露、初のLNG生産開始へ 日本とエネルギー協力推進 '09/2/14
http://www.chugoku-np.co.jp/News/Sp200902140117.html 【モスクワ13日共同】ロシア初となる液化天然ガス(LNG)の生産が十八日、
極東のサハリン島で始まる。三月末には日本向け輸出が開始される見通しで、
日ロ間のエネルギー協力が大きく進展する。
十八日のLNG加工施設の稼働式典には、メドベージェフ・ロシア大統領や
麻生太郎首相が出席する予定。
三井物産と三菱商事が参加する石油・天然ガス開発事業「サハリン2」で
採掘されるガスを島南部の不凍港プリゴロドノエまでパイプラインで輸送、
年約九百六十万トンのLNGを生産する。約六割が日本向けで、二十年前後の
長期契約となっており、日本の天然ガス輸入量の約7%を賄うことになる。
ガス埋蔵量、生産量ともに世界一のロシアは、従来のパイプラインによる
欧州向け輸出に加え、LNGを日本や韓国、米国などに輸出することで、
アジア太平洋市場への販路拡大を狙う。日本は中東に集中するエネルギーの
調達先の多様化を目指すが、資源を外交上の“武器”に利用するロシアからの
安定的な供給確保が最大の課題となる。
一九九四年に始動したサハリン2は、国際石油資本のロイヤル・ダッチ・シェルが
主導してきたが、ロシア政府の圧力を背景に、二〇〇七年に経営権が
ロシア政府系企業ガスプロムへ譲渡された。