554 :
132人目の素数さん:
低いうめきが聞こえた。雅代の声だった。
慌てて足を速めた和男だったが、居間に入った瞬間目にした光景に立ち竦むことになる。
先刻までと同じ場所に白い裸身が横たわっている。雅代は素っ裸にされていた。
その両肢の間に位置した三上が、ゆっくりと腰を進めていく。どうやら、たった今本格的な凌辱を始めようとしているらしかった。
和男が場を離れてから、けっこうな時間がたっているのに。その間、雅代を裸に剥くことをじっくり楽しんだのか、或いは前戯のようなことをしていたのか。どちらにしても、ただ凶暴な衝動に急かされていた和男とは、やはり違う。
違うといえば、いま雅代を貫こうとするやり口もそうで。焦れったいほど、まさに寸刻みといった具合で、ゆっくりと腰を送りこんでいる。
それなのに。
「……ん…ク、ん、ぁっ…」
雅代は眉間に深く苦悶の皺を刻んで、深く重いうめきを洩らしているのだ。三上の侵入につれ、背を反らし、白い喉をのけぞらせて、乱れ髪を絨毯に擦りつける。体の横に投げた両腕には力がこもって、鉤爪に折った指が絨毯に食い込んでいた。
「んああッ」
ようやく三上が根元まで埋めこむと、雅代は上擦った叫びを張り上げて、カッと眼を見開いた。茫然と三上を見上げた。
「なかなか、いいな」
上体を起こしたまま仰臥する雅代を貫いた三上が呟く。級友の母親の女体の構造を褒めたらしい。微かに口の端が緩んでいた。
吸い寄せられるように、和男は近づいていった。
数歩の距離を置いて立ち止まる。雅代の肢に隠れていた結合部を目の当たりにして息をのんだ。
ぴったりと密着した股間、互いの毛叢に隠れて、野太い肉根が女肉を抉っているさまが窺えた。その魁偉なほどの逞しさは、三上が僅かに腰を引いたことで、より明確となった。
(……デケえ…)