『産経抄』ファンクラブ 第81集

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375文責・名無しさん
産経抄                                          6月2日
新横綱・白鵬の土俵入りは不知火型で行うという。朝青龍の雲竜型が「せり上がり」の
とき、片手を脇腹に当てるのに対し、こちらは両手を大きく広げる。背中の綱の結び方
も少々違うようだ。全体として不知火型の方が華やかな印象を受ける。
▼ところが歴代、不知火型で土俵入りした横綱は「短命」に終わることが多かった。そ
のためこの「型」はあまり人気がなく、雲竜型の方が圧倒的多数を占めてきたのだとい
う。白鵬があえてこの少数派を選び、ジンクスに挑戦するのにはちょっとした理由がある。
▼大相撲の世界は「一門」と言われるいくつかの派閥に分かれている。白鵬が所属す
る宮城野部屋は立浪一門である。その立浪一門から出た横綱は、豪快な力相撲で知
られた羽黒山や、美男力士として人気があった吉葉山をはじめ、ほとんどが不知火型を
用いてきた。
▼ことに吉葉山は宮城野部屋を再興した横綱である。白鵬としては、一門の「型」を伝
承するためにも、不知火型の土俵入りを披露していくことになったようだ。モンゴル出身
の若者が日本の古い伝統を背負っていこうというのだから、どこかほほ笑ましくも思えて
くる。
▼それはいいが、政治の世界でいつまでも「型」にこだわるのはいかがだろう。今国会
終盤、民主党は何でも反対の党に変じた。委員長の口をふさぐという新戦法は加わった
ものの「実力」や不信任案乱発で採決を阻止しようとする。これこそ旧社会党の「お家芸」
だった。
▼社会保険庁の年金記録紛失は政府の責任である。だから、抵抗姿勢を示した方が世
論の支持を得られるとの計算かもしれない。だが反対政党という「型」から抜け出せず、
崩壊にいたった旧社会党の「悲劇」も忘れてはならないのだ。
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よかった、いつもの産経抄だ。最後まで相撲の薀蓄で通されたら、フーンで終わるとこだ
った。旧社会党が崩壊したのは、(選挙制度の変更もデカイが)自民と組んで、反・自民
の政党としてのレゾンデートルを失ったからだろ。