\documentclass{jarticle}
%\usepackage{txfonts}
\begin{document}
\begin{quote}
%諸君 私は 〜が好きだ ベーキング編%
%ほんとはベーキングは好きじゃないよ。%
諸君 私は ベーキングが好きだ\\
諸君 私は ベーキングが好きだ\\
諸君 私は ベーキングが大好きだ\\
シースヒーターが好きだ\\
リボンヒーターが好きだ\\
アルミホイルが好きだ\\
ターボ分子ポンプが好きだ\\
ロータリーポンプが好きだ\\
QMassが好きだ\\
イオンゲージが好きだ\\
ゲートバルブが好きだ\\
STMで 光電子分光で\\
成膜で 放射光で\\
この世界でベーキングされているありとあらゆる真空チェンバーが大好きだ\\
イオンポンプの電源を落とすのが好きだ\\
パージガスが徐々に真空チェンバーを満たしていく時などは心がおどる\\
超高真空の真空をbreakするのが好きだ\\
超高真空の世界に安住する物をこの大気の下に晒すのは胸のすくような気持ちだった\\
チェンバーにヒータと銀紙を巻くのが好きだ\\
美しく銀紙に包まれたチェンバーには感動すら覚える\\
準備が完了して荒引きを開始するのはもうたまらない\\
ベーキング開始後の真空度の悪化が止まって真空度が良くなる瞬間は最高だ\
順調に下がっていく真空度をノートにメモする時には絶頂すら覚える
Qmassで残留ガス成分を調べるのが好きだ\\
ヘリウムチェックでリークを見つけるのはとても悲しいものだ\\
ベーキングが終わったときに超高真空に突入するのが好きだ\\
ベーキング終了後にアルゴンと酸素のピークが残り、リークが発覚するのは屈辱の極みだ\\
諸君 私はベーキングを 燃えるようなベーキングを望んでいる\\
諸君 私に付き従うベーキング愛好者諸君\\
君達は一体何を望んでいる?\\
更なる真空度を望むか?\\
情け容赦のないマシンタイムに追われたベーキングを望むか?\\
ヒータの出力の限りを尽くした、キューリー点限界の炎のようなベーキングを望むか?\\
『ベーキング!! ベーキング!! ベーキング!!』\\
よろしい ならばベーキングだ\\
我々は満身の力を込めて今まさに電源を入れんとする握り拳だ\\
だがこの暗い実験棟の地下で幾余年もの間、測定し続けてきた我々に ただのベーキングではもはや足りない!!\\
ベーキングを!!\\
一心不乱のベーキングを!!\\
我らはわずかに十人に満たぬ○○研の学生にに過ぎない\\
だが諸君は一騎当千の古兵だと私は確信している\\
ならば我らは諸君と私で総力ー万と一人の物性研究者となる\\
チェンバーを大気圧へと追いやり トラブルとなった原因を叩き直そう
取っ手をつかんで クライオスタットを引きずり出し STMヘッドを修理しよう
チェンバーに超高真空の世界を 思い出させてやる
チェンバーに我々の STM測定を思い出させてやる
天と地とのはざまに 宇宙と同じ真空がある事を思い出させてやる
一千ワットのヒータで 吸着気体分子を追い出し尽くしてやる
ターボ分子ポンプ始動 荒引き開始
イオンゲージ点灯!! 高真空突入 ヒーター電源投入用意
「最後の工程終了 これよりベーキング開始 電源ON!」
目標 超高真空 EO3(better than 5*10^-11 Torr)!!
イオンゲージ 真空度をメモせよ
征くぞ 諸君
\end{quote}
\end{document}nt}