【微積分】dxやdyの意味

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今日はちょっと退屈なので微分幾何における“微分”の
定義でもカキコしてみる。たぶんこれがないとこのスレ
議論はじまんないと思うので。

まずヤコビヤン等の定義。
U⊂R^m,V⊂R^nを開集合、Φ:U→VをC1級写像とするとき各p∈Uにたいし
ヤコビヤン行列J=J(Φ)をm行n列の行列でJ(ij)=∂y(j)/∂x(i)でさだめられる
ものとする。
p∈Uをとる。このとき以下を定める。
線形写像Λ(Φ)(p):R^m→R^nを(各ベクトルを列ベクトルとみなして)
J(p)の転置行列をひだりからかける写像としてさだめる。
また線形写像Ω(Φ)(p):R^n→R^mを(各ベクトルを列ベクトルとみなして)
J(p)をひだりからかける写像としてさだめる。

次に“微分”の入れ物である余接空間の定義。

定義 各可微分多様体Mにたいし開被覆M=∪U(i)とf(i):U(i)→V(i)⊂R^mを
   (A)U(i)はR^nに同相。
   (B)f(i)は可微分同相。
   となるものを用意しておく。
   (1) Mの余接空間Ω(M)とは∪V(i)×R^mを同値関係〜を
     (p,u)〜(q,v)⇔p∈V(i),q∈V(j),v=Ω(f(j)・f(i)^(-1))(u)
     によってさだめたとき、その商空間∪V(i)×R^n/〜としてさだめる。
   (2) 可微分写像Φ:M→Nとp∈V(i)と(q,v)∈T(j)×R^nで代表される
     Ω(M)の類ζに対し(g(j)・Φ・f^(-1))(p)=qのとき
     Φ^*(ζ)∈Ω(M)をu=Ω(g(j)・Φ・f(i)^(-1))(p)(v)として(p,u)
     の類として定める。(ただしN=∪S(j),g(j):S(j)→T(j)はNについて
     さきに選択しておいたものとする。)

R自身1次元可微分多様体なのでR自身にもΩ(R)が定義される。
それを定義するための開被覆としてR=U1=V1,f1=(Rの恒等写像)を選んだと
してよい。(ほんとは上の定義がU(i)の選び方によらないことの証明が
必要だが省略。)このとき各t∈V1に対し(t,1)によって代表される
Ω(R)の類をdx(t)とかくこととする。
また可微分写像f:M→Rとp∈Mにたいし(df)(p)∈Ω(M)をf^*(dx(f(p)))として
定める。これによって写像df:M→Ω(M)が定義される。これをfの微分とよぶ。
π:Ω(M)→Mを(p,u)∈V(i)×R^nで代表される類ζ∈Ω(M)にたいし
π(ζ)=f(i)^(-1)(p)∈Mで定める。このとき任意の可微分関数f:M→Rにたいし
π・df=(Mの恒等写像)が成立する。そこで一般に連続写像ω:M→Ω(M)が
π・ω=(Mの恒等写像)をみたすものを微分形式とよぶ。すると(当然だが)
任意の可微分関数の微分は微分形式となる。

・・・ふぅ。まずはここまで。たぶんまちがってないと思うけど。
まちがってたらゴメソ。