境の整備に向け、
関係者との調整に乗り出した。このほか、三年前の市長選で桜井氏に敗れた鳥越忠行前市長（６６）らを推す声もある。

　来春の統一地方選の行方を占うことにもなる次期市長選は、桜井市長の辞職手続きなどから、七月二日告示、
九日投開票の日程が有力視される。告示まで一カ月余りの超短期決戦となるため、各党や経済界などでは、
知名度のある候補を模索する動きが加速している。

　遠藤氏には、保守系の一部市議や経済界のほか、自民党からの離党を条件に連合の一部に推す声がある。
同氏自身は「市政の危機的状況を強く認識している」とし、経済団体幹部と非公式に会談するなど、出馬の可能性を模索。
民主党の鳩山由紀夫幹事長（衆院道９区選出）も、支持層の重なる遠藤氏の擁立に積極的とされる。

　自民党内には、現在浪人中の岩倉氏を推す声が強い。前回衆院選で鳩山氏に敗れたものの、
苫小牧市内に限ると鳩山氏の得票を五千票余り上回っており、「最強の候補」（同党市議）というわけだ。
岩倉氏自身も十九日、「生まれ育った古里の緊急事態なので、今回のことを重く受け止めている」と述べ、出馬に前向きな姿勢を示した。

　鳥越氏については民主党・連合の一部に、在日米軍訓練移転問題など、山積する難問に道筋をつけ、
政の混乱を早期に収拾するには、四期十六年間市長を務めた同氏が適任との声がある。

桜井・苫小牧市長が辞意　わいせつ行為引責　「市民に失望与えた」　【写真】　　2006/05/19 07:31

　【苫小牧】苫小牧市の桜井忠市長（５２）は十八日、同市内の四十歳代の飲食店経営の女性の下腹部を触るなど、
わいせつ行為をしたとされる問題について、市内のホテルで記者会見し、事実関係を大筋で認めた上で、
「責任を取らなければならない。市民に申し訳ない」と述べ、辞職する意向を表明した。
早ければ十九日に市議会議長に辞職願を提出し、七月上旬にも同市長選が行われる見通しとなった。
市長の不祥事による辞職は、苫小牧市政史上初めて。
　女性から被害届を受けた苫小牧署は、準強制わいせつ容疑にあたるとみて捜査を進め、近く桜井市長本人から詳しく事情を聴く。
　千歳への在日米軍戦闘機訓練の移転問題に対する市の方針決定や、来年に同市内で開催される
全国植樹祭に向けた準備作業など、課題が山積する中での辞職となったことに、市民から厳しい批判の声が上がっている。

会見で、桜井市長は「市長という立場にありながら、市民に失望を与えてしまった」と陳謝した。
被害女性に対しては「親密なお付き合いをしていたが、行き過ぎた行為だった。
かなり酔った中で、不快な思いをさせたことは申し訳ない」と述べた。
　ただ、女性側が口外しないことを条件に、市長から金銭解決を持ちかけられたと主張していることについては、
「自分から金銭での解決を持ちかけたことはない。それについては主張していきたい」と強調した。
　辞職の時期に関しては「事務方と調整している」とした。公職選挙法の規定では、辞職後、五十日以内に市長選が行われることになっている。
大きな課題を抱える中での辞職には「途中で投げ出す形で辞職するのは申し訳ない」と謝罪した。
　一方、次期市長選について「私が口をはさめるような立場でない」と語り、関与しないことを明言した。
　首長によるわいせつ行為が発覚した例としては、一九九九年四月の大阪府知事選で再選を目指していた横山ノック知事（当時）が、
選挙カーの中で女性運動員の体を執拗（しつよう）に触ったとして、任期途中で知事を辞職し、強制わいせつ罪で懲役一年六カ月、
執行猶予三年の判決を受けたケースなどがある。

＜写真：記者会見でわいせつ行為を認め、辞職の意向を表明する桜井市長＝１８日午後６時、苫小牧市内のホテル＞

桜井市長の捜査着手　準強制わいせつ容疑視野　苫小牧署　　2006/05/18 14:25

　【苫小牧】苫小牧市の桜井忠市長（５２）が五日未明、同市内の四十歳代の飲食店経営の女性に対し、
下腹部を触るなどのいかがわしい行為をしたとされる問題で、苫小牧署は十八日午前、
被害女性から任意で事情を聴くとともに、現場となった飲食店の実況見分を実施、立件に向けて捜査に着手した。
準強制わいせつ容疑などの適用も視野に入れているもようだ。

　桜井市長は同日早朝、一部の市幹部に対して事件を説明、事実を大筋で認め「市民におわびする」とのコメントを発表した。

　市役所には報道陣が詰めかけたが、桜井市長は、札幌の弁護士との相談のため、
午前七時前、報道陣の目を避けるように市役所を離れた。これに対し、明確な説明を求める声が報道陣から噴出。
秘書室にも事実確認や抗議の電話が殺到し、職員が対応に追われた。

　市長が市役所を出た後、全部長を集めて開かれた緊急会議では、早朝、桜井市長が説明した内容が伝達された。

　準強制わいせつは、心神喪失もしくは抵抗・拒否ができない状態にあることに乗じて、わいせつな行為を行った犯罪に適用される。

苫小牧・桜井市長がわいせつ行為　飲食店で女性触る　被害者、近く告訴　　2006/05/18 07:02

　【苫小牧】苫小牧市の桜井忠市長（５２）が５日未明、同市内の飲食店内で、４０歳代の同店経営者の女性に対し、
体を触るなどのいかがわしい行為をしたとして、この女性は１７日までに苫小牧署に被害を届け出た。
桜井市長は北海道新聞の取材に対し、「過ちだった」と事実関係を大筋で認めている。
被害に遭った女性は近く刑事告訴する意向で、市長自身の進退問題に発展しそうだ。

　この女性や現場を目撃した関係者によると、桜井市長は四日夜遅く、
同市の男性幹部職員一人を伴ってこの飲食店を訪問。五日未明になって経営者の女性が店内のボックス席でうたた寝をしていたところ、
市長が隣に座り、自分の上着を女性の腰のあたりに掛けて下着に手を入れ、女性の下腹部を触るなどした。

　この女性が「何をやっているんですか」と怒ったところ、市長は、女性に口外しないことを懇願したという。
当時、店内にはこの女性のほかに女性店員二人と客がいて、市長はかなり酒に酔っていたという。

　その後、市長はこの女性に対し、自らの行為をわびるとともに、「百万円払うから許してほしい」と申し出たが、
女性は「保身のため、お金で解決しようとした点は許せない」として、苫小牧署に告訴することにした。

　桜井市長は、同店の常連客で、女性の体を触ったかどうかについては「全く何もないと言うつもりはない」と答えている。

　桜井市長は室蘭市出身。苫小牧市議を二期目の途中で辞職、自民党の推薦を受けて二○○三年四月の市長選に立候補、
五選を目指した現職の鳥越忠行氏を下し、初当選した。
○四年三月には同市議会が「指導性、主体性、資質、信念が欠落」などとして辞職勧告決議案を賛成多数で可決している。

公約実現進まず、支持も低下　桜井市政３年で幕　【写真】　　2006/05/19 10:04

　【苫小牧】十八日に辞職表明した苫小牧市の桜井忠市長は「市民派」をアピールして初当選し、
行政改革の実現を訴え続けてきた。議会からの辞職勧告や助役不在などにさらされながらも持ち前の打たれ強さを発揮し
危機を乗り越えてきたが、市民との距離は徐々に拡大していた。女性へのわいせつ行為という不祥事が、致命傷になった。

　「市民の手に市政を」。桜井市長は二○○三年四月、市営バスの民間移譲や、給与の官民格差是正など百一項目の公約を掲げ、
五選を狙う現職を下し、十七万市民のトップに立った。就任後も地元ＦＭ局の番組に出演し、
「当選した喜びよりも、これからが大変です」と初々しさを打ち出した。だが、庁内の抵抗に遭い、給与の官民格差是正という目玉公約をあっさりと棚上げ。
人懐っこい笑顔は消えていった。

　市政運営にもぶれが目立ち始めた。庁内対話を軽視し、反発した助役二人が辞任するなど事態は混乱。
二○○四年三月、二十対十一の大差で市議会から辞職勧告を突きつけられた。
しかし、市長は「ああ、そうだったのかなあというところ」と勧告を一蹴（いっしゅう）した。

　市長は自らを「涙もろい」と語る。市長選で自身を自民党推薦候補に選んでくれた岩倉博文元衆院議員のため、
○三年の衆院選で、涙を流して支持を頼んだ。

　しかし、その後も一度は固めた職員の定期採用を一夜で採用凍結に一転させるなど市政は混乱した。
市職労との労使合意のないまま、ごみ収集車の民間委託拡大の関連議案を議会に強行提案し、二度も否決された。
市政混迷を憂える市民の支持を失っていった。

＜写真：地元ＦＭ局の番組に出演した桜井忠市長（左）。相次ぐ失政で市民派のイメージは色あせていった＝２００３年６月＞

市民の信頼を著しく損ねた　知事がコメント　　2006/05/19 10:02

　高橋はるみ知事は十八日、苫小牧市の桜井忠市長が辞職の意向を表明したことについて
「このような形で任期途中で職を辞されることは、苫小牧市民の信頼を著しく損ねるものであり、極めて遺憾に思っています。
苫小牧市とは緊密な連携を図りながら取り組んでいかなければならない課題も数多くあり、さまざまな影響が生じることを強く懸念しています」
とのコメントを発表した。


「軽率」あきれる市民　「責任取るのは当然」異例事態に厳しい声続出　　2006/05/19 10:05

　【苫小牧】桜井忠苫小牧市長（５２）が、女性に対するわいせつ行為問題で、辞職する意向を明らかにした十八日、
十七万都市・苫小牧には衝撃が走った。現職市長が不祥事で辞職するという市政史上初めての異例事態。
市民はリーダーたるべき市長の行為に怒りをあらわにし、「情けない」と肩を落とした。
　「自分の立場を理解せずにやってしまったのは軽率」。市内の会社員佐藤久義さん（５８）はそう言って憤る。
女性看護助手（５８）は「ただただびっくり。情けない。あまりにも品がない行動」と、がっくりした表情を浮かべた。
　辞職表明を当然と受け止める声も相次いだ。大学生吉武寛道さん（１９）は「市のトップだから責任を取るのは当然」ときっぱり。
新聞配達員石崎啓道さん（４５）は「ショックだが、責任ある立場。仕方ない」と話した。
　初当選から三年すぎ、桜井市長の行政手腕に対しては厳しい評価もあった。
女性パート職員（４２）は「最初の公約と違う面ばかりが目立った三年間だった。辞めて当然」と切り捨てた。
　桜井市長の辞職表明を受け、苫小牧市内では北海道新聞社の取材・宣伝車「ぶんぶん号」による号外約五百部が配られた。
「わいせつ行為で引責」などの見出しで伝えられる衝撃的なニュースに市民の関心は高く、食い入るように読む人も。
ＪＲ苫小牧駅前で受け取ったサービス業の女性（６４）は「もう少し立場を考えてもらいたかった」と残念そうに話した。

桜井市長辞職表明　広がる憤りと失望　わいせつ行為、批判の声厳しく　【写真】　　2006/05/19 10:05

　「なぜ」「どうして」−。苫小牧市の桜井忠市長が、女性に対するわいせつ行為をしたとされる問題が発覚し、
記者会見で辞職を表明した十八日、市民や経済界に憤りと困惑が広がった。任期を一年残し、
突然身を引くことになった桜井市長。「市長として不適格だということ」「選挙で選ばれた人間として自覚が足りない」など、
市民からは厳しく非難する声も相次いだ。（拝原稔、桑折しのぶ）
　二○○三年四月の市長選で桜井市長を推薦、十六年ぶりに保守市政を奪還した自民党苫小牧支部の三海幸彦幹事長は
「こういう事態でやめなければならないのは、残念の一語」と言葉少な。
後任候補の選出については「財政健全化に欠かせない、効率的な行政運営をしてくれる人を選びたい」とした。
　桜井市長の来年四月の任期切れに向け、対立候補の選定を進めていた民主党苫小牧支部の熊谷克己幹事長は
「コメントする以前の問題。本当に恥ずかしい」と憤った。党内部には行政経験を重視する声と、
政治色の薄い清新な候補を求める両論があり、「こうなった以上、早期に決めなければ」と強調した。

　市議会各会派にも波紋が広がった。中立会派「せいしん」の山中保代表は「公約実施に向けた手段に問題があり、
行革などの課題が進まなかった。資質に問題があった」と桜井市政を厳しく総括。
　当初は与党会派だったが、市長の市政運営に異を唱えて野党側に回った保守系会派「大志」の萩原勉会長は
「言うことは何もない。辞職勧告決議で資質の欠如を指摘されながら、こういう結果を招き、本当に反省していたのか」と怒りをにじませた。
　市と一体となって企業誘致に取り組んできた経済界にも衝撃が走った。苫小牧商工会議所の藤田博章会頭は「信じがたい」と困惑を隠さない。
「最近の苫小牧は、野球で駒苫が二連覇を果たし、アイシン精機も進出するなど全国的にも注目されているのに…。
本来なら市政にとっても大事な時期に、空白期間があってはならない。（市長の行為が）事実なら許されない」と話した。
　桜井市長は苫小牧港の港湾管理者でもある。市内のある港湾関連企業のトップは
「選挙で選ばれた人なんだから自覚を持たないといけない」とし、「労組との交渉は評価する声もある。残念としか言いようがない」。
　突然の事態に市職員の中には複雑な思いも。男性職員（４６）は「責任を取るのは当然だが、真相はまだよくわからない。
事実がきちっと調査されるべきだ」と指摘した。
　別な男性職員（５８）は「当然身を引くしかない。選挙では政策を訴えて選ばれたけれど、人格や資質まではわからなかった。
この後のリーダーは、常識的な行動を取る人であればいい」と冷静に語った。
　この朝、新聞で知ったという女性職員（２４）は「市長は終わりだな、と思った。組合とのあつれきや議会での不信任決議案など仕事がらみで
いろいろ（問題が）あったが、仕事でないことで辞めるのは、下で働く者としてなおさら残念」と困惑していた。

＜写真：大勢の報道陣が詰め掛けた桜井市長の辞職表明会見＝１８日夕＞

苫小牧署、告訴状を受理　市長の準強制わいせつ容疑　本格捜査を開始　　2006/05/19 14:17

　【苫小牧】苫小牧市の桜井忠市長（５２）が五日未明、同市内の飲食店で、店を経営する四十歳代の女性に対して
わいせつな行為をしたとされる問題で、苫小牧署は十九日までにこの女性からの告訴状を受理し、
準強制わいせつの疑いで本格的な捜査を開始した。立件に向けて、近く市長本人からも事情を聴く。
　この女性から被害届を受けて、同署は十八日、女性から事情を聴くとともに、わいせつ行為の現場となった店の実況見分を実施した。
十九日も午前中から、引き続き、この女性から事情を聴いている。

苫小牧市長、辞職願提出せず　職員に陳謝、すぐに退庁　【写真】　　2006/05/19 14:18

　【苫小牧】女性にわいせつ行為をしたとして引責辞職を表明した苫小牧市の桜井忠市長（５２）は十九日午前、
辞職表明から一夜明け、同市役所に登庁し、幹部職員を前に陳謝した。しかし、辞職願は提出せずに、すぐに市役所を立ち去った。
三上信夫助役によると、市長は六月十一日付の辞職願を二十二日に提出するという。
　幹部職員約二十人への説明後、桜井市長は報道陣に対し、「プライベートなことが原因で辞職することについて、おわびを申し上げた」と述べた。

　三上助役は、事件について「言葉が出ない。市政を預かる責任者の一人としておわび申し上げたい。市長不在の影響は大きいが、
幹部職員一丸となって乗り越えていきたい」と話した。また助役は「市長からは今朝、二十二日に六月十一日付の辞職願を出すと聞いた」と説明した。
　法の規定では、市長が辞職願を市議会議長に提出し、市選管に送られた翌日から五十日以内に市長選を行うことになっており、
七月上旬にも市長選が行われる見通し。提出日から二十日間、経過すれば、市議会の承認なしに辞職が成立する。

　当初、桜井市長は十九日に辞職願を提出するとみられていただけに、説明後、ただちに市役所を去ったことに、職員たちもあっけにとられた様子。
ある男性職員（５６）は、淡々とデスクワークをこなしながら「明日から出張だが、恥ずかしくて苫小牧市の職員だと名乗れない」と嘆いた。
別の男性職員（５８）も「辞職願を出さず、いなくなるなんて信じられない。そんな市長ならいなくても不安はない」と突き放した。

＜写真：幹部職員への説明を終え会議室を出る桜井市長＝午前８時５５分＞

苫小牧市長辞職へ　「Ｆ１５判断」先送り　　2006/05/20 08:51

　【苫小牧】女性にわいせつ行為をしたとして苫小牧市の桜井忠市長が引責辞職を表明したことを受け、同市は十九日、
懸案事項である在日米軍Ｆ１５戦闘機訓練の空自千歳基地移転問題に対する、受け入れ是非の判断を当面、
先送りする方針を決めた。日米両国による移転決定に対し、当初は月内にも方向性を打ち出す予定だったが、
判断は次期市長に委ねる。

　桜井市長は「騒音増大による航路直下の生活環境悪化は避けられない」と反対姿勢を維持しつつも、
今月八日に国から移転決定を説明されて以降は「移転を拒むことは難しい」と微妙な姿勢に転じ、
住民らとの協議を進めていた。

　桜井市長は六月十一日付で辞職する意向を示しており、それ以降は熊木功助役が職務代理者となる。
しかし、訓練移転問題については「大きな政治判断が必要で、選挙で選ばれた人間でなければできない」（市企画調整部）という。

　市長選は七月二日告示、九日投開票の見通し。判断が大幅に遅れることで影響は避けられない。
十五日に移転反対堅持を桜井市長に求めた基地付近の住民は「移転決定直後の最も重要な時期にトップ不在になるとは」と落胆。
別の住民も「道と千歳市の態度だけで移転が進む懸念もある」と不安をのぞかせた。

　一方、高橋はるみ知事は十九日、道と苫小牧市が連携している訓練移転問題などの取り組み例を挙げながら
「悪影響を心から懸念している。（市政の）空白時間を少しでも短い形で乗り越えることを期待している」と話した。
訓練移転について、同市に説明してきた防衛施設庁は「市長不在でも助役に説明するなど、その時点でできることをする」と話している。

苫小牧・桜井市長が辞職願提出　市長選は７月２日告示見通し　【写真】　　2006/05/22 14:00

　【苫小牧】苫小牧市内の飲食店内で女性にわいせつ行為をしたとして、引責辞職を表明していた
苫小牧市の桜井忠市長（５２）は二十二日午前、守屋久義市議会議長に「退職申出書」を提出した。
退職の日付は五月三十一日。桜井市長は「大変申し訳ありませんでした」とあらためて謝罪した。
辞職に伴う同市長選は七月二日告示、九日投開票となる見通し。

　議長室で辞職願を受け取った守屋議長は「このような結果になって、大変残念です」と遺憾の意を伝えた。

　桜井市長は当初、辞職の日付について、議会の同意が不要になる二十日後の六月十一日付とする考えを示した。
日付を早めたことについて桜井市長は「事務方と相談して決めた」と詳しい説明を避けたが、
六月まで延ばすと期末手当が支給されるなどの批判を考慮したものとみられる。

　同市議会は二十九日に臨時市議会を開き、一連の問題について市側から説明を聞き、辞職に同意する運び。
同市選管は二十三日に選挙日程を正式決定する。

＜写真：守屋久義議長（右）に辞職願を提出する桜井市長＝２２日午前９時２９分＞

苫小牧市長退職金、一時差し止め検討　市、捜査の推移見極め　　2006/05/23 07:07

　【苫小牧】苫小牧市の桜井忠市長（５２）が女性にわいせつ行為をしたとされる問題で、辞職願が二十二日、
市議会に提出されたことを受け、苫小牧市は市長の退職金について、支給の一時差し止めを検討し始めた。

　桜井市長の退職金総額は千四百五十万円。苫小牧市の特別職の退職手当に関する条例は、
本人の逮捕や犯罪の嫌疑がある場合に、退職金の支給を一時的に差し止めることができると定めている。

　このため、市は《１》市長の行為に対し、捜査が進んでいる《２》退職金の支給に対する市民の批判が強い−
などの点を考慮。辞職に至った今回の桜井市長のケースが、これらの要件に該当するかどうかを調べている。

　桜井市長は三十一日付で辞職する運び。熊木功助役は「辞職が成立するまで、捜査の推移を見極める必要があるが、
慎重に判断すべき問題だ」と話している。

　条例によると、「禁固刑以上の刑罰」が確定した場合は退職金は不支給となるが、
「罰金刑以下」や不起訴処分などでは、一時差し止めは解除され、退職金が支給される。

苫小牧市長が女性の告訴検討　恐喝容疑で　　2006/05/26 07:54

　わいせつ問題の責任を取り、三十一日付での市長辞職願を提出した苫小牧市の桜井忠市長（５２）が二十五日、
札幌市内で記者会見し、わいせつ行為をしたとして桜井市長を告訴している被害者の女性を
「精神的動揺につけ込んで、暗に五百万円の金銭を要求した」として、恐喝容疑で告訴を検討していることを明らかにした。

　桜井市長は、問題が発生した翌日の五月六日、謝罪のメールを女性に送ったところ「私はみんなに言います」
「五百万円寄付してもらいたい気分です」との返信を受け取った、と指摘。
市長は、女性の主張が恐喝に当たる可能性があるとした。

７月２日告示、９日に投開票　苫小牧市長選　　2006/05/23 13:59

　【苫小牧】苫小牧市選挙管理委員会は二十三日、桜井忠市長の辞職に伴う次期市長選の日程を、
七月二日告示、九日投票と決めた。即日開票される。
　桜井市長が二十二日、守屋久義市議会議長に「退職申出書」を提出したのを受けた措置。


苫小牧市長選に岩倉氏が出馬へ　　2006/05/23 15:56

　【苫小牧】桜井忠市長（５２）の辞職に伴う苫小牧市長選に、元自民党衆院議員の岩倉博文氏（５６）が二十三日、
出馬する意向を固めた。岩倉氏は同日、北海道新聞の取材に対し「お世話になった方々への経過説明に全力を注ぎたい」と述べ、
地元支援者との調整がつき次第、週明けにも正式表明する。
　同市長選に出馬の意向を固めたのは、岩倉氏が初めて。
　苫小牧市長選では、岩倉氏のほか同市選出道議の遠藤連氏（５２）＝自民党・道民会議所属＝、
前市長の鳥越忠行氏（６６）らの名前が浮上している。自民党が候補一本化に向けて動く一方、
民主党・連合ブロックも候補を擁立する方針だ。
　岩倉氏は、所属する自民党津島派や、過去三回出馬している衆院道９区（胆振、日高管内）の後援者に
経過報告を済ませた後、出馬表明する。
　岩倉氏は同市出身。二○○○年の衆院選道９区で民主党の鳩山由紀夫氏に敗れたものの、
比例代表道ブロックで復活当選。○三、○五年の衆院選では落選した。

平和議連ネットが発足　民主の地方議員　　2006/05/23 19:10

　憲法の平和理念堅持を掲げる民主党の地方議員でつくる「平和議連全国ネットワーク」（代表・鈴木泰行北海道議）の
設立総会が２３日午後、国会内で開かれた。

　旧社会党系の地方議員を中心に全国から約２５人が参加。「憲法前文と９条の平和理念の堅持」を活動方針の柱に据え、
全国の民主党の地方議員に参加を呼び掛けるとともに、平和団体や市民グループとの連携を強化していくことを確認した。

　横路孝弘衆院副議長が、在日米軍再編に伴う日米同盟強化や自衛隊のイラク派遣に危機感を持つ
地方議員のネットワーク化を提唱したのが設立のきっかけ。

　来賓としてあいさつした横路氏は「民主党と連合のブロックに、
これまで憲法の（平和理念を守る）運動がなかったことを心配していた」と発足を歓迎した。


苫小牧市長選の候補一本化を確認　自民道連　　2006/05/24 14:20

　自民党道連会長の橋本聖子参院議員と同会長代行の神戸典臣道議（胆振管内）は二十四日、党本部で会談し、
桜井忠市長の辞職に伴う苫小牧市長選について「自民党が分裂する選挙は避けるべきだ」との認識で一致し、
自民党候補の一本化調整を加速させることを確認した。

　同市長選には、元自民党衆院議員の岩倉博文氏が出馬する意向を固めているほか、
同市選出道議の遠藤連氏＝自民党・道民会議所属＝を推す動きもあり、分裂選挙の様相を呈している。

小樽市議会　自民一転、４減支持　　2006/05/24 14:14

　【小樽】小樽市議会の議員定数（三二）削減問題で、同市議会の最大会派・自民の松本光世議員会長らが二十四日、
同市内で記者会見し、市議会会派の公明と平成会が共同提案している四減案を支持する、と表明した。
これにより、六月の定例会で定数を二八とする条例改正案が成立する見通しとなった。

　自民は従来、定数を三○とする二減案を市議会に提案してきた。自民は方針転換の理由について
「自民議員の中で四減に賛同する声が大きくなったほか、支持者も四減以上を支持する人が多くなった」などとしている。

　定数削減問題は、昨年十二月と今年二月に市議会で議論され、自民（十三人）が二減案、
公明（五人）と平成会（五人）が四減案を提出。いずれも賛成少数で否決されていた。


深川市長選出馬　共産市議が表明　現職に続き２人目　　2006/05/25 07:14

　【深川】共産党深川市委員長で深川市議の北名照美氏（６２）は二十四日、深川市内で記者会見し、
任期満了に伴い九月二十四日告示される深川市長選に出馬する意向を表明した。

　北名氏は深川市出身。一九七五年に同市議に初当選して以来連続当選しており、現在八期目。
共産党支援者でつくる市民団体の要請を受け、無所属（共産党推薦）で立候補する。

　同市長選は十月一日投開票。現職の河野順吉氏（６８）が四選を目指し出馬を表明している。

開発局の削減増反対　自民道代議士会　　2006/05/25 12:21

　国家公務員の５％以上純減の政府方針をめぐり、自民党北海道代議士会は二十五日午前、党本部で会合を開き、
国土交通省が開発局職員の削減数を千人超まで積み増す方針を決めたことに対し、反対することを確認した。

　会合では国交省北海道局の吉田義一局長が、中馬弘毅行革担当相から二十四日、北側一雄国交相に
「千人以上削減しないと官邸や与党が納得しない」と指示があったことを説明。
その上で「国交省として受け入れざるをえない状況」と述べ、これまで示していた八百六十一人より上積みし、
千人超とする方向で検討していることを報告した。

　これに対し、出席議員から「北海道のためになるのか考えないといけない」などと異論が相次ぎ、
代議士会として首相官邸に上積み反対を働きかけるなど対応していくことを確認した。


苫小牧市長選　高橋睦氏が出馬検討　　2006/05/26 08:10

　【苫小牧】桜井忠市長（５２）の辞職に伴う苫小牧市長選で、故高橋辰夫衆院議員の妻、高橋睦（むつみ）氏（５４）が二十五日、
北海道新聞の取材に対し「女性や経済界の一部から、出馬要請をいただいている。強く受け止め、周囲の方々と相談したい」と述べ、
立候補に前向きな考えを示した。

　高橋氏は自民党道連会長の橋本聖子参院議員の実姉。自民党系で三人目の候補者が浮上したことで、
同党内の調整が難航することも予想される。高橋氏の擁立を目指す苫小牧市議らは、民主党・連合ブロックとの連携も模索している。

　同市長選では、元自民党衆院議員の岩倉博文氏（５６）が出馬の意向を固めているほか、
同市選出道議の遠藤連氏（５２）＝自民党・道民会議所属＝が出馬に向け水面下で準備を進めている。

札幌市長選　自民「総裁選前に候補」　民主、上田氏で結束確認　　2006/05/28 07:34

　来春の札幌市長選をにらみ、自民、民主両党の札幌支部は二十七日、同市内でそれぞれ大会を開き、
選挙戦に向けた党内の結束と態勢づくりを急ぐ方針を確認した。

　自民党札幌市支部連合会（札連）の総会で、会長の伊達忠一参院議員は「自民党の総裁選挙が九月にあるが、
できればその前に私どもは市長候補を決めたい」と述べ、上田文雄市長の対抗馬を九月の総裁選までに擁立する考えを表明した。

　また、伊達氏は、前回二○○三年の市長選で党内の足並みが乱れたために敗れたことを踏まえ、
一枚岩による戦いの必要性を強調。経済界や市民団体による候補の受け皿組織を立ち上げるため、来週中に役員を選出するとした。

　一方、民主党札幌支部の定期大会では、上田市長の再選に向けて、労働組合、経済団体などと連携した公約の提言を行うことを確認。
また、来春の統一地方選挙に向けて、連合札幌と合同選挙対策委員会を立ち上げ、選挙戦に向けた態勢づくりを急ぐことを決めた。


苫小牧市長選で岩倉氏を支持　新党大地・鈴木代表　　2006/05/28 08:56
　
　新党大地代表の鈴木宗男衆院議員は二十七日、札幌市内で講演し、桜井忠市長の辞職に伴い七月二日に告示される
苫小牧市長選に、元自民党衆院議員の岩倉博文氏が出馬の意向を固めたことに関し
「以前からの人間関係から協力はやぶさかではない」と述べ、岩倉氏を支持する考えを示した。

　新党大地として正式に推薦するかどうかは「（岩倉氏が）出馬表明してから支持者の方と相談して決めたい」と述べた。

小沢代表「新党大地拒む理由ない」　知事選協力重ねて表明　　2006/05/30 07:42

　【釧路】民主党の小沢一郎代表は二十九日、釧路市内で記者会見し、来春の道知事選における
民主党と新党大地との関係について「同じ考え方で協力していこうというグループ、政党をなんら拒む理由はない」と述べて、
連携を模索する考えをあらためて表明した。
　小沢氏は新党大地の鈴木宗男代表について「この前もお会いした」と述べ、最近接触したことも明らかにした。
　鈴木代表は道知事選での民主党との協力について「弾力的にやっていきたい」と前向きな姿勢を示している。
　また小沢氏は同日、釧路市内で講演し、参院選の民主党の獲得目標議席について
「何としても五十以上、限りなく六十に近い成果を挙げたい」と述べ、与党を過半数割れに追い込む意欲を強調した。


渡辺市長、再選出馬へ　岩見沢　　2006/05/31 16:55

　【岩見沢】岩見沢市の渡辺孝一市長（４８）は三十一日までに、任期満了に伴い十月までに行われる次期市長選に、
再選を目指し立候補する意向を固めた。六月三日にも正式に出馬表明する。
　三月下旬に空知管内栗沢町、北村と合併した新「岩見沢市」の誕生から二カ月が過ぎて落ち着き、
栗沢、北両地域での支持基盤づくりも進んだことから、再選に向けた環境が整ったと判断したとみられる。
　渡辺氏は東京生まれ。岩見沢市内で歯科医をしながら岩見沢青年会議所理事長などを務めた後、
二○○二年の市長選で初当選した。

北見　市監査委員が退職願　裁判所に職権外文書提出　　2006/06/08 07:30

　【北見】北見市監査委員で市議の宮沢祐一郎氏（５９）は七日、監査委員の退職願を神田孝次市長あてに提出した。
退職の理由は「一身上の都合」としているが、宮沢氏は後援業者の民事訴訟に絡み、
監査委員として職権外の文書を釧路地裁北見支部に提出していた。市長が出張中のため、市は退職願を総務部長預かりにした。

　宮沢氏は、後援会員のホテル業者が同市内の建設業者側から起こされた工事代金の残金支払いをめぐる訴訟で、
ホテル業者側の依頼を受け、監査委員の肩書で「建設業者は市の指定業者なので、工事実態を査察した結果、
ホテル側の言い分どおり」との内容の文書を同支部に提出していた。

　北見市監査事務局によると、指定業者でも民間工事は監査の対象ではなく、
宮沢氏は取材に対し「指定業者の民間工事も監査できると思った。裁判所には訂正文を出した」と釈明していた。

苫小牧市長選　高橋睦氏出馬へ　　2006/06/12 15:55

　【苫小牧】桜井忠前市長の辞職に伴う苫小牧市長選（七月二日告示、九日投開票）で、
故高橋辰夫元衆院議員の妻睦（むつみ）氏（５４）が十二日、出馬する意向を固めた。
高橋氏は北海道新聞の取材に対し「多くの方々からの出馬要請の声に、できる限り応えたい」と述べ、
週内にも正式表明する。

　高橋氏は自民党道連会長である橋本聖子参院議員の実姉。自身も自民党員だが、
「市政の混乱を立て直すためには、党派を超えた連携態勢が必要」として十二日午前、離党届を提出した。
民主党・連合ブロックなどとの連携も視野に入れる。政治団体設立届も近く胆振支庁に提出する方針。

　苫小牧市長選では、自民党元衆院議員の岩倉博文氏（５６）が出馬の意向を固めており、
保守分裂は避けられない情勢となった。このほか、同市選出道議の遠藤連氏（５２）＝自民党・道民会議＝、
民主党苫小牧支部が推す元苫小牧市長の鳥越忠行氏（６６）らも出馬を探っている。


加藤町長辞職に同意　長万部町議会　　2006/06/13 14:20

　【長万部】渡島管内長万部町議会は十三日、定例会を開き、偽計入札妨害の疑いで逮捕、
送検された町長の加藤大明（ひろあき）容疑者（６６）から提出されていた辞職願について、全会一致で同意。
同日付の町長退職が決まった。町長の職務は広沢範夫助役が代行する。

　出直し町長選の投開票日は十六日に開かれる町選挙管理委員会で決まるが、七月十八日告示、
同二十三日投開票となる公算が大きい。

　加藤容疑者は一九九九年の町長選で初当選、二○○三年に無投票で二選を果たし、
来年十二月十一日までの任期だった。新町長の任期は四年間。

苫小牧市長選　鳥越氏出馬へ　　2006/06/14 06:59

　【苫小牧】桜井忠前市長の辞職に伴う苫小牧市長選（七月二日告示、九日投開票）で、
元市長の鳥越忠行氏（６６）が十三日、出馬の意向を固めた。十四日に正式表明する。
同氏は北海道新聞の取材に対し「桜井前市長の不祥事で苫小牧の名誉を汚された。政治に信頼を取り戻したい」と決意を語った。
　同市長選では、既に自民党元衆院議員の岩倉博文氏（５６）と、故高橋辰夫元衆院議員の妻睦氏（５４）が出馬の意向を固めており、
三人以上の争いとなる公算が大きくなった。
　鳥越氏に対しては、民主党苫小牧支部が十日に出馬を要請。その際、同氏は出馬を固辞していたが、
「各界、各層からの強い要請もあり、これ以上、判断を遅らせるわけにはいかない」として一転、出馬を決意した。
　鳥越氏は苫小牧市出身。同市議を二期務めた後、一九八七年に市長に初当選。その後、三回連続で無投票当選していたが、
二○○三年四月の前回市長選で、桜井氏に約五千票差で敗れた。
　一方、岩倉氏は十三日、自民党本部で武部勤幹事長に会い、市長選に出馬する意向を伝えた。
　このほか、同市長選では、同市選出道議の遠藤連氏（５２）＝自民党・道民会議＝らがなお出馬の可能性を探っている。


苫小牧市長選出馬、鳥越氏が正式表明　　2006/06/14 14:03

　【苫小牧】桜井忠前市長の辞職に伴う苫小牧市長選（七月二日告示、九日投開票）で、
元市長の鳥越忠行氏（６６）は十四日記者会見し、「混乱した苫小牧市政の立て直しに力を注ぎたい」と述べ、正式に出馬を表明した。
　同市長選で出馬を表明したのは鳥越氏が初めて。
　在日米軍Ｆ１５戦闘機訓練の空自千歳基地移転について、鳥越氏は「住民の生活に支障が出る」と述べ、反対の立場を貫く考えを明らかにした。

　鳥越氏は苫小牧市出身。同市議を二期務めた後、一九八七年に現職を破って市長に初当選。
五期目を目指した二○○三年の前回市長選で、桜井氏に敗れた。

藤原市長が３選不出馬　根室市長選　　2006/06/15 08:33

　【根室】根室市の藤原弘市長（６９）は十四日、市役所で記者会見し、
任期満了に伴う九月十日投開票の市長選に出馬しない意向を表明した。
理由として、高齢や体調面の不安のほか、公約に掲げていた新市立病院の本年度着工を、
医師確保の不調などから先送りしたことに対する責任を挙げた。

　藤原氏は根室支庁長、道水産部長などを経て一九九八年の市長選で初当選、現在二期目。
根室管内一市四町による北方領土隣接地域振興対策根室管内市・町連絡協議会会長、
全国市長会水産都市協議会副会長を務めている。


苫小牧市長選　遠藤氏出馬せず　　2006/06/15 14:01

　【苫小牧】苫小牧市選出道議の遠藤連氏（５２）＝自民党・道民会議＝は十五日、苫小牧市内で記者会見し、
桜井忠前市長の辞職に伴う苫小牧市長選（七月二日告示、九日投開票）への出馬は見送り、
来春の道議選苫小牧市（定数三）への出馬を表明した。近く同党に公認申請する。

　遠藤氏は地元経済界から市長選出馬の打診を受け、本人も前向きな意向を示し、
保守系候補の一人として注目されていた。会見で「私の望んでいた出馬環境が整わなかった」と述べた。

期末手当の一を久保市議が返上　旭川　　2006/06/16 07:50

　【旭川】旭川市議会の久保厚子市議（無所属）は十五日、六月支給の期末手当のうち、
人事院勧告を受けて全議員に設定されている「役職加算」の受け取りを拒否し、
八万六千五百二十円を旭川地方法務局に供託した。
　旭川市議会事務局によると、支給された期末手当は百十六万八千二十円。
三月定例会で同手当を１０％減額する条例改正案が可決されたが、
久保氏は「財源確保策として役職加算を廃止すべきだ」と主張、供託を決めた。
　久保氏は「市民に負担を強いる一方で、市議が既得権を固持するのはおかしい」と話している。
　道市議会議長会などは、「道内では聞いたことがない例」としている。


民主と連携、候補擁立も　知事選で鈴木代表　【写真】　　2006/06/17 09:13

　【弟子屈】新党大地代表の鈴木宗男衆院議員は十六日、釧路管内弟子屈町で講演し、
来春の道知事選について「民主党と政策提携してもいいと思っている」と述べ、あらためて民主党との連携に前向きな姿勢を表明した。
また、候補者像について「真の民間の発想で北海道に骨を埋められる人がいい」として、民間出身者が望ましいとの考えを強調した。
　知事選をめぐっては、民主党北海道が候補者の公募を始める一方で、小沢一郎代表が新党大地との連携を模索する考えを示している。
　鈴木代表は講演終了後、「（連携は）公募の推移を見ながら検討していきたい」と述べ、民主党の公募結果を注視していく方針を明らかにした。

＜写真：来春の知事選について講演する鈴木宗男代表＝弟子屈町川湯温泉＞

民主　不信任案本気で検討　社民が選挙協力拒否、幻に　　2006/06/17 08:13

　内閣不信任決議案の提出に消極的だった民主党が国会最終盤で、社民党の参院選協力と引き換えに一時、
提出を前向きに検討していたことが十六日、分かった。民主党幹部が明らかにした。
ただ、社民党との協力について話が進展せず、幻に終わった。

　同党幹部によると、事態が動いたのは十四日夜。菅直人代表代行が、
提出に積極的だった社民党の福島瑞穂党首の電話を受け、民主党内の調整を開始した。
菅氏は鳩山由紀夫幹事長と電話協議する一方、提出する場合は、国会最終日の十六日夜になると踏み、
同日午後に高知に出張する小沢一郎代表が夜までに国会に戻れるよう、航空券を手配した。

　菅氏周辺は「小沢氏と菅氏は社民党が選挙協力してくれるなら、内閣不信任決議案を『道具』にしてもいい、という考えだった」と明かす。

　しかし、党内では与党に否決されるのは明らかで、逆に「内閣信任」の結果を招きかねないとの原則論が根強く、
小沢氏から対応を一任されていた鳩山氏は「冷静に対処しよう」と菅氏に伝え、提出は見送った。

長万部町入札妨害　逮捕の業者弁護人　「右翼」へ５００万円認める　　2006/06/14 07:17

　【函館】渡島管内長万部町が発注した町立保育所の建て替え工事をめぐる入札妨害事件で、
逮捕された建設会社「山本組」社長の山本豊次容疑者（５４）が右翼を名乗る男側に五百万円を支払っていたことを十三日、
同容疑者の弁護人の菅原憲夫弁護士が明らかにした。ただ、逮捕された前同町長加藤大明容疑者（６６）の関与は否定している。

　この事件で道警は、加藤容疑者の意向で、加藤容疑者ともめていた右翼を名乗る男に山本容疑者から五百万円が支払われたとみて、
贈収賄の立件を視野に調べている。

　菅原弁護士によると、二○○四年十一月ごろ、山本容疑者が同町職員の口座に五百万円を振り込み、
この金が男の妻の口座に移されたという。

　同弁護士によると、山本容疑者は、町職員から町内のホタテのウロ処理施設をめぐり男から脅されていると相談を受けた。
山本容疑者は問題解決のため、町職員の意向を受け、男の妻が所有する同町内の土地約千二百平方メートルを千五百万円で買い取ろうと、
内金として五百万円を町職員の口座に振り込んだという。

　菅原弁護士は「この土地取引と町立保育所の入札とは関係がなく、町長はこの土地売買の件にはかかわっていない」と話している。

夕張市、負債６００億円　一時借入金　１２金融機関から　　2006/06/20 07:07

　財政再建団体の指定を申請する方針を決めた夕張市の実質的な負債総額が今年三月末現在、
特別会計や企業会計を含めると約六百億円に上っていることが十九日、北海道新聞社の調べでわかった。
負債の半分を占める一時借入金は二百九十二億円で、借入先は道内外の十二金融機関に上る。
恒常的な資金不足に窮する同市が手当たり次第に取引先を拡大させてきたためとみられる。

　負債の内訳（額は一部推計）は一時借入金が二百九十二億円、地方債が市立病院や水道事業など
企業会計を含め約百八十七億円。公営企業や第三セクターの借入金（同市からの借入金は除く）に
対する同市の債務・損失保証が「夕張市土地開発公社」約八十五億円、「石炭の歴史村観光」約十八億円、
「夕張観光開発」約十七億円などとなっている。

　これらの合計額は昨年三月末時点に比べ約五億円増加した。このほか同市の三セクなどは、
施設に関する減価償却費を近年計上しておらず、これを適正に処理した場合、負債額がさらに膨らむ可能性がある。

　一方、一時借入金の借入先は十二金融機関。夕張市と同規模の市町村は通常、
地元に支店を置く金融機関など数行と取引するのが一般的で、本州大手行を含めこれほど多くから借り入れるのは極めて異例だ。
残高では旧夕張信金と二〇○一年に合併し地元に支店を置く北海信金が約六十七億円と最大
。同市が資金繰りに行き詰まった場合の住民生活への影響に配慮し、地元信金として融資を年々拡大させた。

　また公営企業や第三セクター向け融資との合算額で最大なのは、みずほ銀行の約九十九億円。
大手行や一部道内金融機関は、自治体向け融資に、いざとなれば国が肩代わりする「暗黙の保証」がある点に着目し取引額を拡大させた。
同市の「一時借入金」の手法とともに、同市が雪だるま式に借金を拡大させるのを黙認してきた金融機関のモラルも論議を呼びそうだ。

夕張市長が知事と会談　申請へ助言要請　　2006/06/21 07:26

　財政再建団体入りを正式表明した夕張市の後藤健二市長は二十日、道庁で高橋はるみ知事と会談し、
再建団体の指定申請に向けた道の助言と指導を要請した。これを受け道は二十一日に道職員五人を同市に派遣し、
巨額債務の実態把握に向けた調査に入る。
　後藤市長は会談冒頭で「ご心配、ご迷惑をおかけしたことにおわび申し上げます」と陳謝。
知事は「持続可能な行財政構造を子孫に受け継ぐことがわれわれ現役世代の責務だ」と応じ、
同市再建に積極的に協力、支援していく方針を示した。
　後藤市長は会談後の記者会見で、自らの進退について「申しわけなく残念だと思うが、
残された任期も全力で（再建を）進めたい」と述べ、自ら再建を主導する考えを示した。
　また巨額負債の要因となった観光事業については「すべての行財政の見直し、総点検が必要。観光も映画祭も同じだ」と述べ、
観光事業の抜本的な合理化が不可避だとの見解を示した。
　ただ再建団体の申請時期や再建計画の方向性に関する協議はこれからで「市長から具体的な要請は無かった」（道幹部）という。

夕張市「財政再建団体」申請　道が調査開始　　2006/06/22 08:19

　【夕張】夕張市が財政再建団体の申請を決めた問題で、道は二十一日、市町村課の職員五人を夕張市に派遣し、
三百億円規模に上る一時借入金の実態解明を中心に財政状況の調査を始めた。結果は国に報告する。
　市町村課の川村豊主幹ら五人は同日午前、夕張市役所に隣接する市民会館で作業を開始。
市財政部の村上幸雄次長に「一般会計、特別会計、第三セクター、公社などの調査を行う」と説明し、
協力を依頼した上で、二○○五年度の各会計の負債額調査に着手した。
　川村主幹は同日夜、記者団に「三セクなどで数字が確認しきれなかった」と述べ、資料を道に持ち帰って精査する考えを示した。
　夕張市は一般会計と観光事業など特別会計との間で複雑な会計処理をしており、同日の調査では負債額の確定に手間取ったもようだ。
精査次第では、道は二十二日も夕張に職員を派遣する方針だ。


反問権で緊張感　栗山町議会で初のやり取り　論戦に至らず…今後に期待　　2006/06/22 08:09

　【栗山】全国初の議会基本条例を制定した空知管内栗山町議会で二十一日、条例の目玉である「反問権」を使った
町長と議員のやり取りが初めて行われ、議場はふだんと違う緊張感に包まれた。
　同日の一般質問。市街地活性化への取り組み姿勢を問う磯見秀喜氏の質問に、
椿原紀昭町長は「質問の中身を確認させていただきたい」と前置きして尋ねた。
「具体的にどの地域を想定して質問しているのでしょうか。その趣旨についても−」

　五月制定の同条例では、自由闊達（かったつ）な論戦をと、これまで議員の質問に答えるだけだった町理事者側に「反問権」を認めた。

　質問終了後、磯見氏は「コミュニケーションが深まり良かった。これまでより緊張感がある」。
椿原町長は「論議の焦点がぼけず、質問と答弁がかみ合う。議論が深まったと思う」と話した。

　この日は中村淑（きよし）教育長も反問権を行使したが、内容は質問趣旨の確認にとどまった。
町民からは「論戦にならないと意味がない」との声もあり、
橋場利勝議長は「（議員の批判に）代案を示せというぐらいの厳しい反問があっても良い」と今後に期待していた。

「県政改革担いたい」　田中知事が３選出馬表明　　2006/06/22 18:13

　長野県の田中康夫知事は２２日開会の県議会で、任期満了に伴う８月６日投開票の知事選について
「５年８カ月前の就任当初に申し上げた気概を抱き続け、県政改革を担わせていただきたい」と述べ、３選に向け立候補することを正式表明した。

　田中知事は「『脱ダム』宣言が語る精神は、私たちが歩むべき社会の在り方」とした上で「着実に迅速に改革の道程を歩む」とも強調。

　田中知事は２０００年１０月の知事選に立候補し初当選したが「脱ダム」宣言をめぐり県議会と対立。県議会に不信任決議され、
失職したことに伴う０２年９月の出直し選挙で再選した。

　知事選には、長野市の公認会計士若林健太氏が立候補表明、元衆院議員村井仁氏も出馬に意欲を示している。


北海道「行政」で最低　女性の社会進出　内閣府、０４年時点で評価　　2006/06/22 08:08

　内閣府は二十一日、都道府県別に各分野での女性の社会進出状況を数値化した「女性のチャレンジ指数」を初めて公表した。
それによると、最新の二○○四年時点で、都道府県の幹部職員や、審議会委員に占める女性割合などを総合的に評価した「行政」の分野で、
北海道が最低となった。
　チャレンジ指数は、「行政」のほか、「雇用」「起業」「農林水産」「研究」「地域」の計六分野について、既存の統計を用いて算出。
二○○○年の全国平均を１とし、○四年の状況を数値で表した。
　「行政」では、最低の北海道が０・７２２で、熊本県の０・８６５の順。
　一方、トップは東京都の１・９６０で、鳥取県１・８１８、沖縄県１・６３９と続いた。
　北海道は、都道府県庁の幹部職員の女性割合が、最下位の秋田県に次ぎ二番目に低く、審議委員の女性割合でも
三番目に低いなど総じて女性の登用が遅れていることが響いた。六分野のうち北海道が全国平均を上回ったのは「雇用」のみだった。
　六分野以外では、女性の四年生大学進学率の指数も北海道が最低だった。

前苫小牧市長逮捕　市民に憤りと失望　職員からも「当然」　　2006/06/22 14:04

　【苫小牧】苫小牧市前市長によるわいせつ問題は二十二日、当事者である桜井忠容疑者（５２）の逮捕に発展、同市内に衝撃となって伝わった。
現在、「出直し市長選」（七月二日告示）の前哨戦が行われている最中で、市民の間に憤りと失望が広がった。
　桜井容疑者を乗せた警察のワゴン車は、大勢の報道陣のフラッシュがたかれる中、二十二日午前、苫小牧署に入った。
ワゴン車の窓ガラスにはフィルムが張られ、中にいる桜井容疑者の様子はうかがえなかった。
　苫小牧市の市長職務代理者の熊木功助役は「前市長が逮捕されたことに大変驚き、遺憾に思う。
今後の捜査の行方を見守るしかない」と苦渋の表情を浮かべた。市議会の守屋久義議長は「苫小牧市にとって非常に不名誉で、残念」と話した。
　同市の三十代の女性職員は「許せない。市民に対して申し訳ない気持ちでいっぱい。逮捕は当然」。
五十代の男性職員は「恥ずかしくみっともない行為だ。今後、市民の信頼回復に努めなければ、市役所は大変なことになる」と話した。
　市民の間にも、驚きや落胆の声が広がった。
　主婦中戸川智子さん（６０）は「奥さんを同席させた記者会見などを見て、今後反論するものと思っていたが、実際にわいせつ行為を行っていたとは」と絶句。
会社員鵜飼博幸さん（４８）は「桜井市政の三年間は、期待外れ。結局は力量不足だったということ」と嘆いた。
　また、主婦片山静子さん（７０）は「非常に残念。次の市長選挙は、こういうことがあった後なので誰に投票するか悩むと思う」と話していた。

長万部前町長ら起訴　入札妨害　　2006/06/22 07:46

　【函館】渡島管内長万部町が発注した町立保育所建て替え工事をめぐる入札妨害事件で、函館地検は二十一日、
偽計入札妨害罪で前長万部町長の加藤大明容疑者（６６）と前同町助役で無職水野弘幸容疑者（６３）を函館地裁に起訴した。
また、同罪と談合罪で同町内の「山本組」社長山本豊次容疑者（５４）と函館市内の「帝都建設」社長吉田幸雄容疑者（５６）を同地裁に起訴した。
　起訴状などによると、加藤被告ら四人は二○○四年六月、共謀して保育所工事を山本組と帝都建設の二社で構成する共同企業体（ＪＶ）に
落札させるよう企て、七月中旬の指名競争入札でこのＪＶに落札させ、公正な入札を妨害した。山本、吉田両被告は他の指名業者七社と談合して落札した。
　同地検はまた、偽計入札妨害罪で同町の能戸秀雄産業建設課長（５７）を、談合罪で帝都建設の松田利幸長万部支店長（５８）をそれぞれ
函館簡裁に略式起訴した。同簡裁は同日、二人にそれぞれ罰金五十万円の略式命令を出した。


石原知事とＴＢＳ和解　情報番組の字幕ミス訴訟　　2006/06/22 19:12

　東京都の石原慎太郎知事が日韓併合に関する発言について、情報番組で逆の意味の字幕を付けられ名誉を傷つけられたとして、
放映したＴＢＳに約８０００万円の損害賠償を求めた訴訟は２２日、
ＴＢＳ側が「担当者の誤認とチェックの不行き届きで知事に大きな迷惑をかけた」と記者発表することを条件に、東京地裁（綿引穣裁判長）で和解した。

　同日、ＴＢＳの井上弘社長は定例記者会見で発表を読み上げた上で「放送局としてみっともない話で、はなはだ遺憾。面会を断られておわびできず、
解決にここまで時間がかかった」と話した。

　ＴＢＳが２００３年１１月に放送した情報番組「サンデーモーニング」は、知事が１０月の集会で
「日韓合併の歴史を１００パーセント正当化するつもりはない」と発言した部分に「１００パーセント正当化するつもりだ」と字幕を付けた。

空知６市町「ヤミ起債」　総額７１億円、道も関与　産炭基金引き受け　　2006/06/23 08:55

　空知管内の夕張、歌志内など旧産炭地五市一町が、年度をまたがる長期借り入れの際に必要な知事の許可を受けない
不適切な借り入れである「ヤミ起債」を繰り返し、地方債の償還などに充てていたことが二十二日分かった。
総額は最大で七十一億四千万円に上る。道も違法性の疑いを知りながら、この仕組みに関与していた。
今後の処理方法などによっては、財政再建団体の申請を決めている夕張市に加え、各自治体財政に影響を及ぼすことが予想される。

　六市町がヤミ起債を始めたのは二○○一年三月から。今年三月末の内訳は、歌志内市十四億九千六百八十万円、
夕張市十三億九千三百五十四万五千円、赤平市十三億四千九百五十万円、三笠市十一億二千三百七十万二千円、
上砂川町十一億千四百万円、芦別市六億六千七百二十万円。

　ヤミ起債は、六市町の炭鉱閉山後の地域振興策として国や道などが出資し、道産炭地域振興センターが運用する
空知産炭地域総合発展基金（総額九十五億五千万円）で引き受けていた。

　基金は新産業創出支援が目的だが、一九九六年度から知事許可を受けた正規の地方債を引き受けていた。
ただ各市町の財政悪化が進み地方債の償還も難しくなる中、道や六市町も加盟する同センターは○一年二月、
知事許可を受けない長期借り入れもできるよう基金の運用規定を変更した。借り入れを地方債の償還などに充てていた。
規約変更は地元の要請を受け、道などが指導していたという。

　高橋教一道経済部長は「産炭地の現状を踏まえ現実的に対応せざるを得なかった。違法性の疑いがあることは認識していた」とし、
空知炭鉱市町活性化推進協議会会長の林政志芦別市長は「低金利の借入先として基金を有効活用する認識だった」と話した。

　総務省は今後の指導などについて「詳しいことが分からないのでコメントできない」（地方債課）と話している。

ヤミ起債　知事「道にも責任」　道議会で関与認め陳謝　　2006/06/23 14:06

　高橋はるみ知事は二十三日に始まった道議会一般質問で、旧産炭地の空知管内五市一町が
知事の許可を受けない不適切な長期借り入れである「ヤミ起債」を行い、道も違法性を知りながら関与していた問題について、
「道としても承知していた。適切さを欠くものであり、道も責任があるものと認識している」と述べ、道の関与を正式に認めて陳謝した。
　知事の陳謝を受け、道は経済部の一部だけで扱われてきたヤミ起債の仕組みや額などの全容解明を進めるとともに、
基金の大半を出資する国と協議しながら対応策を検討していく方針だ。
　五市一町は過去に発行した地方債の返済にあてるため、炭鉱閉山後の地域振興策として
国と道が出資した空知産炭地域総合発展基金から、最大で総額七十一億四千万円に上る借り入れを行った。各市町の財政が悪化し、
返済用に正式な地方債を発行することが認められない状況に陥ったことから、許可がなくても長期借り入れが行えるよう、
基金運営主体の道産炭地域振興センターの規約も改正していた。
　こうした経緯について知事は「起債の（知事）許可を得ずになされていたもの。地元の市や町の強い要望があった」と述べた。
対応策については「産炭地域の厳しい財政状況を踏まえながら、是正の方針を年内をめどに決定していく」との考えを示した。
自民党・道民会議の岩間英彦氏（伊達市）の質問に答えた。

流氷最小、面積平年の６４％　水温高く凍る期間短縮　　2006/06/24 08:00

　【網走】気象庁は二十三日、北海道沿岸に流氷として押し寄せるオホーツク海の海氷の積算面積が、今冬は平年の６４％、
千六百五十一万六千五百平方キロで、観測を始めた一九七一年以降、最小だったと発表した。
　積算海氷域面積は、海氷シーズン（十二月−翌年五月）中、海氷が覆う面積を五日ごとに合計した値で、海氷の勢力を示す指標。
これまでの最小は九六年で平年の６６％、千六百九十八万七千二百平方キロだった。今冬は最大面積も三月十日の九十万三千平方キロと、
八四年に次ぎ二番目に小さかった。
　気象庁海洋気象情報室は「シーズン初期のオホーツク海の気温や海面水温が平年より二度ほど高く経過し、凍り始めが遅れた。
二月中旬から三月にかけても気温が上がったため、北海道周辺の海氷の融解や後退が早まった」と説明している。


住民が初の建て替え決議　２３人中２２人が合意　　2006/06/24 21:44

　姉歯秀次元建築士が構造計算書を偽造し、耐震強度が不足しているグランドステージ池上（東京都大田区）の住民は２４日、
集会を開き、区分所有法に基づく建て替え決議をした。
　マンション販売ヒューザーが分譲し、強度が建築基準法の最低基準の５０％を下回り、建て替えが必要な東京、神奈川の１１棟のうちで、
区分所有法に基づく建て替え決議は初めて。

　分譲マンションの建て替えは、区分所有者の５分の４以上が賛成するなどの条件で可能。この日の住民集会では、
２３人（法人代表１人を含む）のうち２２人が合意した。

　解体、再建に必要な費用は約８億円と概算。同じ９階建てで、現在の２４戸から２６戸にする計画。

北洋銀、夕張市支援へ　つなぎ融資が軸　巨額負債問題　　2006/06/24 07:20

　巨額の負債を抱え財政再建団体の指定を申請する夕張市の問題で、同市指定金融機関である北洋銀行の次期頭取に
就任する横内龍三副頭取は二十三日、北海道新聞の取材に対し「しっかりした財政再建計画に対して、
指定金融機関としてできるだけの協力をしたい」と述べ、資金返済を裏付ける計画がまとまることを前提に、
資金繰りなどで同市再建に協力する考えを表明した。市民生活にかかわる当面のつなぎ融資などが軸となる見通し。
同市は六百億円に上る負債を抱えるが、この半分を占める一時借入金の貸し手である十二金融機関の中で支援を表明したのは同行が初めて。

　同行はこれまで、同市の第三セクターの事業計画や経営内容を疑問視し、過剰な貸し出しを控えてきた経緯がある。
横内副頭取は市財政について「他行からの借り入れが予想外に膨らんでおり、驚いた」と述べ、銀行側の審査に限界があったことを強調した。

　自治体向け融資は、自治体が財政悪化などで返済不能に陥った場合でも、国が肩代わりする「暗黙の政府保証」があるとされるが、
大口債権者の一部には融資の回収を検討する動きも出始めている。北洋銀の支援表明は、指定金融機関として融資引き揚げなどの
動きを早期にけん制することで、同市への信用不安の芽を摘む狙いもあるとみられる。

　横内氏は具体策への言及を避けたものの、支援内容は、納入業者への支払いや行政の必要経費など
一定の資金量の維持を目的とした融資が主眼となる見通し。同行内の議論をはじめ、金融関係者らの折衝は
今後の再建計画の取りまとめをにらみながら、本格化することになる。

　道と市は年度内にも再建計画をまとめる予定。同市の一時借入金の大口借入先は三月末現在、
北海信金の六十七億円、みずほ銀の三十八億円、空知信金の三十七億円、三菱東京ＵＦＪ、あおぞら両行、
道信連の各三十億円で、北洋銀はそれに続く二十億円。

空知６市町「ヤミ起債」　早期是正なら財政危機　歌志内市が試算　　2006/06/24 08:18

　空知管内の旧産炭地六市町が、炭鉱閉山後の地域振興用に設けられた「空知産炭地域総合発展基金」から
知事の許可を得ない不適切な長期借り入れ（ヤミ起債）をしていた問題で、歌志内市は二十三日、
早期是正を求められた場合、市財政が危機的状態に陥るとの試算をまとめた。
他市町からも「返済期間延長を」などの声が出ている。

　今年三月末の歌志内市の無許可借入額は約十五億円で、毎年二億四千万円ずつ返済している。
試算は、ヤミ起債を正規の地方債に振り替えるよう求められた場合を想定。同市はすでに、
２０％を超すと国から起債が制限される基準（起債制限比率）が１９％に達しており、
全額ではなく毎年の返済分を地方債に切り替えていくとしても、現在以上の起債は困難とした。

　また、ヤミ起債とされた同基金からの借り入れが止まり、さらに返済期間の繰り延べも認められない場合は、
近い将来決算赤字が避けられず「ここ二、三年が財政再建団体転落の重大局面になる」（税財課）とした。

　他の五市町では、夕張市は財政再建団体指定に向け道による財務調査を受けている最中。
赤平市は地方債への早期の切り替えは困難としている。芦別、三笠両市と上砂川町は
「苦しい中でも可能だが、返済期間（延長）などの検討は必要」（加賀谷政清上砂川町長）との立場だ。

　六市町は今後、道の指導を受けながら事態正常化に努める方針。ただヤミ起債を始めた当時は、
旧産炭地に交付税加算や公共事業への手厚い補助などを行っていた
産炭地域振興臨時措置法（産炭法）の二○○一年失効を控え、「窮余の策」でもあったことを強調。
歌志内市の泉谷和美市長は「閉山時の道路工事や住宅整備などの市債償還が、一気に始まった背景があった」と釈明する。

苫小牧市長選、民主大物続々応援へ　　2006/06/25 07:11

　七月九日投開票の苫小牧市長選で、出馬表明した元市長の鳥越忠行氏の応援のため、
民主党幹部らが続々と苫小牧入りする。鳩山由紀夫幹事長の選挙区でもあり、
鳥越氏を擁立した同党苫小牧支部の要請を受けて支援を強める。
　現在までに応援に入ることが決まったのは、渡部恒三国対委員長、平野博文国対委員長代理、
タレント出身の蓮舫参院議員。渡部氏と平野氏は二十六日の鳥越氏の事務所開き・決起集会に参加し、
蓮舫氏は告示日の七月二日に苫小牧入りする。
　同党衆院議員のパーティー出席のため、七月四日に札幌入りする小沢一郎代表の応援も一時、
検討されたが、党本部としては鳥越氏の推薦はしていないため見送った。
　鳥越氏の後援会幹部は「渡部氏には民主党の水戸黄門として
『苫小牧にとんでもない悪代官がいた』とやってくれれば演出効果は大きい」と期待する。


守屋次官が異例の４年目へ　再編、省昇格…課題多く　　2006/06/25 18:46

　額賀福志郎防衛庁長官は２５日までに、７月下旬に予定している防衛庁幹部人事に関し、
守屋武昌事務次官（６１）を留任させる方針を固めた。“守屋次官体制”は８月から４年目に入り、異例の長さとなる。
　最重要政策に位置付ける在日米軍再編は５月末の閣議決定を経て実施段階に踏みだしたが、
沖縄県を含めた協議機関の設置などが遅れ、調整は難航。再編計画を軌道に乗せるには、
この間の事情に精通した守屋氏の留任が望ましいと判断した。
　防衛庁が悲願とする「省」昇格の関連法案も秋に想定される臨時国会が正念場。
談合事件で職員の大量処分を出した防衛施設庁の２００７年度解体など、重要課題も残っており、
額賀氏は一定の節目を超えるまで続投させることとした。
　守屋氏は今年９月に事務次官の定年と規定される６２歳を迎え、年度末の来年３月末を超えて次官職を続ける場合は、
定年延長の手続きが必要となる。

夕張市で民主北海道　財政状況、要望聞く　　2006/06/26 08:12

　【夕張】夕張市が財政再建団体への指定を国に申請することを決めた問題で、民主党北海道は二十五日、
小平忠正衆院議員を団長とする「夕張市財政問題調査団」を同市に派遣、
市役所内で後藤健二市長から財政状況の説明を受けたほか、国、道への要望などを聞いた。

　夕張入りしたのは小平氏、逢坂誠二衆院議員のほか、道議三人。
小平氏は「政府資金を含め、あらゆる手を使って支援を考えたい」と話し、
逢坂氏は「一時借入金を止めると息の根が止まりかねない。金融機関との調整が必要」と述べた。


釧路漁船員殺害　２７歳元同僚を逮捕　強殺容疑、十数万円奪う　　2006/06/26 08:05

　【釧路】今年四月、釧路市新富士町二の漁船員藤谷義人さん＝当時（６３）＝が自宅で殺害された事件で、
釧路署捜査本部は二十五日、強盗殺人と住居侵入の疑いで、同市星が浦北四、漁船員宮崎祐輔容疑者（２７）を逮捕した。
宮崎容疑者は容疑を認めているという。
　調べでは、宮崎容疑者は四月二十六日午前零時ごろ、藤谷さん宅に玄関から侵入、
居間で寝ていた藤谷さんの首など数十カ所を包丁で刺すなどして殺害。財布から現金十数万円を奪った疑い。

　宮崎容疑者は、藤谷さんが勤めていた釧路管内釧路町にある漁業会社の元同僚で、同社に昨年三月から十月まで勤務していた。
退社後も藤谷さん宅を訪問して酒を飲んだり、一緒に除雪のアルバイトをしたりしていた。

　藤谷さんが殺害されたのが給料日の翌日で、目立った物色の形跡がないことなどから、
捜査本部は顔見知りによる犯行の可能性が強いとみて交友関係を中心に捜査を進めたところ、藤谷さん宅に出入りしていた宮崎容疑者が浮上した。

　宮崎容疑者はパチスロで借金があったとみられ、捜査本部は宮崎容疑者が藤谷さんの給料を狙った犯行とみて動機などを追及している。

村上前代表２１日ぶり保釈　保証金５億円　【写真】　　2006/06/26 20:34

　ニッポン放送株をめぐる村上ファンドのインサイダー取引事件で、証券取引法違反の罪で起訴された
同ファンドの前代表村上世彰被告（４６）が２６日夕、保釈され、逮捕から２１日ぶりに東京拘置所を出た。
保釈保証金は５億円で小切手で納付した。
　村上被告は報道各社の呼び掛けに無言のまま居宅のある東京・六本木ヒルズに戻り、
弁護人を通じて「各方面に多大な迷惑をかけたことをあらためて深くおわびする」とのコメントを発表した。
　村上被告は５日に逮捕され、２３日の起訴後直ちに弁護人が保釈を請求。東京地裁は２６日午後、保釈を認める決定をした。
起訴事実を大筋で認めていることなどから、証拠隠滅の恐れがないと判断したもようだ。東京地検特捜部は準抗告しなかった。

高橋はるみ知事が不適切融資元の理事　旧産炭地支援の団体　　2006/06/27 20:16

　財政再建団体の指定申請を表明した夕張市など旧産炭地６市町が、旧産炭地支援目的の地域振興基金から無許可で
多額の長期借り入れをしていた問題で、高橋はるみ知事が２００１年に基金を運営する社団法人の理事を務めていたことが２７日、分かった。
　基金は旧産炭地の産業創出などのため自治体などが出資。社団法人北海道産炭地域振興センターが運営している。
旧産炭地の新たな産業支援が主目的で、地方債の償還などのための融資はできなかった。
だが財政が切迫した６市町からの強い要請を受け、０１年２月の同センターの総会で規約を変更、融資が可能になった。
　高橋知事は当時、道経済産業局長として同じ総会で、同センターの理事に就任した。知事就任前に、理事は辞めている。
高橋知事は２７日の道議会で「（規約変更の）決定について、局長の私が報告を受けた記憶はない」と答えた。


芽室町長に新人宮西氏　　2006/06/28 07:49

　【芽室】二十七日告示された十勝管内芽室町長選は同日午後五時で立候補の届け出を締め切った結果、
新人で前町教育長の宮西義憲氏（６１）＝無所属＝以外に届け出がなく、同氏の無投票当選が決まった。

◇芽室町長選当選者
宮西　義憲　６１　無新
みやにし・よしのり
無職（教育長、経済部長）芽室高卒、本籍芽室町、当１

権限移譲後　支庁の役割を限定　道議会で知事が将来像表明　　2006/06/27 07:53

　高橋はるみ知事は二十六日の道議会本会議で、制度改革を経た後の支庁の将来像について、
「市町村の充実強化に伴い、地域における道税事務や社会資本の整備・管理など、
最小限の道州行政を担う出先機関に移行すると考えている」と述べた。

　道は将来の道州制移行を念頭に、市町村への権限移譲を進めている。知事の答弁は、
最終的に大半の権限が市町村に移った後の支庁の役割として、徴税事務や土現の業務、
漁港や林業基盤の整備などに限定していく考えを示したものだ。自民党・道民会議の作井繁樹氏（後志管内）の一般質問に答えた。


贈賄の産廃業者に有罪判決　前宝塚市長らに現金渡す　　2006/06/27 12:57

　兵庫県の前宝塚市長と元神戸市議にそれぞれ現金などを渡したとして、贈賄罪に問われた産業廃棄物処理会社
「セーフティーアイランド」元社長北尾夏樹被告（６１）に対し、神戸地裁は２７日、
懲役１年６月、執行猶予４年（求刑懲役１年６月）の判決を言い渡した。
　判決理由で佐野哲生裁判官は「動機に酌むべき点は乏しく、行政に対する市民の信頼を失墜させた。被告の刑事責任は相当重い」と述べた。
　判決によると、北尾被告は宝塚市発注事業の受注で便宜を受けるため、
当時市長の渡部完被告（４７）＝収賄罪で公判中＝に２００３年９月から昨年１２月にかけて現金約１８０万円と、
携帯電話や通話料約４０万円を供与した。

根室市長、段階的返還を容認　領土問題「具体的な前進を」　　2006/06/28 07:51

　【根室】藤原弘根室市長は二十七日の市議会で、北方領土問題について「プーチン・ロシア大統領が、
日ソ共同宣言に基づく歯舞、色丹両島の引き渡しを表明していることを解決の糸口として、
現状打破をする交渉も一つの有効な戦略ではないか」と発言し、返還運動の原点・根室の市長として初めて、
二島返還を先行させる段階的返還論を容認する考えを表明した。

　藤原市長は答弁の中で、昨年十一月の日ロ首脳会談で領土問題に進展がなく、
「戦後六十年、返還運動の先頭に立ってきた根室は『未返還疲労』に陥っている」と指摘。
「四島の主権と帰属が日本にあるという主張を譲ることは絶対にできないが、
具体的な前進を図るための知恵を出し合うべきだ」と述べた。

　一九五六年に署名された日ソ共同宣言は、平和条約を締結後に歯舞、色丹の二島を日本に引き渡すとの内容で、
「四島の帰属を確認し平和条約を締結する」という現在の政府方針とは隔たりがある。

　段階返還論は、まず歯舞、色丹両島の返還を実現し、その後に国後、択捉両島の帰属を確認後に
平和条約を結ぶという折衷案。藤原市長はこれまで「政府方針の下で返還運動を推進する」と発言していた。

　藤原市長は現在二期目。九月の市長選には出馬しないことを表明している。

郵便集配　全国の２割、1048局廃止　道内は突出、１６０局　　2006/06/28 07:52

　郵政民営化に向けて日本郵政公社がまとめた郵便局の再編リストが二十七日判明した。
郵便の集配業務を行っている全国四千六百九十六の郵便局のうち約２２％に相当する千四十八局で
集配業務を廃止する。都道府県別では北海道が百六十局で最も多い。再編対象は地方に集中し、
東京都や大阪府など都市部では極端に少ないのが特徴だ。
　集配業務がなくなると、郵便局での時間外窓口サービスが原則廃止されたり、
従来に比べ配達距離が長くなり配達が遅れる地域が出る懸念もある。
無集配化される郵便局を抱える市町村では「サービスが低下する」などと再編計画への反対が強まる可能性もあるが、
公社は地元説明を重ね、今年九月以降順次、実施する計画。再編リストは二十八日にも正式発表する。
　都道府県別で集配業務を廃止する郵便局が多いのは北海道のほか、新潟県五十五局、広島県四十六局、
長野県四十五局、山口県四十三局など。公社の支社別では中国支社管内が百六十七局、東北百九局、九州百十八局などとなっている。
　一方、大阪府では三局、東京都五局、神奈川県六局など、大都市圏では無集配化される郵便局は少ない。
　二○○七年十月の民営化を控え、郵政公社は集配局の再編で人員配置の効率化を進め、年間約百億円のコスト削減を目指す。

空知６市町ヤミ起債　知事、融資側理事の就任歴　道経産局長時「報告記憶ない」　　2006/06/28 08:06

　空知管内の旧産炭地六市町が道産炭地域振興センター（札幌）が運用する基金から知事の許可を得ず
違法な長期借り入れ（ヤミ起債）をしている問題で、二○○一年にヤミ起債が始まった直後に高橋はるみ知事が
北海道経済産業局長として同センター理事に就任し、実態を知りうる立場にあったことが二十七日、
道議会の一般質問で指摘された。知事は「報告を受けた記憶はない」と述べ、自身の関与を否定した。
　共産党の真下紀子氏（旭川市）の質問に対する答弁。
　同センターによると、ヤミ起債の受け入れを可能にするため、同センターは○一年二月二十七日に規定を変更した。
高橋知事は同年一月に道経産局長となり、規定変更翌日の二十八日付で同センター理事に就任。○三年二月まで務めた。
　真下氏は「国は経産局を通し巨額の補助金を旧産炭地につぎ込んでおり、（ヤミ起債の問題に）重大な関心があったはず」と指摘。
知事は「センターで決定したこと」と述べ、かかわりを強く否定した。
　ただ、規定変更の際に当時の副知事が理事を務めていたことから、知事は「道としては規定の改定を承知していた。
基金を所管する経済部と財政担当部局の連携は不十分だった」と認めた。
　また、夕張市の財政問題について、道側は同市の○五年度まで十年間の一時借入金の金利負担は全会計合わせて約二十億円、
公営企業である同市土地開発公社の金利負担は約十五億円に上り、巨額負債の金利負担がさらに財政を悪化させる悪循環にあった実態を報告した。

夕張市支援へ道が庁内組織　あす初会合　　2006/06/28 14:03

　高橋はるみ知事は二十八日の道議会一般質問で、夕張市の財政再建計画策定への支援策について「幅広い角度から的確な助言を行うため、
早急に庁内組織を立ち上げる」と述べ、検討組織を道庁内に設置する方針を表明した。民主党・道民連合の沢岡信広氏の質問に答えた。
　検討組織は嵐田昇副知事をトップに、各部の部長級、課長級職員ら二十五人程度で構成。同市の財政再建団体入りに伴う地域経済、
住民生活への影響を把握し、対応策や同市への助言内容などを検討する。二十九日に初会合を開く。
　このほか知事は、道内旧産炭地の振興策を検討する「北海道石炭対策連絡会議」（代表世話人・高橋知事）の存続問題に関し
「今後、道、市町、経済界が連携して的確に対応することが必要だ」として、来年度以降も存続させる方向も示した。
　同会議は道や道内経済・労働団体などで構成し、必要な予算措置を国に要望するなどの活動を行っている。
産炭地域振興臨時措置法（産炭法）の期限切れ後の激変緩和措置が本年度で終了することから、同会議を本年度限りで解散することが検討されていた。

成田空港反対派ら敗訴　共有地の買収認める　　2006/06/28 14:15

　成田空港用地内で虫食い状態になっている「１坪共有地」をめぐり、新東京国際空港公団（現成田国際空港会社）が反対派地権者に、
共有持ち分の買い取りに応じるよう求めた訴訟の判決で、千葉地裁の長谷川誠裁判長は２８日、会社側の訴えを認め
、空港反対派らに買い取りに応じるよう命じた。
　反対派らは控訴する方針。
　１坪共有地が引き渡されると暫定滑走路の曲がった誘導路の虫食い部分などが整備される。しかし、９カ所の１坪共有地は残ったままで、
空港会社は地権者との話し合いを続けている。
　今回の訴訟の対象となった土地は、暫定平行滑走路脇のくぼんだ原野約１２０平方メートルや、
誘導路が「へ」の字に曲がって避けている土地約１４０平方メートルなど６カ所で約９３０平方メートル。

桑園の４３階建てマンション　札幌市が計画却下　規制地区の例外認めず　「住民の合意ない」　　2006/06/28 16:51

　総合商社・丸紅（東京）などが札幌市中央区の桑園地区で超高層マンション（４３階建て、高さ１４５メートル）の建設を構想している問題で、
札幌市は２８日までに、土地の所有者から提示された計画を却下し、文書で通知した。予定地は市が設けた「高さ規制」の対象で、
市が認めれば４５メートル以上の建物を建てることが可能だが、市は周辺住民から反対運動が起きていたことなどに配慮したものとみられる。

　建設予定地はＪＲ桑園駅前の同市中央区北九西一五でマンションの建設は可能。土地所有者は五月末に市に、高さ百五十メートル、
容積率４３０％まで規制緩和を求める計画案を提出。

　市が三月に設けた高層建築物の「高さ規制」では、高さ四十五メートル、容積率３００％を超す建築物を建てることはできないが、
土地の所有者らがまちづくりや再開発を目的に新たな都市計画を提案し、市が認めれば、例外的に建設が可能になる。

　このため、丸紅側はこの制度に着目。超高層マンションを活用して桑園駅周辺の活性化につなげるとともに、
七千五百平方メートルの敷地内の半分近くを緑地とし、周辺住民の生活と調和した都市計画を提案することで、高さ規制をクリアすることを狙った。

　これに対し、市は「周辺環境への影響」「周辺住民の合意」「都市計画として適切か」の三点について協議。この結果、
「周辺住民に反対者が多く、高さの問題もある」として、却下することを決め今月二十三日に土地所有者に文書を送った。
七月十九日の市都市計画審議会で正式に決める。

　上田文雄市長は二十八日、記者団に「高さ制限で例外を設けるには相当に厳しい条件があり、地域のまちづくりに役立つものでなければならない。
今回の提案はその要件に合わないと判断した」と話した。

　市の判断について、建設に反対する住民団体「桑園環境を守る会」の荻田雄輔副会長は「多くの住民が駅前を巨大な建物でふさがれてしまい、
日照や風への影響を心配していたので、非常にいい判断だ」と高く評価。一方、丸紅北海道支店は「内容を精査している最中で、
今の段階ではコメントできない」としている。

橋本元首相ら不起訴　収支報告書過大記載の告発　　2006/06/28 18:24

　東京地検特捜部は２８日、自民党旧橋本派の日本歯科医師連盟（日歯連）からの献金隠し事件をめぐり、
政治資金収支報告書に過大な繰越金を記載したなどとして、政治資金規正法違反容疑で告発された
橋本龍太郎元首相を嫌疑不十分で不起訴処分とした。

　同時に告発された津島雄二衆院議員も不起訴処分で、旧橋本派の会計責任者だった滝川俊行元事務局長は起訴猶予。

　特捜部は３人からあらためて事情聴取するなどして捜査したが、橋本元首相と津島議員が関与した証拠は認められなかった。
滝川元事務局長は献金隠し事件で既に有罪判決を受けていることを考慮したという


職員削減　5年で200億円抑制　道が見通し、全体の10％削減可能　　2006/06/28 23:52

　道は二十八日、二○○五年度から始まった職員削減が計画通り実施できれば、五年間で知事部局、道警、教職員合わせて
約七万人の１０％にあたる約七千人が純減できるとした。また、歳出面では人件費を二百億円程度削減できるとの見通しを示した。
道議会一般質問で、自民党・道民会議の山本雅紀氏（室蘭市）の質問に答えた。

　道は、○五年度から十年間で知事部局の職員約一万九千人の３０％、約六千人を削減する計画を始めており、
このうち前半五年間で２２％、約四千二百人を削減することにしている。今回は道警や教職員ら知事部局以外で、
五年間で約二千八百人を削減し、知事部局を合わせ道全体で職員の１０％削減が可能との見方を示した。
道が、知事部局以外の職員削減の効果見通しを示したのは初めて。

　道はまた、運転士やボイラー技士ら技能労務業務の民間委託などで、十億円の人件費削減につながるとの試算も明らかにした。

総務省、本年度の起債同意に難色　「ヤミ起債」関係の空知６市町　　2006/06/29 07:13

　空知管内５市１町が違法性の高い「ヤミ起債」を行っていた問題で、総務省が、具体的な是正策を道が示していないことを理由に、
関係６市町の２００６年度の起債（地方債発行）に対する同意手続きに難色を示していることが２８日、明らかになった。
道は是正方針を年内に固める方針を表明しているが、作業の前倒しを迫られるのは必至だ。
　市町村が地方債を発行する場合、都道府県は四月ごろに市町村の起債計画を取りまとめ、総務省に起債予定額一覧表を提出。
同省は七月ごろ、都道府県に同意予定額を提示するのが通例だ。
　道は本年度の起債予定額一覧表を既に総務省に提出したが、同省は二十八日までに、ヤミ起債問題について
「詳細を把握できなければ、関係市町の同意予定額の提示に影響しかねない」（幹部）として、道に早急な報告を求めた。
　市町村が実際に起債するのは翌年三月−五月ごろで、手続きが多少遅れても、市町財政にただちに支障は無い。
しかし総務省は六市町のヤミ起債を正規の地方債に換算した場合に（市町ごとの）起債制限を超えていないかなどに関心を寄せており、
最終的に総務省が一部市町の起債に同意しない事態も想定される。
　高橋はるみ知事は二十八日の会見で「早期に是正すると、地元の市町財政に大きな影響を与える。
できる限りソフトな是正ができれば、と個人的に思っている」と述べ、総務省に段階的是正を要望する方針を示した。
しかしその場合は不適切な状態を今後も容認することになるだけに、同省との調整は難航しそうだ。


北方領土段階返還論　高橋知事、賛同せず　　2006/06/29 08:25

　高橋はるみ知事は二十八日の記者会見で、藤原弘根室市長が北方領土の二島返還を先行させる
段階的解決を容認する姿勢を示したことについて、「今の時点では、四島の帰属問題を解決し平和条約を締結する基本方針で外交交渉を行うよう、
国に要請する立場だ」と述べ、藤原市長の意見に賛同せず、あくまでも四島一括返還を求めていく考えを示した。

　その理由について、知事は「（交渉にあたる）国には長年のロシアとの関係の積み重ねがある」と説明した。

米軍訓練移転容認を　自衛隊協力４団体、千歳市長に要望　　2006/06/29 08:24

　【千歳】在日米軍再編に伴いＦ１５戦闘機などの訓練が航空自衛隊千歳基地に一部移転する問題で、
自衛隊ＯＢで組織する千歳地方隊友会千歳支部（高橋貞敏支部長）など自衛隊協力四団体は二十八日、
千歳市の山口幸太郎市長に対し、訓練移転の容認を申し入れた。これまで同市には、
移転反対の要望書や申し入れが十六件あるが、容認を求めたのは初めて。
　同支部によると、在日米軍再編問題で、隊友会が自治体に申し入れたのは全国初という。
　同日、各団体の代表者らが市役所を訪れ、山口市長と懇談。高橋支部長は「日米安全保障条約は大変重要。
訓練移転は受け入れざるを得ないと考えている」と伝え、山口市長は「貴重な意見として、これからの判断の一助としたい」と答えた。
　隊友会は自衛隊の市民理解を高めることや退職者の親睦（しんぼく）などを目的とした組織で、千歳市内の会員は二千百五十人。
その他の協力団体には、山口市長や千歳市議会議長、千歳商工会議所会頭らが役員として名前を連ねているが、
今回の申し入れについて各団体は総会などを開催していない。



苫小牧市長選討論会　米軍訓練移転や財政問題で論戦　【写真】　　2006/06/29 08:28
　【苫小牧】前苫小牧市長桜井忠容疑者の辞職に伴う苫小牧市長選（七月二日告示、同九日投開票）で、
立候補予定者による公開討論会（主催・北海道新聞苫小牧支社、苫小牧民報社）が二十八日、市民会館で開かれ、
約四百人が選挙公約に耳を傾けた。
　現在、立候補を表明している元市長の鳥越忠行氏（６６）と、元自民党衆院議員の岩倉博文氏（５６）＝表明順＝が出席。
前市長の市政の検証、行財政改革、在日米軍の戦闘機訓練移転問題などで論戦を交わした。
　鳥越氏は「緊急事態に経験を生かそうと考えた。市役所を生まれ変わらせ、大胆な行財政改革を実行したい」、
岩倉氏は「市民負担を求める前に市役所の内部改革を進め、広域的な見地で周辺町と連携し、未来戦略を発信したい」とそれぞれ持論を展開した。

＜写真：苫小牧市長選公開討論会で鳥越忠行氏（中央）と岩倉博文氏（右）の話に耳を傾ける市民＞

高橋知事再選へ結団式？　町村、武部氏らと会合　　2006/06/29 08:33

　高橋はるみ知事と自民党の道内選出国会議員の会合が二十八日夜、札幌市中央区の知事公館で行われた。
知事から再選出馬に関する直接の言及はなかったものの、今後の課題に協力して対応していくことを確認し、
さながら再選に向けた結団式の様相を呈した。
　出席したのは、高橋知事のほか町村信孝前外相、武部勤幹事長ら国会議員六人と同党道議ら。
　席上、国会議員側が「出馬表明は（九月開会の）第三回定例道議会で行うのか」とただしたのに対し、
知事は「そこではしません。初めてのことなので分かりません」と述べ、具体的な時期については明言を避けた。
　ただ、来年度以降の道州制構想の展開について持論を語り、政策的な意見交換を行うなど再選出馬に意欲をにじませた。
　出席者が夕張市が財政再建団体申請を表明するなど課題が山積していることを挙げ、「これからも力を合わせていこう」と呼びかけると、
知事も「頑張りましょう」と答えた。
　会合後、出席者の一人は、「再選出馬は参加者全員の共通認識。高橋知事もそのつもりだから『頑張ろう』と言ったのだろう」と述べた。


沖縄・稲嶺知事が退任正式表明　米軍再編具体化影響も　　2006/06/29 12:44

　沖縄県の稲嶺恵一知事は２９日午前、県議会本会議の答弁で、１１月１９日投票の沖縄県知事選に出馬せず、
退任する考えを正式表明した。知事選は日米両政府が５月に最終合意した在日米軍再編問題が最大の焦点になるとみられ、
選挙結果は再編の具体化に大きく影響することになりそうだ。
　与野党両陣営は既に知事選の候補者選びに着手しており、稲嶺知事の表明で作業が加速する。
　稲嶺知事は答弁で「沖縄のさらなる飛躍を考えると、これまで私が築いてきたことを踏まえ、
新たな発想と行動力を備えた方が次のステージに登ることが必要」と指摘。
その上で「熟慮を重ねた結果、１１月の知事選には出馬しないことを決意した」と述べた。

夕張市巨額債務　「会計操作で隠ぺい」指摘　道、０４年ごろ認識　　2006/06/29 14:09

　道は二十九日、財政再建団体入りを決めた夕張市に対する財政運営調査の結果（中間報告）を
道議会総合企画委員会に報告し、同市が一般会計と事業・公営企業会計との間で帳簿上の貸し付け・償還を繰り返し、
実質赤字を決算諸表から隠ぺいしてきた実態を明らかにした。道は、同委員会で二○○四年ごろからこうした操作を認識していたことを認めた。
○五年度決算の実質負債額は六百三十二億四千万円で、標準財政規模の約十四倍。
金融機関からの一時借入金（短期借入金）で補った資金不足（赤字）額は二百八十八億一千万円に上った。

　報告書は、同市の不透明な会計操作については「形式的な要件を満たしたとしても実質的な赤字が見えなくなり、持続不可能、
不適切な財務処理といわざるを得ない」と指摘したが「違法」とは断定しなかった。

　

同市は、通常なら一般会計から事業会計などに繰り出すべき予算を貸付金として処理し、その財源に金融機関からの一時借入金を充当。
金融機関への返済には、他会計の翌年度予算からの償還金を充てた。一方、事業会計などは、
一般会計への償還金に単年度分の赤字額を加えた収支不足を、一般会計からの新たな貸付金で埋め合わせ、結果的に雪だるま式に負債を膨らませた。
夕張市財政全体では、前年度の出納を閉鎖する五月末まで二カ月間の「出納整理期間」中の一日間に、
新たに借りた資金で前年度の一時借入金を返済していた。出納整理期間とは、三月三十一日に会計年度が終わった後でも、
すでに確定している未収入・未払い金の出納を完了できるよう設けた公的会計独特の仕組み。同市はこれを「悪用」し、赤字隠ぺいを繰り返した。
また同市の一時借入金（短期借入金）以外の負債は、地方債や公社・第三セクターなどの長期借入金が二百六十一億七千万円、
損失補償や債務保証のうち負担額が確定してる分だけで八十二億六千万円。ただ公営企業や第三セクターの債務に対する市の保証分を除外しており、
今後の三セクなどの事業再編によっては、同市の負債額がさらに膨らむ可能性もある。
道の中間報告について、後藤健二・夕張市長は北海道新聞社の取材に対し、「こうした状況になったことは申しわけない。
今後は国や道など関係機関の理解を得て、再建を進めたい」と話した。


ニセコの事業継続を　町長らプリンス会長に要望　　2006/06/29 14:13

　西武グループが後志管内ニセコ町内に所有・運営するニセコ東山プリンスホテルなど四施設を売却する方針を示したことを受けて、
同町の佐藤隆一町長や同管内蘭越、倶知安両町の助役らが二十九日、東京都内で同グループのプリンスホテルの大野俊幸会長らと会い、
売却方針の撤回を求めた。

　佐藤町長は「プリンスブランドを失うのは大きな損失。現行体制で事業を継続してほしい」と訴えた。これ対し、
経営再建を進める西武側は「ニセコでは今後、スキー場施設の更新が必要となるが、そうした資金力は（西武には）ない」とした上で、
売却先について「資金力や集客力があるところを軸に選定したい」と、売却方針に理解を求めた。

公務員政治活動に罰金刑　「赤旗」配った社保庁職員　　2006/06/29 16:46

　２００３年の衆院選前に共産党機関紙を近所のマンションなどに配ったとして、国家公務員法違反（政治的行為の制限）の
罪に問われた社会保険庁職員堀越明男被告（５２）＝東京都中央区＝に対し、東京地裁（毛利晴光裁判長）は２９日、
罰金１０万円、執行猶予２年（求刑罰金１０万円）の判決を言い渡した。
　同罪の起訴は、北海道猿払村で旧社会党の選挙ポスターを配るなどした郵政事務官に罰金５０００円を言い渡した
１９７４年の最高裁判決（猿払事件、１、２審無罪）以来。
　判決によると、堀越被告は衆院選で共産党を支持する目的で、０３年１０月から１１月にかけて、
３回にわたり「しんぶん赤旗号外」などを中央区内にあるマンションの郵便ポストなど１２６カ所に配布した。


議員の質問は「政治介入」　ＮＨＫ番組めぐり申し入れ　　2006/06/29 20:34

　日の丸・君が代を扱ったＮＨＫの報道番組について、柏村武昭参院議員（自民）が参院総務委員会で批判的に質問したのに対し、
メディア研究者ら約１１００人が２９日、「国会審議に名を借りた政治介入だ」と発言の撤回を申し入れた。

　柏村議員は１５日の総務委で、ＮＨＫが総合テレビで昨春放送した「クローズアップ現代」に触れ
「国旗・国歌に偏見を持たせるような番組づくりをしている」と主張。
公共放送には「国旗・国歌（の浸透）を助長するような責務があるんじゃないか」などと橋本元一ＮＨＫ会長らに質問した。

　申し入れは、日の丸・君が代をめぐって世論は分かれており、学校での君が代斉唱時に起立しない教師を処分する東京都の方針と、
それに反対する教育現場の声を番組が伝えたのは「当然」などと主張している。

捜査情報漏らし　元遠軽署員、地方公務員法違反容疑で逮捕　　2006/06/29 07:21

　道警捜査二課は二十八日、地方公務員法違反（守秘義務違反）の疑いで旭川市秋月一の一、
元遠軽署地域課巡査長池田将晴容疑者（２６）を逮捕した。
　調べでは池田容疑者は今年六月七日ごろ、遠軽署地域課で扱った事件関係者の供述内容などが書かれた文書を、
紋別市と網走管内遠軽町内の事件関係者二人に郵送し、捜査情報を漏らした疑い。
　道警によると、池田容疑者は二○○二年採用。遠軽署勤務だった○五年六月、
折り合いが悪かった上司の携帯電話を隠したとして所属長注意処分を受け、依願退職していた。
調べに対し、池田容疑者は「やめたことに不満があった。警察を困らせようと思った」と供述しているという。


道知事にカミソリ刃郵送　脅迫容疑で男逮捕　札幌　　2006/06/29 07:45

　札幌中央署は二十八日、脅迫の疑いで、札幌市豊平区美園一二の六、無職岡田健一容疑者（３４）を逮捕した。
　調べによると、岡田容疑者は五月十一日、道知事室あてで、高橋はるみ知事にカミソリの刃一枚と
「それで自害しろ」との内容の文書を同封して郵送し、知事を脅した疑い。
　岡田容疑者は容疑を認め、「知事は北海道（出身）の人がいいと思い、退任してもらおうと思った」と供述しているという。
同署によると、同容疑者は差出人に「建国義勇軍日本征伐隊」という団体名を記入。知事室には四月下旬以降、
同じ団体名で知事の辞任を求める封書が計九通届き、このうち数通にカミソリの刃が同封されていた。同署が関連を調べている。

夕張市再建が始動　道が初会合、市も対策室　　2006/06/30 08:44

　道は二十九日、道議会総合企画委員会で、夕張市の国に対する財政再建団体指定の申請時期が、
二○○七年度中になるとの見通しを正式に明らかにした。
引き続き開かれた道の「夕張市財政再建対策会議」（議長・嵐田昇副知事）初会合では、
夕張市への支援策の検討に着手。夕張市も同日、七月一日付で関係職員による「財政再建対策室」を設けて
再建計画づくりを始めることを決め、夕張市再建に向けた取り組みが本格的にスタートした。

　道の荒川裕生地域振興・計画局長は同委員会で、再建団体の指定申請時期について
「正式には（○六年度の赤字決算が確定する）○七年度中になるが、
計画策定に向けた取り組みに早急に着手する必要がある」との認識を示した。

　道は同委終了後、各部局の幹部職員二十六人で構成する対策会議の初会合を開き、
地域経済や住民生活への影響把握や、夕張市の財政再建計画策定への協力・助言、
道の支援策検討を行うことを決めた。委員からは「夕張市は六十五歳以上の高齢者比率が四割を超え、
福祉・医療水準の維持が課題だ」（保健福祉部長）、「夕張メロンに続く新産業創出を支援すべきだ」（農政部長）などの意見が出た。

　一方、夕張市は財政再建計画の策定作業に入った。同市は計画を前倒しする形で本年度の市の単独事業も見直し、
実行できるものから予算執行停止などの措置をとる方針。敬老祝い金制度など、市民生活に影響する事業の廃止などが浮上している。

　同市の単年度の歳入不足は現時点で約二十五億円で、当面は来年度予算からの収支均衡を目指す考え。
後藤健二市長は「乾いた手ぬぐいを絞るような大変な作業になるが、聖域なき改革を一歩進めて再建策をつくる」と話している。

夕張市　出納整理期間で赤字飛ばし　単年度予算主義“ジャンプ”　「異常が普通に」　【写真】　　2006/06/30 08:47

　【夕張】一時借入金を駆使して一般会計と特別会計との間で貸し付け・償還を繰り返し、
道から「不適切」と指弾された夕張市の会計操作。同市の財政担当者の間では、
赤字が表に出ないこの手法を「ジャンプ方式」との隠語で呼び、十年以上もの間ひそかに受け継がれてきた。

　元財政担当職員は、財政部のエースと呼ばれた幹部から、四月一日から前年度の出納を閉鎖する五月末までの
「出納整理期間」を使い、翌年度の資金を繰り入れるよう初めて求められた日のことを忘れない。
財源は銀行からの一時借入金。「自治体会計は各年度ごとに収支を合わすのが原則なのに、
本当にそんなことが可能なのか。万一、発覚したら、どうなるのか」との不安がよぎったという。

　背に腹は代えられなかった。夕張市は一九九三年、地方債（市債）の発行水準が国の許可基準を超え、
二○○一年度まで市債発行を制限された。「市債を一時借入金に置き換えれば、事業ができる」。
そんな思いが「ジャンプ方式」への傾斜を強めた。名前は赤字を翌年度以降に「飛ばす」ことから、自然発生的に付いた。

　財政担当者の間では、「ジャンプができない財政職員は一流でない」と言われるようになった。
「最初は、本当の決算を書いた帳簿もつくっていた。いつか、正常に戻ろうと思って」と、元担当者は振り返る。
いま、「本物」の帳簿は存在しない。元担当者は「現役職員は、ジャンプ方式が普通のやり方だと思っているのではないか」と話している。

＜写真：赤字を隠ぺいしてきた夕張市の会計操作＞

公務員政治活動に罰金刑　猿払事件以来　　2006/06/30 02:45

　２００３年の衆院選前に共産党機関紙を近所のマンションなどで配ったとして、
国家公務員法違反（政治的行為の制限）罪に問われた社会保険庁職員堀越明男被告（５２）＝東京都中央区＝に対し、
東京地裁は２９日、罰金１０万円、執行猶予２年（求刑罰金１０万円）の判決を言い渡した。堀越被告は同日、控訴する方針を明らかにした。

　この事件は、北海道猿払村で郵政事務官が旧社会党の選挙ポスターを配るなどした
猿払事件の最高裁判決（１９７４年、２審の無罪破棄、罰金刑）以来、約３０年ぶりに同罪で国家公務員が起訴されたケース。
　毛利晴光裁判長は判決理由で「行政の中立性確保のため、
公務員の表現の自由を制限することは合理的でやむを得ない限度を超えない限り、憲法上許される」と猿払事件の最高裁判決を踏襲。
　その上で「被告の行為は衆院選に関し、支持政党の政策を幅広く知らせるためのもので、公務員の政治的中立性を著しく損なった」と述べた。

来年の世界ノルディック　前売り券販売幹部職に要請　札幌市役所、反発相次ぎ撤回　　2006/06/30 07:21

　来年二月に開幕する国際スキー連盟（ＦＩＳ）ノルディック世界選手権札幌大会の前売り券販売をめぐり、
札幌市は課長以上の幹部職員一人当たり約二万円の目標を示して購入を要請したところ、
「組織内に割り付けて販売するのはおかしい」と反発を受け、購入要請を撤回したことが二十九日分かった。
市は「強制ととられたことは残念。市自ら大会を盛り上げる狙いだ」と釈明している。
　前売り券は今月十七日から販売がスタート。大会組織委員会（会長・上田文雄市長）は、
前売り・当日分も含めた全体の入場券販売目標を三億円とし、うち市役所内で二千万円を引き受ける計画。
　このため、同大会を所管する観光文化局は二十六日、市各部局の担当者を集め、
「周囲に前売り券購入を勧めるとともに、自らも購入してほしい」と要請し、各部局の幹部職員数に応じた負担額を示した。
具体的には、幹部が四十五人いる総務局は九十万九千円、一人当たり二万二百円となる。
　しかし、市幹部職員の中から「職員が身銭を切ることになる」「半ば強制的なノルマだ」といった反発が相次ぎ、
このままでは協力が得られないと判断した同局は二十九日、撤回を決めた。
　しかし、市役所が引き受ける券の目標額は変わらないため、同局は「機会を改め、市職員に購入をお願いする。
割り付けなどと誤解されないように説明を尽くす」と話している。

児童福祉施設スカイラーク　不正受給3500万円　札幌市、施設長聴聞で確定　　2006/06/30 07:37

　札幌市北区の特定非営利活動法人（ＮＰＯ法人）「スカイラーク美空」が運営する児童デイサービスセンター
「スカイラーク美空」（雲雀（ひばり）圭子施設長、定員十人）が定員を上回る利用者を受け入れるなどの手口で、
市から障害者支援費を不正受給していた問題で、市は二十九日、市役所で雲雀施設長の聴聞を行い、
不正受給額を約三千五百万円と確定し、全額を返還するよう伝えた。市は聴聞の結果を踏まえ、処分内容を決め、近く施設側に文書で通達する。

　市によると、「美空」は二○○四年十月に開設。昨年八月に市が現地調査に入るまでの十一カ月間に、
日によって二十人を超す利用者がいながら、支援費の請求単価を十人以下の小規模施設の約五千三百四十円として請求。
また、併設の居宅介護事業所「スカイラーク　ルピナス」（同施設長）では無資格者がサービスを提供していた。
この十一カ月間に、市が両施設に支給した支援費は八千四百二十万円だった。

　市は同施設が提出した職員出勤簿などを基に、不正受給分を確定する調査を進め、この日の聴聞で、調査内容を施設側に最終確認。
その結果、不正受給額を約三千五百万円と確定した。

新人の嘉田氏が当選　滋賀、現職３選果たせず　　2006/07/02 23:51

　任期満了に伴う滋賀県知事選は２日投票、即日開票の結果、無所属新人で京都精華大教授の嘉田由紀子氏（５６）＝社民支持＝が、
無所属で現職の国松善次氏（６８）＝自民、民主、公明推薦、無所属新人で県労連議長の辻義則氏（５９）＝共産推薦＝の２人を破り、初当選した。
　投票率は４４・９４％で、過去最低だった前回の３８・６７％を６・２７ポイント上回った。
　政党の組織票を固め３選を狙った国松氏だが、自民党との相乗りをめぐり民主党本部と県連が分裂、陣営内の足並みが乱れたことが響いた。
　女性知事は大阪府の太田房江氏、熊本県の潮谷義子氏、千葉県の堂本暁子氏、北海道の高橋はるみ氏に続き５人目。
　環境問題の専門家の嘉田氏は、厳しい財政状況を強調し、東海道新幹線新駅の建設など大型公共事業について「もったいない」と凍結を主張。
「滋賀県初の女性知事を」と新鮮さをアピールし“草の根選挙”を展開、女性や無党派層から支持を得たほか、国松氏の支持層も切り崩した。


「北方領土近さ実感」自民新人議員、根室で研修会　【写真】　　2006/07/02 08:02

　【根室】昨年の衆院選で初当選した自民党新人議員でつくる「８３会」の有志による北方領土研修会が、
一日から二日間の日程で根室市内で始まった。結団式には、武部勤幹事長も出席した。
　参加したのは、メンバー八十二人のうち、土屋正忠会長や小泉純一郎首相の秘書官だった小野次郎氏ら十二人。
　道立北方四島交流センター（ニ・ホ・ロ）で結団式を行った後、藤原弘根室市長と袴田茂樹・青山学院大教授、
鈴木寛和・千島歯舞諸島居住者連盟副理事長の三氏が北方領土問題の歴史や島での暮らしなどについて講義した。
その後、同市内のホテルで元島民と懇談した。
　土屋会長は「国後島の山が見え、北方領土の近さを実感した。今後も研修会を開きたい」と話していた。
　二日は、納沙布岬を訪れるほか、自衛隊のヘリで上空から北方領土を視察する。

Ｆ１５訓練、千歳市受け入れへ　苫小牧側「蚊帳の外」、判断遅れ焦り　　2006/07/02 09:09

　【苫小牧】在日米軍のＦ１５戦闘機訓練の空自千歳基地移転について、
千歳市が近く受け入れ表明することが明らかになったことを受け、
千歳基地の一部を含む苫小牧市では一日、動揺が広がった。
前市長桜井忠容疑者の辞職以後、移転問題に対して判断ができない状態で、
反対してきた航路直下の住民は「恐れていたことが現実になった」と不安を募らせている。
二日告示・九日投開票の苫小牧市長選にも影響を与えそうだ。
　防衛関係の交付金など、基地による経済的恩恵の少ない苫小牧では、騒音増大や生活環境の悪化を理由に、移転に反対する声が根強い。
　千歳市の受け入れ方針について、基地航路下の植苗地区の住民は「この時期に意思を示せない影響は大きい。
苫小牧は蚊帳の外に置かれたまま、訓練移転が進むのではないか」と不安視。
別の住民も「新市長が反対を表明しても南北の自治体の判断が分かれ、『ねじれ現象』が起きる」と厳しい表情を見せた。
　前市長が辞職した五月十八日以降の判断先送り状態について市長職務代理者の熊木功助役は
「千歳市の判断の影響は大きい。こちらは新市長に委ねるしかない」と話す。
　市長選に立候補を表明している元苫小牧市長の鳥越忠行氏（６６）と元自民党衆院議員の岩倉博文氏（５６）は、
移転問題でそれぞれ異なる対応策を示し、選挙の争点にもなっている。

鳥越、岩倉氏一騎打ち　苫小牧市長選が告示　　2006/07/02 17:23

　【苫小牧】準強制わいせつ容疑で逮捕、送検された前市長の桜井忠容疑者の辞職に伴う苫小牧市長選は二日告示され、
同日午後五時で立候補の届け出を締め切った結果、元市長の鳥越忠行氏（６６）＝無所属＝と、
新人で元衆院議員の岩倉博文氏（５６）＝無所属、自民推薦＝が届け出を行い、両氏の一騎打ちとなった。

　前市長の不祥事で失墜した苫小牧市政の信頼回復が選挙戦最大のテーマ。両氏は同日朝、市選管で届け出を済ませた後、
市内中心部の選挙事務所前でそれぞれ第一声。鳥越氏は「どのように信頼を回復するか、全国から注目される選挙。
苫小牧をいま一度、よみがえらせる」と明言。岩倉氏は「衆院議員の経験をふるさとのために生かす。
先発完投型の市長として火だるまになって頑張る」と訴えた。

　選挙戦では、在日米軍Ｆ１５戦闘機訓練の空自千歳基地移転問題や地元経済界が提唱する千歳市などとの合併構想への対応も争点。
鳥越氏は訓練移転反対を主張し、合併には積極的。一方、岩倉氏は訓練移転への態度表明を留保し、合併には慎重な姿勢を示している。

　投票は九日。即日開票され、新市長が決まる。

道議1614万円　資産公開　　2006/07/03 14:14

　道議の二○○五年分の所得が三日、道資産公開条例に基づいて公開された。
対象になった百三人の総所得の平均は千六百十四万円で、前年の千六百六十二万円に比べて四十八万円減り、二年連続減少した。

　一人当たりの議員報酬は前年と同額の千二百二十四万円（議長・副議長を除く）。事業所得や不動産所得など
議員報酬以外の所得を減らした議員が多かったため、全体で平均所得が目減りした。議員報酬以外に収入がないと報告した議員は、
前年より一人減り二十三人。

　総所得で一位は家賃や地代などの不動産収入があった高木繁光氏（自民党・道民会議、札幌市豊平区）の五千四十八万円で、
三年連続トップだった。二位は伊藤条一氏（同、同市白石区）の三千九百四十四万円、三位は見延順章氏（同、同市北区）の三千八百十三万円。
上位十人のうち九人までを自民党の議員が占めた。

　定数一一○のうち公開対象は○五年一月から十二月の一年間を通じて道議を務めた人で、今年四月一日現在の現職。

　今年四月一日から○七年四月の改選期までは月額の議員報酬は１０％削減となり、○三年十二月から１０％カットされている期末手当は満額に戻る。

国会議員所得、道内３年ぶり増加　平均2586万円、トップは三井氏　　2006/07/03 13:52

　三日公表された国会議員の二○○五年分の所得・資産報告によると、
道内関連議員の平均所得は二千五百八十六万円で、前年を二百五十二万円上回った。
道内関連議員の平均所得の増加は○二年以来、三年ぶり。
歳費を一割削減する措置が○五年四月に解除された影響で、平均額を押し上げた。

　所得報告は昨年一年間を通じて在籍した議員が対象になるため、道内関連議員二十八人のうち、
昨年九月の衆院選で初当選、または、返り咲きで当選した五人を除く、二十三人が提出した。

　所得額のトップは、前年と同様に三井辨雄衆院議員（民主、道２区）。
歳費と関連会社からの役員報酬などで六千二百五十八万円だった。
上位三人は順位は変動したものの、前年と顔ぶれは同じ。いずれも、歳費のほかに役員報酬があった。

　鳩山由紀夫衆院議員（民主、道９区）は、株式の配当が千四百万円あり、差し引きで前年より千二百万円増加。
経産相を務めた後、農水相になった中川昭一衆院議員（自民、道１１区）、
外相を務めた町村信孝衆院議員（自民、道５区）は大臣給与で所得を伸ばした。
武部勤衆院議員（自民、道１２区）は幹事長としてのテレビ出演で所得を増やし、九位に入った。所得が歳費だけの議員は六人だった。

「責任、強く感じている」　滋賀県知事に当選の嘉田氏　【写真】　　2006/07/03 10:51

　滋賀県知事選で現職の国松善次氏（６８）を破り初当選した嘉田由紀子氏（５６）が３日午前、
大津市の選挙事務所で記者会見し「多くの支持をもらい、あらためて責任の重さを強く感じている」と一夜明けた心境を語った。
　知事としての基本姿勢は「財政再建が大きな柱」ときっぱり。選挙戦の最大の争点となった東海道新幹線新駅については
「必ず凍結する。知事権限で予算執行を停止する」と強調した。
　知事選で対決した国松氏を推薦した自民、民主、公明３党が圧倒的多数を占める県議会との関係は
「こちらの方針を押しつけず、対話をして学ばせてもらう」と述べた。
　嘉田氏はかすれ声。「ほぼ徹夜なんです」と疲れた様子も見せたが、琵琶湖に質問が及ぶと笑顔になり、
「具体的な政策はこれから」とした上で、環境の専門家としての持論を展開した。


知事所得平均1942万円　財政再建などで２５万円減　　2006/07/03 10:48

　都道府県知事と政令指定都市市長の２００５年の所得報告書が３日、出そろった。
　共同通信の集計によると、対象となった４４知事の所得を平均すると１９４２万円で、
０４年の平均所得より２５万円の減収。減収は３年連続で、調査を始めた１９９５年以来の過去最低を更新した。
　政令市は１２市長が対象で、平均は２３６７万円と、１９８万円ダウンした。
　財政再建に取り組む姿勢を示すため、給与や期末手当（ボーナス）をカットする首長が目立ち、
前年と比較できる４０知事のうち２２知事、１２市長のうち９市長が減収となった。
　知事で最も所得が多かったのは稲嶺恵一沖縄県知事で、３１１２万円。
保有する株式の配当が７２５万円あり公的年金などと合わせ、所得総額を押し上げた。

隠れ赤字、全国で表面化？　夕張市問題で総務省、一時借入金を調査　　2006/07/03 06:59

　財政再建団体入りを決めた夕張市に対する道の財政状況調査結果が公表されたことで、
夕張市と同じ「一時借入金」の手法を使う道外の一部自治体の「隠れ赤字」が一気に表面化する可能性が取りざたされている。
総務省が自治体の財政再建制度の見直しに着手し、各自治体の一時借入金残高を調べているためだ。

　道の調査結果によると、同市の一時借入金は二○○五年度決算で標準財政規模の七倍近い二百八十八億円に上った。
地方自治法によると、一時借入金は本来、借りた会計年度中の歳入で返済しなければならない。
しかし同市は一般会計と他会計との間で借り入れと返済を繰り返し、「形式的要件」を整えていた。

　道の荒川裕生地域振興・計画局長は六月二十九日の記者会見で「今回の調査で違法性は見当たらなかった」と明言。
同日には総務省にも同様の報告を行った。

　しかし、この手法が「違法」でなければ、今後も夕張と同じように負債を膨らませてしまうケースが出ないとも限らない。
このため総務省は、夕張の財政問題が発覚した直後に「夕張市の問題も踏まえ対応する」（林省吾事務次官）として、
一時借入金も含む新たな財政指標の導入など現行の財政再建制度を見直しする方向にかじを切った。

　同省は現在、都道府県を通じて自治体の一時借入金残高を調査中で、。今月中旬に結果をまとめる予定。
夕張と同様に一時借入金を使って赤字転落を回避した例は、六年前にも福島県の町で発覚したことがあるが、
総務省が制度を見直せば、自治体は「逃げ道」を失うことになる。

　折しも空知管内の五市一町が基金を利用して違法性の高い長期借り入れ（ヤミ起債）を行っていたことが発覚。
財政運営の「裏技」が北海道で次々と暴露される事態になっている。
地方財政に詳しい大学教授は「財政が厳しい自治体が多い九州や四国などでも、隠れ赤字が発覚する可能性がある」と指摘している。

元職と元衆院議員の争い　苫小牧市長選告示、市政立て直し焦点　　2006/07/03 06:58

　【苫小牧】準強制わいせつ容疑で逮捕、送検された前市長の桜井忠容疑者の辞職に伴う苫小牧市長選は二日告示され、
同日午後五時で立候補の届け出を締め切った結果、元市長の鳥越忠行氏（６６）＝無所属＝と、
新人で元衆院議員の岩倉博文氏（５６）＝無所属、自民推薦＝が届け出を行い、両氏の一騎打ちとなった。投票は九日で、即日開票される。
　前市長の不祥事で失墜した苫小牧市政の信頼回復が選挙戦最大のテーマ。両氏は同日朝、市選管で届け出を済ませた後、
市内中心部の選挙事務所前でそれぞれ第一声を上げた。
　鳥越氏は「どのように信頼を回復するか、全国から注目される選挙。苫小牧をいま一度、よみがえらせる」と明言。
岩倉氏は「衆院議員の経験をふるさとのために生かす。先発完投型の市長として火だるまになって頑張る」と訴えた。
　選挙戦では、在日米軍Ｆ１５戦闘機訓練の空自千歳基地移転問題や
地元経済界が提唱する千歳市などとの合併構想への対応も争点となっている。鳥越氏は訓練移転反対を主張し、合併には積極的。
一方、岩倉氏は訓練移転への態度表明を留保し、合併には慎重な姿勢を示している。


しめやかに橋本氏の葬儀　青木、野中氏ら参列　【写真】　　2006/07/03 15:46

　今月１日死去した故橋本龍太郎元首相の葬儀・告別式が３日午前、東京・高輪の高野山東京別院でしめやかに営まれた。
　政界からは自民党の青木幹雄参院議員会長、野中広務元幹事長らが参列。喪主の長男龍氏、妻の久美子さん、
弟の橋本大二郎高知県知事、二男の橋本岳衆院議員らとともに故人の冥福を祈った。
遺族側は、近親者だけで故人を送りたいとして葬儀の日時や場所を公表していなかった。
　自民党は後日、内閣・自民党葬を行うことを検討している。

＜写真：故橋本龍太郎元首相のひつぎを乗せ、葬儀・告別式が行われた高野山東京別院を出る車＝３日午後、東京・高輪＞

祖国に永住したい　ロシアから一時帰国　中川さん美唄の妹宅に　母の仏壇前で手を合わせ涙　【写真】　　2006/07/04 07:26

　【美唄】終戦後もロシアに残留し、六十七年ぶりに帰郷した中川義照さん（７９）が三日、妹千葉豊子さん（７５）の美唄市の自宅を訪れた。
中川さんは、六十一年前に樺太（サハリン）で別れ、再会できないまま他界した母の仏壇に手を合わせた後、
「私は日本の国に帰ってくる」と、豊子さんに永住帰国の希望を明らかにした。

　二日に道内入りした中川さんは、三日午後一時ごろ美唄に到着した。千葉さん宅周辺には「お帰りなさい」と書かれた横断幕が張られ、
近所の人たちが花束で出迎えた。

　中川さんは家に入ると、真っすぐ仏壇の前に。一九四五年に樺太で別れ、中川さんの生存を知らぬまま
九三年に八十八歳で亡くなった母ミエさんの位牌（いはい）に手を合わせた
。帰国が遅れたことを「許してください」と頭を下げ、ハンカチで目頭を押さえた。

　「私が悪いんです」と話す中川さんに、千葉さんは「戦争のせいで兄さんがつらい思いをしたのに、
そんなこと言わないで」と励ますように語りかけた。さらに、永住帰国の希望を耳にした千葉さんは「本当かい。決心したのかい。
でも向こうの家族を捨てないでよ」と確かめるように言うと、兄妹は抱き合いながら大声で泣いた。

　今回の帰郷を支援した日本サハリン同胞交流協会の大角芳正会長は、中川さんの永住帰国について
「家族の問題や身元引受人の問題などがあり、不可能ではないが、簡単ではない」と話した。

　中川さんは三日夜、千葉さん宅に集まった中川さんのきょうだいや親類と、思い出話を語り合ったという。
四日は休養し、五日に美唄市内にある両親の墓参りを行い、六日は市立美唄病院で健康診断を受ける予定。帰国は十六日。

＜写真：亡き母の仏壇に手を合わせる中川義照さん＞

国会議員らが「口利き」　仙台防衛施設局工事　　2006/07/03 13:47

　防衛施設庁の出先機関、仙台防衛施設局の元幹部が在職中に、同局発注の建設工事や用地買収などについて、
自民党衆院議員ら１４人から業者側に立った「口利き」を受けたとして文書に記録していたことが３日、分かった。
　「あっせん利得議員リスト」と題する文書で、１９９９年４月から２０００年６月までの分として、１４人は実名で記載されている。
　元幹部の説明によると、口利きは仙台防衛施設局の建設部と施設部などに対するもので、文書は２０００年７月に作成した。
建設工事が９件、土地や建物の買収が５件。
　１４人の内訳は、現職国会議員が８人（衆院７人、参院１人）、元職の国会議員が２人（衆参１人ずつ）、地方政治家１人、防衛庁の幹部ＯＢ３人。
現職議員には防衛庁長官経験者が４人おり、ほかに国土庁長官や農相などの閣僚経験者も３人含まれている。


地方選「統一率」は３１％　合併影響し過去最低　　2006/07/04 20:40

　総務省が４日までに、来年の統一地方選について全国１８９０の地方自治体での実施見通しを調べたところ、
県知事や市長などの首長選挙と、県、市町村議会など議員選挙の合計数は計１１８６件、
平成の大合併に伴う議会の解散、選挙実施などで来春の「統一率」は３１・３８％と、
４年前の３６・２６％から４・８８ポイント下落、過去最低となったことが分かった。
　調査は昨年５月時点の任期満了調べに基づく数字で、実際の件数はさらに減少、統一率も下がる見通しだ。
　政府、与党は同日、都道府県や政令市の首長、議会議員選挙の投票を４月８日に、一般市や特別区、
町村の首長と議員選挙を同２２日に実施する方針を決めた。秋の臨時国会に特例法案を提出、成立を目指す。

北海道局長に品川氏　国交省、本多開発局長は留任　　2006/07/04 07:42

　北側一雄国土交通相は三日、吉田義一北海道局長を退任とし、後任に品川守・開発局建設部長を起用する人事を内定した。
発令は十一日付。本多満開発局長は留任し、品川氏の後任の開発局建設部長には北海道局の鈴木英一参事官を充てる。
　品川氏は小樽市出身で、北大大学院を修了後、一九七六年に旧道開発庁に入庁。河川畑が長く、
北海道局水政課長や石狩川開発建設部長などを歴任し、二○○五年八月から現職。五十六歳。
　北海道局長は旧道開発庁の事務次官にあたるポスト。品川氏の起用で山本隆幸、
吉田の両氏に続き三代連続の同庁出身者となる。道州制特区推進法案をはじめ、
開発局職員の削減と他省庁への配置転換など重要課題に対応するため、旧建設省出身者ではなく、
道開発行政に精通するプロパーが起用されたとみられる。



旧産炭地振興へ道が専門チーム　空知６市町の借入金調査　　2006/07/04 07:46
　道は三日の道議会予算特別委員会で、道庁内に「空知産炭地域の振興に向けたプロジェクトチーム」（仮称）を設置することを明らかにした。
来週中にも初会合を開き、空知管内の旧産炭地六市町が抱える長期借入金の実態調査や具体的な是正方法の検討に乗り出すとともに、
新たな地域振興策づくりに着手する。
　自民党・道民会議の小松茂氏（釧路管内）の質問に高橋教一経済部長が答えた。
　道によると、旧産炭地六市町（夕張市、三笠市、赤平市、芦別市、歌志内市、上砂川町）は、知事の許可を得ていない
長期借入金（ヤミ起債）など巨額の借金が問題化している。いずれの自治体も人口減少などから深刻な財政状況にあり、
単年度で返済する早期是正を求められると「財政破たんの懸念がある」（道経済部）という。
　このため、道はプロジェクトチームを通じて、六市町の長期借入金の額を正確に把握するとともに、
一定の期間をかけて返済できるよう国に働きかけるなど、具体的な返済方法を模索していく。さらに、夕張メロンに続くような特産品の創出など、
地域の新たな収益源となる産業振興策の検討も行う。

道内２８市長　財政難、２０人給与減少　平均所得は1258万円　　2006/07/04 07:45

　道内三十五市のうち、二十八市長の二○○五年分の所得が三日までに公開された。給与の平均所得は千百五十九万円で、
これに不動産や利子などを加えた総所得の平均額は千二百五十八万円（総所得が不明の北見市長は除く）だった。
総所得が前年より減少したのは十七市長、給与減少は二十市長に上り、各自治体の深刻な財政難を反映する結果となった。
　名寄、北斗、釧路、紋別、北広島、留萌、恵庭は市町村合併や選挙などのため公開対象外。
　給与所得が前年より減少したのは、前年が公開対象だった二十六市長のうち八割近くを占めた。財政難による人件費削減策を実施したことなどが主な理由だ。
　このうち、給与の年間削減額が百四十万円と最も大きい札幌市の上田文雄市長の場合、○四年十二月から期末手当を５０％返上していることが主因。
帯広市の砂川敏文市長は○五年四月から毎月の給与の１０％を削減。赤平市の高尾弘明市長は○五年四月から毎月の給与の２５％をカットしていた。
　赤平市は「○四年に合併話がなくなり、自立していかなければならない状況になった。人件費をカットしなければ、財政再建団体に陥ってしまう」と、
厳しい現状を話している。
　一方、給与が前年よりも増えたのは旭川市の菅原功一市長など六市長。このうち、菅原市長は選挙違反事件を受けた減給期間が終了したことによる。
　所得総額の最高額は芦別市の林政志市長で、二千四百十五万円。不動産売却などによるもの。また、所得総額が一千万円未満は七人だった。

読売新聞議長、社機で骨折　羽田空港着陸直前に乱気流　　2006/07/04 18:51

　読売新聞が所有する双発ジェット機（乗客乗員５人）が先月３０日午後５時５０分ごろ、羽田空港に着陸する直前に乱気流に遭い、
乗っていた水上健也・グループ本社議長（８０）が脊椎（せきつい）を骨折していたことが４日、分かった。
　国土交通省航空・鉄道事故調査委員会は同日、航空事故として調査官３人を派遣した。
　国交省や読売新聞によると、同機は羽田空港の東約１５キロの東京湾上、高度約６００メートルの地点で大きく揺れた。
水上議長が座席に腰を強く打ち付け、その後も強い痛みを訴えたため、到着後に入院した。
　診断の結果、脊椎を骨折していたことが判明、４日に手術をした。神経に影響はなく、約２週間で退院し、自宅療養の後で復帰する予定という。

地域の魅力生かしマチ再生　政府の支援事業、釧路など道内８件　　2006/07/05 07:06

　政府の都市再生本部は四日、二○○六年度の「全国都市再生モデル調査」の支援事業百五十九件を発表した。
道内からは、釧路市が応募した「釧路駅周辺のまちづくり」など八件が選ばれた。
　同本部はまた、調査実施主体間のネットワーク構築など、まちづくり団体の連携強化を推進する方針を確認した。
　同事業は○三年度に始まり、国が費用を補助している。
　「釧路駅」のほかの道内の支援事業は次の通り。（カッコ内は応募団体と実施地域）
　▽地域に眠る資源活用（ＮＰＯ法人ネットプロジェクト・オホーツククラスター湧別川流域研究部会＝網走管内遠軽町、上湧別町）
▽炭鉱資源を活用したエコミュージアム調査（ブレイントラスト＝三笠市）▽河川環境を生かした温泉郷再構築プラン
（摩周湖世界遺産登録実行委員会、弟子屈町＝釧路管内弟子屈町）
▽老若版シェアハウス実験（エネルギー自立型ゼロエミッションタウン研究会＝室蘭市）
▽百人の語り部発掘プロジェクト（江差町歴まち商店街協同組合＝桧山管内江差町）
▽長期滞在型移住ビジョン策定（空知管内南幌町、由仁町、長沼町、栗山町）▽国際リゾート都市構築（後志管内倶知安町）


古賀元幹事長、靖国神社の総代辞任　　2006/07/05 07:16

　自民党の古賀誠元幹事長が靖国神社の総代を辞任していたことが四日、明らかになった。
古賀氏は靖国神社のＡ級戦犯分祀（ぶんし）論を唱えているほか、政府管理の追悼施設への変更を検討すべきだと主張しており、
総代の立場で分祀を否定する神社側と対立するのは望ましくないと判断した。

　靖国神社は六月十二日付で古賀氏の辞表を受理した。同神社によると、理由に関する記述は特になかったという。
古賀氏は四日、国会内で記者団に対し、辞任の理由について「自分の立場をはっきりさせるため、辞めるのは当然のことだ。
靖国神社は（分祀を）『あり得ない』と言っており、神社を混乱させてはいけない」と述べた。

　古賀氏は日本遺族会会長も務めているが、同氏はこちらは辞任する考えがないことを表明。
「（分祀などを）議論する場を遺族会につくらなければならない」と述べた。

２基金取り崩し、一般財源化へ　道が検討　　2006/07/05 07:15

　道は四日の道議会予算特別委員会で、深刻な財政難に対応するため、設置目的が限定され現在の社会情勢に合わなくなってきた
基金を取り崩し、一般財源に繰り入れる検討を始めたことを明らかにした。
　対象は、公共事業向け用地を値上がり前に取得しておくための土地開発基金と、
市町村が行う投資的事業向けの貸し付けを行う市町村振興基金。
土地価格の大幅上昇が見込めず先行取得の必要性が薄れ、財政難で市町村事業が減るなど、いずれも需要が減少している。
　土地開発基金は約三十億円、市町村振興基金は約二百億円ある。既に各基金からは一般会計の収支不足に対応するために
借り入れを行っており、立川宏財政局長は「設置目的や事業の必要性なども考えた上で、あり方を検討する必要がある」と述べた。
　道はまた、一般会計・特別会計合わせて五兆六千二百七十五億円に上る道債残高（二○○五年度末現在）のうち、
政府系資金からの借り入れで、金利が２％を超えるものが約五千四百億円に上ると公表。「金利負担の軽減対策も重要であり、
国へ（借り換えなどを）要望していきたい」とした。それぞれ民主党・道民連合の沢岡信広氏（北広島市）と佐野法充氏（札幌市豊平区）の質問に答えた。

参院選や統一地方選、現職優先見直しへ　武部幹事長　滋賀知事選敗北で　　2006/07/05 08:33

　自民党の武部勤幹事長は四日の記者会見で、来年の統一地方選や参院選の候補者選定について「惰性ではいけない」と述べ、
現職優先を見直す必要があるとの認識を示した。滋賀県知事選で自公民三党推薦の現職が敗れたことを教訓に、
選挙戦略の練り直しに着手する方針だ。
　同知事選の結果をめぐっては、小泉純一郎首相も同日の自民党役員会で「公共事業に依存するような選挙では、
国民の信頼を得ることはできない」と述べ、従来型選挙からの脱却を促した。
　自民党は、地方選の候補者選定は都道府県連の意向を尊重してきた。ただ地方議会は「オール与党」も多く、
首長選で「当然勝つという油断が生じ、候補選びに厳しい視点がない」（選対幹部）との指摘もあった。
　同党は今後、候補者の公認・推薦に際し《１》公約が民意を反映しているか《２》多選・高齢批判を浴びないか
《３》相手候補と戦える人材か−などについて、党本部を交えて精査することを検討。第一次、第二次公認が決まった参院選についても
「勝てないと分かれば半年前、一カ月前でも差し替える」（幹部）としている。ただ、こうした党本部の介入は都道府県連の反発を招く可能性もある。

市長が陳謝　夕張市議会再建委が開会　　2006/07/05 07:10

　【夕張】夕張市の財政破たん問題を審議する市議会の財政再建調査特別委員会が四日、初めて開かれた。
後藤健二市長は、一時借入金を駆使して一般会計と特別会計との間で貸し付け・償還を繰り返した市の会計操作について、
「不適切だった。再建団体になることも含め、おわびする」と述べて陳謝した。
　市が今後策定する財政再建計画と、累積赤字が約四十億円の市立総合病院の経営健全化との関連では、
中島秀喜助役は、一般会計から資金を繰り出して、市立病院側が独自の再建計画をつくる方法は困難とし、
市の再建計画全体の枠組みの中で、同病院の再建策も進める方針を示した。
　また十年間で市職員百人を削減する行財政健全化対策について、後藤市長は「対策よりも踏み込んで考える」と述べた。

知事選に山口教授を推薦へ　労組有志が民主公募に　　2006/07/05 07:20

　連合北海道に加盟する有力労組の有志が四日までに、民主党北海道が公募している来春の知事選候補に、
北大大学院の山口二郎教授（４７）＝政治学＝を他薦で擁立するため、推薦人を募る署名集めを始めた。
同党の公募は、応募の条件として道内有権者五百人分の推薦人名簿の提出を求めている。
労組の規模から山口氏の推薦人確保は確実とみられ、同氏が公募第一号となる公算が大きい。
　民主党の公募は五月八日にスタートしたが、五百人の推薦人名簿の確保などが障害となり、
これまでに自薦・他薦ともに正式な応募はない。ただ七月末の応募締め切りが迫り、候補者選びの動きが活発化しそうだ。

　労組有志の署名集めの用紙では、高橋はるみ知事について「小泉純一郎首相を模した『小さな道庁』路線をひた走り、
中央追随の官僚体質を抜け出せていない」と批判。その上で、山口氏が地域や道民中心の地方自治の確立を訴えていることを受け、
「いまの北海道には道民と市町村の立場に立った新しいリーダーが必要だ」と呼びかけている。
　山口氏は北海道新聞の取材に対し「現在の立場があり、今から走りだすことはできない。
北海道の役に立つにはどうすればいいかを見極めていきたい」と、事態の推移を慎重に見定める考えを示した。
山口氏は岡山県出身で東大法学部卒。一九八四年に北大法学部助教授となり、九三年から教授。

夕張市再建団体申請表明２週間　市職員ボーナス増額、怒る市民「危機感ない」　【写真】　　2006/07/05 07:14

　【夕張】夕張市の後藤健二市長が、財政再建団体指定を国に申請することを市議会で表明してから
四日で二週間が経過した。夕張市は当座の資金繰りに手いっぱいで、具体的な再建策はいまだに見えない。
昨夏より多い市職員へのボーナス支給が判明したり、この日始まった市議会特別委員会での議論も低調で、
危機感のなさにいら立つ市民の声が漏れ出した。
　自民党の空知旧産炭地問題対策本部の視察団の一行として四日、後藤市長らから話を聞いた
石井孝一・同党道連政調会長は会議後「市幹部はパニックになっている。聞いても答えが返ってこない」と嘆いた。
　同市の負債総額は六百三十二億円。国や道の支援なしでは、再建が難しいことは明らかだが、市は明言を避け続ける。
視察団の今津寛衆院議員は「国や道に心を開いて、早く再建案をつくってほしい」と、逆に市へ要請したほどだ。
　市議会の財政再建調査特別委員会（千代川則男委員長）はこの日が初会合。再建策づくりへの議論が少しあったが、
道から「不適切」と指摘を受けた一時借入金を使っての会計操作に関し、夕張市側の責任を追及する質疑は出なかった。
　論議は約二時間。最後は委員長が「今後の日程を話し合う内輪の協議をする」との理由で、傍聴人や報道陣を退出させ、
「非公開」のまま散会に。市長の「再建団体宣言」が行われた本会議で、市議側が財政問題の質問通告を相次いで取り下げた時と同じく、
不透明ぶりを示した。

　「市幹部の責任追及をすれば、これまでチェックできなかった市議の責任問題も浮かぶから、質疑できないのだろう」などと、市民の目は厳しい。
　一方で夕張市は、六月十日の報道で多額の負債が判明した後、前年同期を七千円上回る平均七十五万五千円の
夏季期末勤勉手当（ボーナス）を職員に支給した。支給日は十五日。市は「組合交渉の妥結は報道の前だった。
年間の支給額は昨年を下回る」と説明するが、特別職、市議も昨夏を若干上回ったとあって、
市民からは「今後、われわれの負担が増すという時になんだ」との批判が出ている。
　テレビのニュース番組で「庁舎内は電気がこうこうとついていた」と指摘された夕張市はこの日、庁舎内の照明の蛍光管を間引く作業をした。
「こんな時こそ、明るく仕事をしたい」とつぶやく市職員。ある市民は「指摘されてやるのなら、七千円のボーナス増加分も戻せ」と怒った。

＜写真：夕張市議会の財政再建調査特別委員会の冒頭、財政再建団体入りをあらためて陳謝する後藤健二市長＝４日午前＞




標本の胎児に合掌し謝罪　川崎厚労相が療養所訪問　　2006/07/05 01:11

　国立ハンセン病療養所などで入所者の胎児や新生児の標本が見つかった問題で、
川崎二郎厚生労働相は４日、東京都東村山市の国立療養所多磨全生園を訪れ、保管されている３５体の標本に手を合わせ
「胎児と母親らにおわびを申し上げなければならないと強く思った。できるだけ早く供養したい」と述べた。

　この問題で、川崎厚労相は６月１４日、各地の入所者代表と面会し謝罪、一体一体を供養する方針を示した。
その際、療養所を訪問するよう要望を受けていた。

偽「水崎さん」の孫逮捕　不法在留の中国人かくまう　　2006/07/05 17:35

　不法在留の中国人をかくまったとして、警視庁組織犯罪対策１課は５日までに、入管難民法違反（不法入国者等蔵匿）容疑で、
東京都葛飾区小菅、飲食店従業員水崎賢忠（３３）と妻のスナック経営青雲（３２）の両容疑者を逮捕した。
　賢忠容疑者は、中国在留邦人の水崎秀子さん（７６）の名前で日本に帰国した女性の孫として日本国籍を取得していた。
　調べでは、２人は昨年９月から今年６月の間、埼玉県三郷市や葛飾区小菅の自宅マンションに、２００４年１月ごろに船舶で入国、
不法在留していた中国人林豪容疑者＝入管難民法違反、窃盗容疑で逮捕＝を居住させ、かくまった疑い。


生コン残さ不法投棄、容疑の元福島町議ら逮捕　　2006/07/05 14:31

　【函館、福島】函館中央署と道警函館方面本部は五日、廃棄物処理法違反（不法投棄）の疑いで、渡島管内福島町吉岡、
元同町町議で生コン製造会社常務平沼昌平容疑者（５０）ら五人を逮捕した。

　調べによると、平沼容疑者ら五人は共謀して四月二十八日、福島町美山一三二の同町有地の山林に、
生コンクリートの処理過程で出てくる残さ約百七十トンを不法に埋めた疑い。調べに対し、平沼容疑者は容疑を認めているという。
同署によると、この山林は原石や土砂の採取場として、同社が福島町から借りていた。
この問題をめぐり、平沼容疑者は六月、福島町議を辞職していた。

夕張は借金踏み倒せ　貸し手責任にも言及　道議会で板谷氏　　2006/07/07 08:00

　「夕張市は借金を踏み倒せ。これで一気に解決だ」−。六日の道議会総合企画委員会で、自民党・道民会議の板谷実氏（苫小牧市）が、
同市の財政再建団体入りに向けた財政再建計画づくりの支援に苦慮する道に対して私見をぶちまけた。

　板谷氏は、自治体財政は国も関与しているから破たんしないという前提で、同市に資金を流し続けた金融機関を批判。
「自治体が無担保無保証で簡単にお金をつくれることが問題だ。自治体財政に警鐘を鳴らすためにも、債務免除を求めるべきだ」と展開した。

　道は「現行法制度は金融機関の債務免除を想定していない」（荒川裕生地域振興・計画局長）と応じたが、
別の幹部は同委終了後「公の場であんな暴論を…」と当惑気味。同市が債務免除を求めれば、
金融機関が他の自治体向け融資にも慎重になり、混乱は全国に波及するからだ。

　実際、金融機関が債務免除に応じる可能性は極めて低い。ただ、国は夕張市のような事態を未然に防ぐため、
金融機関に一定の「貸し手責任」を求める破たん法制の準備を始めており、とっぴな意見が本質を突いた面もある。

補助事業１１％減　開発予算要望で道方針　来年度　　2006/07/07 08:05

　道は六日の道議会総合企画委員会で、二○○七年度道開発予算のうち、
国の補助を受けて道と市町村が公共事業を行う「補助事業」の要望額を、
○六年度当初予算比１１％減の二千百四十三億円とする方針を報告した。
六年連続の減額要望で、道財政再建に向け、公共事業の重点・効率化を明確にした。

　ただ道内経済界の声にも配慮、地方の負担割合が低い「道路交付金」については同２０％増の三百六十六億円を要望する。
事業費に占める地方の負担割合は補助事業の２７％に対し、道路交付金は２％。

　開発予算は道の要望をもとに編成されており、要望が通れば、補助事業と道路交付金の道の一般財源負担を○六年度より１５％、
約五十億円削減できる見込みとなっている。道は国が直接実施する「直轄事業」についても、道費負担の縮減を求める考えだ。

　補助事業要望額の内訳は、道州制モデル事業が同１４％減の八十六億円、農業農村整備費では同１９％減の三百四十八億円など。

　六日の道議会農政委員会では、要望額の算定根拠に関し「農業の整備事業で二割もの落ち込みは異常だ」
（自民党・道民会議の瀬能晃氏＝岩見沢市＝）などの異論が出た。

自民道連　道議選６現職、一次公認除外　「大地」動向見極め　　2006/07/07 08:02

　自民党道連は六日、来年四月の道議選へ出馬する意向の現職道議のうち、釧路や旭川など四市選出の六人を、
第一次公認候補から除外する方針を決めた。鈴木宗男衆院議員が代表を務める新党大地の動きや、
一部道議が候補者に取りざたされている市長選の動向を見極めるため。出馬予定の他の現職道議は、七日に公認を正式決定する。

　一次公認が見送られたのは、釧路市と旭川市の各二人と根室市、江別市の各一人。

　釧路市では、前回衆院選で自民党と新党大地が対立した後遺症から、
鈴木代表の元秘書だった蝦名大也氏を公認することに自民党の地元支部から反発が出た。
ただ、道議選各選挙区で新党大地との連携に道を残しておきたい道連は
「蝦名氏を外して新党大地との関係を悪化させるのは得策ではない」と判断。同じ釧路市選出で現職の小畑保則氏の公認も見送る「痛み分け」とした。

　旭川市では、十月の市長選で同市選出の加藤礼一氏に出馬を促す動きがある。
道連は、候補者選考作業が終わるまで加藤氏の公認を見合わせる一方、
「公平を期す」（道連幹部）という理由で同市選出の菅原範明氏の公認も見送った。

　根室市の小池昌氏、江別市の布川義治氏についても地元市長選の動向などを見極めるため、一次公認はしない。
ただ道連は事態の推移を見て、申請があれば二次公認で六氏を追加する方針だ。

情報漏えい　逮捕の元遠軽署員　内部書類数十枚、札幌でばらまく　　2006/07/07 15:57

　元遠軽署巡査長の池田将晴容疑者（２６）が事件関係者に内部書類を郵送したとして逮捕された事件で、
同容疑者は今年五月ごろ、札幌・大通公園で、事件関係者の名前などの書かれた
遠軽署の内部書類数十枚をばらまいていた疑いのあることが七日、道警の調べで分かった。
通行人の通報で道警が書類を回収したが、回収漏れがあったかどうかは不明。
道警は地方公務員法違反（守秘義務違反）容疑で調べている。

　調べによると、池田容疑者は昨年六月に依願退職した際、遠軽署地域課から、
事件関係の文書などを保存した記録装置を勝手に持ち出し、今年五月ごろ、
文書を印刷して数十枚を大通公園のベンチに置くなどして内部情報を漏らした疑い。

　池田容疑者はまた四月上旬、読売新聞北海道支社（札幌）にも、
遠軽署の事件関係書類二通を記録したＣＤを郵送していたこともわかった。

　池田容疑者は遠軽署勤務当時、上司の携帯電話を隠したとして処分されたが、
この処分に不満を持ち、道警に対する腹いせとして、一連の情報漏えいを行ったとみている。

「彼も被害者」と地村さん　金英男さんの立場に配慮　　2006/07/07 20:55

　福井県小浜市の拉致被害者地村保志さん（５１）が７日、拉致されてから丸２８年に合わせて小浜市役所で開かれた
「拉致被害者・特定失踪（しっそう）者の調査を支援する市民の会」であいさつ。
横田めぐみさんの夫だった金英男さんの記者会見での言動に触れ、「彼も被害者の一人ということを理解してほしい」と、金さんの立場をおもんぱかった。

　最近の拉致問題の動向については、「金さんの会見などで変化はあったが、内容的には全く進展がない」と憂慮。
「情勢が微妙な時期だが、（自分が知っている情報は）すべてを既に政府や家族会に話しているので、利用してほしい」とあらためて述べた。



藤田被告、イーホームズの架空増資認める　「処分は権力乱用」　【写真】　　2006/07/07 15:53

　耐震強度偽装を見逃した確認検査機関イーホームズ（東京）の架空増資事件で、電磁的公正証書原本不実記録・同供用の罪に
問われた同社社長藤田東吾被告（４４）の初公判が７日、東京地裁（青柳勤裁判長）で開かれ、藤田被告は「起訴状に書かれた通り」と起訴事実を認めた。

　その上で「架空増資と耐震偽装事件は全く関係ない。偽装は制度上の不備が原因。イーホームズだけに過重な処分を与えるのは公権力の乱用」と述べた。
検察側は冒頭陳述で「指定確認検査機関になるために架空増資したが、指定後は検査員を増やさず、
十分な検査に支障を来していた」と耐震偽装の被害拡大を招いた背景を指摘した。

トンネルじん肺訴訟　国の責任を初認定　6930万円賠償命令　東京地裁　　2006/07/07 13:51

　国が発注したトンネル工事現場で働き、じん肺を患ったのは「国が粉じん対策を怠ったため」として、
道内の五人を含む全国各地の元出稼ぎ作業員と遺族の計四十九人が国に計一億五千百八十万円の
損害賠償を求めた訴訟の判決が七日、東京地裁（芝田俊文裁判長）であった。
芝田裁判長は「健康確保のため、国は規制・監督権限を適時かつ適切に行使すべきだった」などと国の責任を認定、計六千九百三十万円の
賠償を命じた。ただ道外在住の原告五人についてはトンネル工事に起因する粉じん被害の事実が認められないとして請求を棄却した。

　トンネルじん肺で国の責任を追及した初めての訴訟。同様のトンネルじん肺訴訟は二○○二年以降、ほかにも札幌、
長野など十地裁で係争中で、今後、判決が続く熊本訴訟（十三日）や仙台訴訟（八月末ごろ）などに影響を与えそうだ。

　判決は賠償額を原則二百二十万円とした。ただ、業者によるじん肺対策が一部採用され始めた一九八七年一月以降の就労期間が
二年−五年の患者は百六十五万円、就労期間が二年以下の患者には百十万円と三段階に分けた。複数で訴訟継承した遺族がいることから、
原告の賠償額は五十五万−二百二十万円となった。

　訴訟は《１》じん肺法や労働安全衛生法に基づいてじん肺対策を求められる国が、適正に規制・監督権限を行使したか
《２》国は発注先のゼネコンの下請けなどで働く作業員に対して安全配慮義務を負うか−などが争点だった。

　判決理由で芝田裁判長は「粉じんが大量に発生する機械掘削工法が標準化した八六年末ごろには、
国は防じんマスク着用や現場での粉じん濃度測定などを義務づける省令を制定すべきだった」と規制権限を使わなかった義務違反と、
権限を適切に行使しなかった監督義務違反があると指摘した。しかし、発注者としての安全義務違反については
「個別のトンネル工事の判断が必要だが、原告には工事請負契約や施工計画書の内容、監督職員の具体的対応などの主張がない」として退けた。

　原告は患者四十二人（五十七−七十八歳）と、遺族七人。

日経元局長に有罪　法定公告インサイダー取引　　2006/07/07 22:49

　キヤノンソフトウェア（東証２部）の株式分割に関する法定公告の新聞掲載を事前に知り、同社株をインサイダー取引したとして、
証券取引法違反罪に問われた日本経済広告社の元営業局長沢中直人被告（４９）に対し、東京地裁は７日、懲役１年６月、罰金５０万円、
追徴金６５８万円、懲役刑のみ執行猶予３年（求刑懲役１年６月、罰金１００万円、追徴金６５８万円）の判決を言い渡した。

　毛利晴光裁判官は「典型的なインサイダー取引であり、約２９３万円の利益を得た。利益目的の動機は許し難いものがある。
市場の公正と健全性を損ないかねない悪質な犯行だが、懲戒解雇され、反省している」と判決理由を述べた。


「疑問容易に想像できる」　冥福祈り、異例の言及　【写真】　　2006/07/07 22:59

　兵庫県明石市の人工海浜で女児が陥没した砂浜で生き埋めになり死亡した事故で、４被告全員を無罪とした神戸地裁判決の
言い渡しは７日午後も行われ、佐野哲生裁判長は「誰も刑事上の責任を問われないことに素朴な疑問が生じることは容易に想像できる。
（死亡した）金月美帆さんのご冥福を心からお祈りします」と遺族感情に配慮する異例の言及をした。

　裁判長は、無罪とした理由を詳述した後、「当裁判所の所感」として「本件の結果はあまりに重大で悲惨。
被害者や父親には何の落ち度もない」と指摘した。

　一方で「事故後の知見をもとに被告らを非難するのはたやすいが、当時の状況や工学的知見などを軽くみて
予見可能性を緩やかに認めるのは構成要件を不当に拡大し、適正でない」と判決理由を補足。
その上で「二度と悲惨で痛ましい事故が起きないよう万全の措置を関係者に望む」と、再発防止への期待を込めた。

夕張市、不採算施設閉鎖へ　石炭の歴史村と夕張観光開発、３セク会社は存続　　2006/07/08 07:09

　【夕張】財政再建団体の申請を決めている夕張市と、「石炭の歴史村」などの観光施設を運営する
同市の第三セクター二社は七日、不採算施設の閉鎖を前提に三セク会社を存続させる方向で、
再建計画の検討に入った。ただ、両社は夕張市の財政悪化の要因となっており、国や道が存続を容認するかは不透明だ。

　石炭の歴史村観光と夕張観光開発（いずれも社長は後藤健二夕張市長）の二社。
八日から施設ごとの収支状況や今後の経営見通し、閉鎖した場合の地域経済への影響などについて分析を始める。
その上で、収支の改善が見込めない施設は閉鎖を決め、市の財政再建計画と連動する形で、今年秋までに独自の再建計画をまとめる考えだ。

　夕張市は観光を炭鉱閉山後の新たな基幹産業に位置付けており、後藤市長は「会社をなくすわけにはいかず、
不採算施設を見直すしかない」と話している。

　歴史村観光が運営するのは「石炭の歴史村」ゾーンの十二施設を含む十六施設、観光開発が運営するのはマウントレースイスキー場や
宿泊施設など七施設。二社とも施設ごとの具体的な収支は公表していないが、二○○五年度は観光開発のマウントレースイスキー場など
二施設以外は、すべて赤字となっている。

　○五年度決算は二社ともわずかに黒字だが、夕張市が計約三十億円の財政支援をしており、こうした負担が財政を圧迫してきた。

骨太方針閣議決定　道知事、交付税総額維持に安ど　　2006/07/08 07:11

　高橋はるみ知事は七日の記者会見で、同日閣議決定した「経済財政運営と構造改革に関する基本方針（骨太の方針）」で、
地方交付税の大幅削減が見送られたことについて「交付税の法定率が堅持され（全国ベースの）総額も確保された。
ホッとしている」と述べた。

　交付税算定方法を各自治体の人口と面積を基本に簡素化する「新型交付税」の創設方針が盛り込まれたことに対しては
「北海道は（新型交付税導入で）増えるという説もある」と指摘しながら、具体的な算定基準をめぐる今後の検討作業を注視する考えを示した。


「借金踏み倒せ」発言で…板谷氏、全会派に陳謝　批判続出、本会議遅れ　　2006/07/08 08:49

　「夕張市は借金を踏み倒せばいい」などと発言した道議会自民党・道民会議の板谷実氏（苫小牧市）の言動をめぐり、
七日の道議会本会議は開会が大幅に遅れた。

　板谷氏は六日の総合企画委員会で夕張市に融資している金融機関を批判。その上で「自治体財政に警鐘を鳴らすためにも、
債務免除を求めるべきだ」と述べた。

　これに対し、与党の道議からも「不適切だ」と批判が噴出したため、板谷氏は七日昼の自民党議員総会であくまでも私見だったことを強調し、
「皆さんにはご迷惑をおかけした」と陳謝した。

　その後も民主党・道民連合とフロンティア、公明党、共産党の全会派を“おわび行脚”。
次回の総合企画委員会で正式謝罪し発言を撤回することを約束して、どうにか理解を得たが、
本会議開会は予定より一時間二十分遅れとなった。

夕張市民、役所にあきれ顔　職員数、全道平均の２倍　住んでいない人が１割　　2006/07/08 08:53

　【夕張】財政再建団体入りを決めた夕張市の市役所に対し、市民の視線が厳しさを増している。
職員ボーナス増額への反発に加え、職員数が他の自治体に比べて多いことや、
一割近い職員が市外に居住して市税を納めていないことにも批判は広がり、市民のいらだちは高まる一方だ。

　夕張市の職員数は三百九十九人。全道の数字がそろっている二○○四年度で比べると、
人口千人当りの職員数は二○・一人となり全道平均（九・二人）の二倍以上だ。炭鉱全盛期で人口が多い時に市役所入りした職員が多い。

　また、市外に住む職員の数は三十六人で、全体の９％。市外居住は室蘭や帯広など他の自治体でも問題化しているが、
夕張が山間のまちとあって、ある市議は「よく毎日通えるものだ」とあきれたように話す。

　岩見沢や石狩管内当別町から通勤している職員もいて、
市は自家用車での通勤に対し自宅からの距離に応じ月額一万三千七百円を上限に手当を支給している。

　市外職員の多さは、市議会で繰り返し論議されてきたが、夕張市はこれまで人数を公表してこなかった。
市内の飲食店主（５６）は「再建団体になると、税や使用料の負担が増すと言われているのに、市外に住む職員に、市民の痛みを感じられるのか」と話した。

Ｆ１５訓練の移転受け入れ表明　千歳市長、振興策を評価　　2006/07/08 07:12

　【千歳】在日米軍再編に伴い、沖縄の米軍基地などからＦ１５戦闘機などの訓練が航空自衛隊千歳基地に一部移転される問題で、
千歳市の山口幸太郎市長は七日、市議会特別委員会で「協定締結や地域振興策の実施が確認できた。
受け入れはやむを得ない」と述べ、移転受け入れを正式表明した。

　移転対象で、新たに米軍が展開することになる全国の自治体の中で首長が受け入れを表明したのは初めて。
防衛施設庁は、千歳基地への訓練移転を年度内にも実現させることを視野に、今後は苫小牧市に対して働きかけを強めていく方針だ。

　山口市長は、受け入れを決断した理由として《１》国防に協力する必要性《２》沖縄の負担軽減《３》協定の締結や各種対策の実施
《４》自衛隊とともに発展してきたまちづくりの歴史−を挙げ、「誰もが快く歓迎する案件とはなり得ず、極めて難しい判断だった」と述べた。

　騒音や事故、治安面で市民の不安が根強いことについては、「完全に不安を払拭（ふっしょく）することは難しいが、
協定締結などで一定程度、解消や緩和が図れる」との認識を示した。

　協定は《１》事故、事件には国が責任を持って対応する《２》訓練は空自との共同訓練で、空自と同様の形態とする、などの内容となっている。

　山口市長は今後、締結に向けた国との調整を急ぐ方針だ。

資材購入条件に融資　士幌町農協に警告へ　公取委、不公正取引と判断　　2006/07/08 06:51

　公正取引委員会は、十勝管内士幌町の士幌町農協（森本勝組合長）が、組合員農家に融資する際、
農協からの農業資材購入を条件にしたとして、独占禁止法違反（不公正な取引方法）で、近く同農協に改善を求める警告を行う。
複数の関係者が七日、明らかにした。政府が農業分野の規制緩和を積極的に進めようとする中、
農協の経済活動にも独占禁止法の網がかぶせられることになり、全道の農協に波紋を広げそうだ。

　公取委は昨年十月二十五日、同農協の事務所など数カ所を立ち入り検査した。関係者によると、
組合員である畜産・酪農農家などが融資制度を利用する見返りに、同農協から飼料や肥料など農業資材を購入することや、
生産物を農協経由で販売することを条件とした疑いがあったためという。

　独占禁止法は、農協を適用除外としているが、「不公正な取引」が行われた場合は適用対象とすると定めている。
公取委は、今回問題になっている農業資材購入の義務付けが、農協以外の業者の参入機会を減らす不公正な取引に当たるとみて、
同法を適用し警告する方針を固めたとみられる。

　警告は排除命令と異なり強制力はないものの、農協は「不公正な取引」の改善を求められることになる。

　道内には、融資条件として同様に資材購入を義務付けている農協が複数あるとされ、今後何らかの改善策を迫られるなど、影響が広がる可能性がある。

水谷建設を家宅捜索　東京地検、資金流れ捜査　【写真】　　2006/07/08 15:35

　重機械土木大手の水谷建設が福島県内の土地売買で架空の損失を計上するなどして、法人税数億円を脱税した疑いが強まり、
東京地検特捜部は８日、国税当局とともに、法人税法違反の疑いで三重県桑名市の本社や川村尚社長宅、
土地取引先の開発会社などを家宅捜索した。関係先として佐藤栄佐久福島県知事の実弟宅や実弟が経営する衣料メーカーも捜索した。
　水谷建設に対しては、昨年１２月に同社関連会社による助成金の詐欺容疑で大規模な捜索を数日間実施。２度にわたる強制捜査は異例とされる。
「多額の裏金が政界工作などに使われた」と話す関係者がおり、特捜部は脱税した資金の流れなどを詳しく調べる。
　関係者によると、水谷建設は１９９８年９月、宅地開発を理由に、福島県内の取引先の開発会社から同県いわき市の土地を数億円で購入した。
２００３年７月に造成計画が頓挫して、同県内にある別の取引先の建設会社に購入価格の１０分の１以下の安値で売却した。



水谷建設役員ら逮捕　法人税２億円脱税容疑　東京地検　【写真】　　2006/07/09 08:20

　重機械土木大手の水谷建設（三重県桑名市）の脱税事件で、東京地検特捜部は８日、実体のない土地取引で損失が出たように装い、
法人税２億円余りを免れたとして、法人税法違反容疑で同社経理担当の代表取締役中村重幸容疑者（５５）＝三重県いなべ市＝と
土地取引先の小尾建設（福島県二本松市）社長小尾文男容疑者（５８）＝さいたま市北区＝を逮捕した。
　水谷建設は容疑の会計年度以前も所得隠しを指摘され、昨年１２月には関連会社の助成金詐欺容疑で強制捜査された。
また不透明な取引で巨額の資金を動かしたとされ、特捜部は政界工作などに使われた可能性も含めて資金の行方解明を進めるとみられる。
　鍵を握るとされる同社の元会長（６１）は海外滞在中で、特捜部は帰国を待って事情を聴く方針。

＜写真：水谷建設本社を家宅捜索し、押収物をトラックに積み込む東京地検特捜部の係官ら＝８日午後７時１５分、三重県桑名市＞

北海道などの中小企業１１社を強制加入　社保庁が厚生年金に　　2006/07/08 18:33

　社会保険庁が厚生年金に加入していない北海道、茨城、香川の中小企業１１社に対して、
職権で強制的に加入させる措置を取ったことが８日、分かった。職員が立ち入り調査し、勤務状況を確認した上で、
厚生年金の適用事業所と認定、事業主の同意を得ずに、従業員の加入手続きを取った。
　厚生年金は、フルタイムで働く正社員がいるすべての法人に加入を義務付けているが、保険料は労使が折半するため、
保険料逃れ目的で加入しないケースが指摘されている。社保庁は未加入事業所に対しては、加入を促しているが、
応じない企業の一部に対して、強制措置に踏み切った。



苫小牧市長選、あす投開票　　2006/07/08 07:08

　【苫小牧】準強制わいせつの疑いで逮捕、送検された前市長桜井忠容疑者（５２）の辞職に伴う苫小牧市長選は九日投票、即日開票される。
元市長の鳥越忠行氏（６６）＝無所属＝と新人で元衆院議員の岩倉博文氏（５６）＝無所属、自民党推薦＝の二氏が、
在日米軍Ｆ１５戦闘機訓練の千歳移転問題などを争点に最後まで激しい一騎打ちを演じている。

　鳥越氏は民主党・連合ブロックが支援し、共産党が支持を打ち出している。岩倉氏は自民党が推薦、新党大地が支援に回っている。
公明党は自主投票の方針。Ｆ１５訓練移転問題では、鳥越氏が明確に反対を表明する一方、岩倉氏は態度表明を保留している。
また、選挙戦では両氏とも前市長の逮捕、送検で傷ついた市政の信頼回復と行財政改革の推進を訴えてきた。

中川農水相と北大生　熱く農業語り合う　【写真】　　2006/07/09 08:47

　札幌市北区の北大で八日、中川昭一農水相と農業サークル「アギーズ」（佐藤裕一代表）の学生十四人による座談会が開かれた。
　六月に政府が札幌で開いたタウンミーティングに同サークルが出席、
積極的に農村に出向いて現場を体験する必要性を訴える姿勢に中川氏が共感し、開催を提案した。
　中川氏は「見聞きより、行動が大切だ。みなさんの意見を政治に反映させたい」とあいさつ。
学生側は「農業にやりがいを感じるが、新規就農は難しい」などと指摘した。アフリカで農業技術の開発に携わりたいと話す学生に対し、
「希望がかなう国の制度を見つけましょう」と中川氏が“公約”する場面もあった。


領土問題解決へ　日本青年会議所の大会始まる　根室　【写真】　　2006/07/09 08:53

　【根室】日本青年会議所の北方領土返還要求現地視察大会が八日、根室市で二日間の日程で始まり、
全国から集まった会員五百人が北方領土問題の早期解決を求めた。

　この日は、納沙布岬で開会式を行った後、国後島出身の池田英造さん（７３）＝根室市＝から当時の島の様子を聞いた。
池田さんは「子や孫のためにも、島を返してほしい」と訴えた。

　九日は市総合文化会館でパネルディスカッションを行う。町村信孝前外相や鳩山由紀夫民主党幹事長、
藤原弘根室市長らが出席。北方領土交渉における日ソ共同宣言の位置づけや北方四島との経済交流について考える。

サマータイム　道もあすから参加　　2006/07/09 08:50

　札幌市役所や道内の金融機関が六月二十一日から行っている「サマータイム導入実験」に道は十日から参加する。
二度目となる今年は、夕方からのイベント情報などを職員向けにインターネット配信。
早い時間帯に退庁して時間をもてあましがちな職員に、余暇の有効活用を“おぜん立て”する。
　六月二十日から七月七日まで定例道議会の開会中だったため、約二週間遅れの合流となる。
期間を昨年より一週間長い八月十一日までとし、本庁や支庁などの出先機関から昨年より約二千六百人多い約五千八百人が出退庁を一時間早める。高橋はるみ知事も参加する意向だ。
　昨年の実験後に行った職員アンケートでは、参加者の半数が「（退庁後の時間を）あまり有効に活用できなかった」と回答した。
　これを踏まえ、道知事政策部は今年からプロ野球の試合日程や図書館の開館時間、ボランティアの募集案内などを掲載した
「サマータイム通信」を配信し、職員専用のホームページで閲覧できるようにした。


墓前に響くコーラス　革命後に道内残留のロシア人、札幌で慰霊祭　【写真】　　2006/07/09 08:17

　一九一七年のロシア革命で帰国できなくなり、札幌や小樽で永眠した十人のロシア人を弔う初の慰霊祭が八日、
札幌市清田区の里塚霊園で開かれ、主催した札幌ハリストス正教会の信徒や日本ユーラシア協会員ら約六十人が、異国の地で眠る霊を慰めた。

　慰霊祭は日ロ国交回復五十年を記念するロシア文化フェスティバルの一環。司祭の祈りと信徒の聖歌斉唱が交互に続く
「パニヒダ」と呼ばれる法要が約三十分かけて行われ、真っ青な晴天の下、美しいコーラスが墓前に響いた。

　献花に続き、墓前で追善の食事をとる「パミンキ」も行われ、信徒や協会員らがワインを手に献杯。
ノボシビルスクから北海学園大に留学中のタチアナ・ザスーヒナさん（２０）は「同じロシア人がここで亡くなったとは知らなかった。
日本の方が開いてくれたこの慰霊祭を忘れることはできない」と感激していた。

水谷建設　所得隠し計20億円　前田建設も家宅捜索　　2006/07/10 13:32

　水谷建設（三重県桑名市）の脱税事件で、東京地検特捜部は１０日、新たに関連先として同社に
東京電力福島第二原発関連工事などを発注した前田建設工業（東京都千代田区）を家宅捜索した。
９日には同工事に介在したとされる出版社の行政問題研究所（同）も捜索しており、
脱税などでつくられたとみられる水谷建設の「裏金」の使途解明を急いでいるもようだ。
　水谷建設の所得隠しは経理担当の代表取締役中村重幸容疑者（５５）らの法人税法違反の逮捕容疑となった２００３年８月期のほか、
０４年８月期にもあり、計約２０億円に上ることが判明。架空の土地売却損に加え、貸倒金などの中にも所得圧縮を目的とした
架空の経理処理があったという。


元売り主が代金支払う　脱税目的に水谷建設　　2006/07/10 20:04

　水谷建設（三重県桑名市）の脱税事件で、２００３年８月期に架空売却損を計上したとされる福島県いわき市の土地売買の際、
水谷建設への代金支払いは買い主の小尾建設（福島県二本松市）ではなく、
約５年前にこの土地を水谷建設に売った花見平パーク開発（さいたま市）が送金していたことが１０日、東京地検特捜部の調べで分かった。

　小尾建設、花見平パーク開発両社はともに小尾文男容疑者（５８）＝法人税法違反容疑で逮捕＝が社長を務め、
水谷建設と関係が深いことなどから、特捜部は土地取引自体が所得隠し目的で、実体がなかったとみている。

北方領土返還、根室で討議　町村氏「一喜一憂はせず」　鳩山氏「共同宣言てこに」　【写真】　　2006/07/10 14:05

　【根室】今年が日ソ共同宣言から五十年になるのに合わせ、北方領土問題をテーマにしたパネルディスカッション（日本青年会議所など主催）が
九日、根室市総合文化会館で開かれ、町村信孝前外相、鳩山由紀夫民主党幹事長らが、領土返還に向けた交渉のあり方などについて話し合った。
　参加者はほかに、藤原弘根室市長と児玉泰子・北方領土返還要求運動連絡協議会事務局長。
　鳩山氏は、ロシアが日ソ共同宣言を基に歯舞、色丹の二島返還で最終決着を目指していることについて、
「共同宣言は二島で終わる内容でない」と述べ、共同宣言が、交渉を動かすのに有効との考えを示した。
　町村氏は「昨年の日ロ首脳会談は進展がなかったが、一喜一憂すべきではない」と強調。北方四島との経済交流拡大については
「地域振興は、管轄権が問題になる四島とは切り離して、根室と周辺で行ったほうがよいのではないか」との考えを示した。


屋上緑化は５年前の２倍　壁面も急増、国交省調査　【写真】　　2006/07/10 20:08

　都市のヒートアイランド現象を緩和する屋上緑化の２００５年の施工面積が５年前の２倍に、壁面緑化も面積は少ないながら１３倍に、
それぞれ増加したことが１０日、国土交通省の調査で分かった。
　同省は「住宅の付加価値や省エネ対策、企業による環境対策のＰＲなど、幅広い観点からの普及が進んだ」と分析している。
　調査は、屋上、壁面緑化に関連するゼネコンや造園業者など約３００社を対象にアンケート。回答のあった１５２社の施工実績を１年ごとに集計した。
　その結果、２０００年に１２ヘクタールだった屋上緑化は０５年に２４ヘクタールに増加した。壁面緑化は０・１ヘクタールから１・８ヘクタールに拡大。
０４年と比べても２倍に急増している。

武部氏、造反組復党も　参院選支援条件に　　2006/07/10 20:34

　自民党の武部勤幹事長は１０日の記者会見で、郵政民営化関連法案に反対して離党した衆院の「造反組」復党に関し
「参院選に向けた振る舞いが大事で、党公認候補のために全力を尽くすなどの努力が必要だ」と述べ、
来年夏の参院選での支援を条件に復党があり得るとの認識を示した。
　武部氏が造反組の復党の可能性に言及するのは初めてで、苦戦が予想される参院選への危機感の表れといえる。
これに関連し自民党幹部は「選挙前の復党はない」と指摘、参院選前に復党させたい意向の党参院サイドとのさや当てもありそうだ。


夕張市再建　知事「来月中に方向性」　三セク支援見直し焦点　　2006/07/11 13:54

　夕張市の財政再建問題をめぐり、高橋はるみ知事は十一日午前、東京都内で開かれた自民党北海道代議士会で
「八月中におおまかな再建の方向性を出したい」と述べ、同市に対して財政再建計画の骨格を早急にまとめるよう求めていることを明らかにした。
「石炭の歴史村観光」などの第三セクターの存廃を含めた支援見直し策の提示も求める構えだ。

　高橋知事は「まずは夕張市が主体的に再建策を固めることが第一歩。それができた時点で初めて、
道の協力や国に何を要請するかという議論になる」と説明。そのうえで、第三セクターへの支援が市の財政悪化の要因になっていると指摘し、
再建計画策定に際しては抜本的な三セク支援の見直しが不可欠との認識を示した。

　夕張市など旧産炭地六市町が知事の許可を得ない不適切な長期借り入れ（ヤミ起債）をしていた問題では
「実態把握の後、どう返済するかなどについて国に相談したい」と述べた。

空知信金も再建支援へ　夕張財政問題　　2006/07/12 07:06

　【岩見沢】財政再建団体入りを決めた夕張市の財政問題で、空知信金（岩見沢）の佐々木勲理事長（６９）は十一日、
北海道新聞の取材に対し「同じ南空知の金融機関として、できる限りの支援をしたい」と、
一時借入金の返済期限延長などの支援をする考えを示した。

　佐々木理事長はまた、同市の莫大（ばくだい）な負債総額が表面化した後の六月十四、十九日にも、
市の求めに応じ一時借入金を融資したことを明らかにした。
佐々木理事長は「市から地元業者への支払いなどが滞れば、まち全体がパニックになる。そうしたことを防ぐために支援した」と述べた。

　空知信金の三月末現在の同市一時借入金への融資残高は三十七億円で、北海信金の六十七億円、みずほ銀の三十八億円に次ぐ。


大時計の一部落下　函館駅、長針カバー１７キロ　【写真】　　2006/07/12 14:16

　【函館】十二日午前十時ごろ、ＪＲ函館駅舎の正面に設置されている大時計から、長針を覆っているチタン製カバーが落下した。
落下時、周辺に通行人が数人いたが、けがはなかった。
　ＪＲ北海道函館支社によると、大時計は地上から一○・八メートルの高さに設置されている。長針にかぶせてあるカバーは
長さ一メートル五センチ、幅十センチ、重さは一六・七キロで、金具で固定されていた。同社はカバーが落下した場所の周辺を
立ち入り禁止にしている。今後、落下原因を調べ、残る短針のカバーも点検し、必要があれば補強するとしている。
　大時計は旧函館駅舎でシンボル的な存在だった。二○○三年六月に供用開始された現駅舎に大時計がなく、
市民から復活を求める声が出たため、○四年十月に現在の新しいデザインの時計が設置された。

水谷建設元会長を逮捕　２億３千万円脱税の疑い、政界工作追及へ　東京地検　【写真】　　2006/07/13 01:49

　水谷建設（三重県桑名市）の脱税事件で、東京地検特捜部は十二日、架空の土地売却損を計上して所得を隠し、
法人税約二億三千万円を免れたとして、法人税法違反容疑で同社の元会長水谷功容疑者（６１）を逮捕した。事件の逮捕は三人目。

　特捜部は水谷容疑者が不正経理を主導したとみている。また隠した資金が政界工作などに使われた疑いがあり
「裏金」の流れなどについて水谷容疑者を追及する。

　水谷容疑者は海外に滞在していたが、十二日午後に韓国から帰国した直後、羽田空港で逮捕された。
容疑の土地売却損について、昨年四月の共同通信の取材に「不良資産なので子会社に売り、損金で落としたが、
税務署から駄目と指摘され、受け入れた」と不正経理を認めていた。

　調べでは水谷容疑者は水谷建設の代表取締役（経理担当）中村重幸容疑者（５５）、
小尾建設（福島県二本松市）の社長小尾文男容疑者（５８）＝ともに同法違反容疑で逮捕＝らと共謀。
水谷建設が花見平パーク開発（さいたま市北区）から一九九八年九月に約八億円で買った福島県いわき市の土地を二○○三年七月、
小尾建設に約二千万円で売却、損失が出たように装い水谷建設の○三年八月期の所得を約七億六千万円圧縮、
法人税約二億三千万円を免れた疑い。

　花見平パーク開発と小尾建設は小尾容疑者が社長を兼任。本店は一時同じ場所に登記されていた上、
水谷建設に土地代金を振り込んだのは買い主の小尾建設ではなく、花見平パーク開発だったことなどから、特捜部は土地取引に実体がなかったとみている。

　逮捕容疑のほか、○四年八月期に桑名市の土地取引で架空の売却損を計上。貸倒金などの損失でも不正な経理処理があったとされ、
所得隠しは二年間で計約二十億円に上ることが判明している。

　特捜部は八日に中村、小尾両容疑者を逮捕。同日以降、水谷建設本社のほか、
事件の関連先として佐藤栄佐久・福島県知事の実弟が経営する衣料メーカーの郡山三東スーツ（福島県本宮町）、
原発関連工事の下請けを水谷建設に発注した前田建設工業（東京）などを相次いで家宅捜索した。

　昨年十二月には、水谷建設関連会社の日起建設（愛知県愛西市）が助成金約一億五千万円を不正受給したとして、
詐欺容疑で水谷容疑者宅などを強制捜査していた。

桜井前市長を起訴　地検苫小牧支部　　2006/07/13 07:40

　【苫小牧】飲食店で女性経営者にわいせつ行為をしたとして、札幌地検苫小牧支部は十二日、
準強制わいせつの罪で、札幌市中央区北六西二六、前苫小牧市長の無職桜井忠容疑者（５２）を起訴した。
　起訴状によると、桜井被告は五月五日午前三時ごろ、苫小牧市内の飲食店で、ソファに寝ていた女性経営者の体を触り、
わいせつな行為をした。
　桜井被告の弁護人によると、同被告は「服の上から軽くお尻を触っただけで、準強制わいせつにはあたらない」と
起訴事実を否認しているという。


「法に限界」不起訴相当　山崎拓氏ら処分で検察審　　2006/07/12 20:56

　東京第２検察審査会は１２日、日本歯科医師連盟（日歯連）の献金隠し事件で、政治資金規正法違反容疑で告発された
自民党の山崎拓前副総裁らについて再捜査後にあらためて不起訴とした東京地検特捜部の処分を「相当」と議決した。

　議決理由で同検察審は「心から納得したわけではないが（無届けの）個人あて献金との裏付けが得られなかったという
検察官の説明は論理的には認めざるを得ない。政治資金規正法には限界があり、迂回（うかい）献金を助長する装置となっている。
より監視の目が行き届き、透明な運用が図られるよう改正すべきだ」と指摘した。

　同検察審は昨年、山崎氏らがいったん不起訴となった後「起訴相当」などと議決していた。

収賄容疑で元阪南市議逮捕　し尿談合絡み１億円要求　　2006/07/12 20:36

　し尿・汚泥処理施設をめぐる談合事件に絡み、大阪府阪南市の入札で、
プラントメーカーの荏原製作所に有利な取り計らいをする見返りに、現金１億１０００万円を受け取る約束をしたなどとして、
大阪地検特捜部は１２日、収賄容疑で元阪南市議慶田浩容疑者（６３）ら２人を逮捕。贈賄容疑で荏原製作所の社員３人を逮捕した。
　調べによると、慶田容疑者らは、昨年１月中旬ごろから同月末までの間、阪南市発注のし尿・汚泥処理施設工事の指名業者選定や
請負契約に関して有利な取り計らいをする報酬として、荏原製作所側に現金１億１０００万円を要求、支払いを約束させた疑い。


土地代還流“裏金”に　水谷元会長、容疑認める　　2006/07/13 13:18

　水谷建設（三重県桑名市）の脱税事件で、同社が架空の売却損を計上したとされる
福島県いわき市の土地を約５年前に購入した際、売り主に支払った代金約８億円の大半がその後、
実質的に水谷建設側に還流し「裏金」となっていた疑いが強いことが１３日、関係者の話で分かった。
　東京地検特捜部もこうした経緯を把握し、１２日に法人税法違反容疑で逮捕した水谷建設の元会長水谷功容疑者（６１）が
不正経理を主導したとみて裏金の使途などを追及する方針。水谷容疑者は脱税容疑を大筋で認めているもようだ。

再建法制へ意見相次ぐ　全国知事会議、夕張問題受け議論　　2006/07/13 07:58

　松江市内で開かれている全国知事会議は十二日午後、議論を続行した。夕張市の財政再建問題を受け、
今年の骨太方針にも盛り込まれた再建法制見直しが議論になり、自治体財務の情報公開を進めるべきだとの意見が相次いだ。
　高橋はるみ知事は「過去の炭鉱閉山の歴史もあるが、夕張市の会計操作は許されることではない。
詳細把握後に報告する」と説明した。
　これに対し、愛知県の神田真秋知事は夕張市の問題発覚以降、自治体財政に対する市場の信頼が低下したと指摘したうえで、
「外郭団体を含めた連結の財務内容の情報公開を進めるべきだ」と強調した。
　鳥取県の片山善博知事も「議会はまったくチェックしなかった」と批判。夕張市が職員の夏季期末手当を増額したことにも触れ、
「貸し手責任がないから金融機関も倒産先にボーナス資金を貸す。貸し手責任を問うべきだ」と主張した。
　ただ、自治体の債務免除など貸し手責任には慎重論も根強く、今後、知事会としても議論を詰めていくことになった。

全国知事会が閉幕　一括法制定へ行動方針　道州制論議には賛否　　2006/07/13 14:16

　全国知事会は十三日午前、国の地方への関与を縮小する「地方分権推進法・一括法」の制定に向けた
検討組織を内閣に設置することを求める行動方針をまとめ、閉幕した。
また、道州制特別委員会が「道州制の導入が必要」とする報告を提示したが、賛否が割れたため、
結論を先送りし、引き続き議論を深めることになった。

　行動方針では、九月の自民、公明、民主の総裁・代表選の候補者に地方分権改革を公約に掲げるよう働きかけ、公開質問状を出すとした。

　道州制については、松沢成文・神奈川知事は「国家デザインを考えたときに必要な改革。能動的に動かないと改革は進まない」と積極評価した。

　しかし、石井隆一・富山県知事は、政府の歳出・歳入一体改革に道州制導入の検討が盛り込まれた点に触れ、
「地方歳出削減が目的だ」と懸念し、福島など五県知事と「導入の可否を結論づけるのは時期尚早」とする意見書を提出した。

　北海道を対象とした道州制特区推進法案も議論になり、片山善博・鳥取県知事は権限移譲が少ない点について
「えせ道州制法案だ。このままではこれが道州制になってしまう」と批判した。

　これに対し、高橋はるみ知事は「法案は地方分権を目的に掲げている。地方から発信して前向きな議論を進めるべきだ」と意義を強調した。

季節労働者援護、来春廃止　新対策案に疑問続出　「地域実情に合わぬ」　　2006/07/13 08:05

　季節労働者の冬期雇用援護制度が来年三月末で廃止されるのに伴い、国がまとめた新たな雇用対策案が、
十二日に開かれた道季節労働者雇用対策協議会（会長・高橋はるみ知事）に提示された。
出席者からは、事業主に通年雇用を促す案に対し、「北海道の地域実情を踏まえていない」など効果を疑問視する声が相次いだ。

　対策案は、冬期間に事業主や労働者に支払われる「冬期雇用安定奨励金」と「冬期技能講習助成給付金」を来年三月末で廃止。
代わりに、通年雇用した事業主に賃金の一部を助成する「通年雇用奨励金」の給付条件を拡大する内容。
これとは別に、国は失業中の季節労働者に給付する「特例一時金」の廃止も検討している。

　この日の会合には、道建設業協会や連合北海道の代表ら約三十人が出席。通年雇用の対策案に対し、
道季節労働組合（道季労）は「夏場の仕事を冬に移す『工事の平準化』に取り組まないと、（冬場に仕事を得られない事業主は）
制度を活用して労働者を雇うこともできない」などと批判した。

　特例一時金についても、存続を求める声が相次いだ。道建設業協会は「北海道は本州と違い、冬場の工事が極端に少ない。
地域の特殊事情を考えて、存続に取り組んでほしい」と要望。
また、滝川建設協会も「季節労働者は、通年の労働が無理な高齢者も多い。特例一時金が廃止されれば、こうした労働者が生活できなくなる」と訴えた。

　道季労などによると、道内の季節労働者は全国の約六割に当たる約十三万五千人。半数以上が年収二百五十万円以下で暮らしている。
仮に、新たな制度の下で通年雇用が進まず、特例一時金まで廃止されれば、一人当たり約三十万−四十万円の減収を強いられることになる。

アルコール依存症更生施設「ひかりあれ」　生活保護費の扱い不適切　札幌　　2006/07/13 07:15

　アルコールや薬物の依存症患者の社会復帰を支援する任意団体「ひかりあれ」（本部・福岡）が、
札幌市内で運営する施設の入所者の生活保護費を全額本部に一括納入させるなど不適切な扱いをしていることが、
札幌市の調べで分かった。市は「生活保護費の趣旨に合わない」として同施設から新たにあった受給申請を却下した。
同団体は全国に約二十ある他の施設（道内三施設）でも同様の手法を取っており、札幌市の判断は他の自治体にも影響を与えそうだ。
　同団体は自らがアルコール依存症だった川上俊彦代表が依存症患者の更生のため、約十五年前に設立した「日本ＭＡＣ」が前身。
全国の施設に計約四百七十人が暮らし、八−九割が元ホームレスという。札幌市内には二○○三年に中央区に施設を開設。
一時撤退を経て、○五年八月、手稲区に新たに施設を開設した。市は昨年秋まで入所者のうち九人の保護費申請を認め、
生活費や住宅扶助として月十一万円程度を支給していた。

　しかし、「保護費が没収されている」などの訴えを受け調査した結果、全額が本部に一括納入されていることが判明した。
同団体は全国の入所者のほぼ全員が生活保護を受けているが、入所時に食費などの費用として全額納入するとの誓約書を書かせて
本部に集め、本人には月三千円程度を支給、残りは運営経費として各施設に振り込んでいる。
また入所者は外出や就職活動、家族との連絡を規則で制限されているという。
　札幌市は、同団体の保護費の扱いについて「本部に一括納入し、事実上、本人が使えない。施設での行動も制限され、
本来の趣旨の自立支援につながっていない。使途が不透明だ」と判断。
今年四月に同団体の本州の施設から転入してきた三人の保護費申請を却下した。この三人は現在、本州の他の施設に移り保護費を受給している。
　道内の他の三施設がある旭川、函館、帯広市は「医師の診断書があるなど生活保護の要件を満たしている」として、
入所者計四十七人に保護費を支給しているが、今後、詳しい調査を行う方針。
　アルコール依存症患者やホームレスの支援団体が入所者の生活保護費を施設の運営費などに充てるケースはあるが、
通常は居住費や食費などの実費八万円程度を差し引いた残りを本人に返還し、自立支援につながる活動もしている。厚
生労働省は札幌市の判断について「法律の基準に沿った適切な判断だと思われる」と話している。



約束の１億円余上回る要求　し尿施設汚職で荏原に　　2006/07/13 20:45

　大阪府阪南市のし尿・汚泥処理施設をめぐる汚職事件で、収賄容疑で逮捕された土木建築工事設計会社役員涌田良明容疑者（７２）が、
荏原製作所が提供を約束したわいろ１億１０００万円を上回る現金の支払いを同社側に求めていたことが１３日、関係者の話で分かった。

　荏原側の抵抗で減額されたが、大阪地検特捜部は、涌田容疑者が元阪南市議慶田浩容疑者（６３）＝同容疑で逮捕＝と共謀し、
業者選定の便宜を図る見返りにできるだけ多くの金を引き出そうとしたとみて追及している。

　プラントメーカー関係者は「２０億円の工事を取るためにメーカーが１億円以上支払うことは考えられない。
メーカーにとって大きな負担だったはず」と指摘している。

６０年以降、国に過失　トンネルじん肺九州訴訟　【写真】　　2006/07/13 14:11

　新幹線や高速道路などのトンネル工事現場で粉じんを吸い、じん肺になった九州７県と沖縄、
山口両県の元作業員や遺族計１９６人が、国に損害賠償を求めた「トンネルじん肺九州訴訟」の判決が１３日、
熊本地裁で言い渡された。永松健幹裁判長（異動のため石井浩裁判長代読）は「じん肺法が施行された１９６０年４月以降、
国がじん肺防止のための権限を行使しなかったことは著しく合理性を欠き、過失がある」と述べ、総額約２億６０００万円を支払うよう国に命じた。

略


男性障害者の敗訴確定　郵便投票訴訟で最高裁　　2006/07/13 20:05

　知的障害があり、対人恐怖症のため外出できない大阪府茨木市の男性（２６）が、郵便投票が認められないのは
選挙権の侵害で違憲として、国に損害賠償を求めた訴訟の上告審判決が１３日、最高裁第１小法廷（泉徳治裁判長）で言い渡された。

　判決は精神的原因で投票に行けない人の参政権保障を「今後国会で十分検討されるべきだ」とする一方で
「こうした議論が国会で取り上げられたのは最近。国会が必要な立法措置を違法に怠ったとは言えない」と判断、原告側の上告を棄却した。
原告敗訴の２審大阪高裁判決が確定した。

　泉裁判長は裁判官の一人として補足意見を付け「原告のような状態では、郵便投票かそれに替わる他の方法を講じない限り、
選挙権行使を保障したことにならない」と指摘。郵便投票制度の対象を身体障害者などの一部に限定した公選法について「違憲状態にある」と述べた。

グリーンピアへの融資適法　高知のオンブズ、逆転敗訴　　2006/07/13 18:57

　２００４年に閉鎖された年金保養施設「グリーンピア土佐横浪」の運営財団へのずさんな融資で高知県に損害を与えたとして、
融資金を県へ支払うよう知事が県幹部に請求することを求めた訴訟の控訴審判決で、高松高裁は１３日、
一部の融資の違法性と賠償責任を認めた１審高知地裁判決を取り消し、市民オンブズマン高知の請求を棄却した。
　判決理由で紙浦健二裁判長は「グリーンピア土佐横浪は、観光の核施設で公益性がある」と指摘。
償還可能性について「０３年度は黒字に転換するなど可能性が全くなかったわけではない」として、貸し付けは適法だったと判断した。


国に４０億円賠償命令　第３次厚木基地騒音訴訟　【写真】　　2006/07/13 22:51

　米軍と海上自衛隊共同使用の神奈川県・厚木基地の周辺住民約４９００人が騒音被害について、
国に約１３１億円の損害賠償を求めた第３次訴訟の控訴審判決で、東京高裁は１３日、
国に第１次、第２次訴訟より対象を広げて賠償を命じた１審横浜地裁判決を支持、国の控訴を棄却した。

略

夕張再建計画　知事「８月いっぱいで」　　2006/07/15 07:50

　高橋はるみ知事は十四日の記者会見で、夕張市の財政再建に関して「当面（直ちに）できることや、
年度内に取り組むべきことなど段階的なものもある」と述べ、これからすぐに着手できる経費節減策については
早急に始めるよう、同市に求めていく考えを明らかにした。

　同市が再建計画の大筋の方向性をまとめる時期について、知事は「来年度の予算編成に向けて考え方を整理する場合、
八月いっぱいが一つのタイミングになる」との認識をあらためて示した。


夕張市長「難しい」　市職員の負担を理由に　　2006/07/15 07:51

　【夕張】夕張市の財政再建問題で後藤健二市長は十四日、高橋はるみ知事が再建計画の方向性を八月中に出すよう
求めていることについて「（八月中と）自信を持って言い切れない」と述べ、道側の意向に沿うのは難しいとの認識を示した。
同市役所で行われた道議会総合企画委員会（原田裕委員長）の現地調査に対し答えた。

　後藤市長は「（八月中との）知事の発言は重く受け止めているが、作業する職員数が非常に限られている」と発言。
方向性を示す時期は九月以降にずれ込むとの見通しを示唆した。

　一方、市長は人件費削減について「給与、手当をどうするか、早い時期に考え方を示したい」と述べるにとどまり、具体的な方針は示さなかった。今後は道や国に対し、短期間の無利子融資制度の創設や、旧産炭地に対する交付税の増額を求めていく考えを明らかにした。

簡保団体割引　公社、加入者へ廃止通告　札幌市と町会連合が反発　　2006/07/15 07:44

　日本郵政公社北海道支社が札幌市内の町内会連合会に簡易保険の「保険料払込団体」を九月末で
解散するよう求めている問題で、同支社が払込団体の加入者（保険契約者）に「団体は廃止させていただくことになったので、
十月以降、他の払い込み方法に変更していただく必要がある」と、文書で通知していることが分かった。

　町内会連合会側と札幌市は「話し合いの最中に一方的に契約者に通告するのは不誠実」と反発している。

　文書は口座からの自動引き落としなどへの払い込み方法の変更を求めた上で「変更のないまま、
期間内に保険料の払い込みがないときは、保険契約は効力を失う」と通告している。道支社が今月初めから、
各地区の郵便局長名で市内の契約者（二十三万件）に送っており、月内に送付を終える予定だ。

　これに対し、南区連合町内会長連絡協議会は「適正な運営が可能と判断された場合は団体を継続すると
公社は説明してきたが、その約束をほごにして地域を混乱させている」として、文書の撤回を求める申し入れ書を道支社に送付した。
ほかの町内会連合会にも反発が広がり、札幌市は口頭で抗議した。

　文書の送付について、道支社は「九月に間に合わせるためには、今から準備が必要」と説明している。

「ひかりあれ」は自立環境にない　生活保護で札幌市長　　2006/07/15 07:47

　上田文雄札幌市長は十四日の定例記者会見で、アルコール依存患者らの社会復帰を支援する
任意団体「ひかりあれ」（本部・福岡）が運営する「ひかりあれ札幌」の入所者による生活保護費の受給申請を却下した理由について、
「自立していくための施設としては厳しいと判断した」と述べ、同施設は入所者が自立性を高める環境にはないとの見方を示した。

　上田市長は「アルコール依存症の人の生活保護費は、自立まで過渡的に必要な保障」と説明した上で、
「保護費受給者は自立性を高めることにお金を使ってもらわなくてはならない。（申請者は）受給要件を満たしていなかった」と述べた。

　「ひかりあれ札幌」は今年四月の開設後、入所者三人が生活保護費を申請したが、同市は「保護を要する状態でない」として五月に申請を却下した。


サマワ支援で感謝状要請　陸自、地元州議長らに　　2006/07/15 13:24

　【クウェート市１５日共同】イラク南部サマワで約２年半にわたって復興支援活動を続けた陸上自衛隊が、
地元ムサンナ州評議会の議長らに対し、撤収する陸自に感謝の手紙を書くよう求める書簡を送っていたことが、
１５日分かった。現地での評価を日本国内にアピールする狙いがあったとみられる。

　共同通信が入手した書簡はアラビア語で記され、小泉純一郎首相が陸自派遣部隊の撤収を発表する２日前の６月１８日付。
小瀬幹雄・第５次復興業務支援隊長が署名し、州評議会のドワイニ議長に送られた。

　書簡は、陸自支援の成果を「派遣部隊員の奮闘の結果」と指摘した上で「陸自隊員を含む日本国民に、あなたの手紙を伝えたい」
「あなたの手紙をいただきたい」などと要請。

日本軍司令部壕跡を公開　調査で軍靴など5000点発掘　【写真】　　2006/07/15 18:27

　沖縄県南風原町の国道改良工事現場で旧日本軍の「第３２軍司令部経理部壕（ごう）跡」が見つかり、
調査が済んだ壕の一部が１５日、一般に公開された。
　経理部壕は１９４４年夏から構築が始まり、全長約２キロとされる。兵士や学徒動員の女子生徒ら約３０００人が配属され、
沖縄戦が始まると野戦病院としても使われていた。
　今年４月から壕の一部の長さ約３０メートルが調査され、「渡辺隊　新谷正人」と書かれた歯ブラシやメガネなどの日用品、
銃弾や軍靴などの軍用品計約５０００点が発掘された。
　公開された壕は幅約２・５メートル、高さ約２メートル。泥岩で崩れやすいため、壁面や天井だけでなく床にも枕木を
敷き詰め「ロ」の字形に補強した丁寧な造りが特徴で、電灯や排水溝も整備されていた。


「橋から突き落とした」　畠山鈴香容疑者が供述　【写真】　　2006/07/16 06:37

「疎ましかった」と動機を供述　長女殺害で畠山容疑者　　2006/07/16

中川さんロシアへ　来年も一時帰国を希望　【写真】　　2006/07/17 07:35

　【千歳】終戦後も残留したロシアから一時帰国し、美唄市の妹宅に滞在していた中川義照さん（７９）が十六日、
ロシア・カルムイキア共和国の自宅へ戻るため、新千歳空港からユジノサハリンスクに向かった。
　中川さんは二日に道内入りし、美唄市内で家族の墓参りをしたほか、親せきを訪ねたり、カラオケを楽しんだりしたという。
　一時帰国について「きょうだいが元気で暮らしていてうれしかった」と笑顔で振り返ったが、
「墓の前では胸がいっぱいになった」と声を詰まらせた。また、永住帰国に関しては「まだ分からない」と話した。
　空港では妹四人やその家族、日本サハリン同胞交流協会の会員ら約二十人が見送った。
中川さんは涙を流しながら一人一人と抱き合い、出発口に入った後も大きく手を振って別れを惜しんだ。
　家族によると、中川さんは来年四月か九月に、再度の一時帰国を希望しているという。

＜写真：涙ぐむ妹の肩を抱きながら、別れを惜しむ中川義照さん（右）＞


「お試し移住」はいかが？　都内でセミナー３０人が参加　道内自治体ＰＲ　【写真】　　2006/07/16 07:18

菅原市長４選不出馬　旭川　　2006/07/16 06:50

　【旭川】旭川市の菅原功一市長（６２）は十五日、任期満了に伴う十月二十九日投開票の同市長選に出馬せず、
三期限りで勇退することを決め、関係者に伝えた。北海道新聞の取材に対し、菅原市長は「市を取り巻く状況が激変し、
市民が旭川の将来を真剣に考えなければいけない時期に来ている。街づくりを白紙で考えてもらうには、
出馬しない方が良いと判断した」と述べた。

　菅原氏は旭川市出身。旭川商業高卒業後、衆院議員秘書を経て一九七五年、同市議に初当選し二期務めた。
九四年、道議二期目の途中で同市長選に出馬して初当選した。

　旭山動物園に大規模な予算を計上し、入場者全国二位に押し上げる手腕を振るう一方、
三期目には当時の市助役らが公職選挙法違反で逮捕され、市議会が辞職勧告決議を可決するなど、苦しい市政運営も強いられた。

　同市長選にはこれまでに、民主党が党道６区総支部副代表の西川将人氏（３７）擁立を固め、元自民党道議の東国幹氏（３８）、
自民党市議の安住太伸氏（３６）、道東海大助教授の神崎実氏（４４）が出馬の意向を表明している。

夕張財政再建　抜本策「年度内着手を」　三セク支援見直しなど　道、前倒し催促へ　　2006/07/16 07:22

　道は十五日までに、財政再建団体入りを決めた夕張市に対し、観光事業の第三セクターへの支援縮小・打ち切りなど
抜本的な財政再建策に、本年度中に着手するよう促す方針を固めた。同市は来年六月以降に財政再建団体の指定を申請し、
二○○七年度を初年度とする再建計画をスタートさせる意向だが、それを待っていては本年度中に負債額がさらに膨らみ、
資金繰りの面でも金融機関の協力が得られないと判断した。

　夕張市では、「石炭の歴史村観光」と「夕張観光開発」の第三セクター二社に対する年間約三十億円に上る支援が、
市財政悪化の最大要因となっている。このため道は、本年度中に大幅な事業縮小や財政支援の打ち切りなどに踏み切るよう促す構え。
夕張市は三セク二社の存続を前提とした独自の再建計画を今秋をめどにまとめる方針だが、
道や金融機関の意向を踏まえた判断を迫られることになりそうだ。

　同市は六月に再建団体入りを表明したものの、幹部職員も含め予定通りボーナスを支給するなど、
具体的な歳出削減にまだ着手していない。こうした状況が続けば、来年三月末現在でまとまる同市の本年度決算でも大幅な歳入不足に陥り、
資金繰りに窮する事態が想定される。金融機関も「貸出残高の維持には応じるが、夕張市の赤字膨張に対して資金供給することはできない」
（道内金融機関幹部）として、今以上の新規融資（貸出残高の増加）には難色を示している。

　このため道は、遅くても来年度以降は確実に単年度黒字化できる財政構造を、本年度中に築いておくことが不可欠だと判断した。
市職員給与の大幅削減、市立病院運営の合理化などについても、前倒し実施を促す方針だ。

自治体の貯金３５％減少　交付税減で０６年度予算　　2006/07/17 16:59

　４７都道府県と１５政令指定都市の２００６年度の当初予算（普通会計）で、自治体の貯金に当たる財政調整基金と
減債基金の取り崩しが相次ぎ、０６年度末の基金は前年度比３５・０％減の計１兆３４３２億円となることが１７日までの総務省のまとめで分かった。
　基金の減少は、千葉、東京、愛知、兵庫以外の４３道府県と、さいたま、堺など５市を除く１０政令市。千葉県と堺市は前年度までに既に底をついている。
　景気回復で各自治体の税収は増えているものの、国・地方財政の三位一体改革に伴う地方交付税の削減と借金返済が予算を圧迫。
依然厳しいやりくりを強いられていることを示した。


畠山容疑者殺害自供　県警捜査に批判噴出　「豪憲君の死防げた」　住民、早くから疑う　　2006/07/17 11:51


９人全員を殺人で再逮捕　共謀と判断、生き埋め事件　　2006/07/17 17:41

　大阪府東大阪市の東大阪大４年藤本翔士さん（２１）ら２人が集団暴行を受け、生き埋めで殺害された事件で、
大阪、岡山両府県警合同捜査本部は１７日、藤本さんを殺害したとして、殺人容疑で、主犯格の無職小林竜司容疑者（２１）ら９人を再逮捕した。

　捜査本部は、小林容疑者が殺害を主導したとみているが、９人全員が現場に立ち会い、藤本さんが殺されると認識しながら
制止もしていないことから、殺害の実行行為に直接加わらなかった容疑者も共謀共同正犯に問えると判断した。
今後、９人の役割分担などをさらに詳しく調べる。

パロマ事故　道内死者さらに２人　　2006/07/17 07:03

　パロマ工業製のガス湯沸かし器による一酸化炭素（ＣＯ）中毒事故で、経済産業省が発表した１７件のほかに
１９９０年、北海道帯広市のアパートで男女２人が死亡していたことが１６日、分かった。安全装置が改造されていたことが原因といい、
問題はさらに拡大する可能性が出てきた。
　関係者によると、９０年１２月、帯広市の２階建てアパートで、１階に住む女性方の室内に設置された湯沸かし器の排ガスが充満。
女性と、上階の部屋に住む男性がＣＯ中毒で死亡した。
　湯沸かし器は、安全装置が作動しなくても点火が可能なように改造されていたことが判明したが、いつ誰が改造したかは分からなかったという。


８７年、苫小牧のパロマ死亡事故　協力業者が不正改造　　2006/07/17 07:27

　パロマ工業製のガス瞬間湯沸かし器で一酸化炭素中毒事故が相次いでいた問題で、パロマが事故原因とする安全装置の不正改造を、
苫小牧市内にある製品の修理や販売を行うパロマの「協力業者」の従業員が行っていたことが分かった。
　この湯沸かし器が原因で一九八七年、同市内のアパートで二人が一酸化炭素中毒で死亡した。パロマの小林弘明社長は十四日の会見で、
「下請けを含め、パロマでは不正改造はしていない」としていた。
　不正改造したのは、苫小牧市の「パロマサービスショップ」の当時の従業員。同ショップは全国にあり、パロマとは資本関係はなく、
パロマが顧客から依頼された修理などを代行する協力業者と位置付けられている。
　従業員は、排気ファンが停止した場合などに、ガス供給を自動的に遮断する安全装置の配線を変更し、装置が働かないようにしていたという。
　この不正改造は、九二年に札幌市内で起きたパロマ工業製の湯沸かし器による死亡事故をめぐる損害賠償請求訴訟で取り上げられ、
二○○二年二月の札幌高裁の判決文に、過去の事故事例として記載されていた。パロマの浦敏正・総務部次長は
「当社製品の修理を主に扱っている業者もあるが、他社製品の修理もしているのが一般的」として、同ショップとの強い結びつきについて、否定した。

パロマ　事故、８５年から把握　上層部には伝わらず　　2006/07/18 06:59

　パロマ工業（名古屋市）製のガス瞬間湯沸かし器による一酸化炭素（ＣＯ）中毒事故が頻発した問題で、
同社は十七日、今まで判明した十八件の事故すべてで、湯沸かし器の安全装置に不正改造があったことを確認したと明らかにした。
また、販売会社パロマ（同）の担当者は、一九八五年に最初の事故が発生した段階から、全事故について発生直後に全容を把握しており、
パロマも八八年に全国の営業所に不正改造を禁じる文書を配布していたことが分かった。

　パロマ工業製の湯沸かし器によるＣＯ中毒事故は、全国で八五−二○○五年にかけて十八件発生し計十七人が死亡。
このうち、道内は十一件、計九人が死亡している。

　問題が表面化した十四日、パロマの小林弘明社長は記者会見で、初めて事故を把握したのは九一年と説明。
また、不正改造を確認した件数を六件としていた。

　十七日になってこの説明内容を変更した理由について、パロマ工業総務部の浦敏正次長は
「（十四日の時点で）担当者らから裏付けが取れていなかったため」などと説明し、経済産業省から指摘を受けるまで、
各地の事故情報が上層部に上がっていなかった実態を認めた。
　九二年の中毒事故で死亡した札幌市内の男性の遺族らが、パロマなどに損害賠償を求めた訴訟の札幌高裁判決によると、
パロマが八八年に配布した文書は、「ガス器具の安全点検に関する注意」との表題で、修理業者や販売業者にも不正改造を行わないよう指示する内容だった。
　八五年に札幌で初の死亡事故が発生してから三年もたった後に、注意喚起の文書が配られたことについて、
浦次長は「（内部組織の）調査委員会で調べている段階。明らかになり次第、経過を公表する」としている。
　一方、北海道ＬＰガス協会の調べで、八七年の苫小牧市（二人死亡）と九○年の帯広市（同）の事故で、
いずれも湯沸かし器の電気コードがコンセントから抜けていたことが判明した。安全装置を不正改造すると、電気供給が止まって排気ファンが動かなくても、
湯沸かし器が作動し、ガスが燃焼し続ける可能性がある。
　経産省幹部は「（全国の）複数の事故でコードが抜けていたことは把握している。（中毒事故との）因果関係についてはこれから調べる」と話している。


イライラして突き落とした　畠山容疑者、動機を供述　【写真】　　2006/07/18 19:08

　秋田の連続児童殺人事件で、長女彩香ちゃん＝当時（９つ）＝を殺害したとして、
殺人容疑で再逮捕された畠山鈴香容疑者（３３）が、能代署捜査本部の調べに対し、
動機について「橋から帰ろうとしたら娘が駄々をこねたのでイライラして突き落とした」と供述していることが１８日、分かった。

パロマ事故で娘死亡　誠意ない対応に怒り　浦幌の吉田さん、形見の三味線手に　【写真】　　2006/07/18 14:29

　【浦幌】「謝罪などがなく、誠意が全くみられない」。パロマ工業（名古屋市）製のガス瞬間湯沸かし器による
一酸化炭素（ＣＯ）中毒事故が相次いだ問題で、一九九○年十二月十一日に帯広市のアパートで長女ひとみさん＝当時（２０）＝を
事故で亡くした十勝管内浦幌町の無職吉田茂夫さん（６８）は十八日、あらためてパロマの対応への怒りをあらわにした。

　ひとみさんは、同社製のガス湯沸かし器を作動させた際、何らかの理由で安全装置が働かないよう改造されていたため死亡したとみられている。
この事故では上の階に住んでいた男性＝当時（２７）＝も死亡した。

　当時、自宅で連絡を受けた吉田さんは長男と車で帯広に向かい、帯広署でひとみさんと対面したが、
変わり果てた姿に「本当にひとみなのか」と絶句したという。母親のヨシさんも心痛から二年後に、五十歳の若さで亡くなった。

　ひとみさんは、地元の高校卒業後、菓子職人になるのを夢見て帯広の菓子メーカーに就職した。一年目は会社の寮に住んでいたが、
二年目から習っていた民謡教室に近いアパートで一人暮らしを始めていた。

　吉田さんは今も時折、ひとみさんが使っていた三味線を取り出し、元気だったころを思い出している。

　「販売会社パロマ（名古屋市）の担当者は八五年に最初の事故が発生した段階で概要を把握していたが、早
急な対応をとらなかったことが被害の拡大を招いた」とし、「一日も早く当該機種の回収を行うと同時に、被害者に見舞金を払うべきだ」と話した。

＜写真：吉田ひとみさんの遺品を前に悲しみを語る父の茂夫さん＞

事故数は２７件、死者２０人　パロマが調査結果を公表　【写真】　　2006/07/18 18:25

　パロマ工業製ガス瞬間湯沸かし器による一酸化炭素中毒事故で、親会社のパロマ（名古屋市）は１８日、
社内調査の結果、経済産業省から指摘を受けた１７件以外にも１０件の事故を把握し、死者も５人増えたと発表した。
事故総数は２７件、死者は計２０人に上った。

　パロマ工業は調査対象となった１９８０年から８９年に製造した屋内設置型の半密閉式瞬間湯沸かし器７機種を無償で新型製品と交換する。

　パロマの小林弘明社長は会見で「（１４日の）前回発表より事故件数が増え、われわれの認識のなさをおわび申し上げる。
経営者としての責任認識がなく、申し訳なく思う」と謝罪した。同社長はこれまで、安全装置の不正改造が原因として責任を明言していなかった。

＜写真：記者会見で頭を下げ謝罪する、パロマの小林弘明社長（右から２人目）と父親の小林敏宏会長（右端）ら＝１８日午後３時８分、名古屋市瑞穂区のパロマ本社＞



もう１人殺されれば娘も…　小１男児殺害の動機供述　　2006/07/18 07:11

　秋田県藤里町の町立小１年米山豪憲君（７つ）が殺害された事件で、畠山鈴香容疑者（３３）が能代署捜査本部の調べに対し、
豪憲君殺害の動機について「もう１人子どもが殺されれば（４月に水死した）娘も誰かに殺されたことになると思った」との趣旨の供述をしていることが１７日、分かった。

イラク復興へ医療や雇用を　日本のＮＧＯ、治安悪化が壁　　2006/07/18 07:04

　イラク南部サマワで復興支援活動を続けてきた陸上自衛隊の撤退が十七日完了したことで、政府は今後、
政府開発援助（ＯＤＡ）に力を入れ、非政府組織（ＮＧＯ）とも連携する方針だ。国内のＮＧＯ関係者は、
医療のサポートや、現地の雇用創出につながる支援の重要性を訴えている。

　政府は多額の資金協力を決め、発電所改修など大規模事業も固まりつつあるが、現地に医薬品を送っている
「イラク救援・医療人ネットＯＳＡＫＡ」（大阪府箕面市）代表の武田勝文医師（６１）は「壊滅的な医療の支援を優先して」と訴える。

　イラクでは医薬品や医療器具、医師が不足し、「米軍が（イラク戦争などで）使った劣化ウラン弾で先天性奇形や
小児がんが増えているのに治療もできない」と説明。「イラク人医師に日本でがん治療の研修をさせたり自衛隊の医官が支援に赴けないか」と話す。

　ただ、治安悪化で日本人のイラク入りは難しく、学校修復に取り組む「ＪＥＮ」（東京）も現地の作業はイラク人スタッフに任せざるを得ない。
広報担当の戸倉由紀枝さんは「治安改善が重要。仕事がない不安などが反米感情を生む側面もある。雇用が創出される支援が必要」と言う。

　医薬品などを送っている「イラクの子どもを救う会」（大阪府吹田市）の西谷文和代表（４５）は五月に現地を訪れた。
「米軍は一般市民を容赦せず撃ったり逮捕し、夜間外出禁止で急病人を病院にも運べない。
これが大きな怒りを生み、治安を悪化させ、復興支援の最大の障害になっている」

　西谷代表はこう指摘し「医療と水、電気などの支援は重要だが、治安改善が大前提。そのためには米軍の全面撤退が不可欠」と強調している。

紀子さま「前置胎盤」　９月初めの出産も　　2006/07/18 20:19

　宮内庁の金沢一郎皇室医務主管は１８日記者会見し、懐妊中の秋篠宮妃紀子さまは、胎盤の位置が低くずれ、
出血の恐れがある「前置胎盤」の状態であると発表した。胎児の発育は順調という。
会見には主治医の愛育病院（東京都港区）の中林正雄院長も同席した。

　金沢医務主管と中林院長によると、先週の超音波検査により、胎盤が子宮口の一部をふさぐ「部分前置胎盤」と診断された。
帝王切開が必要という。紀子さまは妊娠８カ月で９月末に出産予定だが、９月初めか中旬に早まる可能性がある。
現在は出血や痛みなどの症状は一切ない。

　すぐに入院の必要はなく、当分安静にするが、出血などの症状が出た場合には入院が必要になる。
前置胎盤により、早期の出血や、感染、早産の事態が生じる危険性が高いという。



トヨタが２６万台余リコール　日野も1900台　　2006/07/18 21:00

　トヨタ自動車は１８日、２００１年に生産した乗用車「ヴィッツ」「ｂＢ」「カローラ」「ファンカーゴ」など１２車種、
計２６万８５７０台のリコールを国土交通省に届けた。

　エンジンの動力を伝える「クランクシャフト」の回転角度を検知するセンサーの不具合で、最悪の場合、
走行中にエンジンが停止する恐れがあり、１１２件の不具合が報告されているという。

　日野自動車も同日、アース線を接続する部品の強度不足でエンストする恐れがあるとし、計１９１３台（０４−０５年生産）をリコール。
対象はトラック計５車種で、日野の「デュトロ」のほか、日野が製造してトヨタが販売した「ダイナ」「トヨエース」も含まれている。

夕張市再建策　市長給与減額５割に　助役４割　職員も検討　　2006/07/19 07:00

　【夕張】財政再建団体入りを決めた夕張市は十八日、すぐに着手できる経費削減策として、
後藤健二市長の給与を条例で定めた額の五割、中島秀喜助役の給料を同四割、それぞれ削減する方針を固めた。
近く実施する。一般職についても今後、削減の方向で職員団体と調整に入る。後藤市長が十九日に記者会見し明らかにする。

　市条例で定めた後藤市長の給与月額は八十六万二千円。市長就任直後の二○○三年七月から、
財政難を理由に六十九万九千円に減額している。今回の削減後は四十三万一千円となる。

　条例による助役給料は六十九万九千円だが、やはり○三年、六十一万五千円に減額されていたが、
さらに四十一万九千四百円に下げられる。教育長、監査委員なども減額する方針。

　管理職、一般職についても、給料を減額する方針で、管理職は特別職と同時実施の方向で調整する。
一般職については、給料削減のほか、二十三種類ある特殊勤務手当の縮小・削減や、
職員の一割弱いる夕張市外に住む職員への住宅手当のカットも視野に入れている。

　夕張市は当面の対策として、市単独の事務事業の見直しも進めており、
「ゆうばり夏まつり」への補助金四百八十万円を百万円に減額したほか、「紅葉まつり」への補助金百万円は取りやめた。
今後、市営住宅の修繕費一億四千四百万円なども、大幅減額する可能性もある。黒塗りの公用車に関しても廃止の方向で調整する。

　経費削減策については、高橋はるみ知事が十四日の記者会見で、早急に取り組むよう求める考えを表明していた。

江差町長選　浜谷氏が再選　　2006/07/19 09:15

　【江差】十八日告示された桧山管内江差町長選は同日午後五時で立候補の届け出を締め切った結果、
現職の浜谷一治氏（６１）＝無所属＝以外に届け出がなく、同氏の無投票再選が決まった。

　町議補選（欠員一）には三人が届け出た。投票は二十三日、即日開票。

◆江差町長選当選者
浜谷　一治　６１　無現
はまや・かずはる
町長（町福祉保健課長、町商工観光課長）江差高校卒、本籍上ノ国町、当２



Ａ級戦犯分祀に期待　中国共産党部長が古賀氏に　　2006/07/20 01:27

　自民党の古賀誠元幹事長は１９日、中国の曽慶紅国家副主席、武大偉外務次官、中国共産党の王家瑞対外連絡部長と
北京市内で相次いで会談した。王氏は、古賀氏が提起している靖国神社のＡ級戦犯分祀論について
「日本国内で受け入れられるのであれば、一つのいい方向だ」と述べ、日中関係が冷え込む要因となった靖国問題の解決策として期待を示した。

　曽氏は「いろいろ大きな問題を抱えている日中関係は、政治的に心配されることがある」と暗に小泉純一郎首相の靖国神社参拝を批判。
古賀氏は「日中関係の発展を続けるため、政治的な困難を乗り越える努力が必要だ」と関係改善の必要性を強調した。

左派弱体化へ秘密資金　米ＣＩＡ、保革両勢力に　　2006/07/19 10:57
　【ワシントン１８日共同】米中央情報局（ＣＩＡ）が１９５０年代から６０年代にかけて、
日本の左派勢力を弱体化させ保守政権の安定化を図るため、当時の岸信介、池田勇人両政権下の自民党有力者と、
旧社会党右派を指すとみられる「左派穏健勢力」に秘密資金を提供、旧民社党結党を促していたことが１８日、分かった。

　同日刊行の国務省編さんの外交史料集に明記された。
同省の担当者は「日本政界への秘密工作を米政府として公式に認めたのは初めて」と共同通信に言明した。

　米ソ冷戦が本格化した当時、日本を反共の「とりで」にしようと、自民党への支援に加え、
左派勢力を分断する露骨な内政干渉まで行った米秘密工作の実態が発覚。
日本の戦後政治史や日米関係史の再検証にもつながる重要史実といえそうだ。



経産局、道など連絡会議を設置　パロマ事故　　2006/07/19 08:02



防衛庁の報道規制を拒否　陸自の帰国第１陣出発で　　2006/07/19 17:48

　【クウェート市１９日共同】陸上自衛隊の帰国第１陣約２００人のクウェート出発にあたり、防衛庁は写真撮影などの
取材設定をしながら「安全確保」を理由に「報道は日本到着後」とする規制を報道各社に通告した。
共同通信を含む大半は「クウェート到着後の部隊の安全は確保されている」などとして、拒否した。
　防衛庁幹部は「出国が報道されることによって、空港や航空会社に『爆弾を仕掛けた』といった
嫌がらせ電話がかかってくるなどの可能性が排除できないため」としている。
　通告は１８日午後（日本時間１９日未明）にクウェート市内のホテルで行われた定例ブリーフィングであり、広報担当者が説明した。

不正受給4100万円に増　児童・福祉施設スカイラーク、送迎費水増し判明　札幌市修正　　2006/07/19 08:18
　札幌市の障害者支援費を不正受給した同市北区の特定非営利活動法人（ＮＰＯ法人）「スカイラーク美空」（雲雀（ひばり）孝毅理事長）に対し、
市は十八日までに、最終的な不正受給額を約四千百万円とした。近く、同法人に返還を求める文書を送付する。

　同法人は、児童デイサービスセンター「スカイラーク美空」と、併設の居宅介護事業所「スカイラークルピナス」を運営。
定員を上回る利用者を受け入れるなどして、支援費を不正に受給し、市が両施設の事実上の指定取り消し処分に当たる
「指定辞退勧告処分」を六月三十日に出した時点での不正受給額を約三千七百万円と見込んだ。

　しかし、その後の調査で送迎費も人数を水増しして請求していたことが分かり、最終的な不正受給額は約四千百万円になった。
同法人は、七月末での事業廃止届を市に提出した。市によると、同法人には複数の法人から事業継続の打診があり、
来年度の施設移譲を視野に交渉が続いているという。


無償交換問い合わせ相次ぐ　パロマ湯沸かし器事故　　2006/07/19 13:29

　パロマ工業（名古屋市）が製造したガス瞬間湯沸かし器による一酸化炭素中毒事故で、同社は１９日、
屋内設置型の湯沸かし器７機種の自主回収と無償交換を始めた。同日朝から問い合わせの電話が殺到しているという。

　７機種は１９８０年から８９年、親会社のパロマ（同市）が約２６万台販売した。

　問い合わせは２４時間受付の専用相談窓口、フリーダイヤル（０１２０）３１４５５２まで。

　対象機種は、ＰＨ−８１Ｆ、ＰＨ−８２Ｆ、ＰＨ−１０１Ｆ、ＰＨ−１０２Ｆ、ＰＨ−１３１Ｆ、ＰＨ−１３２Ｆ、ＰＨ−１６１Ｆ。

吉本興業が山本さんを解雇　「極楽とんぼ」のタレント　　2006/07/19 01:44

　吉本興業は１８日、お笑いコンビ「極楽とんぼ」の山本圭一さん（３８）との契約を同日付で解除したと発表した。
「未成年者との飲酒やみだらな行為があったため」としている。同日までに道警函館西署に、
女性からの被害届が出されており、同署は女性に暴行した疑いで捜査を始めた。

　吉本興業は「プライバシー侵害の恐れがある」として、詳細を明らかにしていないが、
山本さんはタレント萩本欽一さんが監督を務めるアマチュア球団「茨城ゴールデンゴールズ」に所属しており、
１７日に函館市内で同球団の試合が予定されていた。

　道警によると、山本さんが１６日夜に函館西署管内で行った行為について、翌１７日に女性から被害届が出されたという。

　山本さんは２００２年にも、東京都町田市の桜美林大で開かれた学園祭で、下半身を露出したとして公然わいせつ容疑で書類送検されている。


「すべての芸能活動中止」　山本さんと吉本興業が謝罪　　2006/07/19 20:59

　お笑いコンビ「極楽とんぼ」の山本圭一さん（３８）が少女（１７）に暴行したとして北海道警に任意で事情聴取されたことを受け、
専属契約を解除した吉本興業の水上晴司取締役らは１９日、同社東京本部（東京都千代田区）で会見し謝罪するとともに
「すべての芸能活動を中止致します。申し訳ございませんでした」との山本さんのコメントを発表した。

　会見で水上取締役らは「関係者やファンの方々に、ご迷惑をお掛けしたことを深くおわび致します」と謝罪。
「あらためて（所属タレントやスタッフの）法令順守の意識を強めたい」と述べた。

夕張市、一般職の基本給１５％減へ　　2006/07/19 16:00

　【夕張】財政再建団体入りを決めた夕張市がすぐに着手できる経費削減策として、
一般職の基本給を一律１５％削減する方針を固めたことが十九日、分かった。
同市は近く、職員団体に提案、同意を得られれば、八月中にも臨時議会を開き、
後藤健二市長ら特別職の給与削減と同時に九月一日から実施したい考えだ。
　後藤市長が同日午後、記者会見して明らかにする。二十日には札幌市内で、
同市が一時借入金などの融資を受けている二十の金融機関に対しても説明する。
　一般職の給与削減では、基本給の削減のほか、夏、冬の期末手当に関し、
本年度は月給の年四・四五カ月分の支給となっているのを一カ月分削り、年三・四五カ月分とする。
夕張市外に居住する市職員の住宅手当のカットも打ち出した。
これにより、本年度は一般職だけで三億八千七百万円の削減効果を見込む。
　一方、特別職の給与削減は、後藤市長が月給の５０％、助役が同４０％削減することが明らかになっているが、
教育長も同２５％削減する。教育長の月給は四十四万千七百円となり、市長の四十三万一千円、
助役の四十一万九千四百円を上回る。三人の特別職については、十二月の期末手当は支給しないことも決めた。
特別職分の削減効果は本年度分で千五百万円。

夕張市、人件費削減など報告　　2006/07/20 08:32

　夕張市の後藤健二市長は十九日、道庁で山本邦彦副知事と会談し、同市職員の給与削減などを柱とする
財政再建に向けた当面の経費削減策を報告した。山本副知事は「債務が拡大しないための取り組みが必要だ」と述べ、
石炭の歴史村などの第三セクターの廃止・縮小を含む抜本的な事業の見直しを本年度中に実施するよう促した。

　後藤市長は会談で「事業（見直し）については結論の出たものから直ちに取り組みたい」と述べた。
山本副知事は「給与削減の決断は再建の一歩」と一定の評価を示す一方、
「年度内や中期的にやらなければならないものについて市役所を挙げて取り組んでほしい」と述べ、経費削減のさらなる上積みを求めた。
特に事務事業見直しに関しては「すべての事業について中止、縮小できないか検討を」と要請した。

　後藤市長は会談後、財政再建計画の策定に向けて、道職員の派遣を要請していることを明らかにした。
この点について道側は「市が再建計画策定のスケジュールを固めた段階で検討することだ」（幹部）と、現時点では難色を示している。

　会談に先立ち、夕張市で記者会見した後藤市長は《１》市長などの特別職の給与削減《２》一般職も基本給の１５％を削減、
期末手当の年間支給額を月給の一カ月分減らす−など、本年度から実施する人件費削減案の概要を説明。
公共料金については「再建計画の中でまとめていくことになる」として、本年度中は引き上げを行わない方針を示した。

安倍氏、いよいよ本格始動　政策アピールへ全国行脚　岩手皮切りに５カ所　　2006/07/20 08:34

　安倍晋三官房長官は十九日、格差社会是正に向けた「再チャレンジ」政策で国民の声を聴く「ふれあいトーク」を、
二十七日の岩手県を皮切りに八月六日まで全国五カ所で開催することを決めた。九月の自民党総裁選に出馬の意向を
固めている安倍氏にとっては、八月下旬にも行う出馬表明を前に、看板政策をアピールする全国行脚となる。
一方、対抗馬と目されながら沈黙の続く福田康夫元官房長官は、不出馬の観測がさらに広がり、
党内には安倍氏の独走を懸念する声も出始めた。（東京政経部　高須賀渉、小倉敦）

　安倍氏は岩手のほか京都、大阪などで農業者や障害者らと対話するほか、
自民党の「再チャレンジ支援議員連盟」（会長・山本有二衆院議員）が安倍氏の出張に合わせて三カ所で開く集会にも出席する。
北海道はすでに五月に札幌で再チャレンジのタウンミーティングを行っており、今回は来道の予定はない。

　安倍氏は十九日の記者会見で「再チャレンジ実施には国民の理解が必要。
実際に頑張っている人から直接話を聞くことも重要だ」と全国行脚の意義を強調した。

　最初の訪問先に民主党の小沢一郎代表の地元である岩手県を選んだことについて、
安倍氏周辺は「小沢氏の地元で意気込みを見せる」としており、視線は来年の参院選で対決する野党第一党の党首にも向かっている。

　一方、十六日に七十歳になった福田氏は最近、自らの心境について周辺に
「七十にして心の欲する所に従えども矩（のり）を踰（こ）えず」と論語の一節をそらんじたが、「心の欲する所」が何なのかは明らかにしない。

　福田氏は六月のインドネシア訪問以降、目立った活動をしていない。小泉純一郎首相が八月十五日に
靖国神社を参拝するかどうかを見極める戦略とみられていたが、最近は所属する森派議員のパーティーにさえ顔を出さず、「雲隠れ」の感も。
福田氏出馬に期待していた山崎拓前副総裁も十八日のテレビ番組で「中原にシカを追う心境ではないようだ」と出馬に否定的な見方を示した。

　総裁選に意欲を示す谷垣禎一財務相、麻生太郎外相も依然として低支持率にあえいでおり、自民党の片山虎之助参院幹事長は十九日の講演で
「（安倍氏の）独走は党のためにならない。イメージが良くないし活力もなくなる」と懸念を示し、安倍氏の有力対抗馬出現に期待感を示した。

総連施設の課税優遇１３減　自治体の固定資産税で　　2006/07/20 22:17

　総務省は２０日、在日本朝鮮人総連合会（朝鮮総連）の関連施設に対する２００６年度の
固定資産税の課税状況調査の結果をまとめ、課税減免の優遇措置を実施しているのは８５自治体で、
昨年度の９８自治体から１３減少したことが分かった。

　朝鮮総連本部、地方本部、支部などがあるとみられる１４０自治体を対象に調査した。
課税減免を中止したり縮小するなど、昨年度より厳しい措置を取ったのは２４自治体に上った。

　本年度に全額減免した自治体は４４（昨年度６３）、一部減免は４１（同３５）。減免せずに課税したのは４１だった。
優遇措置の取りやめなどを検討している自治体は８、回答を控えたのは６あった。



福島県知事実弟企業に１億円　水谷建設　　2006/07/20 02:24

　法人税法違反（脱税）の疑いで元会長水谷功容疑者（６１）らが逮捕された水谷建設（三重県桑名市）が２００２年９月ごろ、
佐藤栄佐久・福島県知事の実弟（６３）が経営していた福島県郡山市の有限会社に１億円を送金していたことが１９日、関係者の話で分かった。

　当時は実弟経営の衣料メーカーが水谷建設に社有地を売却した直後で、有限会社の店舗には佐藤知事の政治団体が同居していた。
東京地検特捜部もこうした経緯を把握。実弟宅を家宅捜索するなどして、資金提供の趣旨や使途などの捜査を続けているもようだ。

トヨタが国交省に報告書　ＲＶ車の部品欠陥放置事件　　2006/07/20 12:48


トヨタに２１日改善指示　対応不適切と国交省　　2006/07/20 19:53


騒音おばさんの上告棄却　最高裁、２００万円賠償確定　　2006/07/20 21:07

　ＣＤラジカセを大音量で鳴らし続け、隣家の女性に対する傷害罪などに問われた奈良県平群町の
“騒音おばさん”河原美代子被告（５９）に被害者側が損害賠償を求めた訴訟の上告審で、
最高裁第１小法廷（才口千晴裁判長）は２０日、河原被告の上告を退ける決定をした。
河原被告に２００万円の支払いを命じた２審大阪高裁判決が確定した。

　１、２審判決によると、河原被告は１９９１年ごろから、隣家夫婦と車の駐車位置や生活音をめぐって争うようになり、
抗議と称して深夜、早朝に大音量でＣＤラジカセを鳴らしたり、布団をたたきながら「引っ越し、引っ越し」と騒ぐなどした。

　１審奈良地裁は昨年１０月、夫婦の精神的苦痛の賠償として２００万円の支払いを命じ、大阪高裁も今年３月、河原被告の控訴を棄却した。

鈴木被告元秘書　多田被告、二審も有罪　受託収賄など共謀認定　東京高裁　　2006/07/20 14:06

　衆院議員鈴木宗男被告（５８）＝控訴審公判中＝の共犯として受託収賄などの三つの罪に問われた
元政策秘書多田淳被告（５４）の控訴審判決で、東京高裁（池田修裁判長）は二十日、
三つの罪について鈴木被告との共謀を認定して懲役二年、執行猶予四年を言い渡した一審東京地裁判決を支持、
多田被告の控訴を棄却した。

　同高裁で行われている控訴審でも、一審同様に全面無罪を主張している鈴木被告は苦しい立場に追い込まれることになる。
判決は、開発局発注工事をめぐる受託収賄と、林野庁の行政処分に絡むあっせん収賄の二事件で現金供与と請託を認めた業者の供述、
鈴木被告から働きかけを受けたとする開発局、林野庁側の証言について「客観的な証拠、事実に裏付けられているから十分に信用できる」
などと評価。多田被告の主張を「採用できない」と退けた。

　政治資金規正法違反事件については「（多田被告が）正規の資金としないように指示したと認められる」と指摘した。

　判決によると、多田被告は鈴木被告と共謀し、《１》鈴木被告が道開発庁長官に就任した一九九七年から九八年にかけ、
開発局の発注工事をめぐり島田建設（網走）から請託を受け計六百万円をわいろとして受け取った
《２》同被告が官房副長官に就任した九八年、国有林盗伐事件の行政処分に絡み、やまりん（帯広）から林野庁への働きかけを依頼され、
五百万円のわいろを受領《３》同被告の資金管理団体の九八年度収支報告書で収入欄から約一億円を除外するなど虚偽記載をした。

　控訴審で多田被告は「島田建設から現金を受け取っていない。やまりんから受領した現金もわいろではなく、
官房副長官就任祝いの政治資金」などと一審同様に無罪を主張していた。

昭和天皇、合祀に不快感　靖国のＡ級戦犯に触れ　【写真】　　2006/07/20 14:01

　昭和天皇が１９８８年、靖国神社のＡ級戦犯合祀（ごうし）に不快感を示す発言をしていたとする
当時の宮内庁長官、富田朝彦氏（故人）が書き残したメモがあることが関係者の話で２０日、分かった。
昭和天皇は１９７８年にＡ級戦犯が合祀されて以降、同神社に参拝していない。
メモは、明確になっていないその意図を探る貴重な資料であるとともに、小泉純一郎首相の靖国参拝にも影響を与えそうだ。

　関係者によると、富田氏は同庁次長時代を含め、昭和天皇との会話を手帳などに書き留めていた。
靖国発言のメモは８８年４月２８日付。メモによると、昭和天皇は「私は或（あ）る時に、Ａ級が合祀され、
その上、松岡、白取までもが」「だから私（は）あれ以来参拝していない。それが私の心だ」などと語ったと記されている。

　「松岡」「白取」はＡ級戦犯としてまつられている松岡洋右元外相、白鳥敏夫元駐イタリア大使を指すとみられる。

＜写真：富田元宮内庁長官が手帳に残した、昭和天皇が靖国神社のＡ級戦犯合祀について発言をしていたとするメモ＝２０日午前、東京・大手町＞

陳謝し、捜査協力を誓う　トヨタ渡辺社長が会見で　　2006/07/20 18:51



元明石署長らの時効成立　花火大会事故から丸５年　　2006/07/20 19:37

　兵庫県明石市で花火大会の見物客が歩道橋上で次々と転倒し、１１人が死亡した事故から丸５年を迎え、
２１日午前零時、警備の最高責任者だった当時の明石署長と副署長に対する業務上過失致死傷罪の時効が成立。
遺族会は２０日、集会を開き「元署長らの不起訴は不当」と訴えた。

　遺族は再三、元署長らの起訴を要請。神戸検察審査会も２度にわたって「起訴相当」と議決したが、
神戸地検は６月２２日に３度目の不起訴処分を決めた。

　この事故で、明石署元地域官ら５人が神戸地裁で有罪判決を受け、元市幹部１人を除く４被告が大阪高裁で審理中。
民事訴訟では、県などに計約５億６０００万円の支払いを命じた判決が確定している。

頭部の骨折に生活反応　秋田の連続児童殺人事件　　2006/07/20 02:24

　秋田の連続児童殺人事件で、畠山鈴香容疑者（３３）の長女彩香ちゃん＝当時（９つ）＝の骨折した頭の周囲に、
折れた時は生きていたことを示す生活反応があったことが１９日、分かった。
　骨折の程度から川に転落した際に折れたのか疑問があることも判明。畠山容疑者が突き落とした時の状況について
「一部は記憶にない。後で思い出す」などと供述しており、能代署捜査本部は、彩香ちゃんが鈍器などで殴られ、
落とされた可能性もあるとみて追及している。


昭和天皇発言メモ　首相「参拝影響ない」　Ａ級戦犯靖国合祀　個人の判断強調　　2006/07/21 07:58

　小泉純一郎首相は二十日、昭和天皇が靖国神社のＡ級戦犯合祀（ごうし）に不快感を示す発言をしていたとする元宮内庁長官、
富田朝彦氏（故人）のメモをめぐり、自身の靖国参拝に与える影響について「ありません。それぞれの人の思い、心の問題だ」と記者団に述べ、
今後の参拝がメモの存在で左右されることはないとの考えを明言した。一方、自民党内では首相の靖国参拝に批判的な議員から
Ａ級戦犯の分祀（ぶんし）を求める声が相次ぎ、靖国問題をめぐる論争が再び活発化した。
　首相が総裁選出馬時の公約である八月十五日の終戦記念日の参拝に初めて踏み切るかどうかもあらためて注目を集めることになった。
首相と距離を置く勢力は、参拝に積極的な安倍晋三官房長官が優位に立っている総裁選に与える影響も注視する構えだ。

　首相は昭和天皇の心境について「陛下におかれてもさまざまな思いがおありだったのだと思う」と述べた。
　そのうえで、今後の参拝については「あの人が、あの方が言われたからいいとか悪いとかいう問題でもない」と指摘。
「心の問題ですから行ってもよし行かなくてもよし、誰でも自由だ」と任期中の参拝を否定しなかった。
　またＡ級戦犯の分祀論について「宗教法人に対してこうあるべきだ（と）政府としては言わない方がいい。議論は結構だ」と述べ、
政教分離の観点から政府としては議論を見守る姿勢を強調した。
　無宗教の国立追悼施設に関しては「なかなか結論が得にくい」と述べ、議論が収束するのが難しいとの認識を示した。
　一方、安倍官房長官も二十日の記者会見で、首相の参拝について「首相自身が判断される」と述べた。

民主、候補公募動き急　山口教授に渡部氏…さらに数人　　2006/07/21 07:46

　来年四月の知事選に向けた民主党北海道の候補公募が、締め切りまで残り十日となって急展開してきた。
北大大学院教授の山口二郎氏（４８）に加え、二十日には旭川市出身の財務官僚、渡部康人氏（３８）の推薦を目指し、
大学教授や会社経営者らが推薦人集めを始めることが明らかに。このほか三井物産戦略研究所長の寺島実郎氏（５８）ら、
さらに数人を推す動きも出始めた。

　知事選候補への推薦の動きが最初に明らかになったのは山口氏。五月の公募開始以来、
主立った動きがないことに危機感を感じた同党の道議約二十人が六日、同党と政策面で共通点が多い山口氏に白羽の矢を立て、
公募に必要な道内有権者五百人の推薦人確保に向けて動きだした。

　一方、財務省の渡部氏は、これまでも旭川市長選などで名前が取りざたされたことがある。
今回は、高橋はるみ知事とは違い道内出身という点と、過去に財政再建団体となった和歌山県（農林課長、財政課長）への出向経験、
三十八歳という若さに注目が集まり、推薦活動が具体化することになった。

　このほか、前回知事選でも候補として一時浮上した寺島氏（空知管内沼田町出身）に対し、同管内などの市民有志が推薦人集めを開始。
前回知事選への出馬を見送った同党衆院議員逢坂誠二氏（４７）らの名前も取りざたされている。
五百人の推薦人確保のめどは立っていないが、道内の経済人も自薦で申し込みをしているという。

　同党が都道府県知事選で初となる公募制を始めた際には「本当に応じる人がいるのか」など、成否を疑問視する声もあった。
締め切り間際に推薦の動きが活発化してきたことで、最終的には複数の有力候補者がそろうことになりそうだ。

　今後は、党や連合北海道、道農連でつくる政権戦略会議で公募候補者の書類審査を行い、面接などを経て九月までに候補者を内定。
十月の党大会で正式決定する。ただ、候補者の大半が他薦で名前が挙がっており、出馬する意向があるかどうかを見極める必要がある。
また予備選挙を行うかどうかなど、選考基準の細かな部分は固まっておらず、同党は、選考方法の検討などに早急に取り組むことになりそうだ。

夕張市、９月末資金不足１８億円　追加融資金融機関に要請　　2006/07/21 06:51

　財政再建団体入りを決めた夕張市は二十日、取引金融機関を対象とする債権者説明会を札幌市内で開催した。
同市は九月末までに十八億五千二百万円の資金不足が生じるとの見通しを示し、それに対応するための
短期の追加融資を各金融機関に要請。再建団体入りを表明した六月二十日時点の一時借入金計
二百八十二億二千万円の残高維持も重ねて求めた。

　説明会には二十二の取引金融機関・団体が出席した。後藤健二市長は再建団体入りを決断した経緯や、
人件費削減など当面の歳出削減策の概要を説明した。来年六月をめどに財政再建計画を策定する方針を示すとともに、
それ以前でも歳出入の全面的な見直しで資金不足額の縮小に取り組む方針を示した。

　ただ公共事業代金など当面の資金不足額は八月末で七億三千五百万円、地方債の償還時期に当たる九月末では
十八億五千二百万円に達する見通し。このため同市は、来年度以降に優先返済することを条件に、
一時借入金の融資残高に比例して各金融機関が貸し出し増に応じる「協調融資」を要請した。

　第三セクター・公社分を含め三月末で約二百六十一億円ある長期借入金も、本年度内の返済期限分について
分割返済などへの条件変更を求めた。

　説明会には道幹部もオブザーバーとして出席し「現行制度上は自治体の債務不履行は起こりえない」
（荒川裕生地域振興・計画局長）と明言、同市の要請を側面的に支持した。会場での質疑応答で、強い反発はなかった。
ただ追加融資には慎重な金融機関もあり、同市との今後の個別協議は一部で難航も予想される。

夕張市長、三セク運営の博物館など「国、道に譲渡も」　【写真】　　2006/07/21 07:53

　【夕張】夕張市の後藤健二市長は、市が財政再建団体入りを正式表明してから一カ月となる二十日、北海道新聞社のインタビューに応じた。
後藤市長は多額の負債を抱え、再建計画策定で最大焦点となる第三セクターの観光事業に関し、
炭鉱遺産として価値の高い石炭博物館などは「三セクで管理できない場合は、国や道に運営を委託したい」との考えを示した。

　後藤市長が夕張市内の観光施設について、今後の運営や管理方法を示したのは、財政再建団体入りを表明して以来初めて。
後藤市長は「石炭の歴史村観光」と「夕張観光開発」の三セク二社は仮に廃止となっても、「収支だけで切ってはいけない事業がある」と強調した。

　具体的には、石炭の歴史村内にあり、国内で唯一の炭鉱模擬坑が併設されている石炭博物館と、
大正初期の木造建築で昭和天皇が宿泊したことでも知られる夕張鹿鳴館（旧北炭鹿ノ谷倶楽部）を挙げ、
「仮に三セクで運営できなくなっても、国や道に委託して、残したい」と、場合によっては、国や道に無償譲渡したいとした。

　一方、累積赤字が約四十億円あり、建物の老朽化のほか、医師、看護師不足から、
救急体制の維持が困難になってきている市立総合病院について、後藤市長は「総合病院でなくてもコンパクトな病院、
小さくても市民が安心できる病院にしたい」とし、再建計画の中で、国、道の協力を得ながら建て替えも視野に入れたいとの考えを述べた。

自民党道連、次期衆院選へ方針　５選挙区で候補公募　　2006/07/21 07:57

　自民党道連（会長・橋本聖子参院議員）は二十日、次期衆院選小選挙区で候補者不在の「空白区」となっている
１区（札幌市中央、南、西区）、４区（同市手稲区、後志管内）、７区（釧路、根室管内）、８区（渡島、桧山管内）、
９区（胆振、日高管内）の道内五選挙区で、早ければ七月下旬にも、候補者の公募を実施する方針を固めた。

　自民党は昨年九月の衆院選で、全道十二選挙区中、六選挙区で議席を得られなかった。
このうち五選挙区では候補者擁立のメドが立っていない。

　今回の公募について道連幹部は「透明性を確保し、地域のしがらみにとらわれない有能な人材を幅広く集めたい」としている。
公募資格や条件などの詳細は近く、党本部と協議の上、最終決定する。

　現職国会議員の国替えや、同じ選挙区で過去二回連続落選した候補者も対象に含まれる見通しという。


「協議の場」の法制化触れず　政府、地方６団体に回答決定　　2006/07/21 14:16

　政府は二十一日の閣議で、全国知事会など地方六団体が六月に提出した地方分権についての意見書に対する回答を決定した。
今年の骨太方針を踏襲し、国の地方への関与を縮小する「新分権一括法」の整備に前向きな姿勢を示す一方、
地方側が求めていた「国と地方の協議の場」の法制化には触れなかった。

　回答では、新分権一括法について「関係法令の一括した見直し等」によって、国の関与、国庫補助負担金の廃止・縮減を図ると明記。
国と地方の協議の場については「適時必要な機会を設け、地方と意見交換を行う」との表現にとどめ、
地方が算定に関与する「地方共有税」創設の要望には言及しなかった。

　竹中平蔵総務相が同日、総務省内で地方側の代表に回答を手渡した。
地方側は地方自治法に基づいて十二年ぶりに内閣に意見書を提出し、政府の回答は初めてだった。

自民総裁選、福田氏が不出馬表明　「靖国」争点化を回避　　2006/07/22 08:21

　福田康夫元官房長官は二十一日、九月の自民党総裁選に出馬しないことを決めた。同日夜、東京都内の自宅前で記者団に
「年も年だ。総合的に判断した」と明言した。これにより総裁選は、最大派閥の森派の大勢が支持し、
他派閥の中堅・若手にも横断的に支持を広げる安倍晋三官房長官の優位が一層鮮明になる中で、福田氏以外の候補が絡んでいく構図となる。
総裁選では麻生太郎外相、谷垣禎一財務相も出馬の意向だが、安倍氏との差が大きく、
山崎拓前副総裁ら「非安倍」勢力が対立候補を擁立できるかどうかが焦点だ。

　福田氏は「（不出馬は）最初から変わっていない」とした上で、決断の理由について、七十歳の高齢が「一番大きな事情だ」と強調。
また出馬の意向を固めている五十一歳の安倍氏と、靖国神社参拝やアジア外交などを争点に対決すれば、
党内や国論を二分して国益上好ましくないと考慮したことなどや、所属する自民党森派会長の森喜朗前首相に不出馬を伝えたことも明らかにした。

　ただ同じ森派の安倍氏を支持するかどうかについては「政策を見て考える」と述べるにとどめた。

　福田氏不出馬により、今後は総裁候補として名前が取りざたされている与謝野馨経済財政担当相、
額賀福志郎防衛庁長官らの動向が注目される。山崎氏自身も出馬の可能性に含みを残している。

　総裁選をめぐり自民党内では、小泉純一郎首相の靖国参拝に批判的な山崎氏らベテラン議員が、福田氏出馬に期待感を示していた。
福田氏も五月から六月にかけて、米国や東南アジア訪問など活発な議員外交で存在感を発揮した。

　しかし最近は森派の会合にも出席を控えるなど動きを止めて、支持率は下降。総裁候補を招待した
今月二十八日の自民党東京ブロック大会にも欠席を伝え、不出馬の観測が広がった。

　また、安倍氏が今月二十七日から全国行脚を始めるなど総裁選への動きを加速していることや、
態度表明が遅れれば党内で新たな候補擁立の障害となりかねないことにも配慮した。

浅沼建築士の免許取り消し　道、処分を実施　　2006/07/21 07:24

　道は二十日、マンションなどの構造計算書を偽造し、耐震強度の偽装を繰り返していた
札幌市の浅沼良一・二級建築士に対し、建築士免許を取り消す処分を行った。

　道によると、浅沼氏は一九九九年から、設計補助者として札幌市のマンションなど二十九棟の構造計算にかかわり、
自らの判断で耐震強度を偽装した。道はこうした行為を、建築士法で処分対象となる「不誠実行為」と認定。
偽装を繰り返していたことから、最も重い処罰の免許取り消しが妥当と判断した。
同日開かれた道建築士審査会が道の処分案に同意し正式に決定した。道が二級建築士免許を取り消したのは、
記録の残る二○○○年以降では初めて。

　また、刑事告発について道は、処分決定後に開いた記者会見で「（二級建築士の浅沼氏の行為は）補助業務で、
罰則の対象となりうる法律が見つからないので難しい」との考えを示した。

　浅沼氏による一連の耐震偽装問題では、道などの調べによると、構造計算書が不適切な建物は、
札幌市などに三十五棟（偽装の意図がなかった建物を含む）あり、うち二十三棟の強度が不足している。

札幌地検、元遠軽署員を起訴　道警の捜査情報漏えい　　2006/07/21 07:28

　道警の捜査情報を漏らしたとして、札幌地検は二十日までに、地方公務員法違反（守秘義務違反）の罪で、
旭川市秋月一の一、元遠軽署地域課巡査長の無職池田将晴容疑者（２６）を起訴した。

　起訴状によると、池田被告は四月上旬、札幌市中央区の読売新聞北海道支社に捜査対象者の供述内容などが入った
ＣＤ−Ｒ一枚を郵送。五月中旬には網走管内遠軽町内で、捜査情報が入ったＣＤ−Ｒ一枚
を駐車中の乗用車のワイパー部分に置き、所有者に拾われた。

　さらに同月下旬には、札幌市中央区の大通公園内の二カ所に、道交法違反事件の捜査報告書などのコピー数十枚を放置。
同区内に駐輪中の自転車のかごにも、捜査対象者の供述内容が保存されていたＣＤ−Ｒ一枚を置いた。
六月上旬には、捜査対象者の氏名や住所などが記載された書類を三カ所に郵送した。

　同被告は二○○二年に採用され、遠軽署に勤務。○五年六月に上司の携帯電話を隠したとして所属長注意処分を受け、
依願退職している。同被告はこれまでの調べに対し、「処分を受け、警察を困らせようと思ってやった」などと供述しているという。

高２標茶でバイク死　地検の不起訴「不当」　釧路検察審査会が議決　　2006/07/21 09:26

　【釧路】釧路管内標茶町で一九九九年十月、根室管内中標津町の高校二年木村悟さん＝当時（１６）＝が死亡した
オートバイ事故について両親が事件性があるとして告訴した問題で、釧路検察審査会は二十日、単独死亡事故として
不起訴にした釧路地検の処分を不当と議決した。同地検は再捜査し、あらためて処分を決める。

　同審査会は議決理由として、木村さんのヘルメットや軍手、靴が脱げていたことに、
事故の衝撃ですべて脱落することは考えられないと疑問を指摘。「遺体が不自然な形になっており、
何者かの行為で死に至らしめられたことも否定できない」と再捜査を求めた。

　釧路市内で記者会見した母親の富士子さん（４９）は「七年間苦しんできた。犯人は今も生きているので、必ず起訴してほしい」と話した。

　木村さんの両親は二○○三年十一月、暴行を受けて死亡した可能性が高いとして被疑者不詳のまま傷害致死容疑で告訴した。
道警釧路方面本部が「事件性を裏付ける証拠がない」として昨年二月に捜査を打ち切り、
釧路地検も同十二月、不起訴処分としたため、今年三月に審査を申し立てていた。


新・道石炭じん肺訴訟で国と原告１２１人和解　総額８億円を賠償　【写真】　　2006/07/21 14:10

　道内の炭鉱で働き、じん肺にかかったのは国が炭鉱に有効な粉じん対策を義務付けなかったためだとして、
原告患者二百二十九人（うち死亡した約五十人は遺族）が国に総額二十六億三千三百五十万円の損害賠償を求めていた
「新・北海道石炭じん肺訴訟」は二十一日午前、札幌地裁（笠井勝彦裁判長）で原告百二十一人と国が和解した。
国は計約八億円の損害賠償金を支払う。

民団執行部が総辞職　総連との和解で混乱　【写真】　　2006/07/21 21:45

　在日本大韓民国民団（民団）と在日本朝鮮人総連合会（朝鮮総連）の「和解」の共同声明をめぐる混乱の
責任を取り、民団の河丙●団長は２１日午後、東京都内で開かれた中央執行委員会で辞意を表明し、
金広昇議長、金昌植監察委員長を含む執行部計１１人の総辞職が決まった。辞職は９月１５日付。

　民団によると、任期途中での執行部総辞職は極めて異例。１０月２４日に臨時中央大会を開き、
次の団長を決める予定で、河団長は「あらためて信を問いたい」とし、再任に意欲を示した。

　委員会後、記者会見した河団長は「朝鮮総連との和解には反対が多く、手続きを性急に進めたのは失敗だった。
総辞職し、出直すことにした」と説明した。

＜写真：記者会見する民団の河丙●団長＝２１日午後、東京・南麻布の民団中央本部＞

（注）●は「金へん」に「玉」

首相が苦労ねぎらう　ドミニカ移民訴訟原告団　【写真】　　2006/07/21 20:15

　ドミニカ移民訴訟原告団の事務局長嶽釜徹さん（６８）ら３人は２１日、小泉純一郎首相の謝罪談話決定を受け、
首相官邸を訪問、小泉首相に面会した。原告団によると、首相は冒頭「長い間本当にご苦労されたんですね」と慰労した。



認知症の母殺害に執行猶予　京都地裁、行政批判　　2006/07/21 13:04

　介護疲れと生活苦から認知症の母親＝当時（８６）＝を合意の上で殺害したとして、
承諾殺人罪などに問われた無職片桐康晴被告（５４）に、京都地裁は２１日、懲役２年６月、執行猶予３年（求刑懲役３年）の判決を言い渡した。

　東尾龍一裁判官は判決理由で「毎日のように昼夜介護していた苦しみや悩み、絶望感は言葉では言い尽くせないものがあった」と述べ、
「命を奪った結果は取り返しがつかず重大だが、社会で生活する中で冥福を祈らせることが相当」と、執行猶予の理由を説明した。

　また、生活保護の受給で被告が社会福祉事務所に相談した際、「頑張って働いてください」と言われ、受給できなかったことを指摘。
言い渡し後の説諭で「介護保険や生活保護行政の在り方も問われている」と強調し、
「社会福祉事務所の対応に被告が『死ねということか』と受け取ったのが本件の一因とも言える。行政にはさらに考える余地がある」と批判した。

昭和天皇発言メモ　政治利用に安倍氏が不快感　　2006/07/22 08:25

　安倍晋三官房長官は二十一日午後の記者会見で、昭和天皇が靖国神社のＡ級戦犯合祀（ごうし）に
不快感を示す発言をしていたとするメモに関連して「陛下の言葉、存在そのものを政治利用してはならないというのは
政治に携わる者の常識だ」と述べ、Ａ級戦犯分祀（ぶんし）や国立追悼施設建設を求める
自民党内の靖国参拝慎重派の動きに不快感を示した。

　また安倍氏は同日、自民党の「平和を願い真の国益を考え靖国参拝を支持する若手国会議員の会」との会談で、
国立追悼施設に関し「遺族の立場からすると魂のないところにお参りする気持ちになるのか」と調査費計上に慎重な姿勢を示した。



首相の謝罪談話を決定　ドミニカ移民訴訟　【写真】　　2006/07/21 14:58

　政府は２１日午前の閣議で、ドミニカ共和国への日本人移住者が国に損害賠償請求した訴訟に関し
「当時の政府の対応により移住者の方々に多大な労苦をかけたことを、政府として率直に反省し、おわびする」などとした
小泉純一郎首相の談話を決定、発表した。
　安倍晋三官房長官は同日午前の記者会見で「ドミニカに移民した方々は大変な困難な中で苦労した。
司法判断とは別に政治判断を行った」と述べ、原告側の請求を棄却した６月の東京地裁判決とは異なる政治決着を図ったことを強調した。
　原告団は同日午前、東京高裁への控訴を取り下げた。首相は同日午後、原告団の代表者らと官邸で会い、謝罪の意を伝える。

秋篠宮さま苫小牧に　北大研究林を視察　【写真】　　2006/07/22 08:08

　【苫小牧】秋篠宮さま（４０）は二十一日、第四十回全日本高校馬術競技大会
（二十二日開幕・全日本高校馬術連盟など主催）出席のために開催地の苫小牧市に入り、同市内の北大苫小牧研究林を視察した。
　秋篠宮さまは同研究林内の施設で、模型などを通じて森林や動物の生態について説明を受けた。
シマフクロウの標本にも興味を示し、「どのあたりに生息しているのですか」と質問した。
　研究林内にも入り、ヒノキ科のニオイヒバやモクセイ科のアオダモなどを熱心に見入った。
その後、同市内のノーザンホースパークで開かれた馬術競技大会のレセプションに出席した。
　二十二日は同大会の開会式に出席した後、ウトナイ湖を視察。同日夕、東京に戻る。


公取委が士幌町農協に警告　資材購入を条件に融資、不公正取引の恐れ　　2006/07/22 08:11

　十勝管内士幌町の士幌町農協（森本勝組合長）が、組合員農家へ融資などをする見返りに、
農協からの農業資材購入を義務付けていたとして、公正取引委員会は二十一日、
独占禁止法違反（不公正な取引方法）の恐れがあるとして、同農協に警告した。

　政府は今年三月、独禁法違反に該当する恐れがある農協の行為に関し、
ガイドラインを作成する規制改革・民間開放推進三カ年計画を閣議決定している。
公取委は、今回の警告は農協の行為に対する公取委の考え方を示し、他の農協での類似行為の防止と、
農協の公正な競争を促す意味合いがあるとしている。

　公取委によると、士幌町農協は、農協組合員が「畜産事業勘定」「営農貸付金」と呼ばれる短期貸付金制度を利用する際、
同農協から配合飼料などを購入することを融資条件としていた。この結果、二○○四年度の組合員の資材購入では、
総額の８５％を同農協からの購入が占めていた。

　また、肉牛農家に対する土地や牛舎などのリース契約では、同農協以外からの農業資材購入や、
民間業者などへ肉用牛を販売した場合は「（農協は）無条件で契約解除できる」と契約書に記載していた。

　一九四七年施行の独禁法は、農協を経済的に弱い農家の集合体と位置付け、漁協や信用金庫とともに
同法の適用から除外している。ただ、不公正な取引をすれば、同法を適用すると定めている。

　公取委は昨年十月、資材購入の義務付けが不公正な取引に当たる疑いがあるとみて、
同農協などに立ち入り検査を行い、書類などの提出を受け、組合員から事情を聴いた。
別の融資制度を使って民間業者から資材を購入していた農家もいたほか、
今月上旬に同農協が改善策を申し入れてきたことなどから、従わない場合は罰則が適用される排除勧告ではなく、
強制力のない警告にとどめたという。

　農協の不公正な取引をめぐっては、熊本県八代市のＪＡやつしろが昨年三月に公取委から独禁法の警告を受けたほか、
同十一月に京都府亀岡市のＪＡ京都が立ち入り検査を受けている。

地震計詐欺事件の島村被告を保釈　札幌地裁　　2006/07/22 14:14

　札幌地裁は二十二日までに、共同研究相手から北大の海底地震計の売却代金として約二千万円を
だましとったとして詐欺罪に問われている元北大地震火山研究観測センター長、島村英紀被告（６４）の保釈を
認める決定をした。決定は二十一日付。

　札幌地検は同日、札幌高裁に抗告したが、同高裁は棄却した。島村被告は保釈保証金一千万円を納めた。
島村被告は起訴事実を否認しているが、同地裁は逃亡や証拠隠滅のおそれはないと判断したとみられる。


国後の２墓地を訪問　北方墓参団、第１班が根室帰港　　2006/07/22 08:10

不交付団体２４増の１７１に　地方交付税、２極化加速　　2006/07/22 19:55

　全国の都道府県と１８２０市町村（今年４月現在）のうち、税収が豊かで、国から地方交付税の配分を受けない
「不交付団体」が、２００６年度は前年度に比べ２４増え、１７１自治体（２都県、１６９市町村）に上ることが２２日、総務省のまとめで分かった。

　新たに不交付団体になったのは１県３４市町村。都道府県では１９９３年度以来、東京だけだったが、
今回、愛知が復帰。市町村では好調な景気を反映して１３年ぶりの名古屋市をはじめ愛知県内だけで９市が不交付団体に移行。
政令市ではさいたま、千葉両市も加わった。

　景気回復で法人関係を中心に税収が上がったほか、三位一体改革に伴う国から地方への税源移譲の効果とみられる。
業績のいい企業を抱える自治体と交付税を受けずに自立した財政運営が可能な自治体が増え、
交付税に依存する財政力の弱い自治体との２極化傾向がさらに今後加速しそうだ。

来春知事選、高橋陣営に緊張感　民主候補選び活発化、平静装い水面下で反応　　2006/07/23 08:00

　来春の知事選をめぐり、旭川出身の財務官僚を推す動きが表面化するなど民主党の候補選びが活発化する中で、
現職高橋はるみ知事陣営に緊張感が漂い始めた。高橋知事陣営は、こ
れまで再選に向け表立った活動を見せてこなかったが、一部からは再選戦略の加速を促す声も出ている。

　「彼は保守系の人と聞いている。民主党から出ることはありえない」。
民主党の候補公募に財務省の渡部康人氏（３８）を推薦する市民有志の取り組みが報じられた二十日、
道内選出の自民党国会議員は、こう言って出馬の動きをけん制した。

　自民党道連の伊藤条一幹事長は「民主党の候補探しに惑わされることはない」と述べ、表向き平静を装う。
だが、道庁の知事周辺が早速、渡部氏の情報収集に乗り出すなど、陣営は水面下で敏感な反応を示している。

　高橋知事は四月に再選出馬の意向を経済界に伝えた後、地方後援会の拡充に力を入れ、
これまで全道約七割の地域に後援会網を張り巡らせた。

　今後は、後援会づくりと並行して「現職としての仕事ぶりをＰＲし続ける」（周辺）ことを基本戦略に臨む構え。
初の赤字決算となった道財政の立て直しや、財政再建団体入りを決めた夕張市の支援策など、
道政の重要課題に正面から取り組む姿を道民に示すことで、再選の道を確実にしたいとの考えだ。

　そのためには、正式な出馬表明はぎりぎりまで遅らせた方が得策というのが陣営の判断だった。

　しかし、民主党の候補選びが七月末の公募締め切りを前に熱を帯び始めたことを受け、
自民党内からも「相手が決まるのなら、こちらも動きを加速させなければ」（幹部）との意見が出始めた。
公明党からは「地方後援会の組織づくりといっても、しょせんは自民党のコップの中の取り組みだ」として、
札幌など都市部の無党派層に訴える政策づくりを急ぐよう求める声も強まっている。

小沢、鳩山、横路３氏が政権交代へ結束ＰＲ　民主、札幌で　政治セミナー　　2006/07/23 08:03

　民主党北海道が二十二日に札幌市内で開いたセミナーで、小沢一郎代表は横路孝弘衆院副議長との親密ぶりを強く印象づけた。
九月の代表選での再選や、与党の過半数割れを目指す来夏の参院選に向け、党内基盤をより強固にする狙いがあるとみられる。

　小沢氏はセミナーで、党の基本政策について「社会保障制度や農業、安全保障、外交についてあいまいさが残る。
明確な考え方を示したい」と強調。

　横路氏は「代表選で小沢さんが方向性を示すことで参院選での与野党逆転、衆院選での政権交代の展望が生まれる」と述べ、
道内の民主党関係者にある小沢アレルギー払拭（ふっしょく）に努めた。

　小沢氏は、四月の代表就任時に前原誠司前代表の執行部を引き継ぐことで若手、中堅を取り込み、
代表選で争った菅直人氏を代表代行に、鳩山由紀夫幹事長を残留させて党内融和を進めてきた。
横路氏との協調は旧社会党系の横路グループに浸透し、党内基盤を盤石にする思惑がある。

　自民党幹事長を務めた小沢氏と、旧社会党出身の横路氏は安全保障分野などで政策に隔たりがあった。

　だが、両氏は二○○四年、安全保障をめぐる基本政策で、憲法九条の理想は守る一方、
自衛隊とは別組織の「国連待機部隊」を創設、国連決議を前提に多国籍軍に参加することで合意した。

　横路氏は六月下旬、党本部に小沢氏を訪ね、小泉政権で広がった各種格差のデータをまとめた冊子を手渡し、
代表再選に向け「内政に重点を置くべきだ」と提言。この日のセミナーでは
「自民党の政策と対抗する路線が国民の理解を得ている」と小沢氏を全面支援する考えを示した。

「不出馬」明言を説得　森氏が電話で福田氏に　　2006/07/23 18:53

　自民党の森喜朗前首相は２３日午後、金沢市内での会合であいさつし、福田康夫元官房長官の党総裁選不出馬に関し、
今月２０日夜、電話で「政治家として、どこかで何らかのメッセージを送るべきではないか」と説得したことを明らかにした。
福田氏は翌２１日、都内の森氏の個人事務所を訪ね、正式に不出馬の意向を伝えた。

　森氏は「福田氏は『一度も（総裁選に）出るとは言っていない。だからやめたとも言わない』とずっと言っていた」と指摘。
福田氏がこうした不出馬の意向を示唆し始めたのは先月だったという。



金総書記は合理的指導者　安倍官房長官　　2006/07/23 16:52

　安倍晋三官房長官は２３日、横浜市内で講演し、２００２年９月の日朝首脳会談で金正日総書記と会った際に
「論理的な話のできる、合理的な考え方をする指導者との印象を持った」と述べた上で、拉致問題解決を念頭に
「しっかり先を読めば、結果を追求できる」との認識を示した。

　また７月５日の北朝鮮のミサイル発射に関連し「北朝鮮は何をやるか予測しにくいという評論があるが、予測可能な国だ。
米国との２国間交渉する目的のためにミサイルを発射した」と指摘。１９９３年以来の朝鮮半島危機や
小泉純一郎首相の訪朝受け入れも米朝直接交渉が狙いとの見方を示した。

自第２陣１４０人が帰国　２９日には隊旗返還式　【写真】　　2006/07/23 15:50

　イラクから撤収した陸上自衛隊派遣部隊の帰国第２陣約１４０人が２３日、民間チャーター機でクウェートから羽田空港に到着。
これで、隊員約６００人のうち半数余りが帰国した。
　残る約２８０人も近くクウェートを出発。２９日には任務完了による派遣部隊の隊旗返還式が、
小泉純一郎首相も出席して朝霞駐屯地（東京）で行われる。
　帰国第２陣は、５月から医療指導、公共施設の修復などに従事してきた第１０次復興支援群の約１３０人と、
１月から現地の行政当局との連絡調整などに当たってきた第５次復興業務支援隊の約１０人。
　業務支援隊の要員は東京・市谷の防衛庁で家族と再会し、支援群の要員も関東などの出身部隊に帰隊した。

＜写真：イラクでの復興支援活動を終え帰国し、家族に迎えられる自衛隊員＝２３日午前、東京・市ケ谷駐屯地＞


人形２体流し実況見分　彩香ちゃん殺害で秋田県警　　2006/07/23 19:01

　秋田の連続児童殺人事件で、能代署捜査本部は２３日、畠山鈴香容疑者（３３）が長女彩香ちゃん＝当時（９つ）＝を
突き落とした大沢橋周辺から藤琴川に人形２体を流し、実況見分した。川で人形を使った見分は７月１０日に続き、２回目。

　人形は彩香ちゃんの体重程度と、より軽いものを用意、当時の服装と同じような材質の服を着せた。橋の真下の川岸から流し、
発見現場に流れ着くまでの時間や橋のたもとの水深などを調べた。

　人形は途中、川のよどみで止まったが、軽い方は約１時間２０分で、もう１体も約２時間で発見現場まで流れ着いたという。
今回は彩香ちゃんが遺体で見つかった当時より川の水位が１０数センチ低かったという。

「合祀、改めるべきだ」　靖国Ａ級戦犯で谷垣氏、分祀が望ましいとの考え　　2006/07/24 07:30

　谷垣禎一財務相は二十三日、ＮＮＫの討論番組で、靖国神社のＡ級戦犯合祀（ごうし）について
「のどに刺さったとげになっていることは間違いない。改められるなら改めたほうがいい」と述べ、
分祀（ぶんし）が望ましいとの考えを明らかにした。

　自民党総裁選で福田康夫元官房長官が不出馬を表明したことで、
小泉純一郎首相の靖国神社参拝に批判的だった党内の福田氏支持勢力を取り込む狙いがあるとみられる。
谷垣氏は「宗教法人の問題があるから、なかなか難しい」としながらも、
日本遺族会会長の古賀誠元幹事長が分祀を検討すべきだと主張していることについて「理解できる」と評価した。

　これに関連し、安倍晋三官房長官は横浜市内の講演で「分祀するかどうかは（憲法二○条で定める）政教分離の原則からいっても、
神社側、遺族会、遺族の方々が判断されることではないか」と述べ、分祀に慎重な考えを重ねて示した。


北見の中毒死同部屋で５カ月前急死　「息子もパロマの犠牲」両親訴え　【写真】　　2006/07/24 07:19

今夏の日本列島　梅雨明け大幅遅れ　偏西風蛇行前線が停滞、道内も日照不足　　2006/07/24 12:16

　この夏、日本列島の梅雨明けが大幅に遅れている。平年は十三日に梅雨明けする九州南部（鹿児島、宮崎）は
二十二日、記録的豪雨に見舞われた。関東も平年だと二十日だが、今週末以降にずれ込みそうだ。
気象庁は、列島上空を流れる偏西風が梅雨明けの時期に重なって南に蛇行し、梅雨前線の北上が抑えられたためと分析。
北陸や山陰、九州南部など各地の豪雨も、偏西風の蛇行により梅雨前線の活動が活発になったことが原因とみている。

　道内では、梅雨前線に近い太平洋沿岸や道南で雲が出やすい状況が続き、低気圧が道内上空をゆっくり通過する例が多く、
五月下旬から日照不足となった。

　気象庁気候情報課によると近年、関東の梅雨明けが八月にずれ込んだり、梅雨明け宣言が出せなかったりした年は
一九八二年、九三年、九八年、二○○三年。これらの年は、梅雨前線を北に押し上げる太平洋高気圧の勢力が弱かったが、
今年は七月中旬に猛暑をもたらすなど、勢力は強い。

　一方、九州や関東が例年なら梅雨明けを迎える今月中旬ごろから、偏西風が南に向かって蛇行した。このため、
梅雨前線が北上できず日本列島付近で停滞した上、寒気が南下して太平洋高気圧とぶつかり前線活動も活発化、各地に豪雨被害が出た。

　コメが不作となった九三年など、梅雨明けの遅い年は冷夏になることが多いが、気象庁は「今年は気温は高めで、
今のところ極端な冷夏の兆候はない」としている。

　大雨をもたらした偏西風の蛇行は二十四日から正常に戻りつつあり、札幌管区気象台は「道内の天候も次第に回復し、
今後は晴れる日が多くなりそうだ」としている。

初動捜査に疑問と寺田知事　秋田の連続児童殺人事件で　　2006/07/24 16:26

　秋田県の寺田典城知事は２４日の定例記者会見で、同県藤里町の連続児童殺人事件で再逮捕された
畠山鈴香容疑者（３３）の長女彩香ちゃん＝当時（９つ）＝殺害について「県警の初動捜査について疑問を持ったのは事実。
県警は考え方を県民に説明する義務があるのではないか。県民もそう求めているのでは」と述べた。

　彩香ちゃんの水死を能代署が当初、事故とみられると判断したことに関して「私自身も当時不安があった。
（事件と判明して）やはりそうなのかと思った」と指摘。今後の治安対策について
「この事件を特殊な例ととらえたらいいのかどうか、よく検証したい」と述べた。



苦しさ乗り越えよ」　首相が心構え、安倍氏に伝授　【写真】　　2006/07/25 07:08

　小泉純一郎首相は二十四日夜、東京・秋葉原で開かれた「五周年タウンミーティング」に出席し、
同席したポスト小泉最有力の安倍晋三官房長官に「首相にならなければよかったと思う時もあるが、
苦しさを乗り越えていくことに人生の面白さがある」などと、宰相の心構えを伝授した。
首相の出席は今回が最後の見通しだが、相変わらずの「小泉節」で会場を沸かせた。

全国首長アンケート　小泉改革に厳しい評価　合併「押し付け」、道州制「声反映されず」　　2006/07/24 06:52

　共同通信社などが市町村長らを対象に行ったアンケート結果からは、地方交付税の大幅削減などの影響から
「このままでは財政破たんという最悪の結果を招く」（岩手・町長）、「地方切り捨てだ」（徳島・町長）などと
小泉改革に対し厳しい評価が寄せられた。

　一九九九年四月から七年間の「平成の大合併」で市町村数は４０％減の千八百二十となった。
政府・与党が目標とする千程度まで合併を進めるのが理想と考えている市区町村長が３４％で最も多く、
次いで２３％が千五百程度が望ましいと答えた。

　ただ「（全国的に）さらに合併を進めるべきだ」としたのは、人口三十万人以上の自治体で５８％に上ったのに対し、
一万人未満では２８％と、小規模自治体の消極的姿勢が目立つ。合併に向け具体的な協議を進めているのも百三十四市町村で、
全体の７％にとどまった。

　平成の大合併に対しては「評価する」「ある程度評価する」という肯定的意見が７７％に達したが、
小規模な自治体では「国の押し付けだ」（北海道・町長）など否定的な声が多かった。

　都道府県制度を廃止し広域自治体に再編する道州制の導入は６７％が賛成。首長別では知事の６０％、
市長の８１％、町長の６１％が賛成だったが、村長は過半数の５５％が反対した。

　賛成理由は「地域特性に応じた行財政ができる」が４０％と最も多く、反対理由は「単なる都道府県合併になる」が４７％。
合併しなかった小規模自治体を中心に「住民の声が（行政に）反映されにくくなる」とする意見もあった。

全国首長アンケート　「合併さらに」３割　全国で２番目の低水準　道内　　2006/07/24 06:56

　全国市町村長に対する共同通信アンケートで「市町村合併をさらに進めるべきだ」と答えた割合は、
道内に限れば２９％にとどまり、全国平均の４８％を大きく下回った。これは鳥取県に次いで全国二番目の低水準。
道は現在の百八十市町村を五十九に再編する構想を進めているが、道内自治体の合併機運は盛り上がりを欠き、
「平成の大合併・第二幕」の前途多難ぶりが浮かび上がった。

　今年三月までの「平成の大合併」に対する評価も、道内では「評価しない」「あまり評価しない」が計３５％（六十三市町村）と、
全国平均の計２１％に比べ、合併に否定的な見方が多かった。

　具体的な取り組みについて「周辺自治体と協議したがまとまらなかった」と答える自治体が全国で三番目に高い６４％に達し、
合併問題に関する「協議疲れ」も見え隠れする。

　一方、道州制導入の是非に関しても賛成は６２％と、全国平均の６７％より低く、高橋はるみ知事が
「道州制特区推進法案を通じて道州制の先兵役を果たす」と意欲的な割には、物足りない数字だった。

　地域経済の今後の見通しについて「悪くなる」「どちらかといえば悪くなる」と答えた割合は計８３％と全国で最も高く、
道内景気の回復の遅れを象徴する結果となった。

　自治体の存続について不安を感じている割合は９８％で、「少子高齢化による人口流出」「地方交付税の削減」を
理由として挙げる自治体が目立った。

地方交付税、道への配分０．１％増　　2006/07/25 13:53

　竹中平蔵総務相は二十五日の閣議で、地方自治体に対する二○○六年度の地方交付税（普通交付税）の
配分額を報告した。道への配分は前年度比０・１％増の七千二十七億二千七百万円、
道内市町村は０・３％減の七千三百十五億九千百万円だった。
全国的には法人税収の伸びで交付税が抑制傾向にあるのに対し、
道内では景気回復の遅れから地方交付税への依存が続いている。

　全国の総額は同５・９％減の十四兆九千五百二十七億円。内訳は道府県分が同６・６％減の
八兆四千五百二十五億円、市町村分が同４・９％減の六兆五千二億円。道府県で増加したのは六道県だけだった。

　法人税収の伸びで財源不足額が減少したほか、三位一体改革による税源移譲が進み、交付税抑制につながった。
交付税が配分されない不交付団体数は前年度より二十四団体増えて百七十一自治体となった。
愛知県が十四年ぶりに復帰したのをはじめ、同県内や首都圏で不交付団体への移行が目立っている。

　一方、道内の不交付団体は前年度までと同様、原子力発電所の立地で国の財政支援がある後志管内泊村だけだった。

夕張市　再建団体、今秋にも申請　０５年度決算、赤字転落で前倒し　　2006/07/25 13:54

　財政再建団体入りを決めた夕張市の二○○五年度決算が黒字見込みから一転、赤字となることが二十五日、
道の調査で分かり、来年六月以降とされていた同市の再建団体の申請時期は早ければ今秋に前倒しされる公算が大きくなった。

　道によると、夕張市の○五年度一般会計決算が赤字になるのは、一般会計から病院事業会計に貸し付けていた
約十億円の返済が出納整理期間中（四−五月）に実行できなかったためだ。金融機関からの一時借入金の遅れによるという。
この結果、○五年度決算の赤字額は再建団体入りの基準（標準財政規模の２０％以上）である九億円を上回る。
夕張市は道の指摘を受け入れ、○五年度決算を赤字とする方針。

　また、他会計でも同様に出納整理期間を過ぎた不適切な会計処理が行われており、○五年度決算の赤字額は現時点で確定していない。
道は夕張市に対して、決算調整期間が終了する八月三十一日までに各会計の決算の洗い直しと修正を求めている。

　同市の○五年度決算が赤字となることについて、高橋はるみ知事は二十五日、訪問中の中国・瀋陽市で
「再建計画の策定と実施を強く促すことになる」と述べ、同市に対して計画の早期策定を求める考えを示した。

　夕張市は○五年度の一般会計決算が八十一万円の黒字見通しになるとして、団体入りの申請時期を○六年度決算が赤字で確定する
○七年六月以降と考えていた。

　しかし、○五年度決算の赤字が確実となり、九月定例市議会での議決を経た上で、再建団体入りの申請を前倒しする方向だ。

　道はこれまでの調査で、今回明らかになったような各会計間における出納整理期間外での不適切な処理は、
夕張市では二○○一年度から行われていたことを確認。「決算処理に対する夕張市の認識が甘かったのではないか」（地域振興・計画局）と指摘している。

「責任は重大」　後藤市長が陳謝　夕張赤字決算　【写真】　　2006/07/25 14:02

　【夕張】夕張市の後藤健二市長は二十五日、同市内で記者会見し、道から二○○五年度決算を赤字とするように
助言を受けたことについて「重く受け止め、決算の修正をしたい」などと述べ、九月の定例市議会で赤字決算を確定後、
本年度の早い時期に財政再建団体の申請を行い、再建計画もまとめる方針を示した。

　後藤市長は、出納整理期間後に会計処理をしたことについて、「責任は重大。誠に申しわけない」と陳謝した。
こうした対応の違法性に関しては、「地方自治法に反するとの思いはあったが、（資金が入ってこないので）やむを得ないと思っていた」と述べた。

　昨年度の夕張市の実際の赤字額は、二十八日の市議会財政再建調査特別委員会で公表するとした。

＜写真：出納整理期間後の会計処理について、記者会見で陳謝する後藤健二市長＝２５日、夕張市民会館＞

夕張市の起債認めず　投資的事業３億円分　総務省　　2006/07/26 01:15

　総務省は二十五日、夕張市が二○○六年度に発行を予定している地方債のうち、
投資的事業向けの三億三千二百万円分に同意しないことを決め、道を通じて同市に通知した。
同市の財政再建団体入りが確実なことから、徹底した事業削減が必要と判断した。
財政悪化を理由に同意を見送るのは極めて異例という。

　地方交付税の不足分を補う臨時財政対策債と減税補てん債の計二億五千九百万円分は同意する。
投資的事業向け起債については、すでに発注している事業の中止を含めて厳しく対応する。

　一方、夕張市とともに、知事の許可を得ない不適切な長期借り入れ（ヤミ起債）が問題となっている
歌志内市など五市町については、形式的に起債に同意した。

　だが、ヤミ起債分を含めて財政指標を計算し直した場合、一部自治体は起債制限の対象になることも想定される。
このため、投資的事業向けの起債に最終的に同意するかどうかは、道に慎重に対処するよう求め、
八月下旬にあらためて同省と道で協議する方向となった。

旭川市長ら不起訴　百条委の「偽証」　地検、嫌疑不十分で　　2006/07/25 07:01

　【旭川】旭川市議会百条委で虚偽の発言や証言拒否を繰り返したとして、
同市議会から地方自治法違反の疑いで告発された菅原功一市長について、
旭川地検は二十四日までに、「嫌疑不十分」などとして不起訴処分にした。
同じく同法違反の疑いで告発された市長の後援者の元学校法人理事長ら三人についても、
同様の理由で不起訴処分とした。

　告発状によると、菅原市長は二○○四年、同市長と後援者の不透明な関係を追及した百条委に、証人として出席。
元学校法人理事長が計画した高齢者住宅をめぐり、当時の上川支庁副支庁長に電話をかけた行為について、
「口利きではない」とするなどの虚偽証言を三十二回繰り返し、正当な理由なく三度にわたり証言を拒否したとされる。

　菅原市長は「議会には誠実に答弁しており、そのことが認められた」と話している。



詐欺容疑で札幌大生ら逮捕　「振り込め」で１億円以上　　2006/07/25 12:56

　警視庁と道警の合同捜査本部は２５日までに、借金返済名目の振り込め詐欺をしたとして、
詐欺容疑で札幌市の札幌大経営学部の学生杉中俊紀容疑者（２０）＝同市豊平区＝ら同大生２人と、
無職佐藤伸彦容疑者（２２）＝同＝ら計５人を逮捕した。
　警視庁によると、昨年８月ごろから東京都内を中心に約５０人から１億円以上をだまし取っていたとみられる。
大学のキャンパスなどで犯行の相談をしていたという。
　調べでは、杉中、佐藤両容疑者らは、今年２月に東京都葛飾区の女性（８１）宅に電話、二男になりすまし
「同僚と仕事を始めた時の借金をすぐに返さなければ」などとうそを言い、現金約４００万円を振り込ませるなどした疑い。

皇太子ご一家那須で静養へ　愛子さま歓声に手を振る　【写真】　　2006/07/25 07:34

　皇太子ご一家は２４日、静養のため栃木県の那須御用邸付属邸に入られた。ご一家での静養は、
今年３月の神奈川県・葉山御用邸以来で、８月中旬からはオランダで約２週間、静養する予定。
　皇太子さまは２９日に帰京、雅子さまと愛子さまはその後数日間、滞在する。
　３人が到着したＪＲ那須塩原駅前では地元住民ら約２００人が出迎えた。
　愛子さまは薄いブルーのワンピースに白いカーディガンを羽織り、手には白いハンドバッグ。
子どもたちから盛んに「愛子さま」と声を掛けられ、車内から皇太子ご夫妻とともに何度も沿道に手を振っていた。

＜写真：ＪＲ那須塩原駅に到着された皇太子ご一家＝２４日午後、栃木県那須塩原市（代表撮影）＞



イラク派遣全員が帰国　陸自最終２８０人が到着　【写真】　　2006/07/25 13:07

　陸上自衛隊のイラク撤収を現地で指揮した派遣部隊の山中敏弘群長（４５）ら帰国最終陣約２８０人が２５日午前７時半前、
民間チャーター機でクウェートから羽田空港に到着した。これで、イラクに駐留していた隊員約６００人全員の帰国が完了した。
　隊員は到着ロビーで先崎一統合幕僚長ら約４０人から拍手で出迎えられた。
山中群長は「１発も弾を撃たずイラクでの人道復興支援活動を完遂し、全員が無事帰国できてうれしい」と笑顔を見せた。
　約６００人の内訳は、５月から公共施設の補修などに従事した第１０次復興支援群の約５００人と、
１月から現地行政当局との連絡調整などに当たった第５次復興業務支援隊の約１００人。今月７日にサマワの宿営地から撤収を開始。
６陣に分かれて１１日間で全員がクウェートに入り、それぞれ１週間程度、同国に滞在して休息を取るなどした。

＜写真：イラクから帰国し、家族に迎えられる帰国最終陣の自衛隊員＝２５日午前、東京・市ケ谷駐屯地＞

療養病床削減に６割反対　行き場失う恐れ　　2006/07/26 07:32

　医療費削減のため政府が打ち出した療養病床の再編・削減について全国の市区町村長の６割近くが
「反対」の考えを示し、その多くが、患者の退院後の受け皿に不安を抱いていることが、
５―６月に共同通信社と加盟新聞社が協力して実施したアンケートで分かった。「賛成」は２割にとどまった。
市区町村長１８４３人のうち１８３７人が回答した。

　療養病床を抱える公立病院も多く、首長の半数以上が反対している現実は、
入院患者の受け入れ先が未整備なままでは、行き先のない高齢者が多く出かねないという厳しい見通しの表れといえそうだ。

　慢性病を抱える高齢者などが長期に入院する療養病床には、医療保険適用の医療型２５万床と、
介護保険適用の介護型１３万床がある。政府は、２０１１年度末までに医療型は１５万床に削減、介護型は全廃する方針。

歌志内などヤミ起債５市町　地方債条件付き容認　総務省　　2006/07/26 09:40

　夕張市の二○○六年度の地方債の一部が認められなかった問題に関連し総務省は二十五日、同市とともに、
知事の許可を得ない不適切な長期借り入れ（ヤミ起債）が問題となっている歌志内市など五市町については条件付きで起債に同意した。

　同省は五市町について、ヤミ起債分を含んで財政指標を計算し直した場合、一部自治体は起債制限の対象となることが想定されると判断。
このため、投資的事業向けの起債を最終的に認めるかどうかは、ヤミ起債の実態調査や是正策について
道から方針提示を受けたうえで、八月下旬にあらためて同省と道で協議する方向となった。

　地方交付税の不足分を補う臨時財政対策債と減税補てん債は、ほかの自治体と同様に同意した。

　一方、夕張市の投資的事業向けの起債三億三千二百万円分に同意しなかったことについて、総務省地方債課は
「災害対応などどうしても起債が必要な場合は最終的に許可することはあり得るが、徹底した事業見直しが大前提」としている。

賞金１億円の「野口英世賞」創設　アフリカ医療功績者に　首相発表　　2006/07/26 09:16

　小泉純一郎首相は二十五日、首相公邸でアフリカ連合（ＡＵ）のコナレ委員長と記者会見し、
アフリカの医療に貢献した人に贈る「野口英世アフリカ賞」の創設を正式発表した。

　新賞は、ノーベル賞に匹敵する一億円程度の賞金を予定。野口博士没後八十年に当たる
二○○八年に東京で開催されるアフリカ開発会議で第一回の授賞式を行う。

　首相は会見で「多くの世界の国の人が関心を持つ賞とし、アフリカと日本の関係をさらに発展させたい」と強調。
コナレ委員長は新賞に謝意を示すとともに「アフリカ連合は、日本の国連安保理常任理事国入りに賛同している」と述べた。

　新賞は、ガーナで黄熱病で客死した野口博士をたたえ、アフリカの感染症対策などで功績をあげた
全世界の個人や団体を対象に五年ごとに贈る。賞金は、ノーベル賞の一千万スウェーデンクローナ（一億四千万円）に匹敵する額とした。
政府は二十八日に、閣議決定する。

　首相は今年五月、新賞創設を「アフリカ訪問に向かう機中で発案」し、ガーナ訪問中に提案していた。

Ｆ１５訓練移転　騒音調査に不満　苫小牧市長が地域懇談会　　2006/07/26 08:08
　【苫小牧】在日米軍のＦ１５戦闘機訓練の空自千歳基地移転問題で、苫小牧市の岩倉博
文市長は二十五日夜、同基地の航路直下に当たる植苗地区の住民を対象に、就任後初の地域懇談会を開いた。
前市長の辞職で苫小牧市は身動きが取れない状態だったが、今回の懇談会で意思表示に向けた手続きが再開した。

　懇談会では、市が札幌防衛施設局に質問した三十項目に対する施設局の回答を公表。訓練の騒音を示す数値が、
航路直下の植苗地区よりも遠方の沼ノ端地区で大きかったため、住民から「住民生活の実態に則した調査を行っているのか」など、
回答に不満の声が相次いだ。

　これを受け、岩倉市長は「できるだけ早く、騒音についての具体的な数字を明らかにさせたい」と述べ、あらためて回答することを約束。
訓練受け入れの可否については「しかるべき時に判断したい」と明言を避けた。市は二十六日に沼ノ端地区、
二十八日に勇払地区で地域懇談会を行う。

　訓練移転をめぐっては、基地のある千歳市の山口幸太郎市長が今月七日に受け入れを表明。
岩倉市長は市長選で、受け入れの可否について「市民の意見を聞いた上で判断する」としていた。

小火器追加を受け入れ決定　矢臼別訓練で道、地元　　2006/07/26 08:06

　沖縄駐留米海兵隊が陸上自衛隊矢臼別演習場（根室管内別海町など）でのりゅう弾砲訓練に、
機関銃など小火器訓練の追加を求めている問題で、道と地元四町は二十五日、道庁で連絡会議を開き、追加訓練の受け入れを決めた。

　会議では《１》訓練開始前に地元と国による事前協議を開催し、訓練内容を確認する《２》小火器訓練が既に始まっている
王城寺原演習場（宮城県）の調査では騒音などの新たな負担増は軽微《３》一五五ミリりゅう弾砲と小火器による実弾訓練以上の追加はない−
などの条件が整ったことで、受け入れを最終判断した。

　焦点となっていた午後十時以前の夜間訓練の繰り上げについての確約はなかったが、別海町と釧路管内厚岸、浜中、標茶各町は、
事前協議の中で訓練時間の短縮を求めていく方針。

　山本邦彦副知事は会議後の記者会見で「（地元にとっては）苦渋の選択だったと思う。
道も負担軽減が図られるよう今後も努力を続ける」と述べた。米海兵隊による矢臼別演習場での今年の訓練は予定されていないため、
追加訓練は二○○七年以降となる。

ＪＲ不採用問題　国労、初の民事訴訟へ　損害賠償請求を柱に　　2006/07/26 07:18

　一九八七年四月の国鉄分割・民営化の際にＪＲに採用されず、九○年に道内の五百二十一人を含む千四十七人が
旧国鉄清算事業団を解雇された「ＪＲ不採用問題」で国労（佐藤勝雄委員長、組合員約一万七千人）本部（執行部）は二十五日、
旧国鉄の組合差別などで団結権侵害などの被害を受けたとして、国労として提訴する方針を固めた。二十七、二十八の両日、
静岡県で開く定期大会で提案し組織決定する。

　ＪＲ不採用問題で国労が民事裁判の原告となるのは初めて。被告は旧国鉄清算事業団を承継した独立行政法人鉄道建設・
運輸施設整備支援機構。訴訟は、損害賠償請求を柱に準備しているが、具体的な請求内容は固まっていない。

　最高裁は二○○三年十二月、不採用問題の責任はＪＲにはなく、あるとすれば国鉄や清算事業団、と判決で指摘した。
不採用をめぐり一部国労組合員が勝訴した昨年九月の東京地裁判決は、この最高裁判決から三年となる今年十二月で、
不当労働行為（不法行為）の時効が成立すると指摘。このため、これまで裁判によらない政治的解決を目指していた国労本部は
「その前に提訴することはやむを得ない」と判断した。

　国労本部は提訴後も従来どおり政治的解決を追求する構えで、裁判と政治の両面からこの問題の解決に向けて働きかけていくことになる。

　ＪＲ不採用問題は二○○○年五月、与党三党と社民党が調印した政治的解決の枠組みとなる四党合意について、
ＪＲに法的責任がないことを認めるという内容などをめぐり国労内部が混乱。受け入れ反対派が裁判を起こして合意は破たんしたものの、
その裁判が昨年九月、東京地裁判決で原告一部勝訴となっている。

　今回の定期大会では、不採用となりまだ提訴していない国労組合員約六百人が国労と共同原告になることも提案される。

リボン訴訟、教諭が敗訴　卒業式の「日の丸」抗議　　2006/07/26 12:28

　日の丸掲揚に抗議するリボンを胸に着けて卒業式に出席したことを理由に文書訓告処分にされ、
精神的苦痛を受けたなどとして、東京都国立市立第二小に勤務していた女性音楽教諭（都内の小学校勤務）が
都と国立市に４２０万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、東京地裁は２６日、請求を棄却した。
　金井康雄裁判長は「職務に専念していないことを理由とした今回の処分が社会通念上、著しく妥当性を欠き、
裁量権を乱用したものとはいえない」と判断した。
　判決によると、同小校長らは２０００年３月の卒業式の際、日の丸を屋上に掲揚。原告を含む複数の職員が抗議の意思表示などのため、
胸元に青いリボンを着けて式に出席した。市教育委員会は「公務員にふさわしくない行為で、職務に専念する義務に違反した」として、
原告を文書訓告処分にした。


国上告せず敗訴確定へ　厚木基地騒音第３次訴訟　　2006/07/26 16:48

　米軍と海上自衛隊共用の厚木基地（神奈川県）周辺住民約４９００人が騒音被害の損害賠償を求めた第３次訴訟で、
防衛施設庁は２６日、国に約４０億４０００万円の支払いを命じた２審東京高裁判決を受け入れ、上告しないことを決めた。
住民側は上告しない方針で、国敗訴が確定する。
　１３日の２審判決は国に賠償を命じた１審横浜地裁判決（２００２年１０月）を支持し「その後も大きな改善はない」として国の控訴を棄却した。
　一方で、住民側が求めた将来分の賠償なども退けた。
　防衛施設庁訟務室は上告断念の理由について「過去分の賠償が認められたものの、
住宅の防音工事実施による賠償額の減額が認められた点や、住民側が求めた将来分の賠償請求が退けられた点など、
これまでの司法判断の流れに沿っているため」としている。
　上告期限は２７日。住民側は２１日、防衛施設庁を訪れ、上告見送りを申し入れていた。

夕張市議会　定数１１、道内市で最少に　報酬は２０％削減　　2006/07/27 06:55

　【夕張】夕張市議会は２６日、会派代表者会議を開き、夕張市が財政再建団体入りすることを受けて
《１》議員定数を現行の１８から道内の市で最少の１１に減らす《２》市議報酬を約２０％削減する−
などを盛り込んだ議会独自の改革を行うことで合意した。必要な条例改正案は、市の人件費削減策と同時に、８月の臨時市議会で可決する。

　議会改革の最大の柱である議員定数の削減は、二○○七年の次期市議選から実施する。
昨年六月、現行定数の一八を一四に削減する改正条例を可決したが、市の財政再建団体入りに伴う市民感情などを考慮して、
さらなる削減が必要だと判断した。

　道内の市議会定数は現在、歌志内市の一二が最少で、三笠市も○七年から一二とする。各会派間の協議では、
「この両市を下回るべきだ」との意見で一致した。

　議員報酬は、今年九月から削減。議長は月額三十八万二千円を同二十九万円、副議長は同三十三万二千円を同二十六万円、
議員は同三十一万千円を同二十四万円とする。

　また市職員と同じく、十二月の期末手当を一カ月分減額。道内外の視察は今後、一切行わない。市議一人当たり月額八千八百三十円が
各会派に支給される政務調査費も廃止する。こうした削減額の総計は、本年度分で約千五百万円、来年度以降は年五千七百万円程度になる。

三木氏「いつケリ付く」　ロ事件「田中逮捕」３０年　　2006/07/26 23:54

　ロッキード事件で田中角栄元首相が逮捕されてから、２７日で丸３０年。当時の三木武夫首相が
東京地検特捜部の同事件担当検事で渡米中だった堀田力氏（７２）に「どのぐらいでケリが付くのか」と国際電話で
捜査状況を問い合わせていたことが分かった。堀田氏が明らかにした。質問には回答しなかったという。

　現場の検事への照会は極めて異例で、事件解明に政治生命を賭けていた三木氏の執念をうかがわせる。
三木氏や田中元首相ら事件関係者の多くは既に亡くなり、政治も検察も当時とは大きく様変わりしている。

　堀田氏によると、三木氏が国際電話をかけてきたのは、田中元首相が逮捕される約１カ月前の１９７６年６月。
堀田氏は翌月６日から始まるコーチャン元ロ社副会長への嘱託尋問のため、米ロサンゼルスにいた。

　同年３月、堀田氏は事件の米側資料の受け取りに必要な司法共助協定締結に向け、
当時法務省刑事局長の安原美穂氏（故人）とともに、官邸を訪問し、三木氏と会っていた。
このときも三木氏は「起訴はいつできる」などと尋ねたという。

ヤミ起債「緩やかな是正を」　首長ら道議会委に訴え　　2006/07/27 08:05

　【芦別】二十六日に芦別市で開かれた道議会産炭地域振興・エネルギー問題調査特別委員会の現地調査では、
知事の許可を得ない不適切な長期借り入れ（ヤミ起債）を行っている空知管内六市町の首長たちが一様に財政状況の厳しさを訴え、
緩やかな是正策を求めた。

　歌志内市の泉谷和美市長は、空知産炭地域総合発展基金からの「ヤミ起債」について、
「産炭地振興という目的に沿って借り入れたが、解決に努力しなければならない」と強調した。

　ただ各市町の「ヤミ起債」残高は六億七千万−十五億円。六市町側は「一括返済は難しい」という共通認識を示す一方、
具体的な是正策の提案はできなかった。このうち来年度から同基金の一部を取り崩して
生ごみの堆肥（たいひ）化事業を進める計画だった三笠市は、「（ヤミ起債の影響で）基金が使えなくなることを危惧（きぐ）している」と訴えた。

　財政再建団体入りする夕張市を除く五市町は、ヤミ起債の実態調査と是正策の内容次第で本年度の正規の起債が総務省から
制限される可能性もある。道議会側は現地視察を踏まえ、地元事情に配慮した解決策を国、道に求める構え。
是正策を取りまとめる道も「一括返済が原則だが、六市町の意向や財源の問題も考えなければならない」（経済部）と、頭を痛めている。

道・黒龍江省　提携２０周年、覚書に調印　北洋銀は経済協定　【写真】　　2006/07/27 08:06

　【ハルビン２６日鈴木徹】北海道と中国・黒龍江省との友好提携二十周年記念式が二十六日夕、
ハルビン市で行われ、高橋はるみ知事と同省の張左己省長が、「相互利益」の拡大を図る内容の覚書に五年ぶりに調印した。

　覚書は《１》経済、学術、文化など幅広い分野の人材育成《２》貿易、経済、観光分野での情報交換や人的交流
《３》環境分野での情報交換や技術協力、森林整備に関する民間交流−などの促進が柱。式に先立つ会談では、
張省長が「今回の覚書は実質的な交流をさらに促進するものだ」と意欲を示し、
高橋知事も「大学や企業などと連携して課題に取り組みたい」と応じた。

　さらに北洋銀も、同省商務庁と経済協力協定に調印。北洋銀の高向巌会長は「道が種をまいた交流を、
民間の力で結実させたい」と抱負を述べた。

　一方、北海道の農水産品などを紹介、販売する物産展が同日、ハルビン市内の遠大百貨店で開幕した。
カニやホタテなど生鮮品、コンブなどの加工品、菓子、レトルト食品など八十四品目が並び、
日本国内の一・五−二倍の価格ながら、売れ行きは上々。レストランのフロアに出店した札幌ラーメン店も、行列ができる盛況ぶりだった。

　初日の売上高は約一万二千元（日本円で約二十万円）で、店側の予想の二倍。同百貨店の何広川社長は
「値段が高くても品質が良ければ、ハルビンでも売る自信はある」と話していた。

＜写真：友好交流促進の覚書を交わし、握手する高橋はるみ知事（左）と黒龍江省の張左己省長＝２６日、ハルビン市内のホテル＞

民主、原発推進に転換　部門会議了承　党内になお慎重論　　2006/07/27 08:08

　民主党は二十六日の経済産業部門会議で、「過渡的エネルギー」と位置づけてきた原子力発電について、
推進する立場に方針転換する政策案を了承した。八月二日の「次の内閣」会合で最終的な意見集約を図るが、
慎重論も根強く、取りまとめできるかどうかは不透明だ。

　政策案は、原子力について「国内発電の約三割を占め、エネルギーの安全保障上、欠かせない」と指摘し、
その利用に「着実に取り組む」とした。処理が問題となっている使用済み燃料については、核燃料サイクル技術の確立を目指し、
高速増殖炉技術の研究開発を推進する。

　民主党は一九九八年の結党以来、旧社会党が村山富市政権発足時の九四年に原発を「過渡的エネルギー」とした政策を踏襲してきたが、
政権交代に向け、「より現実的な政策を明確にすべきだ」との声が強まった。電力業界の懸念を払拭（ふっしょく）し、
経済界の支持拡大を図る狙いもあるとみられる。

　しかし、慎重論も根強く、部門会議で「国民の不安を素直に受け止めるべきだ」との反論があったほか、
執行部内にも「『過渡的』でいい」との慎重意見がある。

　民主党北海道の鉢呂吉雄代表も「方針を簡単に変えるべきではない。原子力を他のエネルギーの代替にするにはリスクがある」と指摘している。

民主批判パンフ１００万部　警戒感反映？自民が作製　　2006/07/27 08:13

　自民党は民主党を痛烈に批判した小冊子「国会報告」を百万部作製し、二十六日から配布を始めた。
政策や公約以外をテーマにした冊子作製は異例。国会議員の支持者に配ったり、新人議員の街頭演説の資料として活用する。
　武部勤幹事長の指示で作製した。小冊子の内容は「自民党に反対すれば、政権強奪できると勘違いしている」と指摘したうえで、
民主党の国会対応を「ただ反対しただけ。理想や正義はみじんもなく、あるのは党の利益と野望のみ。
私利私欲のパフォーマンスに多くの国民は失笑している」とこき下ろした。
　小泉改革の負の遺産とされる格差問題についても「民主党の言うような結果平等社会にしたら、『全員負け組』の悲惨な未来しか待っていません」と反論した。
　徹底した批判を繰り広げるネガティブキャンペーンの背景には、小沢一郎代表就任後に勢いづいている民主党への警戒感の高まりがあるようだ。



米産牛肉輸入を正式決定　半年ぶりに再開　　2006/07/27 14:30

　牛海綿状脳症（ＢＳＥ）の特定危険部位である脊柱（せきちゅう）混入で米国産牛肉が禁輸となっていた問題で、
農水、厚生労働両省は２７日、輸入再開を正式決定した。政府は同日午後、内閣府食品安全委員会に再開決定を報告、
その後米国にも連絡する。

民総裁選　谷垣氏が立候補表明　「消費税は１０％程度に」　【写真】　　2006/07/27 13:55

　谷垣禎一財務相は二十七日午前、自民党谷垣派の臨時総会で、九月の総裁選について
「全身全霊を燃やし尽くし、この戦いを乗り切るつもりだ」と述べ、立候補を正式に表明した。
午後に党本部で記者会見し、政権公約を発表する。ポスト小泉の有力候補の中で正式表明は初めて。
一方、世論調査で先行する安倍晋三官房長官も同日午後、政府の再チャレンジ推進会議の「ふれあいトーク」で岩手県を訪問。
事実上の全国遊説の開始となり、総裁選はいよいよ本格化する。

　谷垣氏は出馬表明に先立ち同日朝、民報番組に出演し、消費税率について「二○一○年代半ばのできるだけ早い時期に
５％上乗せし１０％は覚悟しないといけない」と明言。首相に就任した場合には靖国神社に参拝しない考えも重ねて強調した。
この後、首相官邸に小泉純一郎首相を訪ねて出馬の意向を伝え、「財政や靖国の問題ですべて小泉首相と一緒かどうか分かりません」と宣言。
構造改革やアジア外交で小泉路線とは一線を画す姿勢を明確にした。

　公約では、小泉路線を引き継ぐ安倍氏に対抗して、家庭や地域の「絆（きずな）」をキーワードに、
《１》財政再建と持続可能な社会保障制度確立のための消費税率引き上げ
《２》小泉首相の靖国神社参拝で悪化した中国、韓国との関係改善などアジア外交の立て直し−などを訴える。

　谷垣氏がポスト小泉候補の中で先陣を切って出馬表明したのは「世論調査の支持率が上がらず早くアピールしないと埋没する」との危機感から。
谷垣派は谷垣氏を除いて衆参十四人の勢力で、当面立候補に必要な推薦人二十人確保が課題となる。

　谷垣氏の出馬について安倍氏は二十七日午前の記者会見で「財務相としてしっかりとした実績をあげ、高い見識を持っている。
多くの方が谷垣さんをと望んでいる中で立候補するのは、党のためにもいいのではないか」と述べた。

　総裁選候補のうち、安倍氏と麻生太郎外相は八月下旬に正式出馬表明の予定。

靖国合祀聞かれたら断った　広田弘毅元首相の遺族　　2006/07/27 19:50

　東京裁判で処刑されたＡ級戦犯で唯一の文官、広田弘毅元首相の孫で、元会社役員弘太郎さん（６７）が２７日、
共同通信社の取材に対し、靖国神社への広田元首相の合祀（ごうし）について「靖国から事前に合祀の連絡はなかった。
聞かれていれば断った」と話し、反対の立場を明らかにした。

　Ａ級戦犯の遺族が合祀に異議を唱えたのは異例で、議論が高まっているＡ級戦犯の分祀問題にも波紋を広げそうだ。

　広田元首相は外交官出身で２・２６事件後の１９３６年に首相になった。軍部の政治介入は激しく、わずか１年で首相を退いた後、
日中戦争時には外相を務めた。東京裁判では一部の裁判官が無罪を主張したが、４８年にＡ級戦犯として東条英機元首相らとともに処刑された。
靖国神社は７８年、ほかのＡ級戦犯１３人とともに合祀した。



道内刑法犯、３年連続減　上半期、殺人と放火は増加　　2006/07/27 13:53

　今年上半期（一−六月）に道内で発生した刑法犯は前年比１１％減の二万九千六百八十二件で二○○四年以来三年連続の減少となり、
ここ十年間で最少となったことが道警のまとめで分かった。窃盗など軽微な犯罪は減っているものの、凶悪犯罪の殺人と放火は増加している。

　道警によると、一九九五年上半期は二万九千二百三十三件。その後、増加し○三年、四万千九百五十五件と、この十年ではピークとなり、
以降、減少に転じた。今年減少が目立ったのは窃盗犯で、前年同期比約三千二百件減の約二万二千二百件。
中でも事務所荒らしや車から部品を盗む事件が大幅に減った。

　殺人、強盗、放火など六種類の重要犯罪も前年同期比１１％減の三百五十件。強制わいせつは前年比１７％減の百四十件、
強盗は１４％減の百十件だった。一方、殺人は２１％増の二十九件、放火は３６％増の三十件だった。

浦河あえるの湯　川水引き込み濃厚に　地中からパイプ発見　　2006/07/27 14:12

　【浦河】日高管内浦河町の「浦河温泉あえるの湯」による川水使用疑惑で、浦河町は二十七日、
源泉井戸周辺を掘削調査し、地下一・六メートル付近に埋設されていたパイプ三本を発見した。
川水を地下パイプで源泉井戸に引き入れていた疑いが濃厚となった。
　あえるの湯は、浦河町出資の第三セクターが運営している。調査では源泉井戸の小屋の周囲を深さ二メートルまで掘り下げた。
発見されたパイプは直径約十センチ、長さ約一・五メートル。三本ともほぼ同じ付近に埋まっていた。
浦河町は「川水を引き入れるためのものかどうかは断定できない」としているが、調査に立ち会った井戸の掘削会社の元従業員は、
「パイプは、地下に浸透させた川水を集めて源泉井戸に引き入れるためのものだ」と証言した。
　元従業員によると、一九九九年春、約三十メートル離れた小川から井戸に地下パイプで水を引き入れる工作をし、
温泉の水量を確保したという。その後、砂が多く井戸のポンプが目詰まりするため、二○○三年ごろからは約十メートル離れた
別の小川の砂防用のコンクリート擁壁の下に穴をあけて川水を地下に自然浸透させて、その水を地中でパイプで集めて、井戸まで引くようにしたという。
　川水を引いているとのうわさが流れたため、昨年四月に掘り返してパイプを撤去したが一部、残ったようだという。


東芝メモリー訴訟　8700万円支払いで和解　発明対価、元社員に　　2006/07/27 14:45

　携帯電話やデジタルカメラなどに広く使われている半導体「フラッシュメモリー」の開発者で、
東芝（東京）の技術者だった舛岡富士雄東北大教授（６３）が特許権を会社に譲渡した対価の一部として
約１０億円の支払いを求めた訴訟は２７日、東芝が舛岡教授に和解金８７００万円を支払うことを条件に東京地裁（設楽隆一裁判長）で和解が成立した。

　企業内発明の対価をめぐる訴訟で決着したケースの中では、３番目の高額とみられる。

　東芝によると、和解は訴訟で争われたフラッシュメモリーの発明だけでなく、舛岡教授が東芝在職中に単独または共同で関与したすべての発明が対象。

装置不良など新たに１０基　シンドラー社エレベーター緊急点検　　2006/07/27 20:10

　東京都港区の死亡事故後に国土交通省が実施したシンドラーエレベータ製エレベーターの緊急点検で、
改修が必要な装置不良などが新たに１０基で見つかったことが、２７日分かった。
　これまでに６１３４基のうち、４７１４基の点検が終了。改修が必要なのは、
６月末までに判明した２９基と合わせ計３９基となった。大半は既に改修を終えている。
　新たに見つかった１０基のうち、大阪府のエレベーターはかごをつるすロープに傷が見つかり、
東京都では制動装置の調整不良があったという。



ラッパとひょうたん別商品　「正露丸混同せず」　【写真】　　2006/07/27 22:51

　「ラッパのマーク」のＣＭで知られる大幸薬品（大阪府）の胃腸薬「正露丸」に似た包装で同種で同じ名称を使った
薬を販売するのは不正競争防止法違反に当たるとして、同社が和泉薬品工業（同）に販売差し止めと損害賠償などを求めた訴訟の判決で、
大阪地裁は２７日、「図柄が異なり、両社の製品を混同する恐れは認められない」と、請求を棄却した。

　瓶詰めタイプの製品の箱正面に、大幸薬品と同様のオレンジ色の背景に赤字で「正露丸」と表示する包装の類似性が主な争点となった。

　田中俊次裁判長は、１０社以上が正露丸の名称を使った医薬品を販売し、包装箱の文字や配色は以前から類似していたとして
「原告と他社の製品は『ラッパの図柄』で初めて識別できる」と指摘。和泉薬品製はひょうたんの図柄入りで、似ていないことが明らかと判断した。

南幌・中３交通死　「暴走と言えぬ」　被告に猶予判決　　2006/07/28 07:21

　【岩見沢】空知管内南幌町で二○○三年九月、中学三年の白倉美紗さん＝当時（１４）＝をトラックではね死亡させたとして、
業務上過失致死の罪に問われた北広島市西の里東一、無職荒川周一被告（４６）の判決公判が二十七日、
札幌地裁岩見沢支部で開かれ、岡部豪裁判長は禁固三年、執行猶予五年（求刑・禁固三年）を言い渡した。

　道内二例目の公判前整理手続き適用事件で、争点を被告の車両の速度などに絞った。岡部裁判長は判決理由で、
時速九十五キロ以上出ていたとの検察側の主張について「科学的根拠に欠ける」として退け、七八・八キロ以上だったと判断。
「被告の過失は重いが暴走とまでは言えない」と述べた。

　判決によると、荒川被告は○三年九月一日、南幌町の道道交差点で、自転車で通学途中の美紗さんをはね死亡させた。

　美紗さんの両親は全国でも異例の法廷への遺骨の持ち込みが認められ、美紗さんの遺骨と遺影を持ち傍聴した。

　判決後、両親は「公判前整理手続きは被害者をかやの外に置いている。
公判の内容も、執行猶予付きの判決にも納得いかない」と述べ、検察側に控訴を求めた。

　また、荒川被告と事故当時、同被告が勤務していた運送会社に計七千五百万円の損害賠償を求め、
同日までに札幌地裁に提訴したことも明らかにした。

長谷川助役出馬へ　根室市長選　　2006/07/28 14:15

　【根室】根室市の長谷川俊輔助役（６１）は二十八日、自民党根室支部や市内の経済団体が
九月の市長選への出馬を要請したのに対し、「前向きに考えたい」と述べ、受諾する意向を示した。八月初めにも出馬表明する見通し。
　市長選は九月三日告示、十日投開票。現在二期目の藤原弘市長（６９）は不出馬の意向を表明している。
　長谷川氏は根室高校卒。一九六三年に市役所入りし、総務部長、収入役などを歴任し、二○○二年十月から現職。




夕張市「再建」９月申請　計画は２月までに　　2006/07/28 16:05

　【夕張】夕張市の後藤健二市長は二十八日の市議会財政再建調査特別委員会で、
財政再建団体指定に向けた日程について、九月に市議会の議決を経た上で総務相に申請を行い、
二○○七年二月までに再建計画を策定、同月中に総務相の同意を得て指定を受けたいとの考えを表明した。
　本年度の事務事業の見直しでは、未発注事業は原則中止とする方針を示した。
　また、○五年度決算で本来の出納整理期間を過ぎた六月に貸付金償還を行っていた問題について後藤市長は、
一般会計と病院事業会計に加え下水道事業など六会計でも違法処理を行っていたことを報告。
市は当初、一般会計は八十一万五千円の黒字決算としていたが、実際は八億五千五百九十八万五千円の赤字となることを明らかにした。
　市長は「市長としての責任は重大」とあらためて陳謝し、次の市議会定例会で自らの減給処分を提案する考えを述べた。

安倍氏は全国行脚開始　小沢氏地元で対決姿勢　　2006/07/28 09:37

　安倍晋三官房長官は二十七日、政府の「再チャレンジふれあいトーク」出席のため岩手県八幡平市などを訪れ、
自民党総裁選に向けた看板政策となる「再チャレンジ」をアピールする事実上の全国行脚を開始した。
　安倍氏は同市内の集会場で農林漁業経営者と車座になって懇談し、サラリーマンから一次産業に転身した
苦労話などに耳を傾けた。また祖先で平安時代中期の豪族安倍貞任が戦に敗れて東北を追われ、
山口まで落ち延びたエピソードを紹介し「安倍家自体が再チャレンジだ」と“天下取り”への決意も強調。
作業着と長靴姿でリンドウを収穫するパフォーマンスも披露した。
　安倍氏はこの後、岩手県が民主党の小沢一郎代表の地元であることに関連して記者団の質問に答え、
「小沢さんは自民党幹事長を務めたが、小沢さんが批判している自民党はかつての自民党ではなく、
大きく改革された自民党だ」と強調し、小沢氏への対抗意識も隠さなかった。



祖父・祖母の夢実現を　元島民の孫ら中学生訴え　小池・北方担当相に　　2006/07/28 09:35

　北方領土の元島民の孫ら根室管内の中学生七人が二十七日、内閣府を訪れ、小池百合子沖縄北方担当相に領土の早期返還を訴えた。
　根室市立落石中三年の沢田全美さんは「おじいちゃんとおばあちゃんは今も北方領土で暮らしたいと言っている。ぜひ夢をかなえてください」と、
志発島出身の祖母らの思いを伝えた。
　また同市立光洋中三年の山内昌子さんは、根室市の少年弁論大会で優勝した作文の一節を読み上げ、
「若い人もこの問題を正しく理解することが最も大事」と訴えた。
　小池担当相は「政府としてしっかりと領土問題に取り組んでいきたい」と応じた。
　訪問は、関東の中学生と北方領土問題について意見交換する北方少年交流事業（北方領土問題対策協会主催）の一環。

ゆうばり映画祭休止　きょう市長表明　来年から「当面」　　2006/07/28 07:03

　【夕張】夕張市は二十七日、毎年二月に同市で開催している「ゆうばり国際ファンタスティック映画祭」を、来年以降、休止する方針を固めた。
後藤健二市長が二十八日の市議会財政再建調査特別委員会で表明する。来年十八年目を迎える同映画祭は夕張の「炭鉱から観光へ」を
象徴する事業だが、同市は年間七千万円近い補助金を支出しており、財政再建団体入りを決めた中で継続は困難と判断した。
休止期間は「当面」とする方向だが、再建は長期間となることが確実で、事実上の廃止につながる可能性がある。

　同映画祭は映画好きで有名だった故中田鉄治前市長の発案で一九九○年に始まった。ホラー作品やアクション作品を中心に集め、
国内外の有名映画人をコンペティション部門の審査員に充てるなどして、国際的にも知名度が高かった。

　主催は夕張市と、市内の各団体代表、東京の映画関係者などでつくる実行委員会の二団体で、実行委員長は後藤市長が務めている。
例年、予算総額約一億円のうち入場料収入は五百万円程度しかなく、残りは市の補助金六千七百万円と企業の協賛金で賄ってきた。
また、毎回、会場整理は市の職員が行い、支払われる時間外手当が約百万円に上っていた。

　市が財政再建団体入りを決めたことで、映画祭を支えてきた市民組織の中でも公費を使った映画祭の実施に反対論が強まっていた。
市は一時、規模縮小による継続も検討したが、「夕張映画祭の本来の目的である楽しい映画祭から離れ、
一部マニア向けの作品による映画祭になりかねない」（市関係者）として、休止を判断した。

　実行委員会内では、夕張市の休止方針に対して一部で異論も出ている。しかし、同市は三十一日に市内で開催する役員会と実行委員会で、
最終的に了承を取り付けたい考えだ。同映画祭は開始二年前に松下興産が市内のマウントレースイスキー場再開発に着手したことから、
フランスのアヴォリアッツ国際映画祭をモデルにスキーと映画を結びつけたリゾート構想の一環と位置付けられていた。

　十七年の間には吉永小百合さん、松坂慶子さんら大物俳優が次々と訪れた。外国人監督、俳優も数多く訪れ、
米国のタランティーノ監督が「夕張の雪は世界一美しい」と述べたこともあった。通算の来場者は三十二万人を超え、
今年二月には韓国の富川（プチョン）映画祭と姉妹提携した。

えりも・道有林　違法伐採認める　森づくりセンター「要件確認が不徹底」　　2006/07/28 07:10

　道が発注した日高管内えりも町の道有林伐採事業で、管理する道の日高森づくりセンターが違法伐採を認め、
日高支庁に「顛末（てんまつ）書」を提出していたことが二十七日、分かった。道水産林務部などによると、
同事業は昨年四月から十一月にかけて実施。その際、森林法で伐採面積が○・○五ヘクタール未満と定められている
「択伐」を行う予定だったが、同センターは三カ所で規定を超え、最高で六倍の面積を伐採した。
　顛末書は昨年十二月二日付で「面積要件の確認が徹底していなかった」と理由を説明。同支庁は同月八日付で同センター所長に厳重注意した。
　同地区の道有林伐採をめぐっては、市川守弘弁護士らが「過剰伐採は違法」などとして昨年、
違法行為をした職員に損害金を道に対して支払わせるよう求める住民訴訟を起こした。
市川弁護士は「環境保全を重視する道森林づくり条例にも違反しているのは明らか」と指摘。
道水産林務部道有林課は「次世代育成の目的で行った伐採であり、手続き上の誤りはあったが、
条例違反とは考えていない」としている。


季節労働者向け給付削減へ　雇用保険の特例一時金　　2006/07/28 07:24

　寒冷地などで土木・建設業に従事する季節労働者の失業時に、雇用保険から支給している「特例一時金」について、
厚生労働省は２７日、給付水準を引き下げる方針を固めた。２８日、労働政策審議会雇用保険部会に示す中間取りまとめ案に盛り込む見通しだ。

　特例一時金は、季節労働者の離職時に日給の５０日分相当を一時金で給付する制度で、一般加入者向けの失業給付（基本手当）とは別に設けられている。
厚労省は廃止も視野に入れて制度見直しを検討してきたが、廃止には労働側の反発が強く、給付水準を４割程度削減する方向で調整を図るとみられる。

長万部入札妨害　前町長ら２日初公判　道警、贈収賄は立件断念　　2006/07/28 08:07

　【函館、長万部】渡島管内長万部町発注の町立保育所建て替え工事をめぐる入札妨害事件で、
偽計入札妨害罪で起訴された前長万部町長の加藤大明被告（６６）と同町元助役、
長万部町の建設会社社長山本豊次被告（５５）ら計四被告の初公判が、八月二日に函館地裁で開かれる。
加藤、山本の両被告について、道警は贈収賄の立件を視野に捜査を進めていたが、断念したもようだ。

　起訴状によると、加藤被告ら四人は共謀して二○○四年七月、町立保育所の建て替え工事の指名競争入札で、
山本被告らの共同企業体（ＪＶ）が落札することを承諾する業者だけを選ぶなどして、このＪＶに落札させ、公正な入札を妨害した。

　道警は山本被告が、この入札後、右翼を名乗る男性側に五百万円を支払ったことを確認。
加藤被告とこの男性の間にトラブルがあり、山本被告が男性に五百万円を支払って解決し、
その見返りに工事を受注したとみて捜査していた。調べに対し、加藤被告は五百万円の支払いについて、
「工事の落札とは関係がない」と否定。山本被告も「男の妻の土地を買った代金で、工事の見返りではない」としていた。

　右翼を名乗る男性は北海道新聞の取材に対し、「加藤前町長を脅したことはないし、
口座に振り込まれた五百万円は土地を売った代金の一部」とし、「道警にも同様に説明した」と話している。

浦河「あえるの湯」　源泉にもパイプ接続　町「一切知らなかった」　【写真】　　2006/07/28 08:08

　【浦河】日高管内浦河町出資の第三セクターが運営する「浦河温泉あえるの湯」の川水使用疑惑で、
同町が二十七日に行った掘削調査の結果、土中から見つかった三本のパイプとは別に、
新たに源泉井戸にパイプ一本が接合されているのが見つかった。源泉井戸に川水を引き込んだ可能性が
極めて濃厚になったことについて、第三セクターの社長を務める谷川弘一郎町長は「町は一切知らなかった」と関与を否定。
今後、温泉を掘削した札幌の会社から詳しく事情を聴くなど、真相解明に全力を挙げる考えを強調した。

　源泉井戸の掘削調査では、地下二メートル付近で直径六センチ、長さ一・六メートルの金属製のパイプが井戸に直結しているのが確認された。

　このパイプの発見場所も、川水使用の疑惑を指摘し、事前に埋設場所にも言及していた温泉掘削会社の元従業員の証言と一致した。

　同日、掘削現場を訪れた元従業員によると、このパイプは川水を井戸に流し込む目的で設置されたものの一部。
川水を使っているとのうわさが流れたことを受け、昨年四月にパイプ全体が撤去された際に、技術的な問題から撤去されずに残っていたという。

　これについて、温泉掘削会社の社長は同日、「（パイプが埋設されたとされる）当時は営業部長で知らなかった。浦河に来たこともなかった」と述べたが、
元従業員は北海道新聞の取材に対し「社長はパイプ撤去について知っているはずだ」と話している。

　あえるの湯をめぐっては、今年春、元従業員らから「川から地下パイプで温泉に水を引いた」との指摘があり、今月初めの道議会でも取り上げられた。
浦河町は十二日に日高支庁と合同で水質検査を行い、その結果、川水使用は裏付けられなかったと報告していた。

＜写真：温泉井戸周辺の掘削で地下から出てきたパイプ＞

水谷建設事件　０３年脱税は６億円以上　東京地検特捜部　　2006/07/28 11:42

　水谷建設（三重県桑名市）の脱税事件で、２００３年８月期に不正に免れた法人税は、同社の元会長水谷功容疑者（６１）や
前経理担当代表取締役中村重幸容疑者（５５）＝２７日付で辞職＝らの逮捕容疑の約２億３０００万円から大幅に増え、
６億円を超すことが２７日、東京地検特捜部の調べで分かった。
　特捜部は法人税法違反の罪で、中村容疑者を拘置期限前の２８日にも起訴する方針。
また０４年８月期にも同社が多額の所得を隠した疑いが強まったとして、水谷、中村両容疑者を起訴後に立件し、
政界工作などの捜査も進めるとみられる。



水谷建設前経理担当役員を起訴　脱税で東京地検　　2006/07/28 17:37

　水谷建設（三重県桑名市）の脱税事件で、東京地検特捜部は２８日、
法人税法違反の罪で同社の前経理担当代表取締役中村重幸容疑者（５５）と法人としての水谷建設を起訴した。

　調べによると、中村被告は水谷建設の元会長水谷功容疑者（６１）＝同法違反容疑で逮捕＝と共謀。
同社の２００３年８月期に法人所得の一部を隠し、脱税した。

　所得隠しのうち約７億６０００万円は、水谷建設が１９９８年９月に花見平パーク開発（さいたま市北区）から約８億円で
買った福島県いわき市の土地を０３年７月、小尾建設（福島県二本松市）に約２０００万円で売却して損失が出たように偽装していた。

ゆうばり映画祭　中止を正式表明　後藤市長　　2006/07/28 14:17

　【夕張】夕張市の後藤健二市長は二十八日の市議会財政再建調査特別委員会で、
毎年二月に開催している「ゆうばり国際ファンタスティック映画祭」を本年度から中止とすることを正式に表明した。
　後藤市長は休止ではなく中止とし「残念無念だがやむを得ない」としながらも「これまでのような映画祭は無理でも、
市民サイドが別な形で開催できるなら市として協力は惜しまない」と述べた。


浦河町、損害賠償請求へ　「あえるの湯」問題で　　2006/07/28 14:20

　【浦河】日高管内浦河町出資の第三セクターが運営する入浴施設「あえるの湯」の源泉に管理業者が
地下パイプで川水を引き込んでいた疑いが濃厚となった問題で、同町の谷川弘一郎町長は二十八日の記者懇談会で
「（川水の使用が事実であれば）損害を最小限度にとどめるのが、私の務めだと思っている」と述べ、
業者に損害賠償を求める方針を明らかにした。

　あえるの湯では二十七日夜から温泉水を水道水に切り替え、宿泊客や一般客から入湯税（町税）百円を徴収しない措置をとった。

　ただし温泉施設になる前の沸かし湯の時代から入浴料は五百円だったため、入浴料はそのまま据え置かれる。

過労自殺、遺族と和解　コマツ、裁量労働下で初　　2006/07/28 19:55

　仕事の性質上、勤務時間などが労働者に委ねられる裁量労働制の職場で働き、過労自殺した諏訪達徳さん＝当時（３４）、
神奈川県平塚市＝の遺族が長時間勤務を放置したなどとして、勤務先の機械メーカー「コマツ」（東京）に
計約１億８０００万円の損害賠償を求めた訴訟は２８日までに、東京地裁（湯川浩昭裁判長）で和解が成立した。
　原告代理人の弁護士は「和解内容はコマツの意向で公表できないが、納得できる内容」と話している。
同弁護士によると、裁量労働制下の過労自殺をめぐり、勤務先の責任を追及した訴訟の初の和解とみられる。



公文書に強制堕胎示す内容　富山国際大助教授が発見　国立ハンセン病療養所入所者に　　2006/07/28 20:19

　ハンセン病市民学会事務局長の藤野豊・富山国際大助教授（日本近現代史）は２８日までに、
国立ハンセン病療養所の入所者に断種や堕胎が強制されていた可能性を示す複数の公文書を、
国立療養所邑久光明園（岡山県）の書庫や神奈川県立公文書館で発見した。

　ハンセン病患者への断種・堕胎はこれまでにも多くの入所者が証言。１９４８年施行の優生保護法でも、
本人と配偶者の同意を得て行えると規定しているが、藤野助教授は「国策が人権を侵害したことを示す資料」と話している。

非管理職氏名も開示命令　捜査報償費文書で東京地裁　　2006/07/28 21:21

　警視庁が少年事件課などの捜査報償費（東京都費）支出に関する文書を一部しか開示しないのは違法として、
都内の弁護士が非開示処分取り消しを求めた訴訟の判決で、東京地裁は２８日、処分を一部取り消し、
報償費を受け取った非管理職も含めた職員の氏名、印影などの開示を認めた。
　原告の弁護士は「非管理職の氏名や印影の開示を認めたのは珍しい」と話している。
　判決によると、弁護士は２００４年、同課と交通捜査課の２０００年度と０３年度の捜査報償費支出を示す文書の開示を請求。
警視庁は「文書開示で捜査の内容が明らかになる。また氏名や印影で警察官が特定され、
危害を加えられる恐れがある」などとして、一部開示にとどめた。



公判で偽証の男を起訴　裁判員制度迫り厳しく対応　　2006/07/28 21:21

　横浜地検は２８日、窃盗事件の公判で証人として出頭し、被告をかばう虚偽の証言をしたとして、
偽証の罪で横浜市泉区、無職大谷仁容疑者（３０）を起訴した。

　同地検の佐々木善三次席検事は「裁判員制度の実施が迫っており、裁判員の判断を誤らせる行為には厳しい態度で臨む」としている。

　起訴状によると、大谷被告は、神奈川県綾瀬市の駐車場からタイヤ４本（約３０万円相当）を盗み常習累犯窃盗罪に
問われた会社員谷内博之被告（３２）の公判で、４月１９日と５月１７日の証人尋問に出廷。
犯行時間帯について「自宅で被告と一緒にいた」とうそのアリバイを証言をした。

一緒に飲んだ人に賠償命令　飲酒死亡事故で　【写真】　　2006/07/29 02:35

　埼玉県坂戸市で２００１年、飲酒運転の車にはねられ死亡した大学生正林幸絵さん＝当時（１９）＝の遺族が
加害者の男（３７）のほか、一緒に飲酒した同僚の男性（３３）、飲酒運転を知っていた妻らに計約８１００万円の
損害賠償を求めた訴訟の判決で、東京地裁は２８日、男と同僚、車所有者の元勤務先に計５８００万円の支払いを命じた。
　佐久間邦夫裁判長は同僚について「男が正常に運転できない状態と認識し、運転して帰宅することも予見できた。
制止すべき注意義務があったのに怠った。飲酒運転をほう助した」と判断。しかし、
妻は「自宅にいて制止する現実的な方法がなかった」として賠償責任を認めなかった。

＜写真：判決後、正林幸絵さんの遺影を前に記者会見する父親の俊幸さん（左）と母親の信子さん＝２８日午後、東京・霞が関の司法記者クラブ＞



講談社に賠償命令　広末さんの週刊現代記事で　　2006/07/28 22:27

　週刊現代の記事で名誉を傷つけられたとして、女優の広末涼子さんが発行元の講談社（東京）側に約２３７０万円の
損害賠償などを求めた訴訟の判決で、東京地裁は２８日、名誉棄損を認め、講談社側に４４０万円の支払いを命じた。

　記事の真実性や取材を尽くしたかなどよりも、広末さんの社会的評価を低下させたかどうかが主な争点となり、
講談社側は「同誌発行前までの報道で常識にとらわれないタレントとの社会的評価が定着し、さらに低下することはない」と主張。

　片田信宏裁判長は「仮に裏付けのない報道で読者らが何らかの印象を持ったとしても、それは社会的評価とは呼べない」として退け、
記事の一部を名誉棄損と認めた。

自民「東京」大会　総裁選へ論戦スタート　　2006/07/29 09:39

　自民党は二十八日、九月の総裁選に向け、東京地区ブロック大会を東京都内のホテルで開いた。
小泉純一郎首相の後継候補の安倍晋三官房長官、谷垣禎一財務相が出席したほか外遊中の麻生太郎外相もビデオ出演。
全国で開くブロック大会の皮切りとなり、本格論戦が始まった。最有力候補である安倍氏は「憲法改正をしっかり議論したい」と
改憲を目指す姿勢を強調。谷垣氏は小泉純一郎首相の靖国神社参拝で冷え込んだ日中関係の改善を訴えた。

　谷垣氏は日中関係に関し「首脳同士の外交が大事」と述べ、小泉外交の弱点を指摘。
安倍氏は「靖国神社に参拝するかといって首脳会談をしない姿勢が良いのか」と中国側の姿勢をけん制した。

　谷垣氏は「弱肉強食や格差社会ではなく、絆（きずな）で支えあう国を目指す」と述べ、小泉改革の軌道修正を訴えた。
安倍氏は「地域が個性を生かして発展できる日本にしたい」と述べた。麻生氏はビデオで「豊かさと安心を実感できる国づくりを目指す」と表明した。

　党執行部は来年の統一地方選や参院選をにらみ、ブロック大会の政策論争を通じて党勢拡大を図りたい考え。
ただ、福田康夫元官房長官の不出馬で安倍氏優位の流れが加速しており、一般党員や国民の関心を集められるかどうかは不透明だ。

川上元議員が民主入党へ　造反組で初、参院選出馬も　　2006/07/29 20:15

　昨年の郵政民営化関連法案に反対し自民党離党を強いられた川上義博元衆院議員（５５）＝前回衆院選鳥取２区で落選＝が、
次の国政選挙での出馬を前提に民主党入りすることが２９日、固まった。

　民主党は非自民勢力の結集に向けて、水面下で複数の「郵政造反組」にアプローチしてきたとされるが、
国政選挙での擁立が具体化するのは今回が初めてとなる。

　民主党は川上氏に来夏の参院選鳥取選挙区での出馬を求めており、小沢一郎代表が３０日に鳥取入りして川上氏と会談、
入党意思を確認したうえで参院選での擁立方針を伝える。



加藤道議「擁立を」　旭川市長選で自民支部　　2006/07/29 12:14

　【旭川】自民党旭川支部の旭川市長選候補者選考委員会（委員長・新谷龍一郎旭川商工会議所副会頭）は二十八日、
任期満了に伴う十月二十九日投開票の同市長選に、同支部長で道議（旭川市）の加藤礼一氏（５３）を擁立するべきだ、
との答申をまとめた。二十九日に加藤支部長に提出する。

　選考委は「人格見識があり、勝てる候補」として加藤氏の擁立を決めた。北海道新聞の取材に対し、
加藤氏は「答申は重く受け止めるが、現状では即断できない。旭川のためにどうするべきかを基準に、
後援会とよく相談したい」と述べ、態度を保留した。

　同市長選には、自民党から市議の安住太伸氏（３６）が出馬表明、元道議の東国幹氏（３８）も事実上の出馬宣言をしている。

ゆうばり映画祭中止、「苦渋分かる」と知事が同情　でも…財政支援は「無理」　　2006/07/29 09:43

　高橋はるみ知事は二十八日の記者会見で、財政再建団体指定の意向を表明している夕張市が、
ゆうばり国際ファンタスティック映画祭の中止を決めたことについて、
「十七年の歴史を持つ事業で、苦渋の選択だったことが手に取るように分かる」と述べ、市の決断に同情した。
一方で「市の代わりに道が助成できる状況にはない」とし、道の財政支援は困難との認識を示した。

　また、長野県知事選に立候補している村井仁・元自民党衆院議員の応援で二十九日に現地入りすることについて、
「村井事務所からの要請によるもので、（村井氏と知事の出身省庁である）経産省の事務次官からの依頼があったとの
一部報道は明確に否定する」と述べた。



民主党の「原発推進」転換　鳩山氏が慎重姿勢　　2006/07/29 09:45

　民主党の鳩山由紀夫幹事長は二十八日の記者会見で、党経済産業部門会議が原子力発電について
従来の「過渡的エネルギー」との位置付けから原発推進に方針転換する政策案を了承したことについて、
「しばらくしっかりした議論を踏まえる必要がある」と述べ、党全体の方針とすることには慎重な姿勢を示した。

　鳩山氏は「あらゆる資源は有限で過渡的であり、原子力はその最たるもの。バックエンド（使用済み燃料の再処理）も
含めて結論を出す必要がある」と指摘した。また、政策案が研究開発を推進するとした高速増殖炉については
「夢の機関だが危険も伴う」と推進に否定的な考えを示した。

道債、国の許可必要に　総務新指標　借金依存全国２位　　2006/07/29 09:47

　総務省は二十八日、本年度導入した財政指標「実質公債費比率」の算定で道が１９・９％となり、
地方債発行に国の許可が必要な起債許可団体となったと発表した。国が示した警戒ラインの１８％以上となったためで、
国から起債発行に対し“しばり”を受けることになる。都道府県では長野の２０・２％に次いで借金依存度が高い。
地方分権の一環で自治体の資金調達の自主性を高めるため、本年度から地方債発行は原則自由化されたが、
道は財政悪化で分権の恩恵を受けられないことになる。

　起債許可団体は都道府県が兵庫、岡山を加えて四団体、政令市は十五市中八市に上ったが、
札幌市は１３・９％で自由な起債が認められる。通常、各自治体による起債は秋から本格化し、
許可団体は本年度分から国に許可を求めることになる。

　実質公債費比率は、公債費（元利償還金）負担の度合いを測る指標で、二○○六年度に自治体の起債が許可制から、
原則自由化の事前協議制に移行されたのに伴い導入。従来の「起債制限比率」は普通会計だけを基に算定したが、
新指標は上下水道会計など公営企業債の元利償還金も算定対象に加え、自治体の借金依存度をより的確に反映するものとなる。

　今回総務省は都道府県と政令市の分を公表。１８％以上の四道県のうち長野は冬季オリンピック、
兵庫は阪神大震災復興に伴う公債費償還が負担となった。道は○五年度、旧指標の起債制限比率で、
警戒ライン１４％を下回る１０％だったが、新指標では企業債償還金が加算されて数値が押し上げられたうえに、
財政再建の遅れと公共事業依存体質も影響した。

　政令市は阪神大震災復興費が負担となっている神戸の２４・１％を筆頭に横浜、千葉が続き、札幌は十二番目だった。

　許可団体は本年度中に、今後七年程度の償還見通しを示す公債費負担適正化計画を総務省に提出することが求められる。
計画が適当とみなされれば、起債は制限されない。２５％を超えると単独事業向け起債などが制限される。

　総務省は許可団体になった道や政令市について「財政状況は黄色信号。
計画の策定により地方債の適正管理を促したい」（地方債課）と話している。
各都道府県は今秋、市町村分の実質公債費比率を公表する。

農家、住民一体で環境保全　農水省が３００億円で助成　　2006/07/29 21:42

　農水省は、農家と住民、民間非営利団体（ＮＰＯ）などが一体となった農村環境の保全活動への支援を、
２００７年度から本格化させる。生産者の高齢化などで農地や水の環境保全が難しくなっており、地域ぐるみで担ってもらう。
　０７年度予算の概算要求に総額３００億円を盛り込み、１１年度まで５年間実施する方針。
　支援を受けるには、地域の生産者がまとまり（１）地域住民参加型（地域住民、自治会などが参加）
（２）地域内交流型（学校、ＰＴＡなどが参加）（３）都市・農村交流型（ＮＰＯ、都市住民などが参加）−の活動組織をつくることが条件。
　助成するのは、用水路や農道の維持管理などの地域活動で、水路の補修や生きもの調査、農道への砂利の補充などが想定されている。


「文化観光省」を時限設置　民主報告案、新休暇制度も　　2006/07/29 20:54

　民主党で観光振興策を検討してきた「観光政策推進調査会」（座長・渡部恒三国対委員長）がまとめた報告書案が２９日、明らかになった。
　国が総合的な観光戦略を立てる必要性を指摘しつつ、地方分権の進展に応じて地域が政策立案を主導する形に移行させるため
「文化観光省」を１０年間程度、時限的に設置することを明記。新たな休暇取得制度の創設も盛り込んだ。
　来夏の参院選で勝敗の鍵を握る改選１人区の「地方票」に照準を定めた地域活性化対策の一環で、８月２日の党「次の内閣」で正式決定する。
　政府が２０１０年までに外国人の訪日旅行者１０００万人を目指す「ビジット・ジャパン・キャンペーン」を展開しているのに対して、
日本人の国内旅行者増に力点を置いているのが特徴。

授産施設の商品コンビニで　企業・団体との連携、道モデル事業に１１件　　2006/07/29 09:45

　道は二十八日、民間企業や団体との「タイアップ事業」のモデル事例として、道内の社会福祉法人で製造した商品の
販売支援など十一件を選定したと発表した。今後、事業化に向け具体的な協議を進める。
　社会福祉法人の支援は、コンビニエンスストア道内最大手セイコーマート（札幌）が提案。
障害者授産施設や小規模共同作業所で作った商品を同社の店舗で販売し、自立支援に一役買う。
　このほか、赤れんが庁舎前庭への観光客向けの休憩所設置（雪印パーラー）や、
親子食育教室の開催（ピーアールセンター）などが選ばれた。


米軍「イラク空自は戦闘地域で活動」　公式サイトに記述　鳩山氏が指摘　　2006/07/29 09:41

　民主党の鳩山由紀夫幹事長は二十八日の記者会見で、イラク派遣の陸上自衛隊撤退の一方で拡大される
航空自衛隊の活動地域について、米空軍の公式ウェブサイト「エアフォースリンク」が「戦闘地域」と明記していることを指摘し、
「明らかに憲法違反の活動をしようとしている」と批判した。

　同サイトは、世界の空軍を紹介するニュースの中で、空自の活動拡大について「一九五四年の創設以来初めて、
航空自衛隊の隊員が戦闘地域に積極的に配備される」と記載している。

　鳩山氏は「非戦闘地域に自衛隊を海外派遣するのは憲法違反ではないという政府の論理は破たんしている」と述べ、
衆参両院で予算委員会などの閉会中審査を求める考えを示した。

　これに対し、小泉純一郎首相は同日、首相官邸で記者団に「（イラク派遣の際に国会で）盛んに議論されたこと。
（民主党は）同じことを言っている」と述べ、空自活動の拡大に問題はないとの認識を示した。

　また、長勢甚遠官房副長官は同日の記者会見で「自衛隊の活動は非戦闘地域に限られる」と従来の見解を強調し、
同サイトの内容については「承知していない」と言及を避けた。

夕張市　観光関連赤字１４０億円　三セク施設存続厳しく　昨年度　　　2006/07/29 06:54

　【夕張】夕張市が二十八日の市議会財政再建調査特別委員会で報告した二○○五年度の決算修正で、
観光関連事業の実質赤字額が約百四十億円に上り、同市全体の実質赤字額（約二百八十八億円）の半分を
占めていることが明らかになった。これにより、同市が基幹産業に位置付けてきた「石炭の歴史村観光」などの
三セク施設の存続は、さらに厳しい状況となった。詳細は、道が一日の道議会総合企画委員会で報告する。

　同市は特別会計などの赤字を一般会計からの一時借入金で補っていたが、
地方自治法で定められた出納整理期間（四−五月）を過ぎてからの借り入れについて決算を修正。
これに、各会計が直接金融機関などから調達していた一時借入金を加味すると、一般会計に頼らない各会計の「本当の姿」が浮かび上がる。

　そのうち当初、収支の均衡がとれていた観光事業会計は五十二億三千万円の赤字に修正。
このほかに金融機関などからの一時借入金が九十億円あり、実質的な赤字は百四十二億三千万円に上ることがわかった。
中島秀喜助役は「観光事業会計の（修正後の）赤字は、一般会計からの繰り入れ（補てん）ができなくなった○三年度から三年間の累積」と説明した。

　公共下水道事業会計も六十万円の黒字から二十七億六千六百万円の赤字、九十万円の黒字だった宅地造成事業会計は
十九億千七百万円の赤字に修正。事業会計の収支実態をある程度反映しており、再建計画の策定でも、これら事業の抜本的な見直しが焦点となる。

　同市によると、今回の修正は、道が六月の中間報告で公表した全体の「実質的な赤字」を、各会計の実態に合わせて反映させただけで、赤字の総額は変わらないという。

パロマ　修理の定期報告要求　不正改造の系列業者に契約結び緊密関係　【写真】　　2006/07/29 07:06

　パロマ工業（名古屋市）製のガス瞬間湯沸かし器による一酸化炭素中毒事故で、
販売に当たる親会社のパロマ（同）は、不正改造が指摘されている「パロマサービスショップ」と、
技術指導などを通じて緊密な関係を持っていることが、二十八日、分かった。パロマはショップに対し
契約書などで修理業務の定期報告も要求。日常的なやりとりがあったにもかかわらず、
ショップ従業員による不正改造を見逃したパロマ側の責任の一端が浮上した。
　サービスショップはパロマ製品の修理代行店で、パロマに直接寄せられた修理依頼などを同社から請け負っている。
パロマ側は一連の事故発覚後、「サービスショップと資本関係はない」などとし、事故の監督責任を問われるような関係にはないと否定していた。

　だが、北海道新聞が入手したパロマとパロマサービスショップが結んだ契約書では、サービスショップが行う業務として、
パロマ全商品のアフターサービスや、修理内容についてパロマへの定期報告義務などを規定。報酬額の算定方法なども細かく定めている。
　製造元のパロマ工業によると、少なくとも一九七四年以降、すべてのサービスショップとの間で同様の契約を締結。ショップ以外の販売店とは、
細かな内容の契約書を交わしておらず、ショップが修理にかかわる業者の中でも優越的な存在であることを裏付けた。
　サービスショップを営んでいた道内の元業者は、北海道新聞の取材に「しばしば不正改造を行った」としている。この元業者は、
九五年に恵庭市で一人が重症となった事故をめぐる民事訴訟で「バイパス（配線を改造）した」と証言。同じ訴訟で、別のショップ関係者も不正改造を認めた。
　パロマがこの訴訟の和解で支払った解決金は約四千三百万円だが、ショップの不正改造が指摘されなかった他の三件の訴訟の解決金や
見舞金の支払額百万−百五十万円とは大きな開きがあった。
　パロマ側はショップとの契約などの関係について「契約を通じてメーカーとして技術指導する責任はある」としながら、
「一連の事故についてパロマ側に責任はないことは裁判で認められている」と、不正改造の責任について否定している。

＜写真：パロマとパロマサービスショップが交わした修理業務などに関する契約書＞

「あえるの湯」川水加水問題　浦河町、業者の契約解除　　2006/07/29 07:22

　【浦河】日高管内浦河町出資の第三セクターが運営する入浴施設「あえるの湯」の源泉を掘削し、
管理している会社が地下パイプで川水を引き込んでいた疑いが濃厚となった問題で、
谷川弘一郎町長は二十八日の町議会議員協議会で、会社に対し契約解除の通告を同日付で行ったことを明らかにした。

　地下パイプの存在は、会社の元従業員が告発し、二十七日の掘削調査ではこの証言通りとなった。このため、
同町は「温泉ボーリングの深さは千七百メートルではなく、九百メートルしかない」という元従業員の指摘についても、
解明に乗り出す方針を示した。この会社は千七百メートル掘削したとしているが、
播磨秀三助役は「（地下パイプが存在したことで）正しいか疑義を持たざるを得ない」と説明した。


国労が提訴決定　ＪＲ不採用問題　　2006/07/29 07:28

　静岡県伊東市で開かれていた国労の定期大会は二日目の二十八日、ＪＲ不採用問題をめぐり国労が裁判を起こす
などとした執行部提案について審議、原案通り決定して閉会した。

　国労が起こす裁判は、不採用問題で当時の国鉄や国鉄清算事業団から組合差別を受けたなどとして、
団結権侵害に基づく損害賠償請求が軸になる見通し。被告は旧国鉄清算事業団を承継した独立行政法人鉄道建設・運輸施設整備支援機構。

　裁判は、一九九○年に事業団から解雇され、裁判を起こしていない国労組合員約六百人も国労とともに原告となる。
この日の審議では、組合員らの裁判での請求内容に地位確認（解雇無効）を入れるかどうかをめぐり、執行部が一任を求め意見が割れた。

　吉田進書記長が、原告となる組合員のさまざまな意見に配慮し、弁護団や不採用となった当事者で組織する闘争団との連携を密にして
執行部が取り扱うと審議を集約した。

陸自派遣部隊の隊旗返還式　小泉首相「素晴らしい」　　2006/07/29 14:08

　イラク南部サマワでの活動を終え、帰国した陸上自衛隊最終派遣部隊の隊旗返還式が２９日、
朝霞駐屯地（東京都練馬区）であり、出席した小泉純一郎首相は「一発も銃弾を発することなく、
一人の死者も出さず任務を果たしたのは素晴らしいことだ。日本国民にもイラク国民にとっても記憶に残る。ご苦労さま」とねぎらった。

　約２年半にわたった「戦地」での陸自の人道復興支援任務は完全に終了した。

　隊旗返還式には隊員約６００人と国内に残った予備要員約８０人が参加。家族や同僚計約９５０人が見守る中、
現地指揮官を務めた山中敏弘１佐（４５）が無事帰国を報告、額賀福志郎防衛庁長官に隊旗を返還した。


暴力団に裏金数億円　水谷建設脱税事件　　2006/07/29 10:23

　水谷建設（三重県桑名市）の脱税事件で、同社が不正経理で捻出（ねんしゅつ）した数億円から
１０億円規模の裏金が暴力団側に渡っていたことが分かり、東京地検特捜部は２９日までに、
暴力団幹部数人から参考人として任意で事情を聴いたもようだ。水谷建設の裏金は政界工作などにも使われた疑いが浮上しており、
特捜部は資金の流れの解明を進めているとみられる。

　関係者によると、事情聴取されたのは指定暴力団の二次団体幹部らで、特捜部は水谷建設とのかかわりとその経緯などをただしたという。

　水谷建設の裏金は高額で土地を買ったように装い、実際には支払った金の大半を事実上還流させたほか、
融資金が回収不能になったと偽り、融資金も原資となった。

「捏造ではない」と見解　早大論文疑惑で分析化学会　　2006/07/29 23:13

　早稲田大の松本和子教授の論文データ捏造（ねつぞう）疑惑を調査している日本分析化学会は２９日、
「故意ではなく、捏造には当たらない」とする中間報告を発表した。

　同学会は、松本教授が昨年度受賞した学会賞に関連する論文計２４本の内容について、
学会内外の専門家１１人から成る調査委員会を設置して調べた。
調査では、松本教授本人の出席を求めて事情を聴いたほか、実験データを記したノートも提出されたという。

　その結果、米国の化学誌に掲載された論文の中の、テルビウム錯体と呼ばれる物質に関する数値について
「信頼性が不十分で再検討を必要とする値だが、故意に実験事実を曲げたり、実験事実がないのに値を記載したわけではない」との見解を示した。



「摂理」教祖の告訴検討　弁護士ら会見　　2006/07/29 23:15

　韓国の宗教団体「摂理」の鄭明析教組（６１）＝女性暴行容疑で韓国が国際手配、逃亡中＝から
複数の日本人女性信者が性的暴行を受けたとされる問題があり、元信者や家族から相談を受けている渡辺博弁護士らが２９日、
東京都内で記者会見し、教祖と日本国内の責任者を準女性暴行容疑で刑事告訴する検討を始めたことを明らかにした。

　渡辺弁護士らによると、国内の責任者は女性を入信させて鄭教組に引き合わせ、鄭教組の逃亡先に女性を連れて行ったこともあった。
鄭教組は乳がんなどの検査をすると言って女性に性的暴行をしていたという。

　被害女性は当時、マインドコントロール下にあり、抵抗できなかったことなどを理由に、準女性暴行容疑での告訴を検討している。

天皇メモ感動した　古賀元幹事長　　2006/07/31 07:51

　日本遺族会会長を務める自民党の古賀誠元幹事長は三十日、テレビ朝日の報道番組で、
昭和天皇が靖国神社のＡ級戦犯合祀（ごうし）に不快感を示したとする元宮内庁長官のメモについて
「胸を打たれるというか感動を覚えた。私だけではなくて多くの戦没者のみなさんのお気持ちではないか」と述べた。
　その上で、持論であるＡ級戦犯分祀（ぶんし）論について「遺族会の中でもこれから議論していただく」と述べ、
分祀論に慎重な遺族会で議論したいとの考えをあらためて強調した。



３年以内で導入時期にめど　総務相、道州制対話集会で　　2006/07/31 20:08

　竹中平蔵総務相は３１日、大阪市内で開かれた道州制タウンミーティングで、道州制の導入時期について
「国と地方の役割分担を３年ぐらいかけて議論して見直す。その過程で姿が描けると思うので、
３年以内にいつ導入できるかめどを付けたい」と述べ、初めて道州制の導入時期の方向性を示した。

　また「骨太の方針」に考え方が盛り込まれた新地方分権一括法に関連し「前回の（一括法の制定）時は決着に７年かかった。
今度は３年でやりたい。これは郵政民営化と同じ大議論になる」と語り、新一括法を２００９年中にも制定させるとの意欲を示した。

　この日の道州制タウンミーティングは６月の福岡市開催に続き２回目。サラリーマンやＯＬらの参加も目立った。

函館の道道　基準値超える重金属　検討委「土砂処分地の再考を」　　2006/07/31 07:42

　【函館】函館市内を通る道道函館南茅部線の新川汲（かっくみ）トンネルの採掘土砂から基準値を超える重金属などが検出され、
函館土現が設けた検討委員会（委員長・韮沢憲吉函館高専教授）は三十日、土砂の処分地周辺の住民感情に配慮し、
別の処分地を探すよう函館土現に提言した。

　新川汲トンネルは二○○三年に着工され、全体の三分の二ほど掘り進んだ今年三月の地質調査で、
採掘土砂から土壌汚染対策法で定める基準値の最大十九倍に上るヒ素や鉛、フッ素が検出された。

　土現は道道沿いの同市亀尾地区の採石場跡地に防水シートを敷いて土砂を移し、そこを最終処分地とする方針を固めたところ、
周辺住民が反発していた。

　検討委では、「地盤も安定しており、防水シートの漏れなどの監視を確実にすれば問題ない」と結論付けた。
しかし、オブザーバー参加していた農協幹部は、採石場跡地と道道を隔てて流れる川から農業用水を取っていることを指摘し、
「農作物への風評被害が心配」と発言したことなどから、検討委は処分地について土現に再考を促した。

　土現側は「他の候補地を見つけることができるかどうか検討したい」と答え、八月中旬の検討委までに対応を明らかにすることを約束した。

務超過隠ぺいは真実　文春記事名誉棄損訴訟　　2006/07/31 13:35

　旧日本道路公団の元幹部による内部告発に基づき、藤井治芳元総裁が旧公団の債務超過を示す財務諸表を隠ぺいしたなどと
報じた月刊誌「文芸春秋」の記事で名誉を傷つけられたとして、藤井氏が文芸春秋（東京）や元幹部らに損害賠償などを求めた
訴訟の判決で、東京地裁は３１日、記事を真実と認め、藤井氏の請求を棄却した。

　野山宏裁判長は「旧公団で作成した民間並みの財務諸表は資本欠損か債務超過を示していた。藤井氏は報告を受けたが、
国会答弁などで触れなかった。意に沿わない職員を異動させた事実も認められ『恐怖人事』との記述も真実」と判断。
「記事を人身攻撃であると主張して訴訟を起こすのは筋違い」と指摘した。



知花昌一さんの軍用地返還　敷地内への鍵引き渡す　【写真】　　2006/07/31 20:22

　那覇防衛施設局は３１日、沖縄県読谷村議の知花昌一さん（５８）が同村の米軍楚辺通信所（総面積５３ヘクタール）内に所有し、
強制使用期限が同日切れる軍用地２３６平方メートルを返還、敷地内への入り口の鍵を知花さんに引き渡した。
　知花さんは米軍への土地提供契約を拒否している反戦地主。「戦争につながるいかなるものにも反対するという僕の生き方を象徴する場所。
待ちに待った返還だ」と話し、今後は平和学習の場に活用する考えという。
　この土地は、大田昌秀前知事が強制使用手続きの代理署名を拒否した影響で、１９９６年４月から国が不法占拠する事態に。
沖縄基地問題がクローズアップされた。
　午後４時ごろ、知花さんは施設局職員の案内で通信所の敷地に入り、土地の場所や面積を確認。返還受領書などの書類にサインした。

＜写真：米軍楚辺通信所内の軍用地が返還され、喜びを語る知花昌一さん＝３１日午後、沖縄県読谷村＞

元審議官に懲役１年６月　防衛施設庁の官製談合　　2006/07/31 21:41

　防衛施設庁発注工事をめぐる官製談合事件で、競売入札妨害（談合）罪に問われた３人の判決公判が３１日、
東京地裁で開かれ、青柳勤裁判長は同庁の元技術審議官生沢守被告（５７）に懲役１年６月（求刑懲役２年）を言い渡した。
　同庁の前技術審議官河野孝義被告（５８）と前総務部施設調査官松田隆繁被告（５３）は、
ともに懲役１年６月、執行猶予３年（求刑は河野被告が懲役２年、松田被告は懲役１年６月）。
　青柳裁判長は判決理由で「生沢被告は官製談合防止法施行後（談合を）発覚しにくい巧妙な方法に変更するなどした。
同法を成立させた民意を軽視するもので刑の猶予は相当でない」と述べた。



ろうそく手に冥福祈る　広島、「平和の灯」　【写真】　　2006/07/31 21:55

　ろうそくの明かりを手に原爆犠牲者の冥福を祈り、核兵器廃絶と世界平和を願う「ヒロシマ平和の灯（ともしび）のつどい」
（広島市女性団体連絡会議主催）が３１日、広島市中区の平和記念公園で行われた。
　参加した約１００人は被爆者が祭られている碑を巡った後、「平和の灯」から取った火をろうそくに付け、公園内を歩いた。
　旧ソ連時代に核実験場があったカザフスタン・セミパラチンスクからの留学生サディコワ・マディーナさん（１８）＝山陽女学園高等部１年＝は
「平和な世界を願う人たちが集まるので参加した」と話した。

＜写真：「ヒロシマ平和の灯のつどい」で、ろうそくを手に冥福を祈る女性たち。後方は原爆慰霊碑＝３１日夜、広島・平和記念公園＞

2000万円支払い和解　月１００時間残業の新人自殺　　2006/07/31 22:19

　栃木県の加工食品卸会社に入社約８カ月後に自殺した男性＝当時（２３）＝の両親が、
月１００時間を超える時間外労働を放置し安全配慮を怠ったとして、
勤務先に１億２０００万円の損害賠償を求めた訴訟は３１日、
会社側が約２０００万円を支払うことなどを条件に東京地裁で和解が成立した。

　原告代理人の川人博弁護士によると、会社側は労働基準法３６条に基づいて労使間で時間外の労働時間を決める
「３６協定」を超える残業があったことも認め、再発防止を約束した。

　訴状によると、男性は２００２年４月に入社。研修終了後の同年１０月から営業マンとして働いたが、
残業や休日出勤は月に１００時間を超えた上、取引先とのトラブルやノルマ達成、
社用車での交通事故などによるストレスからうつ病になり、同年１２月に自殺した。



バグダッド初乗り入れ　空自、任務拡大で　　2006/07/31 21:32

　航空自衛隊は３１日、陸上自衛隊のイラク撤収後の任務拡大で、Ｃ１３０輸送機をクウェートから
バグダッドに初めて乗り入れさせ、多国籍軍の人員を輸送した。防衛庁が明らかにした。
　空自はこれまで主に、サマワに駐留していた陸自部隊支援のためクウェートからイラク南部・タリル空港への物資輸送をしてきたが、
今後は多国籍軍や国連などに対する支援が中心となり、治安が不安定なバグダッドを含む北部地域への輸送活動を継続する。
　防衛庁によると、任務拡大に備えて現在のＣ１３０を３機と要員約２００人のほか、多国籍軍との連絡や調整、
情報収集などを行う「バグダッド連絡班」を編成。クウェートを拠点とする要員も約１０人増やした。

製品の欠陥否定　パロマ両社長が会見　【写真】　　2006/07/31 21:33

　パロマ工業（名古屋市）が製造したガス瞬間湯沸かし器で相次いだ一酸化炭素中毒事故で、
同社の小林敏宏社長と親会社パロマ（同市）の小林弘明社長が３１日午後、愛知県清須市の同社工場で会見し、
あらためて謝罪した。事故の原因については「製品の欠陥ではない」と繰り返し否定した。
　パロマ会長も兼任する敏宏社長は「次の決算期（２００７年３月期）には両方の職から去りたい」とし、
引責辞任の時期を初めて明らかにした。一方、弘明社長は「この瞬間で辞めるのは責任放棄」と述べ、辞任の可能性を否定した。

＜写真：記者会見で頭を下げる、パロマの小林敏宏会長（手前）と小林弘明社長（中央）＝３１日午後、愛知県清須市のパロマ工業清洲工場＞


小２女児吸い込まれ死亡　埼玉、プールの吸水口　【写真】　　2006/07/31 22:09

　３１日午後１時５０分ごろ、埼玉県ふじみ野市大井武蔵野、市営ふじみ野市大井プールで、
所沢市立小手指小学校２年の戸丸瑛梨香さん（７つ）が流水プールの吸水口に吸い込まれた。瑛梨香さんは約４時間後に
吸水口から約５メートル奥の吸水管内で見つかり、病院へ搬送されたが死亡した。

　吸水口はプールの流れを作るため壁面にあり、ボルトで固定されていた格子状のアルミ製ふた（約６０センチ四方）２枚のうち１枚が外れ、
すき間から吸い込まれたという。

　監視員が事故の直前、ふたが外れていることに気付き、吸水口に近づかないよう注意を呼び掛けていた。
県警は業務上過失致死の疑いで捜査、管理や運営に問題なかったか関係者から事情を聴いている。

＜写真：戸丸瑛梨香さんが吸い込まれた吸水口。格子状のアルミ製ふたの１枚が外れている（左側）＝３１日午後８時５３分、埼玉県ふじみ野市＞

夕張市一般会計　赤字３３億8000万円　０５年度決算　　2006/08/01 06:43

　道は三十一日、財政再建団体入りする夕張市の、二○○五年度決算に基づく会計ごとの実質的な赤字額をまとめた。
全十一会計の赤字総額は二百五十七億三千万円と、○一年度から四年間で百十八億八千万円増加。
特に一般会計と観光事業会計の赤字が大きく、増加額の７５％を占めた。黒字は上水道事業会計など三会計のみだった。
一日の道議会総合企画委員会で報告する。

　普通会計の赤字はすべて一般会計分で、赤字額は三十三億八千万円と、○一年度の約三・五倍に増加した。
夕張市の七月二十八日の決算報告では、普通会計の赤字は九億八千万円だったが、
総務省の基準で一般会計から他会計に繰り出すべきだった額を計算し直した結果、赤字額が膨らんだ。

　最も赤字が大きいのは観光事業会計の百四十四億七千万円で、総額の５６％を占めた。
四年間の増加額も六十五億一千万円と会計別で最多。病院事業会計の赤字は三十九億四千万円で、四年間で十三億六千万円も増えた。

　夕張市は、道が今回まとめた普通会計の実質的な赤字の解消を目指し、再建計画を策定することになる。
ただ、他会計の赤字処理策によっては、普通会計の実質赤字が増える可能性もある。

郵政民営化経営計画　道内、店舗体制は変わらず　　2006/08/01 08:38

　日本郵政が発表した民営化に向けた実施計画の骨格では、民営化五年以内に宿泊施設「かんぽの宿」などの廃止が明記され、
道内の十勝川保養センター（十勝管内音更町）と小樽加入者ホーム（小樽市）も日本郵政にいったん承継した上で、廃止される。
銀行と保険会社は直営店を配置するが、現在の郵便局の店舗体制や機能は当面、基本的に変わらない見通しだ。

　民営化後は、貯金受け入れなどの「ゆうちょ銀行」と、保険販売の「かんぽ生命保険」がそれぞれの統括店を置き、
道内の直営店や代理店となる各郵便局を管轄する。

　ゆうちょ銀の統括店は、北海道庁赤れんが前郵便局に置かれ、札幌東、函館北、帯広、釧路中央も直営店となり、
各局内に、ゆうちょ銀職員が配置される。かんぽ生命保険の統括店は札幌中央郵便局で、
旭川中央、函館中央、帯広の各局も直営店となる予定。かんぽ生命保険の直営店は外務員が集まる拠点的な役割を持つ。

　銀行、保険ともに、提供するサービスは当面、直営店と代理店で違いはないという。




日米安保強化を強調　中国の国防費増を警戒　防衛白書報告　　2006/08/01 14:41

合併構想修正　自治体数６０に　道が正式決定　　2006/08/01 08:45

　道は三十一日、道市町村合併支援本部（本部長・高橋はるみ知事）を開き、道市町村合併推進構想を正式決定した。
当初案は現在百八十ある市町村を五十九に再編する内容だったが、財政再建団体入りの方針を決めた夕張市を
組み合わせ案から除外するなど一部修正し、再編後の自治体数を六十とした。道が実施した合併に関する市町村意向調査の結果も公表した。

　道が六月に示した当初案に、その後の道議会論議や道民が寄せた意見を反映。人口五十万人以上の政令指定都市など、
より大きな自治体を目指す合併も道として支援する考えを盛り込み、財政再建団体入りで法的再建を目指す夕張市を除外した。

　また市町村の意向調査では、回答した百七十八市町村のうち、
市町村合併特例法（合併新法、二○○五−○九年度）の下で「合併を検討する」自治体が二十七団体（１５％）、
「新法の期限にこだわらず検討する」のが六十二団体（３５％）で、合わせて半数を占めた。
逆に「検討するかどうかわからない」は六十七団体（３８％）、「検討しない」が二十二団体（１２％）だった。


球団に氏名、肖像使用権　野球選手カードやソフト　【写真】　　2006/08/01 19:45

　ゲームソフトや写真入りカードへのプロ野球選手の氏名、肖像の使用を許諾する権利が球団、選手のどちらにあるのかが争われた訴訟の判決で、
東京地裁は１日、両者の統一契約書に基づき、球団に許諾権を認めた。原告のプロ野球選手会の宮本慎也会長（ヤクルト）ら１０球団の計３４選手側が敗訴した。
　ただ高部真規子裁判長は統一契約書について、１９５１年に作成され、改正されていないことから「時代に即して再検討する余地がある」と指摘した。
選手側は「控訴する方向で検討する」としている。
　選手側は昨年６月、野球ゲームのソフトやベースボール・マガジン社などの選手カードについて各所属球団に氏名、
肖像の使用許諾権限がないことの確認を求めて提訴。

＜写真：プロ野球選手の写真を使用した「プロ野球カード」＞

耐震改修促進計画　策定予定、道内は８％　全国平均の３分の１　　2006/08/01 07:44

　耐震基準が緩やかだった一九八一年より前の建築物の耐震性強化のため、国が市町村に求めている
「耐震改修促進計画」の策定を予定する道内自治体が、全体の８％にとどまっていることが三十一日、国土交通省の調査で分かった。
全国平均２３％の三分の一の低率。
　国交省は一月に施行された改正耐震改修促進法に基づき、震度６強から７の地震でも倒れない建物の割合を
二○一五年までに現在の７５％から９０％に引き上げる耐震化目標を決定。
この実現に向けて市町村に対して「努力義務」（国交省）として計画策定を求めている。
　調査によると、道内百八十市町村のうち計画策定を予定するのは札幌、釧路、長万部など九市六町のみ。
全国的には１００％を達成した静岡、岐阜、愛媛の三県を含め七県で５０％を超えている。
　道内が低率なのは、○六年中に策定予定の道の改修計画が明らかになるのを待っているという市町村側の事情がある。
策定未定の帯広市は「つくらないということではない。道の計画を参考にしたい」と説明。
同じく旭川市も「市だけで判断できる問題ばかりではなく、道の計画と整合性を図る必要がある」と話す。


埼玉プールで女児死亡　10分で吸い込まれる　県警が実況見分　　2006/08/01 13:20

　埼玉県ふじみ野市の市営プールで小学２年戸丸瑛梨香さん（７つ）が吸水口に吸い込まれ死亡した事故で、
瑛梨香さんは近くにいた同級生の女児に近づこうとして潜って泳ぎ、吸い込まれた可能性があることが１日、県警の調べで分かった。
　吸水口の柵状のふたが外れているのが見つかってから、吸い込まれるまで約１０分間だったことも判明。
県警は業務上過失致死容疑で市や施設管理を委託された会社の責任の有無を調べており、この約１０分間の監視員らの対応について関係者から事情を聴いている。
　市や会社側はトラブル発生時の事故防止マニュアルを策定しておらず、監視員は注意を呼び掛けたが、遊泳中止にはしていなかった。
　外れたふたは何カ所かを針金で留めており、県警は同日、現場の流水プールを実況見分、外れた原因を詳しく調べた。遺体にはすり傷があり、午後、司法解剖する。

道内の流水プールも点検　埼玉の女児死亡で　　2006/08/01 14:16

　埼玉県ふじみ野市のプールで起きた女児の死亡事故を受け、流水プールを持つ道内の各施設は一日、一斉に吸水口を点検した。
　札幌市手稲区の「ていねプール」では、管理・運営する札幌リゾート開発公社が緊急点検した。公社によると、
プール五カ所の吸水口のカバーは埼玉県のプールとは別のタイプで、横八十五センチ、縦五十五センチの鉄板に小さな穴が開いている。
カバーを固定する十四本のボルトに脱落や緩みがないかを再確認した。
　一九九四年七月、当時小学六年の男児が流水プールの吸水口に吸い込まれ、意識不明の重体となる事故（男児はその後回復）の
あった稚内市営温水プール「水夢館」や、紋別市の「ステア」、北斗市の「函館スパビーチ」なども緊急点検した。
稚内の水夢館では事故後、吸水口にステンレス製の防護柵を設置したが、点検では緩みがないか慎重に確かめた。
　道内最大の一周三百メートルの流水プールがある後志管内留寿都村のルスツリゾートは
毎日行っているプール設備の点検を強化することを決めた。一周百メートルの流水プールがある釧路市フィットネスセンターは、
毎朝のプール清掃時に吸水口付近の点検を行っている。

針金だけでふたを固定か　吸水口二重の防止設置せず　埼玉県の市営流水プール　【写真】　　2006/08/01 20:06

　埼玉県ふじみ野市の市営流水プールで、同県所沢市の会社員戸丸勝博さん（４５）の長女瑛梨香さん（７つ）＝小学２年＝が
吸水口に吸い込まれ死亡した事故で、脱落した吸水口のふたは針金だけで固定されていた可能性が高いことが１日、県警の調べで分かった。
　文部科学省はふたをボルトなどで固定するよう通知しており、県警は市教育委員会や管理委託を受けた施設管理会社「太陽管財」（さいたま市）の
安全管理に問題がなかったか調べている。
　排水口にふたと格子金具による二重の事故防止策を設けるよう文科省が通知で指導していたのに、市教委は通知の内容を誤って解釈し、
ふたしか設置していなかったことも判明した。
　太陽管財は同日の記者会見で、市教委に無断で業務を下請けに出していたことを明らかにし、ふたが外れ針金を取りに行っている間に事故が起きたと説明した。

＜写真：プール吸水口事故の記者会見で謝罪する施設管理会社「太陽管財」の斉藤敏雄社長（左）＝１日午後、さいたま市＞


医療費未払い２１８億円　０５年度、3058病院で　　2006/08/01 19:04


「育児に悩んでいた」　長女殺害で畠山容疑者　　2006/08/01 18:32

全国路線価１４年ぶり上昇　道内最高価札幌で９年ぶり　札幌駅南口、初の首位　【写真】　　2006/08/01 15:18

　国税庁は一日、相続税、贈与税の算定基準となる二○○六年分の路線価を発表した。
全国約四十一万地点の標準宅地（住宅地、商業地、工業地）の一平方メートル当たりの平均額は、
前年比０・９％、千円増の十一万四千円となり十四年ぶりに上昇した。道内平均（約二万地点）は同２・４％、千円減の四万千円と
十四年連続で下落したが、最高路線価は札幌市内の四カ所で上昇した。上昇地点が出たのは九年ぶり。
うちＪＲ札幌駅南口の札幌ステラプレイス前は約１０％上昇し、算定を始めた一九五六年以来、
五十年連続で一位だった大通地区の三越札幌店前を逆転した。

　平均路線価が前年を上回ったのは東京と千葉、愛知、京都、大阪で、○五年の東京だけから五都府県に拡大した。
景気回復に加え、不動産投資信託に投じられた巨額の投機的資金がこれらの大都市圏に流入し、
商業ビルやマンションの建設ブームが起きているためとされる。これ以外の地域は下落に歯止めがかからず、大都市圏と地方の格差がより鮮明となった。

　最高路線価の一位は二十一年連続で東京・銀座五丁目、文具店「鳩居堂」前の銀座中央通りで、前年比２３・８％増の千八百七十二万円。
値上がり率トップは名古屋市の名駅通り（四百六十万円）の２６・４％だった。

　一方、道内三十税務署別の最高路線価のトップは札幌中税務署管内の札幌市中央区北五西三、
札幌ステラプレイス前広場にある道道札幌停車場線通りで、前年比１０・１％増の百八十五万円。
同区南一西三、三越札幌店前の南一条通が、百七十九万円と四年連続で同額となったため、初めて順位が入れ替わった。

　最高路線価のうち、上昇は札幌市内の四カ所、横ばいは札幌と小樽の二カ所で、このほか二十四カ所は下落した。

＜写真：三越札幌店前を逆転し、道内最高路線価地点となったＪＲ札幌駅南口の札幌ステラプレイス前（魚眼レンズ使用）＞

浅井学園補助金不正　２３億円返還要求へ　文科省、０１−０５年度支給分　　2006/08/02 08:14

　浅井学園（札幌）前理事長の浅井幹夫被告（５７）＝背任、業務上横領の罪で起訴済み＝による国の補助金不正受給事件に関し、
同学園の鈴木弘泰理事長は一日、浅井被告の広範な私的流用を認めた調査報告書を文部科学省に提出した。
同省は今後、私立大学等経常費補助金の返還を求めるが、返還額は加算金を含めて
二○○一年度から○五年度に支給した約二十三億円の大部分になる見通しだ。

　一方、同省は一連の不正を「特異な人格の理事長による特異な事例であり、教学面で問題があった訳ではない」（芦立訓私学助成課長）
としており、学園運営に大きな影響が出ないよう、返還方法に配慮する考えも示した。

　報告書は《１》校舎の外壁補強工事における補助金不正受給《２》架空工事による業務上横領
《３》法人クレジットカードの公私混同−などについて、関係者の証言などを基に浅井被告の私的な流用をほぼ全面的に認めた。

　不正を見逃した原因は「権限の一極集中による専断的な運営がなされ、理事会などのチェック機能が十分に働かなかった」とし、
今後は常勤理事会などの機能を強化するとしている。

　鈴木理事長は「（浅井被告）本人が否定している状況で調査に限界はあったが、あってはならないことと認識しており、深くおわびする」と話した。

　私立大学等経常費補助金は、国の委託を受けた日本私立学校振興・共済事業団が支給しており、
文科省は同事業団と調整した上で最終的な返還額を決定する。

民主党 知事選公募に７人　　　　2006年08月01日

　■ 他薦６人に意思確認へ　　１０月決定

　来春の知事選に向けた民主党北海道の候補者公募が３１日、締め切られた。
自薦１人、他薦６人の計７人の応募があった。同党は今後、支援団体と協議し、
１０月１４日の民主党北海道臨時大会までに候補者を決める方針だ。
だが、知事選と同時期の道議選をめぐり、党執行部の方針に反発する一部の道議が、
主導権を握ろうと独自に推薦人集めに乗り出したため、関係者の間には「しこり」も生まれている。
「勝てる候補」の選定まで、なお曲折がありそうだ。

　■ 道議選で執行部に反発も

　この日記者会見した民主党北海道代表の鉢呂吉雄衆院議員は「７人の応募があったことを評価したい。
北海道の経済や道民生活を活性化して立て直す、そういった候補者を立てていく」と語った。
だが、応募者の名前は「本人から了解を得られていない」として、公表しなかった。

　公募では、道内の有権者５００人の推薦人確保などの条件があった。関係者によると、
条件をクリアしたのは他薦応募の６人で、北大公共政策大学院教授の山口二郎氏、三井物産戦略研究所長の寺島実郎氏、
旭川市立旭山動物園長の小菅正夫氏、財務官僚の渡部康人氏、衆院議員の逢坂誠二氏と鉢呂氏。
基本的にこの６人から選ぶことになるという。自薦の一人は５００人の推薦を集められなかった。

　今後は、民主党北海道と連合北海道、農民政治力会議で組織する選考委員会で選定作業をする。
９月中旬には６人と面談し、立候補の意思を確認したうえで、絞り込み作業を進める。難航した場合は、予備選挙を実施する方向だ。

　だが、党内や関係者の間には、しこりも生まれている。鉢呂氏が記者会見する１時間余り前に、
道議会会派の民主党・道民連合の道議２人が党事務所を訪れ、山口氏の推薦者２６８６人の署名簿を提出した。
民主党・道民連合の道議３６人の中には三つのグループがあるが、うち２グループの二十数人が、山口氏の署名を集めた。
背景にあるのが「道議選で複数候補を擁立したい党執行部への反発」（道議の１人）だ。

　党執行部は昨年１月、定数３以上の選挙区で候補者を複数擁立する方針を示した。
議会第１党の自民党・道民会議より１９人少ない現状を打破し、第１党の座を奪うためだ。
「知事だけでなく、道議会も過半数がないと、道政運営ができない」（党幹部）との考えだ。
しかし、現職道議にとっては、共倒れで自らも議席を失う可能性があり、反発を呼んでいる。

　民主党北海道の最大の支援組織である連合北海道も独自の動きを見せている。
公募が始まった４月以降、連合幹部らは山口氏や鉢呂氏らと個別に接触した。連合幹部は「意見交換」と言うが、
「候補者選定のための面談」（道選出国会議員）との見方もある。

夕張市　人件費、水準の倍　道が指摘「スリム化行われず」　　2006/08/02 08:43

　道は一日の道議会総合企画委員会で、財政再建団体入りする夕張市の職員数と人件費が、
人口規模や産業構造が似た「類似団体」の二倍の水準であると報告した。
道側は「社会環境の変化に対応した組織のスリム化が行われていない」と指摘、夕張市の人件費削減の取り組みが不十分であるとの認識を示した。

　類似団体は、総務省が全国の市町村を人口や産業構造などで分類したもので、夕張市の類似団体は同市を含め三十六団体。
道内では夕張のほかに、芦別、赤平、紋別、名寄、三笠、砂川の六市がある。

　道によると、二○○四年度末の人口千人あたりの職員数は、類似団体が平均一〇・二人なのに対し、夕張市は二〇・一人で、三十六団体中最多。
住民一人あたりの職員人件費負担は、類似団体九万五千円に対し、夕張市は二十万円だった。

　自民党・道民会議の千葉英守氏（札幌市中央区）の質問に答えた。

　道は夕張市の○五年度決算各会計の実質赤字額も報告。道側は「普通会計の実質赤字額三十三億八千万円と、
病院事業の三十九億四千万円が財政再建計画のベースになる」と述べ、両会計の実質赤字を解消することが
再建計画の最低限の目標になるとの認識を示した。共産党の大橋晃氏（札幌市東区）の質問に答えた。

　また同委員会は、自民党・道民会議の板谷実氏（苫小牧市）が七月六日の同委で「夕張市は借金を踏み倒せばいい」などと発言した事について、
議事録から削除したいという本人の申し出を了承した。

「日豪の人的交流北海道が成功例」　首相・ダウナー外相会談　　2006/08/02 08:45

　小泉純一郎首相は一日夕、官邸でオーストラリアのダウナー外相と会談した。日豪の人的交流に関連して、
両氏が後志管内のニセコ周辺のスキーリゾートでの交流成果をたたえ合う一幕があった。
　小泉首相は、ニセコ周辺を念頭に「北海道に最近、豪州人が多く訪問し、マチおこしに貢献している」と指摘。
これに対しダウナー外相は「非常に成功している事例だと承知している。こうしたことを通じて、両国の交流を進めていかねばならない」と応じた。
　日豪の自由貿易協定（ＦＴＡ）については、必要性の是非を探る共同研究の最終取りまとめを急ぐことで一致した。
　また首相は、陸上自衛隊が活動していたイラク南部サマワの治安を担当していたオーストラリア軍の協力に謝意を示し、
ダウナー氏は「イラクでの協力は完全な成功だった」と評価した。



民主党トロイカ結束をアピール　三宅島で“大物釣り”誓う　　2006/08/02 08:54

　民主党の小沢一郎代表は一日、菅直人代表代行、鳩山由紀夫幹事長と大規模噴火からの復興を進めている
東京・三宅島を訪れ、船での海釣りと島内視察で、トロイカ体制の結束をアピールした。

　早朝、遊漁船で沖に出た小沢氏は、海釣りが趣味とあって、初心者の菅、鳩山両氏に手ほどきをした。
釣果はキハダマグロやシマアジなど計八十匹。港に戻った小沢氏は「いっぱい釣れた。民主主義は数だから」と満足げ。
大物を釣り逃がした菅氏も「来年の秋ごろには大物が釣れるのではないか」と来夏の参院選後の政権取りに意欲を示していた。

　この後、三氏は島民との意見交換のほか、火山ガスの影響を受ける島内を視察。
小沢氏は記者からのトロイカ体制の今後についての質問に、「変えようがないんじゃないか」と述べ、秋の代表選後の継続も示唆した。

「財政運営支障ない」　起債許可団体問題、道が重ねて強調　総務委　　2006/08/02 08:46

　道の実質公債費比率が警戒ラインを上回り、地方債発行に国の許可が必要な起債許可団体になった問題が、
一日の道議会総務委員会で取り上げられた。道は「今後の元利償還や財政運営に支障を生じることはない」とし、
道財政への影響はないとの見解を繰り返し表明した。

　政府は本年度、起債を許可制から事前協議制に改めるのに合わせ、
収入に占める公債費（元利償還金）負担の度合いを測る財政指標「実質公債費比率」を導入した。

　自民党・道民会議の山本雅紀氏（室蘭市）の質問に対し、原田淳志総務部長は「一九九二年度以降、
国の景気・経済対策に呼応した公共事業や投資単独事業の財源として発行した道債の償還が本格化してきた」などと、
公債費負担が高止まりしている現状を説明した。

　しかし、立川宏財政局長は、新しい財政指標で導入された警戒ラインを上回ったことが、
財政状況の急激な悪化を意味するものではない、との認識を強調。また原田部長は「元利償還に必要な基金の残高が（十分に）あり、
償還や財政運営に支障はないことを十分説明していく」と述べ、金融機関などに対し理解を求めていく考えを示した。

　ただ、公債費負担が道財政を圧迫していることは事実。道としては「新たな道債発行を抑制し、
将来の償還圧縮に努める」（原田部長）しか改善の方法がなく、「綱渡り」の財政運営は当面続くことになりそうだ。

山崎氏訪朝検討　出馬へ「一手」か　　2006/08/02 08:48

　自民党の山崎拓前副総裁が北朝鮮訪問を検討している。山崎氏が先月下旬訪米した際、関係者から訪朝を促す
「招待状」を受け取ったという。山崎氏は、総裁選出馬の可能性を捨ててはおらず、北朝鮮の金正日総書記と会談し、
六カ国協議復帰などの譲歩を引き出せれば、安倍晋三官房長官の対抗馬として一躍注目を浴びられるとの計算も働いているようだ。
　山崎氏は、安倍氏や麻生太郎外相の対中国・対北朝鮮強硬路線には批判的。東アジア外交重視を結集軸に、
福田康夫元官房長官を担ぐもくろみが、福田氏の不出馬で消えたことから、自らの出馬も含めて「次の一手」を探っている。
　北朝鮮側には、小泉純一郎首相の「盟友」と言われた山崎氏を仲介役に、ミサイル発射で高まった国際社会の圧力を回避し、
日本との関係改善を図る狙いがあるとみられる。
　ただ、外務省は「（訪朝は）一切関係ない」（幹部）と冷ややか。成果があげられなければ批判を浴びるだけに、
山崎氏は小泉首相の靖国神社参拝の行方などをにらみながら慎重に訪朝の可否を判断するものとみられる。



２万9000人　雇用創出実績は「誇大」？　道議会経済委　道、個人情報タテに裏付け示さず　　2006/08/02 08:59

　道が二○○五年度の雇用創出実績を、目標を上回る約二万九千人だったと公表したことに関し、一日の道議会経済委員会で、
民主党道議から「数字が誇大と疑われても仕方がない」と厳しく批判される一幕があった。
　道は同日の委員会で、約二万九千人のうち雇用を創出した企業別内訳の一部を報告した。
　これに対し、民主党・道民連合の西田昭紘氏（釧路市）は「どこの事業者で何人雇っているのかもっと具体的に示すべきだ」と質問。
清兼盛司労働局長は、個人の就職先に関する情報も多いなどとし、「個人情報保護法の観点からも公表できない」と拒んだ。
　これに西田氏が「数字が真実なのか、きちんとした裏づけがないと信用できない」とかみつき、道側が答弁に窮する場面も。
最後は高橋教一経済部長が「公表の方法を検討したい」と引き取ったが、西田氏は納得せず、問題は第三回定例道議会でも尾を引きそうだ。

谷垣氏の支持率急上昇　「靖国自粛」消費増税　目玉政策連発が奏功　　2006/08/02 08:49

　自民党総裁選への立候補を表明した谷垣禎一財務相に対する世論調査の支持率が急上昇している。
ポスト小泉候補の先陣を切って正式表明し、靖国神社参拝自粛など目玉政策を連発したのが功を奏した形だ。
ただ依然としてトップの安倍晋三官房長官との差は大きく「息切れ」せずにどこまで存在感をアピールできるか戦略が問われる。

　谷垣氏は七月二十七日の出馬表明以降、報道番組だけでなく、バラエティー番組にも出演。三本柱の政権公約では、
靖国神社参拝自粛と消費税率引き上げの目玉政策を繰り返し説明し、特に消費税は「税率の二段階引き上げ」「社会保障目的税化」など
小出しに具体論を打ち出している。

　こうした戦略が的中し、数％だった支持率はマスコミ各社の調査で一気に１０％近くまで上昇。順位も麻生太郎外相を抜いて二番手につけた。

　谷垣氏は同三十一日、遊説先の福岡市内で記者団に「数字は動いている。今後どうなるかは、
私が何を主張し、国民が受け入れてくれるかどうかと関連する」と政策論争の必要性を強調。
直後の講演会では政権公約の第四の柱ともなる少子化対策として「子宝税制」の創設を提言した。

　ただ当初の三本柱の政権公約のうち地方活性化は具体論に乏しく、八月下旬に安倍、麻生両氏が出馬表明すれば、
谷垣氏への注目度も低くなりかねない。谷垣派幹部は「支持率が１５％以上にならないと胸を張れない。
週一回は谷垣色を打ち出していく」と引き締めている。

国家公務員　月給据え置きへ　　2006/08/02 08:55

　人事院は一日、二○○六年度の国家公務員の給与について、扶養手当などを除く月給本体は据え置く方針を決め、
公務公共サービス労組協議会（公務労協）に伝えた。期末・勤勉手当（ボーナス）については○・○五カ月分引き下げるかどうか
最終調整中で、年収では横ばいか微減となる見通しとなった。

　人事院は○五年度は月給の０・３６％引き下げを勧告しており、月給の据え置きは○四年度以来二年ぶり。
国家公務員の給与は民間企業の水準との比較で決めており、今年は民間給与実態調査の対象を従来の従業員百人以上の企業から、
給与水準が低い傾向の五十人以上の企業まで拡大した。このため景気回復に伴う民間給与の引き上げ基調が
国家公務員給与には反映されない方向となった。

　人事院は同日の公務労協との協議で、調査対象企業拡大の影響について「相当ある」と認めた。
ボーナスや扶養手当などについては、調査の最終集計中として明言を避けた。ボーナスが○・○五カ月分減額されれば、平均で約一万九千円のダウンとなる。

　公務労協側は「月給は実質的に減額改定」と反発、四日の人事院総裁との協議で撤回を求める。

　人事院は八日にも内閣と国会に勧告する予定で、政府は今秋の臨時国会で給与法を改正し、四月にさかのぼって適用する見通し。

遺族会、Ａ級戦犯分祀論検討へ　来月の自民総裁選後に　　2006/08/03 07:22

　日本遺族会（会長・古賀誠自民党元幹事長）は二日、自民党本部で正副会長会議を開き、
古賀氏が唱える靖国神社のＡ級戦犯分祀（ぶんし）論の是非について、九月の自民党総裁選終了後に検討を開始することを決めた。
Ａ級戦犯分祀問題は総裁選のテーマに浮上する可能性があるため、議論が総裁選に巻き込まれるのは望ましくないと判断した。

　会議では古賀氏が、分祀検討について「みなさんと相談したい」と提案。これに基づいて議論した結果、
「政局絡みにするのは避けるべきだ」との認識で一致し、古賀氏も「総裁選が壁になるなら、終わってからでいい」と引き取った。

　これまで分祀検討に慎重だった遺族会内部では最近、「検討するのは当然だ」（幹部）と古賀氏に同調する意見が出ている。
昭和天皇がＡ級戦犯合祀（ごうし）に不快感を示したとされる元宮内庁長官のメモが明らかになったこともあり、
遺族会内部で今後、分祀論が加速する可能性がある。

　ただ、内部には根強い分祀反対論もあり、森田次夫専務理事は会議後、
記者団に対して「（分祀検討会を）つくる、つくらないについても（総裁選が）終わってからの話だ」と述べ、
分祀論を検討することの是非も現状では白紙との認識を示した。靖国神社はＡ級戦犯分祀を拒否している。

鈴木被告の元政策秘書　多田被告上告せず　　2006/08/02 07:30

　衆院議員鈴木宗男被告（５８）＝控訴審公判中＝の共犯として受託収賄、あっせん収賄、政治資金規正法違反の
罪に問われた元政策秘書多田淳被告（５４）は一日、懲役二年、執行猶予四年の一審判決を支持した
七月二十日の東京高裁判決に対し、上告しないことを決めた。二日にも弁護士を通じて同高裁に伝える。
これにより、自らの控訴審で全面無罪を主張している鈴木被告は、苦しい立場に追い込まれることになる。

　上告を取りやめた理由について、多田被告は「起訴事実にあるようなことは一切なく、無罪という主張に変わりはない。
ただ、こちらの証人申請も認められないなど、現在の司法制度は信頼できない。これ以上裁判を続けてもむだで、
新たな生活をしたいと考えた」と話している。

◇

　鈴木宗男被告の話　今の司法に幻滅している多田君の気持ちは分かる。国策捜査で、検察の厳しい圧力もあったと聞く。
私とは最初から分離裁判なので、多田君なりの判断をしたと思う。

札幌などで降水量ゼロ　７月下旬　　2006/08/02 08:20

　七月下旬（二十一−三十一日）の道内は晴天が続き、日本海側やオホーツク海側、太平洋側など広い範囲で降水量が０ミリだった。
札幌市と宗谷管内枝幸町では一九八八年以来、十八年ぶりの記録。
　日本気象協会北海道支社によると、ほかに降水量が０ミリだったのは小樽、帯広、根室、岩見沢の各市など。
札幌の同期間の平均降水量は二二・五ミリだが、今年は日本海やオホーツク海にあった高気圧が、
下旬いっぱい全道を覆っていた影響で、雨が降らなかった。
　八月の道内は、二日に道北地方の一部で雨が降る見通しだが、全道的には南にある太平洋高気圧が張り出すため、
向こう一週間は大きな天気の崩れがない見込み。
　同支社は「今のところ、農作物への影響や水不足の心配はない」としている。



「警察の不透明予算、停止が知事の義務」　集会で浅野教授　　2006/08/02 10:26

　「道警不正問題を徹底解明し、信頼回復を求める道民の会」（代表委員・市川守弘弁護士ら）の集会「知事は、なにができるか」が一日、
札幌市内のホテルで開かれ、前宮城県知事の浅野史郎慶応大教授が「不透明な予算執行を止めることは、知事の権限でなく、義務だ」などと述べた。

　浅野氏は知事時代、報償費問題をめぐって県警報償費の執行を停止した。同氏は「県民の顔が浮かび、やらなければならないと思った」と当時の思いを語った。

海自内部情報持ち出し　無断で頻繁に中国渡航　　2006/08/02 11:11

　海上自衛隊対馬防備隊上対馬警備所（長崎県対馬市）の男性１等海曹（４５）＝佐世保地方総監部管理部付に異動＝が、
持ち出しが禁じられている外国潜水艦などに関する内部情報をＣＤにコピーして隊舎自室に持ち帰っていたことが２日、分かった。

　１曹は交際していた中国人女性に会うため無断で中国・上海に頻繁に渡航。女性は、
中国当局から情報提供を強要されたとする遺書を残して２００４年５月に自殺した在上海総領事館員も出入りしていた
カラオケ店に一時勤めており、長崎県警は海自情報が中国側に漏れた可能性もあるとみて捜査を始めた。

　１曹は０４年４月から上対馬警備所で船舶の監視を担当。海自の内部調査に対し、中国側への情報提供は否定している。


不正受給４３億円を返還請求　０５年度の介護報酬　　2006/08/02 20:16

　介護保険から事業者に支払われる介護報酬の不正、不適正受給で、保険を運営する市町村などが返
還を求めた金額が２００５年度は約４３億円に上ったことが２日、厚生労働省の調査で分かった。

　返還請求された事業所数は４１１３カ所で、前年度の４１９７カ所と比べて横ばい。請求額は前年度の約７４億８０００万円の約５７％に減った。

　厚労省は「金額は減っているが、件数はそれほど減っていないので、市町村に一層の適正化を促したい」としている。

水谷建設元会長を再逮捕　福島県庁から資料押収　　2006/08/02 18:54

　水谷建設（三重県桑名市）の脱税事件で、東京地検特捜部は２日、同社２００３年８月期の法人税法違反罪で
同社の元会長水谷功容疑者（６１）を起訴し、０４年８月期にも法人税約２億円を免れたとして、同法違反容疑で再逮捕した。

　隠した法人所得は両期で３８億円を超え、それを原資とする裏金が政界や暴力団側などに流れた疑いが浮上している。
特捜部は福島県庁に係官を派遣し、県発注工事の関連資料などの任意提出を受け、押収したことも判明。
今後、脱税事件の裏付けとともに、裏金の使途をめぐる捜査を本格化させるとみられる。



長万部町の入札妨害　函館地裁初公判　前町長ら罪状認める　　2006/08/02 14:15

　【函館】渡島管内長万部町発注の町立保育所建て替え工事をめぐる入札妨害事件で、偽計入札妨害罪で起訴された
前同町長加藤大明（ひろあき）被告（６６）と元同町助役水野弘幸被告（６３）、同罪と談合罪で起訴された同町の建設会社
「山本組」前社長山本豊次被告（５５）と函館市の「帝都建設」前社長吉田幸雄被告（５６）の初公判が二日、函館地裁（柴山智裁判官）であった。
罪状認否で、加藤被告ら四人はいずれも「間違いありません」などと述べ、起訴事実を認めた。

道警駐禁取り締まり　バイク所有者名、札幌市が提供へ　　2006/08/02 08:28

　札幌市の上田文雄市長は一日の定例記者会見で、同市にナンバー登録されている排気量一二五ｃｃ以下のバイクについて
駐車違反に関する道警の照会に応じ、所有者の住所・氏名を提供する方針を明らかにした。
これまで札幌市は「ナンバー登録は課税が目的で、所有者の個人情報開示は正当な事由が必要」として慎重な態度を示していた。

　一二五ｃｃ以下のバイクは六月の道交法改正に伴い、車と同じように、駐車違反をした運転者だけでなく、
所有者責任も追及するようになり、運転者が反則金を支払わなかった場合には、持ち主に放置違反金が科される。

　道警は六月以降、駐車違反の一二五ｃｃ以下のバイク約千六百台を摘発、うち九割が札幌市の登録だった。
道警は札幌市にバイクの所有者を照会したが市は対応を保留。道警や警察庁は総務省に対応を求め、
同省は七月下旬、全国の市町村に照会に応じるよう通知した。

　上田市長は照会に応じる理由について「公共性が高い」とし、十日の個人情報保護審議会に諮った上で情報を開示する方針を示した。
道警は「市と協力して取り締まりを進めたい」としている。

空知管内６市町、ヤミ起債一括返済へ　道、一時肩代わりも　合併前提、分割も検討　　2006/08/03 06:55

　空知管内六市町が知事の許可を得ずに空知産炭地域総合発展基金から不適切な長期借り入れ（ヤミ起債）を行っている問題で、
道は二日、早期是正策として、借入金の全額を一括返済させる方針を固めた。道が返済原資を一時肩代わりする方向で調整する。
当初は数年間かけて段階的に返済させる案を模索したが、総務省が難色を示したため方針転換した。

　ただ、一部の市町は一括返済すれば財政再建団体に転落することが必至。これを回避するため、
道は財政面でまだ余力の残る周辺自治体との合併を前提に、道が肩代わり融資する分について多年度にわたる分割返済を認めることも検討している。
道は二十三日までに大まかな是正策をまとめ、総務省に報告する。

　ヤミ起債を行っていたのは夕張、芦別、歌志内、三笠、赤平の五市と上砂川町。借入金残高は六億七千万円−十五億円で、総額は七十四億七千万円。

　道が二日までに調整に入った是正策は《１》道が返済財源を融資し、各市町は借入金の全額を本年度中に基金に一括返済
《２》基金のうち取り崩し規定のある四十五億円分は、地域振興につながる新たな事業資金に限定する現在の使途制限規定を改定した上で、関係市町に分配
《３》三笠、芦別など財政余力のある市は、道からの借入金を本年度中に全額返済
《４》基金の一部取り崩しを受けても一括返済が難しい歌志内市や上砂川町などには、数年間にわたって道に分割返済することを容認する−が柱。

　あくまでも一括返済が原則で、分割返済は財政再建団体転落を回避するための例外的な措置としながら、合併推進にもつなげる考えだ。

　ただ、こうした是正策を実施する場合は、道財政への影響が避けられない上、総務省や経済産業省の了解も必要で、調整は簡単ではない。
また、合併対象となる周辺自治体との協議も曲折が予想される。道庁内には、一括返還できない市町について
「自助努力できないなら、財政再建団体入りもやむを得ない」（道幹部）と突き放した声もある。

自民道８区候補公募　高松氏、応じる考え　　2006/08/03 06:56

　【函館】松下政経塾生で函館在住の高松智之氏（３２）は二日、北海道新聞の取材に対し「道８区（渡島、桧山管内）で、
ぜひ挑戦したい」と述べ、次期衆院選に向けた自民党の候補者公募に応じる考えを明らかにした。高松氏は東京都出身、慶応大法学部卒。
松下政経塾を来春卒塾予定で、地元保守系経済人の誘いもあり、今年二月、函館に移住した。
七月には函館市内で、自民党幹事長代理の逢沢一郎衆院議員ら同塾出身政治家を招いたフォーラムも企画、開催した。


靖国参拝の布石？首相メルマガで批判にまた反論　　2006/08/03 07:23

　小泉純一郎首相は三日に配信する「小泉内閣メールマガジン」で、自身の靖国神社参拝に対する批判への反論を展開、
首脳会談に応じない中国を「理解できない」とあらためて批判した。参拝の真意を直接国民に説明し正当性を訴える形となり、
八月十五日の終戦記念日の参拝に踏み切る布石との憶測も呼びそうだ。

　首相は、広島、長崎の原爆の式典と、十五日の全国戦没者追悼式に例年通り出席する意向を明らかにする一方、
「就任以来、心ならずも戦争で命を落とさざるを得なかった方々への哀悼の誠をささげるために、毎年一度靖国神社に参拝している」と、任期中の参拝の可能性を示唆。

　参拝批判に対しては「突き詰めていくと、中国の嫌がることはしない方がいいということになるように思えてならない」などと重ねて強い不快感を示した。

一時借入金で赤字隠し　道内９自治体にも疑い　釧路・小樽・北見など月内に最終報告　　2006/08/03 16:02

　夕張市の財政破たんを受けた全国自治体の財政状況調査で、夕張市以外に釧路、小樽、北見市など道内九自治体で
一時借入金などを使った「赤字隠し」の可能性があることが三日分かった。道は当初、七月中に総務省に報告する予定だったが、
この九自治体の詳細な調査が必要として、報告を先送りした。道は八月中に調査結果を報告し、不適切な会計操作があれば改善を指導する。

　一時借入金は本来、短期的な資金不足を補うもので、年度内の歳入で返済することが原則。
しかし夕張市は、年度をまたいで一時借入金を流用する不適切な会計操作で、各会計の資金不足を穴埋めする赤字隠しを繰り返してきた。

　このため、同省は全国の市町村について、一時借入金のピーク時の額や標準的な財政規模に占める割合などを調べ、
一時借入金が赤字隠しに悪用されていないか報告するよう各都道府県に指示。七月中に回答するよう求めていた。

　これを受け、道は「百七十市町村は問題ない」と報告したが、九自治体については赤字隠しの可能性があるとして、
各会計間の資金の流れを詳細に調べることにした。ただ、直ちに財政再建団体入りに直結するような自治体はないとみられている。

　同省は三日午後、他都府県の市町村については問題はなかったと発表する。

麻生氏、イラク首相と会談　バグダッド電撃訪問　【写真】　　2006/08/04 01:23

　【バグダッド３日共同】麻生太郎外相は３日、２００３年３月のイラク戦争開始後、日本の閣僚として初めて
首都バグダッドを訪問、マリキ首相、ジバリ外相とそれぞれ会談した。現地の治安情勢を考慮し、日程を公表しない「電撃訪問」となった。

　外相会談後の共同記者会見で麻生氏は「政治対話や経済関係強化など、
イラクとの幅広いパートナーシップを発展させる一環としてイラクを訪問した」と強調、ジバリ氏の訪日を招請した。
ジバリ氏は「日本による復興への直接支援を高く評価している」と述べた。

　今回の訪問は、イラク南部サマワで活動していた陸上自衛隊の撤収後も、日本が復興支援を継続、
積極関与する姿勢をイラク側に示すとともに、米国はじめ国際社会にアピールする狙いがある。

＜写真：３日午後、バグダッドのイラク外務省で、イラクのジバリ外相（右）と記者会見する麻生外相＞


鈴木議員元秘書、上告せず　共謀認定の２審判決確定へ　　2006/08/03 12:43

　衆院議員鈴木宗男被告（５８）＝１審懲役２年、追徴金１１００万円、控訴審公判中＝の共犯として受託収賄など３つの
罪に問われた元政策秘書多田淳被告（５４）が、懲役２年、執行猶予４年を言い渡した７月２０日の東京高裁判決に対し、
上告しないことが３日、関係者の話で分かった。
　検察側も上告しない方針で、受託収賄、あっせん収賄、政治資金規正法違反（虚偽記載）の罪すべてについて
鈴木被告との共謀を認定した２審判決が確定する。
　関係者によると、多田被告は「無罪主張に変わりはないが、有罪の１、２審判決を覆す証拠がない。
新証拠が見つかれば再審請求したい」と話しているという。
　鈴木被告も１、２審を通じて無罪を主張している。

水谷建設、自民支部に６０万円献金　伊達議員代表　　2006/08/03 06:57

　土地取引をめぐる脱税事件に絡み、元会長が法人税法違反容疑で二日、東京地検特捜部に再逮捕された水谷建設と、
苫小牧市に本社がある水谷建設の関連建設会社が二○○二−○四年、自民党副幹事長の伊達忠一参院議員（６７）＝道選挙区選出＝が
代表を務める自民党支部に、少なくとも計六十万円を献金していたことが、政治資金収支報告書などで分かった。
伊達氏側は献金の受け取りを認める一方、返還の考えを否定している。

　道に提出された政治資金収支報告書や伊達氏側の説明によると、献金は、同氏が参議院道選挙区で初当選した○一年の翌年から始まった。
水谷建設北海道支社が○二、○三年に各十二万円、関連会社が○二−○四年に毎年十二万円をそれぞれ、伊達氏が代表の同党道参議院選挙区第一支部に献金していた。

　苫小牧市の関連会社は一九九三年、水谷建設から独立。再逮捕された同社元会長の水谷功被告は独立後に二回、社長を務めていた。
関連会社の現社長は「頼まれて会費を払った覚えはある」などとしている。

　伊達氏の札幌事務所は「どういう経緯で献金を受けたかは分からないが、何も後ろ暗いことをしているわけではない。
（献金返還などの）対応を特に取る必要はないと考えている」としている。

　水谷建設側からの政治献金では今年一月、川崎二郎厚労相や小沢一郎民主党代表ら国会議員十一人と
自民党側に少なくとも約二千二百八十万円が渡っていたことが判明。道内選出議員では、新党大地代表の鈴木宗男衆院議員が
九八年から二年間に計二百三十二万円を受け取っていたとされる。

昭和学園再生法申請へ　定員割れ続き経営悪化　小樽短大　少子化進行響く　【写真】　　2006/08/03 07:04

　【小樽】二日に民事再生法の適用を申請する方針を固めた小樽短期大の運営母体、
学校法人小樽昭和学園（赤坂勝理事長）は、共学化や時代に即した分野への学科転換を図ってきたが、
学生数は十年前と比べ約六分の一に減少。経営努力を上回る少子化の進行や大学間競争が、短大経営に重くのしかかった。

　当初、女子短大として開校した同短大の学生数は、一九九七年度から定員（当時四百四十人）を割り込むようになり、
減少の一途をたどった。九七年度に四百三十四人いた学生は本年度、七十四人まで激減している。

　九九年度には学生を増やそうと男女共学に変更したが、減少は止まらなかった。

　二○○四年度には、英文科と経営実務科を統合し、観光や福祉、音楽など八コースを選べる
ビジネスコミュニケーション総合学科を新設したものの、効果は表れず、二年で元に戻した。

　○五年度には、事業再生コンサルタントを専門とする経営者を理事長に迎え、てこ入れを図ったが、事態は好転しなかった。

　ある教授は「四年制の私大ですら学生確保が困難な中、短大ゆえの厳しさがあった」と話す。

　短大の運営資金は学生の入学金・授業料と文部科学省からの補助金約四千万円で賄っていたが、
○五年度、○六年度は学生数が定員の半数を割り、補助金が全額打ち切られた。経営方針をめぐって今年六月には理事長も交代、
地元経済界からも同短大の存続を危ぶむ声が出ていた。

＜写真：運営する小樽昭和学園が民事再生法を申請する方針を固めた小樽短期大＞

原爆研究者の直筆メモ発見　京大、戦中の核分裂実験　【写真】　　2006/08/03 10:38

　【ワシントン２日共同】太平洋戦争中に旧日本海軍から原爆開発を命じられた旧京都帝大（現京大）の
荒勝文策研究室で研究に携わっていた科学者２人が、核反応をはじめとする基礎研究の実験記録などを克明に記載した
メモ２冊がワシントンの米議会図書館で２日までに見つかった。戦中の核分裂研究の実態など未解明な点が多い
日本の原爆開発史をひもとく上で貴重な史料となりそうだ。

　終戦直後に連合国軍総司令部（ＧＨＱ）が接収、同図書館に移管された未整理の日本関係資料群に含まれていた。
メモは原爆開発が本格化する以前の文書だが、開発に関与した第一線の科学者による直筆の１次史料は珍しい。

＜写真：旧京都帝大の荒勝文策研究室で原爆研究に携わった科学者、清水栄氏のメモ（右）と植村吉明氏のメモ＞



安全マニュアル、教育なし　他のプールでもずさん管理　　2006/08/03 18:31

　小２女児が事故死した埼玉県ふじみ野市の市営プールを下請けで管理していた「京明プランニング」が、
これまで管理を委託された他のプールでも監視員に対し安全管理マニュアルを配布せず、泳ぎの練習などの教育も
実施しないケースがあったことが３日、関係者の話で分かった。
　東京都の３０代女性は、別の会社で一緒に３、４年間監視員を務めた友人女性の紹介で２００４年、
京明にアルバイトとして雇われた。埼玉県川口市の市営プールで監視員を務めたが、マニュアルがないなどずさんな管理運営に驚いたという。

道立羽幌病院呼吸器外し　殺人容疑の医師不起訴　旭川地検「因果関係認定は困難」　　2006/08/04 07:21

　【旭川】留萌管内羽幌町の道立羽幌病院で二○○四年二月、男性患者＝当時（９０）＝の人工呼吸器を取り外し、
死亡させたとして殺人容疑で書類送検された旭川市内の女性医師（３４）について、旭川地検は三日、嫌疑不十分で不起訴処分とした。
同地検は「人工呼吸器の取り外し行為と被害者の死亡との間に因果関係を認めるのは極めて困難」と判断した。

　患者に筋弛緩（しかん）剤などを投与して死期を早める「積極的安楽死」で医師が殺人罪で有罪になった例として
東海大安楽死事件判決（一九九五年）などがあるが、延命治療の中止（消極的安楽死）で殺人容疑に問われたのは全国で初。

　検察の判断が注目されたが、延命治療の基準などに一切踏み込むことなく、女性医師の行為はそもそも殺人罪に問えないとした。

　男性患者は○四年二月十四日、昼食をのどにつまらせ心肺停止状態で同病院に搬送され、蘇生（そせい）措置を受けると同時に
人工呼吸器を装着。翌十五日午前、女性医師は男性の長男ら親族の合意の下、人工呼吸器を外し、男性は約十五分後に死亡した。

　道警は、女性医師がほかの医師と協議せずに人工呼吸器を外した点などに注目。○五年五月に殺人容疑で書類送検した。

　しかし、旭川地検は複数の医師の意見や他の証拠を総合した上で「人工呼吸器を外す直前の男性の余命が十数分であった可能性が否定できず、
外した行為が死期を早めたとは断定できない」と結論付けた。

郵便集配　大樹の２局廃止延期　９月の予定、来年２月に　　2006/08/04 14:12

　【大樹】日本郵政公社の集配業務再編で、九月に同業務を廃止する予定だった十勝管内大樹町の
尾田、生花両郵便局について、来年二月に延期されたことが、四日までに分かった。

　大樹町によると、日本郵政公社北海道支社の担当者が七月二十八日、大樹町役場を訪れ、
伏見悦夫町長に延期を伝えた。公社側はその理由について「地域の理解が十分に得られていない」と説明したという。
これに対し伏見町長は、住民説明会の開催を要請した。同町長は「住民も集配廃止に反対しており、
説明会を通じて議論が深まれば」と話している。

　尾田、生花両郵便局が集配業務を受け持つ地域は、廃止後に引き継ぐ同町市街地の大樹郵便局から約十−
二十キロ離れている。このため、住民からは集配廃止によるサービスの低下を心配する声が出ていた。

　日本郵政公社北海道支社は「大樹町など複数の自治体で、郵便局の集配業務再編の実施時期の変更を検討しているが、
まだ公表できる段階ではない」（郵便事業部）と話している。

夕張の三セク、役員報酬などカット　本年度削減策、7000万円節減へ　　2006/08/04 07:27

　【夕張】財政再建団体入りする夕張市の第三セクターで、同市の観光施設などを運営する石炭の歴史村観光（社長・後藤健二夕張市長）と
夕張観光開発（同）は三日までに、本年度内に取り組む経費削減策をまとめた。役員報酬を中心とした人件費の削減と
施設の営業期間短縮が柱で、少なくとも総額七千万円の削減効果を見込んでいる。

　二社とも同じ役員が兼務しており、報酬削減は副社長が４０％、専務が３０％、常務（二人）が２５％で、
本年度内の削減額は計約二百五十万円。後藤社長は市長を兼ねているため報酬はない。八月分から削減する。

　「石炭の歴史村」が冬季休業に入る十一月からマウントレースイスキー場が開業する十二月中旬までは、
一部の職員について給与を４０％削減し、自宅待機させる方針。パートを含め約二百七十人いる職員全体の給与削減も検討している。
来年度の職員採用は見送る。

　十月末まで営業する予定だった施設のうち、「歴史村」内のローラーリュージュは八月末、宿泊施設「ふれあい」は九月末で休業し、
通年営業の映画資料館「郷愁の丘ミュージアム」も冬期間は閉鎖する考え。「歴史村」内の他施設も、九月以降の観光客減少を見越し、
冬季休業を早める方向で調整している。

　ホテルシューパロの飲食店「旅愁」と「別館美登利」は、一日から休業している。

　二社が運営する施設の多くは営業期間を条例で定めているため、市議会での議決を経て正式に決定する。また施設の存廃についても、近く方針案をまとめる。

　二社は夕張市からの財政支援を受けているものの、二○○五年度決算の累積損失は歴史村観光で約二億五千七百万円、
夕張観光で四千四百万円に上り、いずれも債務超過状態になっている。

０５年度の一時借入金ピーク　２４団体、財政規模の５０％超　道調べ、基盤の弱さ裏付け　　2006/08/04 07:29

　夕張市以外の道内九自治体で一時借入金の不適切な運用による「赤字隠し」の可能性が浮上している問題で、
総務省は三日、九自治体を含む道内二十四自治体で、二○○五年度の一時借入金のピーク額が
標準財政規模の５０％以上に達していたことを明らかにした。道内百八十市町村の一割を超え、道内自治体の財政力の弱さを裏付けた。

　同省などによると、道は《１》全会計を通じた一時借入金のピーク額が税収と地方交付税を合わせた標準的な収入を表す
標準財政規模の５０％以上《２》普通会計から他会計や外郭団体への貸付金が歳出規模の１０％以上かつ十億円以上−の
自治体を重点点検の対象として洗い出した。この結果、一時借入金は二十四自治体が５０％を超え、最大は標準財政規模と
同水準に達していた。貸付金は十八自治体が当てはまり、両方に該当したのも十二自治体あった。

　一時借入金は地方債など長期資金より金利負担が高い傾向にあり、同省は「例外的な財政措置。頼りすぎは好ましくない」（財務調査課）と指摘。
赤字隠ぺいの可能性が指摘されている九自治体については「夕張市のように一時借入金の額が極端に増えている例はない」としている。



空自活動区域を追加　イラク支援で計画変更　　2006/08/04 12:46

　政府は四日午前の閣議で、イラク復興支援特別措置法に基づく基本計画の変更を決定した。サマワで活動した陸上自衛隊の撤退完了を受け、
陸自の活動に関する従来規定を削除するとともに、航空自衛隊の輸送活動範囲拡大を踏まえ、活動実施区域にタリルとアルビルの飛行場施設を追加した。
　派遣期間は従来通り今年十二月十四日までとしている。空自の活動実施区域はこれまで、首都バグダッド、バスラ、モスル、バラドの四飛行場施設を例示していた。
　今回の変更ではこのほか、クウェートで陸自装備の整備や通関業務を行っている後送業務隊の活動を追加した。
　また、自衛隊の撤収条件については、陸自駐留を前提としていた「英豪軍をはじめとする多国籍軍の活動状況」との文言から、
「国連および多国籍軍の活動状況」に改めた。

安倍氏が靖国参拝　４月「官房長官」と記帳　【写真】　　2006/08/04 13:19

　安倍晋三官房長官が今年四月十五日、靖国神社に参拝していたことが四日、明らかになった。
九月の自民党総裁選レースで優位に立ち、次期首相就任が有力な安倍氏の参拝に対し、中国、韓国などの反発は必至とみられる。
総裁選でも靖国問題があらためて論議を呼びそうだ。

　関係者によると、安倍氏は四月二十一日からの靖国神社春季例大祭を前に、「私的な立場」で土曜日の十五日早朝、
モーニング姿で公用車を使わずに参拝。「内閣官房長官　安倍晋三」と記帳し、ポケットマネーから玉ぐし料を払った。
参拝後、東京都内の新宿御苑で開かれた小泉純一郎主催の「桜を見る会」に出席した。

　安倍氏は四日午前の記者会見で、「戦没者に尊崇の念を表する気持ちには変わらない」としながらも、
参拝の有無については「申し上げるつもりはない。この問題が外交、政治問題化している以上、さらに拡大するべきではない」と述べ、
外交上の配慮などから自らの参拝の有無は明言しない意向をあらためて表明した。

　安倍氏は党幹事長在任中の二○○四年と、幹事長代理だった○五年、八月十五日の終戦記念日に靖国神社に参拝し、
官房長官就任前は小泉首相の後任の首相も参拝するべきだと主張していた。

　靖国神社参拝をめぐっては、小泉首相が今年、○一年の自民党総裁選出馬時の公約である八月十五日の参拝に
踏み切るとの観測が広がっているが、安倍氏は靖国問題が総裁選の争点となるのを回避するため十五日の参拝は見送る方向で、
四月の参拝も公にしなかったとみられる。すでに総裁選出馬を表明している谷垣禎一財務相は、首相に就任した場合の参拝自粛を明言している。

小樽昭和学園　「財政危機を放置」　道私教組批判見解を発表　　2006/08/04 07:03

　小樽短期大の運営母体、学校法人小樽昭和学園が民事再生法の適用を申請する方針を固めたことを受け、
北海道私立学校教職員組合（道私教組、佐々木仁志委員長）は三日、同学園が短大の財政危機を放置してきたなどと批判する見解を発表した。
　道私教組によると、同学園は学生減少による収支悪化に有効な手だてを講じず放置し、財政を衰弱させた。
　また、ここ四、五年で理事長が相次いで交代し、財政悪化の責任の所在があいまいにされてきた、としている。



小樽昭和学園　再生法きょう申請　高川会長、３学科新設の方針　　2006/08/04 07:24

　【小樽】運営する小樽短期大の学生数の大幅な定員割れが続き、経営難になった学校法人小樽昭和学園（赤坂勝理事長）は四日、
札幌地裁に民事再生法の適用を申請する。

　四国を中心に予備校を運営し、同学園を経営支援する「タカガワ」（徳島市）の高川晶会長（５８）は三日、
小樽市内で北海道新聞の取材に対し、同短大に保育、医療事務、介護福祉の三学科を新設する方針を明らかにした。
現在、設置している英語・経営実務科は英文科に変更する。各学科の定員などについては言及しなかった。

　高川会長は「短大の経営は専門学校に押されている。社会のニーズをとらえ、資格を取れる短大を目指す」と学科新設の狙いを説明。
二○○八年春以降の新設を目指す。

　また、小樽昭和学園を支援する理由として、小樽経済界の働きかけを受けたほか、同学園が運営する小樽明峰高、
小樽看護専門学校との連携や事務部門の統合化などで黒字が見込めるとの見方を示した。今後、予備校運営で培ったノウハウを生かして、
学生集めの専門スタッフを配置し、札幌を中心に保護者説明会を開くなど学生確保に全力を挙げる考えだ。

わいせつ行為、祈祷師に実刑　札幌地裁判決　　2006/08/04 12:32

　「治療」と称して女性信者の下半身に触れるなどしたとして強制わいせつ致傷などの罪に問われた
札幌市清田区清田三六八、「宗教団体大石福安療（ふくあんそう）」主宰の祈祷（きとう）師大石則男被告（７４）の
判決公判が四日、札幌地裁であった。井口実（まこと）裁判長は「信者からの絶対的な信頼に乗じて、深
刻な悩みにつけ込んだ犯行は悪質」と述べ懲役三年（求刑・懲役四年）を言い渡した。
　弁護側は控訴する方針。
　判決によると、大石被告は一九九八年六月と二○○四年三月、同市清田区内の祈祷室で当時の女性信者に
「神エネルギーを入れれば正常な子供が生まれる」などと言い聞かせ、下半身を触るなどのわいせつ行為を行い、軽傷を負わせた。
また、○二年三月には、別の女性信者に「母親の膠原（こうげん）病を治すため」などと言ってわいせつ行為をした。
　大石被告は「祈祷はしたが、みだらな行為はしていない」などと起訴事実を否認していた。



山菜採り遭難で捜索費請求　年間５０件以上の北海道で　【写真】　　2006/08/04 13:54

　春から夏にかけ例年５０件以上の山菜採り遭難が発生する北海道で、自治体が捜索費の一部を本人に請求する制度を始めた。
１回の捜索にかかる費用は約２００万円との研究データもあり、抑止効果も期待している。日本山岳協会によると、
山岳遭難で捜索費を求めるのは一般的だが、山菜採りに限定した制度は珍しいという。
　「タケノコのメッカ」と言われる島牧村。６月、タケノコ採りで遭難した男性（７３）に捜索費の一部約１８万円を請求した。
　村内では毎年約１０件の遭難があり、捜索費が１週間で６００万円に上ることもあった。このため昨年５月、周辺２町と合同で、
民間のハンターなどの人件費や食費といった捜索にかかる費用の一部を遭難者や家族に請求する制度を始めた。
　道路沿いには「捜索費用が請求されます」と看板を設置。今年の遭難者は３件に減り、ほかの自治体からの問い合わせもあるという。

＜写真：「山菜採り遭難」があった場合の費用請求を告げる看板＝島牧村＞

ガス湯沸かし器　パロマ以外でも重症　９４年仙台　北ガスなど同機種販売　　2006/08/05 01:11

　パロマ工業製のガス瞬間湯沸かし器による一酸化炭素（ＣＯ）中毒事故が多発した問題に関連し、経済産業省は四日、
別メーカーの湯沸かし器で、安全装置が働かなかったことが原因とみられるＣＯ中毒事故が仙台市で一九九四年三月に発生し、
一人が重症となったとする調査結果を発表した。

　経産省によると、この機種は陽栄製作所（現・ハーマンプロ、大阪市）が八一−八五年に製造・販売した「Ｓ１０Ｓ８」で、
集合住宅で男性が入浴中に事故が起きたという。事故をめぐる民事訴訟記録に「安全装置が作動せずに燃焼していた」
との記載があったことから、経産省は安全装置に改造があったかどうかを含めて調べている。

　「Ｓ１０Ｓ８」は「ダンホット」の商品名と北海道ガス、ほくさんの両ブランドで計一万台が販売された。
また、類似の五機種が三万六千台売られた。ハーマンプロは四日、ユーザー向けの自主点検受付窓口（フリーダイヤル０１２０・３１・３８００）を開設した。

　経産省はパロマ工業以外のメーカー十二社の機器を対象に調査。このうち陽栄製作所を含む三社の製品は、
排気ファンと湯沸かし器本体の電源が別系統であることなどパロマ工業の問題機種と同様の構造だったが、事故が確認されたのはこの一件だけだった。

長谷川氏が根室市長選出馬を表明　「二島糸口論」容認　　2006/08/05 07:47

　【根室】根室市の長谷川俊輔前助役（６１）は四日、九月三日告示、十日投開票の市長選に無所属で立候補することを正式に表明した。
北方領土問題では、藤原弘市長（６９）が先に示した「二島糸口論」について「市民の声を代弁したものだ。
二島で終わるということではなく、問題はない」との認識を示した。

　「二島糸口論」は、日ソ共同宣言に基づく歯舞、色丹両島の返還を領土問題解決の糸口とし、停滞する交渉の打開を目指す考え。
「四島の日本への帰属が確認されれば、返還時期などには柔軟に対応する」とする政府方針とは隔たりがある。

　長谷川氏はまた、「（四島の主権が日本にあるとする）政府見解を曲げない範囲で、いろいろな策を発信するのも
返還運動の原点の地としての使命だ」と述べた。同氏は七月末で助役を退任している。



長野県知事選６日投開票　２氏が最後の支持訴え　　2006/08/05 18:06

　任期満了に伴う長野県知事選は６日投票、即日開票される。３選を目指す無所属現職の田中康夫氏（５０）と、
無所属新人で元自民党衆院議員の村井仁氏（６９）の一騎打ちで、激しく競り合った両氏は夏祭りに参加するなど、
各地を回り最後の支援を訴えた。

　田中氏は、山あいにある人口約３３００人の麻績村から最終日の遊説をスタート。日焼けした顔に汗を浮かべ
「現場主義、直接対話の県政を後戻りさせない」と強調した。ＪＲ松本駅の改札口では、幼児を抱いた女性に歩み寄り
「未来の子どもに借金の山を残しません」と訴えた。

　村井氏は県東部の小諸市から出発。「借金の山もほとんど減っていないし、緑の山も増えていない。こんな長野県に誰がした」と田中氏を痛烈に批判した。

参院にくら替え　佐藤氏出馬表明　きょう札幌で　　2006/08/05 07:01

　【小樽】元自民党衆院議員の佐藤静雄氏（６４）は来夏の参院選比例代表に出馬する意向を固め、
五日、札幌市内で開かれる後援会主催のセミナーで正式表明する。現在、自民党本部と公認に向け協議を進めているという。

　佐藤氏は北海道新聞の取材に対し、「道新幹線札幌延伸など、取り組んできた課題を実現するため、国政の場に戻りたい」と、
衆院からのくら替え出馬の理由を説明。既に複数の全国的な組織の推薦を得たとしている。

　佐藤氏は昨年九月の衆院選道４区（後志、札幌市手稲区）に自民公認候補として出馬し、二○○三年に続いて落選。
二回続けて落選した公認候補を公認しないとの同党内規により、衆院選への出馬を断念した。


小樽昭和学園の民事再生　手続き開始決定　　2006/08/05 07:38

　【小樽】学生数の大幅な定員割れで経営難となった小樽短大などを運営する学校法人小樽昭和学園（小樽、赤坂勝理事長）は四日、
札幌地裁に民事再生法を申請し開始決定を受けた。負債額は三億七千八百万円。

　道内で私立大を経営する学校法人の経営破たんは初。四国で予備校を運営する「タカガワ」（徳島市）が経営支援することで
関係者は合意しており、タカガワ主導で経営再建を目指す。

　民事再生法の開始決定後、小樽短大で記者会見した赤坂理事長らは経営破たんに至ったことを陳謝した上で、
「定員割れで授業料収入が減少し、二○○五年度から文部科学省の補助金が打ち切られて資金繰りが悪化した」と説明した。

　小樽昭和学園は小樽明峰高と小樽看護専門学校も運営しており、小樽短大をあわせ三校とも存続する。

　タカガワの支援について、赤坂理事長は「予備校の経営ノウハウがあり、再生を確信している」と話した。

麻生外相、靖国「非宗教法人に」　Ａ級戦犯の分祀へ私案　　2006/08/06 07:25

　麻生太郎外相が、九月の自民党総裁選に向けてまとめた靖国神社のＡ級戦犯合祀（ごうし）問題解決を目指す私案が五日、明らかになった。
靖国神社が自発的に宗教法人を解散した上で、特殊法人の国立追悼施設に移行し、Ａ級戦犯分祀（ぶんし）に道を開くことを打ち出した。

　八日にも記者会見して発表する。麻生氏は自身の靖国参拝については「個人の信条より、国益が優先する」と表明しており、
こうした解決策が実現するまでは、閣僚や首相在任中の参拝はしない方針だ。

　私案は、《１》現在、東京都認可の宗教法人となっている靖国神社が宗教法人を任意解散し、いったん財団法人に移行
《２》設置法を制定して「国立追悼施設靖国社（招魂社）」というような特殊法人に衣替えする《３》慰霊対象は非宗教法人化後に国会で議論する−などが柱。
政教分離の原則から政治が神社側にＡ級戦犯分祀を働きかけることはできないが、非宗教法人化によって国会の議論に付して決着を図る考え方だ。

　麻生氏はこれまで「国がすべき（戦死者慰霊の）まつりごとを、靖国神社という一宗教法人に任せていたことが問題」
「（戦死者の）遺族は高齢化し、いずれゼロになる。誰が靖国神社を維持していくのか」と述べるなど、靖国問題の抜本的解決策を模索してきた。

　靖国参拝をめぐっては、安倍晋三官房長官が四月に参拝したことが明らかになる一方で、谷垣禎一財務相は首相就任時の参拝自粛を明言している。

　麻生氏の試案には、参拝の是非よりも、具体的な解決策を提起することで他候補との違いを明確化する狙いがある。

「戦役勤務に起因」と限定　靖国合祀基準で東条元首相　【写真】　　2006/08/05 20:20

　第２次世界大戦末期、東条英機首相（兼陸相）＝当時＝が「戦役勤務に直接起因」して死亡した軍人・軍属に限るとする
靖国神社合祀（ごうし）基準を陸軍秘密文書で通達していたことが５日までに分かった。
　文書は、靖国への合祀は「戦役事変に際し国家の大事に斃（たお）れたる者に対する神聖無比の恩典」と位置付け、
合祀の上申は「敬虔（けいけん）にして公明なる心情を以（もっ）て」当たるよう厳命。原則として戦地以外での死者は不可としている。
元首相自身の戦中の通達に従えば、戦後の同元首相らＡ級戦犯は明らかに「合祀の対象外」となる内容だ。
　文書は１９４４年７月１５日付で「陸軍大臣東条英機」名で出された「陸密第二九五三号　靖国神社合祀者調査及上申内則」。
原稿用紙２９枚分で、原文のカタカナをひらがなに直して戦後に書き写したとみられる。８０年ごろに旧厚生省が廃棄処分にした
書類の一部として作家の山中恒氏が古書市で入手した。

＜写真：１９４４年７月１５日付で「陸軍大臣東条英機」名で出された、靖国神社合祀基準を通達した陸軍秘密文書の表紙の写し＞


「戦場にかける橋」を確認　市民団体が泰緬鉄道を調査　　2006/08/05 21:31

　第２次大戦中、旧日本軍が連合国軍捕虜やアジア人労働者を動員してタイ−ミャンマー間に敷設した泰緬（たいめん）鉄道のうち、
映画「戦場にかける橋」のモデルとされるソンクライ橋跡を市民団体「マレー半島ピースサイクル」（千葉県）が現地調査で確認した。
同団体が５日、横浜市で発表した。

　泰緬鉄道は、旧日本軍がインド侵攻のため、ジャングルや山岳地を切り開いて敷設。ソンクライ橋の建設では、
オーストラリアやイギリス人捕虜約１６００人のうち６００人以上が病死し、さらに多くのアジア人労働者が死亡した。
イギリス軍は戦後、同橋を含むルートの大部分を破壊した。

　マレー半島ピースサイクルは昨年１１月、同橋の建設に携わった元日本陸軍将校の証言などを基に、タイ、ミャンマー国境を調査。
タイ側に１３キロ入った地点を流れる川の底に約３メートル間隔で並ぶ６基のコンクリートブロックを確認した。

４１人全員原爆症認定　広島地裁判決「国の基準、限界」　　2006/08/05 07:41

　被爆者援護法に基づく原爆症の認定申請を国が却下したのは違法だとして広島、山口、東京の被爆者ら四十一人が
却下処分の取り消しなどを求めた訴訟で、広島地裁（坂本倫城裁判長）は四日、「疾病はいずれも原爆の放射線が原因」などとして、
全員を原爆症と認める原告勝訴の判決を言い渡した。
　国の認定基準の妥当性が最大の争点となったが、坂本裁判長は判決理由で「残留放射線による外部被ばくや
内部被ばくを十分に検討しておらず、限界や弱点がある」と指摘。現行審査方法で算出される被ばく放射線量は
「一応の最低限度の参考値」にすぎないとした。
　原告九人全員の勝訴とした五月の大阪地裁判決に続き、国は事実上完敗したことになり、
今後の原爆症認定や被爆者援護行政の在り方に大きな影響を与えそうだ。
　一人当たり三百万円を求めた国家賠償の請求は棄却した。
　政府筋は同日、控訴の方向で検討する考えを示した。



紳助さんに賠償請求　暴力被害者、4400万円　　2006/08/05 09:17

　タレントの島田紳助さんが２００４年、所属先の吉本興業（大阪）の女性社員を殴ってけがをさせた事件で、
被害女性が４日、紳助さんと同社に計約４４００万円の損害賠償を求める訴訟を東京地裁に起こした。
「事件後、不当に退職させられた」として、同社との雇用関係確認なども同時に求めた。
　事件は０４年１０月発生。島田さんは大阪市の朝日放送で原告の女性を控室に連れ込み、リュックサックや手で頭を殴ったり、
つばを吐きかけたりし、大阪簡裁で同年１２月、傷害罪で罰金３０万円の略式命令を受けた。
　関係者によると、女性は首のねんざや心的外傷後ストレス障害（ＰＴＳＤ）などと診断され今も通院中。
仕事も休んでいたが、同社は今年６月「休職期間満了」として女性を退職させたという。

４割で派遣医師引き揚げ　全日本病院協会が調査　　2006/08/05 12:19

　全日本病院協会は４日、２００４年度から導入された新しい医師臨床研修制度に伴い、大学病院から医師派遣を受けていた
病院の約４割で、医師の引き揚げがあった、との調査結果を公表した。
　新制度では、研修医が民間病院などで研修するようになったため、これまで研修医が集中していた大学病院が人手不足になり、
既に民間病院などに派遣していた医師を引き揚げる動きが出ていた。
　調査は２−４月、全国の４１８病院を対象に実施、２５７病院から回答を得た。うち臨床研修制度に参加しているのは１８３病院だった。
　医師数について７９％が「不足感がある」と回答。大学などから派遣されていた医師について「引き揚げがあった」は３９％で、
今後の医師確保で大学からの応援が「期待される」と回答したのは１１％しかなかった。


第三国での面会を提案　韓国家族が横田夫妻に　　2006/08/05 13:19

　横田めぐみさん＝失跡当時（１３）＝の夫だった韓国人拉致被害者金英男さん（４４）の家族が、めぐみさんの両親に対し、
韓国か第三国で一緒に金英男さんや娘のキム・ウンギョン（ヘギョン）さん（１８）と面会してはどうかと提案してきたことが５日、分かった。

　めぐみさんの父滋さん（７３）は「第三国でも２、３日だけなら北朝鮮で会うのと同じ。自由に話せるとは思えない」と話し、返事はしていない。

　滋さんによると、英男さん、ウンギョンさんの２人と北朝鮮で６月に再会、対面した母崔桂月さん（７９）と姉金英子さん（４８）のメッセージとして、
所属する韓国の被害者家族団体の代表が７月下旬、日本政府を通じ「（２人との面会を）１回限りで終わらせたくない。
韓国や第三国で会えば自由に話せると思うから、私たちと一緒に会ってはどうか」と伝えてきたという。

死没者2600人を追悼　被爆韓国人の慰霊祭　【写真】　　2006/08/05 14:07

　強制連行されるなどし、広島で被爆し亡くなった韓国人を追悼する慰霊祭が５日、
広島市中区・平和記念公園の「韓国人原爆犠牲者慰霊碑」の前で営まれた。
　韓国人被爆者や遺族ら約２００人が出席。過去１年間で亡くなった１人を加えた計２６１８人の死没者名簿を納め、黙とうをささげた。
　在日本大韓民国民団（民団）広島県地方本部の朴昭勝団長は追悼の辞で、北朝鮮のミサイル発射や拉致問題に触れ
「南北統一への道に赤信号がともっている。平和と安定のために今できる努力をしていく」と訴えた。
　民団青年部広島県本部からは「原爆犠牲者の恐怖と悲しみを若い世代が受け止め後世に伝えます」という平和メッセージが読み上げられた。

＜写真：「韓国人原爆犠牲者慰霊碑」に花をささげる女性たち＝５日午前、広島・平和記念公園＞


職員組合も独自に裏金捻出　岐阜　　2006/08/05 19:56

　岐阜県庁の裏金問題で、プール先となっていた県職員組合も取引業者に架空の契約を発注する手口で独自に裏金を
捻出（ねんしゅつ）していたことが、５日までの県の調査などで新たに分かった。

　組合は２０００年度から０１年度にかけて、この業者の経営が苦境に陥った際に「助成金」名目で裏金から約２５００万円を支出して救済を図っていた。

　県の調査チームなどによると、組合が裏金づくりをしていたのは９０年代後半までとみられる。組合幹部は「関与した組合員や金額などは
資料が残っていないため特定できない。飲食代などに充てていた」としている。

　協力したのは岐阜市の印刷業者で、県や組合と取引があった。組合側から実際よりも水増しした内容の印刷物の発注を受け、
いったん支払われた代金を戻していた。しかし業者は税務署から架空の売り上げを指摘され、追徴課税を受けるなどして経営が悪化。
このため当時の委員長の判断で裏金から資金を提供したという。

弔意要請は本意でない　元首相合同葬で橋本知事　【写真】　　2006/08/05 19:03

　８日にある故橋本龍太郎元首相の内閣・自民党合同葬の際、哀悼の意を表明するよう総務省などが各都道府県に要請したが、
弟の橋本大二郎高知県知事は５日、記者会見で「一般の国民には強制とも受け止められかねず、遺族の本意ではない」と懸念を示した。
　週明けの７日にも同省などに文書で意向を伝え、高知県が県内市町村に既に送った同様の要請文書も撤回するという。
　県によると、元首相への弔意表明は７月２５日に閣議了解され、同省などが都道府県に通知。合同葬当日、
黒い布を付した日の丸を掲揚した上、職員に黙とうするよう要請し、市町村にも伝達するよう求めていた。

＜写真：故橋本龍太郎元首相の内閣・自民党合同葬について記者会見する高知県の橋本大二郎知事＝５日午後、高知県庁＞



監視員に講習受けさせず　死亡事故の市営プール　　2006/08/05 09:31

　小２女児が死亡した埼玉県ふじみ野市の市営プール事故で、アルバイト監視員の高校生らが、市と委託業者の「太陽管財」との
契約で定められた安全講習などをまったく受けていなかったことが４日、埼玉県警の調べで分かった。

　また同日までの実況見分で、現場のプールからさび付いて切れたとみられる針金数本が見つかった。
吸水口のふたを固定していた針金とみられ、県警は詳しく鑑定する。

　調べでは、事故時にプールにいたアルバイトは２０歳の２人と高校生１１人の計１３人で、太陽管財から業務を丸投げされていた
「京明プランニング」が雇っていたが、いずれも緊急時の救急法などの講習を受けていなかった。

　市はプールの管理業務を委託した「太陽管財」と交わした書面で監視員について「日本赤十字社、日本水泳連盟等の講習会を
終了した者および経験者を適切に配置」と規定している。

パロマ以外で中毒事故の湯沸かし器　４００台まだ道内の家庭に　　2006/08/05 07:40

　パロマ工業製ガス瞬間湯沸かし器による一酸化炭素（ＣＯ）中毒事故が多発した問題に関連し、
陽栄製作所（現・ハーマンプロ、大阪市）の湯沸かし器でも一酸化炭素中毒事故が発生していたことから、
北海道ガス（北ガス、札幌）は四日、「北ガスブランド」として道内で販売した陽栄製作所製の関連機種のうち、
現在も四百台が家庭や事業所などに設置されていることを明らかにした。
　北ガスによると、経済産業省が同日に発表した陽栄製作所製の対象六機種のうち三機種が北ガスブランドとして販売されたという。
　このほか、陽栄製作所製として北ガスが販売した機種も数百台が設置されているとみられる。
　北ガスは「今後、点検などの対応について、メーカー側と協議したい」としている。



ダックレース「待った」　賞金高額、警察「射幸心あおる」　喜茂別　　2006/08/05 07:16

　【喜茂別】後志管内喜茂別町で十五日に開かれる予定だった、アヒルのおもちゃを尻別川に流して一着を競う「ダックレース」が、
倶知安署から「刑法違反の富くじ販売に触れる恐れがある」と警告を受け、喜茂別町商工会と同町などでつくる「夏まつり実行委」は四日までに、同レースの中止を決めた。
　ダックレースは、同町市街地を流れる尻別川の約八百五十メートルをコースに初めて企画。参加希望者は一個千円でセルロイド製アヒルを購入し、
一位でゴールしたアヒルの所有者に優勝賞金二十万円を贈ることになっていた。二位は五万円、三位は二万円の現金、四位から十位にはジャガイモを贈る予定だった。
　同署は優勝賞金が高額で、射幸心をあおることから、富くじ発売を禁止する刑法一八七条に触れると判断した。
　レースにはこれまで十件の参加申し込みがあったが、同商工会は全員に返金し、「参加費を取らない形でレースを行いたい」という。
同町と同商工会は「まつりの目玉にと思ったが、勇み足となってしまった」。菅原章嗣町長は「さらに知恵を出し合い、別の方法で祭りを盛り上げたい」としている。

参院比例で出馬　佐藤氏正式表明　　2006/08/06 07:28

　元自民党衆院議員の佐藤静雄氏（６４）は五日、札幌市内で開かれた後援会のセミナーで、
来年七月の参院選について「比例代表で出る決意をした。国政に返り咲いて皆さんのお役に立ちたい」と述べ、正式に出馬表明した。

　佐藤氏は自身の政治課題として、北海道をはじめとする地方の景気回復や、北海道新幹線の札幌延伸、
教育基本法の早期改正などを挙げ「私が実現したいことは、国政に戻らなくては実現できない」と述べた。
現時点で自民党の公認を得られていないが、セミナーに出席した伊吹文明元労相は、新総裁が決まる今年九月には公認されるとの見通しを示した。

　佐藤氏は二○○三年と○五年の衆院選で道４区（札幌市手稲区、後志管内）から自民党公認で立候補したが落選した。



田中氏に「ＮＯ」、村井氏が当選　長野県知事選　　2006/08/07 01:13

　任期満了に伴う長野県知事選は６日投票、即日開票の結果、無所属新人の元自民党衆院議員の村井仁氏（６９）が、
無所属現職の田中康夫氏（５０）を破り、初当選を果たした。投票率は６５・９８％で、前回選挙より７・８０ポイント下回った。
　「脱ダム」宣言や新党日本代表就任など独自の政策や言動で注目を浴びた２期６年にわたる田中県政の是非が問われた。
２００２年の再選後も県議会との対立は全く解消されず、旗印としていた県政改革でも行き詰まりが目立ったことで、
有権者の間に“田中離れ”が急速に進んだことを示す結果となった。
　前回選挙で８２万票余で圧勝した田中氏の得票は約５３万票にとどまり、村井氏に約８万票差を付けられた。
前回は大差で制した長野市や松本市で敗れたほか、強いとされた県東部や南部での得票も伸び悩んだ。
　村井氏は「県民のかなりの方々が田中県政を支持している現実を認め、（田中氏の）理念を大切にしていかないといけない」と強調した。

民主知事公募　山口氏、辞退の意向　「研究者の立場で提言」　　2006/08/06 07:04

　民主党北海道が行った知事選候補の公募に他薦で名前が挙がった、北大大学院の山口二郎教授が、
選考を辞退する意向であることが５日、明らかになった。
　山口氏は、同日の北海道新聞の取材に対し「これまで同様、研究者の立場から言論を通じて国政、道政に提言していく」と述べ、
知事選に臨む考えがないことを明らかにした。
　山口氏に対しては、同党道議の有志二十人以上が、政策的に近いとして山口氏に白羽の矢を立て、公募に必要な推薦人集めを開始。
基準である五百人を大きく上回る三千人近い署名が集まっていた。これについて同氏は「推薦人を集めてくれた道議や、
署名をしていただいた方々には感謝したい」と述べた。

　同党の公募には、山口氏のほかに、旭川市出身で財務官僚の渡部康人氏と三井戦略研究所所長の寺島実郎氏、
旭山動物園園長の小菅正夫氏、同党衆院議員の鉢呂吉雄氏と逢坂誠二氏、自薦で札幌市内の会社経営者の六氏の名前が挙がっている。

　同党は今月後半までに全員に意向確認を行い、選考に入る方針だが、山口氏は辞退する考えを伝える。今回の公募では、
本人の出馬の意思の有無に関係なく他薦を認めている。名前が挙がった七人中六人が他薦であり、山口氏以外にも辞退者が出ることが予想される。

畠山容疑者に刑事責任能力　秋田地検が簡易鑑定　　2006/08/06 01:42

　秋田の連続児童殺人事件で、秋田地検は５日までに、畠山鈴香容疑者（３３）に対して簡易鑑定を実施、
刑事責任を問えると判断した。拘置期限の９日、長女彩香ちゃん＝当時（９つ）＝に対する殺人罪で起訴する方針。
　畠山容疑者はこれまで、自分が彩香ちゃんを殺害したのに、米山豪憲君＝当時（７つ）＝殺害の動機を
「娘がいないのに他の子はなぜ元気なのだろうと張り裂けそうになった」と供述するなど、不可解な言動を取っていた。
　秋田地検では、畠山容疑者に妄想や幻覚はみられず、刑事責任能力に問題はないとみていたが、裏付けのため鑑定した。
　畠山容疑者は調べに対し、彩香ちゃんを「抱え上げて橋の欄干に上げ、腰掛けさせ後ろから押した」と犯行を詳しく供述。
「殺すつもりで落とした」などと殺意も認めている。



広島の原水禁大会閉会　原爆症認定制度抜本改正求める　　2006/08/06 16:13

　広島市で開かれていた原水爆禁止日本国民会議（原水禁）系と原水爆禁止日本協議会（原水協）系の原水禁大会が６日、閉会。
それぞれの大会で、原告４１人全員を原爆症と認めた４日の広島地裁判決を支持し、認定制度の抜本的改正を求める特別決議を採択した。

　原水禁系の大会では「平和や核軍縮、脱原発を目指す市民団体と連携し、新たな被爆者を作らない原点に立ち返り
『ノーモア・ヒバクシャ』をあらためて世界に伝える」とした「ヒロシマ・アピール」を決議。

　一方、原水協系の大会は「米国は核使用計画を推進し、被爆国日本を出撃拠点にしようとしている。国連とすべての政府が、
核兵器全面禁止条約締結のための協議を速やかに開始することを要求しよう」とする決議を採択した。

「核保有国は誠実交渉を」　被爆６１年で平和記念式典　【写真】　　2006/08/06 20:47

　広島市は６日、人類史上初の原爆投下から６１年となる原爆の日を迎え、広島市中区の平和記念公園で
「原爆死没者慰霊式・平和祈念式」（平和記念式典）が営まれた。秋葉忠利市長は平和宣言で、
核保有国に核軍縮へ向け交渉義務を誠実に果たすよう訴え、
「核兵器からの自由をもたらす責任は今や、私たち世界の市民と都市にある」と呼び掛けた。

　式典は午前８時に始まり、被爆者や遺族ら約４万５０００人が出席。名前が分からない犠牲者のため
「氏名不詳者多数」と書かれた原爆死没者名簿が新たにつくられ、この１年間で死亡が確認された５３５０人分の名簿とともに、
原爆慰霊碑に奉納された。原爆が投下された午前８時１５分に参列者が１分間黙とう、犠牲者の冥福を祈った。

＜写真：被爆から６１年の「原爆の日」を迎え、平和と核兵器廃絶を訴え営まれた平和記念式典＝６日午前、広島・平和記念公園＞


ナマコ１１６キロ、所持で逮捕　３人、乙部で密漁　　2006/08/06 07:18

　【江差】江差署は五日、採取禁止のナマコを所持していたとして道海面漁業調整規則違反の疑いで
函館市海岸町、無職貳又希美（ふたまたきよし）容疑者（５５）、同市千代台町、無職宮本康仁容疑者（４５）、
同市滝沢町、潜水士坂東淳容疑者（２８）の三人を逮捕したと発表した。

　同署の調べによると三人は共謀し、七月二十一日深夜に桧山管内乙部町の海岸で禁漁期間中にもかかわらず
採ったナマコ七百二十五個、約百十六キロ（約二十九万円相当）を所持していた疑い。宮本、坂東の両容疑者はボンベなど潜水器具を持っており、
三人が漁業権のないまま役割を分担して密漁を行っていたとみて追及している。
地元住民から不審者がいるという通報を受けて現場に向かった同署員が貳又容疑者を見つけ、犯行が発覚した。

ナマコ密漁に暴力団の影　取引横行、資金源か　　2006/08/06 07:21

　【小樽】北海道沿岸で組織的なナマコ密漁が相次いでいる。中国での需要増で市場価格が高騰しているのが直接要因だが、
背景には密漁に多額の装備が不要なうえ、これまで本格的な漁の対象となっていなかったナマコに対する法規制が十分ではないことがある。
第一管区海上保安本部（小樽）は暴力団員らがこの「うまみ」に目を付け、資金源にし始めているとみて警戒を強めている。
　一管本部によると、ナマコ密漁の摘発は昨年は一件だったが、今年は既に三件を摘発。道警江差署も五日、三人を逮捕したことを発表した。
　このうち、室蘭海保は六月、伊達市沖で約七百キロを密漁したとして暴力団員ら七人を逮捕。その後の調べで、このグループは昨年五月から、
ゴムボートと潜水器具を使い、三一・八トンに上る密漁を続けていたことを突き止めた。
　車にゴムボートを積み込んで移動し、潜水器具を使って潜り、素手で取る手口。カニの密漁のように、
高額な船や専用のカニかごなどをそろえる必要はない。一管本部の担当者は「密漁の中では初期投資が少なく、もうけが多い」と明言する。
　密漁されたナマコを購入したことがあるという道央の水産加工業者は「機材や道具が少ないほど足がつきにくい。
リスクの低さも利点の一つ」と声をひそめた。
　水揚げされた生ナマコは四年前、キロ当たり五百−六百円だったのが、今では二千七百円ほどに高騰。
中国では既に北海道産ナマコはブランド化しており、漁業者らの間では「海の黒ダイヤ」とも呼ばれている。

　密漁をさらにしやすくすると指摘されているのが、法整備のすき間。摘発の根拠となる「道海面漁業調整規則」では、
カニについては禁漁期間の内外を問わず、密漁ものの所持、販売を禁止している。
ところが、ナマコは夏場を中心とした一カ月半−二カ月の禁漁期間を除けば、密漁ものと知っていて所持、
販売しても処罰の対象にはならない。しかも、カニやウニ、アワビは一定以下の大きさの採取が禁じられているのに、
資源枯渇への危機意識が希薄だったナマコにはその種の規制もない。
　複数の密漁グループと取引しているという買い受け業者は「禁漁期をしっかり把握していれば、全く心配はいらない」と断言する。
一つの密漁グループが摘発されても、別のグループから調達すれば済み、一管本部は「摘発例は氷山の一角。
暴力団がらみのグループが次々と参入することが懸念される」と指摘する。
　道漁業管理課は「こうした状況は想定していなかった」と話し、中国での人気沸騰による密漁急増という
想定外の事態への対応が遅れていることを認める。一管本部は、密漁者とともに買い受け業者も摘発できなければ、
効果的な規制は不可能なため、摘発の網を広げるよう道などに要望していきたいとしている。

支庁再編　市町村長４４％が賛成　廃止管内の胆振、根室で多数派　　2006/08/07 07:11

　道内十四支庁を六支庁に再編する道の「支庁制度改革」骨格案に賛成する市町村が、反対をわずかながら上回っていることが
六日、北海道新聞社が行った道内市町村長アンケートでわかった。支庁再編に対しては廃止予定支庁の所在地などで
強硬な反対運動が起きているが、全体では道の行革姿勢に理解を示す自治体も多かった。

　六月に調査票を配布、道内百八十市町村長のうち、百七十八人が回答。支庁再編に賛成する首長は七十九人（４４％）、
反対は七十一人（４０％）、「どちらとも言えない・答えられない」が二十八人（１６％）だった。

　網走、十勝など、再編後も存続予定の支庁管内の市町村で賛成が多く、廃止対象の後志、留萌、宗谷、日高では反対派が多い。
ただ廃止対象の中で根室と胆振の両管内では賛成派が多かった。空知、上川は賛否が拮抗（きっこう）した。

　賛成の理由では「道の行革につながる」（十勝管内）、「交通アクセス、情報通信網が発達し、再編は必然だ」（渡島管内）などが挙がった。
反対理由は「支庁所管区域が広過ぎ、住民サービスが低下する」（日高管内）、「地域衰退につながる」（宗谷管内）、
「市町村合併や道州制の進展を踏まえて進めるべきだ」（胆振管内）などが占めた。

　道が六月に示した骨格案は、現十四支庁を道央、道南、道北、オホーツク、十勝、釧路・根室の六圏域に再編し、
空知、胆振、日高、後志、桧山、宗谷、留萌、根室の八支庁を「地域行政センター」に衣替えする内容で、二○○八年度実施を目指している。

ガラス張り執務室は廃止　次期長野県知事　【写真】　　2006/08/07 12:02

　長野県知事選で現職の田中康夫氏を破り初当選した元自民党衆院議員の村井仁氏は７日、長野市で記者会見し
「ガラス張りの知事室は田中県政の象徴だが、ビジュアルだけで政策決定に透明性があったとは思わない」と述べ、
ガラス張り知事室を廃止する意向を示した。
　会見前には、民放テレビ番組に出演。田中氏が掲げてきた「脱ダム」宣言と治水対策について
「いまの段階で申し上げるべきではない」と述べた。
　その上で「働く場所を与えていただいたことに感謝したい。やると決めたことはしっかりやり、
目に見える形で物事を動かしていきたい」と抱負を語った。

＜写真：当選から一夜明け、記者会見する村井仁氏＝７日午前、長野市内＞



ダム建設は新知事が検討を　知事選落選の田中氏　　2006/08/07 14:15

　長野県知事選で元自民党衆院議員の村井仁氏に敗れた田中康夫氏は７日、長野県庁で記者会見し自身の「脱ダム」宣言に関連、
今後のダム建設の在り方について「新しい知事の下、検討いただければ望ましい」と述べた。
　選挙結果については「私と村井さんは異なる見解を持っている。村井さんに期待する方が多かったということだ。
民主主義のルールだから私はそのルールに従う」と語った。
　代表を務める新党日本との関連で「期待してくださる人があれば（活躍の場を）提供していただけると思う」と述べ、今後も政治活動を続ける考えを示した。
　一方、村井氏も長野市の事務所で記者会見し、「組織が肥大化しているのはおかしい。今の組織がふさわしいとは思わない」と強調、
県庁組織を抜本的に見直す考えを明らかにした。

安倍氏、過半数の勢い　森派一本化で支持拡大　　2006/08/07 20:20

　自民党総裁選の告示まで１カ月。共同通信社は７日までに、党所属の衆参両院議員４０３人を対象に
直接取材などを通じ総裁選の支持動向を探った。その結果、安倍晋三官房長官が森派の候補一本化で同派全体を固め、
派閥を超えて若手、中堅にも浸透、過半数に迫る１８０人余りの支持を集めていることが分かった。
谷垣禎一財務相、麻生太郎外相は立候補に必要な推薦人２０人に相当する支持を確保したものの、
所属する谷垣派、旧河野派以外で伸び悩み、現時点で安倍氏が極めて優位に戦いを進めている。

　約１８０人が態度を明確にしておらず、第２派閥の津島派内で擁立が検討されている額賀福志郎防衛庁長官の動き次第で、
党内情勢が微妙に変わる可能性もある。



新田原への訓練移転容認へ　反対協議会を解散　　2006/08/07 20:32

　米軍再編で嘉手納基地（沖縄県）などから戦闘機訓練移転が計画されている航空自衛隊新田原基地の地元、
宮崎県新富町で７日、同町と周辺２市２町（西都市、宮崎市、木城町、高鍋町）でつくる基地使用反対対策協議会が開かれ、
協議会は同日付で解散を決めた。

　解散により事実上、移転容認の流れが確定的になった。協議会会長の土屋良文新富町長は
「現状で反対協議会として国に白紙撤回を求めていくのは困難で、自治体間の足並みがそろわなくなった」と話し、
今後は２市３町でつくる既存の「基地周辺協議会」で騒音や治安の具体的対策を国に求めていくとした。

阿寒湖マリモ盗難　昨年８月にも盗難か　釧路市、連日夜間巡視へ　【写真】　　2006/08/08 07:18

　【阿寒湖温泉】国の特別天然記念物のマリモが生息する釧路市阿寒町の阿寒湖で、マリモが湖底から盗まれたような
痕跡が見つかった問題で、同市は七日、盗難とみられる痕跡を昨年八月にも確認していたことを明らかにした。
また市は同日、盗難防止のため夜間巡視を連日行うことを決めた。

　今回痕跡があったのは、湖南東部の湖底で、球状になる前の糸状に堆積（たいせき）したマリモ糸状体群落の一部。
船で巡視していた同市教委の学芸員が三日までに、たも網のようなものでえぐり取られている糸状マリモ計二十六カ所を確認した。
大きさは最大で、長さ一メートル、幅三十センチ、深さ三十センチあった。

　同市は昨年八月初旬にも、同所でマリモが削られたような跡を確認したが、盗難とみなすだけの根拠が得られなかったため、
警察に通報せず、二週間に一度の巡視を行って対応していた。今回は、何者かが人為的に湖底を削ったような痕跡を確認したため、釧路署に通報したという。

　同市役所内で七日、会見したマリモ研究の第一人者として知られる釧路市教委の若菜勇学芸員は「現場は糸状から球化まで、
マリモの成長過程を確認できる貴重な場所。影響も早急に調べなくてはならない」と話した。

＜写真：盗まれたとみられるマリモ糸状体群落の一部（釧路市提供）＞

「摂理」元信者が被害告白　「日本人女性３０人見た」　【写真】　　2006/08/07 18:34

　韓国の宗教団体「摂理」の鄭明析教祖が女性信者に性的暴行をしたとされる問題で、
元信者の女性３人と被害者支援団体の代表らが７日、東京都内で記者会見し、被害の実態を明らかにするとともに
「教祖の逃亡先とされる中国の別荘に日本人女性が３０人以上いた」などと証言した。

　会見によると、１９９９年に脱会したという日本人の女性（３２）は、９５年に韓国を訪問した際、ホテルの部屋で鄭教祖と面会し、
下着の上から下半身を触られたという。女性はわいせつ被害を受けたとして、韓国で教祖を提訴。２審で勝訴し現在係争中という。

＜写真：韓国の宗教団体「摂理」の鄭明析教祖から被害を受け、記者会見する元信者の女性ら＝７日午後、東京都新宿区＞



「許せない」と憤りあらわ　豪憲君の父親が胸中語る　　2006/08/07 19:36

　秋田の連続児童殺人事件で、殺害された米山豪憲君（７つ）の父親勝弘さん（４０）が７日、共同通信の取材に応じ、
県警の初動捜査に対する批判や事件についての思いを話した。
　自宅の居間は壁に豪憲君の写真が飾られ、仏壇に花が供えられたほかはひっそりとした様子。
勝弘さんは「身勝手な都合で、何の落ち度もない子どもを殺した。許すことができない。極刑を望む」と畠山鈴香容疑者（３３）に憤りをあらわにし、
謝罪の言葉を述べたことにも「まったく誠意を感じられない」と語気を強めた。

　また、畠山容疑者の長女彩香ちゃん＝当時（９つ）＝の遺体が見つかった直後について「捜査らしい捜査をしておらず、
ずさんと言わざるを得ない。捜査怠慢のせいで次の事件が起きた。きちんと捜査をしていれば息子は殺されずにすんだ」と
秋田県警の初動捜査を強く批判した。

徴用者遺骨返還で実地調査　日韓合同で初、福岡・田川　【写真】　　2006/08/07 14:13

　戦時中に日本の民間企業に徴用され、日本で死亡した朝鮮半島出身者の遺骨返還問題で、
日韓両政府合同の調査団が７日、遺骨４柱が保管されている福岡県田川市を訪れ、初の実地調査を始めた。
　調査団は、厚生労働省と外務省の職員、韓国政府代表らで構成。午前１０時ごろから田川市が管理する納骨堂で遺骨を確認し、
その後市役所で身元や死亡の経緯などについてヒアリングした。
　納骨堂で４柱と向き合った韓国政府代表は「言葉にできない」と感想を述べ「訪問が遅くなってしまったが、
最終的には遺族の元に持ち帰りたい」と話した。

＜写真：遺骨の前で手を合わせる日韓両政府の調査団＝７日午前、福岡県田川市＞


パロマ、安全装置改造による事故　81、82年製に集中　経産省に追加報告書　【写真】　　2006/08/08 07:21

　パロマ工業（名古屋市）製のガス瞬間湯沸かし器で一酸化炭素（ＣＯ）中毒事故が相次いだ問題で、同社は七日、
事故調査に関する追加報告書を経済産業省に提出した。安全装置の不正改造が原因とされ、
一九八五年から二○○五年にかけて起きた事故十五件（道内六件）のうち十一件（同五件）は、
湯沸かし器の製造年月日が八一年−八二年一月に集中していることが新たに分かった。

　同社は、安全装置が収められたコントロールボックス内の基板のはんだ割れが多発したため、
八二年四月に最初の改良を実施。この時点で出荷済み製品について部品交換を実施していれば不正改造の余地は狭まり、
事故拡大を防げた可能性が浮上してきた。

高さ２０メートル、水道水噴出　札幌中心部、工事中に破損　【写真】　　2006/08/07 13:55

　七日午前一時四十分ごろ、札幌市中央区北二西二の市道の水道工事現場で、地下からクレーンでつり上げていた
コンクリート板（直径一・七メートル、重さ二百キロ）が水道管にぶつかり、破損した水道管から水が噴出して一時は高さ二十メートルに達した。
五時間後の同六時四十分に漏水は止まったが、約七千トンの水が漏出し、一部の店舗が床上浸水した。
札幌市水道局によると、同日中は札幌市北、西、東各区の約二十九万世帯で水道水が白濁したり、さびが混じる恐れがあるという。

　札幌中央署によると、周辺の車道百メートルで冠水し、深さは約二十センチに達した。現場の市道約五十メートルは約九時間にわたり通行止めになった。

　同市水道局によると、工事はＪＲ札幌駅前地下通路建設に伴う水道管のルート変更が目的。コンクリート板は地下一・二メートルに埋設されていたもので、
地下からクレーンで引き上げている時に、業者が誤って直径一・二メートルの水道管のバルブ付近にぶつけ、破損させたという。

　現場は札幌市時計台近くのオフィス街。周辺で働く関係者は、ビルの谷間に突然出現した水柱に一様に驚いた。
近くのホテルの男性従業員（２３）は「ホテルのガラスに水しぶきがかかったので、強い雨かと思い、外に出たら、
車道の真ん中から水が札幌時計台ビル（十四階建て）の上方、二十メートルぐらいまで噴き上がっていた」と話した。
この状態は一時間ほど続き、「何があったんですか」と不安そうに尋ねる宿泊客もいたという。

　現場近くのビルの一階に入居する家電販売店の店内には、水たまりができた。

　同市水道局は午前四時に対策本部を設置し、復旧を急いでいるが、午後零時半現在、
北、西、東の各区の約四万五千世帯で濁り水が発生、同局には約千件の苦情が寄せられている。

　工事を請け負った共同企業体の地崎工業（札幌）は「原状回復に全力を注いでいるところです。
ご迷惑をおかけして申し訳ありませんでした」とのコメントを出した。

＜写真：破損した水道管から噴き上がる水道水。一時はビルの上方まで達した＝７日午前４時５０分ごろ、札幌市中央区北２西２（札幌市水道局提供）＞

民主・小沢代表「衆参同日選も想定を」　公認内定８０人にげき　　2006/08/08 08:43

　民主党の小沢一郎代表は七日、党本部で開かれた衆院公認内定者の研修会で、「衆院はいつ選挙があるか分からない。
『常在戦場』のつもりでがんばってほしい」とげきを飛ばした。
　小沢氏は「衆参同日選を口にする人がいる」と述べた上で、「あらゆる事態を想定して、
油断なく毎日の活動に励んでほしい」と万全な準備を指示。さらに「人の選挙を懸命にやることで足腰がより鍛えられる」と参院選への協力を求めた。
　来年の参院選に勝って参院の与野党逆転を果たし、政府・与党を衆院解散・総選挙に追い込んで政権交代を実現するのが小沢氏の基本戦略。
あえて同日選の可能性にも触れることで、内定者たちを引き締めたようだ。
　研修会では前・元議員や新人約八十人が、菅直人代表代行らと日常活動などについて意見交換した。



靖国神社の非宗教法人化　「分祀よりも難しい」山崎氏　　2006/08/08 08:44

　自民党の山崎拓前副総裁は七日、東京の日本記者クラブで講演し、靖国神社のＡ級戦犯分祀（ぶんし）問題に絡み、
麻生太郎外相や中川秀直政調会長が神社を非宗教法人化する解決策を示していることについて
「（単なる）分祀よりもっと難しい。神社が宗教法人格を返上することは考えにくい」と否定的な見解を示した。

　また山崎氏は、小泉純一郎首相が公約に掲げた終戦記念日の参拝に対し「どうしても賛成しかねる。
小泉政権の将来の評価にも影響する」と述べ首相をけん制。ただ首相は同日夕、
首相官邸で記者団に「五年前も反対していた。人の意見はいろいろですから」と述べ、同氏の発言を受け流した。

自治体財政格差是正へ谷垣氏　「ふるさと共同税」提言　　2006/08/08 08:44

　自民党総裁選に出馬表明している谷垣禎一財務相は七日、愛媛県内子町で講演し、
自治体が個別に徴収している個人住民税（地方税）の一部を地方共有の財源とし、
人口比例などで再配分する「ふるさと共同税」の創設を提唱した。財政力が強い都市部の税収を地方に融通して
自治体間の財政力格差を是正し、地方の活性化につなげるのが狙い。

　谷垣氏は既に、地方税の法人二税の一部の再配分を提言。総裁選に向け、従来の地方交付税による
財政調整機能だけでは限界があるとみて、地方税制度の抜本的見直しに意欲を示している。

　谷垣氏は講演で、「大都市との財政力格差が地方の不安に拍車をかけている。支え合う仕組みが必要だ」と指摘。
そのうえで、集めた財源を「ふるさと共同税」として再配分するほか、一部は納税先を出身地などに指定できる制度にすべきとの考えを示した。


４割が社会保障改革に不満　小泉政権の評価７１点　　2006/08/08 17:56

　大手企業１００社のトップを対象に共同通信が行ったアンケートで５年間の小泉純一郎政権に対する評価（複数回答）について、
４１社が、年金、医療など社会保障制度改革が不十分と不満を表明していることが８日、分かった。
また、自民党総裁選に向け注目されている首相の靖国神社参拝問題では、質問に回答した２５社の７割が、Ａ級戦犯の分祀（ぶんし）を求めた。

　２００５年の国勢調査速報で６５歳以上の高齢者の割合が初めて２０％を超え、年金や医療、
介護など社会保障制度の抜本的見直しは必至の情勢。次期政権の重要課題となりそうだ。

　５年目に入った小泉政権の評価を点数化した場合、回答５４社の平均は１００点満点で７１・６点とまずまずの評価。

２年ぶり給与据え置き　国家公務員の人事院勧告　【写真】　　2006/08/08 23:51

　人事院は８日、２００６年度の国家公務員の月給と期末・勤勉手当（ボーナス）を昨年度の水準に据え置くよう国会と内閣に勧告した。
民間企業との格差がほとんどなく、改定は不要と判断した。
　昨年度は月給がマイナス勧告だったため、ボーナスとも据え置くのは２年ぶり。一般行政職の平均年収は６３２万３０００円（４０・４歳）。
　今回から給与算定の際に比較する民間企業の規模を１９６４年以来、４２年ぶりに見直し、
従業員「１００人以上」に「５０人以上、１００人未満」を追加。景気回復を反映してこれまでならプラス勧告となったが、
給与が大企業よりも低めになりがちな小規模企業を加えたことが響いて９４０億円抑制された。

＜写真：人事院の谷公士総裁（左）から人事院勧告を受け取る小泉首相＝８日午後、首相官邸＞


火災報知機、誤作動４１件　札幌市内猛暑、足寄で３４・９度　　2006/08/09 07:55

　最高気温が三二・八度と今夏一番の暑さを記録した札幌市内で八日、暑さのために火災報知機が作動するトラブルが四十一件も発生した。
　札幌市消防局によると、正午から午後二時の間に、市内各地で報知機が作動、消防隊が四十一回出動したが、いずれも火災ではなかった。
　報知機は室温が六五度以上になると、火災でなくても警報を発する。作動した報知機の多くは屋根裏に設置され、
密閉状態で逃げ場がなくなった空気が、屋根からの熱を受けてさらに温度が上がったことが原因という。
　最高気温三五度を記録した一九九九年には一日で二百十件発生したこともある。札幌市内では六日に二十件、七日にも四件発生した。
　道内各地でも八日、十勝管内足寄町で三四・九度と今年の道内最高気温を記録。室蘭も三○・五度となるなど、全道的に猛暑に見舞われた。
　同日の最高気温は帯広市三四・三度、十勝管内音更町三四・一度、同管内本別町と新得町で三四・○度。日本気象協会道支社によると、
全道百七十四地点の気温観測所のうち八十八地点で真夏日となった。また、釧路二八・六度、日高管内浦河町でも二七・三度と
今年一番の暑さとなった。

靖国神社の「非宗教法人化」　麻生氏が私案発表　　2006/08/08 14:27

　麻生太郎外相は八日の閣議後の記者会見で、靖国神社の存続やＡ級戦犯合祀（ごうし）問題の解決を目指す私案を発表した。
靖国神社を非宗教法人化し、設置法を制定して国会審議の中で慰霊対象者を決めると提案。
Ａ級戦犯について直接言及していないが、分祀（ぶんし）への道を開く狙いがある。

　私案では、靖国神社を支える戦没者遺族が年々減少していると指摘し、「本来国家がなすべき戦死者慰霊の仕事を、
一宗教法人に丸投げしてしまった結果、靖国は存続が危ぶまれる事態となった」として、見直しは急務だとの考えを示した。

　さらに《１》東京都認可の宗教法人となっている靖国神社が宗教法人を任意解散し、いったん財団法人などに移行
《２》設置法を制定して特殊法人「国立追悼施設靖国社（招魂社）」に衣替え−という段階移行論を示した。

　神社の形態移行に関しては、靖国神社同様、陸海軍省所管だった日本赤十字社が、サンフランシスコ講和条約調印後、
特別立法で現在の姿となったことを例に挙げた。

　新法人移行後は、国が靖国の財政基盤確立に責任を負い、全国の護国神社を靖国の支部とすることや、
戦争美化の批判もある靖国神社付設の遊就館の管理運営を行政に移管することも示した。

　麻生氏は会見で、自身の靖国神社参拝について、「八月十五日うんぬんの話ではない」と述べ、
こうした解決策が実現するまでは、閣僚や首相在任中は引き続き行わない考えを示唆した。

北川・本社元社長惜しむ　お別れ会に８００人　札幌　【写真】　　2006/08/08 14:35

　七月二十五日に八十一歳で死去した北川日出治・元北海道新聞社長の「お別れ会」が八日午前、
札幌市の札幌パークホテルで行われ、社団法人共同通信社の石川聡社長や山本邦彦道副知事ら約八百人が別れを惜しんだ。
　菊池育夫・北海道新聞社長が「冷静で堅実なリーダーであり続けた北川さんに深く敬意を表し、心からご冥福をお祈りいたします」と告別の辞を述べた。
　続いて、アイヌ文化振興・研究推進機構の谷本一之理事長と元北海道文化放送社長の武田圭策氏が、それぞれ「文化の底上げに努められた。
その存在感を思わずにいられません」「誠実な笑顔は人徳をにじませていました」と追悼の辞を述べた。
　引き続き、札幌交響楽団の演奏が流れる中、参列者たちが順に献花し、故人の冥福を祈った。

＜写真：実行委員長として参列者にあいさつをする菊池社長と喪主の北川幸子さん＝８日午前１１時４５分、札幌市中央区、札幌パークホテル＞


岐阜県庁　裏金の存在認識と前知事　処理については関与否定　　2006/08/08 13:32

　岐阜県庁の裏金問題で梶原拓前知事が８日、県庁内で会見し「知事に就任した１９８９年当時には裏金の存在を承知していた。
（その後）どこにどれくらいあって、どのように処理されたかということは一切報告を聞いていない」と述べた。

　梶原前知事が裏金の存在を認めたのは初めて。県庁内で多額の裏金が捻出（ねんしゅつ）され、
ひそかに職員組合にプールされたことなどについて「在任中に事態が発生しており、県民に申し訳ない」と陳謝した上で
「全責任を負うべきと考えている」と話した。

　９６年から９９年まで副知事を務めた森元恒雄参院議員が７日夜、当時、裏金の存在を公表しなかったことに関し
「（梶原前）知事の了解もいただいていた」などとするコメントを発表したことについては、「（そのような了解は）物理的にありえない」と否定した。

「強制労働脳裏に」　栗山の旧炭鉱　中国の鳳さん仲間慰霊　【写真】　　2006/08/08 07:12

　【栗山】戦時中、空知管内栗山町の旧角田炭鉱で強制労働させられた中国人男性、鳳儀萍（ほうぎひょう）さん（７５）が
六十一年ぶりに来道し七日、同町内で開かれた中国人殉難者供養会に出席。虐待などで亡くなった仲間を慰霊した。

　同炭鉱の元経営者の孫で登別市の作家富樫利一さん（７３）が連絡を取り、来日を呼びかけた。鳳さんは一九四四年八月、
上海で旧日本軍に捕まり四五年十月まで同炭鉱で働かされた。強制連行された二百九十四人のうち、九十八人が暴行や飢えなどで死亡したという。

　炭鉱跡地も訪ねた鳳さんは「昔の体験が生々しく脳裏に浮かんできた。今の気持ちはなんとも重くつらい」。
一方で炭鉱で死亡した中国人を供養する会が、毎年開かれていることについて「昔のことをしっかり覚えていてくれた
栗山の人たちに感謝している」と述べた。富樫さんは「心からのおわびをした。これから友情を深めようと誓い合いました」と話していた。

＜写真：旧角田炭鉱の坑口前で当時の様子について話す鳳さん（右）と富樫さん＞

両陛下、来月北海道訪問　浦河｢あえるの湯｣宿泊ご辞退申し上げます　　2006/08/08 07:04

　宮内庁は七日、天皇、皇后両陛下が札幌市で開かれる国際顕微鏡学会議出席などのため、
九月五日から九日まで道内を訪問すると発表した。当初、日高管内浦河町内で一泊を予定していたが、
「温泉」をうたっていた宿舎の入浴施設で川水使用疑惑が発覚し、同町側の申し出で宿泊地を変更したことも明らかにした。
　両陛下の来道は即位後六回目。二○○三年七月、有珠山噴火後の復興状況視察以来となる。
　九月五日に空路で新千歳空港から道内に入り、六日は札幌で同会議記念式典に出席。
七日は苫小牧市のウトナイ湖野生鳥獣保護センターなどを訪ね、八日は日高管内えりも町で襟裳岬付近の緑化事業を視察。
九日は十勝管内の農家などを訪ね、帯広空港から帰京する。
　宮内庁によると、当初、九月八日は、浦河町出資の第三セクターが運営する「うらかわ優駿（ゆうしゅん）ビレッジＡＥＲＵ」での宿泊を予定。
ところが、同施設内の「あえるの湯」で川水使用疑惑が発覚し、同町側が七月下旬、道を通じ、辞退を申し出たため、
宿泊先は日高管内様似町内に変更された。

児童扶養手当　支給審査を厳格化　道、「過払い」指摘で変更へ　　2006/08/09 06:52

　会計検査院が、小樽や室蘭など道内の六市に「児童扶養手当の審査方法が緩い」と指摘、
過払い金の返還を求める方針を示している問題で、道は八日、道内各市に対し、
道の審査方法を国のマニュアル通りに厳格化する方針をテレビ会議で伝えた。早ければ今月中旬に変更する。
　変更するのは、一定以上の所得がある親族と同居している母親が、支給対象となるかどうかを審査する方法。
　各市はそれぞれが審査方法を決める権限を持っているため、道の変更に伴い、各市も追随する見通しだ。
　道内の児童扶養手当の審査は、市は独自に、町村は道が行っている。道は一九九九年、
各市に書類審査のみで判断すると通知していた。しかし、二○○三年に国が目安として示した全国統一のマニュアルでは、
「同居の場合で認めるのは例外」としており、書類審査に加え、自宅訪問などによる実態調査が必要としている。
　問題が発覚した六市に加え、実際には道内の多くの市で、国のマニュアルが適用されていないとみられる。
　テレビ会議には各市と支庁の担当者約四十人が出席し、道側が今後の審査方法について説明した。
市側の出席者からは「厳格化で受給を打ち切られる人に対して、道が独自支援をできないか」などの要望が寄せられていた。



小泉首相　１５日の靖国参拝示唆　「公約は生きている」　　2006/08/09 07:14

　小泉純一郎首相は八日、二○○一年の自民党総裁選出馬時に掲げた終戦記念日の八月十五日に靖国神社を参拝するとした公約について、
「公約は生きている」と述べた。首相は十五日の参拝自体は「適切に判断する」と述べるにとどめたが、
首相就任前に掲げた公約の有効性に言及したことで、初めて十五日の参拝に踏み切る可能性も示唆したものとみられる。記者団の質問に答えた。

「北海道との国境は画定済み」　領土問題で初の小冊子　サハリン州政府　【写真】　　2006/08/09 07:17

　【ユジノサハリンスク８日山野辺享】北方領土を管轄するロシア・サハリン州政府はこのほど、
北方領土と北海道の間で「国境は画定済み」とするロシア側の主張を掲載した小冊子「日ロ関係におけるクリール諸島（千島列島）」を刊行した。
同州政府が領土問題で独自の小冊子を出すのは初めて。

　ロシア政府は先に、クリール発展計画（二○○七−一五年）を基本決定。北方領土やサハリン州では、
経済発展への期待感の高まりとともに、日本への領土返還反対論が強まっており、小冊子刊行はこうした動きを反映したといえそうだ。

　Ａ５判の小冊子は表紙込みで二十四ページ。旧ソ連の対日参戦と引き換えに北方領土の引き渡しを米英両国と取り決めたとする
一九四五年のヤルタ協定を根拠に、「第二次大戦の結果として国境が画定した」とロシア側の主張を展開。
このほか、両国が外交関係を樹立した一八五五年の日露通好条約や、
第二次大戦の日本の降伏内容を定めた一九四五年のポツダム宣言などを紹介している。

　小冊子は百部印刷し、日本と関係がある企業や民間団体に配布。州国際・対外経済地域間交流委員会は刊行目的について
「領土問題の本質を理解してもらうため」としており、増刷や日本語訳の作成も検討している。

＜写真：ロシア極東サハリン州が北方領土問題などについてまとめ、刊行した冊子（左）と中身のコピー＞

佐藤道夫氏引退へ　民主　　2006/08/09 07:22

　民主党は八日、来年夏の参院選一次公認候補として、道選挙区（改選数二）の小川勝也議員ら四十四人を発表した。
参院選の勝敗を決する二十九の改選一人区の公認は十一にとどまった。民主党北海道は道選挙区で二人目の公認候補を検討しているが、
党本部は二人区での二人公認を原則認めない意向で、今後の調整は難航しそうだ。

　選挙区は現職十三人、新人十二人。比例代表は現職八人を公認候補、昨年九月の衆院選で落選した石井一・前副代表らと
新人を加えた十一人を公認内定者とした。公認と公認内定者の扱いについて、安住淳選対委員長は
「今後、初挑戦者は試用期間を見定めないといけない」と述べ、内定期間中の活動次第では公認しない可能性に言及した。

　道内関係では、元自治労道本部副委員長で、自治労本部組織局次長の相原久美子氏（５９）を比例代表の公認内定者とした。
元札幌高検検事長で二○○一年に二院クラブ代表から民主党に移った佐藤道夫参院議員（７３）＝比例代表、当選二回＝は引退することになった。


4600人が別れ　故橋本元首相の合同葬　【写真】　　2006/08/09 08:48

　故橋本龍太郎元首相の内閣・自民党合同葬儀が八日、東京都内の日本武道館で営まれた。
皇太子さまをはじめ皇室関係者、歴代首相、各党党首、韓国の金泳三元大統領、潘基文外交通商相ら
海外百四十三カ国・地域・機関の要人を含む約四千六百人が参列した。

　葬儀委員長の小泉純一郎首相は追悼の辞で、中央省庁再編など橋本内閣の功績に触れ、
「『変革と創造』の理念の下、自らの政治生命を懸けて改革に取り組まれた。
橋本氏の強いリーダーシップで実現した歴史に刻まれる偉大な業績だ」などと故人をたたえた。
友人代表の豊田章一郎トヨタ自動車取締役名誉会長は、「通産大臣在任中は日米自動車交渉を見事にまとめあげた。
今の日本の自動車業界があるのは先生の力だ」と遺影に語りかけた。

＜写真：故橋本龍太郎元首相の合同葬で、追悼の言葉を述べる小泉純一郎首相（左下）＝８日午後、東京・日本武道館＞

古賀氏は安倍氏支持　自民党総裁選　　2006/08/09 14:02

　九月の自民党総裁選で、丹羽・古賀派共同代表の古賀誠元幹事長が安倍晋三官房長官を支持する意向を固めたことが
九日、分かった。古賀氏は対中強硬派の安倍氏に批判的な「非安倍」勢力の結集を模索していたが、
総裁選で安倍氏優位が強まったことから、次期政権での影響力確保を図る狙いがあるとみられる。

　古賀氏は八月初め、東京都内で安倍氏に近い中川秀直政調会長と会談し、「来年の参院選が大事だ。
党内で足の引っ張り合いをしてはいけない。政権与党の一員として政権を支えなければならない」と安倍氏支持の意向を伝えた。


靖国参拝公約「守るべきだ」　「１５日」意向明確に　小泉首相　　2006/08/09 14:19

　小泉純一郎首相は九日午前、終戦記念日の八月十五日に靖国神社を参拝すると明言した二○○一年の自民党総裁選での
公約に関し「公約は生きているから、守るべきものだと思っている」と述べた。首相は八日に「公約は生きている」と述べたが、
さらに踏み込んだ表現で十五日参拝の意向を明確にした。訪問先の長崎市内で記者団の質問に答えた。


靖国参拝自制を要請　韓国外相、安倍氏と会談　【写真】　　2006/08/09 14:24

　安倍晋三官房長官は九日午前、韓国の潘基文（バンキムン）外交通商相と首相官邸で会談した。
潘氏は小泉純一郎首相の靖国神社参拝などを念頭に「最近の歴史問題において両国が厳しい局面にあるのを残念に思う」と懸念を示し、
次期首相就任が有力視される安倍氏に「（歴史問題を）格別に念頭に置いて役割を果たしてもらいたい」と間接的な表現で参拝の自制を求めた。
　これに対し安倍氏は「日本は歴史問題については常に謙虚な姿勢でなければならない」との認識を示した上で、
「その中で誤解があるとすれば解いていく努力をしていきたい」と対話の重要性を強調した。
日本側は靖国問題についての直接的な言及はなかったとしている。

８日連続！道内各地で真夏日　　2006/08/09 14:15

　太平洋高気圧に覆われた道内は九日、内陸部と太平洋側を中心に、午前中から各地で真夏日を記録した。
札幌管区気象台によると、八月二日以来八日連続、道内各地で真夏日が観測されている。
道内は十日も石狩、空知地方を中心に真夏日となるもようだが、暑さは九日がピークになるという。
　同気象台などによると、九日正午までの最高気温は、桧山管内厚沢部町で三三・三度、日高管内新冠町で三二・五度、
後志管内蘭越町で三二・四度となるなど各地でぐんぐん上昇。札幌市も三○・四度と一九九九年以来の七日連続の真夏日に。
八日連続となれば、八五年の最長記録と並ぶ。太平洋側は十日、台風７号の北上に伴い雲が広がるため、強い日差しは遮られそうだ。


洗濯集中！　８日の札幌配水量新記録　　2006/08/09 14:15

　札幌市水道局は九日、八日の水道配水量が六十六万七千三百立方メートルとなり、七年ぶりに過去最高を更新した、と発表した。
札幌ではこの日、今夏一番の暑さとなる三二・八度を記録した上、七日の水道管破裂事故による濁水発生で
各家庭でできなかった洗濯がこの日集中したためとみられる。

　配水量は市内五カ所の浄水場から配水池を経て水道管に送り込まれた水の量。
これまでの最高は一九九九年八月九日の六十六万五千九百立方メートル。
水道管事故で大量の漏水が発生した七日は六十五万八千立方メートルだった。

　市水道局は「九日も暑いので、再び記録を更新する可能性がある。
最高気温が三四、五度になれば七十万立方メートルを超えるかもしれない」と予想する。
ただ、雪解け水などが豊富なため、今のところ渇水の心配はないという。

元会計士３人に有罪　カネボウ粉飾決算　　2006/08/09 13:19

　カネボウの粉飾決算事件で、東京地裁は９日、証券取引法違反（有価証券報告書の虚偽記載）の罪に問われた
中央青山監査法人（東京）の元代表社員で、元公認会計士の３人に執行猶予付きの有罪判決を言い渡した。
　毛利晴光裁判長は「カネボウからの強い要請に抗し切れず、粉飾に加担した。
自己保身が動機で会計士の自覚に欠けた恥ずべき姿勢だ。会計監査制度への社会的信用を大きく失墜させた」と判決理由を述べた。
　その上で「独立して監査する建前になっていながら、会社から委嘱されて報酬も支払われる現行制度を考えると、
会社と監査法人の間に不正常な関係が生じる土壌があった。また監査法人内でのチェック体制の不備もあった」と
制度や監査法人の問題点を指摘した。



核廃絶へ「再出発」　被爆６１年式典で長崎市長　【写真】　　2006/08/09 13:11

　長崎は９日、被爆から６１年の原爆の日を迎え、長崎市松山町の平和公園で、被爆者や遺族、
小泉純一郎首相ら約４８００人が参列して犠牲者を慰霊する平和祈念式典が行われた。伊藤一長市長は平和宣言で、
核軍縮が一向に進まない世界情勢に市民を代表して怒りを示し、今年を核兵器廃絶に向けた「再出発の年」にする決意を表明した。

　宣言で伊藤市長は、核開発が疑われているイランや北朝鮮を名指しし「世界の核不拡散体制は崩壊の危機に直面している」と強い懸念を示した。
各国の科学者には「人類全体の運命と、自らの責任を自覚して、核兵器の開発を拒むべきだ」と呼び掛けた。

＜写真：被爆から６１年の原爆の日を迎え、行われた平和祈念式典＝９日午前１０時４０分、長崎市松山町の平和公園＞

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旭川市長選　自民・加藤氏出馬へ　　2006/08/10 07:40

　【旭川】自民党道議（旭川市）の加藤礼一氏（５３）は九日、北海道新聞の取材に対し、
任期満了に伴う旭川市長選（十月二十九日投開票）に出馬する意向を表明した。
自民党旭川支部は四日、加藤氏の擁立を決めており、加藤氏は、
「支部の決定を重く受け止めた。旭川市は財政が厳しく、政治経験を生かしたい」と述べた。
　十二日にも記者会見し、正式に表明する。
　加藤氏は留萌市出身。中央大卒業後、衆院議員秘書を経て一九八七年に旭川市議に初当選。
九五年に道議に当選し、現在三期目。同党旭川支部長を務めている。
　同市長選には、これまで自民党から旭川市議の安住太伸氏（３６）と、元道議の東国幹氏（３８）が
出馬の意向を明らかにしているが、同支部は加藤氏で「保守一本化」をはかる方針だ。
　同市長選にはこのほかに、前民主党第６区総支部副代表の西川将人氏（３７）と、
道東海大助教授の神崎実氏（４４）が出馬を表明している。


制裁は当初から困難と判断　麻生外相、対北朝鮮決議で　　2006/08/11 02:55

　麻生太郎外相は、日本などが７月に国連安全保障理事会へ提出し採択された北朝鮮のミサイル発射非難決議に関し、
制裁措置の根拠となる国連憲章７章明記は当初から困難との見通しを持っていたことを、
１０日発売の月刊誌「中央公論」に寄稿した手記で明らかにした。

　この中で麻生氏は、外務省事務方による決議案草案に「７章」が記載されているのを知った段階で、
そのままでは中国やロシアの拒否権行使の可能性が高いとみて「最後の最後、７章への言及は外すかもしれないと直感した」と指摘している。

自民総裁選、「非安倍」崩壊　「勝ち馬」に乗れ　総主流派態勢へ　　2006/08/10 08:36

　九月の自民党総裁選で安倍晋三官房長官の優位が強まる中、安倍氏の対抗馬擁立を模索してきた
「非安倍」勢力が崩壊し始めた。九日には丹羽・古賀派共同代表である古賀誠元幹事長の安倍氏支持が明らかになったのに加え、
第二派閥の津島派も額賀福志郎防衛庁長官の擁立論が急速にしぼみ出し、「勝ち馬」に乗る総主流派態勢の様相を呈してきた。

　対中強硬派の安倍氏に批判的だった古賀氏が、安倍氏支持に回ったことについて、同派では意外感を持って受け止められた。
ある幹部は「『非安倍』と言っていたときに比べて、柔軟になった」と語った。

　同派は中堅・若手だけでなく、柳沢伯夫元金融相らベテラン議員が八日、安倍氏を囲み支持の姿勢を打ち出すなど
安倍氏支持が大勢となった。「非安倍」を貫けば、自らが孤立し影響力を失いかねない−。古賀氏はこう判断したようだ。

　一方、津島派は九日、同派事務所で津島雄二会長ら幹部が集まり、同派の額賀氏擁立について話し合ったが、
安倍氏優位が強まる中で擁立は困難との発言が相次いだ。

　同派の参院側は額賀氏擁立の前提として、衆院側の結束と、
同派所属議員の七十五票を超える「最低三けた」（片山虎之助参院幹事長）の得票見通しを求めているが、そのメドは立っていない。
同派は八月中旬以降に結論を出すが、額賀氏擁立は厳しい情勢だ。

　山崎派では、会長の山崎拓前副総裁が非安倍勢力の候補として福田康夫元官房長官擁立を画策したが、不発に終わり、
自身の出馬に含みを残すものの、中堅・若手には安倍氏支持が広がる。

　同派の中堅四人は八日、山崎氏と会談し、「派閥を分裂させてはいけない」と出馬に自重を求めた。
同派のベテラン議員は「『反安倍』の姿勢を鮮明にしすぎた。次期政権で山崎派は閣僚ポストから干される」と不満を漏らすなど、
派内にすきま風が吹いている。

ヤミ起債　７４億円一括返済へ　空知６市町あす首長会議で決定　　2006/08/10 08:37

　【芦別】空知管内六市町が知事の許可を得ずに空知産炭地域総合発展基金から不適切な
長期借り入れ（ヤミ起債）を行っている問題で、六市町は九日、合計七十四億七千万円の借り入れを一括返済する方針を固めた。
十一日に芦別市で開く空知炭鉱市町活性化推進協議会（会長・林政志芦別市長）の首長会議で正式決定し、道に報告する。

　六市町は芦別、夕張、赤平、三笠、歌志内の五市と上砂川町。従来は、それぞれ約七億円から約十五億円に上る借り入れを
一括返済した場合、赤平、歌志内両市と上砂川町が、夕張市に続き財政再建団体入りを余儀なくされるとして、
十年から二十年の長期返済を認めるよう求めていた。

　これに対し、道は四日、総務省が問題の早期是正を強く求めていることを踏まえ、各市町に一括返済を求める方針を伝えた。
これに応じなければ、同省が本年度の正規起債に同意しない状況が強まったため、市町側は「長期返済は受け入れられない」と判断した。

　ただ、一括返済すると芦別、三笠両市も来年度以降、財政運営が行き詰まる恐れがある。このため、首長会議では、
《１》ヤミ起債の原資となった基金を各市町の資金不足対策のために取り崩す
《２》一括返済用に新たな借り入れを行い実質的には最長二十年の返済にする−などの点を、道と国への要望としてまとめる方向だ。

自民総裁選　額賀、山崎氏は不出馬　安倍氏ら３氏の戦いに　【写真】　　2006/08/10 14:30

　自民党津島派は十日、九月の党総裁選で額賀福志郎防衛庁長官の擁立を見送る方針を固めた。
同派幹部が同日中に額賀氏に方針を伝え、額賀氏も従う見通し。出馬を模索していた山崎拓前副総裁も立候補を断念する方向で、
総裁選は安倍晋三官房長官、麻生太郎外相、谷垣禎一財務相の三氏の争いになる構図がほぼ固まった。

　津島派幹部は同日午前、記者団に「額賀氏が出ると言うなら一人でも応援するつもりだが、そうさせてはいけない」と述べ、
額賀氏擁立を見送る方針を明らかにした。その上で、同派の総裁選対応は自主投票とする考えを示した。

　同派では、福田康夫元官房長官の不出馬を受け、他候補をリードする安倍氏の対抗馬として額賀氏の擁立を求める声が
中堅・若手の一部から出ていた。しかし、同派出身の久間章生総務会長らが「わざわざ負け戦をすべきではない」などと異論を唱え、
派内の一本化が困難な状況だった。

　このため、衆院側の結束を条件に額賀氏の擁立に前向きな姿勢を示していた参院側も
「このままでは惨めな結果に終わりかねない」として、立候補すべきではないとの判断に傾いた。

　同派の津島雄二会長と青木幹雄参院議員会長が同日中に額賀氏とそれぞれ会談し、同氏の意向を確認する。
額賀氏も、同派の一致した支持が得られないことから出馬を見送るとみられる。

　一方、安倍氏は十日午前、首相官邸で自民党道連の石崎岳副会長と会い、
三十一日に札幌で開催される道ブロック大会に、総裁選立候補予定者として出席する意向を伝えた。
麻生、谷垣両氏も出席を決めており、「ポスト小泉」候補の三氏が顔をそろえることになった。

長女殺害で畠山容疑者起訴　連続児童殺人の捜査終結　　2006/08/10 01:43

　秋田の連続児童殺人事件で、秋田地検は拘置期限の９日、長女彩香ちゃん＝当時（９つ）＝を橋から突き落として殺害したとして、
殺人罪で畠山鈴香容疑者（３３）を起訴した。畠山被告の起訴は３回目。わずか約１カ月の間に、
彩香ちゃんと米山豪憲君（７つ）が相次いで殺害された一連の事件の捜査は終結した。
　能代署捜査本部は２つの事件の事実関係を明らかにしたが、豪憲君殺害の動機や彩香ちゃん事件との関連など
不透明な部分は残されており、畠山被告の内面を中心に法廷での解明が焦点となる。
　また４月に彩香ちゃんの遺体が発見された時点で、捜査を尽くしていれば豪憲君事件は防げたとの批判があり、
秋田県警は今後、初動捜査が適切だったか検証する。



夕張市議が議長交際費から景品　近隣市との親睦ゴルフ　　2006/08/10 07:45

　【夕張】財政再建団体入りを表明している夕張市の議長、副議長を含む市議四人が、七月十日に美唄市で行われた
近隣三市の市議との親睦（しんぼく）ゴルフ大会に、一部公費を使って参加していたことが九日、分かった。
　親睦ゴルフは夕張と岩見沢、美唄、三笠三市の各市議会が持ち回りで年一回開いている。今年は三笠が幹事役で、
四市の市議計十七人が参加した。夕張からは岡崎光雄議長、板谷信男副議長のほか、保守系市議二人が参加した。
　約六千五百円のプレー代と昼食代などの会費四千円は各自が払ったが、景品代として各市が負担する一万五千円は
議長交際費から支出。景品として夕張メロンゼリー、特産の焼酎などを購入した費用三千九十円も議長交際費から支出していた。
　大会の申し込み締め切りは後藤健二市長が市議会で再建団体入りを表明する前日の六月十九日だった。
岡崎議長は「市議間の親睦を深めると同時に、三市の市議に夕張の財政状況を説明したかった」と参加の理由を説明する一方で、
「いまの状況からいくと（参加には）軽率な部分があった」と話している。
　夕張の議長交際費は年間八十万円。岡崎議長は今回の支出について近く開かれる会派代表者会議に報告、
何らかの対応を協議したい、としている。

札幌・サンプラザのプール　ふた固定工事で休業　　2006/08/10 08:23

　札幌市の第三セクターが運営する札幌サンプラザ（北区）の温水プールの吸水口のふたが金具で
固定されていないことが分かり、同市は九日、プールの営業を八日夕から休止したと発表した。
金具で固定する工事を行い、十六日から営業を再開する。


公営プール不備　道内２３増の４１施設　全国2339施設に　　2006/08/10 14:21

　文部科学省は十日、全国の公立学校と教育委員会所管の公営プールの緊急調査の最終集計結果を公表した。
吸排水口に取り付ける格子状などのふたが固定されていなかったのは四十都道府県で計三百七十五施設（道内十八施設）、
内側の吸い込み防止金具が設置されていなかったのは三十九都道府県で千九百六十四施設（同三十一施設）に上り、
安全上不備のあるプールは延べ二千三百三十九施設（道内は実数で四十一施設）となった。


湯沸かし器事故　経産省がパロマ本社立ち入り　札幌など７営業所も　　2006/08/10 17:34

　パロマ工業（名古屋市）製のガス瞬間湯沸かし器で一酸化炭素（ＣＯ）中毒事故が相次いだ問題で経済産業省は十日、
同社本社と本社工場、親会社のパロマ（名古屋市）本社、札幌市や苫小牧市など全国七カ所の営業所で、
ガス事業法などに基づく立ち入り検査を始めた。

成田空港、大きな混乱なし　米国便は液体持ち込み禁止　【写真】　　2006/08/10 22:01

　成田空港は１０日、航空機爆破テロ計画を受け英国や米国でテロ警戒レベルが引き上げられたことで、
各航空会社が情報収集や乗客への対応に追われたが、大きな混乱はなかった。
　成田発のロンドン便は同日午後１時すぎまでにすべて出発。全日空などでは、現地の空港に着陸できない場合も想定し、
情報収集を進めている。
　米運輸安全局（ＴＳＡ）からは米国便の客室内に液体の持ち込みを禁止するよう指示があり、
航空会社はチェックインなどの際に、飲み物やシャンプーなどを機内預け荷物に入れるよう乗客に求める。



三菱重など課徴金減免　公取委、改正法を初適用　　2006/08/10 21:57

　旧首都高速道路公団（現首都高速道路）発注のトンネル用換気設備工事をめぐる談合事件で、
公正取引委員会は１０日、談合を自主申告した三菱重工業（東京）と石川島播磨重工業（同）、
川崎重工業（神戸市）の３社について課徴金を免除、減額することを決め、各社に事前通知した。
　今年１月施行の改正独禁法で新設された「自首企業」に対する課徴金減免制度の初適用となる。
　公取委は、旧公団が２００４年に発注した同設備工事５件の入札（落札総額約２２５億円）で、
３社と日立製作所（東京）、荏原製作所（同）など計７社が談合したと認定。受注した５社のうち、
三菱重工業を除く４社に総額約１０億円の課徴金納付を命じる方針。

福島県知事のパー券購入　水谷建設、５万円分　　2006/08/10 20:33

　福島県の佐藤栄佐久知事の政治団体が開催した政治資金パーティーで、東京地検に法人税法違反（脱税）の疑いで
元会長らが逮捕された水谷建設（三重県桑名市）が、パーティー券５万円分を購入していたことが１０日、分かった。
　佐藤知事は「法的な問題はないが、近々返却したい」としている。
　佐藤知事が共産党県委員会などの公開質問状に対し、同日までに文書で回答、同県委員会が会見して明らかにした。
　回答書や佐藤知事の政治団体「社会政治工学研究会」（福島県郡山市）によると、２００４年５月２０日に、
研究会が郡山市内のホテルで開いた政治資金パーティーで、水谷建設は１枚１万円のパーティー券を５枚購入していた。



証拠隠滅の疑いを指摘　「摂理」幹部告発の弁護士　【写真】　　2006/08/10 20:28

　新興宗教集団「摂理」の韓国人女性幹部（４４）ら３人を入管難民法違反などの容疑で千葉県警に告発した
渡辺博弁護士らが１０日、東京都内で記者会見し、女性幹部を雇用したように装っていた会社が３月に突然解散するなど、
教団側に証拠隠滅の疑いがあると指摘した。
　この会社の代表取締役だった日本人男性は、女性幹部の資格外活動を手助けしたとして入管難民法違反容疑で告発されている。
　渡辺弁護士によると、会社が解散したのは、同弁護士が今年２月、取引先の印刷会社に対し、
摂理との関係を説明するよう文書で要請した直後だった。印刷会社の代表取締役の別の日本人男性も同じく告発されている。

不正輸出で元社長逮捕　北朝鮮に凍結乾燥機　【写真】　　2006/08/10 11:44

　山口、島根両県警の合同捜査本部は１０日、生物兵器製造に転用可能な凍結乾燥機を、
許可を受けないまま台湾経由で北朝鮮へ輸出したとして、外為法違反（無許可輸出）の疑いで
在日朝鮮人の貿易会社「明昌洋行」（東京）元社長、金英根容疑者（５８）＝東京都杉並区方南＝を逮捕した。
　捜査本部は台湾の商社に購入を偽装させ、輸出ルートを複雑にして規制逃れを狙ったとみて追及。
北朝鮮側の窓口は金正日総書記直系の貿易会社「朝鮮綾羅（ルンラ）８８８」と関係の深い会社とみて交渉実態などの解明を進める。
　金容疑者は「不正だとは分かっていた」と容疑を認めているという。
　調べでは、金容疑者は２００２年９月、外為法が定めた経済産業相の許可を受けず、凍結乾燥機１台を横浜港から台湾経由で北朝鮮へ不正輸出した疑い。

＜写真：北朝鮮への不正輸出事件で逮捕され移送される金英根容疑者＝１０日午前１０時５５分、新幹線車内＞


軍関係の会社で信頼」　不正輸出で元社長供述　【写真】　　2006/08/10 20:51

　生物兵器製造に転用可能な凍結乾燥機の不正輸出事件で、外為法違反容疑で逮捕された貿易会社「明昌洋行」（東京都文京区）の
元社長金英根容疑者（５８）＝東京都杉並区方南＝が山口、島根両県警合同捜査本部の調べに「相手は軍関係とみられる国営の貿易会社で、
長年取引をしてきたので今回も引き受けた。信頼できる会社なので取引をした」と供述していることが１０日、分かった。

　捜査本部は既に、北朝鮮の貿易会社が注文した文書を押収。金容疑者は「北朝鮮に直接送ることはできないと分かっていたので、
国内の貿易会社や台湾の商社を経由する複雑なルートを取った」と供述している。

＜写真：北朝鮮への不正輸出事件で逮捕され、山口県警萩署に入る金英根容疑者（左端）＝１０日午後＞

ロシア通商部員に通信機器　ニコン元研究員書類送検　　2006/08/10 12:48

　精密機器メーカー「ニコン」（東京都千代田区）の元研究員（４７）が、光ファイバー通信に関連した
開発段階の機器を同社から無断で持ち出し、在日ロシア通商代表部員（３５）に渡していた疑いが強まり、
警視庁公安部は１０日、窃盗容疑で２人を書類送検した。
　元社員は３月にニコンを退社し、通商代表部員は既に出国している。機器は民生用とされているが、
公安部は、部員が軍事技術への転用もにらんで集めていた可能性があるとみている。
　調べでは、元社員は昨年２月末ごろ、部員の求めに応じ、同社が開発中の「可変光減衰器（ＶＯＡ）」を、
研究施設の「コアテクノロジーセンター」（東京都品川区）から持ち出し、都内の飲食店で渡した疑いが持たれている。
飲食代のほか、現金数万円を受け取っていたとみられる。


「成果認めてほしかった」　部品提供のニコン元研究員　　2006/08/10 21:55

　精密機器メーカー「ニコン」から光通信関連の部品を無断で持ち出したとして、窃盗容疑で元研究員の男（４７）と
在日ロシア通商代表部員の男（３５）が書類送検された事件で、元研究員は警視庁公安部の調べに対し
「自分の研究成果を認めてほしいという気持ちがあり、求めに応じてしまった」と供述していることが、１０日分かった。
　公安部によると、元研究員は、光通信の波長を安定させる部品「可変光減衰器（ＶＯＡ）素子」と、
赤外線センサーの研究開発に携わり、今年３月退社した。
　公安部は、元研究員が社内の評価や処遇などに不満を抱いていたとみている。

退陣直前開き直り？　首相、目立つ感情的発言　　2006/08/11 07:32

　靖国神社参拝に関する小泉純一郎首相の発言が日を追うごとにエスカレートし、
十日にはついに「いつ行っても批判される」などと、中国、韓国や報道に対する感情むき出しの発言をした。
終戦記念日の十五日の参拝に向けた地ならしを進めている側面はあるものの、中韓両国の反応へのいら立ちや、
政権が終わりに近づいたことによる開き直りもうかがわせる。
　「整合性というと面白いもんでね」
　首相公邸で十日朝、二○○一年八月十三日の参拝の際、十五日の参拝が「平和を重んずるわが国の基本的考え方に
疑念を抱かせかねないということならば、決して私の望むところではない」とした談話と、
十五日に参拝した場合の整合性を記者団に問われた首相は、こう切り出した。
　その上で「メディアは公約を守らないと批判する。守ると自分たちの意見に反対するなら守らなくていいと批判する。
何でも批判する」と一気にまくし立てた。
　首相は○一年の談話では「中国、韓国の要路の方々とひざを交えてお話ししたい」と述べるなど、
参拝に中国、韓国の理解を得る努力を強調していた。しかし参拝を重ねるたびに両国の反発が強まり、
在任中の首脳会談の可能性はゼロに近い。最近は「参拝は心の問題であり他国から批判されるいわれはない」
「一つの問題で首脳会談をしない姿勢はおかしい」などと、感情的に両国を批判する発言を繰り返している。

児童扶養手当６市「過払い」　道、厚労省の指導無視　基準変更伝えず　　2006/08/11 06:52

　会計検査院が小樽や石狩など道内六市に「児童扶養手当の審査方法が国より緩い」と指摘し過払い金の返還を求めている問題で、
厚生労働省が二○○四、○五年に審査方法の改善を指導したのに、道がそれを事実上、無視し、各市に、
従来通りの方法で行うよう指示していたことが十日、分かった。六市は「道に従ったのに、市が返還するのはおかしい」と反発している。

　厚労省は○四、○五年にかけて道内二十市を監査し、児童扶養手当の審査方法を改善するよう、その場で口頭で改善指導して、
道にも電話で指摘した。

　ところが、厚労省の指摘に対し、道は○五年六月、道内各市に文書を送り、その中で、「判断基準を変更するまでには至っていない」
「当面は現行の判断基準を参考するようお願いする」と、従来通りの審査方法を継続するよう指示していた。

　道の指示に従っていた六市に対し、会計検査院が過払い分の返還を要求した。六市は計一億七千万円近くを返還せざるを得ない
可能性が強まっている。

　岩見沢市福祉課の石崎健治課長は「国から指摘されながら直さなかった道の責任は重い。返還は市民に説明できないし、
市議会も通らない」と反発している。

　また北見市子育て支援推進室の小林龍彦室長も「道が自分の審査方法が正しいと判断したのだから、道が対処すべき問題」と話しており、
六市すべてが「道が返還すべきだ」と主張している。

　道子ども未来推進局の加瀬康郎局長は「文書の存在は把握しておらず、なぜそのような文書を送ったかを今後、調査する」としている。

　ただ、過払い分について「道が返還すべきだ」とする声が出ていることに対しては、「道には法的な返還義務はない。今後、六市と協議する」としている。

伊吹派も安倍氏支持　自民党総裁選　　2006/08/11 07:33

　自民党伊吹派の伊吹文明会長は十日、東京都内で記者団に対し、九月の自民党総裁選について、
同派として安倍晋三官房長官を支持する方針を表明した。同派も同日夜の幹部会で安倍氏支持を確認した。
　安倍氏は同日、首相官邸で記者団に対し、伊吹派が六月にまとめた政策提言を「私の考えとほぼ同じで共感できる内容。
伝統的に良質の保守で、しっかり筋の通った考え方を持っている」と評価。これを受け伊吹氏は
「われわれは政策に賛同する人を応援することを確認している」と強調し、「派として落ちこぼれなく支援する可能性が高い」と述べた。
　伊吹派の政策提言は格差是正や財政再建、アジア重視の外交姿勢などを打ち出す一方、靖国神社をめぐる問題には触れていない。
　同派は中川昭一農水相や松岡利勝衆院議員らをはじめ、安倍氏支持が大勢となっていた。


夕張　月内にも道職員派遣　市長の要請、道側が了承　　2006/08/11 07:34

　夕張市の後藤健二市長は十日、道庁を訪れ、嵐田昇副知事に、同市の財政再建計画づくりを助けてもらうため、
道職員の派遣を要請し、道側は了承した。ただ、道側は「まずは夕張市が財政再建を乗り切る気持ちを持ってほしい」として、
職員派遣の前提条件として、八月中に再建計画の骨子づくりを終えるよう求めた。

　後藤市長は「財政再建に向けた基本的な考えは月内にもまとめるが、市だけでは作業できない部分もあり、
道職員の派遣を検討してほしい」と述べた。

　嵐田副知事は「少しでも（財政再建を）前倒しする姿勢で取り組んでほしい」と、再建スケジュールの加速を求めた。
道は夕張市が財政再建計画の骨子を策定した後、八月下旬にも複数の職員を派遣する方向で調整を進めている。

給与１５％減、夕張市職労が了承　　2006/08/11 07:34

　【夕張】財政再建団体入りする夕張市が、一般職の基本給を一律１５％削減する経費削減案をまとめたことについて、
夕張市職員労働組合（厚谷司委員長、二百九十人）は十日、市内で臨時大会を開き、これを受け入れることを決めた。十一日に市側に伝える。
　臨時大会には代議員五十二人が出席し、非公開で行われた。異例の挙手による採決の結果、賛成は四十二票だった。
　労組によると、削減案が実施されると、四十歳の職員は月三十一万八千二百円の賃金が、同二十八万四千八百円となる。
市は本年度だけで、三億八千七百万円の削減効果を見込んでいる。
　市は十八日に臨時市議会を開く方針。臨時市議会では、後藤健二市長の月給５０％カットなど特別職給与の削減のほか、
市議報酬の削減案なども、可決される見通し。


額賀氏、不出馬を正式表明　津島派の大半、安倍氏支持へ　【写真】　　2006/08/12 08:38

　自民党津島派の額賀福志郎防衛庁長官は十一日、東京都内で、同派会長の津島雄二元厚相、青木幹雄参院議員会長と相次いで会談し、
九月の総裁選に出馬しない考えを伝えた。会談後、額賀氏は記者団に「決断すれば支持するという動きもあったが総合的に
判断して見送ることにした」と述べ、不出馬を正式に表明した。
　津島派所属の七十五人の大半は総裁選レースで優位に立つ安倍晋三官房長官の支持に回る見込みで、安倍氏優位の構図は決定的になった。
　額賀氏は記者団に、不出馬の理由として、北朝鮮のミサイル発射問題への対応など防衛庁長官の職務を最優先したため
「総裁選についてじっくり考え、十分に準備をすることができなかった」と述べた。総裁選の支持候補については「政策をよく見て考えていく」と明言を避けた。
　津島派内では、福田康夫元官房長官の不出馬表明を受けて、若手・中堅の一部から額賀氏擁立論が急浮上したが、
安倍氏優位を踏まえて久間章生総務会長らベテラン議員が反対姿勢を崩さなかった。さらに当初は静観していた参院側も消極姿勢に転じ、
同派は十日に額賀氏を擁立しない方針を固め、青木氏らが額賀氏に伝えていた。

空知６市町ヤミ起債　一括返還「自助努力が基本」　道、基金活用「難しい」　　2006/08/11 07:35

　空知管内六市町が知事の許可を得ず不適切な長期借り入れ（ヤミ起債）を行っている問題について、
道は十日、道議会産炭地域振興・エネルギー問題調査特別委員会で、国に求められている是正策は
「一括償還（返還）で、財源確保は市町の自助努力によることが基本」との認識を示した。

　一括返還により新たに財政再建団体入りする市町が出ることも予想されるが、道は市町に対する救済策は示さなかった。

　委員からはヤミ起債を引き受けた空知産炭地域総合発展基金を取り崩して財源に充てる案が出されたが、
道は「（現在の規定では）難しい」と回答。規定を変更することは「経済産業省に確認しなければ可能かどうか分からない」と述べた。

　道による返済財源の長期貸し付けについて道は「認められない。旧産炭地だけ支援するのも厳しい」との考えを示した。

　委員は「国は明確に一括返還を要求しているのか」と質問し、道は「求められているのは不適切な状態の早期是正」と述べ、
道側で「早期是正」を「一括返済」と解釈していることを明らかにした。

　夕張市を除く五市町は財政再建団体入りを回避したい考えで、道は十一日に開かれる六市町の首長会議を踏まえ、
具体的な返済方法、市町への支援策などを今月二十三日までにまとめる。

ヤミ起債　一括返済、正式に決定　５市町「新制度創設を」　　2006/08/11 14:06

　【芦別】空知管内の旧産炭地六市町が知事の許可を得ずに空知産炭地域総合発展基金から不適切な
長期借り入れ（ヤミ起債）を行っている問題で、六市町でつくる空知炭鉱市町活性化推進協議会（会長・林政志芦別市長）の首長会議が十一日、
芦別市内で開かれ、借入金総額七十四億七千万円の全額を一括返済することを正式に決めた。

　会議には夕張市を除く五市町の市町長らが出席した。このうち一部の市町は一括返済する財源の裏付けがなく、
現状では財政再建団体入りの恐れがある。このため五市町は「返済財源の担保として、道に新たな貸付制度の創設を求めていく」との方針で合意した。

　終了後に記者会見した林市長は「本年度の地方債の発行が同意されない事態を回避するための、やむにやまれぬ決断だ」と説明。
道が五市町の自助努力を求めている点について「現状の中ではゆとりはない。財政再建団体にならないよう、
道に返済資金の手当てをお願いしたい」と述べた。また十七日にも道と今後の対応を協議することを明らかにした。


北朝鮮の協議復帰へ連携　小泉首相とモンゴル大統領　【写真】　　2006/08/11 19:07

　【ウランバートル１１日共同】小泉純一郎首相は１１日午後（日本時間同）、ウランバートル郊外で、モンゴルのエンフバヤル大統領と
昼食を共にしながら会談し、北朝鮮が核問題に関する６カ国協議へ早期に復帰するよう両国が連携して働き掛けていくことで一致した。
　首相は北朝鮮のミサイル発射、核、拉致問題の解決に向け協力を要請し、大統領は日本の取り組みを支持する考えを示した。
また、双方は政治、経済、文化の各分野で関係を強化していくことを確認。首相がモンゴルの銅や石炭など地下資源開発の
可能性に言及したのに対し、大統領は「日本の経験や技術に期待したい」と強調した。
　小泉首相はエンフバヤル大統領に来年早期の訪日を要請、大統領は了承した。

＜写真：モンゴルの移動式住居「ゲル」を模した建物の中で、エンフバヤル大統領（右）と会談する小泉首相＝１１日午後、ウランバートル郊外＞

夕張市、補助金１億円削減　敬老会や労組交付分　　2006/08/11 14:13

　【夕張】財政再建団体入りする夕張市は十一日、直ちに行う経費削減策として、新たに本年度の各種補助金の見直し策をまとめ、
同日の市議会財政再建調査特別委員会に報告した。全九十五件のうち、廃止・中止は十七件、
金額を削減して実施するものは二十八件で、削減額は計一億四百七十四万円に達する。
　今回の対象は一般会計のみ。中止・廃止分は計千六百八十万円で、主なものは、町内会の敬老会への補助（三百三十三万円）、
労組への補助（百七十一万円）など。市職員の福利厚生会への補助（五百三十万円）、消防職員の共済会補助（六十九万円）、
教職員福利厚生事業費補助（二百六十万円）も軒並み交付しないことにした。
　一方、継続する事業でも計八千七百九十四万円を削減する。このうち中止が決まった「ゆうばり国際映画祭」への補助金六千七百万円を含む
マウンテンシティーイベント費補助は、一億百九十万円から二千九百七十万円に減額。消防団交付金や消費者協会、
商工会議所への補助金も大幅に削減された。
　夕張市は当初、本年度予算で三億五千七百八十五万円の補助金の支出を予定していた。



議長交際費でゴルフ景品　夕張市議４人返還へ　　2006/08/11 14:15

　【夕張】夕張市が財政再建団体入りを表明してから間もない七月十日に、市議四人が議長交際費を使い、
空知管内他市の議員と親睦（しんぼく）ゴルフをしていた問題で、夕張市議会は十一日、会派代表者会議を開き、
議長交際費の支出分一万八千九十円を参加四氏が分担して返還することを決めた。

　議長交際費からは、景品代一万五千円を幹事役の三笠市議会事務局に払ったほか、夕張の特産品三千九十円分を購入していた。
いったんこの支出を取り消し、岡崎光雄議長ら参加四氏があらためて自費で同額を支払う。

　会派代表者会議では、四氏が「市民、議会に迷惑をかけた」と陳謝した。

登山で滝つぼ転落、札幌の大学生死亡　　2006/08/11 07:07

　【中札内】十日午前九時四十分ごろ、十勝管内中札内村の日高山系カムイエクウチカウシ山（一、九七九メートル）の
通称「三段の滝」（高さ約七メートル）で、ロープを使って下りていた札幌市豊平区月寒西四の九、
北海学園大四年、高橋健太さん（２１）が足を滑らせ、約四メートル下の滝つぼに落ちた。
通報を受けた道警のヘリコプターが午後三時五十五分ごろ、高橋さんを見つけ病院に運んだが、間もなく死亡した。

　帯広署は詳しい死因を調べている。高橋さんは大学の山岳部仲間二人と登山中だった。現場は標高約千メートル。
水が流れており、滑りやすい状態だったという。事故直後、二人の仲間は滝つぼに下りて高橋さんを助け上げて
人工呼吸を施したが、意識不明のままだったため、二人で下山し同日午後二時半ごろ、通報した。



中国残留孤児に国は被害補償を　札幌で原告団がデモ　【写真】　　2006/08/11 07:08

　終戦の日の十五日を前に、中国残留日本人孤児による国家賠償請求訴訟の原告団約五十人が十日、
札幌市中心部でデモ行進を行った。参加者は「国は帰国者の戦争被害を補償せよ」などと、市民に現状への理解を求めた。

　デモ参加者はのぼりを手に、鉢巻き姿で歩いた。原告団の一人、札幌市厚別区の平下忠男さん（６６）は「原告は高齢化しており、
既に一人亡くなった。政府は速やかに私たちの老後を保障してほしい」と話した。

　同訴訟は、政府の帰還事業が遅れ、帰国後の自立支援も不十分だったとして、孤児が全国十二地裁に提訴。
道内では二○○三年に札幌地裁へ提訴した。昨年は、大阪地裁が原告の訴えを棄却したが、判決で国の支援策の不十分さが指摘された。
札幌地裁は早ければ来年にも判決を下す見込み。