1 :
文責・名無しさん:
55 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/28(土) 22:31:51.39 ID:eTGpj2Sy0
/⌒\
/ \
/ 人 \
/ / | ⌒ヽ、
/__) 入 \
(__/ / ヽ、 \______
/ / / ____つ
/ / ( \/ / .,ー、 \
/__) ヽ、__ ノ| |ーiー| ::::: |
(__/ \ ::::_( ̄γ ̄)_/
\ ( ●) ( ●)
// \_ / \/
/  ̄ ̄ ̄
やる夫絵本 Vol.0721
--------------------
〃 や る 夫 が マ ス コ ミ に な る よ う で す
、ハ/|,,、
2 :
文責・名無しさん:2009/12/06(日) 18:24:45 ID:Eobdidid0
58 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/28(土) 22:34:20.84 ID:eTGpj2Sy0
___
/_ノ ' ヽ_\
/(≡) (≡)\
/::::::⌒(__人__)⌒::::: \ むかしむかし、ある平和な田舎の村に、
| |r┬-| | やる夫という若者がいました。
\ `ー'´ /
/ \ 彼は稲作もできず、手先も不器用、体力も筋力も無かったから、
( | | ) 仕事につくことができず、村でたった一人のニートになりました。
\| э |/
( ,,,, ,ノ やる夫は毎日、仕事もせずに、ごろごろと遊んで暮らしていました。
\ 、(U)ノ ノ
\/ /
/ /\
⊂⌒__)__)
3 :
文責・名無しさん:2009/12/06(日) 18:24:58 ID:Eobdidid0
60 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/28(土) 22:37:22.31 ID:eTGpj2Sy0
__
/ \ やる夫は無職だから、
/ ⌒ ⌒ \ カネも食い物も無いお。
| (●) (●) |
\ (_人_) / だから、生きていくためには、
(( ( つ ヽ 誰かから食い物を恵んでもらわないとならないんだお
〉 とノ ) ))
(__ノ^(_)
__
/⌒ ⌒\
/( ●) (●)\ と・こ・ろ・が!
|:::::⌒(_人_)⌒::::| やる夫は毎日、簡単に食い物にありつくウマい手を見つけたんだお!
\ ヽ_ノ /
(( ( つ ヽ その手を使って、
〉 とノ ) )) 今日はやらない夫の家にメシをたかりに行くお!
(__ノ^(_)
4 :
文責・名無しさん:2009/12/06(日) 18:25:12 ID:Eobdidid0
62 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/28(土) 22:39:38.60 ID:eTGpj2Sy0
|┃
|┃ ガラッ
|┃ 三 / ̄ ̄ ̄ \ ハァ… 晩ゴ飯、拝見ー!
|┃ / ::/:::\:: \
|┃ / .<●>::::::<●> \ 、 やらない夫ー!
|┃ 三 | ///(__人__)/// | 今日も遊びに来たおー!
|┃ ハァ… \ ` ⌒´ ,/
|┃ /ゝ "` ィ `ヽ.
|┃ 三 / \
,⊆ニ´⌒ ̄ ̄" y r、 ヽ
゙⊂二、,ノ──-‐'´| ゚ ゚ .| l" |
|┠ ' | l/'⌒ヾ
|┃三 | (x) |ヾ___ソ
|┃ / \ / l
/ ̄ ̄\
/ _ノ \
| ( ●)(●) あ? またお前か
. | (__人__) ったく毎度毎度、夕飯の時間になると現れやがって・・・
| ` ⌒´ノ
. | } ∫∬
ヽ } i.⌒i
ヽ ノ kニ l
/ く.[ニニニニニニニニニニニニ`.ニニ´ニニ´
| ヽ、二/ 〈〉 〈〉 ヽ
. | / 〈〉 ヽ
| / 〈〉 〈〉 〈〉 ヽ
ヽ、_ヾ-‐‐--‐‐--‐‐--‐‐--‐‐--‐‐--‐ゞ
5 :
文責・名無しさん:2009/12/06(日) 18:25:28 ID:Eobdidid0
63 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/28(土) 22:42:08.96 ID:eTGpj2Sy0
J( 'ー`)し まあまあ、いいじゃないか、やらない夫。
( つ旦O やる夫君は面白い話をたくさん聞かせてくれるんだから。
と_)_)
あそこの家はもうすぐ立て替え・・ 施工は××親方の組で・・
そうそう、妹のやる実は、じつはできる夫のことが好きで・・・
で、村はずれの田んぼでこんなことがあったんだお!
V
ほうほう、それでそれで?
/ ̄ ̄\ /⌒ ⌒\ γ::::::::::::::::母::::::::::::ヽ、
/ _ノ \ /( ⌒) (⌒)\ /:::::::::::::::::::::::::::::::::: ヽ <やる夫くんの話は面白いねえ
| ─(⌒)(⌒)/::::::⌒(__人__)⌒::::: \ γ:::::::::人::::人::人::::人 ヽ 次もまたご飯を食べにおいでよ
| (__人__)| |r┬-| | (:::::::::/ ─ ─ \ )
| ` ⌒´ノ \ `ー'´ / \:/ (⌒) (⌒) \ノ
| } ( r | | (__人__) |
ヽ } ̄ ̄ ヽ○ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\\ ` ⌒´ /
ヽ ノ ξ)ξ)ξ)
/ く \ |__| _ ξ). / /
| \ \ \ / ξ)ξ)ξ) (__ノ
| |ヽ、二⌒)、^
6 :
文責・名無しさん:2009/12/06(日) 18:25:38 ID:Eobdidid0
66 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/28(土) 22:44:37.98 ID:eTGpj2Sy0
やる夫はヒマにあかせて、いろんな家にお邪魔して、噂話を聞きまくっていた。
そのため彼はいつも最新の村情報をたくさん持つようになっていた。
で、その情報を携えて、よその家に夕飯時にお邪魔しては食卓に居座り、
情報を面白おかしく語って聞かせ、お相伴に預る・・ということを、毎日毎日やっていた。
娯楽の少ない田舎の村では、やる夫の「話」は、いつも好評だった。
γ⌒) ))
/ ⊃__
〃/ / ⌒ ⌒\ 世の中なんてちょろいもんだお。
γ⌒)( ⌒) (⌒) \ ∩⌒) どっかで耳にしただけの噂話を、他人に語ってきかせたら、
/ _ノ :::⌒(__人__)⌒ 〃/ ノ それでオマンマにありつけるんだから。
( <| | |r┬( / / ))
( \ ヽ \ _`ー‐' /( ⌒) もはややる夫はニートじゃないお。
/ / 情報を売ってそれで生活する「情報屋」だお!
7 :
文責・名無しさん:
74 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/28(土) 22:48:15.49 ID:eTGpj2Sy0
/\___/ヽ
// ヽ:::\
|(ー), 、(ー)、.::| さて・・お気づきですか?
| ,,ノ(、_, )ヽ、,, .::::| 当たり前のようだが、しかし極めて重大なポイント。
| `-=ニ=- ' .:::::::|
\__`ニニ´ .:::::/ 誤解を恐れずに、あえて言い切ってしまいます。
/ ヾ、 // \ ヽフ
ヽ_⌒)ハ // | レつ||) いかなる美辞麗句で覆い隠そうと、
i⌒l ミ゚Д゚,,彡⌒) ヽ_ノ  ̄ 「情報屋」は、根本の部分では「乞食」に通ずる性質である、と。
| | ヽ__"" ヽ_ノ| |
ヽ  ̄ ̄ ̄/ ヽ ヽ_ノ
 ̄ ̄ ̄ / /ヽ__)
(__ノ
/\___/ヽ あまりにも当然すぎて、いつもなら深く考えずにスルーする点かもしれません。
/ ''''''::::: \ しかし、これこそがすべての問題の根源をなしている点ではないでしょうか。
|) 、( ●).:::::::::+::::::::|
|( _ ,)ヽ、,, .::::::::::::::::::::::| この「乞食」性に着目して物事を眺めていくことにより、
`=ニ=- ' .::::::::::::::::::::::|+ よりはっきりと明らかになる側面もある・・・
`ニ´ .:::::::::::::::::::+/
`'ー‐---‐一'´ が、それはそれとして、物語のほうは先に進むようなので、
▼/ ̄  ̄ ̄)____いまは続きを追うことにしましょうか。
〃(⊥) ´/ / ̄ ̄/ / 〃 ⌒i
___i /⌒\./ /∧ ∧し' __|;;;;;;;;;;i