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福岡本部版:
8月28日付福岡本部版「声」欄より転載
浮島丸判決は素直に喜べぬ
無職 藤村 英子 (山口県 74歳)
強制連行した朝鮮人らを送り返す途中沈没した
浮島丸訴訟の判決で、京都地裁は国に責任ありとして、
15人に計4,500万円、一人当たり300万円の慰謝料の
支払いを命じた。ああ、よかった、と思った。
しかし中身をよく見てみると、原告80人が総額
30億円の損害賠償と公式謝罪を求めたのに対しての
判決であった。しかも、公式謝罪請求については却下だ。
考えてみれば、日本の強制連行を巡る裁判では、
これまで原告に冷たい判決がほとんどだった。だから
今回、一部でも賠償命令が下ったのは、国にとって
厳しいと言うことだろうか。
今年7月、中国人劉連仁さんの起こした訴訟で、
東京地裁は、強制連行は国策だったと認め、2千万円
の支払いを命じた。これは画期的だとされ、多くの
人の共感を呼んだ判決だったが、国は控訴した。また
98年には一部国の責任を認めた関釜裁判でも国は
控訴し、高裁は今年3月、原告の主張を退けた。
日本がこの人たちを強制連行し、筆舌に尽くせぬ
苦痛を与えたことは周知の事実なのに、なぜ日本政府は
公式に謝罪し、きちんと賠償をしないのだろう。私は
その根っこに、戦争を美化、わい曲した教科書を認めた
国の体質を感じ、日本人として恥ずかしい。
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・今日、こんな事がありました。
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・とっても感動しました。
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・わい曲教科書は駄目です。
という、「朝日三段論法」に見事に沿った作品です。