【神々の】ガロア生誕200周年記念スレ【愛でし人】

このエントリーをはてなブックマークに追加
171Kummer ◆SgHZJkrsn08e
命題 65
L/K は正規拡大(>>163)とする。
F/K を任意の拡大(>>82)とする。
このとき、LF/F (>>132)は正規拡大である。

証明
>>166より、K[X] の次数1以上の元からなる空でない族 (f_i)、i ∈ I があり、
L は (f_i)、i ∈ I の最小分解体(>>150)である。
各 f_i の Ω における全ての根の集合を S_i とする。
S = ∪{S_i;i ∈ I} とおく。
L = K(S) (>>91)である。
K ⊂ F であるから LF = F(L) = F(K(S)) = F(S) である。
各 f_i は F[X] の元でもあるから LF は (f_i)、i ∈ I の F 上の最小分解体である。
よって、>>166より LF/F は正規拡大である。
証明終
172Kummer ◆SgHZJkrsn08e :2011/11/07(月) 21:46:41.38
命題 66
K ⊂ E ⊂ L をそれぞれ体(>>82)とする。
L/K は正規拡大(>>163)とする。
このとき、L/E も正規拡大である。

証明
>>166より、K[X] の次数1以上の元からなる空でない族 (f_i)、i ∈ I があり、
L は (f_i)、i ∈ I の K 上の最小分解体(>>150)である。
各 f_i の Ω(>>82) における全ての根の集合を S_i とする。
S = ∪{S_i;i ∈ I} とおく。
L = K(S) (>>91)である。

L = K(S) ⊂ E(S) ⊂ L であるから L = E(S) である。
各 f_i は E[X] の元でもあるから
L は (f_i)、i ∈ I の E 上の最小分解体である。
よって、>>166より L/E は正規拡大である。
証明終
173Kummer ◆SgHZJkrsn08e :2011/11/07(月) 21:57:12.33
命題 67
E/K と F/K を正規拡大(>>163)とする。
このとき、EF/K (>>132)は正規拡大である。

証明
>>166より、K[X] の次数1以上の元からなる空でない族 (f_i)、i ∈ I があり、
E は (f_i)、i ∈ I の K 上の最小分解体(>>150)である。
各 f_i の Ω(>>82) における全ての根の集合を S_i とする。
S = ∪{S_i;i ∈ I} とおく。
E = K(S) (>>91)である。

同様に K[X] の次数1以上の元からなる空でない族 (g_j)、j ∈ J があり、
F は (g_j)、j ∈ J の K 上の最小分解体である。
各 g_j の Ω における全ての根の集合を T_j とする。
T = ∪{T_j;j ∈ J} とおく。
F = K(T) である。

よって、EF = E(F) = K(S)(T) = K(S∪T) である。
よって、EF は (f_i)、i ∈ I と (g_j)、j ∈ J の K 上の最小分解体である。
よって、>>166より EF/K は正規拡大である。
証明終
174Kummer ◆SgHZJkrsn08e :2011/11/08(火) 03:07:55.16
命題 68
E/K と F/K を正規拡大(>>163)とする。
このとき、(E∩F)/K は正規拡大である。

証明
E∩F は体(>>82)である。
K ⊂ E∩F ⊂ E であり、E/K は代数的拡大(>>90)であるから
(E∩F)/K は代数的拡大である。

任意の α ∈ E∩F の K 上の最小多項式(>>116)を f(X) とする。
f(X) の Ω(>>82) における全ての根を α_1、...、α_n とする。
E/K は正規拡大であるから α_1、...、α_n ∈ E である。
F/K は正規拡大であるから α_1、...、α_n ∈ F である。
よって、α_1、...、α_n ∈ E∩F である。
よって、(E∩F)/K は正規拡大である。
証明終
175Kummer ◆SgHZJkrsn08e :2011/11/08(火) 03:37:38.99
命題 69
K と L を体(>>82)とし、σ:K → L を同型(>>121)とする。
f(X) を K 係数の定数でない1変数多項式とする。
E を f(X) の最小分解体(>>149)とする。
σf(X) を f(X) の各係数にσを作用させた多項式とする。
F を σf(X) の最小分解体とする。
このとき、同型 τ:E → F で σ の拡張となっているものが存在する。

証明
f(X) の Ω(>>82) における全ての根を重複度を含めて α_1、...、α_n とする。
即ち f(X) = c(X - α_1)...(X - α_n) である。
ここで、c ≠ 0 は f(X) の最高次の係数である。
このとき、E = K(α_1、...、α_n) である。
各 α_i は K 上代数的(>>89)であるから>>126より、E/K は有限拡大である。
よって、>>146より埋め込み τ:E → Ω で σ の拡張となっているものが存在する。
>>143より、環としての同型 ψ:E[X] → τ(E)[X] で g(X) ∈ E[X] のとき ψ(g(X)) = (τg)(X)
となるものが存在する。ここで、(τg)(X) は g(X) の各係数に τ を作用させたものである。
f(X) = c(X - α_1)...(X - α_n) の両辺に ψ を作用させると、
σf(X) = σ(c)(X - τ(α_1))...(X - τ(α_n)) となる。
よって、τ(α_1)、...、τ(α_n) は σf(X) の Ω における全ての根である。
一方、E = K(α_1、...、α_n) であるから τ(E) = L(τ(α_1)、...、τ(α_n)) である。
よって、τ(E) は σf(X) の最小分解体である。
よって、F = τ(E) である。
証明終
176Kummer ◆SgHZJkrsn08e :2011/11/08(火) 03:45:56.54
命題 70
K と L を体(>>82)とし、σ:K → L を同型(>>121)とする。
f(X) を K 係数の定数でない1変数多項式とする。
E を f(X) の最小分解体(>>149)とする。
σf(X) を f(X) の各係数にσを作用させた多項式とする。
τ:E → Ω(>>82) を埋め込み(>>121)で σ の拡張となっているものとする。
このとき、τ(E) は σf(X) の最小分解体である。

証明
>>175の証明と同様である。
177Kummer ◆SgHZJkrsn08e :2011/11/08(火) 04:08:26.95
命題 71
K と L を体(>>82)とし、σ:K → L を同型(>>121)とする。
(f_i)、i ∈ I を K[X] の次数1以上の元からなる族とする。
E を (f_i)、i ∈ I の最小分解体(>>150)とする。
各 i に対して σf_i を f_i の各係数にσを作用させた多項式とする。
F を (σf_i)、i ∈ I の最小分解体とする。
このとき、同型 τ:E → F で σ の拡張となっているものが存在する。

証明
E/K は代数的拡大(>>90)であるから、
>>148より埋め込み τ:E → Ω(>>82) で σ の拡張となっているものが存在する。
各 f_i の Ω における全ての根の集合を S_i とする。
S = ∪{S_i;i ∈ I} とおく。
E = K(S) である。
>>175の証明と同様にして 各 i に対して τ(S_i) は σf_i の Ω における全ての根である。
τ(E) = L(τ(S)) であるが、τ(S) = ∪{τ(S_i);i ∈ I} であるから
τ(E) は (σf_i)、i ∈ I の最小分解体である。
よって、F = τ(E) である。
証明終
178Kummer ◆SgHZJkrsn08e :2011/11/08(火) 04:11:58.44
命題 72
K と L を体(>>82)とし、σ:K → L を同型(>>121)とする。
(f_i)、i ∈ I を K[X] の次数1以上の元からなる族とする。
E を (f_i)、i ∈ I の最小分解体(>>150)とする。
各 i に対して σf_i を f_i の各係数にσを作用させた多項式とする。
τ:E → Ω(>>82) を埋め込み(>>121)で σ の拡張となっているものとする。
このとき、τ(E) は (σf_i)、i ∈ I の最小分解体である。

証明
>>177の証明と同様である。