☆朝夕の娯楽★天声人語&素粒子。親の因果が52報い

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398文責・名無しさん
天声人語 2010年1月18日(月)付

 民主党の小沢一郎幹事長が鳩山由紀夫首相に「トラスト・ミー」と言ったかどうかは知らない。
おとといの党大会で、首相は「私は小沢幹事長を信じている」と語った。本人には「(検察と)
どうぞ戦ってください」と背中を押したそうだ。

 信頼関係といえば聞こえはいい。しかし実態は、国民そっちのけで一蓮托生(いちれんたくしょ
う)を契(ちぎ)りあった運命共同体のようだ。政権と検察の「全面対決」、「宣戦布告」といっ
た言葉が各紙に躍る。遺恨試合ともいえる「総力戦」でとばっちりを食うのは、他ならぬ国民と
いうことになる。

 きょうから新年度予算などを審議する通常国会が始まる。難問は山積みだ。日米関係はこじれ、
雇用はままならず、景気が二番底に沈む恐れもある。そんな差し迫った課題も「政治とカネ」の
攻防にかき消されかねない。

 権力者の言葉の重みを「綸言(りんげん)汗の如し」と言う。口にしたことは、汗が体に戻ら
ないのと同じように取り消せない。首相の「戦ってください」もその類(たぐい)だろう。検察
を含む行政の長として不適切だった。

 さらに借金の連帯保証のようでもある。小沢氏の潔白が証明され、疑惑という「借金」が帳消
しにならなければ共倒れが待つ。そうならぬ確信があって言うのか、国民への責任感を欠いた言
葉なのかは、いまは想像するしかない。

 〈同じ穴むじな列なし出入りする〉と昨日の朝日川柳にあった。「政治とカネ」という穴に、
これまでも、どれだけの狢(むじな)が絡め取られたことか。旧態依然の醜聞で新しい政治の生
気がしぼんでいく図は、見るに忍びない。
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最終段落『旧態依然の醜聞で新しい政治の生気が』。新しい政治、ねえ。
政治腐敗など、千年前から有り続け、千年後も有り続けるブン屋のメシの種だろうに。
目の前の犯罪から眼を逸らし、新しい政治とやらにすがりつくってのは、貴兄らの中にあるはず
の「ジャーナリズム精神」に照らして、どうなんだね。恥はないか。