記者クラブの内部告発!

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471某広報担当者
 官庁と記者の癒着ねぇ。俺も確かにクラブ員とは割り勘で飲みに行ったり
してそれなりに気心も知れたが、それはプライベートと割り切ってのこと。
もしその記者が、我が社の職員の不祥事などの「良いネタ」をつかめば必ず
書くだろうと思っている。
 こちら側が相手のよほどの弱みでも握っていれば話は別だが、たかがクラ
ブの部屋を提供してもらってるからとか、一緒に飲みに行ったことがあるか
らとか、特落ちしそうなときに助けてもらったから、というくらいの恩義な
ら、いざというときにはまるで役に立たないだろう。広報担当者も今時その
程度のことは承知の上で記者と付き合ってるよ。もちろんこちらとしても書
かれっ放しというわけにはいかないから、力比べ知恵比べの駆け引きにはな
るだろうが、お互い仕事だからね。恨みっこなしだ。

 それから取材を受ける側から言わせてもらうと、記者の能力というのは要
するところ「センス」に尽きるのであって、クラブ制度とは直接関係はない
と思う。センスのいい記者はクラブ員としての立場も上手に使って、普段か
ら取材対象と良好な関係を保ちながら、ここぞというときは核心を突く事実
をぶつけて相手にしゃべらせることができる。逆に「一匹狼」的な記者でも
まるでセンスの悪い者もいる。若手の記者の中は、一匹狼というだけでこう
いう先輩に一目置いたり憧れたりする人もいるようだが、要は普段の勉強と
センス。勉強したりセンスを磨いたりするにはクラブ員は絶好の地位なのに、
うまく活用してない人が多いようだがね。つまり優秀な記者なら、クラブが
あればあるなりに、なければないなりに良い記事が書けるはずだ、というこ
と。

まあ、部外者の目から見てもクラブが閉鎖的だったり排他的だったりするの
は当たっていると思うし、現実に排除されてるジャーナリストから見れば不
愉快な制度だろう。排他性や閉鎖性がどのような結果を招くかは各官庁の不
祥事や隠蔽を暴いてきたマスコミ自身がよく知っているはずだ。外部からの
批判を受けない組織は必ず腐敗するというが、いまやマスコミ自体が立派な
「外部からの批判を受けない組織」になっている。クラブ運営の透明化やメ
ンバーシップの条件緩和などで開かれたシステムにしていかなければ、マス
コミの行く末は自らが批判し、解体してきた様々な組織の末路と同じになっ
てしまうだろう。