>>508の続き
今回の措置で見過ごせないのは、政治的・外交的に解決できない問題を
教育の場に押し付けたことである。
解説書の通りに、双方が領有権を主張していること、「主張に相違がある」ことを、
授業で本当に教えていいのだろうか。
教科書検定では合格するのだろうか。
町村官房長官が記者団の質問に答えたように、学校では日本固有の領土であると
教えることになるであろうし、教科書検定でもそのように書かされるのであろう。
とすれば、解説書の表現で韓国に配慮したとしても、それは方便に過ぎないことになる。
新聞報道によれば、公表された文章は100通りもの文案の中から選ばれ、
何も書かないという案もあったという。
幸い、解説書は文科省告示でもなく、法的拘束力もない。
改定は政府の決断で可能である。
韓国とのシャトル外交、6者協議での協力関係、さらには「未来志向」や「大人の関係」を
重視するのであれば、まずは解説書を改定し、以前のように
「竹島・独島」について記述のない段階に戻してから話し合いを求めるべきだろう。
それが日本政府のできる「大人の関係」「冷静な対応」だ。
日本政府が記述を撤回したなら、韓国政府も、話し合いの席に着くべきである。
韓国政府の立場では、元来我々の領土なのだから改めて協議する必要はない
ということになるだろうが、事実として日韓両国は領有権を争っている。
とすれば、解説書を改定した日本政府の誠意を受け止めて双方が席につき、
政治的に領土問題を解決することが何よりも重要であろう。
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若宮コラムへの援護射撃ですな。