http://www.yomiuri.co.jp/05/20010430i415.htm 【ワシントン30日=林路郎】三十日付の米紙ワシントン・タイムズは、米国防総省当局者らの話として、ロシア軍が今年二月、台湾を巡る米中戦争の発生に際し、日本と韓国の米軍基地への核攻撃も視野に入れた大規模な軍事演習を実施したと伝えた。
同紙によると、米情報機関が二月十二日から十六日の間のロシア軍の交信記録を分析して判明した。演習はこの期間に行われ、過去十年では最大規模だったという。長距離巡航核ミサイルが搭載可能なツポレフ22バックファイア爆撃機も動員され、日本の領空周辺を飛行したという。
ロシア軍機は二月十四日、北海道礼文島付近の日本領空を侵犯しているが、同紙は領空侵犯がこの軍事演習の間に起きたとの見方を示唆している。
ある当局者が同紙に語ったシナリオは、<1>中国軍が台湾を攻撃<2>これを受けて米軍が台湾へ上陸<3>中国軍が台湾の米軍戦力を戦術核兵器で攻撃<4>米軍が中国本土の軍事施設を攻撃<5>核戦力の不十分な中国を援軍してロシア軍が日本、韓国の米軍を核攻撃すると威嚇――というもの。
同紙は中国とロシアの間で本格的な軍事協力体制が構築されつつあると指摘している。
(5月1日01:30)