>>26 《続き》
ピーク時2000億円近くあった朝日の広告収入はライバルを上回るペースで下落し続け、直近では
「800億円台」(朝日経営幹部)の前半から半ばにまで落ち込んでいるというのだ。対する読売は
867億円(ピーク時1745億円)で踏みとどまり、結果、読売が逆転したと見られている。
焦りからか、業界の盟主らしからぬ行動に出ている。
「朝日は案件によって、広告料金を3〜4割ダンピングしている」と、電通関係者は明かす。
(中略)
「質の面でもついに朝日を抜いたんですよ」。そう言って読売の中堅幹部はほくそ笑んだ。
左のグラフは、各層別に新聞の到達率(その新聞を読んだ比率)を調べたもの。「経営・管理職」
「1部上場企業社員」「1ヵ月の小づかい10万円以上の人」への到達率で、朝日が読売に逆転されて
いるのがおわかりだろう。また、「34歳以下の大学・大学院卒」でも、読売を下回ってしまった。
しかし、「年収1500万円以上や、「大学・大学院卒全体」ではいまだ朝日がトップであり、一概に
断定することはできないが、ホワイトカラーの朝日離れが鮮明になってきたのは間違いない。
部数減に広告収入の大幅ダウン、そしてブランドの失墜と、リーディングカンパニーだった朝日は
見る影もない。
(中略)
増大する不安要素に対して、朝日経営陣は余力のあるうちに体質改善を図る考えで、賃金1割
カットを組合側に提案中だ。
朝日記者の名詞には業界の盟主を自負するかのごとく、「JAPAN'S LEADING NEWSPAPER」と
印字されているが、会社自体は凋落の一途だ。
(後略)