現代数学の系譜11 ガロア理論を読む

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500現代数学の系譜11 ガロア理論を読む
>>497
つづき

位数119 までの群の分類が下記にある
http://www.akanekodou.mydns.jp/math/pdf/finite_group.pdf
位数119 までの群の分類 Red cat 平成23 年10 月3 日

>>372-380
V=Aa+Bb+Cc+・・・ ガロアリゾルベント(ガロア分解式)
一般5次方程式では、Vは120の値を取る。この120個の値を集めて
ガロア(分解)方程式F(x)=(x-V)(x-V')(x-V'')・・・・(x-V''*)で、代数的可解性の原則から根a,b,c・・・の有理式を持ってきても、全部Vとガロア(分解)方程式F(x)の土俵の上に乗っている
つまり、ガロアはVとF(x)で、根の有理式が全部乗る土俵を作った。代数的可解性の原則を認めれば、ここからこぼれるものはない

そして、元の方程式を解くことは、ガロア(分解)方程式F(x)が解けることと同じ
V=Aa+Bb+Cc+・・・ ガロアリゾルベント(ガロア分解式)は、根の置換と対応している>>414
そして、方程式のガロア群の構造は、ガロア(分解)方程式F(x)=(x-V)(x-V')(x-V'')・・・・(x-V''*)に反映されている

元の方程式がべき根で解けるとは、ガロア(分解)方程式F(x)=(x-V)(x-V')(x-V'')・・・・(x-V''*)がべき根で解けること
つまり、”ガロア(分解)方程式F(x)=(x-V)(x-V')(x-V'')・・・・(x-V''*)がべき根で解ける”→”ガロア群Gが、巡回群の拡大で構成される構造を持っているべき”だと

しかし、上記”位数119 までの群の分類”にあるように、一般に群には巡回群以外のいろいろな群があり、巡回群の拡大で構成される構造を持っている群ばかりではない
その一つが、位数60の5次の交代群A5で、これは巡回群の拡大になっていない。つまり、非可解であり、単純群でもあった
5次の既約方程式で解ける最大の群は、位数20 B'5 メタ巡回群の場合で、それならべき根で解ける>>443(ガロア原論文では線形群とされている)
これが、一般の5次方程式が解けなず、どんな5次方程式なら解けるかの分かりやすい説明かな

5次方程式の可解性の高速判定法は>>443
また、可解な5次方程式について 大迎規宏 兵庫教育大修士論文 2003>>443では、根の公式が導かれている