買ってはいけない(数学編)

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1錬金術師
間違いの多いテキストを教えて下さい。
2名無しさん:2000/02/05(土) 04:03
とりあえず初版を読む時は誤植を覚悟しといた
ほうがいいかもね。
3名無しさん:2000/02/05(土) 04:11
高階複素数論
4>3:2000/02/05(土) 05:25
著者も教えてくれえ−
5>4:2000/02/05(土) 05:43
紀伊國屋:
http://bookweb.kinokuniya.co.jp/
で検索したら、あった。

高階複素数論
ISBN:4769906854
102p 21cm(A5)
90.10.20出版
恒星社厚生閣
菊池定衛門【著】
NDC分類:411.2 \1@`550
第1章 類体
第2章 行列表現と零点基底
第3章 微分法と積分法
第4章 指数関数と対数関数
第5章 代数方程式の解
第6章 断片集
6>5:2000/02/05(土) 09:43
>菊池定衛門【著】

かっ、かっこいい名前だ。
7:2000/02/05(土) 17:28
『ゲーデル・不完全性定理』
(吉永良正 著、講談社ブルーバックス)
がヤリ玉に上がることがあります。
不完全性の定義が間違っているのだそうです。
そのいっぽうで、この本を面白いという人も
たくさんいるわけで…。
“肝心のところで誤りがあるけど、刺激的な本”
なのでしょう。
8名無しさん:2000/02/06(日) 02:49
数学じゃないですが

基礎統計学T『統計学入門』
(東京大学教養部統計学教室 編、東京大学出版会)

とにかく誤植が多いです。
ところでどうして皆、sageでレスしてるんですか?
(と言いつつ・・・SAGE)
9数学じゃないですが:2000/02/06(日) 02:50
基礎統計学T『統計学入門』
(東京大学教養部統計学教室 編、東京大学出版会)

とにかく誤植が多いです。
ところでどうして皆、sageでレスしてるんですか?
(と言いつつ・・・SAGE)
10>1:2000/02/06(日) 07:54
「間違い」と言っても、単なる誤植ぐらいだったら、
あまり目くじらたてなくてもいいのではないかと思います。
もちろん誤植の程度にもよりますが。
問題は、もっと深刻な「間違い」でしょう。定理の証明に
不備があるとか、実は著者自身が何か誤解してるとか…。
また、間違いは無くても、極度に読みづらいのも困るの
でしょうね。
(べつに上げてもいいけど、何故か私も sage)
11名無しさん:2000/02/06(日) 20:09
>問題は、もっと深刻な「間違い」でしょう。定理の証明に
>不備があるとか、実は著者自身が何か誤解してるとか…。

そんなこと言ったら、高木貞二の「数学概論」だって
実数の公理のあたり・・・って有名ですよね・・・
12>11:2000/02/06(日) 21:54
たぶん
高木貞治「解析概論」(改訂第3版)岩波書店
のことを言ってるんだとおもうけど、
実数の公理のあたりにあると貴方が言う“有名な”
間違いというのは何ですか?
何ページの何処かってところまで教えてくれると
有難いです。
13>12:2000/02/08(火) 18:59
通りすがりだけど代りに注釈(^^;

\begin{どーでもいいことだけど}

解析概論には実数の公理が4つあり、この本では、これらは同値とされているが
実は同値ではない。

\end{どーでもいいことだけど}
14錬金術師:2000/02/09(水) 04:14
え!本当ですか?
ひょっとして

基礎数学2 解析入門T(杉浦光夫、東京大学出版会)

も公理として5組の命題が同値とされてますけど・・・

(一応sageときます)
1512>13:2000/02/10(木) 04:41
>解析概論には実数の公理が4つあり、この本では、これらは
>同値とされているが実は同値ではない。

その4つの公理ってのは

(1)Dedekind の定理(実数の切断に関するもの),
(2)Weierstrass の定理(上限または下限の存在),
(3)有界な単調数列の収束,
(4)区間縮小法

であって(解析概論 p10),この本ではこの4つは同値である
と主張して,その証明を

(1)⇒(2)⇒(3)⇒(4)⇒(1)

という順にやってます.証明を読んでみました.読んだ結果,
不覚にも(?)「なるほど確かに同値だ」と思いました.
13の言ってる通りだとすると,証明の中のどこかで何かを
こっそり使っちゃってるのかも知れません.
困ったな….この本は好きなのに.
16錬金術師:2000/02/10(木) 06:47
解析入門Tでは上の4つに

(5)アルキメデスの原理
(6)ボルツァ−ノ・ワイヤストラスの定理
(有界数列は収束部分列を含む)
(7)コ−シ−の収束条件

を加え

(2)⇒(3)⇒(4)と(5)⇒(6)⇒(5)と(7)⇒(2)

としてから、(1)と(2)が同値なことを示しています。
更に(4)や(7)から(5)は導かれないとしているで解析概論の

(4)⇒(1)

というのが間違いであるということでしょうか?
(手元に解析概論がないのでよく解らん)
17錬金術師:2000/02/10(木) 06:49
しまった!ageてしまった!(べつにいいけどネ)
1815>16:2000/02/11(金) 00:45
「アルキメデスの原理」ってのは
『任意の正の数a,bに対して a×n>b を満たす
自然数nが存在する』
という公理のことですか?
19錬金術師 :2000/02/11(金) 09:01
>18
はい、そうです。そしてそれは(3)からは導かれるが、
(4)からは導くことができない。だから(4)を公理と
するなら(5)も公理としなければならないということ
です。
解析概論ではこのへん、どうなってますか?
2018>19:2000/02/12(土) 06:07
解析概論では「アルキメデスの原理」につい記述がありません.
この本では(4)⇒(1)の証明のなかで

「n→∞ のとき 2^(-n)→0 である」

という命題を何の断りも無しに使っているところがあるのだけど,
この命題は,もしかしたら「アルキメデスの原理」から導かれる
ものなのかもしれないなあ….
2120:2000/02/12(土) 06:13
訂正.
誤)解析概論では「アルキメデスの原理」につい記述がありません.
正)解析概論では「アルキメデスの原理」についての記述がありません.
22あげ:2000/02/12(土) 19:16
あげ
23解析入門Iによると:2000/02/15(火) 00:43
「n→∞ のとき 2^(-n)→0 」と「アルキメデスの原理」は同値ってなってますね。
24錬金術師:2000/02/15(火) 03:31
あ!復活してる。
サポ−ト、ありがとうございます>23

どうも「アルキメデスの原理」が抜けているのが問題のようですね。

ということでよろしいのでしょうか?>13
25名無しさん:2000/03/26(日) 21:51
どうでも良いけど、これでは解析概論は買ってはいけない様に読めるではないですか(笑
古臭くて読み難い所もありますが、私としてはやはりこれは良い本だと思いますね。
26名無しさん:2000/03/26(日) 21:56
テキストではないけども、小島さんの「数学迷宮」ってどう?
こないだ見たら小島さんって経済の人になっていたようだけど。
27>26:2000/03/27(月) 12:08
「数学迷宮」は自分語りが多すぎて恥ずかしい。
ケインズ理論の初歩を理解しただけで得意になっている様子はもっと
恥ずかしい。
きっと会ってみるとイタタタな人だと思う。
奈良の漬物屋の息子。
28ももすけ:2000/03/27(月) 12:22
アダマールの偏微分方程式。洋書の古い奴は間違いだらけ。
誤植じゃなくてホントの間違い。でもアダマール好きなんだよわたし。
29>28:2000/03/27(月) 17:10
あれ読みましたか。和訳は持ってるんだけど、積ん読状態。
30名無しさん:2000/03/28(火) 08:53
>29
ははは、読まなくていいっすよ。内容はただの偏微分方程式だもの。
80年前は名著でもいまじゃ大学2年の教科書より劣る。
31ももすけ:2000/03/28(火) 08:57
お決まりネタとして ブルバギの本。
多分良い本だと思うよ。最後まで読めば感動ものだろう。
最後まで読めばね。
途中までしか読んでいないわたしには良さがわからなかったけどさ♪
32名無しさん:2000/03/28(火) 09:20
というか、ちゃんと終わっていたんだ。
>ブルバキの本。

なんか、書いてる人によって方向性がぜんぜん違うって聞いたんですけど
どうでした?
33Toshi:2000/03/28(火) 10:44
解析害論・・・・級数のとことか、読むね。あと複素解析のところ。そこは概論・・・でもあとは害論のような気も。最後のフラクタルっぽいところはご愛嬌(爆)
34>33:2000/03/28(火) 21:50
具体的にどこが有害なの?
ほかの本と比べて解析概論がとびぬけて良い本だとは俺は
思わないけど、そうかと言って有害だとも思わないな。
11〜24で話題になっていた部分は、そんなに目くじら
立てて非難するようなところではないと思う。
35Toshi:2000/03/29(水) 15:43
まず字がちっちゃいところが多いよね。これは概論としては”害論”の十分な理由。
36Toshi:2000/03/29(水) 15:59
高階複素数論・・・・読んだ。爺がんばるやん、というのが感想やねー。特に最後の断片集の”高階複素数不存在への反論”には彼のガッツを感じたねー。ただ最近の研究等には疎いかも。でも、”辺境”とは歴史を切り開く場所ではあるんだけど。いい意味でも悪い意味でも若い人でこういう思い切ったことをいう人が増えると面白いんだけどね。超関数でも、hyperfunction や、解析性は無視してもう”分布”としかいえないdistributionがあったりして、何を議論の目的とするかで道具立ても変わってくるからねー。
37>35:2000/03/30(木) 01:27
理由とゆうのはソレか…
38>34:2000/03/30(木) 04:09
>11〜24で話題になっていた部分は、そんなに目くじら
>立てて非難するようなところではないと思う。

そうでしょうか?
高木教の経典として楽しむぶんにはいいとは思うのですが、
初学者のテキストとしてはやはり問題なのでは?
3934>38:2000/03/30(木) 05:12
「11〜24で話題になっていた部分」で立往生
する初学者が多発してるとしたら問題でしょう。
ところで「高木教」なるものがあるのですか?
そして解析概論はその経典なのですか?
40解析概論:2000/03/30(木) 11:24
 あの量であの値段ならC/Pは抜群。買ってもいいと思うな。
41Dr.G:2000/03/30(木) 14:03
>高階複素数論

ああ、あれの問題点が分かるかどうかは、
線形代数のよい問題だね。(^^;)

ま、高校数学レベルの諸君の為に解説してあげよう( ̄ー ̄)
実際には、高階複素数は「一次独立」でない。すなわち、2つの
違ったベクトルが、実は同じ数であることがあるわけだ、その
結果として、ある「一見して0でない」ベクトルが実は0だという
ことが有り得る。それじゃあ、複素数の「真の拡張」とはいわん
わけよ。お分かりかな?
42Toshi:2000/03/30(木) 16:22
>高階複素数論

 確かに問題とされる”代数方程式”の係数が実数に限られるとすれば、実数体を係数体とする有限次元の多元体はハミルトンの4元数体までやねー。しかし、その数の体として閉じていれば、つまりその中で四則演算ができればいいのであって、数の成分は実数に限られず、”一次独立性”を要求される代数方程式の係数も実数である必要はない。係数が実数に制限されなければ共役性のない複素数だけを根とする方程式も存在する。実数係数体が問題になるのは応用を念頭においているからであり、”応用”とは現在問題になっている問題への適用のことだから、それにふさわしい問題が発見されれば”応用”される可能性はあるんやないのかねー。”真の拡張”はあくまでも”応用”との関係で選ばれた恣意性をもつマジックワードなんやないの?
43Dr.G:2000/03/30(木) 16:49
Toshi>

ん?別に4元数体まで持ち出さずとも代数方程式の解は
複素数で閉じるぞ。ガウスが証明しただろ。知らんのか?

どうでもいいけどそれ以降はシラフで書いたのか?
苦し紛れに知ってる言葉全部並べて書いても駄目だぞ。
どうしてシロウトってのはこういう見え透いた芝居を
平気でやるのかな?恥ずかしいよ。

44>42:2000/03/30(木) 21:37
ありもしない代数系を「構成した」と菊地教授が主張していることは
理解している? 「応用」以前の問題として。
45>36:2000/03/30(木) 22:36
あのセンセは
>最近の研究等には疎い
なんてレベルじゃないでしょうに....
あんな代物と超函数のような立派な理論を一緒に並べる感覚がわからん。
46名無しさん:2000/04/07(金) 01:09
ただ上げるのも芸が無いので、佐武一郎先生の線形代数でも切っていただきましょう。
私としては可も無く不可も無くといった感じなんですが、いかがです?
47G.ストラング「線形代数とその応用」:2000/04/10(月) 21:04
読みにくい!
48名無しさん:2000/04/11(火) 23:12
岩波の応用数学シリーズってどうなの?
49皿リーマン:2000/04/12(水) 09:56
岩波講座は値段と質・量を考えれば悪口は言えんのでは?
ちょっと装丁がせこいけどね。共立だったらいくらするだろ。
ぼくは図書館で見たり、分冊買ったりして結構重宝してる。

50名無しさん:2000/04/13(木) 00:58
「バラ売りしろよ」っておもうけどな
51錬金術師:2000/04/25(火) 03:27
「数学基礎論へのいざない」(倉田令二朗、河合文化教育研究所)

昨日、衝動買いしてしまったのですが、いかがでしょうか?
52>46:2000/07/07(金) 22:27
初心者向きではないと思う。(ショウカボウのほう)
53名無しさん:2000/07/07(金) 23:12
ショーカボーの佐武線形代数は、代数を勉強してからだと
「実は」とてもいい本であることがわかります(^^;
54>53:2000/07/09(日) 14:48
佐武(ショーカボー)が書かれたころは、線形代数が代数よりも
先に教えられていなかったのでショッカ−?
55錬金術師 :2000/08/21(月) 10:57
その後の「アルキメデスの原理」

「解析入門」(杉浦光夫)では順序体から実数を構成するので
アルキメデスの原理は必要に応じて導入しなければならない。

「解析概論」(高木貞治)では有理数から実数を導入するので
アルキメデスの原理はもともと前提されている。

と思うのですがいかがでしょう?
56錬金術師:2000/08/21(月) 11:03
つまり

「解析概論」(高木貞治)の実数論の間違いというのは
アルキメデスの原理のことではないのかもしれない

ということです。
57錬金術師:2000/08/21(月) 11:14
55、56は11〜23の続きです。
分かり難くてすんませんです。
(しかも超カメレス!)
58名無しさん:2000/08/21(月) 12:49
「解析概論」スレッドあったほうがいいのかなあ、、、
59名無しさん:2000/08/21(月) 21:55
そもそも本当に「解析概論」に“有名な”間違いはあるの?
6020=21>55=56:2000/08/22(火) 22:35
20=21
>解析概論では「アルキメデスの原理」についての記述がありません.

↑これ嘘でした.あります.「アルキメデスの原則」と言ってますが,
同じです.おもいっきり見落としてました.弁解の余地ないです.
ゴメンナサイ.
それから“Dedekind の定理からアルキメデスの原則が導かれる”という
内容の記述が,こともあろうに(笑)積分の章のはじめにありました.
・・・ああ恥ずかしい.
61>60:2000/08/23(水) 09:38
11や13は何だったんだ!

それと「大した間違いではない」などと言ってた連中(他のスレも含む)も
間違いではあると認めてたことになるわけだけど、結局彼らもよく読んで
そういうことを言ってたわけじゃなかったんだ。
62名無しさん:2000/08/23(水) 10:39
解析概論は良い本です。
むちゃむちゃ勉強になります。

ちょっと数学からはなれるがJJサクライの量子力学も
かなりよい
6360>61:2000/08/24(木) 04:42
第3章のはじめに書いてある「アルキメデスの原則」に関する記述を考慮
しても,それでも
『(4)⇒(1)(←15を参照)の証明において「アルキメデスの原則」
を暗黙のうちに使っているようである』
という見解に変わりはありません.
64錬金術師 :2000/08/24(木) 08:27
>63
ども、お久しぶりです。
「解析概論」では“有理数”(単なる順序体ではない!)に何らかの
条件を加えることで実数を作ろうとしているのだから、
「アルキメデスの原則」を使っても問題無いと思うのですが?
65名無しさん:2000/08/24(木) 10:34
買ってはいけないというか、好きになれないのは一松信や内田老鶴舗の解析の教科書。
ああいう無機質な本を読んでいると数学が嫌いになるんじゃないかな?
66名無しさん:2000/08/24(木) 17:14
解析概論は手許に無いので推測。
たぶん、有理数をアルキメディアンなふつうの距離を使って
完備化しているのでは? 非アルキメディアンものも高木先生は
知っていたはずだけど。
67名無しさん:2000/08/25(金) 11:09
「解析入門」(杉浦)P20
定理3.3(区間縮小法)・・・・・
1)すべてのn∈Nに対して T_n⊃T_(n-1)
をみたすとき、・・・・・

「解析概論」(高木)P10
5.区間縮小法
定理7.・・・・・
・・・nが限りなく増すとき、・・・

「すべてのn」という言い方と「nが限りなく増す」という
言い方の違いでアルキメデス性を前提にしているかどうかを
表現している。(ちょっと苦しいか?(^^;)
だから問題なし。

ただし「解析概論」ではデデキント以外から話を始めた場合、順序の定義
がどうなるのか記述がなく、そのへんが曖昧であるのは否めません。
その点では「解析入門」のほうが話を順序体から始めているので明確で、
より洗練されていると思います。時代の差でしょうか。
68名無しさん:2000/08/26(土) 09:55
ゲージ理論とトポロジー
厚いだけ
69名無しさん:2000/08/26(土) 12:00
> 67
アルキメデス性は順序の問題でしかないので区間縮小法では
ちょっとそれは苦しすぎるのでは

位相空間論を踏まえた現代的な実数論を読むには「解析入門」の方が
ちゃんとしていると言う事でしょう。今となっては「解析概論」は
古いので他の参考書と一緒に読んだ方が良いでしょうね。
70>69
>古いので他の参考書と一緒に読んだ方が良いでしょうね。
そうそう、古いけど読んだ方がいいです。絶対いい。
でもその前に他のテキストを読んでおくべき。

* ただ解析の本で11〜23についての話題(命題が同値であること)
を扱ってる本はあまりないですよね。(志賀浩二先生の「数学が育って
いく物語」のような一般人向けの本でも扱ってるのに。)