★「朝生」サヨクオヤジ大敗北のあせり★

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179文責:名無しさん
とんかつ板より。

「つくる会」教科書発売される 投稿者:ウサギの眼  投稿日: 6月 3日(日)10時07分34秒

 昨晩書店にふらりと立ち寄ったところ、早くも「つくる会」歴史・公民教科書が店頭に山と積まれていました。『国民の歴史』同様その物量攻めには圧倒されます。手にとってざっと流し読んでみます。活字が大きく色刷りの図版がふんだんに使われているいかにも教科書な体裁に懐かしさを感じつつ、特に歴史教科書は既に各方面からその内容が指摘されているので気になる箇所をみてみました。
 歴史教科書の冒頭に俵義文さんの『徹底検証 あぶない教科書』(学習の友社)に指摘されていた「歴史を学ぶのは、過去の事実を知ることではなく、過去の事実について、過去の人がどう考えたかを学ぶことである」旨が高らかに述べられていました。よくこれで検定を通したものだと思いつつめくると、仁徳天皇陵とクフ王ピラミッドを比較して「日本のほうが大きい。すごいなあ」の図。これはギャグなのでしょうか(^^)?
 更には上杉聰氏(日本の戦争責任資料センター)が5月27日に指摘している記紀神話の性描写の記述がしっかり載っているのには肝をつぶしました。「つくる会」の中心的存在の一人である坂本多加雄氏が従軍慰安婦問題を、子どもの年齢から考えて中学段階の歴史教科書に記載することへの疑念がある旨を述べているのが全くのご都合主義なことが明らかです。近現代史は都合の悪い史実はいちいち「過去の人がこう考えていた」注釈をつけて正当化を図っています。これなら確かに何をしても反省する必要はないですね。史実を正確に検証・認識する必要もない。南京大虐殺はその真偽が分かれ、東京裁判は受け入れられない。「被害の実態は記述せず、誰がこの「大きな被害」を与えたのかは述べられず、加害への反省や被害を受けた側の痛み・苦しみに対する配慮は微塵もありません」(前掲書)。このような姿勢ではとうてい国際社会において「名誉ある地位」など望めません。教科書の結語に暗示されるように、編集方針は偏狭なナショナリズムです。
 公民教科書は口絵とまえがきに目を通しましたが、口絵だけでも自衛隊の賛美・国連を通した国際協調努力への懐疑的姿勢等々が前面に出ています。まえがきはかの西部氏が書いていますが、末尾に公正取引委員会の規定によりこの教科書は採択期限の8月15日まで無料または安価で配布することが禁止されている旨のお断りが書かれているのをみるに至っては(苦笑)するほかはありません。さんざん事前に禁を破って諸方面にその宣伝をし流布させてきたのはどこのだれですか?
 当然買うことなく疲労感に包まれて書店を出ました。掲示板ご覧の諸賢におかれましては、話題にのせられて買わないよう是非とも呼びかけます。

 はー(-_-)。

  ※関連リンク
  教科書情報資料センター(上記上杉氏の指摘記事があります) http://www.h2.dion.ne.jp/~kyokasho/
  子どもと教科書全国ネット21 http://www.ne.jp/asahi/kyokasho/net21/